[1.実施形態]
図1は、実施形態に係るネットワークシステム10の全体構成を示すブロック図である。ネットワークシステム10は、例えば、ネットワーク300と、ネットワーク300に接続される複数の端末装置200と、ネットワーク300に接続されるアプリケーションサーバ100とを有する。なお、ネットワーク300と端末装置200との接続等は、例えば、複数の要素間を互いに通信可能にする接続であればよく、有線及び無線の一方を用いた接続であってもよいし、有線及び無線の両方を用いた接続であってもよい。アプリケーションサーバ100は、「管理装置」の一例である。ここで、本明細書における「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読替えてもよい。
ネットワーク300は、例えば、通信事業者により管理される移動体通信網等の電気通信回線であり、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方又は両方を含む。例えば、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100及び端末装置200等に通信サービスを提供する。通信サービスは、例えば、3G(3rd generation mobile communication system)、4G(4th generation mobile communication system)及び5G(5th generation mobile communication system)等の移動通信システムの無線通信サービスであってもよいし、有線通信サービスであってもよい。あるいは、通信サービスは、無線通信サービス及び有線通信サービスの両方を含むサービスであってもよい。本実施形態では、ネットワーク300が4Gの無線通信サービスを提供する場合を想定する。
例えば、ネットワーク300は、eNB(Evolved Node B)310、MME(Mobility Management Entity)320、SGW(Serving Gateway)330、PGW(Packet Data Network Gateway)340、PCRF(Policy and Charging Rules Function)350、HSS(Home Subscriber Server)360、及び、SCEF(Service Capability Exposure Function)370を含む。eNB310、MME320、SGW330、PGW340、PCRF350、HSS360及びSCEF370は、3GPP(Third Generation Partnership Project)規格に準拠したノードである。このため、eNB310、MME320、SGW330、PGW340、PCRF350、HSS360及びSCEF370については、詳細な説明を省略する。
例えば、eNB310は、LTE(Long Term Evolution)用の無線基地局である。MME320は、eNB310と制御情報を交換することにより、端末装置200の移動に関する管理及びセキュリティ情報の管理等を実行する。SGW330は、ユーザデータのゲートウェイであり、PGW340は、外部ネットワークに接続するためのゲートウェイである。PCRF350は、QoS(Quality of Service)及び課金のための制御を実行する。HSS360は、ネットワーク300により提供される通信サービスの加入者に関する情報のデータベースである。SCEF370は、QoS等のサービスをサードパーティのアプリケーションプロバイダに提供するための標準インタフェースを有するノードである。例えば、アプリケーションサーバ100は、SCEF370を利用することにより、QoS制御をネットワーク300に要求できる。QoS制御は、例えば、通信サービスの品質の制御である。
QoS制御は、例えば、帯域制御、低遅延制御及び優先制御等を含む。帯域制御では、例えば、ネットワーク300の帯域が制御される。ネットワーク300の帯域は、例えば、端末装置200の通信に使用される帯域である。帯域制御は、帯域の下限値が設定される帯域保証であってもよいし、帯域の上限値が設定される帯域制限であってもよい。同様に、低遅延制御は、例えば、通信の遅延時間の上限値が設定される遅延保証であってもよいし、遅延時間の下限値が設定される遅延制限であってもよい。優先制御では、例えば、特定の通信に係るパケット(通信を行う際の転送単位のデータ)が優先して転送される。例えば、ネットワーク300上を流れるパケットに優先度が付けられ、優先度が他のパケットより高いパケットは、他のパケットよりも先に処理される。
例えば、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100と、端末装置200と、ネットワーク300内のノードとのいずれかにより指定された通信サービスの品質に応じて、帯域制御、低遅延制御及び優先制御等のQoS制御を実行する。なお、通信サービスの品質は、例えば、3GPPにより規定されたQCI(QoS Class Identifier)を用いて指定されてもよいし、3GPPにより規定されたQCIとは異なるQCIを用いて指定されてもよい。QCIは、帯域保証の有無、優先度、許容遅延時間及びパケットの損失率等が設定されたQoSレベルを識別するための識別子である。QoSレベルは、「通信サービスの品質」の一例である。以下では、QoSレベル(通信サービスの品質)の指定をアプリケーションサーバ100がネットワーク300に対して実行する場合のネットワークシステム10の動作を中心に説明する。
アプリケーションサーバ100は、例えば、サーバ等の情報処理装置であり、ネットワーク300を介して端末装置200に接続される。例えば、アプリケーションサーバ100は、ネットワーク300に接続された複数の端末装置200のうち、所定のアプリケーションプログラムを実行している端末装置200に、所定のサービスを提供する。
所定のサービスは、例えば、オンラインのゲームをプレイするためのオンラインゲームサービスであってもよいし、映像等を配信する配信サービスであってもよい。なお、オンラインのゲームは、例えば、ネットワーク300を介して互いに通信可能な複数の端末装置200を用いることにより、複数のユーザが参加可能なゲームである。あるいは、オンラインのゲームは、端末装置200がネットワーク300を介してアプリケーションサーバ100と通信することにより、ゲーム状況が進行するゲームであってもよい。なお、所定のサービスは、オンラインゲームサービス及び配信サービスに限定されない。例えば、所定のサービスは、監視システムサービスであってもよい。
また、図1等では、アプリケーションサーバ100等の動作を分かり易くするために、所定のサービスがオンラインのサッカーゲームである場合を例にしてアプリケーションサーバ100等の具体的な動作を説明する場合がある。但し、アプリケーションサーバ100等の動作は、サッカーゲームに関する処理に限定されない。所定のサービスがオンラインのサッカーゲーム以外のサービスである場合のアプリケーションサーバ100等の動作は、図4に示すフローチャートを説明した後に説明する。
アプリケーションサーバ100は、例えば、処理装置110、記憶装置160及び通信装置170を具備するコンピュータシステムにより実現される。アプリケーションサーバ100の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスで相互に接続される。また、アプリケーションサーバ100の各要素は、単数又は複数の機器で構成され、アプリケーションサーバ100の一部の要素は省略されてもよい。
処理装置110は、アプリケーションサーバ100の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。処理装置110は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)により構成される。なお、処理装置110の機能の一部又は全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置110は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
処理装置110は、例えば、記憶装置160から制御プログラムPR1を読み出し、読み出した制御プログラムPR1を実行することによって、サービス処理部120及び品質管理部130として機能する。なお、制御プログラムPR1は、ネットワーク300を介して他の装置から送信されてもよい。
サービス処理部120は、端末装置200から送信されるデータUdataに基づいて、端末装置200において実行される処理を特定する(図2のS100及びS102参照)。データUdataは、所謂、U-planeデータ(ユーザプレーンデータ)である。例えば、サービス処理部120は、端末装置200から受信したデータUdataに基づいて、サッカーゲームに関する複数の処理のうちのいずれの処理が端末装置200において実行されるかを特定する。
サッカーゲームに関する複数の処理としては、例えば、サッカーゲームを実行するためのデータ等を端末装置200がダウンロードするダウンロード処理、対戦相手の選択に関する処理、前半又は後半の試合中の処理、ハーフタイム中の処理、及び、選手交代の処理等が該当する。サッカーゲームを実行するためのデータは、例えば、選手キャラクタに関するデータ等である。ダウンロード処理は、例えば、端末装置200がサッカーゲームを実行するためのデータをゲーム終了後も保持する場合、初回プレイ時又は大規模アップデート後に実行されてもよい。なお、ダウンロード処理は、例えば、ゲームが開始される度に実行されてもよい。また、対戦相手の選択に関する処理は、例えば、サッカーゲームがオンライン対戦である場合、アプリケーションサーバ100によりランダムに選択された対戦相手を示す情報(マッチング結果)を端末装置200が受信する処理を含む。
例えば、サービス処理部120は、サッカーゲームを初めて実行することを示すデータUdataを端末装置200から受信した場合、端末装置200において実行される処理がダウンロード処理であると特定する。また、例えば、サービス処理部120は、オンライン対戦を選択したことを示すデータUdataを端末装置200から受信した場合、端末装置200において実行される処理が、対戦相手の選択に関する処理であると特定する。また、例えば、サービス処理部120は、選手キャラクタを操作するためのコマンドを示すデータUdataを端末装置200から受信した場合、端末装置200において実行される処理が前半又は後半の試合中の処理であると特定する。また、例えば、サービス処理部120は、選手キャラクタを交代するためのコマンドを示すデータUdataを端末装置200から受信した場合、端末装置200において実行される処理が選手交代の処理であると特定する。
前半又は後半の試合中の処理は、リアルタイム性が要求されるリアルタイム処理であり、「第1処理」の一例である。また、対戦相手の選択に関する処理、ハーフタイム中の処理及び選手交代の処理は、遅延時間の影響が試合中の処理に比べて小さい処理であり、「第2処理」の一例である。
ここで、リアルタイム処理は、例えば、端末装置200から送信されたデータUdataに対する応答が端末装置200の動作に即時に反映されることが望ましい処理であってもよい。また、リアルタイム処理は、例えば、基準時間内に完了することが要求される処理であってもよい。基準時間は、例えば、端末装置200に対して行われたユーザ操作に対する応答が遅いとユーザが感じない程度の時間である。例えば、基準時間は、経験的に推定される時間であってもよいし、複数のユーザを対象にした調査の結果に基づいて決定された時間であってもよい。
ここで、本実施形態では、QoS制御が行われない場合の通信品質と同等の通信品質を許容する処理は、通常処理とも称される。通信品質は、例えば、端末装置200の通信に使用される帯域、通信の遅延時間、通信のスループット、ラウンドトリップタイム(RTT:Round-Trip Time)及びジッタ等の通信状態を示す指標である。通信の遅延時間は、例えば、データの遅延時間であってもよい。また、本実施形態では、通常処理において想定される通信品質に比べて高い通信品質を必要とする処理は、所定処理とも称される。例えば、リアルタイム処理及びダウンロード処理が所定処理に該当する。なお、通常処理は、「第2処理」に該当する。
また、サービス処理部120は、所定のアプリケーションプログラムを実行している端末装置200に、所定のサービスを提供するための処理を実行する。所定のサービスを提供するための処理は、例えば、端末装置200から送信されたデータUdataに応じた処理であってもよい。すなわち、サービス処理部120は、端末装置200から受信したデータUdataに応じた処理を実行する。
具体的には、サービス処理部120は、例えば、データUdataがサッカーゲームを初めて実行することを示す場合、サッカーゲームを実行するためのデータを端末装置200に送信する。また、例えば、サービス処理部120は、データUdataがオンライン対戦を選択したことを示す場合、データUdataを送信した端末装置200の対戦相手をランダムに選択し、選択結果(マッチング結果)を端末装置200に送信する。そして、サービス処理部120は、サッカーゲームのオンライン対戦を開始する。また、例えば、サービス処理部120は、データUdataが選手キャラクタを操作するためのコマンドを示す場合、選手キャラクタをデータUdataに基づいて動かす処理を実行する。また、例えば、サービス処理部120は、データUdataが選手キャラクタを交代するためのコマンドを示す場合、選手キャラクタをデータUdataに基づいて交代する処理を実行する。
なお、所定のサービスを提供するための処理には、端末装置200から送信されたデータUdataに応じた処理以外の処理が含まれてもよい。例えば、サービス処理部120は、ハーフタイム中に、データUdataに依存しないデモンストレーションの画面を端末装置200の表示面に表示するための処理を実行してもよい。
品質管理部130は、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態とサービス処理部120により特定された処理とに基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求する。
例えば、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理に基づいて、ネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得するか否かを判定する。そして、品質管理部130は、通信状態情報を取得すると判定した場合、ネットワーク300又は端末装置200等から通信状態情報を取得し、取得した通信状態情報に基づいて、QoSレベルを変更するか否かを判定する。
例えば、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が、リアルタイム処理である場合、通信状態情報を取得する。そして、品質管理部130は、通信状態情報により示される遅延時間がリアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値より大きい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求する。通信状態情報により示される遅延時間は、例えば、データの遅延時間である。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、リアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値以下の遅延時間を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求する。
また、例えば、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が、端末装置200がデータをダウンロードするダウンロード処理である場合、通信状態情報を取得する。そして、品質管理部130は、通信状態情報により示される帯域がダウンロード処理において想定された帯域の下限値より小さい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求する。通信状態情報により示される帯域は、例えば、ネットワーク300の帯域である。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、ダウンロード処理において想定された帯域の下限値以上の帯域を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求する。そして、品質管理部130は、ダウンロード処理が終了した場合、QoSレベルをダウンロード処理の開始前のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求してもよい。例えば、ダウンロード処理の開始前に通常処理が実行され、且つ、通常処理に対して所定のQoSレベルが予め割り当てられている場合、ダウンロード処理の開始前のQoSレベルは、通常処理に割り当てられたQoSレベルである。
また、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理がリアルタイム処理から通常処理に切り替わったか否かを、サービス処理部120により特定された処理に基づいて、判定してもよい。そして、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理がリアルタイム処理から通常処理に切り替わった場合、QoSレベルをリアルタイム処理の開始前のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求してもよい。
また、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理が通常処理からリアルタイム処理又はダウンロード処理に切り替わるかを、サービス処理部120により特定された処理に基づいて、判定してもよい。例えば、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が対戦相手の選択に関する処理である場合、対戦相手が決定した後に試合が開始されるため、端末装置200において実行される処理が通常処理からリアルタイム処理に切り替わると判定してもよい。品質管理部130は、例えば、端末装置200において実行される処理が通常処理からリアルタイム処理又はダウンロード処理に切り替わる場合、通信状態情報を取得してもよい。そして、品質管理部130は、通常処理の後に開始される処理(リアルタイム処理又はダウンロード処理)と通信状態情報とに基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。
なお、品質管理部130は、例えば、サービス処理部120により特定された処理が通常処理であり、現状のQoSレベルが通常処理に割り当てられたQoSレベルと異なる場合、QoSレベルを通常処理に割り当てられたQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求してもよい。
このように、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理に応じて、ネットワーク300に要求するQoSレベルを決定する。これにより、端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御が実行される。
記憶装置160は、処理装置110が読取可能な記録媒体であり、処理装置110が実行する制御プログラムPR1を含む複数のプログラム等の各種のデータを記憶する。記憶装置160は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、及び、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置160は、レジスタ、キャッシュ、又は、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。
通信装置170は、端末装置200等の他の装置とネットワーク300を介して通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置170は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置170は、例えば、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の一方又は両方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザ等を含んで構成されてもよい。
端末装置200としては、例えば、任意の情報処理装置を採用することができ、パーソナルコンピュータ等の据置型の情報機器であってもよいし、スマートフォン、ノートパソコン、ウェアラブル端末及びタブレット端末等の可搬型の情報端末であってもよい。以下の説明では、端末装置200としてスマートフォンを想定する。
端末装置200は、例えば、処理装置210、記憶装置260、通信装置270、入力装置280及び出力装置290を具備するコンピュータシステムにより実現される。処理装置210は、端末装置200の全体を制御するプロセッサであり、上述したアプリケーションサーバ100の処理装置110と同様に構成される。例えば、処理装置210は、所定のサービスを受けるための図示しない所定のアプリケーションプログラムを記憶装置260から読み出し、読み出した所定のアプリケーションプログラムを実行することによって、アプリケーション処理部220として機能する。なお、所定のアプリケーションプログラムは、ネットワーク300を介して他の装置から送信されてもよい。
アプリケーション処理部220は、例えば、データUdataを、通信装置270を介してアプリケーションサーバ100に送信する。例えば、アプリケーション処理部220は、端末装置200に対するユーザ操作に応じて、データUdataを、通信装置270を介してアプリケーションサーバ100に送信してもよい。
記憶装置260は、処理装置210が読取可能な記録媒体であり、処理装置210が実行する所定のアプリケーションプログラムを含む複数のプログラム等の各種のデータを記憶する。記憶装置260は、上述した記憶装置160と同様に、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、RAM等の少なくとも1つによって構成されてもよい。
通信装置270は、アプリケーションサーバ100等の他の装置とネットワーク300を介して通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、上述した通信装置170と同様に構成される。
入力装置280は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。例えば、入力装置280は、数字及び文字等の符号を処理装置210に入力するための操作と、端末装置200の表示面に表示されるアイコンを選択するための操作とを受け付ける。例えば、端末装置200の表示面に対する接触を検出するタッチパネルが入力装置280として好適である。なお、入力装置280は、ユーザが操作可能な複数の操作子を含んでもよい。
出力装置290は、外部への出力を実施するディスプレイ等の出力デバイスである。出力装置290は、例えば、処理装置210による制御のもとで、画像を表示する。例えば、液晶表示パネル及び有機EL(Electro Luminescence)表示パネル等の各種の表示パネルが出力装置290として好適に利用される。なお、入力装置280及び出力装置290は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。また、出力装置290は、スピーカー及びLED(Light Emitting Diode)ランプ等を有する出力デバイスでもよい。
なお、ネットワークシステム10の構成は、図1に示す例に限定されない。例えば、アプリケーションサーバ100は、図示しないインターネットを介してネットワーク300に接続されてもよい。また、例えば、ネットワーク300は、他の通信事業者により管理されている図示しない他のネットワークにインターネットを介して接続されてもよい。なお、ネットワーク300の管理には、例えば、ネットワーク300の運用が含まれる。但し、通信事業者が仮想移動体通信事業者である場合、ネットワーク300の管理には、例えば、ネットワーク300に含まれるeNB310等の無線局の運用が含まれない場合、及び、有線の運用が含まれない場合がある。
また、例えば、アプリケーションサーバ100は、補助記憶装置を有してもよい。補助記憶装置は、アプリケーションサーバ100が読取可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。補助記憶装置は、ストレージと呼ばれてもよい。同様に、端末装置200は、補助記憶装置を有してもよい。また、例えば、アプリケーションサーバ100は、入力装置280及び出力装置290と同様な入力装置及び出力装置を有してもよい。
図2は、図1に示したネットワークシステム10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。なお、図2は、アプリケーションサーバ100がQoSレベル変更処理を実行する場合のネットワークシステム10の動作を示している。なお、QoSレベル変更処理は、例えば、QoSレベルを、端末装置200において実行されている処理にとって適切なQoSレベルに変更するための処理であり、端末装置200からデータUdataがアプリケーションサーバ100に送信される度に実行される。
先ず、端末装置200のアプリケーション処理部220は、例えば、所定のサービスに関わるデータUdataを、アプリケーションサーバ100に送信する(S20)。アプリケーションサーバ100のサービス処理部120は、端末装置200から送信されたデータUdataを取得する(S100)。そして、サービス処理部120は、端末装置200から取得したデータUdataに基づいて、端末装置200において実行される処理を特定する(S102)。
次に、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、ネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得するか否かを、端末装置200において実行される処理に基づいて、判定する(S120)。品質管理部130は、ネットワーク300の通信状態情報を取得しないと判定した場合、ステップS100において取得したデータUdataに基づくQoSレベル変更処理を終了する。なお、図2に示す例では、ネットワーク300の通信状態情報を取得すると品質管理部130が判定した場合を想定している。従って、図2に示す例では、品質管理部130は、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得する(S122)。
例えば、品質管理部130は、ネットワーク300のSCEF370に通信状態を問合せ、通信状態の問合せ結果を通信状態情報としてネットワーク300のSCEF370から取得する。通信状態の問合せを受けたSCEF370等のネットワーク300内のノードの動作は、3GPPにより規定された動作に準拠しているため、説明を省略する。
また、例えば、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態は、アプリケーションサーバ100により計測されてもよい。この場合、アプリケーションサーバ100は、端末装置200に通信状態確認用のパケットを送信し、通信状態確認用のパケットが返却されるまでの時間を計測してもよい。そして、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、通信状態確認用のパケットが返却されるまでの時間の計測結果を、通信状態情報として取得してもよい。この場合、通信状態情報は、端末装置200とアプリケーションサーバ100との間のラウンドトリップタイムを示す。
あるいは、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、所定のサービスを受ける複数の端末装置200のうちの一の端末装置200に対して、通信状態の確認を要求してもよい。一の端末装置200(通信状態の確認の要求を受けた端末装置200)は、他の端末装置200に通信状態確認用のパケットを送信し、通信状態確認用のパケットが返却されるまでの時間を計測してもよい。そして、一の端末装置200は、通信状態確認用のパケットが返却されるまでの時間の計測結果を示す通信状態情報を、アプリケーションサーバ100の品質管理部130に送信してもよい。この場合、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、例えば、2つの端末装置200間のラウンドトリップタイムを示す通信状態情報を、一の端末装置200から取得する。
なお、アプリケーションサーバ100が通信状態を計測する場合、アプリケーションサーバ100は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信状態を計測する計測部を有してもよい。あるいは、品質管理部130が、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信状態を計測してもよい。アプリケーションサーバ100が計測部を有する場合、品質管理部130が計測部から通信状態情報を取得してもよい。また、品質管理部130が通信状態を計測する場合、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信状態の計測結果が得られることが、通信状態情報の取得に該当する。
品質管理部130は、通信状態情報を取得した後、取得した通信状態情報に基づいて、QoSレベルを変更するか否かを判定する(S140)。品質管理部130は、QoSレベルを変更しないと判定した場合、ステップS100において取得したデータUdataに基づくQoSレベル変更処理を終了する。なお、図2に示す例では、QoSレベルを変更すると品質管理部130が判定した場合を想定している。従って、図2に示す例では、品質管理部130は、QoSレベルを変更するための処理を実行する。
例えば、品質管理部130は、現状のQoSレベルを問合せる問合せINQqosをネットワーク300のSCEF370に送信する(S142)。SCEF370は、品質管理部130からの問合せINQqosに対する応答として、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対する現状のQoSレベルを示す問合せ応答RESqosを、品質管理部130に送信する。これにより、品質管理部130は、現状のQoSレベルを示す問合せ応答RESqosを、ネットワーク300のSCEF370から取得する(S143)。
そして、品質管理部130は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信状態が端末装置200において実行される処理に適した通信状態になるように、ネットワーク300に要求するQoSレベルを、決定する(S160)。例えば、品質管理部130は、ネットワーク300に要求するQoSレベルを、ネットワーク300の通信状態と現状のQoSレベルと端末装置200において実行される処理とに基づいて、決定する。
次に、品質管理部130は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、端末装置200において実行される処理等に基づいて決定したQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求する。例えば、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理等に基づいて決定したQoSレベルのQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する(S162)。
ネットワーク300は、SCEF370が受信したQoS要求REQqosに基づいて、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御を実行する。例えば、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、QoS要求REQqosにより示されるQoSレベルに変更する(S163)。そして、ネットワーク300のSCEF370は、QoS要求REQqosに応じたQoS制御が実行されることを示す承認応答ACKqosを、QoS要求REQqosに対する応答として、アプリケーションサーバ100に送信する。これにより、品質管理部130は、QoS要求REQqosに対する応答として、承認応答ACKqosを、ネットワーク300のSCEF370から取得する(S164)。
このように、アプリケーションサーバ100は、端末装置200において実行される処理と端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態とに基づいて、ネットワーク300に要求するQoSレベルを決定する。これにより、本実施形態では、端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御を実行することができる。
なお、ネットワークシステム10の動作は、図2に示す例に限定されない。例えば、品質管理部130は、通信状態情報をネットワーク300から取得する場合、ステップS142における現状のQoSレベルの問合せは、ステップS122における通信状態の問合せに含まれてもよい。この場合、通信状態情報には、問合せ応答RESqosに相当する情報(現状のQoSレベルを示す情報)が含まれる。
また、例えば、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、QoS要求REQqosにより示されるQoSレベルに変更しない場合、否定応答をアプリケーションサーバ100に送信してもよい。QoS要求REQqosに対する否定応答は、QoSレベルが、QoS要求REQqosにより示されるQoSレベルに変更されないことを示す。
図3は、図1に示したアプリケーションサーバ100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図3は、アプリケーションサーバ100がQoSレベル変更処理を実行する場合のアプリケーションサーバ100の動作を示している。図3に示すQoSレベル変更処理は、図2において説明したように、端末装置200からデータUdataがアプリケーションサーバ100に送信される度に実行される。すなわち、端末装置200からアプリケーションサーバ100へのデータUdataの送信が複数回実行される場合、アプリケーションサーバ100は、図3に示すQoSレベル変更処理を繰り返す。図2において説明した動作については、詳細な説明を書略する。また、図3では、説明が煩雑になることを避けるために、問合せ応答RESqos及び承認応答ACKqos等の応答情報の受信処理(図2のS143及びS164)の記載を省略している。
先ず、ステップS100において、サービス処理部120は、端末装置200から送信されたデータUdataを取得する。そして、ステップS102において、サービス処理部120は、ステップS100において取得したデータUdataに基づいて、端末装置200において実行される処理を特定する。
次に、ステップS120において、品質管理部130は、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得するか否かを、ステップS102において特定された処理に基づいて、判定する。ステップS120における判定の結果が否定の場合、品質管理部130は、ステップS100において取得されたデータUdataに基づくQoSレベル変更処理を終了する。一方、ステップS120における判定の結果が肯定の場合、品質管理部130は、ステップS122において、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得する。そして、品質管理部130は、通信状態情報を取得した後、処理をステップS140に進める。
ステップS140において、品質管理部130は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを変更するか否かを、ステップS122において取得した通信状態情報に基づいて、判定する。
例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理がリアルタイム処理であり、且つ、ステップS122において取得した通信状態情報により示される遅延時間がリアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値より大きい場合、QoSレベルを変更すると判定する。
また、例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理がダウンロード処理であり、且つ、ステップS122において取得した通信状態情報により示される帯域がダウンロード処理において想定された帯域の下限値より小さい場合、QoSレベルを変更すると判定する。
ステップS140における判定の結果が否定の場合、品質管理部130は、ステップS100において取得されたデータUdataに基づくQoSレベル変更処理を終了する。一方、ステップS140における判定の結果が肯定の場合、品質管理部130は、ステップS142において、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御の現状のQoSレベルを、ネットワーク300のSCEF370に問合せる。例えば、品質管理部130は、図2において説明したように、現状のQoSレベルを問合せる問合せINQqosをネットワーク300のSCEF370に送信する。そして、品質管理部130は、現状のQoSレベルを示す問合せ応答RESqosをネットワーク300のSCEF370から取得した後、処理をステップS160に進める。
ステップS160において、品質管理部130は、ネットワーク300に要求するQoSレベルを、ステップS102において特定された処理とステップS122において取得した通信状態情報とステップS142におけるQoSレベルの問合せの結果とに基づいて、決定する。
例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理がリアルタイム処理である場合、ネットワーク300に要求するQoSレベルを、リアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値以下の遅延時間を実現するためのQoSレベルに決定してもよい。
また、例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理がダウンロード処理である場合、ネットワーク300に要求するQoSレベルを、ダウンロード処理において想定された帯域の下限値以上の帯域を実現するためのQoSレベルに決定してもよい。
そして、ステップS162において、品質管理部130は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルの変更を、ネットワーク300のSCEF370に要求する。例えば、品質管理部130は、ステップS160において決定したQoSレベルのQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する。
これにより、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、端末装置200において実行される処理に適したQoSレベルに変更できる(図2のS163)。
なお、アプリケーションサーバ100の動作は、図3に示す例に限定されない。例えば、ステップS120において、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理がリアルタイム処理又はダウンロード処理等の所定処理から通常処理に切り替わったか否かを、ステップS102において特定された処理に基づいて判定してもよい。例えば、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理が所定処理から通常処理に切り替わった場合、通信状態情報を取得しないと判定する。そして、品質管理部130は、現状のQoSレベルを通常処理に割り当てられたQoSレベルに変更することをネットワーク300のSCEF370に要求し、QoSレベル変更処理を終了する。
また、例えば、品質管理部130は、通常処理に対して所定のQoSレベルが予め割り当てられていない場合、ステップS102において特定された処理が通常処理である場合でも、ステップS120において、通信状態情報を取得すると判定してもよい。そして、品質管理部130は、例えば、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態が通常処理において想定された通信状態より良好な通信状態(高品質)である場合、QoSレベルを変更すると判定してもよい。この場合、例えば、品質管理部130は、現状のQoSレベルを、現状の通信状態より低品質の通信状態にするQoSレベルに変更することをネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。この場合、過剰なQoS制御が実行されることを抑制することができる。過剰なQoS制御の実行が抑制される場合、QoSに関するリソースが不要に使用されることを抑制することができる。
また、例えば、品質管理部130は、図4に示すように、ステップS102において特定された処理に基づいて、現状のQoSレベルを、現状のQoSレベルに変更される前のQoSレベルに戻してもよい。
図4は、図1に示したアプリケーションサーバ100の動作の別の例を示すフローチャートである。なお、図4に示す動作(QoSレベル変更処理)は、ステップS110及びS112の処理が図3に示したQoSレベル変更処理に追加されることを除いて、図3に示したQoSレベル変更処理と同様である。図4では、図3において説明した動作については、詳細な説明を書略する。また、図4においても、説明が煩雑になることを避けるために、問合せ応答RESqos及び承認応答ACKqos等の応答情報の受信処理(図2のS143及びS164)の記載を省略している。
ステップS110の処理は、ステップS102の処理が実行された後、実行される。例えば、ステップS110において、品質管理部130は、現状のQoSレベルを元のQoSレベルに戻すか否かを、ステップS102において特定された処理に基づいて判定する。元のQoSレベルは、例えば、現状のQoSレベルに変更される前のQoSレベルである。
例えば、端末装置200において実行される処理が、通常処理、リアルタイム処理及び通常処理の順に遷移する場合、品質管理部130は、ステップS110において、以下に示すように動作してもよい。例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理に基づいて、端末装置200において実行される処理がリアルタイム処理から通常処理に切り替わったか否かを判定してもよい。そして、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理がリアルタイム処理から通常処理に切り替わった場合、現状のQoSレベルをリアルタイム処理の開始前の通常処理に割り当てられたQoSレベル(元のQoSレベル)に戻すと判定する。
また、例えば、端末装置200において実行される処理が、通常処理、ダウンロード処理及び通常処理の順に遷移する場合、品質管理部130は、ステップS110において、以下に示すように動作してもよい。例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理に基づいて、端末装置200において実行される処理がダウンロード処理から通常処理に切り替わったか否かを判定してもよい。そして、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理がダウンロード処理から通常処理に切り替わった場合、現状のQoSレベルをダウンロード処理の開始前の通常処理に割り当てられたQoSレベル(元のQoSレベル)に戻すと判定する。
また、例えば、品質管理部130は、ステップS102において特定された処理が通常処理であり、現状のQoSレベルが通常処理に割り当てられたQoSレベルと異なる場合、現状のQoSレベルを通常処理に割り当てられたQoSレベルに戻すと判定してもよい。
このように、ステップS110において、品質管理部130は、QoSレベルを変更する契機となった所定処理の前の処理(例えば、通常処理)に対応するQoSレベルにQoSレベルを戻すか否かを、ステップS102において特定された処理に基づいて判定する。
ステップS110における判定の結果が否定の場合、品質管理部130は、処理をステップS120に進める。一方、ステップS110における判定の結果が肯定の場合、品質管理部130は、処理をステップS112に進める。
ステップS112において、品質管理部130は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルの変更を、ネットワーク300のSCEF370に要求する。
例えば、品質管理部130は、端末装置200において実行されていたリアルタイム処理が終了した場合、リアルタイム処理の開始前のQoSレベルのQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する。また、例えば、品質管理部130は、端末装置200において実行されていたダウンロード処理が終了した場合、ダウンロード処理の開始前のQoSレベルのQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する。
ステップS112の処理が実行された場合、ステップS100において取得されたデータUdataに基づくQoSレベル変更処理は終了する。
図4に示す動作では、端末装置200において実行されていたリアルタイム処理又はダウンロード処理が終了した場合、QoSレベルが元のQoSレベルに戻るため、過剰なQoS制御が継続されることを抑制することができる。この結果、図4に示す動作では、QoSに関するリソースが不要に使用されることを抑制することができる。また、図4に示す動作では、品質管理部130は、通信状態情報を取得する前に、QoSレベルを元のQoSレベルに戻すか否かをステップS102において特定された処理に基づいて判定するため、QoSレベル変更処理が煩雑になることを抑制することができる。
また、図3及び図4に示した動作では、端末装置200からアプリケーションサーバ100にデータUdataが送信される度にQoSレベル変更処理が実行される場合を示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、データUdataに基づいてQoSレベル変更処理を1回以上実行した後、端末装置200からデータUdataが送信されるか否かに拘わらず、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。具体的には、品質管理部130は、サッカーゲーム等において、試合の前半又は後半の終了時に、QoSレベルを通常処理に割り当てられたQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。この場合においても、端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
また、図3及び図4に示した動作では、複数の端末装置200の通信状態に基づいてQoSレベルが変更される例を特に説明していないが、QoSレベルの変更は、複数の端末装置200の通信状態に基づいて要求されてもよい。
例えば、所定のサービスを受ける2つの端末装置200がネットワーク300に接続されている場合、通信状態情報は、2つの端末装置200間の通信状態を示す情報を含む。2つの端末装置200間の通信状態を示す情報は、例えば、2つの端末装置200の一方の端末装置200と他の端末装置200との間の通信状態を示す情報である。例えば、2つの端末装置200間の通信状態を示す情報は、ネットワーク300の一方の端末装置200に対する通信状態を示す第1情報と、ネットワーク300の他方の端末装置200に対する通信状態を示す第2情報とを含んでもよい。
この場合、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、第1情報により示される第1の通信状態と、第2情報により示される第2の通信状態とのうちの低品質の方の通信状態に基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。例えば、品質管理部130は、第1の通信状態と第2の通信状態とのうちの低品質の方の通信状態に基づいて、2つの端末装置200に対するQoSレベルが互いに同じQoSレベルになるように、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。
具体的には、2つの端末装置200間で行われる対戦ゲームにおいて、アプリケーションサーバ100及び端末装置200間の遅延時間の上限値が50ミリ秒である場合を想定すると、以下のケースがある。例えば、品質管理部130は、遅延時間が2つの端末装置200とも50ミリ秒未満の場合、QoSレベルの変更を要求しない。また、品質管理部130は、遅延時間が2つの端末装置200のうちの少なくとも一方が50ミリ秒以上の場合、遅延時間が大きい方の端末装置200の遅延時間を50ミリ秒未満にするQoSレベルを、2つの端末装置200に対する共通のQoSレベルとして決定する。そして、品質管理部130は、2つの端末装置200に対するそれぞれのQoSレベルを遅延時間に基づいて決定した共通のQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求する。この場合、2つの端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
ここで、所定のサービスがオンラインのサッカーゲーム以外のサービスである場合のアプリケーションサーバ100等の動作の一例を、以下に示す。
先ず、所定のサービスがストリーミング形式の映像配信サービスである場合のアプリケーションサーバ100等の動作を説明する。ストリーミング形式の映像配信サービスとしては、例えば、スポーツ、コンサート及びコンピュータゲーム等のイベントのライブ映像を配信するサービスが該当する。なお、ライブ映像は、2次元映像であってもよいし、3次元映像であってもよい。さらには、ライブ映像は、VR(Virtual Reality)技術等を用いて表示されるものであってもよい。
ストリーミング形式の映像配信サービスでは、例えば、端末装置200は、アプリケーションサーバ100から配信される映像をストリーミング形式により視聴する視聴処理を実行する。なお、映像の視聴中は、映像のストリームデータがアプリケーションサーバ100から端末装置200に常に送信される。このため、映像の視聴中は、ネットワーク300の通信状態が高帯域に維持されることが望まれる。従って、視聴処理は、通常処理において想定される通信品質に比べて高い通信品質を必要とする所定処理に該当する。
例えば、アプリケーションサーバ100のサービス処理部120は、映像の配信開始を要求するデータUdataを端末装置200から受信した場合、端末装置200において実行される処理が視聴処理であると特定する。そして、サービス処理部120は、視聴処理の対象となる映像のストリームデータを端末装置200に送信する。
また、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、例えば、サービス処理部120により特定された処理が視聴処理である場合、通信状態情報を取得する。そして、品質管理部130は、通信状態情報により示される帯域が視聴処理において想定された帯域の下限値より小さい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求する。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、視聴処理において想定された帯域の下限値以上の帯域を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求する。
なお、品質管理部130は、映像の配信が開始された後、一定時間(例えば、10分)毎に通信状態情報を取得し、ネットワーク300の通信状態が所定の品質より低い通信状態に変化した場合に、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。ネットワーク300のSCEF370に要求されるQoSレベルは、例えば、所定の品質より高い品質の通信状態を実現するためのQoSレベルである。
また、品質管理部130は、ゲームのハーフタイム及びコンサートの休憩時間等の低品質の通信状態が許容される低品質許容期間に、QoSレベルを、通常処理に割り当てられたQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。そして、品質管理部130は、低品質許容期間が終了する場合、通信状態情報を取得し、通信状態情報に基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。また、品質管理部130は、映像の配信が終了した場合に、QoSレベルを、通常処理に割り当てられたQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。
また、品質管理部130は、サービス処理部120から端末装置200に送信されるストリームデータに対応する映像の画質が変更された場合、画質の変更に応じて、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。すなわち、品質管理部130は、端末装置200に配信される映像の画質が変更された場合、画質の変更に応じて、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。例えば、品質管理部130は、端末装置200に配信される映像の画質が高画質から低画質に変更された場合、QoSレベルを、現状の通信状態より低品質の通信状態にするQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。
次に、所定のサービスがダウンロード形式の映像配信サービスである場合のアプリケーションサーバ100等の動作を説明する。ダウンロード形式の映像配信サービスとしては、例えば、不動産の内見用の映像、工場又は建設現場等の従業員教育用の映像、及び、ダウンロード型のVRゲームの映像等を配信するサービスが該当する。映像は、2次元映像であってもよいし、3次元映像であってもよいし、VR技術等を用いて表示されるものであってもよい。
ダウンロード形式の映像配信サービスでは、例えば、映像のデータの全て又は所定量が端末装置200にダウンロードされた後に、端末装置200が映像の再生を開始する。映像のデータを端末装置200にダウンロードするダウンロード処理が実行されている期間は、ネットワーク300の通信状態が高帯域に維持されることが望まれる。ダウンロード処理とQoSレベルの変更との関係については、図1から図4において説明しているため、詳細な説明を省略する。
例えば、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、端末装置200においてダウンロード処理が開始される場合に通信状態情報を取得し、通信状態情報に基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求する。そして、品質管理部130は、映像のデータのダウンロード処理が終了した場合、QoSレベルを元のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300のSCEF370に要求する。
次に、所定のサービスが監視システムサービスである場合のアプリケーションサーバ100等の動作を説明する。監視システムでは、例えば、撮影用の端末装置200と、再生用の端末装置200と、撮影用の端末装置200等の動作を制御するアプリケーションサーバ100とがネットワーク300に接続される。撮影用の端末装置200は、例えば、監視対象を撮影するカメラ等を有する。再生用の端末装置200は、撮影用の端末装置200により撮影された映像を再生する。なお、再生用の端末装置200は、アプリケーションサーバ100にネットワーク300を介さずに接続されてもよい。この場合においても、再生用の端末装置200とアプリケーションサーバ100との接続は、有線及び無線の一方を用いた接続であってもよいし、有線及び無線の両方を用いた接続であってもよい。あるいは、再生用の端末装置200は、省かれてもよい。この場合、アプリケーションサーバ100が、撮影用の端末装置200により撮影された映像を再生してもよい。
監視システムでは、例えば、撮影用の端末装置200により撮影された映像のデータは、撮影用の端末装置200からアプリケーションサーバ100に送信される。そして、アプリケーションサーバ100は、撮影用の端末装置200から受信した映像のデータを再生用の端末装置200に送信する。このため、監視システムでは、撮影用の端末装置200とアプリケーションサーバ100との間の通信経路と、アプリケーションサーバ100と再生用の端末装置200との間の通信経路とが、QoS制御の対象に含まれる。なお、再生用の端末装置200が、ネットワーク300を介さずに、アプリケーションサーバ100に接続される場合、アプリケーションサーバ100と再生用の端末装置200との間の通信経路は、QoS制御の対象から省かれてもよい。
例えば、監視システムでは、撮影用の端末装置200は、撮影した映像のデータをアプリケーションサーバ100にリアルタイムで送信する。このため、アプリケーションサーバ100によるQoSレベルの変更に関する動作は、所定のサービスがストリーミング形式の映像配信サービスである場合のアプリケーションサーバ100の動作と同様である。
また、監視システムでは、監視対象を監視する監視期間は、低画質の映像により監視対象を監視する低画質期間と、高画質の映像により監視対象を監視する高画質期間とを有してもよい。
高画質期間は、監視対象に異常が発生した期間、及び、所定の期間の一方又は両方を含む期間であってもよい。所定の期間は、監視エリアが混雑する期間、及び、予め決められた時間帯(期間)一方又は両方を含む期間であってもよい。また、監視エリアが混雑する期間は、昼間の時間帯等の予め決められた時間帯であってもよいし、アプリケーションサーバ100が監視エリアの映像に基づいて算出した混雑の程度が予め決められた混雑の程度以上である期間であってもよい。また、低画質期間は、監視期間のうち、高画質期間以外の期間であってもよい。高画質の映像は、例えば、低画質の映像に比べて、高解像度及び高フレームレートの映像である。従って、高画質期間では、ネットワーク300の通信状態が高帯域に維持されることが望まれる。
例えば、アプリケーションサーバ100は、現時刻が所定の期間の開始時刻に対応する場合、監視期間を低画質期間から高画質期間に自動的に切り替えてもよい。そして、アプリケーションサーバ100は、現時刻が所定の期間の終了時刻に対応する場合、監視期間を高画質期間から低画質期間に自動的に切り替えてもよい。あるいは、アプリケーションサーバ100は、異常を検出した場合、監視期間を低画質期間から高画質期間に自動的に切り替えてもよい。異常の検出としては、例えば、不審な動きをする人物の検出、火災の検出、及び、ガラスが割れたことの検出等が該当する。アプリケーションサーバ100は、異常を検出した後、異常の検出がされない時間が所定時間(例えば、30分)継続した場合、監視対象が平常に戻ったと判定し、監視期間を高画質期間から低画質期間に自動的に切り替えてもよい。なお、高画質期間への遷移等は、上述の例に限定されない。例えば、アプリケーションサーバ100は、再生用の端末装置200に対するユーザ操作に応じて、監視期間を低画質期間から高画質期間に切り替えてもよい。
アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、例えば、高画質期間の開始時に、通信状態情報を取得し、通信状態情報に基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300のSCEF370に要求する。そして、品質管理部130は、高画質期間が終了した場合、QoSレベルを元のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300のSCEF370に要求する。
なお、品質管理部130は、高画質期間の開始時に、通信状態情報を取得することなく、QoSレベルを、低画質期間に割り当てられたQoSレベルより高品質の通信状態を実現するQoSレベルに変更することを、ネットワーク300のSCEF370に要求してもよい。
このように、本実施形態では、所定のサービスがオンラインのサッカーゲーム以外のサービスである場合においても、端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
ここで、端末装置200がQoSレベルの変更をネットワーク300に要求する態様も考えられるが、本実施形態では、端末装置200がQoSレベルの変更をネットワーク300に要求する態様と比べると、以下に示すメリットがある。
本実施形態では、端末装置200の環境に拘わらず、アプリケーションサーバ100がQoSレベルの変更をネットワーク300に要求することができる。すなわち、本実施形態では、所定のサービスを受ける複数の端末装置200は、QoSレベルの変更を要求するアプリケーション又はSDK(Software Development Kit)を具備する必要がない。このため、本実施形態では、端末装置200がIoT(Internet of Things)等に用いられる場合においても、QoSレベルの変更を要求する機能を端末装置200に搭載することなく、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求することができる。
また、監視システムでは、撮影用の端末装置200により撮影された映像を分析するアプリケーションサーバ100が、分析結果(例えば、異常が発生したか否かの判定結果等)に基づいてQoSレベルの変更をネットワーク300に要求できる。これに対し、端末装置200がQoSレベルの変更を要求する態様では、撮影用の端末装置200は、QoSレベルを変更するか否かを判定するために、アプリケーションサーバ100から分析結果を取得する。このため、端末装置200がQoSレベルの変更を要求する態様では、本実施形態に比べて、QoSレベルを変更するための制御が煩雑になる。換言すれば、本実施形態では、QoSレベルを変更するための制御を簡易にすることができる。また、本実施形態では、撮影用の複数の端末装置200を複数の拠点に設置する場合においても、複数の端末装置200の各々にQoSレベルの変更を要求する機能を搭載する必要がないため、監視システムのコストが増加することを抑制することができる。
また、アプリケーションサーバ100が所定のサービスを複数の端末装置200に提供する場合、端末装置200がQoSレベルの変更を要求する態様では、複数の端末装置200のQoSレベルを互いに同じにするための制御等が煩雑になるおそれがある。これに対し、本実施形態では、アプリケーションサーバ100が複数の端末装置200に接続されているため、複数の端末装置200のQoSレベルを互いに同じにするための制御等が煩雑になることを抑制することができる。例えば、アプリケーションサーバ100は、複数の端末装置200に対する共通のQoSレベルを示す情報と複数の端末装置200を識別する端末識別情報とをQoS要求REQqosに含めてもよい。この場合、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100から要求されたQoSレベルと、QoSレベルの変更対象となる端末装置200とを、QoS要求REQqosに基づいて容易に認識することができる。端末識別情報としては、例えば、IP(Internet Protocol)アドレス、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)及び電話番号等が該当する。
また、本実施形態では、アプリケーションサーバ100は、同一拠点に存在する複数の端末装置200に対するQoSレベルの変更をネットワーク300に一括して要求できる。これにより、本実施形態では、複数の端末装置200がQoSレベルの変更をネットワーク300にそれぞれ要求する場合に比べて、QoSレベルの変更を要求する信号(例えば、QoS要求REQqos)の量を削除することができる。
また、例えば、複数の端末装置200のうち、競技スタジアム等の特定のエリアに存在する端末装置200のみがアプリケーションサーバ100と通信可能な場合、アプリケーションサーバ100と通信可能な端末装置200が、特定のエリアに存在する端末装置200に該当する。この場合、例えば、アプリケーションサーバ100は、端末装置200の位置を測位することなく、複数の端末装置200のうち、特定のエリアに存在する端末装置200のみに、高いQoSが提供されるように、ネットワーク300にQoS制御を要求することができる。複数の端末装置200のうち、特定のエリアに存在する端末装置200のみが通信可能なアプリケーションサーバ100は、例えば、特定のエリアに設置されたMEC(Multi-access Edge Computing)サーバであってもよい。
以上、本実施形態では、アプリケーションサーバ100は、サービス処理部120及び品質管理部130を有し、通信サービスを提供するネットワーク300を介して端末装置200に接続される。サービス処理部120は、端末装置200から送信されるデータUdataに基づいて、端末装置200において実行される処理を特定する。品質管理部130は、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態とサービス処理部120により特定された処理とに基づいて、QoSレベル(通信サービスの品質)の変更をネットワーク300に要求する。
このように、本実施形態では、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、端末装置200において実行される処理と端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態とに基づいて、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求する。これにより、本実施形態では、端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
また、本実施形態では、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理に基づいて、ネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得するか否かを判定してもよい。この場合、端末装置200からアプリケーションサーバ100にデータUdataが送信される度に品質管理部130が通信状態情報を取得する場合に比べて、通信状態情報の取得が実行される頻度を低減することができる。この結果、本実施形態では、QoSレベル変更処理が煩雑になることを抑制することができる。また、本実施形態では、通信状態情報の取得頻度を低減することにより、ネットワーク300のトラフィックが増加することを抑制することができる。
また、本実施形態では、品質管理部130は、通信状態情報に基づいて、QoSレベルを変更するか否かを判定してもよい。この場合、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態に応じて、複数のQoSレベルから適切なQoSレベルを選択することができる。
また、本実施形態では、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が、リアルタイム性が要求されるリアルタイム処理である場合、通信状態情報を取得してもよい。そして、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理がリアルタイム処理であり、且つ、通信状態情報により示される遅延時間(データの遅延時間)がリアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値より大きい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、リアルタイム処理において想定された遅延時間の上限値以下の遅延時間を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求してもよい。この場合、端末装置200において実行されるリアルタイム処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
また、本実施形態では、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理に基づいて、端末装置200において実行される処理が、遅延時間の影響がリアルタイム処理に比べて小さい処理にリアルタイム処理から切り替わったか否かを判定してもよい。そして、品質管理部130は、端末装置200において実行される処理が、リアルタイム処理から、遅延時間の影響が小さい処理に切り替わった場合、QoSレベルをリアルタイム処理の開始前のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求してもよい。この場合、端末装置200において実行される処理(遅延時間の影響がリアルタイム処理に比べて小さい処理)にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。これにより、本実施形態では、過剰なQoS制御が実行されることを抑制することができる。この結果、本実施形態では、QoSに関するリソースが不要に使用されることを抑制することができる。
また、本実施形態では、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が、端末装置200がデータをダウンロードするダウンロード処理である場合、通信状態情報を取得してもよい。そして、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理がダウンロード処理であり、且つ、通信状態情報により示される帯域(ネットワーク300の帯域)がダウンロード処理において想定された帯域の下限値より小さい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、ダウンロード処理において想定された帯域の下限値以上の帯域を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求してもよい。この場合、端末装置200において実行されるダウンロード処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
また、品質管理部130は、ダウンロード処理が終了した場合、QoSレベルをダウンロード処理の開始前のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求してもよい。この場合、ダウンロード処理が終了した後に、過剰なQoS制御が継続されることを抑制することができる。この結果、本実施形態では、QoSに関するリソースが不要に使用されることを抑制することができる。
また、本実施形態では、サービス処理部120は、映像をストリーミング形式により視聴する視聴処理が端末装置200において実行される場合、視聴処理の対象となる映像のストリームデータを端末装置200に送信してもよい。品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が、映像をストリーミング形式により視聴する視聴処理である場合、通信状態情報を取得してもよい。そして、品質管理部130は、サービス処理部120により特定された処理が視聴処理であり、且つ、通信状態情報により示される帯域が、視聴処理において想定された帯域の下限値より小さい場合、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。例えば、品質管理部130は、QoSレベルを、視聴処理において想定された帯域の下限値以上の帯域を実現するためのQoSレベルに変更することを、ネットワーク300に要求してもよい。この場合、端末装置200において実行される視聴処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
さらに、本実施形態では、品質管理部130は、サービス処理部120から端末装置200に送信されるストリームデータに対応する映像の画質が変更された場合、画質の変更に応じて、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。この場合、端末装置200に配信される映像の画質に適したQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
また、本実施形態では、ネットワーク300に端末装置200と他の端末装置200とが接続された場合、通信状態情報は、端末装置200と他の端末装置200との間の通信状態を示す情報を含んでもよい。この場合、端末装置200及び他の端末装置200において実行される処理にとって適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。
さらに、本実施形態では、端末装置200と他の端末装置200との間の通信状態を示す情報は、ネットワーク300の端末装置200に対する通信状態を示す第1情報と、ネットワーク300の他の端末装置200に対する通信状態を示す第2情報とを含んでもよい。この場合、品質管理部130は、第1情報により示される通信状態と、第2情報により示される通信状態とのうちの低品質の方の通信状態に基づいて、端末装置200に対するQoSレベルと、他の端末装置200に対するQoSレベルとが互いに同じQoSレベルになるように、QoSレベルの変更をネットワーク300に要求してもよい。この場合、2つの端末装置200のうちの通信状態の悪い方の端末装置200に対しても適切なQoSレベルのQoS制御をネットワーク300において実行することができる。また、2つの端末装置200に対するQoSレベルが互いに同じ場合、2つの端末装置200に対するQoSレベルが互いに異なる場合に比べて、QoSレベルの変更に関する制御が煩雑になることを抑制することができる。
[2.変形例]
本発明は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
[第1変形例]
上述した実施形態において、品質管理部130は、QoSレベルの変更を要求した後、ネットワーク300の通信状態が、端末装置200において実行される処理にとって適切な通信状態に改善されたか否かを判定してもよい。
図5は、第1変形例に係るネットワークシステム10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。なお、図5に示すシーケンスチャートは、QoSレベルの変更が行われた後に、端末装置200において実行される処理にとって適切な通信状態に改善されたか否かの判定等が、図2に示したシーケンスチャートに追加されることを除いて、図2に示したシーケンスチャートと同様である。図5では、図1から図4において説明した動作については、詳細な説明を書略する。
アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、図2において説明したように、QoS要求REQqosに応じたQoS制御が実行されることを示す承認応答ACKqosを、ネットワーク300のSCEF370から取得する(S164)。
そして、品質管理部130は、端末装置200に関わるネットワーク300の通信状態を示す通信状態情報を取得する(S180)。これにより、品質管理部130は、例えば、ネットワーク300の通信状態が、端末装置200において実行される処理にとって適切な通信状態に改善されたか否かを確認できる。
品質管理部130は、通信状態情報を取得した後、取得した通信状態情報に基づいて、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すか否かを判定する(S190)。変更前のQoSレベルは、例えば、ステップS163の処理(QoSレベルの変更)が実行される前のQoSレベルである。すなわち、変更前のQoSレベルは、ステップS143において取得した問合せ応答RESqosにより示されるQoSレベルである。
例えば、品質管理部130は、ステップS180において取得した通信状態情報により示される通信状態が、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態より低品質である場合、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すと判定する。
通常では、通信状態を高品質にするQoSレベルがステップS160において選択されるため、ステップS180において取得した通信状態情報により示される通信状態は、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態より高品質である。この場合、ステップS163の処理により変更されたQoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すことなく、QoSレベル変更処理は終了する。
なお、ネットワークシステム10の状態によっては、ステップS180において取得した通信状態情報により示される通信状態が、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態より低品質になる可能性がある。図5に示す例では、ステップS180において取得した通信状態情報により示される通信状態が、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態より低品質になる場合を想定している。従って、図5に示す例では、品質管理部130は、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すと判定する。そして、品質管理部130は、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すことを、ネットワーク300に要求する。例えば、品質管理部130は、ステップS143において取得した問合せ応答RESqosにより示されるQoSレベルのQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する(S192)。
ネットワーク300は、例えば、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、QoS要求REQqosにより示されるQoSレベルに変更する(S193)。そして、ネットワーク300のSCEF370は、QoS要求REQqosに応じたQoS制御が実行されることを示す承認応答ACKqosを、QoS要求REQqosに対する応答として、アプリケーションサーバ100に送信する。これにより、品質管理部130は、QoS要求REQqosに対する応答として、承認応答ACKqosを、ネットワーク300のSCEF370から取得する(S194)。
このように、第1変形例では、QoSレベルを変更したにも拘わらず、通信状態が改善されない場合、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すことができる。これにより、第1変形例では、高品質な通信状態が必要な場合に、通信状態が低品質な通信状態に変化することを抑制することができる。
図6は、第1変形例に係るアプリケーションサーバ100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示す動作(QoSレベル変更処理)は、ステップS180、S190及びS192の処理が図3に示したQoSレベル変更処理に追加されることを除いて、図3に示したQoSレベル変更処理と同様である。図6では、図1から図5において説明した動作については、詳細な説明を書略する。また、図6においても、説明が煩雑になることを避けるために、問合せ応答RESqos及び承認応答ACKqos等の応答情報の受信処理(図5のS143、S164及びS194)の記載を省略している。
ステップS180の処理は、ステップS162の処理が実行された後、実行される。例えば、ステップS180において、品質管理部130は、通信状態情報を取得する。そして、品質管理部130は、処理をステップS190に進める。
ステップS190において、品質管理部130は、ステップS180において取得した通信状態情報に基づいて、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すか否かを判定する。変更前のQoSレベルは、図5において説明したように、ステップS142におけるQoSレベルの問合せの結果(問合せ応答RESqos)により示されるQoSレベルである。
例えば、品質管理部130は、ステップS180において取得した通信状態情報により示される通信状態が、ステップS122において取得した通信状態情報により示される通信状態より低品質である場合、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すと判定する。
ステップS190における判定の結果が否定の場合、品質管理部130は、ステップS100において取得されたデータUdataに基づくQoSレベル変更処理を終了する。一方、ステップS190における判定の結果が肯定の場合、品質管理部130は、処理をステップS192に進める。
ステップS192において、品質管理部130は、ステップS142におけるQoSレベルの問合せの結果により示されるQoSレベル(変更前のQoSレベル)のQoS制御を要求するQoS要求REQqosを、ネットワーク300のSCEF370に送信する。
これにより、ネットワーク300は、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルを、現在実行中のQoSレベル変更処理が実行される前のQoSレベルに戻すことができる。
図7は、第1変形例に係るアプリケーションサーバ100の動作の別の例を示すフローチャートである。なお、図7に示す動作(QoSレベル変更処理)は、ステップS110及びS112の処理が図6に示したQoSレベル変更処理に追加されることを除いて、図6に示したQoSレベル変更処理と同様である。図7では、図1から図6において説明した動作については、詳細な説明を書略する。また、図7においても、説明が煩雑になることを避けるために、問合せ応答RESqos及び承認応答ACKqos等の応答情報の受信処理(図5のS143、S164及びS194)の記載を省略している。
ステップS110の処理は、図4に示したステップS110の処理と同様であり、ステップS112の処理は、図4に示したステップS112の処理と同様である。例えば、品質管理部130は、ステップS102の処理が実行された後、ステップS110において、現状のQoSレベルを元のQoSレベルに戻すか否かを、ステップS102において特定された処理に基づいて判定する。
そして、品質管理部130は、ステップS110における判定の結果が否定の場合、処理をステップS120に進める。また、品質管理部130は、ステップS110における判定の結果が肯定の場合、ステップS112において、アプリケーションサーバ100と端末装置200との間の通信に対するQoS制御のQoSレベルの変更を、ネットワーク300のSCEF370に要求する。そして、品質管理部130は、QoSレベル変更処理を終了する。
なお、第1変形例に係るアプリケーションサーバ100の動作は、図6及び図7に示す動作に限定されない。
以上、第1変形例においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第1変形例では、QoSレベルを変更したにも拘わらず、通信状態が改善されない場合、QoSレベルを変更前のQoSレベルに戻すことができる。すなわち、第1変形例では、高品質な通信状態が必要な場合に、通信状態が低品質な通信状態に変化することを抑制できる。
[第2変形例]
上述した実施形態及び第1変形例では、ネットワーク300が4Gの無線通信サービスを提供する場合を示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、ネットワーク300は、図8に示すように、5Gの無線通信サービスを提供してもよい。あるいは、ネットワーク300は、4Gの無線通信サービス及び5Gの無線通信サービスの両方を提供可能であってもよい。具体的には、例えば、ネットワーク300は、4G用の無線基地局(例えば、eNB310)及び5G用の無線基地局(例えば、gNB)の両方が4Gコアネットワークに接続される構成であってもよい。あるいは、ネットワーク300は、4G用の無線基地局(例えば、eNB310)及び5G用の無線基地局(例えば、gNB)の両方が5Gコアネットワークに接続される構成であってもよい。
図8は、第2変形例に係るネットワークシステム10の全体構成を示すブロック図である。図1から図7において説明した要素と同様の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図8に示すネットワークシステム10は、ネットワーク300が5Gの無線通信サービスを提供することを除いて、図1に示したネットワークシステム10と同様である。例えば、ネットワークシステム10は、5Gの無線通信サービスを提供するネットワーク300と、ネットワーク300に接続される複数の端末装置200と、ネットワーク300に接続されるアプリケーションサーバ100とを有する。
ネットワーク300は、例えば、(R)AN((Radio) Access Network)312、AMF(Access and Mobility Management Function)322、SMF(Session Management Function)332、UPF(User Plane Function)342、PCF(Policy Control Function)352、UDM(Unified Data Management)362、及び、NEF(Network Exposure Function)372を含む。(R)AN312、AMF322、SMF332、UPF342、PCF352、UDM362及びNEF372は、3GPP規格に準拠したNF(Network Function)である。NFは、4Gにおけるノードに対応する。(R)AN312、AMF322、SMF332、UPF342、PCF352、UDM362及びNEF372については、3GPP規格に準拠しているため、詳細な説明を省略する。
例えば、(R)AN312は、5G用の無線基地局(gNB)を含む無線アクセス網である。AMF322は、端末装置200のモビリティを管理する。SMF332は、データのやり取り等のセッションを管理する。UPF342は、ユーザデータのパケット転送を行う。PCF352は、ポリシー制御を行う。UDM362は、加入者に関する情報を保持する。NEF372は、QoS等のサービスをサードパーティのアプリケーションプロバイダに提供するための標準インタフェースを有するNFである。すなわち、NEF372は、図1に示したSCEF370と同様の機能を有する。例えば、アプリケーションサーバ100は、NEF372を利用することにより、QoS制御をネットワーク300に要求できる。
図9は、図8に示したネットワークシステム10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。図9に示すシーケンスチャートは、ネットワーク300が5Gの無線通信サービスを提供することを除いて、図5に示したシーケンスチャートと同様である。例えば、アプリケーションサーバ100は、QoS等のサービスを要求する場合に、図5に示したネットワーク300のSCEF370の代わりに、ネットワーク300のNEF372にアクセスする。アプリケーションサーバ100のその他の動作は、図5に示したアプリケーションサーバ100の動作と同様である。
例えば、アプリケーションサーバ100の品質管理部130は、現状のQoSレベルを問合せる問合せINQqosをNEF372に送信し、問合せINQqosに対する応答として、問合せ応答RESqosをNEF372から受信する。また、例えば、品質管理部130は、QoS要求REQqosをNEF372に送信し、QoS要求REQqosに対する応答として、承認応答ACKqosをNEF372から受信する。なお、第2変形例においても、図2に示したシーケンスチャートと同様に、図9に示したステップS180からステップS190までの処理(端末装置200において実行される処理にとって適切な通信状態に改善されたか否かの判定等)は、省かれてもよい。
以上、第2変形例においても、上述した実施形態及び第1変形例と同様の効果を得ることができる。
[3.その他]
(1)上述した実施形態では、記憶装置(例えば、記憶装置160及び260)は、処理装置(例えば、処理装置110及び210)が読取可能な記録媒体であり、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網から送信されてもよい。
(2)上述した実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
(3)上述した実施形態において、説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
(4)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
(5)上述した実施形態において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(6)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(7)図1等の図面に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
また、通信装置(例えば、通信装置170及び270)は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置は、例えば、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
(8)上述した実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(9)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
(10)本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
(11)上述した実施形態において、端末装置200は、移動局(MS:Mobile Station)である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。また、本開示においては、「移動局」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」等の用語は、互換的に使用され得る。
(12)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
(13)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
(14)本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
(15)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
(16)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
(17)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
(18)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。