JP2010232092A - シールド付きツイストペアケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストに効果的にクロストークを低減でき、特にケーブルとコネクタからなる配線システム全体のクロストークを低コストに効果的に低減でき、その端部に例えばRJ45のモジュラプラグを取り付けることができる、シールド付きツイストペアケーブルを提供する。
【解決手段】4つのツイストペア線2a,2b,2c,2dを束ね、その外周にシールド層4とシース5を設けて構成されると共に、1番〜8番の端子を有し、かつ、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番の端子が対となるコネクタに接続されるツイストペアケーブルにおいて、コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dのみに、その外周に個別シールド層10を設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばRJ45コネクタに接続されるシールド付きツイストペアケーブルに関するものである。
近年、オフィス等においてLAN(Local Area Network)の導入が盛んに行われている。オフィス等におけるLANを構成する情報配線システムでは、LANケーブルとして4対のツイストペア線を有する4対非シールド対より線(以下、UTPケーブルという)が多く用いられており、コネクタとしてRJ45コネクタ(8P8Cモジュラコネクタ)が一般的に用いられている。
RJ45コネクタのメス側となるモジュラジャックコネクタの一例を図5(a)に、そのモジュラジャックコネクタに用いられるモジュラジャックを図5(b)に、RJ45コネクタのオス側となるモジュラプラグの一例を図6(a)に示す。
図5(a)に示すように、モジュラジャックコネクタ51は、プリント基板52に、モジュラジャック53といわゆる110型と呼ばれる圧接端子アレイ54を搭載したものである。
モジュラジャック53は、図5(b)に示すように、モジュラプラグ61を挿入するための開口部55を有する中空のハウジング56と、このハウジング56の内部に組み込まれている1番〜8番の8本の端子(導体ピン)T1〜T8とから構成されており、1番の端子T1と2番の端子T2、3番の端子T3と6番の端子T6、4番の端子T4と5番の端子T5、7番の端子T7と8番の端子T8がそれぞれ対となっている。
各端子T1〜T8は、ハウジング56の内部から開口部55に向かって凸状に屈曲された形状となっており、凸状の屈曲部58と、モジュラプラグ61の端子P1〜P8とそれぞれ接触する突出部59と、ハウジング56を貫通しハウジング56の外部まで延出し、プリント基板52と電気的に接続される脚部60とを備える。プリント基板52には配線パターンが形成されており、その配線パターンを介して、各端子T1〜T8と圧接端子アレイ54とが電気的に接続される。
このモジュラジャック53に挿入されるモジュラプラグ61は、図6(a)に示すように、先端部に8個のスリット孔62が形成されたハウジング63と、スリット孔62を介して挿入され、UTPケーブルのツイストペア線を構成する各心線と電気的に接続される1番〜8番の8本の端子(導体ピン)P1〜P8を備える。
モジュラプラグ61をモジュラジャック53に挿入すると、各端子P1〜P8がモジュラジャック53の各端子T1〜T8の突出部59と接触し、それぞれ電気的に接続される。
UTPケーブルをモジュラプラグ61に接続する際の結線としては、T568AタイプとT568Bタイプと呼ばれる2通りの結線がある。一例として、T568Aタイプの結線を図6(b)に示す。図6(b)において、青対(ペア1)、橙対(ペア2)、緑対(ペア3)、および茶対(ペア4)は、UTPケーブルの4対のツイストペア線に付された色であり、EIA/TIA−568にて規格されている。
図6(b)に示すように、T568Aタイプの結線では、1番の端子P1と2番の端子P2に緑対(ペア3)のツイストペア線が接続され、3番の端子P3と6番の端子P6に橙対(ペア2)のツイストペア線が接続され、4番の端子P4と5番の端子P5に青対(ペア1)のツイストペア線が接続され、7番の端子P7と8番の端子P8に茶対(ペア4)のツイストペア線がそれぞれ電気的に接続される。T568Bタイプの結線は、図6(b)において、橙対(ペア2)と緑対(ペア3)のツイストペア線が入れ替わったものである。
このように、3番と6番の端子P3,P6に接続されるツイストペア線は、4番と5番の端子P4,P5に接続されるツイストペア線をまたいでいる特異な結線となっている。
モジュラジャック53内では、電気信号がモジュラジャック53の端子T1〜T8を伝送する際に各端子T1〜T8間でクロストークが発生してしまい、ツイストペア線間のクロストークの原因となっている。
具体的には、モジュラジャック53の端子T1〜T8の配置より、2番/3番、3番/4番、5番/6番、6番/7番の各端子間の距離が近いため、これら端子間での容量性結合、誘導性結合が大きくなり、これら端子に接続されるツイストペア線はモジュラジャック53内でクロストークの影響を受ける。特に、3番と6番の端子T3,T6に接続されるツイストペア線は、上記全ての組合せに該当することとなり、モジュラジャック53内でクロストークの影響を受けやすい構成となっている。
近年、通信速度の高速化により、LANケーブルおよびそのLANケーブルを接続するモジュラジャックへの電気特性の要求が厳しくなっており、ツイストペア線間のクロストーク、特性インピーダンスなどの要求水準が厳しくなっている。
ツイストペア線を使い100mの距離で10ギガbps伝送をするためのACat6(Augmented Category6)では、モジュラジャックの場合、100MHzにおける対間近端漏話減衰量(NEXT(loss);Near end crosstalk(loss))として54dB以上、250MHzにおける対間近端漏話減衰量として46dB以上、500MHzにおける対間近端漏話減衰量として34dB以上の絶対値が要求されている。ケーブルの場合、100MHzにおける対間近端漏話減衰量として44.3dB以上、250MHzにおける対間近端漏話減衰量として38.3dB以上、500MHzにおける対間近端漏話減衰量として33.8dB以上の絶対値が要求されている。
上記のモジュラジャックを4個と最長100mのケーブルを組み合わせて配線システムを構築し、その組み合わせられた配線システムに対しても、対間近端漏話減衰量が要求される。すなわち、100MHzにおける対間近端漏話減衰量として39.9dB以上、250MHzにおける対間近端漏話減衰量として33.1dB以上、500MHzにおける対間近端漏話減衰量として26.1dB以上の絶対値が要求されている。
さらに、10ギガbps伝送をツイストペア線にて行う場合、多条に敷設される4対のツイストペアケーブル同士が隣接することで引き起こされるケーブル間の漏話減衰量であるエイリアンクロストークも電気特性として要求されるようになってきた。
そこで、このような厳しい電気特性を満足し、クロストークの影響を低減するため、従来、全てのツイストペア線の外周に個別シールド層を設けたシールド付きツイストペアケーブルが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
全てのツイストペア線の外周に個別シールド層を設けることで、ツイストペア線に個別シールド層を形成していないUTPケーブルと比較して、ケーブル内でのツイストペア線間のクロストークを大幅に抑制することが可能となる。そのため、モジュラジャックにおけるクロストークの影響を考慮しても、配線システム全体としてクロストークの影響(近端漏話減衰量とエイリアンクロストーク)を低減することが可能となる。
特開2003−123554号公報 特開2000−156124号公報
しかしながら、従来のシールド付きツイストペアケーブルでは、全てのツイストペア線の外周に個別シールド層を形成するために、個別シールド層を形成しないケーブルよりもコストが2倍以上高くなってしまい、さらに、施工時(例えば、ケーブルの端部へのモジュラプラグの取り付け時)に全ての個別シールド層を取り除く必要があるため、施工に手間がかかる(すなわち敷設コストが高くなる)という問題があった。
また、ツイストペア線の外周に個別シールド層を形成すると、ツイストペア線と個別シールド層が接してツイストペア線周囲の実効誘電率が上がり、特性インピーダンスが規定値(例えば、100Ω±15Ω)を超えてしまう。そのため、ツイストペア線を構成する各心線の絶縁層を厚くして、特性インピーダンスを規定値に調整する必要が生じる。しかし、RJ45のモジュラプラグでは8個の各端子が1.016mm間隔で並んでいる関係上、受容できる各心線の絶縁層の外径に制限(1.02mm)がある。したがって、絶縁層を厚くして特性インピーダンスを規定値に保ったケーブルの端部にRJ45のモジュラプラグを取り付けることができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低コストに効果的にクロストークを低減でき、特にケーブルとコネクタからなる配線システム全体のクロストークを低コストに効果的に低減でき、その端部に例えばRJ45のモジュラプラグを取り付けることができる、シールド付きツイストペアケーブルを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、4つのツイストペア線を束ね、その外周にシールド層とシースを設けて構成されると共に、1番〜8番の端子を有し、かつ、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番の端子が対となるコネクタに接続されるツイストペアケーブルにおいて、前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線のみに、その外周に個別シールド層を設けたシールド付きツイストペアケーブルである。
前記各ツイストペア線の間に、各ツイストペア線間を遮蔽するための十字介在物を配置してもよい。
前記各ツイストペア線を束ねた中心部に抗張力体を配置してもよい。
前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線を構成する心線が発泡コアからなってもよい。
前記個別シールド層の内周に個別シース層を設け、該個別シース層の厚さを調整することにより、前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線の特性インピーダンスを調整してもよい。
前記コネクタの1番と2番、4番と5番、7番と8番の端子に接続されるツイストペア線に、前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線に設けられた前記個別シールド層の外径と同じ外径となるように、外径調整用シース層をそれぞれ設けてもよい。
前記コネクタが、RJ45コネクタであってもよい。
また、本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、4つのツイストペア線を束ね、その外周にシールド層とシースを設けて構成されるツイストペアケーブルにおいて、前記4つのツイストペア線のうち一つのツイストペア線のみに、その外周に個別シールド層を設けたシールド付きツイストペアケーブルである。
本発明によれば、低コストに効果的にクロストークを低減でき、特にケーブルとコネクタからなる配線システム全体のクロストークを低コストに効果的に低減でき、その端部に例えばRJ45のモジュラプラグを取り付けることができる、シールド付きツイストペアケーブルを提供できる。
本発明の一実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブルの横断面図である。 本発明の一実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブルの横断面図である。 本発明の一実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブルの横断面図である。 本発明の一実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブルの横断面図である。 図5(a)はモジュラジャックコネクタの斜視図であり、図5(b)はそのモジュラジャックコネクタに用いるモジュラジャックの縦断面図である。 図6(a)はモジュラプラグの正面図であり、図6(b)はT568Aタイプの結線を説明する図である。 図7(a)は本発明に係るシールド付きツイストペアケーブルに好適に使用できるモジュラプラグの一実施形態の正面図であり、図7(b)はモジュラプラグの他の実施形態の正面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブルの横断面図である。
図1に示すように、シールド付きツイストペアケーブル1は、4つのツイストペア線2a,2b,2c,2dを束ね、その外周におさえ巻きテープを横巻きしておさえ巻き層3を形成し、そのおさえ巻き層3の外周に、シールド層4とシース5を順次設けて構成される。
シールド付きツイストペアケーブル1は、1番〜8番の端子を有し、かつ、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番の端子が対となるコネクタ、具体的には、RJ45コネクタ(8P8Cモジュラコネクタ)に接続されるものである。
本実施形態では、一例として、ツイストペア線2aがEIA/TIA−568における青対(ペア1)、ツイストペア線2bが緑対(ペア3)、ツイストペア線2cが茶対(ペア4)、ツイストペア2dが橙対(ペア2)であり、T568Aタイプの結線によりRJ45コネクタに接続する場合を説明する。
すなわち、青対(ペア1)のツイストペア線2aはRJ45コネクタの4番と5番の端子に接続され、緑対(ペア3)のツイストペア線2bは1番と2番の端子、茶対(ペア4)のツイストペア線2cは7番と8番の端子、橙対(ペア2)のツイストペア線2dは3番と6番の端子に接続されるものとする。
ツイストペア線2aとツイストペア線2d、ツイストペア線2bとツイストペア線2cは、対角に位置するように配置され、各ツイストペア線2a,2b,2c,2d間には、各ツイストペア線2a,2b,2c,2d間を遮蔽するための十字介在物6が配置される。
十字介在物6としては、例えば、PE(ポリエチレン)などの可とう性を有するプラスチックの表面に、軟磁性粉末を有機溶剤中に分散させた電磁遮蔽体を塗布したものを用いるとよい。軟磁性粉末としては、高周波透磁率の大きなものを用いるとよく、例えば、鉄アルミ珪素合金や鉄ニッケル合金などを用いるとよい。
ツイストペア線2a,2b,2c,2dを構成する心線7は、軟銅などの金属導体からなる単線または撚線の中心導体8の外周に、絶縁層9を設けてなる。
絶縁層9は誘電率が低いものであることが望ましく、本実施形態では、心線7として、絶縁層9を発泡性樹脂で形成した発泡コアを用いた。絶縁層9に用いる発泡性樹脂としては、例えば、発泡PEが挙げられる。本実施形態では、全てのツイストペア線2a,2b,2c,2dの心線7を発泡コアで形成したが、少なくともツイストペア線2dの心線7が発泡コアで形成されればよく、他のツイストペア線2a,2b,2cの絶縁層9は非発泡の樹脂(例えば、PE)で形成されてもよい。
シールド層4は、例えば、アルミニウムとポリエステルを張り合わせたラミネートテープ(アルミテープ)をラップ巻きして形成される。また、シース5は、シールド層4の外周に、例えば、鉛フリーPVC(ポリ塩化ビニル)などの樹脂を押出し成形すことにより形成される。
本実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブル1では、RJ45コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dのみに、その外周に個別シールド層10が設けられる。個別シールド層10は、例えば、アルミテープをラップ巻きして形成される。
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るシールド付きツイストペアケーブル1では、RJ45コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dのみに、その外周に個別シールド層10を設けている。
図5(a),(b)および図6(a),(b)で説明したように、RJ45コネクタのモジュラジャック53内では、その端子T1〜T8の配置から、2番/3番、3番/4番、5番/6番、6番/7番の各端子間の距離が近いため、その容量性結合、誘導性結合が大きく、ツイストペア線2a,2b,2c,2d間のクロストークの原因となってしまい、特に、3番と6番の端子T3,T6に接続されるツイストペア線2dがモジュラジャック53内でクロストークの影響を受けやすい構成となっている。
ケーブルとコネクタ(RJ45コネクタ)全体としてクロストークの影響を考えると、クロストーク(近端漏話減衰量)の影響を低減するためには、近端漏話減衰量に対するマージンを十分に有するケーブル、コネクタを用いることが望ましい。しかし、近端漏話減衰量に対するマージンを十分に有するコネクタの作製は非常に困難であることから、上記マージンを十分に有するケーブルを用いることが望ましいといえる。
近端漏話減衰量に対するマージンを十分に有するケーブルを得るためには、各ツイストペア線のシールド性を向上させる必要があるが、上記マージンを高くするために全てのツイストペア線に個別シールドを設けたのでは、コストが高くなり、施工に手間がかかることとなってしまう。
そこで、本実施形態では、コネクタ(RJ45コネクタ)において最もクロストークの影響を受けやすい3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dのシールド効果を大きくして、3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dの近端漏話減衰量に対するマージンを高くするようにした。これにより、ケーブルとコネクタ全体としてクロストークを効果的に低減することが可能となり、クロストーク低減の性能を効果的に向上させることができる。具体的には、ANSI/TIA/EIA−568−B.2−10で規格されるACat6(Augmented Category6;伝送周波数500MHz)を十分に上回る性能を有するシールド付きツイストペアケーブル1を実現できる。
さらに、個別シールド層10を設けるのが3番と6番のツイストペア線2dのみであるから、全てのツイストペア線に個別シールド層を設けた場合と比較して、製造コストを抑制することが可能となり、低コストなシールド付きツイストペアケーブル1を実現できる。また、施工時に1つの個別シールド層10を取り除くだけでよいので、施工に手間がかからない。
また、ツイストペア線の外周に個別シールド層を形成すると、ツイストペア線と個別シールド層が接して実効誘電率が上がり、特性インピーダンスが高くなるが、本実施形態では、絶縁層9に発泡性樹脂を用いているため、絶縁層9の誘電率を低くすることができ、絶縁層9の外径を大きくすることなく、特性インピーダンスを規定値(例えば、100Ω)に調整することが可能となる。
RJ45コネクタでは、モジュラプラグにて各心線を整列部材の貫通孔に挿入して整列させるために、絶縁層9の外径に制限がある。従来のように全てのツイストペア線に個別シールド層を設けた場合、特性インピーダンスを調整するために全ての心線の絶縁層の外径が大きくなってしまい、シールド付きツイストペアケーブルをモジュラプラグにアセンブルすることが非常に困難となってしまう。そのため、既存のモジュラプラグを用いることができず、専用のモジュラプラグを用いる必要が生じ、コストがかかるという課題があった。
本実施形態では、1つのツイストペア線2dのみに個別シールド層10を形成しており、さらには、絶縁層9として発泡性樹脂を用いているので、たとえツイストペア線2dの絶縁層9の外径がモジュラプラグの制限値より大きくなった場合でも、部分的に手で絞るなどして整列部材の貫通孔に挿入し、既存のモジュラプラグにアセンブルすることが可能である。
すなわち、シールド付きツイストペアケーブル1によれば、特性インピーダンスの調整のために絶縁層9の外径が大きくなった場合であっても、容易にシールド付きツイストペアケーブル1をモジュラプラグにアセンブルすることができる。
上記実施形態では、T568Aタイプの結線によりRJ45コネクタに接続する場合を説明したが、T568Bタイプの結線を用いる場合も同様に、3番と6番の端子に接続されるツイストペア線、すなわち緑対(ペア3)のツイストペア線2bのみに、その外周に個別シールド層10を形成するようにすればよい。この場合、青対(ペア1)のツイストペア線2aの対角位置に緑対(ペア3)のツイストペア線2bを配置することが望ましい。
また、一方をT568Aタイプの結線とし、他方をT568Bタイプの結線とする場合(いわゆるクロスケーブルとして用いる場合)は、T568Aタイプの結線で橙対(ペア2)のツイストペア線2dが、T568Bタイプの結線で緑対(ペア3)のツイストペア線2cが3番と6番の端子に接続されることとなる。よってこの場合、これら両方のツイストペア線2c,2dの外周にそれぞれ個別シールド層10を形成することが望ましい。
また、RJ45コネクタの1番と2番、4番と5番、7番と8番の端子に接続されるツイストペア線2a,2b,2cに、RJ45コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dに設けられた個別シールド層10の外径と同じ外径となるように、外径調整用シース層(図示せず)をそれぞれ設けるようにしてもよい。これにより、全てのツイストペア線2a,2b,2c,2dの外径が統一されるため、外観の良好なシールド付きツイストペアケーブルを実現できる。
以下、本発明の他の実施の形態について説明する。
図2に示すシールド付きツイストペアケーブル21は、図1のシールド付きツイストペアケーブル1において、心線7に発泡コア用いて絶縁層9の誘電率を低くする代わりに、RJ45コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dの個別シールド層10の内周に、実効誘電率を調整するための個別シース層22を形成したものである。
個別シース層22は、例えば、PEからなる。この個別シース層22の厚さを調整することで、ツイストペア線2dの特性インピーダンスを規定値(例えば、100Ω)に調整するとよい。心線7の絶縁層9としては、例えば、非発泡のPEからなるものを用いるとよい。
絶縁層9を発泡性樹脂で形成する場合、ガスを注入して発泡させる必要があるため生産速度が低くなり、生産性が悪いという課題があるが、シールド付きツイストペアケーブル21では、個別シールド層10の内周に個別シース層22を設けることで、絶縁層9を発泡性樹脂で形成する必要がなくなり、生産性を向上させることができる。
また、個別シース層22の厚さを調整することで実効誘電率(特性インピーダンス)を調整可能となるため、絶縁層9の外径を小さくすることが可能となり、モジュラプラグへのアセンブリがより容易となる。
図3に示すシールド付きツイストペアケーブル31は、図1のシールド付きツイストペアケーブル1において、十字介在物6を省略し、各ツイストペア線2a,2b,2c,2dを束ねた中心部に抗張力体32を配置したものである。
抗張力体32は、シールド付きツイストペアケーブル31の終端に設けられるRJ45コネクタのモジュラプラグに固定される。
抗張力体32を設けることにより、シールド付きツイストペアケーブル31に外部から引張りなどの力が加わったときでも、各ツイストペア線2a,2b,2c,2dの断線を防ぎ、各ツイストペア線2a,2b,2c,2dとモジュラプラグの接続部分を保護することが可能となる。
図4に示すシールド付きツイストペアケーブル41は、図3のシールド付きツイストペアケーブル31において、RJ45コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線2dの個別シールド層10の内周に、実効誘電率を調整するための個別シース層42を形成したものである。
シールド付きツイストペアケーブル41によれば、図2のシールド付きツイストペアケーブル21と同様に、絶縁層9を発泡性樹脂で形成する必要がなくなるため、生産性を向上させることができる。また、抗張力体32を設けているため、各ツイストペア線2a,2b,2c,2dの断線を防ぎ、各ツイストペア線2a,2b,2c,2dとモジュラプラグの接続部分を保護することが可能となる。
図7(a),(b)に、本発明のシールド付きツイストペアケーブルに好適に使用できるモジュラプラグの正面図を示す。
図7(a)のモジュラプラグ71は、ハウジング72と、ハウジング72内の8個の端子(導体ピン)P1〜P8と、ハウジング72内に形成された8個の心線挿入用孔S1〜S8を備える。シールド付きツイストペアケーブルの端部にモジュラプラグ71を取り付ける際、ツイストペア線の各心線を心線挿入穴S1〜S8に挿入し、圧着固定して、取り付ける。このモジュラプラグ71では、心線挿入用孔S1〜S8が、1番、2番、7番と8番の横列と、3番〜6番の横列の2列に配置されている。
モジュラプラグ71によれば、心線挿入用孔S1〜S8が、1番、2番、7番と8番の横列と、3番〜6番の横列の2列に配置されていることにより、1番〜8番の心線挿入用孔S1〜S8が1列に配置される構成と比較して、3番および6番の心線と他の心線との間に空間を大きくとることができる。これにより、3番と6番のツイストペア線の各心線の絶縁層の外径を、実効誘電率を下げるために、他の心線よりも大きくした場合でも、シールド付きツイストペアケーブルの8本の心線をモジュラプラグ71内の心線挿入用孔S1〜S8に挿入して取り付けることが容易となる。よって、モジュラプラグ71は本発明のシールド付きツイストペアケーブルの端部に容易に取り付けることができる。
図7(b)に示すモジュラプラグ75は、心線挿入用孔S1〜S8が、1番、2番、4番、5番、7番と8番の横列と、3番、6番の横列の2列に配置されている。図7(b)のモジュラプラグ75においても、図7(a)のモジュラプラグ71と同様に、本発明のシールド付きツイストペアケーブルの端部に容易に取り付けることができる。
本発明は、上記実施形態には限定されず、当業者にとって想到し得る本明細書に説明された基本的教示の範囲に含まれる全ての変更、および代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。
1 シールド付きツイストペアケーブル
2a,2b,2c,2d ツイストペア線
4 シールド層
5 シース
10 個別シールド層

Claims (8)

  1. 4つのツイストペア線を束ね、その外周にシールド層とシースを設けて構成されると共に、1番〜8番の端子を有し、かつ、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番の端子が対となるコネクタに接続されるツイストペアケーブルにおいて、
    前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線のみに、その外周に個別シールド層を設けたことを特徴とするシールド付きツイストペアケーブル。
  2. 前記各ツイストペア線の間に、各ツイストペア線間を遮蔽するための十字介在物を配置した請求項1記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  3. 前記各ツイストペア線を束ねた中心部に抗張力体を配置する請求項1記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  4. 前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線を構成する心線が発泡コアからなる請求項1〜3いずれかに記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  5. 前記個別シールド層の内周に個別シース層を設け、該個別シース層の厚さを調整することにより、前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線の特性インピーダンスを調整する請求項1〜3いずれかに記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  6. 前記コネクタの1番と2番、4番と5番、7番と8番の端子に接続されるツイストペア線に、前記コネクタの3番と6番の端子に接続されるツイストペア線に設けられた前記個別シールド層の外径と同じ外径となるように、外径調整用シース層をそれぞれ設けた請求項1〜5いずれかに記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  7. 前記コネクタが、RJ45コネクタである請求項1〜6いずれかに記載のシールド付きツイストペアケーブル。
  8. 4つのツイストペア線を束ね、その外周にシールド層とシースを設けて構成されるツイストペアケーブルにおいて、
    前記4つのツイストペア線のうち一つのツイストペア線のみに、その外周に個別シールド層を設けたことを特徴とするシールド付きツイストペアケーブル。
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