JP7449381B2 - アミューズメント乗り物、特に水上のアミューズメント乗り物、及びそのような乗り物の運転方法 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１、５、２１、２６、３２、３３の特徴を有するアミューズメント乗り物と、請求項３６の特徴を有するアミューズメント乗り物の運転方法と、請求項３７の特徴を有する効果用車両に関するものである。

アミューズメント乗り物は、様々な構成で従来から知られており、特に遊園地では、静止または半静止の設備またはアトラクションとして乗客に提供されている。この種のアミューズメント乗り物には、水上のアミューズメント乗り物やジェットコースターがあり、レールガイド上を移動できる少なくとも１つの車両のためのレールガイドを備えている。この少なくとも１つの移動可能な車両は、少なくとも１人の乗客を収容することができ、共同体験の場合、そのような車両は、個人体験に加えてグループ体験を可能にするために、通常、複数の乗客を収容することができる。

アミューズメント乗り物に乗っている間、少なくとも１人の乗客に可能な限りリアルな乗り物体験を提供するために、アミューズメント乗り物は自然な動きやアミューズメント乗り物に期待される動きをリアルに行うことができる必要がある。例えば、水上のアミューズメント乗り物では、できるだけリアルなボート走行の感覚を提供し、水の動きと乗客による動き（揺れなど）の両方にアミューズメント乗り物が追従することが望ましい。

いくつかの水上のアミューズメント乗り物は、先行技術からすでに知られており、それらは、水域を伴う急流の水路をモデルにしており、車両は浮きボートである。これらの公知の水上のアミューズメント乗り物の車両は、重力と水域の流れによって受動的に、および／または、例えば、水面下の牽引装置によって能動的に駆動することができる。

ＤＥ １０ ２０１４ １０１ ００７ Ａ１ ＤＥ １０ ２０１６ １０９ ３７３ Ａ１ ＤＥ １０ ２０１３ ２２２ ９１０ Ａ１

最も自然な操作を実現するために、ボートは多少なりとも自由に浮くことができるが、過去には走行距離の全範囲で車両を制御しきれなかったために悲惨な事故が発生したこともある。このような事故の原因の多くは、乗客の誤操作による車両の転倒や転覆である。

現在知られているアミューズメント乗り物では、アミューズメント乗り物のスループットを最適化した操作と、個人に合わせた体験が限られた範囲でしか実現できないという欠点がある。

そこで、本発明の登場である。

したがって、本発明の課題は、先行技術から公知のアミューズメント乗り物を改善し、アミューズメント乗り物の安全な操作を可能にし、個別化可能な体験を提供し、スループットを最適化した操作を可能にする、改善されたアミューズメント乗り物、特に改善された水上のアミューズメント乗り物を提供することである。

これらの課題は、請求項１、５、２１、２６、３２、３３の特徴、ならびに請求項３５の特徴を有する方法、請求項３６の特徴を有するそのようなアミューズメント乗り物のための効果用車両によって解決される。

本発明の更なる有利な実施形態は、従属請求項において与えられる。

請求項１の前提部の構成を有するアミューズメント乗り物、特に、水上のアミューズメント乗り物は、レールガイドと、少なくとも１人の乗客を収容する少なくとも１つ、好ましくは少なくとも２つの車両とを有し、この車両は、レールガイド上を進行方向に走行路に沿って走行可能である。請求項１の特徴部によれば、少なくとも１つの車両または少なくとも２つの車両のうちの１つは、アクティブ（能動的）な駆動装置によって進行方向に対して少なくとも部分的に反対方向に移動することができるように構成されている。

本発明において、アミューズメント乗り物は、好ましくは乗客の娯楽のために遊園地で使用される、静止または半静止または移動可能な娯楽装置であると理解される。

さらに、本発明では、レールガイドは、少なくとも１つの、好ましくは平行に走行し、互いに間隔をあけて配置された２つのレールを有するガイドシステムであると理解される。少なくとも１つの車両は、ローラまたは車輪によってレールガイド上に移動可能に支持することができ、それによって、少なくとも１つの車両は、好ましくはレールガイドの少なくとも１本のレールの周囲に係合し、落下しないようにレール上に支持される。

以下では、アクティブな駆動とパッシブ（受動的）な駆動とを区別して説明する。アクティブな駆動には、制御された方法で車両を加速または制動することができる任意の構成のモータが必要である。一方、車両は、重力や気流・水流を利用してパッシブに駆動される。

本発明のアミューズメント乗り物は、少なくとも１つの車両を走行路に沿って個別にアクティブに駆動することができ、したがって、車両内の少なくとも１人の乗客が個別化可能な経験をすることを可能にするという考えに基づいている。特に、走行路上に少なくとも２つの車両が存在する場合、少なくとも２つの車両のうち１つはアクティブな駆動により進行方向に対して逆向きに走行し、他の少なくとも１つは進行方向に走行路を走行することが可能である。また、少なくとも２つの車両を異なる速度で同時にアクティブな駆動により走行させることも可能である。したがって、本発明のアミューズメント乗り物は、画一的ではなく、これにより車両が走行路上をレールガイドに沿って個別化可能に走行することができるという点で、従来公知のアミューズメント乗り物とは本質的に異なっている。

本発明の有利なさらなる発展形は、走行路のレールガイドが少なくとも部分的に水域の中を伸びる。本発明のこの有利な実施形態によれば、アミューズメント乗り物は、したがって、少なくとも部分的に水域を有する水上のアミューズメント乗り物として構成され、水域は、例えば、急流および停滞した水域を有する渓流または河川であり得る。レールガイドは、好ましくは、水域の水面下に配置され、走行路のコースが乗客にすぐに見えない状態で、少なくとも１つの車両を水域でガイドする。このため、水域の水にはさらに、水面下のレールガイドの視認を抑制する添加物を入れて着色することができる。

さらに、本発明の有利なさらなる展開によれば、少なくとも１つの車両が走行路を進行方向に循環的に周回することが可能である。走行路は、好ましくは、閉じた円形路とすることができ、この閉じた円形路は、定められた動作中に少なくとも１つの車両が進行方向に一方向に移動し、グローバルに観察した場合に、少なくとも１人の乗客を入口から出口まで輸送する。入口と出口は共通のステーションに配置され得る。特に、走行路に沿って循環することにより、複数の車両を規則的に移動、すなわち、複数の車両を次々に走行路に送ることができ、それにより、乗客の継続的なスループットを有するアミューズメント乗り物を構成することができ、スループット最適化の能力をさらに高めることができる。

本発明の一態様またはさらなる発展は、（好ましくはインタラクティブな）待機領域が、駅、特に入口領域、したがって、アミューズメント乗り物の少なくとも１つの車両に乗車する前の領域に設けられる。ゲーム、クイズ、その他の競技をインタラクティブな待機領域で開催し、その結果が評価され得る。そして結果に基づいて、乗車中の乗客の職務や役割及び乗車の際の座席が分配され得る。そのような役割は、例えば、指揮官、砲手、操舵手、航海士、船長などであり得る。また、少なくとも１つの車両において、上流で予め決められた座席の配分を行うことで、例えば最前列のような特定の座席を物理的に奪い合うことがなく、搭乗が規制される。また、乗客の待ち時間もより快適にすることができる。代替的または補完的に、支払い機能や待ち行列分割によって座席や役割を割り当てることができる。競技用および／または車両での走行用に端末が配布され、後で、すなわち走行前または走行後に再び回収され得る。

本発明のさらなる展開によれば、水域は少なくとも部分的に進行方向に流れ、車両は水域の流れによって少なくとも部分的にパッシブに推進され、または運ばれ得る。水域の流れは、対応する勾配によって促進され、少なくとも１つの車両が走行路上でアクティブな駆動によって制御されて推進されることがない区間が生じ得る。

本発明のさらなる態様またはさらなる展開は、アミューズメント乗り物の種類に関し、好ましくは、少なくとも１つの乗り物は、レール車両と、少なくとも１人の乗客を収容するための浮遊可能なボートとを有する。浮遊可能なボートは、接続装置によってレール車両に連結され、レール車両の上方でボートを浮遊させることができるとともに、レール車両に対してボートが浮遊した状態での横方向および／または縦方向の動きを制限することが可能である。このように、浮遊可能なボートは十分な浮力を発生する浮遊体として構成されており、少なくとも１人の乗客の許容量に安全係数を加えて自由に浮遊することができる。接続装置は、レール車両の上方に自由に浮上することができる昇降運動を可能にするため、船特有の横方向と縦方向の運動が揺動運動とローリング運動によって可能となり、自然な浮遊運動にほぼ対応することができる。そのため、ボートの浮遊動作はレール車両から機械的に切り離されており、乗客は浮遊することでリアルなボートの乗り心地を感じることができる。

本発明の好ましい更なる実施形態によれば、接続装置は、浮遊状態において、ボートがレール車両に対して横方向および縦方向に±５０°、好ましくは±３０°の角度範囲で移動可能であるように構成されている。接続装置は、その結果、ボートの最大偏向または最大傾斜またはかしぐことが制限され、それによってボートは、乗り物との全行程において安全にガイドされ、転覆が防止される。

本発明の好ましい更なる実施形態は、接続装置が、ボートがレール車両に対して横方向、縦方向及び／又は持ち上げ運動を能動的に行うことができる少なくとも１つのアクチュエータを備える。少なくとも１つのアクチュエータは、好ましくは更なる作用と同期してボートの横方向、縦方向及び／又は持ち上げ方向の動作を実行することができる。

例えば、アミューズメント乗り物の走行路に沿って、再生装置により少なくとも１つのアミューズメント乗り物の乗客にアニメーションを提示することができ、少なくとも１つのアクチュエータは、アニメーションに応じてボートを動かす。これに関して具体例を挙げると、例えば、車両やボートの前に突然モンスターが出現し、その波の衝撃をボートにアクチュエータでシミュレートするようなアニメーションを表現する。特に、少なくとも１つのアクティブな（アニメーションと同期している）駆動装置が車両を進行方向と反対の方向に駆動、すなわち、後退させる場合には、モンスターの波に加えて、それによって生じる流れと車両の回避運動をシミュレートできる。少なくとも１つのアクティブな駆動装置とエフェクトとの間の同期は、アミューズメント乗り物の共通の制御と、アミューズメント乗り物の個々の機構との間の適切な通信インターフェースの両方を介して行うことができる。

本発明のさらなる展開では、接続装置がジョイントロッドを含む。ジョイントロッドは、レール車両とボートを適切なジョイントを介して接続し、レール車両が常に、好ましくは機械的にボートに接続されていることを保証し、したがって、ボートまたはレール車両に関連するボートの位置に対する制御が持続的に保証される。

本発明のさらなる展開では、レール車両に対するボートの位置及び／又は姿勢を固定することができるロック可能なカップリング要素が設けられる。カップリング要素は、軌道の対応する構成により、ボートがレール車両に降ろされたときに、ボートを１つの位置でレール車両に固定し、好ましくは完全に自動でロックする。同様に、カップリング要素は、例えば、不安な乗客がアミューズメント乗り物に乗っている場合に安心感を与えるために、ボートが浮いているときに縦方向および／または横方向の動きを抑制するように構成し得る。また、ロック可能なカップリング要素は、浮遊状態でのボートのターゲットグループに対して適切な動きを可能にするために、ボートが横方向及び／又は縦方向に移動できる角度範囲を、±５°、±１０°、±１５°、±２０°、±２５°、±３０°、±３５°、±４０°、±４５°、又は±５０°までといったより大きい又は小さい角度範囲に制限し得る。

本発明のさらなる一実施形態では、回転ジョイントが設けられ、これによって、ボートをレール車両に対して垂直軸を中心に回転させることができる。垂直軸は、定義上、レール車両のヨー軸となる。回転ジョイントは、ボートをレール車両に対して回転させることができるため、レール車両の進行方向とボートの向きを異ならせることができる。特に、車両がアクティブな駆動によって走行路の進行方向の反対方向に走行するとき、ボートが、乗客が意図した位置で進行方向を向くように回転によって整列されることが有利であり得る。また、アニメーションやパフォーマンスなどのアトラクションができるだけ視界に入るように、ボートの向きを自由に変えることも可能である。

好ましくは、レール車両の垂直軸に関するボートの方向付けは、アクチュエータによって行われ、それによってレール車両に対するボートの回転が制御され、場合によってはエフェクトに同期される。

本発明の別の態様またはさらなる態様では、第１のアクティブな駆動装置と、少なくとも１つの第２のアクティブな駆動装置とが設けられ、少なくとも１つの第２のアクティブな駆動装置は、第１のアクティブな駆動装置とは独立して走行路に沿って少なくとも１つの車両を駆動することが可能である。第１のアクティブな駆動装置と少なくとも１つの第２のアクティブな駆動装置は、異なる構成とすることができ、特に、異なる駆動力を有し得る。例えば、第１のアクティブな駆動装置は連続的に車両を駆動し、第２のアクティブな駆動装置は走行路の一部区間において短時間だけ車両を高速に加速するようにパワーが調整された駆動装置とすることができる。例えば、少なくとも１つの第２の駆動装置の駆動力は、それぞれの車両の駆動力の数倍、特に５倍、１０倍、または１５倍にすることができる。

また、手動による駆動装置を設けることも可能であり、少なくとも１人の乗客に提供される。例えば、少なくとも１つの車両は、乗客が少なくとも１つのアクティブな駆動装置を支援することができるペダル駆動装置を有することができる。また、パドルやボートフックなども用意され得る。

さらに、少なくとも１つの車両は、アクティブな駆動装置の少なくとも１つを結合または結合解除することができる少なくとも１つのカップリング装置を有していると有利である。例えば、車両を短時間で高速に加速するために、カップリング装置は、第１のアクティブな駆動装置を切り離し、第２のアクティブな駆動装置を結合することができる。

また、カップリング装置は、安全技術面の機能も実現する。車両に技術的な障害が発生した場合、車両に収容された少なくとも１人の乗客が安全かつ乾いた足で走行を終えることができることが保証されていなければならない。例えば、カップリング装置はすべてのアクティブな駆動装置を切り離すことができ、車両はレールガイド上を自由に移動し、他の車両に「牽引」されることができる。そして、他の車両が、例えば、停車中の車両を出口、すなわちステーションまで押して行くことができる。代替的に、技術的な障害が発生した場合、出口、すなわちステーションまでの走行を同様に続けるためにカップリング置は駆動装置を切り替えることができる。

本発明のさらなる展開によれば、第１のアクティブな駆動装置及び／又は少なくとも１つの第２のアクティブな駆動装置は、ケーブル駆動装置又はコンベヤチェーン駆動装置、歯車駆動装置又は摩擦車駆動装置とすることができる。アクティブな駆動装置の少なくとも１つがケーブル又はコンベヤチェーン駆動装置である場合、カップリング装置は、それぞれの車両とアクティブな駆動装置の間の結合を行うことができる１つ又は複数のクランプを有し得る。

さらに、歯車駆動装置または摩擦車駆動装置は、ブレード、レールガイドに沿った突出管または管レールを利用することができ、それによって、車両の駆動歯車はブレードの対応する歯部に噛み合い、または車両の１つ以上の駆動摩擦車はブレードと作動的に接続される。

異なる駆動装置を組み合わせることで、個々の駆動装置の長所を組み合わせ、アミューズメント乗り物の望ましい走行プロファイルに応じて、あらゆるシナリオと運転状況を可能にする。例えば、ケーブル駆動装置やコンベヤチェーン駆動装置では、車外に設置したモータを利用できるため、アクセス性、メンテナンス性、操作性が容易で効率的である。特に、推進目的のために車両に電源を供給する必要がないため、場合によっては別の種類の障害を伴う高価な電源が必要でない。

本発明のさらなる発展として、アクティブな駆動装置の少なくとも１つが車両に固定的に配置されている。特に、アクティブな駆動装置の少なくとも１つが、レール車両内またはレール車両上に恒久的に配置されていることが好ましい。アミューズメント乗り物のある意図した運転では、レール車両内の少なくとも１つのアクティブな駆動装置は乗客の視界から隠れたままであり、乗客に対して、車両が走行路に沿った流れの中を自由に走行しているように錯覚させることができる。

本発明のさらなる発展として、車両に、誘導的に、ケーブルによって、バッテリまたはキャパシタ／スーパーキャパシタによって、および／またはスライダによって電気エネルギが供給される。また、燃料電池も使用することができる。特に、総走行距離が５００ｍ程度と短いアミューズメント乗り物では、電気エネルギの供給がケーブル式であれば実現できる。ケーブルは適切な手段でアミューズメント乗り物の上方に張られており、車両への継続的な電力供給を確保することができる。また、走行路に隣接して配置された少なくとも１本の導電体に接触して電気エネルギを伝達するスライダ、いわゆる集電装置も設けられ得る。

本発明の好ましい実施形態によれば、車両はマストを有し、その自由端には、電気エネルギを伝送するための手段が設けられている。特に、マストの自由端にスライダまたはケーブルが取り付けられていることが好ましい。

電力の供給がケーブルの接続によるものである場合、マストはボートではなくレール車両に設置され、そこから突出していることが有利となり得る。ケーブルがマストに好ましくない力を及ぼし、その結果、ボートが傾く可能性がある。

また、電気エネルギの供給がスライダを介して行われる場合、マストはボート上に設置され、ボートから突出することも可能である。マストには航海用具や帆のダミーを有し、マストが自由端のスライダを少なくとも１つの導電体に接触させるという実際の目的を隠し得る。

特に、少なくとも１つの導電体が、少なくとも部分的にアミューズメント乗り物の走行路の上に配置され、電気エネルギの伝達のためにマストの自由端でスライダに接触することができれば有利である。少なくとも１つの導電体は、車両の偏向を考慮して、走行路にわたって配置されるグリッド構造とすることができる。さらに、少なくとも１つの車両のアクティブな駆動装置が必要な場合に、専ら、電気伝導体を設けることが有利である。水流や重力によってパッシブに駆動する区間では、必ずしも電気エネルギの供給は必要ない。このような電気エネルギの供給は、車両のバッテリやキャパシタ／スーパーキャパシタ（キャップやスーパーキャップとも呼ばれる）の充電にも利用することができる。

本発明の更なる有利な実施形態は、走行路が、車両が水域から完全に又は部分的に出現する少なくとも１つの区間を含む。特に、車両が入口および／または出口、すなわちステーションにおいて水域から完全にまたは部分的に出現し、ボートがレール車両上に降ろされ、この状態でカップリング要素によってレール車両にしっかりと結合されると有利である。この対策により、少なくとも１人の乗客が乗り降りする際に、車両が傾いたり、揺れたりしないか、あるいは限られた範囲でしか車両が傾いたり、揺れたりしないことが保証される。

本発明の別の態様または別の好ましい実施形態では、少なくとも１つの車両が制御装置を備え、制御装置が、少なくとも１人の乗客がそれぞれの車両の走行挙動に積極的に影響を与えることを可能にする。制御装置は、例えば、ボートの操舵位置をシミュレートする、車両上の対応する作動要素を有することができ、それによって、少なくとも１人の乗客は、走行の間、一時的または部分的に航海士または舵取り役に代わり、作動要素への対応する入力によってそれぞれの車両の走行挙動に積極的に影響することができる。

本発明のさらに好ましい実施形態では、制御装置が、好ましくは無線で乗客の個人用の携帯端末に接続可能なインターフェースを有し、乗客が個人用の携帯端末を介して車両の走行挙動に積極的に影響を与えることができる。特に、アミューズメント乗り物が乗客の個人用の携帯端末装置用のアミューズメント乗り物の専用アプリを提供し、乗客がアミューズメント乗り物に乗る前に、好ましくはダウンロードして個人用の携帯端末装置にインストールすることができれば、好ましい。アミューズメント乗り物に特化したアプリは、様々なＯＳプラットフォームのアプリストアからダウンロードでき、適切な価格設定により経済的に利用することができる。

アミューズメント乗り物の専用アプリは、乗車中に実行され、個人用の携帯端末装置のインターフェースを介して、乗客からの制御コマンドを制御装置に送信することができる。乗客の制御コマンドは、例えば、個人用の携帯端末を傾けるなどの動作や、手動入力によって生成することができる。

この文脈では、車両の走行挙動は、速度、進行方向、車両の垂直軸周りの回転、縦方向および/または横方向の動き、すなわち、前後左右の揺れ又はローリングとして理解され得る。車両の垂直軸周りの回転、およびボートの縦方向および／または横方向の動きは、接続装置の回転ジョイントの少なくとも１つのアクチュエータ、すなわち少なくとも１つの位置調整要素によって生成することができる。

本発明の更なる有利な構成では、レールガイドは、少なくとも１つのポイントを含んでいる。特に、走行路に沿って、レールガイドの引き込み端がポイントに隣接しているのが好ましく、これにより新しい効果を実現できる。例えば、少なくとも１つの車両は、レールガイドの行き止まりに向かって高速で走行し、引き込み端（行き止まり）の手前で急停止することができる。車両の急制動時に、車両は横軸を中心とした重畳的な動きをすることがある。付随するアニメーションやパフォーマンスを提示手段で見せると同時に、少なくとも１人の乗客が何も気づかないように、好ましくは水域の水面下に隠れてポイントを切り替えることができる。その後、車両は引き込み端から反対方向の走行が続けられ得る。

具体的には、引き込み端に障害物がある場合や、障害物の代わりにレールガイドが曲がって空中で終端する場合などが考えられる。また、人間や架空の人物がレールガイドの上に座って、不具合や故障したレールガイドの溶接作業を行うことも可能である。少なくとも１人の乗客は舞台装置に注意を払い、車両の方向転換をそのように知覚しない。緊張が解放され始めるとすぐに、少なくとも１人の乗客が慣れる必要のある別の走行状況にすでに置かれていて、アミューズメント乗り物の走行の間、緊張が維持され得る。

車両がレール車両とボートを有する場合、ボートが引き込み端の部分の回転ジョイントによってレール車両の垂直軸の周りにアクチュエータによって重畳的に回転され、乗客が以下の走行状況において意図したとおりに進行運動の方向に向けられることが好ましい場合がある。

本発明のさらなる態様または本発明のさらなる展開によれば、レールガイド上を走行可能な少なくとも１つの効果用車両が設けられる。少なくとも１つの効果用車両は、少なくとも１人の乗客を輸送するための少なくとも１つの車両から独立して自律的に移動し、効果用車両は、複数の効果を生成するために使用されて得る。例えば、効果用車両は、追跡する車両、モンスター、海獣、海賊船などを表現することができる。また、効果用車両は「発射魚雷」又は「ブースター」であり得る。

「発射魚雷」又は「ブースター」は、出力が調整された自律走行型のレール車両である。「発射魚雷」又は「ブースター」は、乗客を収容する少なくとも１つの車両に結合され、特に強力に加速させることができる。「発射魚雷」又は「ブースター」は、エンジン音、蒸気、水噴射などの特殊効果を伴いながら、少なくとも１台の車両に連結して加速させることができる。

本発明の有利なさらなる発展は、少なくとも１つの効果用車両が、少なくとも１つのポイントによって、走行路上に誘導され、および／または走行路から遠ざかるように誘導されることができる。少なくとも１台の効果用車両は、初期位置から走行路の部分区間に誘導され、その区間において少なくとも１台の乗客を収容した車両と相互作用することができる。その後、効果用車両をコースから離し、「バイパス」を経由してスタート位置まで走行し、他の車両を待つことも可能である。また、効果用車両は、ランダムに制御され、又は、何度目かの通過時に走行路上の少なくとも１台の車両と相互作用するように送られ得る。

効果用車両は、例えば、その走行路の該当区間で追跡する海賊による敵の襲撃を表現することができる。あるいは、効果用車両は、対応する区間で「発射魚雷」または「ブースター」として機能し、それぞれの車両を加速させ、その後、開始位置に戻って後続車両を待ち得る。

また、水域を有する水上のアミューズメント乗り物として構成される場合には、効果用車両は、水域の水面下に完全に位置するように構成されることが好ましい場合がある。これにより、開始位置でも走行路上でも、効果用車両はアミューズメント乗り物の乗客からは見えず、隠れた状態を保つことができる。

好ましい更なる展開によれば、効果用車両は、物体を作動させるため、及び／又は効果をアニメーション化又は作成するための少なくとも１つのアクチュエータを含み得る。例えば、アクチュエータはモンスターを昇降させることができる。特に、水面下に効果用車両を配置すると、水中から突然、物体やモンスターが出現し、少なくとも１人の乗客を魅了するサプライズ効果を得ることができる。また、少なくとも１つのアクチュエータは、例えば、大砲や水鉄砲を作動させて、敵からの攻撃をシミュレートすることができる。

効果用車両のさらなる展開は、効果用車両に人を乗せることができることである。この人は、アミューズメント乗り物の運営側の従業員であることが好ましく、暴れる海賊、野生の群れ、モンスターなどを表現し、乗客と相互作用し得る。また、この人が大砲や水鉄砲を作動することで、敵の攻撃をリアルに再現することができる。

さらに、少なくとも１つの効果用車両が少なくとも１台の車両のカップリング装置および／またはロック可能なカップリング要素を作動させる、すなわち開閉することができる作動手段を少なくとも１つの効果用車両が有していると有利である。例えば、効果用車両は、カップリング装置を作動させることができ、それによって、少なくとも１つのアクティブな駆動装置を切り離し、対応する車両が効果用車両によってのみ駆動され得る。

また、ロック可能なカップリング要素が効果用車両によって作動されると有利であり、これにより、レール車両に対するボートの位置が固定され、例えば、強い加速の間もボートを安全な位置に保持することができる。

本発明の別の態様または好ましい更なる実施形態によれば、走行路は、水槽を有する区間からなり、水槽内の水位は制御された方法で上昇および下降させることができる。水槽の水位は、例えば水槽の底にあるポンプや水の波（滝など）による水の供給によって、突然または急速に上昇し得る。時間制御や水位超過時に水を抜き、水槽内の水位を下げ得る。例えば、急激な排水は、水門によって実現することができ、これにより車両も走行可能になる。

少なくとも１つの車両がまず水槽へ向かい、その後、水位が制御された方法で上昇し、それによって同時にボートが直ちに水位に追従することが好ましい場合がある。水槽の水を抜くと、走行が急に再開され、排水によって車両が運ばれていくような感覚を味わうことができる。

本発明のさらに有利な実施形態は、レールガイドが少なくとも１つの揺動部分を備え、揺動部分が、好ましくは進行方向に対して横方向の軸を中心に、揺動可能である。特許文献１（ＤＥ １０ ２０１４ １０１ ００７ Ａ１）、特許文献２（ＤＥ １０ ２０１６ １０９ ３７３ Ａ１）または特許文献３（ＤＥ １０ ２０１３ ２２２ ９１０ Ａ１）を参照すると、揺動部はレールガイドの部分を構成し、少なくとも１つの車両は揺動部を構成するレールガイドの部分を走行することができる。その後、揺動部の軸を中心とした回転運動により車両に動きを伝え、車両はアクティブな駆動装置又はパッシブな駆動装置により駆動されて、進行方向で走行路を追従し得る。

本発明の別の好ましい実施形態では、アミューズメント乗り物の走行路の一部が水槽と、少なくとも１つの揺動部を有する。特に、好ましくは、少なくとも１つの揺動部は、水槽内に部分的に配置され、水槽の縁の一部を構成する。水槽の水位を制御しながら上げると、車両は揺動部のレールガイドの部分に乗り上げ、揺動部の回転運動によって対応する車両を水槽の縁の上に「持ち上げる」ことができる。水の波とともに、残りの区間の走行を続けることができる。

本発明のさらなる最終的な態様は、本発明によるアミューズメント乗り物を運転する方法に関するものである。

アミューズメント乗り物の安全な運転を可能にし、個別化可能な体験を提供し、スループットを最適化した運転を可能になる。

少なくとも１人の乗客を乗せ、レールガイドに沿って一方向に走行可能な少なくとも１台の車両を備えたレールガイドを有するアミューズメント乗り物の高度に単純化された説明図である。 図１に係るアミューズメント乗り物の模式的な側面図である。 図１及び図２に係る効果用車両及びアミューズメント乗り物の模式的な側面図である。 引き込み端とポイントのある線路区間を模式的に示した模式的な図である。 水槽と揺動部が設置された線路区間の一部を模式的に示す図である。

以下では、添付図面を参照しながら、本発明によるアミューズメント乗り物、特に水上のアミューズメント乗り物の一実施形態、ならびに３つのさらなる実施形態について詳細に説明する。

以下では，同一または機能的に同一の構成要素には同一の参照符号を付している。なお、個々の図では、わかりやすくするために、同一または機能的に同一の部品にすべて参照番号を付しているわけではない。

図１は、アミューズメント乗り物１を上方から見た高度に簡略化した図である。アミューズメント乗り物１は、自然または人工の水域５を有する水上のアミューズメント乗り物である。人工の水域５は、１つまたは複数の湖、小川、又は急流コースを有していてもよい。アミューズメント乗り物１は、少なくとも１つの（図示しない）ガイドレール、好ましくは２つの平行かつ間隔を置いた（これも図示しない）ガイドレールを有し得るレールガイド１０をさらに備える。レールガイド１０は、少なくとも１台の車両２０のための走行路１１を提供し、これにより、少なくとも１台の車両２０は、レールガイド１０に案内され、走行路１１に沿って一方向に走行することができる。移動方向は、図１において車両２０の中の矢印によって示されており、移動方向は、典型的には水路５の勾配に従う主移動方向に対応し、ステーション９内の出発点から、場合によっては同じくステーション９内の終点までの移動方向が記述されている。

走行路１１は、閉じた円形軌道とすることができ、図示の実施形態に示すように、複数の車両２０が走行路１１に沿って循環的に連続して走行でき、それによって、アミューズメント乗り物１は、乗客の高いスループットと連続運転に対応した構成になっている。

レールガイド１０、すなわち、走行路１１は、複数の急カーブを有してもよく、急カーブは、渓谷又は急流の走行を模擬してもよく、岩、漂流物、島又は他の物体が、水域５内の走行路１１を超えた位置に配置されてもよい。急カーブにより、車両２０は、走行路１１に沿った物体の周りを蛇行し、危険な状況をシミュレートし、急激な方向転換によりサスペンスを提供する。

走行路１１の直線区間は、後に詳述するように、直滑降や車両２０の加速を行うために利用することができる。

図２及び図３に例示的に詳細に示されている少なくとも１台の車両２０は、少なくとも１人の乗客、好ましくは複数の乗客を収容するように構成されている。ステーション９内の入口で、乗客は車両２０に乗り込むことができ、経路を走行し、運転体験を完了した後、乗客は好ましくはステーション９内の出口で車両２０を降りることができる。

乗客は、規則に従って車両内の座席に着座することになっており、車両は、多数の座席列を有し、各々の座席列は、多数の座席が並んで配置され得る。

図２を参照するとわかるように、車両２０は、レール車両３０とボート４０とを有し、ボート４０は、接続装置２５によってレール車両３０に固定的に連結されている。

レール車両３０は、図面に輪郭のみ示される走行・支持車輪３２を有する走行装置３１を備え、走行・支持車輪３２は、レールガイド１０のガイドレール上にレール車両３０を支持している。走行・支持車輪３２は、レール車両３０がレールガイド１０から脱落しないように保持するため、ガイドレールを把持することが好ましい。レール車両３０は、走行・支持車輪３２を有する２つ以上の車軸を有することができ、それぞれの車軸は、回転中心の周りに回転できるようにレール車両３０に対して保持され、これにより特に狭いカーブを通過することが可能である。

ボート４０は、乗客のための座席を有し、最大許容荷重であっても水域５に自由に浮くことができる浮力体を有する。

接続装置２５は、添付図に極めて簡略化して示されており、レール車両３０とボート４０とを機械的に固定的に連結する複数のジョイントロッド２８とを有している。接続装置２５は、ボート４０がレール車両３０に対して典型的な水上運動を行うことを可能にし、これにより、一方ではボート４０がレール車両３０の上方に浮き上がり、他方ではレール車両３０に対するボート４０の浮遊状態においてボート４０の横方向及び／又は縦方向の限定された運動を可能にする。横方向への運動は横軸Ｙを中心とし、縦方向への運動は縦軸Ｘを中心とする。図２、図３では、これらの動きを二重矢印で示している。このレール車両３０に対するボート４０の運動性により、ボート４０は、ローリング動作、チルト動作、またはロッキング動作を行うことができるので、最もリアルなボートの乗り心地が提供される。

接続装置２５は、ボート４０の縦方向および横方向の動きを所定の範囲に制限し、常にアミューズメント乗り物１の安全な運行を確保するとともに、ボート４０を転覆や顕著な横の傾きから保護する。

さらに、接続装置２５は、ボート４０に縦方向または横方向の動きを加えることができる１つまたは複数のアクチュエータ２６を有し得る。アクチュエータ２６は、アミューズメント乗り物１の走行路に沿って乗客に提示され得るアニメーション又はパフォーマンスと同期して制御されてもよく、それによって、少なくとも１つのアクチュエータ２６によるボート４０の動きがアニメーション又はパフォーマンスと協調される。

さらに、図２は、車両２０が、ボート４０をレール車両３０の垂直軸Ｚを中心に回転させることができる回転ジョイント３５を有することを示している。レール車両３０の垂直軸Ｚを中心とするボート４０の回転は、対応するアクチュエータ３６によって実現することができる。

さらに、レール車両３０に対するボート４０の位置及び／又は姿勢を固定することができるロック可能なカップリング要素２７が設けられてもよい。特に、カップリング要素２７は、ボートが傾くことなく、または限られた範囲で傾くすることなく、乗客がボート４０に乗り降りできるように、ステーション９内でボート４０の位置及び／又は姿勢を決定し得る。

アミューズメント乗り物１は、少なくとも１つのアクティブ駆動装置５０をさらに備えてもよく、図２による図示の実施形態例では、アミューズメント乗り物１は、第１のアクティブ駆動装置５０と第２のアクティブ駆動装置６０とを備えている。

第１のアクティブ駆動装置５０は、車両２０に固定配置されるか、またはレール車両３０に固定配置され、任意の構成のモータ５５を有する。好ましくは、モータ５５は、車両２０を、実質的に音を立てずに駆動することを特徴とする電気モータ５５であり、乗客は車両２０のアクティブ駆動装置５０を意識することはない。

第２のアクティブ駆動装置６０は、第１のアクティブ駆動装置５０とは独立して動作させることができ、図示の実施形態では、少なくとも部分的に、車両２０を走行路１１に沿って引っ張るように構成されたケーブル駆動装置６２である。

車両２０は、カップリング装置１５をさらに備え、カップリング装置１５は、クランプ１６及びカップリングを有し、車両２０がアクティブ駆動装置５０、６０間でいつでも切り替えられるようにすることができる。カップリング装置１５は、例えば、クランプ１６によって、車両２０を第２のアクティブ駆動装置６０、すなわち、複数の偏向ローラにより高速でより長い距離にわたって、必要に応じて一定速度で車両を引っ張るように構成されているケーブル駆動装置６２に結合することができる。その際、カップリング装置１５は、第１のアクティブ駆動装置５０から切り離され得る。

また、速度の異なる複数のケーブル駆動装置６２を設け、カップリング装置１５が複数のカップリングのためのクランプを有するようにしてもよい。また、アクティブ駆動装置５０、６０は異なる方向に駆動可能であるため、少なくとも走行路１１に沿った部分において、車両が進行方向と逆向きに走行することが可能となる。

本実施形態では、第１のアクティブ駆動装置５０は、車両２０に固定的に接続されている。駆動装置５０には、車両２０に搭載されたエネルギ貯蔵装置からエネルギが供給され得る。車両２０を動作させるために電気エネルギが必要な場合、電気エネルギは、バッテリによって提供され得る。また、電気エネルギを誘導的に、またはケーブルで走行路１１に沿って車両２０に伝達することも考えられる。キャパシタまたはスーパーキャパシタ、キャップまたはスーパーキャップおよび／または燃料電池も、少なくとも一時的に、車両２０に電気エネルギを供給するために使用することができる。

図２から分かるように、車両２０またはボート４０は、マスト４４や帆４５などの装飾要素だけでなく、航海用計器（図示せず）を備えていてもよい。マストはボート４０から突出し、その自由端４６にループを有し、このループは走行路１１の上方に位置する電気伝導体に接触するように構成されている。

乗客の走行経験を個別化するために、車両２０は、乗客が車両２０を運転中に車両２０の走行挙動に影響を与えることができる制御装置７０を備えてもよい。例えば、操作要素７２を、車両２０上またはボート４０上に設けることができ、これにより、乗客が、部分的または限られた期間に入力によって車両２０の走行挙動に積極的に影響を与えることで、船長または舵取り人の役割に入り込むことができる。例えば、乗客は、車両２０を、加速、減速、後退、前進させ、または、少なくとも１つのアクチュエータ２６によって目的にかうように長手方向および／または横方向からボート４０の進路をそれさせることができる。

インタラクティブな待機領域が、ステーション９、特に入口領域に、すなわち、アミューズメント乗り物１の少なくとも１つの車両２０の走行の前に提供されてもよい。インタラクティブな待機領域では、ゲームやクイズなどの競技を行い、その結果を評価することができる。この結果に基づいて、アミューズメント乗り物１の走行のための座席及び走行中の乗客の役割が配分され得る。

このような役割は、例えば、司令官、航海士、舵取り人、船長などである。また、船長の帽子、制御ユニット用の操作要素すなわち入力端末などのアクセサリーも提供され得る。制御装置７０は、好ましくはワイヤレスで制御信号を受信するように構成されたインターフェース７５を有し得る。乗客は、例えば、乗客からの対応する入力を評価し、インターフェース７５を介して制御装置７０に制御信号を送信するソフトウェアまたはアプリを個人の入力端末８０にインストールすることが可能である。

図３は、図１の模式的な断面図であり、走行路１１の区間において、車両２０の後に効果用車両９０が追従している状態を示している。

効果用車両９０は、好ましくは、走行装置９１と、効果用車両９０をレールガイド１０に支持する回転可能に取り付けられた走行・支持輪９２とを有する自律走行型車両である。効果用車両９０は、好ましくは、または、概ね全体が水域８の水面下を走行し、したがって、乗客から見えないようにされる。効果用車両９０は、対応するアクティブ駆動装置５０、６０によって駆動され得る。

効果用車両９０は、ポイント１３によって初期位置から走行路１１上に誘導され、第２のポイント１３によって走行路１１から離れ、バイパス１４を介して初期位置に戻るように誘導され得る。図１では、バイパス１４を破線で示している。

効果用車両９０は、２つのポイントの間の区間で車両２０と相互作用するように構成され、物体を作動させ、及び／又は効果をアニメーション化し又は作成するためのアクチュエータ９５を含み得る。例えば、アクチュエータは、モンスター９９を昇降させることができる。特に、効果用車両９０が完全に水面下に位置する場合、モンスター９９が水域５から突然出現することができる。また、少なくとも１つのアクチュエータ９５は、例えば海賊船による攻撃を模擬するために、大砲や水鉄砲などを動作させることができる。図示しない更なる展開として、例えば、道路の直線区間での直滑降走行時に車両２０を特に高速に加速させる効果用車両９０を備えることもできる。この目的のために、すでに別の文脈で前述したように、効果用車両９０は、走行路１１上に、および走行路１１から離れるように誘導され得る。効果用車両９０は、車両２０を押すことができる出力が調整された車両である。効果用車両９０は、適切な装飾を施した「ブースター」または「発射魚雷」として車両２０を推進し、その後車両２０から切り離される。このため、効果用車両９０は、車両２０の後方、前方、側方のいずれかに配置され得る。また、複数の効果用車両９０を使用することも可能である。効果用車両９０は、効果用車両９０が少なくとも１つの車両２０のカップリング装置１５及び／又はロック可能なカップリング要素２７を作動させることができる作動手段を含んでいてもよい。例えば、効果用車両９０は、カップリング装置１５を作動させ、それによってアクティブな駆動装置５０、６０を切り離し、ボート４０の速度が再び低下するまでロック可能なカップリング要素２７によってレール車両３０に対して位置および姿勢が固定されるようにしてもよい。

車両２０の減速は、水域５において「ビッグスプラッシュ（大きな水しぶき）」によって行われ得る。このため、レールガイド１０は、まず水域５の水面近くを伸びた後、潜行し、これにより、ボート４０は、水中に潜り、対応する水しぶきを伴う「スプラッシュダウン（水しぶき減速）」を発生させる。

図４は、走行路１１が引き込み端１２を有することができることを示している。引き込み端１２では、アニメーションやパフォーマンスを乗客に提示することができ、水域５の水面下では、ポイント１３が切り替わり、車両２０は進行方向とは逆の方向で走行路の走行を続けることができる。

前述したように、水域５は、湖を有していてもよく、この湖は、走行経路１１に沿った水槽８によって形成され得る。水槽８は、周りを巡る水槽縁部８´を有し、水槽８内の水位を制御して上昇および下降させるための手段をさらに備えている。

図５では、これらの手段は、水槽８の底部の領域にあるバルブと貯水槽によって象徴的に表されているが、本発明では、水槽８内の水位は任意の方法で上昇させることが可能である。例えば、水槽８内の水位を、大量に流れる滝により上昇させ、水を流す水門を開けて昇降させることも可能である。このようにして、例えば、ダムの決壊を表現することができる。

水槽の水位を上下させると、ボート４０はレール車両に対して自由に浮くことができ、水位に追従することができる。走行路１１は水槽縁部８´に通じており、水槽縁部８´の領域には、レールガイド１０の可動部を有する揺動部１８が配置されている。揺動部１８の、レールガイド１０の可動部は、適切なアクチュエータによって、好ましくはレールガイド１０の横方向の少なくとも１つの軸の周りに回動され得る。車両２０が水槽縁部８´を「越える」ために、車両２０はまず揺動部１８の上を走行する。その後、揺動部１８は軸を中心に回動し、車両２０は揺動部１８を超えて走行路１１を普通に走行し続けることができる。図５では、揺動部１８が回動した後の揺動部１８と車両２０は、破線で示されている。図５の破線矢印は、揺動部１８を越える車両２０の走行路を象徴的に示している。

１…アミューズメント乗り物
５…水域
８…水槽
８´…水槽縁部
９…ステーション
１０…レールガイド
１１…走行路
１２…引き込み端
１３…ポイント
１４…バイパス
１５…カップリング装置
１６…クランプ
１８…揺動部
１９…電気伝導体
２０…車両
２５…接続装置
２６…アクチュエータ
２７…カップリング要素
２８…ジョイントロッド
３０…レール車両
３１…走行装置
３２…支持車輪
３５…回転ジョイント
３６…アクチュエータ
４０…ボート
４４…マスト
４５…帆
５０…駆動装置
５５…モータ
６０…駆動装置
６２…ケーブル駆動装置
７０…制御装置
７２…操作要素
７５…インターフェース
８０…入力端末
９０…効果用車両
９１…走行装置
９２…支持車輪
９５…アクチュエータ
９９…怪獣

Ｘ…縦軸
Ｙ…横軸
Ｚ…垂直軸

Claims (32)

1. 少なくとも１つのレールガイド（１０）と、少なくとも１人の乗客を収容する少なくとも１つの車両（２０）とを有し、前記車両（２０）が前記レールガイド（１０）上を前記レールガイド（１０）の所定の方向に走行路（１１）に沿って走行可能なアミューズメント乗り物（１）であって、
   前記少なくとも１つの車両（２０）を駆動する第１のアクティブな駆動装置（５０）と、
   前記第１のアクティブな駆動装置（５０）とは独立して前記少なくとも１つの車両（２０）を駆動する第２のアクティブな駆動装置（６０）と、
   を有し、
   前記少なくとも１つの前記車両（２０）は、前記第１のアクティブな駆動装置又は前記第２のアクティブな駆動装置によって後退することで前記所定の方向に対して少なくとも部分的に反対方向に移動可能であり、
   前記少なくとも１つの車両（２０）は、前記第１のアクティブな駆動装置（５０）及び前記第２のアクティブな駆動装置（６０）の一方と結合をし、及びその結合を切り離すことができ、前記第１のアクティブな駆動装置（５０）からの駆動と前記第２のアクティブな駆動装置（６０）からの駆動とを選択的に切り替え可能である少なくとも１つのカップリング装置（１５）を有している
   ことを特徴とするアミューズメント乗り物（１）。
2. 前記走行路（１１）の前記レールガイド（１０）は、少なくとも部分的に水域（５）内を走行することを特徴とする請求項１に記載のアミューズメント乗り物（１）。
3. 前記走行路（１１）は、少なくとも１つの前記車両（２０）によって前記進行方向に循環的に走行可能であることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のアミューズメント乗り物（１）。
4. 前記水域（５）は、前記進行方向に少なくとも部分的に流れ、前記車両（２０）は、少なくとも部分的に前記水域（５）の流れによって受動的に駆動され、搬送されることができることを特徴とする請求項１乃至請求項３の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
5. 前記車両（２０）は、レール車両（３０）と、少なくとも１人の乗客を収容するための浮遊可能なボート（４０）とを備え、前記ボート（４０）は、接続装置（２５）によって前記レール車両（３０）に連結されており、前記接続装置（２５）は、前記ボート（４０）が前記レール車両（３０）の上に浮くことを可能にするとともに、前記ボート（４０）が浮いた状態で、前記レール車両（３０）に対する前記ボート（４０）の横方向軸および／または縦方向軸の周りの限定された回転運動を可能にすることを特徴とする請求項１乃至請求項４の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
6. 前記ボート（４０）の浮遊状態において、前記ボート（４０）は、前記レール車両（３０）に対して±５０°の角度範囲で前記ボート（４０）の横方向軸および／または縦方向軸の周りに回転運動可能であることを特徴とする請求項５に記載のアミューズメント乗り物（１）。
7. 前記接続装置（２５）は、少なくとも１つのアクチュエータ（２６）を有し、前記アクチュエータ（２６）により前記ボート（４０）が前記レール車両（３０）に対して前記ボート（４０）の横方向軸、縦方向軸の周りの回転運動、または持ち上げ方向の運動を能動的に行うことができることを特徴とする請求項５又は請求項６に記載のアミューズメント乗り物（１）。
8. 前記接続装置（２５）は、ジョイントロッド（２８）を有することを特徴とする請求項５乃至請求項７の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
9. 前記レール車両（３０）に対する前記ボート（４０）の位置および／または姿勢を固定することができるロック可能なカップリング要素（２７）が設けられていることを特徴とする請求項５乃至請求項８の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
10. 前記ボート（４０）が垂直軸（Ｚ）を中心に前記レール車両（３０）に対して回転可能にする回転ジョイント（３５）が設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項９の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
11. アクチュエータ（３６）が設けられ、前記アクチュエータ（３６）により、前記ボート（４０）が前記レール車両（３０）に対して垂直軸（Ｚ）を中心に回転可能であることを特徴とする請求項１乃至請求項１０の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
12. 第１のアクティブな駆動装置（５０）および／または第２のアクティブな駆動装置（６０）は、ケーブル駆動装置（６２）、コンベヤチェーン駆動装置、歯車駆動装置、摩擦車輪駆動装置、ラック・ピニオン駆動装置、リニア同期駆動装置、リニア誘導駆動装置、または磁気駆動装置であることを特徴とする請求項１乃至請求項１１の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
13. アクティブな駆動装置（５０、６０）の少なくとも１つは、前記車両に固定的に配置されていることを特徴とする請求項１乃至請求項１２の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
14. 前記車両（２０）には、誘導的に、ケーブルが接続されて、スライダ（４９）および／または、少なくとも１つのバッテリ、スーパーキャパシタ、燃料電池によって、電気エネルギが供給されることを特徴とする請求項１乃至請求項１３の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
15. 前記車両（２０）は、電気エネルギを伝達するための手段を有するマスト（４４）を有することを特徴とする請求項１乃至請求項１４の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
16. 少なくとも１つの電気導体（１９）が、少なくとも部分的に走行路（１１）の上に配置され、マスト（４４）上の手段が、電気エネルギを伝送するために少なくとも１つの電気導体（１９）に接触することを特徴とする請求項１乃至請求項１５の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
17. 前記走行路（１１）は、前記車両（２０）が水域から完全にまたは部分的に出現する少なくとも１つの部分を有することを特徴とする請求項１乃至請求項１６の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
18. 前記車両（２０）は制御装置（７０）を有し、前記制御装置（７０）は、少なくとも１人の乗客が前記車両（２０）の走行挙動に積極的に影響を与えることを可能にすることを特徴とする請求項１乃至請求項１７の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
19. 制御装置（７０）は、乗客の個人用の入力端末（８０）に接続可能なインターフェース（７５）を有し、前記乗客は、前記個人用の入力端末（８０）を介して前記車両（２０）の走行挙動に積極的に影響を与えることができることを特徴とする請求項１乃至請求項１８の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
20. 制御装置（７０）は、制限された期間にまたは部分的に前記車両（２０）の走行挙動に影響を与えることを可能にすることを特徴とする請求項１乃至請求項１９の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
21. 走行挙動は、速度、進行方向、垂直軸、縦方向軸、および/または横方向軸の周りの回転運動に関するものであることを特徴とする請求項１８乃至請求項２０に記載のアミューズメント乗り物（１）。
22. 前記レールガイド（１０）は、少なくとも１つのポイント（１３）を有することを特徴とする請求項１乃至請求項２１の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
23. 前記少なくとも１つのレールガイド（１０）上を走行可能な少なくとも１つの効果用車両（９０）を有することを特徴とする請求項９に記載のアミューズメント乗り物（１）。
24. 少なくとも１つの効果用車両（９０）は、少なくとも１つのポイント（１３）により、前記走行路（１１）へ、および／または前記走行路（１１）から外へ誘導されることができることを特徴とする請求項２３に記載のアミューズメント乗り物（１）。
25. 少なくとも１つの効果用車両（９０）は、前記少なくとも１つの車両（２０）を加速し、または押すように構成されていることを特徴とする請求項２３又は請求項２４に記載のアミューズメント乗り物（１）。
26. 効果用車両（９０）は、完全に水域（５）の水面下を走行するように構成されていることを特徴とする請求項２３乃至請求項２５の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
27. 効果用車両（９０）は、物体を移動すること、および／または、効果のアニメーション化をすることのための少なくとも１つのアクチュエータを有することを特徴とする請求項２３乃至請求項２６の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
28. 前記カップリング装置（１５）、および／または、前記カップリング要素（２７）を作動させることができる作動手段を前記効果用車両（９０）が有していることを特徴とする請求項２３乃至請求項２７の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
29. 前記走行路（１１）は、水槽（８）を有する部分を有し、前記水槽（８）内の水域（５）の水位が制御されて昇降可能であることを特徴とする請求項１乃至請求項２８の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
30. 前記レールガイド（１０）は、少なくとも１つの揺動部（１８）を有し、前記揺動部（１８）は、前記車両（２０）を前記車両（２０）の横方向軸の周りに揺動可能であることを特徴とする請求項１乃至請求項２９の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物（１）。
31. 水槽（８）内で所定の水位に達すると前記車両（２０）は、揺動部（１８）を介して進行方向への走行を継続することを特徴とする請求項２９又は請求項３０に記載のアミューズメント乗り物（１）。
32. 請求項２３乃至請求項２８の何れか一項に記載のアミューズメント乗り物のための効果用車両（９０）。