JP7446590B2 - 加工装置 - Google Patents

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本開示は、加工装置に関し、特に、木材を接合材に用いる積層材(木製パネル)を連続的に製造できる加工装置に関する。
木材を束ね大きな断面とする積層材に、接着剤により接着積層する集成材がある。従来の集成材で使用している接着剤の多くは、一般的に樹脂成分が有機溶剤に溶解されていることから、各木材の表面に接着剤を塗布する際、及び接着剤塗布後に各木材を圧縮成形する際に、接着剤中に含有された有機溶剤が揮発して外気中に放散されてしまう。このように外気中に放散された有機溶剤は人体に有害であることが多く、健康衛生上の安全面において問題があるだけでなく、その廃棄時や2次利用時の上でも問題がある。
また、既存技術には接着剤や金属性の固定具を一切使用せずに木材に凹型溝形加工を施し、凹型溝加工に補強木材を入れ、圧力容器内で水蒸気加熱による軟化処理、加圧プレスによる加圧圧縮により成形及び固定化し積層・集合する技術(特許文献1参照)がある。この特許文献1によれば、木材だけで接合できるが、加工形状やプロセスが困難で連続的の製造が困難である。また、ダボにある傾斜角度をつけ斜めに、かつ交互となるよう貫入させ、積層・集合する技術(特許文献2参照)がある。この特許文献2によれば、材の長手方向に対し直行しない方向ないため連続的な生産が困難である。
さらに、木ダボに代わりビス、釘等の金属製の接合具により木材を接合したパネル(特許文献3参照)もあるが、パネル内部に金属製の接合具が内包されるため、パネル加工後の切断が困難で、超硬刃で切断した場合、鉄と木材とが混合した廃棄物になる。
特許第2774085号公報 特許第4162675号公報 特許第6522055号公報
以上のように、上記既存技術においては、接着剤を用いずに、木材を接合材に用いる積層材を連続的に製造できず、生産速度が遅いという問題がある。
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、木材を接合材に用いる積層材(木製パネル)を連続的に製造できる加工装置を提供することにある。
本開示の第1の態様にかかる加工装置は、
複数の木材により構成される積層材を圧締めした状態で保持する積層材圧締め機構と、
前記積層材に前記複数の木材の積層方向に延びる穿孔を形成するドリルを備えた穿孔機構と、
前記積層材に形成された穿孔に穿孔後に連続して木ダボを、圧入する木ダボ圧入機構と、を備える。
上記加工装置において、
前記木ダボ圧入機構は、前記木ダボを保持する木ダボ保持部を備え、
さらに、前記木ダボ保持部に木ダボを供給する木ダボ供給機構を備えていてもよい。
また、上記加工装置において、
前記穿孔機構及び前記木ダボ圧入機構を含む加工ユニットと、
前記加工ユニットを前記積層材に対して移動させる加工ユニット移動機構と、をさらに備え、
前記加工ユニットは、前記積層材に対して移動することにより、穿孔位置又は木ダボ圧入位置に位置し、
前記穿孔位置は、前記穿孔機構の前記ドリルの先端部が前記積層材の穿孔予定箇所に対向する位置であり、
前記木ダボ圧入位置は、前記木ダボ圧入機構の前記木ダボ保持部により保持された木ダボの中心軸と前記積層材に形成された穿孔の中心軸とが一致する位置であってもよい。
また、上記加工装置において、
前記ドリルは、当該ドリルの基端部と先端部とを連通するエア流路である貫通穴が内部に形成されたドリルであり、
さらに、前記エア流路である前記貫通穴を介して前記先端部に形成された前記エア噴射口から噴射されるエアを前記基端部に供給するエア供給源を備え、
前記ドリルは、前記積層材に穿孔を形成する際、当該ドリルにより削り出した木粉をエア噴射口から噴射されるエアにより穿孔外部に排出しつつ、前記穿孔を形成してもよい。
また、上記加工装置において、
前記積層材圧締め機構は、前記積層材をその積層方向に圧締めする第1積層材圧締め機構と、前記積層材を前記積層方向に交差する方向に圧締めする第2積層材圧締め機構と、を備えていてもよい。
なお、前記圧締め機構は、前記積層材の複数個所を同時に圧締めする機構を備え、併せて前記穿孔機構と圧入機構が積層材の長さ方向に移動可能な機構としてもよい。
また、上記加工装置において、
前記穿孔機構は、前記ドリルの中心軸と前記積層材の主面とが直交又は略直交又は任意の角度で交差した状態で前記積層材に対して相対的に近づく方向に移動することにより、前記積層材に前記穿孔を形成してもよい。
また、上記加工装置において、
前記木ダボ圧入機構は、前記木ダボの中心軸と前記積層材に形成された穿孔の中心軸とが一致した状態で前記木ダボを前記積層材に対して相対的に移動させることにより、前記木ダボを前記穿孔に圧入してもよい。
なお、前記の穿孔機構と木ダボ圧入機構を複数有し、同時に複数個所を穿孔し木ダボ圧入を形成してもよい。
また、上記加工装置において、
前記木ダボ供給機構は、上下方向に貫通した木ダボ収容ケースと、前記木ダボ収容ケース内の木ダボが落下しないように最下部の木ダボを支持する木ダボ支持位置又は前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボの落下を許容する木ダボ落下許容位置に移動する第1ストッパと、前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボより上の木ダボが落下しないように最下部の木ダボより上の木ダボを押さえる木ダボ押さえ位置又は前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボより上の木ダボの落下を許容する木ダボ落下許容位置に移動する第2ストッパと、を備えていてもよい。
本開示によれば、木材を接合材に用いる積層材(木製パネル)を連続的に製造できる加工装置を提供することができる。
(a)は本実施形態1にかかるパネルの斜視図、(b)は本実施形態1にかかるパネルの他の例の斜視図である。 (a)は本実施形態1にかかるパネルにおける配列された基材の正面図、(b)は本実施形態1にかかるパネルにおける基材の穴の位置の一例を示す側面図、(c)、(d)は本実施形態1にかかるパネルにおける基材の穴の位置の他の例を示す側面図である。 加工装置1の側面図である。 加工装置1の上面図である。 図3から抜き出した加工ユニット800の側面図である。 図5から抜き出した穿孔機構300の側面図である。 アダプタ330近傍の拡大図である。 図5から抜き出した木ダボ圧入機構400の側面図である。 図8のA-A断面図である。 (a)図5から抜き出した木ダボ供給機構500の側面図、(b)正面図である。 制御装置700を含むシステム構成図である。 加工装置1の動作例のフローチャートである。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の動作例の模式図である。 加工装置1の変形例である。
以下では、本開示を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
本実施形態の加工装置1は、接着剤や金属製の固定具を用いることなく、木ダボ130のみで基材110(複数)を積層したパネル100を製造する。
<パネル100>
まず、加工装置1により製造されるパネル100について説明する。
図1(a)は、本実施形態1にかかるパネル100の斜視図である。パネル100は、複数の基材110と、各基材を締結する複数の木ダボ130とを備える。基材110は、一軸方向に長手方向を有する部材である。尚、本実施形態1にかかるパネル100の基材110は少なくとも2本以上であればよい。また、本実施形態1にかかるパネル100の木ダボ130は少なくとも2本以上であればよい。また、図1では、基材110の側面から木ダボ130の長手方向の端部が突出しているが、突出していなくてもよい。
図1(b)は、本実施形態1にかかるパネル100g(他の例)の斜視図である。パネル100gは、パネル100と異なり、基材110の側面に8つの穴を設け、各穴に1本ずつの木ダボを圧入し、計8本の木ダボを用いる例である。
図2(a)は、本実施形態1にかかるパネル100における配列された基材110の正面図である。各基材110は、長手方向を揃えて隣り合う2本が接するように配列されている。各基材110は、長手方向の長さが不揃いであってもよい。また、各基材110は、基材の配列方向に各基材を貫通する複数の穴121から124を有する。尚、本実施形態1にかかる基材110の穴の数は、2以上であればよい。
図2(b)は、本実施形態1にかかるパネル100における基材110の穴の位置の一例を示す側面図である。ここでは、基材110の高さ方向の中心部に略等間隔の位置に4つの穴121から124が設けられていることを示す。尚、穴の直径は、穴ごとにことなっていてもよい。但し、その場合、各穴に対応する木ダボを用いるものとする。
図2(c)及び図2(d)は、本実施形態1にかかるパネル100における基材110の穴の位置の他の例を示す側面図である。図2(c)は、基材110の高さ方向の右寄りや左寄りの位置に2つずつ穴が設けられていることを示す。図2(d)は、パネル100gに対応する基材110の高さ方向に2つずつ穴121から128が設けられていることを示す。尚、基材110に設けられる複数の穴の位置はこれらに限定されない。
図1(a)に戻り説明を続ける。木ダボ130は、第1の締結材の一例である。木ダボ130は、基材110の複数の穴121から124のそれぞれに1本ずつ圧入されて複数の基材110を締結する。尚、図1(b)では、木ダボ130は、基材110の複数の穴121から128のそれぞれに1本ずつ圧入されて複数の基材110を締結する。
<加工装置1>
図3は、加工装置1の側面図である。
図3に示すように、加工装置1は、積層された複数の基材110(図13参照。以下、積層原板とも呼ぶ)により構成される積層材(以下、積層材110とも呼ぶ)を圧締めした状態で保持する積層材圧締め機構200と、積層材110に複数の基材110の積層方向に延びる穿孔を形成するドリル310を備えた穿孔機構300と、積層材110に形成された穿孔に木ダボ130(図18参照)を圧入する木ダボ圧入機構400と、木ダボ圧入機構400の木ダボ保持部に木ダボ130を供給する木ダボ供給機構500と、を備えている。穿孔機構300、木ダボ圧入機構400、及び木ダボ供給機構500は、ベース900に取り付けられることで、1ユニット化された加工ユニット800を構成している(図5参照)。また、図3に示すように、加工装置1は、加工ユニット800を積層材110に対して移動させる加工ユニット移動機構600、各機構を制御する制御装置700を備えている。
以下、説明の便宜のため、図3等に示すように、XYZ軸を定義する。X軸は、加工装置1が有するドリル310の回転軸と同一方向に延びている(水平軸)。Y軸は、X軸に対して直交する方向に延びている(水平軸)。Z軸は、X軸及びY軸を含む平面に対して直交する方向に延びている(鉛直軸)。
<積層材圧締め機構200>
積層材圧締め機構200は、X方向に積層された複数の基材110により構成される積層材110を圧締めした状態で保持するための機構である。
図3に示すように、積層材圧締め機構200は、床面に設置されたベース10上に設けられた支持フレーム20により支持された定盤210、横圧締め機構220(本開示の第1積層材圧締め機構の一例)、上圧締め機構230(本開示の第2積層材圧締め機構の一例)を備えている。
横圧締め機構220は、定盤210上に取り付けられた位置決めブロック221と、ベース10上に設けられた支持フレーム20に取り付けられた油圧シリンダ222と、を備えている。
図4に示すように、位置決めブロック221は、穿孔機構300(ドリル310)が+X方向に移動可能なように、Y方向に関し、間隔をあけて配置されている。図4は、加工装置1の上面図である。
図3に示すように、油圧シリンダ222のロッド222aの先端部には、上方に延び油圧シリンダ222側に折り返されたU字状部223が取り付けられている。U字状部223の先端部には、横押さえ部224が取り付けられている。図4に示すように、横押さえ部224は、位置決めブロック221に対応してY方向に関し、間隔をあけて配置されている。
横押さえ部224は、制御装置700が油圧シリンダ222を制御しロッド222aを引き込むことにより、位置決めブロック221に近づく方向(図3、図4中-X方向)に移動する。これにより、定盤210に固定された位置決めブロック221と横押さえ部224との間の定盤210上にセットされた積層材110が位置決めブロック221に対して押し付けられる(横方向の圧締め)。
一方、横押さえ部224は、制御装置700が油圧シリンダ222を制御しロッド222aを突出させることにより、位置決めブロック221から離れる方向(図3、図4中+X方向)に移動する。これにより、定盤210上にセットされた積層材110に対する横押さえ部224の押しつけが解除される。
上圧締め機構230は、定盤210上に縦フレーム231により支持された横フレーム232に取り付けられた油圧シリンダ233(図3中2つを例示)を備えている。油圧シリンダ233のロッド233aの先端部には、上押さえ部234が取り付けられている。上押さえ部234は、当該上押さえ部234に取り付けられたZ方向に延びるガイドロッド235が横フレーム232に取り付けられたブッシュ236(軸受け)に挿入されることにより、ガイドロッド235に沿って上下方向(Z方向)に移動可能に取り付けられている。
上押さえ部234は、制御装置700が油圧シリンダ233を制御しロッド233aを突出させることにより、ガイドロッド235に沿って下降する。これにより、横圧締め機構220により圧締めされた積層材110が定盤210に対して押し付けられる(縦方向の圧締め)。
一方、上押さえ部234は、制御装置700が油圧シリンダ233を制御しロッド233aを引き込むことにより、ガイドロッド235に沿って上昇する。これにより、定盤210上の積層材110に対する上押さえ部234の押しつけが解除される。
上記構成の積層材圧締め機構200により圧締め(横方向の圧締め及び縦方向の圧締め)を実施することにより、基材110の曲がりや反りにより生じた積層断面の幅方向の凹凸を圧締により減じるとともに、基材110同士の隙間を減じ密着させることができる。
<加工ユニット800>
図5は、図3から抜き出した加工ユニット800の側面図である。
図5に示すように、穿孔機構300、木ダボ圧入機構400、及び木ダボ供給機構500は、ベース900に取り付けられることで、1ユニット化された加工ユニット800を構成している。
<穿孔機構300>
図6は、図5から抜き出した穿孔機構300の側面図である。
穿孔機構300は、積層材圧締め機構200により定盤210上に圧締めされた状態で保持された積層材110にその積層方向(X方向)に延びる穿孔(貫通穴)を形成する機構で、図6に示すように、X方向に延びるドリル310、ドリル駆動用モータ320を備えている。また、穿孔機構300は、図4に示すように、ボーリング送りモータ380を備えている。
ドリル310は、基端部311と先端部312とを連通するエア流路となる貫通穴(図示せず)が内部に形成されたドリルである。ドリル310の先端部312には、エア流路を介して供給されるエアが噴射されるエア噴射口312aが形成されている。また、ドリル310の先端部312には、刃先が設けられている。
ドリル310は、木ダボ130の径より0.2~2.0mm程度小さな穿孔径となるものを用いる。ドリル310は、先端部の穿孔径とシャンク(軸部)がほぼ同径であり、駆動側とのドライバー部(接続部)は軸部より径が大きい。
ドリル310の基端部311側は、アダプタ330を介してドリル駆動用モータ320の回転軸321に連結されている。その際、ドリル310の中心軸とドリル駆動用モータ320の回転軸321の中心軸とアダプタ330の中心軸は一致(又は略一致)している。一方、ドリル310の先端部312側は、ベース900に取り付けられたベアリング910(図5参照)により回転可能に支持されている。
図7は、アダプタ330近傍の拡大図である。
図7に示すように、アダプタ330は、X方向に延びる円柱状部材である。アダプタ330には、+X側の端面331から-X側に向かって延びる有底の穴部332、及びこの穴部332から径方向に放射状に延びて穴部332とアダプタ330の外周面333とを連通する貫通穴334が形成されている。貫通穴334は、アダプタ330の周方向に90°間隔で合計2か所に形成されているが、1か所以上あればよい。
アダプタ330は、支持部340に設けられたベアリング350(2つを例示)により回転可能に支持されている。支持部340には、エア源360が接続されたエア供給用の貫通穴341が形成されている。なお、支持部340、ドリル駆動用モータ320は、ベース370(図6参照)に取り付けられている。
アダプタ330(及びドリル310)は、ドリル駆動用モータ320の回転軸321が回転することにより回転する。その際、アダプタ330の回転位置に応じて、アダプタ330に形成された貫通穴334と支持部340に形成されたエア供給用の貫通穴341とが断続的に連通する(図7参照)。エア源360から供給されるエアは、この連通した貫通穴341、334を介して、ドリル310の基端部311に供給され、当該ドリル310内部に形成された基端部311と先端部312とを連通するエア流路である貫通穴(図示せず)を介して先端部312に形成されたエア噴射口312a(図6参照)から噴射される。
この先端部312に形成されたエア噴射口312aから噴射されるエアにより、ドリル310により削り出した木粉が穿孔外部に排出される。
上記構成の穿孔機構300(ベース370)は、X方向にスライド移動可能にベース900に取り付けられている。具体的には、穿孔機構300(ベース370)は、ベース900に設けられたX方向に延びるガイドレール920(図5参照)にスライド移動可能に取り付けられている。
穿孔機構300は、制御装置700が当該穿孔機構300に連結されたボーリング送りモータ380(図4参照)を制御することにより、ガイドレール920に沿ってX方向に往復移動する。その際、図15に示すように穿孔機構300は、ドリル310の中心軸と積層材110(積層原板)の主面110aとが直交(又は略直交、または任意の角度で交差)した状態で積層材110に対して相対的に近づく方向(+X方向。図15中矢印A3参照)に移動することにより、積層材110に穿孔を形成する。このように穿孔機構300(ドリル310)は、ベース900に取り付けられたベアリング910(図6参照)によりドリル310の回転状態を保持し、ドリル310の中心軸と積層材110(積層原板)の主面110aとが直交(又は略直交、または任意の角度で交差)した状態で移動するため、ドリル310の先端部(刃先)を積層材110(積層原板)の主面110a(図15参照)に押し付けた際に「ブレ」が生じるのが抑制される。
ドリル310は、積層材110に穿孔を形成する際、エア噴射口312aからエアを噴射しつつ、当該ドリル310の先端部(刃先)により積層材110を削り出すことにより穿孔する。その際、削り出した木粉は、木工用ドリルの削り屑にくらべ非常に細かく、先端部からドリル310のシャンク(軸部)に形成された溝313(図6参照)を通して強制的に後方(-X方向)に速やかに排出される。そのため、木粉排出のためにドリル310による穿孔・引上げを繰り返す必要がない。なお、溝313は、例えば、ドリル310の軸に直交する断面形状がV字形状の溝で、図6中、符号L2が示す範囲(例えば、ドリル310の先端部とドライバー部との間)に形成されている。
以上のように、ドリル310は、積層材110に穿孔を形成する際、当該ドリル310により削り出した木粉をエア噴射口312aから噴射されるエアにより穿孔外部に排出しつつ、穿孔を形成する。
<木ダボ圧入機構400>
木ダボ圧入機構400は、穿孔機構300により積層材110に形成された穿孔(貫通穴)に木ダボ130を圧入するための機構である。
図8は、図5から抜き出した木ダボ圧入機構400の側面図である。
図8に示すように、木ダボ圧入機構400は、木ダボ保持部410、油圧シリンダ420を備えている。木ダボ保持部410、油圧シリンダ420は、ベース900に取り付けられている(図5参照)。
図9は、図8のA-A断面図である。
図9に示すように、木ダボ保持部410は、底部411とそのY方向の両側から立ち上がった壁部412a、412bを含む。壁部412a、412b間の間隔L1は木ダボ130の直径D1と概ね等しい。
壁部412a、412bの上部には、外側に向かって傾斜したテーパ面412a1、412b1が形成されている。テーパ面412a1、412b1は、後述のように上方から供給される木ダボ130を底部411及び壁部412a、412bで囲まれた木ダボ保持空間に案内するガイド面として機能する。なお、木ダボ保持部410が保持する木ダボ130の中心線とドリル310の中心線とは、XZ平面に対して平行な平面430(図9参照)に含まれる。
図8に示すように、油圧シリンダ420のロッド420aの先端部には、木ダボ押し部421が取り付けられている。
木ダボ圧入機構400は、木ダボ130の中心軸と積層材110に形成された穿孔の中心軸とが一致した状態(図17参照)で木ダボ130を積層材110に対して相対的に移動させることにより、木ダボ130を穿孔に圧入する。具体的には、木ダボ圧入機構400(木ダボ押し部421)は、制御装置700が油圧シリンダ420を制御しロッド420aを突出させることにより、木ダボ保持部410に保持された木ダボ130の-X側の端部に当接し、当該木ダボ130を+X方向に押す。これにより、木ダボ130が、木ダボ130の中心軸と積層材110に形成された穿孔の中心軸とが一致した状態を保ちつつ木ダボ保持部410の底部411に沿って+X方向に移動し、積層材110に形成された穿孔に圧入される。
<木ダボ供給機構500>
図10(a)は図5から抜き出した木ダボ供給機構500の側面図、図10(b)は正面図である。
木ダボ供給機構500は、木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)に木ダボ130を供給するための機構である。
図10(a)、図10(b)に示すように、木ダボ供給機構500は、木ダボ収容ケース510と、第1ストッパ520と、第2ストッパ530と、木ダボ収容ケース510を昇降させる木ダボ収容ケース昇降機構540とを備える。
木ダボ収容ケース510は、上下方向(Z方向)に貫通したケースである。木ダボ収容ケース510は、XZ平面に平行な一対の主面511a、511b及びYZ平面に平行な一対の側面512a、512bを含む。一対の主面511a、511b間の間隔は木ダボ130の直径D1に対応し、一対の側面512a、512b間の間隔は木ダボ130の軸方向長さに対応する。図10(a)、図10(b)に示すように、木ダボ収容ケース510には、フレーム体542(フレーム542a、542bにより構成される)及びこれに取り付けられた断面がL字型のエアシリンダ支持部543を介してベース900に取り付けられた木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541のロッド541aが、フレーム544を介して連結されている。このフレーム544には、第1ストッパ用エアシリンダ521、第2ストッパ用エアシリンダ531(図10(a)中2つを例示)が取り付けられている。
第1ストッパ520は、第1ストッパ用エアシリンダ521のロッド521aに取り付けられている(図10(b)参照)。第1ストッパ520は、制御装置700が第1ストッパ用エアシリンダ521を制御しロッド521aを突出させることにより、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130が落下しないように最下部の木ダボ130を支持する木ダボ支持位置に位置する。一方、第1ストッパ520は、制御装置700が第1ストッパ用エアシリンダ521を制御しロッド521aを引き込むことにより、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130のうち最下部の木ダボ130の落下を許容する木ダボ落下許容位置に位置する。
第2ストッパ530は、第2ストッパ用エアシリンダ531のロッド531aに取り付けられている(図10(b)参照)。第2ストッパ530は、制御装置700が第2ストッパ用エアシリンダ531を制御しロッド531aを突出させることにより、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130のうち最下部の木ダボ130より上の木ダボ130が落下しないように最下部の木ダボ130より上の木ダボ130を押さえる木ダボ押さえ位置に位置する。一方、第2ストッパ530は、制御装置700が第2ストッパ用エアシリンダ531を制御しロッド531aを引き込むことにより、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130のうち最下部の木ダボ130より上の木ダボ130の落下を許容する木ダボ落下許容位置に位置する。
木ダボ130は、上方から木ダボ収容ケース510に供給される。最初に供給される木ダボ130は、木ダボ支持位置に位置する第1ストッパ520に載置された状態で木ダボ収容ケース510内に保持される。
次に供給される木ダボ130は、最初に供給された木ダボ130に積み重なった状態で木ダボ収容ケース510内に保持される(図10(b)参照)。以後同様に、木ダボ130は順次先に供給された木ダボ130に積み重なった状態で木ダボ収容ケース510内に保持される。
木ダボ収容ケース昇降機構540は、フレーム542を介してベース900に取り付けられた木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541を備えている。木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541のロッド541aには、フレーム(図示せず)を介して木ダボ収容ケース510が連結されている。
木ダボ収容ケース510は、制御装置700が木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541を制御しロッド541aを引き込むことにより下降し、木ダボ供給位置に位置する。一方、木ダボ収容ケース510は、制御装置700が木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541を制御しロッド541aを突出させることにより上昇し、退避位置に位置する。
上記のように木ダボ収容ケース510内に収容された木ダボ130は、木ダボ収容ケース510の下端部510aから1本ずつ木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)に供給される。具体的には、次のように供給される。
まず、制御装置700が木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541を制御しロッド541aを引き込むことにより、木ダボ収容ケース510を下降させ、当該木ダボ収容ケース510を木ダボ供給位置に位置させる。木ダボ供給位置は、木ダボ収容ケース510(下端部)と木ダボ保持部410との距離が予め定めた近距離となる位置である。
次に、制御装置700が第1ストッパ用エアシリンダ521を制御しロッド521aを引き込むことにより、第1ストッパ520が、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130のうち最下部の木ダボ130の落下を許容する木ダボ落下許容位置に位置する。その際、最下部の木ダボ130より上の木ダボ130は、最下部の木ダボ130より上の木ダボ130を押さえる木ダボ押さえ位置に位置する第2ストッパ530により、木ダボ収容ケース510の一方の主面511aに押し付けられている。
そのため、最下部の木ダボ130より上の木ダボ130は落下せず、最下部の木ダボ130のみが落下する。この落下した最下部の木ダボ130は、木ダボ収容ケース510の下端部510aからその下方に位置する木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)に供給され、当該木ダボ保持部410に保持される(図9参照)。
次に、制御装置700が木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541を制御しロッド541aを突出させることにより、木ダボ収容ケース510を上昇させ、退避位置に位置させる。その際、制御装置700が第1ストッパ用エアシリンダ521を制御しロッド521aを突出させることにより、第1ストッパ520が、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130が落下しないように最下部の木ダボ130を支持する木ダボ支持位置に位置する。これに続いて、制御装置700が第2ストッパ用エアシリンダ531を制御しロッド531aを引き込むことにより、第2ストッパ530が、木ダボ収容ケース510内の木ダボ130のうち最下部の木ダボ130より上の木ダボ130の落下を許容する木ダボ落下許容位置に位置する。これにより、木ダボ収容ケース510内の残りの木ダボ130が落下し、木ダボ支持位置に位置する第1ストッパ520に載置された状態で木ダボ収容ケース510内に保持される。木ダボ収容ケース510内の残りの木ダボ130は、以後、同様にして、木ダボ収容ケース510の下端部510aから1本ずつ木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)に供給される。
<加工ユニット移動機構600>
加工ユニット移動機構600は、上記構成の加工ユニット800を積層材圧締め機構200により圧締めされた状態で保持された積層材110に対して移動(Z方向に昇降)させる機構である。
図3に示すように、上記構成の加工ユニット800は、ベース10上に設けられた支持フレーム30に設けられたZ軸方向に延びるガイドレール40にスライド移動可能に取り付けられている。
加工ユニット移動機構600は、ベース10上に設けられた加工ユニット移動用エアシリンダ610を備えている。
加工ユニット移動用エアシリンダ610のロッド610aの先端部には、加工ユニット800(ベース900)が連結されている。
加工ユニット800は、制御装置700が加工ユニット移動用エアシリンダ610を制御しロッド610aを突出させることによりガイドレール40に沿って上昇し、穿孔位置に位置する。穿孔位置は、穿孔機構300のドリル310の先端部が積層材110のうち穿孔予定箇所に対向する位置である(図15参照)。一方、加工ユニット800は、制御装置700が加工ユニット移動用エアシリンダ610を制御しロッド610aを引き込むことによりガイドレール40に沿って下降し、木ダボ圧入位置に位置する。木ダボ圧入位置は、木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)により保持された木ダボ130の中心軸と積層材110に形成された穿孔(貫通穴)の中心軸とが一致する位置である(図17参照)。
<制御装置700>
次に、制御装置700について説明する。
図11は、制御装置700を含むシステム構成図である。
制御装置700は、図示しないが、プロセッサ、RAM、ROM等を備えている。図11に示すように、制御装置700には、横圧締め機構220(油圧シリンダ222)、上圧締め機構230(油圧シリンダ233)、穿孔機構300(ドリル駆動用モータ320、穿孔機構移動機構)、木ダボ圧入機構400(油圧シリンダ420)、木ダボ供給機構500(木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ541、第1ストッパ用エアシリンダ521、第2ストッパ用エアシリンダ531)、加工ユニット移動機構600(エアシリンダ610)、エア源360が電気的に接続されている。
プロセッサは、例えば、CPUである。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。例えば、プロセッサは、ROMからRAMに読み込まれたプログラムを実行することで、上記各機構(アクチュエータ)を制御する制御手段として機能する。
次に、上記構成の加工装置1の動作例について説明する。
図12は、加工装置1の動作例のフローチャートである。図13~図20は、加工装置1の動作例の模式図である。
まず、積層材110を定盤210上にセットする(ステップS10。図13参照)。これは、例えば、作業者が手作業で実施する。具体的には、作業者は、複数の木材を板厚方向(X方向)に積層した状態で定盤210上にセットする。なお、積層材110の定盤210上へのセットは、作業者以外のロボット等により実施してもよい。
次に、積層材110を横から圧締めする(ステップS11)。これは、制御装置700が油圧シリンダ222を制御しロッド222aを引き込むことにより、横押さえ部224を位置決めブロック221に近づく方向(図13中矢印Ar1参照)に移動させることにより実現される。図14は、図13を矢印Ar1方向から見た図である。図15は、横押さえ部224により積層材110を横から圧締めした状態を表す。
次に、積層材110を上から圧締めする(ステップS12)。これは、制御装置700が油圧シリンダ233を制御しロッド233aを突出させることにより、上押さえ部234をガイドロッド235に沿って下降させることにより実現される。図15は、上押さえ部234により積層材110を上から圧締めした状態を表す。
次に、加工ユニット800を穿孔位置まで移動させる(ステップS13。図15参照)。これは、加工ユニット800が穿孔位置まで移動するように、制御装置700が加工ユニット移動機構600(エアシリンダ610)を制御することにより実現される。
次に、積層材110に穿孔(貫通穴)を形成する(ステップS14。図16参照)。具体的には、上記のように横及び上から圧締めされた積層材110にその積層方向(X方向)に延びる穿孔(貫通穴)を形成する。これは、ドリル310が所定回転数で回転するように、制御装置700が穿孔機構300のドリル駆動用モータ320を制御し、かつ、穿孔機構300(ドリル310)がガイドレール920に沿って+X方向に所定量移動するように、制御装置700が穿孔機構300のボーリング送りモータ380を制御することにより実現される。
以上のように、所定回転数で回転しかつ+X方向に所定量移動するドリル310により、積層材110にその積層方向(X方向)に延びる穿孔(貫通穴)が形成される。
その際、エア源360から供給されるエアが、貫通穴341、334(図7参照)を介して、ドリル310の基端部311に供給され、当該ドリル310内部に形成された基端部311と先端部312とを連通するエア流路である貫通穴(図示せず)を介して先端部312に形成されたエア噴射口312a(図6参照)から噴射される。この先端部312に形成されたエア噴射口312aから噴射されるエアにより、ドリル310により削り出した木粉が、先端部からドリル310のシャンク(軸部)に形成された溝313(図6参照)を通して強制的に後方(-X方向)に速やかに排出される。そのため、木粉排出のためにドリル310による穿孔・引上げを繰り返す必要がない。
次に、穿孔の形成が完了すると(ステップS15:Yes)、穿孔機構300が、元の位置(ステップS14が実施される前の位置)に移動する。これは、穿孔機構300がガイドレール920に沿って-X方向に移動し元の位置に移動するように、制御装置700が穿孔機構300のボーリング送りモータ380を制御することにより実現される。
次に、加工ユニット800を木ダボ圧入位置まで移動させる(ステップS17。図17参照)。これは、加工ユニット800が木ダボ圧入位置まで移動するように、制御装置700が加工ユニット移動機構600(エアシリンダ610)を制御することにより実現される。
なお、ステップS17の処理が完了するまでの所定のタイミングで、木ダボ供給機構500から木ダボ130が供給され、この供給される木ダボ130が木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)により保持される。
次に、木ダボ130を穿孔(貫通穴)に圧入する(ステップS18)。具体的には、木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)により保持された木ダボ130を、上記のように積層材110に形成された穿孔(貫通穴)に挿入する(図18参照)。これは、木ダボ圧入機構400(木ダボ保持部410)により保持された木ダボ130が+X方向に移動しステップS14で積層材110に形成された穿孔(貫通穴)に圧入されるように、制御装置700が、木ダボ圧入機構400(油圧シリンダ420)を制御することにより実現される。図19は、図18を矢印A2方向から見た図である。
次に、木ダボ130の圧入が完了すると(ステップS19:Yes)、横圧締め機構220(横押さえ部224)及び上圧締め機構230(上押さえ部234)による押さえが解除される(図20中、矢印Ar3、Ar4参照)。これは、横圧締め機構220(横押さえ部224)が図20中矢印Ar3方向に移動するように、制御装置700が積層材圧締め機構200の横圧締め機構220(油圧シリンダ222)を制御し、かつ、上圧締め機構230(上押さえ部234)が図20中矢印Ar4方向に移動するように、制御装置700が積層材圧締め機構200の上圧締め機構230(油圧シリンダ233)を制御することにより実現される。
以後、積層材110に次の(別の)穿孔を形成しこの穿孔にダボを圧入する場合、例えば、作業者が積層材110をY方向に所定量ずらして、穿孔機構300のドリル310の先端部と積層材110のうち次の(別の)穿孔予定箇所とを対向させた後、当該ずらした積層材110に対して上記ステップS10~S20を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、積層材110(パネル)を連続的に製造できる加工装置1を提供することができる。
また、本実施形態によれば、常圧下で複数の木材を接着剤や金属製の固定金具を使用することなく、かつ各木材相互の隙間なく木ダボにより連続的に接合した積層材110(パネル)を、安全かつ低コストで得ることができる。
次に、変形例について説明する。
図21は、加工装置1の変形例である。図21は、加工装置1(定盤210)のY方向の両側にローラコンベア1000を隣接した状態で配置した例である。ローラコンベア1000のZ方向の高さは、定盤210のZ方向高さと概ね一致している。このようにすれば、Y方向により長い複数の基材110を積層させた積層材110(パネル)を製造することができる。
上記実施形態では、積層材110に別の穿孔を形成しこの穿孔にダボを圧入する場合、例えば、作業者が積層材110をY方向に所定量ずらし、当該ずらした積層材110に対して上記ステップS10~S20を実行するように説明したが、これに限らない。
例えば、図21の変形例の場合においては、積層材110に次の(別の)穿孔を形成しこの穿孔にダボを圧入する場合、例えば、ローラコンベア1000を自動回転させることにより、積層材110をY方向に所定量ずらして、穿孔機構300のドリル310の先端部と積層材110のうち次の(別の)穿孔予定箇所とを対向させた後、当該ずらした積層材110に対して上記ステップS10~S20を実行してもよい。なお、この場合、積層材110をY方向にずらす所定量は、予め設定しておいてもよいし、基準位置から、積層材110に付された次の穿孔予定箇所の目印(例えば、ケガキ線)までの距離を公知の測距手段により測定すること等により算出してもよい。
尚、上述した実施形態では、木製パネルを構成する複数の基材の全てが第1の木材である場合について説明した。このように、基材の全てが木材であるため、木ダボとの嵌合度が高くパネル全体の嵌合度が向上する。但し、木製パネルを構成する基材は、少なくとも2本以上が木材であればよい。また、複数の基材は、同一寸法に限定されず、さらに、同一樹種に限定せずに、複数の寸法及び樹種を基材として複合的に使用することも可能である。また、基材は、正確な矩形断面ではない入り皮つきや丸身つきの木材も含めて使用してもよい。これにより、意匠性が高まり、従来では使用が限定された木質部材を有効活用できる。また、基材の接触面の一部に予め加工を施しても良い。
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disk(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、又はその他の形式の伝搬信号を含む。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
1…加工装置
10…ベース
20…支持フレーム
30…支持フレーム
40…ガイドレール
100…パネル
100g…パネル
110…基材(積層材)
110a…主面
121…穴
130…木ダボ
200…積層材圧締め機構
210…定盤
220…横圧締め機構
221…位置決めブロック
222…油圧シリンダ
222a…ロッド
223…U字状部
224…横押さえ部
230…上圧締め機構
231…縦フレーム
232…横フレーム
233…油圧シリンダ
233a…ロッド
234…上押さえ部
235…ガイドロッド
236…ブッシュ
300…穿孔機構
310…ドリル
311…基端部
312…先端部
312a…エア噴射口
313…溝
320…ドリル駆動用モータ
321…回転軸
330…アダプタ
331…端面
332…穴部
333…外周面
334…貫通穴
340…支持部
341…貫通穴
350…ベアリング
360…エア源
370…ベース
380…ボーリング送りモータ
400…木ダボ圧入機構
410…木ダボ保持部
411…底部
412a…壁部
412a1…テーパ面
412b…壁部
412b1…テーパ面
420…油圧シリンダ
420a…ロッド
421…木ダボ押し部
430…平面
500…木ダボ供給機構
510…木ダボ収容ケース
511a…主面
511b…主面
512a…側面
512b…側面
520…第1ストッパ
521…第1ストッパ用エアシリンダ
521a…ロッド
530…第2ストッパ
531…第2ストッパ用エアシリンダ
531a…ロッド
540…木ダボ収容ケース昇降機構
541…木ダボ収容ケース昇降用エアシリンダ
541a…ロッド
542…フレーム体
542a、542b…フレーム
543…エアシリンダ支持部
544…フレーム
600…加工ユニット移動機構
610…加工ユニット移動用エアシリンダ
610a…ロッド
700…制御装置
800…加工ユニット
900…ベース
910…ベアリング
920…ガイドレール

Claims (7)

  1. 複数の木材により構成される積層材を圧締めした状態で保持する積層材圧締め機構と、
    前記積層材に前記複数の木材の積層方向に延びる穿孔を形成するドリルと、前記ドリルを回転させるドリル駆動用モータと、を備えた穿孔機構と、
    前記積層材に形成された穿孔に穿孔後に連続して木ダボを、圧入する木ダボ圧入機構と、を備え
    前記ドリルは、当該ドリルの基端部と先端部とを連通するエア流路である貫通穴が内部に形成され、かつ、前記ドリルの軸に沿って直線状に延び、前記ドリルの軸に直交する断面形状がV字形状の溝が前記先端部と前記基端部との間に形成されたドリルであり、
    前記ドリルの先端部は、前記積層材を切削する刃先、及びエアが噴射されるエア噴射口を含み、
    前記回転される前記ドリルは、前記エア噴射口から前記エアを噴射しつつ、前記刃先により前記積層材を切削することにより、前記積層材に前記穿孔を形成し、
    前記刃先により前記積層材を切削する際に発生する木粉は、前記エア噴射口から噴射される前記エアにより、前記回転される前記ドリルに形成された前記溝を通って前記穿孔外部に排出される加工装置。
  2. 前記木ダボ圧入機構は、前記木ダボを保持する木ダボ保持部を備え、
    さらに、前記木ダボ保持部に木ダボを供給する木ダボ供給機構を備える請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記穿孔機構及び前記木ダボ圧入機構を含む加工ユニットと、
    前記加工ユニットを前記積層材に対して移動させる加工ユニット移動機構と、をさらに備え、
    前記加工ユニットは、前記積層材に対して移動することにより、穿孔位置又は木ダボ圧入位置に位置し、
    前記穿孔位置は、前記穿孔機構の前記ドリルの先端部が前記積層材の穿孔予定箇所に対向する位置であり、
    前記木ダボ圧入位置は、前記木ダボ圧入機構の前記木ダボ保持部により保持された木ダボの中心軸と前記積層材に形成された穿孔の中心軸とが一致する位置である請求項1に記載の加工装置。
  4. 前記積層材圧締め機構は、前記積層材をその積層方向に圧締めする第1積層材圧締め機構と、前記積層材を前記積層方向に交差する方向に圧締めする第2積層材圧締め機構と、を備える請求項1に記載の加工装置。
  5. 前記穿孔機構は、前記ドリルの中心軸と前記積層材の主面とが直交又は略直交、または任意の角度で交差した状態で前記積層材に対して相対的に近づく方向に移動することにより、前記積層材に前記穿孔を形成する請求項1に記載の加工装置。
  6. 前記木ダボ圧入機構は、前記木ダボの中心軸と前記積層材に形成された穿孔の中心軸とが一致した状態で前記木ダボを前記積層材に対して相対的に移動させることにより、前記木ダボを前記穿孔に圧入する請求項1に記載の加工装置。
  7. 前記木ダボ供給機構は、上下方向に貫通した木ダボ収容ケースと、前記木ダボ収容ケース内の木ダボが落下しないように最下部の木ダボを支持する木ダボ支持位置又は前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボの落下を許容する木ダボ落下許容位置に移動する第1ストッパと、前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボより上の木ダボが落下しないように最下部の木ダボより上の木ダボを押さえる木ダボ押さえ位置又は前記木ダボ収容ケース内の木ダボのうち最下部の木ダボより上の木ダボの落下を許容する木ダボ落下許容位置に移動する第2ストッパと、を備える請求項2に記載の加工装置。
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