JP7453429B1 - 紙葉束の分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な仕組みによって,紙葉束を多数積層したスタックから所定組の紙葉束を順次分離することのできる紙葉束の分離方法とその装置を提供すること。【解決手段】複数組の紙葉束を積層してスタック16が形成されている。各紙葉束の最も下に位置する印刷物の端はその上の他の印刷物の端よりも飛び出ていて突出縁15となっている。本体ブロック44は前記突出縁15の方向に対して直交する方向へ移動可能となっており,本体ブロック44にはアーム46の基端部が回転自在に軸支されている。アーム46の先端部には,前記突出縁15に引っ掛けて紙葉束11をめくり上げるための引っ掛け部を設けている。【選択図】図7

Description

本発明は,紙葉束の分離装置に関する。具体的にいうと、本発明は,複数組の紙葉束を積層したスタックから所定数の紙葉束(特に,一組分の紙葉束)を分離するための装置に関する。
カレンダーの製造工程では,原紙に対する印刷工程と裁断工程を経て1年分のカレンダー印刷物が製造される。ついで,表紙及び1~12月までのカレンダー印刷物を順番に揃えて丁合し,さらに1年分のカレンダー印刷物からなる紙葉束を向きと位置を揃えて多数組積み重ね,スタックを形成する。ついで,スタックから分離された一組分の紙葉束は次工程(製本装置)へ送られ,糊(接着剤)で一方の端部を綴じられ,さらに短冊(ヘッダ)を取り付けて製本される。
このため,上記のように多数の紙葉束を揃えて積み重ねられたスタックからは1組ずつ紙葉束を分離し次工程に送り込む作業が必要になる。従前においては,この作業は人手作業により行われている。しかし,これを人手作業により行うとなると,作業者の熟練が必要であり,またその熟練度によって作業効率が著しく異なってしまう。そのため,紙葉束を一組ずつ分離してスタックから取り出す作業を機械化及び自動化することが望まれている。
一組の紙葉束をスタックから分離(抽出)する方法としては,特許文献1のような技術が提案されている。特許文献1の方法では,紙葉束の綴じ代側の端部において,中心線から右に偏った位置と左に偏った位置のいずれか一方の位置に切欠溝が設けられている。スタックでは,切欠溝の位置が左右に互い違いとなるようにして紙葉束が積み重ねられている。そして,紙葉束を抽出するときには,上から2段目の紙葉束の切欠溝に下爪を挿入し,1段目の紙葉束の上面に置いた上爪と切欠溝内の下爪で1段目の紙葉束を掴むようにしている。
しかし,特許文献1の方法では,切欠溝の位置が異なる2種類の紙葉束を製造しなければならないので,カレンダーの製造工程が増える。しかも,カレンダーのサイズや種類が異なると切欠溝の位置が異なっているおそれがあるので,その都度上爪と下爪の位置を調整する必要がある。
また,紙葉束をスタックに積層した後,スタックの上から2段目以下の紙葉束に不良が見つかった場合には,不良の紙葉束と一緒にその上又は下の良品の紙葉束も抜き取らねばならず,歩留まりが悪くなる。例えば,3段目の紙葉束が不良であったとすると,3段目の紙葉束のみを抜き取ったのでは2段目の紙葉束と3段目(元の4段目)の紙葉束の切欠溝が同じ側になって2段目の紙葉束を抽出できなくなる。これを避けるためには,不良の紙葉束とともにその上又は下の良品の紙葉束も抜き取る必要があり,製品歩留まりが低下する。
特開2018-193172号公報
本発明の目的とするところは、簡単な仕組みによって,紙葉束を多数積層したスタックから所定組の紙葉束を順次分離することのできる紙葉束の分離装置を提供することにある。
本発明による紙葉束の分離装置は,複数枚の紙葉からなる紙葉束を複数組積層されたスタックから,所定数の紙葉束を分離するための紙葉束の分離装置であって,各紙葉束の最も下に位置する紙葉の端に飛び出た突出縁と,前記突出縁の端に引っ掛けて上記紙葉束の端をめくり上げるための引っ掛け部とを備えたことを特徴としている。
本発明にかかる紙葉束の分離装置によれば,紙葉束の最も下に位置する紙葉の端を突出させて突出縁としておき,この突出縁に引っ掛け部を引っ掛けることによってその上の紙葉束をめくり上げることができる。よって,本発明によれば,スタックから紙葉束をめくり上げる作業を機械化することができる。
本発明による紙葉束の分離装置のある態様は,前記突出縁の設けられた方向に対して直交する方向へ移動可能な本体ブロックと,基端部を前記本体ブロックに軸支されていて先端部が上下に回動できるようになったアームとを備え,前記引っ掛け部は前記アームの先端部に設けられることを特徴としている。
かかる態様によれば,引っ掛け部が突出縁に引っ掛かった状態で本体ブロックが後退すると,突出縁からの反力によってアームが上向きに回転し,紙葉束がめくり上げられる。したがって,アームを回転させるための動力が必要なく,紙葉束の分離装置の仕組みが簡単になる。
本発明による紙葉束の分離装置の別な態様は,前記引っ掛け部の表面が前記アームの長さ方向と交差するように配置され,前記引っ掛け部の下端部が前記アームの先端部下面よりも下に突出していることを特徴としている。
かかる態様によれば,引っ掛け部の下方への突出長さを調整することによって,めくり上げる紙葉束の厚みや冊数に対応させることができる。
本発明による紙葉束の分離装置のさらに別な態様は,前記アームの先端部下面から前記引っ掛け部の下端までの距離が,紙葉束の厚みよりも長く,かつ,紙葉束の厚みの2倍よりも短いことを特徴としている。
かかる態様によれば,1組分の紙葉束をめくり上げることができる。
本発明による紙葉束の分離装置のさらに別な態様は,前記引っ掛け部の前記突出縁に対向する面に粗面を形成されていることを特徴としている。
かかる態様によれば,粗面によって前記突出縁にしっかりとした引っ掛かりを持たせることができる。
本発明による紙葉束の分離装置のさらに別な態様は,前記粗面はサンドペーパーの研磨材付着面であることを特徴としている。
かかる態様によれば,引っ掛け部を安価に構成することでき,ランニングコストを低廉にすることができる。
本発明による紙葉束の分離装置のさらに別な態様は,前記サンドペーパーの背面に弾性を有するバックアップ材を設けていることを特徴としている。
サンドペーパーは薄くて弾性が無いか低いのが普通であるが,背面にバックアップ材を設けることによって前記引っ掛け部に弾性を持たせることができ,粗面を突出縁に確実に押し当てることができる。
本発明による紙葉束の分離装置のさらに別な態様は,めくり上げられた紙葉束の端部を前記アームの先端部下面との間に挟み込んで保持するための下支持板を備えていることを特徴としている。
かかる態様によれば,紙葉束をアーム先端部と下支持板で挟んで確実に保持できるので,めくり上げた直後に紙葉束が引っ掛け部から外れて落下するのを防ぐことができる。
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。また,本明細書においては紙葉束の例としてカレンダーを例にとって説明するが,パンフレットその他の冊子にも適用できることはもちろんである。
図1(a)は,本発明の一実施形態において用いられるスタックの一部を示す概略断面図である。図1(b)は,一組の紙葉束を示す平面図である。図1(c)は紙葉束の一部を拡大して示した側面図である。
図2は,図1のスタックを昇降装置に設置した状態を示す概略正面図である。 図3は,スタックの背面を揃えて保持するための背面当板とスタック押さえを示す一部省略した側面図である。 図4(a)は本発明の一実施形態による紙葉束の分離装置を示す平面図,図4(b)はその背面図である。 図5は,上記分離装置のめくりユニットを示す斜視図である。 図6は,上記めくりユニットのアームを示す分解斜視図である。 図7(a)~(c)は,本発明に係る紙葉束の分離装置を用いて一組の紙葉束を分離する動作を示す説明図である。図7(b)及び(c)においては,その一部を拡大して示す。 図8(a)及び(b)は,図7(c)に続く動作を示す側面図及び概略正面図である。図8(a)においては,その一部を拡大して示す。 図9(a)及び(b)は,図8(b)に続く動作を示す側面図である。 図10(a)及び(b)は,図9(b)に続く動作を示す正面図及び側面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々設計変更することができる。
(構造の説明)
以下、本発明の一実施形態を説明する。まず,複数組の紙葉束を積層して構成されたスタックと,その搬入形態について説明する。カレンダーの製造工程では,原紙に複数枚分の印刷を一括して行い(印刷工程),各原紙を個々のカレンダー印刷物に裁断し(裁断工程),表紙や各月のカレンダー印刷物が製造される。ついで,表紙及び1~12月までのカレンダー印刷物を順番に揃えて丁合し,紙葉束が形成される。
図1(b)は本発明の一実施例による紙葉束11の平面図である。図1(b)は紙葉束11の綴じ代13と反対側の端部を拡大して示す側面図である。紙葉束11は表紙及び1~12月までのカレンダー印刷物(紙葉)12a,12bを重ねて丁合したものである。各印刷物の一方端部は短冊(図示せず)によって綴るための綴じ代13となっていて,残りの領域14には表紙デザインや各月の七曜表,社名などが印刷されている。一番下(一番裏側)の印刷物12bは,それ以外の印刷物12aよりも若干長くなっている。このため,綴じ代側の端を揃えて各カレンダー印刷物12a,12bを重ねた状態では,図1(b)及び(c)に示すように,一番下の印刷物12bの端が他の印刷物12aの端からδだけ飛び出る。この突出縁15の突出長δの最適値は,印刷物12a,12bの厚み等にもよるが,約1ミリ程度である。
この紙葉束11は,ステージ(図2参照)の上で複数組ないし多数組積み重ねてスタック16が形成される。このスタック16においては,各紙葉束11は綴じ代側の端面と側面を揃えて積み重ねられており,図1(a)に示すようにスタック16の端面では各紙葉束11の一番下で突出縁15が飛び出ている。
突出縁15は,印刷物12bの端縁の一部に設けていてもよい。しかし,図のように印刷物12bの端縁の幅方向全長に設ければ,原紙を断裁する際の断裁寸法を調整するだけで対応でき,製造工程が複雑になることがない。
カレンダーの製本場所には,ステージ17の上に積層したスタック16の状態で紙葉束11が搬入される。搬入されたスタック16は,昇降装置にセットされる。図2はスタック16を載せる昇降装置18を示す概略正面図である。昇降装置18は,ステージ17を載せる一対のリフタ19を備えており,リフタ19の端に設けたスライダ20が,鉛直方向に延びたガイドレール21にスライド自在に保持されている。リフタ19はモータ22の動力によってガイドレール21に沿って昇降する。ステージ17の上に置かれたスタック16は綴じ代13側が後方に位置し,突出縁15側が前方に位置するようにしてリフタ19の上に載置されている。後述のように,リフタ19の上に置かれたスタック16は,一番上の紙葉束11が分離され抜き出されるたびに,昇降装置18によって少しずつ持ち上げられる。
符号23は,スタック16の最大高さよりも大きな高さを有する側面当板である。紙葉束11及びステージ17の側面を側面当板23に当接させることにより,各紙葉束11はその側面を揃えられている。この側面当板23は躯体26のネジ孔(図示せず)を通過する移動シャフト24の先端に保持されており,移動シャフト24を回転させることによって紙葉束11の幅方向に移動調整できる。よって,紙葉束11の幅が異なる場合には,紙葉束11の端部が後述するめくりユニット42の下にくるように側面当板23の位置を調整することができる。
また,図2及び図3に示す背面当板25もスタック16の最大高さよりも大きな高さを有しており,紙葉束11及びステージ17の背面を背面当板25に当接させることにより,各紙葉束11の綴じ代側端面も揃えられている。図示しないが,この背面当板25も,側面当板23と同様に,前後方向に位置調整可能となっている。
図3に示すように,背面当板25の上端部前面にはスタック押さえ27を設けている。スタック押さえ27は,背面当板25の上端に取り付けられた逆U字形の取付金具28から前方へ突出したバネ受け29と押圧板30との間にバネ31を設けたものである。スタック押さえ27は押圧板30によって一番上の紙葉束11の綴じ代13部分を弾性的に押さえており,作業途中で紙葉束11がずれ動くのを防いでいる。押圧板30はスタック16の綴じ代13全体を押さえるようにしてもよいが,めくりユニット42の後方に位置する部分だけを押さえてあれば十分である。
図4(a)及び(b)はスタック16から一組の紙葉束11を分離して取り出すための分離装置41を示す平面図及び背面図である。分離装置41はめくりユニット42と駆動部43からなる。めくりユニット42はスタック16の上面の側部に対向する位置に配置され,駆動部43はスタック16の上方から横へ外れた位置にある。
めくりユニット42は図5に示すような構造を有している。二股状をした本体ブロック44には,図6のようなアーム46が回動自在に取り付けられている。すなわち,アーム46の基端部に設けた貫通孔46bに軸45を通し,軸45の両端を本体ブロック44の孔44bに嵌合させている。アーム46は軸45を中心として上下方向に自由に首振り運動できるが,水平よりも少し下がった位置で下方への回転が制限されている。
アーム46の先端には,紙葉束11の突出縁15に引っ掛けるための引っ掛け部47を設けている。アーム46の先端は引っ掛け部材取付面50aとなっており,その側端からは凸部50bが突出している。図示例では,引っ掛け部47はサンドペーパー49とバックアップ材48からなり,引っ掛け部材取付面50aと締付板51の間に挟み込んで固定されている。サンドペーパー49の台紙は紙,布その他の材料でもよい。締付板51の端は凸部50bに当接または対向しており,締付板51はネジ52aとナット52bによってアーム46に取り付けられている。したがって,引っ掛け部47が摩耗した場合には,締付板51を取り外すことによって引っ掛け部47を交換できる。
サンドペーパー49は安価で好ましいが,薄くて腰がないのでその背面をバックアップ材48で支えている。さらに,バックアップ材48として厚みのあるゴム板のような弾性を有する材料を用いることによって引っ掛け部47に弾性を付与している。サンドペーパー49が摩耗した場合には,新しいサンドペーパーに交換することもでき,下端部の摩耗した部分を切り取ってサンドペーパーを下方へずらし,アーム46に再セットしてもよい。
引っ掛け部47はアーム46の長さ方向と直角となるように配置し,アーム46の先端部下面よりも下へ引っ掛け部47を突出させておくのが好ましい。もっとも,引っ掛け部47の突出縁15への引っ掛かりをよくするためには,引っ掛け部47を下端側へ向かうに従ってアーム46の基端側に近づくように傾けて取り付けることも有効である。
引っ掛け部47の厚みは凸部50bの突出長さd(図4(a)参照)よりも大きくなっているので,締付板51と引っ掛け部材取付面50aで引っ掛け部47を締め付けて確実に保持できる。しかし,締付板51を締め付け過ぎるとバックアップ材48が劣化するので,これを防ぐために凸部50bが締付板51に当たるようにしている。
サンドペーパー49の粗面(研磨剤塗布面)は,引っ掛け部材取付面50aの側に向いている(図4(b)ではサンドペーパー49の粗面をドット柄で表している)。引っ掛け部47の下端部は引っ掛け部材取付面50aの下端よりも少しだけ下方へ突出している。引っ掛け部47の下方への突出長は,紙葉束11の厚み(L)よりも長く,紙葉束11の厚みの2倍(2L)よりも短い。特に,この突出長をhとすれば,1.08×L≦h≦1.92×Lくらいにするのが望ましい。したがって,アームの下面がスタック16の上面に載っているとき,引っ掛け部47の突出部分は1番上の紙葉束11の突出縁15には届くが,上から2番目の紙葉束11の突出縁15には届かないことになる。
なお,nを正の正数として,引っ掛け部47の下方への突出長hを紙葉束11の厚み(L)のn倍よりも長く,紙葉束11の厚みの(n+1)倍よりも短くなるようにすれば,n組の紙葉束11をめくり上げることも可能になる。
本体ブロック44の下面には,フッ素系樹脂(例えば,ポリテトラフルオロエチレン)などの摩擦係数の小さな材質からなるランナー44aを設けている。また,アーム46の下面も,フッ素系樹脂(例えば,ポリテトラフルオロエチレン)などの摩擦係数の小さな材質からなる樹脂シート46aで被覆されている。これによりめくりユニット42がスタック16の上を移動しても紙葉束11やその印刷面を傷めることがない。
なお,引っ掛け部47としては,サンドペーパー49に代えて,粗面加工した金属板,表面に微細な針状突起を設けた樹脂シート,柔軟な樹脂シート,マジックファスナに用いられているような植毛テープなどを用いることもできるが,コストの点ではサンドペーパー49が安価であって好ましい。また,図示例では,引っ掛け部47は交換可能となっているが,金属表面に粗面加工した引っ掛け部47のような場合にはアーム46と引っ掛け部47を一体に形成することも可能である。
本体ブロック44の側面には,連結棒53を介して連結プレート54が取り付けられている。連結プレート54にはエアシリンダや電磁シリンダ等のリニア駆動部55の駆動軸56が接続されており,リニア駆動部55を駆動することによってめくりユニット42を前後に移動させることができる。また,リニア駆動部55はエアシリンダや電磁シリンダ等からなる昇汞駆動部(図示せず)の昇降軸57が連結されており,昇降軸57を上下されてリニア駆動部55を昇降されることにより,めくりユニット42を上下させることができる。
連結プレート54やリニア駆動部55などからなる駆動部43はスタック16と干渉しないよう,スタック16の側面から離れた位置に設けられている。
スタック16の側方には,めくりユニット42によってめくり上げられた紙葉束11の下に側方から差し入れる下支持板61が設けられている(図9参照)。下支持板61はスタック16の側方向に長い平板状をしていて,その上面にはフッ素系樹脂(例えば,ポリテトラフルオロエチレン)などの摩擦係数の小さな材質からなる樹脂シート62が設けられている。また,下支持板61は,駆動機構(図示せず)により,スタック16の横から突出したり引っ込んだりするとともに,上下にも移動できるようになっている。
スタック16の側方には,めくり上げられた紙葉束11の下の紙葉束11を押さえるための押さえプレート63を設けている(図9参照)。押さえプレート63の下面には紙葉束11を保護するためのクッション材64を設けている。押さえプレート63は,後述のように,下支持板61は,スタック16の横から突出してスタック16を押さえ,また元の位置に後退する。
スタック16の側方には,めくり上げられた紙葉束11の下に挿入されて紙葉束11と紙葉束11の間にエアを吹き込むエアノズル65を設けている(図10(a)参照)。エアノズル65は,エアを水平面内で広げて広い範囲に吹き出させるように,エア吹出口を放射状に形成することが望ましい。
(動作説明)
つぎに,本発明にかかる分離装置41の動作を,図7~図10にしたがって説明する。図7(a)は一組の紙葉束11が引き出された直後の状態を表している。この状態では,めくりユニット42は上位置にあって,スタック16の上面から離れている。アーム46は傾いていてその前端部は少し下がって停止している。また,引っ掛け部47はスタック16の前端面よりも若干前方にある。
めくりユニット42は下位置まで下降する。一組の紙葉束11が抜き取られた直後であるため,めくりユニット42が下位置まで下降しても,スタック16の上面とめくりユニット42の下面との間には隙間が存在する。
ついで,昇降装置18によってスタック16が持ち上げられる。持ち上げられたスタック16の上面が本体ブロック44やアーム46の下面に接触すると,センサにより検知されてスタック16の上昇が停止する。この状態を図7(b)に示す。この状態では,めくりユニット42のランナー44aとアーム46下面の樹脂シート46aが紙葉束11に接触している。なお,スタック16の接触を検知するセンサとしては,接触センサや測距センサなどを用いることができる。
図7(b)ではスタック16の前端部が下方へ反っているので,アーム46もスタック16の上面に沿って下がっており,引っ掛け部47は1番上の紙葉束11の突出縁15から離れている。図示のスタック16では前端部が下方へ反っているが,印刷紙の品質や状態によってはほぼまっすぐ水平になっている場合もあり,前端部が上に反っている場合もある。アーム46は自由に回転できるので,いずれの場合もアーム46の前端はスタック16の上面に接触し,引っ掛け部47の下端は1番上の紙葉束11の下面よりも下になる。すなわち,引っ掛け部47の下端は,1番上の紙葉束11の突出縁15よりも下方で,上から2番目の紙葉束11の突出縁15よりも上に位置する。
この後,本体ブロック44を後退させると,図7(c)に示すように,引っ掛け部47(サンドペーパー49の粗面)が一番上の紙葉束11の突出縁15に当たって引っ掛かる。このとき突出縁15からの反力によってアーム46に上向きのモーメントが生じる。このモーメントのため,図8(a)及び(b)に示すように,アーム46が上方へ回転するとともに,引っ掛け部47に引っ掛けられた1番上の紙葉束11の端部が上にめくり上げられ,1番上の紙葉束11がスタック16から分離される。
上記のような構造及び動作によれば,紙葉束11をめくり上げるためにアーム46を回転させるモータ等の動力が必要なく,分離装置41の構造が簡単になる。また,紙葉束11のサイズや種類が変更になった場合でも,引っ掛け部47の幅方向(突出縁15に沿った方向)や前後方向における細かな位置調整が必要ないので,作業効率が高い。
こうして1番上の紙葉束11の端部がめくり上げられると,めくり上げられた紙葉束11の下に横から下支持板61が差し込まれ(図9(a)参照),下支持板61が上昇してめくりユニット42の前端部と下支持板61の間に紙葉束11の端部を挟み込み,紙葉束11の端部を挟んだ状態のままでめくりユニット42と下支持板61が上位置まで上昇する(図9(b)参照)。これによって,紙葉束11の端部が確実に保持される。
また,下支持板61が差し込まれるのとほぼ同時に,押さえプレート63が横から差し込まれ,押さえプレート63によって上から2番目以降の紙葉束11がずれ動かないように押さえられる。
この後,図10(a)に示すように,1番上の紙葉束11と上から2番目の紙葉束11の間にエアノズル65が進入し,1番上の紙葉束11の下面と上から2番目の紙葉束11の上面の間にエアを吹き込み,上下の紙葉束11間に空気層を形成して紙葉束11間のすべりをよくする。
エアノズル65が引っ込むと,図10(b)に示すように,一対のクランプ66が1番上の紙葉束11の前端を掴む。ついで,下支持板61が引っ込んで紙葉束11を解放すると,紙葉束11を掴んだクランプが前方へ後退し,1番上の紙葉束11をスタック16から前方へ引き抜く。この後,押さえプレート63も元に位置に後退する。引き抜かれた11は次工程,たとえば製本工程へ送られる。
なお,上記動作説明では各動作を一つ一つ説明したが,実際の装置では高速で,また同時並行的に処理が行われる。
11…紙葉束,12a,12b…印刷物,13…綴じ代,14…印刷領域,15…突出縁,16…スタック,17…ステージ,18…昇降装置,19…リフタ,20…スライダ,21…ガイドレール,22…モータ,23…側面当板,24…移動シャフト,25…背面当板,26…躯体,27…スタック押さえ,28…取付金具,29…バネ受け,30…押圧板,31…バネ,
41…分離装置,42…めくりユニット,43…駆動部,44…本体ブロック,44a…ランナー,44b…孔,45…軸,46…アーム,46a…樹脂シート,46b…貫通孔,47…引っ掛け部,48…バックアップ材,49…サンドペーパー,50a…引っ掛け部材取付面,50b…凸部,51…締付板,52a…ネジ,52b…ナット,53…連結棒,54…連結プレート,55…リニア駆動部,56…駆動軸,57…昇降軸,
61…下支持板,62…樹脂シート,63…押さえプレート,64…クッション材,65…エアノズル,66…クランプ

Claims (8)

  1. 複数枚の紙葉からなる紙葉束を複数組積層されたスタックから,所定数の紙葉束を分離するための紙葉束の分離装置であって,
    各紙葉束の最も下に位置する紙葉の端に飛び出た突出縁と,
    前記突出縁の端に引っ掛けて上記紙葉束の端をめくり上げるための引っ掛け部と
    を備えた紙葉束の分離装置。
  2. 前記突出縁の設けられた方向に対して直交する方向へ移動可能な本体ブロックと,基端部を前記本体ブロックに軸支されていて先端部が上下に回動できるようになったアームとを備え,
    前記引っ掛け部は前記アームの先端部に設けられていることを特徴とする,請求項1に記載の紙葉束の分離装置。
  3. 前記引っ掛け部は,その表面が前記アームの長さ方向と交差するように配置され,その下端部が前記アームの先端部下面よりも下に突出していることを特徴とする,請求項2に記載の紙葉束の分離装置。
  4. 前記アームの先端部下面から前記引っ掛け部の下端までの距離が,紙葉束の厚みよりも長く,かつ,紙葉束の厚みの2倍よりも短いことを特徴とする,請求項3に記載の紙葉束の分離装置。
  5. 前記引っ掛け部は,前記突出縁に対向する面に粗面を形成されていることを特徴とする,請求項4に記載の紙葉束の分離装置。
  6. 前記粗面はサンドペーパーの研磨材付着面であることを特徴とする,請求項5に記載の紙葉束の分離装置。
  7. 前記サンドペーパーの背面に弾性を有するバックアップ材を設けていることを特徴とする,請求項6に記載の紙葉束の分離装置
  8. めくり上げられた紙葉束の端部を前記アームの先端部下面との間に挟み込んで保持するための下支持板を備えていることを特徴とする,請求項7に記載の紙葉束の分離装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4886604B2 (ja) 2007-06-04 2012-02-29 レンゴー株式会社 変形包装箱
JP6111639B2 (ja) 2011-12-16 2017-04-12 トヨタ自動車株式会社 道程最終目的地点の決定
JP2022182961A (ja) 2021-05-27 2022-12-08 Pacraft株式会社 袋取出装置及び袋取出方法

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