JP7450031B2 - パーソナルケアデバイス - Google Patents

Description

本開示は、パーソナルケアデバイスのハウジングの外側に、ハウジングの透明又は半透明の一部分を介して視覚的に検知可能な光サインを示すように配置され、光源が、ハウジング内に配置され、光バリアが、光源からハウジングの透明又は半透明の一部分まで光を案内するように提供される、パーソナルケアデバイスに関する。

電気歯ブラシなどのパーソナルケアデバイスは、しばしば、いくつかの動作モードを有するが、これらの該モードは、モード選択ボタンなどを介してユーザによって選択することができることが知られている。しばしば、選択されたモードの視覚的指示が、電気歯ブラシの外面に示され、例えば、オン及びオフを切り替えることができる光源によってアイコンが照明されるように、選択的に照明可能なアイコンが、電気歯ブラシのハウジング内に提供され得る。また、１つの光源から放射された光が隣接したアイコンも照明しないように、遮光体又は光バリアを２つの光源の間に提供することができることも知られている。

国際公開第２０１７／１２９５８７（Ａ１）号は、複数の表示及び複数の照明要素を有するハンドル部分と、ユーザインターフェース組立体と、を備える、口腔洗浄デバイスを開示しており、ユーザインターフェース組立体が、インターフェースパネルと、バッフル組立体と、を含み、バッフル組立体が、複数の照明要素のそれぞれ１つ及び複数の表示のそれぞれ１つに各々が対応する複数のバッフルセクションを含み、更に、複数のバッフルの各々が、バッフルセクションを覆うカバー部分を含み、複数の照明要素のそれぞれ１つと複数の表示のそれぞれ１つとの間に位置付けられる。ユーザインターフェース組立体は、デバイスの電源がオフにされたときにブランクになり、デバイスの電源がオンにされたときに表示のうちの１つを照明するように構成されている。

単純な設計を有し、かつ隣接するインジケータ間の光クロストークを効果的に低減させる、言及したタイプのパーソナルケアデバイスを提供する一般的な目的が存在する。

一態様によれば、パーソナルケアデバイスであって、ハウジングの外面と中空ハウジングの内面との間に延在する少なくとも第１の透明又は半透明部分を有する中空ハウジングと、中空ハウジングに対する固定位置において中空ハウジング内部に装着されたキャリアと、キャリア上に装着された少なくとも第１の光源と、キャリア上に装着された光バリア素子と、を備え、光バリア素子が、光バリア素子の光バリアプレートを中空ハウジングの内面に付勢するように配置された少なくとも第１のばね要素を有し、第１の光源によって放射された光が第１の透明又は半透明部分の外面において可視であるように、光バリアプレートが、第１の光源と位置合わせされ、かつ中空ハウジングの第１の透明又は半透明部分と位置合わせされる、少なくとも第１の光透過部分を有する、パーソナルケアデバイスが提供される。

本開示は、パーソナルケアデバイスの例示的な実施形態の詳細な説明によって更に明らかになるであろう。本明細書において、以下の図面を参照する。
本明細書による、パーソナルケアデバイスの例示的な一実施形態の描写である。 パーソナルケアデバイスの予め組み立てられた部品の描写である。 図２の予め組み立てられた部品の一部分を備える光バリア素子の拡大である。 例示的なパーソナルケアデバイスを切断した断面図である。 パーソナルケアデバイスの中空ハウジングを作製する第１の製造段階を示す。 パーソナルケアデバイスの中空ハウジングを作製する第２の製造段階を示す。 パーソナルケアデバイスの中空ハウジングを作製する第３の製造段階を示す。 図３と同様であるが、別の例示的な実施形態の描写である。 分離して示される例示的な光バリア素子の斜視上面図である。 図７Ａの光バリア素子の底面斜視図である。 図７Ａの光バリア素子の側面図である。

本明細書の文脈において、「パーソナルケア」とは、皮膚及びその付属器（すなわち、毛及び爪）並びに、歯及び口腔（舌、歯茎などを含む）の育成（又はケア）を意味するものとし、一方では、疾病の予防並びに健康の維持及び増強（「ケア」）を目指し、また一方では、皮膚及びその付属器、並びに歯及び口腔の美容的処置及び外観の改善を目指すものである。これは、ウェルビーイングの維持及び強化を含む。これは、スキンケア、ヘアケア、口腔ケア、及びネイルケアを含む。これは、顎ひげケア、シェービング、及び脱毛など整容動作を更に含む。したがって、「パーソナルケアデバイス」とは、このような育成又は整容動作を実行するための任意のデバイス、例えば、皮膚マッサージデバイス又は皮膚ブラシなどの（美容）皮膚処置デバイス；湿式カミソリ（振動デバイスなどの電子又は電気部品の有無にかかわらない）；電気シェーバー又はトリマー；電動脱毛器；及び手動又は電動の歯ブラシ、（電気）フロッサー、（電気）洗浄器、（電気）舌クリーナ、又は（電気）歯肉マッサージ器などの口腔ケアデバイスを意味する。これは、本提案のパーソナルケアデバイスが、これらの育成又はデバイス領域のうちの１つ又は複数において、これらの領域のうちの１つ又は複数の他の領域においてよりも、より顕著な利点を有し得ることを除外するものでない。

「不透明の」、「半透明の」、若しくは「透明の」という用語、又はそれぞれの「不透明性」、「半透明性」、若しくは「透明性」という名詞が本開示で使用される箇所では、これらの用語は、それぞれの関連する光源によって放射される光に関するものとして理解されるべきである。そのため、これらの用語の使用は、例えば関連する光源（例えば、第１の光源）の光に対して半透明である物体が、別の光源の光に対して不透明であることを除外しない。これらの定性的な用語は、一般に、当業者によって理解されており、例えば第１の材料が第２の材料よりも高い半透明性を有する、といった比較に対して十分である。

以下では、「第１の光源」又は「第１の光透過部分」のような用語は、そのような要素が１つだけしか存在しない場合であっても、説明されるパーソナルケアデバイスが、提案される構造の利益を享受することを示すために使用される。しばしば、「複数の光源」又は「複数の光透過部分」が存在し得ることも説明される。それは、複数の物体が「第１の」物体を備えることを意味する。「第１の」だけが使用される場合は、複数が除外されることが文脈から明らかでなければ、これが「第１の又は複数」を意味すると理解されるものとする。

本明細書によれば、パーソナルケアデバイスの中空ハウジング内に配置された少なくとも第１の光源を備え、第１の光源を選択的にオン及びオフにすることができる、パーソナルケアデバイスが提案される。パーソナルケアデバイスは、第１の光源がオンにされたときに、ユーザが、中空ハウジングの外面上のシンボル、アイコン、又は少なくとも光点を見ることができるように配置される。これを可能にするために、パーソナルケアデバイスは、第１の光源の光を中空ハウジングの外面に案内するための第１の導光構造を備える。この第１の導光構造を達成するために、中空ハウジングは、ハウジングの外面とハウジングの内面との間に延在する第１の透明又は半透明部分を備える。第１の透明又は半透明部分は、少なくともハウジングの厚さのいくらかの比率にわたって、不透明材料によって取り囲まれ得る。第１の光源は、キャリア上に装着され、キャリアは、中空ハウジングに対して固定して装着される。光バリア素子もまた、キャリア上に装着され、光バリア素子は、第１の導光構造の一部である少なくとも第１の光透過部分を有する。光バリア素子は、スナップフックとして実現され得る少なくとも第１の保持要素によって、キャリアに装着され得る。第１の光源、第１の光透過部分、及び第１の透明又は半透明部分は、第１の光源から放射された光が、ハンドルの第１の透明又は半透明部分を介してユーザによって見ることができるように位置合わせされる。光バリア素子は、少なくとも第１の光透過部分の周りの領域において第１の光源によって放射された光に対して不透明な材料から作製され、中空ハウジングは、少なくとも第１の透明又は半透明部分の周りの領域において第１の光源によって放射された光に対して不透明な材料から作製され得る。光バリア素子の第１の光透過部分は、貫通孔として実現され得るか、又は透明若しくは半透明材料から作製され得る。

本開示によれば、光バリア素子は、第１の光透過部分又は複数の光透過部分を備える光バリアプレートと、光バリアプレートが第１のばね要素又は複数のばね要素のばね力に対してキャリアに向かって移動することができるようにキャリアで支持される、少なくとも第１の又は複数のばね要素と、を有する。第１のばね要素は、外部力を加えた下で第１のばね要素をこの支持体に対して変形させることができるようにキャリアに当接する突起を備え得る。特に、光バリア素子は、光バリア素子が遊びを伴わずにキャリアに効果的に装着されるように、突起が第１のばね要素を、予め応力を受けた位置に押し込む様式でキャリアに装着され得る。光バリア素子は、キャリア上に装着されたときに、光バリアプレートが、光バリアプレートの頂面が中空ハウジングの内面のレベルを越える静止位置を有するように設計される。これは、組み立てプロセスで、光バリアプレートが中空ハウジングとの機械的相互作用によってキャリアに向かって押し下げられることを意味し、これが次に、ばね要素のばね力が光バリアプレートの頂面を中空ハウジングの内面に押し付けることを意味し、したがって、光バリアプレートの上面が少なくとも第１の光透過部分の周りの領域において中空ハウジングの内面の形状に追従する場合に、どちらも隙間なく互いに密に当接する。剛性である、すなわち、ばね装着されていない光バリア素子が使用される場合、光バリア素子の頂面は、中空ハウジングの内面よりも確実に低くなるように設計されることが必要であり、両者の間に隙間が常に存在する。次いで、光は、隣接する導光構造の間を通って進行し、次いで、１つの光源をオンにすることで、隣接するシンボル又はアイコン又は点を少なくとも部分的に又は少なくとも知覚可能に照明することができる。そのような光クロストークは、ユーザに低い製品品質をもたらし得る。

いくつかの実施形態では、第１のハウジングの透明又は半透明部分は、異なる光学的特性を有する２つの層を有する。これらの層は、それぞれが一定の厚さを有する必要はなく、（中空ハウジングの一定の厚さが要件でない場合であっても）ともに一定の厚さを有する中空ハウジングの一部分を形成することができる。内側又は第１の層は、半透明であり得、外側又は第２の層は、透明であり得るか、又は少なくともより低いレベルの光透過性を有し得る。例示的な一実施形態では、第１の透明又は半透明部分の外側層は、第１の光源がオンにされていないときに、ユーザが中空ハウジングを本質的に見ることができない状態にあるような光学的特性を有する。例えば、この外側層は、光の一部分が外側層によって吸収されるように、黒色にされ得るか、又は別様に着色され得る。特定の実施例によって限定されることなく、外側層は、いくつかの実施形態では、本質的に透明であり得る。本明細書では、その特性について波長依存的な係数を決定することができる任意の材料が、光を吸収し、光を散乱させることを理解されたい。したがって、透明として説明される材料は、低い吸収係数及び低い散乱係数を有する。低い散乱係数及び高い吸収係数を有する材料は、材料を透かして見ることを本質的に不可能にするが、強い光源は、それでもこの材料を透かして見ることができる。そのような「暗色の」透明材料は、審美的な理由で選択され得る。同様に、「暗色の」半透明材料が選択され得る。「暗色の」品質は、光吸収材料（例えば、顔料）を透明又は半透明基材に追加することによって達成され得る。当業者は、中空ハウジングの設計に依存して、そのような添加物の量を決定することができる。更に、内側又は第１の層は、半透明材料から作製され得、第１の光源によって放射される光に対して不透明である材料は、第１の層の特定の幾何学形状が形成されるような、例えば特定のシンボル又はアイコン又は特定の単語の形状に似ているような様式で、第１の層を取り囲み得る。これらのシンボル及び／又は単語は、パーソナル衛生デバイスの異なる動作モードを示すために使用され得るか、又はパーソナルケアデバイスの他の機能を示すために使用され得る。別の実施形態では、中空ハウジングの第１の透明又は半透明部分は、完全に半透明材料から作製されるか、又は完全に透明材料から作製される。

いくつかの実施形態では、第１の光源を含む複数の光源は、キャリア上に装着され、光バリア素子は、第１の光透過部分を含む複数の光透過部分を有し、ハウジングは、第１の透明又は半透明部分を含む複数の透明又は半透明部分を有する。それぞれの複数性は、各々同数の要素を有し得る。次いで、複数の異なる、又は互いに区別可能な光信号をオンにして、特定の情報をデバイスのユーザに通信することができる。

本開示で提案されるように、光バリア素子は、少なくとも、光バリアプレートをハウジングの内面に付勢する、第１のばね要素を備える。そのような付勢される設定は、光源から放射された光が、中空ハウジングの隣接する透明又は半透明部分に進行する可能性が本質的にないことを確実にする役割を果たす。提案されるような付勢の設計がなければ、パーソナルケアデバイスの様々な要素の不可避な公差は、必然的に、付勢されていない光バリアプレートとハウジングの内面との間の隙間につながる。次いで、第１の光源から放射された光は、既に考察されたように、隙間を介して、ハウジングの隣接する透明又は半透明部分に進行することができる。

いくつかの実施形態では、光バリア素子は、少なくともの第１の保持要素、又は第１の保持要素を備える少なくとも２つの保持要素を備える。第１の保持要素又は複数の保持要素は、スナップフックとして実現され得る。光バリア素子はまた、第１のばね要素を備える２つのばね要素も備え得、ばね要素は、光バリアプレートの対向側に配置される。少なくとも、第１のばね要素は、光バリア素子がキャリアに対して予め応力を受けるようにキャリアに当接する、突起を備え得る。この文脈では、第１の保持要素のキャリア接触面及び第１のばね要素の突起のキャリア接触面は、装着されていない状態では、キャリアの厚さよりも短いそれらの間の距離を画定し得、装着された状態では、第１のばね要素は、予め応力を受けた状態であり、この状態は、光バリア素子とキャリアとの間の遊びを低減させ、それにより、パーソナルケアデバイスが動作中に振動したときのガタガタ音が回避される。いくつかの実施形態では、少なくとも光バリア素子の光バリアプレートは、ポリオキシメチレン（polyoxymethylene、ＰＯＭ）材料から作製される。いくつかの実施形態では、光バリア素子は、組み立ての複雑さを低減させるために、光バリアプレートの主延在面に対して垂直である中心軸に対して、次数２の回転対称性を有する。いくつかの実施形態では、光バリアプレートは、キャリアに面する光バリアプレートの下面に配置される軟質封止リップを備え、その封止リップは、特に光透過部分を取り囲み得る。封止リップは、特に極軟質から軟質の硬度範囲の範囲であり得、例えば、約１０のショアＯＯ～８０のショアＯＯ（すなわち、約５０のショアＡ）の範囲の硬度を有し得、そのため、材料は、ヒドロゲルから天然ゴムの範囲であり得る。

図１は、中空ハウジング１４を備えるハンドル１０と、パーソナルケア処置を適用するための交換可能な機能ヘッド２０と、を有し、ここでは交換可能な機能ヘッド２０がブラシヘッドとして実現される、電気歯ブラシとして実現される例示的なパーソナルケアデバイス１の描写である。表示セクション１１は、中空ハウジング１４の前側に提供される。第１の照明されたシンボル１２が、表示セクション１１内のハウジング１４の外側に見られる。以下でより詳細に説明されるように、第１の照明されたシンボル１２は、中空ハウジング１４のキャリアに配置される第１の光源がオンにされたときに可視になり、光源によって放射された光は、光バリアプレートの第１の光透過部分によって、かつ中空ハウジング１４の第１の透明又は半透明部分によって案内される。特に、第１の透明又は半透明部分は、第１の可視のシンボル１２の可視の形状を生成する形状を有し得る。図１には、それぞれの光源がオンにされた場合に、１つ又は複数の更なる照明可能なシンボル１３が、中空ハウジング１４の外側に可視になり得ることが示される。説明されるように、言及した光バリアプレートは、部品の公差による任意の隙間が回避されるように、光バリアプレートを中空ハウジング１４の内面に付勢する少なくとも第１のばね要素を使用することによって、第１の光源から放射された光が１つ又は複数の更なるシンボル１３を照明することを本質的に回避する役割を果たす。単一の照明可能なシンボルだけを有する一実施形態では、隙間のない構成は、光が可視になり得る中空ハンドルの他の領域に光が透過するのを妨げる役割を果たす。

図２は、パーソナルケアデバイスの例示的な予め組み立てられた内側部品２の描写であり、すなわち、中空ハウジングが示されない。また、予め組み立てられた内側部品２は、機能ヘッドを伴わずに示される。予め組み立てられた内側部品２は、キャリア３０と、キャリア３０上に装着された光バリア素子４０と、を備える。示される予め組み立てられた内側部品２は、中空ハウジングの中へ摺動され得、次いで、キャリア３０は、クランプ及び／又はスナップイン要素によって、中空ハウジングに固定して装着され得る。底蓋は、予め組み立てられた内側部品２が摺動された中空ハウジングの開放底部を閉じるために使用され得る。

図３は、パーソナルケアデバイスの予め組み立てられた内側部品の例示的な一実施形態の拡大図を示す。予め組み立てられた内側部品は、キャリア３０上に装着された光バリア素子４０を備える。光バリア素子４０は、ここでは、光バリアプレート４２を通る貫通孔として実現される、５つの光透過部分４１を備える。光バリア素子４０はまた、第１のばね要素４５と、光バリア素子４０の他方の側で第１のばね要素４５の反対側に配置される第２のばね要素と、を備える。既に述べられ、より詳細に説明されるように、光バリア素子４０は、光バリアプレート４２が第１及び第２のばね要素４５のばね力に対してキャリア３０に向かって移動することができるように、キャリア３０に装着される。光バリア素子４０は、予め組み立てられた部品がパーソナルケアデバイスの中空ハウジングに装着されたときに、光バリアプレート４２が中空ハウジングの内面との機械的相互作用によって常にキャリア向かって移動するように、すなわち、光バリアプレートが、部品の公差から独立して、中空ハウジングに対する干渉を常に有するように設計される。そのような設計によって、光バリアプレート４２が第１及び第２のばね要素４５によって中空ハウジングの内面に常に付勢されることを確実にする。

貫通孔として実現される複数の光透過部分４１が、光バリアプレート４２に提供される。更に、５つの光源３１がキャリア上に装着される。光源３１は、表面実装ＬＥＤ（surface mount LED、ＳＭＤ ＬＥＤ）として実現され得る。各光透過部分４１は、光源３１のうちの１つと適所で位置合わせされることが分かる。光バリアプレート４２は、光源３１によって放射された光に対して不透明である材料から作製される。示される実施例では、光透過部分４１は、中空ハウジングの透明又は半透明部分を内包するように大まかに成形される。貫通孔として実現される代わりに、光透過部分４１はまた、透明又は半透明部分としても実現され得、例えば、光バリア素子は、２つの構成要素のプラスチック射出成形部品として実現され得る。

図４は、既に考察された中空ハウジング１１及び内側部品を備えるパーソナルケアデバイス１を切断した断面図である。中空ハウジング１１は、５つの透明又は半透明部分５１が実現される表示セクション５０を備える。中空ハウジング１１の、並びに半透明及び透明部分５１の構造は、図５Ａ～図５Ｃを参照してより詳細に説明されるが、これは、少なくとも第１の透明又は半透明部分５１を備える中空ハウジング１１の単なる１つの非限定的な実施例であることが理解されるべきである。

光バリア素子４０は、上で考察されたようにキャリア３０上に装着される。ここでは、光バリア素子４０は、アンダーカットされたスナップフックとして実現される２つの保持要素４６を備える。図６を参照して以下のパラグラフで説明するように、光バリア素子４０は、光バリア素子４０のばね要素がキャリア３０に対して予め応力を受け、したがって、光バリア素子４０が、遊びを含まない様式でキャリア３０において保持され、かついずれのガタガタ音も生じ得ない様式で、保持要素４６によって保持される。光バリアプレート４２は、光バリアプレートの頂面が本質的に中空ハウジング１１の内面と隙間なく接触するように、上で考察されたようにばね要素によって中空ハウジング１１の内面に付勢される。図３を参照して考察されたように、５つの光透過部分４１が光バリアプレート４２に提供され、各光透過部分４１は、キャリア３０上に装着された１つの光源３１と位置合わせされる。次に、光透過部分４１の各々はまた、表示セクション５０の透明又は半透明部分５４と位置合わせされる。透明又は半透明部分５４は、ここでは、下で説明されるように、半透明材料の透明の２つの層によって実現される。５つの透明又は半透明の要素５１は、本質的に隣接する領域に光が進むことができないように、不透明材料５２の周囲壁によって互いに分離される。透明又は半透明要素５１は、中空ハウジング１１の内面から延在する。透明又は半透明層５３は、中空ハウジング１１の外面に表示セクション５０を画定する頂部層を形成する。透明層５３は、周囲光が不透明材料５２に埋設された半透明要素の透明５１の構造をパーソナルケアデバイス１のユーザに本質的に露出させることができないように光を吸収し得るが、吸収は、透明又は半透明要素５１によって画定された照明されたシンボルを中空ハウジング１１の外面上でユーザが容易に見ることができるように、十分低くなるように画定され得る。本実施例では、透明又は半透明要素５１の各１つ、及び透明又は半透明層５３のそれぞれの関連する部分が、本開示による中空ハウジング１１内に透明又は半透明部分５４を形成する。透明又は半透明部分５４は、中空ハウジング１１の内面から外面まで延在する。

図５Ａ～図５Ｃは、パーソナルケアデバイスの例示的な中空ハウジング１００を製造する際の異なる連続的な段階を示す（示される中空ハウジング１００は、図１又は図４に示されるように、パーソナルケアデバイス１に使用され得る）。

図５Ａは、半透明材料、例えばＲｏｔｔｅｒｄａｍ、ＮｅｔｈｅｒｌａｎｄｓのＬｙｏｎｄｅｌｌＢａｓｅｌｌ Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ Ｎ．Ｖ．から入手可能な半透明のＳｃｈｕｌａｂｌｅｎｄ（登録商標）を使用してプラスチック射出成形によって作製され得る第１のハウジング要素１１０が提供される、ハウジング１００の第１の製造段階を示す。第１のハウジング要素１１０は、様々な機能要素を接続する、特に５つの透明又は半透明部分の一部になる５つのシンボル様又はアイコン様部分１１１～１１５を画定する、フレーム構造１１９を備える。最終的なハウジング１００の２つの可撓性部分（可撓性部分１３６及び１３７が図５Ｃに示される）にシンボルを形成する更なる半透明部分１１６及び１１７が提供され、可撓性部分は、ユーザが、最終的なパーソナルケアデバイスの可撓性部分の下に配置され得るボタンを押すことを可能にする。示される実施例では、光リング１１８もまた、第１のハウジング要素１１０の一部として形成され、光リング１１８は、例えば所定の期間の終了、又はパーソナルケアデバイスの使用時に加えられる圧力が高すぎるなどの、視覚的に知覚できる信号をユーザに通信し得る。

図５Ｂは、第２のハウジング要素１２０が追加されたハウジング１００の第２の製造段階を示し、第２のハウジング要素１２０は、プラスチック射出成形によって、特に第１のハウジング部１１０が金型のインサートとして使用され、次いで、第２のハウジング部１２０がインサートの上に射出成形される成形ステップを介して作製され得る。第２のハウジング要素１２０は、第１のハウジング要素１１０の半透明材料と接着される不透明材料から作製される。５つのシンボル又はアイコン１１１～１１５は、これで第２のハウジング要素１２０の不透明材料によって取り囲まれ、それにより、構造／アイコン１１１～１１５のサイズ及び形状を画定する５つの不透明周囲壁１２１～１２５が形成される。光源が、シンボル１１１～１１５のうちの１つの下の、示される中間ハウジングの他方の側に配置され、次いで、この光源がオンにされた場合、拡散光がそれぞれのシンボル又はアイコン１１１～１１５から発散して、ユーザは、半透明のシンボル１１１～１１１５の下の光源を見ることができない。

図５Ｃは、中空ハウジング１００を製造する際の第３段階を示す。第３のハウジング要素１３０が追加され、第３のハウジング要素１３０は、プラスチック射出成形によって、特に、図５Ｂに示される中間ハウジングが挿入され、次いで、オーバーモールドされる金型において作製され得る。第３のハウジング要素１３０を作製するために使用される材料は、透明又は半透明であり得るが、周囲光によってシンボル１１１～１１５がユーザの目に本質的に可視でないように、比較的高い吸収速度を有し得る。したがって、中空ハウジング１００内に形成される第１～第５の透明又は半透明部分１３１～１３５は、周囲光状態の下では認識できないが、それぞれの透明又は半透明部分１３１～１３５の背面の光源がオンにされたときにだけ可視になる。図１に関して既に考察されたように、背面の光源がオンにされたシンボルが可視になる。

したがって、第１のハウジング要素１１０を作製するために使用される半透明材料は、中空ハウジング１００の５つの透明又は半透明部分１３１～１３５の第１の又は内側層を形成し、第３のハウジング要素１３０を作製するために使用される透明材料は、５つの透明又は半透明部分１３１～１３５の第２の又は外側層を形成する。

第３のハウジング構成要素１３０の材料は、ユーザが指で、例えば親指でこれらの可撓性部分１３６及び１３７を変形させて、可撓性部分１３６及び１３７の各々の下に配置され得るスイッチ要素をトリガすることを可能にする、２つの可撓性部分１３６及び１３７が形成するように、熱可塑性エラストマであり得る。図５Ｃに示されるように、それぞれのシンボルが中空ハウジング１００の外面にあり、かつユーザに可視であるようにそれぞれのボタンが外面に突出する第１のハウジング要素１１０の一部分は、これらの可撓性部分１３６及び１３７の位置を容易に識別することができる。

図６は、図３に示され、それを参照して考察されたものに類似するが、ここでは、キャリア３０Ａ上に装着された光バリア素子４０Ａの別の例示的な実施形態を示す、パーソナルケアデバイスの予め組み立てられた部品の拡大図である。光バリア素子４０Ａは、光バリアプレート４２Ａと、第１及び第２のばね要素４５Ａと、上で考察されたスナップフックとして実現され得る２つの保持要素４６Ａと、を備える。ここでは、ばね要素４５Ａは、光バリア素子４０Ａがキャリア３０Ａに装着されたときにキャリア３０Ａ及び突起４５０Ａが互いに押し合い、ばね要素４５Ａがキャリア３０Ａに対して予め応力を受けて、光バリア素子４０Ａとキャリア３０Ａとの間の遊びを低減させるように設計される突起４５０Ａを備える。５つの光透過部分４１Ａは、光バリアプレート４２Ａに提供され、光透過部分は、同じく光バリアプレート４２Ａの貫通孔として実現される。光バリアプレート４２は、不透明材料から作製される。

図７Ａ、図７Ｂ、及び図７Ｃは、分離して示される図６の光バリア素子４０Ａの斜視上面図、底面斜視図、及び側面図である。光バリア素子４０Ａは、５つの光透過部分４１Ａが貫通孔として提供される光バリアプレート４２Ａと、２つのばね要素４５Ａと、２つの保持要素４６Ａと、２つの位置合わせ要素４７Ａと、を備える。光バリア素子４０Ａは、中心軸Ｓに対して１８０度の回転対称性（換言すれば、次数２の回転対称性）を有する。これは、オートメーション化された組み立てプロセスにおいて光バリア素子が把持されるときに直角配向で提供されるかどうかに無関係であるので、製造中の複雑さを低減させる傾向がある。位置合わせ要素４７Ａは、キャリア上の光バリア４０Ａ要素の正しい位置合わせを確実にするように、キャリアのそれぞれの位置合わせ孔によって受容される。保持要素４６Ａは、スナップフックとして実現され、これは、光バリア素子４０Ａがキャリア上に装着されたときに変形し、アンダーカットされたノーズは次いで、光バリア素子４０Ａが、装着されると、キャリアから取り出すことができないように、キャリアの下で静止位置にスナップする。ばね要素４５Ａは、各々が突起４５０Ａを備える。スナップフックのノーズの接触面と突起４５０Ａの最下点との間の距離は、キャリアの厚さよりも短く、それにより、装着状態では、キャリアがばね要素４５Ａを予め応力を受けた位置に付勢し、それにより、ばね要素４５Ａ及び保持要素４６Ａが、隙間のない様式で、キャリアにおいて光バリア素子４０Ａをクランプする。これは示されないが、光バリアプレート４２Ａは、軟質で不透明な材料から作製された軟質封止リップを備え得、封止リップは、光バリアプレート４２Ａの下面に提供され得、特に、光透過部分４１Ａの各々を取り囲み得る。光バリアプレート４２Ａは、装着状態においてキャリアと接触しないように設計されているので、中空ハウジングが光バリアプレートを押し下げるときに、光バリアプレート４２Ａと光透過部分４１Ａの周りとの間に隙間が残る。軟質、すなわち変形可能で不透明な封止リップは、ばねを装着した光バリアプレート４２Ａの機能を損なうことなく、この隙間を閉じる。この封止リップには、軟質シリコーン材料が使用され得る。

本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「４０ｍｍ」と開示された寸法は、「約４０ｍｍ」を意味することが意図される。

Claims (15)

1. パーソナルケアデバイスであって、
   中空ハウジングであって、前記中空ハウジングの外面と前記中空ハウジングの内面との間に延在する少なくとも第１の透明又は半透明部分を有する、中空ハウジングと、
   前記中空ハウジングに対する固定位置において前記中空ハウジング内部に装着されたキャリアと、
   前記キャリア上に装着された少なくとも第１の光源と、
   前記キャリア上に装着された光バリア素子と、を備え、
   前記光バリア素子が、少なくとも第１のばね要素を有し、
   前記第１の光源によって放射された光が前記第１の透明又は半透明部分の前記外面において可視であるように、光バリアプレートが、前記第１の光源と位置合わせされ、かつ前記中空ハウジングの前記第１の透明又は半透明部分と位置合わせされる、少なくとも第１の光透過部分を有し、
   前記第１のばね要素が前記キャリアに対してあらかじめ応力を受け、したがって、前記光バリア素子が遊びを含まない様式で前記キャリアにおいて保持され、
   前記光バリアプレートが前記中空ハウジングの内面と隙間なく接触するように、前記第１のばね要素が前記光バリアプレートを前記中空ハウジングの内面に当接させるように配置されている、パーソナルケアデバイス。
2. 前記第１の光透過部分が、前記光バリアプレートの貫通孔であり、前記光バリアプレートが、少なくとも前記第１の光透過部分の周りの領域において前記第１の光源によって放射された前記光に対して本質的に不透明である材料から作製される、請求項１に記載のパーソナルケアデバイス。
3. 前記第１の光透過部分が、前記第１の光源によって放射された前記光に対して透明又は半透明である材料から作製され、前記光バリアプレートが、少なくとも前記第１の光透過部分の周りの領域において前記第１の光源によって放射された前記光に対して不透明である材料から作製される、請求項１に記載のパーソナルケアデバイス。
4. 前記第１の光源を含む複数の光源が、前記キャリア上に装着され、前記光バリアプレートが、前記第１の光透過部分を含む複数の光透過部分を有し、前記複数の光源の数が前記複数の光透過部分の数と同じであり、前記複数の光透過部分が前記光源と位置合わせされる、請求項１～３のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
5. 前記光バリア素子が、前記光バリア素子を前記キャリアにおいて保持するための少なくとも第１の保持要素を備え、前記第１の保持要素がスナップフックとして実現される、請求項１～４のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
6. 前記第１の透明又は半透明部分が、前記第１の光源によって放射された前記光に対して半透明である材料から少なくとも部分的に作製される、請求項１～５のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
7. 前記第１の透明又は半透明部分が、前記中空ハウジングの前記内面から前記外面に向かって延在する第１の層であって、前記第１の光源によって放射された前記光に対して半透明である材料から作製される、第１の層と、前記外面から前記内面に向かって延在して、前記第１の層に当接する第２の層であって、前記第１の光源によって放射された前記光に対して透明又は半透明である材料から作製される、第２の層と、を有し、周囲光が前記第２の層の下側の構造を見ることを本質的に可能にしないように、前記第２の層の前記材料が、吸収添加剤を含む、請求項１～６のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
8. 前記第１の透明又は半透明部分の前記第１の層が、少なくとも前記第１の層が前記第２の層に当接するレベルに前記第１の光源によって放射された前記光に対して不透明である材料によって取り囲まれる、請求項７に記載のパーソナルケアデバイス。
9. 前記光バリアプレートが、少なくとも前記第１の光源から放射された前記光に対して本質的に不透明体である材料から作製された封止リップを備え、封止リップが、前記光バリアプレートと前記キャリアとの間に少なくとも部分的に延在し、前記封止リップが、弾性変形可能である、請求項１～８のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
10. 前記封止リップが、熱可塑性エラストマから作製される、請求項９に記載のパーソナルケアデバイス。
11. 少なくとも前記光バリアプレートが、ポリオキシメチレン材料から作製される、請求項１～１０のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
12. 前記光バリア素子が、前記光バリア素子の中心軸に対して次数２の回転対称性を有するように設計される、請求項１～１１のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
13. 前記第１のばね要素が、前記キャリアに対して垂直な方向に、３Ｎ／ｍｍ～５０Ｎ／ｍｍの範囲であるばね定数を有する、請求項１～１２のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
14. 前記光バリア素子が、前記光バリアプレートの２つの対向する側面上に配置される前記第１のばね要素を含む、２つのばね要素を備える、請求項１～１３のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。
15. 前記第１のばね要素が、前記キャリアに当接する突起を備える、請求項１～１４のいずれか一項に記載のパーソナルケアデバイス。

Images