JP7454528B2 - 通信ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は通信ケーブルおよびその製造方法に関する。
LAN(Local Area Network)ケーブル等の通信ケーブルは、サーバどうしの間や、サーバとスイッチとの間、サーバとパーソナルコンピュータとの間等、様々な機器の接続に使用されている。このような通信ケーブルは、ANSI/TIA等によって規格が定められており、伝送速度や伝送周波数帯域等によって、複数のカテゴリーに分類されている。
従来、ANSI/TIA規格等において、伝送周波数帯域が500MHzであるカテゴリー6Aの規格特性を満たす通信ケーブルが多く開発されてきた。当該通信ケーブルは、複数の対撚線を含むケーブル芯と、これを覆う押巻きと、当該押巻きを覆う遮蔽層と、遮蔽層を覆う外被とを有することが一般的である(例えば特許文献1)。当該通信ケーブルでは、通常、ケーブル芯が100mm程度のピッチで撚られている。また、上記遮蔽層としては、強度等の観点で、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも称する)フィルム上にアルミニウム層が配置された積層テープが多く使用されている。
一方で近年、ANSI/TIA規格等において、伝送周波数帯域が2000MHzであるカテゴリー8規格が制定された。
特開2010-232092号公報
上記カテゴリー8規格を満たす通信ケーブルには、カテゴリー6A等より高い周波数での電気特性の安定が求められ、特に周波数1000MHz以上の領域でも電気特性が優れることが求められる。しかしながら、従来の通信ケーブルでは、入力インピーダンス(Zin)や反射減衰量(RL)の周波数1000MHz超2000MHz以下の領域にスパイク部が生じやすかった。「スパイク部」とは波形の急激な乱れをいう。また、周波数1000MHz超の領域においては、挿入損失量(IL)や近端漏話減衰量(NEXT)等が、カテゴリー8規格を満たすことも難しかった。
本発明の主な目的は、カテゴリー8規格に対応しうる通信ケーブルであって2000MHzの高周波数帯域においても電気特性が安定する通信ケーブルを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は複数対の対撚線を含むケーブル芯と、前記ケーブル芯を被覆する遮蔽テープとを備え、前記ケーブル芯の撚りピッチが40mm以上50mm以下であり、前記遮蔽テープがアルミ箔テープである、通信ケーブルを提供する。
本発明の通信ケーブルによれば、カテゴリー8規格に対応可能であって2000MHzの高周波数帯域においても電気特性を安定させることができる。
本発明の一実施形態に係る通信ケーブルの概略断面図である。 図2Aは従来の通信ケーブルの入力インピーダンス(Zin)を示すグラフであり、図2Bは当該通信ケーブルの反射減衰量(RL)を示すグラフである。 図3Aは従来の通信ケーブルの長さ方向と平行な断面における遮蔽テープの模式図であり、図3Bは当該通信ケーブルの側面図である。 図4Aは本発明の一実施形態に係る通信ケーブルの長さ方向と平行な断面における遮蔽テープの模式図であり、図4Bは当該通信ケーブルの側面図である。 図5Aは本発明の一実施形態に係る通信ケーブルの入力インピーダンス(Zin)を示すグラフであり、図5Bは当該通信ケーブルの反射減衰量(RL)を示すグラフである。
本発明の通信ケーブルは、いわゆるLAN用ツイストペアケーブルとして非常に有用である。ただし、本発明の通信ケーブルの用途は、当該用途に限定されない。また、本発明の通信ケーブルの一実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明の通信ケーブルは当該実施形態に限定されない。
本発明の一実施形態に係る通信ケーブル1の、長さ方向に垂直な断面図を図1に示す。本実施形態の通信ケーブル1は、ケーブル芯10と、押巻き20と、遮蔽テープ30と、外被40と、を有する。
従来公知の通信ケーブルでは、ケーブル芯の撚りピッチが100mm程度であり、かつ遮蔽テープとして、PETフィルムとアルミニウム層との積層テープが多く用いられてきた。なお、本明細書における「撚りピッチ」とは、ケーブル芯が360°回転するまでに要する通信ケーブルの長さ方向の距離をいい、ケーブル芯に後述の十字介在が含まれる場合は当該十字介在が360°回転するまでに要する通信ケーブルの長さ方向の距離をいう。上記構造の従来の通信ケーブルでは、高周波領域において、電気特性を安定に維持することが難しかった。
これに対し、本発明者らが鋭意検討したところ、ケーブル芯10の撚りピッチが50mm以下であり、かつ遮蔽テープ30がアルミ箔テープであると、周波数1000MHz超2000MHz以下の領域でも、電気特性が非常に安定となり、例えばカテゴリー8の規格にも対応可能な通信ケーブルが得られることが明らかとなった。
まず、本発明者らの検討により、入力インピーダンス(Zin)や反射減衰量(RL)に生じるスパイク部の周波数と、ケーブル芯の撚りピッチとの間には、密接な関係があることが実証された。例えば、撚りピッチが90mmの通信ケーブルでは、入力インピーダンス(Zin)や反射減衰量(RL)の周波数1109MHz付近に、スパイク部が生じた。当該通信ケーブルの撚りピッチを110mmとしたところ、上記スパイク部の周波数は911MHz付近となった。また、当該通信ケーブルの撚りピッチを130mmとしたところ、上記スパイク部の周波数は777MHz付近となった。さらに、当該通信ケーブルの撚りピッチを50mmとしたところ、上記スパイク部が周波数2050MHz付近となった。つまり、撚りピッチを小さくするほど、スパイク部の周波数が高まった。そして、撚りピッチが50mm以下であると、周波数2000MHz以下にスパイク部が生じ難くなった。
その理由は、以下のように考えられる。一般的に、波長=波の速さ/周波数で表現され、ケーブル内を伝わる信号の周波数と波長との間にも、当該関係が成り立つ。ここで、ケーブル内を伝わる信号の速さは、光速×NVPで表され、NVP(Nominal Velocity of Propagation)は0.7程度である。そこで、これを上記式(波長=波の速さ/周波数)に当てはめると、周波数2000MHzの電気信号の波長は、300,000,000[m/s]×0.7/2[GHz]=105mmとなる。ここで、ケーブル内を伝わる信号の波長が、撚りピッチの整数倍(ここでは2倍)に相当すると、これらが共振し、スパイク部が生じやすくなると考えられる。そこで撚りピッチを、周波数2000MHzのときの信号の波長の1/2(=52.5mm)未満である50mm以下とすれば、周波数2000MHz以下の領域で上記共振が生じ難くなり、スパイク部が生じ難くなると考えられる。
一方で、ケーブル芯の撚りピッチを50mm以下とすると、上述のように、最大のスパイク部は周波数2000MHz超の領域に移行し概ね抑制できるものの、例えば図2Aの入力インピーダンス(Zin)のグラフや、図2Bの反射減衰量(RL)のグラフに示すように、周波数1200MHz付近にスパイク部が残ることも確認された。また、ケーブル芯の撚りピッチを50mm以下としただけでは、挿入損失量(IL)や近端漏話減衰量(NEXT)等を良好にすることが難しかった。そこで、遮蔽テープ30を、アルミ箔テープとしたところ、周波数1200MHz付近のスパイク部が消失し、かつ挿入損失量(IL)や近端漏話減衰量(NEXT)等が良好になった。その理由は、以下のように考えられる。
従来の通信ケーブルの、長さ方向に平行な断面における遮蔽テープ310の模式図を図3Aに示す。また、当該通信ケーブルの側面図(遮蔽テープ310を巻きつけた状態)を図3Bに示す。当該通信ケーブルでは、遮蔽テープ310が、PETフィルム310aとアルミニウム層310bとから構成され、これがらせん状に、かつ一定の幅ずつ重なるように、巻き付けられている。この場合、図3Aに示すように、遮蔽テープ310どうしが重なる部分で、2つのアルミニウム層310bの間にPETフィルム310aが配置される。つまり、2つのアルミニウム層310b間で電気が導通しない。したがって、図3Bに示すように、当該遮蔽テープ310に伝搬する電流(図3BにおいてCで表す点線)は、遮蔽テープ310の巻き付け方向に沿って、らせん状に流れる。その結果、遮蔽テープ310を流れる電流と、通信ケーブルの内部を流れる信号とが相互作用し、スパイク部が生じたり、電気特性が改善しなかったりすると考えられる。
本実施形態の通信ケーブルの、長さ方向に平行な断面における遮蔽テープ30の模式図を図4Aに示し、当該通信ケーブルの側面図(遮蔽テープ30を巻きつけた状態)を図4Bに示す。本実施形態の通信ケーブルでは、遮蔽テープ30がアルミ箔テープで構成される。そのため、遮蔽テープ30をらせん状に、かつ一定の幅ずつ重なるように巻き付けたとしても、遮蔽テープ30が重なった部分で電気が導通可能である。したがって、当該遮蔽テープ30に伝搬する電流(図4BにおいてCで表す点線)は、通信ケーブルの長さ方向に直線状に進む。よって、遮蔽テープ30を流れる電流と、通信ケーブルの内部を流れる信号とが相互作用し難い。その結果、例えば図5Aの入力インピーダンス(Zin)のグラフや、図5Bの反射減衰量(RL)のグラフに示すように、周波数1200MHz付近のスパイク部が消失し、その他の電気特性も安定になると考えられる。
以下、本実施形態の通信ケーブルのより具体的な構成について説明する。
本実施形態の通信ケーブル1ではケーブル芯10が、複数対(ここでは4対)の対撚線8と、当該複数の対撚線8を互いに離隔するための十字介在9と、を有する。各対撚線8は、導体2が絶縁体4で被覆された絶縁電線6が、2本撚り合わせられた構成を有している。通常、導体2は軟銅線から構成され、絶縁体4はポリエチレン樹脂から構成されている。
ここで、導体2の長さ方向に垂直な断面の直径は特に制限されないが、0.405mm以上0.510mm以下が好ましく、26~24AWG(American Wire Gauge)に相当する径が好ましい。上述のように、本実施形態では、ケーブル芯10の撚りピッチが50mm以下である。したがって、導体2の直径が上記範囲であると、ケーブル芯10を無理なく撚ることができる。
また、十字介在9は通信ケーブル1の長さ方向に延在しており、対撚線8どうしを互いに隔離し、これらが接触しないように分離するための部材である。当該十字介在9は、複数の対撚線8を隔離可能であれば、その形状は特に制限されない。また、十字介在9は、ポリエチレン樹脂から構成されている。
上述のように、十字介在9は通信ケーブル1の長さ方向に沿って撚られており、それに伴い対撚線8同士も十字介在9に分離されながら撚られている。このときの撚りピッチは、50mm以下であればよいが、無理なく撚ることができる、または製造上の観点で30mm以上50mm以下が好ましく、40mm以上50mm以下がより好ましい。
上記ケーブル芯10の周囲には、押巻き20が設置されている。当該押巻き20は、ケーブル芯10中の導体2と遮蔽テープ30との距離を一定に保持するための部材である。押巻き20の種類は特に制限されないが、本実施形態では、押巻き20が例えば高密度ポリエチレンテープとすることができる。また、押巻き20の巻き方は特に制限されず、本実施形態では、ケーブル芯10の長さ方向に沿って横巻きされている。本明細書において「横巻き」とは、長尺なテープをケーブル芯10の長さ方向に沿ってらせん状に巻き付ける意であって、テープの側縁部を先に巻き付けたテープに重ねながら巻き付ける、という意である。押巻き20の厚さや枚数は、本実施形態の目的および効果を損なわない範囲であれば特に制限されない。
上記押巻き20の周囲には、遮蔽テープ30が設置されている。当該遮蔽テープ30は、上述のようにアルミ箔テープから構成されている。本明細書における「アルミ箔テープ」とは、アルミニウムのみから構成されるテープをいう。
上記遮蔽テープ30(アルミ箔テープ)における、厚さは特に制限されないが、30mm以上50mm以下が好ましく、35mm以上45mm以下がより好ましい。遮蔽テープ30の厚さが薄すぎると、強度が不十分になることがあり、一方で厚すぎると、巻き付けにくくなったりすることがある。
また、上記遮蔽テープ30(アルミ箔テープ)の幅は特に制限されないが、10mm以上20mm以下が好ましく、12mm以上15mm以下がより好ましい。遮蔽テープ30の幅が狭すぎると、巻き付けに時間がかかる。一方、遮蔽テープ30の幅が広すぎると、取り扱い性が低くなる。
ここで、上記遮蔽テープ30の巻き方は特に制限されないが、本実施形態では、遮蔽テープ30がケーブル芯10の長さ方向に沿って横巻きされていることが好ましい。本実施形態では、遮蔽テープ30が一定の幅で重なるように、巻き付けられている。
遮蔽テープ30を巻き付ける際の、遮蔽テープ30の重ね幅は、遮蔽テープ30の幅の1/4以上1/2程度が好ましい。またこのときの巻付ピッチは、10.0mm以上13.5mm以下が好ましい。重ね幅や巻付ピッチを当該範囲とすると、通信ケーブル1の性能がより安定しやすくなる。なお、巻付ピッチとは、遮蔽テープ30を押巻き20の周囲にらせん状に巻き付ける際、押巻き20を一周(360°)させるために必要な遮蔽テープ30の長さをいう。
また、遮蔽テープ30の外周には、外被40が形成されている。外被40はポリ塩化ビニル樹脂から構成されている。外被40はいわゆるシースであって、遮蔽テープ30の外周を被覆して通信ケーブル1の最外層を形成している。
次に上述の通信ケーブル1の製造方法について説明する。
まず、導体2として、軟銅線の単線を準備する。その後、導体2を長さ方向に搬送しながらポリエチレン樹脂を押出機のダイスから押し出し、導体2を絶縁体4で被覆して、絶縁電線6を形成する。続いて、2本の絶縁電線6を撚り合わせ対撚線8を形成し、4対の対撚線8を十字介在9に沿わせてケーブル芯10を構成する。
その後、ケーブル芯10を所定のピッチ(本実施形態では、50mm以下のピッチ)で撚り、押巻き20(高密度ポリエチレンテープ)をケーブル芯10に横巻きする。
当該押巻き20の周囲に、遮蔽テープ30(アルミ箔テープ)を、上述の巻付ピッチおよび重ね幅で横巻きする。その後、押巻き20および遮蔽テープ30を巻き付けたケーブル芯10を長さ方向に搬送しながら、ポリ塩化ビニル樹脂を押出機のダイスから押し出し、遮蔽テープ30を外被40で被覆する。これにより、通信ケーブル1が製造される。
以上の本実施形態によれば、高い周波数でも電気特性が安定であり、例えばカテゴリー8の規格も満足しうる通信ケーブルが得られる。
2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際標である持続可能な開発目標(SDGs)の目標4「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」に貢献することにもつながる。
(1)実験例1
(1.1)サンプル1
導体として、外径0.585mm(AWG23)の軟銅線(単線)を準備した。そして、絶縁体の樹脂として高密度ポリエチレンを準備し、これを押出機のダイスから押し出して導体を絶縁体で被覆した。その後、外径1mmの絶縁電線を2本撚り合わせ、外径2mm程度の対撚線を形成した。続いて、十字介在を準備し、4対の対撚線を十字介在に沿わせてケーブル芯を構成し、当該ケーブル芯をピッチ90mmで撚った。
その後、押巻き(高密度ポリエチレンテープ)を3枚準備し、上記ケーブル芯に横巻きした。さらに、遮蔽テープとしてAl/PETテープ(Al厚さ30μm、PET厚さ12μm、幅20mm)を準備し、これを押巻きの周囲に横巻きした。このとき、巻付ピッチは18.9mmとし、5mm(1/4ラップ)ずつ重ねて巻き付けた。その後、外被の樹脂としてポリ塩化ビニルを準備し、これを押出機のダイスから押し出して遮蔽テープを外被で被覆し、外径8.8mm程度の通信ケーブルを製造した。
(1.2)サンプル2~6
サンプル1において、ケーブル芯の撚りピッチを下記表1に示すように変更した。
それ以外は、サンプル1と同様に通信ケーブルを製造した。
(1.3)評価
各サンプルを30m切り出し、各切出し片について、LANケーブル自動測定機器(BETA LASER MIKE社製ES-2G)を用いて、入力インピーダンス(Zin)、反射減衰量(RL)、挿入損失(IL)および近端漏話減衰量(NEXT)を測定し以下の基準で評価した。
・Zin高周波スパイク
〇:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認されない
×:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認される
・RL
〇:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たしている
×:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たさない
・RL高周波スパイク
〇:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認されない
×:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認される
・IL
〇:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たしている
×:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たさない
・IL高周波スパイク
〇:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認されない
×:1000MHz超の周波数帯域でスパイク部が確認される
・NEXT
〇:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たしている
×:ANSI/TIA規格のカテゴリー8規格を満たさない
サンプル1~3とサンプル4~6との比較から、ケーブル芯の撚りピッチを短く変更することで、入力インピーダンス(Zin)および反射減衰量(RL)の高周波スパイク部(最大のスパイク部)が高周波数側に移動することが確認された。ただし、上記表1に示すように、サンプル1~6のいずれにおいても、入力インピーダンス(Zin)、反射減衰量(RL)、挿入損失量(IL)のいずれもが、所望の基準を満たさなかった。
(2)実験例2
(2.1)サンプル7
サンプル1において、導体として外径0.510mm(24AWG)の軟銅線(単線)を使用し、ケーブル芯の撚りピッチを40mとし、押巻きとして高密度ポリエチレンテープを2枚使用した。
それ以外は、サンプル1と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.2)サンプル8
サンプル7において、押巻きとして高密度ポリエチレンテープを1枚使用し、遮蔽テープの巻付ピッチを表2に示すように変更した。
それ以外は、サンプル7と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.3)サンプル9および10
サンプル8において、ケーブル芯の撚りピッチを表2に示すように変更した。
それ以外は、サンプル8と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.4)サンプル11
サンプル8において、遮蔽テープの幅および巻付ピッチを表2に示すように変更した。
それ以外は、サンプル8と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.5)サンプル12
サンプル11において、遮蔽テープをアルミ箔テープ(厚さ40μm)に変更した。
それ以外は、サンプル11と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.6)サンプル13および14
サンプル12において、遮蔽テープの幅および巻付ピッチを表2に示すように変更した。それ以外は、サンプル12と同様に通信ケーブルを作製した。
(2.7)評価
各サンプルを30m切り出し、各切出し片について、上記と同様に入力インピーダンス(Zin)、反射減衰量(RL)、挿入損失(IL)および近端漏話減衰量(NEXT)を測定し評価した。
上記表2に示されるように、ケーブル芯の撚りピッチを50mm以下にするだけでなく、遮蔽テープをアルミ箔に変更することで、各スパイク部が消失し、入力インピーダンス(Zin)、反射減衰量(RL)および挿入損失量(IL)がいずれも良好な結果となった。
1 通信ケーブル
2 導体
4 絶縁体
6 絶縁電線
8 対撚線
9 十字介在
10 ケーブル芯
20 押巻き
30 遮蔽テープ
40 外被
310 遮蔽テープ
310a PETフィルム
310b アルミニウム層

Claims (4)

  1. 複数対の対撚線を含むケーブル芯と、
    前記ケーブル芯を被覆する遮蔽テープとを備え、
    前記ケーブル芯の撚りピッチが40mm以上50mm以下であり、
    前記遮蔽テープがアルミ箔テープである、通信ケーブル。
  2. 請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、
    前記遮蔽テープがらせん状に巻き付けられており、
    前記遮蔽テープの巻付ピッチが10mm以上13.5mm以下である、通信ケーブル。
  3. 複数対の対撚線を含むケーブル芯と、
    前記ケーブル芯を被覆する遮蔽テープとを備える通信ケーブルの製造方法であって、
    前記ケーブル芯を40mm以上50mm以下のピッチで撚る工程と、
    前記遮蔽テープとしてアルミ箔テープを準備し当該遮蔽テープを前記ケーブル芯に横巻きする工程とを備える、通信ケーブルの製造方法。
  4. 請求項3に記載の通信ケーブルの製造方法において、
    前記遮蔽テープを横巻きする工程では、前記遮蔽テープを巻付ピッチ10mm以上13.
    5mm以下で前記ケーブル芯にらせん状に巻き付ける、通信ケーブルの製造方法。
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