JP7452564B2 - 磁気テープ、サーボ信号記録装置及び磁気テープの製造方法 - Google Patents

磁気テープ、サーボ信号記録装置及び磁気テープの製造方法 Download PDF

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本技術は、サーボ信号が記録された磁性層を有する磁気記録媒体などの技術に関する。
近年、電子データのバックアップなどの用途で磁気記録媒体が広く利用されている。磁気記録媒体の一つとして、磁性層を有する磁気テープが広く普及している。
磁気記録媒体の磁性層には、一方向に長い複数の記録トラックが設けられており、この記録トラックに対してデータが記録される。近年においては、データの高密度記録化を実現するために、記録トラック間の距離が狭められる方法が用いられている。
一方、記録トラック間の距離が狭められると、磁気ヘッドが記録トラックに対してデータを読み書きするときに、磁気ヘッドが記録トラックに対して正確に位置合わせすることができないといった問題がある。このため、一般的に、記録トラック間の所定の位置にサーボ信号が記録される方法が採用される。データ記録磁気ヘッドは、磁気層に記録されたサーボ信号を読み取ることで、記録トラックに対して正確に位置合わせすることができる。
磁気記録媒体への記録方式としては、磁性層内の磁性粒子を水平方向に磁化させてデータを記録する水平磁気記録方式と、磁性層内の磁性粒子を垂直方向に磁化させてデータを記録する垂直磁気記録方式とが知られている。垂直磁気記録方式は、水平磁気記録方式に比べて高密度にデータを記録することができる。
なお、本願に関連する技術として、下記特許文献1が挙げられる。
特開2005-166230号公報
水平磁気記録方式の場合、磁性層に記録されるサーボ信号は、その磁化方向が水平方向を向いている。この場合、サーボ信号を読み取ったときの再生波形は、上下(±)方向で対称となる。一方、垂直磁気記録方式の場合、磁性層にサーボ信号を記録すると、サーボ信号の磁化方向には垂直方向の成分が含まれる。このように、サーボ信号の磁化方向が垂直方向の成分を含む場合、何ら対策を講じないと、サーボ信号を読み取ったときの再生波形が上下(±)方向で非対称となってしまうといった問題がある。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、サーボ信号の磁化方向が垂直方向の成分を含む場合において、良好な対称性を有するサーボ信号の再生波形を得ることができる技術を提供することにある。
本技術に係る磁気記録媒体は、磁性層を具備する。
前記磁性層は、磁性層の上面に対して垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部が磁化されてサーボ信号が記録され、前記サーボ信号が記録される前に、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化される。
これにより、磁化層に記録されるサーボ信号の磁化方向(第1の方向:垂直方向の成分を含む)と、前処理による磁性層の磁化の方向(第2の方向:垂直方向の成分を含む)とが互いに反対向きになる。このように、サーボ信号の磁化方向と、前処理による磁性層の磁化の方向とを互いに反対方向にすることで、良好な対称性を有するサーボ信号の再生波形を得ることができる。
上記磁気記録媒体は、前記磁気記録媒体を回転させて磁化量を測定したときの磁化量の最大値を基準としたときの前記垂直方向における磁化量の割合と、前記上面に平行な長手方向における前記磁性層の角形比との積の絶対値が0.05以上0.25以下であってもよい。
これにより、良好な対称性を有するサーボ信号の再生波形を得ることができる。
上記磁気記録媒体において、前記磁性層は、無配向又は垂直配向の磁性粉を内部に含んでいてもよい。
上記磁気記録媒体において、前記磁性粉は、バリウムフェライト又は針状メタルであってもよい。
本技術に係るサーボ信号記録装置は、サーボ信号記録部と、前処理部とを具備する。
前記サーボ信号記録部は、磁気記録媒体が有する磁性層の一部に対して磁場を印加することで、前記磁性層の上面に垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部を磁化させてサーボ信号を記録する。
前記前処理部は、前記サーボ信号記録部によってサーボ信号が記録される前に、前記磁性層に磁場を印加することで、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に前記磁性層を磁化させる。
上記サーボ信号記録装置において、前記前処理部は、磁石を有していてもよい。
前記磁石は、回転可能であり、前記回転に応じて磁性層に印加される磁場を変化可能である。
この装置では、磁石を回転させることで、前処理による磁性層の磁化の方向(第2の方向)を調整することができる。
本技術に係る磁気記録媒体の製造方法は、磁気記録媒体が有する磁性層の一部に対して磁場を印加することで、前記磁性層の上面に垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部を磁化させてサーボ信号を記録することを含む。
前記サーボ信号が記録される前に、前記磁性層に磁場を印加することで、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に前記磁性層が磁化される。
以上のように、本技術によれば、サーボ信号の磁化方向が垂直方向の成分を含む場合において、良好な対称性を有するサーボ信号の再生波形を得ることができる技術を提供することができる。
本技術の一実施形態に係るサーボ信号記録装置を示す正面図である。 サーボ信号記録装置の一部を示す部分拡大図である。 サーボ信号が記録された磁気テープを示す上面図である。 磁気テープの磁化の方向を示す図である。 磁化方向と、サーボ信号の再生波形との関係を示す図である。 各種実施例及び各種比較例を示す図である。 無配向テープにおける磁化方向と、再生波形との関係を示す図である。 垂直配向テープにおける磁化方向と、再生波形との関係を示す図である。 振動試料型磁力計を示す図である。 磁気テープが回転され、回転に応じて磁気テープの磁化量が測定されるときの様子を示す上面図である。 磁気テープの磁化量の測定結果を示す図である。 長手配向テープ及び垂直配向テープの長手方向の磁化曲線と、垂直方向の磁化曲線とを示す図である。 長手方向角形比と、垂直配向度と関係を示す図である。 長手方向角形比と、垂直方向磁化量(%)との関係を示す図である。 長手方向角形比と、垂直方向磁化量(%)との積を用いる理由を説明するための図である。 サーボ信号記録部をサーボ信号の記録面側から見た斜視図である。 サーボ信号の再生波形に歪みが生じてしまった場合の一例を示す図である。 サーボ信号記録部によってサーボ信号が記録されている様子を示す模式図である。 磁性層に記録されたサーボ信号を再生ヘッド部によって読み取ったときの再生波形を示す図である。 サーボ信号におけるラインの太さをどの程度細くすれば、歪みのない良好な再生波形を得ることができるのかについての実験を行った場合の実験結果を示す図である。 磁気ギャップにおけるギャップ長と、サーボ信号の再生波形における出力との関係を示す図である。 磁気ギャップにおけるギャップ長と、スペーシング(サーボ信号のラインの太さ)との関係を示す図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<サーボ信号記録装置100の構成及び磁気テープ1の構成>
図1は、本技術の一実施形態に係るサーボ信号記録装置100を示す正面図である。図2は、サーボ信号記録装置100の一部を示す部分拡大図である。図3は、サーボ信号6が記録された磁気テープ1を示す上面図である。
まず、図2及び図3を参照して磁気テープ1(磁気記録媒体)の構成について説明する。これらの図に示すように、磁気テープ1は、一方向に長いテープ状の基材2と、基材2上に積層された非磁性層3と、非磁性層3上に積層された磁性層4とを含む。
基材2の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が用いられる。非磁性層3は、例えば、α‐Fe、ポリウレタンなどを含む。磁性層4は、内部に磁性粉を含む強磁性金属膜である。磁性粉としては、例えば、無配向若しくは垂直配向のバリウムフェライト又は垂直配向の針状メタルなどが用いられる。
磁性層4は、複数のデータバンドd(データバンドd0~d3)と、幅方向(Y軸方向)でデータバンドdを挟み込む位置に配置される複数のサーボバンドs(サーボバンドs0~s4)とを含む。データバンドdは、長手方向に長い複数の記録トラック5を含み、この記録トラック5毎にデータが記録される。サーボバンドsは、サーボ信号記録装置100によって記録される所定パターンのサーボ信号6を含む。例えば、電子データ等の各種のデータを記録する記録装置(図示せず)の記録ヘッドは、磁気層に記録されたサーボ信号6を読み取とって記録トラック5の位置を認識する。
図1及び図2を参照して、サーボ信号記録装置100は、磁気テープ1の搬送方向の上流側から順番に、送り出しローラ11、前処理部12、サーボ信号記録部13、再生ヘッド部14及び巻き取りローラ15を備える。なお、図示は省略しているが、サーボ信号記録装置100は、サーボ信号記録装置100の各部を統括的に制御する制御部や、制御部の処理に必要な各種のプログラムやデータが記憶された記録部、データを表示させる表示部などを有している。
送り出しローラ11は、ロール状の磁気テープ1(サーボ信号6記録前)を回転可能に支持することが可能とされている。送り出しローラ11は、モータなどの駆動源の駆動に応じて回転され、回転に応じて磁気テープ1を下流側に向けて送り出す。
巻き取りローラ15は、ロール状の磁気テープ1(サーボ信号6記録後)を回転可能に支持することが可能とされている。巻き取りローラ15は、モータなどの駆動源の駆動に応じて送り出しローラ11と同調して回転し、サーボ信号6が記録された磁気テープ1を回転に応じて巻き取っていく。送り出しローラ11及び巻き取りローラ15は、搬送路内において磁気テープ1を一定の速度で移動させることが可能とされている。
サーボ信号記録部13は、例えば、磁気テープ1の上方側(磁性層4側)に配置される。なお、サーボ信号記録部13は、磁気テープ1の下側(基材2側)に配置されてもよい。サーボ信号記録部13は、矩形波のパルス信号に応じて所定のタイミングで磁界を発生し、磁気テープ1が有する磁性層4(前処理後)の一部に対して磁場を印加する。
これにより、サーボ信号記録部13は、第1の方向に磁性層4の一部を磁化させて磁性層4にサーボ信号6を記録する(図2中、黒の矢印参照)。サーボ信号記録部13は、サーボ信号記録部13の下側を磁性層4が通過するときに、5つのサーボバンドs0~s4に対してそれぞれサーボ信号6を記録することが可能とされている。
サーボ信号6の磁化方向である第1の方向は、磁性層4の上面に垂直な垂直方向の成分を含む。すなわち、本実施形態では、垂直配向若しくは無配向の磁性粉が磁性層4に含まれるので、磁性層4に記録されるサーボ信号6は、垂直方向の磁化成分を含む。
図4は、磁気テープ1の磁化の方向を示す図である。図4に示すように、本明細書中においては、磁化の方向は、磁化の方向が磁気テープ1の搬送方向を向くときの角度が基準(0°)され、時計回りの方向が角度が増える方向とされる。図4では、サーボ信号6の磁化方向が示されているが、後述の前処理による磁化の磁化方向や、磁性層4全体の磁化方向についても同様である。
前処理部12は、例えば、サーボ信号記録部13よりも上流側において、磁気テープ1の下側(基材2側)に配置される。前処理部12は、磁気テープ1の上側(磁性層4側)に配置されてもよい。前処理部12は、Y軸方向(テープ1の幅方向)を回転の中心軸として回転可能な永久磁石12aを含む。永久磁石12aの形状は、例えば、円柱形状や、多角柱形状とされるが、これらに限られない。
永久磁石12aは、サーボ信号記録部13によってサーボ信号6が記録される前に、直流磁界によって磁性層4の全体に対して磁場を印加して、磁性層4全体を消磁する。これにより、永久磁石12aは、サーボ信号6の磁化方向とは反対方向の第2の方向に予め磁性層4を磁化させることができる(図2中、白の矢印参照)。このように、2つの磁化方向をそれぞれ反対方向にさせることで、サーボ信号6を読み取ったときのサーボ信号6の再生波形を上下方向(±)で対称とすることができる(図5参照)。
サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)は、磁性層4の角形比に応じて異なる(図12参照)。例えば、垂直配向のバリウムフェライト、無配向のバリウムフェライト、垂直配向の針状メタルは、典型的には、角形比がそれぞれ異なる。このような場合、サーボ信号記録部13において同一条件により磁界が印加されたとしても、それぞれ、サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)が異なる。逆に言うと、角形比が同じであり、かつ、サーボ信号記録部13の条件が同じであれば、磁気テープ1の種類が異なっていても第1の方向は同じである。
サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)は、磁性層4の角形比に応じて異なるため、サーボ信号6の磁化方向に合わせるため、前処理による磁化方向(第2の方向)も異ならせる必要がある。
そこで、本実施形態では、永久磁石12aがY軸方向の軸を回転の中心軸として回転可能とされている。これにより、磁気テープ1の種類に応じて、前処理による磁化方向(第2の方向)を適切に調整することができる。
永久磁石12aの角度については、磁気テープ1の種類に応じて適切な角度範囲が存在する。なお、本明細書中においては、永久磁石12aの角度は、永久磁石12aのN極が磁気テープ1の搬送方向を向くときの角度が基準(0°)され、時計回りの方向が角度が増える方向とされる。
ここで、サーボ信号記録部13は、永久磁石12aによって磁性層4が第2の方向に磁化された磁性層4に対して、サーボ信号6を上書きする。しかし、サーボ信号6の磁化方向である第1の方向は、磁性層4の角形比が同じであれば、第2の方向に関係なく一定である。
再生ヘッド部14は、サーボ信号記録部13よりも下流側において、磁気テープ1の上側(磁性層4側)に配置される。再生ヘッド部14は、前処理部12によって前処理され、かつ、サーボ信号記録部13によってサーボ信号6が記録された磁気テープ1の磁性層4から上記サーボ信号6を読み取る。再生ヘッド部14によって読み取られたサーボ信号6の再生波形は、表示部の画面上に表示される。
典型的には、再生ヘッド部14は、再生ヘッド部14の下側を磁性層4が通過するときに、サーボバンドsの表面から発生する磁束を検出する。このとき検出された磁束がサーボ信号6の再生波形となる。
図5は、磁化方向と、サーボ信号6の再生波形との関係を示す図である。
図5に示すように、本実施形態では、サーボ信号6の磁化方向と、前処理による磁化方向とがそれぞれ反対方向とされているため、サーボ信号6を読み取ったときのサーボ信号6の再生波形を上下方向(±)で対称とすることができる。なお、前処理を行なわずにサーボ信号6を記録した場合、サーボ信号6が垂直方向の磁化成分を含むため再生波形が上下方向(±)で非対称となる。
さらに、本実施形態では、前処理を行なわずにサーボ信号6を記録した場合に比べて、磁性層4の表面の近傍に発生する磁束の量を増やすことができる。これにより、磁性層4の厚みが薄いような場合にも高出力の再生波形を得ることができる。
ここで、サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)と、前処理による磁化方向(第2の方向)とは、厳密に反対方向である必要はなく、実質的に反対方向であればよい。これは、サーボ信号6の再生波形の対称性と関係がある。
サーボ信号6の磁化方向と、前処理による磁化方向とが正確に反対方向でなく、少しずれていた場合を想定する。例えば、サーボ信号6の磁化方向が-120°であり、前処理による磁化方向が50°であったとする(図4参照)。このような場合でも、サーボ信号6を適切に読み取ることができる程度にサーボ信号6の再生波形が対称性を有していればよい。サーボ信号6の再生波形が対称性を有していることは、すなわち、サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)と、前処理による磁化方向(第2の方向)とが反対方向を向いていることを示している。
サーボ信号6の再生波形が対称性を有しているか、あるいは、再生波形が非対称であるかの判断について説明する。例えば、再生波形の最大電圧値Vmaxと、最低電圧値Vmin(絶対値)との差が、再生波形の振幅に対して、許容範囲(5%~10%程度)内であれば、再生波形が対称性を有していると判断される。
<各種実施例及び各種比較例>
次に、本技術に係る各種実施例及び各種比較例について説明する。図6は、本技術に係る各種実施例及び各種比較例を示す図である。
本発明者らは、まず、磁気テープ1として、無配向テープ1A、無配向テープ1B、垂直配向テープ1C、垂直配向テープ1D、長手配向テープ1Eの合計で5の種類の磁気テープ1を用意した。無配向テープ1Aは、磁性粉として無配向のバリウムフェライトを含み、長手方向の角形比が0.6である。無配向テープ1Bは、磁性粉として無配向のバリウムフェライトを含み、長手方向の角形比が0.42である。垂直配向テープ1Cは、磁性粉として垂直配向のバリウムフェライトを含み、長手方向の角形比が0.22である。垂直配向テープ1Dは、磁性粉として垂直配向の針状メタルを含み、長手方向の角形比が0.3である。長手配向テープ1Eは、磁性粉として長手配向の針状メタルを含み、長手方向の角形比が0.88である。
発明者らは、これらの5種類の磁気テープ1A~Eについて、それぞれ、前処理部12の永久磁石12aの角度を変えつつ前処理を行い、サーボ信号6の記録を行った。無配向テープ1Aについては、永久磁石12aの角度が、80°、70°、50°、24°、-10°、-20°、-40°とされ、合計で7パターンの角度で前処理が行われた。なお、永久磁石12aの角度は、永久磁石12aのN極が磁気テープ1の搬送方向を向くときが基準(0°)とされる(図2参照)。
また、無配向テープ1Bについては、永久磁石12aの角度が、80°、50°、24°、20°、15°、0°、-10°、-40°とされ、合計で8パターンの角度で前処理が行われた。垂直配向テープ1Cについては、永久磁石12aの角度が、30°、90°、150°とされ、3パターンの角度で前処理が行われた。垂直配向テープ1Dについては、永久磁石12aの角度が、30°、90°、150°とされ、3パターンの角度で前処理が行われた。長手配向テープ1Eについては、永久磁石12aの角度が、-50°、50°、120°とされ、3パターンの角度で前処理が行われた。
そして、発明者らは、全24パターンの全てについて、画面上に表示される再生波形が適切に対称性を有しているかを判断した。図6に示す例では、再生波形の最大電圧値Vmaxと、最低電圧値Vmin(絶対値)との差が、再生波形の振幅に対して、5%の範囲内であれば、再生波形が対称性を有していると判断された。再生波形が対称性を有している場合、実施例とされ、再生波形が対称性を有していない場合、比較例とされた。
図7は、無配向テープ1における磁化方向と、再生波形との関係を示す図である。
図7の上の図には、サーボ信号6の磁化方向(第1の方向)と、前処理による磁化方向(第2の方向)とが適切に反対方向を向いており、サーボ信号6の再生波形が上下方向(±)で対称性を有している場合の一例が示されている。図7の中央の図には、サーボ信号6の磁化方向と、前処理による磁化方向とが適切に反対方向を向いておらず、サーボ信号6の再生波形がアンダーバイアスとなってしまっている場合の一例が示されている。図7の下側の図には、サーボ信号6の再生波形がオーバーバイアスとなってしまっている場合の一例が示されている。
図8は、垂直配向テープ1における磁化方向と、再生波形との関係を示す図である。
図8に示す垂直配向テープ1は、図7に示す無配向テープ1よりも垂直方向配向度が高い(長手方向角形比が小さい)。従って、図8に示す例では、サーボ信号6の磁化方向が、図7に示す例に比べて垂直方向に傾いている。
図8の上の図には、サーボ信号6の磁化方向と、前処理による磁化方向とが適切に反対方向を向いており、サーボ信号6の再生波形が上下方向(±)で対称性を有している場合の一例が示されている。図8の中央の図には、サーボ信号6の磁化方向と、前処理による磁化方向とが適切に反対方向を向いておらず、サーボ信号6の再生波形がオーバーバイアスとなってしまっている場合の一例が示されている。図8の下側の図には、サーボ信号6の再生波形がアンダーバイアスとなってしまっている場合の一例が示されている。
次に、発明者らは、サーボ信号6が記録された各磁気テープ1を所定の長さに切断し、振動試料型磁力計20を用いて、磁気テープ1の磁化量を測定した。
図9は、振動試料型磁力計20を示す図である。
図9に示すように、振動試料型磁力計20は、下端部に磁気テープ1が取り付けられる支持棒21と、支持棒21の上端部に取り付けられ、磁気テープ1(支持棒21)を振動させながら回転させる振動回転部22とを含む。また、振動試料型磁力計20は、磁気テープ1を挟み込む位置に配置され、磁気テープ1の周囲に磁場を発生する一対の磁界印加用コイル23と、磁気テープ1の磁化量を測定する複数のピックアップコイル24とを含む。
磁気テープ1は、幅方向の一方の側面が支持棒21の下端部に取り付けられる。そして、磁気テープ1は、幅方向の軸を回転の中心軸として回転され、回転されながら磁化量が測定される。
図10は、磁気テープ1が回転され、回転に応じて磁気テープ1の磁化量が測定されるときの様子を示す上面図である。
図10の一番上の図に示すように、磁気テープ1の長手方向が、振動試料型磁力計20の磁化量測定方向と平行となるときが基準(0°)とされる。なお、磁気テープ1が0°の角度であるとき、磁気テープ1処理時の搬送方向の向きが、磁化測定方向のマイナス方向となる。この状態から磁気テープ1が時計回りに360度回転され、各角度おける磁気テープ1の磁化量が測定される。
磁気テープ1の磁化量が測定されるとき、磁性層4全体の磁化、つまり、前処理による磁化(白の矢印参照)と、サーボ信号6による磁化(黒の矢印参照)との混合の磁化が測定される。ここで、サーボ信号6は、磁性層4におけるサーボバンドsの一部に記録されている。一方で、前処理による磁化は、サーボバンドs及びデータバンドdの全体に亘って存在している。従って、磁性層4全体で見ると、前処理による磁化が支配的であり、前処理による磁化が磁化量の測定に反映される。
図11は、磁気テープ1の磁化量の測定結果を示す図である。
図11の横軸は、磁気テープ1の角度を示している。図11の縦軸は、磁気テープ1の磁化量の最大値を基準としたときの磁化量の割合を示している。縦軸についてさらに説明すると、例えば、磁気テープ1を回転させて磁化量を測定したとき、160°の角度で磁化量が最大値となった場合、その最大値が基準とされて各角度での磁化量が表される。
図11では、図6に示す比較例1、実施例1、実施例2、実施例3及び比較例4の測定結果が示されている。これらの例は、無配向テープ1A(無配向バリウムフェライト、長手方向角形比0.6)が使用されている点で共通するが、前処理における永久磁石12aの角度がそれぞれ異なっている(80°、50°、24°、-10°、-40°)。
例えば、比較例1に着目すると、磁気テープ1の角度が約140°ときに磁化量が最大値を取る。このことから、比較例1では、磁性層4全体の磁化方向が、約40°(図4参照)の方向を向いていることが分かる。同様にして、実施例1、実施例2、実施例3、比較例4は、磁気テープ1の角度が、約165°、約170°、約195°、約225°のときに磁化量が最大値を取る。従って、実施例1、実施例2、実施例3、比較例4は、磁性層4全体の磁化方向が、約15°、10°、-15°、-45°であることが分かる。
図6には、磁気テープ1の角度が90°とされたときの磁化量(%)(垂直方向磁化量(%))が、各実施例及び各比較例毎に記載されている。磁気テープ1の角度が90°とされたときの磁化量(%)は、磁気テープ1を回転させて磁化量を測定したときの磁化量の最大値を基準としたときの垂直方向における磁化量の割合である。
次に、角形比について説明する。図12は、長手配向テープ1及び垂直配向テープ1の長手方向の磁化曲線と、垂直方向の磁化曲線とを示す図である。図12に示すように、角形比は、残留磁化Mr/飽和磁化Msであり、磁化の残り易さを示す値である。
長手配向テープ1は、長手方向(磁性層4の上面に平行な方向)の角形比が大きく、垂直方向の角形比が小さい。従って、長手配向テープ1は、長手方向に磁化しやすく、垂直方向に磁化しにくい。一方、垂直配向テープ1は、垂直方向の角形比が大きく、長手方向の角形比が小さい。従って、垂直配向テープ1は、垂直方向に磁化しやすく、長手方向に磁化しにくい。
図13は、長手方向角形比と、垂直配向度と関係を示す図である。図13から、長手方向の角形比が小さいほど、垂直方向の配向度が大きく、長手方向の角形比が大きいほど、垂直方向の配向度が小さいことが分かる。
図14は、長手方向角形比と、垂直方向磁化量(%)との関係を示す図である。垂直方向磁化量(%)は、磁気テープ1を回転させて磁化量を測定したときの磁化量の最大値を基準としたときの垂直方向における磁化量の割合である(図11参照)。図14から、長手方向の角形比が小さいほど、垂直方向の磁化量(%)が大きく、長手方向の角形比が大きいほど、垂直方向の磁化量(%)が小さいことが分かる。
図6には、長手方向の角形比と、垂直方向磁化量(%)との積が示されている。図6から、長手方向の角形比と、垂直方向磁化量(%)との積の絶対値が0.05以上0.25以下であれば、良好な対称性を有するサーボ信号6の再生波形を得ることができることが分かる。
長手方向の角形比と、垂直方向磁化量(%)の積を用いる理由について説明する。図15は、長手方向角形比と、垂直方向磁化量(%)との積を用いる理由を説明するための図である。
長手方向の角形比は、長手方向における飽和磁化Msと残留磁化Mrとの比であり、長手方向の磁化のし易さを示す。図15において、()内の数字は、長手方向角形比を示している。この長手方向角形比が小さいほど垂直配向度が強いことを示す(図13参照)。
サーボ信号6の磁化方向である第1の方向は、垂直配向度(長手方向角形比)と関係があり、垂直配向度(長手方向角形比)に応じて決定される。換言すると、長手方向角形比は、サーボ信号6の磁化方向である第1の方向(黒の矢印参照)を決定付けるパラメータである。
一方、垂直方向磁化量(%)は、磁気テープ1を回転させて磁化量を測定したときの磁化量の最大値を基準としたときの垂直方向における磁化量の割合である(図11参照)。前処理による磁化の領域は、サーボ信号6の磁化の領域に比べて十分に大きい。従って、垂直方向磁化量(%)は、前処理による磁化の垂直成分を示している。すなわち、垂直方向磁化量(%)は、前処理による磁化方向である第2の方向(白の矢印参照)を決定付けるパラメータである。
図14及び図15に示されているように、垂直方向磁化量(%)が大きくなほど(白色の矢印が垂直に近づくほど)、長手方向角形比は小さくなる。つまり、長手方向の角形比と、垂直方向磁化量(%)とは、トレードオフの関係にある。
従って、サーボ信号6の磁化方向である第1の方向と、前処理による磁化方向である第2の方向とが適切に反対方向を向いている場合、第1の方向を決定付けるパラメータである長手方向角形比と、第2の方向を決定付けるパラメータである垂直方向磁化量(%)との積の絶対値がある一定の範囲の値を示す。この範囲が上記した0.05以上0.25以下の範囲である。
<サーボ信号6の再生波形における歪みを低減させるための方法>
以上の説明では、サーボ信号6の磁化方向が垂直方向の成分を含む場合に、サーボ信号6を読み取ったときの再生波形が上下(±)方向で非対称となってしまうといった問題を解消するための技術について説明した。一方、以降の説明では、サーボ信号6の磁化方向が垂直方向の成分を含む場合に、サーボ信号6の再生波形が歪んでしまうといった問題を解消するための技術について説明する。
ここで、サーボ信号6の再生波形に基づいて磁気テープ1の位置情報を算出する場合、正出力ピーク値及び負出力ピーク値を基準として位置情報を算出するといった方法が一般的に用いられている。従って、サーボ信号6の再生波形は、その波形が上下(±)方向で良好な対称性を有しているといった条件の他に、その出力が高い(正出力ピーク値及び負出力ピーク値の絶対値が高い)といった条件と、その波形に歪みが無いといった条件とを満たすことが望ましい。
サーボ信号6の磁化方向が垂直成分を含む場合、サーボ信号6の再生波形における出力を高出力とすることができるが、一方で、サーボ信号6の再生波形が歪みやすいといった問題がある。
一方、垂直成分を含まないようにサーボ信号6を記録すれば、そのサーボ信号6の再生波形において歪みは発生しづらくなるが、一方で、サーボ信号6の再生波形における高出力化が難しいといった問題がある。
一般的には、垂直成分を含まないようにサーボ信号6を記録することによって、サーボ信号6の再生波形における高出力化を犠牲にして、サーボ信号6の再生波形における歪みを低減させるといった方法が用いられることが多い。
しかしながら、垂直成分を含むようにサーボ信号6を記録したとしても、サーボ信号6の再生波形における歪みを低減することができれば、再生波形による出力を高出力化することと、歪みのない良好な再生波形を得ることとを両立することができると考えられる。以降では、これらを両立するための技術について、具体例を挙げて詳細に説明する。
図16は、サーボ信号記録部13をサーボ信号6の記録面13a側から見た斜視図である。図16に示すように、サーボ信号記録部13は、磁気テープ1の磁性層4に接しながら磁気テープ1に対して、サーボ信号6を記録する記録面13aを有する。この記録面13aには、磁気テープ1の磁性層4における5つのサーボバンドs0~s4に対応する位置に5組の磁気ギャップ32が設けられている。
この5組の磁気ギャップ32は、磁気テープ1の搬送方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)に所定の間隔を空けて並べるようにして配置されている。そして、5組の磁気ギャップ32から発生する漏れ磁界によって、5つのサーボバンドs0~s4に対してサーボ信号6が記録される。5組の磁気ギャップ32は、それぞれ、所定のアジマス角を持って互いに相対する方向に傾斜するように配置された2つの磁気ギャップ32によって構成されている。
磁気ギャップ32は、そのギャップ自体の間隔(X軸方向)が1μm以下となるように構成されている。以降では、磁気ギャップ32におけるギャップ自体の間隔をギャップ長A(図18参照)とよぶ。
本実施形態では、このように、1μm以下の磁気ギャップ32から発生する漏れ磁界によってサーボ信号6を記録することによって、サーボ信号6の磁化方向に垂直成分を含ませることとしている。そして、本実施形態では、このようにして、サーボ信号6の磁化方向に垂直成分を含ませることによって、サーボ信号6の再生波形による出力を高出力化させている。
一方、磁気ギャップ32のギャップ長Aを1μm以下とし、単純に、サーボ信号6の磁化方向に垂直成分を含ませただけでは、サーボ信号6の再生波形に歪みが生じてしまう恐れがある。
図17は、サーボ信号6の再生波形に歪みが生じてしまった場合の一例を示す図である。図17に示すように、サーボ信号6の磁化方向が垂直成分を含む場合、正出力側において、2つのピーク値が発生してしまう場合がある。このように、2つのピーク値が発生してしまうとピーク位置の誤検出に繋がってしまう。
本実施形態では、サーボ信号6の再生波形を歪みのない良好な波形にするために、サーボ信号6のラインの太さ(後述のスペーシングに相当)を1.2μm以下とすることとしている。このように、サーボ信号6のラインの太さを1.2μm以下とすることで、垂直成分を含むようにサーボ信号6を記録したとしても、サーボ信号6の再生波形における歪みを低減することができる。結果として、再生波形による出力を高出力化することと、歪みのない良好な再生波形を得ることとを両立することができる。
ここで、サーボ信号6におけるラインの太さについて説明する。図18は、サーボ信号記録部13によってサーボ信号6が記録されている様子を示す模式図である。なお、図18では、説明の便宜のために、所定のアジマス角を持って互いに傾斜して配置された2つの磁気ギャップ32のうち一方の磁気ギャップ32のみが示されている。また、図18では、説明の便宜のために、サーボ信号記録部13の全体の大きさに対するギャップ長Aの比率が、実際の比率よりも大きく表されている。
図18の上側の図では、ある所定の時刻にサーボ信号記録部13へのパルスの供給が開始されて磁気ギャップ32に漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界によって、磁性層4の一部が前処理による磁化方向とは反対方向に磁化されたときの様子が示されている。図18の下側の図では、ある所定の時刻にサーボ信号記録部13へのパルスの供給が停止されて1本のサーボ信号6の記録が終了したときの様子が示されている。
図18に示すように、磁気テープ1は、磁気テープ1の搬送方向に沿って所定の搬送速度で移動されている。そして、図18の上側の図に示すように、ある所定の時刻にサーボ信号記録部13へのパルスの供給が開始されると、磁気ギャップ32に漏れ磁界が発生し、その瞬間、磁気ギャップ32のギャップ長Aに相当する長さ分、磁性層4の一部が前処理による磁化方向とは反対方向に磁化される。
パルスの供給が開始された後についても、磁気テープ1は所定の搬送速度で搬送方向に沿って移動される。このようにして磁気テープ1が移動されている間においても、磁気ギャップ32から発生する漏れ磁界によって、磁性層4の一部が前処理による磁化方向とは反対方向に磁化される。磁気テープ1の移動に伴って磁化される磁性層4の長さは、(パルスの供給期間)×(磁気テープ1の搬送速度)に相当する長さとされる。以降では、(パルスの供給期間)×(磁気テープ1の搬送速度)に相当する長さを、記録電流距離Bと呼ぶ。
以上の説明から理解されるように、サーボ信号6におけるラインの太さは、磁気ギャップ32のギャップ長Aと、記録電流距離Bとを加算した値に相当する(図18の下側の図参照)。そして、本実施形態では、ラインの太さが1.2μm以下であるサーボ信号6を磁性層4に記録するために、パルスの供給期間(clk)が調整される。
ここで、サーボ信号6のラインの太さは、磁気ギャップ32のギャップ長Aと、記録電流距離Bとを加算した値に相当するものの、これらの間には、多少のずれが生じる。これは、以下の理由による。
図18を参照して、磁化方向が第1の方向(黒色の矢印参照)及び第2の方向(白の矢印参照)との間で反転する境目(2箇所)に着目する。この境目の領域(所定の長さがある)においては、この領域に含まれる磁性粉の磁化方向が一定の方向を向いておらず、第2の方向を向いていたり、第1の方向を向いていたりする。これが原因で、サーボ信号6のラインの太さと、ギャップ長A及び記録電流距離Bが加算された値との間に、多少のずれが生じることになる。
ここで、本実施形態においては、サーボ信号6のラインの太さが非常に細く(1.2μm以下)なるように設定されている。このため、撮像による観察によってこの太さを測定することは困難である。一方、サーボ信号6のラインの太さは、サーボ信号6の再生波形によって求めることができる。
図19は、磁性層4に記録されたサーボ信号6を再生ヘッド部14によって読み取ったときの再生波形を示す図である。図19に示すように、サーボ信号6の再生波形では、磁化方向が反転する境目に対応する位置に2つのピーク値(正出力ピーク値、負出力ピーク値)が発生する。
本実施形態では、互いに隣接する正出力ピーク値及び負出力ピーク値の間隔が示す時間を、距離に換算した値をスペーシングと呼ぶ。即ち、スペーシング=(正出力ピーク値及び負出力ピーク値の間隔が示す時間)×(磁気テープ1の搬送速度)である。このスペーシングは、サーボ信号6におけるラインの太さに相当する。つまり、本実施形態においては、このスペーシングが1.2μm以下とされる。
このスペーシングは、例えば、以下のようにして求めることができる。まず、サーボ信号6の再生波形をデータ収集ボードによりデジタル化して再生波形の出力ピーク値を求めた後、正出力ピーク値となった時刻と、負出力ピーク値となった時刻の差分を求める。その後、n個(例えば、n=30)の差分の平均値を求め、この平均値に、磁気テープ1の搬送速度を乗じることでスペーシングを求めることができる。
以降では、サーボ信号6のラインの太さ(つまり、スペーシング)が1.2μm以下とされる根拠について説明する。
本発明者らは、サーボ信号6におけるラインの太さ(つまり、スペーシング)をどの程度細くすれば、歪みのない良好な再生波形を得ることができるのかについての実験を行った。図20は、この実験の結果を示す図である。
この実験においては、まず、本発明者らは、磁気ギャップ32のギャップ長Aがそれぞれ異なる複数のサーボ信号記録部13を用意した。具体的には、磁気ギャップ32のギャップ長Aが、それぞれ0.71μm、0.81μm、1.1μm、1.22μmである4つのサーボ信号記録部13が用意された。
次に、本発明者らは、この複数のサーボ信号記録部13について、それぞれ、パルスの供給時間(clk)を異ならせることによって、記録電流距離Bを異ならせ、これにより、ラインの太さが異なるサーボ信号6を磁性層4に記録した。具体的には、パルスの供給時間は、1clk、2clk、2.5clk、3clkとされた。なお、パルスの供給時間が1clk、2clk、2.5clk、3clkである場合、記録電流距離B(=パルスの供給時間×磁気テープ1の搬送速度)は、それぞれ、0.25μm、0.5μm、0.625μm、0.75μmである。
図20には、異なる条件で磁気テープ1上に記録されたサーボ信号6を再生ヘッド部14によって読み取ったときの再生波形が示されている。
図20において、縦一列に配列された再生波形9a~9d、9e~9h、9i~9l、9m~9pは、それぞれ順番に、ギャップ長Aが、0.71μm、0.81μm、1.1μm、1.22μmである磁気ギャップ32からの漏れ磁界によって磁性層4上にサーボ信号6が記録され、そのサーボ信号6が読み取られたときの波形を示している。
また、図20において、横一列に配列された再生波形9a~9m、9b~9n、9c~9o、9d~9pは、それぞれ順番に、1clk、2clk、2.5clk、3clkによるパルスの供給時間によって磁性層4上にサーボ信号6信号が記録され、そのサーボ信号6が読み取られたときの波形を示している。
再生波形9a~9pについて、その出力は、それぞれ、順番に、0.995V、0.940V、0.935V、0.920V、0.905V、0.920V、0.890V、0.890V、0.855V、0.870V、0.870V、0.840V、0.825V、0.795V、0.779V、0.770V、であった。
再生波形9a~9pについて、スペーシング(つまりサーボ信号6のラインの太さ)は、それぞれ、順番に、0.877μm、1.009μm、1.098μm、1.234μm、0.911μm、1.052μm、1.14μm、1.262μm、1.219μm、1.319μm、1.413μm、1.567μm、1.373μm、1.427μm、1.484μm、1.655μm、であった。
図20を参照すると、磁気ギャップ32のギャップ長Aが狭くなるに従って、再生波形の出力が高くなっていることが分かる。これは、磁気ギャップ32のギャップ長Aが狭くなるに従って、磁化方向における垂直成分が徐々に大きくなるためである。特に、磁気ギャップ32のギャップ長Aが、1μm以下になると、サーボ信号6の磁化方向に、明確な垂直成分が含まれることになる。
従って、本実施形態では、磁気ギャップ32のギャップ長Aを1μm以下として、サーボ信号6の磁化方向に垂直成分を含ませることとし、サーボ信号6の再生波形の出力を向上させている。
なお、磁気ギャップ32のギャップ長Aが同じであれば、パルスの供給時間(clk)が短くなるに従って、サーボ信号6の出力が大きくなる。
一方、サーボ信号6の再生波形の歪みについて説明すると、磁気ギャップ32のギャップ長Aが狭くなり、磁化方向における垂直成分が徐々に大きくなるに従って、その波形が歪み易くなるといった特徴がある。図20における最下段に示されている4つの再生波形9d、9h、9l、9pを参照すると、磁気ギャップ32のギャップ長Aが狭くなり、磁化方向における垂直成分が徐々に大きくなるに従って、再生波形の歪みが大きくなっていることが分かる。
特に、再生波形9d、9hにおいては、再生波形の歪みが大きく、正出力側において、2つのピーク値が発生してしまっている。このように、2つのピーク値が発生してしまうとピーク位置の誤検出に繋がってしまう。
しかしながら、再生波形は、パルスの供給時間が短くなり、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が短くなるに従って、その歪みが小さくなるといった特徴がある。本実施形態では、この関係を利用して、再生波形による出力を高出力化することと、歪みのない良好な再生波形を得ることとを両立させている。
ここで、再生波形9d及び再生波形9cに着目する。再生波形9dでは、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が1.234μmであり、スペーシングが長すぎて、サーボ信号6の再生波形が歪んでしまっている。一方、再生波形9cに示されているように、パルスの供給時間が短くなり(2.5clk)、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が、1.098μmとなると、再生波形が歪みのない良好な波形となっている。
同様に、再生波形9h及び再生波形9gに着目すると、再生波形9hでは、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が1.262μmであり、スペーシングが長すぎて、サーボ信号6の再生波形が歪んでしまっている。一方、パルスの供給時間が短くなり(2.5clk)、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が、1.14μmとなると、再生波形が、歪みのない良好な波形となっている。
この結果から、ギャップ長Aが1μmとされ、サーボ信号6の磁化方向に垂直成分が含まれるとしても、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)を1.2μm以下とすれば、歪みのない良好な再生波形を得ることができると考えられる。
従って、本実施形態においては、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)を1.2μm以下とすることとしている。なお、スペーシングを1.1μm以下とすることで、さらに歪みのない良好な再生波形を得ることができると考えられる(再生波形9a、9b、9c、9e、9f参照)。また、スペーシングを1.0μm以下とすることで、さらに歪みのない良好な再生波形を得ることができると考えられる(再生波形9a、9e参照)。
図21は、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aと、サーボ信号6の再生波形における出力との関係を示す図である。
図21に示すように、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aが狭くなるに従って、サーボ信号6の再生波形における出力が高くなることが分かる。なお、ギャップ長Aが同じであれば、パルスの供給時間(clk)が短くなるに従って、サーボ信号6の出力が高くなる。
なお、図21では、ギャップ長Aが1μmを超えている場合のプロットが破線で囲まれている。一方、ギャップ長Aが1μm以下である場合のプロットが実線で囲まれている。
図22は、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aと、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)との関係を示す図である。
図22に記載されているように、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aが広くなるに従って、スペーシング(サーボ信号のラインの太さ)が長くなる。なお、ギャップ長Aが同じであれば、パルスの供給時間(clk)が短くなるに従って、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が短くなる。
図22では、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aが1μmを超えている場合のプロットが破線で囲まれている。また、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aが1μm以下であるものの、スペーシングが1.2μmを超えており、再生波形に歪みが生じる場合のプロットが一点鎖線で囲まれている。さらに、図22では、磁気ギャップ32におけるギャップ長Aが1μm以下であり、かつ、スペーシング(サーボ信号6のラインの太さ)が1.2μm以下である場合のプロットが実線で囲まれている。この実線で囲まれた範囲内のプロットについては、再生波形による出力を高出力化することと、歪みのない良好な再生波形を得ることとを両立させることができる。
以上の説明では、サーボ信号6の再生波形が、サーボ信号記録装置100に設けられた再生ヘッド部14によって再生される場合について説明した。一方、サーボ信号6の再生波形は、サーボ信号記録装置100とは別体の装置に設けられた再生ヘッド部によって再生されてもよい。
<各種変形例>
本技術は、以下の構成を採用することもできる。
(1)磁性層の上面に対して垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部が磁化されてサーボ信号が記録され、前記サーボ信号が記録される前に、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化される磁性層
を具備する磁気記録媒体。
(2) 上記(1)に記載の磁気記録媒体であって、
前記磁気記録媒体を回転させて磁化量を測定したときの磁化量の最大値を基準としたときの前記垂直方向における磁化量の割合と、前記上面に平行な長手方向における前記磁性層の角形比との積の絶対値が0.05以上0.25以下である
磁気記録媒体。
(3) 上記(1)又は(2)に記載の磁気記録媒体であって、
前記磁性層は、無配向又は垂直配向の磁性粉を内部に含む
磁気記録媒体。
(4) 上記(3)に記載の磁気記録媒体であって、
前記磁性粉は、バリウムフェライト又は針状メタルである
磁気記録媒体。
(5) 磁気記録媒体が有する磁性層の一部に対して磁場を印加することで、前記磁性層の上面に垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部を磁化させてサーボ信号を記録するサーボ信号記録部と、
前記サーボ信号記録部によってサーボ信号が記録される前に、前記磁性層に磁場を印加することで、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に前記磁性層を磁化させる前処理部と
を具備するサーボ信号記録装置。
(6) 上記(5)に記載のサーボ信号記録装置であって、
前記前処理部は、回転可能であり、前記回転に応じて磁性層に印加される磁場を変化可能な磁石を有する
サーボ信号記録装置。
(7) 磁気記録媒体が有する磁性層の一部に対して磁場を印加することで、前記磁性層の上面に垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部を磁化させてサーボ信号を記録し、
前記サーボ信号が記録される前に、前記磁性層に磁場を印加することで、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に前記磁性層を磁化させる
磁気記録媒体の製造方法。
(8) ギャップ自体の間隔が1μm以下で構成された磁気ギャップの漏れ磁界によってサーボ信号が記録された磁性層を有し、前記サーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下である
磁気記録媒体。
(9) 上記(8)に記載の磁気記録媒体であって、
互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.1μm以下である
磁気記録媒体。
(10) 上記(9)に記載の磁気記録媒体であって、
互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.0μm以下である
磁気記録媒体。
(11) 上記(8)乃至(10)のうちいずれか1つに記載の磁気記録媒体であって、
前記磁性層は、その上面に対して垂直な垂直方向の成分を含む第1の方向に前記磁性層の一部が磁化されて前記サーボ信号が記録され、前記サーボ信号が記録される前に、前記垂直方向の成分を含む、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化される
磁気記録媒体。
(12)磁気記録媒体の磁性層に記録されたサーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下となるように、ギャップ自体の間隔が1μm以下で構成された磁気ギャップの漏れ磁界によって前記磁性層に前記サーボ信号を記録するサーボ信号記録部
を具備するサーボ信号記録装置。
(13) 磁気記録媒体の磁性層に記録されたサーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下となるように、ギャップ自体の間隔が1μm以下で構成された磁気ギャップの漏れ磁界によって前記磁性層に前記サーボ信号を記録する
磁気記録媒体の製造方法。
1…磁気テープ
2…基材
3…非磁性層
4…磁性層
6…サーボ信号
12…前処理部
12a…永久磁石
13…サーボ信号記録部
14…再生ヘッド部
20…振動試料型磁力計
100…サーボ信号記録装置

Claims (13)

  1. 基材と、前記基材上に積層された非磁性層と、前記非磁性層上に積層されバリウムフェライトの磁性粉を含む磁性層とを有する磁気テープであって、
    前記磁性層は、前記磁性層の一部が第1の方向に磁化されてサーボ信号が読み取り可能に記録された第1の領域と、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化された、前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを含み、
    前記サーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下である
    磁気テープ。
  2. 請求項1に記載の磁気テープであって、
    前記基材の材料は、ポリエチレンテレフタレート、又は、ポリエチレンナフタレートである
    磁気テープ。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気テープであって、
    前記非磁性層は、α‐Fe、又は、ポリウレタンを含む
    磁気テープ。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の磁気テープであって、
    前記磁性層は、回転可能であり、回転に応じて前記磁性層に印加される磁場の方向を変化可能な磁石により、前記サーボ信号が記録される前に、前記サーボ信号とは異なる方向に磁化される
    磁気テープ。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の磁気テープであって、
    前記磁性層は複数のデータバンドと、前記磁気テープの幅方向でデータバンドを挟み込む位置に配置される複数のサーボバンドを含む
    磁気テープ。
  6. 請求項5に記載の磁気テープあって、
    前記複数のサーボバンドは、5つのサーボバンドである
    磁気テープ。
  7. 請求項1~6のいずれか1つに記載の磁気テープであって、
    互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.1μm以下である
    磁気テープ。
  8. 請求項7に記載の磁気テープであって、
    互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.0μm以下である
    磁気テープ。
  9. 基材と、前記基材上に積層された非磁性層と、前記非磁性層上に積層されバリウムフェライトの磁性粉を含む磁性層とを有する磁気テープの前記磁性層に、サーボ信号を読み取り可能に記録するサーボ信号記録装置であって、
    前記磁性層は、前記磁性層の一部が第1の方向に磁化されてサーボ信号が読み取り可能に記録された第1の領域と、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化された、前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを含み、
    前記サーボ信号記録装置は、
    前記磁性層に記録されたサーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下となるように、ギャップ自体の間隔が1μm以下で構成された磁気ギャップの漏れ磁界によって前記磁性層に前記サーボ信号を記録するサーボ信号記録部
    を具備するサーボ信号記録装置。
  10. 基材と、前記基材上に積層された非磁性層と、前記非磁性層上に積層されバリウムフェライトの磁性粉を含む磁性層とを有し、前記磁性層は、前記磁性層の一部が第1の方向に磁化されてサーボ信号が読み取り可能に記録された第1の領域と、前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に磁化された、前記第1の領域以外の領域である第2の領域とを含む、磁気テープの製造方法であって、
    前記磁性層に記録されたサーボ信号を読み取ったときの再生波形における、互いに隣接する正出力ピーク及び負出力ピークの間隔が示す距離が、1.2μm以下となるように、ギャップ自体の間隔が1μm以下で構成された磁気ギャップの漏れ磁界によって前記磁性層に前記サーボ信号を記録する
    磁気テープの製造方法。
  11. 請求項10に記載の磁気テープの製造方法であって、
    前記磁性層は、回転可能であり、回転に応じて前記磁性層に印加される磁場の方向を変化可能な磁石により、前記サーボ信号が記録される前に、前記サーボ信号とは異なる方向に磁化される
    磁気テープの製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載の磁気テープの製造方法であって、
    互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.1μm以下である
    磁気テープの製造方法。
  13. 請求項12に記載の磁気テープの製造方法であって、
    互いに隣接する前記正出力ピーク及び前記負出力ピークの間隔が示す前記距離が、1.0μm以下である
    磁気テープの製造方法。
JP2022036918A 2013-03-15 2022-03-10 磁気テープ、サーボ信号記録装置及び磁気テープの製造方法 Active JP7452564B2 (ja)

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