(A)主たる実施形態
以下、本発明によるオークション処理システム及びオークション処理方法の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A-1)実施形態の構成
図1は、この実施形態に関連する各装置の接続構成を示すブロック図である。
オークション処理システム1は、ネットワークNW上でオークションの開催に関するデータ処理の代行(例えば、出品、入札受付、決裁等の代行)を行うものである。
図1に示すオークション処理システム1には、Webアプリケーションサーバ10及びデータベースサーバ20を含む装置が配置されている。
オークション処理システム1は、ネットワークNWを介して、N台(Nは1以上の整数)のユーザ端末30(30-1~30-8)、及び決済処理システム40と接続している。ネットワークNWは、例えばインターネット等のIP網が該当する。また、オークション処理システム1に接続する各装置の数は限定されないものである。オークション処理システム1を利用するユーザ(ユーザ端末30)の数は限定されないものである。
Webアプリケーションサーバ10は、オークション処理システム1において各端末にWebベースでアプリケーション(アプリケーションサービス)を提供する装置である。そして、データベースサーバ20は、Webアプリケーションサーバ10で、種々のデータを管理する手段として配置されている。なお、図1に示すオークション処理システム1では、データセンタにWebアプリケーションサーバ10及びデータベースサーバ20が配置されているものとする。
ユーザ端末30は、オークション処理システム1のユーザ(顧客)が所持する端末である。ユーザ端末30としては、例えば、スマートホンやタブレット等の携帯端末を適用することができる。オークション処理システム1において、ユーザは、オークションの出品(本商品及びプライズの出品)を行う出品者(以下、「テナント」とも呼ぶ)、及びオークションに入札する入札者(落札者)となることができるものとする。
決済処理システム40は、オークション処理システム1が処理するオークションに伴う代金(ユーザがオークション処理システム1の運営会社に支払う代金)を決済することが可能な決済代行会社が運営するシステムである。決済処理システム40が対応する決済手段の種類については限定されないものである。ここでは、決済処理システム40は、クレジットカードの決済を受け付け可能なシステムであるものとする。
次に、オークション処理システム1を構成する各装置の内部構成について説明する。
図2は、Webアプリケーションサーバ10の内部構成について示したブロック図である。
Webアプリケーションサーバ10の内部構成は、機能的には図2のように示すことができる。Webアプリケーションサーバ10としては、例えば、メモリ及びプロセッサを有するコンピュータ(例えば、PCやワークステーション等)を用いて構築することができる。
Webアプリケーションサーバ10としては、例えば、種々のWebサーバ向けのミドルウェア(例えば、いわゆるApacheやnginx等)の環境上でプログラム(例えば、HTML、RUBY、PHP等を用いたプログラム)を実行することで実現することができる。
この実施形態では、Webアプリケーションサーバ10に組み込まれるプログラム(実施形態に係るオークション処理プログラム)には、図3に示すオークション処理部11及び決済処理部12が含まれるものとする。なお、この実施形態のオークション処理プログラムに搭載するモジュールの組み合わせは上記の例に限定されないものである。
オークション処理部11は、各ユーザ端末30との間でオークションに関する処理を実行する機能を担っている。
決済処理部12は、オークション処理部11の指示に応じて、決済処理システム40に対して決済に関する処理(決済に関するトランザクション処理)を実行する機能を担っている。決済処理部12は、オークション処理部11の指示に応じて、決済処理システム40に対して決済に関する処理を要求し、その処理結果(トランザクション処理の結果)を取得してオークション処理部11に通知する。
図3は、データベースサーバ20の内部構成について示したブロック図である。
データベースサーバ20は、Webアプリケーションサーバ10の処理で必要となる種々のデータを提供する装置である。
データベースサーバ20は、データベース処理部21及びデータ記録部22を有している。
データベースサーバ20の内部構成は、機能的には図3のように示すことができる。データベースサーバ20としては、例えば、メモリ及びプロセッサを有するコンピュータ(例えば、PCやワークステーション等)を用いて構築することができる。
図3に示す通り、データベースサーバ20は、データベース処理部21、及びデータ記録部22を有している。
データ記録部22は、データベースサーバ20内での各処理で利用される各種データを記録するデータ記録手段である。図3に示す通り、データ記録部22には、少なくとも、ユーザ情報DB221、送付先情報DB222、テナント情報DB223、テナント送料設定DB224、クレジットカード情報DB225、オークション情報DB226、プライズ情報DB227、入札情報DB238、落札情報DB239、及び決済情報DB230が記録されているものとする。データ記録部22に記録する各データの詳細構成については後述する。
データベース処理部21は、データ記録部22に記録されたデータベースのデータ処理を行う。データベース処理部21は、例えば、種々のDBMS(Database Management System)を用いて構築することができる。したがって、データ記録部22に記録する各データベースは、データベース処理部21で対応するデータ構造で構成されている必要がある。データベース処理部21は、Webアプリケーションサーバ10の要求(命令)に応じて、データ記録部22に記録された各データベースのデータ処理(例えば、データの更新や読出しの処理)を行う。
次に、ユーザ端末30の内部構成について説明する。
図4は、ユーザ端末30の内部構成の例について示したブロック図である。
ユーザ端末30は、例えば、PC、タブレットPC等の種々の端末装置(コンピュータ;ハードウェア)を用いて構築することができる。図4では、ユーザ端末30のハードウェアとしてタブレットPCを適用した例について示している。
図4に示すように、ユーザ端末30は、機能的には、タッチパネルディスプレイ31及びWebブラウザ32を有している。ここでは、説明を簡易とするため各ユーザ端末30は、同じ構成であるものとして説明しているが、各ユーザ端末30はWebブラウザを備える端末であれば、具体的な構成は限定されないものである。
タッチパネルディスプレイ31は、ユーザ端末30を所持するユーザへの情報出力や、ユーザからの入力(例えば、GUI画面を用いた入力)を受け付けるデバイス(ユーザインタフェースの機能を担うデバイス)である。この実施形態では、タブレットPCを用いてユーザ端末30を構築する例について示しているが、ユーザ端末30においてユーザインタフェース(ユーザからの入力手段及びユーザへの出力手段)を担うデバイスの種類は限定されないものである。
Webブラウザ32としては、種々のWebブラウザを適用することができる。ユーザ端末30のWebブラウザ32は、Webアプリケーションサーバ10にアクセスしてオークション処理のWebアプリケーションプログラムの提供を受けて実行することができる。なお、ユーザ端末30では、オークション処理のアプリケーションプログラムがWebベースではなく専用のアプリケーションとしてインストールされる構成としてもよい。
次に、データベースサーバ20のデータ記録部22に記録される各DBの構成例について説明する。
図5は、ユーザ情報DB221の構成例について示した説明図である。
ユーザ情報DB221は、オークション処理システム1を利用するユーザ(出品者、及び入札者)を管理するためのデータベースである。
図5に示すユーザ情報DB221では、1行(1レコード)で1人のユーザの情報を構成している。図5に示すユーザ情報DB221では、ユーザごとに、ユーザを識別するためのユーザID、及び当該ユーザに関するユーザ情報(ここでは、メールアドレスを含む項目の情報)が登録されている。ここでは、説明を簡易とするため、ユーザ端末30-1~30-8を使用するユーザのユーザIDを、それぞれUser_ID_1~User_ID_8と表すものとする。
図6は、送付先情報DB222の構成例について示した説明図である。
送付先情報DB222は、オークション処理システム1を利用するユーザ(入札者)に商品を送付する際の送付先の情報(以下、「送付先情報」と呼ぶ)を管理するためのデータベースである。
送付先情報DB222では、1行(1レコード)で1つの送付先情報が登録されている。送付先情報DB222では、1つのユーザに複数の送付先の登録が可能であるものとする。
図6に示す送付先情報DB222では、送付先ごとに、送付先を識別するための送付先ID、当該送付先に対応するユーザのユーザID、及び当該送付先の送付先情報(図6では、送付先氏名・名称、送付先電話番号、及び送付先住所)を含む情報が登録されている。ここでは、説明を簡易とするため、図6に示すように、User_ID_1~User_ID_8のそれぞれに対応する送付先の送付先IDを、Shipping_ID_1~Shipping_ID_8と表すものとする。
図7は、テナント情報DB223の構成例について示した説明図である。
テナント情報DB223は、各オークション処理システム1を利用するテナント(出品者)に関する情報を管理するためのデータベースである。テナント情報DB223は、各ユーザが、テナント(出品者)としてオークション処理システム1を利用する際に必要な情報を管理するためのデータベースである。
テナント情報DB223では、1行(1レコード)で1つのテナントに関する情報が登録されている。
図7に示すテナント情報DB223では、テナントごとに、テナントを識別するためのテナントID、当該テナントに対応するユーザのユーザID、及び当該テナントのテナント情報(図7では、少なくともドメイン(URL)の情報を含む情報)が登録されている。ここでは、説明を簡易とするため、図7に示すように、User_ID_1~User_ID_8のそれぞれに対応するテナントのテナントIDを、Tennant_ID_1~Tennant_ID_8と表すものとする。
図8は、テナント送料設定DB224の構成例について示した説明図である。
テナント送料設定DB224は、各オークション処理システム1を利用するテナント(出品者)の送料(以下、「テナント送料」と呼ぶ)の情報を管理するためのデータベースである。
テナント送料設定DB224では、1行(1レコード)で1つのテナント送料の情報が登録されている。なお、テナント送料設定DB224では、1つのテナントに複数のテナント送料の登録が可能であるものとする。
図8に示すテナント送料設定DB224では、テナント送料ごとに、データベース上で当該テナント送料を識別するためのテナント送料ID、当該テナント送料に関してユーザに識別させるためのラベル情報と、当該テナント送料に対応するテナントのテナントID、及び当該テナント送料に対応するテナント送料情報を含む情報が登録されている。図8では、テナント送料情報に、国内送料と海外送料の項目の情報が登録されるものとして説明するが、テナント送料情報を構成する項目の種類や数は限定されないものである。
図8では、テナント送料設定DB224に、少なくとも2つのテナント送料(テナント送料IDがDF_ID_1とDF_ID_2のテナント送料)が設定されている。2つのテナント送料は、いずれもTennant_ID_8(User_ID_8)のテナントに対応するテナント送料である。また、図8に示すように、DF_ID_1のラベル情報は「1kg未満」、DF_ID_2のラベル情報は「1kg以上」となっている。すなわち、図8では、DF_ID_1のテナント送料は、1kg未満の商品に関する送料であり、DF_ID_2のテナント送料は1kg以上の商品に関する送料として設定されている。このように、テナント送料設定DB224では、ユーザ(テナント)が、発送する商品の条件ごとのテナント送料を設定することが可能な構成になっている。図8では、重量ごとのテナント送料を設定する例について示したが、発送する距離や発送先の国に応じて異なるテナント送料を設定するようにしてもよい。ここでは、図8に示すように、Tennant_ID_8(User_ID_8)のテナント送料のみが設定されているものとする。入札のみ行うユーザや、物品(物理的な品)を取り扱わないユーザは、テナント送料を設定しなくてもシステム上許容されるものとする。
図9は、クレジットカード情報DB225の構成例について示した説明図である。
クレジットカード情報DB225は、オークション処理システム1を利用するユーザ(入札者)が商品の売買を決済するためのクレジットカードに関する情報(以下、「クレジットカード情報」と呼ぶ)を管理するためのデータベースである。
クレジットカード情報DB225では、1行(1レコード)で1つのクレジットカードのクレジットカード情報が登録されている。クレジットカード情報DB225では、1つのユーザに複数のクレジットカードの登録が可能であるものとする。
図9に示すクレジットカード情報DB225では、クレジットカードごとに、データベース上で当該クレジットカードを識別するためのクレジットカードID、当該クレジットカードに対応するユーザ(クレジットカードの所有者)のユーザID、及び当該クレジットカードを用いた決済に必要なクレジットカード情報(例えば、カード番号、有効期限、カード名義人氏名等を含むデータ)が登録されている。ここでは、説明を簡易とするため、図9に示すように、User_ID_1~User_ID_8のそれぞれに対応するクレジットカードIDを、CreditCard_ID_1~CreditCard_ID_8と表すものとする。
図10は、オークション情報DB226の構成例について示した説明図である。
オークション情報DB226は、オークション処理システム1で処理されるオークションに関する情報(以下、「オークション情報」と呼ぶ)を管理するためのデータベースである。
オークション情報DB226では、1行(1レコード)で1つのオークションのオークション情報が登録されている。
図10に示すオークション情報DB226では、オークションごとに、データベース上で本オークションを識別するためのオークションID、本オークションに対応するテナントID(本オークションの出品者のテナントID)、及び本オークションに関するオークション情報が登録されている。図10に示すオークション情報DB226では、オークションIDがAuction_ID_1のオークションが登録されている。Auction_ID_1のオークションは、Tennant_ID_8(User_ID_1)が出品者となっている。
図10では、オークション情報DB226に登録されるオークション情報に、少なくとも、本商品に関する「オークションタイトル」、本商品に関する「説明文」、本商品が物理的な物品であるか否か(物品であるか非物品であるか)を示す「物理商品情報」、本商品を送付する際の送料に対応する「テナント送料ID」、本オークションの情報を開示(解禁)する日時を示す「情報開示日時」、本オークションの入札受付を開始する日時を示す「オークション開始日時」、本オークションの入札受付を終了する日時を示す「オークション終了日時」、本オークションをスタートする際の最低入札価格を示す「スタート価格」、本商品の「在庫数」、本オークションの形式を示す「オークション形式」、及び本商品の画像データを示す「オークション画像データ」のデータが含まれている。
「物理商品情報」の項目には、本商品が「物品」(物理的な商品)、又は「非物品」(例えば、電子データや何等かの権利等)のいずれかが設定されるものとする。
「オークション形式」の項目には、「イングリッシュ」(スタート価格から入札価格が上がってゆくオークション形式)、「パープルプライシング」(入札の形式自体はイングリッシュオークションと同様であるが同じプライズが割り当てられた落札者(割当条件が同じ落札者)の最終的な落札価格(以下、「最終落札価格」と呼ぶ)が同じとなるように調整されるオークション形式)、又は「ダッチ」(スタート価格から時間が経過するごとに入札可能な価格が下がってゆくオークション形式)のいずれかが設定されるものとする。
「オークション画像データ」の項目には、アップロードされた画像データ(画像データのファイル自体又はファイルにアクセスするためのリンク)が設定される。
図11は、プライズ情報DB227の構成例について示した説明図である。
プライズ情報DB227は、オークション情報DB226で記述されたオークション(オークションID)に対応するプライズに関する情報(以下、「プライズ情報」と呼ぶ)を管理するためのデータベースである。
プライズ情報DB227では、1行(1レコード)で1つのプライズのプライズ情報が登録されている。
図11に示すプライズ情報DB227では、プライズごとに、データベース上で当該プライズを識別するためのプライズID、当該プライズに対応するオークションID(当該プライズに対応する本商品のオークションのオークションID)、及び当該プライズに関するプライズ情報が登録されている。
図11では、プライズ情報DB227に登録されるプライズ情報には、少なくとも、当該プライズの「物理商品情報」、当該プライズを送付する際の送料に対応する「テナント送料ID」、当該プライズに関する「プライズタイトル」、当該プライズに関する「説明文」、本商品のオークションにおいて当該プライズの割当順序を示す「プライズ順序」、当該プライズの在庫数を示す「在庫数」の項目の情報が含まれる。「物理商品情報」の項目は、オークション情報DB226と同じく、「物品」又は「非物品」のいずれかが設定される。
以下では、プライズ情報DB227におけるプライズIDは、Prize_ID_1、Prize_ID_2、…、という形式で表すものとする。また、以下では、プライズ順序が1のプライズを「第1プライズ」、順序が2のプライズを「第2プライズ」、…、と呼ぶものとする。
ここで、パープルプライシングの基本的なルールについて説明する。
この実施形態のパープルプライシング形式のオークションでは、入札価格及び入札順序に応じて各入札者に、本商品及び各プライズを割当てるための優先順位(以下、「入札優先順位」と呼ぶ)が付けられる。そして、パープルプライシング形式のオークションでは、入札優先順位が上位の入札者から順に本商品が割り当てられる処理(以下、「プライズ割当処理」と呼ぶ)が行われる。具体的には、パープルプライシング形式のオークションでは、入札優先順位が上位の入札者から順に各順序のプライズが割り当てられる。例えば、プライズがM種類存在するオークションの場合、入札優先順位が上位の入札者から順に本商品が割り当てられ、第1プライズが上位の入札者から順に割り当てられ、第2プ合図が上位の入札者から順に割り当てられ、・・・、第Nプライズが上位の入札者から順に割り当てられることになる。プライズの種類によって在庫数は異なるため、入札優先順位が最上位の入札者は、必ず本商品に加えて全ての種類のプライズの割当を受けることができるが、入札優先順位が下位の入札者は本商品の割当が得られたとしてもプライズの割当を受けられるとは限らない。
さらに、パープルプライシング形式のオークションでは、プライズ割当処理が完了した後、同じプライズ順序のプライズの割当を受けた入札者(落札者)が支払う金額(最終的に決済する金額)を同じ金額(最も低かった入札金額)に合わせる処理(以下、「落札金額調整処理」と呼ぶ)が行われる。例えば、第1プライズ及び第2プライズの割当を受けた入札者(落札者)が複数いた場合、その複数の入札者(落札者)の決済金額は、その複数の入札者(落札者)の中で最も低かった入札価格(落札価格)に調整される。
また、この実施形態のパープルプライシング形式のオーディションでは、プライズ割当処理及び落札金額調整処理が行われた後、各入札者(落札者)に対して落札価格とプライズの割当を通知(提示)して、同意(提示した落札価格で落札することの同意)及び決済(落札金額分の支払いの決済)を受け付ける処理(以下、「同意・決済受付処理」と呼ぶ)を行う。ディールでは、落札価格及びプライズ割当の通知から所定期間(以下、「同意・決済受付期間」と呼ぶ)の間だけ、同意及び決済を受け付ける。また、ある入札優先順位の落札者が、同意・決済受付期間内に同意及び決済を行わない場合、当該ユーザは当該落札について落札する権利(以下、「落札権」と呼ぶ)を失い、当該落札権で落札する権利が次の入札優先順位の入札者に移行するものとする。以下では、同意・決済受付期間が経過するタイミングを「落札権失効日時」とも呼ぶ。そして、の実施形態のパープルプライシング形式のオーディションでは、落札権の失効が発生した場合、当該落札権以下の入札優先順位の落札について、プライズ割当処理及び落札金額調整処理が行われた後、再度ディールが行われるものとする。
図12は、入札情報DB238の構成例について示した説明図である。
入札情報DB238は、オークション情報DB226で記述されたオークション(オークションID)に対する入札に関する情報(以下、「入札情報」と呼ぶ)を時系列ごとに管理するためのデータベースである。
入札情報DB238では、1行(1レコード)で1つの入札の入札情報が登録されている。
図12に示す入札情報DB238では、入札ごとに、データベース上で当該入札を識別するための「入札ID」、当該入札に対応する「オークションID」(当該入札に対応するオークションのオークションID)、及び当該入札に関する入札情報が登録されている。図12に示す入札情報には、当該入札を行ったユーザ(入札者)の入札ID、当該入札を受け付けた「入札日時」、及び当該入札の入札価格の項目の情報が含まれている。
図12では、入札情報DB238に登録される入札情報には、少なくとも、当該入札の「入札価格」の項目の情報が含まれる。
図13は、落札情報DB239の構成例について示した説明図である。
落札情報DB239は、オークション情報DB226で記述されたオークション(オークションID)に対する落札に関する情報(以下、「落札情報」と呼ぶ)を時系列ごとに管理するためのデータベースである。
落札情報DB239では、1行(1レコード)で1つの落札の落札情報が登録されている。
図13に示す落札情報DB239では、落札ごとに、データベース上で当該落札を識別するための「落札ID」、当該落札に対応する「オークションID」(当該落札に対応するオークションのオークションID)、当該落札を行ったユーザ(入札者)のユーザID、当該落札に対応する入札の入札ID、及び当該落札に関する落札情報が登録されている。
図13では、落札情報DB239に登録される落札情報には、少なくとも、当該落札の「落札価格」、当該落札に対して割り当てられたプライズを示す「プライズID」、当該落札について仮決済(オーソリゼーション;信用承認)を行った日時を示す「仮決済日時」、当該落札についてオーソリゼーションした枠で実際の決済(以下、「キャプチャ」とも呼ぶ)を実行した日時を示す「実決済日時」、当該落札に対応する物品(本商品及びプライズ)を送付する送付先を示す「送付先情報」(送付先情報DB222上の送付先ID)、及び当該落札についての決済期日(期日までに決済を実行落札権を失う)を示す「落札権失効日時」の項目が含まれている。
図14は、決済情報DB230の構成例について示した説明図である。
決済情報DB230は、オークション情報DB226で記述されたオークション(オークションID)に対する決済に関する情報(以下、「決済情報」と呼ぶ)を時系列ごとに管理するためのデータベースである。
決済情報DB230では、1行(1レコード)で1つの決済の決済情報が登録されている。
図14に示す決済情報DB230では、決済ごとに、データベース上で当該決済を識別するための「決済ID」、当該決済に対応する落札(ディール)に対応する「落札ID」、当該決済を行ったユーザ(入札者)のユーザID、及び当該決済に関する「決済情報」の項目の情報が登録されている。決済情報には、当該決済の金額を示す「決済金額」、当該決済に用いられたクレジットカードの情報を示す「決済カード情報」、及び決済処理にあたって決済処理システム40とのトランザクション処理のログ(レスポンスデータ;証跡)を示す「決済ログデータ」が含まれる。
(A-2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態のオークション処理システム1の動作(実施形態に係るオークション処理方法)の例を説明する。
ここでは、オークション処理システム1のWebアプリケーションサーバ10が、図15のシナリオに沿って動作した場合の例について説明する。
ここでは、まず、図15のフローチャートをオークション処理システム1でパープルプライシングの形式でオークションが行われる際の流れについて説明する。
この実施形態において、Webアプリケーションサーバ10のオークション処理部11は、各ユーザ端末30からアクセスを受ける際に、認証情報(例えば、ユーザID及びパスワード等の情報)の入力を伴うログイン処理(認証処理)を行うことで、各ユーザ端末30を使用するユーザ(ユーザID)を認識して、各ユーザに関する情報の入出力の処理を行うものとする。
また、ここでは、前提として、ユーザ情報DB221、送付先情報DB222、テナント情報DB223、テナント送料設定DB224、及びクレジットカード情報DB225には、それぞれ図5~図9に示す情報が既に入力されているものとして説明する。送付先情報DB222、テナント情報DB223、テナント送料設定DB224、及びクレジットカード情報DB225の入力を受け付ける処理の詳細については、種々の情報入力のWeb画面やGUIを適用することができるため詳しい説明を省略する。
まず、ここでは、User_ID_8のユーザ(テナント)がユーザ端末30-8(Webブラウザ32)を用いて、Webアプリケーションサーバ10(オークション処理部11)にアクセスして、パープルプライシングの形式でオークションを開催するための情報入力を受け付けたものとする(S101)。具体的には、ここでは、Webアプリケーションサーバ10(オークション処理部11)は、オークション情報DB226への新規オークション情報(以下、「本オークション」とも呼ぶ)の追加、及びプライズ情報DB227への本オークションに付帯するプライズのプライズ情報の追加を受け付ける。
図16は、オークション処理部11が、新規にオークション情報の入力を受け付ける際にユーザ端末30-8(Webブラウザ32)に提示するWeb画面(以下、「オークション情報入力画面」と呼ぶ)の構成例について示した図である。
図16に示すオークション情報入力画面では、オークション情報の各項目(オークションタイトル、説明文、物理商品情報、テナント送料(テナント送料ID)、情報開示日時、オークション開始日時、オークション終了日時、スタート価格、在庫数、オークション形式、オークション画像データ)の入力を受け付けることができるフィールドF101~F111と、フィールドF101~F111に入力された内容でオークション情報の登録を受け付けるための登録ボタンB101とが配置されている。
ここでは、オークション情報入力画面のフィールドF101~F111に、本オークションのオークション情報(図16に示す内容)が入力され、登録ボタンB101が押下(操作)されたものとする。
そして、オークション処理部11は、本オークションのオークションIDとしてAuction_ID_1を割当て、本オークション(Auction_ID_1)のオークション情報をオークション情報DB226追加登録する。図10では、本オークション(Auction_ID_1)のオークション情報(オークション情報入力画面で入力された情報)が追加された状態について示している。
図16に示すように、ここでは、オークション形式として「パープルプライシング」、物理商品情報として「物品」がそれぞれ選択(例えば、リストボックス等のGUIで選択)されたものとする。オークション情報入力画面では、物理商品情報がデータの場合は、テナント送料の入力を受け付けないようにしてもよい。
オークション情報入力画面でテナント送料(テナント送料ID)の入力を受けるフィールドF104では、テナント送料設定DB224で当該テナント(この場合はTennant_ID_8)をテナントIDとするテナント送料情報のいずれかの選択を受け付ける。具体的には、例えば、オークション情報入力画面のフィールドF104では、当該テナント(この場合はTennant_ID_8)をテナントIDとするテナント送料情報のラベル情報(この場合は、「1kg未満」、「1kg以上」のいずれか)を表示するリストボックスにより、いずれかのテナント送料ID(テナント送料情報)の選択を受け付けるようにしてもよい。図16に示すオークション情報入力画面のフィールドF104では、「1kg未満」のラベル情報が選択されているので、これはテナント送料IDとして、「DF_ID_1」が選択された状態を示している。
そして、オークション情報入力画面で登録ボタンB101が押下されると、オークション処理部11は、入力された本オークションのオークション情報の内容を表示する操作画面(以下、「オークション情報確認画面」と呼ぶ)を、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)に表示させる。
図17は、オークション処理部11が、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)に表示させるオークション情報確認画面の構成例について示した図である。
図17に示すオークション情報確認画面では、オークション情報入力画面で入力された本オークションのオークション情報を表示するフィールドF201、オークション情報入力画面に戻ることを受け付けるためのボタンB201と、本オークションにプライズ(プライズ情報)を追加することを受け付けるためのボタンB202が配置されている。
オークション情報確認画面で、プライズ追加を受け付けるためのボタンB202が押下されると、オークション処理部11は、本オークションに追加するプライズのプライズ情報の入力を受け付けるための操作画面(以下、「プライズ追加画面」と呼ぶ)を、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)に表示させる。
図18は、オークション処理部11が、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)に表示させるプライズ追加画面の構成例について示した図である。
図18に示すプライズ情報入力画面では、プライズ情報の各項目(物理商品情報、テナント送料ID、プライズタイトル、説明文、プライズ順序、在庫数)の入力を受け付けることができるフィールドF301~F306と、フィールドF301~F306に入力された内容でプライズ情報の追加登録を受け付けるための登録ボタンB301とが配置されている。
なお、プライズ情報入力画面において、物理商品情報の入力を受け付けるフィールドF301、及びテナント送料(テナント送料ID)の入力を受け付けるフィールドF302の入力受付方式は、オークション情報入力画面と同様の手順を適用することができる。
オークション処理部11は、登録ボタンB301が押下(操作)されると、当該プライズに対して新たにプライズIDを割当て、当該プライズのプライズ情報をプライズ情報DB227に追加登録する。オークション処理部11は、プライズ情報の追加登録が完了すると、オークション情報確認画面に戻って表示させるようにユーザ端末30-8(Webブラウザ32)を制御する。
本オークションにプライズ情報が追加(本オークションのオークションIDに対応するプライズ情報が追加)されると、オークション処理部11は、図19に示すように、オークション情報確認画面に、そのプライズ情報を表示したフィールドF202が追加配置する。オークション処理部11は、オークション情報確認画面が図19の状態でさらにボタンB202が押下されると、さらにプライズの追加を受け付けるためにプライズ追加画面を表示するように、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)を制御する。
以上のように、オークション処理部11は、本オークションについて複数のプライズ情報の入力を受け付けることができる。
ここでは、図12に示すように、プライズ情報DB227に、本オークション(Auction_ID_1のオークション)に対して2つのプライズ情報(Prize_ID_1、Prize_ID_2のプライズ情報)が入力されたものとする。
以上のように、オークション処理部11では、ユーザ端末30-8(Webブラウザ32)からの要求に応じて、本オークションのオークション情報の入力(プライズ情報の入力を含む)を受け付けることができる。
その後、本オークションについて情報開示日時が経過すると、オークション処理部11は、本オークションの情報を開示するためのWeb画面(以下、「オークション情報開示画面」と呼ぶ)についてアクセス可能な状態(インターネットから所定のURLでアクセス可能な状態)とする(S102)。
図20は、本オークションについて開示されるオークション情報開示画面の構成例について示した図である。
図20に示すオークション情報開示画面では、本オークションの本商品の情報(オークション情報のうち、オークションタイトル、オークション画像、及び説明文を含む情報)を表示するフィールドF401と、本オークションのプライズに関する情報(プライズ情報のうち、プライズタイトルと説明文を含む情報)を表示するフィールドF402が配置されている。
その後、本オークションについてオークション開始日時が経過すると、オークション処理部11は、本オークションについて入札を受け付けることが可能なWeb画面(以下、「オークション受付画面」と呼ぶ)についてアクセス可能な状態(インターネットから所定のURLでアクセス可能な状態)とする(S103)。以後、オークション処理部11は、オークション終了日時までの間、本オークションのオークション受付画面を介して、各ユーザ端末30から受け付け可能となる。そして、ここでは、オークション処理部11は、本オークションについて、オークション終了日時までの間に、複数のユーザ端末30-からオークションの入札を受け付けたものとする(S104、S105)。
図21は、本オークションについて開示されるオークション受付画面の構成例について示した図である。
図21に示すオークション受付画面では、本オークションの本商品の情報(オークション情報のうち、オークションタイトル、オークション画像、及び説明文を含む情報)を表示するフィールドF501と、本オークションのプライズに関する情報(プライズ情報のうち、プライズタイトルと説明文を含む情報)を表示するフィールドF502と、本オークションについて入札を受け付ける画面(以下、「オークション入札画面」と呼ぶ)に移行可能なボタンB501~B503が配置されている。
ボタンB501~B503は、いずれもオークション入札画面に移行可能なボタンであるが、その後オークション入札画面に設定されるデフォルトの入札価格が異なる。具体的には、ボタンB501はデフォルト入札金額を本商品のみを割当て可能な最低限の入札価格(入札時点で入札優先順位が第5位以上になるための入札価格)に設定するためのボタンであり、ボタンB502はデフォルト入札金額を本商品+第1プライズ+第2プライズを割当て可能な最低限の入札価格(入札時点で入札優先順位が第2位以上になるための入札価格)に設定するためのボタンであり、ボタンB503はデフォルト入札金額を本商品+第2プライズを割当て可能な最低限の入札価格(入札優先順位が第4位以上になるための入札価格)に設定するためのボタンである。
オークション処理部11は、入札情報DB238(本オークションのオークションIDに対応する入札情報)を参照することで、ボタンB501~B503の各ボタンに対応するデフォルト入札価格を認識することができる。そして、オークション処理部11は、押下されたボタンに応じたデフォルト入札価格を設定したオークション入札画面を、接続元(入札者)のユーザ端末30に表示させる。
図22は、オークション入札画面の構成例について示した図である。
図22に示すオークション入札画面では、入札価格の入力を受け付けるためのフィールドF601と、フィールドF601に入力された入札価格で本オークションの入札を受け付けるためのボタンB601とが配置されている。フィールドF601には、オークション受付画面で押下されたボタンに応じたデフォルト入札価格がデフォルト入力される。フィールドF601に入力する入札価格は、デフォルト入札価格から変更を受け付けることができる。
オークション処理部11は、ボタンB601が押下されると、フィールドF601に入力された入札価格での入札を受け付け、受付けた入札に関する入札情報について新たな入札IDを割当てて、入札情報DB238に追加する。
以上のように、オークション処理部11は、本オークションについて各ユーザ端末30から入札を受け付けたものとする。ここでは、オークション処理部11は、本オークションについて入札受付終了日時までにユーザ端末30-1~30-7(User_ID_1~User_ID_7)から1件ずつ入札を受け付けたものとする。ここでは、本オークションについての入札履歴は、図12に示す入札情報DB238の内容の通りであったものとする。
本オークションについて入札受付終了日時となると、オークション処理部11は、本オークションの入札情報(入札情報DB238で、Auction_ID_1に対応する入札情報)を集計して、入札者(入札した各ユーザ(ユーザID))の入札優先順位を割当てる処理(以下、入札優先順位割当処理」と呼ぶ)を行う。オークション処理部11は、入札価格の高いユーザほど高い入札優先順位を割当てる。また、オークション処理部11は、同じ入札価格のユーザがあった場合にはより入札時間が早いユーザの入札優先順位を高く設定する(S106)。
そして、図12に示す入札履歴(入札情報DB238)に基づき、User_ID_1~User_ID_7を入札優先順位の上位から並べると、User_ID_5、User_ID_3、User_ID_4、User_ID_7、User_ID_6、User_ID_1、User_ID_2となったものとする。
次に、オークション処理部11は、入札優先順位の高いユーザから順に本商品、第1プライズ、及び第2プライズを割当てる(S107)。
ここで、本オークションでは、図10に示すように、本商品の在庫数は5個である。また、本オークションでは、図11に示すように、第1プライズの在庫数は2個、第2プライズの在庫数は4個である。
そうすると、本オークションでは、入札優先順位第1位~第5位までの入札者が本商品の落札者となる。そして、入札優先順位第1位及び第2位の落札者には第1及び第2のプライズが割り当てられ、入札優先順位第3位及び第4位の落札者には第2のプライズのみが割り当てられることになる。
このとき、オークション処理部11は、5つの本商品に対応する落札情報を作成して、落札優先順位順に落札情報DB239に登録する。このときの落札情報DB239の状態を図13に示す。なお、図13の時点では、未だ落札価格調整処理は行われていない。
次に、オークション処理部11は、同じ割当条件の落札者(同じプライズが割り当てられた落札者)の落札価格を同じ価格(同じ割当条件の落札者のうち最も低い入札価格)に調整する落札価格調整処理を行う(S108)。
このとき、オークション処理部11は、図23に示すように落札価格調整処理を行う。
図23に示す落札情報DB239は、図13の状態から落札価格調整処理(1回目)が行われた状態について示している。
図23では、入札優先順位第1位(Deal_ID_1)の落札価格が、入札優先順位第2位(Deal_ID_2)の落札価格に合わせて2200に調整されている。また、図23では、入札優先順位第3位(Deal_ID_3)の落札価格が、入札優先順位第4位(Deal_ID_4)の落札価格に合わせて2000に調整されている。
次に、オークション処理部11は、1回目の落札条件(落札価格及び割当プライズ)について提示し、同意及び決済を受け付けるための操作画面(以下、「同意・決済受付画面」と呼ぶ)にアクセスするためのURLを、対応する落札者に通知(例えば、メールアドレス(ユーザ情報DB221で管理されるメールアドレスに送付して通知)する(S109)。
オークション処理部11は、落札条件を各ユーザに通知すると、落札情報DB239に設定した落札権失効日時(この実施形態では通知から3日後)が経過するまでの間、落札条件を通知した各ユーザに対して同意・決済受付画面へのアクセスを受け付ける(S110)。
図24、図25は、同意・決済受付画面の構成例について示した図である。
まず、オークション処理部11は、落札条件の通知(以下、当該通知に係る落札を「本落札」と呼ぶ)を受け付けたユーザのユーザ端末30(Webブラウザ32)から、ログイン(ユーザIDを用いたログイン)及び同意・決済受付画面へのアクセスを受け付けると、ユーザ端末30(Webブラウザ32)に、本落札について図24に示す落札同意・決済受付画面(その1)を表示させる。
図24に示す落札同意・決済受付画面(その1)では、本オークションのタイトルを表示するフィールドF601、現時点における本落札の落札価格を表示するフィールドF602、現在本落札に割り当てられているプライズを示すフィールドF603、及び本落札の商品(本商品及びプライズ)の送付先住所の入力を受け付けるためのフィールドF604、及び本落札の同意を受け付けるためのボタンB601が配置されている。なお、本落札において、本商品及び全てのプライズの物理商品情報がデータである場合、落札同意・決済受付画面(その1)で、送付先情報(フィールドF604)の入力受付は行わないようにしてもよい。
図24に示す落札同意・決済受付画面(その1)で、フィールドF604に送付先住所が入力され、ボタンB601が押下されると、オークション処理部11は、ユーザ端末30(Webブラウザ32)に、図25に示す落札同意・決済受付画面(その2)を表示させる。
図25に示す落札同意・決済受付画面(その2)では、本オークションのタイトルを表示するフィールドF701、現時点における本落札の落札価格を表示するフィールドF702、現在本落札に割り当てられているプライズを示すフィールドF703、本落札の送料を表示するフィールドF704、及び、本落札に対する決済を受け付けるためのクレジットカード情報の入力を受け付けるためのフィールドF705、及び、本落札の決済(クレジットカード決済)を受け付けるためのボタンB701が配置されている。
オークション処理部11は、落札同意・決済受付画面(その1)で入力された送付先住所と、本オークションのオークション情報に対応するテナント送料(テナント送料IDに対応するテナント送料情報)に基づいて、本落札の商品(本商品及びプライズ)に必要な送料を求め、落札同意・決済受付画面(その2)のフィールドF704に表示する。オークション処理部11は、落札同意・決済受付画面(その1)で入力された送付先住所に基づいて送付先が国内(日本国内)であるか海外であるかを判断できるので、その判断結果に応じた送料を、テナント送料情報から取得することができる。
なお、本落札において、本商品及び全てのプライズの物理商品情報がデータである場合、落札同意・決済受付画面(その2)で、本落札の送料を表示するフィールドF704に表示する送料は0円となる。
オークション処理部11は、フィールドF705にクレジットカード情報が入力され、ボタンB701が押下されると、本落札の落札価格と送料を加算した額について、入力されたクレジットカード情報で仮決済(オーソリゼーション;信用承認)を行うように、決済処理部12を制御する(S110)。このとき、決済処理部12は、オークション処理部11の制御に従って、決済処理システム40と通信して仮決済を実行する。そして、オークション処理部11は、仮決済を実行した本落札の落札情報(落札情報DB239上の落札情報)を更新する。具体的には、オークション処理部11は、本落札の落札情報の仮決済日時に現在時刻を入力し、さらに本落札の落札情報の送付先情報に入力された送付先情報を入力する。そして、決済処理部12は、その仮決済の決済情報を生成して、決済情報DB230に追加登録する。なお、決済処理部12は、決済を行おうとする落札(落札ID)について、既に決済情報DB230に決済情報が登録されている場合は、最も時系列が後(最も決済情報IDが後の番号)の決済(仮決済)についてキャンセルの処理を決済処理システム40に要求した上で、新たにオークション処理部11から指示された額の仮決済を実行する。
オークション処理部11は、本オークションについて落札権失効日時が経過すると、再度プライズ割当処理を行う必要があるか否かを判断し(S111)、再度プライズ割当処理が必要と判断した場合は後述するステップS114から動作し、再度プライズ割当処理は不要と判断した場合には後述するステップS112から動作する。
例えば、オークション処理部11は、落札条件を通知した全ての落札(落札情報)について落札同意及び決済が行われたか否か(例えば、落札情報の仮決済日時が入力されたか否か)を確認し、落札同意及び決済が行われていない落札があった場合に、落札同意及び決済が行われていない落札について落札権を失効して再度プライズ割当処理が必要と判断するようにしてもよい。
上述のステップS111で、再度プライズ割当処理は不要と判断された場合、オークション処理部11は、本オークションの各落札(キャンセルが発生していない落札)について、実決済(キャプチャ)を実行するように、決済処理部12を制御する(S112)。このとき、決済処理部12は、オークション処理部11の制御に従って、決済処理システム40と通信して実決済を実行する。そして、オークション処理部11は、実決済を実行した本落札の落札情報(落札情報DB239上の落札情報)を更新する。具体的には、オークション処理部11は、本落札の落札情報の実決済日時に現在時刻を入力する。そして、決済処理部12は、決済情報DB230を参照して、本オークションの各落札IDの決済情報を抽出し、抽出した各決済情報について実決済を実行する。なお、同じ落札IDの決済情報が複数ある場合、決済処理部12は、もっとも時系列が後(最も決済情報IDが後の番号)の決済情報のみを抽出して実決済を行う。そして、決済処理部12は、実決済を行った決済情報の決済ログデータに実決済時のログを追加する。
次に、オークション処理部11は、実決済の完了した各落札について最終的な落札結果(最終落札価格及び割当プライズ)を各落札者に通知(例えば、各落札者のメールアドレス(ユーザ情報DB221で管理されるメールアドレス)に送付)して(S113)、一連の本オークションの処理を終了する。
一方、上述のステップS111で、再度プライズ割当処理が必要と判断された場合、オークション処理部11は、再度プライズ割当処理を行う(S114)。
ここでは、入札優先順位第2位(Deal_ID_2)の落札と、入札優先順位第4位(Deal_ID_4)の落札についてキャンセル(落札件失効日時までに、落札同意及び仮決済が受け付けられなかった落札)が発生し、落札情報DB239の内容が図26のようになったものとする。このとき、オークション処理部11は、図26に示すように、キャンセルの発生した入札優先順位第2位(Deal_ID_2)の落札と、入札優先順位第4位(Deal_ID_4)の落札のキャンセル日時の項目に日時を入力する。
ここでは、2件の落札についてキャンセルが発生したので、オークション処理部11は、図27に示すように、本商品が割り当てられなかった入札の上位2件(入札優先順位6位、7位)について落札情報を作成して落札情報DB239に追加する。図27では、入札優先順位第6位(Deal_ID_6)の落札と、入札優先順位第7位(Deal_ID_7)の落札について落札情報が追加されている。
そして、オークション処理部11は、図28に示すように、キャンセルが発生している落札を除外して、プライズ割当処理を実行する。その結果、入札優先順位第2位(Deal_ID_2)の落札から第1プライズ(Prize_ID_1)が除外され、入札優先順位第3位(Deal_ID_3)の落札に追加される。また、入札優先順位第2位(Deal_ID_2)及び入札優先順位第4位(Deal_ID_4)の落札から、第2プライズ(Prize_ID_2)が除外され、入札優先順位第5位、6位(Deal_ID_5、Deal_ID_6)の入札に追加される。
次に、オークション処理部11は、再度落札価格調整処理を行う(S115)。
このとき、オークション処理部11は、図29に示すように落札価格調整処理を行う。
図29に示す落札情報DB239は、図28の状態から落札価格調整処理(2回目)が行われた状態について示している。
図29では、入札優先順位第1位(Deal_ID_1)の落札価格が、入札優先順位第3位(Deal_ID_3)の落札価格に合わせて2000に変更されている。また、図29では、入札優先順位第5位(Deal_ID_5)の落札価格が、入札優先順位第6位(Deal_ID_6)の落札価格に合わせて1000に変更されている。
次に、オークション処理部11は、2回目の落札条件(落札価格及び割当プライズ)について提示し、同意及び決済を受け付けるための操作画面(以下、「同意・決済受付画面」と呼ぶ)にアクセスするためのURLを、今回追加した落札(仮決済の完了していない落札、すなわち、DealID_6とDealID_7)対応する落札者に通知(例えば、落札者のメールアドレス(ユーザ情報DB221で管理されるメールアドレス)に送付して通知)する(S116)。
オークション処理部11は、落札条件を落札者に通知すると、落札情報DB239に設定した落札権失効日時(この実施形態では通知から3日後)が経過するまでの間、落札条件を通知した各ユーザに対して同意・決済受付画面へのアクセスを受け付ける(S117)。
オークション処理部11は、本オークションについて再度落札権失効日時が経過すると、再度プライズ割当処理を行う必要があるか否かを判断し(S118)、再度プライズ割当処理が必要と判断した場合は上述のステップS112に移行して実決済を行い、再度プライズ割当処理は不要と判断した場合には上述のステップS114に戻ってさらにプライズ割当処理から動作する。
例えば、オークション処理部11は、ステップS117で落札条件を通知した全ての落札(落札情報)について落札同意及び決済が行われたか否か(例えば、落札情報の仮決済日時が入力されたか否か)を確認し、落札同意及び決済が行われていない落札があった場合に、落札同意及び決済が行われていない落札について落札権を失効して再度プライズ割当処理が必要と判断するようにしてもよい。また、オークション処理部11では、プライズ割当処理を実行する回数の上限を定めて、プライズ割当処理の回数が上限に達した段階で、キャンセルが発生していても再度プライズ割当処理は不要と判断するようにしてもよい。
ここでは、2回目のプライズ割当処理に基づく落札条件について全て落札同意及び仮決済が行われたものとする。そうすると、落札情報DB239の状態は図30のような状態となる。図30では、図29の状態と比較して、入札優先順位第6位、第7位(Deal_ID_6、Deal_ID_7)の落札について、送付先情報及び仮決済日時が設定されている。したがって、落札情報DB239が図30のような状態となると、オークション処理部11は、ステップS118で、再度プライズ割当処理は不要と判断し、上述のステップS112の処理に移行して実決済を行うことになる。その結果、落札情報DB239の状態は図31のような状態となる。図31では、図30の状態と比較して、落札同意及び仮決済の得られた全ての落札について実決済日時が入力されている。
以上のように、この実施形態のオークション処理システム1において、パープルプライシング形式のオークションは行われる。以上に説明したパープルプライシング形式で行われた本オークションのシナリオ全体について図32に記載した。図32では、各ユーザ(ユーザID)の本オークションにおける入札価格、入札順序、入札優先順位、1回目のプライズ割当結果、1回目の価格調整処理後の落札価格、1回目の同意確認・決済結果、2回目のプライズ割当結果、2回目の価格調整処理後の落札価格、2回目の同意確認・決済結果、及び最終落札価格(実決済価格)について記載している。
上述のように、オークション処理システム1では、パープルプライシング以外にもイングリッシュやダッチの形式のオークションにも対応している。イングリッシュ形式のオークションが開催された場合(オークション情報のオークション形式の項目が「イングリッシュ」であった場合)、当該オークションでは、図15に示すフローチャートでステップS108、S115の価格調整処理が行われない点でパープルプライシングオークションとは異なる。また、オークション処理システム1で、ダッチオークションが行われる場合は、入札可能な価格がスタート価格から時間が経過するごとに低くなる点でイングリッシュオークションと異なる。
(A-3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
この実施形態のオークション処理システム1では、各入札者に対して入札優先順位に応じて本商品及び各プライズを割当ててから決済を受け付けている。また、落札者は、プライズの割当結果に不満がある場合には、決済を行わずに落札をキャンセルすることができる。これにより、この実施形態のオークション処理システムでは、入札者の入札を促進することが可能となる。例えば、プライズが割り当てられなかった入札者は事後的に落札をキャンセルできるため、入札者にとってより高い価格の入札に対する心理的障壁が下がることになる。
また、この実施形態のオークション処理システム1では、落札条件(本商品及びプライズの割当条件)が同じ落札者については、落札価格も同じになるように調整するパープルプライスプライジング形式のオークションに対応している。これにより、この実施形態のオークション処理システムでは、入札者の入札をより促進することが可能となる。例えば、入札者は、入札時に割高と思われる入札価格で入札しても、最終的に同じ落札条件の落札者の落札価格が同じに調整されるので、入札者にとってより高い価格の入札に対する心理的障壁が下がることになる。
この実施形態では、オークション情報、及びプライズ情報に物理商品情報の項目を設け、少なくとも本商品又は割当プライズのいずれか一方の物理商品情報が物品である落札についてのみ、落札同意・決済受付画面で、送付先情報の入力を受け付ける構成となっている。これにより、この実施形態のオークション処理装置1では、不要な送付先情報の入力受付を抑制し、効率的な情報入力を受け付けることができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B-1)上記の実施形態のオークション処理システム1では、本商品にプライズを付帯させたオークションについて説明したが、本商品のみのオークションも処理可能とする構成としてもよいことは当然である。
(B-2)上記の実施形態では、パープルプライシング形式のオークションにおいて、スタート価格から入札と共に入札価格から上がっていく形式(イングリッシュ)を適用する例について説明したが、パープルプライシング形式のオークションにおいて、スタート価格から時間の経過と共に入札可能な価格が下がっていく形式(ダッチ)を適用するようにしてもよい。すなわち、パープルプライシング形式のオークションにおいて、入札価格の決定方式は、イングリッシュであってもダッチのいずれであってもよい。入札価格の決定方式がダッチであってもパープルプライシング形式のオークションであれば、同じ割当条件の入札者(落札者)に対しては同じ落札価格に調整される点は同様である。
通常のダッチオークション(パープルプライシング形式でないダッチオークション)においては、入札を待てば入札可能な価格が下がる可能性があるので参加者が入札を見送ることが望ましい場合があるが、パープルプライシング形式(入札価格の決定方式がダッチの場合)では最低価格(同じ割当条件に対する最低価格)が保証されるため、参加者にとって入札を見送るインセンティブ少ない(すなわち、予算に近づいたらすぐに入札すべき)ため、入札を促進することができる。
(B-3)上記の実施形態では、パープルプライシング形式のオークションいのいて、本商品を落札した落札者に対してプライズ(おまけ)を割当てる例について説明したが、本商品を落札できなかった入札者に対してプライズのみを割当てるようにしてもよい。例えば、データ形式(非物理)のプライズであれば、在庫の有無にかかわらず配布する(ダウンロードさせる)ことができる。例えば、本商品が100個のオークションであった場合に、入札優先順位が101位以下であっても、プライズのみを割当てるようにしてもよい。これにより、参加者の入札や競争をより促すことができる。例えば、本商品を漫画冊子とし、プライズを同じ漫画の電子版とした場合、当該漫画冊子のオークションに入札した入札者であれば、例え冊子のオークションに失敗した場合でも電子版の漫画をダウンロードすることができる。このような参加賞となるプライズは、参加賞専用のプライズを別途用意しておくようにしてもよいし、本商品に付随するプライズと同じものを適用するようにしてもよい。