JP7446986B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、圃場を耕耘して苗を植え付ける作業機に関する。
従来、特許文献1に開示された作業機が知られている。
特許文献1に開示された作業機は、走行しながら対地作業(耕耘等)と共に苗の植え付け(移植)を行うことができるものである。作業機は、トラクタと、トラクタの後部に装着されたロータリ耕耘機と、ロータリ耕耘機に装着された移植機とを備えている。ロータリ耕耘機は、圃場を耕耘する耕耘部を備え、耕耘された圃場に畝を形成する畝立て器と、畝にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置とを装着している。マルチフィルム敷設装置は、フィルムロール支持軸と、フィルム押え器と、覆土部材等と、を有する。
特開2018‐29号公報
特許文献1記載の作業機においては、覆土部材は、マルチフィルムの端に土を被せることができるが、畝の上面を覆うマルチフィルム上に土を被せられないという問題があった。
そこで、本発明は、畝の上面を覆うマルチフィルム上に土を被せられるようにした作業機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る作業機は、機幅方向に延びる軸回りに回転して圃場を耕耘する耕耘部と、前記耕耘部にて耕耘された圃場に畝を形成する畝形成装置と、前記畝にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設部と、前記マルチフィルム上に土を寄せる土寄せ部材と、を備え、前記土寄せ部材は、前記マルチフィルムの端部に土を被せる覆土部材と、前記覆土部材より機幅方向の内側に配置され、前記端部に被せられた土を畝の上面を覆うマルチフィルム上に導くブレードと、を有し、前記ブレードは、前記覆土部材と別体に構成され、平面視にて前記覆土部材に対して傾斜して配置されて機幅方向の内側に向けて延びている。
また、前記覆土部材の機幅方向の内端部と、前記ブレードの機幅方向の外端部とは、機幅方向において、一致又はオーバラップしている。
また、前記覆土部材は、後方に向かうにつれて機幅方向の内側に向かうように平面視にて傾斜して配置されている。
また、前記覆土部材の前記傾斜の角度を調節可能な角度調整機構を備えている。
また、前記畝形成装置は、圃場に溝を切って平畝を形成する溝切部材と、圃場に畝を立てて高畝を形成する畝立器とを含み、前記溝切部材と共に使用される平畝用部材と、前記畝立器と共に使用される高畝用部材とを、選択的に取り付け可能な取付構造体を備えている。
また、前記平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部に土を被せる第1覆土部材を含み、前記高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部に土を被せる第2覆土部材を含み、前記取付構造体は、前記第1覆土部材を取り付け可能な第1取付部と、前記第2覆土部材を取り付け可能な第2取付部と、を有している。
また、前記平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第1フィルム押えローラを含み、前記高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第2フィルム押えローラを含み、前記取付構造体は、前記第1フィルム押えローラを取り付け可能な第3取付部と、前記第2フィルム押えローラを取り付け可能な第4取付部と、を有している。
また、前記平畝用部材は、前記ブレードを含み、前記取付構造体は、前記ブレードを取り付け可能な第5取付部を有している。
上記の構成によれば、覆土部材によりマルチフィルムの端部に被せられる土をブレードによって機幅方向の内側に向けて導くことができるので、畝の上面を覆うマルチフィルム上に土を被せることができる。
作業機の側面図である。 対地作業装置の側面図である。 対地作業装置の平面図である。 ロータリ耕耘機の後方斜視図である。 耕耘部とマルチフィルム敷設装置の側面図である。 図5の底面図である。 図6の平面図である。 図7の左部の拡大図である。 図8の斜視図である。 図7の機幅方向の中央部の拡大図である。 図10の斜視図である。 上側に示すものは「平畝用の溝切部材、フィルム押えローラ、覆土部材、ブレード、マルチフィルム等」の平面図であり、下側に示すものは「形成された平畝と、苗と、端が折り曲げられたマルチフィルムと、マルチフィルム上に被さった土」の断面図である。 図5に対応する「高畝用」の図である。 図7に対応する「高畝用」の図である。 図8に対応する「高畝用」の図である。 図9に対応する「高畝用」の図である。 図10に対応する「高畝用」の図である。 図11に対応する「高畝用」の図である。 図12に対応する「高畝用」の図である。 機幅方向の左側の「取付構造体」を機体内方側(右側)から見て示す斜視図である。 図20の「取付構造体」を機体外方側(左側)から見て示す斜視図である。 機幅方向の中央部の「取付構造体」を右側から見て示す斜視図である。 マルチャーフィルム取り付け構造の説明用の正面図である。 図23の左半分(第1ロール支持軸)の拡大図である。 第1ロール支持軸及び第2ロール支持軸の他端側(他方支持部)の平面図である。 第1ロール支持軸の一端側(一方支持部)の斜視図である。 第1ロール支持軸及び第2ロール支持軸の他端側(他方支持部)の斜視図である。 図27において、ロール支持軸を仮想線(二点鎖線)とし、ロック部材を省略した図である。 (a)はロック部材のロック解除状態を示す断面図であり、(b)はロック部材のロック状態を示す断面図である。 第1畝立器の斜視図である。 第1畝立器の平面図である。 第1畝立器の底面図である。 第1畝立器の背面図である。 第1畝立器の別の実施形態を左前方から見て示す斜視図である。 第1畝立器の別の実施形態を右後方から見て示す斜視図である。 植付部フレームとマルチャーアームとをチェーンで連結し、植付部フレームの上昇に伴ってマルチャーアームも上昇することを説明するための図である。 植付部フレームが上昇する機構を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、走行しながら対地作業(耕耘等)と共に苗の植え付け(移植)を行うことができる作業機1を示している。作業機1は、走行体1Aと、走行体1Aの後部に装着された対地作業装置1Bを有する。対地作業装置1Bは、走行体1Aの後部に昇降可能に装着された第1対地作業機2と、第1対地作業機2の後部に昇降可能に装着された第2対地作業機3とを備えている。
本実施形態では、走行体1Aとして走行車両であるトラクタを例示している。また、第1対地作業機2としてロータリ耕耘機を例示している。また、第2対地作業機3として圃場に苗を植え付ける移植機を例示している。以下、走行体をトラクタ1Aといい、第1対地作業機をロータリ耕耘機2といい、第2対地作業機を移植機3という。
なお、走行体1Aは、トラクタには限定されず、他の走行車両であってもよい。また、第1対地作業機2は、ロータリ耕耘機に限定されることはなく、圃場に対して作業をする機械であればよい。また、ロータリ耕耘機2は、センタードライブ式のロータリ耕耘機を例示しているが、サイドドライブ式のロータリ耕耘機であってもよい。
図1は、作業機1の側面図を示す。本実施形態において特に断らない限り、トラクタ1Aの運転席5に着座した運転者の前側(図1の左側)を前方、運転者の後側(図1の右側)を後方、運転者の左側(図1の手前側)を左方、運転者の右側(図1の奥側)を右方として説明する。また、トラクタ1Aの前後方向K1(図1参照)に直交する方向である水平方向K2(図3参照)を機幅方向K2として説明する。
また、トラクタ1Aの機幅方向中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機幅外方として説明する。言い換えれば、機幅外方とは、機幅方向K2であってトラクタ1Aの機
幅方向中央部から離れる方向のことである。トラクタ1Aの機幅方向右部、或いは、左部から中央部へ向かう方向を機幅内方として説明する。即ち、機幅内方とは、機幅方向外方とは反対の方向である。言い換えれば、機幅内方とは、機幅方向K2であってトラクタ1Aの機幅方向中央部に近づく方向である。
図1に示すように、トラクタ1Aは、車体6と、車体6の前部に装着された前輪7F及び車体6の後部に装着された後輪7Rを含む走行装置7と、を有する。車体6は、原動機(駆動源)E1と、原動機E1の後部に連結された動力伝達ケースT1と、を有する。原動機E1は、走行装置7を駆動する。
原動機E1は、例えば、ディーゼルエンジンである。また、原動機E1は、ガソリンエンジン、LPGエンジン又は電動モータであってもよいし、エンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。
動力伝達ケースT1は、クラッチを内蔵したクラッチハウジング、変速装置を内蔵したミッションケース、差動装置を内蔵したデフケース等を直結して構成されている。
車体6の後部には、運転席5が搭載されていると共に、原動機E1の動力を取り出す動力取出軸(PTO軸)22が後方突出状に装備されている。即ち、走行体1Aは、原動機E1の動力を取り出す動力取出軸22を有する。運転席5の前方には、ステアリングホイール8が設けられている。また、トラクタ1Aは、前部にバッテリ(図示略)を搭載している。
図1に示すように、ロータリ耕耘機2は、トラクタ1Aの後部に三点リンク機構9等の装着機構を介して昇降可能に装着されている。三点リンク機構9は、トップリンク9Aとロワーリンク9Bとを有し、車体6の後部に装着されている。車体6の後部には、上下揺動可能なリフトリンク10Aが設けられ、リフトリンク10Aはリフトロッド10Bを介してロワーリンク9Bに連結されている。リフトリンク10Aは、車体6の後上部に設けられた油圧装置10Cによって昇降駆動され、リフトリンク10Aが上下動することでロワーリンク9Bが上げ下げされる。これにより、ロータリ耕耘機2が昇降する。
ロータリ耕耘機2は、トラクタ1AのPTO軸22の動力を、ユニバーサルジョイント(図示省略)を介して受け入れる伝動ケース12を有する。伝動ケース12は、ロータリ耕耘機2の幅方向(機幅方向K2と同じ方向)の中央部に位置している。
図2及び図3は、対地作業装置1Bの詳細図である。対地作業装置1Bは、ロータリ耕運機2と移植機3とを有する。
ロータリ耕運機2はロータリ機枠11を有し、移植機3は移植機機枠37を有する。ロータリ機枠11と移植機機枠37は、平行リンク機構からなる連結機構41により上下動可能に連結されている。これにより、ロータリ耕耘機2と移植機3は上下方向に相対移動可能とされている。
図3に示すように、ロータリ耕耘機2は、機幅方向K2の中央部に前記伝動ケース12が設けられている。図2に示すように、伝動ケース12の下部に回転軸16が設けられている。回転軸16は、伝動ケース12の下部から機幅方向K2の一方及び他方に突出状に設けられている。回転軸16の外周には、ブラケットを介して多数の耕耘爪17(図5、6参照)が固定されている。回転軸16が軸心回りに回転することにより、耕耘爪17が圃場を耕起(耕耘)すると共に耕起した土壌を後方の後部カバー19Bへと放擲する。これら回転軸16及び耕耘爪17は、圃場を耕耘する耕耘部18を構成している。
図2,3に示すように、ロータリ耕耘機2の前方には土寄せディスク56L,56Rが配置されている。土寄せディスク56L,56Rは、耕耘部18に向けて機幅内方に土を寄せるための部材である。土寄せディスク56Lは、機幅方向の一方側(左側)に配置されており、ロータリ耕耘機2の左前方に位置する。土寄せディスク56Rは、機幅方向の他方側(右側)に配置されており、ロータリ耕耘機2の右前方に位置する。土寄せディスク56L,56Rは、平面視において、前方から後方に向かうにつれて機幅外方から機幅内方に移行するように斜め向きに配置されている。
図2に示すように、ロータリ耕耘機2の後部に、畝形成装置Aが設けられている。畝形成装置Aは、耕耘部18で耕耘された圃場に畝UN(図12参照)を形成するものである。この実施の形態では、図12に示すように二つの畝UN1,UN2を形成するが、本発明において形成される畝の数は二つに限るものではない。
畝形成装置Aの後方に、マルチフィルム敷設装置300が設けられている。マルチフィルム敷設装置300は、ロータリ耕耘機2の後部に設けられ、移植機3の前部に位置している。マルチフィルム敷設装置300は、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するものである(図12参照)。
図2に示すように、移植機3は、苗供給装置38と、苗供給装置38の下方に設けられた植付装置39と、植付装置39の後方に設けられた覆土装置40と、苗供給装置38の上方に設けられた苗置き台190を有する。苗置き台190は複数段設けられ、移植する苗を収納した苗トレイを載置するものである。
図3に示すように、苗供給装置38は、機幅方向K2に並んだ複数の苗供給装置(第1苗供給装置38Aと第2苗供給装置38B)を含む。複数の苗供給装置38A,Bにそれぞれ対応して、その下方に複数の植付装置39A,B及び覆土装置40A,Bが設けられている(図7参照)。植付装置39は、苗供給装置38からの苗を保持して下降すると共に圃場に突入して苗を植え付ける植付具64(図2参照)を有する。
畝形成装置Aによって、第1苗供給装置38Aの下方の圃場に第1の畝UN1が形成され、第2苗供給装置38Bの下方の圃場に第2の畝UN2が形成される(図12参照)。
第1畝UN1には、第1苗供給装置38Aから供給された苗が植付装置39Aにより2条に植えられる。第2畝UN2には、第2苗供給装置38Bから供給された苗が移植装置39Bにより2条に植えられる。
図3に示すように、各苗供給装置38A,Bの前方及び後方に、前方椅子187A,B及び後方椅子187C,Dが設けられている。
前方椅子187A,Bは、ロータリ機枠11に連結機構41を介して上下動可能に設けられている。後方椅子187C,Dは、ロータリ機枠11に平行リンク機構200を介して結合されたシートフレーム197に設けられている。シートフレーム197は車輪206で圃場に支持されている。
図3に示すように、各椅子187と苗供給装置38との間に苗供給台188が設けられている。苗供給台188は、苗置き台190の苗トレイを置くものである。
また、ロータリ耕耘機2の上方に、苗トレイを収容するコンテナを載せるための予備苗台280が設けられている。
<マルチフィルム端部の折り曲げ構造>
図4、図5に示すように、本発明の一実施形態に係る作業機1は、圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に溝を切って畝を形成する溝切部材Zと、を備えている。耕耘部18は、横軸(回転軸)16回りに回転する耕耘爪17と、横軸16を回転可能に支持するロータリ機枠11と、ロータリ機枠11に対して上下方向に揺動可能に取り付けられて耕耘爪17の後方を覆う後部カバー19Bと、を有している。溝切部材Zは、後部カバー19Bに取り付けられて後部カバー19Bと共に揺動可能である。
図4は、ロータリ耕耘機2の後方斜視図である。ロータリ耕耘機2は、ロータリ機枠11を有する。ロータリ機枠11は、伝動ケース12と、前サポートフレーム13Fと、後サポートフレーム13Rと、左サイドフレーム15Lと、右サイドフレーム15Rとを有する。伝動ケース12は、ロータリ耕耘機2の幅方向(機幅方向K2と同じ方向)の中央部に位置している。前サポートフレーム13Fは、伝動ケース12の前方に、機幅方向K2に延伸して配置されている。後サポートフレーム13Rは、伝動ケース12の後方に、機幅方向K2に延伸して配置されている。前サポートフレーム13F及び後サポートフレーム13Rは、伝動ケース12に連結されている。左サイドフレーム15Lは、前サポートフレーム13Fと後サポートフレーム13Rの左端同士を連結している。右サイドフレーム15Rは、前サポートフレーム13Fと後サポートフレーム13Rの右端同士を連結している。
後サポートフレーム13Rの機幅方向中央部に、取付部13R1が設けられている。この取付部13R1に、後述する中央取付体196M(図7、図10参照)が固定される。
図4に示すように、ロータリ機枠11にロータリカバー19が設けられている。ロータリカバー19は、上部カバー19A、後部カバー19B、側部カバー19Cを有している。耕耘部18の上方は、上部カバー19Aで覆われている。耕耘部18の後方は、後部カバー19Bで覆われている。耕耘部18の側方は、側部カバー19Cで覆われている。
後部カバー19Bは、上端がロータリ機枠11に枢軸19Dを介して機幅方向K2の軸心回りに回転自在に枢支されていて上下揺動自在である(図5参照)。後部カバー19Bは、左右一対の弾圧装置20で下方に付勢されている。弾圧装置20は、バネの力で後部カバー19Bを下方に付勢する装置である。後部カバー19Bは、圃場の表面の高さ(起伏)に追従して、ロータリ機枠11に対して上下動する。後部カバー19Bはロータリ機枠11に対して上下方向に揺動し、後部カバー19Bの下端部は耕耘深さが変動しても常に接地した状態となる。
後部カバー19Bの後端に取付フレームXが取り付けられている。取付フレームXは、機幅方向K2に延びている。取付フレームXは、長尺材で構成され、その長さは後部カバー19Bの機幅方向K2の長さとほぼ同じとされている。取付フレームXの両端が端部ブラケットX1を介して、また、中間部が中間ブラケットX2を介して後部カバー19Bの後端部に取り付けられている。
取付フレームXには、灌水チューブガイドKYが取り付けられている。灌水チューブガイドKYについては、後述する。
取付フレームXには、溝切部材Zが取り付けられている。溝切部材Zは、ブラケットWとボルトW1により、取付フレームXに取り付けられている。溝切部材Zは、取付フレームXに対して、着脱自在に且つ機幅方向K2の位置を調整自在に取り付けられている(図6の仮想線で示す溝切部材Zと矢印参照)。
溝切部材Zは、耕耘部18にて耕耘された圃場に溝を切って畝UN(図12参照)を形成するものである。溝切部材Zは、圃場に平畝UN(図12参照)を形成するための畝形成装置Aである。
本実施形態の場合、溝切部材Zにより、図12に示すような、第1畝UN1と第2畝UN2を形成する。1つの畝UNを形成するためには、少なくとも左右一対の溝切部材Z,Zが必要となる。したがって、溝切部材Zは、第1畝UN1の溝を形成する左右一対の溝切部材Z,Zと、第2畝UN2を形成する左右一対の溝切部材Z,Zを含む。
溝切部材Zは、取付フレームXに装着されて、取付フレームXに沿って横軸(回転軸)16と平行方向(機幅方向)に移動可能であるので、溝切部材Zによって形成される畝UNの幅を変更することができる。また、複数対の溝切部材Zを、取付フレームXに対して横軸16と平行な方向に間隔をあけて装着することにより、複数の畝UNを同時に形成することができる。
図4~図6に示すように、溝切部材Zは、溝の底面を形成する平面視四角形状の底板Z1と、底板Z1の前縁から斜め前上方に立ち上がる前板Z2と、底板Z1の後縁から上方に立ち上がる後板Z3と、底板Z1の側縁から上方に立ち上がる側板Z4と、を有している。
底板Z1は平面視四角形の板(平板)であるので、溝切部材Zにより形成される溝の底面が平坦面になる。前板Z2が傾斜していることにより、溝切部材Zが移動する(溝を切る)ときの抵抗が少なくなるともに、移動によって土を下方に押し固めることができる。後板Z3により、溝切部材Zの内部への土の侵入が防止される。側板Z4は、底板Z1に対して垂直に立ち上がっているため、側板Z4により形成される畝の側面は垂直になり、側面が傾斜面である場合に比べて畝上面の幅を広く形成することができる。
図5に示すように、溝切部材Zは、実線と仮想線で示すように、ロータリ機枠11に対して後部カバー19Bと共に上下に揺動する。ロータリ機枠11には、横軸16が回転可能に支持されており、横軸16に設けられた耕耘爪17により圃場を耕耘する耕耘部18が構成されているので、耕耘部18による耕耘深さが変わると、圃場の表面に対してロータリ機枠11は上下動する。一方、耕耘爪17の後方を覆う後部カバー19Bは、ロータリ機枠11に対して上下方向に揺動可能に取り付けられているので、ロータリ機枠11が上下動しても、後部カバー19Bは圃場表面を追従して畝UNの表面を形成することになる。したがって、後部カバー19Bに取り付けられて後部カバー19Bと共に揺動可能である溝切部材Zは、圃場表面から一定の深さで溝を形成することができる。よって、図12に示すように、溝切部材Zにより切られた溝の深さは、耕耘深さが変動しても、畝UNの表面から一定深さになる。
図5に示すように、作業機1は、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設装置300を備えている。マルチフィルム敷設装置300は、敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部を押さえるフィルム押えローラCを有している。フィルム押えローラCは、溝切部材Zによって切られた溝に沿って転動して端部を折り曲げるものである。
図5に示すように、マルチフィルム敷設装置300は、マルチフィルムロール300Rを装着するマルチフィルム敷設部300Bと、フィルム300Fの端を押さえるフィルム押えローラCと、フィルム300F上に土を被せる土寄せ部材Dとを有する。
マルチフィルム敷設部300Bは、ロール支持軸300Jを有する。ロール支持軸300Jにマルチフィルムロール300Rが支持される。図6に示すように、ロール支持軸300Jは、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とを含む。マルチフィルムロール300Rは、第1フィルムロール303と第2フィルムロール304を含む。マルチフィルムロール300Rから引き出されたマルチフィルム300Fが畝UNに被せられる(図12参照)。
図5に示すように、マルチフィルム敷設部300Bと、フィルム押えローラCと、土寄せ部材Dとは、取付構造体Eに設けられている。
図6、図7に示すように、取付構造体Eは、左取付構造体ELと中間取付構造体EMと右取付構造体ERを含む。
左取付構造体ELは、ロータリ機枠11の左側に設けられた取付体196に設けられている(図7、図8、図9参照)。中間取付構造体EMは、中央の取付体196M(図7、図10、図11参照)に設けられている。右取付構造体ERは、ロータリ機枠11の右側に設けられた取付体196に取り付けられている(図7参照)。
左右の取付体196はロータリ耕耘機2の左右両側に配置されている。左右の取付体196の前部は、ロータリ機枠11の左右のサイドフレーム15L、Rに取り付けられている。中央の取付体196Mは、ロータリ機枠11の後サポートフレーム13Rの取付部13R1(図4、図5参照)に固定されている。
図6、図7に示すように、マルチフィルム敷設装置300のフィルム押えローラCは、左フィルム押えローラ331、中左フィルム押えローラ332、中右フィルム押えローラ333、右フィルム押えローラ334を含む。これらフィルム押えローラCは、例えば、車輪から構成されている。なお、これら押えローラCを後述する高畝用押えローラと区別するために「第1押えローラ」と呼ぶ場合がある。
左フィルム押えローラ331は、左側の左取付構造体ELに支持され、中左フィルム押えローラ332と中右フィルム押えローラ333は、中間取付構造体EMに支持され、右フィルム押えローラ334は、右側の右取付構造体ERに支持されている。
図12に示すように、各フィルム押さえローラCは、溝切部材Zで形成された溝MZに入る位置になるように、機幅方向の位置を調整可能に取付構造体Eに取り付けられている。
左フィルム押えローラ331及び中左フィルム押えローラ332は、前方に行くに従って第1の畝UN1側に移行する傾斜状に設けられている。中右フィルム押えローラ333及び右フィルム押えローラ334は、前方に行くに従って第2の畝UN2側に移行する傾斜状に設けられている。
左フィルム押えローラ331及び中左フィルム押えローラ332は、第1フィルムロール303の後方に配置されている。左フィルム押えローラ331及び中左フィルム押えローラ332は、第1の畝UN1に敷設されたマルチフィルムF1の両端部を押さえる。
中右フィルム押えローラ333及び右フィルム押えローラ334は、第2フィルムロール304の後方に配置されている。中右フィルム押えローラ333及び右フィルム押えローラ334は、第2の畝UN2に敷設されたマルチフィルムF2の両端部を押さえる。
図6、図7に示すように、マルチフィルム敷設装置300の土寄せ部材Dは、覆土部材DSを有し、覆土部材DSは、左覆土部材321、中左覆土部材322、中右覆土部材323、右覆土部材324を含む。覆土部材DSは、円板状の覆土ディスクから構成されている。なお、これら覆土部材DSを後述する高畝用の覆土部材と区別するために「第1覆土部材」と呼ぶ場合がある。
左覆土部材321は左側の左取付構造体ELに設けられている(図6~図9参照)。中左覆土部材322及び中右覆土部材323は、中間取付構造体EMに設けられている(図6,7、図10、11参照)。右覆土部材324は、右側の右取付構造体ERに設けられている(図6,7参照)。
図12に示すよう、左覆土部材321及び中左覆土部材322は、後方に行くに従って互いに接近する(第1の畝UN1側に移行する)傾斜状に設けられている。中右覆土部材323及び右覆土部材324は、後方に行くに従って互いに接近する(第2の畝UN2側に移行する)傾斜状に設けられている。
左覆土部材321は、第1フィルムロール303の左部の後方に配置されている。左覆土部材321は、第1フィルムロール303から巻き出されて第1の畝UN1に敷設されたマルチフィルム300F1の左端部に土TUを被せる。中左覆土部材322は、第1フィルムロール303の右部の後方に配置されている。中左覆土部材322は、第1フィルムロール303から巻き出されて第1の畝UN1に敷設されたマルチフィルム300F1の右端部に土TUを被せる。
中右覆土部材323は、第2フィルムロール304の左部の後方に配置されている。中右覆土部材323は、第2フィルムロール304から巻き出されて第2の畝UN2に敷設されたマルチフィルム300F2の左端部に土TUを被せる。右覆土部材324は、第2フィルムロール304の右部の後方に配置されている。右覆土部材324は、第2フィルムロール304から巻き出されて第2の畝UN2に敷設されたマルチフィルム300F2の右端部に土TUを被せる。
以上説明のように、マルチフィルム敷設装置300は、敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部を押さえるフィルム押えローラCを有し、フィルム押えローラCは、溝切部材Zによって切られた溝MZに沿って転動して、マルチフィルム300Fの幅方向の端部を端部を折り曲げるものである。そのため、畝UNに敷設されるマルチフィルム300Fの端部は、フィルム押えローラCにより折り曲げられて溝MZ内に位置することになる。
また、マルチフィルム敷設装置300は、フィルム押えローラCによって折り曲げられたマルチフィルムFの端部に土を被せる覆土部材DSを有しているので、マルチフィルムFの端部は、覆土部材DSにより被せられた土により押さえられる。そのため、マルチフィルムFが風等により剥離することがない。
図6、図7に示すように、マルチフィルム敷設装置300の土寄せ部材Dは、ブレードBLを有する。ブレードBLは、第1ブレードBL1、第2ブレードBL2、第3ブレードBL3、第4ブレードBL4を含む。各ブレードBL1~BL4は平板状体から構成されている。ブレードBLの下縁は、直線状に形成されている。ブレードBLの下縁は、地面と平行に配置される。これによって、ブレードBLを移動させることで、土を均平化することができる。
第1ブレードBL1は左側の左取付構造体ELに設けられ(図8、9参照)、第2ブレードBL2及び第3ブレードBL3は中間取付構造体EMに設けられ(図10、11参照)、第4ブレードBL4は右側の右取付構造体ERに設けられている。
図12に示すよう、ブレードBL1~BL4は、覆土部材321~324の後方に配置されていて、覆土部材321~324によりマルチフィルムFの端部に被せられた土を、畝UNの上面を覆うマルチフィルムF上に導くものである。図12において、矢印YTは土が移動する方向を示している。
図4、図7及び図9に示すように、作業機1は、マルチフィルム300Fが敷設された畝UNに苗を植え付ける植付装置39と、植付装置39によって植え付けられた苗に水を供給する灌水チューブKY1と、灌水チューブKY1を支持する灌水チューブガイドKYと、を備えている。灌水チューブガイドKYは、取付フレームXに取り付けられている。図4に示すように、灌水チューブガイドKYは、後部カバー19Bの取付フレームXに左右一対設けられている。灌水チューブガイドKYは、取付フレームXに沿って機幅方向の位置を調整可能である。
図7、図9に示すように、灌水チューブガイドKYに灌水チューブKY1が支持されている。灌水チューブKY1は、走行体1A等に搭載された水タンク(図示省略)から灌水ポンプ(図示省略)を介して、移植機3の植付装置39の植付具64の近傍に水を送るものであり、灌水チューブKY1の端部は、植付具64の付近に位置している。
これにより、灌水チューブKY1から水を安定して苗に供給できる。すなわち、取付フレームXは、圃場の表面に追従する後部カバー19Bに設けられているので、取付フレームXに設けられている灌水チューブガイドKYも圃場の表面を追従することになり、この灌水チューブガイドKYに支持される灌水チューブKY1の圃場表面に対する追従性が良くなるので、圃場に植えられた苗への給水が安定する。
<平畝、高畝の兼用構造の説明>
図1~図12に示す作業機1は、圃場に溝を切って平畝UNを形成するものである。図13~図19に示す作業機1は、圃場に畝を立てて高畝UNHを形成するものである。本発明の一実施形態に係る作業機1は、平畝UN用と高畝UNH用を兼用できるようにしたものである。以下、平畝UNと高畝UNHを総称して畝UNという場合がある。
<平畝用の構造>
図1~図12に示す平畝用の作業機1は、機幅方向に延びる軸16回りに回転して圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを形成する畝形成装置Aと、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルムF上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備えている。平畝用の作業機1の場合、畝形成装置Aは、圃場に溝を切って平畝UNを形成する溝切部材Zである。
土寄せ部材Dは、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、覆土部材DSより機幅方向の内側に配置され、端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLと、を有している。ブレードBLは、平面視にて覆土部材DSに対して傾斜して配置されて機幅方向K2の内側に向けて延びている。ブレードBLは、覆土部材DSと別体に構成されている。
マルチフィルム敷設部300Bは、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設する。土寄せ部材Dは、覆土部材DSとブレードBLを有する。覆土部材DSは、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる。ブレードBLは、端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルムF上に導く。
図6、図7に示すように、マルチフィルム敷設部300Bは、ロール支持軸300Jを有し、ロール支持軸300Jは、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とを含む。
第1ロール支持軸301は、第1の畝UN1に敷設されるマルチフィルム300F1が巻回された第1フィルムロール303を支持する。第2ロール支持軸302は、第2の畝UN2に敷設されるマルチフィルム300F2が巻回された第2フィルムロール304を支持する。すなわち、ロール支持軸300Jに支持されるマルチフィルムロール300Rは、第1フィルムロール303と第2フィルムロール304を含む。
第1ロール支持軸301及び第2ロール支持軸302は、トラクタ1Aの幅方向(機幅方向K2)に延設されている。第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302との軸心は、トラクタ1Aの幅方向(機幅方向K2)において一直線上になるよう配置されている。第1ロール支持軸301の機幅内方側の端部と、第2ロール支持軸302の機幅内方側の端部とは、中間取付構造体EMに支持されている(図10、図11参照)。 第1ロール支持軸301の左端部(機幅外方側の端部)は、左側の左取付構造体ELに支持されている(図8、図9参照)。
図8、図9及び図12に示すように、マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dは、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSである左覆土部材321と、マルチフィルム300F上に土を導くブレードBLである第1ブレードBL1とを有する。
ブレードBL1は、平面視にて覆土部材321に対して傾斜して配置されて機幅方向の内側に向けて延びている。覆土部材321の機幅方向K2の内端部と、ブレードBL1の機幅方向の外端部とは、機幅方向において、一致又はオーバラップしている。覆土部材321は、後方に向かうにつれて機幅方向K2の内側に向かうように平面視にて傾斜して配置されている。覆土部材321の傾斜の角度を調節可能な角度調整機構EL8を介して、覆土部材321は取付構造体Eに取り付けられている。
この実施形態では、ブレードBL1は覆土部材321と別体に構成されているが、ブレードBL1は覆土部材321と一体に構成されていてもよい。
図10及び図11に示す中央部のもの、及び、図示省略するが右側のものも、図8,9の左側のものと略同じであるので、説明を省略する。
<高畝用の構造>
図13~図19に示す作業機1は、圃場に畝を立てて高畝を形成するものである。つまり、図13~図19に示す作業機1は、高畝用の作業機である。
作業機1は、機幅方向に延びる軸回りに回転して圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを形成する畝形成装置Aと、高畝UNHにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備えている。
土寄せ部材Dは、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSを有する。
畝形成装置Aは、圃場に畝を立てて高畝を形成する畝立器51を有する。高畝用の作業機1の場合、畝形成装置Aは、圃場に畝を立てる(高畝UNHを形成する)畝立器51である。
図13、図14に示すように、畝立器51は、例えば、培土器(リッジャー)から構成される。畝立器51は、平面視にて、前方から後方に向けて幅(機幅方向の長さ)が拡がる形状を有する。
図19に示すように、畝立器51は、中央の第1畝立器51Mと、左の第2畝立器51Lと、右の第3畝立器51Rとを含む。したがって、ロータリ耕耘機2で耕耘した土壌に3つの畝立器で溝を形成することで2つの畝UNH1,UNH2を形成することができる。高畝UNHの上面は、後部カバー19Bで形成される。なお、畝立器51を4つ以上設けて、3畝以上を形成するようにしてもよい。
第2畝立器51Lは、ロータリ耕耘機2の幅方向の一方側(左側)に配置されている。第3畝立器51Rは、ロータリ耕耘機2の幅方向の他方側(右側)に配置されている。第1畝立器51Mは、ロータリ耕耘機2の幅方向の中央に配置されている。
第2畝立器51Lは、2つの畝UNH1,UNH2のうち、左側の畝UNH1の左側面を形成する。第3畝立器51Rは、2つの畝UNH1,UNH2のうち、右側の畝UNH2の右側面を形成する。第1畝立器51Mは、左側の畝UNH1の右側面と右側の畝UNH2の左側面とを形成する。
第2畝立器51Lは、左取付構造体ELに設けられている。第3畝立器51Rは、右取付構造体ERに設けられている。第1畝立器51Mは、中間取付構造体EMに設けられている。
図13、図14及び図19に示すように、マルチフィルム敷設部300Bは、ロール支持軸300Jを有する。ロール支持軸300Jにマルチフィルムロール300Rが支持される。ロール支持軸300Jは、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とを含む。マルチフィルムロール300Rは、第1ロール支持軸301に支持された第1フィルムロール303と、第2ロール支持軸302に支持された第2フィルムロール304を含む。マルチフィルムロール300Rから引き出されたマルチフィルム300Fが高畝UNHに被せられる。
第1ロール支持軸301及び第2ロール支持軸302は、トラクタ1Aの幅方向(機幅方向K2)に延設されている。図19に示すように、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とは、トラクタ1Aの幅方向(機幅方向K2)においてオーバラップしている。言い換えれば、第1ロール支持軸301の機幅内方側の部位301aは、第2ロール支持軸302の機幅内方側の部位302aとは、機幅方向K2においてオーバラップしている。
第1ロール支持軸301の右端部(機幅内方側の端部)は、マルチフィルム敷設装置300の機幅方向K2の中心よりも右方に位置している。また、第1ロール支持軸301の右端部は、第2ロール支持軸302の左端部及び第2フィルムロール304の左端部よりも右方に位置している。
第2ロール支持軸302の左端部(機幅内方側の端部)は、マルチフィルム敷設装置300の機幅方向K2の中心よりも左方に位置している。また、第2ロール支持軸302の左端部は、第1ロール支持軸301の右端部及び第1フィルムロール303の右端部よりも左方に位置している。
図14に示すように、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とは、前後方向K1にずらして配置されている。これにより、第1フィルムロール303と第2フィルムロール304とは、前後方向K1にずらして配置される。本実施形態の場合、第1ロール支持軸301が第2ロール支持軸302の前方に配置されている。但し、第1ロール支持軸301が第2ロール支持軸302の後方に配置されていてもよい。また、図示しないが、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とは、上下方向にずらして配置されていてもよい。
第1ロール支持軸301の左端部は、左取付構造体ELにより支持されている。第1ロール支持軸301の右端部は、中間取付構造体EMに支持されている。第2ロール支持軸302の左端部は、中間取付構造体EMに支持されている。第2ロール支持軸302の右端部は、右取付構造体ERに支持されている。
図13、図14に示すように、マルチフィルム敷設装置300のフィルム押えローラCは、高畝用左フィルム押えローラ331H、高畝用中左フィルム押えローラ332H、高畝用中右フィルム押えローラ333H、及び、高畝用右フィルム押えローラ334Hを含む。これらフィルム押えローラCは、例えば、車輪から構成されている。
高畝用左フィルム押えローラ331Hは、左取付構造体ELに支持されている。高畝用中左フィルム押えローラ332Hと高畝用中右フィルム押えローラ333Hは、中間取付構造体EMに支持されている。高畝用右フィルム押えローラ334Hは、右取付構造体ERに支持されている。
なお、上記高畝用押えローラCを、前記平畝用の「第1押えローラ」と区別するために、「第2押えローラ」と呼ぶことがある。
図19に示すように、各フィルム押さえローラCは、畝立器51で形成された溝MZに入る位置になるように、機幅方向に位置調整が可能に取付構造体Eに取り付けられている。
高畝用左フィルム押えローラ331H及び高畝用中左フィルム押えローラ332Hは、前方に行くに従って互いに接近する(第1の畝UNH1側に移行する)傾斜状に設けられている。高畝用中右フィルム押えローラ333H及び高畝用右フィルム押えローラ334Hは、前方に行くに従って互いに接近する(第2の畝UNH2側に移行する)傾斜状に設けられている。
高畝用左フィルム押えローラ331H及び高畝用中左フィルム押えローラ332Hは、第1フィルムロール303の後方に配置されている。高畝用左フィルム押えローラ331H及び高畝用中左フィルム押えローラ332Hは、第1の畝UNH1に敷設されたマルチフィルム300F1の両端部を押さえる。
高畝用中右フィルム押えローラ333H及び高畝用右フィルム押えローラ334Hは、第2フィルムロール304の後方に配置されている。高畝用中右フィルム押えローラ333H及び高畝用右フィルム押えローラ334Hは、第2の畝UNH2に敷設されたマルチフィルム300F2の両端部を押さえる。
高畝用中左フィルム押えローラ332Hと高畝用中右フィルム押えローラ333Hとは、前後方向K1にずらして配置されている。本実施形態の場合、高畝用中左フィルム押えローラ332Hが高畝用中右フィルム押えローラ333Hの前方に配置されている。但し、高畝用中左フィルム押えローラ332Hと高畝用中右フィルム押えローラ333Hのいずれか一方のフィルム押えローラが、いずれか他方のフィルム押えローラの後方に配置されていればよい。高畝用中左フィルム押えローラ332Hと高畝用中右フィルム押えローラ333Hのいずれを後方に配置するかは、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302との前後関係によって定めることができる。
図19に示すように、土寄せ部材Dは、覆土部材DSを有する。覆土部材DSは、高畝用左覆土部材321H、高畝用中左覆土部材322H、高畝用中右覆土部材323H、高畝用右覆土部材324Hを含む。覆土部材DSは、円板状の覆土ディスクから構成されている。
なお、これら高畝用覆土部材DSを前記平畝用の「第1覆土部材」と区別するために「第2覆土部材」と呼ぶ場合がある。
高畝用左覆土部材321H及び高畝用中左覆土部材322Hは、後方に行くに従って互いに接近する(第1の畝UNH1側に移行する)傾斜状に設けられている。高畝用中右覆土部材323H及び高畝用右覆土部材324Hは、後方に行くに従って互いに接近する(第2の畝UNH2側に移行する)傾斜状に設けられている。
高畝用左覆土部材321Hは、第1フィルムロール303の左部の後方に配置されている。高畝用左覆土部材321Hは、第1フィルムロール303から巻き出されて第1の畝UNH1に敷設されたマルチフィルム300F1の左端部に土を被せる。高畝用中左覆土部材322Hは、第1フィルムロール303の右部の後方に配置されている。高畝用中左覆土部材322Hは、第1フィルムロール303から巻き出されて第1の畝UNH1に敷設されたマルチフィルム300F1の第1畝UNH1の右端部に土を被せる。
高畝用中右覆土部材323Hは、第2フィルムロール304の左部の後方に配置されている。高畝用中右覆土部材323Hは、第2フィルムロール304から巻き出されて第2の畝UNH2に敷設されたマルチフィルム300F2の左端部に土を被せる。高畝用右覆土部材324Hは、第2フィルムロール304の右部の後方に配置されている。高畝用右覆土部材324Hは、第2フィルムロール304から巻き出されて第2の畝UNH2に敷設されたマルチフィルム300F2の右端部に土を被せる。
高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hとは、前後方向K1にずらして配置されている。本実施形態の場合、高畝用中左覆土部材322Hが高畝用中右覆土部材323Hの前方に配置されている。但し、高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hのいずれか一方の覆土部材が、いずれか他方の覆土部材の後方に配置されていればよい。高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hのいずれを後方に配置するかは、第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302との前後関係によって定めることができる。具体的には、第2ロール支持軸302が第1ロール支持軸301の後方に配置された場合、高畝用中右覆土部材323Hが高畝用中左覆土部材322Hの後方に配置される。第1ロール支持軸301が第2ロール支持軸302の後方に配置された場合、高畝用中左覆土部材322Hが高畝用中右覆土部材323Hの後方に配置される。
また、高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hとは、トラクタ1Aの幅方向(機幅方向K2)においてオーバラップして配置されている(図18参照)。また、高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hとは、前後方向K1においてもオーバラップしている。
図19において、土が移動する方向を矢印YTで示している。
図15に示すように、高畝用左覆土部材321Hは、左取付構造体ELに取り付けられている。図17に示すように、高畝用中左覆土部材322H及び高畝用中右覆土部材323Hは、中間取付構造体EMに取り付けられている。図14に示すように、高畝用右覆土部材324Hは、右取付構造体ERに取り付けられている。
本発明の一実施形態に係る作業機1は、図12等に示す平畝用作業機と、図19等に示す高畝用作業機を、一台の作業機1で兼用できるものである。
すなわち、作業機1の畝形成装置Aは、圃場に溝を切って平畝UNを形成する溝切部材Zと、圃場に畝を立てて高畝UNHを形成する畝立器51とを含む。そして、作業機1は、溝切部材Zと共に使用される平畝用部材と、畝立器51と共に使用される高畝用部材とを、選択的に取り付け可能な取付構造体Eを備えている。
図20~図22に示すものは、平畝用と高畝用を一台の作業機1で兼用するための「取付構造体E」である。この「取付構造体E」は、「左取付構造体EL」と「中間取付構造体EM」と「右取付構造体ER」とを含む。
この取付構造体Eに「平畝用部材」を取り付けると共に、溝切部材Zを使用することにより、平畝UNを形成するための平畝用の作業機1が構成される(図12等参照)。また、平畝用部材に代えて、「高畝用部材」を取付構造体Eに取り付けると共に、溝切部材Zに代えて畝立器51を使用することにより、高畝UNHを形成するための高畝用の作業機1が構成される(図19等参照)。
図12等に示すように、「平畝用部材」は、平畝UNに敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる覆土部材DSである「第1覆土部材」を含む。「第1覆土部材」は、左覆土部材321、中左覆土部材322、中右覆土部材323、及び、右覆土部材324を含む。
「平畝用部材」は、平畝UNに敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部を押さえるフィルム押えローラCである「第1フィルム押えローラ」を含む。「第1フィルム押えローラ」は、左フィルム押えローラ331、中左フィルム押えローラ332、中右フィルム押えローラ333、及び、右フィルム押えローラ334を含む。
「平畝用部材」は、ブレードBLを含む。ブレードBLは、覆土部材DSにより端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導く。ブレードBLは、平面視にて覆土部材DSに対して傾斜して配置されて機幅方向K2の内側に向けて延びている。ブレードBLは、覆土部材DSと別体又は一体に構成される。
図19等に示すように、「高畝用部材」は、高畝UNHに敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる覆土部材DSである「第2覆土部材」を含む。「第2覆土部材」は、高畝用左覆土部材321H、高畝用中左覆土部材322H、高畝用中右覆土部材323H、及び、高畝用右覆土部材324Hを含む。
「高畝用部材」は、高畝UNHに敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部を押さえるフィルム押えローラCである「第2フィルム押えローラ」を含む。「第2フィルム押えローラ」は、高畝用左フィルム押えローラ331H、高畝用中左フィルム押えローラ332H、高畝用中右フィルム押えローラ333H、及び、高畝用右フィルム押えローラ334Hを含む。
図20、図21に示すように、取付構造体Eである「左取付構造体EL」は、ロータリ機枠11の取付体196に固定される基部EL1を有する。基部EL1は、取付体196に取り付けられる水平部EL1Hと、水平部EL1Hの中央から下垂する垂直部EL1Vとを有して、T字状に形成されている。垂直部EL1Vには、畝立器51(51L)を取り付けることができる(図13参照)。
垂直部EL1Vに、取付アームEL2が後方に向かって突設されている。取付アームEL2は、垂直部EL1Vに設けられたブラケットEL1aに、枢支軸EL1bを介して上下方向揺動可能に取り付けられている。垂直部EL1Vと取付アームEL2とは、引っ張りスプリングEL3により結合されて、取付アームEL2は、下方に付勢されている。取付アームEL2の先端部に取付ブロックEL4と取付板EL5が取り付けられている。取付ブロックEL4の上面には、チェーン取付部EL6が設けられている。垂直部EL1Vには、マルチフィルムロール支持部EL7が機幅方向外側に向かって突設されている。
取付板EL5には、第1覆土部材である「左覆土部材321」を取り付け可能な第1取付部EL21が設けられている。取付ブロックEL4には、第2覆土部材である「高畝用左覆土部材321H」を取り付け可能な第2取付部EL22が設けられている。取付アームEL2の基部側には、第1フィルム押えローラである「左フィルム押えローラ331」を取り付け可能な第3取付部EL23を有している。取付板EL5には、第2フィルム押えローラである「高畝用左フィルム押えローラ331H」を取り付け可能な第4取付部EL24を有する。取付ブロックEL4には、ブレードBLである「第1ブレードBL1」を取り付け可能な第5取付部EL25を有している。
「第1取付部EL21」には、図8、図9に示すように、第1覆土部材である「左覆土部材321」が角度調整機構EL8を介して取り付けられている。
角度調整機構EL8は、取付板EL5に支軸EL8aを介して水平面内回動自在に設けられたアームEL8bを有す。アームEL8bには、支軸EL8aを中心とする長孔EL8cが形成され、その長孔EL8cに挿通されるボルトEL8dを緩めることにより、アームEL8bの回動角度を調整することができる。アームEL8bの先端に左覆土部材321が取り付けられている。
「第2取付部EL22」には、図15、図16に示すように、第2覆土部材である「左覆土部材321H」が第2覆土部材取付アームEL4aを介して取り付けられている。
すなわち、取付ブロックEL4に第2覆土部材取付アームEL4aの基部が固定され、第2覆土部材取付アームEL4aの先端に板部EL4bが設けられ、その板部EL4bに角度調整機構EL8を介して左覆土部材321Hが取り付けられている。この角度調整機構EL8は、図8に示されるものと同じであるので、説明は省略する。
「第3取付部EL23」には、図8、図9に示すように、第1フィルム押えローラである「左フィルム押えローラ331」がローラ取付バーEL9を介して取り付けられる。
すなわち、第3取付部EL23にローラ取付バーEL9が、機幅方向内方に突出するように取り付けられ、そのローラ取付バーEL9にスライダEL9aが機幅方向移動自在に設けられている。スライダEL9aにL字状のローラ取付アームEL9bが上下方向揺動自在に設けられ、ローラ取付アームEL9bの下端に左フィルム押えローラ331が取り付けられている。ローラ取付アームEL9bとスライダEL9aとの間に引っ張りスプリングEL9cが設けられ、左フィルム押えローラ331は、接地方向に付勢されている。スライダEL9aは、ロックボルトEL9dによりローラ取付バーEL9に固定され、機幅方向の位置が調整される。
「第4取付部EL24」には、図15、図16に示すように、第2フィルム押えローラである「左フィルム押えローラ331H」がローラ取付バーEL9を介して取り付けられる。
すなわち、第4取付部EL24にローラ取付バーEL9が、機幅方向内方に突出するように取り付けられ、そのローラ取付バーEL9にスライダEL9aが機幅方向移動自在に設けられている。その他の構成は、図9と同じである。
「第5取付部EL25」には、図8、図9に示すように、ブレードBLである「第1ブレードBL1」がブレード取付アームEL4cを介して取り付けられている。
すなわち、取付ブロックEL4にL字状のブレード取付アームEL4cの基部が固定されている。ブレード取付アームEL4cの先端に取付部EL4dが設けられ、取付部EL4dに板状の第1ブレードBL1が取付ボルトEL4eにより固定されている。第1ブレードBL1の上部であってブレード取付アームEL4cの左覆土部材321側には、土が第1ブレードBL1を越えることを防ぐ土止め板PLが設けられている。同様に、第4ブレードBL4の上部であってブレード取付アームの右覆土部材324側には、土が第4ブレードBL4を越えることを防ぐ土止め板PLが設けられている。
取付構造体Eである「右取付構造体ER」は、「左取付構造体EL」と左右対称の構造であるので、その説明は省略する。
図22は、取付構造体Eである「中間取付構造体EM」の斜視図である。
中間取付構造体EMは、垂直部EM1を有する。垂直部EM1は、中央の取付体196M(図7、図10、図11、図14、図17、図18参照)に取り付けられる。垂直部EM1には、畝立器51(51M)を取り付けることができる(図18参照)。垂直部EM1に、取付アームEM2が後方に向かって突設されている。
取付アームEM2は、上下一対の平行リンクで構成されている。平行リンクの基部側が、垂直部EM1に設けられたブラケットEM1aに、枢支軸EM1bを介して上下方向揺動可能に取り付けられている。平行リンクの先端部にブラケットEM3を有し、ブラケットEM3に設けられた枢支軸EM3aを介して上下一対の平行リンクは結合されている。上下一対の平行リンク間に引っ張りスプリングEM4が介在されている。上部の平行リンクの先端部の上面には、チェーン取付部EM5が設けられている。垂直部EM1の下部には、マルチフィルムロール支持部EM6が機幅方向両側に向かって突設されている。
ブラケットEM3の下面に、第1取付部EM21、第2取付部EM22、第4取付部EM24、第5取付部EM25が設けられ、下部平行リンクの基部側上面に第3取付部EM23が設けられている。
「第1取付部EM21」には、図10、図11に示すように、第1覆土部材である中左覆土部材322及び中右覆土部材323が取り付けられている。
すなわち、ブラケットEM3の下面に第1取付板EM7が取付けられ、第1取付板EM7の左側に中左覆土部材322が設けられ、右側に中右覆土部材323が設けられている。
「第2取付部EM22」には、図17、図18に示すように、第2覆土部材である高畝用中左覆土部材322Hと高畝用中右覆土部材323Hとが第2取付板EM8を介して取り付けられている。
すなわち、板状の第2取付板EM8が、ブラケットEM3の下面に取り付けられ、第2取付板EM8の後端部からステーEM8aが垂下され、ステーEM8aの下部の左側に高畝用中左覆土部材322Hが設けられ、その右側に高畝用中右覆土部材323Hが設けられている(図18参照)。高畝用中左覆土部材322Hは、高畝用中右覆土部材323Hよりも、平面視において前側に配置されている。
「第3取付部EM23」には、図10、図11に示すように、第1フィルム押えローラである中左フィルム押えローラ332と中右フィルム押えローラ333がローラ取付バーEM9を介して取り付けられる。
すなわち、第3取付部EM23にローラ取付バーEM9が、機幅方向両方に突出するように取り付けられる。その両側のローラ取付バーEM9に各々スライダEM9aが機幅方向移動自在に設けられている。各スライダEM9aにL字状のローラ取付アームEM9bが上下方向揺動自在に設けられ、左側のローラ取付アームEM9bの下端に中左フィルム押えローラ332が、右側のローラ取付アームEM9bに中右フィルム押えローラ333が夫々取り付けられている。ローラ取付アームEM9bとスライダEM9aとの間に引っ張りスプリングEM9cが設けられ、各ローラ332,333は、接地方向に付勢されている。スライダEM9aは、ロックボルトEM9dによりローラ取付バーEM9に固定され、ロックボルトEM9dを緩めることにより機幅方向の位置を調整できる。
「第4取付部EM24」には、図17、図18に示すように、第2フィルム押えローラである高畝用中左フィルム押えローラ332H、及び、高畝用中右フィルム押えローラ333Hがローラ取付バーEM9を介して取り付けられる。ローラ取付バーEM9は、第2取付板EM8に機幅方向両側に突出するよう設けられている。
すなわち、ブラケットEM3の下面に取り付けられた板状の第2取付板EM8の先端側下面に左右方向に突出するようローラ取付バーEM9が設けられている。左側のローラ取付バーEM9は、右側のローラ取付バーEM9よりも、平面視において前側に位置している。
各ローラ取付バーEM9にスライダEM9aが機幅方向移動自在に設けられている。各スライダEM9aにL字状のローラ取付アームEM9bが上下方向揺動自在に設けられ、左側のローラ取付アームEM9bの下端に高畝用中左フィルム押えローラ332Hが、右側のローラ取付アームEM9bに高畝用中右フィルム押えローラ333Hが夫々取り付けられている。ローラ取付アームEM9bとスライダEM9aとの間に引っ張りスプリングEM9cが設けられ、各ローラ332H,333Hは、接地方向に付勢されている。スライダEM9aは、ロックボルトEM9dによりローラ取付バーEM9に固定され、ロックボルトEM9dを緩めることにより機幅方向の位置が調整される。
「第5取付部EM25」には、図10、図11に示すように、ブレードBLである「第2ブレードBL2及び第3ブレードBL3」がブレード取付部材EM10を介して取り付けられている。
すなわち、ブラケットEM3の下面に取り付けられた第1取付板EM7に、ブレード取付部材EM10が設けられている。ブレード取付部材EM10は、垂直部EM10aと、この垂直部の下端に設けられた水平部EM10bを有する。水平部EM10bは、機幅方向に延びている。水平部EM10bに第2ブレードBL2及び第3ブレードBL3がボルトEM10cにより固定されている。
第2ブレードBL2は、中左覆土部材322の後方に配置されている。第2ブレードBL2の機幅内方側(左側)は、中左覆土部材322と機幅方向においてオーバラップしている。第3ブレードBL3は、中右覆土部材323の後方に配置されている。第3ブレードBL3の機幅内方側(右側)は、中右覆土部材323と機幅方向においてオーバラップしている。
第2ブレードBL2及び第3ブレードBL3は、機幅方向に延びて同一直線上に配置されているが、機幅内方から機幅外方に向かうにつれて後方に傾斜するように配置されていてもよい。
上述した本発明の一実施形態に係る作業機1においては、畝形成装置Aは、圃場に溝を切って平畝UNを形成する溝切部材Zと、圃場に畝を立てて高畝UNHを形成する畝立器51とを含んでいる。そして、溝切部材Zと共に使用される平畝用部材と、畝立器51と共に使用される高畝用部材とを、選択的に取り付け可能な取付構造体Eを備えているので、一台の作業機で、平畝用と高畝用が兼用できる。
<平畝用のブレード等の配置構造>
図12に示すように、本発明の一実施形態に係る作業機1は、マルチフィルム300F上に土を被せるようにして、マルチフィルム300Fが風などにより剥がれないようにした構造を備えている。
図5~図12に示す作業機1は、圃場に畝UNを形成する畝形成装置Aと、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設装置300と、マルチフィルム300Fが敷設された畝UNに苗を植え付ける植付装置39と、を備えている。
マルチフィルム敷設装置300は、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、植付装置39よりも前方に配置され、且つ覆土部材DSにより端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLと、を有している。
図7に示すように、ブレードBL(BL1~BL4)が植付装置39よりも前方に配置されているので、植付装置39により畝UNに苗NEが植えられる前にマルチフィルム300Fの上に土が被せられ、ブレードBLで均平化されることになる。マルチフィルム300Fには植付装置39によって植付用の穴が開けられるが、風が吹くと穴から風が入り、マルチフィルム300Fが畝UNの上面より剥がれる恐れがあった。しかし、本実施の形態では、植付用の穴が開く前にマルチフィルム300Fの上に土が被せられるので、風によるマルチフィルム300Fの剥がれが無くなる。
図4、図5に示す畝形成装置Aは、耕耘部18にて耕耘された圃場に溝を切って畝UNを形成する溝切部材Zである。溝切部材Zは、圃場表面に追従して上下動する後部カバー19Bに設けられているので、耕耘部18による耕耘深さが変動しても、溝切部材Zにより形成された溝の深さは、畝UNの表面から一定になる。
図12に示すように、覆土部材DSは、溝切部材Zの後方に配置されている。ブレードBLは、覆土部材DSの後方に配置されている。この構成によれば、溝切部材Zにより形成された溝上にあるマルチフィルム300Fの端部に、覆土部材DSにより効率よく土を被せることができる。また、その端部の土をブレードBLにより、畝の上面を被覆するマルチフィルム300Fの上に導くことができる。
なお、本発明において、「後方」とは、「前後方向の位置関係において後方」という意味であって、左右方向にずれている場合も「後方」に含む。また、「後方」とは、少なくとも、前後方向の中心の位置同士の位置を比較して後方にあればよい。例えば、ブレードBLの前後方向の中心が、覆土部材DSの前後方向の中心よりも後方に配置されているものであればよい。また、覆土部材DSの前端はブレードBLの前端よりも前方に位置していればよい。
上記構成においては、覆土部材DSとブレードBLとが別体に形成されているが、上述したように、覆土部材DSとブレードBLとが一体に形成されていてもよい。
また、覆土部材DSと溝切部材Zとの左右方向の位置関係は、溝切部材Z及び/又は取付構造体Eの機幅方向(左右方向)の位置を変更することで、調整(変更)可能である。
溝切部材Z、覆土部材DS及びブレードBLの配置関係を更に詳しく説明する。
図10~図12に示すように、中間取付構造体EMに取り付けられる覆土部材DSは、中左覆土部材322及び中右覆土部材323であり、ブレードBLは、第2ブレードBL2及び第3ブレードBL3である。
中間取付構造体EMの左側において、溝切部材Zの後方に、溝切部材Zにより切られた溝MZ内に位置するように中左フィルム押えローラ332が配置されている。中左フィルム押えローラ332の後方に中左覆土部材322が配置され、さらにその後方に第2ブレードBL2が配置されている。中左覆土部材322の前端は、溝MZよりも機体内方に位置し、後端は溝MZ内に位置している。第2ブレードBL2の右端は、中左覆土部材322と機幅方向においてオーバラップする位置にある。第2ブレードBL2の左端は、第1畝UN1の上面の苗NEの植付位置まで達している。
中左フィルム押えローラ332により、第1畝UN1の上に敷設されたマルチフィルム300F1の端部を、溝切部材Zにより形成された第1畝UN1の側面に沿うよう折り曲げて押し付ける。中左フィルム押えローラ332の後方に配置された中左覆土部材322により、溝間の土TUを折り曲げられたマルチフィルム300F1の端部に被せると共に、第1畝UN1の肩部上に被せる。中左覆土部材322の後方に配置された第2ブレードBL2が、マルチフィルム300F1の上方を移動することにより、図12の矢印YTに示すように、第1畝UN1の肩部に被せられた土を第1畝UN1の上面へと導き、マルチフィルム300F1の上面に被せる。
なお、中間取付構造体EMの右側に設けられた中右フィルム押えローラ333、中右覆土部材323、第3ブレードBL3は、移植機の機幅方向中心を挟んで、中左フィルム押えローラ332、中左覆土部材322、第2ブレードBL2と対称に配置されている。そのため、左フィルム押えローラ332、中左覆土部材322、第2ブレードBL2と同様の構配置(位置関係)及び作用(機能)を有する。
また、図8、図9に示す左取付構造体ELに取り付けられた左フィルム押えローラ331は、溝切部材Zによって形成された溝MZ内に位置するように配置される(図12参照)。左覆土部材321は、溝MZの機体外方側(左側)に配置される。第1ブレードBL1の機体外方側の端(左端)は、左覆土部材321の機体内方側の端(右端)と機幅方向においてオーバラップする位置にある。第1ブレードBL1の機体内方側の端(右端)は、第1畝UN1の上面の苗NEの植付位置まで達している。
左フィルム押えローラ331により、第1畝UN1の上に敷設されたマルチフィルム300F1の端部を、溝切部材Zにより形成された第1畝UN1の側面に沿うよう折り曲げて押し付ける。左フィルム押えローラ331の後方に配置された左覆土部材321により、溝間の土TUを折り曲げられたマルチフィルム300F1の端部に被せると共に、第1畝UN1の肩部上に被せる。左覆土部材321の後方に配置された第1ブレードBL1が、マルチフィルム300F1の上方を移動することにより、図12の矢印YTに示すように、第1畝UN1の肩部に被せられた土を第1畝UN1の上面へと導き、マルチフィルム300F1の上面に被せる。
なお、右取付構造体ERに取り付けられた右フィルム押えローラ334、右覆土部材324、第4ブレードBL4は、移植機の機幅方向中心を挟んで、左フィルム押えローラ331、左覆土部材321、第1ブレードBL1と対称に配置されている。そのため、左フィルム押えローラ331、左覆土部材321、第1ブレードBL1と同様の配置(位置関係)及び作用(機能)を有する。
<マルチフィルム取り付け構造>
図23~図29に示すように、作業機1は、マルチフィルムロールの取り付け、取り外しを容易にした構造を備えている。
図5、図6、図12及び図23に示すように、マルチフィルム敷設装置300は、マルチフィルム300Fが巻回されたフィルムロール300Rに貫通されてフィルムロール300Rを全長にわたって支持するロール支持軸300Jと、ロール支持軸300Jの一端側を支持する一方支持部J1と、ロール支持軸300Jの他端側を支持する他方支持部J2と、を有する。
図23、図24に示すように、ロール支持軸300Jは、一端側(機体外方側)が一方支持部J1に対して着脱可能であって、他端側(機体内方側)が他方支持部J2を支点として揺動可能である。詳しくは、ロール支持軸300Jの他端側は、他方支持部J2を支点として上下方向に揺動可能である。
図12及び図23に示すように、ロール支持軸300Jは、第1の畝UN1に付設されるマルチフィルム300F1を支持する第1ロール支持軸301と、第1の畝UN1と隣り合う第2の畝UN2に付設されるマルチフィルム300F2を支持する第2ロール支持軸302と、を含んでいる。第1ロール支持軸301と第2ロール支持軸302とは独立して揺動可能である。
図23に示すように、一方支持部J1は、第1ロール支持軸301の一端側を支持する第1一方支持部J1aと、第2ロール支持軸302の一端側を支持する第2一方支持部J1bと、を含む。他方支持部J2は、第1ロール支持軸301の他端側を支持する第1他方支持部J2aと、第2ロール支持軸302の他端側を支持する第2他方支持部J2bと、を含む。
図12に示すように、第1他方支持部J2aは、第1の畝UN1と第2の畝UN2との間において第1ロール支持軸301の他端側を支持している。第2他方支持部J2bは、第1の畝UN1と第2の畝UN2との間において第2ロール支持軸302の他端側を支持している。
図25、図26の矢印Y2に示すように、一方支持部J1及び他方支持部J2は、ロール支持軸300Jの軸方向と平行に移動可能である。
図27~図29に示すように、ロール支持軸300Jは、筒状に形成されている。他方支持部J2は、ロール支持軸300Jの他端側に挿入されて当該他端側を支持する支持棒J3と、支持棒J3を貫通する貫通軸J3aと、前記ロール支持軸300Jを貫通軸J3aの軸回りに回動可能に保持する保持部材J3bと、を有している。
他方支持部J2は、ロール支持軸300Jに沿って移動可能に配置され、ロール支持軸300Jの回動を許容する許容位置と、ロール支持軸300Jの回動を許容しないロック位置とに移動可能なロック部材J4を有している。
さらに詳しく説明する。
図24、図26に示すように、第1一方支持部J1aは、第1ロール支持軸301の一端側を支持する。第1一方支持部J1aは、左取付構造体ELに設けられている。左取付構造体ELの垂直部EL1Vにマルチフィルムロール支持部EL7が設けられている。マルチフィルムロール支持部EL7に第1一方支持部J1aが設けられている。
第1一方支持部J1aは、マルチフィルムロール支持部EL7に摺動自在に設けられたスライダEL7aと、スライダEL7aに設けられたアームEL7bを有する。スライダEL7aは、ロックボルトEL7cにより、マルチフィルムロール支持部EL7に固定され、左右方向の位置決めが行われる。
アームEL7bの先端部に、第1ロール支持軸301の一端側を支持する上方に開口する凹部EL7dが設けられている。凹部EL7dから第1ロール支持軸301が上方に離脱しないようにする蓋材EL7eが設けられている。蓋材EL7eの一端は、枢軸EL7fにより回動自在にアームEL7bの先端部に取り付けられている。蓋材EL7eの他端は、ロックボルトEL7gにより回動自在にアームEL7bの先端部に固定される。
ロックボルトEL7gを緩めて蓋材EL7eを上方に開動作せることにより、第1ロール支持軸301の一端側の凹部EL7dへの着脱を自在とする(図26の矢印Y3参照)。
図23に示すように、第2一方支持部J1bは、第2ロール支持軸302の一端側を支持する。第2一方支持部J1bは、右取付構造体ERに設けられている。第2一方支持部J1bは、移植機の機幅方向中心CL1を挟んで、第1一方支持部J1aと対称である。第2一方支持部J1bの構成は、第1一方支持部J1aの構成と同じである。
図24、図25、図27~図29に示すように、第1他方支持部J2aは、第1ロール支持軸301の他端側を支持する。第1他方支持部J2aは、中間取付構造体EMに設けられている。中間取付構造体EMの垂直部EM1にマルチフィルムロール支持部EM6が設けられている。マルチフィルムロール支持部EM6に第1他方支持部J2aが設けられている。
第1他方支持部J2aは、マルチフィルムロール支持部EM6に摺動自在に設けられたスライダEM6aと、スライダEM6aに設けられたアームEM6bを有する。スライダEM6aは、ロックボルトEM6cにより、マルチフィルムロール支持部EM6に固定され、左右方向の位置決めが行われる。
図27~図29に示すように、第1ロール支持軸301は、筒状に形成されている。第1他方支持部J2aは、アームEM6bの先端に支持棒J3と、支持棒J3を貫通する貫通軸J3aと、第1ロール支持軸301を貫通軸J3aの軸回りに回動可能に保持する保持部材J3bと、を有している。
すなわち、支持棒J3は、機幅方向K2に延びる軸心を有しており、アームEM6bの先端部に固定されている。貫通軸J3aは前後方向K1に延びる軸心を有しており、その両端が支持棒J3から突出するように支持棒J3を貫通している。
貫通軸J3aの前後端部は、筒状の第1ロール支持軸301に設けられた孔に挿通されて第1ロール支持軸301を上下方向回動自在に支持棒J3に支持する。
保持部材J3bは、半円リング状に形成され、その一端が貫通軸J3aの一端に揺動自在に設けられ、他端が貫通軸J3aの他端に係脱自在に係止される。第1ロール支持軸301の外周面には、保持部材J3bを収容して第1ロール支持軸301の外周面から突出しないようにするリング溝J3cが形成されている。
保持部材J3bの貫通軸J3aとの係合を解除して、貫通軸J3aを支持棒J3から抜き取ることにより、第1ロール支持軸301の他端を支持棒J3に着脱することができる。第1ロール支持軸301の他端を支持棒J3に挿通し、貫通軸J3aを第1ロール支持軸301と支持棒J3にわたって挿入し、保持部材J3bで保持することにより、第1ロール支持軸301の他端を支持棒J3に取り付けることができる。第1ロール支持軸301の他端を支持棒J3に取り付けた状態では、貫通軸J3aの軸回りに第1ロール支持軸301を上下方向に回動させる(傾斜させる)ことができる(図23、図24の仮想線参照)。この構成により、フィルムロール支持軸300Jへの重量物であるマルチフィルムロール300Rの取り付け、取り外しが容易になる。
図25、図27及び図29に示すように、第1他方支持部J2aは、ロック部材J4を有している。ロック部材J4は、第1ロール支持軸301に沿って移動可能に配置され、第1ロール支持軸301の貫通軸J3aの軸回りの回動を許容する許容位置(図29(a)参照)と、第1ロール支持軸301の貫通軸J3aの軸回りの回動を許容しないロック位置(図29(b)参照)とに移動可能である。
ロック部材J4は、第1ロール支持軸301の他端部に摺動自在に外嵌される筒状体に形成されている。ロック部材J4には、ロックボルトJ4aが螺合されている。ロックボルトJ4aに操作片J4bが設けられている。操作片J4bを摘んでロックボルトJ4aを回動することにより、ロック部材J4を第1ロール支持軸301に固定した状態と、第1ロール支持軸301に沿って移動可能な状態とを切り換えることができる。
図29の(a)に示すように、ロックボルトJ4aを緩めて、ロック部材J4をその端面がアームEM6bから離れた位置に置くことにより、第1ロール支持軸301は、仮想線で示すように、貫通軸J3a回りに下方に傾動させることができる。
図29の(b)に示すように、ロック部材J4を、その端面がアームEM6bに接触する位置に置き、ロックボルトJ4aを締め込んで、ロック部材J4を第1ロール支持軸301に固定することにより、第1ロール支持軸301は、ロック部材J4の端面とアームEM6bとの接触により、傾きが防止される。
第2ロール支持軸302の他端側を支持する第2他方支持部J2bの構成は、上記の第1他方支持部J2aの構成と同じである。
図13~図19に示す高畝用作業機においても、上記の一方支持部J1と、他方支持部J2と、を有する。
<畝立器の構造>
図19、図30~図35に示すように、本発明の一実施形態に係る作業機1は、マルチフィルム300F上に十分な量の土を被せることができる構造を備えている。
図13、図14及び図19に示すように、作業機1は、圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを立てて形成する畝立器51と、畝立器51により形成された畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルム敷設部300Bにより敷設された前記マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備えている。
図14、図19に示すように、畝立器51は、第1の畝UN1間を挟んで隣り合う第1の畝UN1の一方側の法面と第2の畝UN2の一方側の法面を形成する第1畝立器51Mと、第1の畝UN1の他方側の法面を形成する第2畝立器51Lと、第2の畝UN2の他方側の法面を形成する第3畝立器51Rと、を含む。
第2畝立器51Lは、図13~図16に示すように、ロータリ耕耘機2の幅方向の一方側(左側)に配置されている。第2畝立器51Lは、2つの畝のうち、左側の畝の左側面を形成する。
第2畝立器51Lは、ロータリ耕耘機2に取り付けられる取付部51La,51Lbを有している。取付部51La,51Lbは、第2畝立器51Lの前部に設けられた前取付部51Laと、第2畝立器51Lの後部に設けられた後取付部51Lbと、を含む。
第2畝立器51Lの前取付部51Laは、第2畝立器51Lの前端部に設けられており、前取付体52を介して第1側部カバー19CLに取り付けられている。前取付体52の前部は、第1側部カバー19CLの外面(機幅外方側の面)に取り付けられている。前取付体52は、後方に向かうにつれて機幅外方に移行するように屈曲している。前取付体52の後部に、第2畝立器51Lの前取付部51Laが取り付けられている。前取付体52に対する前取付部51Laの上下方向の位置は調整することができる。
第2畝立器51Lの後取付部51Lbは、側部連結体53を介して左取付構造体ELに取り付けられている。第2畝立器51Lの後取付部51Lbは、第2畝立器51Lから後方に突出している。側部連結体53は、上下方向に延びており、下端部が第2畝立器51Lの後取付部51Lbに接続され、上端部が左取付構造体ELの垂直部EL1Vに接続されている。側部連結体53は、垂直部EL1Vに対して出し入れすることにより、長さを調整することが可能となっている。側部連結体53の長さを調整することにより、第2畝立器51Lの高さを調整することができる。
第3畝立器51Rの前取付部51Ra及び後取付部51Rbの取り付け構造は、第2畝立器51Lの前取付部51La及び後取付部51Lbの取り付け構造と同様であるため、説明を省略する。
図14に示すように、第2及び第3畝立器51L,51Rのロータリ耕耘機2の幅方向の外端部(機幅外方側の端部)は、側部カバー19Cのロータリ耕耘機2の幅方向の外端部(機幅外方側の端部)よりも外側に位置している。具体的には、第2畝立器51Lの左端部は、第1側部カバー19CLの左端部よりも左方に位置している。第3畝立器51Rの右端部は、第2側部カバー19CRの右端部よりも右方に位置している。
第1畝立器51Mは、図14、図17~図19に示すように、ロータリ耕耘機2の幅方向の中央に配置されている。第1畝立器51Mの前取付部51Ma(図30参照)は、中間取付体(図示省略)を介して伝動ケース12の下部に、高さ調整自在に取り付けられている。
第1畝立器51Mの後取付部51Mb(図30参照)は、第1畝立器51Mの後部から、上下方向に延びており、上端部が中間取付構造体EMの垂直部EM1に接続されている。後取付部51Mbを垂直部EM1に対して出し入れすることにより、長さを調整することが可能となっている。後取付部51Mbの長さを調整することにより、第1畝立器51Mの高さを調整することができる。
図30~図33に示すように、畝立器51は、畝間(畝と畝の間)の底面を形成する底板51aと、底板51aの側縁から斜め上方に立ち上がって畝UNの法面を形成する側板51bと、側板51bの側方に配置された縦板51cとを有している。縦板51cと側板51bとの間には空間51dが形成されている。図33に示すように、空間51dは、下方に向かうにつれて幅(機幅方向の長さ)が広がっている。
以下、側板51bと縦板51cを含む概念として「側部板」という。側部板は、側板51bであってもよいし、縦板51cであってもよいし、側板51bと縦板51cの両方であってもよい。この実施形態では、側部板は、側板51bと縦板51cとを有している。
第1畝立器51Mは、底板51aが、第1の畝間UM1(図19参照)の底面を形成する。側板51bは、底板51aの一側縁から斜め上方に立ち上がって第1の畝UNH1の一方側の法面を形成する第1側板51b1と、底板51aの他側縁から斜め上方に立ち上がって第2の畝UNH2の一方側の法面を形成する第2側板51b2と、を含む。縦板51cは、第1側板51b1の一側方に配置された第1縦板51c1と、第2側板51b2の他側方に配置された第2縦板51c2と、を含む。第1側板51b1の上縁と第2側板51b2の上縁とは、上板51jにより接続されている。
図31、図32に示すように、畝立器51(第1畝立器51M)は、互いに離間した一対の側部板を有しており、一対の側部板の間に下方が開放された空間SPが形成されている。空間SPは、一対の側板51b,51bの間に形成されていてもよいし、一対の縦板51c(第1縦板51c1と第2縦板51c2)の間に形成されていてもよい。
本実施形態の場合、第1畝立器51Mは、互いに離間した一対の側板51b,51bを有しており、一対の側板51b,51bの間に下方が開放された空間SPが形成されている。空間SPは、下方に底板51aが設けられていないことにより、下方が開放されている。また、空間SPの上方も開放されている。空間SPは、上方に上板51jが設けられていないことにより、上方が開放されている。下方及び上方が開放された空間SPは、一対の側板51b,51bが底板51a及び上板51jよりも後方に延びていることにより形成されている。空間SPは、後方も開放されている。
図33に示すように、第1縦板51c1と第1側板51b1との間、及び、第2縦板51c2と第2側板51b2との間には、それぞれ空間51dが形成されている。縦板51cは、側板51bの高さ方向の中途部から下方に向けて延設されている。
縦板51cは、側板51bよりも後方に突出して延設されていてもよい。この場合、畝側面下部を縦板51cによって削り取ることができ、多くの土を空間51dに貯めることができる。
第1畝立器51Mは、第1縦板51c1の後方に向けて延設された第1延設板51e1と、第2縦板51c2の後方に向けて延設された第2延設板51e2と、を有する。
第1延設板51e1と第2延設板51e2は、後方に向かうにつれて互いに接近する方向に延設されている。第1延設板51e1の後端部は、第2延設板51e2の後端部よりも後方に配置されている。
第1延設板51e1は、第1縦板51c1の後方に第1縦板51c1の後方に第1縦板51c1と距離を隔てて配置されている。第2延設板51e2は、第2縦板51c2の後方に第2縦板51c2と距離を隔てて配置されている。
第1縦板51c1及び第2縦板51c2の内面にアーム51fが固定されている。第1延設板51e1及び第2延設板は51e2の内面にロッド51gが固定されている。ロッド51gがアーム51fに位置調整自在に挿入されている。ロッド51gをアーム51fに固定するロックボルト51hがアーム51fに螺合されている。
図5~図12に示すように、土寄せ部材Dは、マルチフィルム敷設部300Bにより敷設されたマルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、覆土部材DSにより端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLを有している。このブレードBLは、図13~図19に示す高畝用作業機に適用してもよい。
上述の通り、作業機1は、圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを立てて形成する畝立器51と、畝立器51により形成された畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルム敷設部300Bにより敷設された前記マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備え、畝立器51は、互いに離間した一対の側部板(側板51b、51b又は縦板51c1と第2縦板51c2)を有し、一対の側部板の間に下方が開放された空間SPが形成されている。
これにより、空間SPに土を盛り上げて残すことができる。そのため、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に被せる土が足りなくなることが防がれ、マルチフィルム300F上に十分な量の土を被せることができる。
すなわち、従来は、畝立器51で畝UNを形成した後、土寄せ部材Dでマルチフィルム300F上に土を被せるとき、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に被せるための土が足りなくなる場合がある。特に、中央畝立器51Mの後方では、左右両方の畝に土を振り分けて被せなければならないため、土が足りなくなり易い。この実施の形態では、空間SPに土を盛り上げて残すことができるため、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に被せる土が足りなくならない。そのため、十分な量の土をマルチフィルム300F上に被せることができる。また、空間51dにも土を残すことができるため、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に十分な量の土を寄せることができる。
尚、空間51dに十分な量の土を残すことができる場合には、一対の側板51b、51bの間に下方が開放された空間SPを形成しない構成としてもよい。例えば、縦板51cが側板51bよりも後方に突出して延設されている場合、一対の側板51b、51bの間に下方が開放された空間SPを形成する代わりに、第1縦板51c1と第2縦板51c2との間に下方が開放された空間SPを形成する構成としてもよい。
また、第2畝立器51Lや第3畝立器51Rを第1畝立器51Mと同じ構成にしてもよい。
図34、図35は、畝立器51の別の実施形態(以下、第2実施形態という)を示す図である。この畝立器51は、第1畝立器51Mとして好適に使用される。
以下、第2実施形態に係る畝立器51について、上記した実施形態(以下、第1実施形態という)の畝立器51(図30~図33参照)と異なる点を中心に説明し、共通する構成については説明を省略する。
畝立器51(第1畝立器51M)は、互いに離間した一対の側板51b,51bを有しており、一対の側板51b,51bの間に下方が開放された空間SPが形成されている。空間SPは、下方に底板51aが設けられていないことにより、下方が開放されている。畝立器51は、底板51aを有していない。そのため、一対の側板51b,51bの間は、側板51b,51bの前端から後端までの全領域にわたって下方が開放されている。つまり、下方が開放された空間SPは、側板51b,51bの前端から後端までの全領域にわたって形成されている。好ましくは、下方が開放された空間SPは、畝立器51の前端から後端までの全領域にわたって形成されるが、畝立器51の前端から後端までの全領域のうちの少なくとも一部に形成されていればよい。
また、空間SPの上方も開放されている。空間SPは、上方に上板51jが設けられていないことにより、上方が開放されている。畝立器51は、上板51jを有していない。そのため、一対の側板51b,51bの間は、側板51b,51bの前端から後端までの全領域にわたって上方が開放されている。つまり、上方が開放された空間SPは、側板51b,51bの前端から後端までの全領域にわたって形成されている。好ましくは、上方が開放された空間SPは、畝立器51の前端から後端までの全領域にわたって形成されるが、畝立器51の前端から後端までの全領域のうちの少なくとも一部に形成されていればよい。
下方及び上方が開放された空間SPは、一対の側板51b,51bを接続する底板51a及び上板51jが無いことにより形成されている。空間SPは、後方も開放されている。
一対の側板51b、51bはそれぞれ、地面から垂直に立ち上がる垂直板51kと、垂直板51kの上縁から斜め上方に延びる斜め板51mとを有している。一方の側板51bの斜め板51mと他方の側板51bの斜め板51mとは、上方に向かうにつれて次第に離れている。畝立器51は縦板51cを有しておらず、垂直板51kが縦板51cに対応する位置に設けられている。
一対の側板51b、51bの前部には、前方に向かうにつれて互いに接近する前延部51nが設けられている。前延部51nの前端には、前取付部51Maが設けられている。前延部51nは、一対の側板51b、51bの間に土を取り入れるための切り欠き51pが形成されている。切り欠き51pは、前延部51nの下部を切り欠いて形成されている。切り欠き51pは、前延部51nの前端から後端にわたって形成されているが、前延部51nの一部に形成してもよい。切り欠き51pは、垂直板51kの前方に位置している。切り欠き51pは、空間SPと連通している。
第1延設板51e1は、一対の側板51b,51bのうちの一方の側板(第1側板51b1)の後方に向けて延設されている。第2延設板51e2は、一対の側板51b,51bのうちの他方の側板(第2側板51b2)の後方に向けて延設されている。第1延設板51e1と第2延設板51e2は、後方に向かうにつれて互いに接近する方向に延設されている。第1延設板51e1の後端部は、第2延設板51e2の後端部よりも後方に配置されている。
第1延設板51e1は、第1縦板51c1の後方に一方の側板(第1側板51b1)の後方に、一方の側板(第1側板51b1)と距離を隔てて配置されている。第2延設板51e2は、他方の側板(第2側板51b2)の後方に、他方の側板(第2側板51b2)と距離を隔てて配置されている。
図17に示すように、第1延設板51e1の後方にフィルム押えローラ333Hが配置されている。第2延設板51e2の後方にフィルム押えローラ332Hが配置されている。第1延設板51e1とフィルム押えローラ333Hとは、機幅方向の位置がオーバラップしている。第2延設板51e2とフィルム押えローラ332Hとは、機幅方向の位置がオーバラップしている。
これにより、第1延設板51e1及び第2延設板51e2によりフィルム押えローラ332H,333Hの前方で畝裾の土を削り取って除去することができる。そのため、畝が崩れたところにマルチフィルムの端が来ることで、マルチフィルムの端が畝裾に位置しないことを防止することができ、マルチフィルムの端を確実に畝裾に接地させることができる。
第2実施形態の畝立器51(第1畝立器51M)によれば、切り欠き51pから一対の側板51b、51bの間に土を取り入れることができるため、空間SPに多くの土を残すことができる。また、一対の側板51b,51bの間は、下方及び上方が開放されているため、空間SPに多くの土を盛り上げて残すことができる。そのため、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に十分な量の土を寄せることができる。
<マルチフィルム敷設装置の取付アームの吊り下げ構造>
図2に示すように、ロータリ耕運機2はロータリ機枠11を有し、移植機3は移植機機枠37を有している。ロータリ機枠11と移植機機枠37は、平行リンク機構からなる連結機構41により上下動可能に連結されている。これにより、ロータリ耕耘機2と移植機3は上下方向に相対移動可能とされている。つまり、移植機3(移植機機枠37)は、ロータリ耕耘機2に対して上下動可能となっている。
前方椅子187A,Bは、ロータリ機枠11に連結機構41を介して上下動移動可能に設けられている。後方椅子187C,Dは、ロータリ機枠11に平行リンク機構200を介して結合されたシートフレーム197に設けられている。シートフレーム197は車輪206で圃場に支持されている。
図36に示すように、マルチフィルム敷設装置300の取付アームEL2は、枢支軸SZによって、ロータリ機枠11に対して上下動可能に枢支されている。取付アームER2,EM2も同じである。この取付アームEL2と移植機機枠37が、チェーンCHNを介して連結されている。このチェーンCHNは、図20に示すチェーン取付部EL6、及び、図22に示すチェーン取付部EM5に結合されている。これにより、移植機機枠37の上昇に伴ってマルチフィルム敷設装置300も上昇する(図36の矢印Y4,Y5参照)。
図37に示すものは、連結機構41の上下動の説明図である。
連結機構41は、下部リンク44Aと上部リンク44Cを有する。上部リンク44Cに昇降駆動装置42のシリンダが連結されている。昇降駆動装置42の駆動によって、下部リンク44Aが支軸161L回りに上下に揺動すると、上部リンク44Cが支軸161M回りに上下に揺動する。これにより、椅子支持体150に支持された椅子(第1前方椅子187A及び第2前方椅子187B)及び移植機3が一体的に昇降する。ここで、連結リンク機構44が平行リンク機構で構成されているため、椅子187A,187B及び移植機3は地面に対して平行に昇降する。
昇降駆動装置42は、昇降シリンダ(油圧アクチュエータ)C1を有する。昇降シリンダC1は、シリンダ本体C1aと、ピストンロッドC1bとを有する油圧シリンダで構成されている。ピストンロッドC1bの先端部は、上支軸162に枢支されている。上支軸162は、上部リンク44Cの前後方向の中途部に取り付けられている。シリンダ本体C1aのボトム側は、下支軸163に枢支されている。下支軸163は、ロータリ機枠11に取り付けられている。
昇降シリンダC1を伸長させる(ピストンロッドC1bをシリンダ本体C1aから進出させる)と、上部リンク44C及び下部リンク44Aが上方に揺動し、椅子支持体150に支持された椅子(第1前方椅子187A及び第2前方椅子187B)及び移植機3(機枠37)が上昇する。また、昇降シリンダC1を短縮させる(ピストンロッドC1bを後退させる)と、上部リンク44C及び下部リンク44Aが下方に揺動し、椅子支持体150に支持された椅子(第1前方椅子187A及び第2前方椅子187B)及び移植機3(機枠37)が下降する。なお、昇降駆動装置42は、電動シリンダ(電動アクチュエータ)又は電動油圧シリンダ(電動油圧アクチュエータ)で構成されていてもよい。
本実施形態の作業機1は、以下に記載する効果を奏する。
作業機1は、圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に溝を切って畝UNを形成する溝切部材Zと、を備え、耕耘部18は、横軸16回りに回転する耕耘爪17と、横軸16を回転可能に支持するロータリ機枠11と、ロータリ機枠11に対して上下方向に揺動可能に取り付けられて耕耘爪17の後方を覆う後部カバー19Bと、を有し、溝切部材Zは、後部カバー19Bに取り付けられて後部カバー19Bと共に揺動可能である。
この構成によれば、溝切部材Zが耕耘深さの変動に伴って後部カバー19Bと共に上下動する。後部カバー19Bはロータリ機枠11に対して上下方向に揺動するため、後部カバー19Bの下端部は耕耘深さが変動しても常に接地した状態となる。そのため、溝切部材Zが後部カバー19Bと共に揺動することで、耕耘深さが変動しても溝深さが一定となる。
また、溝切部材Zは、後部カバー19Bに取り付けられた取付フレームXに装着され、取付フレームXに沿って横軸16と平行方向に移動可能である。
この構成によれば、溝切部材Zで形成される畝UNの幅の変更が容易になる。
また、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設装置300を備え、マルチフィルム敷設装置300は、敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部を押さえるフィルム押えローラCを有し、フィルム押えローラCは、溝切部材Zによって切られた溝に沿って転動して端部を折り曲げる。
この構成によれば、フィルム押えローラCは、溝切部材Zによって切られた溝に沿って転動するので、マルチフィルム300Fの端部を、畝UN側面に沿うよう確実に折り曲げて押えることができる。
また、マルチフィルム敷設装置300は、フィルム押えローラCによって折り曲げられたマルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSを有している。
この構成によれば、覆土部材DSにより、マルチフィルム300Fの端部に土を被せることができ、マルチフィルム300Fの風によるまくれ上がりを防止できる。
また、マルチフィルム300Fが敷設された畝UNに苗を植え付ける植付装置39と、植付装置39によって植え付けられた苗に水を供給する灌水チューブKY1と、灌水チューブKY1を支持する灌水チューブガイドKYと、を備え、灌水チューブガイドKYは、取付フレームXに取り付けられている。
この構成によれば、取付フレームXは後部カバー19Bに設けられて圃場表面に追従するので、取付フレームXに設けられた灌水チューブガイドKYも圃場表面に追従し、灌水チューブガイドKYに支持された灌水チューブKY1も圃場表面に追従し、圃場に植えられた苗への給水が確実に行われる。
また、溝切部材Zは、溝の底面を形成する平面視四角形状の底板Z1と、底板Z1の前縁から斜め前上方に立ち上がる前板Z2と、底板Z1の後縁から上方に立ち上がる後板Z3と、底板Z1の側縁から上方に立ち上がる側板Z4と、を有している。
この構成によれば、底板Z1は平面視四角形の板であるので、溝の底面が平坦面になる。前板Z2が傾斜していることにより、耕耘された土は下方に押し固められると共に、溝切抵抗が軽減される。後板Z3により、溝切部材Zの内部への土の侵入が防止される。側板Z4により、畝の側面が形成され、その側面はほぼ垂直になり、畝上面の幅を広く形成することができる。溝の底を押し固めることができる。
また、溝切部材Zは、複数の畝UNを形成するための複数の溝切部材Zを含み、複数の溝切部材Zは、取付フレームXに対して横軸16と平行な方向に間隔をあけて装着されている。
この構成によれば、複数の畝UNの幅の変更が容易である。
また、作業機1は、機幅方向に延びる軸16回りに回転して圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを形成する畝形成装置Aと、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備え、土寄せ部材Dは、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、覆土部材DSより機幅方向の内側に配置され、端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLと、を有し、ブレードBLは、覆土部材DSと別体に構成され、平面視にて覆土部材DSに対して傾斜して配置されて機幅方向の内側に向けて延びている。
この構成によれば、覆土部材DSで寄せた土を、ブレードBLでマルチフィルム300F上に導いて土を被せることができる。
また、覆土部材DSの機幅方向の内端部と、ブレードBLの機幅方向の外端部とは、機幅方向において、一致又はオーバラップしている。
この構成によれば、覆土部材DSで寄せた土を、効率よくブレードBLでマルチフィルム300F上に導いて土を被せることができる。
また、覆土部材DSは、後方に向かうにつれて機幅方向の内側に向かうように平面視にて傾斜して配置されている。
この構成によれば、覆土部材DSによって土を寄せやすくなる。
また、覆土部材DSの傾斜の角度を調節可能な角度調整機構EL8を備えている。
この構成によれば、寄せる土の量の調整ができる。
また、畝形成装置Aは、圃場に溝を切って平畝を形成する溝切部材Zと、圃場に畝を立てて高畝を形成する畝立器51とを含み、溝切部材Zと共に使用される平畝用部材と、畝立器51と共に使用される高畝用部材とを、選択的に取り付け可能な取付構造体Eを備えている。
この構造によれば、取付構造体Eに平畝用部材と高畝用部材とを、選択的に取り付けることにより、一台の作業機で平畝用と高畝用が兼用できる。
また、平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる第1覆土部材を含み、高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる第2覆土部材を含み、取付構造体Eは、第1覆土部材を取り付け可能な第1取付部EL21と、第2覆土部材を取り付け可能な第2取付部EL22と、を有している。
この構成によれば、一台の作業機に、平畝に敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる第1覆土部材と、高畝に敷設されたマルチフィルム300Fの幅方向の端部に土を被せる第2覆土部材とを選択的に取り付けることができる。
また、平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第1フィルム押さえローラを含み、高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第2フィルム押さえローラを含み、取付構造体Eは、第1フィルム押さえローラを取り付け可能な第3取付部EL23と、第2フィルム押さえローラを取り付け可能な第4取付部EL24と、を有している。
この構成によれば、一台の作業機に、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第1フィルム押さえローラと、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第2フィルム押さえローラとを選択的に取り付けることができる。
また、平畝用部材はブレードBLを含み、取付構造体EはブレードBLを取り付け可能な第5取付部EL25を有している。
この構成によれば、作業機に、平畝用部材であるブレードBLを必要に応じて取り付けることができる。
また、作業機1は、圃場に畝UNを形成する畝形成装置Aと、畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設装置300と、マルチフィルム300Fが敷設された畝UNに苗を植え付ける植付装置39と、を備え、マルチフィルム敷設装置300は、マルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、植付装置39よりも前方に配置され、且つ覆土部材DSにより端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLと、を有している。
この構成によれば、植付装置39によってマルチフィルム300Fに穴(植付穴)があけられる前にブレードBLでマルチフィルム300F上に土を被せるので、マルチフィルム300Fが強風等によって剥がれることを防止できる。また、ブレードBLによってマルチフィルム300Fに掛かる土が均平化されるため、苗が土に埋まることを防止できる。
また、圃場を耕耘する耕耘部18を備え、畝形成装置Aは、耕耘部18にて耕耘された圃場に溝を切って畝UNを形成する溝切部材Zである。
この構成によれば、溝切部材Zにより圃場に溝を切って形成された畝UN(平畝)にマルチフィルム300Fを敷設した後、覆土部材DSとブレードBLによってマルチフィルム300F上に土を被せて、マルチフィルム300Fの剥がれを防止できる。
また、覆土部材DSは、前記溝切部材Zの後方に配置され、ブレードBLは、覆土部材DSの後方に配置されている。
この構成によれば、溝切部材Zにより畝UN(平畝)を形成した後、形成された畝UN(平畝)に覆土部材DSにより土を寄せ、寄せた土をブレードBLによりマルチフィルム300F上に被せることができる。
また、覆土部材DSは、マルチフィルム300Fの幅方向において溝切部材Zとオーバラップする位置に配置され、ブレードBLは、マルチフィルム300Fの端部側から中央側に向けて延びている。
この構成によれば、溝切部材Zにより形成された畝UN(平畝)に覆土部材DSによって確実に土を寄せることができ、寄せた土をブレードBLによりマルチフィルム300Fの端部側から中央側に向けて均して被せることができる。
また、覆土部材DSとブレードBLとが別体に形成されている。
この構成によれば、覆土部材DSとブレードBLとをメンテナンス時等に個別に交換することができる。覆土部材DSとブレードBLの位置関係を調整することができる。
また、覆土部材DSとブレードBLとが一体に形成されている。
この構成によれば、覆土部材DSとブレードBLとを一体的に取り付け取り外しできる。覆土部材DSとブレードBLの位置関係を固定することができる。
また、作業機1は、圃場に形成された畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設装置300を備え、マルチフィルム敷設装置300は、マルチフィルム300Fが巻回されたフィルムロール300Rに貫通されてフィルムロール300Rを全長にわたって支持するロール支持軸300Jと、ロール支持軸300Jの一端側を支持する一方支持部J1と、ロール支持軸300Jの他端側を支持する他方支持部J2と、を有し、ロール支持軸300Jは、一端側が一方支持部J1に対して着脱可能であって、他端側が他方支持部J2を支点として揺動可能である。
この構成によれば、ロール支持軸300Jが揺動することで、重量物であるマルチフィルムロール300Rのロール支持軸300Jに対する取り付け、取り外しが容易になる。
また、ロール支持軸300Jは、他端側が他方支持部J2を支点として上下方向に揺動可能である。
この構成によれば、ロール支持軸300Jが上下方向に揺動することで、重量物であるマルチフィルムロール300Rのロール支持軸300Jに対する取り付け、取り外しが容易になる。
また、ロール支持軸300Jは、第1の畝UN1に付設されるマルチフィルム300Fを支持する第1ロール支持軸301と、第1の畝UN1と隣り合う第2の畝UN2に付設されるマルチフィルム300Fを支持する第2ロール支持軸302と、を含み、第1ロール支持軸3011と第2ロール支持軸302とは独立して揺動可能である。
この構成によれば、各支持軸301,302に対して個別にマルチフィルムロール300Rの取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
また、一方支持部J1は、第1ロール支持軸301の一端側を支持する第1一方支持部J1aと、第2ロール支持軸302の一端側を支持する第2一方支持部J1bと、を含み、他方支持部J2は、第1ロール支持軸301の他端側を支持する第1他方支持部J2a と、第2ロール支持軸302の他端側を支持する第2他方支持部J2bと、を含む。
この構成によれば、各支持軸301,302に対して個別にマルチフィルムロール300Rの取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
また、第1他方支持部J2aは、第1の畝UN1と第2の畝UN2との間において第1ロール支持軸301の他端側を支持し、第2他方支持部J2bは、第1の畝UN1と第2の畝UN2との間において第2ロール支持軸302の他端側を支持している。
この構成によれば、機幅方向の両側からマルチフィルムロール300Rの取り付け、取り外しができるため、取り付け、取り外しを容易に行うことが可能となる。
また、一方支持部J1及び他方支持部J2は、ロール支持軸300Jの軸方向と平行に移動可能である。
この構成によれば、畝UNの位置や幅に合わせてマルチフィルムロール300Rの位置や幅を変更できる。
また、ロール支持軸300Jは、筒状に形成されており、他方支持部J2は、ロール支持軸300Jの他端側に挿入されて当該他端側を支持する支持棒J3と、支持棒J3を貫通する貫通軸J3aと、ロール支持軸300Jを貫通軸J3aの軸回りに回動可能に保持する保持部材J3bと、を有している。
この構成によれば、ロール支持軸300Jを容易且つ確実に傾動させることができる。
また、他方支持部J2は、ロール支持軸300Jに沿って移動可能に配置され、ロール支持軸300Jの回動を許容する許容位置と、ロール支持軸300Jの回動を許容しないロック位置とに移動可能なロック部材J4を有している。
この構成によれば、ロール支持軸300Jの傾動が不要であるときに、ロール支持軸300Jが傾動することを阻止できる。
また、作業機1は、圃場を耕耘する耕耘部18と、耕耘部18にて耕耘された圃場に畝UNを立てて形成する畝立器51と、畝立器51により形成された畝UNにマルチフィルム300Fを敷設するマルチフィルム敷設部300Bと、マルチフィルム敷設部300Bにより敷設された前記マルチフィルム300F上に土を寄せる土寄せ部材Dと、を備え、畝立器51は、互いに離間した一対の側部板(側板51b、51b又は縦板51c1と第2縦板51c2)を有し、一対の側部板の間に下方が開放された空間SPが形成されている。
この構成によれば、空間SPに土を盛り上げて残すことができる。そのため、土寄せ部材Dによりマルチフィルム300F上に被せる土が足りなくなることが防がれ、マルチフィルム300F上に十分な量の土を被せることができる。
従来、畝立器51で畝UNを形成した後、土寄せ部材Dでマルチフィルム300F上に土を被せるとき、被せるための土が足りなくなる場合がある。特に、中央畝立器51Mの後方では、左右両方の畝に土を振り分けて被せなければならないため、土が足りなくなり易い。この実施の形態では、空間SPに土を盛り上げて残すことができるため、土寄せ部材Dでマルチフィルム300F上に被せる土が足りなくなることを防ぐことができる。
また、畝立器51は、畝間の底面を形成する底板51aを有し、側部板は、底板51aの側縁から斜め上方に立ち上がる側板51bと、側板51bの側方に配置された縦板51cとを有し、縦板51cと側板51bとの間には空間が形成されている。
この構成によれば、縦板51cと側板51bの空間51dに土を盛り上げて残すことができるため、土寄せ部材Dでマルチフィルム300F上に被せる土が足りなくなることを防ぐことができる。
また、畝立器51は、第1の畝間を挟んで隣り合う第1の畝UN1の一方側の法面と第2の畝UN2の一方側の法面を形成する第1畝立器51Mと、第1の畝UN1の他方側の法面を形成する第2畝立器51Lと、第2の畝UN2の他方側の法面を形成する第3畝立器51Rと、を含み、第1畝立器51Mは、底板51aが、第1の畝UN1間の底面を形成し、側板51bが、底板51aの一側縁から斜め上方に立ち上がって第1の畝UN1の一方側の法面を形成する第1側板51b1と、底板51aの他側縁から斜め上方に立ち上がって第2の畝UN2の一方側の法面を形成する第2側板51b2と、を含み、縦板51cが、第1側板51b1の一側方に配置された第1縦板51c1と、第2側板51b2の他側方に配置された第2縦板51c2と、を含み、第1縦板51c1と第1側板51b1との間、及び、第2縦板51c2と第2側板51b2との間には、それぞれ空間51dが形成されている。
この構成によれば、空間51dに土を盛り上げて多く残すことができる。
また、縦板51cは、第1側板51b1の高さ方向の中途部から下方に向けて延設されている。
この構成によれば、畝UN側面の上部の傾斜が確保でき、側面下部を垂直面とすることができ、マルチフィルム300Fの端部の折り込みが確実になる。また、縦板51cが畝立ての妨げになることを防ぎつつ、空間51dを確保して空間51dに土を残すことができる。
また、一対の側部板(側板51b、51b)の前部には、前方に向かうにつれて互いに接近する前延部51nが設けられ、前延部51nには、一対の側部板(側板51b、51b)の間に土を取り入れるための切り欠き51pが形成されている。
この構成によれば、切り欠き51pから一対の側板51b、51bの間に土を取り入れることができるため、空間SPに多くの土を残すことができる。
また、一対の側部板(側板51b、51b)の間に、上方が開放された空間SPが形成されている。
この構成によれば、空間SPに多くの土を盛り上げて残すことができる。
また、第1畝立器51Mは、一対の側部板(側板51b、51b又は第1縦板51c1と第2縦板51c2)のうちの一方の側部板(側板51b1又は第1縦板51c1)の後方に向けて延設された第1延設板51e1と、一対の側部板(側板51b、51b又は第1縦板51c1と第2縦板51c2)のうちの他方の側部板(側板51b2又は第2縦板51c2)の後方に向けて延設された第2延設板51e2と、を有し、第1延設板51e1と第2延設板51e2は、後方に向かうにつれて互いに接近する方向に延設されている。
この構成によれば、空間51dに貯めた土を中央部に寄せることができる。また、第1延設板51e1及び第2延設板51e2によって、畝裾を削り取って土が後方に流れるようにすることができる。そのため、畝が崩れたところにマルチフィルムがくることでマルチフィルムの端が畝裾に位置しなくなることを防ぐことができる。
また、第1延設板51e1の後端部は、第2延設板51e2の後端部よりも後方に配置されている。
この構成によれば、第1延設板51e1の後方に配置された土寄せ部材323Hを、第2延設板51e2の後方に配置された土寄せ部材322Hよりも後方に配置することにより、土寄せ部材323Hで寄せられる土の量と、土寄せ部材322Hで寄せられる土の量とを均等化することができる。
また、第1延設板51e1は、一方の側部板(側板51b1又は第1縦板51c1)の後方に一方の側部板と距離を隔てて配置され、第2延設板51e2は、他方の側部板(側板51b2又は第2縦板51c2)の後方に他方の側部板と距離を隔てて配置されている。
この構成によれば、余分な量の土を第1延設板51e1と一方の側部板との間及び第2延設板51e2と他方の側部板との間から逃がすことができ、適当な量の土をマルチフィルム300F上に被せることができる。
また、土寄せ部材Dは、マルチフィルム敷設部300Bにより敷設されたマルチフィルム300Fの端部に土を被せる覆土部材DSと、覆土部材DSにより端部に被せられた土を畝UNの上面を覆うマルチフィルム300F上に導くブレードBLを有している。
この構成によれば、ブレードBLにより土をマルチフィルム300F上に導くことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
16 軸
18 耕耘部
51 畝立器
300B マルチフィルム敷設部
300F マルチフィルム
321~324 第1覆土部材(平畝用部材)
331~334 第1フィルム押えローラ(平畝用部材)
BL ブレード(平畝用部材)
321H~324H 第2覆土部材(高畝用部材)
331H~334H 第2フィルム押えローラ(高畝用部材)
A 畝形成装置
D 土寄せ部材
DS 覆土部材
E 取付構造体
EL8 角度調整機構
EL21 第1取付部
EL22 第2取付部
EL23 第3取付部
EL24 第4取付部
EL25 第5取付部
K2 機幅方向
UN 畝
Z 溝切部材

Claims (8)

  1. 機幅方向に延びる軸回りに回転して圃場を耕耘する耕耘部と、
    前記耕耘部にて耕耘された圃場に畝を形成する畝形成装置と、
    前記畝にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設部と、
    前記マルチフィルム上に土を寄せる土寄せ部材と、
    を備え、
    前記土寄せ部材は、
    前記マルチフィルムの端部に土を被せる覆土部材と、
    前記覆土部材より機幅方向の内側に配置され、前記端部に被せられた土を畝の上面を覆うマルチフィルム上に導くブレードと、を有し、
    前記ブレードは、前記覆土部材と別体に構成され、平面視にて前記覆土部材に対して傾斜して配置されて機幅方向の内側に向けて延びている作業機。
  2. 前記覆土部材の機幅方向の内端部と、前記ブレードの機幅方向の外端部とは、機幅方向において、一致又はオーバラップしている請求項1に記載の作業機。
  3. 前記覆土部材は、後方に向かうにつれて機幅方向の内側に向かうように平面視にて傾斜して配置されている請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記覆土部材の前記傾斜の角度を調節可能な角度調整機構を備えている請求項3に記載の作業機。
  5. 前記畝形成装置は、圃場に溝を切って平畝を形成する溝切部材と、圃場に畝を立てて高畝を形成する畝立器とを含み、
    前記溝切部材と共に使用される平畝用部材と、前記畝立器と共に使用される高畝用部材とを、選択的に取り付け可能な取付構造体を備えている請求項1~4のいずれ1項に記載の作業機。
  6. 前記平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部に土を被せる第1覆土部材を含み、
    前記高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部に土を被せる第2覆土部材を含み、
    前記取付構造体は、前記第1覆土部材を取り付け可能な第1取付部と、前記第2覆土部材を取り付け可能な第2取付部と、を有している請求項5に記載の作業機。
  7. 前記平畝用部材は、平畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第1フィルム押えローラを含み、
    前記高畝用部材は、高畝に敷設されたマルチフィルムの幅方向の端部を押さえる第2フィルム押えローラを含み、
    前記取付構造体は、前記第1フィルム押えローラを取り付け可能な第3取付部と、前記第2フィルム押えローラを取り付け可能な第4取付部と、を有している請求項5又は6に記載の作業機。
  8. 前記平畝用部材は、前記ブレードを含み、
    前記取付構造体は、前記ブレードを取り付け可能な第5取付部を有している請求項5~7のいずれか1項に記載の作業機。
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