JP7446174B2 - 電動式の円弧状ドア装置およびその組み立て方法 - Google Patents
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Description
そしてこのような円弧状ドア装置においても、ドア体が平板状になった通常のドア装置の場合と同様、電動式の開閉機を用いてドア体の開閉を自動で行うよう構成することが要求されることがあり、このような要求には、新設の場合だけでなく、既設の円弧状ドア装置についても電動化したいという要求もある。
ところで円弧状ドア装置のドア体は、直線状ではなく円弧状のガイドレールに案内されるものであるため、ドア体と電動式の開閉機とを連動連結する伝動体(例えば伝動ベルト)についても、直線状ではなく、ガイドレールの円弧軌跡に沿うよう円弧状に配設する必要がある。このためドア体に、円弧形状をしたガイド部材を一体的に設け、伝動体を、該ガイド部材の外周面に沿う(当接する)よう配した構成にし、これによって伝動体を開閉機の正逆駆動に連動して左右方向に移動(相対移動)するようにしてドア体の円弧状の開閉移動ができるようにしたものが提唱されている(例えば特許文献1参照。)。
請求項2の発明は、ドア体は、出入り口部の上方に設けたガイドレールに案内されるハンガー式であり、ガイド部材および開閉機はガイドレールの上方に配される状態で、ガイド部材がドア体の上端縁部に取り付けられ、開閉機がガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項3の発明は、開閉機は、駆動輪体が下側のガイドレールとのあいだに配される状態でガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項2記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項4の発明は、開閉機は、ガイドレールを取り付けるための支持部材に支持されることを特徴とする請求項2または3記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項5の発明は、ガイド部材は、ガイドレール上方の円弧内側に偏倚した内周側部位に配され、駆動輪体は、ガイドレールの直上部位に配されることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項6の発明は、ガイド部材は、ガイドレールの円弧内周側に配した第一の連結部材を介してドア体に取り付けられ、開閉機は、ガイドレールの円弧外周側に配した第二の連結部材を介してガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項7の発明は、開閉機の駆動制御をするための制御部は、ガイドレールを取り付けるための支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項2乃至6の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項8の発明は、開閉機の駆動制御をするための制御部は、出入り口部の左右何れか一方に設けられる縦部材に取り付けられることを特徴とする請求項2乃至6の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項9の発明は、出入り口部は、戸先側、戸尻側の左右前面パネル体と、該前面パネル体に対して直角状に設けられる側面パネル体とにより囲繞形成されるブースの左右前面パネル体間に形成される出入り口部であり、開閉機は、左右何れか一方の前面パネルと側面パネルとのあいだのコーナー部に配されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置である。
請求項10の発明は、出入り口部の上方に設けられ、円弧軌跡に沿った移動案内をするガイドレールと、該ガイドレールに案内されて左右方向に移動することで出入り口部を開閉する円弧形状をしたハンガー式のドア体とを備えて構成される円弧状ドア装置に、前記円弧軌跡に沿う状態でドア体に設けられるガイド部材と、該ガイド部材の外周面に沿う状態で左右両端縁部をガイド部材に連結した長尺状の伝動体と、該伝動体を左右移動させてドア体の開閉を行うための駆動輪体が設けられた電動式の開閉機とを設けて電動式にするための組み立て方法であって、該組み立て方法には、ガイドレールに、駆動輪体がガイド部材に対して離間した対向状態で配されるよう開閉機を取り付ける工程、駆動輪体のガイド部材とは反対側部位に、左右両側部位が接線状態になるよう伝動体を懸回する工程、を備えていることを特徴とする電動式の円弧状ドア装置の組み立て方法である。
請求項2の発明とすることにより、ドア体をハンガー式とした円弧状ドア装置を電動式とする場合に、開閉機が、出入り口部の上方に設けたガイドレールを有効利用して取り付けられることになって、構造の簡略化、コンパクト化にさらに寄与できることになる。
請求項3の発明とすることにより、開閉機は、駆動輪体が下側のガイドレールとのあいだに配される状態でガイドレールに取り付けられるため、更なる構造の簡略化、コンパクト化にさらにできることになる。
請求項4の発明とすることにより、開閉機は、ガイドレールを取り付けるための支持部材に支持されることになって、開閉機の強固な取り付けが、該支持部材を有効に利用してできることになる。
請求項5の発明とすることにより、伝動体が外周面側に沿うよう設けられるガイド部材がガイドレール上方の内周部位に配され、駆動輪体がガイドレールの直上位置に配されることとなって、ガイドレールの上方空間を有効に利用して伝動体と駆動輪体のコンパクト配置ができることになる。
請求項6の発明とすることにより、ガイド部材は円弧内周側の第一連結部材によってドア体に取り付けられ、開閉機は円弧外周側の第二連結部材によつてガイドレールに取り付けられることで、ガイド部材と開閉機との取り付けが内外振り分け状にできることとなって、互いに干渉することのない取り付けが簡単にできることになる。
請求項7の発明とすることにより、開閉機の駆動制御をするための制御部が、ガイドレールを取り付けるための支持部材に支持されることになって、制御部の強固な取り付けが、該支持部材を有効に利用してできることになる。
請求項8の発明とすることにより、開閉機の駆動制御をするための制御部が、出入り口部に配される縦部材に支持されることになって、制御部の強固な取り付けが、該縦部材を有効に利用してできることになる。
請求項9の発明とすることにより、出入り口部が、トイレブースのようなブースの出入り口である場合に、開閉機は、ブースを構成する前面パネル体と側面パネル体とのコーナー部に配されることになって、開閉機のコンパクト配置ができることになる。
請求項10の発明とすることにより、新設の場合は勿論、既設の円弧状ドア装置を電動式にする場合に、ガイド部材、伝動体、駆動輪体が設けられた開閉機を部材を設けることになるが、この場合に、ガイドレールに、駆動輪体がガイド部材に対して離間した対向状態で配されるよう開閉機を取り付ける工程、駆動輪体のガイド部材とは反対側部位に、左右両側部位が接線状態になるよう伝動体を懸回する工程を備えたものとすることで、簡単な方法で電動式にできることになつて作業性の向上が図れることになる。
前記ガイドレール7は、前記ドア体5の円弧形状に合わせて移動軌跡を円弧軌跡とし、出入り口部Eの上方において、該出入り口部Eの戸先側端縁部に配される戸先側前面パネル体2部位から戸尻側端縁部に配した戸尻側前面パネル体3部位を越えて戸尻側の側面パネル体4に沿う状態でトイレブース1内に入り込むよう円弧形状をしたものであり、そして該ガイドレール7は、本実施の形態では左右の前面パネル体2、3および戸尻側の側面パネル体4の上端部に都合四本の第一~第四の支持ブラケット(本発明の「支持部材」に相当する。)7a、7b、7c、7dを介して連結されることで躯体側に設けられた構成になっている。
この場合にドア体5は、閉鎖姿勢になった場合の戸尻側端縁部5aと、開放姿勢になった場合の戸先側端縁部5bとの各端縁部が、何れも戸尻側前面パネル体3に近接する部位に位置するよう設定される。
さらに具体的には、ドア体5が閉鎖姿勢になった場合のドア体5の戸尻側端縁部5aと、開放姿勢となった場合のドア体5の戸先側端縁部5bとは、何れも戸尻側前面パネル体3の戸先側端縁部に対向し、かつ戸尻側の側面パネル体4の前端縁部に対向するように設定されるが、前記閉鎖姿勢になった場合の戸尻側端縁部5aは、開放姿勢となった場合の戸先側端縁部5bに対して戸尻側に位置する構成になっている。そしてこのように構成することにより、図9、10に示すように、ドア体5が閉鎖姿勢になった場合の戸尻側端縁部5a位置と開放姿勢となった場合の戸先側端縁部5b位置とのあいだの領域Xは、ドア体5の開閉移動(移動軌跡)上の領域であって、ドア体5の開閉作動に拘わらず、常にドア体5が位置する(存在する)ことになっており、該ドア体5によって常時閉鎖された閉鎖領域(オーバーラップ領域)Xを構成している。
具体的には、第一連結部材9は、ガイドレール7に対し円弧内周側において前後方向に間隙を存した状態で、該ガイドレール7よりも上下に延出して配されたものであって、第一連結部材9の下端部は、ドア体5の円弧内周側面5cの上端部にビス9aを介して取り付けられ、上端部には、ガイド部材8がビス9bを介して取り付けられており、このように第一連結部材9を介してガイドレール7の円弧内周側に取り付けられたガイド部材8は、ガイドレール7よりも上方、かつ円弧内周側に偏倚する(ドア体5の厚さ中心(またはガイドレール7の前後幅中心)に対して円弧内周側に偏倚する)位置に配されるよう設定されている。
そしてガイド部材8の左右両端縁部には、本発明の「伝動体」に相当する伝動ベルト(歯付きベルト)10がガイド部材8の外周面8aに沿う(対向する)状態で配され、その左右両端縁部がホルダー11を介してガイド部材8の左右両端縁部に取り付けられている。この場合に伝動ベルト10は、歯部10aが設けられた歯付きのものであって、歯部10aがガイド部材8の外周面8aに対向する状態で、外周面8aに対して緊張状態ではなく、後述するように駆動輪体13に懸回されるべく弛みのある弛緩状態で取り付けられている。尚、図中、11bはホルダー11をガイド部材8に取り付けるためのビスである。
これに対して戸尻側の第二連結部材14は、ガイドレール7にのみ取り付けられ、支持ブラケットには支持されない構成になっており、この点が戸先側の第二連結部材13とは異なった開閉機12の取付け構成になっている。勿論、戸尻側の第二連結部材14についても、側面パネル体4にガイドレール7を取り付けるための第三支持ブラケット7cに取り付ける構成にしてもよい。
そして開閉機12から下方に突出するよう設けた駆動スプロケット15は、上側の開閉機12と下側のガイドレール7とのあいだのコーナー状のスペースに配されることになるが、該駆動スプロケット15の配設位置は、前述したドア体5が閉鎖姿勢になった場合の戸尻側端縁部5a位置と開放姿勢となった場合の戸先側端縁部5b位置とのあいだの前記領域Xの範囲となるように構成されている。
そして開閉機12が駆動して駆動スプロケット15が正逆回転をした場合に、伝動ベルト10は、前記接線状態を維持した懸回状態で左右方向に移動することになり、これによってドア体5は、該ドア体5に対する駆動スプロケット15の位置が左右に相対移動することになって左右開閉移動がなされるように構成されている。
この場合に、前記駆動スプロケット15は、ガイド部材8とは離間する対向状態で該ガイド部材8と伝動ベルト10との対向間に配され、そして駆動スプロケット15のガイド部材8とは反対側部位、つまり円弧外周側部位において、伝動ベルト10が左右両側に向けて接線状態で懸回された構成になっている。
この結果、従動スプロケットのような部材を不要にし駆動スプロケット15だけでドア体5の開閉移動ができることになり、しかも伝動ベルト10についても、ガイド部材8に当接している部位から駆動スプロケット15に接線状態で懸回する長さがあれば充分であって、従動スプロケットのように他部材に引き回す必要がなく短いものでよいことになって、電動式としたものであっても、部品点数を少なくし、簡単な構造でコンパクト化したものとすることができる。
そのうえ開閉機12は、駆動スプロケット15が、上側の開閉機12と下側のガイドレール7とのあいだに配される状態でガイドレール7に取り付けられるため、更なる構造の簡略化、コンパクト化に寄与できることになる。
この場合において開閉機12は、ガイドレール7を躯体側である戸尻側前面パネル体3に取り付けるための第二支持ブラケット7bに支持されているため、開閉機12の強固な取り付けが、該第二支持ブラケット7bを有効に利用してできることになる。
そしてガイド部材8については、ガイドレール7の円弧内周側に配した第一連結部材9を介してドア体5に取り付けられ、開閉機12については、ガイドレール7の円弧外周側に配した戸先側の第二連結部材13を介してガイドレール7に取り付けられるため、ガイド部材8と開閉機12との取り付けが、円弧内外に振り分け状にできることとなって、互いに干渉することのない取り付けが簡単にできることになる。
そしてこのものでは、出入り口部Eは、戸先側、戸尻側の左右前面パネル体2、3と、該前面パネル体2、3に対して直角状に設けられる側面パネル体4とにより囲繞形成されるトイレブース1の形成される出入り口部Eであり、開閉機12は、戸尻側の前面パネル3と側面パネル4とのあいだのコーナー部に配されたものとなっているため、開閉機12のコンパクト配置ができることになる。
5 ドア体
5a 戸尻側端縁部
5b 戸先側端縁部
5d 凹溝
6 ハンガーローラ
7 ガイドレール
7a~7d 第一~第四支持ブラケット
8 ガイド部材
10 伝動ベルト
12 開閉機
15 駆動スプロケット
16 振れ止め体
17 制御部
E 出入り口部
Claims (10)
- 円弧軌跡に沿った移動案内をするガイドレールと、該ガイドレールに案内されて左右方向に移動することで出入り口部を開閉する円弧形状のドア体とを備え、該ドア体の開閉移動を電動式の開閉機により行う構成にした電動式の円弧状ドア装置において、
前記ドア体に、前記円弧軌跡に沿うガイド部材を設け、該ガイド部材に、開閉機に設けた駆動輪体に懸回される長尺状の伝動体の左右両端縁部を、該伝動体がガイド部材の外周面に沿う状態で連結して、駆動輪体の正逆回転に伴う伝動体の左右移動によりドア体の自動的な開閉を行うよう構成するにあたり、
前記駆動輪体を、ガイド部材とは離間する対向状態でガイド部材と伝動体との対向間に配して、駆動輪体のガイド部材とは反対側部位に、伝動体が左右両側に向けて接線状態で懸回される構成にしたことを特徴とする電動式の円弧状ドア装置。 - ドア体は、出入り口部の上方に設けたガイドレールに案内されるハンガー式であり、ガイド部材および開閉機はガイドレールの上方に配される状態で、ガイド部材がドア体の上端縁部に取り付けられ、開閉機がガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 開閉機は、駆動輪体が下側のガイドレールとのあいだに配される状態でガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項2記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 開閉機は、ガイドレールを取り付けるための支持部材に支持されることを特徴とする請求項2または3記載の電動式の円弧状ドア装置。
- ガイド部材は、ガイドレール上方の円弧内側に偏倚した内周側部位に配され、駆動輪体は、ガイドレールの直上部位に配されることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- ガイド部材は、第一連結部材を介してガイドレールの円弧内周側でドア体に取り付けられ、開閉機は、第二連結部材を介してガイドレールの円弧外周側で該ガイドレールに取り付けられることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 開閉機の駆動制御をするための制御部は、ガイドレールを取り付けるための支持部材に取り付けられることを特徴とする請求項2乃至6の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 開閉機の駆動制御をするための制御部は、出入り口部の左右何れか一方に設けられる縦部材に取り付けられることを特徴とする請求項2乃至6の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 出入り口部は、戸先側、戸尻側の左右前面パネル体と、該前面パネル体に対して直角状に設けられる側面パネル体とにより囲繞形成されるブースの左右前面パネル体間に形成される出入り口部であり、開閉機は、左右何れか一方の前面パネル体と側面パネル体とのあいだのコーナー部に配されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の電動式の円弧状ドア装置。
- 出入り口部の上方に設けられ、円弧軌跡に沿った移動案内をするガイドレールと、該ガイドレールに案内されて左右方向に移動することで出入り口部を開閉する円弧形状をしたハンガー式のドア体とを備えて構成される円弧状ドア装置に、前記円弧軌跡に沿う状態でドア体に設けられるガイド部材と、該ガイド部材の外周面に沿う状態で左右両端縁部をガイド部材に連結した長尺状の伝動体と、該伝動体を左右移動させてドア体の開閉を行うための駆動輪体が設けられた電動式の開閉機とを設けて電動式にするための組み立て方法であって、
該組み立て方法には、
・ガイドレールに、駆動輪体がガイド部材に対して離間した対向状態で配されるよう開閉機を取り付ける工程、
・駆動輪体のガイド部材とは反対側部位に、左右両側部位が接線状態になるよう伝動体を懸回する工程、
を備えていることを特徴とする電動式の円弧状ドア装置の組み立て方法。
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JP2019148138A (ja) | 2018-02-28 | 2019-09-05 | 三和シヤッター工業株式会社 | ブース用の円弧状ドア装置 |
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