JP7446813B2 - 噴射ユニット及びこれを備えたエアゾール製品 - Google Patents

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Description

本発明は、噴射ユニット及びこれを備えたエアゾール製品に関する。
特許文献1には、従来の噴射ユニット(エアゾール噴射装置)が記載されている。特許文献1に記載のエアゾール噴射装置は、エアゾール容器に対し取外し可能に取り付けられている。エアゾール噴射装置は、キャップ本体と、エアゾール容器のステムに取り付けられたボタンと、を備える。キャップ本体は、エアゾール容器の巻締め部に嵌め合わされて取り付けられる。ボタンは、キャップ本体に対して、上下動可能に装着されている。
エアゾール製品を廃棄するには、エアゾール容器内に残った内容物を全て出すことが求められる。そこで、特許文献1に記載のエアゾール噴射装置は、エアゾール容器内に残った内容物を排出できる構造を持っている。
すなわち、特許文献1に記載のエアゾール噴射装置では、エアゾール容器に対し、エアゾール噴射装置を上下反転させ、ステムを、ボタンの上面に形成された受入れ穴に差し込み、エアゾール容器に対しキャップ本体を押し込む。これにより、エアゾール容器内の内容物が排出されるため、全ての内容物が排出されるまで放置すればよい。
特許第3814726号公報
ところで、上記特許文献1に記載のエアゾール噴射装置では、ボタンは中空状に形成されており、押す面とは反対側は開口面となっている。このため、ガス抜きの際、ステムを受入れ穴に差し込み、内容物を排出すると、ボタン内を飛散した内容物は、開口面を通って外に出やすいという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、ガス抜きの際、ガスが飛散しにくい構造を有する噴射ユニット及びこれを備えたエアゾール製品を提供することを目的とする。
本発明に係る一態様の噴射ユニットは、ステムを有するエアゾール容器に取り付けられる噴射ユニットであって、前記エアゾール容器に取外し可能に取り付けられるキャップと、前記キャップに対し、前記ステムの軸方向に沿って移動可能に取り付けられたアクチュエータと、を備える。前記アクチュエータは、ユーザが押す面となる操作面を有する天壁と、前記天壁の外周に設けられた周壁と、を有する。前記天壁には、前記エアゾール容器から前記キャップを取り外し、前記操作面を前記ステムに対向させた状態で、前記ステムが差し込まれるガス抜き凹部が形成される。前記ガス抜き凹部は前記天壁を貫通する貫通孔を含む。前記アクチュエータは、前記周壁の内側に設けられて、前記貫通孔を通って出たガスを受ける起立壁を更に有する。
上記噴射ユニットでは、前記ガス抜き凹部は、複数の前記貫通孔を含み、前記起立壁は、隣り合う前記貫通孔の間から起立している、ことが好ましい。
上記噴射ユニットでは、前記起立壁の幅方向の端部の少なくとも一方は、前記周壁に接続されている、ことが好ましい。
本発明に係る一態様のエアゾール製品は、ステムを有するエアゾール容器と、上記噴射ユニットと、を備える。
本発明に係る上記態様の噴射ユニット及びこれを備えたエアゾール製品は、ガス抜きの際、ガスが飛散しにくい、という利点がある。
図1は、本発明の一実施形態に係るエアゾール製品の斜視図である。 図2は、同上のエアゾール製品の分解斜視図である。 図3は、同上の噴射ユニットの分解斜視図である。 図4(A)は、同上の噴射ユニットにおいてアクチュエータが移動範囲の下端にあるときの断面図である。図4(B)は、同上の噴射ユニットにおいてアクチュエータが移動範囲の上端にあるときの断面図である。 図5(A)~(C)は、同上の噴射ユニットをエアゾール容器に取り付ける際のステムがボスに嵌まり込む際の動作を説明する拡大図である。 図6は、同上のアクチュエータの操作面の一部拡大図である。 図7(A)は、ガス抜きの際のガス抜き凹部にステムが嵌まり込んだ状態の断面図である。図7(B)は、図7(A)において一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。 図8は、ガス抜きの際のアクチュエータを操作面とは反対側から見た図である。 図9(A)(B)は、ガス抜きの際のステムをガス抜き凹部に嵌め込む動作を説明する断面図である。 図10(A)~(C)は、変形例に係る噴射ユニットの起立壁を示す底面図である。
(1)実施形態
(1.1)全体構成
以下、本実施形態に係るエアゾール製品1について、詳細に説明する。
エアゾール製品1は、液体・粉体等の内容物を霧状に噴出させる製品である。エアゾール製品1は、図1に示すように、エアゾール容器2と、噴射ユニット3と、を備える。
以下では、説明の便宜上、特に断りのない限り、エアゾール製品1を水平面に置いた状態を基準に説明する。また、鉛直方向に平行な方向を「上下方向」として定義し、上下方向のうち、エアゾール容器2から噴射ユニット3に向かう方向を「上方向」とし、その反対方向を「下方向」として定義する。また、水平面に沿う方向のうち、噴射ユニット3から内容物を噴出する方向を「前方向」とし、その反対方向を「後ろ方向」として定義する。ただし、これらの定義は、説明の便宜上、定義しているに過ぎず、使用態様を特定する趣旨ではない。
(1.2)エアゾール容器
エアゾール容器2は、内容物を収容する耐圧容器である。エアゾール容器2は、例えば、ブリキ、アルミニウム、合成樹脂等により構成される。エアゾール容器2には、内容物として、エアゾール組成物と、噴射剤と、が収容される。
エアゾール組成物は、液体又は粉体である。エアゾール組成物としては、例えば、傷薬、制汗剤、消臭剤、殺虫剤、芳香剤、化粧水、かゆみ止め、殺菌消毒剤、消炎鎮痛剤、害虫忌避剤、シェービングローション、ヘアスプレー、ヘアフォーム、トリートメントフォーム、染毛剤、脱毛剤、ペイント剤、撥水剤、錆止め、防水剤、接着剤、潤滑剤等が挙げられる。
噴射剤は、液化ガス又は圧縮ガスである。液化ガスとしては、例えば、液化石油ガス、ジメチルエーテル、フッ化炭素水素等が挙げられる。圧縮ガスとしては、例えば、二酸化炭素、窒素、亜酸化窒素等が挙げられる。
エアゾール容器2は、図2に示すように、上端に開口部を有する有底円筒状に形成された容器本体21と、開口部に取り付けられたマウンテンカップ25と、マウンテンカップ25に取り付けられたバルブ27と、を備える。
容器本体21は、本実施形態では、缶胴212、底蓋213及び天蓋211の3つの部材からなる、いわゆる3ピース溶接缶であるが、例えば、絞り加工により一体に形成されてもよい。容器本体21は、天蓋211と缶胴212とが連結することで形成された外周縁部24を有する。本実施形態に係るエアゾール製品1では、外周縁部24が噴射ユニット3のキャップ4に嵌め込まれることで、エアゾール容器2に噴射ユニット3が取り付けられる。天蓋211の中央には、開口部が形成されており、当該開口部にマウンテンカップ25が取り付けられる。
マウンテンカップ25は、バルブ27が取り付けられる部分である。マウンテンカップ25は、天蓋211の開口周縁に対し、ガスケット(不図示)を介して連結されている(この連結された部分を「連結部26」という)。連結部26は、上方からみて(以下、平面視という)、リング状に形成されており、外周縁部24に対して同心円状をなしている。
バルブ27は、マウンテンカップ25から上方向に突出した円筒状のステム28を有する。ステム28を下方向に押すと、バルブ27が開いて内容物がステム28から噴出する。一方、ステム28に加えた力を除くと、バルブ27が閉じてステム28からの内容物の噴出が止まる。
(1.3)噴射ユニット
噴射ユニット3は、内容物を霧状に噴出するための装置である。噴射ユニット3は、エアゾール容器2の上端部に対し、取外し可能に取り付けられる。噴射ユニット3は、例えば、合成樹脂によって形成されている。噴射ユニット3は、図3に示すように、キャップ4と、アクチュエータ5と、を備える。
(1.3.1)キャップ
キャップ4は、エアゾール容器2の上端部を覆う外殻であり、エアゾール容器2に対し、取外し可能に取り付けられる。エアゾール容器2にキャップ4が取り付けられることで、キャップ4が無い場合と比べて、エアゾール製品1の意匠性、使用感及び機能性を向上させることができる。キャップ4は、下面に開口面を有しており、当該開口面に対し、エアゾール容器2の外周縁部24が嵌め込まれる。キャップ4は、図3に示すように、アクチュエータ5が装着される装着部41と、吐出開口42(図2)と、を備える。
装着部41は、アクチュエータ5がステム28の軸方向(つまり上下方向)に沿って移動可能に取り付けられる部分である。装着部41は、ガイド壁411と、一対の爪412と、を備える。ガイド壁411は、平面視でアクチュエータ5の外周を囲むように構成され、かつガイド壁411とアクチュエータ5との間には、僅かな隙間が介在している。これにより、ガイド壁411は、アクチュエータ5の上下方向に沿った移動をガイドすることができる。アクチュエータ5は、ガイド壁411の内側の面に接触しながら移動することで、スムーズな移動が実現されている。
一対の爪412は、噴射ユニット3がエアゾール容器2から取り外された際に、装着部41に装着されたアクチュエータ5が落下するのを防ぐ。一対の爪412は、互いに対向している。爪412は、噴射ユニット3がエアゾール容器2から取り外された状態において、アクチュエータ5の移動範囲のうちの下端を決める。一対の爪412は、ガイド壁411から内側に突出しており、アクチュエータ5の下端面に対向する。
吐出開口42は、図1に示すように、装着部41に装着されたアクチュエータ5の吐出口541が通される開口である。吐出開口42は、キャップ4を前後方向に貫通している。吐出開口42は、上下方向に長手方向を有する長穴により形成されており、ユーザの操作に応じてアクチュエータ5が移動しても吐出口541が露出する。
(1.3.2)アクチュエータ
アクチュエータ5は、ステム28に取り付けられる。アクチュエータ5は、キャップ4とは独立した部品であり、キャップ4の装着部41に対して、上下方向に移動可能に取り付けられている。アクチュエータ5は、その操作面551をユーザが下方向に押すことで、ステム28から出る内容物を霧状に噴霧させる。アクチュエータ5の吐出口541の向きは、ステム28の軸方向に対して交差しており、本実施形態では、略直交している。アクチュエータ5は、図3に示すように、有蓋角筒状に形成されており、周壁52と、ボス53と、ノズル部54と、天壁55と、起立壁57(図7(A))と、を備える。
(1.3.2.1)周壁
周壁52は、天壁55の外周から下方向に突出している。周壁52は、装着部41のガイド壁411に対向する。周壁52には、一対の切欠き521が形成されており、各切欠き521に各爪412が通される。各切欠き521は、略矩形状に形成されている。アクチュエータ5が移動範囲のうちの下端に位置すると、切欠き521の天壁55側の端(すなわち上端)は、爪412に引っ掛かるように構成されている。
周壁52の下端には、規制突部522が形成されている。規制突部522は、アクチュエータ5の移動範囲の上端を決める部分である。アクチュエータ5が移動範囲のうちの上端に位置すると、規制突部522は、ガイド壁411の下端に当たる。
したがって、アクチュエータ5は、噴射ユニット3をエアゾール容器2から取り外すと、重力の作用によって下方向に移動するが、このとき、図4(A)に示すように、切欠き521の上端が爪412に引っ掛かり、移動範囲の下端に位置する。一方、例えば、噴射ユニット3をエアゾール容器2に取り付けると、ステム28によってアクチュエータ5は押し上げられ、図4(B)に示すように、規制突部522がガイド壁411の下端に当たり、アクチュエータ5は移動範囲の上端に位置する。
(1.3.2.2)ボス
ボス53は、アクチュエータ5とステム28との結合部分である。ボス53は、天壁55から下方に突出しており、円筒状に形成されている。ボス53の内部の空間は、ノズル部54の吐出口541に通じている。したがって、ステム28から吐出された内容物は、ボス53の内部を通して吐出口541に流れる。
ボス53の先端部は、図5(A)に示すように、傾斜面531を有する。傾斜面531は、ボス53の径方向の外側にいくに従って基端側にいくように、水平面(つまり、軸方向に直交する仮想平面)に対して傾斜している。傾斜面531が形成されていることで、噴射ユニット3をエアゾール容器2に取り付ける際、ステム28に対してボス53がずれた場合でも、ステム28が傾斜面531に当たり、アクチュエータ5が上方向に移動する。
ステム28が傾斜面531に当たって、アクチュエータ5が上方向に移動すると、その直後に、自重によって、アクチュエータ5が下がり、図5(B)(C)に示すように、ボス53がステム28に載り、その状態でエアゾール容器2に対してアクチュエータ5が押し込まれることで、ステム28がボス53に嵌まり込む。このため、本実施形態に係る噴射ユニット3によれば、ボス53に対してステム28がずれて進入しても、ボス53に対して、適切にステム28を嵌め込むことができる。
傾斜面531は、ボス53の径方向の少なくとも一部に形成されていればよいが、本実施形態では、ボス53の先端部の外周全周にわたって形成されてテーパ状に形成されたテーパ面によって構成されている。これにより、ステム28に対し、ボス53がどの位置で当たっても、アクチュエータ5を上方向に移動させることができる。
また、ボス53の下端は、図4(A)に示すように、周壁52の下端よりも上方向に位置している。このため、エアゾール容器2に対して噴射ユニット3を取り付ける際に、ステム28がボス53に嵌まりやすくなっている。
(1.3.2.3)ノズル部
ノズル部54は、アクチュエータ5において内容物を吐出する部分である。ノズル部54は、図4(A)に示すように、吐出口541と、ボス53の内部の空間と吐出口541とをつなぐ流路542と、を有する。流路542の長手方向は、ボス53の長手方向に略直交している。
(1.3.2.4)天壁
天壁55は、図3に示すように、アクチュエータ5の上端部を構成する部分である。天壁55は、ユーザが押す面となる操作面551と、ガス抜き凹部56と、誘導面58と、を備える。操作面551は、水平面に沿った略平面状に形成されており、ステム28の軸方向に対して交差し、より詳しくは、当該軸方向に対して略直交している。操作面551には、指掛かり552が形成されている。
ただし、操作面551は、略平面状に限らず、例えば、下方向に凹んだ球面状・凹曲面状、上方向に凸となる凸曲面状に形成されてもよい。また操作面551は、水平面に対して傾斜していてもよい。
指掛かり552は、ユーザが操作する際、例えば第一指が引っ掛かりやすくするために形成されており、本実施形態では複数の突条により構成されている。指掛かり552としては、突条に限らず、例えば、複数の溝、ローレット加工、シボ加工等により構成されてもよい。指掛かり552は、本実施形態では、操作面551だけでなく、誘導面58にも形成されている。
ガス抜き凹部56は、ガス抜きの際、エアゾール容器2からキャップ4を外し、エアゾール容器2に対して噴射ユニット3を上下反転させた上で、操作面551をステム28に対向させた状態で、ステム28が差し込まれる部分である。ガス抜き凹部56に、ステム28が差し込まれた状態で、エアゾール容器2に対して噴射ユニット3を近付けると、エアゾール容器2に残された内容物がガス抜き凹部56に向かって吹き出される。
ガス抜き凹部56は、操作面551に設けられた凹部であり、上面に開口面を有し、かつ底面を有している。ガス抜き凹部56は、図6に示すように、平面視略円形状に形成されており、その内径は、ステム28の外径以上に形成されている。ガス抜き凹部56は、抜き溝561と、複数(ここでは二つ)の貫通孔562と、を有する。抜き溝561は、ガス抜き凹部56の底面において、径方向に沿って延びている。貫通孔562は、抜き溝561の長手方向の両端に形成されている。貫通孔562は、天壁55を貫通しており、図7(B)に示すように、上下方向に対して交差する方向に沿って貫通している。
したがって、ガス抜きの際、ステム28をガス抜き凹部56に差し込み、エアゾール容器2に対して噴射ユニット3を近付けると、ステム28からガスが噴き出されるが、ガスは、抜き溝561に沿って流れ、貫通孔562を通してアクチュエータ5の周壁52内に流れる。周壁52内に流れたガスは、起立壁57によって受けられる。
起立壁57は、貫通孔562を通って出たガスを受け、周壁52内に落とす。起立壁57によって、ガス抜きの際、貫通孔562から出たガスがエアゾール製品1の周囲に飛散するのを防ぐことができる。起立壁57は、鉛直面に沿っており、図8に示すように、隣り合う貫通孔562の間から起立している。
起立壁57は、本実施形態では、鉛直面に沿い、かつ前後方向に沿って起立している。起立壁57の幅方向(ここでは前後方向)の端部のうちの一方の端部(ここでは後ろ側の端部)は、周壁52に接続されている。このため、周壁52は、起立壁57のリブ効果によって、強度が高くなっている。起立壁57の幅方向の前側の端部は、ボス53に接続されている。ただし、起立壁57は、幅方向の両端が周壁52に接続されてもよい。ここでいう「幅方向」とは、起立壁57の起立方向(つまり上下方向)に対して直交する方向を意味する。
起立壁57によって、周壁52内の空間を仕切ることができ、当該空間を小さくすることができる。この結果、周壁52に跳ね返ったガスは、すぐに起立壁57に当たり、アクチュエータ5から漏れて飛散するガスを減らすことができる。
誘導面58は、ガス抜きの際に、ステム28をガス抜き凹部56に案内する面である。誘導面58は、図3に示すように、前方向にいくに従って上方向にいくように、水平面に対して傾斜しており、すなわち、操作面551に対して傾斜している。誘導面58は、操作面551に隣接しており、上端縁が当該操作面551に接続されている。誘導面58は、球面状に凹んでおり、操作面551に対して落ち込んでいる。
ガス抜きの際、図9(A)に示すように、エアゾール容器2に対し、噴射ユニット3を上下反転させると、重力の作用により、アクチュエータ5は、キャップ4に対して下方向に移動し、規制突部522がガイド壁411に当たる。
このとき、ステム28をガス抜き凹部56に向かって移動させるが、誘導面58が操作面551に対して落ち込むように傾斜しているため、ユーザは、ガス抜き凹部56の位置を目視で確認しながら、ステム28をガス抜き凹部56に向かって移動させやすい。そして、ステム28を誘導面58に当てながら、ガス抜き凹部56に向かって移動させると、アクチュエータ5が、キャップ4に対して上方向に移動する。
キャップ4には、エアゾール容器2のマウンテンカップ25を保持する保持溝43が形成されている。保持溝43は、図3に示すように、前後方向に延び、かつ後ろ方向に開口しており、マウンテンカップ25を前方向にスライドすることで嵌め込むことができる。ここでいう「スライド」とは、平行移動することを意味する。したがって、図9(B)に示すように、保持溝43によって、ガス抜き凹部56にステム28が差し込まれ、かつステム28を吐出位置に保った状態(つまりバルブ27を開放した状態で)でエアゾール容器2に対してキャップ4を保持することができる。
マウンテンカップ25を保持溝43に嵌め込む際、キャップ4に対して、エアゾール容器2を上下方向の近付く方向に移動させてもよいが、エアゾール容器2を前後方向の近付く方向に移動させることが好ましい。ユーザは、ステム28を誘導面58に当てると、ステム28がキャップ4に対して上方向に移動するが、このとき、マウンテンカップ25を保持溝43に沿って移動させる。すると、ステム28が誘導面58に沿って移動するのと同時に、アクチュエータ5が上昇し、その後、ステム28がガス抜き凹部56に嵌め込まれる。これにより、キャップ4とエアゾール容器2との距離を、ステム28が吐出位置にある状態のまま保つことができ、適切にガス抜きを行うことができる。
(2)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態では、起立壁57は、周壁52とボス53との間の全長にわたって形成されたが、例えば、図10(A)に示すように、幅方向の一部にスリット571が設けられてもよい。また、貫通孔562は、二つに限らず三つ以上であってもよく、この場合、図10(B)に示すように、起立壁57は、隣り合う貫通孔562の間から起立するように設けることが好ましい。これによって、周壁52内の空間をより小さく仕切ることができるため、一層、ガス抜きの際のガスの飛散を抑えることができる。
また、起立壁57は、図10(C)に示すように、複数の貫通孔562を囲むようにして形成されてもよい。
上記実施形態では、外周縁部24に噴射ユニット3が取り付けられたが、連結部26に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、ボス53の先端部の傾斜面531は、一断面で直線状に形成されたテーパ面であるが、一断面において凸曲面状に形成されてもよい。つまり、傾斜面531はトロイダル面状に形成されてもよい。
上記実施形態では、ガス抜きの際、噴射ユニット3を上下反転させたが、本発明では、噴射ユニット3をそのままにして、エアゾール容器2を上下反転させてもよい。すなわち、ガス抜きの際、噴射ユニット3は、エアゾール容器2に対して相対的に上下反転すればよい。
本明細書にて、「略矩形状」等のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略矩形状」とは、実質的に「矩形状」であることを意味し、厳密に「矩形状」であることだけでなく、大まかに形状を見て矩形状と認識できる形状を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
また、本明細書において「前端部」及び「前端」などのように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「端部」とは、「端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…部」の表現についても同様である。
(3)態様
以上説明したように、第1の態様に係る噴射ユニット3は、ステム28を有するエアゾール容器2に取り付けられる噴射ユニット3である。噴射ユニット3は、エアゾール容器2に取外し可能に取り付けられるキャップ4と、キャップ4に対し、ステム28の軸方向に沿って移動可能に取り付けられたアクチュエータ5と、を備える。アクチュエータ5は、ユーザが押す面となる操作面551を有する天壁55と、天壁55の外周に設けられた周壁52と、を有する。天壁55には、エアゾール容器2からキャップ4を取り外し、操作面551をステム28に対向させた状態で、ステム28が差し込まれるガス抜き凹部56が形成される。ガス抜き凹部56は天壁55を貫通する貫通孔562を含む。アクチュエータ5は、周壁52の内側に設けられて、貫通孔562を通って出たガスを受ける起立壁57を更に有する。
この態様によれば、貫通孔562を通ったガスを起立壁57で受けることができるため、ガス抜きの際のガスの飛散を抑えることができる。
第2の態様に係る噴射ユニット3では、第1の態様において、ガス抜き凹部56は、複数の貫通孔562を含み、起立壁57は、隣り合う貫通孔562の間から起立している。
この態様によれば、各貫通孔562から出るガスが流れる空間を小さくすることができるため、ガスを起立壁57で受けやすくできる。
第3の態様に係る噴射ユニット3では、第1又は第2の態様において、起立壁57の幅方向の端部の少なくとも一方は、周壁52に接続されている。
この態様によれば、ガス抜きの際のガスの飛散を抑えることができる上に、周壁52の強度を高めることができる。
第4の態様に係るエアゾール製品1は、ステム28を有するエアゾール容器2と、第1~3のいずれか1つの態様の噴射ユニット3と、を備える。
この態様によれば、ガス抜きの際のガスの飛散を抑えることができるエアゾール製品1を提供することができる。
第2~第3の態様に係る構成については、噴射ユニット3に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 エアゾール製品
2 エアゾール容器
28 ステム
3 噴射ユニット
4 キャップ
5 アクチュエータ
52 周壁
55 天壁
551 操作面
56 ガス抜き凹部
562 貫通孔
57 起立壁

Claims (4)

  1. ステムを有するエアゾール容器に取り付けられる噴射ユニットであって、
    前記エアゾール容器に取外し可能に取り付けられるキャップと、
    前記キャップに対し、前記ステムの軸方向に沿って移動可能に取り付けられたアクチュエータと、
    を備え、
    前記アクチュエータは、
    ユーザが押す面となる操作面を有する天壁と、
    前記天壁の外周に設けられた周壁と、
    前記天壁から突出し前記ステムとの結合部分となるボスと、
    を有し、
    前記天壁には、前記エアゾール容器から前記キャップを取り外し、前記操作面を前記ステムに対向させた状態で、前記ステムが差し込まれるガス抜き凹部が形成され、
    前記ガス抜き凹部は前記天壁を貫通する貫通孔を含み、
    前記アクチュエータは、
    前記周壁の内側において前記ボスとは別に設けられて、前記貫通孔を通って出たガスを受ける起立壁を更に有する、
    噴射ユニット。
  2. ステムを有するエアゾール容器に取り付けられる噴射ユニットであって、
    前記エアゾール容器に取外し可能に取り付けられるキャップと、
    前記キャップに対し、前記ステムの軸方向に沿って移動可能に取り付けられたアクチュエータと、
    を備え、
    前記アクチュエータは、
    ユーザが押す面となる操作面を有する天壁と、
    前記天壁の外周に設けられた周壁と、
    を有し、
    前記天壁には、前記エアゾール容器から前記キャップを取り外し、前記操作面を前記ステムに対向させた状態で、前記ステムが差し込まれるガス抜き凹部が形成され、
    前記ガス抜き凹部は前記天壁を貫通する貫通孔を含み、
    前記アクチュエータは、
    前記周壁の内側に設けられて、前記貫通孔を通って出たガスを受ける起立壁を更に有し、
    前記ガス抜き凹部は、複数の前記貫通孔を含み、
    前記起立壁は、隣り合う前記貫通孔の間から起立している
    射ユニット。
  3. ステムを有するエアゾール容器に取り付けられる噴射ユニットであって、
    前記エアゾール容器に取外し可能に取り付けられるキャップと、
    前記キャップに対し、前記ステムの軸方向に沿って移動可能に取り付けられたアクチュエータと、
    を備え、
    前記アクチュエータは、
    ユーザが押す面となる操作面を有する天壁と、
    前記天壁の外周に設けられた周壁と、
    を有し、
    前記天壁には、前記エアゾール容器から前記キャップを取り外し、前記操作面を前記ステムに対向させた状態で、前記ステムが差し込まれるガス抜き凹部が形成され、
    前記ガス抜き凹部は前記天壁を貫通する貫通孔を含み、
    前記アクチュエータは、
    前記周壁の内側に設けられて、前記貫通孔を通って出たガスを受ける起立壁を更に有し、
    前記起立壁の幅方向の端部の少なくとも一方は、前記周壁に接続されている
    射ユニット。
  4. ステムを有するエアゾール容器と、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の噴射ユニットと、
    を備える、
    エアゾール製品。
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