JP7448877B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7448877B2
JP7448877B2 JP2020013299A JP2020013299A JP7448877B2 JP 7448877 B2 JP7448877 B2 JP 7448877B2 JP 2020013299 A JP2020013299 A JP 2020013299A JP 2020013299 A JP2020013299 A JP 2020013299A JP 7448877 B2 JP7448877 B2 JP 7448877B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
dot
range
sub
scanning direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020013299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021119038A (ja
Inventor
覚 荒金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2020013299A priority Critical patent/JP7448877B2/ja
Priority to US17/160,822 priority patent/US11383527B2/en
Publication of JP2021119038A publication Critical patent/JP2021119038A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7448877B2 publication Critical patent/JP7448877B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2135Alignment of dots
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/145Arrangement thereof
    • B41J2/155Arrangement thereof for line printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2146Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding for line print heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/21Line printing

Description

本明細書は、複数のノズルを有するヘッドユニットを記録媒体に対して相対的に主走査方向に移動させつつ記録媒体に液滴を吐出してドットを形成する形成処理と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送処理とを、それぞれ複数回実行することによってドットパターンを形成する技術に関する。
従来から、複数のノズルを有するヘッドユニットのノズルからインクを吐出して画像を印刷するプリンタが知られている。特許文献1は、以下のプリンタを提案している。ヘッドの下面には、90個のノズルを備えるイエロインクのノズル列と、180個のノズルを備えるシアンインクノズル列と、が形成されている。ヘッドの移動中にインクが吐出されることによって、移動方向に沿ったドット列(ラスタライン)が紙に形成される。ここで、ヘッドの1回の移動中には、シアンインクノズル列は、奇数列、または、偶数列の画素にドットを形成し、イエロインクノズル列は、奇数列と偶数列の両方にドットを形成する。シアンインクのドット列は、2回の移動によって完成し、イエロインクのドット列は、1回の移動によって完成する。このように、シアンインクのラスタラインは、オーバーラップ印刷に従って形成され、イエロインクのラスタラインは、バンド印刷に従って形成される。
特開2007-296748号公報
ところで、ノズル数がインクの種類に応じて異なる場合、印刷の速度は、少ないノズル数によって制限される。このような課題は、インクを用いて画像を印刷する技術に限らず、液滴を吐出してドットを形成する技術に共通する課題であった。
本明細書は、ドットパターン形成の速度を向上できる技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]液滴吐出装置であって、副走査方向の位置が互いに異なるとともに第1液の液滴である第1種液滴を吐出するように構成されたX個(Xは2以上の整数)の第1種ノズルと、前記副走査方向の位置が互いに異なるとともに第2液の液滴である第2種液滴を吐出するように構成されたW個(Wは1以上X未満の整数)の第2種ノズルと、を有するヘッドユニットと、記録媒体に対して前記副走査方向に垂直な主走査方向に前記ヘッドユニットを相対的に移動させる主走査を実行する移動装置と、前記ヘッドユニットに対して前記副走査方向に前記記録媒体を搬送する副走査を実行する搬送装置と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記ヘッドユニットと前記移動装置と前記搬送装置とを制御することによって、前記ヘッドユニットを前記記録媒体に対して相対的に前記主走査方向に移動させつつ前記記録媒体に液滴を吐出してドットを形成する形成処理と、前記記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送処理とを、それぞれ複数回実行し、前記制御部は、T回(Tは1以上の整数)の前記形成処理によって第1のドットパターンを形成するためのデータであって、前記第1種液滴が吐出される領域である先行第1種ドット領域と、前記第2種液滴が吐出される領域である先行第2種ドット領域と、を示す第1データを生成する第1データ生成処理と、前記第1のドットパターンの形成に続いてU回(Uは1以上の整数)の前記形成処理によって第2のドットパターンを形成するためのデータであって、前記第1種液滴が吐出される領域である後続第1種ドット領域と、前記第2種液滴が吐出される領域である後続第2種ドット領域と、を示す第2データを生成する第2データ生成処理と、を実行し、前記先行第1種ドット領域の前記副走査方向の範囲である先行第1種ドット範囲と、前記後続第1種ドット領域の前記副走査方向の範囲である後続第1種ドット範囲とが、重複する部分を、第1種重複ドット範囲と定義し、前記先行第2種ドット領域の前記副走査方向の範囲である先行第2種ドット範囲と、前記後続第2種ドット領域の前記副走査方向の範囲である後続第2種ドット範囲とが、重複する部分を、第2種重複ドット範囲と定義し、前記制御部は、前記第1種重複ドット範囲及び前記第2種重複ドット範囲を形成するための第1条件が満たされるか否かを判断する第1判断処理と、前記第2種重複ドット範囲を形成せずに前記第1種重複ドット範囲を形成するための第2条件が満たされるか否かを判断する第2判断処理と、を実行し、前記制御部は、前記第2条件が満たされると判断される場合に前記第1種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する前記形成処理の回数が、前記第1条件が満たされると判断される場合に前記第1種重複ドット範囲の領域または前記第2種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する前記形成処理の回数よりも少なくなるように、前記第1データと前記第2データとを、前記第1データ生成処理と前記第2データ生成処理とによって生成する、液滴吐出装置。
この構成によれば、第1条件が満たされると判断される場合には、先行第1種ドット範囲と後続第1種ドット範囲とが第1種重複ドット範囲を含み、先行第2種ドット範囲と後続第2種ドット範囲とが第2種重複ドット範囲を含むので、先行第1種ドット範囲と後続第1種ドット範囲との境界が目立つことは、抑制され、先行第2種ドット範囲と後続第2種ドット範囲との境界が目立つことは、抑制される。また、第2種重複ドット範囲を形成せずに第1種重複ドット範囲を形成するための第2条件が満たされると判断される場合に第1種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する形成処理の回数が、第1種重複ドット範囲及び第2種重複ドット範囲を形成するための第1条件が満たされると判断される場合に第1種重複ドット範囲の領域または第2種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する形成処理の回数よりも少なくなるように、第1データと第2データとが生成されるので、第2の場合には、第1の場合と比べて、ドットパターン形成の速度を向上できる。
[適用例2]
適用例1に記載の液滴吐出装置であって、
前記第1種重複ドット範囲のうちの前記副走査方向側の端を含む所定サイズの部分である第1部分範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いて形成すべきドットパターンであり、前記第1種重複ドット範囲のうちの前記第1部分範囲を除いた残りの部分である第2部分範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いずに形成すべきドットパターンである第3条件が満たされるか否かを判断する第3判断処理を実行し、
前記制御部は、前記第3条件が満たされる場合、前記U回の前記形成処理を用いずに、前記T回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって前記第1部分範囲内の前記第2種液滴の複数のドットを形成する前記第1データを前記第1データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例3]
適用例1または2に記載の液滴吐出装置であって、
前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
前記第1のドットパターンのうち前記第1種重複ドット範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いずに前記第1種液滴を用いて形成すべきドットパターンであり、前記第2のドットパターンのうち前記第1種重複ドット範囲の前記下流方向側に接続された部分が前記第2種液滴を用いて形成すべきドットパターンである場合、前記制御部は、前記第1種重複ドット範囲の前記副走査方向側の端のドットラインのドットを、前記第2種ノズルと共通の前記副走査方向の位置に配置された前記第1種ノズルによって形成する前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例4]
適用例1から3のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
前記U回の形成処理のうち1回目の形成処理が行われる場合に、前記第1種重複ドット範囲よりも前記副走査方向側に位置する前記第1種ノズルの総数を、外ノズル数と定義し、
前記制御部は、前記第2条件が満たされると判断される場合には、前記第1条件が満たされると判断される場合と比べて、前記外ノズル数よりも少なくなるように、前記第1データと前記第2データとを、前記第1データ生成処理と前記第2データ生成処理とによって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例5]
適用例4に記載の液滴吐出装置であって、
前記X個の第1種ノズルの前記副走査方向のX個の位置であるX個の第1種位置は、第1ピッチで等間隔に配置され、
前記W個の第2種ノズルの前記副走査方向のW個の位置であるW個の第2種位置は、前記第1ピッチのF倍(Fは2以上の整数)である第2ピッチで等間隔に配置され、
前記第1のドットパターンと前記第2のドットパターンとの前記副走査方向のドットの解像度は、前記第1ピッチに対応する解像度と同じであり、
前記第1種重複ドット範囲は、前記副走査方向に並ぶF×L本(Lは1以上の整数)のドットラインで構成され、
前記制御部は、前記第1条件が満たされると判断される場合に、前記U回の形成処理のうち1回目の形成処理と2回目の形成処理との間の前記搬送処理の搬送量であって前記第2ピッチよりも大きな搬送量を示す前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例6]
適用例1から5のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
前記制御部は、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合に、前記先行第1種ドット範囲のうち前記下流方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、前記先行第2種ドット範囲のうち前記下流方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンとを、前記U回の前記形成処理を用いずに、前記T回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって形成する前記第1データを前記第1データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例7]
適用例1から4のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
前記T回の前記形成処理と前記U回の前記形成処理との間の前記搬送処理の搬送量を、特定搬送量と定義し、
前記制御部は、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合には、前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていないと判断される場合と比べて、大きな前記特定搬送量を示す前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例8]
適用例1から7のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
前記制御部は、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合に、前記後続第1種ドット範囲のうち前記副走査方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、前記後続第2種ドット範囲のうち前記副走査方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンとを、前記T回の前記形成処理を用いずに前記U回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって形成する前記第2データを前記第2データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
[適用例9]
適用例1から8のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
前記制御部は、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続され、前記第2のドットパターンの前記副走査方向側の端を含む所定幅の部分である端部分ドットパターンが前記第2種液滴を用いずに前記第1種液滴を用いて形成すべきドットパターンである第3条件が満たされるか否かを判断する第6判断処理と、
前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続され、前記端部分ドットパターンが前記第1種液滴と前記第2種液滴とを用いて形成すべきドットパターンである第4条件がみたされるか否かを判断する第7判断処理と、
を実行し、
前記端部分ドットパターンの形成のための前記形成処理で用いられる前記第1種ノズルの総数を、特定ノズル数と定義し、
前記制御部は、前記第3条件が満たされると判断される場合には、前記第4条件が満たされると判断される場合と比べて、大きな前記特定ノズル数で前記端部分ドットパターンを形成する前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
液滴吐出装置。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液滴の吐出を実行する実行部の制御方法および制御装置、実行部を制御するための制御データの生成方法および生成装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
液滴吐出装置の実施例である複合機200の説明図である。 印刷実行部400の概略図である。 ヘッド410の構成を示す透視図である。 印刷の概要の説明図である。 印刷処理の例を示すフローチャートである。 印刷データ生成処理の例を示すフローチャートである。 印刷データ生成処理の例を示すフローチャートである。 重複ドット範囲決定処理の例を示すフローチャートである。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。 パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。
A.第1実施例:
A1.装置構成:
図1は、液滴吐出装置の実施例である複合機200の説明図である。複合機200は、制御部299と、スキャナ部280と、印刷実行部400と、を有している。制御部299は、プロセッサ210と、記憶装置215と、画像を表示する表示部240と、ユーザによる操作を受け入れる操作部250と、通信インタフェース270と、を有している。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を含んでいる。
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置230は、例えば、フラッシュメモリである。
不揮発性記憶装置230は、プログラム232を格納している。プロセッサ210は、プログラム232を実行することによって、種々の機能を実現する(詳細は、後述)。プロセッサ210は、プログラム232の実行に利用される種々の中間データを、記憶装置(例えば、揮発性記憶装置220、不揮発性記憶装置230のいずれか)に、一時的に格納する。本実施例では、プログラム232は、複合機200の製造者によって、ファームウェアとして、不揮発性記憶装置230に予め格納されている。
表示部240は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの、画像を表示する装置である。操作部250は、表示部240上に重ねて配置されたタッチパネル、ボタン、レバーなどの、ユーザによる操作を受け取る装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するためのインタフェースである(例えば、USBインタフェース、有線LANインタフェース、IEEE802.11の無線インタフェース)。
スキャナ部280は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に原稿等の対象物を読み取る読取装置である。スキャナ部280は、読み取った画像(「読取画像」と呼ぶ)を表す読取データを生成する(例えば、RGBのビットマップデータ)。
印刷実行部400は、用紙(印刷媒体の一例)上に画像を印刷する装置である。本実施例では、印刷実行部400は、ヘッドユニット410(単にヘッド410とも呼ぶ)と、ヘッド駆動部420と、移動装置430と、搬送装置440と、インク供給部450と、これらの要素410、420、430、440、450を制御する制御回路490と、を有している。印刷実行部400は、シアンCとマゼンタMとイエロYとブラックKとのそれぞれのインクを用いるインクジェット式の印刷装置である。制御回路490は、例えば、モータなどを駆動する専用の電気回路で構成されている。制御回路490は、コンピュータを含んでもよい。
制御部299は、ユーザによって選択された画像データを用いて印刷データを生成し、生成した印刷データを用いて印刷実行部400に画像を印刷させることができる。ユーザは、読取データや、外部記憶装置(例えば、通信インタフェース270に接続されたメモリーカード)に格納された画像データを、選択できる。また、制御部299は、複合機200に接続された他の外部装置によって供給された印刷データを用いて、印刷実行部400に画像を印刷させることができる。
図2は、印刷実行部400の概略図である。移動装置430は、キャリッジ433と、摺動軸434と、ベルト435と、複数個のプーリ436、437と、を備えている。キャリッジ433は、ヘッド410を搭載する。摺動軸434は、キャリッジ433を主走査方向(Dx方向に平行な方向)に沿って往復動可能に保持する。ベルト435は、プーリ436、437に巻き掛けられ、一部がキャリッジ433に固定されている。プーリ436は、図示しない主走査モータの動力によって回転する。主走査モータがプーリ436を回転させると、キャリッジ433が摺動軸434に沿って移動する。これによって、用紙PMに対して主走査方向に沿ってヘッド410を往復動させる主走査が実現される。
搬送装置440は、用紙PMを保持しつつ、ヘッド410に対して主走査方向に垂直なDy方向に用紙PMを搬送する。以下、Dy方向を、搬送方向Dyとも呼ぶ。また、Dy方向を、+Dy方向とも呼び、+Dy方向の反対方向を、-Dy方向とも呼ぶ。+Dx方向と-Dx方向とについても、同様である。用紙PM上の画像の印刷は、用紙PM上の+Dy方向側から-Dy方向側に向かって進行する。以下、+Dy方向を、上流方向とも呼び、-Dy方向を、下流方向とも呼ぶ。
搬送装置440は、ヘッド410のインクを吐出する面に対向する位置に配置されるとともに、用紙PMを支持するように構成されたプラテンPTと、それぞれがプラテンPT上に配置された用紙PMを保持するように構成された第1ローラ441と第2ローラ442と、ローラ441、442を駆動する図示しないモータと、を備えている。第1ローラ441は、ヘッド410よりも-Dy方向側に配置され、第2ローラ442は、ヘッド410よりも+Dy方向側に配置されている。用紙PMは、図示しない用紙トレイから、図示しない給紙ローラによって、搬送装置440に供給される。搬送装置440に供給された用紙PMは、第1ローラ441と、第1ローラ441に対となる図示しない従動ローラの間に挟まれ、これらローラによって副走査方向Dy側に搬送される。搬送された用紙PMは、第2ローラ442と、第2ローラ442に対となる図示しない従動ローラの間に挟まれ、これらローラによって副走査方向Dy側に搬送される。搬送装置440は、モータの動力でこれらのローラ441、442を駆動することによって、用紙PMを搬送方向Dyに搬送する。以下、用紙PMを搬送方向Dyに移動させる処理を、副走査、または、搬送処理とも呼ぶ。搬送方向Dyを、副走査方向Dyとも呼ぶ。図中のDz方向は、2つの方向Dx、Dyに垂直に、プラテンPTからヘッド410へ向かう方向である。
インク供給部450は、ヘッド410にインクを供給する。インク供給部450は、カートリッジ装着部451と、チューブ452と、バッファタンク453と、を備えている。カートリッジ装着部451には、内部にインクが収容された容器である複数個のインクカートリッジKC、YC、CC、MCが着脱可能に装着され、これらのインクカートリッジからインクが供給される。バッファタンク453は、キャリッジ433において、ヘッド410の上方に配置され、ヘッド410に供給すべきインクをCMYKのインクごとに一時的に収容する。チューブ452は、カートリッジ装着部451とバッファタンク453との間を接続するインクの流路となる可撓性の管である。各インクカートリッジ内のインクは、カートリッジ装着部451、チューブ452、バッファタンク453を介して、ヘッド410に供給される。
図3は、-Dz方向を向いて見たヘッド410の構成を示す透視図である。図中では、図2とは異なり、副走査方向Dyは、上を向いている。ヘッド410の-Dz方向側の面であるノズル形成面411には、上述したK、Y、C、Mの各インクを吐出するノズル群NK、NY、NC、NMが形成されている。各ノズル群は、複数個のノズルNZを含んでいる。1つのノズル群の複数個のノズルNZの間では、副走査方向Dyの位置が互いに異なっている。ノズル群NK、NY、NC、NMの主走査方向の位置は、互いに異なっている。図3の例では、ノズル群NK、NY、NC、NMは、+Dx方向に向かって、この順番に並んでいる。
本実施例では、ブラックKのノズル群NKでは、複数のノズルNZの副走査方向Dyの位置は、等間隔に第1ノズルピッチNPaで配置されている。YCMのノズル群NY、NC、NMでは、複数のノズルNZの副走査方向Dyの位置は、等間隔に第2ノズルピッチNPbで配置されている。ピッチNPa、NPbは、副走査方向Dyに隣り合う2個のノズルNZの間の副走査方向Dyの位置の差である。本実施例では、第2ノズルピッチNPbは、第1ノズルピッチNPaのF倍(Fは2以上の整数)である。図3の例では、F=3である。
図中には、各ノズル群NK、NY、NC、NMにおける最も上流側(+Dy方向側)に位置する最上流ノズルNZKu、NKYu、NZCu、NZMuが示されている。本実施例では、最上流ノズルNZKu、NKYu、NZCu、NZMuの間で、副走査方向Dyの位置は同じである。図中には、複数個のノズルセットNZaが示されている。ノズルセットNZaは、4個のノズル群NK、NY、NC、NMから1個ずつ選択された4個のノズルNZで構成されており、副走査方向Dyの同じ位置に配置された4個のノズルNZのセットである(以下、ノズルセットNZaを、同位置セットNZaとも呼ぶ)。上述したように、第2ノズルピッチNPbは、第1ノズルピッチNPaのF倍である。従って、ブラックKのノズル群NKの複数のノズルNZを-Dy方向に向かって辿る場合に、F個のノズルNZ毎に1組の同位置セットNZaが形成される。
また、本実施例では、YCMのノズル群NY、NC、NMのそれぞれのノズルNZの総数は同じWである。また、ブラックKのノズル群NKのノズルNZの総数は、Xである。そして、本実施例では、Xは、WのF倍である。従って、ノズル群NK、NY、NC、NMは、副走査方向Dyに並ぶW個のノズルセットNZbを形成する。各ノズルセットNZbは、1個の同位置セットNZaと、その同位置セットNZaの-Dy方向側に続く「F-1」個のブラックKのノズルNZと、で構成される(以下、ノズルセットNZbを、基準セットNZbとも呼ぶ)。図3の例では、1組のノズルセットNZbは、1組の同位置セットNZaとブラックKの追加の2個のノズルNZとで構成される。なお、Xは2以上の整数である。Wは、1以上X未満の整数である。ブラックKのX個のノズルNZのうちW個のノズルNZ(ここでは、W個の同位置セットNZaのノズルNZ)の副走査方向Dyの位置は、W個のカラー(例えば、シアンC)のノズルNZの副走査方向Dyの位置と、それぞれ同じである。
各ノズルNZは、ヘッド410の内部に形成されたインク流路(図示省略)を介してバッファタンク453(図2)に接続されている。各インク流路には、インクを吐出させるためのアクチュエータ(図示省略。例えば、ピエゾ素子、ヒータなど)が設けられている。
ヘッド駆動部420(図1)は、移動装置430による主走査中にヘッド410内の各アクチュエータを駆動する電気回路を含んでいる。これによって、用紙PM上にヘッド410のノズルNZからインクが吐出されて、ドットが形成される。以下、ヘッドユニット410を主走査方向に移動させつつ用紙PMにインク滴を吐出してドットを形成する処理を、形成処理とも呼ぶ。ヘッド410とヘッド駆動部420と移動装置430とは、形成処理を行うことによって、用紙PM上に画像を形成する。
A2.印刷の概要:
図4は、印刷実行部400による印刷の概要の説明図である。図中には、用紙PMに印刷される対象画像OIが示されている。対象画像OIは、対象画像OIの+Dy方向側の端から-Dy方向(より一般的には、副走査方向Dy)に並ぶ複数個のバンド画像BI1~BI3を含んでいる。各バンド画像BI1~BI3の形状は、主走査方向(ここでは、方向Dxに平行な方向)に延びる矩形状である。各バンド画像の副走査方向Dyの幅は、対象画像OIに応じて変化し得る。各バンド画像BI1~BI3は、1回または複数回の形成処理で印刷される。以下、1回の形成処理を、「パス処理」または、単に「パス」とも呼ぶ。各形成処理において、ヘッド410は、双方向の主走査方向(+Dx方向と、-Dx方向)のいずれかの方向に移動する。ここで、+Dx方向の形成処理と-Dx方向の形成処理とが、交互に行われてよい(双方向印刷とも呼ばれる)。これに代えて、形成処理でのヘッド410の移動方向は、予め決められた1つの方向であってもよい。
複数のバンド画像は、対象画像OIの+Dy方向側の端のバンド画像から、-Dy方向に向かって1つずつ順番に、印刷される。このように、形成処理と搬送処理とは、それぞれ複数回実行される。図4の例では、隣り合う2個のバンド画像のそれぞれの副走査方向Dyの範囲は、互いに一部分が重なっている。図中の重複範囲Roは、互いに隣接する2個のバンド画像のそれぞれの副走査方向Dyの範囲が重なる範囲を示している。例えば、最も+Dy方向側の重複範囲Roは、第1バンド画像BI1の副走査方向Dyの範囲と第2バンド画像BI2の副走査方向Dyの範囲とが重なる範囲である。このような重複範囲Roに含まれる画像の形状は、主走査方向に延びる矩形状である。本実施例では、各重複範囲Roの副走査方向Dyの幅は、予め決められた固定値である。なお、重複範囲Roに含まれる複数のドットは、2個のバンド画像に分配されて印刷される。すなわち、上流側(+Dy方向側)のバンド画像の印刷時に、重複範囲Ro内の複数のドットのうちの一部の複数のドットが印刷される。そして、下流側(-Dy方向側)のバンド画像の印刷時に、重複範囲Ro内の複数のドットのうちの残りの複数のドットが印刷される。これにより、上流側(+Dy方向側)のバンド画像と下流側(-Dy方向側)のバンド画像との境界(すなわち、重複範囲Ro)において、印刷される色の不具合(例えば、白筋や濃度のむら)を抑制できる。なお、後述するように、本実施例では、隣り合う2個のバンド画像のそれぞれの副走査方向Dyの範囲が互いに重なるか否かは、画像に応じて判断される。
図5は、印刷処理の例を示すフローチャートである。以下、複合機200の制御部299が、ユーザからの印刷指示に応じて、図5の処理を開始することとする。プロセッサ210は、プログラム232に従って、図5の処理を実行する。印刷指示の入力方法は、任意の方法であってよい。本実施例では、ユーザは、操作部250(図1)を操作することによって、印刷指示を入力する。印刷指示は、印刷用の対象画像を表す対象画像データを指定する情報を含んでいる。対象画像データは、種々のデータであってよく、例えば、記憶装置215(例えば、不揮発性記憶装置230)に格納済みの画像データであってよい。
S110では、プロセッサ210は、印刷指示で指定された対象画像データを取得する。本実施例では、対象画像データとして、ビットマップデータが用いられる。また、対象画像データの各画素の画素値は、0から255までの256階調のR(赤)G(緑)B(青)の階調値で表されていることとする。印刷指示によって指定された画像データがJPEGデータである場合、プロセッサ210は、JPEGデータを展開することによって、対象画像データを取得する。印刷指示によって指定された画像データの形式がビットマップ形式とは異なる形式である場合(例えば、EMF(Enhanced Meta File)形式)、プロセッサ210は、データ形式を変換(例えば、ラスタライズ)することによって生成されるビットマップデータを、対象画像データとして用いる。
S150では、プロセッサ210は、対象画像データの解像度(すなわち、画素密度)を変換する処理を実行して、印刷用の予め決められた解像度の対象画像データを生成する。以下、印刷用の解像度の画素を、印刷画素とも呼ぶ。対象画像データの解像度が印刷解像度と同じである場合、S150は、省略される。
S160では、プロセッサ210は、対象画像データの色変換処理を実行する。色変換処理は、対象画像データの色値(本実施例では、RGB値)を、インク色空間の色値に変換する処理である。インク色空間は、印刷に利用可能な複数種類のインクの色に対応する色空間である(本実施例では、CMYK色空間)。プロセッサ210は、対象画像データの色空間の色値とインク色空間の色値との対応関係を示す色変換プロファイル(図示せず)を参照して、色変換処理を実行する。本実施例では、色変換プロファイルは、ルックアップテーブルである。
S170では、プロセッサ210は、色変換済の対象画像データのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理は、例えば、誤差拡散法や、ディザマトリクスを用いる方法など、種々の方法の処理であってよい。ハーフトーン処理によって、色成分ごと、かつ、印刷画素ごとに、ドットの形成状態を示すドットデータが生成される。ドットの形成状態は、印刷によって形成すべきドットの状態であり、本実施例では、「ドット有り」と「ドット無し」とのうちのいずれかである。これに代えて、ドットの形成状態は、互いにドットサイズが異なる2以上のドット有りの状態を含む3以上の状態(例えば、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「ドット無し」)から選択されてもよい。いずれの場合も、ドットデータは、ドット形成状態に対応する値を示している。
S180では、プロセッサ210は、ドットデータを用いて、印刷データを生成する。印刷データは、印刷実行部400(図1)の制御回路490によって解釈可能なデータ形式のデータである。S180の処理の詳細については、後述する。S190では、プロセッサ210は、印刷データを印刷実行部400に出力する。S195では、印刷実行部400の制御回路490は、印刷データに従って印刷実行部400を制御することによって、画像を印刷する。そして、図5の処理が終了する。
図6は、印刷データ生成処理の例を示すフローチャートである。図4で説明したように、隣り合う2個のバンド画像の副走査方向Dyの範囲は、互いに一部分が重なり得る。プロセッサ210は、隣り合う2個のバンド画像を、処理対象のバンド画像である対象バンドペアとして選択する。以下、処理対象の2個のバンド画像のうち、上流側(+Dy方向側)のバンド画像を「先行バンド画像」、または、単に「先行バンド」とも呼び、下流側(-Dy方向側)のバンド画像を「後続バンド画像」、または、単に「後続バンド」とも呼ぶ。図4で説明したように、複数のバンド画像は、上流側(+Dy方向側)から下流側(-Dy方向側)に向かって順番に印刷される。プロセッサ210は、対象バンドペアを上流側(+Dy方向側)から下流側(-Dy方向側)に向かって1バンドずつ移動させながら、対象バンドペアに対するS210-S280の処理を繰り返す。
S210では、プロセッサ210は、先行バンド画像の副走査方向Dyの範囲である先行バンド範囲を決定する。図4の例において、1回目のS210では、先行バンド範囲は、第1バンド画像BI1の第1範囲R1に決定される。2回目のS210では、先行バンド範囲は、下流側の隣の第2バンド画像BI2の第2範囲R2に決定される。なお、ドットデータ(すなわち、対象画像OI)は、空白領域を含み得る。先行バンド範囲のうち先行バンド範囲の上流側(+Dy)の端を含む連続な範囲が空白領域のみで構成されている場合、プロセッサ210は、その空白領域をスキップするように、先行バンド範囲を下流側(-Dy方向側)へ移動させる。例えば、先行バンド範囲が第1範囲R1であり、第1範囲R1のうち第1範囲R1の上流側(+Dy)の端を含む連続な範囲Rbが空白領域のみで構成されている場合、プロセッサ210は、先行バンド範囲を、第1範囲R1から、空白の範囲Rbの下流側(-Dy方向側)に隣接する修正第1範囲R1xに、移動させる。後述するように、2番目以降の先行バンド範囲は、繰り返されるS210-S280の処理の前回の処理のS220によって、特定される。プロセッサ210は、種々の条件に従って先行バンド範囲を調整する。
S220では、プロセッサ210は、重複ドット範囲決定処理を実行する。まず、プロセッサ210は、後続バンド画像の副走査方向Dyの範囲である後続バンド範囲を決定する。そして、プロセッサ210は、先行バンド画像のドットパターンと後続バンド画像のドットパターンとのそれぞれの副走査方向Dyの範囲が重なる範囲である重複ドット範囲を、決定する。本実施例では、ブラックKの重複ドット範囲である第1種重複ドット範囲と、カラー(C、M、Yのいずれか)の重複ドット範囲である第2種重複ドット範囲と、が決定される。このような重複ドット範囲は、図4の重複範囲Roのうち、ドットパターンの範囲が重複する部分を示している。例えば、重複範囲Roが、重複範囲Roの全体に分布する複数のブラックKのドットを含み、カラーのドットを含まない場合、重複範囲Roと同じ第1種重複ドット範囲が決定され、第2種重複ドット範囲は決定されない(第2種重複ドット範囲は形成されない)。
なお、ブラックKの第1種重複ドット範囲は、先行バンド範囲の下流側の重複ドット範囲であり、後続バンド範囲の上流側の重複ドット範囲である。同様に、カラーの第2種重複ドット範囲は、先行バンド範囲の下流側の重複ドット範囲であり、後続バンド範囲の上流側の重複ドット範囲である。S220の詳細については、後述する。
S230では、プロセッサ210は、先行バンド範囲の下流側の第1種重複ドット範囲内において、先行バンド画像の印刷時にブラックKのドットを形成可能な画素の配置パターンである第1種先行許容パターンを特定する。なお、S220で第1種重複ドット範囲を形成しないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第1種重複ドット範囲に対応する領域の全ての画素にブラックKのドットを形成可能である配置パターンを採用する。
S240では、プロセッサ210は、先行バンド範囲の下流側の第2種重複ドット範囲内において、先行バンド画像の印刷時にカラーのドットを形成可能な画素の配置パターンである第2種先行許容パターンを特定する。なお、S220で第2種重複ドット範囲を形成しないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第2種重複ドット範囲に対応する領域の全ての画素にカラーのドットを形成可能である配置パターンを採用する。
図示を省略するが、本実施例では、複数の印刷画素は、主走査方向(Dx方向に平行な方向)と副走査方向Dyとに沿って格子状に配置されている。重複ドット範囲の複数の印刷画素は、先行バンド画像の印刷時にドット形成が許容された先行許容画素と、後続バンド画像の印刷時にドット形成が許容された後続許容画素と、のいずれかに分類される。第1種先行許容パターンは、ブラックKの先行許容画素の配置パターンである。第2種先行許容パターンは、カラーの先行許容画素の配置パターンである。
本実施例では、先行許容画素と後続許容画素とは、予め決められた配置パターンに従って、決定される。配置パターンは、種々のパターンであってよい。例えば、配置パターンは、先行許容画素と後続許容画素とが、Dx方向に沿って交互に並び、かつ、Dy方向に沿って交互に並ぶパターンであってよい。これに代えて、配置パターンは、先行許容画素の密度が先行バンド範囲から後続バンド範囲に向かって徐々に小さくなり、後続許容画素の密度が後続バンド範囲から先行バンド範囲に向かって徐々に小さくなるように、決定されてよい。また、複数の色成分の間で、配置パターンが異なってよい。また、複数の色成分の間で、配置パターンが共通であってよい。本実施例では、プロセッサ210は、ブラックK用の第1種配置パターンと、カラー用の配置パターンとに従って、第1種先行許容パターンと第2種先行許容パターンを特定する。
なお、後続許容画素は、先行バンド画像の印刷時のドット形成の候補から除外された画素である(先行除外画素とも呼ぶ)。先行許容画素の配置パターンを特定することは、先行除外画素の配置パターンを特定することと、同じである。すなわち、S230、S240では、プロセッサ210は、先行除外画素の配置パターンを特定している、ともいえる。
S250では、プロセッサ210は、先行バンド範囲の印刷データを生成する。印刷データは、CMYKのそれぞれに関して、ドットを形成すべき画素(ドット画素とも呼ぶ)の分布領域、すなわち、インクの液滴が吐出される領域であるドット領域を示している。また、印刷データは、ドット画素と1回以上のパスとパスの前に行われ得る搬送処理の搬送量との対応関係を定めている。以下、ブラックKのドット領域を、第1種ドット領域とも呼ぶ。カラー(C、M、Yのいずれか)のドット領域を、第2種ドット領域とも呼ぶ。
ブラックKの印刷データに関しては、以下の通りである。先行バンド画像のうち重複範囲に含まれない部分に関しては、プロセッサ210は、ドットデータ(図5:S170)によって示されるブラックKのドットの配置を、そのまま、ブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域として採用する。
S220で、下流側(-Dy側)の第1種重複ドット範囲を設けないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第1種重複ドット範囲に対応する範囲において、ドットデータによって示されるブラックKのドットの配置を、そのまま、ブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域として採用する。
S220で、下流側(-Dy)の第1種重複ドット範囲を設けると決定された場合、下流側の第1種重複ドット範囲に含まれる部分に関しては、プロセッサ210は、S230で特定された第1種先行許容パターンを、ドットデータによって示されるブラックKのドットの配置に適用する。これにより、プロセッサ210は、先行バンド画像の印刷時にブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域を決定する。
上流側(+Dy)の第1種重複ドット範囲については、後述するように、繰り返されるS210-S280の処理の前回のS220において、第1種重複ドット範囲を設けるか否かが決定される。そして、前回のS270で、ブラックKの許容パターンが特定され、前回のS280で、カラーの許容パターンが特定される。
前回のS220において、上流側(+Dy)の第1種重複ドット範囲を設けないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第1種重複ドット範囲に対応する範囲において、ドットデータによって示されるブラックKのドットの配置を、そのまま、ブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域として採用する。前回のS220で、上流側(+Dy)の第1種重複ドット範囲を設けると決定された場合、上流側の第1種重複ドット範囲に含まれる部分に関しては、プロセッサ210は、S270で特定された許容パターンをドットデータによって示されるブラックKのドットの配置に適用する。これにより、プロセッサ210は、先行バンド画像の印刷時にブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域を決定する。
以上のように、プロセッサ210は、先行バンド範囲の全体に亘って、ブラックKのドットを形成すべき画素の分布領域を決定する。また、プロセッサ210は、ドット画素と1回以上のパスと搬送量との対応関係を、S220の処理の結果に従って、決定する(詳細は、後述)。
プロセッサ210は、カラーインク(CMY)のドットを形成すべき画素の分布領域についても、同様に、決定する。先行バンド範囲のうち重複範囲に含まれない部分に関しては、プロセッサ210は、ドットデータ(図5:S170)によって示されるドットの配置を、そのまま、ドットを形成すべき画素の分布領域として採用する。S220で、下流側(-Dy)の第2種重複ドット範囲を設けると決定された場合、第2種重複ドット範囲に含まれる部分に関しては、プロセッサ210は、S240で特定された第2種先行許容パターンを、ドットデータによって示されるドットの配置に適用する。これにより、プロセッサ210は、先行バンド画像の印刷時にドットを形成すべき画素の分布領域を決定する。上流側(+Dy)の第2種重複ドット範囲については、後述するように、繰り返されるS210-S280の処理の前回のS220で、上流側の第2種重複ドット範囲を設けるか否かが決定される。また、上流側の第2種重複ドット範囲を設けると決定される場合、前回のS280で、カラーの許容パターンが特定される。プロセッサ210は、この許容パターンをドットデータに適用することによって、先行バンド画像の印刷時にドットを形成すべき画素の分布領域を決定する。また、プロセッサ210は、ドット画素と1回以上のパスと搬送量の対応関係を、S220の処理の結果に従って、決定する(詳細は、後述)。
そして、プロセッサ210は、CMYKの各インクのドットを形成すべき画素の分布領域と、画素とパスとの対応関係と、に従って、先行バンド範囲の印刷データを生成する。
S270では、プロセッサ210は、後続バンド範囲の上流側の第1種重複ドット範囲内において、後続バンド画像の印刷時にブラックKのドットを形成可能な画素の配置パターンである第1種後続許容パターンを特定する。なお、S220で第1種重複ドット範囲を形成しないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第1種重複ドット範囲に対応する領域の全ての画素にブラックKのドットを形成可能である配置パターンを採用する。S280では、プロセッサ210は、後続バンド範囲の上流側の第2種重複ドット範囲内において、後続バンド画像の印刷時にカラーのドットを形成可能な画素の配置パターンである第2種後続許容パターンを特定する。なお、S220で第2種重複ドット範囲を形成しないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される第2種重複ドット範囲に対応する領域の全ての画素にカラーのドットを形成可能である配置パターンを採用する。
なお、先行許容画素は、後続バンド画像の印刷時のドット形成の候補から除外された画素である(後続除外画素とも呼ぶ)。後続許容画素の配置パターンを特定することは、後続除外画素の配置パターンを特定することと、同じである。すなわち、S270、S280では、プロセッサ210は、後続除外画素の配置パターンを特定している、ともいえる。
上述したように、S210-S280の処理は、対象バンドペアを下流側(-Dy方向側)に向かって1バンドずつ移動させながら、繰り返される。後続バンド範囲の印刷データは、次回のS250で、新たな先行バンド範囲の印刷データとして、生成される。このように、プロセッサ210は、次回のS250で、CMYKの各インクのドットを形成すべき画素の分布領域と、画素とパスとの対応関係と、に従って、後続バンド範囲の印刷データを生成する。
S290では、プロセッサ210は、対象画像OIの全体の処理が完了したか否かを判断する。未処理の部分が残っている場合(S280:No)、プロセッサ210は、S210へ移行する。ここで、現行の後続バンド画像は、新たな先行バンド画像として用いられる。なお、S250で生成される先行バンド範囲の印刷データを、第1データとも呼ぶ。次のS250では、後続バンド範囲の印刷データが、新たな先行バンド範囲の印刷データとして、生成される(第2データとも呼ぶ)。
対象画像OIの全体の処理が完了した場合(S290:Yes)。プロセッサ210は、図6の処理、ひいては、図5のS180の処理を終了する。
図7、図8は、重複ドット範囲決定処理(図6:S220)の例を示すフローチャートである。図8は、図7の続きの処理を示している。本実施例では、プロセッサ210は、後続バンド範囲と重複ドット範囲とに加えて、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係を決定する。図7、図8の処理では、パスとノズルの位置との関係は、7種類の関係IS1-IS7から選択される。
図9-図17は、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との説明図である。各図中では、横方向が主走査方向(Dx方向に平行な方向)であり、上方向が副走査方向Dyである。
図9は、第1関係IS1を示している。図中には、v番(vは整数)のバンド範囲BR(v)と、v+1番のバンド範囲BR(v+1)と、のそれぞれの副走査方向Dyの範囲が示されている。v番(vは整数)のバンド範囲BR(v)は、先行バンド範囲であり、v+1番のバンド範囲BR(v+1)は、後続バンド範囲である。
図中には、k番(kは整数)からk+5番までの6回のパスP(k)-P(k+5)のそれぞれのノズル群NK、NCの副走査方向Dyの位置が示されている。左側にブラックKのノズル群NKが示され、右側にシアンCのノズル群NCが示されている。丸マーク、具体的には、黒丸と白丸とハッチングが付された丸は、それぞれ、ノズルNZを示している。図中のt-6番(tは整数)からt+8番は、ライン番号NLを示している。ライン番号NLは、主走査方向に延びる印刷画素ラインの識別番号であり、-Dy方向に向かって昇順に割り当てられている。
本実施例では、副走査方向Dyの印刷画素の解像度は、ブラックKの複数のノズルNZの副走査方向Dyの解像度(すなわち、ピッチNPa)と同じである。従って、カラーインク(例えば、シアンC)の複数のノズルNZの第2ノズルピッチNPbを印刷画素の数で表現する場合、第2ノズルピッチNPbは、Fと同じである(本実施例では、F=3)。シアンCのノズルNZは、副走査方向Dyに並ぶF個の画素毎に1個の割合で、配置されている。
1個のノズルNZは、1回のパスで、主走査方向に延びる1本の印刷画素ラインの印刷が可能である。黒丸のノズルNZは、1本の印刷画素ラインの全てのドットを印刷するノズルNZである。白丸のノズルNZは、インクドットを形成しないノズルNZである。ハッチングが付されたノズルNZは、対応する印刷画素ラインの複数の印刷画素のうちの一部の1以上の印刷画素に、ドットを形成するノズルNZである。
ブラックKに関するv番のドット範囲Bk(v)は、v番のバンド範囲BR(v)のバンド画像の印刷時にブラックKのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(先行第1種ドット範囲Bk(v)とも呼ぶ)。v+1番のドット範囲Bk(v+1)は、v+1番のバンド範囲BR(v+1)のバンド画像の印刷時にブラックKのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(後続第1種ドット範囲Bk(v+1)とも呼ぶ)。
同様に、シアンCに関するv番のドット範囲Bc(v)は、v番のバンド範囲BR(v)のバンド画像の印刷時にシアンCのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(先行第2種ドット範囲Bc(v)とも呼ぶ)。v+1番のドット範囲Bc(v+1)は、v+1番のバンド範囲BR(v+1)のバンド画像の印刷時にシアンCのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(後続第2種ドット範囲Bc(v+1)とも呼ぶ)。
図7のS310では、プロセッサ210は、ドットデータを参照し、先行バンド範囲BR(v)の下流側(-Dy方向側)に空白領域が接続されているか否かを判断する。先行バンド範囲BR(v)の下流側に空白領域が接続されていない場合(S310:No)、S320で、プロセッサ210は、候補重複範囲cRの画像がブラックKのドットとカラー(C、M、Yのいずれか)のドットとの両方を含むか否かを判断する。
図9には、候補重複範囲cRの例が示されている。本実施例では、候補重複範囲cRは、先行バンド範囲BR(v)のうちの下流側の端を含む所定幅の範囲である。本実施例では、候補重複範囲cRの副走査方向Dyの幅は、第2ノズルピッチNPb(図3)の整数倍である。図9に示すように、本実施例では、候補重複範囲cRは、6本の画素ラインで構成されている(図9では、t番からt+5番の6本の画素ライン)。すなわち、候補重複範囲cRの幅は、第2ノズルピッチNPbの2倍である。
S320の判断結果がYesである場合、S330で、プロセッサ210は、候補重複範囲cR内のカラーのドットが、候補重複範囲cRのうちの上流側(+Dy方向側)の第1範囲内であるか否かを判断する。本実施例では、第1範囲は、候補重複範囲cRのうちの上流側(+Dy方向側)の半分の部分である。S330の判断結果がNoである場合、S391で、プロセッサ210は、第1関係IS1に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図7の処理は、終了する。
図9は、第1関係IS1の説明図である。第1関係IS1が採用される場合、先行バンド範囲BR(v)の画像は、3回のパスP(k)-P(k+2)で印刷される。後続バンド範囲BR(v+1)の画像は、続く3回のパスP(k+3)-P(k+5)で印刷される。
ブラックKのドット範囲Bk(v)は、先行バンド範囲BR(v)の画像の印刷時にブラックKのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(先行第1種ドット範囲Bk(v)とも呼ぶ)。ドット範囲Bk(v+1)は、後続バンド範囲BR(v)の画像の印刷時にブラックKのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(後続第1種ドット範囲Bk(v+1)とも呼ぶ)。第1種重複ドット範囲Rkは、先行第1種ドット範囲Bk(v)と後続第1種ドット範囲Bk(v+1)とが重複する部分である。第1種重複ドット範囲Rkは、候補重複範囲cRから選択される。図9の第1関係IS1では、第1種重複ドット範囲Rkは、候補重複範囲cRと同じである。
同様に、シアンCのドット範囲Bc(v)は、先行バンド範囲BR(v)の画像の印刷時にシアンCのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(先行第2種ドット範囲Bc(v)とも呼ぶ)。ドット範囲Bc(v+1)は、後続バンド範囲BR(v)の画像の印刷時にシアンCのドットが形成される領域の副走査方向Dyの範囲である(後続第2種ドット範囲Bc(v+1)とも呼ぶ)。第2種重複ドット範囲Rcは、先行第2種ドット範囲Bc(v)と後続第2種ドット範囲Bc(v+1)とが重複する部分である。第2種重複ドット範囲Rcは、候補重複範囲cRから選択される。図9の第1関係IS1では、第2種重複ドット範囲Rcは、候補重複範囲cRと同じである。
まず、シアンCについて説明する。図中の第1搬送量F1は、1個のバンド画像を印刷する3回のパスの間の2回の搬送のそれぞれの搬送量である。この第1搬送量F1は、画素数で表されたシアンCのノズルピッチNPbとは互いに素である(図9の例では、NPb=F=3、F1=4)。従って、シアンCのノズル群NCは、3回のパスで、互いに異なる画素ラインにドットを形成可能である。また、パスの回数(3回)は、画素数で表されたノズルピッチNPbと同じである。従って、ノズル群NCは、3回のパスで、副走査方向Dyに連続する複数の画素ラインに、隙間を空けずにドットを形成可能である。本実施例では、ノズル群NCは、第2種重複ドット範囲Rcに含まれない複数の画素ラインを、3回のパスに分けて印刷する(1本の画素ラインは、1回のパスで印刷される)。
第2種重複ドット範囲Rcについては、全ての画素ラインが2回のパスに分けて印刷される。例えば、t+1番の画素ラインのシアンCのドットは、k+1番のパスP(k+1)とk+4番のパスP(k+4)とに分けて印刷される。図中の第2搬送量F2は、先行バンド範囲BR(v)のための最後のパスP(k+2)と、後続バンド範囲BR(v+1)のための1回目のパスP(k+3)と、の間の搬送量である。第2搬送量F2と候補重複範囲cRとは、候補重複範囲cRの全ての画素ラインが2回のパスに分けて印刷できるように、決定されている。
上述したように、ノズル群NCは、画素数で表されるノズルピッチNPbと同じ回数のパスで、副走査方向Dyに連続する複数の画素ラインを印刷できる。しかし、ノズル群NCの端部と重なる領域は、印刷できない画素ラインを含んでいる。例えば、図9の例では、k+2番のパスP(k+2)のノズルNZpの-Dy側のt+6番の画素ラインは、3回のパスP(k)-P(k+2)では印刷できない。パスP(k+2)のノズルNZpの第1位置P1から+Dy方向側では、3回のパスP(k)-P(k+2)により、連続する複数の画素ラインの印刷が可能である。同様に、k+3番のパスP(k+3)のノズルNZqの+Dy側のt-1番の画素ラインは、3回のパスP(k+3)-P(k+5)では印刷できない。パスP(k+3)のノズルNZqの第2位置P2から-Dy方向側では、3回のパスP(k+3)-P(k+5)により、連続する複数の画素ラインの印刷が可能である。
図9の例では、第2搬送量F2は、以下の条件C1を満たすように、決定されている。
(条件C1)k+2番のパスP(k+2)のノズルNZpの副走査方向Dyの第1位置P1が、k+3番のパスP(k+3)のノズルNZqの副走査方向Dyの第2位置P2よりも-Dy側である。
条件C1が満たされる場合、第1位置P1から第2位置P2までの範囲の少なくとも一部を候補重複範囲cRとして採用することにより、候補重複範囲cRの全ての画素ラインは2回のパスに分けて印刷できる。なお、本実施例では、第2搬送量F2は、さらに条件C2と条件C3を満たすように、決定されている。
(条件C2)第1位置P1から第2位置P2までの範囲に含まれる画素ラインの総数(図8では、6)が、画素数で表されるノズルピッチNPb(図8では、3)の整数倍である。
(条件C3)第1位置P1から第2位置P2までの範囲の全体が、重複範囲Roとして採用される。
以上により、先行する3回のパスP(k)-P(k+2)における候補重複範囲cRの上流側(+Dy方向側)での複数のノズルNZの配置が、続く3回のパスP(k+3)-P(k+5)における候補重複範囲cRの下流側(-Dy方向側)での複数のノズルNZの配置と対称である。従って、先行する3回のパスP(k)-P(k+2)と、続く3回のパスP(k+3)-P(k+5)と、のそれぞれにおいて、画素ラインとその画素ラインを印刷するパスとの対応関係を、同様のルールに従って、決定できる。例えば、候補重複範囲cRの上流側に隣接するt-1番の画素ラインは、k番-k+2番の3回のパスのうちの最後のパスP(k+2)で印刷され、候補重複範囲cRの下流側に隣接するt+6番の画素ラインは、k+3番-k+5番の3回のパスのうちの最初のパスP(k+3)で印刷される。
以上のシアンCに関する説明は、マゼンタMとイエロYについても、同じである。
次に、ブラックKについて説明する。本実施例では、各バンド画像のブラックKのドットは、3回のパスのうちの1回目のパスで印刷される。例えば、先行バンド範囲BR(v)のブラックKのドットは、k番のパスP(k)で印刷される。続く2回のパスP(k+1)、P(k+2)では、ブラックKのドットは形成されない。後続バンド範囲BR(v+1)のブラックKのドットは、k+3番のパスP(k+3)で印刷される。続く2回のパスP(k+4)、P(k+5)では、ブラックKのドットは形成されない。第1種重複ドット範囲Rkに含まれない画素ラインのブラックKの複数のドットは、1回のパスで印刷される。第1種重複ドット範囲Rkに含まれる画素ラインのブラックKの複数のドットは、k番のパスP(k)とk+3番のパスP(k+3)に分けて印刷される。
第1関係IS1か繰り返される場合、重複ドット範囲から次の重複ドット範囲までの範囲が、1個のバンド範囲BRを形成する。1個のバンド範囲BRは、両端の重複ドット範囲を含んでいる。このようなバンド範囲BRの副走査方向Dyの幅を、バンド基準幅とも呼ぶ。
以上のように、図9の例では、重複ドット範囲Rk、Rc(より一般的には、候補重複範囲cR)においては、CMYKの全てのインクに関して、全ての画素ラインが2回のパスに分けて印刷される。従って、重複ドット範囲において、印刷される色の不具合(例えば、白筋や濃度のむら)を抑制できる。また、ノズル群NK、NCの複数のノズルNZのうち、重複ドット範囲を超えて外側に位置するノズルNZは、印刷には使用されない。例えば、k+1番のパスP(k+1)では、t+6番からt+8番に対応するブラックKのノズルNZは、印刷に使用されない。一般的に、ノズル群の端に位置するノズルNZは、ノズル群の中央に位置するノズルNZと比べて、ヘッドユニット410の振動などの位置ずれの影響を大きく受ける。本実施例では、ノズル群の端に位置するノズルNZによるドットの形成が抑制される。従って、ヘッドユニット410の位置ずれに起因する印刷される色の不具合(例えば、白筋や濃度のむら)を抑制できる。
また、本実施例では、先行バンド範囲BR(v)と後続バンド範囲BR(v+1)のそれぞれにおいて、ドットパターンの副走査方向Dyのドットの解像度は、ブラックKのノズル群NK(図3)の第1ノズルピッチNPaに対応する解像度と同じである。そして、第1種重複ドット範囲Rkは、6本の画素ラインで構成されている。この画素ラインの総数(6)は、ブラックKの第1ノズルピッチNPaに対するカラーの第2ノズルピッチNPbの比率F(ここでは、3)に1以上の整数(ここでは、2)を乗じて得られる値である。また、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための3回のパスのうちの1回目のパスP(k+3)と2回目のパスP(k+4)との間の第1搬送量F1(4)に相当する長さは、第2ノズルピッチNPbよりも大きい。従って、同一のブラックKのノズルによって形成される複数のドットラインが連続しない。この結果、ブラックKのノズルが不具合(例えば、閉塞など)を有する場合に、不適切なドットのラインが連続することが抑制されるので、印刷される画像の品質の低下を抑制できる。
なお、第1関係IS1は、以下の特徴も有している。後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための1回目のパスP(k+3)においては、第1種重複ドット範囲Rkよりも副走査方向Dy側に位置するブラックKのノズルの数は、6であり、比率F(3)の倍数(ここでは、3の2倍)である。そして、1回目のパスP(k+3)と2回目のパスP(k+4)との間に、搬送装置440は、第1搬送量F1による搬送処理を行う。2回目のパスP(k+4)においては、第1種重複ドット範囲Rkよりも副走査方向Dy側に位置するブラックKのノズルの数は、2である。このように、搬送処理は、用紙PMの位置を、第1種重複ドット範囲Rkよりも副走査方向Dy側にあるブラックKのノズルNZの数がFの倍数個ある第1の用紙位置から、第1種重複ドット範囲Rkよりも副走査方向Dy側にあるブラックKのノズルNZの数が第1の用紙位置での数からF個引き算した数よりも少ない第2の用紙位置へ、移動させる。これにより、ブラックKのノズルが不具合(例えば、閉塞など)を有する場合に、不適切なドットのラインが連続することが抑制されるので、印刷される画像の品質の低下を抑制できる。
なお、S220(図6)で重複ドット範囲を形成しないと決定された場合には、プロセッサ210は、省略される重複ドット範囲(本実施例では、候補重複範囲cR)に対応する領域を、候補重複範囲cRの外の領域と同様の手順で印刷するように、パスとノズルとの関係を決定する。
図10は、下流側(-Dy)の重複ドット範囲が設けられない場合のパスとノズルの位置との説明図である。図中には、図9と同じv番のドット範囲Bk(v)、Bc(v)と3回のパスP(k)-P(k+2)のそれぞれのノズル群NK、NCの配置とが示されている。図10は、v番のドット範囲Bk(v)、Bc(v)の下流側(-Dy)の重複ドット範囲Rk、Rcが設けられない場合を示している。省略される重複ドット範囲Rk、Rcに対応する領域(本実施例では、候補重複範囲cRの領域)のt番からt+5番の画素ラインでは、ブラックKのドットは、3回のパスのうちの1回目のパスP(k)で印刷され、シアンCのドットは、3回のパスP(k)-P(k+2)で印刷される(1本の画素ラインは、1回のパスで印刷される)。
図11は、上流側(+Dy)の重複ドット範囲が設けられない場合のパスとノズルの位置との説明図である。図中には、図9と同じv+1番のドット範囲Bk(v+1)、Bc(v+1)と3回のパスP(k+3)-P(k+5)のそれぞれのノズル群NK、NCの配置とが示されている。図11は、v+1番のドット範囲Bk(v+1)、Bc(v+1)の上流側(+Dy)の重複ドット範囲Rk、Rcが設けられない場合を示している。省略される重複ドット範囲Rk、Rcに対応する領域(本実施例では、候補重複範囲cRの領域)のt番からt+5番の画素ラインでは、ブラックKのドットは、3回のパスのうちの1回目のパスP(k+3)で印刷され、シアンCのドットは、3回のパスP(k+3)-P(k+5)で印刷される(1本の画素ラインは、1回のパスで印刷される)。
図9-図11のシアンCの説明は、マゼンタMとイエロYについても、同じである。
S320(図7)の判断結果がNoである場合、S340で、プロセッサ210は、候補重複範囲cRの画像がカラー(C、M、Yのいずれか)のドットを含まずにブラックKのドットを含むか否かを判断する。S340の判断結果がYesである場合、S350で、プロセッサ210は、候補重複範囲cRの下流側(-Dy側)の画像がカラー(C、M、Yのいずれか)のドットを含むか否かを判断する。本実施例では、S350では、候補重複範囲cRを含むバンド基準幅の領域の画像がカラーのドットを含むか否かが、判断される。S350の判断結果がYesである場合、S392で、プロセッサ210は、第2関係IS2に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図7の処理は、終了する。
図12は、第2関係IS2の説明図である。図9の例とは異なり、図12の例では、候補重複範囲cRの画像は、ブラックKのドットを含み、カラーのドットを含んでいない(図7:S340:Yes)。ただし、候補重複範囲cRの下流側(-Dy方向側)の画像は、カラーのドットを含んでいる(図7:S350:Yes)。シアンCに関するv番のドット範囲Bc(v)とv+1番のドット範囲Bc(v+1)とは、いずれも、候補重複範囲cRを含んでいない。
第2関係IS2と第1関係IS1との間の差異は、第2搬送量F2が第3搬送量F3に置換されている点である。第3搬送量F3は、第2搬送量F2よりも大きい。本実施例では、第3搬送量F3と第2搬送量F2との差は、第2ノズルピッチNPb(図3)の整数倍である。図12の例では、第3搬送量F3と第2搬送量F2との差は、第2ノズルピッチNPbの2倍である(すなわち、差は、6画素ラインに相当する)。
第3搬送量F3は、以下のように、予め決められている。第3搬送量F3は、候補重複範囲cR(すなわち、第1種重複ドット範囲Rk)の副走査方向Dy側の端の画素ライン(ここでは、t番の画素ライン)のドットが、同位置セットNZaのノズルによって形成されるように、決定される。図3で説明したように、同位置セットNZaのブラックKのノズルNZakは、シアンCのノズルNZacと共通の副走査方向Dyの位置に配置されている。この結果、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための3回のパスP(k+3)-P(k+5)において、第1種重複ドット範囲Rkの下流側(-Dy方向側)における各パスP(k+3)-P(k+5)のノズルの配置は、第1関係IS1の配置と同様である。例えば、第1種重複ドット範囲Rkの下流側(-Dy方向側)の隣のt+6番の画素ラインのドットは、同位置セットNZaのノズルによって形成される。従って、第1種重複ドット範囲Rkの下流側の画像は、第1関係IS1が採用される場合と同様に、3回のパスで適切に印刷される。
また、図12には、外ノズル数Nu2が示されている。外ノズル数は、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための3回のパスのうちの1回目のパスP(k+3)に対応付けられており、第1種重複ドット範囲Rkよりも副走査方向Dy側に位置するブラックKのノズルの総数である。図12の例では、外ノズル数Nu2は、ゼロである(第2外ノズル数Nu2とも呼ぶ)。すなわち、パスP(k+3)では、ノズル群NKの副走査方向Dyの端のノズルNZakが、第1種ドット範囲Bk(v+1)の副走査方向Dyの端の画素ラインのドットを形成する。
図9には、外ノズル数Nu1が示されている(第1外ノズル数Nu1とも呼ぶ)。本実施例では、第1外ノズル数Nu1は、6である。第2関係IS2の第2外ノズル数Nu2は、第1関係IS1の第1外ノズル数Nu1よりも、少ない。図9、図12に示すように、外ノズル数Nu1、Nu2は、印刷に使用されないノズルの数である。第2関係IS2が採用される場合には、第1関係IS1が採用される場合と比べて、印刷に使用されないノズル数が少ないので、印刷の速度を向上できる。なお、印刷に使用されないノズル数が少ないことは、印刷に使用されるノズル数が多いことを意味している。
S350(図7)の判断結果がNoである場合、候補重複範囲cRの画像は、カラー(C、M、Yのいずれか)のドットを含まず、候補重複範囲cRの下流側(-Dy側)の画像も、カラーのドットを含まない。この場合、S393で、プロセッサ210は、第3関係IS3に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図7の処理は、終了する。
図13は、第3関係IS3の説明図である。図12の例とは異なり、後続バンド範囲BR(v+1)の画像が、カラーのドットを含まずに、ブラックKのドットを含んでいる。シアンCに関するv+1番のドット範囲Bc(v+1)、ひいては、カラー(C、M、Yのいずれか)に関するv+1番のドット範囲は、形成されない。そして、後続バンド範囲BR(v+1)の画像は、1回のパスP(k+3)で印刷される。
なお、パスP(k+3)の後の搬送量F4は、v+1番のバンド範囲BR(v+1)と図示しないv+2番のバンド範囲BR(v+2)とのための重複ドット範囲決定処理(図6:S220)で、決定される。プロセッサ210は、バンド範囲BR(v+2)のための1回目のパスにおけるノズル位置に合わせて、搬送量F4を決定する。
図13の例では、先行バンド範囲BR(v)の画像の印刷は、図9の例と同様に行われる。第1種重複ドット範囲Rk内については、ブラックKのドットパターンは、図9の例と同様に行われる。シアンC(ひいては、カラー(C、M、Yのいずれか))のドットは、形成されない。このように、第2種重複ドット範囲Rcを形成せずに第1種重複ドット範囲Rkを形成するための条件が満たされる場合(図7、S320:No、S340:Yes、S350:No)、第3関係IS3が採用される。この場合、第1種重複ドット範囲Rkの領域にドットを形成するパスの総数は、2である(第3パス数と呼ぶ)。一方、図9の例のように、第1種重複ドット範囲Rkと第2種重複ドット範囲Rcを形成するための条件が満たされる場合(S320:Yes、S330:No)、第1関係IS1が採用される。この場合、第1種重複ドット範囲Rkまたは第2種重複ドット範囲Rcにドットを形成するパスの回数は、6である(第1パス数と呼ぶ)。このように、第3関係IS3が採用される場合の第3パス数(2)は、第1関係IS1が採用される場合の第1パス数(6)よりも少ない。従って、画像の印刷の速度を向上できる。なお、本実施例では、S320、S340及びS350の3つの判断ステップにより、第2種重複ドット範囲Rcを形成せずに第1種重複ドット範囲Rkを形成するための条件が満たされるか否かを判断する判断処理が実現される。また、S320及びS330の2つの判断ステップにより、第1種重複ドット範囲Rkと第2種重複ドット範囲Rcを形成するための条件が満たされるか否かを判断する判断処理が実現される。
S330(図7)の判断結果がYesである場合、S394で、プロセッサ210は、第4関係IS4に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図7の処理は、終了する。
図14は、第4関係IS4の説明図である。図12の例とは異なり、候補重複範囲cRのうちの副走査方向Dy側の第1部分範囲Ruの画像が、ブラックKのドットに加えてシアンCのドットを含んでいる。候補重複範囲cRのうちの残りの第2部分範囲Rdの画像は、カラーのドットを含まずに、ブラックKのドットを含んでいる。以上により、図7のS330の判断結果は、Yesである。
第4関係IS4の各パスにおけるノズル位置は、第2関係IS2(図12)の各パスにおけるノズル位置と同じである。第2関係IS2との差異は、先行バンド範囲BRの画像のためのパスP(k)-P(k+2)が、第1範囲RuのシアンC(ひいては、カラー)のドットを形成する点である。第1範囲R1のカラーの1本の画素ラインは、1回のパスで印刷される。
第1部分範囲Ruは、第1種重複ドット範囲Rkのうちの副走査方向Dy側の端を含む所定サイズの部分である。第2部分範囲Rdは、第1種重複ドット範囲Rkのうちの第1部分範囲Ruを除いた残りの部分である。第1部分範囲Ruに含まれる画像がカラーのインク滴を用いて形成すべき画像であり、第2部分範囲Rdに含まれる画像がカラーのインク滴を用いずに形成すべき画像である場合(図7:S330:Yes)、第4関係IS4が採用される。この場合、第1部分範囲Ru内のカラーの複数のドットは、後続バンド範囲BR(v+1)のためのパスP(k+3)-P(k+5)を用いずに、先行バンド範囲BR(v)のためのパスP(k)-P(k+2)のうちの1回以上のパスによって、形成される。従って、画像の印刷の速度を向上できる。特に、本実施例では、第4関係IS4が採用される場合の印刷は、第1部分範囲Ruのカラードットの印刷を除いて、第2関係IS2(図12)が採用される場合の印刷と同じである。従って、第2関係IS2が採用される場合と同様に、印刷の速度を向上できる。なお、第1部分範囲Ruの副走査方向Dyの幅は、ゼロより大きい種々の値であってよい。第2部分範囲Rdの副走査方向Dyの幅は、ゼロより大きい種々の値であってよい。例えば、第1部分範囲Ruの幅は、第1種重複ドット範囲Rkの幅の1/2であってよい。
S340(図7)の判断結果がNoである場合、候補重複範囲cRの画像は、ブラックKのドットを含まずに、カラーのドットを含む。この場合、S391で、プロセッサ210は、第1関係IS1に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図7の処理は、終了する。
S310(図7)の判断結果がYesである場合、すなわち、先行バンド範囲BR(v)の下流側に空白領域が接続されている場合、S410(図8)で、プロセッサ210は、空白領域の下流側(-Dy側)の画像が、カラー(C、M、Yのいずれか)のドットを含まずに、ブラックKのドットを含むか否かを判断する。本実施例では、S410の判断は、バンド基準幅の領域の画像を用いて行われる。S410の判断結果がNoである場合、S420で、プロセッサ210は、空白領域、第1幅のブラックKのドットのみを含む端部領域、カラードットを含む領域が、下流側(-Dy方向側)に向かってこの順番に並んでいるか否かを判断する。このS420の判断結果がYesとなるための条件は、以下のように言い換えることができる。すなわち、先行バンド範囲BR(v)の下流側(-Dy方向側)に空白領域が接続され、後続バンド範囲BR(v+1)のうちの副走査方向Dy側の端を含む第1幅の端部分に含まれる端部領域がカラーのドットを含まずにブラックKのドットを含み、後続バンド範囲BR(v+1)のうちの端部領域の下流側の領域がカラーのドットを含む。
本実施例では、第1幅は、予め決められており、Z本の画素ラインで構成される領域の幅と同じである。数Zは、予め決められており、ブラックKの第1ノズルピッチNPaに対するカラーの第2ノズルピッチNPbの比率F(ここでは、3)に1以上の整数(ここでは、2)を乗じて得られる値(6)である。
S420の判断結果がNoである場合、S495で、プロセッサ210は、第5関係IS5に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図8の処理は、終了する。
図15は、第5関係IS5の説明図である。図示するように、先行バンド範囲BR(v)の下流側(-Dy方向側)に空白領域Abが接続されている。そして、空白領域Abの下流側(-Dy方向側)には、ブラックKのドットとカラーのドットとを含む画像が接続されている。以上により、S410の判断結果は、Noであり、S420の判断結果は、Noである。
図15に示すように、v番のドット範囲Bk(v)、Bc(v)は、候補重複範囲cRを含んでいる。先行バンド範囲BR(v)の下流側(-Dy側)の端部の画像(すなわち、ドット範囲Bk(v)、Bc(v)の下流側の端部の画像)の印刷は、図10の印刷と同じである。このように、先行第1種ドット範囲Bk(v)のうち下流側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、先行第2種ドット範囲Bc(v)のうち下流側の端を含む部分に含まれるドットパターンとは、後続バンド範囲BR(v+1)のためのパスP(k+3)-P(k+5)を用いずに、先行バンド範囲BR(v)のためのパスP(k)-P(k+2)のうちの1回以上のパスを用いて形成される。従って、印刷の速度を向上できる。
また、空白領域Abの下流側(-Dy側)に後続バンド範囲BR(v+1)が接続されている。後続バンド範囲BR(v+1)の上流側(+Dy側)の端部の画像(すなわち、ドット範囲Bk(v+1)、Bc(v+1)の上流側の端部の画像)の印刷は、図11の印刷と同じである。このように、後続第1種ドット範囲Bk(v+1)のうち副走査方向Dy側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、後続第2種ドット範囲Bc(v+1)のうち副走査方向Dy側の端を含む部分に含まれるドットパターンとは、先行バンド範囲BR(v)のためのパスP(k)-P(k+2)を用いずに、後続バンド範囲BR(v+1)のためのパスP(k+3)-P(k+5)のうちの1回以上のパスによって形成される。従って、印刷の速度を向上できる。
プロセッサ210は、パスP(k+2)の後の搬送量F5を、パスP(k+3)におけるノズル位置に合わせて、決定する。この搬送量F5は、空白領域Abをスキップするように、大きな値に設定される。搬送量F5は、先行バンド範囲BR(v)の下流側に空白領域が接続されていない場合の第3搬送量F3(図12)と比べて、大きい。従って、印刷の速度を向上できる。なお、搬送量F3、F5は、先行バンド範囲BR(v)のドットパターンを形成するための形成処理(3回のパスP(k)-P(k+2))と、後続バンド範囲BR(v+1)のドットパターンを形成するための形成処理(3回のパスP(k+3)-P(k+5))と、の間の搬送処理の搬送量である特定搬送量の例である。
S410(図8)の判断結果がYesである場合、空白領域の下流側(-Dy側)のバンド基準幅の領域の画像は、カラー(C、M、Yのいずれか)のドットを含まずに、ブラックKのドットを含む。この場合、S496で、プロセッサ210は、第6関係IS6に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図8の処理は、終了する。
図16は、第6関係IS6の説明図である。図15の例との差異は、3点ある。第1の差異は、空白領域Abの下流側(-Dy側)の後続バンド範囲BR(v+1)の画像が、カラーのドットを含まずに、ブラックKのドットを含んでいる点である。第2の差異は、シアンCに関するv+1番のドット範囲Bc(v+1)、ひいては、カラー(C、M、Yのいずれか)に関するv+1番のドット範囲は、形成されない点である。第3の差異は、後続バンド範囲BR(v+1)の画像が、1回のパスP(k+3)で印刷される点である。
第6関係IS6が採用される場合の処理は、第5関係IS5(図15)が採用される場合の処理と同様に、種々の利点を有する。また、プロセッサ210は、パスP(k+2)の後の搬送量F6を、パスP(k+3)におけるノズル位置に合わせて、決定する。この搬送量F6は、空白領域Abをスキップするように、大きな値に設定される。搬送量F6は、先行バンド範囲BR(v)の下流側に空白領域が接続されていない場合の第3搬送量F3(図12)と比べて、大きい。従って、印刷の速度を向上できる。また、本実施例では、搬送量F6は、パスP(k+3)においてノズル群NKの副走査方向Dyの端のノズルNZakが、第1種ドット範囲Bk(v+1)の副走査方向Dyの端の画素ラインのドットを形成するように、決定される。従って、搬送量F6は、図15の搬送量F5よりも大きい。この結果、印刷の速度を向上できる。なお、搬送量F6は、搬送量F3、F5と同様に、先行バンド範囲BR(v)のドットパターンを形成するための形成処理(3回のパスP(k)-P(k+2))と、後続バンド範囲BR(v+1)のドットパターンを形成するための形成処理(1回のパスP(k+3))と、の間の搬送処理の搬送量である特定搬送量の例である。
S420(図8)の判断結果がYesである場合、空白領域の下流側(-Dy側)に、第1幅のブラックKのドットのみを含む領域が接続され、この領域の下流側に、カラードットを含む領域が接続されている。この場合、S497で、プロセッサ210は、第7関係IS7に従って、後続バンド範囲と、重複ドット範囲と、パスとノズルの副走査方向Dyの位置との関係と、を決定する。そして、図8の処理は、終了する。
図17は、第7関係IS7の説明図である。図16の例との差異は、3点ある。第1の差異は、後続バンド範囲BR(v+1)のうちの副走査方向Dy側の端部の端部領域Akが、カラーのドットを含まずに、ブラックKのドットを含んでいる点である。第2の差異は、後続バンド範囲BR(v+1)のうち端部領域Akの下流側の部分に含まれる領域Acが、カラーのドットを含む点である。第3の差異は、後続バンド範囲BR(v+1)の画像が、3回のパスP(k+3)-P(k+5)で印刷される点である。ここで、端部領域AkのブラックKのドットは、1回のパスP(k+3)で印刷される。
第7関係IS7が採用される場合の処理は、第6関係IS6(図16)が採用される場合の処理と同様に、種々の利点を有する。例えば、パスP(k+2)の後の搬送量F6は、空白領域Abをスキップするように、大きな値に設定されるので、印刷の速度を向上できる。また、第7関係IS7が採用される場合のパスP(k+2)の後の搬送量F6は、第5関係IS5(図15)が採用される場合のパスP(k+2)の後の搬送量F5よりも、端部領域Akの幅の分、大きくすることができる。従って、印刷の速度を向上できる。
また、図17には、特定ノズル数N2が示されている。特定ノズル数は、端部領域Akのドットパターンの形成のためのパスP(k+3)で用いられるブラックKのノズルの総数である。以下、図17の特定ノズル数N2を、第2特定ノズル数N2とも呼ぶ。図15には、特定ノズル数N1が示されている(第1特定ノズル数N1とも呼ぶ)。図15のパスP(k+3)では、ブラックKのノズル群NKは、端部領域Akよりも副走査方向Dy側に配置された使用されない6個のノズルNZを有している。図17のパスP(k+3)では、端部領域Akよりも副走査方向Dy側の使用されないノズルNZの総数は、ゼロである。従って、第2特定ノズル数N2は、第1特定ノズル数N1よりも大きい値であり得る。従って、印刷の速度を向上できる。
B.変形例:
(1)印刷処理は、上記の処理に代えて、他の種々の処理であってよい。例えば、1個のバンド画像を印刷するための3回のパスのうち、2回目のパス、または、3回目のパスが、ブラックKのドットを形成してよい。第1種重複ドット範囲RkのブラックKの1本の画素ラインの印刷は、3回、または、4回のパスに分散されてよい。また、1個のバンド画像は、+Dy方向の端部とーDy方向の端部とに重複範囲が形成され得るような種々の画像であってよい。そして、1個のバンド画像の印刷に用いられるパスの回数は、1回以上の種々の回数であってよい。なお、パスの回数の上限は、予め決められてよい(上記実施例では、上限は、3回)。また、カラーのノズル群(例えば、シアンCのノズル群NC)のノズルNZの数Wに対するブラックKのノズルNZの数Xの比率は、ブラックKの第1ノズルピッチNPaに対するカラー(例えば、シアンC)の第2ノズルピッチNPbの比率と異なっていてよい。
(2)搬送量と画素ラインと画素ラインにドットを形成するノズルとの対応関係は、上記の各実施例の対応関係に代えて、他の種々の対応関係であってよい。例えば、図7、図8の処理は、関係IS2-IS7の少なくとも1つが省略されるように、修正されてよい。例えば、S310が省略されてよい。この場合、印刷データは、4個の関係IS1-IS4のいずれかに従って、生成されてよい。また、重複ドット範囲の副走査方向Dyの幅は、色成分毎に異なっていてよい。例えば、第2種重複ドット範囲Rcの幅は、第1種重複ドット範囲Rkの幅よりも広くてよい。
(3)印刷処理は、図5の処理に代えて、他の種々の処理であってよい。例えば、S150-S190の処理は、バンド画像毎に繰り返されてもよい。
(4)液滴吐出装置の構成は、図1-図3の構成に代えて、他の種々の構成であってよい。例えば、インク供給部450は、キャリッジ433に固定されてよい。図3のCMYの最上流ノズルNZYu、NZCu、NZMuの副走査方向Dyの位置は、ブラックKの最上流ノズルNZKuの副走査方向Dyの位置と異なっていてよい。移動装置430は、ヘッドユニット410を移動させる代わりに、用紙PM等の記録媒体を移動させることによって、記録媒体に対して主走査方向にヘッドユニット410を相対的に移動させてよい。記録媒体としては、紙に限らず、布、フィルムなどの種々の媒体であってよい。利用可能な複数種類のインクの色の組み合わせとしては、CMYKに限らず、ホワイトインクや透明なインク、金属光沢を有するインクを用いてもよい。インクは顔料インクでも染料インクでもよく、UVインクなどの紫外線硬化性インク、ソルベントインクなどの有機溶剤を含有したインク、又は金属を含有したインクなどでもよい。インクでなく種々の液体(例えば、溶融した樹脂など)が、ノズルから吐出されてよい。いずれの場合も、ヘッドユニットの構成は、副走査方向の位置が互いに異なるX個(Xは2以上の整数)の第1種ノズルと、副走査方向の位置が互いに異なるW個(Wは1以上X未満の整数)の第2種ノズルと、を有する種々の構成であってよい。そして、第1種ノズルによって吐出される第1液は、種々の液であってよく、第2種ノズルによって吐出される第2液は、第1液とは異なる種々の液であってよい。
(5)印刷処理のうちのデータの処理(例えば、図5のS110-S180の少なくとも一部の処理)は、複合機200などの液滴吐出装置の制御部に代えて、液滴吐出装置に接続された外部のデータ処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、スキャナ、スマートフォン)によって実行されてよい。ネットワークを介して互いに通信可能な複数の装置(例えば、コンピュータ)が、データ処理装置によるデータ処理の機能を一部ずつ分担して、全体として、データ処理の機能を提供してもよい(これらの装置を備えるシステムがデータ処理装置に対応する)。
(6)本明細書に開示された技術は、以下の態様として実現することが可能である。
[態様1]
液滴を吐出するヘッドであって、第1種ノズル群と、ノズル同士の間隔が前記第1種ノズル群よりも長い第2種ノズル群と、を有するヘッドユニットと、
前記ヘッドを、第1位置と第2位置との間で移動させる移動装置と、
記録媒体を搬送する搬送装置と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
第1パスを印刷する第1印刷処理と、
前記第1パスと一部が重複する重複範囲を有する第2パスを印刷する第2印刷処理と、を実行し、
前記重複範囲に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合、前記重複範囲に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合よりも、前記ヘッドの前記第1位置から前記第2位置への移動及び前記ヘッドの前記第2位置から前記第1位置への移動の移動回数が少ないことを特徴とする液滴吐出装置。
この構成によれば、ヘッドの移動回数が少ないことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、ブラックKのノズル群NK(図3)のように小さい第1ノズルピッチNPaを有するノズル群は、第1種ノズル群の例であり、カラーのノズル群NY、NC、NMのように大きい第2ノズルピッチNPbを有するノズル群は、第2種ノズル群の例である。第1種ノズル群は、第1液の液滴を吐出してよく、第2種ノズル群は、第1液とは異なる第2液の液滴を吐出してよい。用紙PM(図4)のDx方向側の位置は、第1位置の例であり、用紙PMの-Dx方向側の位置は、第2位置の例である。先行バンド範囲の画像を印刷するためのパス処理は、第1パスを印刷する第1印刷処理の例である。後続バンド範囲の画像を印刷するためのパス処理は、第2パスを印刷する第2印刷処理の例である。第3関係IS3(図13)が採用される場合は、「前記重複範囲に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合」の例である。第1関係IS1(図9)が採用される場合は、「前記重複範囲に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合」の例である。パス処理の総数は、ヘッドの移動回数の例である。
[態様2]
前記重複範囲は、複数のドットが並べられたドットラインから構成され、
前記重複範囲において前記第2種ノズル群により形成される前記ドットラインの数が前記重複範囲の前記ドットラインの過半数よりも少ない場合、前記重複範囲に前記第2種ノズル群から液滴を吐出させながら前記ヘッドを移動させる前記移動回数が、前記重複範囲に前記第1種ノズル群から液滴を吐出させながら前記ヘッドを移動させる前記移動回数よりも、少ないことを特徴とする態様1に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、ヘッドの移動回数が少ないことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、「前記重複範囲において前記第2種ノズル群により形成される前記ドットラインの数が前記重複範囲の前記ドットラインの過半数よりも少ない場合」は、図7のS330の条件のように、重複範囲のうちの上流側の過半数のドットラインを用いて判断されてよい。これに代えて、重複範囲内の位置に拘わらずに、第2種ノズル群によりドットが形成されるドットラインの数が過半数よりも少ないか否かが判断されてよい。いずれの場合も、第2種ノズル群によりドットが形成される重複範囲内のドットラインの数が少ない場合には、重複範囲に第2種ノズル群から液滴を吐出させながらヘッドを移動させる移動回数(第2種移動回数と呼ぶ)が少なくなる。そして、第2種移動回数が、重複範囲に第1種ノズル群から液滴を吐出させながらヘッドを移動させる移動回数よりも、少なくてよい。
[態様3]
前記制御部は、
前記重複範囲に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合、前記第2種液ノズル群を用いて形成される前記重複範囲の近接部分を、前記ヘッドの前記第1位置から前記第2位置への移動のみまたは前記ヘッドの前記第2位置から前記第1位置への移動のみで形成することを特徴とする態様1または態様2に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、重複範囲の近接部分で、ヘッドの移動方向の違い(例えば、異なる種類の液滴の重ね順の違い)に起因するドットの質(例えば、印刷された色)のズレを抑制できる。ここで、第2関係IS2(図12)が採用される場合は、「前記重複範囲に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合」の例である。重複範囲に隣接するドットライン(例えば、図12のt-1番とt+6番の画素ライン)は、「前記第2種液ノズル群を用いて形成される前記重複範囲の近接部分」の例である。そして、これらの画素ラインの間では、ドット形成のためのヘッドの移動方向(+Dx方向、または、-Dx方向)が同じであることが好ましい。
[態様4]
前記制御部が前記重複範囲において前記第2印刷処理を実行する際に、前記搬送装置が前記記録媒体を搬送する搬送方向において、前記重複範囲よりも上流にある前記第1種ノズルの数は、前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷しない場合、前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷する場合よりも、少ないことを特徴とする態様1に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、印刷処理に使用されない上流の第1種ノズルの数が少ないことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、第2関係IS2(図12)が採用される場合は、「前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷しない場合」の例であり、第1関係IS1(図9)が採用される場合は、「前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷する場合」の例である。
[態様5]
前記第1種ノズル群のうち使用されるノズルの数は、前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷しない場合、前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷する場合よりも、多いことを特徴とする態様1に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、使用されるノズルの数が多いことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、第2関係IS2(図12)が採用される場合は、「前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷しない場合」の例であり、第1関係IS1(図9)が採用される場合は、「前記第2種ノズル群を用いて前記重複範囲を印刷する場合」の例である。図9、図12で説明したように、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための1回目のパスP(k+3)で使用されるブラックKのノズル数は、第2関係IS2が採用される場合には、第1関係IS1が採用される場合と比べて、多い。
[態様6]
前記第2種ノズル群におけるノズル同士の間隔は、前記第1種ノズル群におけるノズル同士の間隔のF倍(Fは2以上の整数)であり、
前記重複範囲は、前記副走査方向に並ぶF×L本(Lは1以上の整数)のドットラインで構成され、
前記制御部は、前記重複範囲を印刷する際に、前記搬送装置により前記記録媒体の位置を、前記重複範囲よりも前記搬送方向の上流にある前記第1種ノズル群のノズルの数が前記Fの倍数個ある第1状態から、前記重複範囲よりも前記搬送方向の上流にある前記第1種ノズル群のノズルの数が前記第1状態から前記F個引き算した数よりも少ない第2状態へ、と移動させることを特徴とする態様4に記載の液体吐出装置。
この構成によれば、第1種ノズル群のノズルが不具合(例えば、閉塞など)を有する場合に、不適切なドットのラインが連続することが抑制されるので、形成されるドットパターンの品質の低下を抑制できる。ここで、いわゆるノズルピッチは、ノズル同士の間隔の例である。また、第1関係IS1(図9)のパスP(k+3)とパスP(k+4)との間の記録媒体の移動は、第1状態から第2状態への記録媒体の移動の例である。
[態様7]
前記制御部は、前記第2印刷処理において、前記第2パスに液滴が吐出されない空白領域があるか否かを判断する空白領域判断処理を実行し、
前記第2パスに液滴が吐出されない前記空白領域がある場合、前記空白領域に近接する領域を、前記ヘッドの前記第1位置から前記第2位置への移動のみまたは前記ヘッドの前記第2位置から前記第1位置への移動のみで形成することを特徴とする態様1から態様6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、空白範囲に近接する領域で、ヘッドの移動方向の違い(例えば、異なる種類の液滴の重ね順の違い)に起因するドットの質(例えば、印刷された色)のズレを抑制できる。ここで、図7のS310の処理は、「第2パスに液滴が吐出されない空白領域があるか否かを判断する空白領域判断処理」の例である。空白領域に隣接するドットライン(例えば、図15のt+5番とt+15番の画素ライン)は、「空白領域に近接する領域」の例である。そして、これらの画素ラインの間では、ドット形成のためのヘッドの移動方向(+Dx方向、または、-Dx方向)が同じであることが好ましい。また、空白領域の下流側に隣接する領域(例えば、図15、図17の端部領域Ak)は、「空白領域に近接する領域」の例である。そして、端部領域Akのドット形成のためのヘッドの移動方向(+Dx方向、または、-Dx方向)が同じであることが好ましい。
[態様8]
前記制御部が前記空白領域の下流側の領域である特定領域において前記第2印刷処理を実行する際に、前記搬送装置が前記記録媒体を搬送する搬送方向において、前記特定領域よりも上流にある前記第1種ノズルの数は、前記特定領域に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合、前記特定領域に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合よりも、少ないことを特徴とする態様7に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、印刷処理に使用されない特定領域の上流にある第1種ノズルの数が少ないことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、図15、図17の端部領域Akは、「空白領域の下流側の領域である特定領域」の例である。第7関係IS7(図17)が採用される場合は、「前記特定領域に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合」の例である。第5関係IS5(図15)が採用される場合は、「前記特定領域に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合」の例である。いずれの場合も、特定領域よりも上流にある第1種ノズルは、使用されないノズルである。図17の例では、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための1回目のパスP(k+3)において、端部領域Akよりも上流側(+Dy側)のブラックKのノズル数は、ゼロである。図15の例では、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための1回目のパスP(k+3)において、端部領域Akよりも上流側(+Dy側)のブラックKのノズル数は、6である。このように、第7関係IS7(図17)が採用される場合、第5関係IS5(図15)が採用される場合よりも、使用されないノズルの数は少ない。
[態様9]
前記第1種ノズル群のうち使用されるノズルの数は、前記空白領域に近接する領域に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合、前記空白領域に近接する領域に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合よりも、多いことを特徴とする態様7に記載の液滴吐出装置。
この構成によれば、使用されるノズルの数が多いことにより、ドットパターン形成の速度を向上できる。ここで、空白領域の下流側に隣接する領域(例えば、図15、図17の端部領域Ak)は、「前記空白領域に近接する領域」の例である。第7関係IS7(図17)が採用される場合は、「前記空白領域に近接する領域に前記第1種ノズル群から液滴を吐出し前記第2種ノズル群から液滴を吐出しない場合」の例である。第5関係IS5(図15)が採用される場合は、「前記空白領域に近接する領域に前記第1種ノズル群及び前記第2種ノズル群から液滴を吐出する場合」の例である。また、図15、図17で説明したように、後続バンド範囲BR(v+1)の印刷のための1回目のパスP(k+3)で用いられるブラックKのノズルの総数N1、N2は、第7関係IS7が採用される場合には、第5関係IS5が採用される場合よりも、多い。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図5のS150、S160、S170の処理は、専用のハードウェア回路によって実現されてよい。
また、本発明の機能の一部または全部がコンピュータプログラムで実現される場合には、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)に格納された形で提供することができる。プログラムは、提供時と同一または異なる記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納された状態で、使用され得る。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD-ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種ROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含み得る。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
200…複合機、210…プロセッサ、215…記憶装置、220…揮発性記憶装置、230…不揮発性記憶装置、232…プログラム、240…表示部、250…操作部、270…通信インタフェース、280…スキャナ部、299…制御部、400…印刷実行部、410…ヘッドユニット、411…ノズル形成面、420…ヘッド駆動部、430…移動装置、433…キャリッジ、434…摺動軸、435…ベルト、436…プーリ、440…搬送装置、441…ローラ、441…第1ローラ、442…第2ローラ、450…インク供給部、451…カートリッジ装着部、452…チューブ、453…バッファタンク、490…制御回路

Claims (9)

  1. 液滴吐出装置であって、
    副走査方向の位置が互いに異なるとともに第1液の液滴である第1種液滴を吐出するように構成されたX個(Xは2以上の整数)の第1種ノズルと、前記副走査方向の位置が互いに異なるとともに第2液の液滴である第2種液滴を吐出するように構成されたW個(Wは1以上X未満の整数)の第2種ノズルと、を有するヘッドユニットと、
    記録媒体に対して前記副走査方向に垂直な主走査方向に前記ヘッドユニットを相対的に移動させる主走査を実行する移動装置と、
    前記ヘッドユニットに対して前記副走査方向に前記記録媒体を搬送する副走査を実行する搬送装置と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記ヘッドユニットと前記移動装置と前記搬送装置とを制御することによって、前記ヘッドユニットを前記記録媒体に対して相対的に前記主走査方向に移動させつつ前記記録媒体に液滴を吐出してドットを形成する形成処理と、前記記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送処理とを、それぞれ複数回実行し、
    前記制御部は、
    T回(Tは1以上の整数)の前記形成処理によって第1のドットパターンを形成するためのデータであって、前記第1種液滴が吐出される領域である先行第1種ドット領域と、前記第2種液滴が吐出される領域である先行第2種ドット領域と、を示す第1データを生成する第1データ生成処理と、
    前記第1のドットパターンの形成に続いてU回(Uは1以上の整数)の前記形成処理によって第2のドットパターンを形成するためのデータであって、前記第1種液滴が吐出される領域である後続第1種ドット領域と、前記第2種液滴が吐出される領域である後続第2種ドット領域と、を示す第2データを生成する第2データ生成処理と、
    を実行し、
    前記先行第1種ドット領域の前記副走査方向の範囲である先行第1種ドット範囲と、前記後続第1種ドット領域の前記副走査方向の範囲である後続第1種ドット範囲とが、重複する部分を、第1種重複ドット範囲と定義し、
    前記先行第2種ドット領域の前記副走査方向の範囲である先行第2種ドット範囲と、前記後続第2種ドット領域の前記副走査方向の範囲である後続第2種ドット範囲とが、重複する部分を、第2種重複ドット範囲と定義し、
    前記制御部は、
    前記第1種重複ドット範囲及び前記第2種重複ドット範囲を形成するための第1条件が満たされるか否かを判断する第1判断処理と、
    前記第2種重複ドット範囲を形成せずに前記第1種重複ドット範囲を形成するための第2条件が満たされるか否かを判断する第2判断処理と、
    を実行し、
    前記制御部は、前記第2条件が満たされると判断される場合に前記第1種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する前記形成処理の回数が、前記第1条件が満たされると判断される場合に前記第1種重複ドット範囲の領域または前記第2種重複ドット範囲の領域に液滴を吐出する前記形成処理の回数よりも少なくなるように、前記第1データと前記第2データとを、前記第1データ生成処理と前記第2データ生成処理とによって生成する、
    液滴吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出装置であって、
    前記第1種重複ドット範囲のうちの前記副走査方向側の端を含む所定サイズの部分である第1部分範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いて形成すべきドットパターンであり、前記第1種重複ドット範囲のうちの前記第1部分範囲を除いた残りの部分である第2部分範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いずに形成すべきドットパターンである第3条件が満たされるか否かを判断する第3判断処理を実行し、
    前記制御部は、前記第3条件が満たされる場合、前記U回の前記形成処理を用いずに、前記T回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって前記第1部分範囲内の前記第2種液滴の複数のドットを形成する前記第1データを前記第1データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出装置であって、
    前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
    前記第1のドットパターンのうち前記第1種重複ドット範囲に含まれるドットパターンが前記第2種液滴を用いずに前記第1種液滴を用いて形成すべきドットパターンであり、前記第2のドットパターンのうち前記第1種重複ドット範囲の前記下流方向側に接続された部分が前記第2種液滴を用いて形成すべきドットパターンである場合、前記制御部は、前記第1種重複ドット範囲の前記副走査方向側の端のドットラインのドットを、前記第2種ノズルと共通の前記副走査方向の位置に配置された前記第1種ノズルによって形成する前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
    前記U回の形成処理のうち1回目の形成処理が行われる場合に、前記第1種重複ドット範囲よりも前記副走査方向側に位置する前記第1種ノズルの総数を、外ノズル数と定義し、
    前記制御部は、前記第2条件が満たされると判断される場合には、前記第1条件が満たされると判断される場合と比べて、前記外ノズル数よりも少なくなるように、前記第1データと前記第2データとを、前記第1データ生成処理と前記第2データ生成処理とによって生成する、
    液滴吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液滴吐出装置であって、
    前記X個の第1種ノズルの前記副走査方向のX個の位置であるX個の第1種位置は、第1ピッチで等間隔に配置され、
    前記W個の第2種ノズルの前記副走査方向のW個の位置であるW個の第2種位置は、前記第1ピッチのF倍(Fは2以上の整数)である第2ピッチで等間隔に配置され、
    前記第1のドットパターンと前記第2のドットパターンとの前記副走査方向のドットの解像度は、前記第1ピッチに対応する解像度と同じであり、
    前記第1種重複ドット範囲は、前記副走査方向に並ぶF×L本(Lは1以上の整数)のドットラインで構成され、
    前記制御部は、前記第1条件が満たされると判断される場合に、前記U回の形成処理のうち1回目の形成処理と2回目の形成処理との間の前記搬送処理の搬送量であって前記第2ピッチよりも大きな搬送量を示す前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
    前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
    前記制御部は、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合に、前記先行第1種ドット範囲のうち前記下流方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、前記先行第2種ドット範囲のうち前記下流方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンとを、前記U回の前記形成処理を用いずに、前記T回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって形成する前記第1データを前記第1データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
    前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
    前記T回の前記形成処理と前記U回の前記形成処理との間の前記搬送処理の搬送量を、特定搬送量と定義し、
    前記制御部は、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合には、前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていないと判断される場合と比べて、大きな前記特定搬送量を示す前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
    前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
    前記制御部は、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続されているか否かを判断する第4判断処理を実行し、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に前記空白領域が接続されていると判断される場合に、前記後続第1種ドット範囲のうち前記副走査方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンと、前記後続第2種ドット範囲のうち前記副走査方向側の端を含む部分に含まれるドットパターンとを、前記T回の前記形成処理を用いずに前記U回の前記形成処理のうちの1回以上の前記形成処理によって形成する前記第2データを前記第2データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、
    前記副走査方向とは反対の方向を、下流方向と定義し、
    前記制御部は、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続され、前記第2のドットパターンの前記副走査方向側の端を含む所定幅の部分である端部分ドットパターンが前記第2種液滴を用いずに前記第1種液滴を用いて形成すべきドットパターンである第3条件が満たされるか否かを判断する第6判断処理と、
    前記第1のドットパターンの前記下流方向側に液滴が吐出されない空白領域が接続され、前記端部分ドットパターンが前記第1種液滴と前記第2種液滴とを用いて形成すべきドットパターンである第4条件がみたされるか否かを判断する第7判断処理と、
    を実行し、
    前記端部分ドットパターンの形成のための前記形成処理で用いられる前記第1種ノズルの総数を、特定ノズル数と定義し、
    前記制御部は、前記第3条件が満たされると判断される場合には、前記第4条件が満たされると判断される場合と比べて、大きな前記特定ノズル数で前記端部分ドットパターンを形成する前記第2データを、前記第2データ生成処理によって生成する、
    液滴吐出装置。
JP2020013299A 2020-01-30 2020-01-30 液滴吐出装置 Active JP7448877B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020013299A JP7448877B2 (ja) 2020-01-30 2020-01-30 液滴吐出装置
US17/160,822 US11383527B2 (en) 2020-01-30 2021-01-28 Liquid droplet discharge apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020013299A JP7448877B2 (ja) 2020-01-30 2020-01-30 液滴吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021119038A JP2021119038A (ja) 2021-08-12
JP7448877B2 true JP7448877B2 (ja) 2024-03-13

Family

ID=77061643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020013299A Active JP7448877B2 (ja) 2020-01-30 2020-01-30 液滴吐出装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11383527B2 (ja)
JP (1) JP7448877B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196446A (ja) 2006-01-24 2007-08-09 Seiko Epson Corp 印刷方法
JP2012192592A (ja) 2011-03-16 2012-10-11 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法およびコンピュータープログラム
JP2014124822A (ja) 2012-12-26 2014-07-07 Brother Ind Ltd 印刷制御装置、および、プログラム
US20180015733A1 (en) 2015-04-23 2018-01-18 Hewlett-Packard Developement Company, L.P. Printing systems

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7377610B2 (en) * 2004-03-31 2008-05-27 Fujifilm Corporation Droplet discharge control method and liquid discharge apparatus
JP2007296748A (ja) 2006-04-28 2007-11-15 Seiko Epson Corp 印刷装置、及び印刷方法
JP6610180B2 (ja) * 2015-11-09 2019-11-27 ブラザー工業株式会社 液滴吐出装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196446A (ja) 2006-01-24 2007-08-09 Seiko Epson Corp 印刷方法
JP2012192592A (ja) 2011-03-16 2012-10-11 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法およびコンピュータープログラム
JP2014124822A (ja) 2012-12-26 2014-07-07 Brother Ind Ltd 印刷制御装置、および、プログラム
US20180015733A1 (en) 2015-04-23 2018-01-18 Hewlett-Packard Developement Company, L.P. Printing systems

Also Published As

Publication number Publication date
US11383527B2 (en) 2022-07-12
US20210237472A1 (en) 2021-08-05
JP2021119038A (ja) 2021-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5347300B2 (ja) 印刷装置
JP5434015B2 (ja) 印刷装置
JP6011321B2 (ja) 印刷制御装置、および、プログラム
JP5217840B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2004284279A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP2018043455A (ja) 印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラム
US10782924B2 (en) Controller, printer and non-transitory computer-readable medium storing computer program reducing the time for identifying a blank line in image data
US11161350B2 (en) Control device, printing apparatus, and non-transitory computer-readable recording medium
JP7448877B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2018089806A (ja) 記録装置および記録方法
JP2016185608A (ja) 割当マスクおよび割当マスクの生成方法
JP6601225B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
JPWO2019012759A1 (ja) 画像処理装置及び方法、プログラム並びに画像記録装置
JP5072350B2 (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP7128444B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
US20200039235A1 (en) Image processing apparatus and method, dither mask set, and image recording apparatus
US11331931B2 (en) Liquid droplet discharge apparatus
JP5564771B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、コンピュータプログラム、記録媒体、印刷媒体、および、プリンタ
JP7303483B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
US11951752B2 (en) Controller, printer, and computer-readable storage medium
JP7248945B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
US11663432B2 (en) Printer, non-transitory storage medium storing plurality of instructions, and control method
JP2013136250A (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2004299304A (ja) 記録ヘッド及びそれを備えた記録装置
JP2013223973A (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7448877

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150