JP7453883B2 - 計測装置及び計測システム - Google Patents

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Description

本発明は、計測装置及び計測システムに関し、エレベーターかご等の移動体の移動に係る情報を算出する計測装置及び計測システムに適用して好適なものである。
従来、移動体として乗りかご(以下、「エレベーターかご」、あるいは「かご」と記す)を備えるエレベーターでは、エレベーターかごの位置やエレベーターかごの移動速度等を監視するための安全装置としてガバナロープが使われてきた。
そして近年、ガバナロープの代わりとなる、非接触式でエレベーターかごの位置及び移動速度を計測するセンサ(以下、「位置移動速度センサ」と記す)が知られている。例えば特許文献1には、エレベーターかご上に設置したイメージセンサにより昇降路内に存在する構造物を撮影し、エレベーターかごの位置及び移動速度を計測する光学式の位置移動速度センサが開示されている。非接触式の位置移動速度センサでは、ガバナロープのような長尺な構造物が不要となるので、据付性及び保全性が向上するという効果があり、さらに、滑りによる測定誤差が発生しないという効果もある。
国際公開第2019/239536号
ところで、エレベーターかごの運行に際して、エレベーターかごの位置及び移動速度を検出する計測装置は、かごが昇降路内のドアゾーンに安全に着床したことを検知し、ドアゾーン外では戸の開閉装置が作動しないように制御する必要がある。しかしながら、上述した従来の光学式の位置移動速度センサは、イメージセンサにより撮像した構造物の画像の時間差分に基づいて、移動距離を相対的に計測するものであり、独立した別の構成と組み合わせることでしか基準位置を検出することができなかった。そのため、昇降路内に設けられた基準位置の絶対的な位置を、高速移動するエレベーターかご上から高速かつ高精度に計測することが難しいという課題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、移動体の移動行路における絶対的な位置を高速かつ高精度に計測することが可能な計測装置及び計測システムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するための手段として、本発明においては以下が提供される
かる課題を解決するため本発明においては、移動路を移動する移動体に設置されて、前記移動体の位置を計測する計測装置であって、所定周期で発生されるゲート信号に応答して、前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、前記光による前記静止構造物からの散乱光を撮像面に結像する結像部と、前記ゲート信号で規定される露光時間に亘って、前記撮像面に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換する撮像部と、前記ゲート信号を前記所定周期で生成するとともに、前記撮像部で変換された前記電気信号に画像処理を施して撮像画像を生成し、前記撮像画像に基づいて、前記移動体の絶対的な位置に係る情報を算出する画像処理部と、を備え、前記画像処理部は、前記撮像画像に前記静止構造物に設置されたマーカの画像が含まれる場合に、当該撮像画像における前記第1の方向に垂直な第2の方向の明暗の輝度変化を利用して、前記マーカの絶対的な位置の基準を示す基準線を特定するマーカ認識処理と、前記マーカ認識処理で特定された前記基準線からの前記移動体の移動量を算出する移動量算出処理と、を実行する計測装置が提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、移動路を移動する移動体の位置を計測する計測システムであって、前記移動体に設置される計測装置と、前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物に、前記第1の方向に沿って所定間隔ごとに少なくとも1つずつ設置されたマーカと、を備える計測システムが提供される。この計測システムにおいて、前記計測装置は、所定周期で発生されるゲート信号に応答して、前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、前記光による前記静止構造物からの散乱光を撮像面に結像する結像部と、前記ゲート信号で規定される露光時間に亘って、前記撮像面に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換する撮像部と、前記ゲート信号を前記所定周期で生成するとともに、前記撮像部で変換された前記電気信号に画像処理を施して撮像画像を生成し、前記撮像画像に基づいて、前記移動体の絶対的な位置に係る情報を算出する画像処理部と、を有し、前記画像処理部は、前記撮像画像に何れかの前記マーカの画像が含まれる場合に、当該撮像画像における前記第1の方向に垂直な第2の方向の明暗の輝度変化を利用して、前記マーカの絶対的な位置の基準を示す基準線を特定するマーカ認識処理と、前記マーカ認識処理で特定された前記基準線からの前記移動体の移動量を算出する移動量算出処理と、を実行する。
本発明によれば、移動体の移動行路における絶対的な位置を高速かつ高精度に計測することができる。
本発明の第1の実施形態によるエレベーターシステム10の構成例を示す図である。 計測システム100の構成例を示す図である。 画像処理部240の内部構成例を示す図である。 画像処理部240による計測処理の処理手順例を示すフローチャートである。 かご120の移動時の撮像画像の変化を説明するための図である。 制御部310が撮像部230に送信するゲート信号のタイミングチャートの一例を示す図である。 露光時間中の撮像画像の輝度分布の例を示す図である。 輝度マーカ150の具体例を示す図である。 輝度マーカ151の撮像画像の輝度分布の一例を示す図である。 輝度マーカ150と計測装置110の撮像領域とのサイズ関係を説明するための図である。 エレベーターかご120の復帰運行制御の工程を説明するための概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る計測装置1200について、結像部1220の内部構成例を中心に示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る計測装置1300について、結像部1320の内部構成例を中心に示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る計測装置1400について、結像部1420の内部構成例を中心に示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る計測システム1500の構成例を示す図である。 計測装置110を車両に適用した車両位置決めシステム1600の構成例を示す図である。 計測装置110をクレーンに適用したクレーン位置決めシステム1700の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述する。以下に詳述する本発明の各実施形態では、移動体に設置された計測装置と、移動体を案内する行路(移動行路)に配置された輝度マーカと、を備えて構成される計測システムを用いて、行路に設けられた基準位置を認識し、基準位置により定められる移動体の絶対的な位置を、高速かつ高精度に計測する装置、システム、及び方法について説明する。但し、本発明は、以下に説明する各実施形態に限定されるものではない。
各実施形態に示す計測装置は、移動体上部に載置され、移動体の移動に係る情報(具体的には、移動体の絶対的な位置、移動体の移動速度、移動体の加速度、移動体の振動等)を計測する。例えば、計測装置は、制御部で発生したゲート信号に応答して、移動体から被写体である静止構造物の表面に向けて、光送信部から光を照射(送信)する。そして、計測装置は、静止構造物の表面で跳ね返された光(正反射光及び拡散反射光を含み得る光であり、以下では、「散乱光」と記す)を、結像部を介して撮像部の撮像面に入射し、撮像部において光信号を電気信号に光電変換する。そして、計測装置は、変換した電気信号から生成した画像を基に、マーカ認識部において、基準位置に係る情報(具体的には、基準となる輝度マーカの有無、輝度マーカに具備される基準位置、輝度マーカごとに割り当てられた基準位置を区別するID等)を計測する。また、計測装置は、変換した電気信号から生成した画像を基に、画像処理部において、移動体の移動に係る情報(具体的には、移動体の基準位置からの移動距離、移動体の移動速度、移動体の振動等)を計測する。そして、計測装置は、基準位置に係る情報と移動体の移動に係る情報とに基づいて、移動行路における移動体の絶対的な位置の情報を算出し、算出した情報を、移動体の運行制御あるいは安全装置の制御を行う移動体制御部に送信する。そして移動体制御部は、計測装置で算出された移動体の絶対的な位置の情報に基づいて、移動体の運行制御や安全装置の制御を行う。
また、いくつかの実施形態では、本発明に係る計測装置が設置される移動体として、エレベーターかごを例に挙げて説明するが、本発明を適用可能な移動体はエレベーターかごに限定されない。各実施形態で示す技術は、人工的な研磨の傷があるような静止構造物(例えば、ガイドレール、線路、道路等)に沿って移動する移動体(例えば、自動ドア、列車、車、クレーン等)にも適用できる。なお、本明細書において「光」とは電磁波を指し、具体的には、可視光の他、マイクロ波、テラヘルツ波、赤外線、紫外線、X線等であってもよい。同様に、本発明を適用可能な計測システムも、エレベーターシステムに組み込まれる計測システムに限定されるものではなく、例えば、自動運転が制御される車両の位置決めシステムや、クレーンの位置決めシステム等にも適用可能である。
また、以下の説明では、同種の要素を区別せずに説明する場合には、枝番を含む参照符号のうちの共通部分(枝番を除く部分)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合には、枝番を含む参照符号を使用することがある。例えば、撮像領域を特に区別せずに説明する場合には「輝度マーカ150」と記載するのに対して、個々の計測部(撮像領域)を区別して説明する場合には「輝度マーカ150-1」や「輝度マーカ150-2」のように記載することがある。
(1)第1の実施形態
(1-1)エレベーターシステム10の構成
図1は、本発明の第1の実施形態によるエレベーターシステム10の構成例を示す図である。
図1に示すように、エレベーターシステム10は、計測システム100を含んで構成され、計測システム100は、建屋(図示は省略)の昇降路(移動体の移動行路)内を昇降するエレベーターかご120の上部に載置された計測装置110と、昇降路内の基準位置を示すために設置された複数の輝度マーカ150(個別には例えば、輝度マーカ150-1,150-2)と、を備えて構成される。また、図1に示したように、エレベーターシステム10には、エレベーターかご120、エレベーター制御部130、またはガイドレール140が含まれるが、これらの構成要素の少なくとも何れかは、計測システム100に含まれるとしてもよい。
計測装置110は、エレベーターかご120の運行制御を行うために有用な信号情報(例えば、エレベーターかご120の位置、移動速度、加速度等に関する信号情報)を、エレベーター制御部130に出力する。エレベーター制御部130は、エレベーターかご120の運行の制御及び安全装置の制御等を行う。なお、計測装置110は、エレベーターかご120の上部に配置場所を限定されるものではなく、上部以外、例えば側面部や下部等に配置されてもよい。
ガイドレール140は、昇降路内に配置された静止構造物の一例であって、昇降路内に移動体の移動方向(図1ではy軸方向)に沿って配置され、エレベーターかご120のガイドローラ(図示は省略)に接触して、移動体(エレベーターかご120)の移動を支持する。そして輝度マーカ150は、ガイドレール140のある1面(例えば、ガイドローラと接触する摺動面)の頂部若しくは側部、ガイドレール140のボルトで壁面に締結されるフランジ面、または、上記摺動面と上記フランジ面との境界に位置する首部等に、所定の間隔で配置される。
なお、輝度マーカ150は、例えば、シールのような形態で貼付されるとするが、経年劣化による汚れや錆などの外乱に強い機械的な刻印やレーザーマーカーにより、ガイドレール140に加工を施して実現されてもよい。あるいは、輝度マーカ150には、輝度が高く高いS/N比で認識できる、ガイドレール140に事前に埋め込んだLEDのようなインジケーターを用いてもよい。
図2は、計測システム100の構成例を示す図である。図2に示すように、計測装置110は、光送信部210、結像部220、撮像部230、及び画像処理部240を含んで構成される。なお、図2では、光路を矢印付きの破線で示し、電気信号の経路を矢印付きの実線で示している。
光送信部210は、光源(図示は省略)を備え、被写体であるガイドレール140と、ガイドレール140に具備される輝度マーカ150に向けて光を照射するように配置される。光送信部210の光源には、LED(Light Emitting Diode)やハロゲンランプのような時間的かつ空間的にインコヒーレントな光源を用いてもよいし、レーザー光源のような時間的かつ空間的にコヒーレントな光源を用いてもよい。
結像部220は、光送信部210からガイドレール140の表面またはガイドレール140に具備される輝度マーカ150に向けて照射された光である出射光線(出射光)がガイドレール140の表面または輝度マーカ150で散乱された散乱光を、撮像部230の撮像面に結像させる光学系として構成されている。
撮像部230は、結像部220からの光信号(ガイドレール140の表面または輝度マーカ150の表面における散乱輝度分布を示す光信号)であって、複数の画素(ピクセル)を含む撮像面に結像された光信号を、画素の輝度に応じた電気信号に変換し、変換した電気信号を、暗視野画像を示す画像信号として画像処理部240に送信する。なお、本実施形態において撮像部230が画像処理部240に送信する画像信号は、暗視野画像を示すものに限定されるものではなく、例えば明視野画像等を示すものであってもよい。撮像部230には、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を用いることができる。また、撮像部230は、二次元のエリアセンサであってもよいし、かご120の昇降方向に空間分解の機能を有する一次元のラインセンサであってもよい。
なお、計測システム100は、光送信部210からの出射光及びその散乱光の経路中に、結像部220以外にバンドパスフィルタ等の波長選択式フィルタを設けて、所望の波長以外の外光を除去するようにしてもよい。また、計測システム100は、砂塵や埃等が計測装置110に入らないように、計測装置110を防護する目的で、上記入射光及び散乱光の経路中に窓材等を設けるようにしてもよい。
画像処理部240は、撮像部230から受信した画像信号(撮像面に結像された光信号が変換された電気信号)に対して所定の画像処理を実行し、当該画像処理によって生成される撮像画像に基づいて、エレベーターかご120の移動に係る情報(かご移動関連情報)、及び輝度マーカ150に具備された基準位置に係る情報(基準位置関連情報)を算出し、これらの情報をエレベーター制御部130に送信する。画像処理部240は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、またはマイクロコントローラのような情報処理記憶媒体によって構成されてもよいし、FPGA(Field-Programmable Gate Array)のような論理回路素子等によって構成されてもよい。
(1-2)画像処理部240の構成、及び画像処理部240による計測処理
以下に、画像処理部240の内部構成、及び画像処理部240で実施される処理について詳しく説明する。
図3は、画像処理部240の内部構成例を示す図である。図3に示したように、画像処理部240は、制御部310、移動量算出部320、輝度マーカ認識部330、及び通信部340を含んで構成される。
制御部310は、複数のゲート信号(ゲートパルス信号)を生成し、生成した複数のゲート信号のうち一方のゲート信号を光送信部210に送信し、他方のゲート信号を撮像部230に送信する。光送信部210に送信されるゲート信号は、光送信部210における光源の駆動時間を規定するタイミング信号として用いられる。撮像部230に送信されるゲート信号は、撮像部230における露光時間を規定するタイミング信号として用いられる。そして制御部310は、撮像部230からの電気信号に対して所定の画像処理を実施し、画像処理後の画像を移動量算出部320及び輝度マーカ認識部330に送信する。なお、制御部310による画像処理は、具体的には例えば、撮像部230からの電気信号(例えば暗視野画像を示す画像信号)を、ガイドレール140の表面の散乱輝度分布に応じた画像に空間分解する処理である。
移動量算出部320は、制御部310から受信した画像処理の結果に基づいて、エレベーターかご120の移動に係る情報(かご移動関連情報)を算出し、算出した信号情報を通信部340に送信する。かご移動関連情報には、具体的には例えば、かご120の位置や移動速度等を示す情報が含まれる。
輝度マーカ認識部330は、制御部310から受信した画像処理後の画像に対して、輝度マーカ150を認識する画像認識処理を行い、輝度マーカ150に具備された基準位置に係る情報(基準位置関連情報)を算出し、算出した信号情報を通信部340に送信する。基準位置関連情報には、具体的には例えば、基準となる輝度マーカ150の有無、輝度マーカ150に具備される基準位置(輝度マーカ150ごとに割り当てられた基準位置)を識別するためのID(詳細は「IDパターン」として後述する)等を示す情報が含まれる。
通信部340は、移動量算出部320から受信したかご移動関連情報と輝度マーカ認識部330から受信した基準位置関連情報とを、エレベーター制御部130が受信可能な通信プロトコル(例えばCAN(Controller Area Network)通信等のプロトコル)に従って変換し、変換後の信号情報をエレベーター制御部130に出力する。
図4は、画像処理部240による計測処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図4によれば、画像処理部240は、制御部310によって生成されるゲート信号に基づいて測定を開始し、制御部310が、フレームiごとに撮像部230から電気信号で送信される画像I(i)を取得する(ステップS101)。フレームiは、後述するフレーム周期Δtの整数倍の時間であることが好ましい。また、前述したように、画像I(i)は、例えば暗視野画像である。そして、ステップS101において制御部310は、取得した画像I(i)を、制御部310内の記憶素子(メモリ)に格納する。なお、画像I(i)が格納される記憶素子は、画像処理部240が有するレジスタ等の揮発性メモリを用いるとしてもよいし、外部に配置された不揮発性メモリを用いるとしてもよい。
ステップS101の処理後は、ステップS102~S104の処理と、ステップS105の処理とが並列に実行される。なお、後述するように、ステップS104では、ステップS105の処理結果が利用される。
ステップS102~S104では、移動量算出部320が、かご移動関連情報として、例えば、かご120の位置(輝度マーカ150の基準位置からのかご120の総移動量)、及びかご120の移動速度Vを算出する。以下に詳しく説明する。
まず、移動量算出部320は、ステップS101で記憶素子に格納された第iフレームの画像I(i)を記憶素子から読み出すとともに、第iフレームよりもkフレーム前(kは1以上の整数)に記憶素子に格納された第i-kフレームの画像I(i-k)を記憶素子から読み出し、画像I(i)と画像I(i-k)との差分に基づいて、第i-kフレームから第iフレームまでのかご120の移動量Δyを計算する(ステップS102)。
なお、ステップS102におけるかご120の移動量Δyの計算について、後述する図5では、撮像画像の例を示すことにより、より具体的なイメージを補足する。
また、ステップS102において、最新の画像I(i)との差分をとる画像I(i-k)の選択方法は、iフレーム前の画像を選択するようにしてもよいし(k=1)、複数フレーム前の画像を選択するようにしてもよい(k=2以上の整数)。また、かご120の移動量Δyの算出方法は、例えば、画像I(i)と画像I(i-k)との類似度の指標である相互相関関数を計算し、その相互相関関数のピーク座標位置のy成分(かご120の昇降方向と同方向の成分)を、かご120の移動量Δyとして推定する。なお、ピーク座標位置のy成分から移動量Δyを推定する方法は、特定の方法に限定されない。例えば、最大位置のピーク座標から推定してもよいし、最大位置近傍の数点を用いて最小二乗フィッティングを行って推定する等してもよい。
次に、移動量算出部320は、画像I(i-k)から画像I(i)までの経過時間k×Δtを算出し、移動量Δyと時間k×Δtの比をとることにより、かご120の移動速度Vを計算する(移動速度V=Δy/(k×Δt))(ステップS103)。
そしてさらに、移動量算出部320は、ステップS105で輝度マーカ認識部330によって移動量算出の基準として認識された輝度マーカ150の基準位置に、かご120の移動量Δyを逐次累積加算することにより、上記基準位置からのかご120の総移動量を計算する(ステップS104)。
一方、ステップS105では、輝度マーカ認識部330が、第iフレームの画像I(i)に含まれる輝度マーカ150を移動量算出の基準として、基準位置関連情報を算出する。
より詳細には、輝度マーカ認識部330は、第iフレームの画像I(i)を記憶素子から読み出し、画像I(i)に対する画像認識処理を行うことによって、画像I(i)における輝度マーカ150の有無を判断する。画像I(i)に輝度マーカ150が存在した場合、輝度マーカ認識部330は、当該輝度マーカ150を移動量算出の新たな基準として、基準位置関連情報を算出し直す。具体的には、輝度マーカ認識部330は、新たに移動量算出の基準とされる上記輝度マーカ150に具備されている基準位置、及び、上記輝度マーカ150に割り当てられたID(図8のIDパターン820)等を算出する。一方、画像I(i)に輝度マーカ150が存在しなかった場合には、輝度マーカ認識部330は、移動量算出の基準を更新せず、直近の計測処理で算出した基準位置関連情報が継続して使用される。
このようにステップS105の処理が行われることにより、輝度マーカ認識部330は、かご120の移動によって変化する画像I(i)に含まれる最新の輝度マーカ150を移動量算出の基準として、基準位置関連情報を算出することができる。図1を参照して具体的に説明すると、例えば、かご120(計測装置110)がy軸方向に上昇するとき、輝度マーカ150-1を超えて輝度マーカ150-2に到達するまでは、輝度マーカ150-1が移動量算出の基準となり、輝度マーカ150-1を基準とする基準位置関連情報が算出される。また、かご120(計測装置110)が輝度マーカ150-2に到達した後は、次の輝度マーカ150に到達するまでの間、輝度マーカ150-2が移動量算出の基準となり、輝度マーカ150-2を基準とする基準位置関連情報が算出される。
そして、ステップS104及びステップS105が終了すると、制御部310(または通信部340)が、ステップS102~S104で算出されたかご移動関連情報と、ステップS105で算出された基準位置関連情報とを、通信部340を介してエレベーター制御部130に送信する(ステップS106)。そして、制御部310は、フレーム番号「i」の値を1加算する(ステップS107)。
次いで、制御部310は、計測装置110に電源が供給されている状態であるか否かを確認する(ステップS108)。ステップS108において画像処理部240は、電源が供給されている限りは(ステップS108のYES)、ステップS101~S107の処理を繰り返し、電源供給が遮断された場合は(ステップS108のNO)、計測処理を終了する。
なお、図4に示した計測処理では、上述したように、輝度マーカ認識部330による画像認識処理によって存在が認識された輝度マーカ150(より厳密には、当該輝度マーカ150に具備される基準位置)を基準位置とし、当該基準位置からのかご120の移動量を累積して、かご120の基準位置の間における絶対的な位置を認識する。そのため、かご運行時は、次の輝度マーカ150の基準位置に到達するまでの間に誤差が累積する可能性がある。この場合、かご120が基準位置のない区間を往復走行すると、常に誤差が累積し続けるおそれがあり、絶対的な位置の計測精度の点で好ましくない。このような誤差の累積を解消するため、本実施形態では、階床間に少なくとも1つの輝度マーカ150を設置する。具体的には例えば、階床の間隔が4メートルである場合には、輝度マーカ150の設置間隔を4メートル以下とする。
上述したように、エレベーターシステム10では、計測システム100(計測装置110)の画像処理部240による計測処理が実行されることにより、エレベーターかご120の移動時に、基準とする輝度マーカ150の基準位置からの相対的な移動量Δyを累積加算することによって、エレベーターかご120の絶対的な位置を算出することができる。
以下では、上述した計測処理に関する補足として、図5を参照しながら、移動量算出部320によるかご120の移動量Δyの算出イメージを説明する。また、計測処理の対象となる撮像画像(画像(i))に関連する補足説明として、図6,図7を参照しながら、撮像画像における被写体ぶれの発生を防止するための撮像部230による露光時間の工夫について説明する。
図5は、かご120の移動時の撮像画像の変化を説明するための図である。なお厳密には、前述したように、撮像部230は撮像面に結像された光信号を取り込んで電気信号に変換するものであり、画像処理部240(制御部310)がこの電気信号に画像処理を実施して撮像画像を生成するものである。しかし、簡便のため、以降の説明では、撮像部230の撮像で変換された電気信号を、制御部310で画像処理化された「撮像画像」に置き換えて扱うことがある。なお、図5では、撮像画像に輝度マーカ150の像が含まれない場合を例示するが、撮像画像には輝度マーカ150の像が含まれていてもよい。
移動速度Vで移動するかご120から、被写体であるガイドレール140を撮影した場合、図5に示したように、時間tの時点と時間(t+k×Δt)の時点とでは、被写体表面(ガイドレール140の表面)における散乱輝度分布510の2つの撮像画像520-1と撮像画像520-2との間に、移動方向(y軸方向)にずれが生じる。なお、Δtはフレーム周期を表し、kは整数値であって、所定のタイミングを起点(k=0)としたときの単位フレームの経過数を表す。このとき、ずれの変位量を表すΔyが、かご120の移動量Δyに相当する。そこで、移動量算出部320は、図4のステップS102~S104で説明したように、異なるフレーム間の撮像画像を比較処理することによって、かご120の移動量を算出することができる。
図6は、制御部310が撮像部230に送信するゲート信号のタイミングチャートの一例を示す図である。
図6に示したように、画像処理部240の制御部310は、撮像部230に対して、フレーム周期Δtごとに、ゲート信号610を送信する(図6のゲート信号610-1,610-2)。そして撮像部230は、制御部310から送信されたゲート信号610のパルスに応答して、パルス幅Tの時間だけ露光を行って(露光時間T)、撮像面に結像された光信号を撮像する。なお、本実施形態に係る計測装置110では、制御部310から撮像部230へのゲート信号610の送信と並行して、制御部310から光送信部210にもゲート信号610を送信し、ゲート信号610を受信した光送信部210が、露光時間Tの間だけ光源を点灯するようにしてもよい。このような点灯制御を行うことにより、光送信部210の単位時間あたりの平均出力パワーを下げることができるため、駆動に必要なパワー及び放熱を抑制する効果が得られる。
図7は、露光時間中の撮像画像の輝度分布の例を示す図である。詳しくは、図7には、ガイドレール140に設けられた輝度マーカ150から出射した散乱光が1回の露光時間Tの期間内で撮像部230に結像されるときの、撮像画像の輝度分布の一例が示されている。
図7では、露光時間をTとするため、露光時間内の開始時刻をtとすれば、露光時間内の終了時刻はt+Tで表される。そして、散乱光輝度分布710-1は、露光時間T内の開始時刻tにおける結像面での散乱光の輝度分布であり、散乱光輝度分布710-2は、露光時間T内の終了時刻t+Tにおける結像面での散乱光の輝度分布である。図7の散乱光輝度分布710-1,710-2を比較すると分かるように、制御部310から撮像部230に送信されるゲート信号610の期間内に、撮像部230の受光面(撮像面)に結像される散乱光の輝度分布は、かご120の移動方向(y軸方向)に移動する。その結果、当該期間(露光時間T)における撮像画像720では、y軸方向への被写体ぶれが発生する。
上記の被写体ぶれは、露光時間T内の開始時刻tにおける散乱光輝度分布710-1から、露光時間T内の終了時刻t+Tにおける散乱光輝度分布710-2にかけて、時々刻々と連続的に変化する散乱光輝度分布の画像が積算されることによって、露光後の撮像画像720の移動方向(y軸方向)に発生する「ぼけ」である。すなわち、撮像画像720では、撮像部230における露光時間Tに比例して、より厳密には、かご120の移動速度Vと露光時間Tの積であるV×Tの幅だけ、ぼけが発生する。そして撮像画像720に上記の被写体ぶれ(ぼけ)が発生した状態で画像処理を行うと、かご120の移動速度や位置を正確に算出できないという問題が想定される。
上記問題について、かご120の移動方向(y軸方向)に被写体ぶれが発生することを抑制するためには、かご120の移動速度Vを考慮して、露光時間Tを十分に小さく(短く)する必要がある。そこで、本実施形態では、撮像部230の画素の空間分解能δとかご120の最大移動速度Vmaxとの比から得られる時間よりも短い(小さい)時間を、撮像部230の露光時間Tとする。すなわち、露光時間Tは、要求される空間分解能δと、かご120の最大移動速度Vmaxとを用いて、「T<δ/Vmax」の関係を満足するように定める。具体的には例えば、毎分300mの最大移動速度が要求されるエレベーターかご120に対して、0.5mmの空間分解能が要求される場合には、露光時間を100μs以下に抑えるように要求すればよい。
(1-3)輝度マーカ150の特徴
以下に、本実施形態に係る計測システム100で利用可能な輝度マーカ150の特徴について詳しく説明する。
まず、輝度マーカ150の形象について説明する。
図8は、輝度マーカ150の具体例を示す図である。図8では、異なる形象による輝度マーカ150の具体例として、図8(A)に輝度マーカ151、図8(B)に輝度マーカ152、図8(C)に輝度マーカ153が例示されている。個々の輝度マーカ151~153の特徴は後述するとして、まずは輝度マーカ150に共通する構成を説明する。
図8の各図に示すように、輝度マーカ150は、絶対位置の基準となる基準線810と、明暗の輝度の配置の組み合わせにより基準位置を区別するIDパターン820と、を具備している。IDパターン820はパターンごとに異なる識別信号を有するものとする。また、輝度マーカ150の印字領域の外部には、所定量以上の余白を設ける。この余白を設けることにより、走行時のかご120において移動方向(y軸方向)と直行する垂直方向(x軸方向)に揺れが生じても、印字領域が撮像領域外に外れることなく、撮像部230が輝度マーカ150を認識することが可能となる。すなわち、走行時のかご120にx軸方向の揺れが生じたとしても撮像部230が輝度マーカ150の印字領域を撮像領域内に確実に収めるためには、輝度マーカ150のx軸方向における辺の長さが、撮像領域のx軸方向の辺の長さから、かご120に発生し得るx軸方向の最大の揺れの変位量を差し引いた長さ以下であればよい。具体的には例えば、x軸方向に5mmのかご揺れが発生し得るかご120に対して、撮像領域が13mmの計測装置110を用いる場合、輝度マーカ150におけるx軸方向の辺の長さは、少なくとも8mm以下であることが要求される。
なお、本実施形態に係る輝度マーカ150(輝度マーカ151~153)は、少なくともx軸方向に特徴的な輝度変化を有するものとする。この輝度変化を利用することで、計測装置110は、かご120がy軸方向に高速移動する際も、被写体ぶれの影響を最小限に抑えて、検出精度を高めることが可能となる。図9には、この検出精度の向上効果を説明するための具体例が示されている。
図9は、輝度マーカ151の撮像画像の輝度分布の一例を示す図である。輝度マーカ150を対象とした図7と同様に、図9では、図8(A)に例示した輝度マーカ151を対象として、1回の露光時間Tの期間における撮像画像の輝度分布の一例が示されている。図7でも前述したように、かご120が高速移動するとき、撮像画像では、移動方向(y軸方向)への被写体ぶれが発生するおそれがある。具体的には図9では、露光時間T内の開始時刻tにおける散乱光輝度分布910-1から露光時間T内の終了時刻t+Tにおける散乱光輝度分布910-2にかけて、時々刻々と連続的に変化する散乱光輝度分布の画像が積算されることによって、露光後の撮像画像920の移動方向(y軸方向)に被写体ぶれが発生する。しかし、本実施形態に係る輝度マーカ150(例えば輝度マーカ151)は、x軸方向に特徴的な輝度変化を有することにより、撮像画像920においてかご120の移動方向(y軸方向)に被写体ぶれが発生しても、x軸方向の輝度変化(エッジの明暗)のパターンは影響を受けない(図9の撮像画像920参照)。すなわち、計測装置110(画像処理部240)は、撮像画像920においてy軸方向に被写体ぶれが発生しても、被写体ぶれが発生しないx軸方向に設けられた明暗のエッジを検出することができるため、IDパターン820の検出精度を向上することが可能となる。
また、本実施形態に係る輝度マーカ150(輝度マーカ151~153)において、IDパターン820の明暗の輝度変化の間隔は、撮像部230の画素で決まる空間分解能δよりも大きいとする。仮に、IDパターン820の明暗の輝度変化の間隔が、撮像部230の画素で決まる空間分解能δより小さい(細かい)場合には、撮像部230はその輝度変化を区別することができないからである。したがって、具体的には例えば、撮像部230の空間分解能δが0.5mmである場合、IDパターン820の明暗の輝度変化の周期は、少なくとも0.5mmより大きいとする。
さらに、本実施形態に係る輝度マーカ150(輝度マーカ151~153)において、IDパターン820の組み合わせは、同一の昇降路内において基準位置情報を区別するのに十分な組み合わせ数を有する。具体的には例えば、全高100mの昇降路内において、4mおきに輝度マーカ150を設置する場合、少なくとも25個の輝度マーカ150が設置されることから、IDパターン820は少なくとも25パターン以上の組み合わせ数を必要とする。
また、本実施形態に係る輝度マーカ150(輝度マーカ151~153)において、IDパターン820は、移動方向(y軸方向)に対して周期性を有しないとする。これは、輝度マーカ150が設置された場所に対しても、前述した移動量算出部320による画像処理(移動量算出処理)は実施されることから、仮に輝度マーカ150のIDパターン820がかご120の移動方向(y軸方向)に周期性を有するとした場合、移動量算出処理においてその周期性が反映されてしまうことで、算出されるかご120の移動量Δy(及び総移動量)に周期分の不定性が現れてしまい、移動量を一意的に推定することができないおそれがあるためである。
次に、図8(A)~図8(C)に示した個々の輝度マーカ151~153の特徴について説明する。これらの輝度マーカ151~153は何れも、上述した本実施形態に係る輝度マーカ150の特徴を備える。
図8(A)に示した輝度マーカ151は、基準線810とIDパターン820とが分離した形態の輝度マーカ150の一例であり、輝度マーカ151のIDパターン820-1は、x軸方向に明暗が異なる1次元のバーコードによって構成されている。輝度マーカ151の場合、IDパターン820-1における明暗のエッジの位置を検出することにおり、基準位置を区別するIDの情報を認識することが可能となる。この明暗のエッジは、明暗輝度差を指標として、輝度差が所定の閾値以上となる位置を検出することにより識別できる。同様に、基準線810-1の位置についても、y軸方向で急激に輝度が変化する座標(y座標)を検出することによって識別可能である。
本実施形態では、上記のような輝度マーカ151を利用することにより、上述した本実施形態に係る輝度マーカ150の特徴を備えながらも、より簡易な構成の輝度マーカを実現することができる。
図8(B)に示した輝度マーカ152は、基準線810とIDパターン820とが一体化された輝度マーカ150の一例である。輝度マーカ152のIDパターン820-2は、xy軸方向の2次元の明暗モザイク型のパターンによって構成され、基準線810-2は、上記明暗モザイク型のパターンの一辺として構成されている。IDパターン820-2のような明暗モザイク型のパターンは、図8(A)に示した明暗を有する1次元のバーコードによるIDパターン820-1と同様に、輝度差検出によって明暗を検出することができ、その結果、パターンの組み合わせを識別することが可能となる。また、基準線810-2は、輝度マーカ152の矩形のコーナー位置を検出することによって、その位置を特定することができる。
本実施形態では、上記のような輝度マーカ152を利用する場合、明暗モザイク型の2次元のIDパターン820-2は、x軸方向の1次元バーコードから構成されるIDパターン820-1と比べて、y軸方向にもパターン組み合わせ数を増やすことができるため、書き込み可能な情報量(例えば階高情報など)を増加することができる。また、パターンに付着した汚れやパターンの部分的な剥がれ、外光による画素値の飽和などによる、一部のパターン欠損に対しても、パターン組み合わせ数を多くすることによって、パターンの冗長化構成を取り易くなるため、よりロバストな輝度マーカを実現することができる。
図8(C)に示した輝度マーカ153は、基準線810とIDパターン820とが一体化された輝度マーカ150の一例である。輝度マーカ153のIDパターン820-3は、数字や文字によって構成される。輝度マーカ153を用いる場合には、かご120の位置計測が行われるより前に、例えば画像処理部240が、機械学習等の処理によって各IDパターン820-3を学習し、学習によって得られた各IDパターン820-3の特徴点に位置情報を割り付けて記憶しておくことにより、かご120の位置計測時に、画像処理部240は、撮像画像内のIDパターン820-3が含む情報(数字や文字)を読み取ることができる。また、基準線810-3は、基準線810-2と同様に、輝度マーカ153の矩形の一辺として構成されることから、輝度マーカ153の矩形のコーナー位置の検出によってその位置を特定することができる。
本実施形態では、上記のような輝度マーカ153を利用する場合、撮像部230による輝度マーカ153の撮像画像から、人がIDパターン820-3に含まれる情報を容易に識別できるため、輝度マーカ153を計測装置110の読み取り処理の対象以外の用途にも使用することができる。例えば、ガイドレール140の据付・施工時や点検時に、ガイドレール140等の部材の本数や位置を区別する用途に、輝度マーカ153を用いることができる。
なお、本実施形態に係る計測システム100では、輝度マーカ150の認識精度を高める目的で、人工的に具備するテープや刻印によるIDパターン820に加えて、自然にガイドレール140に付着した汚れや傷を、IDパターン820とすることも可能である。この場合、汚れや傷を予め計測装置110、あるいはエレベーター制御部130に記憶し、その位置情報と紐付けることによって利用すればよい。
次に、輝度マーカ150のサイズについて説明する。
本実施形態では、輝度マーカ150のy軸方向における辺の長さLmarkが、撮像部230の撮像領域のy軸方向の辺の長さLobsから移動体(かご120)の最大移動速度Vmaxにゲート信号610の発生周期に相当するフレーム時間Δt(図6参照)を乗じた大きさを差し引いた長さ以下となるよう構成する。すなわち、「Lmark≦Lobs-Vmax×Δt」の関係が成立するように構成されるとする(上記不等式の等号は除外してもよい)。このような構成とすることにより、画像処理部240は、連続する2フレーム間の少なくとも何れか一方のフレームにおいて、完全な輝度マーカ150の撮像画像を取得することができる。輝度マーカ150のサイズが上記関係式を満足することの必要性について、図10を参照しながら説明する。
図10は、輝度マーカ150と計測装置110の撮像領域とのサイズ関係を説明するための図である。図10では、輝度マーカ150のy軸方向における辺の長さLmarkについて、前段に示した関係式「Lmark≦Lobs-Vmax×Δt」を満足しない構成とされる場合に、連続する2フレームの間の少なくとも一方のフレームにおいて、完全な輝度マーカ150の撮像画像を取得することができない、という事例が示されている。なお、画像処理部240(制御部310)が撮像部230から撮像画像の電気信号を取得するフレーム周期をΔtとする。
図10に示すように、連続する2フレーム(第1フレーム、第2フレーム)が経過する際、計測装置110(撮像部230)の撮像領域1010は、かご120の移動方向であるy軸方向に移動する。具体的には図10において、第1フレーム開始時刻tにおける撮像領域1010-1から、第2フレーム開始時刻t+Δtにおける撮像領域1010-2に移動する。
ここで、フレーム間の最大移動距離Lmaxは、かご120の最大移動速度Vmaxとフレーム周期Δtの積で表すことができる(Lmax=Vmax×Δt)。また、撮像領域1010の移動方向(y軸方向)の辺の長さをLobsとするとき、連続する2つのフレームにおける撮像領域1010が重複する領域のy軸方向の辺の長さは、「Lobs-Lmax」で与えられる。
図10では、この重複領域の移動方向(y軸方向)の辺の長さ「Lobs-Lmax」が、輝度マーカ150の大きさ(移動方向の辺の長さ)Lmarkよりも小さく構成される場合、すなわち「Lmark>Lobs-Vmax×Δt」の関係が成立する場合が例示されており、このとき、図10に示すように、第1フレーム(時刻t)及び第2フレーム(時刻t+Δt)の何れにおいても、撮像領域1010内に完全に輝度マーカ150が収まらず、輝度マーカ150の一部が掛けた画像しか撮像されない場合があり、その結果、画像処理部240は、撮像画像からの輝度マーカ150の読み取りに失敗してしまう。
以上、図10の失敗例を反証として、本実施形態では、連続する2フレーム(時刻t、時刻t+Δt)の少なくとも何れかの撮像画像において輝度マーカ150の全体を完全に撮像するためには、輝度マーカの大きさLmarkが「Lobs-Vmax×Δt」以下であることが要求される。具体例を挙げると、要求される最大移動速度(Vmax)が毎分300mのかご120に対して、フレーム周期(Δt)が1mm秒、撮像領域1010の移動方向(y軸方向)の辺の長さ(Lobs)が13mmである計測装置110を用いて、輝度マーカ150を認識する場合には、輝度マーカ150における移動方向(y軸方向)の辺の長さ(Lmark)は、少なくとも8mm以下であることが要求される。
なお、本実施形態では、冗長化を目的として、同じIDパターン820を表す輝度マーカ150を複数配列することも可能である。この場合、配列される複数の輝度マーカ150全体での大きさについて、上述した要求条件「Lmark≦Lobs-Vmax×Δt」を満足する必要はないが、同じIDパターン820を表す複数の輝度マーカ150のうちの少なくとも1以上の輝度マーカ150においては、上記要求条件を満足することが求められる。また、設置の容易さを考慮して、例えばシール等で輝度マーカ150をガイドレール140に貼付する場合、当該シールの内部に印字された輝度マーカ150のみが上記要求条件を満足すればよく、当該シールのサイズは、このような輝度マーカ150より十分に大きなサイズであればよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る計測システム100によれば、移動体(エレベーターかご120)が移動する際、移動体に搭載された計測装置110が、図8~図10等を参照しながら説明した特徴を有する輝度マーカ150の撮像画像に対して、図4に示した計測処理を行うことにより、移動行路における移動体の絶対的な位置情報を、高速かつ高精度に算出することができる。すなわち、本実施形態に係る計測システム100によれば、昇降路内に設けられた基準位置を、高速移動する移動体上から高精度に認識し、基準位置からの移動体の移動距離を逐次的に累積することにより、昇降路内における移動体の絶対的な位置を高速かつ高精度に計測することができる。そして、計測装置110が算出した移動体の絶対的な位置情報に基づいて、所定の制御部(エレベーター制御部130)が移動体の運行制御や安全装置の制御を行うことができる。
(1-4)復電時における移動体の復帰運行制御
また、本実施形態に係る計測システム100を利用することにより、エレベーターシステム10は、停電等の電源遮断が発生した後の復電時に、移動体を所定の復帰位置に移動させる運行制御(具体的には、電源遮断によって停止したエレベーターかご120を最寄りの階床に復帰させる復帰運行制御)を実現することができる。
図11は、エレベーターかご120の復帰運行制御の工程を説明するための概念図である。図11を参照しながら、電源遮断によって停止位置1111で停止したエレベーターかご120を、復電時に最寄りの階床1120に復帰させる工程を説明する。
まず、エレベーターシステム10の据付時に、輝度マーカ150が設置された基準位置1112と各階の階床位置1113とを対応付けた階高テーブルが予め用意され、例えばエレベーター制御部130が、この階高テーブルを格納しておく。なお、基準位置1112は、それぞれの輝度マーカ150に具備される基準線810に対応する高度であり、階床位置1113は、かご120が対応する階床(例えば階床1120)に停止しているときの計測装置110の高度である。
ところで、エレベーターシステム10では、停電等の電源遮断が発生した場合にかご120等の動作が停止するが、このとき、電源遮断前に計測装置110によって計測されたかご120の位置情報が電源遮断によって喪失する可能性がある。そのため、復電時に、エレベーター制御部130がかご120を最寄りの階床1120に復帰させてからかご制御を再開しようとする際、電源遮断前に測定した位置情報に基づいてかご120を最寄りの階床1120まで復帰させると、誤差が大きく発生するおそれがあった。
上記の問題を解消するために、本実施形態に係るエレベーターシステム10では、電源遮断からの復帰時に、エレベーター制御部130は、まず、かご120を復電時の位置(電源遮断による停止位置1111)から上昇または下降させて、最短距離にある輝度マーカ150を探索する。すなわち、図11で矢印1131に示すように、かご120を、停止位置1111から輝度マーカ150が設置された基準位置1112に移動させる。
次に、計測装置110が、基準位置1112を具備する輝度マーカ150の撮像画像から、明暗の輝度変化の組み合わせを利用したIDパターン820を読み取り、基準位置1112(換言すれば、当該輝度マーカ150の基準線810)に関する位置情報を取得してエレベーター制御部130に送信する。
そして、エレベーター制御部130は、計測装置110が取得した基準位置1112の位置情報と、予め格納している階高テーブルとに基づいて、最寄りの階床1120までかご120を移動させたときの計測装置110の階床位置1113までの移動距離を算出する。かくして、エレベーター制御部130は、算出した移動距離の分だけかご120を移動させることにより、図11で矢印1132に示すように、かご120を最寄りの階床1120に正確に復帰させることができる。
(2)第2の実施形態
図12は、本発明の第2の実施形態に係る計測装置1200について、結像部1220の内部構成例を中心に示す図である。第2の実施形態に係る計測装置1200は、かご120のz軸方向(図1参照)のゆれに対して、撮像部230における結像倍率を不変に保つことができる、ロバストな結像部1220を備える点を特徴とするが、その他の構成については、第1の実施形態の計測装置110と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図12では、ガイドレール140及び輝度マーカ150からの散乱光の光線が矢印付きの破線で示されている(例えば散乱光線1211~1213)。図12に示すように、結像部1220は、ガイドレール140及び輝度マーカ150からの散乱光を撮像部230に結像する。具体的には、結像部1220は、対物レンズ1221(第1のレンズ)と、絞り1222と、集光レンズ1223(第2のレンズ)とを備えて構成される。対物レンズ1221は、ガイドレール140に相対向して配置され、ガイドレール140で散乱した散乱光を集光する。絞り1222は、対物レンズ1221で集光された散乱光(散乱光線1211~1213)の光量を制限する。集光レンズ1223は、絞り1222と撮像部230との間に配置され、絞り1222で光量が制限された散乱光を集光し、集光した散乱光を撮像部230の撮像面に向けて送出する。
本実施形態に係る結像部1220は、被写体(検出対象)となるガイドレール140が、かご120に対して、相対的にz軸方向にぶれたときの倍率の変化の影響をなくすために、少なくとも物体側(ガイドレール140側)をテレセントリックな光学配置にするとともに、撮像部230で生じる幾何収差を抑えるために、2枚以上のレンズにより撮像部230に結像する。またさらに、結像部1220は、像側(撮像部230側)もテレセントリックな光学配置にしてもよく、この場合、撮像部230の取付時におけるz軸方向の寸法公差(z軸方向の取付公差)を広げる役割を果たす。
すなわち、本実施形態に係る計測装置1200では、撮像部230の撮像面の中心、集光レンズ1223の光軸、絞り1222の中心、及び対物レンズ1221の光軸が、同一直線上に位置するように配置され、かつ、絞り1222は、対物レンズ1221の撮像部230側の焦点位置に配置されるとともに、集光レンズ1223の対物レンズ1221側の焦点位置に配置される。
また、図12に示したように、本実施形態においてガイドレール140からの散乱光は、対物レンズ1221を透過した後、集光レンズ1223を介して撮像部230の撮像面に結像されるが、これらの散乱光のうち散乱光線1211~1213は、本結像光学系の主光線である。すなわち、散乱光線1211~1213は絞り1222の中心を通り、散乱光線1211~1213が、常に対物レンズ1221の光軸と平行をなしてガイドレール140の散乱面から出射するとともに、常に集光レンズ1223の光軸と平行をなして撮像部230に入射するように、対物レンズ1221、絞り1222、及び集光レンズ1223が配置される。
以上に説明したように、本実施形態に係る計測装置1200によれば、ガイドレール140の画像が光軸方向(z軸方向)にぶれても撮像部230の撮像面で結像する像の倍率を不変にすることができ、さらに撮像部230のz軸方向の取付位置のずれに対しても、撮像部230の撮像面で結像する像の倍率を不変にすることができる。結果として、結像部2220及び撮像部230の取り付け時の寸法公差を大きく取ることができ、よりロバストな光学系を構成することができる。また、結像部2220に、対物レンズ2221及び集光レンズ2223を含む2つのレンズを用いることにより、撮像部230で生じる結像部2220の幾何収差の影響を小さくすることにも期待できる。
また、本実施形態では、結像部220において、対物レンズ2221を、両側が球面、あるいは片側が球面でもう一方の側を平面とし、かつ、ガラスレンズとして構成することもできる。また、集光レンズ2223についても、光線が通過する面の形状を、両側が球面、あるいは片側が球面でもう一方の側を平面とし、かつ、ガラスレンズとして構成することができる。このような構成とすることにより、本実施形態に係る計測装置1200では、より安価で高い耐久性を有する結像部2220を構成することができる。
(3)第3の実施形態
図13は、本発明の第3の実施形態に係る計測装置1300について、結像部1320の内部構成例を中心に示す図である。第3の実施形態に係る計測装置1300は、結像部1320の内部構成の一部が異なる以外は、第2の実施形態に係る計測装置1200と同様の構成となっており、第2の実施形態と共通する点については詳細な説明を省略する。
図13では、ガイドレール140及び輝度マーカ150からの散乱光の光線が矢印付きの破線で示されている(例えば散乱光線1311~1313)。図13に示すように、結像部1320は、ガイドレール140及び輝度マーカ150からの散乱光を撮像部230に結像する。具体的には、結像部1320は、図12に示した第2の実施形態の結像部1220と同様に、対物レンズ1321(第1のレンズ)、絞り1322、及び集光レンズ1323(第2のレンズ)を備えて構成され、さらに、本実施形態固有の構成として、鏡1324を備える。
ここで、対物レンズ1321、絞り1322、及び集光レンズ1323の構成及び役割は、図12に示した対物レンズ1221、絞り1222、及び集光レンズ1223の構成及び役割とそれぞれ同様であり、物体側(ガイドレール140側)をテレセントリックな光学配置にするとともに、像側(撮像部230側)もテレセントリックな光学配置にされる。そして、鏡1324は、ガイドレール140に相対向して配置され、ガイドレール140で散乱した散乱光を対物レンズ1321の方に向けて正反射する。
本実施形態に係る計測装置1300は、上述した構成を備えることにより、第2の実施形態に係る計測装置1200と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る計測装置1300は、鏡1324を用いることにより、よりコンパクトな構造を実現することができる。すなわち、図13を図12と比較すると明らかなように、計測装置1300では、結像部1320、撮像部230、及び画像処理部240(不図示)を、かご120の上方に近づけて配置できるため、かご120の上部に特別な治具を用いることなしに計測装置1300を載置することができる。
(4)第4の実施形態
図14は、本発明の第4の実施形態に係る計測装置1400について、結像部1420の内部構成例を中心に示す図である。第4の実施形態に係る計測装置1400は、結像部1420を明視野光学配置で配置する点で、結像部1220を暗視野光学配置で配置する第2の実施形態に係る計測装置1200と異なるが、それ以外はほぼ第2の実施形態と同様の構成となっており、第2の実施形態と共通する点については詳細な説明を省略する。
図14では、ガイドレール140及び輝度マーカ150からの散乱光の光線が矢印付きの破線で示されている(例えば散乱光線1411~1413)。図14に示すように、結像部1420は明視野光学配置で配置され、光送信部210からの照明光の散乱光を撮像部230に結像する。具体的には、結像部1420は、対物レンズ1421(第1のレンズ)、絞り1422、及び集光レンズ1423(第2のレンズ)を備えて構成される。対物レンズ1421は、ガイドレール140における撮像部230に対する光送信部210からの出射光が正反射する方向に配置され、ガイドレール140における散乱光を集光する。なお、対物レンズ1421、絞り1422、及び集光レンズ1423の構成及び役割は、図12に示した対物レンズ1221、絞り1222、及び集光レンズ1223の構成及び役割とそれぞれ同様であり、物体側(ガイドレール140側)をテレセントリックな光学配置にするとともに、像側(撮像部230側)もテレセントリックな光学配置にされる。
本実施形態に係る計測装置1400は、上述した構成を備えることにより、第2の実施形態に係る計測装置1200と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る計測装置1400は、結像部1420を明視野光学配置で配置することにより、撮像部230に入射する散乱光の光量を高めることができるため、画像処理部240によって実行される移動量算出処理及び輝度マーカ認識処理の処理精度を向上させる効果が得られる。
(5)第5の実施形態
本実施形態では、第1の実施形態に係る計測システム100における計測装置110の内部構成(光送信部210、結像部220、撮像部230、画像処理部240)及び輝度マーカ150を、それぞれ冗長化した構成を備える計測システム1500について説明する。
図15は、本発明の第5の実施形態に係る計測システム1500の構成例を示す図である。図15に示すように、計測システム1500は、2以上の計測部1511(個別には計測部1511-A,1511-B)を有する計測装置1510と、計測装置1510とエレベーター制御部130との間に配置される1つの判定部1520と、ガイドレール140の少なくとも2箇所以上に貼付された2以上の輝度マーカ150(個別には輝度マーカ150-A,150-B)と、を備えて構成される。なお、図15に示した計測システム1500は二重化構成で冗長化された構成であるが、本実施形態において計測システム1500の冗長構成は二重化構成に限定されるものではなく、三重化以上の冗長構成であってもよい。
計測装置1510において、計測部1511-A,1511-Bはそれぞれ、計測装置110と同様の内部構成を有する。具体的には、計測部1511-Aは、光送信部210-A、結像部220-A、撮像部230-A、及び画像処理部240-Aを備え、計測部1511-Bは、光送信部210-B、結像部220-B、撮像部230-B、及び画像処理部240-Bを備える。
上記のように構成された計測装置1510において、計測部1511-A,1511-Bはそれぞれ、ガイドレール140の少なくとも2か所以上に貼付された2以上の輝度マーカ150のうち、各計測部1511の撮像対象とされた輝度マーカ150(計測部1511-Aの場合は輝度マーカ150-A、計測部1511-Bの場合は輝度マーカ150-B)に対して、独立して、計測装置110と同様の計測処理を行う。すなわち、撮像対象とされた輝度マーカ150に対して、光送信部210が、出射光を照射し、結像部220が、輝度マーカ150による散乱光を撮像部230の撮像面に結像し、撮像部230が、撮像面に結合された光信号を画素の輝度に応じた電気信号に変換し、画像処理部240が、電気信号に画像処理を実施して生成した撮像画像に基づいて、かご120の移動に係る情報(かご移動関連情報)と撮像対象の輝度マーカ150に具備された基準位置に係る情報(基準位置関連情報)とを算出する。但し、計測装置110とは異なる点として、各計測部1511-A,1511-Bは、それぞれの画像処理部240による算出結果を、エレベーター制御部130ではなく、判定部1520に送信する。
そして、判定部1520は、計測装置1510の複数の計測部1511(詳細には画像処理部240)からそれぞれ送信された信号情報(かご移動関連情報及び基準位置関連情報)に対して、次段に述べる比較処理を行うことにより、複数の計測部1511及び輝度マーカ150に関する異常を判定する。
上記比較処理として、判定部1520は、計測装置1510から受信した少なくとも2以上の信号情報が同一であるか否かを判定する。当該判定によって上記2以上の信号情報が同一であると判定した場合、判定部1520は、計測装置1510及び輝度マーカ150が正常に動作していると判定することができる。一方、当該判定によって何れかの信号情報が他の信号情報と同一ではないと判定した場合、判定部1520は、計測装置1510または輝度マーカ150の少なくとも何れかに異常があると判定することができる。
なお、本実施形態における「信号情報が同一」とは、比較対象の信号情報の内容が完全に一致することを意味するとしてもよいが、ほぼ一致(略一致)することを意味するとしてもよい。完全に一致するケースとしては例えば、画像処理部240-Aから送信されたかご120-Aの位置と、画像処理部240-Bから送信されたかご120-Bの位置とが同じ値であること、が挙げられる。また、略一致するケースとしては例えば、画像処理部240-Aから送信されたかご120-Aの位置と、画像処理部240-Bから送信されたかご120-Bの位置との差異が、予め定められた範囲(例えば許容誤差の範囲)内であること、が挙げられる。
また、計測装置1510が備える計測部1511が3以上である場合には、判定部1520による比較処理において、例えば、全てのペアについて信号情報が同一であるか否かを判定し、全てのペアで信号情報が同一であると判定した場合に、正常に動作していると判定し、1以上のペアで信号情報が同一ではないと判定した場合に、計測装置1510または輝度マーカ150の少なくとも何れかに異常があると判定すればよい。
以上のように比較処理を行った結果、計測装置1510及び輝度マーカ150が正常に動作していると判定した場合、判定部1520は、計測部1511から受信した信号情報(同一の信号情報のうちの1つでよい)と、計測部1511が正常に動作しているという判定結果を示す信号情報(正常判定を示す情報)と、をエレベーター制御部130に送信する。
一方、比較処理を行った結果、計測装置1510または輝度マーカ150の少なくとも何れかに異常があると判定した場合、判定部1520は、計測部1511が異常動作しているという判定結果を示す信号情報(異常判定を示す情報)をエレベーター制御部130に送信する。さらに、判定部1520は、上述した異常の有無の判定に加えて、それぞれの計測部1511が取得した撮像画像に係る情報、かご120の移動に係る情報(かご移動関連情報)、及び輝度マーカ150の基準位置に係る情報(基準位置関連情報)等を分析することにより、異常の種類を同定するようにしてもよい。分析の手法は、既知の分析手法を適宜利用可能であるため、詳細な説明は省略するが、異常の種類を同定することで、具体的には例えば、計測装置1510の部品の破損、取付治具の緩みや破損による異常振動、取付位置ずれ、傾斜、ガイドレール140における腐食、汚染、異物の固着、輝度マーカ150の欠損等を検出することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る計測システム1500によれば、冗長化構成を採用することにより、計測装置1510(計測部1511)や輝度マーカ150において、故障や汚れ、欠損等の異常が発生した場合でも、エレベーターかご120の運行に支障をきたすことなく安全に、異常の発生を検出することができる。また、異常の発生を検出した際には、計測装置1510から取得した情報の分析を行うことにより、異常の種類を同定することができるため、適切な復旧作業を速やかに実施することが可能となる。
(6)他の実施形態
上述した第1~第5の各実施形態では、本発明をエレベーターシステムにおけるエレベーターかご120の計測装置に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々のシステム、装置、方法、及びプログラムに広く適用することができる。
例えば、第1の実施形態に係る計測装置110(他の実施形態に係る計測装置でもよい)は、エレベーターの運行だけではなく、自動車や列車等の高速走行する車両において、位置や速度を高精度に検出する用途にも適用することが可能である。例えば、自動運転車においては、高速道路における位置監視・速度監視の目的、あるいは、駐車場、ガソリンスタンド、または充電スタンド等における高精度な位置決定の目的で、計測装置110を適用することが可能である。
図16は、計測装置110を車両に適用した車両位置決めシステム1600の構成例を示す図である。図16(A)は、輝度マーカ150が路面1620に貼付される例を示しており、図16(B)は、輝度マーカ150が高速道路の壁面1630に貼付される例を示している。
図16に示すように、車両位置決めシステム1600において、計測装置110は、路面1620内を走行する車両1610(例えば、自動車や列車)の側部、あるいは上部に配置されている。計測装置110は、車両1610の運行制御を行うのに有用な信号情報を、車両制御部(不図示)に出力する。車両制御部は、例えば自動運転をする車両1610を安全に動作・停止させるために設けられている。
また、車両1610の近傍に存在する所定の静止構造物(図16(A)では路面1620、図16(B)では壁面1630)には、道路内の基準位置を示す輝度マーカ150が貼付される。図16には1つの輝度マーカ150しか表示されていないが、実際には、静止構造物上に移動体の移動方向に沿って複数の輝度マーカ150が配置されてよく、それぞれの輝度マーカ150は、対応する基準線810及びIDパターン820を具備する。具体的には例えば、輝度マーカ150は、車両1610を安全に停止させる必要がある信号機の手前の壁面1630や、あるいは駐車場やガソリンスタンドのように高精度に位置を決めて停止させる必要がある路面1620に貼付される。なお、例えば計測装置110の適用先が列車である場合は、列車が走行するレールに沿って輝度マーカ150を配置すればよい。
以上のように計測装置110を自動運転車(車両1610)に適用することにより、図16(A)の車両位置決めシステム1600は、路面1620に配置された輝度マーカ150を利用して車両1610の位置を高精度に測定することができるため、車両1610を所定の目的地(駐車場、ガソリンスタンド、充電スタンド等)に高精度に停止させる制御に役立てることができる。また同様に、図16(B)の車両位置決めシステム1600は、壁面1630に配置された輝度マーカ150を利用して車両1610の位置を高精度に測定することができるため、車両1610を所定の地点(信号機の手前等)で安全に停止させる制御に役立てることができる。
また例えば、第1の実施形態に係る計測装置110(他の実施形態に係る計測装置でもよい)は、クレーンの運行制御にも適用することが可能である。
図17は、計測装置110をクレーンに適用したクレーン位置決めシステム1700の構成例を示す図である。図17に示すクレーン位置決めシステム1700において、計測装置110は、レール1720に沿って1軸方向に運行するクレーン1710の側部あるいは上部に配置されている。なお、図17の場合、レール1720が、輝度マーカ150が配置される静止構造物に相当し、輝度マーカ150はクレーン1710の移動方向に沿って配置される。
クレーン位置決めシステム1700において、計測装置110は、レール1720の壁面を撮像し、クレーン1710の移動量及び速度(クレーン1710の移動に係る情報)を計測するとともに、レール1720に貼付された輝度マーカ150を読み取ることにより、輝度マーカ150の基準位置に係る情報を取得する。そして、クレーン1710のクレーン制御部(不図示)が、クレーン1710の運行制御を行うために有用なこれらの情報(すなわち、クレーン1710の移動に係る情報及び輝度マーカ150の基準位置に係る情報)に基づいて、クレーン1710の動作を監視し、位置異常や速度異常を検出する。
以上のように計測装置110をクレーン1710に適用することにより、クレーン位置決めシステム1700は、クレーン1710の運行制御においてその安全性を高めることができる。
なお、以上に述べた各実施形態は、本発明を分かりやすく説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、図面において制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実施には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10 エレベーターシステム
100 計測システム
110 計測装置
120 エレベーターかご(かご)
130 エレベーター制御部
140 ガイドレール
150(151~153) 輝度マーカ
210 光送信部
220 結像部
230 撮像部
240 画像処理部
310 制御部
320 移動量算出部
330 輝度マーカ認識部
340 通信部
510 散乱輝度分布
520 撮像画像
610 ゲート信号
710,910 散乱光輝度分布
720,920 撮像画像
810 基準線
820 IDパターン
1010 撮像領域
1111 停止位置
1112 基準位置
1113 階床位置
1120 最寄りの階床
1200,1300,1400 計測装置
1211~1213,1311~1313,1411~1413 散乱光線
1220,1320,1420 結像部
1221,1321,1421 対物レンズ
1222,1322,1422 絞り
1223,1323,1423 集光レンズ
1324 鏡
1500 計測システム
1510 計測装置
1511 計測部
1520 判定部
1600 車両位置決めシステム
1610 車両
1620 路面
1630 壁面
1700 クレーン位置決めシステム
1710 クレーン
1720 レール

Claims (14)

  1. 移動路を移動する移動体に設置されて、前記移動体の位置を計測する計測装置であって、
    所定周期で発生されるゲート信号に応答して、前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、
    前記光による前記静止構造物からの散乱光を撮像面に結像する結像部と、
    前記ゲート信号で規定される露光時間に亘って、前記撮像面に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換する撮像部と、
    前記ゲート信号を前記所定周期で生成するとともに、前記撮像部で変換された前記電気信号に画像処理を施して撮像画像を生成し、前記撮像画像に基づいて、前記移動体の絶対的な位置に係る情報を算出する画像処理部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、
    前記撮像画像に前記静止構造物に設置されたマーカの画像が含まれる場合に、当該撮像画像における前記第1の方向に垂直な第2の方向の明暗の輝度変化を利用して、前記マーカの絶対的な位置の基準を示す基準線を特定するマーカ認識処理と、
    前記マーカ認識処理で特定された前記基準線からの前記移動体の移動量を算出する移動量算出処理と、を実行する
    ことを特徴とする計測装置。
  2. 前記露光時間は、
    前記撮像面に結像した画像の空間分解能と前記移動体の最大移動速度との比から算出される時間よりも、小さい値に設定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記移動量算出処理において前記画像処理部は、
    前記ゲート信号の発生周期に相当するフレーム周期で、前記撮像部で変換された前記電気信号から各フレームの前記撮像画像を生成し、
    前記生成した複数フレームの撮像画像のうち、先行する第1フレームの撮像画像に含まれる第1の計測対象画像と、前記第1フレームよりも後の第2フレームの撮像画像に含まれる第2の計測対象画像との間に生じた画像上のずれを算出することによって、前記第1フレームから前記第2フレームまでの間の前記移動体の移動距離を算出し、
    前記算出した移動距離と、前記第1フレーム及び前記第2フレームの時間差との比から、前記移動体の移動速度を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  4. 前記結像部は、
    前記静止構造物からの散乱光を集光する第1のレンズと、
    前記第1のレンズによって集光された前記散乱光の光量を制限する絞りと、前記絞りと前記撮像面との間に配置され、前記絞りによって光量が制限された前記散乱光を集光する第2のレンズと、を有し、
    少なくとも、前記静止構造物側に配置される前記第1のレンズが、テレセントリックな光学配置とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  5. 移動路を移動する移動体の位置を計測する計測システムであって、
    前記移動体に設置される計測装置と、
    前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物に、前記第1の方向に沿って所定間隔ごとに少なくとも1つずつ設置されたマーカと、
    を備え、
    前記計測装置は、
    所定周期で発生されるゲート信号に応答して、前記移動路において前記移動体の移動方向に平行な第1の方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、
    前記光による前記静止構造物からの散乱光を撮像面に結像する結像部と、
    前記ゲート信号で規定される露光時間に亘って、前記撮像面に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換する撮像部と、
    前記ゲート信号を前記所定周期で生成するとともに、前記撮像部で変換された前記電気信号に画像処理を施して撮像画像を生成し、前記撮像画像に基づいて、前記移動体の絶対的な位置に係る情報を算出する画像処理部と、
    を有し、
    前記画像処理部は、
    前記撮像画像に何れかの前記マーカの画像が含まれる場合に、当該撮像画像における前記第1の方向に垂直な第2の方向の明暗の輝度変化を利用して、前記マーカの絶対的な位置の基準を示す基準線を特定するマーカ認識処理と、
    前記マーカ認識処理で特定された前記基準線からの前記移動体の移動量を算出する移動量算出処理と、を実行する
    ことを特徴とする計測システム。
  6. 前記移動体は、エレベーターシステムにおいて昇降路内を移動するエレベーターかごであり、
    前記マーカが、前記昇降路内に配置された前記静止構造物に、前記第1の方向に沿って各階床間に少なくとも1つが設置される
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測システム。
  7. 前記マーカの前記第1の方向における辺の長さは、
    前記撮像部による撮像領域の前記第1の方向の辺の長さから、前記移動体の最大移動速度に前記ゲート信号の発生周期に相当するフレーム時間を乗じた大きさを差し引いた長さ以下とされる
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測システム。
  8. 前記マーカの前記第1の方向における辺の長さは、8ミリメートル以下とされる
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測システム。
  9. 前記マーカの前記第1の方向に垂直な第2の方向における辺の長さは、
    前記撮像部による撮像領域の前記第2の方向の辺の長さから、前記移動体に発生し得る前記第2の方向の最大の揺れの変位量を差し引いた長さ以下とされる
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測システム。
  10. 前記移動路において前記第1の方向の異なる位置に設置された前記マーカはそれぞれ、当該マーカの絶対的な位置の基準とされる前記基準線と、前記マーカごとに異なる明暗の輝度変化の組み合わせを利用して当該基準線の絶対的な位置情報を表すIDパターンと、を有し、
    前記マーカ認識処理において前記画像処理部は、
    前記撮像画像に含まれる前記マーカの画像に対して、当該マーカに付与された前記IDパターンを認識し、前記認識したIDパターンから当該IDパターンが表す前記絶対的な位置情報を取得する復号処理を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測システム。
  11. 前記マーカは、
    前記IDパターンにおける明暗の輝度変化の最小周期が、前記撮像面に結像した画像の空間分解能よりも大きく、かつ、前記IDパターンにおける明暗の輝度変化の組み合わせの数が、前記移動路において前記第1の方向の異なる位置に設置された前記マーカの総数以上である
    ことを特徴とする請求項10に記載の計測システム。
  12. 前記マーカに付与される前記IDパターンは、前記第1の方向に1次元配列状に並んだ明暗の輝度変化の組み合わせによって構成され、
    前記マーカ認識処理において前記画像処理部は、
    前記マーカにおける前記第1の方向の前記明暗の輝度変化を指標として、前記IDパターンの復号処理を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の計測システム。
  13. 前記マーカに付与される前記IDパターンは、前記第1の方向と前記第1の方向に垂直な第2の方向とに2次元配列状に並んだ明暗の輝度変化の組み合わせによって構成され、
    前記マーカ認識処理において前記画像処理部は、
    前記マーカにおける前記第1の方向及び前記第2の方向の前記明暗の輝度変化を指標として、前記IDパターンの復号処理を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の計測システム。
  14. 前記画像処理部は、
    前記復号処理を行うより前に、前記マーカに付与された前記IDパターンを学習し、学習によって得られた各IDパターンの特徴点に、対応する前記マーカの絶対的な位置情報を割り付けて記憶し、
    前記マーカ認識処理において、前記撮像画像に対して前記特徴点の認識処理を行い、当該認識処理で認識された前記特徴点を指標として、前記IDパターンの復号処理を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の計測システム。
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