JP7455340B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来より、複数の識別情報を変動表示可能な変動表示装置を備え、変動表示装置での変動表示を伴う変動表示ゲームを実行するとともに、遊技者の停止操作により変動表示を停止させることで変動表示ゲームの結果を導出させ、導出された変動表示ゲームの結果に応じて、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるようにした遊技機が知られている。
また、近年の遊技機では、1回の変動表示ゲームにおいて、変動表示を複数回停止可能にすることで、遊技者に対して停止操作の機会を複数回与えるようにした遊技機も知られている。(特許文献1)。
特開2014-083374公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、夫々複数の図柄が表された複数のリールと、前記複数のリールの夫々に対応付けられた複数の停止操作手段と、変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させ、前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、所定の図柄組合せとなる場合に所定の遊技価値を付与可能な第1遊技を実行可能な第1遊技制御手段と、変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させる疑似遊技であって、前記所定の遊技価値を付与不能な第2遊技を実行可能な第2遊技制御手段と、前記第2遊技において前記複数のリールに停止する図柄を、リール毎に決定可能な停止図柄決定手段と、前記第2遊技において前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、特定図柄組合せとなる場合に、前記所定の遊技価値とは異なる特典を付与可能な特典付与手段と、を備え、前記停止図柄決定手段は、1回の第1遊技の実行に関連して、前記複数のリールのうち1つのリールの停止図柄を決定可能であり、前記第2遊技制御手段は、前記停止図柄決定手段により前記複数のリールの停止図柄が決定された場合、前記第2遊技を実行可能である構成とした。
第1実施形態における遊技機の外観を示す概略正面図である。 第1実施形態における遊技機の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるリールの配列を説明するための図である。 第1実施形態における押し順ベル役が入賞した場合の図柄組合せを説明するための図である。 第1実施形態における色ベル役が入賞した場合の図柄組合せを説明するための図である。 第1実施形態における遊技機の遊技の流れを説明するための図である。 第1実施形態における遊技状態の遷移、およびメイン表示器での表示内容を説明するためのタイミングチャートである。 第1実施形態の変形例1における疑似ボーナス状態開始時の演出を示す図である。 第1実施形態の変形例2におけるAT状態開始時の演出を示す図である。 第2実施形態における遊技機の制御構成を示すブロック図である。 第2実施形態における遊技状態の遷移、およびメイン表示器での表示内容を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態の変形例1におけるボーナス状態中のナビ状態を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態の変形例1におけるボーナス1状態開始時の演出を示す図である。 第2実施形態の変形例1におけるボーナス2状態開始時の演出を示す図である。 第2実施形態の変形例2におけるボーナス状態中のナビ状態を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態の変形例2におけるボーナス2状態中のナビ状態を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態の変形例4におけるボーナス状態中のナビ状態およびメイン表示器の演出内容を説明するためのタイミングチャートである。 第3実施形態における遊技機でのボーナス状態とRT状態に関する遊技の流れを説明するための図である。 第3実施形態における遊技機での3ベットゲームによる遊技の流れを説明するための図である。 第3実施形態における主制御装置での役の配当および役の抽選で用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態におけるリールの配列を説明するための図である。 第3実施形態における主制御装置での天井ゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置での天井ゲーム数到達時の特典を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の予告演出を示す図である。 第3実施形態における主制御装置での疑似遊技を実行する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置での疑似遊技LVを昇格する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置での弱テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での強テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置でのガチテーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での特殊1テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での特殊2テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での特殊3テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での高確率状態を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置での役の当選時に特典を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置でのCZ状態中に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態におけるCZ状態中の疑似ボーナス状態当選時のメイン表示器での演出を示す図である。 第3実施形態における主制御装置での疑似ボーナス状態中のAT状態の抽選時の加算ポイントを決定する際に用いられる加算ポイント抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における疑似ボーナス状態終了後のAT状態開始時のメイン表示器での演出を示す図である。 第3実施形態における主制御装置でのAT状態中の特化ゾーンに移行する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置でのAT状態中のATテーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理を説明するための図および図表である。 第3実施形態における主制御装置での特化ゾーン中に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における主制御装置でのAT状態の上乗せゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態における副制御装置での隠蔽予告演出を決定する際に用いられる抽選テーブルを示す図表である。 第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(全隠蔽時)を示す図である。 第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(一部隠蔽時)を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明の第1実施形態にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1~図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1~図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、ドラムユニット4d、主制御装置10、副制御装置20を備える。
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
[遊技機の外観を示す概略正面図]
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を手前側から見た状態で左右方向を示す。
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっている。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
メイン表示器8の右側には、操作手段として例示する上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット4dが配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a~4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
前面パネル19における表示窓6(リール4)の右側には、サブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
また、サブ表示器17は、メイン表示器8よりも表示面積が小さくなっているが、メイン表示器8よりもリール4に近い位置に配設されていて、リール4の回転や停止状態を見ながら、表示されている画像を視認することが容易となっている。
なお、サブ表示器17は、表示窓6(リール4)の左側に設けてもよい。また、サブ表示器17をタッチパネル式の表示器で構成するようにしてもよい。
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、操作手段として例示するベットボタン2a、演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により対応する演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。演出ボタン2dは、前述した上部演出ボタン2fよりもリール4に対して近い位置に配設されている。
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2cおよび操作手段(停止操作手段)として例示する停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
[第1実施形態における遊技機の制御構成を示すブロック図]
図2は、第1実施形態におけるスロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、外部出力端子18、メダル払出装置7、ドラムユニット4dおよび有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
設定手段としての確率設定装置14は、特定遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更することで、遊技者にとっての有利度合いを複数段階で設定変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、特定遊技状態の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定(有利度合いが最も低い設定)であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定(有利度合いが最も高い設定)となっている。
なお、特定遊技状態の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
また、確率設定装置14における設定値により、CZ状態やAT状態の移行確率を変化させるようにすることで、遊技者の有利度合いを複数段階で変化可能としてもよい。
また、特定遊技状態の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。
外部出力端子18は、遊技店に設置された管理装置(図示略)や呼出装置(図示略)に対して、スロットマシン1における遊技に関わる情報を出力するもので、スロットマシン1での実行ゲーム数、メダル投入数、メダル払出数、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述する疑似ボーナス状態、AT状態)の発生回数や移行期間等の各種データを収集するための情報を主制御装置10の制御により出力するものである。
ドラムユニット4dは、リール4a~4cと、リール4a~4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルをメダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やAT状態の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づき後述する疑似ボーナス状態の移行抽選処理、AT状態中の継続抽選処理、AT状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、小役、疑似ボーナス状態、AT状態等の特典を付与するか否かを抽選(決定)する抽選手段を備えているのである。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づき疑似ボーナス状態やAT状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、演出画像データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す演出画像、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御装置20は、演出ボタン2dからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
主制御装置10および副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、特定停止制御手段(第1特定停止制御手段、第2特定停止制御手段)、停止操作報知手段(第1停止操作報知手段、第2停止操作報知手段)、第1特定遊技状態制御手段、第2特定遊技状態制御手段、第1特定遊技状態抽選手段、報知制御手段、抽選手段、演出制御手段、変更制御手段、第1遊技制御手段、第2遊技制御手段、停止図柄決定手段、特典付与手段、報知手段が構成される。
[第1実施形態におけるリールの配列]
次に、図3を参照して変動表示手段として例示するリール4の配列について説明する。
変動表示手段としてのリール4は、個別変動表示手段としての左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cには、当選役や遊技状態の移行に関する複数(20個)の図柄が表されていて、各々図柄の配列が異なるものとなっている。
まず、図6(a)に示すように、左リール4aには、配列番号0~19の順に、「ブランク」、「ベルB」、「スイカ」、「ベルA」、「リプレイ」、「BAR」、「チェリー」、「スイカ」、「ベルA」、「リプレイ」、「赤7A」、「赤7B」、「スイカ」、「ベルA」、「リプレイ」、「白7」、「ベルB」、「スイカ」、「ベルA」、「リプレイ」が表されている。
また、図6(b)に示すように、中リール4bには、配列番号0~19の順に、「ブランク」、「ベルB」、「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「ベルB」、「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」、「白7」、「スイカ」、「白7」、「ベルA」、「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、が表されている。
また、図6(c)に示すように、右リール4cには、配列番号0~19の順に、「ブランク」、「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」、「赤7B」、「赤7A」、「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」、「白7」、「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」、が表されている。
なお、図示では各図柄を識別する表記となっているが、実際のリール4には各役に対応した所定のデザインが施されている。
また、「ベルA」と「ベルB」、および「赤7A」と「赤7B」は、夫々同系統の図柄に設定されていて、全体的なデザインは同一であるが、内部の一部のデザインが異なるものとなっている。
また、「ブランク」、「BAR」、「赤7A」、「白7」の各々は特殊図柄として設定され、左リール4aにおける各特殊図柄の配置間隔は、後述する図柄の停止制御上の引き込み範囲よりも大きくなっていて、入賞ライン上に複数の特殊図柄を同時に狙った停止操作が不能となっている。
また、各特殊図柄はその他の図柄よりも特殊図柄を狙った所謂目押し操作が容易となるようなデザインが施されていて、その他の図柄よりも外形が大きく、かつ比較的目立つ配色が施されている。
さらに、「ブランク」、「BAR」、「赤7A」、「白7」の各図柄を区別した目押し操作が容易となるように、例えば、「ブランク」は青色、「BAR」は黒色、「赤7A」は赤色、「白7」は白色の配色が施されている。
なお、「赤7B」にも「赤7A」と同一の配色が施されていて、「赤7A」と「赤7B」が並んで配置されることで、より目押しを容易にしている。ただし、後述するように「赤7B」は役の入賞には関係ないものとなっている。
以上のようにリール4の図柄配列が設定されている。
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダルを投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a~4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役などの複数の役(ハズレを含む)や、疑似ボーナス状態、AT状態の移行に対する今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選によりリプレイ役やベル役等の抽選結果が導出される。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機(待機時間を挿入)させてリール4の回転開始を遅延させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短実行時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
なお、上記最短実行時間を監視する期間は、ゲーム間におけるリール4の回転開始時点を基準に設定する以外でもよく、例えば、停止ボタン5を有効とする時点を基準にしてもよく、単位時間当たりのゲーム回数を監視できれば何れの時点を基準にしてもよい。
ゲームが開始されると、各リール4a~4cは、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a~4cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン5a~5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a~4cが停止制御される。
各リール4a~4cの停止制御は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン上に停止可能となる。
停止状態では、リール4a~4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の各リール4の中段図柄を結ぶ中段の入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役、リプレイ役等の当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、表示窓6内に「ベルA」および「ベルB」の図柄組合せが形成される押し順ベル役と、左リール4aに特殊図柄の何れかと1つと、中リール4bおよび右リール4cに「ベルA」との図柄組合せが形成される色ベル役と、が設定されている。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、各リール4a~4c(個別変動表示手段)に所定の図柄が停止することで、対応する図柄の組合せが表示窓6内の所定の並びで停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。
押し順ベル役1は、押し順が「5a→5b→5c」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の上段ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止するものとなっている。
例えば、図4(a)に示すように、左リール4aに、配列番号3~5の範囲の「ベルA」、「リプレイ」、「BAR」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号1~3の範囲の「ベルB」、「リプレイ」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号2~4の範囲の「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」の図柄が表示窓6内に停止して、上段ラインに「ベルA・ベルB・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
ただし、入賞の判定は中段の入賞ライン上で判定されるので、実際には中段の入賞ライン上に停止した「リプレイ・リプレイ・チェリー」の図柄組合せが入賞の成立として判定される。
押し順ベル役2は、押し順が「5a→5c→5b」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の右斜め下ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止するものとなっている。
例えば、図4(b)に示すように、左リール4aに、配列番号3~5の範囲の「ベルA」、「リプレイ」、「BAR」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号0~2の範囲の「ブランク」、「リプレイ」、「ベルA」の図柄が表示窓6内に停止して、右斜め下ラインに「ベルA・ベルA・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
ただし、実際には中段の入賞ライン上に停止した「リプレイ・ベルA・リプレイ」の図柄組合せが入賞の成立として判定される。
押し順ベル役3は、押し順が「5b→5c→5a」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の中段の入賞ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止して、この図柄組合せが入賞の成立として判定される。
例えば、図4(c)に示すように、左リール4aに、配列番号2~4の範囲の「スイカ」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号1~3の範囲の「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止して、中段ラインに「ベルA・ベルA・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
押し順ベル役4は、押し順が「5b→5a→5c」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の下段・中段・下段を結ぶ小山状ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止するものとなっている。
例えば、図4(d)に示すように、左リール4aに、配列番号1~3の範囲の「ベルB」、「スイカ」、「ベルA」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号0~2の範囲の「ブランク」、「リプレイ」、「ベルA」の図柄が表示窓6内に停止して、小山状ラインに「ベルA・ベルA・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
ただし、実際には中段の入賞ライン上に停止した「スイカ・ベルA・リプレイ」の図柄組合せが入賞の成立として判定される。
押し順ベル役5は、押し順が「5c→5a→5b」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の右斜め上ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止するものとなっている。
例えば、図4(e)に示すように、左リール4aに、配列番号6~8の範囲の「チェリー」、「スイカ」、「ベルA」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号2~4の範囲の「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」の図柄が表示窓6内に停止して、右斜め上ラインに「ベルA・ベルA・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
ただし、実際には中段の入賞ライン上に停止した「スイカ・ベルA・チェリー」の図柄組合せが入賞の成立として判定される。
押し順ベル役6は、押し順が「5c→5b→5a」のときのみ入賞が成立する押し順ベル役であり、押し順の正解時には表示窓6内の上段・中段・上段を結ぶ小V状ラインに「ベルA」もしくは「ベルB」の何れかが停止するものとなっている。
例えば、図4(f)に示すように、左リール4aに、配列番号3~5の範囲の「ベルA」、「リプレイ」、「BAR」の図柄が表示窓6内に停止し、中リール4bに、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、配列番号2~4の範囲の「ベルA」、「チェリー」、「スイカ」の図柄が表示窓6内に停止して、小V状ラインに「ベルA・ベルA・ベルA」の図柄組合せが押し順の正解時に停止するものとなっている。
ただし、実際には中段の入賞ライン上に停止した「リプレイ・ベルA・チェリー」の図柄組合せが入賞の成立として判定される。
以上のように、押し順ベル役1~6の何れかが当選した場合には、対応する押し順により停止ボタン5a~5cが操作された場合にのみ、当選した押し順ベル役を成立させる図柄組合せが入賞ライン上に停止することとなるのである。
すなわち、主制御装置10は、遊技者による第1停止操作態様として、当選した押し順ベル役に対応する押し順の操作に基づき、第1の特典として所定数(例えば、6枚)のメダルを付与可能な第1特定停止態様として押し順ベル役の入賞の図柄組合せをリール4に導出させることが可能な第1特定停止制御手段を構成するのである。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
また、ベル役として、押し順の制限なしで入賞する共通ベル役を、押し順ベル役の他に設けるようにしてもよい。
一方、色ベル役は、中段入賞ライン上に「ブランク・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止した場合に入賞が成立する色ベル役1と、中段入賞ライン上に「BAR・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止した場合に入賞が成立する色ベル役2と、中段入賞ライン上に「赤7A・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止した場合に入賞が成立する色ベル役3と、中段入賞ライン上に「白7・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止した場合に入賞が成立する色ベル役4とが設定されている。
具体的には、色ベル役1は、図5(a)に示すように、左リール4aに、配列番号19~1の範囲の「リプレイ」、「ブランク」、「ベルB」の図柄が表示窓6内に停止することを必須として、中リール4bに、例えば、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、例えば、配列番号1~3の範囲の「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止して、中段入賞ライン上に「ブランク・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止することで入賞となる色ベル役である。
また、色ベル役2は、図5(b)に示すように、左リール4aに、配列番号4~6の範囲の「リプレイ」、「BAR」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止することを必須として、中リール4bに、例えば、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、例えば、配列番号1~3の範囲の「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止して、中段入賞ライン上に「BAR・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止することで入賞となる色ベル役である。
また、色ベル役3は、図5(c)に示すように、左リール4aに、配列番号9~11の範囲の「リプレイ」、「赤7A」、「赤7B」の図柄が表示窓6内に停止することを必須として、中リール4bに、例えば、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、例えば、配列番号1~3の範囲の「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止して、中段入賞ライン上に「赤7A・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止することで入賞となる色ベル役である。
また、色ベル役4は、図5(d)に示すように、左リール4aに、配列番号14~16の範囲の「リプレイ」、「白7」、「ベルB」の図柄が表示窓6内に停止することを必須として、中リール4bに、例えば、配列番号10~12の範囲の「赤7A」、「ベルA」、「リプレイ」の図柄が表示窓6内に停止し、右リール4cに、例えば、配列番号1~3の範囲の「リプレイ」、「ベルA」、「チェリー」の図柄が表示窓6内に停止して、中段入賞ライン上に「白7・ベルA・ベルA」の図柄組合せが停止することで入賞となる色ベル役である。
また、色ベル役には、押し順ベル役とは異なりどの押し順でも入賞が成立するものとなっているが、前述したように特殊図柄の各々は引き込み範囲を超える配置間隔となっているので、入賞を成立させるには、所定の個別変動表示手段としての左リール4aに特殊図柄の何れか1つを狙った目押し操作が必要となっている。
以上のように、色ベル役1~4の何れかが当選した場合には、対応する特殊図柄を左リール4aに狙った目押し操作が行われた場合にのみ、当選した色ベル役を成立させる図柄組合せが入賞ライン上に停止することとなるのである。
すなわち、主制御装置10は、遊技者による第2停止操作態様として、当選した色ベル役に対応する特殊図柄を狙った操作に基づき、第2の特典として所定数(例えば、15枚)のメダルを付与可能な第2特定停止態様として色ベル役の入賞の図柄組合せをリール4に導出させることが可能な第2特定停止制御手段を構成するのである。
なお、所定のリール4に特殊図柄を狙った操作を有するとともに、その他のリール4にはついては、予め設定されている押し順でリール4が停止された場合にのみ、入賞の図柄組合せが導出するようにしてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール4aの中段に停止する強チェリー役とがある。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役およびチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
なお、スイカ役、チェリー役、リプレイ役に関しても、押し順ベル役と同様に、入賞の判定は上記した各図柄組合せが停止したときに中段の入賞ライン上に停止した図柄により行われる。
また、チェリー役やスイカ役をリプレイ役の一種としてもよい。
リプレイ役に対応する図柄、および押し順ベル役に対応する図柄(「ベルA」もしくは「ベルB」)は、各リール4をどのタイミングで停止操作した場合でも常に引き込み範囲内に存在するように設けられていて、「リプレイ」図柄や「ベルA」図柄もしくは「ベルB」を狙った所謂目押し操作は不要となっている。それに対して、左リール4aの「チェリー」図柄と、中リール4bの「スイカ」図柄は、一部で引き込み範囲よりも広い間隔を設けて配置されているので、チェリー役の当選時には、左リール4aの停止操作に際して、「チェリー」図柄を狙った目押し操作が必要で、同様に、スイカ役の当選時には、中リール4bの停止操作に際して、「スイカ」図柄を狙った目押し操作が必要となっている。
なお、チェリー役およびスイカ役の当選時に、目押し操作を要するものであれば、各リール4での「チェリー」図柄および「スイカ」図柄の配置は何れでもよい。
また、主制御装置10および副制御装置20は、押し順ベル役に関する報知状態として、ゲーム毎に押し順ナビを実行可能となっている。押し順ナビは、押し順ベル役1~6の何れかが当選した場合に、当選した押し順ベル役の押し順を、メイン表示器8およびナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
したがって、押し順ナビが実行された場合には、遊技者は指示された押し順に沿ってリール4を停止さえすれば当選した押し順ベル役を入賞させることが可能となるのである。
すなわち、副制御装置20は、第1特定停止態様として押し順ベル役の入賞の図柄組合せを停止可能なゲームにおいて、その入賞の図柄組合せを停止させる第1停止操作態様を遊技者に認識可能に報知可能な第1停止操作報知手段を構成するのである。
また、副制御装置20は、第1停止操作態様として、複数の個別変動表示手段としての各リール4a~4cに対する停止操作順序を報知するのである。
また、同様に、色ベル役に関する報知状態として、ゲーム毎に色ナビを実行可能となっている。色ナビは、色ベル役1~4の何れかが当選した場合に、当選した色ベル役に対応する左リール4aの特殊図柄の種類を、メイン表示器8により報知(色ナビを実行)する状態である。
したがって、色ナビが実行された場合には、遊技者は報知された特殊図柄を左リール4aに狙った目押し操作を行えば、当選した色ベル役を入賞させることが可能となるのである。
すなわち、副制御装置20は、第2特定停止態様として色ベル役の入賞の図柄組合せを停止可能なゲームにおいて、その入賞の図柄組合せを停止させる第2停止操作態様を遊技者に認識可能に報知可能な第2停止操作報知手段を構成するのである。
また、副制御装置20は、第2停止操作態様として、所定の個別変動表示手段としての左リール4aに所定の図柄を導出させるための停止操作態様を報知するのである。
このように、押し順ナビおよび色ナビの実行により遊技者が容易にメダルを獲得することが可能であり、押し順ナビおよび色ナビの何れかは、後述する疑似ボーナス状態とAT状態中に実行(能動化)される。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役の当選がそれぞれ判定され(判定手段)、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、押し順ベル役において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、6枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cが操作されて、対応する図柄の組合せが停止表示しなかった場合には、6枚よりも少ない数(例えば、1枚)のメダルが払い出される。
また、色ベル役において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、15枚のメダルが払い出される。
また、色ベル役の当選時に、左リール4aの中段入賞ライン上に特殊図柄の何れかが停止表示しなかった場合にはメダルの払出は行われない。
なお、押し順ベル役および色ベル役については、後述する疑似ボーナス状態やAT状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱スイカ役および強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役および強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役およびチャンスリプレイ役(チャンス役)に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役およびチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、各役の当選確率は、各設定値において、押し順ベル役>色ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強スイカ役>強チェリー役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強チェリー役が最も当選し難く設定されているものとする。ただし、ここでの押し順ベル役の当選確率は、各押し順ベル役の合算値とし、色ベル役についても同様とする。
なお、各役の当選確率の関係性は、上記したもの以外でもよい。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役(チャンス役)、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
[第1実施形態の遊技機における遊技の流れ]
次に、スロットマシン1の遊技の流れについて、図6を参照して説明する。
図6は、第1実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御装置10、副制御装置20は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
図6に示すように、第1実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態の複数の遊技状態から構成される。主制御装置10、副制御装置20は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
また、スロットマシン1の遊技は、通常区間、有利区間を有する。これらの区間は、遊技状態によって区分され、さらに、AT状態等の遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態によって区分けされる。
遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態には、後述するように通常確率状態と高確率状態とが設定されている。
通常区間は、通常遊技状態において遊技可能な区間であって、通常遊技状態において疑似ボーナス状態が通常確率状態における抽選確率での抽選により遊技可能な区間が含まれる。
なお、通常区間においては、疑似ボーナス状態に当選しないような抽選制御を行うようにしてもよい。
また、通常区間において、疑似ボーナス状態の抽選確率を高確率状態よりもさらに高めた超高確率状態としてもよく、例えば、通常区間において、所定のレア役に当選した場合には必ず疑似ボーナス状態に当選するようにしてもよい。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態に移行後、再度通常区間に戻るまで継続して滞在する。
有利区間は、CZ状態、CZ状態の前兆状態、疑似ボーナス状態、疑似ボーナス状態の通常確率状態および高確率状態、疑似ボーナス状態の前兆状態、AT状態において遊技可能な区間が含まれる。主制御装置10は、有利区間に滞在中に、連続して実行されたゲームの回数をカウント(計数)する。遊技状態が有利区間中である場合には、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、有利区間ランプ13は、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態等の実際に遊技者が当該状態を有利であると認識できる間にのみ点灯するようにしてもよい。例えば、疑似ボーナス状態の高確率状態中においては有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間に移行後、有利区間を終了するためには、ゲームの抽選結果等により通常区間へ移行した場合の他、「有利区間での連続ゲーム回数が所定回数に到達したこと」若しくは「有利区間中に獲得したメダル数が所定枚数に到達したこと」の何れかの条件の成立が設定され、有利区間として特定される各状態からなる一連の有利区間中に獲得できるメダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)が設けられている。
なお、有利区間の上記終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」を含めてもよい。また、有利区間の上記終了条件は、例えば、「ボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」、「第一種特別役物(所謂レギュラーボーナス)の当選役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」等を含めてもよい。また、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1000回や1500回等、任意の数であればどのような回数でもよく、獲得メダル数の上限は、1000枚や2400枚等、任意の数であればどのような枚数でもよい。
次に、主制御装置10および副制御装置20の制御により実行される各遊技状態(通常遊技状態、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態)、遊技状態間の移行処理、および移行処理に伴って発生する各種演出等について、遊技状態毎に詳細に説明する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立したゲームの第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。
また、演出は、後述する前兆演出(本前兆演出又はフェイク前兆演出)、連続演出等が例示され、メイン表示器8およびサブ表示器17での画像(動画)、スピーカ9からの効果音、ランプ11での発光等による、特典の付与に対する報知や、特典が付与される前の事前報知等からなり、遊技者に対して特典の付与に対する期待感を高めるものである。
(通常遊技状態)
通常遊技状態は、スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合に滞在する遊技状態であり、遊技者にとっては不利な状態である。
図6に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からAT状態に直接移行しないようにしてもよい。
通常遊技状態中には、メイン表示器8あるいはサブ表示器17において、1ゲームで完結する個別演出が所定の確率で実行される。
個別演出は、主に遊技者の期待感を高めるために実行される演出であり、後述する主制御装置10での役の抽選結果に基づき実行される当選演出が含まれる。
また、その他、個別演出には、その時点の確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)に基づき実行されるものや、ゲームを説明するために実行されるもの等も含まれる。
当選演出は、主に役の抽選結果を報知するために実行される演出であり、所定のキャラクタの出現とともに当選したレア役を報知可能なアイテムを表示したり、所定のキャラクタの出現とともにAT状態の発生に対する期待度を示す、「チャンス」や「激アツ」の文字情報を表示したり等、当選したレア役の種類や、その当選したレア役を契機とするAT状態の移行抽選結果に応じた画像が表示される演出である。
・通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図6の矢印a)
通常遊技状態においては、主制御装置10による特典を付与するか否かの決定結果が、予め定められた特別の決定結果となったことに基づき、第2特定遊技状態として疑似ボーナス状態(特典)を付与するものとなっている。
より具体的には、主制御装置10が特定の抽選結果として所定のレア役の当選に基づいて予め疑似ボーナス状態への移行抽選処理を行う。例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の所定の確率(例えば、20%)で疑似ボーナス状態への移行処理を行う。
疑似ボーナス状態は、所定ゲーム数が実行されるまで継続するとともに、その間にAT状態の移行抽選を行う遊技状態である。疑似ボーナス状態の詳細については後述する。
また、通常遊技状態において、所定のレア役の当選時に疑似ボーナス状態に当選する確率は、設定手段としての確率設定装置14における設定値に応じて変更可能となっていて、例えば、チャンス役当選時には、設定1では20%、設定2では22%、設定3では24%、設定4では26%、設定5では28%、設定6では30%の各確率で疑似ボーナス状態に移行するようになっている。
なお、疑似ボーナス状態への移行、すなわち、特典を付与するか否かの決定は、抽選手段によるレア役の抽選以外で行うようにしてもよい。例えば、所定の役(例えば、ベル役)の当選(あるいは実際の成立回数)が所定回数となった時点で疑似ボーナス状態への移行を決定したり、その時点で疑似ボーナス状態の抽選を行ったりしてもよいし、前回の疑似ボーナス状態、あるいはAT状態の終了後に実行されたゲーム数が所定数となった場合に、疑似ボーナス状態への移行を決定するようにしてもよいし、役の抽選に応じてポイントを加算させるようにするとともに、当選した役の種類や、役に当選した状態に応じて加算させるポイントを変更可能にして、このポイントが所定数となった時点で疑似ボーナス状態への移行を決定したり、その時点で疑似ボーナス状態の抽選を行ったりしてもよい。
また、後述するAT状態中に、疑似ボーナス状態を発生させるようにしてもよい。
また、本第1実施形態では、疑似ボーナス状態の抽選契機役を、チャンス役と強チェリー役に設定しているが、その他の役の当選時に疑似ボーナス状態を抽選するようにしてもよい。
疑似ボーナス状態への移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態への移行前において、遊技者の疑似ボーナス状態への移行に対する期待感を高めるために、最終的に疑似ボーナス状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、18ゲーム)の本前兆演出(第1の特定演出)がメイン表示器8において実行される。
すなわち、抽選手段としての主制御装置10は、疑似ボーナス状態への移行を予め決定した場合でも、直ぐに疑似ボーナス状態への移行を行わず、その時点から所定数(例えば、30回)のゲームが実行された後に疑似ボーナス状態を発生するようにしていて、副制御装置20は、主制御装置10が、疑似ボーナス状態の発生を事前に決定したことに基づき、疑似ボーナス状態に移行する前の所定数のゲーム実行期間において、前兆演出としての本前兆演出を実行させる制御を行うのである。
したがって、副制御装置20は、特典の付与として疑似ボーナス状態の移行が予め決定されている場合に、特典の付与前の所定期間において、複数のゲームに亘って特定演出(第1の特定演出)として本前兆演出を実行可能としているのである。
また、疑似ボーナス状態への移行抽選の当選から本前兆演出が実行されるまでの間には、所定ゲーム数分の待機期間(例えば、12ゲーム)が設定されていて、本前兆演出は、この待機期間の終了後に実行されることとなる。
したがって、疑似ボーナス状態への移行抽選に当選しても、直ぐには疑似ボーナス状態へは移行せず、待機期間と、本前兆演出の実行後に移行することとなる。
本前兆演出中においては、メイン表示器8において、通常遊技状態中とは異なる背景からなるステージの画像に切り替わるとともに、登場するキャラクタが通常遊技状態中とは異なる動作を行う前兆ステージ上での演出画像が実行される。例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような前兆ステージ上での演出が複数のゲームを通して行われる。これらの演出は1のゲームが終了しても演出内容自体は変化することはない。例えば、所定のゲームにおいて各種イベント等の発生により画面の切替等は行われても、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出内容自体は変化することなく次のゲームでも継続して行われる。したがって、本前兆演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、前兆ステージには、背景等が異なる複数パターンが用意されていて、副制御装置20の制御により、その時点の疑似ボーナス状態の当選の有無に応じて何れかのパターンの前兆ステージが選択されることとなっている。
また、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役(例えば、チャンス役)に当選したが、疑似ボーナス状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、疑似ボーナス状態に当選したときと同様に、最終的に疑似ボーナス状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、18ゲーム)のフェイク前兆演出(第2の特定演出)がメイン表示器8において実行される。
なお、フェイク前兆演出は、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役に当選したが、疑似ボーナス状態への移行抽選に当選しなかった場合の、所定確率(例えば、50%)で実行するようにしてもよいし、必ず実行するようにしてもよい。
すなわち、副制御装置20は、主制御装置10が疑似ボーナス状態の移行を事前に決定していない場合における所定条件の成立に基づき、複数のゲームに亘って、特定演出(第2の特定演出)としてのフェイク前兆演出を実行可能としているのである。
したがって、副制御装置20は、特典付与手段としての主制御装置10が疑似ボーナス状態への移行を事前に決定したか否かに関わらず、チャンス役の当選等の特定条件が成立した場合には、特典が付与されるか否かを示唆可能な特定演出(本前兆演出あるいはフェイク前兆演出)を、複数のゲームに跨って実行させることが可能となっているのである。
また、フェイク前兆演出を実行する場合にも、疑似ボーナス状態に当選したときと同様に、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役の当選からフェイク前兆演出が実行されるまでの間には、所定ゲーム数分のフェイク待機期間(例えば、12ゲーム)が設定される。
本前兆演出とフェイク前兆演出は、基本的には演出画像(ステージ或いは登場するキャラクタ等)は同様に設定された複数のゲームに亘る一連の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
また、前兆演出(本前兆演出またはフェイク前兆演出)中と待機期間(あるいはフェイク待機期間)中においては、詳細は後述するが、各ゲームで実行される当選演出の発生率が、その他の通常遊技状態中よりも高められる。
特に、待機期間(あるいはフェイク待機期間)中においては、その後、前兆演出が発生することとなるので、発生率が高められた状態で発生する各当選演出が、疑似ボーナス状態の発生に対する所謂煽り演出となり、遊技者の期待感を高めることとなる。
また、煽り演出としては、その他、当選演出時に特定のキャラクタの出現率が高まったり、キャラクタのセリフ画像の配色が煽り演出以外とは異なるもの(例えば、青色)となったり、背景を変化させたり等の演出が行われる。
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出においては、最終的に疑似ボーナス状態に移行するか否かの報知が行われるが、この場合、メイン表示器8において、前兆演出の最終ゲームの数ゲーム前(例えば、2ゲーム前)から連続的な演出(連続演出)が実行される。連続演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。
連続演出は、ゲーム毎に主人公キャラクタと敵キャラクタが攻防を繰り返す演出画像が実行され、各ゲームの演出内容は次ゲームに引き継ぐような演出が実行される。例えば、所定のゲームで与えられた主人公キャラクタがダメージを負った場合には、そのダメージは次ゲームに持ち越すように演出(例えば、ダメージの量を示すメーターを変化させる演出)が実行される。
また、予め決定されている疑似ボーナス状態の移行の有無により、各ゲームにおける主人公キャラクタと敵キャラクタの攻防の状態が設定されていて、疑似ボーナス状態に移行する場合には、移行しない場合よりも主人公キャラクタが攻撃を行うゲームが多くなるように設定されている。
すなわち、連続演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、連続演出には、ボタン演出が併行して実行される場合もある。
そして、疑似ボーナス状態に当選していた場合(本前兆演出の場合)には、疑似ボーナス状態の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、疑似ボーナス状態に当選していなかった場合(フェイク前兆演出の場合)には、疑似ボーナス状態の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、連続演出ではなく、本前兆演出およびフェイク前兆演出の最終ゲームのみで完結する演出を実行し、その演出結果により疑似ボーナス状態への移行に関する報知を行ってもよい。
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出は、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役に当選した場合に直ぐに発生させるようにしてもよい。また、フェイク前兆演出は、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役に当選した場合に、必ず発生させるようにしてもよいし、所定確率で発生させるようにしてもよい。
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出のゲーム数は何れのゲーム数でもよいし、複数のゲーム数(例えば、15~20ゲーム)から選択的に決定するようにしてもよい。また、同様に、待機期間も複数のゲーム数(例えば、10~15ゲーム)から選択的に決定するようにして、待機期間が変化するようにしてもよい。
なお、本前兆演出とフェイク前兆演出の実行期間として、選択し得るゲーム数を同じものに設定してもよいが、本前兆演出時には、フェイク前兆演出では選択しないゲーム数を選択可能としてもよい。このようにすれば、フェイク前兆演出ではありえない少ないゲーム数で前兆演出が終了した場合や、フェイク前兆演出ではありえない多いゲーム数まで前兆演出が継続した場合、本前兆演出が確定することとなるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態においては、疑似ボーナス状態への当選確率状態が異なる通常確率状態と高確率状態を有している。疑似ボーナス状態への移行抽選の当選確率は、高確率状態の方が通常確率状態よりも高くなっていて、確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役や弱チェリー役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時、およびハズレ時の5%の確率で、高確率状態から通常確率状態へ移行する制御が行われる。
疑似ボーナス状態の当選確率は、通常確率状態においては、例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の20%の確率で設定され、高確率状態においては、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の50%の確率で設定されている。
確率状態が通常確率状態から高確率状態に変更すると、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において高確率状態である旨の報知が行われ、例えば、通常遊技状態中には主人公キャラクタが草原を進んでいくようなステージが表示されている場合に、そのステージの背景を、昼間の背景から夕方の背景に変更させることで高確率状態である旨の報知を行うようにしている。
ただし、高確率状態となった場合に確実にステージを変更させるのではなく、高確率状態中のゲームにおいて所定の確率(例えば、30%)でステージの変更抽選を行い、この変更抽選結果に当選した場合にのみステージを変更させるような制御が行われる。
また、通常確率状態中のゲームにおいても所定の確率(2%)でステージへの変更抽選が行われ、この変更抽選に当選した場合も高確率状態を示すステージに変更させるような制御が行われる。
一方、夕方の背景からなるステージの滞在時にも昼間の背景への変更抽選が行われ、通常確率状態中のゲームでは相対的に高い確率(例えば、20%)で変更抽選に当選し、高確率状態中のゲームでは相対的に低い確率(例えば、5%)で変更抽選に当選するような制御が行われる。
したがって、夕方の背景からなるステージになっていても必ずしも高確率状態に滞在しているわけではなく、夕方の背景からなるステージは、あくまでも高確率状態を示唆するものとなっている。
なお、確率設定装置14における設定値を変更した場合や、主制御装置10がリセットされた場合には、通常区間を経て有利区間に移行した後、通常確率状態での通常遊技状態により実質的な遊技が開始可能となるが、確率設定装置14での設定値毎に、所定の確率で通常遊技状態を高確率状態で開始するようにしてもよい。
また、チャンス役と強チェリー役当選時に異なる確率で疑似ボーナス状態に当選するようにしてもよい。
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図6の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、強スイカ役当選時の所定の確率(例えば、10%)でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態への移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態において、主制御装置10により、例えば、弱チェリー役の当選を契機にCZ状態の当選確率状態を変更可能にしてもよい。また、副制御装置20により、当選確率状態に対する報知制御を行ってもよい。報知制御を行う場合には、各確率状態を直接的に報知する形態ではなく、その時点での確率状態がどの状態であるかを、メイン表示器8の表示内容を変化させることで遊技者が予測できる程度に行うようにしてもよい。
また、通常遊技状態において、所定のレア役の当選時にCZ状態に当選する確率を、設定手段としての確率設定装置14における設定値に応じて変更可能としてもよい。
また、CZ状態への移行抽選に当選した場合でも、直ぐにはCZ状態へは移行させずに、所定ゲーム数(例えば、5~8ゲーム)の間、CZ状態待機状態(遅延期間)を発生させ、この間CZ状態の移行を待機させた後に、CZ状態へ移行させるようにしている。
また、CZ状態待機状態中は、前述した疑似ボーナス状態の待機期間と同様に、メイン表示器8での演出内容をその他の状態と異ならせるような制御が行われる。
すなわち、各ゲームで実行される当選演出の発生率が、その他の通常遊技状態中よりも高められることで、当選演出が、その後発生するCZ状態に対する所謂煽り演出となり、遊技者の期待感を高めることとなる。
また、煽り演出としては、その他、当選演出時に特定のキャラクタの出現率が高まったり、キャラクタのセリフ画像の配色が煽り演出以外とは異なるもの(例えば、青色)となったり、背景を変化させたり等の演出が行われる。
そして、CZ状態待機状態が終了することとなるゲームの終了時に、CZ状態に移行することがメイン表示器8において報知される。
なお、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるためにCZ状態待機状態中に、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、2ゲーム)のCZ状態の連続演出をメイン表示器8において実行してもよい。
また、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、上記遅延期間と同様に所定ゲーム数(例えば、5~8ゲーム)間、メイン表示器8での演出内容がその他の状態と異ならせるような演出(所謂煽り演出)の制御が行われる。
したがって、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、CZ状態への移行の有無にかかわらず、遊技者の期待感が所定期間高められるのである。
なお、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態のフェイク連続演出をメイン表示器8において実行してもよい。この場合、CZ状態の連続演出とフェイク連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等を同様に設定して、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けるようにしてもよい。
例えば、CZ状態の連続演出(あるいはフェイク連続演出)として、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような演出画像を実行してもよい。この場合、連続演出(あるいはフェイク連続演出)中はその間のゲームを通してスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する演出画像が実行される。
また、CZ状態待機状態中に、前兆演出(本前兆演出又はフェイク前兆演出)と同様のCZ状態の前兆演出(CZ本前兆演出又はCZフェイク前兆演出)をメイン表示器8において実行するようにしてもよいし、CZ状態の前兆演出(CZ本前兆演出又はCZフェイク前兆演出)の最終段階で連続演出又はフェイク連続演出を実行するようにしてもよい。
また、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の煽り演出が行われる期間は、複数ゲームが実行される期間であれば何れでもよく、乱数の抽出に基づき複数のゲーム数から何れか1つのゲーム数を決定してもよいし、固定のゲーム数で決定してもよい。
・通常遊技状態からAT状態への移行処理(図6の矢印g)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、第1特定遊技状態としてのAT状態への移行抽選処理を行う。例えば、強チェリー役当選時に所定の確率(例えば、1%)でAT状態への移行処理を行う。AT状態への移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態におけるAT状態への移行は、所定のレア役への当選を条件に行う以外に、何れの小役にも当選しなかったハズレ抽選結果が導出されたときの所定の確率(例えば、1%)で行うようにしてもよい。
本第1実施形態においては、AT状態への移行は、遊技者の期待感を高めるために、主に疑似ボーナス状態を経由して実行されるようになっていることから、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率は極めて低い確率に設定されている。
なお、確率設定装置14での設定確率に応じて、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率を変更可能にしてもよいし、比較的高い設定値(例えば、設定4~6)の場合のみ通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選可能としてもよい。
また、通常遊技状態において、AT状態の移行抽選に当選した場合には、前述した疑似ボーナス状態の発生時と同様の前兆演出が実行され、前兆演出の終了後にAT状態が発生するようになっている。
なお、通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の発生時と異なる前兆演出の選択制御を行うようにしてもよく、例えば、直接AT状態へ移行する場合には、フェイク前兆演出においては出現率が低い(あるいは出現しない)キャラクタや背景から構成される前兆演出の選択率を、疑似ボーナス状態の発生時よりも高めるようにしてもよい。また、疑似ボーナス状態の発生時には実行されない前兆演出を、直接AT状態へ移行する場合にのみ実行するようにしてもよい。
(CZ状態)
CZ状態は、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、通常遊技状態よりも各ゲームにおいて高確率で疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われるので、通常遊技状態に滞在中よりも疑似ボーナス状態へ移行しやすい遊技状態である。
なお、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時に押し順ナビを実行するようにしてもよいし、押し順ベル役当選時の一部、すなわち押し順ベル役当選時の所定の確率(例えば、40%)で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
CZ状態に滞在中は、通常遊技状態に滞在中よりも、疑似ボーナス状態に移行しやすいので、CZ状態は、一連の遊技の流れにおいてチャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最大で10ゲームである。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10および副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出や残ゲーム数がメイン表示器8に表示される。
・CZ状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図6の矢印e)
CZ状態では、各ゲームにおいて疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行う。
疑似ボーナス状態の移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。疑似ボーナス状態の移行抽選処理の当選確率は、例えば、レア役当選時が50%、ベル役当選時およびリプレイ役当選時が10%、ハズレ時が5%である。疑似ボーナス状態の移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、疑似ボーナス状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームで疑似ボーナス状態への移行が報知された場合には、通常遊技状態のときと同様に、遊技状態が疑似ボーナス状態へ移行することとなる。
なお、疑似ボーナス状態の移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でも疑似ボーナス状態の移行抽選は実行される。
なお、各当選役の一部又は全部についての疑似ボーナス状態の移行抽選処理の当選確率は、上記以外でもよい。また、ベル役の当選時に疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行うようにしたが、ベル役に対応する図柄が入賞することに基づいて疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行うようにしてもよい。
また、CZ状態中は、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するCZ演出がメイン表示器8で表示される。CZ演出においては、例えば、最初の数ゲーム間(例えば、7ゲーム間)で主人公キャラクタが対戦の準備を行う演出画像が表示され、CZ状態の最後の数ゲーム間(例えば、3ゲーム間)においては、複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出として主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する演出画像が表示される。そして、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選していた場合には、最終ゲームで主人公キャラクタが勝利して疑似ボーナス状態へ移行することが報知される。
また、CZ状態中においては、その間に実行されたゲームの当選内容に応じて、対戦準備演出中の背景や対戦演出中の攻防内容が変化して、疑似ボーナス状態への移行に対する期待感に変化を与えるようになっている。また、CZ状態における残ゲーム数はメイン表示器8に表示され、残ゲーム数はゲームが実行される毎に減算されていく。
また、CZ演出における対戦演出前の準備演出中においても、主人公キャラクタが対戦の準備を行う演出画像が各ゲームを通して連続して実行されることから、準備演出中も複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出となる。
なお、CZ状態中において、対戦演出を実行せずにCZ状態への移行の有無の報知を行うようにしてもよく、例えば、CZ状態中の所定のゲームで疑似ボーナス状態に当選した場合には、そのゲームの間で疑似ボーナス状態に移行することを報知する演出を実行するようにしてもよい。この場合、CZ状態中に何れのゲームでも疑似ボーナス状態に当選しなかった場合には、疑似ボーナス状態に移行することを報知する演出が行われないままCZ状態が終了することとなる。
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図6の矢印d)
CZ状態において、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選しなかった場合には、CZ状態中における規定数のゲームの実行後、通常遊技状態に移行する。このとき、CZ演出において、主人公キャラクタが敗北して疑似ボーナス状態へ移行しないことが報知される。
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
(疑似ボーナス状態)
第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態は、当該疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビと、色ベル役に対する色ナビの双方が実行されることで、メダルの獲得が極めて容易な遊技状態である。
また、詳細は後述するが、AT状態は、疑似ボーナス状態とは異なり、色ベル役に対する色ナビは実行されず、押し順ベル役に対する押し順ナビのみが実行されるので、疑似ボーナス状態は、AT状態よりもメダルの獲得が容易な遊技状態となっている。
また、疑似ボーナス状態は、所定期間(例えば、18ゲーム~20ゲーム)継続して、その間に実行される所定のゲームにおいて、AT状態の移行抽選が行われるものとなっている。
したがって、多数のメダルを獲得可能な疑似ボーナス状態中にAT状態の移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態が発生することとなるので、遊技者が一定のメダルを獲得しつつ、次の疑似ボーナス状態を発生させるためのゲームを実行することが可能となり、相乗的に遊技者に有利な状態が生じることとなるのである。
なお、押し順ベル役の当選確率、および色ベル役の当選確率は、所定期間何れかの1つのナビ状態が継続した場合に、所定期間におけるメダルが増加する値となっているが、押し順ベル役の当選確率(例えば、約57%)の方が色ベル役の当選確率(例えば、約30%)よりも高い値に設定することが好ましい。
また、疑似ボーナス状態が継続する期間は、実行されたゲーム数で規定する以外に、押し順ナビと色ナビのうち何れか一方のナビ、あるいは双方のナビが実行される回数、払い出されたメダル数(払出枚数)、メダルの払い出しにより実際に増加したメダル数(純増枚数)等により規定するようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態に移行した最初のゲームでは、主制御装置10の制御により、スタートレバー3の操作から停止ボタン5の操作が有効となるまでの期間が、通常のゲームよりも延長され、この期間に、リール4を逆回転させた後、リール4において特定の図柄組合せ(「赤7A、赤7A、赤7A」)を一旦停止させたのちに再度正回転させる、所謂リール演出が行われて、疑似ボーナス状態が発生したことが報知される。
リール演出が行われるリール演出期間は、例えば、15秒に設定され、この間は、停止ボタン5の操作が無効となるので、リール4が作動していてもゲームの進行が不能な状態となっている。
そして、リール演出期間の終了時には、特定の図柄組合せ(例えば、「赤7A、赤7A、赤7A」)が一旦停止(自動停止)することとなるので、疑似ボーナス状態は、遊技内容的にはAT状態と同様にナビが実行される状態となっているが、見た目上は所謂ビッグボーナス状態(リアルボーナス状態)が発生したようなものとなり、AT状態との差別化が図られている。
また、リール演出期間が終了すると、リール4が正回転での回転を自動的に開始するとともに、停止ボタン5の操作が有効となり、この時点から、疑似ボーナス状態に移行した最初のゲームの停止操作が通常のゲームと同様に可能となる。
また、リール演出中においては、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、リール演出に対応する演出画像として疑似ボーナス状態の発生を報知する表示が行われる。
・疑似ボーナス状態からAT状態への移行処理(図6の矢印f)
疑似ボーナス状態では、当該疑似ボーナス状態の終盤に実行される所定数のゲーム(1~3ゲーム)においてAT状態の移行抽選処理を行う。
本第1実施形態においては、AT状態の移行抽選処理は、最長で疑似ボーナス状態の最後の3ゲームの間に設定された抽選ゲーム期間に跨って実行され、抽選ゲーム期間おける各ゲームで実行される対戦抽選の結果態様によりAT状態に移行させるか否かが決定される。
そして、抽選ゲーム期間における各ゲームでの対戦抽選の結果が全て当選となった場合に、特別の条件が成立したものと判定されてAT状態の移行が決定され、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態がAT状態に移行することとなる。
すなわち、主制御装置10は、所定期間としての抽選ゲーム期間における複数のゲームの実行に関連してAT状態に移行させるか否かを決定可能であって、複数のゲームにおけるAT状態の移行に関わる抽選結果が、予め定められている特別の条件を満たした場合に、所定の特典を付与することを決定可能に構成されているのである。
なお、本第1実施形態においては、疑似ボーナス状態の終盤に実行される所定数のゲームにおいてAT状態の移行抽選処理を行うようにしているが、疑似ボーナス状態の終了後に、AT状態の移行抽選処理を行うための所定ゲーム数の期間を設けて、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態に移行するか否かのゲームを実行するようにしてもよい。
また、抽選ゲーム期間に実行される各ゲームでの対戦抽選は、役の抽選とは別個に実行され、その当選確率が常に一定ではなく、各ゲーム間で異なる確率になるような抽選態様が設定されている。
例えば、抽選ゲーム期間中の最初のゲームでは対戦抽選の当選確率が50%で、2番目のゲームでは60%で、3番目のゲームでは70%で各ゲームの対戦抽選が実行される。
なお、抽選態様は、所定の確率でAT状態に移行するものであれば上記した各対戦抽選の確率以外でもよい。
また、複数の抽選態様を設定して、所定条件の成立に基づき何れかの抽選態様を変更可能に構成してもよい。
例えば、抽選ゲーム期間中の3ゲームにおける対戦抽選の当選確率が全て50%で各ゲームの対戦抽選が実行される抽選態様と、最初のゲームでは対戦抽選の当選確率が25%で、2番目のゲームでは50%で、3番目のゲームでは100%で各ゲームの対戦抽選が実行される抽選態様とを設定し、何れかの抽選態様を切り替えるようにしてもよい。ただし、この場合、疑似ボーナス状態からAT状態に移行するトータルの確率は、どの抽選態様となっても同一とすることが好ましい。
また、上記抽選態様の変更は、遊技者の操作に基づき実行可能にして、遊技者の好みに応じて抽選態様を選択可能にとしてもよい。
また、疑似ボーナス状態からAT状態に移行するトータルの確率を、設定手段としての確率設定装置14における設定値に応じて変更可能としてもよい。
また、疑似ボーナス状態からAT状態に移行するトータルの確率を、抽選態様に応じて異なるように設定してもよく、例えば、所定のレア役(例えば、強チェリー役)の成立等、通常遊技状態中や疑似ボーナス状態中に成立する所定条件に基づき、AT状態に移行するトータルの確率が、低い抽選態様から高い抽選態様に切り替えるようにしてもよい。また、この場合に、トータルの確率が低い抽選態様においてAT状態に当選した場合には、トータルの確率が高い抽選態様においてAT状態に当選した場合よりも、遊技者に有利となるような特典を付与するようにしてもよい。例えば、トータルの確率が低い抽選態様においてAT状態に当選した場合には、AT状態の継続権利を複数記憶(ストック)したり、継続回数を多くしたAT状態(上位AT状態)を発生させたりしてもよい。
また、上記抽選ゲーム期間中においては、ゲームの実行に対応して、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき、演出制御手段としての副制御装置20の制御により、メイン表示器8において所定の演出としてキャラクタによる連続演出が実行される。
疑似ボーナス状態中の連続演出は、前述した本前兆演出(あるいは、フェイク前兆演出)中に実行される連続演出とは演出内容が異なっていて、ゲーム毎に対戦演出が完結するような内容となっている。
すなわち、本前兆演出(あるいは、フェイク前兆演出)中に実行される連続演出では、主人公キャラクタが敵キャラクタと3ゲームに亘ってそのまま対戦し、最終ゲームにおいて対戦結果が導出されるような内容となっているが、疑似ボーナス状態中の連続演出では、各ゲームにおける対戦抽選に応じて、ゲーム毎に対戦結果が導出されるような内容で対戦演出が実行される。
また、各ゲームにおける対戦演出では、ゲーム毎に設定される当選確率に基づき対戦演出が実行されるので、ゲーム毎に敵キャラクタと対戦する味方側のキャラクタ(主人公キャラクタを含む)が、上記当選確率に対応して異なる種類で登場可能となっている。
例えば、連続演出中の1ゲーム目のゲームにおいては、50%の当選確率である対戦抽選に対応して味方キャラクタAが登場し、2ゲーム目のゲームにおいては、60%の当選確率である対戦抽選に対応して味方キャラクタBが登場し、3ゲーム目のゲームにおいては、70%の当選確率である対戦抽選に対応して味方キャラクタC(例えば、主人公キャラクタ)が登場するものとなっている。
そして、各ゲームにおける対戦抽選が当選していた場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に勝利し、対戦抽選が当選していなかった場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に敗北するような演出が、ゲーム毎に完結的に行われる。その結果、全てのゲームにおける対戦抽選が当選していた場合には、味方側のキャラクタが全て勝利するものとなり、最終的にAT状態の移行が報知されることとなる。
一方、抽選ゲーム期間における対戦抽選に1回でも非当選となった場合には、その時点で抽選ゲーム期間は終了して、疑似ボーナス状態もその時点で終了することとなる。したがって、対戦抽選の結果に応じて疑似ボーナス状態の期間が変化することとなる。
また、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においては、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場する疑似ボーナス状態中の演出(疑似ボーナス演出)がメイン表示器8あるいはサブ表示器17で表示される。疑似ボーナス演出においては、例えば、登場する各キャラクタの紹介画像等が表示されるとともに、所定の楽曲がスピーカ9から出力される。
一方、疑似ボーナス状態の抽選ゲーム期間中においては、各対戦抽選に応じて、対戦演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、AT状態への移行に対する期待感に変化を与えるようになっている。
また、疑似ボーナス状態における残ゲーム数はメイン表示器8に表示され、残ゲーム数は、ゲームが実行される毎に減算される。
なお、本第1実施形態においては、疑似ボーナス状態におけるAT状態の移行抽選を行う期間を、疑似ボーナス状態の最後の3ゲームに設定するようにしているが、連続する複数のゲームにおいて移行抽選を行うものであれば何れでもよく、例えば、4ゲームや5ゲーム等でもよい。
また、AT状態の移行する条件は、複数のゲームにおける対戦抽選が全て当選した場合に設定しているが、その他の条件でもよく、例えば、1回や2回の当選によりAT状態に移行することを決定してもよい。
また、抽選ゲーム期間における対戦抽選に1回でも非当選となった場合には、その時点で抽選ゲーム期間(疑似ボーナス状態)を終了するようにしているが、各ゲームでの抽選結果に関わらず抽選ゲーム期間での3ゲーム全てを実行するようにしてもよい。また、この場合に、全てのゲームの対戦抽選で非当選となった場合には、特別な特典としてAT状態に移行させるようにしてもよい。ただし、この場合、100%の確率で対戦抽選に当選となるゲームが実行されないことが条件となる。
また、疑似ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選は、上記した抽選ゲーム期間中以外に実行してもよく、例えば、通常の操作態様(例えば、左リール4aを最初に停止操作する操作態様)でリール4を停止操作した場合には、リプレイ役に対応する図柄組合せが停止するが、通常の操作態様とは異なる変則操作態様(例えば、右リール4cを最初に停止操作する操作態様)でリール4を停止操作した場合には、特定の図柄組合せ(例えば、「赤7A、赤7A、赤7A」)が停止する特定のリプレイ役を抽選可能とし、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間において特定のリプレイ役に当選した場合には、無条件(100%の確率)でAT状態に移行するようにしてもよい。
この場合、特定のリプレイ役に当選した場合には、メイン表示器8において、変則操作態様、および特定の図柄組合せを狙うように促す画像を表示することが好ましい。
また、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においてレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、所定の確率(例えば、10%)でその時点でAT状態に移行する権利を付与するようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においてレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合に、AT状態に移行する権利を付与するのではなく、所定の確率(例えば、20%)で、抽選ゲーム期間における所定ゲーム分(1ゲームあるいは2ゲーム分)の対戦抽選に当選する権利を、その時点で付与するようにしても良い。
この場合には、レア役の当選時に、メイン表示器8において、1ゲームで完結する当選演出を実行することが好ましい。
また、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間におけるレア役当選時にAT状態に移行する権利が付与された場合には、抽選ゲーム期間中のゲームにおいて、対戦抽選の如何に関わらず必ず全勝するような連続演出を行うようにすることが好ましい。
また、抽選ゲーム期間において、対戦抽選とは別個に引分抽選を実行し、対戦抽選に非当選となり、かつ引分抽選に当選した場合には、その回の対戦抽選を無効とし、新たな対戦抽選を行うゲームを抽選ゲーム期間に追加実行してもよい。
また、抽選ゲーム期間における対戦抽選に全て当選となった場合には、抽選ゲーム期間を延長して、対戦抽選に非当選となるまで抽選ゲーム期間を終了させないようにしてもよい。この場合、延長されたゲームの対戦抽選で当選となった場合には、AT状態の継続権利をその都度付与するようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中における各ゲームの対戦演出中に、ボタン演出を実行してもよい。
操作演出としてのボタン演出は、先ず、メイン表示器8(あるいはサブ表示器17)に演出ボタン2dの操作を促す操作ボタンを模した画像や、操作を指示する文字情報(例えば、「PUSH」)等からなる操作画像を表示し、その後、指示された演出ボタン2d(あるいは上部演出ボタン2f)が操作された場合に、所定の画像をメイン表示器8(あるいはサブ表示器17)に表示する一連の演出であり、例えば、対戦演出が実行されるゲームの終了時に、操作ボタンを模した画像や操作画像を表示し、その後、指示された演出ボタン2dが操作された場合に、予め決定されている対戦抽選の結果を報知する画像をメイン表示器8において表示する演出である。
この場合、対戦抽選の結果が当選であった場合には、非当選の場合よりもボタン演出が実行される確率が高くなるようにすることが好ましい。
・疑似ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図6の矢印b)
疑似ボーナス状態において、特別の条件が成立せずにAT状態への移行権利が付与されなかった場合、すなわち、疑似ボーナス状態における抽選ゲーム期間中の各ゲームの対戦抽選が全て当選とならなかった場合には、疑似ボーナス状態終了後に通常遊技状態に移行する。
本第1実施形態においては、抽選ゲーム期間中のゲームにおいて、1回でも対戦抽選が非当選となると特別の条件の非成立が確定することとなるので、抽選ゲーム期間中の何れかのゲームにおいて対戦抽選が非当選となった時点で疑似ボーナス状態の終了条件が成立し、次のゲームから遊技状態が通常遊技状態に移行するものとしている。
したがって、抽選ゲーム期間中におけるゲームの対戦抽選の結果に応じて、疑似ボーナス状態の継続期間が変化することとなる。
例えば、抽選ゲーム期間中の最初のゲームである18ゲーム目の対戦抽選が非当選となった場合には、疑似ボーナス状態の継続期間は18ゲームとなるが、最後のゲームである20ゲーム目に初めて非当選となった場合には、継続期間が20ゲームとなる。
また、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ナビおよび色ナビは行われるので、最終的に疑似ボーナス状態において特別の条件が成立しなかった場合でも、対戦抽選が非当選とならずに抽選ゲーム期間が継続するほど、メダルを獲得する機会が増え、その分遊技者にとって有利な状態となるのである。
なお、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ベル役に対する押し順ナビ、および色ベル役に対する色ナビを実行可能としているが、抽選ゲーム期間中のゲームにおいては、押し順ナビあるいは色ナビを行わないようにしてもよいし、所定の確率(例えば、50%)でのみ押し順ナビあるいは色ナビを行うようにしてもよい。
なお、疑似ボーナス状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示し、この表示するキャラクタを確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択することで、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
(AT状態)
AT状態は、当該AT状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが当該期間継続的に行われることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
ただし、疑似ボーナス状態とは異なり、AT状態中には色ベル役に対する色ナビは実行されず、押し順ナビのみが実行されるので、疑似ボーナス状態中よりもメダルの獲得量が少ないものとなっている。
AT状態中は、AT状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、30ゲーム)を、AT状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理されて、残ゲーム数がゲーム毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでAT状態は継続される。
そして、AT状態において残ゲーム数が無くなった場合、AT状態が終了することとなる。
AT状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、AT状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、AT状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、AT状態中の、残ゲーム数、一連のAT状態中に獲得したメダルの総数、AT状態中に実行された総ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
また、AT状態では、当該AT状態の最後に実行される所定数のゲーム(2~3ゲーム)においてAT状態の継続抽選処理を行う。
本第1実施形態においては、AT状態の継続抽選処理は、最長でAT状態の最後の3ゲームの間に設定された抽選ゲーム期間に跨って実行され、抽選ゲーム期間おける各ゲームで実行される対戦抽選の結果態様によりAT状態を継続させるか否かが決定される。
そして、抽選ゲーム期間おける各ゲームでの対戦抽選の結果が2回当選となった場合に、特別の条件が成立したものと判定されてAT状態の継続が決定され、実行中のAT状態の終了後に新たなAT状態が開始することとなる。
すなわち、主制御装置10は、所定期間としての抽選ゲーム期間における複数のゲームの実行に関連して所定の特典(AT状態の継続)を付与するか否かを決定可能であって、複数のゲームにおける所定の特典の付与に関わる抽選結果が、予め定められている特別の条件を満たした場合に、所定の特典を付与することを決定可能に構成されているのである。
また、新たなAT状態においても、AT状態の初期移行時と同様にAT状態自体の継続が管理され、所定数(例えば、30回)のゲームが実行されると当該AT状態が終了することとなるが、この新たなAT状態の最後に実行される所定数のゲーム(2~3ゲーム)においても、初期移行時と同様にAT状態の継続抽選処理が行われる。
したがって、各AT状態中の継続抽選処理における特別の条件の成立により、AT状態が繰り返して実行されることとなるのである。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間に実行される各ゲームでの対戦抽選は、疑似ボーナス状態中と同様に、その当選確率が常に一定でないものに設定されている。
なお、AT状態中の抽選ゲーム期間における各対戦抽選の当選確率は、疑似ボーナス状態中と同様にしてもよいし、異なるものにしてもよい。また、AT状態中の抽選ゲーム期間の抽選態様を複数設定し、所定条件の成立に基づき変更可能としてもよいし、遊技者の操作に基づき変更可能にして、遊技者の好みに応じて選択可能にしてもよい。
また、疑似ボーナス状態中と同様に、AT状態における抽選ゲーム期間中においても、ゲームの実行に対応して、主制御装置10からの制御情報の受信に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8においてキャラクタによる連続演出が実行される。
AT状態中の連続演出に関しても、疑似ボーナス状態中と同様に、ゲーム毎に対戦演出が完結するような内容となっていて、ゲーム毎に設定される当選確率に基づき対戦演出が実行され、ゲーム毎に敵キャラクタと対戦する味方側のキャラクタ(主人公キャラクタを含む)が、上記当選確率に対応して異なる種類で登場することとなる。
そして、各ゲームにおける対戦抽選が当選していた場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に勝利し、対戦抽選が当選していなかった場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に敗北するような演出が、ゲーム毎に完結的に行われる。
ただし、AT状態中の継続抽選処理においては、疑似ボーナス状態中の移行抽選処理とは条件の一部が異なるものに設定されていて、疑似ボーナス状態中においては、3ゲームにおける対戦抽選の結果が全て当選となった場合にAT状態への移行が確定するものとなっていることに対して、AT状態中においては、3ゲームにおける対戦抽選の結果のうち、2ゲームが当選となった場合に次回のAT状態の継続が確定するものとなっている。
したがって、AT状態の継続条件は、AT状態の突入条件である移行条件よりも難易度が低くなり、例えば、1ゲーム目と2ゲーム目の対戦抽選で当選となった場合には、その時点で次回のAT状態の継続が確定し、かりに3ゲーム目の対戦抽選が非当選となった場合でも、当該ゲームでの対戦演出が負けとなる結果の導出後、最終的にAT状態の継続が報知されて新たなAT状態に移行することとなる。
また、本第1実施形態においては、AT状態中の抽選ゲーム期間に実行される各ゲームでの対戦抽選の結果が全て当選となった場合には、次回のAT状態の継続権利の付与の他、次々回のAT状態の継続権利を付与するようにしている。
すなわち、AT状態中の抽選ゲーム期間における対戦抽選において、2回の当選結果が導出された場合には、所定の特典の付与として次回のAT状態の継続権利が付与されるが、3回の当選結果が導出された場合には、上記所定の特典の付与の他、別の特典の付与として次々回のAT状態についても継続するように継続権利が記憶保持(ストック)されるのである。
なお、AT状態の継続権利が記憶保持(ストック)されている場合には、無条件でAT状態が継続することとなるので、次回のAT状態中の抽選ゲーム期間中のゲームでは、前述したような対戦演出を行わずに、継続することが確定していることを報知可能な演出画像をメイン表示器8において実行することが好ましい。
また、AT状態の継続権利が記憶保持(ストック)されている場合でも、無条件でAT状態を確定させるのではなく、次回のAT状態において通常の継続抽選処理を行い、特別の条件が非成立となった場合に限りAT状態の継続権利の記憶保持情報を用いてAT状態を継続させるようにしてもよい。
したがって、この場合には、次回のAT状態中の抽選ゲーム期間中のゲームでも対戦抽選を行い、このとき特別の条件が成立した場合には、AT状態の継続権利の記憶保持情報を用いずに次回以降に使用を保留した状態でAT状態が継続することとなる。
さらに、3回の当選結果の導出により付与されるAT状態の継続権利を、主制御装置10により複数記憶保持可能(ストック可能)として、例えば、3回の当選結果の導出が連続した場合には、2つの継続権利を加算記憶可能としてもよい。
この場合、AT状態の継続権利の記憶保持情報を用いたAT状態の継続が行われた場合には、その都度継続権利の記憶保持情報が減算されることとなる。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においては、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するAT状態中の演出がメイン表示器8あるいはサブ表示器17で表示される。AT状態中の演出においては、例えば、登場する各キャラクタの紹介画像等が表示されるとともに、所定の楽曲がスピーカ9から出力される。
一方、AT状態の抽選ゲーム期間中においては、対戦抽選の種類に応じて、対戦演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、AT状態の継続に対する期待感に変化を与えるようになっている。
なお、本第1実施形態においては、AT状態におけるAT状態の継続抽選を行う期間を、AT状態の最後の3ゲームに設定するようにしているが、連続する複数のゲームにおいて移行抽選を行うものであれば何れでもよく、例えば、4ゲームや5ゲーム等でもよい。
また、AT状態が継続する条件である特別の条件は、複数のゲームにおける対戦抽選が2回当選した場合に設定しているが、その他の条件でもよく、例えば、1回や3回の当選によりAT状態が継続することを決定してもよい。
また、抽選ゲーム期間における対戦抽選に1回でも非当選となった場合には、その時点で抽選ゲーム期間(AT状態)を終了するようにしているが、各ゲームでの抽選結果に関わらず抽選ゲーム期間での3ゲーム全てを実行するようにしてもよい。また、この場合に、全てのゲームの対戦抽選で非当選となった場合には、特別な特典として次回のAT状態に継続させるようにしてもよい。ただし、この場合、100%の確率で対戦抽選に当選となるゲームが実行されないことが条件となる。
また、AT状態中における次回のAT状態の継続抽選は、上記した抽選ゲーム期間中以外に実行してもよく、例えば、疑似ボーナス状態中と同様に、AT状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間において特定のリプレイ役に当選した場合には、無条件(100%の確率)でAT状態が継続するようにしてもよい。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においてレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合に、所定の確率(例えば、10%)でその時点でAT状態が継続する権利を付与するようにしてもよい。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においてレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合に、AT状態に継続する権利を付与するのではなく、所定の確率(例えば、20%)で、抽選ゲーム期間における所定ゲーム分(1~3ゲーム分)の対戦抽選に当選する権利を、その時点で付与するようにしても良い。
この場合には、レア役の当選時に、メイン表示器8において、1ゲームで完結する当選演出を実行することが好ましい。
また、疑似ボーナス状態中と同様に、AT状態の抽選ゲーム期間中の期間における各ゲームの対戦演出中に、ボタン演出を実行してもよい。
また、AT状態中に、所定のレア役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、強チェリー役)に当選した場合に、AT状態のゲーム数の上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選に当選した場合に、当選契機となったレア役に対応して予め定められた数のゲーム数を、当該実行中のAT状態の残ゲーム数に上乗せ(加算)してもよい。
また、AT状態中において、特定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、上記上乗せ抽選の他に、特定期間(例えば、10ゲーム)ゲーム数が上乗せされる確率をその他の状態よりも高めた上乗せ特化ゾーンを発生可能としてもよい。
上乗せ特化ゾーンは、特定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の所定確率(例えば、10%)で発生し、上乗せ特化ゾーン中においては、当選確率の低いレア役の他、例えば、リプレイ役以外の全ての役を上乗せの契機役とし、所定の特典として多数のゲーム数が付与(上乗せ)される可能性が高められるようにした状態である。
また、上乗せ特化ゾーン中において、所定の役(例えば、レア役)に当選した場合の所定確率(例えば、15%)で、AT状態を継続するための権利を付与(ストック)するようにしてもよい。また、AT状態を継続するための権利を上記条件の成立毎に複数付与(ストック)するようにしてもよい。
この場合、AT状態を継続するための権利数(ストック数)が残っている状態では、AT状態中の継続抽選処理において無条件で特別の条件が成立することとなる。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間における対戦抽選において、3回の当選結果が導出された場合には、所定の特典の付与の他、別の特典の付与として次々回のAT状態についても継続するように継続権利を記憶保持(ストック)するようにしているが、別の特典の付与として、その時点で実行されているAT状態や次回のAT状態における残ゲーム数に所定数(例えば、20回)のゲーム数を上乗せするようにしてもよいし、別の特典の付与として、前述した上乗せ特化ゾーンをその時点で実行されているAT状態の終了後に実行するようにしてもよい。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間において、対戦抽選とは別個に引分抽選を実行し、対戦抽選に非当選となり、かつ引分抽選に当選した場合には、その回の対戦抽選を無効とし、新たな対戦抽選を行うゲームを抽選ゲーム期間に追加実行してもよい。
また、抽選ゲーム期間における対戦抽選に全て当選となった場合には、抽選ゲーム期間を延長して、対戦抽選に非当選となるまで抽選ゲーム期間を終了させないようにしてもよい。この場合、延長されたゲームの対戦抽選で当選となった場合には、AT状態の継続権利をその都度付与するようにしてもよい。
・AT状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図6の矢印i)
AT状態中においても通常遊技状態中と同様に、主制御装置10が特定の抽選結果として所定のレア役の当選に基づいて予め疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われ、例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の所定の確率(例えば、20%)で疑似ボーナス状態への移行処理が行われる。
そして、AT状態中における疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した場合には、実行中のAT状態を一時的に中断して、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行することとなる。
したがって、AT状態の残ゲーム数は疑似ボーナス状態への移行時に保留され、再度AT状態に復帰した場合に、保留された残ゲーム数に基づきAT状態が再開されるものとなる。
また、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合には、前述同様、所定期間(例えば、20ゲーム間)疑似ボーナス状態が実行されることとなり、ナビ状態が押し順ナビのみの実行される状態から、押し順ナビと色ナビの双方が実行される状態に変化して、その分メダルの獲得が増加することとなる。
ただし、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合には、通常遊技状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合とは異なり、AT状態の移行抽選処理は行われず、予め定められたゲーム数が実行された場合に疑似ボーナス状態は終了し、AT状態に復帰することとなる。
なお、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合にも、前述同様の継続抽選期間を設けて、AT状態の継続権利を増加させるようなAT状態の抽選処理を行うようにしてもよい。
また、AT状態中に疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した場合に、直ぐに疑似ボーナス状態に移行させずに、所定期間(例えば、3ゲーム間)前述同様に対戦演出(主人公側が勝利する対戦演出)を実行した後に疑似ボーナス状態に移行させるようにしてもよい。
また、AT状態中に所定のレア役に当選して疑似ボーナス状態の移行抽選に非当選であった場合にも、対戦演出(主人公側が敗北する対戦演出)を実行するようにしてもよい。
・AT状態から通常遊技状態への移行処理(図6の矢印h)
AT状態において、特別の条件が成立せずに次回のAT状態への継続権利が付与されなかった場合、すなわち、AT状態における抽選ゲーム期間中の各ゲームの対戦抽選において、2回の当選結果が導出されなかった場合には、AT状態終了後に通常遊技状態に移行する。
本第1実施形態においては、抽選ゲーム期間中のゲームにおいて、対戦抽選が非当選となる結果が2回導出されると特別の条件の非成立が確定することとなるので、抽選ゲーム期間中の何れかのゲームにおいて対戦抽選が非当選となる結果が2回導出された時点でAT状態の終了条件が成立し、次のゲームから遊技状態が通常遊技状態に移行するものとしている。
したがって、抽選ゲーム期間中におけるゲームの対戦抽選の結果に応じて、実行中のAT状態の継続期間が変化することとなる。
例えば、抽選ゲーム期間中の最初のゲームである28ゲーム目の対戦抽選が非当選となり、さらに、2回のゲームである29ゲーム目の対戦抽選も非当選となった場合には、AT状態の継続期間は29ゲームとなるが、この2回目のゲームの対戦抽選が当選となり、最後のゲームである30ゲーム目に非当選となった場合には、継続期間が30ゲームとなる。
また、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ナビは行われるので、最終的にAT状態における継続抽選処理において特別の条件が成立しなかった場合でも、対戦抽選の非当選が2回導出されずに抽選ゲーム期間が継続するほど、メダルを獲得する機会が増え、その分遊技者にとって有利な状態となるのである。
なお、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ベル役に対する押し順ナビを行うようにしているが、抽選ゲーム期間中のゲームにおいては、押し順ナビを行わないか、あるいは、所定の確率(例えば、50%)でのみ押し順ナビを行うようにしてもよい。
AT状態から通常遊技状態へ移行した場合には、疑似ボーナス状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、AT状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
また、AT状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態(エンディング期間)中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、エンディング状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
エンディング状態中においては、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8やサブ表示器17により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のように第1実施形態のスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
[第1実施形態における遊技状態の遷移、およびメイン表示器での表示内容]
次に、図7のタイミングチャートを参照して、第1実施形態のスロットマシン1における、主制御装置10および副制御装置20の制御により実現する遊技状態の遷移、およびメイン表示器8での表示内容について、特に、遊技状態が通常遊技状態→疑似ボーナス状態→AT状態の順に移行するときの遊技状態の遷移、およびメイン表示器8での表示内容について説明する。
図7は、遊技状態が通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行、疑似ボーナス状態からAT状態への移行と、その間のメイン表示器8における表示内容の変化の対応関係を示している。
具体的には、主制御装置10の制御により、通常遊技状態において所定の役(例えば、チャンス役)の当選時の所定の確率(例えば、20%)で疑似ボーナス状態への移行が決定され、その後ゲームの進行により遊技状態が通常遊技状態から疑似ボーナス状態へ移行し、さらに、疑似ボーナス状態中のAT状態の移行抽選に当選してAT状態へ移行した場合の、メイン表示器8において表示されるナビ状態と、演出内容(演出画像)を示している。
なお、図7では、通常遊技状態中の本前兆演出の最終段階で実行される連続演出以降の期間について示していて、それより前の期間については省略している。
本実施形態では、各種特典の抽選、各種遊技状態の変更(変更時点も含む)に関わる制御は主制御装置10が行い、当該制御に関する制御情報を主制御装置10からの副制御装置20に送信して、副制御装置20が対応する各種表示に関わる制御を行うようにしている。
なお、遊技状態の変更に直接関係しない演出(例えば、フェイク前兆演出等)の開始時点や実行期間は、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき副制御装置20で制御してもよいし、主制御装置10からの制御情報の受信なしで副制御装置20独自で制御してもよい。ただし、演出の契機となる制御情報(例えば、レア役の当選情報等)は受信する必要がある。
まず、図7に示すように、疑似ボーナス状態への移行が決定されていないときの通常遊技状態中において、チャンス役当選と共に疑似ボーナス状態に当選した場合には、前述したように、本前兆演出が実行されることとなるが、本前兆演出の最終段階で実行される連続演出の最終ゲーム(図示2ゲーム目)で、主人公キャラクタが勝利する画像や疑似ボーナス状態への移行を報知する画像がメイン表示器8に表示されることとなる。
なお、通常遊技状態中においては、メイン表示器8での押し順ナビおよび色ナビは実行されない。
そして、3ゲーム目のゲーム開始(タイミングt0)から、遊技状態が通常遊技状態から疑似ボーナス状態へ移行することとなる。
遊技状態が疑似ボーナス状態に移行すると、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20は、押し順ナビの制御および色ナビの制御を能動化し、押し順ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する押し順ナビを実行するとともに、色ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する色ナビを実行する状態に制御することとなる。
したがって、疑似ボーナス状態中においては、押し順ナビと色ナビの双方が実行されて、メダルを極めて容易に獲得できる状態となるのである。
また、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行すると、主制御装置10は外部出力端子18を介して、管理装置側に疑似ボーナス状態に移行した旨を伝える情報を継続して出力する。
そして、20ゲーム目のゲームに移行すると、前述したようにAT状態の移行抽選期間となり、メイン表示器8においてAT状態に移行するか否かの連続演出(対戦演出)が実行されることとなる。
図7は、AT状態に移行する場合を例示しているので、20ゲーム(タイミングt1)と、21ゲーム(タイミングt2)と、22ゲーム(タイミングt2)の全ての移行抽選に当選し、22ゲーム目のゲーム終了時にAT状態に移行することを報知する演出画像がメイン表示器8において表示されることとなる。
そして、23ゲーム目のゲーム開始時点(タイミングt4)から遊技状態がAT状態に移行することとなり、メイン表示器8においてAT状態中の演出画像が表示されることとなる。
また、遊技状態がAT状態に移行すると、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20は、押し順ナビと色ナビのうち押し順ナビの制御のみを能動化し、押し順ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する押し順ナビを実行する状態に制御することとなる。
したがって、疑似ボーナス状態中に能動化されていた色ナビの制御は、AT状態への移行により不能動化され、色ベル役の何れかが当選した場合でも、その役に対応する色ナビは実行されなくなり、AT状態中においてはメダルの獲得は容易にできるが、疑似ボーナス状態中よりも色ナビが実行されない分、メダルの獲得が少量になるのである。
しかしながら、AT状態中のゲームにおいても疑似ボーナス状態の移行抽選は行われるので、AT状態の移行により、一定のメダルを獲得しつつ次の疑似ボーナス状態の移行抽選が行われることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、遊技状態がAT状態に移行すると、主制御装置10は外部出力端子18を介して、管理装置側にAT状態に移行した旨を伝える情報を継続して出力する。
以上のように、第1実施形態におけるスロットマシン1においては、疑似ボーナス状態が発生した場合には、疑似ボーナス状態中に押し順ナビおよび色ナビの双方が実行されるのである。
すなわち、主制御装置10は、第1停止操作報知手段および第2停止操作報知手段としての副制御装置20による押し順ナビおよび色ナビを実行(能動化)させることで、遊技者にとって有利な第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態を発生可能な第2特定遊技状態制御手段を構成するのである。
したがって、疑似ボーナス状態の発生により、遊技者が多数のメダルが獲得可能となり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、特に色ナビの実行により、疑似ボーナス状態中にはより多数のメダルが獲得可能となる反面、特殊図柄を狙った目押し操作という、比較的遊技者の労力を要する操作を強いることとなるが、疑似ボーナス状態はAT状態よりも継続期間が限られているので、遊技者に不満感を与えない程度の短期間でより多数のメダルが獲得可能となるのである。
また、AT状態が発生した場合には、AT状態中に押し順ナビのみが実行されることで、疑似ボーナス状態中よりも少ないが遊技者が多数のメダルを獲得可能となるのである。
すなわち、主制御装置10は、第1停止操作報知手段としての副制御装置20による押し順ナビを実行(能動化)させることで、遊技者にとって有利な第1特定遊技状態としてのAT状態を発生可能な第1特定遊技状態制御手段を構成するのである。
したがって、AT状態の発生により、遊技者が多数のメダルが獲得可能となり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、特に押し順ナビは色ナビに比べ遊技者の労力を要しないので、AT状態が長く継続した場合でも、遊技者に不満感を与えずにメダルが獲得可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態中には、AT状態の移行抽選処理が実行されて、そのときのAT状態の移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態が発生することとなるのである。
すなわち、主制御装置10は、第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、第1特定遊技状態としてのAT状態を発生させるための抽選を実行可能な第1特定遊技状態抽選手段を構成するのである。
したがって、疑似ボーナス状態が発生した場合には、多数のメダルの獲得の他、AT状態の発生に対する期待感も高めることが可能となるのである。
また、AT状態の抽選に当選した場合には、一定のメダルを獲得しつつ次回の疑似ボーナス状態の発生に対する期待感も高まることとなるので、遊技者の期待感を相乗的に高めることが可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態中においては、例えば、AT状態の移行抽選に対応した連続演出が実行されることとなる。
すなわち、副制御装置20は、第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、所定の演出として連続演出を実行可能な演出制御手段を構成するのである。
したがって、疑似ボーナス状態中においては、AT状態の移行に対する演出が実行されることとなり、遊技の興趣性を高めることが可能となるのである。
なお、押し順ナビは、遊技者が当選した押し順ベル役を成立させるためのリール4の押し順を認識できるものであれば何れのものでもよく、同様に、色ナビは、遊技者が当選した色ベル役の種類と目押しすべきリール4の種類を認識できるものであれば何れのものでもよく、メイン表示器8での画像の他、サブ表示器17、所定の発光手段、スピーカ9を使用して報知するようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態中に押し順ナビと色ナビの双方を実行し、AT状態中に押し順ナビのみを実行するようにしているが、どのナビを能動化するかの態様は上記外でもよく、例えば、疑似ボーナス状態中に色ナビのみを実行し、AT状態中に押し順ナビのみを実行してもよいし、AT状態中に押し順ナビと色ナビの双方を実行し、疑似ボーナス状態中に押し順ナビのみを実行してもよい。
また、複数態様の疑似ボーナス状態を発生させる機能を主制御装置10に備えるようにしてもよい。
例えば、所定ゲーム数(例えば、20ゲーム)継続する第1の疑似ボーナス状態と、所定ゲーム数よりも多いゲーム数(例えば、30ゲーム)継続する第2の疑似ボーナス状態とを発生可能として、乱数等の抽選結果に基づき何れかの疑似ボーナス状態を選択的に発生させるようにしてもよい。
また、押し順ナビのみを能動化させる第1の疑似ボーナス状態と、押し順ナビと色ナビの双方を能動化させる第2の疑似ボーナス状態とを上記同様選択的に発生させるようにしてもよい。
さらに、押し順ナビのみを能動化させる第1の疑似ボーナス状態と、押し順ナビと色ナビの双方を能動化させる第2の疑似ボーナス状態とで、AT状態に移行する確率が異なるようにAT状態の移行抽選を行うようにしてもよい。例えば、第1の疑似ボーナス状態よりも第2の疑似ボーナス状態が発生した場合の方がAT状態に移行する確率を高めるようにするのである。
このようにすれば、メダルの獲得量やAT状態の移行に対する遊技者の期待感が異なる疑似ボーナス状態が発生することとなり、遊技の興趣性をより向上させることが可能となるのである。
また、前述した有利区間中のリミッタ機能を設ける場合に、AT状態中にリミッタに到達することを事前に判定し、その事前判定結果に基づきメイン表示器8において、所定のエンディング演出を実行するエンディング演出制御手段を副制御装置20が設けるようにしてもよい。
エンディング演出は、通常のAT状態中の演出画像とは異なりリミッタに到達する場合にのみ実行される演出画像を表示するものであり、遊技者の達成感を高めるような演出である。
このとき獲得メダル数に基づくリミッタの事前判定は、押し順ベル役の当選により獲得できるメダル数を基準に判定することが好ましく、例えば、AT状態の残りゲーム数のうち、全ての残ゲームで押し順ベルが当選した場合に獲得可能なメダル数がリミッタ値に達した場合に、リミッタの事前判定を実行(エンディング演出の開始を判定)することが好ましい。
これは、AT状態中には色ナビが実行される疑似ボーナス状態の発生の可能性もあることから、色ベル役の当選により獲得できるメダル数を加味して事前判定を行ってしまうと、その後に疑似ボーナス状態が発生しなかった場合には、エンディング演出が実行されたにもかかわらずリミッタに到達しなかった、というような事態が生じてしまうが、このような事態を未然に防止するためである。
したがって、エンディング演出が実行された場合には、確実にリミッタに到達することが可能となるとともに、相対的に獲得メダル数の少ない押し順ベル役を基準に事前判定が行われるので、エンディング演出が実行される期間を長くすることが可能となり、遊技者の達成感をより高めることが可能となるのである。
また、エンディング演出が実行されているAT状態もしくは疑似ボーナス状態中における何れかのナビが実行されたゲームにおいて、実行されたナビとは異なる停止操作態様が行われた場合(入賞を取りこぼした場合)に、前述した疑似ボーナス状態の終了時と同様に、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9)により報知してもよい。
このようにすれば、エンディング演出が行われた場合に、遊技者に対して有用情報の提供といった、別の特典を付与することが可能となり、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となるのである。
また、この場合に、設定関連情報の報知回数は、1回のみに限定等、制限を設けてもよいし、複数回(例えば、3回)の入賞の取りこぼしが生じた際に、設定関連情報の報知を行うようにしてもよい。
また、色ベル役の当選時に、左リール4aを最初に停止させる押し順以外の4通りある押し順(例えば、「5b→5a→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特殊の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、中段の有効ライン上に所定の図柄組合せ(例えば、「リプレイ・ベルA・ベルA」)を停止させ、この図柄組合せの停止により所定数(例えば、3枚)のメダルを払い出すようにしてもよい。
例えば、「ブランク・ベルA・ベルA」を入賞の図柄組合せとする色ベル役1の当選時に「5b→5a→5c」の押し順が実行された場合、「BAR・ベルA・ベルA」を入賞の図柄組合せとする色ベル役2の当選時に「5b→5c→5a」の押し順が実行された場合、「赤7A・ベルA・ベルA」を入賞の図柄組合せとする色ベル役3の当選時に「5c→5a→5b」の押し順が実行された場合、「白7・ベルA・ベルA」を入賞の図柄組合せとする色ベル役4の当選時に「5c→5b→5a」の押し順が実行された場合の各々で3枚のメダルを払い出すようにしてもよい。
そして、AT状態中に色ベル役の何れかが当選した場合に、3枚のメダルが払い出される特殊の押し順をナビする特殊押し順ナビを主制御装置10および副制御装置20が実行するようにしてもよい。
このようにすれば、色ナビが実行されないAT状態中に色ベル役が当選した場合でも、特殊押し順ナビが実行されて、現状の持メダルが維持される程度のメダルが獲得できることとなり、AT状態中に色ベル役に頻繁に当選することで、遊技者の獲得メダルが少量となってしまうことを防止できるのである。
また、左リール4aを最初に停止させることを条件とする色ベル役(15枚役)の成立を防止することも可能となるので、AT状態中のメダルの獲得量が極めて大きくなることを防止できメダルの獲得量を安定化させることが可能となるのである。
また、上記の場合に、AT状態中の特殊押し順ナビの表示態様を押し順ナビと同様に実行することが好ましく、このようにすれば、主に押し順ナビが実行されるAT状態中に、特殊押し順ナビが実行された場合でも、何ら違和感なくナビを実行することが可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態中には、押し順ナビと色ナビの双方を実行するようにしているが、疑似ボーナス状態中に所定ゲーム数が実行されるまでは、押し順ナビと色ナビの双方を実行するようにし、その後のゲームでは押し順ナビのみを実行するようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態の実行に際して、押し順ナビと色ナビの双方が実行されるゲーム数と、押し順ナビのみが実行されるゲーム数とを決定して、ナビの態様が変化するゲーム数を異ならせるようにしてもよい。
また、一方のナビのみが実行される特定遊技状態の開始時に、最初に一方のナビが実行されるまでは他方のナビを特別に実行させる救済手段を主制御装置10および副制御装置20が備えるようにしてもよい。
例えば、押し順ナビのみが実行されるAT状態が開始された際に、最初に押し順ナビが実行されるまでのゲームにおいて、色ナビ役が当選した場合に色ナビを実行するのである。
このようにすれば、特定遊技状態が発生したにもかかわらず、初期時にメダルが獲得できずに、手持ちのメダルが無くなることでメダルの再貸出しを遊技者に強いてしまうことを防止できるのである。
また、メイン表示器8において実行される押し順ナビと色ナビの表示態様を明確に異ならせるようにしてもよい。
例えば、押し順ナビを実行する場合には、メイン表示器8の画面の下部に押し順を示す画像を表示し、一方、色ナビを実行する場合には、メイン表示器8の画面の略中央部に特殊図柄を示す画像を表示してもよいし、押し順ナビを実行する場合には、メイン表示器8の画面の所定部に押し順を示す所定の大きさの画像を表示し、一方、色ナビを実行する場合には、メイン表示器8の画面の所定部に、押し順を示す画像よりも大きく特殊図柄を示す画像を表示してもよい。
このようにすれば、遊技者による操作間違いを防止することができるし、特に押し順ナビと色ナビの混在により、操作間違いがさらに生じやすい疑似ボーナス状態中においても、遊技者による操作間違いを防止することが可能となるのである。
また、AT状態中の所定ゲームにおいて、押し順ベル役1~6の何れかに当選した場合に、押し順ナビを実行せずに遊技者にそのときの押し順を選択させるような、所謂押し順当てゲームを実行するようにしてもよい。
この場合、押し順当てゲームにおいて、当選した押し順ベル役に対応する押し順が操作された場合には、所定の特典として所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の上乗せを行うようにしてもよい。
また、疑似ボーナス状態中における押し順ベル役あるいは色ベル役に当選した所定ゲームにおいて、ナビを実行しないで当選したベル役を遊技者に選択させるようなゲームを実行して、当選したベル役を入賞させた場合に所定の特典を付与するようにしてもよい。
この場合、遊技者は押し順ベル役に当選しているか、あるいは色ベル役に当選しているかも分からないので、より選択肢が広がることとなり、その分興趣性を高めることが可能となるのである。
また、本実施形態においては、疑似ボーナス状態に移行することが報知された場合に、次ゲームで即座に疑似ボーナス状態に移行させるようにしているが、疑似ボーナス状態に移行することが報知された後に、所定の役として、例えば、左リール4a以外のリール4が停止された場合に、所定の図柄組合せ態様(例えば、「赤7A・赤7A・赤7A」)が停止可能なリプレイ役の入賞を契機に疑似ボーナス状態に移行させるようにしてもよい。
この場合、疑似ボーナス状態に移行することが報知された後に、所定の役が当選するまでの準備期間においては、遊技者のメダルが減少する可能性があるので、メダルの減少を抑制するような補填機能を設けるようにしてもよい。
例えば、押し順ベル役を最初のリール4の停止順序のみが正解して押し順ベル役の入賞を取りこぼした場合に、次ゲームにおいてメダルの獲得が容易となるように押し順ナビを実行するようにしてもよいし、所謂シンブルボーナスが停止した次ゲームなどに限定したナビを行うようにしてもよい。
このようにすれば、遊技者の不満感を防止することが可能となる。
以上のように、第1実施形態におけるスロットマシン1が構成される。
〔第1実施形態の変形例1〕
次に、第1実施形態の変形例1について図8を参照して説明する。
前述した第1実施形態におけるスロットマシン1では、疑似ボーナス状態の継続期間は、予め設定されているゲーム数(例えば、20ゲーム)で規定されているが、第1実施形態の変形例1においては、疑似ボーナス状態の継続期間は、色ナビの実行回数により規定するようにしている。
したがって、疑似ボーナス状態の継続期間の規定のみが前述した第1実施形態と異なっていて、その他の構成は前述の第1実施形態と同様となっている。
すなわち、主制御装置10は、疑似ボーナス状態の発生に際して、予め疑似ボーナス状態を終了させることとなる色ナビの上限回数を決定し、その決定されている色ナビの上限回数分、実際の色ナビが実行された時点で疑似ボーナス状態を終了するようにしている。
したがって、疑似ボーナス状態の継続期間は、ランダム的に抽選される色ベル役の当選状態により変化することとなる。
また、押し順ナビの実行回数は疑似ボーナス状態の継続期間には無関係としているので、色ナビの実行回数が上限回数に到達せずに疑似ボーナス状態の継続期間が長引けば、その間に押し順ナビが実行される可能性が高くなり、その分メダルを獲得する期間が延長することとなるのである。
また、主制御装置10は、疑似ボーナス状態中の色ナビの上限回数を、疑似ボーナス状態の発生に際して、予め設定されている複数の上限回数(5回、10回、15回)のうちから何れか1つを決定するようにしていて、決定された上限回数により疑似ボーナス状態の継続期間を変化させるようにしている。
なお、色ナビの上限回数の決定は何れでもよいが、例えば、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した際に、所定の乱数の抽選に基づき上限回数を決定してもよいし、疑似ボーナス状態を開始する最初のゲーム実行時に、所定の乱数の抽選に基づき上限回数を決定してもよい。また、確率設定装置14の設定値に応じて、色ナビの上限回数の決定内容に変化を与えるようにしてもよい。
図8は、疑似ボーナス状態の開始する最初のゲームの開始時、ゲーム実行中およびゲーム終了後のメイン表示器8での演出画像を示している。
上記したように、主制御装置10では、疑似ボーナス状態の発生に際して、色ナビの上限回数を決定するようにしているが、演出制御手段としての副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報に基づき、色ナビの上限回数の決定に対応した所定の演出として選択演出をメイン表示器8において実行するようにしている。
図8(a)に示すように、疑似ボーナス状態の最初のゲームが開始されると、メイン表示器8の画面主要部において、色ナビの上限回数5回に対応する「色ナビ×5」の文字情報を含んだ第1色ナビ選択画像31aと、色ナビの上限回数10回に対応する「色ナビ×10」の文字情報を含んだ第2色ナビ選択画像31bと、色ナビの上限回数15回に対応する「色ナビ×15」の文字情報を含んだ第3色ナビ選択画像31cと、が略三角形上に並んで表示される。
また、メイン表示器8の画面上部には、色ナビの上限回数の選択演出が実行されることを報知する、「色ナビ獲得ゲーム」の文字情報からなるゲーム内容画像30が表示される。
また、図示は省略したが、疑似ボーナス状態の最初のゲームで何れかのベル役に当選した場合には、対応するナビが選択演出と併行してメイン表示器8に表示されることとなる。
なお、疑似ボーナス状態の最初のゲームでは、選択演出の視認性を阻害しないように何れのナビも実行しないようにしてもよい。
そして、最初のゲームの実行中には、各選択画像の囲い枠が順に高速発光移動し、当該ゲームの終了時点で、選択画像の囲い枠の高速発光移動が、予め主制御装置10で決定されている色ナビの上限回数に対応する選択画像の位置で停止して、色ナビの上限回数の決定結果が報知されることとなる。
なお、図8では、色ナビの上限回数として、10回が決定された場合を例示しているので、囲い枠の高速発光移動は、第2色ナビ選択画像31bの位置で停止することとなる。
図8(b)は、疑似ボーナス状態の最初のゲームが終了した時点のメイン表示器8の演出画像を示している。
図8(b)に示すように、色ナビの上限回数として10回が決定されていると、囲い枠の高速発光移動の停止後、第2色ナビ選択画像31bのみが画面略中央部に表示されて、今回の色ナビの上限回数が報知されることとなる。
そして、最初のゲームの終了から所定時間(例えば、2秒)経過後に、図8(c)に示すように、「ゲーム結果、色ナビ:10」の文字情報を含む結果報知画像32がメイン表示器8の画面略中央部に表示されて、今回の色ナビの上限回数が10回であることが詳細に報知されることとなる。
この状態で次のゲームが開始されると、結果報知画像32は消去されて疑似ボーナス状態中の演出画像や各種ナビが実行されることとなり、決定された色ナビの残回数が画面の所定部の表示されることとなる。
以上のように、第1実施形態の変形例1では、疑似ボーナス状態の発生に際して、当該疑似ボーナス状態中に実行可能な色ナビの上限回数が決定されて、その上限回数分疑似ボーナス状態が継続することとなるのである。
すなわち、第2特定遊技状態制御手段としての主制御装置10は、第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態を発生させる場合に、第2停止操作報知手段としての主制御装置10が色ナビ(第2停止操作態様)を報知する上限回数を決定可能とし、疑似ボーナス状態においてその上限回数となるゲームが実行された場合に、疑似ボーナス状態を終了可能とするのである。
したがって、疑似ボーナス状態の継続可能ゲーム数が固定的ではなく種々変化することとなり、多彩な疑似ボーナス状態の実行態様が形成されて、興趣性の高い疑似ボーナス状態を発生させることが可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態の継続期間は、色ナビの実行回数のみで規定され、押し順ナビの実行回数は継続期間に影響は与えないので、疑似ボーナス状態中に色ナビの実行回数が増加せずにゲームが進行した場合には、その間に押し順ナビが実行される可能性が生じて、その分疑似ボーナス状態中のメダルの獲得数が増加することとなり、ナビの実行態様に応じてメダルの獲得数が変化するような、興趣性が高く遊技者の期待感を変化させるような遊技を実行することが可能となるのである。
また、演出制御手段としての副制御装置20は、第2特定遊技状態としての疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、所定の演出として選択演出を実行するようにしているので、疑似ボーナス状態中の興趣性を高めることが可能となるのである。
なお、疑似ボーナス状態の継続期間を押し順ナビの実行回数のみで規定するようにしてもよい。
以上のように、第1実施形態の変形例1が実現される。
〔第1実施形態の変形例2〕
次に、第1実施形態の変形例2について図9を参照して説明する。
前述した第1実施形態におけるスロットマシン1では、AT状態の継続期間は、予め設定されているゲーム数(例えば、30ゲーム)で規定されているが、第1実施形態の変形例2においては、AT状態の継続期間は、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)により規定するようにしている。
さらに、第1実施形態の変形例2においては、ナビ状態も前述した第1実施形態と異なるものとなっていて、主制御装置10では、前述の第1実施形態と同様に、AT状態中に押し順ナビのみを実行(能動化)させるタイプ1のナビ状態と、AT状態中に押し順ナビと色ナビの双方を実行(能動化)させるタイプ2のナビ状態とを発生可能としていて、その他の構成は前述の第1実施形態と同様となっている。
したがって、AT状態中にタイプ1のナビ状態が実行されると、押し順ナビのみが実行されて、色ベル役の当選時には色ナビが実行されなくなり、単位ゲーム当たりのメダルの増加量が相対的に小さいものとなり、AT状態中にタイプ2のナビ状態が実行されると、押し順ナビと色ナビの双方が実行されることとなり、単位ゲーム当たりのメダルの増加量が相対的に大きいものとなるのである。
ただし、第1実施形態の変形例2においては、AT状態の終了条件は、前述したようにAT状態中に遊技者が獲得したメダル数が所定数(例えば、200枚)となった場合に設定されているので、単位時間当たりのメダルの増加量が異なっても、1回のAT状態の発生により遊技者が得られるメダル数は同一となるのである。
また、AT状態中におけるナビ状態のタイプは、遊技者が選択可能となっていて、所定の操作手段として、例えば、遊技者によるベットボタン2aの操作に基づき、主制御装置10が何れかのタイプを決定するようにしている。
図9は、AT状態が開始する最初のゲームの開始時およびゲーム実行中のメイン表示器8での演出画像を示している。
上記したように、主制御装置10では、AT状態の発生に際して、ナビ状態のタイプを決定するようにしているが、副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報に基づき、ナビ状態のタイプの決定に対応した選択演出をメイン表示器8において実行するようにしている。
図9(a)に示すように、AT状態の最初のゲームが開始されると、メイン表示器8の画面主要部において、ナビ状態のタイプ1を選択操作するための「タイプ1、押し順ナビ」の文字情報を含んだ第1操作選択画像34aと、ナビ状態のタイプ2を選択操作するための「タイプ2、押し順ナビ+色ナビ」の文字情報を含んだ第2操作選択画像34bと、が左右方向に並んで表示される。
また、メイン表示器8の画面上部右側には、AT状態中に獲得可能なメダル数を報知する残メダル数画像33が表示される。
AT状態中の最初のゲームでは、残メダル数画像33として初期枚数である「200枚」の数値情報が表示され、AT状態中にメダルが獲得されるたびに、その獲得枚数に対応して数値情報が減算されることとなる。
また、メイン表示器8の画面下部には、AT状態中のナビ状態(ゲーム)のタイプを選択することを促す、「ゲームタイプの選択」の文字情報からなるゲーム選択指示画像35aが表示される。
また、図示は省略したが、AT状態の最初のゲームで押し順ベル役に当選した場合には、対応する押し順ナビが選択演出と併行してメイン表示器8に表示されることとなる。ただし、AT状態の最初のゲームに限っては、かりにその後タイプ2が選択される場合であっても、色ベル役に当選した場合には色ナビは実行しないようにすることが好ましい。
なお、疑似ボーナス状態の最初のゲームでは、何れのナビも実行しないようにしてもよい。
そして、最初のゲームの実行中には、初期状態として第1操作選択画像34aの囲い枠が発光して、その時点では第1操作選択画像34aが有効となっていることが報知され、遊技者によるベットボタン2aの操作毎に発光する操作選択画像が交互に入れ替わることで、遊技者が所望するナビ状態のタイプの選択が可能となる。
その後、遊技者が所望するナビ状態のタイプに対応する操作選択画像が発光している状態で、ゲームを終了(最後のリール4を停止)させると、発光している操作選択画像に対応するナビ状態のタイプが選択されることとなる。
なお、図9では、タイプ1のナビ状態が選択された場合を例示しているので、図9(b)に示すように、ゲーム終了後には、第1操作選択画像34aのみが画面略中央部に表示されて、今回選択したナビ状態のタイプが報知されることとなる。
また、ゲーム終了後には、今回はナビ状態のタイプ1が選択されたことを報知する、「ゲームタイプ1を決定」の文字情報からなるゲーム選択結果画像35bが画面の下部に表示されることとなる。
この状態で次のゲームが開始されると、第1操作選択画像34aおよびゲーム選択結果画像35bは消去されてAT状態中の演出画像や選択された何れかのナビが実行されることとなり、メダルの獲得に応じて残メダル数画像33が減算表示されることとなる。
以上のように、第1実施形態の変形例2では、AT状態の発生に際して、当該AT状態中に実行されるナビ状態のタイプが遊技者の選択により決定されて、その選択されたタイプによりAT状態が実行されることとなるのである。
すなわち、第1実施形態の変形例2のスロットマシン1は、第1特定遊技状態としてのAT状態が発生した場合に、押し順ナビ(第1停止操作報知手段)の能動化に加えて、色ナビ(第2停止操作報知手段)を能動化させるかを遊技者が選択可能な選択手段を備えることとなのである。
これにより、例えば、タイプ1のナビ状態が選択された場合には、単位ゲーム当たりのメダルの獲得量は小さくなるが、より継続期間が長くなるようなAT状態が発生することとなり、タイプ2のナビ状態が選択された場合には、継続期間は短くはなるが、単位ゲーム当たりのメダルの獲得量は大きくなるようなAT状態が発生することとなるのである。
したがって、遊技者の好みに応じたAT状態を発生することが可能となり、遊技者の満足感を高めることが可能となるのである。
また、選択されたAT状態のナビ状態に応じて、AT状態中のメダルの獲得態様や継続期間が種々変化することとなり、より多彩な遊技態様の実行により遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
なお、前述した第1実施形態の変形例1の機能を本変形例2のスロットマシン1に設けるようにしてもよい。
例えば、疑似ボーナス状態の継続期間を色ナビの実行回数により規定するとともに、AT状態が発生した場合には、ナビ状態のタイプを選択可能としてもよいのである。
また、AT状態中のゲームの進行に応じて周期的に特典を付与可能なゲームを実行する周期的特典付与手段を主制御装置10が備えるようにしてもよい。例えば、20ゲーム毎にAT状態の残ゲーム数に所定のゲーム数を上乗せするような抽選を行うようにしてもよい。
このようにすれば、タイプ1を選択した場合には、短期間に多数のメダルは獲得できないが、AT状態の継続期間が相対的に長くなるので、より上乗せ抽選の機会が多く得られることとなり、遊技者のゲーム数の上乗せに対する期待感を高めることが可能となるのである。
一方、タイプ2を選択した場合には、AT状態の継続期間が相対的に短くなる分、上乗せ抽選の機会が少なくなるが、短期間に多数のメダルが得られることとなり、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となるのである。
したがって、双方のタイプにメリット・デメリットが生ずることとなり、遊技者が選択しがいのある遊技内容となるのである。
以上のように、第1実施形態の変形例2が実現される。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態におけるスロットマシン1では、スロットマシン1の構成および制御の一部のみが前述の第1実施形態と異なっていて、その他は第1実施形態と同様となっているので、以下、前述の第1実施形態と異なる箇所のみを説明する。
まず、第2実施形態におけるスロットマシン1では、リール4における図柄の種類が前述した第1実施形態とは異なっていて、各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表され、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「BAR」、「7」等である。
「リプレイ」、「ベル」の図柄は、各リール4a~4cに目押しが不要なように配置され、「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「7」の図柄は所定のリール4に目押しを要するように配置されている。
なお、「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「7」の図柄における目押しを要するリール4は、全てのリール4でもよいし、一部のリール4でもよい。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
また、第2実施形態における役の構成は、小役、リプレイ役、ボーナス役となっていて、小役には、押し順ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
押し順ベル役には、前述した第1実施形態と同様に、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が有効ライン上に停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
また、前述した第1実施形態とは異なり第2実施形態には、色ベル役は設けられていないが、第2実施形態においても色ベル役を設けるようにしてもよいし、共通ベル役を設けるようにしてもよい。
スイカ役およびチェリー役には、前述した第1実施形態と同様に、強・弱スイカ役および強・弱チェリー役が設けられていて、入賞となる図柄組合せも前述同様となっている。
リプレイ役も、前述した第1実施形態と同様に、通常リプレイ役とチャンスリプレイ役(チャンス役)が設けられていて、入賞となる図柄組合せも同様となっている。
なお、小役とリプレイ役の入賞時に付与される特典(メダル数等)は、第1実施形態と同様となっている。
ボーナス役は、入賞により遊技状態を後述するボーナス状態に移行させる役であり、ボーナス役の当選により、有効ライン上に「7・7・7」の図柄組合せを許容するようにリール4の停止制御が行われ、「7・7・7」の図柄組合せが有効ライン上に停止してボーナス役が入賞した場合に遊技状態がボーナス状態に移行することとなる。
なお、所定役の入賞を伴う疑似ボーナス状態の開始時とは異なり、ボーナス役の入賞時にはメダルの払い出し等の遊技価値の付与はなく、また、ボーナス役の当選権利は、ボーナス役が入賞するまで維持される。
[第2実施形態の遊技機における遊技の流れ]
次に、スロットマシン1の遊技の流れについて、図10を参照して説明する。
図10は、第2実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御装置10、副制御装置20は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
図10に示すように、第2実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、ボーナス状態、AT状態の複数の遊技状態から構成される。主制御装置10、副制御装置20は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
以下に、主制御装置10および副制御装置20の制御により実行される各遊技状態(通常遊技状態、ボーナス状態、AT状態)、遊技状態間の移行処理、および移行処理に伴って発生する各種演出等について、遊技状態毎に詳細に説明する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立したゲームの第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。
(通常遊技状態)
通常遊技状態は、スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合に滞在する遊技状態であり、遊技者にとっては不利な状態である。
図10に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、ボーナス状態、AT状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からAT状態に直接移行しないようにしてもよい。
通常遊技状態中には、第1実施形態と同様に、役の抽選結果等に基づき、メイン表示器8あるいはサブ表示器17において、1ゲームで完結する当選演出を含む個別演出が所定の確率で実行される。
また、通常遊技状態においては、AT状態への当選確率状態が異なる通常確率状態と高確率状態を有している。AT状態への移行抽選の当選確率は、高確率状態の方が通常確率状態よりも高くなっていて、確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役や弱チェリー役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、押し順ベル役当選時、およびハズレ時の5%の確率で、高確率状態から通常確率状態へ移行する制御が行われる。
なお、確率状態の変更に対応して、前述の第1実施形態と同様にステージの変更処理が行われ、高確率状態の一部で高確率状態を示唆するステージへの変更が行われる。
・通常遊技状態からボーナス状態への移行処理(図10の矢印a)
通常遊技状態においては、主制御装置10による特典を付与するか否かの決定結果が、予め定められた特別の決定結果となったことに基づき、特別遊技状態としてボーナス状態(特典)を付与可能としている。
より具体的には、主制御装置10が特別の抽選結果としてボーナス役の当選に基づいて、リール4に特別の図柄組合せ(「7・7・7」)を許容する停止制御を行い、遊技者の操作に基づき特別の図柄組合せがリール4に導出された場合に、特別条件の成立と判定して、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのボーナス状態に移行させるようにしている。
したがって、前述の第1実施形態のスロットマシン1においては、疑似ボーナス状態を発生可能としていたが、第2実施形態のスロットマシン1においては、疑似ボーナス状態を発生せずにボーナス状態(所謂リアルボーナス)を発生可能としている。
なお、第2実施形態においても、ボーナス状態の他に疑似ボーナス状態を発生可能としてもよい。
また、ボーナス役は、所定のレア役(例えば、強チェリー役)の当選と同時に当選(重複当選)するようにしてもよいし、他の役とは別に単独で当選するようにしてもよいし、重複当選と単独当選の両方の当選パターンを設けるようにしてもよい。
また、ボーナス役は、遊技者が多数のメダルを獲得する機会を与えることとなるので、小役やリプレイ役よりも当選確率を低く設定(例えば、約1/250の確率に設定)することが好ましい。
また、ボーナス役の当選確率を確率設定装置14の設定値に応じて複数段階に変更可能にしてもよい。
また、通常遊技状態において、ボーナス役に当選した場合には、第1実施形態の疑似ボーナス状態の移行直前に実行される所定ゲーム数に跨る連続演出が、例えば、メイン表示器8において実行されて、遊技者の期待感を高めるようにしている。
そして、連続演出が実行された場合には、対戦演出の結果として主人公キャラクタが勝利する演出画像を表示するとともに、最終的にボーナス役に当選したことを報知する画像を表示し、遊技者に対して特別の図柄組合せの停止を促す画像をメイン表示器8に表示するようにしている。
ただし、連続演出中のゲームにおいても、特別の図柄組合せの導出は可能であるので、連続演出中のゲームにおいて特別の図柄組合せが導出された場合には、その時点で連続演出は終了することとなる。
また、所定条件の成立に基づき、ボーナス役に当選していないゲームにおいても、連続演出と同様の演出がメイン表示器8において実行され、例えば、ボーナス役を所定のレア役と重複当選可能に構成した場合に、ボーナス役に当選していない所定のレア役の当選時に、最終的に主人公キャラクタが敗北する連続演出が実行されることとなる。
・通常遊技状態からAT状態への移行処理(図10の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、特定遊技状態としてのAT状態への移行抽選処理を行う。例えば、強チェリー役当選時に所定の確率(例えば、1%)でAT状態への移行処理を行う。AT状態への移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
また、高確率状態中のゲームでは、AT状態への移行抽選確率が高まるような制御が行われ、例えば、強チェリー役当選時には、通常確率状態での当選確率よりも高い確率(例えば、2%)でAT状態への移行処理を行う。
なお、通常遊技状態におけるAT状態への移行は、所定のレア役への当選を条件に行う以外に、何れの小役にも当選しなかったハズレ抽選結果が導出されたときの所定の確率(例えば、1%)で行うようにしてもよい。
本第2実施形態においては、AT状態への移行は、遊技者の期待感を高めるために、主にボーナス状態を経由して実行されるようになっていることから、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率は極めて低い確率に設定されている。
なお、確率設定装置14での設定確率に応じて、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率を変更可能にしてもよいし、比較的高い設定値(例えば、設定4~6)の場合のみ通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選可能としてもよい。
また、通常遊技状態において、AT状態の移行抽選に当選した場合には、第1実施形態の疑似ボーナス状態の発生時と同様に、待機期間の経過後に前兆演出(連続演出を含む)が実行され、前兆演出の終了後にAT状態が発生するようになっている。
また、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選してAT状態に当選しなかった場合に、第1実施形態の疑似ボーナス状態の発生時と同様のフェイク前兆演出が実行されるようになっている。
なお、通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選した場合には、前兆演出を実行せずに、直ぐに連続演出を実行して、連続演出の実行後にAT状態に移行させるようにしてもよい。
また、第1実施形態の疑似ボーナス状態の移行時と同様に、AT状態に移行可能なCZ状態を設けるようにしてもよい。
(ボーナス状態)
特別遊技状態としてのボーナス状態は、主制御装置10による役の抽選に関わる制御が、通常遊技状態のときよりも遊技者に有利に行われる状態である。
すなわち、第1実施形態におけるスロットマシン1では、遊技者にとって有利な状態として疑似ボーナス状態を発生するようにしているが、第2実施形態におけるスロットマシン1では、遊技者にとって有利な状態として所謂リアルボーナスであるボーナス状態を発生するようにしている。
ボーナス状態では、所定ゲーム数(例えば、40回)実行されるまで継続し、その間の役の抽選制御が変更され、例えば、ボーナス状態のゲームにおいては、押し順ベル役の当選確率を通常遊技状態中のゲームよりも高めるようにしている。
また、第2実施形態においても、前述の第1実施形態と同様に、特定停止制御手段としての主制御装置は、押し順ベル役1~6の何れかが当選した場合に、当選した押し順ベル役に対応した押し順(特定停止態様)による停止操作が行われた場合にのみ、対応する押し順ベル役が入賞するような停止制御が行われる。
なお、ボーナス状態中における遊技者にとって有利な制御としては、上記以外でもよく、例えば、所定のレア役の当選確率を通常遊技状態中のゲームよりも高めるようにしてもよいし、リプレイ役の当選確率を通常遊技状態中のゲームよりも低めることで、その分押し順ベル役に当選する機会を多くするようにしてもよい。また、押し順ベル役の当選確率を高めないようにしてもよい。
また、押し順ベル役が入賞した場合に払い出されるメダル数を、ボーナス状態とそれ以外の遊技状態とで異なるように設定してもよい。
例えば、通常遊技状態中に押し順ベル役が入賞した場合には、6枚のメダルを払い出すが、ボーナス状態中に押し順ベル役が入賞した場合には、15枚のメダルを払い出すようにしてもよい。
ボーナス状態中は、主制御装置10からの制御情報に基づき、特定操作報知手段としての副制御装置20により、遊技者に有利な操作態様の報知として、前述した押し順ベル役に対する押し順ナビが実行されることで、メダルの獲得が容易な状態となっている。
ただし、ボーナス状態中の全ての期間で押し順ナビが実行されるわけではなく、第1期間として所定数(例えば、20回)のゲームが実行されるボーナス状態中の前半部において押し順ナビが実行可能とされ、その後の第2期間としての後半部における所定数(例えば、20回)のゲームが実行される間においては、押し順ナビは実行不能とされている。
したがって、ボーナス状態が開始されて、所定数のゲームが実行されるまでの間のゲームにおいて、押し順ベル役1~6の何れかに当選した場合には、当選した押し順ベル役に対応する特定の押し順が報知されて押し順ナビが実行され、所定数のゲームが実行された後のゲームでは、押し順ベル役1~6の何れに当選した場合でも、当選した押し順ベル役に対応する特定の押し順が報知されずに押し順ナビが実行されないものとなっている。
また、ボーナス状態の後半部では、主制御装置10により、AT状態の移行抽選処理が遊技者にとって有利に行われ、ゲーム毎に所定の確率(例えば、5%)でAT状態に当選するような制御が行われる。
なお、AT状態の当選確率は、遊技者に有利にAT状態に移行するものであれば何れでもよく、例えば、通常遊技状態における通常確率状態中のAT状態の当選確率(例えば、1%)よりも高い値であることが好ましい。
また、ボーナス状態中のゲームにおいて、レア役に当選した場合には、その他の役(例えば、押し順ベル役)に当選した場合よりも高い確率でAT状態に当選するようにしてもよい。例えば、強チェリー役に当選した場合には、25%の確率でAT状態に当選するように制御してもよい。
また、通常遊技状態中にはAT状態の移行抽選は行わず、ボーナス状態中のみ行うようにしてもよい。
また、ボーナス状態の前半部では、後半部よりも低い確率(例えば、1%)でAT状態の移行抽選を行ってもよいし、前半部ではAT状態の移行抽選は行わないようにしてもよい。
そして、後述するようにボーナス状態でのAT状態の移行抽選に当選した場合には、ボーナス状態の終了後に、遊技状態がAT状態に移行することとなるが、ボーナス状態中においては、演出制御手段としての副制御装置20により、AT状態の移行抽選に基づく各種演出が、例えばメイン表示器8において実行されることとなる。
また、ボーナス状態の発生により、ランプ11がボーナス状態中であることを報知する所定の態様で発光し、スピーカ9からボーナス状態中であることを報知する所定の効果音が出力される。
まず、ボーナス状態の前半部では、ボーナス状態中の演出として、例えば、登場するキャラクタを紹介する演出画像が表示されるとともに、押し順ベル役に当選した場合には押し順ナビがメイン表示器8において実行される。
そして、ボーナス状態の後半部に移行すると、AT状態の移行抽選が高確率で行われていることを遊技者に報知する高確率状態中の演出がメイン表示器8において実行される。
例えば、その後に実行される対戦演出の事前演出として、主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する演出画像が表示され、遊技者の期待感を高めるようにしている。
また、ボーナス状態の後半部に移行すると、ランプ11がボーナス状態の発光態様から高確率状態中であることを報知する発光態様に変化されるとともに、スピーカ9からの効果音もボーナス状態の効果音から高確率状態中の効果音に変化される。
また、高確率状態中の演出である事前演出では、期待度アップ演出が実行され、期待度アップ演出の実行により、例えば、主人公キャラクタの画像態様(例えば、主人公キャラクタが纏うオーラ画像)が、複数段階に設定されている画像のうちの高い段階に変化することで、その後の対戦演出で主人公キャラクタが勝利、すなわち、AT状態に移行する可能性が高まったことを報知するようにしている。
なお、期待度アップ演出は、ゲーム毎に所定の確率で実行されるとともに、AT状態の移行抽選に当選した場合は、当選していない場合よりも高い確率で実行され、実際に主人公キャラクタの画像態様が高い段階に変化した場合には、AT状態に移行する確率が高まるようになっている。
また、ボーナス状態の後半部の終盤であるボーナス状態終了前の数ゲーム間(例えば、3ゲーム間)では、前述した第1実施形態での疑似ボーナス状態の前兆演出中と同様に、連続演出が実行される。
このボーナス状態の後半部の終盤で実行される連続演出(対戦演出)は、既に実行されているAT状態の移行抽選結果に基づき実行され、AT状態の移行抽選に当選していた場合には、対戦演出で最終的に主人公キャラクタが勝利してAT状態に移行することが報知され、AT状態の移行抽選に当選していなかった場合には、対戦演出で最終的に主人公キャラクタが敗北してAT状態に移行しないことが報知されることとなる。
したがって、ボーナス状態中に実行されるAT状態の移行抽選における当選の有無に関わらず、ボーナス状態は予め設定されている期間(例えば、40ゲーム間)実行されることとなり、AT状態に移行する場合でも、この期間の経過を待って移行することとなる。
また、遊技状態のボーナス状態への移行により、外部出力端子18からボーナス状態であることを示す情報が出力される。
ただし、ボーナス状態に移行しても、遊技者が多数のメダルを獲得できる期間は、押し順ナビが実行される前半部のみであるので、ボーナス状態であることを示す情報の出力は、ボーナス状態の前半部の終了とともに終了することとなる。
したがって、遊技店側で島設備の呼出装置(図示省略)において、ボーナス状態であることを示す情報の出力に基づきスロットマシン1がボーナス状態中であることを、ランプや画像表示装置等により報知する場合でも、ボーナス状態の後半部への移行により、当該報知が終了することとなり、通常遊技状態中と同様の報知に切り替わることとなる。
なお、第2実施形態においては、ボーナス状態の後半部においては、主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する演出画像をメイン表示器8で表示するようにしているが、通常遊技状態中における高確率状態を示唆する画像(ステージ)と同様の画像を表示するようにしてもよい。
すなわち、ボーナス状態の後半部においては、押し順ナビが実行されないことから、実質的にメダルの獲得状態は通常遊技状態中と同等であるので、通常遊技状態中と同様の画像を表示することで、遊技者に対してメダルの獲得状況に対応した的確な報知を行うようにしてもよいのである。
なお、第2実施形態のスロットマシン1においても、前述した第1実施形態のスロットマシン1と同様に、色ベル役を設け、ボーナス状態の前半部では色ベル役に対応する色ナビを実行するようにしてもよいし、ボーナス状態の前半部では押し順ナビと色ナビの双方を実行し、後半部では押し順ナビのみを実行するようにしてもよい。
・ボーナス状態からAT状態への移行処理(図10の矢印e)
ボーナス状態は、予め定められた終了条件が成立した場合に終了する。
ボーナス状態の終了条件は、何れでもよいが、例えば、ボーナス状態中のメダルの払い出し数が所定数(例えば、100枚)を超えた場合でもよいし、ボーナス状態中のゲーム数が所定回数(例えば、40回)となった場合でもよく、また、ボーナス状態中にメダルの払い出し数やゲーム数を報知せずにボーナス状態の終了条件の成立を事前に遊技者に報知しないようにすれば、ボーナス状態の終盤で実行される連続演出におけるゲーム数が事前に認識できなくなるので、遊技者の期待感を向上させることも可能となる。
そして、ボーナス状態の終了時に、ボーナス状態中に実行されたAT状態の移行抽選に当選していた場合には、遊技状態がボーナス状態からAT状態に移行することとなる。
前述したように、ボーナス状態の終盤では所定ゲーム数に掛けて連続演出が実行されることとなるが、AT状態の移行抽選に当選していた場合には、連続演出の結果として主人公キャラクタが勝利する演出画像が、ボーナス状態の最終ゲームの終了後に表示されるとともに、AT状態への移行を報知する画像がメイン表示器8に表示され、次のゲームから遊技状態がAT状態に移行することとなる。
・ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図10の矢印b)
ボーナス状態の終了時に、ボーナス状態中に実行されたAT状態の移行抽選に当選しなかった場合には、ボーナス状態中の規定ゲーム数の実行後に、遊技状態がボーナス状態から通常遊技状態に移行することとなる。
この際、ボーナス状態の最終ゲームの終了後には、連続演出の結果として主人公キャラクタが敗北する演出画像と、AT状態へ移行しないことを報知する画像がメイン表示器8に表示され、次のゲームから遊技状態が通常遊技状態に移行することとなる。
なお、ボーナス状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示し、この表示するキャラクタを確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択することで、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測可能としてもよいのである。
また、ボーナス状態を、予め設定された数のゲームが実行された場合に終了させるようにしているが、ボーナス状態中に払い出されたメダル数が規定数となった場合にボーナス状態を終了させるようにしてもよいし、規定ゲーム数の実行と規定メダル数の払い出しの何れか一方の条件の成立に基づき終了させるようにしてもよい。
また、ボーナス状態中に払い出されたメダル数が規定数となった場合にボーナス状態を終了させる場合には、ボーナス状態の前半部を固定的したゲーム数分継続させるようにすることが好ましい。
この場合、ボーナス状態の後半部において、偶発的な押し順ベル役の入賞により払い出された総メダル数が規定数となった時点でボーナス状態が終了することとなるので、後半部の継続ゲーム数がボーナス状態毎に変化可能となり、AT状態への移行可能性が変化することとなる。
(AT状態)
AT状態は、当該AT状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが当該期間継続的に行われることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
ただし、ボーナス状態とは異なり、役の抽選制御は通常遊技状態と同様であるので、押し順ナビの対象となる押し順ベル役の抽選制御は通常遊技状態と同様に実行される。
AT状態中は、前述した第1実施形態と同様に、AT状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、30ゲーム)を、AT状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理されて、残ゲーム数がゲーム毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでAT状態は継続される。
そして、AT状態において残ゲーム数が無くなった場合、AT状態が終了することとなる。
AT状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、AT状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、AT状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、AT状態中の、残ゲーム数、一連のAT状態中に獲得したメダルの総数、AT状態中に実行された総ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
また、AT状態の継続抽選処理も前述した第1実施形態と同様になっていて、AT状態の最後に実行される所定数のゲーム(2~3ゲーム)においてAT状態の継続抽選処理を行う。
そして、抽選ゲーム期間おける各ゲームでの対戦抽選の結果が2回当選となった場合に、継続条件が成立したものと判定されてAT状態の継続が決定され、実行中のAT状態の終了後に新たなAT状態が開始することとなる。
また、新たなAT状態においても、AT状態の初期移行時と同様にAT状態自体の継続が管理され、所定数(例えば、30回)のゲームが実行されると当該AT状態が終了することとなるが、この新たなAT状態の最後に実行される所定数のゲーム(2~3ゲーム)においても、初期移行時と同様にAT状態の継続抽選処理が行われる。
したがって、各AT状態中の継続抽選処理における継続条件の成立により、AT状態が繰り返して実行されることとなるのである。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間に実行される各ゲームでの対戦抽選も、前述した第1実施形態と同様に、その当選確率が常に一定でないものに設定されている。
なお、AT状態中の抽選ゲーム期間における各対戦抽選の当選確率を同一にしてもよい。また、AT状態中の抽選ゲーム期間の抽選態様を複数設定し、所定条件の成立に基づき変更可能としてもよいし、遊技者の操作に基づき変更可能にして、遊技者の好みに応じて選択可能にしてもよい。
また、前述した第1実施形態と同様に、AT状態における抽選ゲーム期間中においても、ゲームの実行に対応して、主制御装置10からの制御情報の受信に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8においてキャラクタによる連続演出が実行される。
AT状態中の連続演出に関しても、ゲーム毎に対戦演出が完結するような内容となっていて、ゲーム毎に設定される当選確率に基づき対戦演出が実行され、ゲーム毎に敵キャラクタと対戦する味方側のキャラクタ(主人公キャラクタを含む)が、上記当選確率に対応して異なる種類で登場することとなる。
そして、各ゲームにおける対戦抽選が当選していた場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に勝利し、対戦抽選が当選していなかった場合には、登場した味方側のキャラクタが当該ゲームの終了時に敗北するような演出が、ゲーム毎に完結的に行われる。
そして、3ゲームにおける対戦抽選の結果のうち、2ゲームが当選となった場合に次回のAT状態の継続が確定するものとなっている。
また、AT状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間においては、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するAT状態中の演出がメイン表示器8あるいはサブ表示器17で表示される。AT状態中の演出においては、例えば、登場する各キャラクタの紹介画像等が表示されるとともに、所定の楽曲がスピーカ9から出力される。
一方、AT状態の抽選ゲーム期間中においては、対戦抽選の種類に応じて、対戦演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、AT状態の継続に対する期待感に変化を与えるようになっている。
なお、AT状態中の押し順ナビの実行制御をボーナス状態中とは異なるようにしてもよく、例えば、ボーナス状態中に押し順ベル役に当選した場合には所定の確率(例えば、100%)で押し順ナビを実行し、AT状態中に押し順ベル役に当選した場合にはボーナス状態中よりも低い確率(例えば、60%)で押し順ナビを実行することで、ボーナス状態中とAT状態中に獲得可能なメダル数に変化が出るようにしてもよい。
・AT状態からボーナス状態への移行処理(図10の矢印f)
AT状態中においても通常遊技状態と同様に、主制御装置10による特典を付与するか否かの抽選結果が、予め定められた特別の抽選結果となったことに基づき、特別遊技状態としてボーナス状態(特典)を付与可能としている。
したがって、AT状態中のゲームにより、主制御装置10による役の抽選としてボーナス役に当選した場合には、リール4に特別の図柄組合せ(「7・7・7」)を許容する停止制御が行われ、遊技者の操作に基づき特別の図柄組合せがリール4に導出された場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのボーナス状態に移行するものとなっている。
なお、AT状態中にボーナス役に当選した場合には、遊技状態がボーナス状態に移行するまでは押し順ナビの実行を一時的に停止(不能動化)することが好ましい。
そして、AT状態中におけるボーナス状態の移行抽選に当選した場合には、実行中のAT状態を一時的に中断して、遊技状態がボーナス状態に移行することとなる。
したがって、AT状態の残ゲーム数はボーナス状態への移行時に保留され、再度AT状態に復帰した場合に、保留された残ゲーム数に基づきAT状態が再開(図10の矢印e)されるものとなる。
ただし、AT状態中にボーナス状態に移行した場合には、通常遊技状態中にボーナス状態に移行した場合とは異なり、AT状態の移行抽選処理は行われず、予め定められたゲーム数が実行された場合にボーナス状態は終了し、AT状態に復帰することとなる。
なお、AT状態中にボーナス状態に移行した場合にも、前述同様の継続抽選期間を設けて、AT状態の継続権利を増加させるようなAT状態の抽選処理を行うようにしてもよい。
また、AT状態中にボーナス状態の移行抽選に当選した場合に、直ぐにボーナス状態に移行することを報知せずに、所定期間(例えば、3ゲーム間)前述同様に対戦演出(主人公側が勝利する対戦演出)を実行した後にボーナス状態に移行することを報知してもよい。ただし、この場合も対戦演出中に特別の図柄組合せがリール4上に導出された場合には、対戦演出を中止してボーナス状態に移行することとなる。
また、AT状態中にボーナス役と重複当選の可能性のあるレア役に当選してボーナス役に非当選であった場合にも、対戦演出(主人公側が敗北する対戦演出)を実行するようにしてもよい。
また、AT状態からボーナス状態に移行した場合には、ボーナス状態中の全ての期間で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
すなわち、通常遊技状態からボーナス状態に移行した場合には、ボーナス状態中の前半部のみで押し順ナビが実行されるが、AT状態からボーナス状態に移行した場合には、ボーナス状態の前半部と後半部の双方で押し順ナビを実行するようにしてもよいのである。
このようにすれば、AT状態からボーナス状態に移行した場合の獲得メダル数を増加させることが可能となるので、AT状態とボーナス状態が連続して発生した場合のメダルの獲得総数がより増加するものとなり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
また、AT状態からボーナス状態に移行した場合に、AT状態の残ゲーム数に所定ゲーム数(例えば、10回)の上乗せを行うようにしてもよい。
・AT状態から通常遊技状態への移行処理(図10の矢印d)
AT状態において、AT状態の継続条件が成立せずに次回のAT状態への継続権利が付与されなかった場合、すなわち、AT状態における抽選ゲーム期間中の各ゲームの対戦抽選において、2回の当選結果が導出されなかった場合には、AT状態終了後に通常遊技状態に移行する。
本第2実施形態においても、抽選ゲーム期間中のゲームにおいて、対戦抽選が非当選となる結果が2回導出されると特別の条件の非成立が確定することとなるので、抽選ゲーム期間中の何れかのゲームにおいて対戦抽選が非当選となる結果が2回導出された時点でAT状態の終了条件が成立し、次のゲームから遊技状態が通常遊技状態に移行するものとしている。
したがって、抽選ゲーム期間中におけるゲームの対戦抽選の結果に応じて、実行中のAT状態の継続期間が変化することとなる。
また、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ナビは行われるので、最終的にAT状態における継続抽選処理において特別の条件が成立しなかった場合でも、対戦抽選の非当選が2回導出されずに抽選ゲーム期間が継続するほど、メダルを獲得する機会が増え、その分遊技者にとって有利な状態となるのである。
なお、抽選ゲーム期間中のゲームにおいても押し順ベル役に対する押し順ナビを行うようにしているが、抽選ゲーム期間中のゲームにおいては、押し順ナビを行わないか、あるいは、所定の確率(例えば、50%)でのみ押し順ナビを行うようにしてもよい。
AT状態から通常遊技状態へ移行した場合には、AT状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、AT状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御(リミッター制御)が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
また、AT状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態(エンディング期間)中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、エンディング状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
エンディング状態中においては、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8やサブ表示器17により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のように第2実施形態のスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
[第2実施形態における遊技状態の遷移、およびメイン表示器での表示内容]
次に、図11のタイミングチャートを参照して、第2実施形態のスロットマシン1における、主制御装置10および副制御装置20の制御により実現する遊技状態の遷移、およびメイン表示器8での表示内容について、特に、遊技状態が通常遊技状態→ボーナス状態→AT状態の順に移行するときの遊技状態の遷移、およびメイン表示器8での表示内容について説明する。
図11は、遊技状態が通常遊技状態からボーナス状態への移行、ボーナス状態からAT状態への移行と、その間のメイン表示器8における表示内容の変化の対応関係を示している。
具体的には、主制御装置10の制御により、通常遊技状態においてボーナス役に当選し、その後のゲームにより特別の図柄組合せがリール4上に停止した場合に遊技状態が通常遊技状態からボーナス状態へ移行し、さらに、ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選の当選によりAT状態へ移行した場合の、メイン表示器8において表示されるナビ状態と、演出内容(演出画像)を示している。
なお、図11では、通常遊技状態中にボーナス役に当選した以降の期間について示していて、それより前の期間については省略している。
本第2実施形態においても、各種特典の抽選、各種遊技状態の変更(変更時点も含む)に関わる制御は主制御装置10が行い、当該制御に関する制御情報を主制御装置10からの副制御装置20に送信して、副制御装置20が対応する各種表示に関わる制御を行うようにしている。
なお、遊技状態の変更に直接関係しない演出(例えば、フェイク前兆演出等)の開始時点や実行期間は、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき副制御装置20で制御してもよいし、主制御装置10からの制御情報の受信なしで副制御装置20独自で制御してもよい。ただし、演出の契機となる制御情報(例えば、レア役の当選情報等)は受信する必要がある。
まず、図11に示すように、ボーナス状態への移行が決定されていないときの通常遊技状態中において、ボーナス役に当選した場合には、前述したように、メイン表示器8において連続演出が実行され、この連続演出の最終ゲーム(図示1ゲーム目)で、主人公キャラクタが勝利する画像や疑似ボーナス状態への移行を報知する画像がメイン表示器8に表示されることとなる。
なお、通常遊技状態中においては、メイン表示器8での押し順ナビは実行されない。
そして、2ゲーム目のゲームにおいて、メイン表示器8にボーナス役に対応する特別の図柄組合せの停止を促す停止促進演出が実行され、遊技者の停止操作により、ボーナス役に対応する特別の図柄組合せがリール4上に停止した場合には、メイン表示器8においてボーナス状態の発生を報知する画像として、例えば、「ビッグボーナスおめでとう」等の文字情報や所定のキャラクタ画像が表示される。
なお、ボーナス役の当選状態は、ボーナス状態に移行しない限り保持され、保持状態が継続している間に特別の図柄組合せを停止可能なリール4の停止制御が行われる。
ただし、保持状態において他の役(例えば、リプレイ役)の入賞を優先する制御を行う場合には、他の役の当選時は保持状態でも特別の図柄組合せは停止不能となる。
そして、2ゲーム目のゲームで特別の図柄組合せがリール4に停止された場合には、3ゲーム目のゲーム開始(タイミングt5)から、遊技状態が通常遊技状態からボーナス状態へ移行することとなる。
遊技状態がボーナス状態に移行すると、まずはボーナス状態の前半部が開始され、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20は、押し順ナビの制御を能動化し、押し順ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する押し順ナビを実行する状態に制御することとなる。
したがって、ボーナス状態の前半部においては、押し順ナビが継続して実行される状態となり、メダルを極めて容易に獲得できる状態となるのである。
また、遊技状態がボーナス状態に移行すると、主制御装置10は外部出力端子18を介して、管理装置側にボーナス状態に移行した旨を伝える情報が継続して出力される。
ボーナス状態の前半部は、所定数(例えば、20回)のゲームが実行されるまでに設定され、この間に押し順ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する押し順ナビがメイン表示器8およびナビランプ12において実行される。
また、ボーナス状態の前半部では、前述したように、ボーナス状態中の演出として、例えば、登場するキャラクタを紹介する演出画像が、押し順ナビとともにメイン表示器8において表示される。
そして、33ゲーム目のゲームが開始(タイミングt6)されると、ボーナス状態の後半部に移行することとなり、押し順ナビの制御が不能動化され、かりに押し順ベル役の何れかに当選した場合でも、対応する押し順ナビは実行されないようになる。
また、ボーナス状態の後半部に移行すると、AT状態の移行抽選が高確率で実行される状態となるとともに、AT状態の移行抽選が高確率で行われていることを遊技者に報知する高確率状態中の演出として、対戦演出の事前演出として、主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する演出画像がメイン表示器8において表示される。
また、ボーナス状態の後半部に移行すると、ランプ11がボーナス状態の発光態様から高確率状態中であることを報知する発光態様に変化させるとともに、スピーカ9からの効果音もボーナス状態の効果音から高確率状態中の効果音に変化される。
また、遊技状態のボーナス状態の後半部への移行により、外部出力端子18からの出力情報が、ボーナス状態であることを示す情報から通常遊技状態であることを示す情報に変更される。
そして、ボーナス状態の後半部の一部である40ゲーム目のゲームが開始(タイミングt7)されると、高確率状態中に実行されたAT状態の移行抽選に基づく連続演出(対戦演出)が、メイン表示器8において実行されることとなる。連続演出は40~42ゲーム目のゲームに跨って実行される。
図11は、AT状態に移行する場合を例示しているので、ボーナス状態の最終ゲームの終了後に、主人公キャラクタが勝利する画像やAT状態に移行することを報知する画像がメイン表示器8において表示されることとなる。
42ゲーム目のゲームが終了すると、ボーナス状態の終了条件が成立して今回のボーナス状態は終了することとなる。
そして、43ゲーム目のゲーム開始時点(タイミングt8)から遊技状態がAT状態に移行することとなり、メイン表示器8においてAT状態中の演出画像が表示されることとなる。
また、遊技状態がAT状態に移行すると、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20は、押し順ナビの制御が能動化され、押し順ベル役の何れかが当選した場合には、その役に対応する押し順ナビを実行する状態に制御することとなる。
したがって、ボーナス状態中の後半部で不能動化されていた押し順ナビの制御は、AT状態への移行により再度能動化されることとなる。
また、遊技状態がAT状態に移行すると、主制御装置10は外部出力端子18を介して、管理装置側にAT状態に移行した旨を伝える情報が継続して出力されることとなる。
以上のように、第2実施形態におけるスロットマシン1においては、前述した第1実施形態と同様に、主制御装置10は、押し順ベル役1~6の何れかに当選した場合に、当選した押し順ベル役に対応する特定の押し順により停止操作が行われた場合にのみ、当選した押し順ベル役を入賞させる制御を行うのである。
すなわち、主制御装置10は、遊技者による所定の停止操作態様としての特定の押し順による停止操作に基づき、所定の特典を付与可能な特定停止態様として、当選した押し順ベル役を入賞させる図柄組合せを前記変動表示手段に導出させることが可能な特定停止制御手段を構成するのである。
また、副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に基づき、ボーナス状態の前半部やAT状態中において、当選した押し順ベル役を入賞させるための特定の押し順をメイン表示器8やナビランプ12により報知する制御を行うのである。
すなわち、副制御装置20は、当選した押し順ベル役を入賞可能なゲームにおいて、所定の停止操作態様として特定の押し順を遊技者に認識可能に報知可能な停止操作報知手段を構成するのである。
また、ボーナス状態が発生した場合には、ボーナス状態中の前半部において押し順ナビが実行されるのである。
すなわち、主制御装置10は、特別遊技状態中の第1期間として、ボーナス状態中の前半部において、停止操作報知手段としての副制御装置20による押し順ナビを実行(能動化)させる報知制御手段を構成するのである。
したがって、ボーナス状態中における所定期間でのみ押し順ナビが実行されるので、従来にない斬新なボーナス状態を発生させることが可能となり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、ボーナス状態の後半部においては、AT状態の移行抽選が通常遊技状態よりも高確率で実行されるのである。
すなわち、抽選手段としての主制御装置10は、特別遊技状態中の第1期間とは異なる第2期間として、ボーナス状態の後半部におけるゲームの実行に基づき、特定の特典としてAT状態を発生するための抽選を実行可能とするのである。
したがって、ボーナス状態の後半部では、AT状態の抽選が実行されることから、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、ボーナス状態の後半部では、AT状態の抽選が通常遊技状態よりも高確率で実行されるので、遊技者の期待感をさらに高めることが可能となるのである。
また、ボーナス状態の後半部では、高確率状態中の演出や連続演出が実行されるのである。
すなわち、副制御装置20は、特別遊技状態中の第2期間としてボーナス状態の後半部におけるゲームにおいて、所定の演出を実行可能な演出制御手段を構成するのである。
したがって、ボーナス状態の後半部においては、遊技者の期待感を効果的に高めるような興趣性の高い遊技を実行することが可能となるのである。
また、ボーナス状態の後半部では、押し順ナビが実行されないこととなるのである。
すなわち、報知制御手段としての主制御装置10は、特別遊技状態の第2期間としてのボーナス状態の後半部において、停止操作報知手段としての副制御装置20による押し順ナビを不実行(不能動化)とする制御を行うのである。
したがって、ボーナス状態の後半部では、押し順ナビが実行されずに前半部でのみ押し順ナビが実行されることとなり、遊技店と遊技者との利益バランスの取れたボーナス状態を発生することが可能となるのである。
また、押し順ナビが実行されなくともAT状態の抽選は行われるので、ボーナス状態が発生した場合には遊技者にとって有利な状態を生起させることが可能となり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、ボーナス状態の後半部において、AT状態の移行抽選に当選した場合には、ボーナス状態の終了後にAT状態が発生することとなるのである。
すなわち、抽選手段としての主制御装置10により、特定の特典としてのAT状態の移行抽選結果が導出された場合に、特別遊技状態としてのボーナス状態の終了後に、遊技者にとって有利な特定遊技状態としてAT状態を発生可能とするのである。
したがって、ボーナス状態が発生した場合にはAT状態の発生の可能性も高まるので、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
また、ボーナス状態の前半部においては、例えば、登場するキャラクタを紹介する演出が実行されるのに対して、ボーナス状態の後半部では、高確率状態中の演出や連続演出が実行されるのである。
すなわち、演出制御手段としての副制御装置20は、ボーナス状態の前半部(第1期間)と後半部(第2期間)とで異なる演出を実行可能とするのである。
したがって、ボーナス状態中に変化する種々の制御に対して、的確な演出が実行されることとなり、ボーナス状態を通して遊技者を飽きさせない興趣性の高い演出を実行することが可能となるのである。
なお、ボーナス状態の前半部と後半部の各々は、ボーナス状態の継続期間内であれば、何れのゲーム数に設定するようにしてもよい。
また、ボーナス状態は、実行されるゲーム数が所定数となった場合に終了するようにしているが、ボーナス状態中に賞メダルとして獲得もしくは払い出されたメダル数が所定数となった場合に終了するものとしてもよい。
この場合、ボーナス状態の前半部において、獲得もしくは払い出されたメダル数がボーナス状態の終了条件を満たしてしまうと、ボーナス状態が後半部に移行せずに前半部の途中で終了してしまうので、メダル数による終了条件が前半部で成立しないように前半部のゲーム数を設定することが好ましい。
また、継続期間の異なる複数のボーナス状態を発生可能としてもよく、例えば、継続期間を20ゲーム間とし、レギュラーボーナス役の当選を条件とするレギュラーボーナス状態と、継続期間を40ゲーム間とし、ビッグボーナス役の当選を条件とするビッグボーナス状態とを発生可能としてもよい。
この場合、レギュラーボーナス状態中の全ての期間で、押し順ナビを実行するとともに、レギュラーボーナス状態の終了直後の通常遊技状態中の所定期間(例えば、20ゲーム間)において、通常確率状態であるにもかかわらずビッグボーナス状態の後半部と同様に、高確率状態中の演出(フェイク高確演出)を実行するようにしてもよい。
このようにすれば、レギュラーボーナス状態が発生した場合でも、実質的なメダルの獲得数はビッグボーナス状態と同様となるが、AT状態の移行抽選ではビッグボーナス状態の方が遊技者に有利となるので、メリハリのある特別遊技状態を発生させることが可能となり、さらに、レギュラーボーナス状態でもフェイク高確演出が実行されるので、有る程度の期待感を遊技者に持たせることも可能となるのである。
また、レギュラーボーナス状態においても前述のボーナス状態と同様に、前半部と後半部に分けて押し順ナビや抽選制御を行うようにしてもよく、前半部と後半部の比率をレギュラーボーナス状態とビッグボーナス状態とで異なる値に設定するようにしてもよい。
また、通常遊技状態中に発生するボーナス状態の実行態様と、AT状態中に発生するボーナス状態の実行態様とを異ならせる制御を主制御装置10が実行するようにしてもよい。
例えば、通常遊技状態中にボーナス状態が発生した場合には、前述したように前半部と後半部に分けて前半部のみで押し順ナビを実行するが、AT状態中にボーナス状態が発生した場合には、ボーナス状態の全期間で押し順ナビを実行するようにしてもよいし、前半部を延長させてもよい。
すなわち、報知制御手段としての主制御装置10は、特別遊技状態としてのボーナス状態が、特定遊技状態としてのAT状態中に発生した場合には、後半部(第2期間)において押し順ナビを実行(停止操作報知手段を能動化)させる一方、ボーナス状態がAT状態中以外で発生した場合には、後半部において押し順ナビを実行させない(停止操作報知手段を不能動化)制御を行うのである。
したがって、AT状態とボーナス状態が一連に発生した場合には、ボーナス状態中の全ての期間において押し順ナビが実行されることとなり、相乗的に多数のメダルが獲得可能となるような極めて期待感の高い遊技を実現可能となるのである。
また、逆に、AT状態中にボーナス状態が発生した場合には、前半部を短縮するようにしてもよいし、ボーナス状態の全期間で押し順ナビを実行しないようにしてもよい。
このようにすれば、AT状態とボーナス状態が発生した場合には、AT状態の継続権利が抽選される期間が長くなるので、AT状態の継続する可能性が高くなり、やはり遊技者の期待感をより高めることができることとなる。
また、通常遊技状態中に発生するボーナス状態の実行態様と、AT状態中に発生するボーナス状態の実行態様とを異ならせる制御を実行する場合に、押し順ナビの実行確率を異ならせるようにしてもよい。
例えば、通常遊技状態中にボーナス状態が発生した場合には、押し順ベル役が当選した場合に必ず押し順ナビを実行するようにするが、AT状態中にボーナス状態が発生した場合には、押し順ベル役が当選した場合の所定の確率(例えば、60%)で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
このようにすれば、AT状態とボーナス状態が一連に発生した場合のメダルの獲得量を抑制することが可能となる。また、AT状態中の押し順ナビの実行確率を、通常遊技状態中に発生するボーナス状態中よりも低く設定し、この値と同一の実行確率でAT状態中に発生するボーナス状態中の押し順ナビを実行すれば、AT状態からボーナス状態に移行しても、同じ実行確率で押し順ナビが実行されることとなり、遊技者に何ら違和感を与えることなくボーナス状態を実行させることが可能となるのである。
また、リミッタの事前判定によりエンディング演出を実行する場合に、エンディング演出中に発生するボーナス状態においては、全ての期間で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
このようにすれば、エンディング演出が実行されているにもかかわらず、押し順ナビが実行されない期間が生じてしまう、といった遊技者が不満感を抱くことを未然に防ぐことが可能となるのである。
また、ボーナス状態の途中ゲームで遊技の進行を一時的に中断する、所謂フリーズ状態を設けるようにしてもよい。
例えば、前半部の最終ゲームの終了後にゲームの進行を所定期間(例えば、3秒)中断するようにし、この中断期間において押し順ナビが終了することや、この後AT状態の抽選が高確率で行われること等を報知する演出画像をメイン表示器8等で表示するようにしてもよい。
また、ゲームの実行に際して3ベット以外に1ベットを設定可能として、ボーナス状態中の所定ゲームにおいて、1ベットの設定による所定のライン(例えば、中段ライン)のみを有効とするゲームを実行し、このゲームにおいて所定のライン上に、引込停止制御を不能とする図柄を停止(所謂JAC外し)させて、所定数(例えば、14枚)のメダルが払い出される入賞結果を導出させることにより、ボーナス状態中の払出メダル数を調整可能としてもよい。
このようにすれば、ボーナス状態中に払い出されたメダル数によりボーナス状態を終了させる場合に、払出メダル数を調整するゲームをより少なくして最大のメダル数を獲得することが可能となるのである。
以上のように、第2実施形態におけるスロットマシン1が構成される。
〔第2実施形態の変形例1〕
次に、第2実施形態の変形例1について図12を参照して説明する。
前述した第2実施形態におけるスロットマシン1では、ボーナス状態は、押し順ナビが実行される前半部と、押し順ナビが実行されない後半部とが固定的に設けられているが、第2実施形態の変形例1においては、ボーナス状態の前半部および後半部の期間を変更可能としている。
したがって、ボーナス状態における前半部および後半部の設定のみが前述した第2実施形態と異なっていて、その他の構成は前述の第2実施形態と同様となっている。
図12に示すように、第2実施形態の変形例1においては、主制御装置10により発生するボーナス状態として、ボーナス1状態とボーナス2状態を発生可能としている。
ただし、ボーナス状態の継続期間は、ボーナス1状態とボーナス2状態とで同一で、かつ、役の抽選状態も同一に制御される。
異なる点としては、ボーナス1状態とボーナス2状態とでは、前半部と後半部の比率であり、主制御装置10が前半部と後半部の切り替え時期を変更することで、例えば、ボーナス1状態では、開始から20ゲームが実行された時点(タイミングt9)で前半部が終了するのに対して、ボーナス2状態では、開始から25ゲームが実行された時点(タイミングt10)で前半部が終了するものとなっている。
したがって、ボーナス状態中における押し順ナビは前述と同様に前半部でのみ実行されることから、押し順ナビが実行される前半部が長く設定されている分、ボーナス1状態(獲得枚数中)よりもボーナス2状態(獲得枚数大)の方が、メダルの獲得枚数が多くなるのである。
一方、ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選も前述と同様に、後半部において高確率で実行されることから、ボーナス2状態よりもボーナス1状態の方が、後半部が長く設定されている分AT状態へ移行する確率が高くなるのである。
また、ボーナス1状態およびボーナス2状態の後半部においては、前述の第2実施形態のスロットマシン1と同様に、夫々AT状態の移行抽選が高確率状態で行われていることを報知する高確率状態中の演出が実行される。
なお、遊技者に対する有利度は、前半部が長くなる方が高くなるように設定されていることから、AT状態の抽選期間が短くなったとしてもボーナス2状態の方が、有利度が高くなるものとなっている。
また、ボーナス1状態とボーナス2状態の何れかを発生させるかの選択は、ボーナス役の当選時に主制御装置10により制御され、所定条件の成立として、通常遊技状態中におけるAT状態の抽選確率状態が高確率状態であった場合には、通常確率状態であった場合よりも、ボーナス2状態が選択される確率が高まるように制御される。
例えば、通常確率状態であった場合には、所定の確率(例えば、40%)でボーナス2状態が選択されるのに対して、高確率状態であった場合には所定の確率よりも高い確率(例えば、60%)でボーナス2状態が選択されるように制御されるのである。
以上のように、第2実施形態の変形例1におけるスロットマシン1においては、ボーナス状態を発生する際に、ボーナス状態中おける押し順ナビが能動化される前半部の長さを変更可能に構成されているのである。
すなわち、主制御装置10は、特別遊技状態としてのボーナス状態中における第1期間としての前半部の長さを変更可能な変更制御手段を構成するのである。
したがって、より多彩なボーナス状態が発生することとなり、遊技者の期待感を変化させることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
なお、実行態様の異なるボーナス状態を発生させる場合の前半部と後半部を比率は、上記した以外でもよく、異なるボーナス状態の発生により遊技者の有利度が変化するものであれば何れの値でもよい。
また、前半部の期間が相対的に短くなるボーナス状態において、前半部を発生させない、すなわちボーナス状態の全期間をAT状態が高確率で抽選される後半部としてもよいし、逆に、前半部の期間が相対的に長くなるボーナス状態において、後半部を発生させない、すなわちボーナス状態の全期間を押し順ナビが実行される前半部としてもよい。
また、同一のボーナス役の当選に基づき、実行態様の異なるボーナス状態を発生するようにしているが、実行態様の異なるボーナス状態毎にボーナス役を設定するようにしてもよい。
また、実行態様の異なるボーナス状態を選択する条件として、ボーナス役に当選した時点の確率状態としているが、それ以外でもよく、例えば、ボーナス状態に当選した際に、前回のボーナス状態の終了後から実行されたゲーム数や、前回のAT状態の終了後から実行されたゲーム数が所定数(例えば、300回)に達している場合に、有利度の高いボーナス状態を発生するようにしてもよい。
また、AT状態の抽選の確率状態には無関係に、所定の確率で実行態様の異なるボーナス状態を選択的に発生させるようにしてもよい。
また、確率設定装置14での確率設定値に応じて、実行態様の異なるボーナス状態を選択する際の選択率を変更するようにしてもよく、例えば、相対的に高い確率設定値の場合の方が、低い確率設定値の場合よりも、有利度の高いボーナス状態が選択されるように制御してもよい。
また、遊技者の選択操作に基づき、実行態様の異なるボーナス状態を選択可能としてもよい。ただし、この場合には、各ボーナス状態における有利度を均等にすることが好ましい。
また、実行態様の異なるボーナス状態毎に、押し順ナビの実行確率を変更するようにしてもよい。例えば、ボーナス1状態での前半部では、押し順ベル役当選時の所定の確率(例えば、70%)で押し順ナビを実行するが、ボーナス2状態での前半部では、押し順ベル役当選時の所定の確率(例えば、100%)で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
また、通常遊技状態中にボーナス状態を発生させる場合には、上記のようにボーナス1状態とボーナス2状態を選択的に発生させるようにするが、AT状態中にボーナス状態を発生させる場合には、ボーナス1状態やボーナス2状態とは異なる実行態様のボーナス状態として、全ての期間で押し順ナビを実行、すなわち後半部においても押し順ナビが実行(能動化)されるようなボーナス状態を発生させるようにしてもよい。
また、ボーナス役の当選時にボーナス状態の実行態様を決定するようにしているが、ボーナス状態中の前半部における所定のゲーム実行時に、前半部を継続させるか否かの抽選を行い、その抽選結果に基づき前半部を継続させるか否かを決定するようにしてもよい。この場合、有利度の高いボーナス状態の方が、有利度の低いボーナス状態よりも、前半部が継続する確率が高くなるような抽選を行うことが好ましい。
また、ボーナス状態の後半部におけるAT状態の抽選を、通常遊技状態中よりも極めて高めることで、後半部の期間が長いボーナス状態の方が、有利度が高くなるように設定するようにしてもよい。
以上のように、第2実施形態の変形例1のスロットマシン1が構成される。
[第2実施形態の変形例1におけるボーナス1状態開始時の演出]
次に、図13を参照して、第2実施形態の変形例1におけるボーナス1状態が開始される際に、メイン表示器8で実行される演出について説明する。
図13は、ボーナス役の当選後において、リール4にボーナス役に対応する特別の図柄組合せを停止可能なゲームの実行中、およびゲームの終了後に実行されるメイン表示器8での演出画像を示している。
まず、図13(a)に示すように、特別の図柄組合せを停止可能なゲームが実行されると、変動表示手段としてのリール4での変動表示が開始されるとともに、メイン表示器8においても、画像図柄による画像変動表示が開始される。
画像変動表示は、例えば、リール4a~4cに表されている各図柄および図柄配列と同様の画像図柄からなる画像リール40a~40cの各々を、メイン表示器8の画面主要部において上から下方向にスクロールすることで実行される。
したがって、リール4a~4cでの変動表示に対応して、メイン表示器8において画像変動表示が実行されるのである。
画像変動表示のスクロール速度(画像図柄の移動速度)は、何れでもよいが遊技者に画像図柄の識別ができない程度の高速が好ましい。
その後、リール4での停止が可能になると、停止ボタン5の停止操作が有効となり、停止ボタン5の停止操作に応じて、対応するリール4が停止することとなる。
図13(b)は、停止ボタン5の停止操作によりリール4の全てが停止して、ボーナス役に対応する特別の図柄組合せがリール4に停止した場合の、リール4の停止態様およびメイン表示器8の演出画像を示している。
図13(b)に示すように、ゲームの終了時に、特別の図柄組合せとして、各リール4a~4cの各々に7図柄50が停止すると、メイン表示器8での画像図柄による画像変動表示も停止して、メイン表示器8においても、リール4上の特別の図柄組合せに対応するボーナス1図柄組合せ画像40dが停止することとなる。
図13では、ボーナス1状態が発生する場合を示しているので、ボーナス1図柄組合せ画像40dとして、ボーナス1状態に対応する「BAR・BAR・BAR」の画像図柄が停止される。
このとき、「BAR・BAR・BAR」の画像図柄は、各リール4a~4cの停止に対応して個別に停止される。
また、ボーナス1図柄組合せ画像40dの上部には、ボーナス1状態の発生を報知する、「レギュラーボーナス」の文字情報からなるボーナス1報知画像40eが表示される。
なお、特別の図柄組合せを停止可能なゲームにおいて、遊技者の停止操作ミス等によりリール4に特別の図柄組合せが停止されなかった場合には、ボーナス1図柄組合せ画像40dとは異なる外れ図柄組合せ画像が表示される。
上記外れ図柄組合せとしては、ボーナス1図柄組合せ画像40d以外の画像であれば何れでもよく、例えば、右リール4cのみ7図柄50が停止できなかった場合に、「BAR・BAR・―」の外れ図柄組合せ画像を表示してもよい。
ボーナス1図柄組合せ画像40dにおける「BAR・BAR・BAR」や、ボーナス1報知画像40eにおける「レギュラーボーナス」は、一般的にボーナス状態のうちの有利度の低いボーナス状態に対応する図柄組合せやその価値を意味することから、ボーナス1図柄組合せ画像40dやボーナス1報知画像40eが表示されることで、遊技者に対して有利度の低いボーナス1状態が発生したことを認識させることが可能となるのである。
このように、ボーナス状態を発生させる際には、主制御装置10により、ボーナス1状態を発生させるか、あるいはボーナス2状態を発生させるかが決定され、ボーナス1状態を発生させる場合には、リール4における特別の図柄組合せの停止に対応して、ボーナス1状態の発生を報知する、ボーナス1図柄組合せ画像40dやボーナス1報知画像40eが表示されるのである。
したがって、遊技者は、ボーナス1状態の発生を確実に認識した状態でボーナス1状態中の遊技を実行することが可能となるのである。
そして、次のゲームの実行により遊技状態がボーナス1状態に移行することとなり、メイン表示器8におけるボーナス1図柄組合せ画像40dやボーナス1報知画像40eは消去され、ボーナス1状態中の画像として、例えば、ボーナス1状態中の前半部の残ゲーム数(例えば、20回)等が表示されるのである。
以上のように、第2実施形態の変形例1におけるボーナス1状態開始時の演出が実行される。
[第2実施形態の変形例1におけるボーナス2状態開始時の演出]
次に、図14を参照して、第2実施形態の変形例1におけるボーナス2状態が開始される際に、メイン表示器8で実行される演出について説明する。
図14は、ボーナス役の当選後において、リール4にボーナス役に対応する特別の図柄組合せを停止可能なゲームの実行中、およびゲームの終了後に実行されるメイン表示器8での演出画像を示している。
まず、図14(a)に示すように、特別の図柄組合せを停止可能なゲームが実行されると、前述のボーナス1状態が発生する場合と同様に、変動表示手段としてのリール4での変動表示が開始されるとともに、メイン表示器8においても、画像リール40a~40cによる画像変動表示が開始される。
次に、図14(b)は、停止ボタン5の停止操作によりリール4の全てが停止して、ボーナス役に対応する特別の図柄組合せがリール4に停止した場合の、リール4の停止態様およびメイン表示器8の演出画像を示している。
図14(b)に示すように、ゲームの終了時に、特別の図柄組合せとして、各リール4a~4cの各々に7図柄50が停止すると、メイン表示器8での画像図柄による画像変動表示も停止して、メイン表示器8においても、リール4上の特別の図柄組合せに対応するボーナス2図柄組合せ画像41bが停止することとなる。
図14では、ボーナス2状態が発生する場合を示しているので、ボーナス2図柄組合せ画像41bとして、ボーナス2状態に対応する「7・7・7」の画像図柄が停止される。
このとき、「7・7・7」の画像図柄は、各リール4a~4cの停止に対応して個別に停止される。
また、ボーナス2図柄組合せ画像41bの上部には、ボーナス2状態の発生を報知する、「ビッグボーナス」の文字情報からなるボーナス2報知画像41aが表示される。
なお、特別の図柄組合せを停止可能なゲームにおいて、遊技者の停止操作ミス等によりリール4に特別の図柄組合せが停止されなかった場合には、ボーナス2図柄組合せ画像41bとは異なる外れ図柄組合せ画像が表示されることとなる。
上記外れ図柄組合せとしては、ボーナス2図柄組合せ画像41b以外の画像であれば何れでもよく、例えば、右リール4cのみ7図柄50が停止できなかった場合に、「7・7・―」の外れ図柄組合せ画像を表示してもよい。
ボーナス2図柄組合せ画像41bにおける「7・7・7」や、ボーナス2報知画像41aにおける「ビッグボーナス」は、一般的にボーナス状態のうちの有利度の高いボーナス状態に対応する図柄組合せやその価値を意味することから、ボーナス2図柄組合せ画像41bやボーナス2報知画像41aが報知されることで、遊技者に対して有利度の高いボーナス2状態が発生したことを認識させることが可能となるのである。
このように、ボーナス状態を発生させる際には、主制御装置10により、ボーナス1状態を発生させるか、あるいはボーナス2状態を発生させるかが決定され、ボーナス2状態を発生させる場合には、リール4における特別の図柄組合せの停止に対応して、ボーナス2状態の発生を報知する、ボーナス2図柄組合せ画像41bやボーナス2報知画像41aが表示されるのである。
したがって、遊技者は、ボーナス2状態の発生を確実に認識した状態でボーナス2状態中の遊技を実行することが可能となるのである。
そして、次のゲームの実行により遊技状態がボーナス2状態に移行することとなり、メイン表示器8におけるボーナス2図柄組合せ画像41bやボーナス2報知画像41aは消去され、ボーナス2状態中の画像として、例えば、ボーナス2状態中の前半部の残ゲーム数(例えば、25回)等が表示されるのである。
なお、メイン表示器8における画像変動表示の実行によりボーナス状態の実行態様の報知するようにしているが、メイン表示器8におけるその他の演出により報知してもよく、例えば、ルーレット演出や対戦演出等でボーナス状態の実行態様を報知してもよい。
また、リール4に特別の図柄組合せを停止させた後に、ゲームの進行を一時的に停止するとともにリール4を再変動させる所謂リール演出を実行し、リール演出の終了時に有効ライン上に停止した図柄(例えば、「7」や「BAR」)によりボーナス状態の実行態様を報知してもよい。
また、予めボーナス2状態の発生が決定された際に、一旦ボーナス1状態を報知するボーナス1図柄組合せ画像40dやボーナス1報知画像40eを表示させ、その後前半部で実行される所定のゲームにおいて、ボーナス2状態を報知する所定の画像を表示する所謂昇格演出を実行するようにしてもよい。
以上のように、第2実施形態の変形例1におけるボーナス2状態開始時の演出が実行される。
〔第2実施形態の変形例2〕
次に、第2実施形態の変形例2について図15を参照して説明する。
本第2実施形態の変形例2におけるスロットマシン1は、前述の第2実施形態の変形例1と同様に、ボーナス状態における前半部と後半部の期間を変更可能とし、その上で後半部において実行される演出内容を上記変形例1と異ならせている。
さらに、第2実施形態の変形例2においては、メダルの獲得枚数が中位のボーナス1状態と、獲得枚数が最大のボーナス2状態の他に、ボーナス状態の前半部の期間が最短で獲得枚数が最小のボーナス3状態を発生可能としている。
したがって、ボーナス状態における後半部で実行される演出のみが第2実施形態の変形例1と異なっていて、その他の構成は変形例1と同様となっている。
まず、図15(a)は、メダルの獲得枚数が中位のボーナス1状態と、獲得枚数が最大のボーナス2状態におけるボーナス状態中の前半部と後半部を比較した図である。
図15(a)に示すように、第2実施形態の変形例2においては、主制御装置10により同一のボーナス役の当選に基づき、ボーナス状態として、ボーナス1状態とボーナス2状態を選択的に発生可能としている。
ただし、主制御装置10により制御されるボーナス状態の継続期間は、ボーナス1状態とボーナス2状態とで同一に設定され、図示のタイミングt11~t13aの間がボーナス状態として制御される。
また、ボーナス1状態とボーナス2状態とでは、前半部と後半部の比率が異なっていて、主制御装置10が前半部と後半部の切り替え時期を変更することで、例えば、ボーナス1状態では、開始から20ゲームが実行された時点(タイミングt12a)で前半部が終了するのに対して、ボーナス2状態では、開始から25ゲームが実行された時点(タイミングt12b)で前半部が終了するものとなっている。
したがって、ボーナス状態中における押し順ナビは前述と同様に前半部でのみ実行されることから、押し順ナビが実行される前半部が長く設定されている分、ボーナス1状態(獲得枚数中)よりもボーナス2状態(獲得枚数大)の方が、メダルの獲得枚数が多くなるのである。
一方、ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選が高確率で実行される後半部は、ボーナス1状態ではタイミングt12a~t13aの間、ボーナス2状態ではタイミングt12b~t13aの間に各々設定されることとなる。
したがって、ボーナス2状態よりもボーナス1状態の方が、後半部が長く設定されている分AT状態へ移行する確率が高くなるのである。
また、ボーナス1状態およびボーナス2状態の後半部においては、前述の第2実施形態のスロットマシン1と同様に、夫々AT状態の移行抽選が高確率状態で行われていることを報知する高確率状態中の演出(高確演出)が実行される。
また、ボーナス2状態においては、前半部の長さが基準となるボーナス1状態よりも長くなっているので、その分(5ゲーム分)高確率状態中の演出が終了する時期が、実際に後半部が終了する時期よりも遅い時期に繰り下がるようになっている。
具体的には、ボーナス2状態では、ボーナス1状態におけるタイミングt12a~t13aの間に実行されるゲーム数(20ゲーム)と同一のゲームが実行されるまでの間である、タイミングt12b~t13bの間において高確率状態中の演出が実行されることとなっている。
ただし、ボーナス2状態においても、後半部はタイミングt13aの時点で終了することとなるので、タイミングt13a~t13bの間(延長区間)は高確率状態中の演出は行われるが、実際には通常遊技状態に移行しているのでAT状態の移行抽選は通常確率状態で実行されることとなる。
なお、遊技者に対する有利度は、前述の第2実施形態の変形例1と同様に、前半部が長くなる方が高くなるように設定されていることから、AT状態の抽選期間が短くなったとしてもボーナス2状態の方が、ボーナス1状態よりも有利度が高くなるものとなっている。
また、ボーナス1状態とボーナス2状態の何れかを発生させるかの選択も、前述の第2実施形態の変形例1と同様に、ボーナス役の当選時に主制御装置10により制御され、所定条件の成立として、通常遊技状態中におけるAT状態の抽選確率状態が高確率状態であった場合には、通常確率状態であった場合よりも、ボーナス2状態が選択される確率が高まるように制御される。
例えば、通常確率状態であった場合には、所定の確率(例えば、20%)でボーナス2状態が選択されるのに対して、高確率状態であった場合には所定の確率よりも高い確率(例えば、30%)でボーナス2状態が選択されるように制御されるのである。
そして、ボーナス2状態においてAT状態の移行抽選に当選しなかった場合には、連続演出が延長区間の終了時点(タイミングt13b)で終了して、次ゲームから通常遊技状態中の演出に復帰することとなる。
一方、ボーナス2状態においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、連続演出が延長区間の終了時点(タイミングt13b)で終了して、次ゲームから遊技状態がAT状態に移行することとなる。
したがって、高確率状態中の演出を延長させる場合には、AT状態の移行時期も当該演出の延長に対応して基準となるボーナス状態よりも遅れた時期に変更されるのである。
なお、AT状態に移行する場合には、本来のボーナス状態の終了時点(タイミングt13a)でAT状態に移行するようにしてもよい。
次に、図15(b)は、メダルの獲得枚数が中位のボーナス1状態と、獲得枚数が最小のボーナス3状態におけるボーナス状態中の前半部と後半部を比較した図である。
第2実施形態の変形例2においては、主制御装置10により同一のボーナス役の当選に基づき、ボーナス状態として、ボーナス1状態とボーナス2状態の他に、ボーナス3状態を選択的に発生可能としている。
ただし、前述同様、主制御装置10により制御されるボーナス状態の継続期間は、ボーナス1状態、ボーナス2状態およびボーナス3状態とで同一に設定され、図示のタイミングt11~t13aの間がボーナス状態として制御される。
図15(b)に示すように、ボーナス1状態とボーナス3状態とでは、前半部と後半部の比率が異なっていて、主制御装置10が前半部と後半部の切り替え時期を変更することで、例えば、ボーナス1状態では、開始から20ゲームが実行された時点(タイミングt12a)で前半部が終了するのに対して、ボーナス3状態では、開始から15ゲームが実行された時点(タイミングt12c)で前半部が終了するものとなっている。
したがって、ボーナス状態中における押し順ナビは前述と同様に前半部でのみ実行されることから、押し順ナビが実行される前半部が短く設定されている分、ボーナス3状態(獲得枚数小)よりもボーナス1状態(獲得枚数中)の方が、メダルの獲得枚数が多くなるのである。
一方、ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選が高確率で実行される後半部は、ボーナス1状態ではタイミングt12a~t13aの間、ボーナス3状態ではタイミングt12c~t13aの間に各々設定されることとなる。
したがって、ボーナス1状態よりもボーナス3状態の方が、後半部が長く設定されている分AT状態へ移行する確率が高くなるのである。
また、ボーナス1状態およびボーナス3状態の後半部においては、前述の第2実施形態のスロットマシン1と同様に、夫々AT状態の移行抽選が高確率状態で行われていることを報知する高確率状態中の演出(高確演出)が実行される。
また、ボーナス3状態においては、前半部の長さが基準となるボーナス1状態よりも短くなっているので、その分(5ゲーム分)高確率状態中の演出が終了する時期が、実際に後半部が終了する時期よりも早い時期に繰り上がるようになっている。
具体的には、ボーナス3状態では、ボーナス1状態におけるタイミングt12a~t13aの間に実行されるゲーム数(20ゲーム)と同一のゲームが実行されるまでの間である、タイミングt12c~t13cの間において高確率状態中の演出が実行されることとなっている。
ただし、ボーナス3状態においても、後半部はタイミングt13aの時点まで継続することとなるので、タイミングt13c~t13aの間(短縮区間)は高確率状態中の演出は行われないが、実際には未だボーナス状態の後半部に滞在にしているのでAT状態の移行抽選は高確率状態で実行されることとなる。
なお、遊技者に対する有利度は、前述の第2実施形態の変形例1と同様に、前半部が長くなる方が高くなるように設定されていることから、ボーナス1状態の方が、ボーナス3状態よりも有利度が高くなるものとなっている。
また、ボーナス1状態、ボーナス2状態、およびボーナス3状態の何れかを発生させるかの選択は、前述の第2実施形態の変形例1と同様に、ボーナス役の当選時に主制御装置10により制御され、所定条件の成立として、通常遊技状態中におけるAT状態の抽選確率状態が高確率状態であった場合には、より有利度の高いボーナス状態が選択される確率が高まるように制御される。
例えば、通常確率状態であった場合には、ボーナス2状態(獲得枚数大:有利度大)<ボーナス1状態(獲得枚数中:有利度中)<ボーナス3状態(獲得枚数小:有利度小)の関係性が形成されるようにボーナス状態が選択されるのに対して、高確率状態であった場合には、ボーナス3状態<ボーナス1状態<ボーナス2状態の関係性が形成されるようにボーナス状態が選択される。
そして、ボーナス3状態においてAT状態の移行抽選に当選しなかった場合には、連続演出が短縮区間の終了時点(タイミングt13c)で終了して、次ゲームから通常遊技状態中の演出に復帰することとなる。
ただし、短縮区間においてもAT状態の移行抽選は高確率で実行されることから、短縮区間でAT状態に当選した場合には、本来のボーナス状態が終了するゲームの終了後に、連続演出を経ないでAT状態へ移行することが報知され、次ゲームから遊技状態がAT状態に移行することとなる。
一方、ボーナス3状態においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、連続演出が短縮区間の終了時点(タイミングt13c)で終了するように実行されるとともに、短縮区間が終了するゲームの終了後にAT状態への移行が報知され、その後本来のボーナス状態の終了時期(タイミングt13a)までその報知が継続されて、次ゲームから遊技状態がAT状態に移行することとなる。
すなわち、AT状態に移行する場合でも、短縮区間は未だボーナス状態であるので、本来のボーナス状態の終了時期までゲームが進行するのを待ってAT状態に移行させるのである。
以上のように、第2実施形態の変形例2におけるスロットマシン1においては、実行態様の異なるボーナス状態が発生した場合でも、ボーナス状態の後半部の長さが見かけ上同一となるように演出を制御するのである。
すなわち、演出制御手段としての副制御装置20は、特別遊技状態としてのボーナス状態中における第2期間としての後半部の長さが、基準となる所定のボーナス状態(ボーナス1状態)よりも短縮された場合に、後半部に対応する演出をボーナス状態の終了時点よりも延長して実行する機能(手段)を有するのである。
一方、特別遊技状態としてのボーナス状態中における第2期間としての後半部の長さが、基準となる所定のボーナス状態(ボーナス1状態)よりも延長された場合に、後半部に対応する演出をボーナス状態の終了時点よりも短縮する機能(手段)を有するのである。
したがって、基準となるボーナス状態と比較して、後半部の長さが短縮あるいは延長されたボーナス状態が発生した場合でも、高確率状態中の演出は基準となるボーナス状態と同一の期間実行されることとなり、遊技者に対してAT状態の移行抽選期間が短くなったり、あるいは長くなったり等が無くなることから、遊技者が不信感を抱いたり、期待感が低下したりすることが無くなるのである。
また、高確率状態中の演出は延長や短縮された場合でも、実際にAT状態の移行抽選期間は常に固定的に設定されないので、遊技店と遊技者間の利益バランスが崩れてしまう、といった事態を未然に防止することが可能となるのである。
なお、後半部を短縮あるいは延長する期間(ゲーム数)は、上記した以外でもよく、また、後半部の期間が異なるボーナス状態は、上記した3種類以外に4種類以上設けてもよい。この場合、後半部が短縮あるいは延長された期間分、高確率状態の演出の延長区間あるいは短縮区間を設ければよいのである。
また、ボーナス役を複数設けて、ボーナス役の成立毎にボーナス状態の全期間の長さが異なるように設定した上で、同一のボーナス役の入賞により発生するボーナス状態における前半部と後半部の比率を異ならせるようにしてもよい。
また、外部出力端子18からボーナス状態であることを示す情報を出力する場合に、上記延長区間および短縮区間では当該情報を出力しないようにすることが好ましい。
また、ボーナス状態を、ボーナス状態中に払い出されたメダル数(規定メダル数)により終了させる場合には、実際には各ボーナス状態で同一の規定メダル数の払い出しによりボーナス状態を終了させるが、見た目上ではボーナス状態の種類毎に規定メダル数を変更して、その変更された規定メダル数に応じて高確率状態中の演出を実行すればよいのである。
次に、図16を参照して、第2実施形態の変形例2のスロットマシン1において、前半部における押し順ナビの実行態様を変更する場合について説明する。
本第2実施形態の変形例2におけるスロットマシン1では、前半部の長さが異なるボーナス1状態~ボーナス3状態を発生可能としているが、これらのボーナス状態における前半部の所定期間を、図16に示すように、押し順ナビが実行されない区間としてもよい。
まず、図16(a)は、第2実施形態の変形例2におけるスロットマシン1において、主制御装置10の制御により、所定のボーナス状態(例えば、ボーナス2状態)の前半部の途中の所定期間において、押し順ナビを不能動化する押し順ナビ無し区間を設けた場合を示している。
押し順ナビ無し区間は、所定数(例えば、1~2回)のゲームが実行される間に設定されている。
図16(a)に示すように、ボーナス2状態の全区間(タイミングt14~t17)における所定ゲーム数(例えば、25ゲーム)が実行されるまでの時点(タイミングt16)までを前半部として、この前半部においては、基本的に押し順ベル役の当選時には押し順ナビが実行される。
そして、前半部途中の所定期間(タイミングt15a~t15b)においては、押し順ナビが実行されない押し順ナビ無し区間として設定される。
したがって、この押し順ナビ無し区間中においては、押し順ベル役に当選しても押し順ナビが実行されないこととなる。
押し順ナビ無し区間は、各ボーナス状態における前半部が終了する時点を基準に設定されていて、例えば、ボーナス2状態の前半部においては、ボーナス3状態の前半部が終了する時点(15回のゲームが実行された時点)と、ボーナス1状態の前半部が終了する時点(20回のゲームが実行された時点)の何れか、あるいは両方で押し順ナビ無し区間が設定される。
したがって、図16(a)に示した押し順ナビ無し区間の開始時点(タイミングt15a)は、ボーナス3状態の前半部が終了する時点(15回のゲームが実行された時点)、あるいはボーナス1状態の前半部が終了する時点(20回のゲームが実行された時点)となるのである。
また、押し順ナビ無し区間においては、副制御装置20の制御により、例えば、メイン表示器8において、ボーナス状態の前半部が継続するか否かの継続決定演出が実行される。
継続決定演出は、例えば、ルーレットゲームにより実行されて、ルーレットゲームにより継続となる結果が導出された場合には、その後前半部が継続し、不継続(終了)となる結果が導出された場合には、その後前半部が継続せずに終了して後半部に移行することとなる。
なお、前半部の途中で、押し順ナビ無し区間を設ける場合には、ボーナス状態の開始時に当該ボーナス状態の種類(前半部の長さ)を報知しないことが条件となる。
継続決定演出の結果は、その時点で実行されているボーナス状態の種類に応じて決定され、図16(a)に示すように、ボーナス2状態の場合には、押し順ナビ無し区間の終了時点(タイミングt15b)で、前半部が継続となる結果が導出されて、次ゲームから再び押し順ナビが実行される状態に復帰することとなる。
一方、ボーナス1状態の前半部の終了時点と、ボーナス3状態の前半部の終了時点でも、継続決定演出が実行され、各々前半部が終了となる結果が導出されて、押し順ナビが実行される状態に復帰することなく後半部が継続されることとなる。したがって、この場合、ボーナス1状態とボーナス3状態では、後半部において継続決定演出が行われることとなる。
以上のように、ボーナス状態の前半部途中の所定期間において、押し順ナビ無し区間を設けて、この押し順ナビ無し区間により継続決定演出を実行し、継続決定演出の結果に応じて押し順ナビを再度能動化するようにしているので、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。また、最初にボーナス状態の前半部の長さを報知する場合よりも、遊技者の満足感や達成感を高めることが可能となるのである。
さらに、継続決定演出中は押し順ベル役に当選してもメイン表示器8における押し順ナビは実行されないので、押し順ナビへの注視により継続決定演出に集中できずに、継続の有無を正確に認識できないといった事態を未然に防止できるのである。
また、例えば、ボーナス1状態あるいはボーナス3状態における後半部の初期時においても、前半部が終了となる結果が導出される継続決定演出が実行されることから、かりに前半部が終了する場合でも遊技者の期待感を引き延ばすことが可能となり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
なお、押し順ナビ無し区間は、継続決定演出が実行可能な期間であれば何れの期間でもよく、また、継続決定演出は、遊技者に前半部の継続の有無を報知できれば何れの演出でもよい。
次に、図16(b)は、第2実施形態の変形例2におけるスロットマシン1において、主制御装置10の制御により、所定のボーナス状態(例えば、ボーナス2状態)の前半部の当初の所定期間において、押し順ナビを不能動化する押し順ナビ無し区間を設けた場合を示している。
押し順ナビ無し区間は、前述同様、所定数(例えば、1~2回)のゲームが実行される間に設定されている。
図16(b)に示すように、ボーナス2状態の全区間(タイミングt14~t17)における所定ゲーム数(例えば、25ゲーム)が実行されるまでの時点(タイミングt16)までを前半部として、この前半部においては、基本的に押し順ベル役の当選時には押し順ナビが実行される。
そして、前半部当初の所定期間(タイミングt14~t15c)においては、押し順ナビが実行されない押し順ナビ無し区間として設定される。
したがって、この押し順ナビ無し区間中においては、押し順ベル役に当選しても押し順ナビが実行されないこととなる。
押し順ナビ無し区間は、全てのボーナス状態における前半部当初に設定されていて、押し順ナビ無し区間においては、副制御装置20の制御により、例えば、メイン表示器8において、ボーナス状態の前半部の継続期間(長さ)を決定する前半部決定演出が実行される。
前半部決定演出は、例えば、ルーレットゲームにより実行されて、ルーレットゲームにより今回のボーナス状態の前半部の継続期間が導出される。したがって、ルーレットゲームにより今回のボーナス状態の種類が報知されることとなるのである。
前半部決定演出の結果は、その時点で実行されているボーナス状態の種類に応じて決定され、図16(b)に示すように、ボーナス2状態の場合には、押し順ナビ無し区間の終了時点(タイミングt15c)で、前半部の継続期間(25ゲーム)がルーレットゲームより報知されて、次ゲームから押し順ナビが実行される状態に移行することとなる。
一方、ボーナス1状態とボーナス3状態においても、前半部の当初の押し順ナビ無し区間において前半部決定演出が実行され、各々前半部の継続期間が報知されることとなる。
以上のように、ボーナス状態の前半部当初の所定期間において、押し順ナビ無し区間を設けて、この押し順ナビ無し区間により前半部決定演出を実行し、前半部決定演出の結果に応じて前半部の継続期間を報知するようにしているので、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。また、前半部の当初で継続期間が確実に報知されるので、遊技者は正確に今回のボーナス状態の種類を認識した状態でゲームを進行することが可能となるのである。
さらに、前半部決定演出中は押し順ベル役に当選してもメイン表示器8における押し順ナビは実行されないので、押し順ナビへの注視により前半部決定演出に集中できずに、前半部の継続期間を正確に認識できないといった事態を未然に防止できるのである。
なお、押し順ナビ無し区間は、前半部決定演出が実行可能な期間であれば何れの期間でもよく、また、前半部決定演出は、遊技者に前半部の継続期間を報知できれば何れの演出でもよい。
以上のように、第2実施形態の変形例2のスロットマシン1が構成される。
〔第2実施形態の変形例3〕
次に、第2実施形態の変形例3について図17を参照して説明する。
前述した第2実施形態におけるスロットマシン1では、ボーナス状態の後半部においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、ボーナス状態の終了を待ってAT状態に移行させるようにしていた。
したがって、AT状態の移行抽選に当選した場合でも、押し順ナビが実行されないボーナス状態の後半部の全てが経過するまで、押し順ナビは実行されないようになっていた。
一方、本第2実施形態の変形例3におけるスロットマシン1では、ボーナス状態の後半部においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、ボーナス状態の終了を待たずに押し順ナビを実行するようにしている。
したがって、ボーナス状態の後半部でAT状態の移行抽選に当選した場合の押し順ナビの実行態様が前述の第2実施形態と異なっていて、その他の構成は第2実施形態と同様となっている。
図17は、所定のボーナス状態(例えば、ボーナス1状態)が発生して、後半部において所定のレア役(例えば、チャンス役)に当選して、その当選を契機にAT状態の移行抽選にも当選した場合のナビ状態や演出状態を示すタイミングチャートである。
図17に示すように、ボーナス状態が発生して、押し順ナビが能動化される前半部の期間(タイミングt18~t19)が終了すると、次ゲームから後半部に移行して押し順ナビが不能動化される。
そして、後半部における所定のゲームの実行時点(タイミングt20)で所定のレア役に当選し、そのときにAT状態の移行抽選にも当選すると、副制御装置20の制御により、メイン表示器8においてAT状態に移行するか否かの連続演出が実行される。
連続演出は所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)実行され、連続演出の最終ゲームの終了後にAT状態に移行することを報知する結果が導出され、次ゲームの開始時(タイミングt21)から主制御装置の制御によりフェイクAT状態が開始されることとなる。
フェイクAT状態は、ボーナス状態の後半部において、あたかもAT状態が発生しているように見せかける状態であり、通常のAT状態と同様に、押し順ナビが能動化されるとともに、メイン表示器8においても通常のAT状態と同様の演出が実行される。
したがって、実際の遊技状態はボーナス状態の後半部であるにもかかわらず、遊技者にとっては、連続演出の終了時点(タイミングt21)からAT状態に移行しているような状態に移行するのである。
そして、実際のボーナス状態が終了して次ゲームが開始される時点(タイミングt22)から、遊技状態がAT状態(本AT状態)に移行することとなるが、この時点では、既にフェイクAT状態が発生しているので、フェイクAT状態の終了とともに本AT状態に移行することとなる。
また、フェイクAT状態の終了から本AT状態への移行は、押し順ナビの実行やメイン表示器8における演出は継続して行われることから、見た目上は、この間は一連のAT状態が発生しているような状態となるのである。
また、フェイクAT状態の継続期間(タイミングt21~t22)は、AT状態(本AT状態)の規定ゲーム数(継続期間)とは無関係に設定されるので、フェイクAT状態の継続期間分、遊技者にとって有利な特定遊技状態が延長されることとなるのである。
つまり、フェイクAT状態がボーナス状態の早期で発生するほど、特定遊技状態の継続期間が長くなり、その分遊技者が有利となるのである。
なお、フェイクAT状態の開始時に、上記特定遊技状態が延長される分のゲーム数を報知することが好ましく、また、メイン表示器8におけるAT状態の残ゲーム数を、上記延長される分のゲーム数を加算した値にすることが好ましい。
以上のように、第2実施形態の変形例3におけるスロットマシン1においては、ボーナス状態の後半部においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、後半部の途中において、AT状態に見せかけたフェイクAT状態を発生するようにしているので、何ら違和感なくAT状態を発生させることが可能となるのである。
また、フェイクAT状態が発生した場合には、その分遊技者が有利となる期間が延長されるので、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
なお、ボーナス状態の後半部においてレア役に当選してAT状態の移行抽選には当選しなかった場合にも、フェイクAT状態に移行しないことを最終的に報知する連続演出を実行するようにしてもよい。
また、ボーナス状態の後半部においてレア役に当選してAT状態の移行抽選にも当選した場合でも、フェイクAT状態に移行させないパターンを設けてもよい。この場合には、前述の第2実施形態と同様に、ボーナス状態の最終段階で連続演出を実行して、この連続演出の終了後、すなわちボーナス状態の終了後にAT状態に移行させることとなる。
また、上記フェイクAT状態に移行させないパターンを設けた場合に、フェイクAT状態を発生させるか、あるいはボーナス状態の終了後にAT状態に移行させるかを、レア役の当選時に振分抽選を実行して振り分けるようにしてもよい。
また、ボーナス状態の後半部においてレア役に当選した場合に、待機期間を設定したり前兆演出を実行したりしてもよい。
以上のように、第2実施形態の変形例3のスロットマシン1が構成される。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本発明の第3実施形態におけるスロットマシン1では、スロットマシン1の構成および制御の一部のみが前述の第1実施形態と異なっていて、その他は第1実施形態と同様となっているので、以下、前述の第1実施形態と異なる箇所のみを説明する。
[第3実施形態における遊技機でのボーナス状態とRT状態に関する遊技の流れ]
まず、第3実施形態におけるスロットマシン1でのボーナス状態とRT状態に関する遊技の流れについて図18を参照して説明する。
第3実施形態におけるスロットマシン1においては、2枚のメダルを費やしてゲームを実行する2ベットゲームと、3枚のメダルを費やしてゲームを実行する3ベットゲームを実行可能としているが、図18は、2ベットゲームおよび3ベットゲームの実行時の遊技の流れを示している。
図18に示すように、主制御装置10は、2ベットゲームおよび3ベットゲームの実行時の遊技状態として、非RT状態(RT0)、RT状態(RT1)、ボーナス状態の3つの遊技状態を制御可能としている。
第3実施形態におけるスロットマシン1においては、前述の第2実施形態と同様に、所謂リアルボーナスであるボーナス状態を発生可能としているが、ボーナス状態には、ボーナスA状態とボーナスB状態とが設定されていて、ボーナスA状態は2ベットゲームでのみ発生し、ボーナスB状態は3ベットゲームでのみ発生するものとなっている。
非RT状態(RT0)は、リプレイ役の当選状態が通常確率で実行される非RT(非リプレイタイム)の遊技状態であり、スロットマシン1の初期状態では非RTに制御される。
非RT状態(RT0)中での2ベットゲームの実行時には所定の確率でボーナスA役の抽選が行われ、また、3ベットゲームの実行時には所定の確率でボーナスB役の抽選が行われ、ボーナスA役に当選するとボーナスA役の当選状態は保持され、ボーナスB役に当選するとボーナスB役の当選状態は保持されて、遊技状態がRT状態(RT1)に移行する(図18(a)の矢印a2)。
RT状態(RT1)は、リプレイ役の当選状態が高確率で実行されるRT(リプレイタイム)の遊技状態であり、ボーナス役の当選状態が保持されている間は、遊技状態はRT状態(RT1)に制御される。
ボーナスA役の当選状態が保持されるRT状態(RT1)中での2ベットゲームの実行時には、ボーナスA役を入賞させる所定の図柄組合せ(例えば、「赤7・白7・青7」)が可能となり、また、ボーナスB役の当選状態が保持されるRT状態(RT1)中での3ベットゲームの実行時には、ボーナスB役を入賞させる所定の図柄組合せ(例えば、「赤7・青7・白7」)が可能となり、所定の図柄組合せがリール4上に停止すると、遊技状態がボーナス状態に移行する(図18(a)の矢印a3)。
ボーナス状態は、遊技者にとって有利となる遊技状態であり、所定の役(例えば、ベル役)の当選状態が非RT状態より高められることとなる。
そして、ボーナス状態中でのゲームの実行により、予め定められているボーナス状態の終了条件の成立(例えば、所定の役に8回入賞するか、もしくは12ゲーム実行するかの何れかの成立)により、遊技状態が非RT状態に移行する(図18(a)の矢印a1)。
なお、非RT状態(RT0)、RT状態(RT1)、ボーナス状態の3つの遊技状態は、ボーナスA役に対しては2ベットゲームでのみ移行し、ボーナスB役に対しては3ベットゲームでのみ移行するものとなっている。
したがって、例えば、2ベットゲームでボーナスA役に当選してRT状態に移行した後に3ベットゲームが実行された場合には、遊技状態の移行処理は行われず、RT状態が保持された状態のまま3ベットゲームが実行され、後述する特典の抽選等が実行されることとなる。
以上のように、第3実施形態におけるスロットマシン1での、ボーナス状態とRT状態に関する遊技状態の制御が実行される。
[第3実施形態における遊技機での3ベットゲームによる遊技の流れ]
次に、第3実施形態におけるスロットマシン1での3ベットゲームによる遊技の流れについて図19を参照して説明する。
第3実施形態におけるスロットマシン1においては、前述したように2枚のメダルを費やしてゲームを実行する2ベットゲームと、3枚のメダルを費やしてゲームを実行する3ベットゲームを実行可能としているが、図19は、3ベットゲームの実行時の遊技の流れを示している。
図19に示すように、第3実施形態のスロットマシン1における3ベットゲームは、前述の第1実施形態と同様に、通常遊技状態、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態の複数の遊技状態の何れかで実行される。主制御装置10は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
疑似ボーナス状態には、継続期間が20ゲームである青7疑似ボーナス状態と、継続期間が30ゲームである赤7疑似ボーナス状態とが設定され、何れかの疑似ボーナス状態に制御される。
AT状態には、特化ゾーンが設定され、AT状態中において所定の条件が成立した場合に、所定期間特化ゾーンに制御可能となっている。
なお、3ベットゲームは、通常遊技状態、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態の4つの遊技状態の移行に関わるゲームとなっているので、3ベットゲームが実行された場合には、2ベットゲームに関わる非RT状態(RT0)、RT状態(RT1)、ボーナス状態の3つの遊技状態の移行処理は行われず、その時点での遊技状態が保持される。
したがって、例えば、ボーナスA役の当選状態が保持されるRT状態中に3ベットゲームが実行された場合には、RT状態が保持されたまま通常遊技状態からCZ状態、CZ状態から疑似ボーナス状態等の移行が行われるのである。
また、第3実施形態のスロットマシン1では、3ベットゲームの実行に基づき、前述した押し順ナビの実行不能区間である通常区間と、押し順ナビの実行可能区間である有利区間の移行制御が行われ、スロットマシン1の初期状態では通常区間に制御されるとともに、通常区間における3ベットゲームの実行時に、所定の移行条件が成立(例えば、何れかの役に当選)した場合に、有利区間への移行が行われる。
また、有利区間中においては、疑似ボーナス状態に移行しなかったCZ状態の終了時、AT状態に移行しなかった疑似ボーナス状態の終了時の一部、AT状態の終了時に通常区間への移行が行われる。
また、第3実施形態のスロットマシン1においても、前述した第1実施形態と同様に、有利区間中に獲得できるメダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)が設けられている。
なお、有利区間から通常区間への移行は、上記した以外でもよく、全ての疑似ボーナス状態の終了時に通常区間へ移行させるようにしてもよいし、CZ状態の終了時、AT状態の終了時の各々の一部で有利区間を継続させるようにしてもよい。
(通常遊技状態)
本第3実施形態における通常遊技状態は、前述した第1実施形態と同様に、スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合に滞在する遊技状態であり、遊技者にとっては不利な状態である。
通常遊技状態中における3ベットゲーム(以降はゲームと示す)の実行により、所定の役(例えば、レア役)の当選時に疑似ボーナス状態への移行抽選が行われ、所定確率で通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行が行われる(図19の矢印a2)。
また、通常遊技状態中におけるゲームの実行回数が、予め定められた回数(天井ゲーム数)となった場合にも通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行が行われる(図19の矢印a2)。
同様に、通常遊技状態中におけるゲームの実行により、所定の役(例えば、レア役)の当選時にCZ状態への移行抽選が行われ、所定確率で通常遊技状態からCZ状態への移行が行われる(図19の矢印c2)。
同様に、通常遊技状態中におけるゲームの実行により、所定の役(例えば、レア役)の当選時にAT状態への移行抽選が行われ、所定確率で通常遊技状態からAT状態への移行が行われる(図19の矢印g2)。
なお、詳細は後述するが、通常遊技状態から疑似ボーナス状態、CZ状態、AT状態への移行確率は、抽選契機役毎に異なる値が設定されていて、各遊技状態への移行難易度が異なるようになっている。
また、通常遊技状態には通常確率状態と高確率状態とが設定されていて、各ゲームにおいて、疑似ボーナス状態、CZ状態、AT状態への移行確率が、通常確率状態よりも高確率状態の方が高まるように制御されるものとなっている。
また、詳細は後述するが、通常遊技状態中のゲームでは、所定条件の成立に基づき疑似遊技(疑似ゲーム)が実行され、疑似遊技に基づいても上記特典(CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態)の移行抽選が行われる。
また、上記高確率状態は疑似遊技においても反映され、疑似遊技においても特典の付与が高まるような制御が行われる。
また、前述した第1実施形態と同様に、疑似ボーナス状態、CZ状態、AT状態の移行が決定した場合に、各遊技状態への移行前に待機期間を設定したり、前兆演出や連続演出(対戦演出)をメイン表示器8において実行したりするようにしてもよい。
(CZ状態)
本第3実施形態におけるCZ状態は、前述した第1実施形態と同様に、通常遊技状態よりも各ゲーム(3ベットゲーム)において高確率で疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われて、通常遊技状態に滞在中よりも疑似ボーナス状態へ移行しやすい遊技状態である。
なお、CZ状態中においては、押し順ベル役当選時に押し順ナビが行われるが、CZ状態中には押し順ナビを行わないようにしてもよい。
また、CZ状態は、5~15ゲーム間継続して、その間に疑似ボーナス状態への移行条件が成立した場合に、遊技状態がCZ状態から疑似ボーナス状態に移行する(図19の矢印e2)。
一方、CZ状態中に疑似ボーナス状態への移行条件が成立せずに規定ゲーム数が実行された場合には、遊技状態がCZ状態から通常遊技状態に移行する(図19の矢印d2)。
(疑似ボーナス状態)
本第3実施形態における疑似ボーナス状態は、当該疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが実行されることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
また、疑似ボーナス状態には、継続期間(ゲーム数)の異なる青7疑似ボーナス状態と赤7疑似ボーナス状態が設定されていて、青7疑似ボーナス状態では20ゲームが規定ゲーム数として設定されるとともに、赤7疑似ボーナス状態では30ゲームが規定ゲーム数として設定される。
また、疑似ボーナス状態に移行すると、最初のゲームにおいて疑似遊技が実行され、疑似遊技中における遊技者による停止操作手段としての停止ボタン5の操作により、リール4を停止させると、表示窓6内の所定のライン上に、赤7疑似ボーナス状態に移行する場合には「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが、青7疑似ボーナス状態に移行する場合には「青7・青7・青7」の図柄組合せが必ず疑似停止して、各疑似ボーナス状態の移行を報知するリール演出が実行される。
そして、その後再度スタートレバー3を操作することにより、各疑似ボーナス状態における最初のゲームが再開することとなる。
したがって、「赤7・赤7・赤7」と「青7・青7・青7」の図柄組合せは、何れかの疑似ボーナス状態の確定や移行を報知する図柄組合せとなるのである。
そして、詳細は後述するが疑似ボーナス状態の発生に基づきAT状態の移行抽選が行われ、AT状態の移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態がAT状態に移行(図19の矢印f2)し、AT状態の移行抽選に当選しなかった場合には、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態が通常遊技状態に移行(図19の矢印b2)する。
なお、疑似ボーナス状態は、規定ゲーム数の実行以外に、当該疑似ボーナス状態中に払い出されたメダル数(取りこぼしも含む)が所定数となった場合に終了させるようにしてもよい。
(AT状態)
本第3実施形態におけるAT状態は、当該AT状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
AT状態中は、AT状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、50ゲーム)を、AT状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理されて、残ゲーム数がゲームの実行毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでAT状態は継続される。
そして、AT状態において残ゲーム数が無くなった場合、AT状態が終了することとなり、遊技状態がCZ状態から通常遊技状態に移行する(図19の矢印h2)。
また、AT状態に移行すると、最初のゲームにおいて疑似遊技が実行され、疑似遊技中における遊技者による停止ボタン5の操作によりリール4を停止させると、表示窓6内の所定のライン上に「白7・白7・白7」の図柄組合せが必ず疑似停止して、AT状態の移行を報知するリール演出が実行される。
そして、その後再度スタートレバー3を操作することにより、AT状態における最初のゲームが再開することとなる。
したがって、「白7・白7・白7」の図柄組合せは、AT状態の確定や移行を報知する図柄組合せとなるのである。
また、AT状態中のゲームにおいても、疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われて、疑似ボーナス状態への移行条件が成立した場合には、AT状態を一旦中断するとともに、遊技状態を疑似ボーナス状態に移行する(図19の矢印i2)。
なお、AT状態から疑似ボーナス状態に移行した場合には、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態はAT状態に復帰することとなり(図19の矢印f2)、AT状態は中断した時点から再開することとなる。
また、本第3実施形態においては、AT状態中のゲームにおいて、特定の条件が成立した場合には、所定期間(5~15ゲーム)の間、特化ゾーンが発生して、この特化ゾーン中に上記疑似ボーナス状態への移行抽選が実行される。
なお、特化ゾーン中においては、押し順ベル役当選時に押し順ナビが行われるが、特化ゾーン中には押し順ナビを行わないようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態におけるスロットマシン1での、3ベットゲームの実行時の遊技状態の制御が実行される。
[第3実施形態における主制御装置での役の配当および役の抽選で用いられる抽選テーブル]
次に、図20を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における主制御装置での役の配当および役の抽選について説明する。
第3実施形態のスロットマシン1における役の構成は、小役、リプレイ役、ボーナス役となっていて、小役には、押し順ベル役、共通ベル役、スイカ役があり、ボーナス役にはボーナスA役、ボーナスB役とがある。また、リプレイ役には、チェリー役も含まれる。
押し順ベル役には、前述した第1実施形態と同様に、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が有効ライン上に停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。
また、共通ベル役は、押し順に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が有効ライン上に停止する役である。
なお、押し順ベル役と共通ベル役は全てのリール4に対して目押しを必要としない構成となっている。
また、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
押し順ベル役が特定の押し順により入賞した場合、および共通ベル役が入賞した場合には、図20(a)に示すように、2ベットゲームでは6枚のメダルが払い出され、3ベットゲームでは10枚のメダルが払い出される。また、押し順ベル役が特定の押し順以外で入賞(こぼし目)した場合には、2ベットゲームおよび3ベットゲーム共に1枚のメダルが払い出される。
リプレイ役は、入賞となる図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする小役で、全てのリール4に対して目押しを必要としない構成となっている。
リプレイ役が入賞した場合には、図20(a)に示すように、次ゲームにおいて同一のベット数での遊技(再遊技)が可能となる。
スイカ役は、入賞となる図柄組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役で、リール4の何れかに「スイカ」の図柄の目押し操作を必要とする所謂レア役である。
スイカ役が入賞した場合には、図20(a)に示すように、2ベットゲームでは2枚のメダルが払い出され、3ベットゲームでは3枚のメダルが払い出される。
チェリー役は、入賞となる図柄組合せを「チェリー・リプレイ・リプレイ」とする役で、左リール4aの何れかに「チェリー」の図柄の目押し操作を必要とする所謂レア役である。
チェリー役は、リプレイ役の一種として設定されているので、図20(a)に示すように、リプレイ役と同様に次ゲームにおいて同一のベット数での遊技(再遊技)が可能となる。
ボーナス役は、入賞により遊技状態をボーナス状態に移行させる役であり、2ベットゲームでのみ当選し、当選により有効ライン上に「赤7・白7・青7」の図柄組合せを許容する制御が行われるボーナスA役と、3ベットゲームでのみ当選し、当選により有効ライン上に「赤7・青7・白7」の図柄組合せを許容する制御が行われるボーナスB役とが設定されている。
また、各ボーナス役の入賞時にはメダルの払い出しはなく、各ボーナス役の当選権利は対応するボーナス役が入賞するまで維持(持越し)される。
なお、有効ラインは、表示窓6内の全てのラインに設定してもよいし、中段ラインのみを有効ラインとして設定してもよい。また、右斜め上ラインを有効ラインとして設定し、その他のライン上に上記した図柄組合せが停止した時点で、右斜め上ラインに停止している図柄の組合せを入賞の図柄組合せとして判定するようにしてもよい。
次に、図20(b)、(c)を参照して、2ベットゲームおよび3ベットゲームにおける、各役の当選確率について説明する。
なお、図20(b)および(c)は、共に確率設定装置14での設定値が設定1の場合を示している。
まず、図20(b)は、ボーナス役の非持越し中(非RT状態)、ボーナス役の持越し中(RT状態)、ボーナス状態中の各々における、2ベットゲームの実行時の各役の当選確率を示している。
各役の抽選は、主制御装置10により役抽選用の乱数の抽選により行われ、図20(b)および(c)においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を65535個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
図20(b)に示すように、2ベットゲーム実行時においては、押し順ベル役1~6の各々は、ボーナス役の非持越し中およびボーナス役の持越し中共に、7280/65535の確率で抽選され、ボーナス状態中においては、10/65535の確率で抽選される。
また、2ベットゲーム実行時においては、共通ベル役は、ボーナス役の非持越し中およびボーナス役の持越し中共に、1760/65535の確率で抽選され、ボーナス状態中においては、10/65535の確率で抽選される。
また、2ベットゲーム実行時においては、スイカ役は、ボーナス役の非持越し中およびボーナス役の持越し中共に、1000/65535の確率で抽選され、ボーナス状態中においては、55446/65535の確率で抽選される。
また、2ベットゲーム実行時においては、チェリー役は、ボーナス役の非持越し中は、1200/65535の確率で抽選され、ボーナス役の持越し中は、1500/65535の確率で抽選され、ボーナス状態中においては、10/65535の確率で抽選される。
また、2ベットゲーム実行時においては、ボーナスA役は、ボーナス役の非持越し中は、6553/65535の確率で抽選され、ボーナス役の持越し中およびボーナス状態中共に、0/65535の確率(当選無し)で抽選される。
一方、ボーナスB役は、ボーナス役の非持越し中、ボーナス役の持越し中およびボーナス状態中共に、0/65535の確率(当選無し)で抽選される。
したがって、2ベットゲームでは、ボーナスA役のみが当選することとなる。
また、2ベットゲーム実行時においては、リプレイ役は、ボーナス役の非持越し中は、8870/65535の確率で抽選され、ボーナス役の持越し中は、9070/65535の確率で抽選され、ボーナス状態中においては、10/65535の確率で抽選される。
また、2ベットゲーム実行時においては、上記の何れの役にも当選しないハズレは、ボーナス役の非持越し中は、2473/65535の確率となり、ボーナス役の持越し中は、8526/65535の確率となり、ボーナス状態中においては、10000/65535の確率となる。
次に、図20(c)は、ボーナス役の非持越し中、ボーナス役の持越し中、ボーナス状態中の各々における、3ベットゲームの実行時の各役の当選確率を示している。
図20(c)に示すように、3ベットゲーム実行時においては、押し順ベル役1~6、共通ベル役、スイカ役、チェリー役、リプレイ役、ハズレの各々は、2ベットゲーム実行時と同一の確率となっているので、ここでの説明は省略する。
また、3ベットゲーム実行時においては、ボーナスA役は、ボーナス役の非持越し中、ボーナス役の持越し中およびボーナス状態中共に、0/65535の確率(当選無し)で抽選される。
一方、ボーナスB役は、ボーナス役の非持越し中は、6553/65535の確率で抽選され、ボーナス役の持越し中およびボーナス状態中共に、0/65535の確率(当選無し)で抽選される。
したがって、3ベットゲームでは、ボーナスB役のみが当選することとなる。
以上のような確率で、ボーナス役の非持越し中(非RT状態)、ボーナス役の持越し中(RT状態)、およびボーナス状態中における、2ベットゲームと3ベットゲーム実行時の各役の抽選が行われる。したがって、リプレイ役の当選確率が、ボーナス役の非持越し中よりもボーナス役の持越し中の場合の方が高まることとなる。
また、押し順ベル役1~6の当選確率は、ボーナス役の非持越し中およびボーナス役の持越し中において、比較的高い確率で当選することとなる。
したがって、例えば、ボーナス役の持越し中において、疑似ボーナス状態やAT状態の発生が期待できる3ベットゲームを実行した場合には、比較的高い確率でリプレイ役に当選することとなり、さらに、疑似ボーナス状態やAT状態において押し順ナビが行われた場合には、所定の割合でメダルが増加することとなる。
なお、確率設定装置14での設定値が高い値になるほど、リプレイ役の当選確率を低い値にするとともに、チェリー役の当選確率を高い値にするようにしてもよいし、確率設定装置14における全設定値で各役の当選確率を共通にしてもよい。
また、遊技状態毎の各役の当選確率は上述したものに限らない。例えば、ボーナス状態中における共通ベル役及びハズレ役(ハズレ)以外の役についての当選確率を、非ボーナス状態中と同一とし、共通ベルについてはボーナス状態における当選確率を高くし、ハズレ役(ハズレ)については非ボーナス状態における当選確率を低くするようにしても良い。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1における主制御装置での役の配当および役の抽選が実現される。
[第3実施形態におけるリールの配列]
次に、図21を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、変動表示手段として例示するリール4の配列について説明する。
リール4は、前述の第1実施形態と同様に、左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cには、当選役や遊技状態の移行に関する複数(20個)の図柄が表されていて、各々図柄の配列が異なるものとなっている。
まず、図21(a)に示すように、左リール4aには、配列番号0~19の順に、「リプレイ」、「ベル」、「青7」、「赤7」、「スイカ」、「リプレイ」、「ベル」、「白7」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」、「ベル」、「BAR」、「チェリー」、「スイカ」、「リプレイ」、「ベル」、「ブランク」、「ベル」、「スイカ」が表されている。
また、図21(b)に示すように、中リール4bには、配列番号0~19の順に、「ブランク」、「スイカ」、「青7」、「ベル」、「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「赤7」、「ベル」、「リプレイ」、「白7」、「スイカ」、「白7」、「ベル」、「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「BAR」、「ベル」、「リプレイ」、が表されている。
また、図21(c)に示すように、右リール4cには、配列番号0~19の順に、「スイカ」、「赤7」、「青7」、「ベル」、「リプレイ」、「BAR」、「リプレイ」、「ブランク」、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「白7」、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」、「リプレイ」、「ブランク」、「ベル」、「リプレイ」、が表されている。
以上のように各図柄が配置されていることから、「ベル」および「リプレイ」の各図柄の間隔は、図柄の停止制御上の引き込み範囲(4コマ)以内になっていて、「ベル」および「リプレイ」の図柄を狙った目押しが不要となっているのに対して、「赤7」、「青7」、「白7」、「チェリー」、「スイカ」の各図柄の間隔は、所定のリール4において図柄の停止制御上の引き込み範囲よりも大きくなっていることから、入賞ライン上に対応する図柄を狙った目押しを要するものとなっている。
以上のように第3実施形態のスロットマシン1におけるリール4の図柄配列が設定されている。
[第3実施形態における主制御装置での天井ゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図22を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、通常遊技状態での3ベットゲーム実行時の天井ゲーム数の抽選について説明する。
主制御装置10は、通常遊技状態における通常区間において、有利区間移行条件が成立(例えば、所定のベル役の当選)した場合に、その後の通常遊技状態における天井ゲーム数を選択するようにしている。
そして、通常遊技状態における3ベットゲームが、選択設定された天井ゲーム数に到達した場合に、疑似ボーナス状態やAT状態等の特典を付与するようにしている。
したがって、疑似ボーナス状態やAT状態は、通常遊技状態中における所定の役(例えば、レア役)の当選時の移行抽選に当選した場合の他、天井ゲーム数分のゲーム数が実行された場合も発生するものとなっている。
また、主制御装置10は、天井ゲーム数として、128ゲーム、256ゲーム、512ゲーム、768ゲームの4種類のうちから何れかのゲーム数を決定するようにしているが、天井ゲーム数を選択する際には、有利区間移行条件を成立させた役の種類と、確率設定装置14における設定値に基づいて選択制御が行われる。
図22は、通常区間から有利区間に移行する際において、天井ゲーム数の抽選に用いられる内部抽選テーブルを示している。
天井ゲーム数の抽選は、主制御装置10により天井ゲーム数抽選用の乱数の抽選により行われ、図22においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各天井ゲーム数に当選する場合の乱数値の個数を示している。
まず、図22(a)は、有利区間移行条件に成立時にレア役以外の役(例えば、押し順ベル役)に当選した場合を示している。
図22(a)に示すように、レア役以外の役に当選して有利区間移行条件が成立した場合には、確率設定装置14での設定値が設定1の場合、48/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、16/256の確率で256ゲームが選択され、64/256の確率で512ゲームが選択され、128/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2の場合、32/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、96/256の確率で256ゲームが選択され、96/256の確率で512ゲームが選択され、32/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3の場合、64/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、16/256の確率で256ゲームが選択され、48/256の確率で512ゲームが選択され、128/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4の場合、32/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、128/256の確率で256ゲームが選択され、64/256の確率で512ゲームが選択され、32/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5の場合、76/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、32/256の確率で256ゲームが選択され、64/256の確率で512ゲームが選択され、84/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6の場合、32/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、160/256の確率で256ゲームが選択され、48/256の確率で512ゲームが選択され、16/256の確率で768ゲームが選択される。
次に、図22(b)は、有利区間移行条件に成立時にレア役(例えば、チェリー役)に当選した場合を示している。
図22(b)に示すように、レア役に当選して有利区間移行条件が成立した場合には、確率設定装置14での設定値が設定1の場合、192/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、64/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2の場合、128/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、128/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3の場合、192/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、64/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4の場合、128/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、128/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5の場合、192/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、64/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6の場合、128/256の確率で天井ゲーム数として128ゲームが選択され、128/256の確率で256ゲームが選択され、0/256の確率で512ゲームが選択され、0/256の確率で768ゲームが選択される。
以上のように天井ゲーム数が決定されることから、レア役の当選により有利区間移行条件が成立した場合には、レア役以外の役に当選した場合よりも、少ない天井ゲーム数が選択される可能性が高くなり、さらに、レア役に当選した場合には、512ゲームや768ゲームの比較的多いゲーム数が選択されなくなるのである。
また、確率設定装置14での設定値が高いほど、少ない天井ゲーム数が選択される確率が高くなるのである。
以上のように第3実施形態のスロットマシン1において天井ゲーム数の抽選が実行される。
[第3実施形態における主制御装置での天井ゲーム数到達時の特典を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図23を参照して、上記した天井ゲーム数に到達した際に付与する特典の抽選について説明する。
主制御装置10は、通常遊技状態における3ベットゲームが、選択設定された天井ゲーム数に到達した場合に特典を付与するようにしているが、このときに付与される特典としては、赤7疑似ボーナス状態、青7疑似ボーナス状態、AT状態が設定され、このうちの何れかの特典を選択して付与するようにしている。
また、主制御装置10は、天井ゲーム数到達時に付与する特典を決定する際に、有利区間移行条件を成立させた役の種類と、決定された天井ゲーム数に基づいて選択制御を行うようにしている。
図23は、通常区間から有利区間に移行する際において、特典の抽選に用いられる内部抽選テーブルを示している。
特典の抽選は、主制御装置10により特典抽選用の乱数の抽選により行われ、図23においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各特典に当選する場合の乱数値の個数を示している。
なお、特典の抽選を行う時期は、通常区間から有利区間に移行する時点(ゲーム開始時)以外に、天井ゲーム数に当選した時点でもよい。
まず、図23(a)は、有利区間移行条件に成立時にレア役以外の役(例えば、押し順ベル役)に当選した場合を示している。
図23(a)に示すように、レア役以外の役に当選して有利区間移行条件が成立した場合であって、天井ゲーム数として128回が選択された場合、216/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、32/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、8/256の確率でAT状態が選択される。
同様に、天井ゲーム数として256回が選択された場合、192/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、48/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、16/256の確率でAT状態が選択される。
同様に、天井ゲーム数として512回が選択された場合、128/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、104/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、24/256の確率でAT状態が選択される。
同様に、天井ゲーム数として768回が選択された場合、64/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、160/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、32/256の確率でAT状態が選択される。
次に、図23(b)は、有利区間移行条件に成立時にレア役(例えば、チェリー役)に当選した場合を示している。なお、レア役当選時には、512回と768回の天井ゲーム数は選択されないので、128回と256回の天井ゲーム数のみの項目となっている。
図23(b)に示すように、レア役に当選して有利区間移行条件が成立した場合であって、天井ゲーム数として128回が選択された場合、96/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、96/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、64/256の確率でAT状態が選択される。
同様に、天井ゲーム数として256回が選択された場合、86/256の確率で赤7疑似ボーナス状態が選択され、85/256の確率で青7疑似ボーナス状態が選択され、85/256の確率でAT状態が選択される。
以上のように天井ゲーム数到達時に付与される特典が決定されることから、多い天井数が決定される程、赤7疑似ボーナス状態→青7疑似ボーナス状態→AT状態の順に選択される確率が高くなるのである。
なお、詳細は後述するが遊技者に対する有利度が赤7疑似ボーナス状態→青7疑似ボーナス状態→AT状態の順に高くなっているので、多い天井数が決定される程、有利度の高い特典が選択されることとなるのである。
また、レア役の当選により有利区間移行条件が成立した場合には、レア役以外の役に当選した場合よりも、有利度の高い特典が選択される確率が高くなるのである。
以上のように第3実施形態のスロットマシン1において天井ゲーム数到達時の特典の抽選が実行される。
次に、第3実施形態におけるスロットマシン1の特徴部である第2遊技としての疑似遊技(疑似ゲーム)について説明する。
本第3実施形態におけるスロットマシン1では、主制御装置10の制御により、1回のゲームにおいて複数回のゲーム結果が導出されるようなゲームの実行態様を形成可能としている。
具体的には、第1遊技としての通常のゲームでは、スタートレバー3の操作によりリール4が回転して、停止ボタン5の操作により回転しているリール4を停止させることで1回のゲーム結果が導出されるが、第2遊技としての疑似遊技が実行されるゲームでは、まずはスタートレバー3の操作によりリール4が回転して、停止ボタン5の操作により回転しているリール4を疑似停止(仮停止)させることで1回目のゲーム結果を導出し、その状態(ベット数の設定なし)で2回目のスタートレバー3の操作によりリール4が再度回転して、2回目の停止ボタン5の操作により再回転しているリール4を停止(本停止)させるようなゲーム(所謂リール演出)を実行可能としている。
したがって、最初のスタートレバー3の操作からリール4が本停止するまでを1回のゲームとして、その間にリール4の疑似停止が行われることで、1回のゲーム(1ゲーム分のベット数の設定)において複数回のゲーム結果が導出されることとなる。
ただし、疑似遊技の結果により役の入賞に対応する図柄組合せが停止した場合(疑似入賞)でも、通常のゲームのようなメダルの払い出しは行われない。
すなわち、主制御装置10は、変動表示している各リール4を、各停止ボタン5(複数の停止操作手段)が操作されることにより停止させ、各リール4の停止により形成される図柄組合せが、所定の図柄組合せとなった場合に所定の遊技価値(例えば、所定数のメダルの払い出し)を付与可能な第1遊技としての通常のゲームを、スタートレバー3の操作等のゲーム開始条件(遊技開始条件)が成立したことに基づいて実行可能な第1遊技制御手段を備えるのである。
また、変動表示している各リール4を、各停止ボタン5が操作されることにより停止させ、所定の図柄組合せとなった場合でも所定の遊技価値を付与不能とする第2遊技としての疑似遊技を、所定のゲーム開始条件が成立したことに基づいて実行可能な第2遊技制御手段を備えるのである。
本第3実施形態においては、上記最初のスタートレバー3の操作からリール4が疑似停止するまでの間を疑似遊技と称し、リール4が再回転してから本停止するまでの間を本遊技と称している。また、最初のスタートレバー3の操作時に抽選した役の抽選結果は本停止時に採用されることとなる。
そして、疑似遊技において所定の役の入賞に対応する図柄組合せが疑似停止する場合には、通常のゲーム(本遊技も含む)の停止時と同様に、後述するような特典の抽選が実行される。
ただし、疑似遊技に関する特典の抽選は、疑似遊技において各図柄が疑似停止した時点ではなく、疑似遊技の実行前に予め疑似停止する各図柄が決定された時点で行われる。
なお、疑似遊技に関する特典の抽選を、各図柄が疑似停止した時点で行ってもよい。
すなわち、主制御装置10は、第2遊技としての疑似遊技において各リール4の疑似停止により形成される図柄組合せが、例えば、レア役の入賞に対応する図柄組合せ等の特定図柄組合せとなった場合に、特典(疑似ボーナス状態等)を付与可能な特典付与手段を備えるのである。
なお、リール4の疑似停止時には、本停止との違いを出すために、リール4を小刻みに上下動する等を行うことにより未だ本停止は行われていないことを報知するようにしてもよい。また、通常のゲーム中に実行される疑似遊技の回数、すなわちリール4の疑似停止は複数回行われれば3回以上でもよい。
また、主制御装置10は、リール4の疑似停止時に導出される疑似遊技の結果を、疑似遊技を実行するゲームの実行前に予め決定しておき、その決定結果に基づき疑似遊技を実行するようにしている。
また、リール4の疑似停止時に導出される疑似遊技の結果を、疑似遊技を実行するゲームの実行前に実行される、複数回の通常のゲーム結果に基づき決定するようにしている。
具体的には、通常のゲームの実行により所定の役としての共通ベル役が当選した場合に、疑似遊技における 1つのリール4(左リール4a)の停止結果を決定し、次に共通ベル役が当選した場合に、疑似遊技における 別のリール4(中リール4b)の停止結果を決定し、さらに次に共通ベル役が当選した場合に、疑似遊技における また別のリール4(右リール4c)の停止結果を決定して、計3回の共通ベル役の当選により1回の疑似遊技の結果を決定するようにしている。
そして、この疑似遊技の結果が決定された時点で特典の抽選が行われる。
したがって、共通ベル役が3回当選するまでは疑似遊技は実行されず、共通ベル役が3回当選した後の次ゲーム中に疑似遊技が実行されるものとなっている。
そして、疑似遊技が終了すると次の疑似遊技の実行のための、新たな疑似遊技の結果が以降の共通ベル役の当選時に決定されることとなる。
すなわち、主制御装置10は、第2遊技としての疑似遊技において各リール4に停止する図柄(図柄列)を、リール4毎に決定可能な停止図柄決定手段を備えるのである。
また、停止図柄決定手段としての主制御装置10は、1回の通常ゲーム(第1遊技)の実行に関連して、リール4のうち1つのリール4の停止図柄を決定可能であり、各リール4における全ての停止図柄が決定された場合、疑似遊技を実行可能とするのである。
また、疑似遊技において、リプレイ役の入賞に対応する図柄組合せが疑似停止した場合には、再度疑似遊技が実行され、リプレイ役の入賞に対応する図柄組合せ以外の図柄組合せが疑似停止するまで同様の処理が繰り返して実行される。
なお、疑似遊技を実行可能なゲームが開始された後、リール4を疑似停止するための操作が所定時間(例えば、30秒)行われなかった場合には、自動的にリール4を疑似停止させてもよいし、リール4の疑似停止後にリール4を再度回転させる操作が所定時間(例えば、30秒)行われなかった場合には、自動的にリール4を再回転させてもよい。
また、疑似遊技を実行可能なゲームにおいて、最初の疑似遊技を実行し、その後に本遊技を実行するようにしているが、最初に本遊技を実行し、その後に疑似遊技を実行するようにしてもよい。
さらに、本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10および副制御装置20の制御により、図24に示すように、上記予め決定した疑似遊技の結果を事前に報知(予告)する予告演出を実行可能としている。
[第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の予告演出]
図24は、3ベットゲーム実行時において疑似遊技の結果を事前に報知(予告)する予告演出が実行される場合の、メイン表示器8における演出画像を示している。
予告演出は、疑似遊技の結果を事前に報知(予告)するための予告リール画像と、疑似遊技の結果を決定するための事前演出を実行する結果導出リール画像とを用いて実行される。
結果導出リール画像は、リール4a~4cの何れかに対応して、その図柄配列が認識可能なように全ての図柄が縦方向に並んだ状態の画像構成となっていて、共通ベル役の当選時にそのうちの何れかの図柄列を選択報知可能となっている。
予告リール画像は、リール4a~4cに対応して、表示窓6内に停止表示された9個の図柄を表示可能な画像構成となっていて、上記結果導出リール画像での事前演出によりリール4毎に決定された図柄列(予告図柄)を予告報知可能となっている。
図24は、通常のゲームにおいて既に共通ベル役が1回当選して、2回目の共通ベル役が当選した場合の予告演出が実行されている状態を示している。
まず、図24(a)に示すように、既に共通ベル役が1回当選しているので、その共通ベル役の当選時に決定された図柄列(予告図柄)として、画面の左上の予告リール画像50のうちの左予告リール画像50aに表示されている。
すなわち、前回の疑似遊技が実行された後の通常のゲームでの最初の共通ベル役の当選により、疑似遊技における左リール4aの結果が事前に決定され、その事前に決定された結果が左予告リール画像50aにより報知されるのである。今回事前決定された図柄列は、図示するように左リール4aの配列番号11~13に対応する「ベル・BAR・チェリー」が左予告リール画像50aとして表示されている。
なお、この状態では未だ疑似遊技における左リール4aの結果のみが事前決定されていて、その他のリール4における結果の事前決定は行われていないので、中予告リール画像50b、右予告リール画像50cの領域は空白となっている。
1回目の共通ベル役が当選した後は、次の共通ベル役の当選を待つ状態となり、図24(a)に示すように、画面の左側方に結果導出リール画像として、2回目の共通ベル役の当選時に用いられる中結果導出リール画像51aが表示される。
中結果導出リール画像51aは、中リール4bと同一の図柄配列となる画像図柄で構成され、次の共通ベル役の当選により疑似遊技による中リール4bの結果が決定されることが事前報知されることとなる。
そして、2回目の共通ベル役が当選すると、図24(a)に示すように、中結果導出リール画像51a上に枠画像51bが表示される。
この枠画像51bは、枠内に3個の図柄列を特定表示可能に構成され、中結果導出リール画像51a上を、図示するように上から下に向けて所定速度でスクロールを繰り返した後、スクロールの停止時に枠内に所定の図柄列を導出表示することで事前演出を実行可能に構成されている。
次に、図24(b)は、2回の共通ベル役が当選した後であって、上記した中結果導出リール画像51a上における事前演出で、枠画像51bの停止時に中結果導出リール画像51aの配列番号4~6を導出表示した場合を示している。
中結果導出リール画像51a上における事前演出で、枠画像51bの停止時に中結果導出リール画像51aの配列番号4~6を導出表示されると、図24(b)に示すように、中リール4bの配列番号4~6に対応する「リプレイ・チェリー・スイカ」が、事前演出の結果として中予告リール画像50bとして予告表示されることとなる。
すなわち、2回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における中リール4bの結果が事前に決定され、その事前に決定された結果が、「リプレイ・チェリー・スイカ」からなる中予告リール画像50bにより報知されるのである。
2回目の共通ベル役が当選した後は、1回目と同様に次の共通ベル役の当選を待つ状態となり、図24(b)に示すように、画面の左側方に結果導出リール画像として、3回目の共通ベル役の当選時に用いられる右結果導出リール画像52が表示される。
そして、3回目の共通ベル役の当選時に、上記と同様に、疑似遊技における右リール4cの結果が事前に決定されるとともに、右結果導出リール画像52上で事前演出が実行され、その事前に決定された結果として、右予告リール画像50cが表示されることとなる。
なお、疑似遊技においてリプレイ役の入賞に対応する図柄組合せが疑似停止した場合には、再度疑似遊技が実行されるが、この場合には再疑似遊技に対する疑似停止図柄の再抽選は行われるが、再抽選に対する予告演出は実行されない。
以上のように、1回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における左リール4aの結果(疑似停止結果)が事前に決定され、この事前決定された結果が左予告リール画像50aにより事前報知され、同様に、2回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における中リール4bの結果が事前に決定され、この事前決定された結果が中予告リール画像50bにより事前報知され、さらに、3回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における右リール4cの結果が事前に決定され、この事前決定された結果が右予告リール画像50cにより事前報知されるのである。
その結果、計3回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における各リール4a~4cの疑似停止結果が事前に決定され、その全ての疑似停止結果が予告リール画像50a~50cにより事前報知されることとなるのである。
すなわち、副制御装置20は、所定の疑似遊技に対して主制御装置10により決定されたリール4の疑似停止図柄(図柄列)を、所定の疑似遊技が実行される前に報知可能な報知手段を備えるのである。
そして、3回目の共通ベル役の当選後の次ゲームにおいて、当該ゲームの前半部において疑似遊技が実行され、遊技者による停止ボタン5の操作により、上記予め決定されている各リール4a~4cの疑似停止結果が導出表示(疑似停止)されることとなるのである。
なお、主制御装置10では、疑似遊技中において停止ボタン5の操作時における疑似停止結果の導出表示時には、前述した図柄の停止制御上の引き込み範囲を設定しない制御が行われるので、疑似遊技中には全てのリール4に対して、遊技者がどのタイミングで停止操作を行っても、予め決定されている図柄が引き込まれて疑似停止することとなる。
また、疑似遊技の結果は、本遊技の結果と同一の判定が行われ、また、詳細は後述するが特典の付与に関する抽選についても、本遊技の抽選と同傾向となるような抽選が行われる。
したがって、疑似遊技の結果(疑似停止結果)として、例えば、本遊技でのチェリー役の入賞となる図柄組合せと同一の図柄組合せが導出される場合には、疑似遊技でもチェリー役の入賞と判定されて、対応する特典の抽選が行われるのである。
つまり、1回のゲームにおいて、疑似遊技と本遊技の複数回の遊技が実行されることとなるので、遊技者の期待感をその分高めることが可能となるのである。
また、疑似遊技の結果が事前に報知されるので、疑似遊技が開始される前から長い期間に亘って遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、疑似遊技の結果の事前決定は、通常のゲームにおける共通ベル役の当選により行われるので、通常のゲームの結果に対しても遊技者の興味を引き付けることが可能となり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、複数回の共通ベル役の当選により1回の疑似遊技の実行権利が付与されることとなるので、共通ベル役に所定回数当選したにもかかわらず、未だ疑似遊技が実行されていない状態においては、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となり、その分遊技機の稼働率が向上するので、遊技店側にとってもメリットが得られることとなる。
また、主制御装置10では、通常のゲーム(本遊技も含む)と疑似遊技を、相互に関連付けて特典の付与にかかわる制御を行うようにしている。
例えば、通常のゲームの結果に基づき高確率状態が発生した場合には、疑似遊技でもその高確率状態に基づく特典の抽選制御が行われるのである。
したがって、予告演出において、レア役を入賞可能な途中結果が導出された場合には、最終的な疑似遊技が実行される前に、本遊技において遊技者が高確率状態を期待する、といった従来とは順序が逆転するような遊技進行を形成することが可能となるのである。
つまり、従来においては、例えば、一旦高確率状態に移行させた後のゲームにおいて、レア役の当選に期待するような遊技進行となるが、本第3実施形態においては、レア役の当選を事前に決定させておいて、その後で高確率状態への移行に期待するような遊技進行が形成できるようになり、従来にない斬新かつ興趣性の高い遊技を実現することが可能となるのである。
なお、疑似遊技の結果の事前決定は、各共通ベル役に当選したゲームの開始時でもよいし、当該ゲームの終了時でもよい。
また、疑似遊技の結果の判定は、疑似遊技が実行されるゲームの実行前から既に結果が決定されているので、当該ゲームの開始前に事前に実行され、その判定結果を以降の時期に用いるように保持記憶するようにしているが、実際に疑似遊技が実行されるゲームの開始時や疑似遊技の終了時(疑似停止時)に判定するようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の予告演出が実行される。
[第3実施形態における主制御装置での疑似遊技を実行する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図25を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、主制御装置10での疑似遊技の結果を事前に決定する際の制御について説明する。
前述したように、疑似遊技の結果は疑似遊技の実行前における、有利区間での3ベットゲームの実行時の共通ベル役の当選に基づき事前決定されるが、この事前決定の制御は、常に固定的に実行されるのではなく、複数の疑似遊技テーブルを用いることにより、疑似遊技テーブル毎に事前決定内容に変化が生じるような制御となっている。
具体的には、主制御装置10では、上記疑似遊技テーブルとして、弱テーブル、強テーブル、ガチテーブル、特殊1テーブル、特殊2テーブル、特殊3テーブルの6つの疑似遊技テーブルうちの1つのテーブルを用いて疑似遊技の結果の事前決定を行うようにしている。
そして、各疑似遊技テーブルにおいては、特典の抽選に関わる疑似遊技の事前決定内容に変化が生じるような制御が行われる。
例えば、強テーブルにより疑似遊技の結果の事前決定が行われた場合には、弱テーブルにより行われた場合よりも、レア役に対応する結果が導出される確率が高くなるような制御が行われるのである。
すなわち、疑似遊技テーブル毎に遊技者にとっての有利度が異なる疑似遊技の結果の事前決定が行われるのである。
疑似遊技テーブルは、疑似遊技の実行毎に主制御装置10での抽選により決定され、その決定された疑似遊技テーブルを用いて次回の疑似遊技の結果の事前決定が行われる。
さらに、主制御装置10では、複数の疑似遊技LV(疑似遊技レベル)を設定するようにしていて、上記疑似遊技テーブルを決定する際に、その時点の疑似遊技LVを参照するようにしている。
疑似遊技LVは、主制御装置10により制御される、疑似遊技の結果に影響を与える制御状態であり、1~4の4段階に変化可能となっていて、段階毎に疑似遊技テーブルの選択確率が異なるものとなっている。
基本的には、段階が高まるほど遊技者にとって有利な疑似遊技テーブルが選択される確率が高まるように設定されていることから、LV1(第1状態)よりもLV4(第2状態)で制御されている状態の方が、疑似遊技で所定のレア役に対応する図柄組合せが疑似停止する確率が高まる等、遊技者にとって有利に疑似遊技の結果が導出されるのである。
すなわち、主制御装置10は、LV1で制御されている状態(第1状態)よりもLV4で制御されている状態(第2状態)の方が、第2特定図柄組合せとしてのレア役に対応する図柄組合せが導出される確率が高くなるように疑似遊技を制御するのである。
したがって、まずはその時点の疑似遊技LVが決定され、その決定された疑似遊技LVに基づき、今回の疑似遊技テーブルが決定され、決定された疑似遊技テーブルを用いて疑似遊技の結果の事前決定が行われるのである。
また、疑似遊技LVは、通常区間から有利区間への移行時に初期値であるLV1に設定され、以降疑似遊技中におけるベル役の入賞毎に後述するように疑似遊技LVの昇格抽選が行われ、昇格抽選に当選した場合には、その時点の疑似遊技LVから次の段階の疑似遊技LVに昇格するものとなっている。
なお、有利区間中における疑似遊技LVの降格は行われないようになっていて、AT状態の終了等により有利区間から通常区間へ移行するまで、昇格が行われない限りその時点の疑似遊技LVは維持されるが、所定条件の成立により有利区間中に降格するようにしてもよい。
図25は、主制御装置10において、通常区間から有利区間へ移行してから最初の共通ベル役の当選時、および前回の疑似遊技が終了してから最初の共通ベル役の当選時に疑似遊技テーブルを決定する際に用いられる疑似遊技テーブル決定用テーブルを示している。
疑似遊技テーブルの抽選は、主制御装置10により疑似遊技テーブル抽選用の乱数の抽選により行われ、図25においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各疑似遊技テーブルが決定される場合の乱数値の個数を示している。
図25に示すように、疑似遊技LVがLV1の場合、192/256の確率で弱テーブルが選択され、32/256の確率で強テーブルが選択され、32/256の確率でガチテーブルが選択され、0/256の確率で特殊1テーブルが選択され、0/256の確率で特殊2テーブルが選択され、0/256の確率で特殊3テーブルが選択される。
また、疑似遊技LVがLV2の場合、136/256の確率で弱テーブルが選択され、64/256の確率で強テーブルが選択され、32/256の確率でガチテーブルが選択され、8/256の確率で特殊1テーブルが選択され、8/256の確率で特殊2テーブルが選択され、8/256の確率で特殊3テーブルが選択される。
また、疑似遊技LVがLV3の場合、48/256の確率で弱テーブルが選択され、128/256の確率で強テーブルが選択され、32/256の確率でガチテーブルが選択され、16/256の確率で特殊1テーブルが選択され、16/256の確率で特殊2テーブルが選択され、16/256の確率で特殊3テーブルが選択される。
また、疑似遊技LVがLV4の場合、0/256の確率で弱テーブルが選択され、0/256の確率で強テーブルが選択され、32/256の確率でガチテーブルが選択され、74/256の確率で特殊1テーブルが選択され、75/256の確率で特殊2テーブルが選択され、75/256の確率で特殊3テーブルが選択される。
以上のように疑似遊技テーブルが決定されることから、疑似遊技LVが高い程、弱テーブル→強テーブル→ガチテーブル→特殊1テーブル→特殊2テーブル→特殊3テーブルの順に選択される確率が高くなる傾向となるのである。
したがって、疑似遊技LVにより疑似遊技テーブルが変化することとなり、興趣性の高い疑似遊技の結果を導出させることが可能となるのである。
また、疑似遊技LVが高い程、遊技者に有利な疑似遊技テーブルが選択される確率が高まるので、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
なお、詳細は後述するが、遊技者に対する有利度が基本的に弱テーブル→強テーブル→ガチテーブル→特殊1テーブル→特殊2テーブル→特殊3テーブルの順に高くなっているので、疑似遊技LVが高い程、有利度の高い疑似遊技テーブルが選択される確率が高まるのである。
また、疑似遊技LVの初期値はLV1となっているが、それ以外でもよく、例えば、有利区間移行時の当選役がレア役であった場合には、LV1よりも高い疑似遊技LVを初期値として設定してもよい。
以上のように、第3実施形態における疑似遊技テーブルの選択処理が実行される。
[第3実施形態における主制御装置での疑似遊技LVを昇格する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図26を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、主制御装置10での疑似遊技LVを昇格する際の制御について説明する。
前述したように、疑似遊技テーブルを決定する際には疑似遊技LVが参照されるが、この疑似遊技LVは、通常遊技状態中に実行される疑似遊技中おけるベル役の入賞時、すなわち、疑似遊技においてベル役の入賞に対応する図柄組み合わせが疑似停止した場合に、疑似遊技LVの段階を上の段階に昇格する抽選が実行される。
例えば、疑似遊技LVは、通常区間から有利区間への移行により初期状態としてLV1が設定されているが、この状態で疑似遊技が実行されてベル役に入賞(疑似入賞)した場合には、疑似遊技LVの昇格抽選が行われ、昇格抽選に当選により1段階上の段階への昇格が決定されると、疑似遊技LVがLV2に昇格し、以降はより遊技者に有利な疑似遊技テーブルが決定され易い状態となるのである。
図26は、主制御装置10において、通常遊技状態中に実行される疑似遊技中おけるベル役の入賞時に、疑似遊技LVを昇格する際に用いられる疑似遊技LV抽選テーブルを示している。
疑似遊技LVの昇格抽選は、主制御装置10により疑似遊技LV抽選用の乱数の抽選により行われ、図26においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各疑似遊技LVの昇格および維持が決定される場合の乱数値の個数を示している。
まず、図26(a)は、確率設定装置14での設定値が設定1~3の何れかであった場合を示している。
図26(a)に示すように、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV1の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、222/256の確率でLV1に維持され、32/256の確率でLV2に昇格し、1/256の確率でLV3に昇格し、1/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
また、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV2の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、0/256の確率、すなわちLV1への降格は行われず、223/256の確率でLV2に維持され、32/256の確率でLV3に昇格し、1/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
また、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV3の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、0/256の確率、すなわちLV1およびLV2への降格は行われず、224/256の確率でLV3に維持され、32/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
次に、図26(b)は、確率設定装置14での設定値が設定4~6の何れかであった場合を示している。
図26(b)に示すように、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV1の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、204/256の確率でLV1に維持され、48/256の確率でLV2に昇格し、2/256の確率でLV3に昇格し、2/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
また、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV2の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、0/256の確率、すなわちLV1への降格は行われず、206/256の確率でLV2に維持され、48/256の確率でLV3に昇格し、2/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
また、その時点(現在)の疑似遊技LVがLV3の場合、疑似遊技中のベル役の入賞時に、0/256の確率、すなわちLV1およびLV2への降格は行われず、208/256の確率でLV3に維持され、48/256の確率でLV4に昇格するような昇格抽選が行われる。
以上のように疑似遊技LVの昇格抽選が行われることから、確率設定装置14での設定値が高い程、疑似遊技LVが昇格する確率が高くなり、さらに、より高い段階(例えば、2段階上の段階)へ昇格する確率が高くなる傾向となるのである。
したがって、疑似遊技LVの昇格により遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が相対的に高いものであった場合には、遊技者の期待感を高めることが可能となるし、確率設定装置14での設定値の変更により疑似遊技LVの昇格率を調整することが可能となるので、遊技店においては効率の良い営業が行えるようになるのである。
また、疑似遊技LVの昇格抽選は、疑似遊技中のベル役の入賞に対応する図柄組合せの決定を契機に実行されるので、疑似遊技が実行された場合には、疑似遊技LVの昇格に対する遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
なお、疑似遊技LVがLV4であった場合には、昇格抽選は行われないようになっているが、LV4であった場合にも、昇格抽選に対応する抽選を行い、その抽選に当選した場合に所定の特典(例えば、疑似ボーナス状態やAT状態)を付与することで、疑似遊技LVがLV4であった場合の共通ベル役当選時の遊技者の不満感を軽減するようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態における疑似遊技LVの昇格抽選が実行される。
[第3実施形態における主制御装置での弱テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、各疑似遊技テーブルを用いた場合において、疑似遊技の結果、すなわちゲーム中のリール4の疑似停止時に導出される図柄組合せの決定制御について、図27~32を参照して説明する。
まず、図27は、疑似遊技テーブルとして弱テーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図27(a)は、弱テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、各リール4上に示されている1~4の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢であり、枠内の各図柄が疑似遊技での疑似停止時に表示窓6内に表示される図柄列となる。また、図27(b)は、共通ベル役の当選時に各リール4における図柄列(1~4の枠)を選択する際の弱テーブルの各選択確率値を示している。
疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図示するようにリール4毎に4種類の図柄列のみとなっていて、それ以外の図柄列は選択不能となっている。
したがって、上記した予め決定されている4種類の図柄列の組合せにより疑似遊技の結果が導出されることとなり、これらの選択肢は、疑似遊技テーブル毎に特徴が出るような設定となっていて、弱テーブルが選択されている状態では、ハズレの他は、第1特定図柄組み合わせに対応するリプレイ役とベル役のみが入賞(疑似入賞)可能でそれ以外の役は入賞不能な選択肢となっている。
なお、各リール4における図柄列の選択抽選は、主制御装置10により図柄列抽選用の乱数の抽選により行われ、図27~32においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各図柄列が選択される場合の乱数値の個数を示している。
図27(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして弱テーブルが選択されている場合、1回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「リプレイ・ベル・青7」)が64/256の確率で選択され、左2枠(「リプレイ・ベル・白7」)が64/256の確率で選択され、左3枠(「リプレイ・ベル・BAR」)が64/256の確率で選択され、左4枠(「リプレイ・ベル・ブランク」)が64/256の確率で選択される。
同様に、2回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「ベル・リプレイ・チェリー」)が64/256の確率で選択され、中2枠(「赤7・ベル・リプレイ」)が64/256の確率で選択され、中3枠(「ベル・リプレイ・チェリー」)が64/256の確率で選択され、中4枠(「BAR・ベル・リプレイ」)が64/256の確率で選択される。
同様に、3回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「青7・ベル・リプレイ」)が64/256の確率で選択され、右2枠(「ベル・リプレイ・スイカ」)が64/256の確率で選択され、右3枠(「白7・ベル・リプレイ」)が64/256の確率で選択され、右4枠(「リプレイ・ブランク・ベル」)が64/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに左1枠が選択され、中リール4bに中2枠が選択され、右リール4cに右3枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として中段ラインに「ベル・ベル・ベル」が停止して、ベル役の入賞に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
また、各疑似遊技テーブルを用いた疑似遊技時に、リプレイ役の入賞に対応する図柄組合せが疑似停止(疑似入賞)した場合には、再疑似遊技が実行されることとなるが、この場合には、再疑似遊技決定時に、再度疑似遊技テーブルの選択処理が実行され、再選択された疑似遊技テーブルを用いて各リール4において疑似停止する図柄列が再決定されることとなる。
なお、この場合には、再疑似遊技決定時に各リール4において疑似停止する図柄列の再決定が同時に行われる。
また、多数回の再疑似遊技の実行を防止するために、再疑似遊技が所定回数(例えば、10回)となった場合には、リプレイ役の入賞が不能な疑似遊技テーブルを強制的に選択したり、あるいはその時点で所定の特典(例えば、CZ状態)を付与したりしてもよい。
以上のように、弱テーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、弱テーブルが選択されている状態においては、ベル役とリプレイ役の何れかのみが入賞(疑似入賞)可能なように疑似遊技の結果が決定されることとなる。
したがって、弱テーブルが選択されている場合には、相対的に遊技者にとって不利な疑似遊技の結果が導出される確率が高まるのである。
また、弱テーブルが選択されている状態においても、疑似遊技においてリプレイ役が入賞(疑似入賞)した場合には、疑似遊技テーブルが再抽選された上で再疑似遊技が実行されるので、弱テーブルよりも有利度の高い疑似遊技テーブルを用いた再疑似遊技が実行される可能性が生じることから、弱テーブルが選択されている状態においても遊技者の期待感が低下してしまうことを防止することが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態における弱テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での強テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図28は、疑似遊技テーブルとして強テーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図28(a)は、強テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、弱テーブル使用時と同様に、各リール4上に示されている1~3の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢となっている。
また、強テーブル使用時には、弱テーブル使用時と異なり、図28(b)に示す、左リール4a用の左強テーブルと、図28(c)に示す、中リール4bおよび右リール4c用の中右強テーブルとが設けられていて、1回目の共通ベル役の当選時には、左強テーブルを用いた抽選が行われ、2回目および3回目の共通ベル役の当選時には、中右強テーブルを用いた抽選が行われる。
強テーブル使用時における疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図28(a)に示すようにリール4毎に3種類の図柄列のみとなっていて、それ以外の図柄列は選択不能となっている。
したがって、強テーブルが選択されている状態においては、ボーナス役を除く全ての役(ハズレも含む)が入賞(疑似入賞)可能な選択肢となっていて、第2特定図柄組み合わせとしてのレア役の入賞に対応する図柄組合せも疑似停止可能となっている。
図28(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして強テーブルが選択されている場合、1回目の共通ベル役の当選時には左強テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「スイカ・リプレイ・ベル」)が96/256の確率で選択され、左2枠(「ベル・BAR・チェリー」)が64/256の確率で選択され、左3枠(「ブランク・ベル・スイカ」)が96/256の確率で選択される。
また、図28(a)、(c)に示すように、2回目の共通ベル役の当選時には中右強テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「スイカ・赤7・ベル」)が86/256の確率で選択され、中2枠(「白7・スイカ・白7」)が85/256の確率で選択され、中3枠(「リプレイ・チェリー・スイカ」)が85/256の確率で選択される。
同様に、3回目の共通ベル役の当選時にも中右強テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「スイカ・赤7・青7」)が86/256の確率で選択され、右2枠(「リプレイ・スイカ・チェリー」)が85/256の確率で選択され、右3枠(「ベル・リプレイ・スイカ」)が85/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに対して左1枠が選択され、中リール4bに対して中1枠が選択され、右リール4cに対して右1枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として上段ラインに「スイカ・スイカ・スイカ」が停止して、スイカ役の入賞に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、強テーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、強テーブルが選択されている状態においては、ボーナス役を除く役の全てが疑似入賞可能なように疑似遊技の結果が決定されることとなる。
したがって、強テーブルが選択されている場合には、疑似遊技の結果として、チェリー役の入賞やスイカ役の疑似入賞等の可能性も生じることから、弱テーブルが選択されている場合よりも遊技者にとって有利な疑似遊技の結果が導出される確率が高まり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
なお、疑似遊技の結果として、チェリー役やスイカ役が疑似入賞した場合に、疑似遊技LVの昇格抽選を行うようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態における強テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置でのガチテーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図29は、疑似遊技テーブルとしてガチテーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図29(a)は、ガチテーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、弱テーブルおよび強テーブル使用時とは異なり、特定の図柄列のみが選択肢として設定されるのではなく、各リール4上の全ての図柄で形成される図柄列が選択肢となっている。
したがって、図柄列を抽選する際には、枠単位の抽選ではなく図柄毎の抽選が行われ、当選した図柄を表示窓6内の上段に位置させた図柄列を疑似遊技の結果として選択するようになっている。
また、ガチテーブル使用時には、図29(b)に示す、各リール4で共通のガチテーブルが用いられ、1~3回目の共通ベル役の当選時に、共通のガチテーブルを用いた抽選が行われる。
また、ガチテーブル使用時における疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図29(a)に示すように各リール4に表される全ての図柄列が設定されているので、ガチテーブルが選択されている状態においては、全ての役(ハズレも含む)が疑似入賞可能となるのである。
図29(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとしてガチテーブルが選択されている場合、1~3回目の共通ベル役の当選時共にガチテーブルを用いた抽選が行われ、各リール4の上段に疑似停止する図柄として、1~16図柄が13/256の確率で選択され、17~20図柄が12/256の確率で選択されることとなる。
したがって、例えば、左リール4aに対して1図柄が選択された場合には、左リール4aの図柄列として「リプレイ・ベル・青7」が疑似停止し、中リール4bに対して1図柄が選択された場合には、中リール4bの図柄列として「ブランク・スイカ・青7」が疑似停止し、右リール4cに対して1図柄が選択された場合には、右リール4cの図柄列として「スイカ・赤7・青7」が疑似停止するように疑似遊技の結果が事前に決定されることとなる。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
したがって、ガチテーブル使用時には、直接特典(CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態等)が付与される図柄の組合せも疑似停止可能となるのである。
例えば、左リール4aに対して2図柄(「ベル・青7・赤7」の図柄列)が選択され、中リール4bに対して2図柄(「スイカ・青7・ベル」の図柄列)が選択され、右リール4cに対して2図柄(「赤7・青7・ベル」の図柄列)が選択された場合には、中段ラインに「青7・青7・青7」の図柄組合せが疑似停止して、青7疑似ボーナス状態の入賞(疑似入賞)が成立することも可能となっている。
同様に、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、赤7疑似ボーナス状態の入賞(疑似入賞)が成立し、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、AT状態の入賞(疑似入賞)が成立し、「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが疑似停止した場合には、CZ状態の入賞(疑似入賞)が成立する。
すなわち、通常のゲームにおいて、特典(CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態等)の付与に対する抽選に当選にしなくても、疑似遊技の結果に基づき疑似ボーナス状態への移行等の特典が付与される機会が得られるのである。
また、詳細は後述するが、左リール4aに対して7図柄(「ベル・白7・ベル」の図柄列)が選択され、中リール4bに対して11図柄(「白7・スイカ・白7」の図柄列)が選択され、右リール4cに対して12図柄(「チェリー・白7・ベル」の図柄列)が選択された場合には、特殊図柄組合せの疑似停止として、通常の役の入賞とは異なる特別な判定が行われる。
同様に、左リール4aに対して17図柄(「ベル・ブランク・ベル」の図柄列)が選択され、かつその他のリール4にベル役を入賞できない図柄列が選択された場合も、特殊図柄組合せとして判定される。
同様に、右リール4cに対して5図柄(「リプレイ・BAR・リプレイ」の図柄列)が選択され、かつその他のリール4にリプレイ役を入賞できない図柄列が選択された場合も、特殊図柄組合せとして判定される。
さらに、左リール4aに対して13図柄(「BAR・チェリー・スイカ」の図柄列)が選択された場合は、その他のリール4の図柄列にかかわらず所謂中段チェリーの停止として通常の役の入賞とは異なる特別な判定が行われる。
なお、特殊図柄組合せや中段チェリーの図柄組合せは、1回の疑似遊技中に同時に疑似停止可能でもあるので、その場合には、得られる特典の大きさ(有利度)に応じて優先順位を付けて、何れか1つの図柄組合せに対して抽選するようにしてもよいし、両方の抽選を実行するようにしてもよい。
同様に、特殊図柄組合せや中段チェリーの図柄組合の疑似停止と同時に、特典の付与が確定する図柄組合せ(「白7・白7・白7」等)が形成される場合もあるが、その場合には特典の付与が確定する図柄組合せを優先的に判定することが好ましいが、例えば、中段チェリーの図柄組合せと「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが同時に疑似停止した場合には両方の抽選を実行するようにしてもよい。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、ガチテーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、ガチテーブルが選択されている状態においては、設定されている役の全てが疑似入賞可能なように疑似遊技の結果が決定されることとなる。
したがって、ガチテーブルが選択されている場合には、疑似遊技の結果として、チェリー役やスイカ役の疑似入賞等のレア役の疑似入賞の可能性も生じることから、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、ガチテーブルが選択されている場合には、各リール4における全ての図柄(図柄列)が疑似遊技において疑似停止可能となるので、疑似遊技の結果をより多彩化することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、ガチテーブルが選択されている場合には、疑似遊技の結果として、疑似ボーナス状態への移行等の小役以外の特典付与の可能性も生じることから、例えば、通常のゲームにおいて疑似ボーナス状態の抽選に当選しなくても、疑似遊技で疑似ボーナス状態に移行させることが可能となり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
また、ガチテーブルが選択されている場合には、特殊図柄組合せを形成可能な図柄列も選択されることとなるので、遊技者の期待感をより高めることが可能となるのである。
さらに、ガチテーブルが選択されている場合には、通常のゲームでは停止得ない、左リール4aの表示窓6内に「BAR・チェリー・スイカ」の図柄列を含んだ図柄組合せである所謂中段チェリーの図柄列も停止可能となっているので、通常のゲームでは実現できないような斬新なゲームを実行することができ、極めて興趣性の高い遊技を実行することが可能となるのである。
なお、ガチテーブルが選択されている場合には、全ての図柄列がほぼ均等に疑似停止するように抽選しているが、均等に抽選しなくてもよく、例えば、特典付与の可能性の高い図柄列についての選択率を他の図柄列よりも低くしたり、高くしたりしてもよい。
また、ガチテーブルが選択されている場合に、疑似遊技においてリプレイ役が疑似入賞した場合には、再疑似遊技において有利度がガチテーブル以上に設定された疑似遊技テーブルを再選択することが好ましい。
以上のように、第3実施形態におけるガチテーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での特殊1テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図30は、疑似遊技テーブルとして特殊1テーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図30(a)は、特殊1テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、各リール4上に示されている1~3の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢であり、枠内の各図柄が疑似遊技での疑似停止時に表示窓6内に表示される図柄列となる。また、図30(b)は、共通ベル役の当選時に各リール4における図柄列(1~3の枠)を選択する際の特殊1テーブルの各選択確率値を示している。
また、特殊1テーブル使用時には、図30(b)に示す、各リール4で共通の特殊1テーブルが用いられ、1~3回目の共通ベル役の当選時に、共通の特殊1テーブルを用いた抽選が行われる。
また、特殊1テーブル使用時における疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図30(a)に示すようにリール4毎に3種類の図柄列のみとなっていて、「赤7」を挟んでその上下2図柄の範囲内に一部の図柄を重複するように設定されている。
したがって、図示するように、例えば、左リール4aにおいては、左1枠には「ベル・青7・赤7」、左2枠には「青7・赤7・スイカ」、左3枠には「赤7・スイカ・リプレイ」の各々が図柄列として設定され、必ず「赤7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となり、中リール4bおよび右リール4cについても、左リール4aと同様に、「赤7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となるのである。
つまり、特殊1テーブルが選択されている状態においては、赤7疑似ボーナス状態を発生可能な「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
また、特殊1テーブルが選択されている状態においては、ハズレとスイカ役の疑似入賞も可能となっている。
図30(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして特殊1テーブルが選択されている場合、1回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「ベル・青7・赤7」)が86/256の確率で選択され、左2枠(「青7・赤7・スイカ」)が85/256の確率で選択され、左3枠(「赤7・スイカ・リプレイ」)が85/256の確率で選択される。
同様に、2回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「チェリー・スイカ・赤7」)が86/256の確率で選択され、中2枠(「スイカ・赤7・ベル」)が85/256の確率で選択され、中3枠(「赤7・ベル・リプレイ」)が85/256の確率で選択される。
同様に、3回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「リプレイ・スイカ・赤7」)が86/256の確率で選択され、右2枠(「スイカ・赤7・青7」)が85/256の確率で選択され、右3枠(「赤7・青7・ベル」)が85/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに対して左2枠が選択され、中リール4bに対して中2枠が選択され、右リール4cに対して右2枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として中段ラインに「赤7・赤7・赤7」が停止して、赤7疑似ボーナス状態に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
したがって、特殊1テーブル使用時には、ガチテーブル使用時と同様に、通常のゲームで疑似ボーナス状態の抽選に当選にしなくても、疑似遊技の結果に基づき直接赤7疑似ボーナス状態へ移行する機会が得られるのである。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、特殊1テーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、特殊1テーブルが選択されている状態においては、何れの図柄列が選択されても必ず「赤7」の図柄が含まれることとなり、赤7疑似ボーナス状態を発生可能な「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
したがって、特殊1テーブルが選択されている場合には、赤7疑似ボーナス状態が発生する可能性が極めて高くなり、遊技者の期待感をより高めることが可能となるのである。
また、特殊1テーブルが選択されている場合には、スイカ役の疑似入賞も可能となるので、赤7疑似ボーナス状態が発生しない場合でも遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態における特殊1テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での特殊2テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図31は、疑似遊技テーブルとして特殊2テーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図31(a)は、特殊2テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、各リール4上に示されている1~3の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢であり、枠内の各図柄が疑似遊技での疑似停止時に表示窓6内に表示される図柄列となる。また、図31(b)は、共通ベル役の当選時に各リール4における図柄列(1~3の枠)を選択する際の特殊2テーブルの各選択確率値を示している。
また、特殊2テーブル使用時には、図31(b)に示す、各リール4で共通の特殊2テーブルが用いられ、1~3回目の共通ベル役の当選時に、共通の特殊2テーブルを用いた抽選が行われる。
また、特殊2テーブル使用時における疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図31(a)に示すようにリール4毎に3種類の図柄列のみとなっていて、「青7」を挟んでその上下2図柄の範囲内に一部の図柄を重複するように設定されている。
したがって、図示するように、例えば、左リール4aにおいては、左1枠には「リプレイ・ベル・青7」、左2枠には「ベル・青7・赤7」、左3枠には「青7・赤7・スイカ」の各々が図柄列として設定され、必ず「青7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となり、中リール4bおよび右リール4cについても、左リール4aと同様に、「青7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となるのである。
つまり、特殊2テーブルが選択されている状態においては、青7疑似ボーナス状態を発生可能な「青7・青7・青7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
また、特殊2テーブルが選択されている状態においては、ハズレの他、ベル役とスイカ役の疑似入賞も可能となっている。
図31(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして特殊2テーブルが選択されている場合、1回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「リプレイ・ベル・青7」)が86/256の確率で選択され、左2枠(「ベル・青7・赤7」)が85/256の確率で選択され、左3枠(「青7・赤7・スイカ」)が85/256の確率で選択される。
同様に、2回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「ブランク・スイカ・青7」)が86/256の確率で選択され、中2枠(「スイカ・青7・ベル」)が85/256の確率で選択され、中3枠(「青7・ベル・リプレイ」)が85/256の確率で選択される。
同様に、3回目の共通ベル役の当選時には、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「スイカ・赤7・青7」)が86/256の確率で選択され、右2枠(「赤7・青7・ベル」)が85/256の確率で選択され、右3枠(「青7・ベル・リプレイ」)が85/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに対して左2枠が選択され、中リール4bに対して中2枠が選択され、右リール4cに対して右2枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として中段ラインに「青7・青7・青7」が停止して、青7疑似ボーナス状態に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、特殊2テーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、特殊2テーブルが選択されている状態においては、何れの図柄列が選択されても必ず「青7」の図柄が含まれることとなり、青7疑似ボーナス状態を発生可能な「青7・青7・青7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
したがって、特殊2テーブルが選択されている場合には、青7疑似ボーナス状態が発生する可能性が極めて高くなり、遊技者の期待感をより高めることが可能となるのである。
なお、詳細は後述するが遊技者に対する有利度は、赤7疑似ボーナス状態よりも青7疑似ボーナス状態の方が高く設定されているので、特殊2テーブルが選択されている場合には、特殊1テーブルが選択されている場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、特殊2テーブルが選択されている場合には、スイカ役の疑似入賞も可能となるので、青7疑似ボーナス状態が発生しない場合でも遊技者の期待感を高めることが可能となり、さらに、ベル役の入賞も可能となるので、その分特殊1テーブルが選択されている場合よりも、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態における特殊2テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での特殊3テーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図32は、疑似遊技テーブルとして特殊3テーブルが選択されている状態において、共通ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図32(a)は、特殊3テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、各リール4上に示されている1~3の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢であり、枠内の各図柄が疑似遊技での疑似停止時に表示窓6内に表示される図柄列となる。
また、図32(b)は、1回目および3回目の共通ベル役の当選時に左リール4aと右リール4cにおける図柄列(1~3の枠)を選択する際に用いられる左右特殊3テーブルを示し、図32(c)は、2回目の共通ベル役の当選時に中リール4bにおける図柄列(1~2の枠)を選択する際に用いられる中特殊3テーブルを示している。
したがって、特殊3テーブル使用時には、中リール4bに対応する図柄列は2種類(2枠)のみの選択肢となっている。
また、特殊3テーブル使用時における疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図32(a)に示すようにリール4毎に2~3種類の図柄列のみとなっていて、「白7」を挟んでその上下所定数の図柄の範囲内に一部の図柄を重複するように設定されている。
したがって、図示するように、例えば、左リール4aにおいては、左2枠には「リプレイ・ベル・白7」、左2枠には「ベル・白7・ベル」、左3枠には「白7・ベル・スイカ」の各々が図柄列として設定され、必ず「白7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となり、中リール4bおよび右リール4cについても、左リール4aと同様に、「白7」の図柄を含んだ図柄列が選択肢となるのである。
つまり、特殊3テーブルが選択されている状態においては、AT状態の発生に対応した「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
また、特殊3テーブルが選択されている状態においては、ハズレの他、スイカ役の疑似入賞も可能となっている。
図32(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして特殊3テーブルが選択されている場合、1回目の共通ベル役の当選時には左右特殊3テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「リプレイ・ベル・白7」)が86/256の確率で選択され、左2枠(「ベル・白7・ベル」)が85/256の確率で選択され、左3枠(「白7・ベル・スイカ」)が85/256の確率で選択される。
また、図32(a)、(c)に示すように、疑似遊技テーブルとして特殊3テーブルが選択されている場合、2回目の共通ベル役の当選時には中特殊3テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「リプレイ・白7・スイカ」)が128/256の確率で選択され、中2枠(「白・スイカ・白7」)が128/256の確率で選択される。
また、図32(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとして特殊3テーブルが選択されている場合、3回目の共通ベル役の当選時には左右特殊3テーブルを用いた抽選が行われ、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「スイカ・チェリー・白7」)が86/256の確率で選択され、右2枠(「チェリー・白7・ベル」)が85/256の確率で選択され、右3枠(「白7・ベル・リプレイ」)が85/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに対して左2枠が選択され、中リール4bに対して中1枠が選択され、右リール4cに対して右2枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として中段ラインに「白7・白7・白7」が停止して、AT状態に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
また、左リール4aに対して左2枠(「ベル・白7・ベル」の図柄列)が選択され、中リール4bに対して中2枠(「白7・スイカ・白7」の図柄列)が選択され、右リール4cに対して右2枠(「チェリー・白7・ベル」の図柄列)が選択された場合には、特殊図柄組合せの停止として、通常の役の入賞とは異なる特別な判定が行われる。
また、決定された疑似遊技の図柄組合せは、前述した予告演出時の予告リール画像としてメイン表示器8に事前に表示(予告)されることとなる。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定された次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、特殊3テーブルが選択されている状態において疑似遊技の結果が決定されるので、特殊3テーブルが選択されている状態においては、何れの図柄列が選択されても必ず「白7」の図柄が含まれることとなり、AT状態を発生可能な「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止する確率が高くなるのである。
したがって、特殊3テーブルが選択されている場合には、AT状態が発生する可能性が極めて高くなり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
なお、遊技者に対する有利度は、疑似ボーナス状態よりもAT状態の方が総合的に高く設定されているので、特殊3テーブルが選択されている場合には、特殊1テーブルおよび特殊2テーブルが選択されている場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、ガチテーブルが選択されている場合には、特殊図柄組合せを形成可能な図柄列も選択されることとなるので、遊技者の期待感をより高めることが可能となるのである。
また、特殊3テーブルが選択されている場合には、スイカ役の疑似入賞も可能となるので、AT状態が発生しない場合でも遊技者の期待感を高めることが可能となり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態における特殊3テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での高確率状態を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、特典の抽選が高確率で実行される高確率状態について、図33を参照して説明する。
図33は、通常確率状態において、所定のレア役(チェリー役、スイカ役)に当選した場合の高確率状態への移行、および高確率状態の継続ゲーム数を決定する際に、主制御装置10で用いられる高確抽選テーブルを示している。
本第3実施形態のスロットマシン1では、主制御装置10の制御により、通常遊技状態においてチェリー役あるいはスイカ役の当選を契機に、高確率状態への移行抽選を実行し、その移行抽選に当選した場合に、高確率状態を発生可能としている。
そして、高確率状態中における通常のゲームにおいては、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態等の特典の抽選を通常確率状態よりも高確率で実行するようにしている。
さらに、高確率状態は疑似遊技に対しても反映され、疑似遊技においても特典の抽選が高確率で実行されるものとなっている。
なお、高確率状態への移行は、レア役に当選したゲームの次ゲームの開始から行われることとなる。したがって、通常確率状態において一旦レア役当選による特典の抽選が行われた後に、次ゲームの開始から高確率状態に移行することとなる。
高確率状態への移行抽選は、主制御装置10により高確移行抽選用の乱数の抽選により行われ、図33においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
まず、図33(a)は、通常確率状態中における通常のゲームにおいて、チェリー役に当選した場合に用いられる高確抽選テーブルを示している。
図33(a)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、チェリー役の当選時に、232/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、18/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、4/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、チェリー役の当選時に、220/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、24/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、10/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、チェリー役の当選時に、232/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、16/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、6/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、チェリー役の当選時に、220/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、22/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、10/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、4/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、チェリー役の当選時に、232/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、14/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、8/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、チェリー役の当選時に、220/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、20/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、10/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、6/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
次に、図33(b)は、通常確率状態中における通常のゲームにおいて、スイカ役に当選した場合に用いられる高確抽選テーブルを示している。
図33(b)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、スイカ役の当選時に、192/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、52/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、10/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、スイカ役の当選時に、128/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、114/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、10/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、4/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、スイカ役の当選時に、192/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、50/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、12/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、スイカ役の当選時に、128/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、110/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、12/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、6/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、スイカ役の当選時に、192/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、46/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、16/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、2/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、スイカ役の当選時に、128/256の確率でハズレ、すなわち通常確率状態に維持され、104/256の確率で10ゲーム継続する高確率状態が発生し、16/256の確率で20ゲーム継続する高確率状態が発生し、8/256の確率で30ゲーム継続する高確率状態が発生するような抽選が行われる。
以上のように高確率状態への移行抽選が行われることから、所定のレア役としてチェリー役やスイカ役に当選した場合には、高確率状態への移行に対する遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、レア役に当選した場合でも、チェリー役よりもスイカ役の方が、全体的に高確率状態への移行確率と、高確率状態に移行した場合の継続ゲーム数が遊技者にとって有利となるように設定されているので、スイカ役に当選した場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、全体的に設定値が偶数値である場合には、奇数値である場合よりも高確率状態への移行確率が高くなり、一方、奇数値の場合には、高確率状態の移行確率は偶数値である場合よりも低くなるが、高確率状態への移行が決定された場合には継続ゲーム数が偶数値の場合よりも大きい値が決定されるものとなっているので、多彩な高確率状態の移行および継続態様を実現でき、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
さらに、高確率状態の移行および継続制御により、遊技者に対してある程度の設定値の推測を行わせることも可能となるので、より遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、疑似遊技において、レア役に入賞した場合には、高確率状態の移行抽選は行わないようにしているが、上記と同様に行うようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態における高確率状態の移行抽選が行われる。
[第3実施形態における主制御装置での役の当選時に特典を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図34を参照して、第3実施形態のスロットマシン1において、主制御装置10の制御により実行される、特典の抽選について説明する。
前述したように、第3実施形態のスロットマシン1では、主制御装置10により、通常のゲームおよび疑似遊技(疑似ゲーム)の何れかにおいてレア役に当選した場合に、特典を付与するか否かの抽選(特典の抽選)が行われる。
この特典の抽選は、通常確率状態と高確率状態で当選確率が異なるように設定され、さらに、確率設定装置14での設定値毎に当選確率が異なるように設定されている。
なお、疑似遊技においては、通常のゲームのような役の抽選(所謂一発抽選)は行われないが、各リール4に疑似停止する図柄を決定したときに役の抽選が行われ、このときにレア役に対応する図柄組合せが決定された場合をレア役の当選としている。
また、特典の抽選は、上記レア役に当選した場合以外に、前述した特殊図柄組合せが決定されたときや、中段チェリーの図柄組合せが決定されたときにも行われ、レア役当選時とは異なる特別な抽選が行われる。
特典の抽選は、主制御装置10により特典抽選用の乱数の抽選により行われ、図34においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
また、図34(a)~(d)は通常のゲームと疑似遊技で共通に用いられる抽選テーブルを示し、図34(e)、(f)は疑似遊技でのみ用いられる抽選テーブルを示している。
まず、図34(a)は、通常確率状態中における通常のゲームおよび疑似遊技において、チェリー役に当選した場合に用いられる抽選テーブルを示している。
図34(a)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、チェリー役の当選時に、222/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、16/256の確率でCZ状態に当選し、4/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、12/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、2/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、チェリー役の当選時に、208/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、20/256の確率でCZ状態に当選し、16/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、8/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、4/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、チェリー役の当選時に、218/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、16/256の確率でCZ状態に当選し、6/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、14/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、2/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、チェリー役の当選時に、204/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、24/256の確率でCZ状態に当選し、16/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、8/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、4/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、チェリー役の当選時に、202/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、16/256の確率でCZ状態に当選し、12/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、20/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、6/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、チェリー役の当選時に、184/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、32/256の確率でCZ状態に当選し、16/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、8/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、16/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
次に、図34(b)は、高確率状態中における通常のゲームおよび疑似遊技において、チェリー役に当選した場合に用いられる抽選テーブルを示している。
図34(b)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、チェリー役の当選時に、128/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、64/256の確率でCZ状態に当選し、16/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、16/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、チェリー役の当選時に、74/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、128/256の確率でCZ状態に当選し、32/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、10/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、12/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、チェリー役の当選時に、96/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、64/256の確率でCZ状態に当選し、16/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、48/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、チェリー役の当選時に、64/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、128/256の確率でCZ状態に当選し、32/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、16/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、16/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、チェリー役の当選時に、64/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、48/256の確率でCZ状態に当選し、32/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、64/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、48/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、チェリー役の当選時に、64/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、64/256の確率でCZ状態に当選し、64/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
次に、図34(c)は、通常確率状態中における通常のゲームおよび疑似遊技において、スイカ役に当選した場合に用いられる抽選テーブルを示している。
図34(c)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、スイカ役の当選時に、240/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、8/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、8/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、スイカ役の当選時に、236/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、10/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、10/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、スイカ役の当選時に、232/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、12/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、12/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、スイカ役の当選時に、228/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、14/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、14/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、スイカ役の当選時に、224/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、16/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、16/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、スイカ役の当選時に、220/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、18/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、18/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
次に、図34(d)は、高確率状態中における通常のゲームおよび疑似遊技において、スイカ役に当選した場合に用いられる抽選テーブルを示している。
図34(d)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、スイカ役の当選時に、232/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、16/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、8/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、スイカ役の当選時に、226/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、20/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、10/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、スイカ役の当選時に、220/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、24/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、12/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、スイカ役の当選時に、214/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、28/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、14/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、スイカ役の当選時に、208/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、32/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、16/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、スイカ役の当選時に、202/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、36/256の確率でCZ状態に当選し、0/256の確率、すなわち赤7疑似ボーナス状態には当選せず、18/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、0/256の確率、すなわちAT状態には当選しないような抽選が行われる。
次に、図34(e)は、通常確率状態中における疑似遊技において、上記のレア役以外で特典の付与可能な図柄組合せが形成された場合に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、疑似遊技においてレア役以外の特典付与可能な図柄組合せが形成された場合には、通常確率状態および高確率状態共に確率設定装置14での設定値に関係なく抽選が行われる。
図34(e)に示すように、疑似遊技において中段チェリーの図柄組合せが疑似停止した場合には、128/256の確率でハズレ、すなわち特典が付与されず、64/256の確率でCZ状態に当選し、48/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、10/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、6/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、疑似遊技において特殊図柄組合せが疑似停止した場合には、0/256の確率でハズレとなり、64/256の確率でCZ状態に当選し、64/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、64/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、64/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
また、通常確率状態中の疑似遊技において「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点でCZ状態が確定し、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点で赤7疑似ボーナス状態が確定し、「青7・青7・青7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点で青7疑似ボーナス状態が確定し、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点でAT状態が確定する。
次に、図34(f)は、高確率状態中における疑似遊技において、上記のレア役以外で特典の付与可能な図柄組合せが形成された場合に用いられる抽選テーブルを示している。
図34(f)に示すように、疑似遊技において中段チェリーの図柄組合せが疑似停止した場合には、0/256の確率でハズレとなり、128/256の確率でCZ状態に当選し、64/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、32/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
同様に、疑似遊技において特殊図柄組合せが疑似停止した場合には、0/256の確率でハズレとなり、0/256の確率でCZ状態、すなわちCZ状態には当選せず、64/256の確率で赤7疑似ボーナス状態に当選し、96/256の確率で青7疑似ボーナス状態に当選し、96/256の確率でAT状態に当選するような抽選が行われる。
また、高確率状態中の疑似遊技において「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点でCZ状態が確定し、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点で赤7疑似ボーナス状態が確定し、「青7・青7・青7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点で青7疑似ボーナス状態が確定し、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、その時点でAT状態が確定する。
以上のように、通常のゲームおよび疑似遊技においてレア役に当選した場合、疑似遊技において中段チェリーおよび特殊図柄組合せが疑似停止する場合の各々に対して特典の付与にかかわる抽選が行われるので、通常のゲームの他に疑似遊技が実行された場合においても特典の付与に対する遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、通常確率状態よりも高確率状態の方が全体的に特典が付与される確率が高くなっているので、高確率状態となっている場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
さらに、チェリー役の当選時には、通常確率状態および高確率状態の共に、設定値が偶数値であった場合には、奇数値の場合よりも赤7疑似ボーナス状態に当選する確率が高くなり、設定値が奇数値であった場合には、偶数値の場合よりも青7疑似ボーナス状態に当選する確率が高くなっている等、設定値の偶奇の違いにより特典の付与態様が変化するようにしているので、より多彩な特典付与態様を形成でき、興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、スイカ役の当選時には、通常確率状態および高確率状態の共に、赤7疑似ボーナス状態やAT状態は付与されないような抽選が行われることから、遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整できるし、特典が付与される場合には比較的有利度の高い青7疑似ボーナス状態が付与される確率が高くなっているので、遊技者に対して一定の期待感を与えることも可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が高い程、特典が付与される確率が高くなっているので、設定値が相対的に高い設定値であった場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、疑似遊技においては、上記レア役の当選の他、中段チェリーや特殊図柄組合せの疑似停止でも特典に対する特別な抽選が行われ、さらに、特別な抽選はレア役当選の場合よりも遊技者に有利な抽選となっているので、疑似遊技が実行された場合にはより遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
特に、特殊図柄組合せが疑似停止した場合や、高確率状態で中段チェリーの図柄組合せが疑似停止した場合には、特典の付与が確定することから、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
また、疑似遊技において「BAR・BAR・BAR」、「赤7・赤7・赤7」、「青7・青7・青7」、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、抽選無しで各々対応する特典が付与されるので、遊技者の期待感を高める他、疑似遊技中における遊技を通常のゲームとは異なる斬新なものにすることができ、遊技の興趣性を極めて高めることが可能となるのである。
なお、通常のゲームにおいて特典が付与される場合には、特典を付与する前に連続演出や前兆演出等が実行されるので、疑似遊技において特典の付与が決定した場合も、通常のゲームと同様に連続演出や前兆演出等を実行してから、対応する遊技者にとって有利な遊技状態に移行するようにしてもよいし、疑似遊技においては連続演出や前兆演出等を実行せずに、疑似遊技が実行されるゲームの次ゲームから遊技者にとって有利な遊技状態に移行するようにしてもよい。
また、疑似遊技において特典の付与が決定した場合には、同一ゲーム内である疑似遊技の直後に実行される本遊技において、前述した個別演出を実行し、この個別演出において特典が付与されることを最終的に報知する結果を導出するようにしてもよい。この場合、例えば、疑似遊技においてレア役の当選した際に、特典の付与に当選しなかった場合も、最終的に特典が付与されないことを報知する個別演出を本遊技において実行することが好ましい。
ただし、疑似遊技において「BAR・BAR・BAR」、「赤7・赤7・赤7」、「青7・青7・青7」、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止した場合には、特典の付与が確定するので、疑似遊技が実行されるゲームの次ゲームから、対応する遊技者にとって有利な遊技状態に移行するようにすることが好ましい。また、この場合、疑似遊技直後に実行される本遊技から遊技者にとって有利な遊技状態に移行するようにしてもよい。
以上のように、通常のゲームおよび疑似遊技において特典の抽選が行われる。
[第3実施形態における主制御装置でのCZ状態中に用いられる抽選テーブル]
次に、図35を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、主制御装置でのCZ状態に関わる制御について説明する。
まず、図35(a)は、前述した特典の抽選において、CZ状態への移行に当選した場合に、CZ状態の継続期間であるゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、CZ状態のゲーム数の決定は、確率設定装置14での設定値毎に決定内容が異なるように設定されている。
また、CZ状態のゲーム数の決定は、前述した特典の抽選においてCZ状態への移行に当選した時点で行ってもよいし、実際にCZ状態に移行するゲーム開始時に行ってもよい。
また、CZ状態に関わる各種抽選は、主制御装置10により所定の乱数の抽選により行われ、図35においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
図35(a)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、CZ状態のゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、CZ状態のゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、CZ状態のゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、CZ状態のゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、CZ状態のゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、CZ状態のゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
以上のような確率でCZ状態のゲーム数が決定されるので、CZ状態の継続ゲーム数が、5、10、15ゲームの何れかになり、特典の付与に対して期待感が高まるCZ状態の継続期間が変化することとなる。
また、確率設定装置14での設定値に応じてCZ状態のゲーム数を変化させることが可能となり、より多彩なCZ状態の実行態様を形成することが可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が偶数値である場合には、奇数値である場合に比較して、5ゲームや10ゲーム等の比較的短い継続期間が選択される確率が高くなり、逆に、奇数値である場合には、偶数値である場合に比較して、最大継続期間である15ゲームが選択される確率が高くなるのである。
したがって、確率設定装置14での設定値に応じて特徴のあるCZ状態を発生することが可能となり、遊技の興趣性を高めることが可能となるとともに、確率設定装置14により遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整することが可能となるのである。
次に、図35(b)は、CZ状態中のゲームにおいて、疑似遊技を実行するか否かを決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、CZ状態中のゲームにおいて、所定の役(押し順ベル役、チェリー役、スイカ役)の当選を契機に特典(疑似ボーナス状態)の抽選を行うようにしている。
そして、特典を付与する場合には、CZ状態中のゲームにおいて疑似遊技を実行し、その疑似遊技において特典が付与されることを報知するようにしている。
具体的には、CZ状態中のゲームにおいて所定の役(押し順ベル役、共通ベル役、チェリー役、スイカ役)に当選した場合には、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行い、疑似遊技を実行することが決定された場合には、特典を付与するか否かの抽選を行うようにしている。
したがって、CZ状態中において特典が付与される場合には、上記2回の抽選の両方に当選する必要があり、CZ状態中に疑似遊技が実行された場合でも、必ずしも特典が付与されるとは限らず、疑似遊技が実行されても特典が付与されずに終了する場合もあるのである。
また、CZ状態中の疑似遊技は、通常遊技状態中の疑似遊技とは異なり、特典が付与されるか否かを報知するために実行されるので、疑似遊技により所定の役が疑似入賞することはないものとなっている。
なお、特典の抽選契機となった役の当選は、疑似遊技の直後に実行される本遊技中のリール4の制御に反映されることとなる。したがって、例えば、CZ状態中の所定のゲームでチェリー役に当選した場合には、まずは疑似遊技が実行され、その直後の本遊技中においてチェリー役に対応する図柄組合せが形成可能なリール4の停止制御が行われるのである。この場合、本遊技中にレア役の当選に対する個別演出を実行することが好ましい。
図35(b)は、CZ状態中のゲームにおいて所定の役(押し順ベル役、共通ベル役、チェリー役、スイカ役)に当選した場合には、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行う際に用いられる抽選テーブルを示している。
図35(b)に示すように、CZ状態中のゲームにおいてベル役(押し順ベル役あるいは共通ベル役)に当選した場合には、192/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、64/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。
同様に、CZ状態中のゲームにおいてチェリー役に当選した場合には、0/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、256/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。したがって、チェリー役に当選した場合には必ず疑似遊技が実行されることとなる。
同様に、CZ状態中のゲームにおいてスイカ役に当選した場合には、64/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、192/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、CZ状態中においてベル役に当選した場合よりもレア役に当選した場合の方が特典付与の契機である疑似遊技が実行される確率が高くなるのである。
特に、チェリー役に当選した場合には必ず疑似遊技が実行されることとなる。
次に、図35(c)は、上記抽選により疑似遊技の実行が決定された場合における、特典を付与するか否か抽選を行う際に用いられる抽選テーブルを示している。
図35(c)に示すように、CZ状態中のゲームにおいてベル役(押し順ベル役あるいは共通ベル役)に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、192/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、64/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
ここで、確定図柄列(確定目)は、詳細は後述するが、疑似遊技において所定のリール4における疑似ボーナス状態への移行を報知する図柄列であり、疑似ボーナス状態の発生が決定されることを示している。
同様に、CZ状態中のゲームにおいてチェリー役に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、64/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、192/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
同様に、CZ状態中のゲームにおいてスイカ役に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、0/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、256/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、CZ状態中において疑似遊技が実行された場合には、疑似遊技の実行契機となった当選役が、ベル役の場合よりもレア役の場合の方が特典(疑似ボーナス状態)が付与される確率が高くなるのである。
また、CZ状態中にスイカ役に当選した場合には、チェリー役に当選した場合よりも疑似遊技が実行される確率は低くなっているが、疑似遊技が実行されさえすれば必ず特典が付与されることとなる。
次に、図35(d)は、上記抽選により特典の付与が決定(確定図柄列の疑似停止)された場合における、付与する特典の種類を決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、CZ状態中に付与される特典としては、赤7疑似ボーナス状態と青7疑似ボーナス状態の何れかとなっていて、付与する特典の種類の抽選は確率設定装置14での設定値毎に異なるように実行される。
図35(d)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが192/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが64/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが224/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが32/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが160/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが96/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが208/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが48/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが128/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが128/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが208/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが48/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、CZ状態中において特典の付与が決定された場合には、確率設定装置14での設定値に応じて疑似ボーナス状態の種類を変化させることが可能となり、より多彩な特典の付与態様を形成することが可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が奇数値である場合には、偶数値である場合に比較して、相対的に有利度の高い青7疑似ボーナス状態が決定される確率が高くなっているので、確率設定装置14での設定値に応じて特徴のある特典の付与態様を形成することができ、遊技の興趣性を高めることが可能となるのである。
また、奇数値グループと偶数値グループ内の各々においては、設定値が高い程青7疑似ボーナス状態が決定される確率が高くなっているので、確率設定装置14により遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整することが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態におけるCZ状態中の各種抽選が実行される。
[第3実施形態におけるCZ状態中の疑似ボーナス状態当選時のメイン表示器での演出]
次に、図36を参照して、第3実施形態のスロットマシン1におけるCZ状態中の疑似ボーナス状態当選時の演出について説明する。
前述したように、第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10により、CZ状態中に特典の付与に対する抽選が行われ、特典の付与に当選した場合には、何れかの疑似ボーナス状態が発生することとなるが、この際には、特典の付与に当選したゲーム中に疑似遊技が実行されることとなる。
そして、この疑似遊技中には、疑似ボーナス状態の発生を報知するために、リール4において前述した確定図柄列を疑似停止する制御が行われる。
具体的には、疑似遊技中に中リール4bに対して上記確定図柄列を疑似停止する制御が行われ、遊技者による中リール4bの停止操作が行われた場合に、確定図柄列が中リール4bに疑似停止することとなる。
一方、特典が付与されない場合に実行される疑似遊技中においては、中リール4bに対して確定図柄列を疑似停止する制御が行われず、特典が付与されないことを認識可能なハズレ図柄列が疑似停止することとなる。
なお、ハズレ図柄列に関しては、特典が付与されないことが認識可能であれば何れの図柄列でもよく、また、疑似遊技中の中リール4b以外のリール4に関しては、何れの図柄列を疑似停止してもよいし、当該疑似遊技中には中リール4bのみを疑似停止可能としてもよい。
図36は、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により実行される、上記疑似遊技中に確定図柄列を疑似停止する際のメイン表示器8における演出画像を示している。
なお、本第3実施形態におけるスロットマシン1では、上記確定図柄列を中リール4bにおける配列番号10~12の図柄列である「白7・スイカ・白7」に設定しているが、その他の図柄列でもよい。
図36に示すように、CZ状態中に疑似遊技が実行されると、メイン表示器8における画面略中央に確定図柄列画像55aが表示される。
確定図柄列画像55aは、中リール4bにおける配列番号10~12の図柄列である「白7・スイカ・白7」に対応した画像となっている。
また、確定図柄列画像55aの下方には、「狙え!!」の文字情報からなる疑似停止指示画像55bと、中リール4bの位置を示す矢印画像55cが表示され、回転中である中リール4bにおける配列番号10~12の図柄列である「白7・スイカ・白7」を狙った停止操作を促す演出が実行される。
そして、遊技者が演出の指示通りに中停止ボタン5bの操作により、中リール4bの停止操作(疑似停止操作)を行うと、予め特典の付与が決定されている場合には、中リール4bに確定図柄列(「白7・スイカ・白7」)が疑似停止することとなる。
この場合、遊技者がどのタイミングで中リール4bの停止操作をしても、必ず確定図柄列が疑似停止するような停止制御が行われる。
そして、疑似停止後には遊技者によるスタート操作により再びリール4が回転し本遊技に移行することとなるが、本遊技中には、図示は省略するが予め決定(図35(d)参照)されている種類の疑似ボーナス状態を報知する画像が表示されることとなる。
例えば、赤7疑似ボーナス状態の発生が決定されている場合には、本遊技中に「赤7疑似ボーナス状態スタート」等の文字情報が表示される。
そして、疑似遊技が実行されるゲームの次のゲームの開始から対応する疑似ボーナス状態が発生することとなるのである。
なお、上記のように発生した疑似ボーナス状態の最初のゲーム中に、「赤7・赤7・赤7」もしくは「青7・青7・青7」の図柄組合せを一旦疑似停止させる疑似遊技を実行するようにしてもよい。この場合には、疑似遊技の直後の本遊技は既に疑似ボーナス状態中のゲームとなるので、押し順ベル役に当選した場合には押し順ナビが実行されることとなる。
一方、予め特典の付与が決定されていない疑似遊技の場合には、中リール4bの停止操作(疑似停止操作)を行っても、確定図柄列は疑似停止せずに中リール4bにハズレ図柄列が疑似停止することとなる。
そして、CZ状態の残ゲーム数が有る場合には、疑似遊技が実行されるゲームの次のゲームの開始から再びCZ状態中のゲームが実行されることとなる。
以上のように、CZ状態中に疑似遊技が実行された場合には、メイン表示器8において確定図柄列の疑似停止を促す演出が実行されるので、CZ状態中における遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、CZ状態中に特典の付与が決定された場合には、確定図柄列の疑似停止を促す演出通りに停止操作を行えば、確定図柄列が疑似停止することとなるので、遊技者に対して自らの操作により特典が得られた、という感覚を与えることができ、高い満足感を遊技者に与えることが可能となるのである。
なお、CZ状態中に疑似遊技が実行された場合に、遊技者が中リール4bの停止操作を行わずに所定時間(例えば、1分)経過した場合には、予め決定されている何れかの図柄列を自動的に疑似停止させてもよいし、所定時間の経過後に確定図柄列の疑似停止を促す演出を終了するとともに、疑似遊技を中止して本遊技に自動的に移行させるようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1でのCZ状態における疑似遊技中の演出が行われる。
[第3実施形態における主制御装置での疑似ボーナス状態中のAT状態の抽選時の加算ポイントを決定する際に用いられる加算ポイント抽選テーブル]
次に、図37を参照して、第3実施形態のスロットマシン1において、主制御装置10により実行される疑似ボーナス状態中のAT状態の抽選について説明する。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、通常遊技状態あるいはCZ状態から疑似ボーナス状態に移行した場合に、AT状態へ移行させるか否かの移行抽選が実行され、AT状態への移行抽選に当選した場合に、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態がAT状態に移行することとなる。
上記AT状態への移行抽選は、疑似ボーナス状態中のゲームにおける役の抽選結果に応じて加算されるポイントに基づき実行される。したがって、疑似ボーナス状態中により多くのポイントが加算された方がAT状態への移行確率が高くなるように抽選が実行されるのである。
図37は、疑似ボーナス状態中のゲームにおける役の当選時に、AT状態の移行抽選に関わるポイントを加算するか否かを決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
上記ポイントは、疑似ボーナス状態の開始時には初期値(0)に設定され、また、ポイントの加算値はゲーム毎に1~3ポイントに設定されている。
また、ポイントの加算抽選は、主制御装置10により所定の乱数の抽選により行われ、図37においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
まず、図37(a)は、30ゲーム継続する赤7疑似ボーナス状態中におけるポイントの加算抽選時に用いられる抽選テーブルを示している。
図37(a)に示すように、赤7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、リプレイ役に当選した場合には、256/256の確率で1ポイントが加算される。したがって、リプレイ役の当選時には、必ず1ポイントが加算され、その他のポイントは加算されないような抽選が行われる。
同様に、チェリー役に当選した場合には、192/256の確率で2ポイントが加算され、64/256の確率で3ポイントが加算される。したがって、チェリー役の当選時には、2ポイントと3ポイントの何れかのポイントが加算され、1ポイントの加算は行われないような抽選が行われる。
同様に、スイカ役に当選した場合には、128/256の確率で2ポイントが加算され、128/256の確率で3ポイントが加算される。したがって、スイカ役の当選時にも、2ポイントと3ポイントの何れかのポイントが加算され、1ポイントの加算は行われないような抽選が行われる。
なお、赤7疑似ボーナス状態中のゲームにおいてベル役(押し順ベル役および共通ベル役)に当選した場合には、ポイントは加算されない。
次に、図37(b)は、20ゲーム継続する青7疑似ボーナス状態中におけるポイントの加算抽選時に用いられる抽選テーブルを示している。
図37(b)に示すように、青7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、ベル役(押し順ベル役および共通ベル役)に当選した場合には、240/256の確率で1ポイントが加算され、216/256の確率で2ポイントが加算される。したがって、ベル役の当選時には、1ポイントと2ポイントの何れかのポイントが加算され、3ポイントの加算は行われないような抽選が行われる。
同様に、チェリー役に当選した場合には、192/256の確率で2ポイントが加算され、64/256の確率で3ポイントが加算される。したがって、チェリー役の当選時には、2ポイントと3ポイントの何れかのポイントが加算され、1ポイントの加算は行われないような抽選が行われる。
同様に、スイカ役に当選した場合には、128/256の確率で2ポイントが加算され、128/256の確率で3ポイントが加算される。したがって、スイカ役の当選時にも、2ポイントと3ポイントの何れかのポイントが加算され、1ポイントの加算は行われないような抽選が行われる。
なお、青7疑似ボーナス状態中のゲームにおいてリプレイ役に当選した場合には、ポイントは加算されない。
以上のような抽選により各疑似ボーナス状態中のポイントが加算されることから、疑似ボーナス状態中のゲームにおいてレア役に当選した場合には、より多くのポイントが加算されることとなる。
また、リプレイ役の当選確率よりもベル役(押し順ベル役および共通ベル役)の当選確率は高く設定されているので、ベル役をポイントの加算契機役としている青7疑似ボーナス状態の方が、赤7疑似ボーナス状態よりもポイント合計値が多くなるような抽選が行われるのである。
すなわち、赤7疑似ボーナス状態よりも青7疑似ボーナス状態の方が、有利度が高く設定されていることとなる。
そして、上記疑似ボーナス状態中に加算されたポイントの合計値に基づき、主制御装置10によりAT状態の移行抽選が実行されることとなる。
また、主制御装置10によるAT状態の移行抽選は、合計ポイントが多い程、AT状態に当選する確率が高まるように実行され、例えば、1ポイントで5%ずつAT状態に当選する確率が高まるような移行抽選が行われる。
また、合計ポイントが0ポイントであった場合、あるいは20ポイント以上となった場合には、無条件でAT状態に当選するような移行抽選が行われる。
なお、上記ポイントの合計値は疑似ボーナス状態中に報知することが好ましい。
したがって、各疑似ボーナス状態中においてポイントの加算契機役に当選した場合には、遊技者の期待感を高めることが可能となり、特に、レア役に当選した場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、赤7疑似ボーナス状態よりも青7疑似ボーナス状態が発生した場合の方が、AT状態に移行する確率が高くなるので、発生した疑似ボーナス状態の種類に応じて、遊技者の期待感を変化させられるような興趣性の高い疑似ボーナス状態の発生態様を形成することが可能となるとともに、青7疑似ボーナス状態が発生した場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
なお、疑似ボーナス状態が終了した後の次ゲームにおいては、上記AT状態の移行抽選結果を報知するための疑似遊技が実行され、リール4における疑似停止態様によりAT状態の移行抽選結果が報知されることとなる。
例えば、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態に移行した場合には、当該AT状態の最初のゲームにおいて疑似遊技が実行され、その疑似遊技中にリール4において、「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止してAT状態に移行したことが報知される。
一方、疑似ボーナス状態の終了後に有利区間が継続する通常遊技状態に移行した場合には、当該通常遊技状態の最初のゲームにおいて疑似遊技が実行され、その疑似遊技中にリール4において、「白7・白7・白7以外」の図柄組合せが疑似停止してAT状態に移行しなかったことが報知される。
したがって、疑似ボーナス状態の終了後に通常遊技状態に移行した場合でも、その一部で、上記疑似遊技が実行されることとなるので、疑似遊技が実行されない最初のゲームと、疑似遊技が実行されて遊技者の期待感を高められる最初のゲームとが実行可能となり、より多彩な遊技が実行可能となるのである。
なお、AT状態の移行抽選結果を報知するための疑似遊技は、疑似ボーナス状態の終了後の次ゲームで実行する以外に、疑似ボーナス状態の最終ゲームで実行するようにしてもよい。この場合、疑似ボーナス状態終了後にAT状態に移行する場合には、最終ゲームで「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止可能となる疑似遊技が実行され、疑似ボーナス状態終了後にAT状態に移行しない場合には、最終ゲームで「白7・白7・白7以外」の図柄組合せが疑似停止可能となる疑似遊技が実行されることとなる。
また、疑似ボーナス状態の最終ゲームや疑似ボーナス状態終了後の次ゲームで1ゲームで完結するリザルトゲーム(結果報知ゲーム)を実行し、このリザルトゲームにおいて疑似遊技を実行することによりAT状態の移行に関わる報知を行うようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態における疑似ボーナス状態中のAT状態への移行抽選が実行される。
[第3実施形態における疑似ボーナス状態終了後のAT状態開始時のメイン表示器での演出]
次に、図38を参照して、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態に移行した場合に、当該AT状態の最初のゲームにおける疑似遊技中に実行されるメイン表示器8での演出について説明する。
前述したように、疑似ボーナス状態の発生に基づくAT状態の移行抽選により、AT状態に当選した場合には、AT状態の最初のゲームにおいて疑似遊技が実行されて、遊技者の停止操作により「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止し、AT状態に当選しなかった場合には、有利区間が継続する通常遊技状態の最初のゲームにおいて疑似遊技が実行されて、遊技者の停止操作により「白7・白7・白7以外」の図柄組合せが疑似停止することとなるが、この疑似遊技中には、メイン表示器8において「白7・白7・白7」の図柄組合せの疑似停止を促す演出が実行される。
図38は、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により実行される、上記疑似遊技中に「白7・白7・白7」の図柄組合せ疑似停止する際のメイン表示器8における演出画像を示している。
図38に示すように、AT状態の最初のゲームが実行されると、メイン表示器8における画面略中央に確定図柄組合せ画像56aが表示される。
確定図柄組合せ画像56aは、リール4における所定のラインでの「白7・白7・白7」の図柄組合せの停止に対応した画像となっている。
また、確定図柄組合せ画像56aの下方には、「狙え!!」の文字情報からなる疑似停止指示画像55bが表示され、回転中であるリール4に対して、「白7・白7・白7」の図柄組合せを狙った停止操作を促す演出が実行される。
また、確定図柄組合せ画像56aの上方には、今回のAT状態の移行抽選に参照したポイントの合計値である獲得ポイント画像56bが表示される。
なお、図38には、獲得ポイント画像56bとして、7ポイントが加算された場合が例示されている。
そして、遊技者が演出の指示通りに各停止ボタン5の操作により、リール4の停止操作(疑似停止操作)を行うと、予めAT状態の移行が決定されている場合には、リール4に「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止することとなる。
この場合、遊技者がどのタイミングでリール4の停止操作をしても、必ず「白7・白7・白7」の図柄組合せが疑似停止するような停止制御が行われる。
そして、疑似停止後には遊技者によるスタート操作により再びリール4が回転し本遊技に移行し、AT状態の最初のゲームが実行されることとなる。
なお、本遊技中には、図示は省略するがAT状態の開始を報知する画像が表示されることとなり、例えば、「AT状態確定」や「AT状態スタート」等の文字情報が表示される。
そして、押し順ベル役に当選していた場合には、この本遊技中に上記文字情報と共に押し順ナビが実行(表示)されることとなるのである。
一方、疑似ボーナス状態の終了後に通常遊技状態に移行した場合にも、当該通常遊技状態の最初のゲームにおいて疑似遊技が実行されて、上記と同様の演出が実行されることとなる。
ただし、この場合には、遊技者が指示通りの停止操作を行っても、疑似遊技中のリール4においては「白7・白7・白7以外」の図柄組合せが疑似停止してAT状態に移行しなかったことが報知されることとなる。
以上のように、疑似ボーナス状態終了後の次ゲームにおいて疑似遊技が実行されて、メイン表示器8において「白7・白7・白7」の図柄組合せの疑似停止を促す演出が実行されるので、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行が決定された場合には、「白7・白7・白7」の図柄組合せの疑似停止を促す演出通りに停止操作を行えば、対応する図柄組合せが疑似停止することとなるので、自らの操作により特典が得られた、という感覚を遊技者に与えることができ、遊技者に対して高い満足感を与えることが可能となるのである。
なお、疑似ボーナス状態終了後の疑似遊技中に、遊技者がリール4の停止操作を行わずに所定時間(例えば、1分)経過した場合には、予め決定されている何れかの図柄組合せを自動的に疑似停止させてもよいし、所定時間の経過後に当該図柄組合せの疑似停止を促す演出を終了するとともに、疑似遊技を中止して本遊技に自動的に移行させるようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1での疑似ボーナス状態終了後における疑似遊技中の演出が行われる。
[第3実施形態における主制御装置でのAT状態中の特化ゾーンに移行する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図39を参照して、第3実施形態のスロットマシン1において、主制御装置10により実行されるAT状態中の特化ゾーンの抽選について説明する。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10により、所定の役の当選を契機にAT状態中に特化ゾーンを発生させるか否かの移行抽選が行われ、特化ゾーンへの移行抽選に当選した場合に、AT状態中の所定期間が特化ゾーンとして制御されることとなる。
そして、この特化ゾーン中には、疑似ボーナス状態の移行抽選が実行され、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した場合には、AT状態を一旦中断して、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行することとなる。
なお、特化ゾーンへの移行抽選は、AT状態中の通常のゲーム以外に、後述するAT状態中の疑似遊技時にも実行されることとなる。
図39は、AT状態中における通常のゲームおよび疑似遊技において、特化ゾーンの移行抽選時に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、AT状態中の疑似遊技においては、押し順ベル役に対応する役が設定されていないので、リール4上にベル役に対応した図柄組合せが形成された場合全てで共通ベル役に当選したものとして判定される。
図39に示すように、AT状態中に通常のゲームおよび疑似遊技において、共通ベル役に当選した場合には、240/256の確率で特化ゾーンに移行しないことが決定され、16/256の確率で特化ゾーンに移行することが決定されるような抽選が行われる。
同様に、チェリー役に当選した場合には、192/256の確率で特化ゾーンに移行しないことが決定され、64/256の確率で特化ゾーンに移行することが決定されるような抽選が行われる。
同様に、スイカ役に当選した場合には、224/256の確率で特化ゾーンに移行しないことが決定され、32/256の確率で特化ゾーンに移行することが決定されるような抽選が行われる。
以上のように、AT状態中における特化ゾーンの移行抽選が行われることから、役の抽選結果毎に特化ゾーンの当選確率が変化することとなり、AT状態中における遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、レア役に当選した場合には、疑似ボーナス状態の移行契機となる特化ゾーンに移行する確率が高まることとなるので、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、AT状態中に実行される疑似遊技においては、ベル役に対応した図柄組合せが形成されただけで特化ゾーンの移行抽選契機役である共通ベル役に当選したものと判定されるので、AT状態中に疑似遊技が実行された場合には、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態におけるAT状態中に特化ゾーンの移行抽選が実行される。
[第3実施形態における主制御装置でのAT状態中のATテーブル使用時の疑似停止図柄列の決定処理]
次に、図40を参照して、AT状態中における疑似遊技の結果、すなわちゲーム中のリール4の疑似停止時に導出される図柄組合せの決定制御について説明する。
前述したように、通常遊技状態中においては、所定のゲームにおいて疑似遊技が実行され、その疑似遊技中に各リール4に疑似停止させる図柄列は、複数の疑似遊技テーブルのうちの1つを用いて決定するようにしている。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、AT状態中においても疑似遊技を実行可能としていて、AT状態中においては、AT状態中専用のAT中テーブルを用いて各リール4の疑似停止図柄列を決定するようにしている。
そして、AT状態中の疑似遊技の結果は、前述したようにAT状態中における特化ゾーンの抽選に関連付けられるので、AT状態中に疑似遊技が実行された場合には、特化ゾーンの発生に対する期待度が高まることとなるのである。
なお、通常遊技状態中においては、通常のゲームにおいて共通ベル役に当選する毎に、疑似停止図柄列の決定処理が行われ、共通ベル役に計3回当選すると1回の疑似遊技が実行されるようになっていたが、AT状態中においては、共通ベル役の当選の他、押し順ベル役に当選した場合にも疑似停止図柄列の決定処理が行われ、共通ベル役と押し順ベル役の当選回数が計3回になると1回の疑似遊技を実行するようにしている。
したがって、AT状態中においては、通常遊技状態中よりも頻繁に疑似遊技が実行されることとなるのである。
図40は、疑似遊技テーブルとしてAT中テーブルが選択されている状態(AT状態)において、共通ベル役および押し順ベル役の当選時に事前に決定される、疑似遊技での各リール4に疑似停止させる図柄列と、各図柄列の選択確率を示している。
図40(a)は、AT中テーブル使用時の疑似遊技において各リール4に疑似停止可能な図柄列を示していて、各リール4上に示されている1~4の枠は疑似停止時の図柄列の選択肢であり、枠内の各図柄が疑似遊技での疑似停止時に表示窓6内に表示される図柄列となる。また、図40(b)は、共通ベル役および押し順ベル役の当選時に各リール4における図柄列(1~4の枠)を選択する際のAT中テーブルの各選択確率値を示している。
疑似遊技の結果として選択可能な選択肢は、図示するようにリール4毎に4種類の図柄列のみとなっていて、それ以外の図柄列は選択不能となっている。
したがって、上記した予め決定されている4種類の図柄列の組合せにより疑似遊技の結果が導出されることとなり、これらの選択肢は、疑似遊技テーブル毎に特徴が出るような設定となっていて、AT中テーブルが選択されている状態では、ハズレの他は、リプレイ役とベル役とチェリー役のみが疑似入賞可能でそれ以外の役は疑似入賞不能な選択肢となっている。
なお、各リール4における図柄列の選択抽選は、主制御装置10により図柄列抽選用の乱数の抽選により行われ、図40においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各図柄列が選択される場合の乱数値の個数を示している。
図40(a)、(b)に示すように、疑似遊技テーブルとしてAT中テーブルが選択されている場合、共通ベル役あるいは押し順ベル役のうち何れかの1回目の当選時には、疑似遊技における左リール4aの疑似停止時の図柄列として、左1枠(「リプレイ・ベル・青7」)が80/256の確率で選択され、左2枠(「リプレイ・ベル・白7」)が80/256の確率で選択され、左3枠(「ベル・BAR・チェリー」)が16/256の確率で選択され、左4枠(「リプレイ・ベル・ブランク」)が80/256の確率で選択される。
同様に、共通ベル役あるいは押し順ベル役のうち何れかの2回目の当選時には、疑似遊技における中リール4bの疑似停止時の図柄列として、中1枠(「ベル・リプレイ・チェリー」)が80/256の確率で選択され、中2枠(「赤7・ベル・リプレイ」)が80/256の確率で選択され、中3枠(「ベル・リプレイ・チェリー」)が16/256の確率で選択され、中4枠(「BAR・ベル・リプレイ」)が80/256の確率で選択される。
同様に、共通ベル役あるいは押し順ベル役のうち何れかの3回目の当選時には、疑似遊技における右リール4cの疑似停止時の図柄列として、右1枠(「青7・ベル・リプレイ」)が80/256の確率で選択され、右2枠(「ベル・リプレイ・スイカ」)が80/256の確率で選択され、右3枠(「白7・ベル・リプレイ」)が16/256の確率で選択され、右4枠(「リプレイ・ブランク・ベル」)が80/256の確率で選択される。
上記のように選択された各リール4の図柄列が、AT状態中の疑似遊技における疑似停止時の図柄組合せ(結果)として事前に決定されるのである。
例えば、左リール4aに左1枠が選択され、中リール4bに中2枠が選択され、右リール4cに右3枠が選択された場合には、疑似遊技の結果として中段ラインに「ベル・ベル・ベル」が停止して、ベル役の入賞に対応する図柄組合せが事前に決定されるのである。
なお、通常遊技状態においては、予告演出を実行して、決定された疑似遊技の図柄組合せを予告リール画像によりメイン表示器8で事前に表示(予告)するようにしているのに対して、AT状態中には、疑似遊技が頻繁に実行されることから、煩雑さを避けるために予告演出を実行しないようにしているが、通常遊技状態中と同様にAT状態中においても予告演出を実行するようにしてもよい。
そして、疑似遊技の図柄組合せが事前決定されたAT状態中の次のゲームにおいて、実際に疑似遊技が実行されて、リール4の疑似停止時に事前に決定された図柄組合せが停止することとなる。
以上のように、AT中テーブルが選択されている状態(AT状態)において疑似遊技の結果が決定されるので、AT中テーブルが選択されている状態においては、リプレイ役とベル役とチェリー役の何れかのみが疑似入賞可能なように疑似遊技の結果が決定されることとなる。
したがって、AT状態中に疑似遊技が実行された場合には、特化ゾーンの抽選契機となるベル役とチェリー役の疑似入賞が可能となるので、その分特化ゾーンの発生確率が高まり、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態におけるAT状態中であるAT中テーブルが選択されている場合の疑似遊技の結果が決定される。
[第3実施形態における主制御装置での特化ゾーン中に用いられる抽選テーブル]
次に、図41を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、主制御装置でのAT状態中の特化ゾーンに関わる制御について説明する。
まず、図41(a)は、前述したAT状態中の特化ゾーンの移行抽選において、特化ゾーンへの移行に当選した場合に、特化ゾーンの継続期間であるゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、特化ゾーンのゲーム数の決定は、確率設定装置14での設定値毎に決定内容が異なるように設定されている。
また、特化ゾーンのゲーム数の決定は、前述した移行抽選において特化ゾーンへの移行に当選した時点で行ってもよいし、実際に特化ゾーンに移行するゲーム開始時に行ってもよい。
また、特化ゾーンに関わる各種抽選は、主制御装置10により所定の乱数の抽選により行われ、図41においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
図41(a)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、192/256の確率で5ゲームが決定され、48/256の確率で10ゲームが決定され、16/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、特化ゾーンのゲーム数として、168/256の確率で5ゲームが決定され、80/256の確率で10ゲームが決定され、8/256の確率で15ゲームが決定されるような抽選が行われる。
以上のような確率で特化ゾーンのゲーム数が決定されるので、特化ゾーンの継続ゲーム数が、5、10、15ゲームの何れかになり、特典(疑似ボーナス状態)の付与に対して期待感が高まる特化ゾーンの継続期間が変化することとなる。
また、確率設定装置14での設定値に応じて特化ゾーンのゲーム数を変化させることが可能となり、より多彩な特化ゾーンの実行態様を形成することが可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が偶数値である場合には、奇数値である場合に比較して、5ゲームや10ゲーム等の比較的短い継続期間が選択される確率が高くなり、逆に、奇数値である場合には、偶数値である場合に比較して、最大継続期間である15ゲームが選択される確率が高くなるのである。
したがって、確率設定装置14での設定値に応じて特徴のある特化ゾーンを発生することが可能となり、遊技の興趣性を高めることが可能となるとともに、確率設定装置14により遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整することが可能となるのである。
次に、図35(b)は、特化ゾーン中のゲームにおいて、疑似遊技を実行するか否かを決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、特化ゾーン中のゲームにおいて、所定の役(押し順ベル役、チェリー役、スイカ役)の当選を契機に特典(疑似ボーナス状態)の抽選を行うようにしている。
そして、特典を付与する場合には、前述したCZ状態と同様に特化ゾーン中のゲームにおいて疑似遊技を実行し、その疑似遊技において特典が付与されることを報知するようにしている。
具体的には、特化ゾーン中のゲームにおいて所定の役(押し順ベル役、共通ベル役、チェリー役、スイカ役)に当選した場合には、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行い、疑似遊技を実行することが決定された場合には、特典を付与するか否かの抽選を行うようにしている。
したがって、特化ゾーン中においては、CZ状態中と同様に特典が付与される場合には、上記2回の抽選の両方に当選する必要があり、特化ゾーン中に疑似遊技が実行された場合でも、必ずしも特典が付与されるとは限らず、疑似遊技が実行されても特典が付与されずに終了する場合もあるのである。
また、特化ゾーン中の疑似遊技は、通常遊技状態中の疑似遊技とは異なり、特典が付与されるか否かを報知するために実行されるので、疑似遊技により所定の役が疑似入賞することはないものとなっている。
なお、特典の抽選契機となった役の当選は、疑似遊技の直後に実行される本遊技中のリール4の制御に反映されることとなる。したがって、例えば、特化ゾーン中の所定のゲームでチェリー役に当選した場合には、まずは疑似遊技が実行され、その直後の本遊技中においてチェリー役に対応する図柄組合せが形成可能なリール4の停止制御が行われるのである。この場合、本遊技中にレア役の当選に対する個別演出を実行することが好ましい。
図41(b)は、特化ゾーン中のゲームにおいて所定の役(押し順ベル役、共通ベル役、チェリー役、スイカ役)に当選した場合には、疑似遊技を実行するか否かの抽選を行う際に用いられる抽選テーブルを示している。
図41(b)に示すように、特化ゾーン中のゲームにおいてベル役(押し順ベル役あるいは共通ベル役)に当選した場合には、192/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、64/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。
同様に、特化ゾーン中のゲームにおいてチェリー役に当選した場合には、0/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、256/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。したがって、チェリー役に当選した場合には必ず疑似遊技が実行されることとなる。
同様に、特化ゾーン中のゲームにおいてスイカ役に当選した場合には、64/256の確率で疑似遊技を実行しないことが決定され、192/256の確率で疑似遊技を実行することが決定されるように抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、特化ゾーン中においてベル役に当選した場合よりもレア役に当選した場合の方が特典付与の契機である疑似遊技が実行される確率が高くなるのである。
特に、チェリー役に当選した場合には必ず疑似遊技が実行されることとなる。
次に、図41(c)は、上記抽選により疑似遊技の実行が決定された場合における、特典を付与するか否か抽選を行う際に用いられる抽選テーブルを示している。
図41(c)に示すように、特化ゾーン中のゲームにおいてベル役(押し順ベル役あるいは共通ベル役)に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、192/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、64/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
ここで、確定図柄列(確定目)は、CZ状態中と同様に、疑似遊技において所定のリール4における疑似ボーナス状態への移行を報知する図柄列であり、疑似ボーナス状態の発生が決定されることを示している。
同様に、特化ゾーン中のゲームにおいてチェリー役に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、64/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、192/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
同様に、特化ゾーン中のゲームにおいてスイカ役に当選して疑似遊技の実行が決定された場合には、0/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させないことが決定され、256/256の確率で疑似遊技において確定図柄列(確定目)を疑似停止させることが決定されるように抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、特化ゾーン中において疑似遊技が実行された場合には、疑似遊技の実行契機となった当選役が、ベル役の場合よりもレア役の場合の方が特典(疑似ボーナス状態)が付与される確率が高くなるのである。
また、特化ゾーン中にスイカ役に当選した場合には、チェリー役に当選した場合よりも疑似遊技が実行される確率は低くなっているが、疑似遊技が実行されさえすれば必ず特典が付与されることとなる。
次に、図41(d)は、上記抽選により特典の付与が決定(確定図柄列の疑似停止)された場合における、付与する特典の種類を決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、特化ゾーン中に付与される特典としては、赤7疑似ボーナス状態と青7疑似ボーナス状態の何れかとなっていて、付与する特典の種類の抽選は確率設定装置14での設定値毎に異なるように実行される。
図41(d)に示すように、確率設定装置14での設定値が設定1であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが192/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが64/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定2であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが224/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが32/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定3であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが160/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが96/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定4であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが208/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが48/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定5であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが128/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが128/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
同様に、確率設定装置14での設定値が設定6であった場合には、赤7疑似ボーナス状態を発生させることが208/256の確率で決定され、青7疑似ボーナス状態を発生させることが48/256の確率で決定されるような抽選が行われる。
以上のような抽選が行われることから、特化ゾーン中において特典の付与が決定された場合には、確率設定装置14での設定値に応じて疑似ボーナス状態の種類を変化させることが可能となり、より多彩な特典の付与態様を形成することが可能となるのである。
また、確率設定装置14での設定値が奇数値である場合には、偶数値である場合に比較して、相対的に有利度の高い青7疑似ボーナス状態が決定される確率が高くなっているので、確率設定装置14での設定値に応じて特徴のある特典の付与態様を形成することができ、遊技の興趣性を高めることが可能となるのである。
また、奇数値グループと偶数値グループ内の各々においては、設定値が高い程青7疑似ボーナス状態が決定される確率が高くなっているので、確率設定装置14により遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整することが可能となるのである。
そして、上記抽選の結果、特化ゾーン中に疑似遊技を実行することが決定された場合には、抽選契機役に当選したゲーム中において、前述したCZ状態と同様に、特典が付与されるか否かを報知可能な疑似遊技が実行されることとなる。
また、特化ゾーン中の疑似遊技中にも、前述したCZ状態と同様(図36参照)に、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8において確定図柄列の疑似停止に関わる演出が実行されることとなる。
なお、上記特化ゾーン中の疑似遊技中の演出は、前述したCZ状態と同様なので、ここでの説明は省略する。
そして、疑似ボーナス状態に当選していた場合には、特化ゾーン中の疑似遊技において、前述した中リール4bに対して確定図柄列を疑似停止する制御が行われ、疑似遊技が実行されたゲームの次のゲームの開始から、選択決定された何れかの種類の疑似ボーナス状態が発生することとなるのである。
一方、疑似ボーナス状態に当選していた場合には、中リール4bの停止操作(疑似停止操作)を行っても、確定図柄列は疑似停止せずに中リール4bにハズレ図柄列が疑似停止することとなる。
そして、特化ゾーンの残ゲーム数が有る場合には、疑似遊技が実行されるゲームの次のゲームの開始から再び特化ゾーン中のゲームが実行されることとなる。
なお、上記疑似遊技中における中リール4b以外のリール4の疑似停止時には、何れの図柄列を表示してもよいが、中リール4b以外のリール4を疑似停止不能としてもよい。
以上のように、第3実施形態における特化ゾーン中の各種抽選が実行される。
[第3実施形態における主制御装置でのAT状態の上乗せゲーム数を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図42を参照して、第3実施形態のスロットマシン1における、主制御装置での特化ゾーンを契機に発生した疑似ボーナス状態中のゲーム数の上乗せ抽選について説明する。
前述したように、AT状態中には、所定条件の成立により特化ゾーンが発生するが、この特化ゾーンを契機に発生した疑似ボーナス状態中には、通常遊技状態中に発生した疑似ボーナス状態中とは異なり、AT状態の残ゲーム数に所定数のゲーム数を加算する、ゲーム数の上乗せ抽選が行われる。
疑似ボーナス状態中の上乗せ抽選は、疑似ボーナス状態中の各ゲームにおける役の抽選結果に基づき実行され、疑似ボーナス状態の種類毎に抽選契機役や当選確率が異なるように設定されている。
また、上乗せ抽選は、主制御装置10により上乗せ抽選用乱数の抽選により行われ、図42においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
まず、図42(a)は、AT状態中に発生した赤7疑似ボーナス状態中に用いられる上乗せ抽選テーブルを示している。
図42(a)に示すように、赤7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、リプレイ役に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が128/256の確率で選択され、10ゲームが128/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、リプレイ役に当選した場合には、20ゲームや30ゲームの上乗せゲーム数が選択されることはない。
同様に、赤7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、チェリー役に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が0/256の確率で選択され、10ゲームが86/256の確率で選択され、20ゲームが85/256の確率で選択され、30ゲームが85/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、チェリー役に当選した場合には、必ず何れかのゲーム数が上乗せされることとなる。
同様に、赤7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、スイカ役に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が0/256の確率で選択され、10ゲームが128/256の確率で選択され、20ゲームが0/256の確率で選択され、30ゲームが128/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、スイカ役に当選した場合には、必ず10ゲームか30ゲームのうちの何れかのゲーム数が上乗せされることとなる。
また、赤7疑似ボーナス状態中にベル役(共通ベル役および押し順ベル役)に当選してもゲーム数の上乗せは行われない。
次に、図42(b)は、AT状態中に発生した青7疑似ボーナス状態中に用いられる上乗せ抽選テーブルを示している。
図42(b)に示すように、青7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、ベル役(共通ベル役および押し順ベル役)に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が128/256の確率で選択され、10ゲームが128/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、ベル役に当選した場合には、20ゲームや30ゲームの上乗せゲーム数が選択されることはない。
同様に、青7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、チェリー役に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が0/256の確率で選択され、10ゲームが0/256の確率で選択され、20ゲームが128/256の確率で選択され、30ゲームが128/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、チェリー役に当選した場合には、必ず20ゲームか30ゲームのうちの何れかのゲーム数が上乗せされることとなる。
同様に、青7疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、スイカ役に当選した場合には、上乗せゲーム数として、0ゲーム(上乗せ無し)が0/256の確率で選択され、10ゲームが64/256の確率で選択され、20ゲームが0/256の確率で選択され、30ゲームが192/256の確率で選択されるような抽選が行われる。したがって、スイカ役に当選した場合には、必ず10ゲームか30ゲームのうちの何れかのゲーム数が上乗せされることとなる。
また、青7疑似ボーナス状態中にリプレイ役に当選してもゲーム数の上乗せは行われない。
上記疑似ボーナス状態での各ゲームにおける上乗せ抽選により決定された上乗せゲーム数は、疑似ボーナス状態の終了時に最終的に合計されて、AT状態の復帰時に残ゲーム数に加算されることとなる。
なお、疑似ボーナス状態が終了してAT状態に復帰した場合に、最初のゲーム実行時等において、上乗せされる合計ゲーム数を報知することが好ましい。
以上のように、AT状態中において疑似ボーナス状態が発生した場合には、疑似ボーナス状態中の押し順ナビの実行により遊技価値(メダル)が得られる他、AT状態の残ゲーム数も増加することとなるので、AT状態中に疑似ボーナス状態が発生した場合には、遊技者の満足感をより高めることが可能となるのである。
また、AT状態中において疑似ボーナス状態が発生した場合には、遊技者の期待感を高めることができるが、特に、リプレイ役よりも当選確率が高く設定されたベル役の当選時に上乗せ抽選が行われる青7疑似ボーナス状態が発生した場合、すなわち赤7疑似ボーナス状態よりも有利度の高い青7疑似ボーナス状態が発生した場合には、より多くのゲーム数が上乗せされる可能性が高まることとなるので、より遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態におけるAT状態中に発生する疑似ボーナス状態中の上乗せ抽選が実行される。
[第3実施形態における副制御装置での隠蔽予告演出を決定する際に用いられる抽選テーブル]
次に、図43を参照して、第3実施形態のスロットマシン1において、副制御装置20により実行される隠蔽予告演出について説明する。
前述したように、第3実施形態では、主制御装置10により所定のゲーム(3ベットゲーム)において疑似遊技が実行されることとなるが、副制御装置20においては、疑似遊技の実行前にメイン表示器8において当該疑似遊技に関連した予告演出を実行するようにしている。
また、副制御装置20では、上記予告演出を実行する場合に、前述したように疑似遊技の結果を事前に報知(予告)するための予告リール画像をメイン表示器8において表示するようにしているが、この予告リール画像の一部もしくは全部を隠蔽する隠蔽予告演出も実行可能としている。
したがって、通常の予告演出では、疑似遊技の実行前に、各リール4a~4cに対応して予告リール画像の全てが表示されて、疑似遊技の結果が事前に報知されることとなるが、隠蔽予告演出が実行された場合には、予告リール画像の一部もしくは全部が隠蔽(非表示)されて、疑似遊技の結果の一部もしくは全部が非表示とされることで事前に報知されないこととなるのである。
つまり、通常の予告演出では、疑似遊技の実行前に全ての予告リール画像が表示されることで、予め疑似遊技の結果の全てが表示(事前報知)されるが、隠蔽予告演出では、疑似遊技の実行前に一部あるいは全ての予告リール画像が非表示とされることで、実際に疑似遊技が実行されるまでは、疑似遊技の結果の一部あるいは全てが認識できないこととなるのである。
図43は、副制御装置20において、隠蔽予告演出を実行するか否か、およびどの予告リール画像を隠蔽するかを決定する際に用いられる抽選テーブルを示している。
なお、隠蔽予告演出に関わる抽選は、その時点で決定されている疑似遊技テーブル単位で実行される。
また、隠蔽予告演出に関わる抽選は、副制御装置20により隠蔽予告演出用乱数の抽選により行われ、図43においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、各抽選結果が決定される場合の乱数値の個数を示している。
また、図中「隠蔽無し」は、通常の予告演出を実行することで、全てのリール4に対する予告リール画像を表示することを意味し、「全隠蔽」は、全てのリール4に対する予告リール画像を非表示とすることを意味し、その他の項目については、対応するリール4に対する予告リール画像のみを非表示とすることを意味する。
図43に示すように、弱テーブルが選択されている場合には、隠蔽無しとすることが、128/256の確率で選択され、左リール4aのみ隠蔽とすることが、32/256の確率で選択され、中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、全隠蔽とすることが、16/256の確率で選択されるような抽選が行われる。
同様に、強テーブルが選択されている場合には、隠蔽無しとすることが、64/256の確率で選択され、左リール4aのみ隠蔽とすることが、64/256の確率で選択され、中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、全隠蔽とすることが、48/256の確率で選択されるような抽選が行われる。
同様に、ガチテーブルが選択されている場合には、隠蔽無しとすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、全隠蔽とすることが、144/256の確率で選択されるような抽選が行われる。
同様に、特殊1~特殊3テーブルの何れかが選択されている場合には、隠蔽無しとすることが、0/256の確率で選択(選択無しと)され、左リール4aのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、左リール4aと中リール4bのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、中リール4bと右リール4cのみ隠蔽とすることが、16/256の確率で選択され、全隠蔽とすることが、160/256の確率で選択されるような抽選が行われる。
以上のような抽選に基づき隠蔽予告演出が実行されることから、予告演出が実行される場合に、そのうちの一部が隠蔽予告演出として実行されることとなり、遊技内容が多彩化してより興趣性の高い演出を実行することが可能となるのである。
また、相対的に期待度の高い疑似遊技テーブルが選択されている場合の方が、隠蔽予告演出が実行される確率が高くなるので、隠蔽予告演出が実行された場合の遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
特に、全隠蔽が選択された場合には、極めて期待度の高い、ガチテーブルや特殊テーブルが選択されている確率が高まるので、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
また、隠蔽予告演出の実行途中においては、最終的な演出の結果を見届けたい、といった遊技者の心理が働き、また、隠蔽予告演出が実行された場合には、上記のように有利度の高い疑似遊技テーブルが選択されている確率が高いので、遊技者の遊技意欲を向上させることも可能となるのである。
なお、隠蔽予告演出の実行時に、リプレイ役に疑似入賞した場合には、前述した再疑似遊技時と同様に再疑似遊技に対する予告演出は実行されないが、再疑似遊技を実行する直前に再度予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、再疑似遊技において前回選択されている隠蔽予告演出に関わる抽選結果を再度使用してもよいし、改めて隠蔽予告演出に関わる抽選を行うようにしてもよいし、再疑似遊技においては全ての予告リール画像を隠蔽(全隠蔽)するようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態における隠蔽予告演出に関わる抽選が実行される。
[第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(全隠蔽時)]
次に、図44を参照して、上記した通常遊技状態中における所定のゲーム(3ベットゲーム)実行時において隠蔽予告演出が実行される場合の、メイン表示器8における演出画像を示している。特に、図44では、全ての予告リール画像が隠蔽(全隠蔽)された場合を示している。
隠蔽予告演出は、基本的には前述した予告演出と同様に、疑似遊技の結果を事前に報知(予告)するための予告リール画像と、疑似遊技の結果を決定するための事前演出を実行する結果導出リール画像とを用いて実行される。
ただし、予告演出時とは異なり、全隠蔽が選択されている場合には、事前演出が実行される結果導出リール画像や、事前決定された図柄列(予告図柄)を報知するための予告リール画像は、全て隠蔽されて非表示となる。
図44は、通常のゲームにおいて既に共通ベル役が1回当選して、2回目の共通ベル役が当選した場合の隠蔽予告演出が実行されている状態を示している。
まず、図44(a)に示すように、通常の予告演出時には、既に共通ベル役が1回当選しているので、その共通ベル役の当選時に決定された図柄列(予告図柄)として、画面の左上の予告リール画像50のうちの左予告リール画像50aが表示されることとなるが、隠蔽予告演出が実行されている場合(全隠蔽選択時)には、この左予告リール画像50aが左リール隠蔽画像53aにより隠蔽されて非表示(非報知)とされる。
なお、図示は省略するが、左予告リール画像50aの図柄列を決定するための事前演出が実行される結果導出リール画像も隠蔽されることとなる。
また、各隠蔽画像は、黒塗りの画像となっているが予告リール画像を隠蔽できれば何れでもよい。
すなわち、前回の疑似遊技が実行された後の最初の共通ベル役の当選により、疑似遊技における左リール4aの結果が事前に決定され、本来ならばその事前に決定された結果が左予告リール画像50aにより報知されることとなるが、隠蔽予告演出が実行される場合には、事前決定された疑似遊技の左リール4aの疑似停止図柄列が報知されないのである。
なお、この状態では未だ疑似遊技における左リール4aの結果のみが事前決定されていて、その他のリール4における結果の事前決定は行われていないので、中予告リール画像50b、右予告リール画像50cの領域は空白となっている。
1回目の共通ベル役が当選した後は、次の共通ベル役の当選を待つ状態となり、通常のゲームにおいては、画面の左側方に結果導出リール画像として、2回目の共通ベル役の当選時に用いられる中結果導出リール画像51aが表示されることとなるが、隠蔽予告演出が実行されている場合(全隠蔽選択時)には、図44(a)に示すように、この中結果導出リール画像51aが中結果導出リール隠蔽画像53bにより隠蔽されて非表示(非報知)とされる。
すなわち、全隠蔽の選択により、次に表示される中予告リール画像50bも隠蔽されることとなるので、当然中結果導出リール隠蔽画像53bも隠蔽されて、中予告リール画像50bに表示する図柄を決定するための事前演出も隠蔽されることとなる。
次に、図44(b)は、2回の共通ベル役が当選した後であって、本来ならば中結果導出リール画像51a上における事前演出で、中結果導出リール画像51aにおいて所定の図柄列が導出表示され、その事前演出の結果として中予告リール画像50bが表示されることとなるが、隠蔽予告演出が実行されている場合(全隠蔽選択時)には、この中予告リール画像50bが中リール隠蔽画像54aにより隠蔽されて非表示(非報知)とされる。
すなわち、2回の共通ベル役の当選により、疑似遊技における中リール4bの結果が事前に決定され、本来ならばその事前に決定された結果が中予告リール画像50bにより報知されることとなるが、隠蔽予告演出が実行される場合には、事前決定された疑似遊技の中リール4bの疑似停止図柄列が報知されないのである。
2回目の共通ベル役が当選した後は、1回目と同様に次の共通ベル役の当選を待つ状態となり、図44(b)に示すように、画面の左側方に結果導出リール画像として、本来ならば3回目の共通ベル役の当選時に用いられる右結果導出リール画像52が表示されることとなるが、隠蔽予告演出が実行されている場合(全隠蔽選択時)には、この右結果導出リール画像52が右結果導出リール隠蔽画像53cにより隠蔽されて非表示(非報知)とされる。
そして、3回目の共通ベル役の当選時に、上記と同様に、疑似遊技における右リール4cの結果が事前に決定されることとなるが、隠蔽予告演出が実行されている場合(全隠蔽選択時)には、右結果導出リール画像52上の事前演出や右予告リール画像50cは隠蔽されて非表示(非報知)とされることとなる。
以上のように、隠蔽予告演出(全隠蔽)が実行される場合には、全ての予告リール画像が隠蔽されることとなるので、実際の疑似遊技が実行されるまでは、疑似遊技の結果が秘匿されることとなり、その分遊技者の期待感を引き延ばすことが可能となるのである。
特に、前述したように全隠蔽が選択された場合には、極めて期待度の高いガチテーブルや特殊テーブルが選択されている確率が高まるので、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
以上のように、第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(全隠蔽)が実行される。
[第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(一部隠蔽時)]
次に、図45を参照して、上記した通常遊技状態中における所定のゲーム(3ベットゲーム)実行時において隠蔽予告演出が実行される場合の、メイン表示器8における演出画像を示している。特に、図45では、一部の予告リール画像として左リール4aに対応する予告リール画像が隠蔽(一部隠蔽)された場合を示している。
隠蔽予告演出において一部の予告リール画像が隠蔽される場合も、基本的には前述した予告演出と同様に、疑似遊技の結果を事前に報知(予告)するための予告リール画像と、疑似遊技の結果を決定するための事前演出を実行する結果導出リール画像とを用いて実行される。
そして、全ての予告リール画像が隠蔽される場合とは異なり、一部の予告リール画像のみが隠蔽され、その他の予告リール画像は隠蔽されずに図柄列(予告図柄)が表示されることとなる。
図45は、通常のゲームにおいて既に共通ベル役が1回当選して、2回目の共通ベル役が当選した場合の隠蔽予告演出が実行されている状態を示している。
まず、図45(a)に示すように、通常の予告演出時には、既に共通ベル役が1回当選しているので、その共通ベル役の当選時に決定された図柄列(予告図柄)として、画面の左上の予告リール画像50のうちの左予告リール画像50aが表示されることとなるが、左リール4aに対応する予告リール画像を隠蔽する隠蔽予告演出が実行されている場合には、この左予告リール画像50aが左リール隠蔽画像53aにより隠蔽されて非表示(非報知)とされる。
なお、図示は省略するが、左予告リール画像50aの図柄列を決定するための事前演出が実行される結果導出リール画像も隠蔽されることとなる。
すなわち、前回の疑似遊技が実行された後の最初の共通ベル役の当選により、疑似遊技における左リール4aの結果が事前に決定され、本来ならばその事前に決定された結果が左予告リール画像50aにより報知されることとなるが、左リール4aに対応する予告リール画像を隠蔽する隠蔽予告演出が実行される場合には、前述した全隠蔽選択時と同様に、事前決定された疑似遊技の左リール4aの疑似停止図柄列が報知されないのである。
なお、この状態では未だ疑似遊技における左リール4aの結果のみが事前決定されていて、その他のリール4における結果の事前決定は行われていないので、中予告リール画像50b、右予告リール画像50cの領域は空白となっている。
そして、左リール4aに対応する予告リール画像のみを隠蔽する隠蔽予告演出の場合には、以降は前述の予告演出時(図24参照)と同様に、中リール4bと右リール4cに対応する結果導出リール画像と予告リール画像が表示されて、最終的に事前に決定されている疑似遊技の結果が予告表示されることとなる。
以上のように、一部のリール4に対応する予告リール画像が隠蔽される隠蔽予告演出(一部隠蔽)が実行される場合には、実際の疑似遊技が実行されるまでは、疑似遊技の結果の一部が秘匿されることとなり、その分遊技者の期待感を引き延ばすことが可能となるのである。
また、隠蔽された予告リール画像以外の予告リール画像により、所定の役に疑似入賞可能な図柄組合せ(所謂テンパイ)が形成された場合には、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるとともに、隠蔽された予告リール画像に対して遊技者の興味を引き付けることができ、遊技の興趣性を向上させることも可能となる。
以上のように、第3実施形態におけるメイン表示器での疑似遊技の隠蔽予告演出(一部隠蔽)が実行される。
なお、第3実施形態のスロットマシン1においては、疑似遊技時に疑似停止する図柄列を共通ベル役の当選を契機に決定するようにしているが、その他の役の当選を契機に決定するようにしてもよい。
また、疑似遊技時に疑似停止する図柄列の決定契機役を所定条件の成立に基づき変更するようにしてもよい。
例えば、所定のレア役に当選した場合や、予め決定されているゲーム数が実行された場合に、決定契機役を共通ベル役からリプレイ役に変更するようにしてもよい。
また、疑似遊技時に疑似停止する図柄列を決定する際に、左リール4a→中リール4b→右リール4cの順に決定するようにしているが、その他の順序で決定するようにしてもよいし、所定数あるいは全部のリール4において同時に決定するようにしていてもよい。
また、疑似遊技の結果が事前に決定された後の次のゲームにおいて、実際に疑似遊技を実行するようにしているが、疑似遊技の結果が事前に決定された後に、所定数のゲームが実行されてから実際に疑似遊技を実行するようにしてもよい。
また、疑似遊技の結果が事前に決定された場合に、必ず疑似遊技を実行するようにしているが、所定の確率(例えば、80%の確率)で疑似遊技を実行するようにしてもよい。
また、疑似遊技の結果の事前決定における途中段階で、他の契機で特典の付与に当選した場合に、当該付与される特典に対して別の特典を付与するようにしてもよい。
例えば、疑似遊技の結果の事前決定における途中段階でCZ状態に当選した場合には、疑似遊技の結果が事前決定における段階が進むにつれて、CZ状態から疑似ボーナス状態に当選する確率を、30%→60%→100%に変更するようにしてもよい。
また、疑似遊技の結果の事前決定における途中段階で疑似ボーナス状態に当選した場合には、疑似遊技の結果が事前決定における段階が進むにつれて、疑似ボーナス状態中のAT状態抽選時に用いられるポイントを、1ポイント→3ポイント→5ポイント加算するようにしてもよい。
また、疑似遊技の結果の事前決定における途中段階でAT状態に当選した場合には、疑似遊技の結果が事前決定における段階が進むにつれて、AT状態の残ゲーム数に10ゲームずつ加算するようにしてもよい。また、疑似遊技の結果の全てが事前決定された状態でAT状態に当選した場合には、特化ゾーンを発生する権利を付与するようにしてもよい。
また、遊技者にとって有利な特定遊技状態(疑似ボーナス状態、AT状態等)中の総獲得メダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)の作動を事前に判定し、この判定時からリミッタが作動する期間(エンディングAT状態)内においても疑似遊技を実行可能とし、エンディングAT状態中に疑似遊技が実行された場合には、疑似遊技中に疑似停止する図柄組合せを確率設定装置14での設定値を示唆するものにしてもよい。
例えば、確率設定装置14での設定値の示唆情報に対する信頼度が、レア役以外→レア役→特殊図柄組合せ→中段チェリー図柄組合せ等の順に高まるように疑似入賞時の図柄組合せを形成するようにしてもよい。さらに、「赤7」、「青7」、「白7」が揃った図柄組合せが疑似停止した場合には、確率設定装置14での設定値をそのまま報知するようにしてもよい。
また、弱テーブル使用時には、ハズレ、リプレイ役、ベル役の図柄組合せしか導出されないようにしているが、例えば、「リプレイ・リプレイ・リプレイ以外」(所謂リプレイテンパイハズレ)をチャンス役に設定し、このチャンス役に疑似入賞した場合にも、レア役に疑似入賞した場合と同様の特典抽選を行うようにしてもよい。
このようにすれば、比較的有利度の低い弱テーブルが選択された場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止可能となる。
以上説明したように、本発明においては、夫々複数の図柄が表された複数のリール(リール4)と、前記複数のリールの夫々に対応付けられた複数の停止操作手段(停止ボタン5)と、変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させ、前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、所定の図柄組合せとなった場合に所定の遊技価値を付与可能な第1遊技(通常ゲーム)を、遊技開始条件が成立したことに基づいて実行可能な第1遊技制御手段(主制御装置10)と、変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させ、前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、前記所定の図柄組合せとなった場合でも前記所定の遊技価値を付与不能とする第2遊技(疑似遊技)を、所定の遊技開始条件が成立したことに基づいて実行可能な第2遊技制御手段(主制御装置10)と、前記第2遊技において前記複数のリールに停止する図柄を、リール毎に決定可能な停止図柄決定手段(主制御装置10)と、前記第2遊技において前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、特定図柄組合せとなった場合に、前記所定の遊技価値とは異なる特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置10)と、を備える構成としている。
ここで、第1遊技制御手段、第2遊技制御手段、停止図柄決定手段、特典付与手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
また、遊技価値は、メダルでもよいしパチンコ球でもよい。
したがって、遊技開始条件の成立により、第1遊技の他に第2遊技も実行可能となり、1回の条件の成立での複数回の遊技が実行されることとなるので、遊技者の期待感をその分高めることが可能となる。
また、第1遊技と第2遊技の双方の実行により、遊技を多彩化することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、前記停止図柄決定手段は、1回の第1遊技の実行に関連して、前記複数のリールのうち1つのリールの停止図柄を決定可能であり、前記第2遊技制御手段は、前記停止図柄決定手段により前記複数のリールの停止図柄が決定された場合、前記第2遊技を実行可能な構成としている。
したがって、第1遊技と第2遊技とが相互に関連付けられることとなり、より興趣性の高い遊技を実行することが可能となる。
また、第2遊技の結果が決定されるまでに、第1遊技の複数回の実行を要することとなるので、その分遊技者の期待感を引き延ばすことが可能となる。
また、前記停止図柄決定手段は、内部抽選処理による所定の役の当選に基づき、前記1つのリールの停止図柄を決定可能な構成としている。
したがって、所定の役の当選に対しても遊技者は注目することとなり、その分遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、所定の第2遊技に対して前記停止図柄決定手段により決定された所定のリールの停止図柄を、前記所定の第2遊技が実行される前に報知可能な報知手段を備えた構成としている。
したがって、第2遊技が実行される前から遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、所定のリールの停止図柄の事前報知により、それに対応する第2遊技に対する遊技者の遊技意欲を高めることが可能となり、第2遊技が実行された場合の遊技者の満足感を高めることが可能となる。
なお、報知手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
また、第1状態と、当該第1状態とは異なる状態である第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、前記特定図柄組合せは、第1特定図柄組合せと、前記特典付与手段が前記第1特定図柄組合せよりも遊技者に有利な特典を付与する確率が高くなる第2特定図柄組合せと、を含み、前記停止図柄決定手段は、前記第1状態に制御されているよりも前記第2状態に制御されている場合の方が、前記第2特定図柄組合せが形成される確率が高くなるように所定のリールの停止図柄を決定可能な構成としている。
したがって、より多彩で興趣性の高い遊技を実行すること可能となるとともに、第2状態に制御されている場合には、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
一方、特許文献1には、1回の変動表示ゲームにおいて、変動表示を複数回停止可能にすることで、遊技者に対して停止操作の機会を複数回与えるようにした遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、遊技の興趣性の向上や遊技者の期待感の向上として十分なものではなかった。
このように、本発明のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてAT状態(AT)を付与するものとしたが、ART又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、AT状態のタイプとして、所定のゲーム数単位で実行されるAT状態を複数回継続可能なタイプにしているが、AT状態中の残りゲーム数が無くなった場合に終了するようなタイプにしてもよい。
また、本実施形態では、操作手段として演出ボタン2dや上部演出ボタン2fを例示しているが、遊技者の操作により入力信号を出力するものであれば、その他でもよく、ベットボタン2a、停止ボタン5、スタートレバー3等でもよい。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、当選演出、前兆演出および予告演出中の所定の時期に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよいし、当選演出、前兆演出および選択演出が実行された場合に振動手段を作動させるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、当選演出、前兆演出および選択演出中の所定の時期に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、表示手段として、メイン表示器8、サブ表示器17を設けているが、当選演出、前兆演出および選択演出を、何れか1つの表示手段で実行してもよいし、2つの表示手段の両方で実行するようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の疑似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
1:スロットマシン
2:ベットボタン
4:リール
5:停止ボタン
8:メイン表示器
10:主制御装置
17:サブ表示器
20:副制御装置

Claims (1)

  1. 夫々複数の図柄が表された複数のリールと、
    前記複数のリールの夫々に対応付けられた複数の停止操作手段と、
    変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させ、前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、所定の図柄組合せとなる場合に所定の遊技価値を付与可能な第1遊技を実行可能な第1遊技制御手段と、
    変動表示している複数のリールを、前記複数の停止操作手段が操作されることにより停止させる疑似遊技であって、前記所定の遊技価値を付与不能な第2遊技を実行可能な第2遊技制御手段と、
    前記第2遊技において前記複数のリールに停止する図柄を、リール毎に決定可能な停止図柄決定手段と、
    前記第2遊技において前記複数のリールの停止により形成される図柄組合せが、特定図柄組合せとなる場合に、前記所定の遊技価値とは異なる特典を付与可能な特典付与手段と、
    を備え
    前記停止図柄決定手段は、
    1回の第1遊技の実行に関連して、前記複数のリールのうち1つのリールの停止図柄を決定可能であり、
    前記第2遊技制御手段は、
    前記停止図柄決定手段により前記複数のリールの停止図柄が決定された場合、前記第2遊技を実行可能である
    とを特徴とする遊技機。
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