JP3237635U - 積層木材の製造装置 - Google Patents

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辰美 小林
淳 千葉
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株式会社長谷川萬治商店
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Abstract

【課題】組立・解体、移動が容易で、積層木材の断面、長さに応じ可変性を持たせる、積層木材の製造装置を提供する。【解決手段】軸方向ガイド部材2と積層方向ガイド部材3の2種類の構成部材により構成する簡単な製造装置とすることで、製造装置の組立・解体が容易、かつ移動可能とした。また軸方向ガイド部材には連結用接合具5を有するため、製造装置の増設・縮小を可能せしめることで、積層木材の長さに応じて製造装置を連結・延長を可能にした。【選択図】図1

Description

本考案は、積層木材の製造装置に関するものである。
日本は国土面積の3分の2に相当する約2,500万haが森林であり、その約5割が天然林、約4割が人工林、残りが無立木地、竹林などとなっている。この人工林の半数は50年生を超えて本格的な伐採期、利用期を迎え、森林資源はかつてないほどに充実しているが、木材の国内生産量は人工林の年間蓄積増加量の約1/2程度で十分に活用されているとは言い難い状況である。
木材利用を推進し森林資源の循環利用を進めることは、循環型社会の形成や地域経済の活性化にも資するものとして、これまで木材があまり使われてこなかった非住宅、中高層建築物用途で木造化・木質化を進める様々な取組が各地で進行している。
地球温暖化への関心の高まりなどから、欧米を中心として木材を使った建築の需要が拡大する動きの中で、一定の寸法に加工されたひき板を繊維方向が直交するように積層接着したCLT(直交集成材)を壁、床、階段等に活用した中高層を含む木造建築物が建てられている。我が国においても共同住宅、ホテル、オフィスビル、校舎等がCLTを用いて建築されているが、依然として木材利用の主流は低層住宅建築の分野である。
低層住宅建築の分野で国産材利用を促進する観点から、柱角等の一般流通材を接着・積層する重ね梁や、板材を釘で固定し積層する積層材などの開発等が進められている。
製材を使用した積層材に、木材接着剤や金属性のビス等を使用せずに木材を貫入・嵌合させて積層する積層木材を製造する方法がある。この製造方法では、圧縮成形装置内で複数本の木材を積層した状態で水蒸気噴射による軟化処理、その後に加圧圧縮による圧縮成形を行い、凸型の溝に木材を食い込ませ、水蒸気噴射により連続固定化する。
特許第2774085号 集合材及び集合材の製造方法 棚橋光彦
本考案が解決しようとする課題は、手動によって簡単に積層木材の製造を可能にする組立・解体が可能かつ容易に移動でき、製造する積層木材の長さに応じて製造装置を容易に延長が可能な、積層木材の製造装置を提供することにある。
従来技術の[特許文献1]は、接着剤を使用せずに木材を貫入・嵌合させて積層する積層木材の製造方法である。従来技術では凹型の溝を形成された木材を積層する工程(工程A)と、水蒸気噴射による加熱による軟化処理を行う工程(工程B)、水蒸気噴射により連続固定化する工程(工程C)を、圧縮成形装置内で複数本の木材を積層した状態で、水蒸気の噴射と加圧圧縮により凸型の溝に木材を食い込ませることにより製造する。
木材を加熱して木材を圧縮・圧密する装置にはホットプレス装置があるが、一般的なオープンタイプのホットプレス装置ではプレス熱板による圧縮・加熱により木材を加熱し、圧縮圧密する。プレス熱板による圧縮・加熱の過程で木材の内部の水分が水蒸気化することによる体積膨張で木材が破壊されるという欠点があり、水蒸気を逃がす改良を施して木材の破壊を防ぐ圧密方法も考案されたが、厚板の圧密処理が困難で、また熱固定に長時間を要していた。これに対して[特許文献1]では断面が矩形または円形の圧力容器内で木材を水蒸気噴射することで、木材の破壊を防ぎ、処理時間を短縮しているが、木材を軟化処理させるために200℃近い高温高圧水蒸気を使用し、高温高圧の水蒸気雰囲気下での木材を2方向または、4方向から加圧圧縮を行う。このため圧力容器内部には静置した積層した木材を加熱するための高温高圧水蒸気を噴射するノズルおよび、木材を圧縮する加圧板(プレス金型)が複数設けられる。水蒸気噴射ノズルは水蒸気噴射装置とその熱源となるボイラ設備と、加圧板はプレスシリンダーと圧力容器を貫通して連結される。
水蒸気噴射装置を介して水蒸気噴射ノズルから噴射される水蒸気の水蒸気圧は5kgf/cm2以上に設定されており、また、加熱温度は80℃から220℃の範囲に設定されている。また、圧縮成形装置には、積層材を成形する際の前処理として装置内及び積層した木材の脱気処理を行うのに使用される真空ポンプが付設される。
また、従来技術[特許文献1]による積層木材の断面寸法や長さは製造装置の規模による制約をうける。一定の積層木材の長さは規制寸法しか対応できない。製造装置は圧力容器であるために可変性がなく変更や増設が困難である。
本考案は、手動により積層木材を製造する可変性を有する積層木材の製造装置である。
本考案の積層木材の製造装置によれば、きわめて簡単な構成による製造装置であり、積層木材の断面寸法を制約なく積層木材を形成することができる。また、本案の製造装置は組立解体が容易、かつ可変性を有するため、積層木材の長さに応じて製造装置を容易に増設、延長、縮小が可能である。
本考案の一実施例の製造装置を示す斜視図。 本考案の一実施例で製造装置の延長を示す斜視図。 本考案の製造装置の断面図。 本考案の製造装置に木材を挿入した状態の断面図。 本考案の製造装置に挿入した積層木材をクランプによる圧諦を示す断面図。
図1は、本考案の一実施例の積層木材の製造装置の斜視図である。
図1、図3で示すように、本考案の積層木材の製造装置は、積層材の軸方ガイド部材(1)と、複数の積層方向ガイド部材(2)との組合せにより構成される。
積層方ガイド部材(2)は、軸方向ガイド部材(1)とは、水平方向または、垂直方向に連結接合具(ボルト等)により連結し一体化する。それぞれのガイド部材は一般的に流通している矩形の集成材または、H型鋼もしくは溝形鋼などの鋼製部材により構成する。
積層方向ガイド部材(2)を並列に設置し、それぞれ上部と下部に連結材により2材の間隔を容易に調整可能としている。この積層方向のガイド部材(2)の頂部に木材を積層方向に圧諦するクランプ一体型とすることも可能である。
積層方向ガイド部材(1)下部の連結接合具(ボルト等)は軸方向ガイド部材(1)と連結し、積層木材の長さ方向の直線性を保持する。
図2は、軸方向ガイド部材(1)は軸方向に容易に接合せしめる接合機構を有することで、製造する積層木材の長さに応じて分割、追加延長が可能な構造としている。この接合機構は鋼板の加工品をボルトやドリフトピンと呼称される木材用の接合具により、軸方向に連結するものである。
図3は、この2材の軸方向ガイド部材間、積層木材の底面側の連結材にローラー機構を付加することにより、木材の挿入及び積層後の木材の搬出を容易にしている。
本考案はこの組立解体が可能な装置を使用し積層する。具体的な利用方法は積層する木材を軸方向ガイド部材(1)と連結した2材の積層方向ガイド部材(2)間に、軸方向ガイド部材に平行に挿入し積重ねた後、積層方向ガイド部材の連結接合具(ボルト等)、積層した木材をクランプなどにより積層材を圧諦する(工程A)。
圧諦された木材の上面よりドリルなどの加工機械等を用いて木材を穿孔し(工程B)、木材上面から穿孔した孔に木ダボを打撃又は圧力等により貫通させる(工程C)ことで、簡単に積層することができる。
木ダボを貫通後、圧諦クランプおよび積層方向ガイド部材の連結接合具(ボルト等)を緩め徐力し、積層方向ガイド部材間より引き出す。
積層した木材を水平方向に穿孔する場合は、図1,図4で示すように積層方向ガイド部材(2)は水平に配置し、積層する木材を上下から挟み、下側の積層方向ガイド部材(2)を軸方向ガイド部材と連結する。
1 積層木材
2 軸方向ガイド部材
3 積層方向ガイド部材
4 木ダボ
5 連結用接合具
6 ローラー機構
7 クランプ
8 連結継ぎ手

Claims (3)

  1. 平行に配置した2材の積層方向ガイド部材と、それぞれを2本の連結接合具で連結し、底部にはローラー機構を有した連結接合具により軸方向ガイド部材と一体化することを特徴とする積層木材の製造装置。
  2. 平行に配置した2材の積層方向ガイド部材と、それぞれを2本の連結接合具で連結し、底部の連結接合具により軸方向ガイド部材と一体化することを特徴とする積層木材の製造装置。
  3. 前項の積層木材の製造装置の軸方向のガイド部材を接合金具と連結具等により連結し、積層木材の長さに応じて、製造装置を自在に連結、伸縮を可能せしめることを特徴とする積層木材の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115366213A (zh) * 2022-08-22 2022-11-22 赣州森泰竹木有限公司 一种竹坯板无限接长履带式高频压板机
JP7446590B2 (ja) 2022-08-05 2024-03-11 Dlt株式会社 加工装置

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