JP7449833B2 - 車両事故の不整合判断装置 - Google Patents
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Description
たとえば、事故に遭った自動車の一部が、緊急情報をサーバ装置へ送信する自動通報装置を備えていなかったり、自動通報装置が事故などにより故障していたりする可能性がある。この場合、サーバ装置は、事故に遭った自動車から、事故の緊急情報を受信することができない。サーバ装置では、事故の規模を判断できないだけでなく、事故に遭った自動車についての情報を得ることができない。
また、自動通報装置は、基本的に1回の衝突を検出すると自動的に緊急情報を送信する。多重衝突が起きた場合、自動通報装置は、衝突ごとに何度も緊急情報を送信する。自動通報装置は、緊急情報についてのタイムスタンプなどを確認しなければ、多重事故の順番や、最終的な各自動車の状態について把握することができない。
さらに、複数の自動車がからむ事故の緊急情報を各自動車からそれぞれ得たとしても、自動通報装置は、そのままで、事故に遭った複数の自動車がどのように事故にあったのか、その状態や規模を判断することはできない。
このような車両事故の不整合判断装置を設けることにより、緊急通報システムは、事故の状況について、より高い確からしさで判断することが可能となる。
図1の緊急通報システム1は、自動車10などによる道路の事故を管理する機関のコールセンタで使用するサーバ装置2、消防などの救命出動部隊で使用するクライアント端末3、複数の自動車10に設けられる自動通報装置4、および、これらに通信回線を提供する無線通信ネットワーク5、を有する。無線通信ネットワーク5は、自動通報装置4などの無線端末と通信するためにたとえば道路に沿って地域に分散して設けられる基地局6、複数の基地局6を接続する通信網7、を有する。基地局6は、通信可能なゾーン内の複数の無線端末が接続されるアクセスポイントとして機能する。図1の通信網7には、コールセンタのサーバ装置2、救命出動部隊のクライアント端末3、が接続される。このような事故発生時の緊急通報システム1には、たとえばAACN(Advanced Automatic Collision Notification)がある。AACNでは、事故に遭った自動車10からコールセンタのサーバ装置2へ即時的に自動的な事故時情報が送信され、コールセンタの出動要請に基づいて救命出動部隊が救急車11やドクターヘリを出動させる。コールセンタは、事故の状況に応じた救命出動部隊を選択して出動要請を出すことができる。救急車11やドクターヘリは、事故の状況を把握している状態で、事故現場へ向かって出動できる。これにより、事故の当事者に対して、適切な救命処理を、短いリードタイムで即座的に提供することが可能となる。
なお、図1の緊急通報システム1は、複数の組織が連携して使用する例を示しているが、自動車10などが通行可能な道路を含む地域を管理するたとえば警察、消防、役所、病院、医療機関、警備会社、管理会社などが単独で使用してもよい。
また、図1には、GNSS衛星が図示されている。図1の各装置は、複数のGNSS衛星の緯度、経度の位置情報および時刻情報を含む電波を受信することにより、自身の位置および時刻を得ることが可能である。そして、複数の装置は、互いに協働している複数のGNSS衛星から電波を受信することにより、それぞれの現在時刻などを高い精度で一致させることができる。共通の時刻を使用することができる。
たとえば図1に示すように、一次衝突した自動車10に対して、さらに別の自動車10が二次衝突することがある。このような多重衝突が発生した場合、事故に遭った各自動車10の状態および乗員の状態は、最初の一次衝突で推定可能なものとは大きく異なる可能性がある。しかも、一次衝突をした自動車10は、一次衝突により自動通報装置4が故障していたり、一次衝突より前に既に自動通報装置4が故障していたりする可能性もある。自動通報装置4が故障している多重事故にあった自動車10は、少なくとも二次衝突についての緊急情報を送信することができなくなる。また、多数の自動車10が同一地点で事故に遭った場合、その一部の自動車10の自動通報装置4は、基地局6との通信容量が不足することに起因して通信が遮断され、緊急情報を送信できなくなる可能性がある。
この他にもたとえば、図1の一次衝突に遭った左側の自動車10は、その一次衝突により大破したり、道路から落ちたりする可能性がある。このような自動車10は、緊急情報をまったく送信することができない。
そして、事故に遭った複数の自動車10のすべてからすべての衝突についての緊急情報が得られない場合、サーバ装置2は、事故の規模を判断できないだけでなく、事故に遭った各自動車10についての情報を得ることができない。
また、自動通報装置4は、基本的に1回の衝突を検出すると自動的に緊急情報を送信する。多重衝突が起きた場合、自動通報装置4は、衝突ごとに何度も緊急情報を送信する。自動通報装置4は、緊急情報についてのタイムスタンプなどを確認しなければ、受信した複数の緊急情報についての順番や、最終的な各自動車10の状態について把握することができない。
さらに、複数の自動車10がからむ事故の緊急情報を各自動車10からそれぞれ得たとしても、自動通報装置4は、そのままで、事故に遭った複数の自動車10がどのように事故にあったのか、その状態や規模を判断することはできない。
このように自動車10の緊急通報システム1は、さらに改善する必要がある。緊急通報システム1は、事故の状況について、より高い確からしさで判断できるようにする必要がある。
図2の自動車10の制御系20は、複数の制御装置が、それぞれに組み込まれる制御ECU(Electronic Control Unit)により代表して示されている。制御装置は、制御ECUの他に、たとえば制御プログラムおよびデータを記録するメモリ、制御対象物またはその状態検出装置と接続される入出力ポート、時間や時刻を計測するタイマ、およびこれらが接続される内部バス、を有してよい。
図2に示される制御ECUは、具体的にはたとえば、駆動ECU21、操舵ECU22、制動ECU23、走行制御ECU24、運転操作ECU25、検出ECU26、外通信ECU27、内通信ECU28、UI操作ECU29、乗員保護ECU30、である。自動車10の制御系20は、図示しない他の制御ECUを備えてよい。
検出ECU26からの他の対象物との衝突の予測情報、または衝突検出結果の情報に基づき、乗員保護ECU30はシートベルト装置やエアバッグ装置を作動させる、または制御する。
乗員保護メモリ87は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、乗員保護ECU30が実行するプログラム、設定値、などが記録される。乗員保護メモリ87には、乗員保護ECU30による制御内容の情報が記録されてよい。乗員保護ECU30は、乗員保護メモリ87からプログラムを読み込んで実行する。これにより、乗員保護ECU30は、自動車10の乗員保護制御部として機能し得る。
自動車10の乗員保護制御部としての乗員保護ECU30は、たとえば衝突を検出した場合に乗員保護制御を実行するとともに、自動車10の緊急情報を収集して送信する。乗員保護ECU30は、外通信端末60を用いて、基地局6、通信網7を通じて、サーバ装置2へ収集した事故の緊急情報を送信する。
図3のサーバ装置2は、サーバ通信デバイス91、サーバメモリ92、サーバCPU93、サーバGNSS受信機94、サーバモニタ95、サーバ通話デバイス96、および、これらが接続されるサーババス97、を有する。
サーバGNSS受信機94は、GNSS衛星110の電波を受信して、現在時刻を得る。サーバ装置2は、サーバGNSS受信機94の現在時刻により校正される不図示のサーバタイマを備えてよい。
サーバモニタ95は、サーバ装置2の情報を表示する。サーバモニタ95は、たとえば、事故などに遭った自動車10からサーバ装置2が受信する緊急情報を表示する。
サーバ通話デバイス96は、コールセンタの職員が、サーバ通信デバイス91を用いて接続されている携帯端末のユーザとの間で通話するために使用される。
たとえば、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、事故に遭った各自動車10から即時的に送信された緊急情報をサーバ通信デバイス91が受信すると、受信した緊急情報をサーバモニタ95に表示する。コールセンタの職員は、表示されている各自動車10の緊急情報に基づいて事故の状況を判断し、それに応じた出動要請を入力する。サーバCPU93は、サーバ通信デバイス91を用いて、出動要請をクライアント端末3へ送信する。
図4のクライアント端末3は、クライアント通信デバイス101、クライアントメモリ102、クライアントCPU103、クライアント報知デバイス104、クライアントGNSS受信機105、クライアントモニタ106、クライアント通話デバイス107、および、これらが接続されるクライアントバス108、を有する。
クライアントGNSS受信機105は、GNSS衛星110の電波を受信して、現在時刻を得る。クライアント端末3は、クライアントGNSS受信機105の現在時刻により校正される不図示のサーバタイマを備えてよい。
クライアントモニタ106は、クライアント端末3の情報を表示する。クライアントモニタ106は、たとえば、サーバ装置2から受信する出動要請などを表示する。
クライアント報知デバイス104は、出動部隊の隊員に対して、出動要請音を出力する。
クライアント通話デバイス107は、出動部隊の隊員が、クライアント通信デバイス101を用いて接続されている携帯端末のユーザとの間で通話するために使用される。
たとえば、救命出動部隊のクライアント端末3のクライアントCPU103は、クライアント通信デバイス101が出動要請を受信すると、クライアント報知デバイス104により出動要請を報知する。これにより、救命出動部隊は、出動要請に基づいて、救急車11やドクターヘリを事故現場へ急行させる。出動部隊は、各自動車10についての事故の状況を把握している状態で、事故現場へ向かって出動できる。出動部隊は、事故の当事者に対して、適切な救命処理を、短いリードタイムで即座的に提供することが可能となる。
事故に遭った複数の自動車10から緊急情報を受信するコールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、図5の自動車事故の不整合判断処理を周期的に実行する。これにより、サーバ装置2は、自動車事故の不整合判断装置として機能する。
本実施形態において、サーバCPU93は、選択したエリアにおいて衝突したとして特定したすべての自動車10についての全衝突車数と、総衝突回数とを比較する。後述する図8(A)のように第一の自動車10Aに対して第二の自動車10Bが追突する場合、それぞれの自動車10は緊急情報を1回ずつ送信する。この場合、全衝突車数と総衝突回数とはともに2となり、一致する。自動車10どうしの衝突では、衝突回数の総和は基本的に偶数である。一致しない場合、サーバCPU93は、不整合があるとして、処理をステップST11へ進める。整合する場合、サーバCPU93は、処理をステップST10へ進める。
たとえば、サーバCPU93は、各自動車10の加速度履歴または速度履歴における各衝突のカウントタイミングでの他の自動車10の加速度または速度が、各自動車10のものと同等である場合、他の自動車10を相手として推定してよい。このように、サーバCPU93は、推定手段として、複数の自動車10についての衝突による加速度の波形そのものまたは速度変化の波形そのものを比較することにより、各自動車10の各衝突についての相手の自動車10を推定できる。
この他にもたとえば、各自動車10の緊急情報に車外を撮像した画像データが含まれる場合、その画像に映る他の自動車10の色、車種といった特徴と、他の自動車10の緊急情報に含まれる自車の特徴とを比較して、それらが適合する場合に、他の自動車10を相手として推定してよい。このように、サーバCPU93は、推定手段として、複数の自動車10から取得した緊急情報に含まれる車種、色といった特徴情報を比較することにより、事故に遭った各自動車10の各衝突についての相手の自動車10を推定できる。
図6には、ある自動車10の事故中の加速度履歴が加速度曲線により示されている。図6において、時間は左から右へ流れる。
図6の加速度曲線は、1つ目の緩やかで変化幅が小さいディンプルと、2つ目の急峻で変化幅が大きいディンプルと、を有する。2つのディンプルはともに、通常の走行中ではありえない範囲に設定されている閾値を超えて低下している。
このようにサーバCPU93は、カウント手段として、通常の走行中にはありえない加速度または速度変化であって、構造物などの固定物に衝突した場合に生じ得るような急激な変化を伴わない加速度の回数を、衝突回数としてカウントできる。
図7には、自動車10の自動通報装置4としての制御系20、コールセンタのサーバ装置2、出動部隊のクライアント端末3、が示されている。時間は、上から下へ流れる。
なお、検出ECU26は、衝突を検出する前に、衝突が不可避であることを予測してよい。また、乗員保護ECU30は、衝突が不可避であることを予測したことに基づいて、衝突を検出する前に、乗員保護のための事前処理を実行してよい。乗員保護ECU30は、事前処理として、たとえば、シートベルト装置のシートベルトの余りを巻き取ってプリテンション状態としたり、その他の処理を実行したりしてもよい。たとば、乗員保護ECU30は、エアバッグ装置についてのプリ展開などを実行してよい。
ステップST22において、衝突を検出した自動車10の乗員保護ECU30は、衝突検出情報に基づいて、乗員の保護処理を実行する。乗員保護ECU30は、検出ECU26による衝突予測情報に基づいて、乗員の保護処理を実行してもよい。
ステップST23において、乗員の保護制御を実行した自動車10の乗員保護ECU30は、事故の緊急情報を収集する。事故の緊急情報は、基本的に、上述したAACNで収集する情報でよい。AACNでは、事故時の乗員保護装置80の動作状態、位置、事故での衝撃の入力方向および強さといった緊急情報を収集する。たとえば、乗員保護ECU30は、3軸加速度センサ52により検出される事故時の衝突の加速度の大きさおよび方向の情報、GNSS受信機56により生成される事故時の位置および時刻の情報、乗員保護ECU30が作動させたシートベルト装置およびエアバッグ装置の情報、を収集する。
ステップST24において、自動車10の外通信ECU27は、外通信デバイス61を用いて、乗員保護ECU30が収集した緊急情報を、自動通報を実行する。
なお、外通信ECU27は、緊急情報を収集して送信してもよい。
ステップST26において、コールセンタのサーバ装置2のサーバ通信デバイス91は、事故に遭った他の自動車10から自動通報の情報を受信する。サーバ通信デバイス91が受信した他の自動通報の情報は、サーバメモリ92に記録されてよい。
ステップST27において、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、図5による自動車事故の不整合判断処理を実行する。これにより、サーバメモリ92には、不整合フラグ、または整合フラグが記録される。
ステップST28において、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、サーバ通信デバイス91が受信した自動通報の情報をサーバモニタ95と、自動車事故の不整合判断結果とを、表示する。コールセンタの職員は、サーバモニタ95に表示されている事故の緊急情報に基づいて、自動車10の事故の状況を確認できる。また、自動車事故の不整合判断結果と、複数の自動車10の事故の緊急情報とに基づいて、事故の規模などを判断できる。特に、不整合フラグがあることにより、未確認の衝突や未確認の事故車両が存在する可能性があることを把握することができる。
ステップST29において、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、事故に遭った自動車10の外通信ECU27と通信する。ステップST30において、自動車10の乗員保護ECU30は、音声通話に応答する。これにより、サーバ通話デバイス96と自動車10のたとえばマイクロホン55との間に、通話が可能な通話回線が確立する。コールセンタの職員は、音声により乗員の安否および健康状態を確認する。これにより、事故に遭った自動車10に乗車している乗員の怪我の程度といった状態を直接的に確認できる。コールセンタの職員は、確認結果を、サーバ装置2に入力してよい。
ステップST31において、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、状況を推定する。サーバCPU93は、サーバ通信デバイス91が受信した自動通報の情報と、自動車事故の不整合判断結果と、コールセンタの職員の入力情報とに基づいて、状況を推定してよい。サーバCPU93は、過去の事故の緊急情報と照合して、人工知能的な処理により、状況を推定してよい。また、コールセンタの職員が、状況を総合的に勘案して状況を推定し、推定結果をサーバ装置2へ入力してもよい。また、サーバCPU93は、多重事故の発生の流れを整理するように時系列で状況を推定してよい。また、サーバCPU93は、各衝突での各自動車10の位置や状態および乗員の状態を推定してよい。
ステップST32において、コールセンタのサーバ装置2のサーバCPU93は、出動を手配する。サーバCPU93は、サーバ通信デバイス91を用いて、出動部隊のクライアント端末3へ出動要請を送信する。サーバCPU93は、コールセンタの職員の操作に基づいて、出動要請を送信してもよい。
ステップST34において、出動部隊のクライアント端末3のクライアントCPU103は、出動を報知する。クライアントCPU103は、クライアント通信デバイス101が出動要請を受信したことに基づいて、クライアント報知デバイス104から出動要請音を出力する。また、クライアントCPU103は、クライアントモニタ106に、出動要請の画面を表示してよい。出動要請の画面には、自動通報の情報、自動車事故の不整合判断結果、コールセンタの職員の入力情報が、表示されてよい。
ステップST35において、出動部隊の隊員は、出動する。出動部隊の隊員は、出動要請音および出動要請の画面により、自隊に向けて出動要請があったことを把握して、ドクターヘリや救急車11を用いて緊急出動することができる。
また、不整合判断装置は、さらに、特定した各自動車10の各衝突についての相手の自動車10について、さらに、相手の自動車10の緊急情報から、相手の自動車10の位置若しくは状態または乗員の状態を推定してよい。これにより、事故に遭った各自動車10の位置若しくは状態または乗員の状態について、高い確からしさの情報を得ることができる。
この際に、サーバCPU93は、さらに、各自動車10の衝突相手が車両であるか否かを特定し、またはその特定情報を各自動車10から取得してよい。サーバCPU93または各自動車10は、それぞれに設けられるカメラの撮像画像や加速度センサの増減に基づいて、各自動車10の衝突相手が車両であるか否かを特定してよい。たとえば自動車10が他の自動車10と衝突する場合と、自動車10が構造物に衝突する場合とでは、加速度センサの検出波形においてモーメントの方向や増減の仕方が異なる。各自動車10の撮像画像には、衝突の相手方が映り込むこともある。サーバCPU93または各自動車10は、加速度センサの増減や、撮像画像に基づいて衝突相手を特定してよい。サーバCPU93は、各自動車10の衝突相手として他の自動車10以外のものが含まれる場合、そのことを勘案して、全衝突車数と総衝突回数とを照合し、事故の緊急情報が全体として整合しているか否かを判断してよい。サーバCPU93は、たとえば、各自動車10の衝突相手が他の自動車10でない衝突回数を総衝突回数から減算し、減算した値と全衝突車数との一致を判断してよい。
このような場合、事故に遭って緊急情報を上げている複数の自動車10についての全衝突車数と総衝突回数とはともに2となる。サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数とが一致すると比較判断する。
しかしながら、図8(B)の自動車10Aは、緊急情報を送信できない。事故に遭って緊急情報を上げている複数の自動車10についての全衝突車数と総衝突回数とはともに1となる。
このような場合、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが奇数で一致している場合には、全衝突車数と総衝突回数とが一致しないと判断してよい。不一致とすることにより、自動車10Bについての、自動車10B以外の自動車10Aへの追突事故の可能性についての警告を出すことができる。全衝突車数と総衝突回数とが偶数で一致している場合には、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが一致すると判断してよい。
しかしながら、図8(C)の自動車10Aは、自動車10Bの追突の後に、自動車10Cからの追突についての緊急情報を送信できない。事故に遭って緊急情報を上げている複数の自動車10についての全衝突車数と総衝突回数とはともに3となる。
このような場合、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが奇数で一致している場合には、全衝突車数と総衝突回数とが一致しないと判断してもよい。不一致とすることにより、自動車10Aなどについての、自動車10B以外による追突事故の可能性についての警告を出すことができる。全衝突車数と総衝突回数とが偶数で一致している場合には、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが一致すると判断してよい。
しかしながら、追突された自動車10Aは、その後に、緊急情報を適切にサーバ装置2へ送信できない。事故に遭って緊急情報を上げている複数の自動車10についての全衝突車数と総衝突回数とはともに3となる。
このような場合、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが奇数で一致している場合には、全衝突車数と総衝突回数とが一致しないと判断してもよい。不一致とすることにより、自動車10Aなどについての、自動車10B以外による追突事故の可能性についての警告を出すことができる。全衝突車数と総衝突回数とが偶数で一致している場合には、サーバCPU93は、全衝突車数と総衝突回数との比較判断において、全衝突車数と総衝突回数とが一致すると判断してよい。
この他にもたとえば、サーバCPU93は、自動車10の速度履歴や、自動車10において衝突ごとに撮像される画像データに基づいて、衝突回数をカウントしてよい。
Claims (5)
- 事故に遭った複数の車両それぞれから、それぞれの前記車両の事故に関する緊急情報を送信することができる緊急通報システムに設けられる車両事故の不整合判断装置であって、
事故に遭った複数の前記車両の緊急情報として、それぞれの車両での衝突回数の情報または衝突回数を特定することができる情報を取得する取得手段と、
事故に遭った複数の前記車両それぞれの衝突回数をカウントするカウント手段と、
事故に遭った複数の前記車両の間で衝突回数を比較する比較手段と、
事故に遭った複数の前記車両の間で衝突回数に不整合がある場合に、不知の衝突にあった車両が存在する可能性があることを示す不整合の比較結果を生成する生成手段と、
を有する、車両事故の不整合判断装置。
- 前記比較手段は、事故に遭って緊急情報を上げている複数の前記車両についての全衝突車数と総衝突回数とを比較する、
請求項1記載の、車両事故の不整合判断装置。
- 前記比較手段は、衝突相手が他の前記車両ではないことを特定されている場合、それを勘案して全衝突車数と総衝突回数とを比較する、
請求項2記載の、車両事故の不整合判断装置。
- 前記比較手段は、事故に遭った複数の前記車両の衝突回数の総和を、奇数または偶数と比較し、
前記生成手段は、事故に遭った複数の前記車両の衝突回数の総和が奇数である場合に、不整合の比較結果を生成する、
請求項1から3のいずれか一項記載の、車両事故の不整合判断装置。
- 事故に遭った複数の前記車両の緊急情報を比較することにより、事故に遭った各前記車両の各衝突についての相手の車両を推定する推定手段、を有し、
前記生成手段は、相手の車両が推定されなかった衝突がある場合には、その衝突を、不整合が生じている衝突の比較結果として生成する、
請求項1から4のいずれか一項記載の、車両事故の不整合判断装置。
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