本発明の実施形態及び参考例を図面に基づいて説明する。先ず、以下に説明する各実施形態及び各参考例に共通の構成を説明する。図1を参照して、本実施形態のリモコンシステムは、何れも、浴室内に設置された風呂リモコン1に、浴室外にある情報端末2を接続することにより構成される。情報端末2は、スマートフォン、携帯電話、タブレット等である。
風呂リモコン1は、屋外に設置された給湯器3に接続されている。給湯器3には、風呂リモコン1以外に、台所リモコン4が接続されている。台所リモコン4と風呂リモコン1とは、本発明の風呂用操作装置を構成している。
風呂リモコン1又は台所リモコン4を操作することにより、図示しないシャワー、浴室カラン及び台所カラン等から得られる湯の温度を設定することができ、更に、浴槽に所望の温度の湯を供給する湯張り運転や浴槽の湯を加熱する追い焚き運転を指示することができる。
また、情報端末2と給湯器3とはWi-Fi等によってネットワーク接続されている。これにより、情報端末2が備えるアプリケーションソフト等を介して給湯器3の操作を行うことができる。具体的には、入浴の準備として湯張り運転を情報端末2から給湯器3に指示することができる。
風呂リモコン1と情報端末2とは、互いにペアリングされることにより無線により接続される。風呂リモコン1と情報端末2との通信には、近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)通信が採用されている。この通信方式においては、上記のネットワーク接続とは異なり、風呂リモコン1には特定された情報端末2が1台のみ接続される。
また、風呂リモコン1は、情報端末2との無線通信を行う通信部5と、情報端末2のペアリング情報等の識別情報を記憶する記憶部6と、後述する条件に基づいて、入浴者の所有する情報端末2と推定されるものを特定して特定情報端末(情報端末2)とする端末特定部7とを備えている。
次に、各実施形態及び各参考例の夫々について説明する。
先ず、本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1に示すように、第1実施形態の風呂リモコン1は、通信部5が複数(本実施形態では4つ)のアンテナ(第1アンテナ11、第2アンテナ12、第3アンテナ13、及び第4アンテナ14)を備えている。
複数のアンテナ11,12,13,14が受信する電波強度の夫々を互いに比較することにより、風呂リモコン1から見た情報端末2の置かれている方向が検出できる。また、このとき受信した電波強度の大小により風呂リモコン1から情報端末2までの距離が検出できる。このように、複数のアンテナ11,12,13,14を設けて各アンテナ11,12,13,14の受信する電波強度に基づいて、情報端末2の位置(風呂リモコン1から所定範囲内にあるか否か)を検出することができる。
浴室内に居る入浴者が所有する情報端末2は、多くの場合、浴室の近くに置かれ、脱衣室の方向に置かれる。そこで、第1実施形態においては、このときの距離と方向に対応して最も大きな電波強度を受信すると推定されるアンテナを予め選択し、このアンテナが最大の電波強度を示すか否かを端末特定部7が判断する。そして第1実施形態の端末特定部7は、このアンテナが最大の電波強度を示したとき、入浴者が所有する情報端末2と推定して特定情報端末とする。
ここで、第1実施形態のリモコンシステムの作動を説明する。なお、第1実施形態においては、脱衣室の方向に置かれた情報端末2を特定するために、第2アンテナ12が最大の電波強度を示すか否かを端末特定部7が判断するものとする。
図2Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図2Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP1-1でペアリング待ちになると、STEP1-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP1-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP1-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶して、ペアリングを完了させる。そして風呂リモコン1はSTEP1-5で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図2Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図2Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP1-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP1-11へ進む。そして、STEP1-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。STEP1-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP1-12へ進み、風呂リモコン1は、端末特定部7によりアンテナ11,12,13,14が受ける電波強度を比較する。続いて、STEP1-13へ進み、端末特定部7により第2アンテナ12が最大の電波強度を示すか否かを判断する。
第1実施形態においては、脱衣室の方向に置かれた情報端末2を特定するために用いるアンテナを第2アンテナ12としたが、これに限るものでなく、例えば、風呂リモコン1と脱衣室との位置関係に基づいて何れのアンテナとするかを設定すればよい。
STEP1-13で第2アンテナ12が最大の電波強度であると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP1-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第1実施形態のリモコンシステムは、風呂リモコン1が情報端末2から受ける電波強度に基づいて、情報端末2が所定範囲内(所定の距離と方向)にあるか否かを判断し、入浴者の所有する情報端末2を特定する。これにより、入浴者の所有する情報端末2を容易に接続することができる。
次に、本発明に関連する第1参考例について図3及び図4を参照して説明する。図3に示すように、第1参考例のリモコンシステムにおける風呂リモコン1は、入浴者(情報端末2の所有者)の身体的特徴の1つである顔を認識する顔認識部20(顔認識装置)を備えている。顔認識部20は入浴者の顔を撮像するためのカメラ21を備えている。顔認識部20は、本発明における、入浴者の身体的特徴を採取する採取部に相当する。
カメラ21から取り入れた入浴者の顔情報は、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。カメラ21が風呂リモコン1に設けられていることにより、浴室に居る入浴者の顔を撮像して顔認識部20で情報化することができる。なお、カメラ21を風呂リモコン1の外部の、例えば脱衣室等に設置しておいてもよく、脱衣室で撮像した入浴者の撮像データを風呂リモコン1の顔認識部20へ送信して情報化するように構成してもよい。
ここで、第1参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図4Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図4Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP2-1でペアリング待ちになると、STEP2-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP2-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP2-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶して、ペアリングを完了させる。
更に、STEP2-5へ進むと、風呂リモコン1は、カメラ21によって当該情報端末2の所有者の顔を撮像し、その画像データを顔認識部20によって顔認識情報とする。或いは、情報端末2が有している所有者の顔認証データを顔認識部20によって顔認識情報とする。
続いて、STEP2-6へ進み、STEP2-4で記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報に顔認識情報を紐づけして記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP2-7で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図4Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図4Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP2-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP2-11へ進む。そして、STEP2-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。
STEP2-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP2-12へ進み、顔認識部20によってカメラ21により入浴者の顔の画像を取得し、顔認識情報とする。
続いて、STEP2-13へ進み、端末特定部7によって、顔認識部20が取り入れた入浴者の顔認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた顔認識情報に一致するか否かを判断する。STEP2-13で顔認識部20が取り入れた入浴者の顔認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた顔認識情報に一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP2-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第1参考例のリモコンシステムは、顔認識部20を備えることにより、現在入浴している者(カメラ21によって撮像される位置に居る者)を撮像して端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、かなりの正確さをもって、入浴者の所有する情報端末2を特定することができる。しかも、入浴中の者の顔をカメラ21が自動で撮像することにより、入浴者の所有する情報端末2を自動で風呂リモコン1に接続することができる。よって、入浴者の所有する情報端末2を容易に接続することができる。
次に、本発明に関連する第2参考例について図5及び図6を参照して説明する。図5に示すように、第2参考例のリモコンシステムにおける風呂リモコン1は、入浴者(情報端末2の所有者)の身体的特徴の1つである体格(本参考例では体積)を認識する体格認識部30(体格認識装置)を備えている。体格認識部30は、本発明における、入浴者の身体的特徴を採取する採取部に相当する。
体格認識部30は、浴槽31の水位変化によって入浴者の体格を認識する。入浴者が浴槽31に入ると、浴槽31の水位が上昇し、この時に上昇した分の量(体積)は入浴者の体格を示す情報として用いることができる。体格認識部30は、浴槽31の水位を検出する水位センサ32から得られる水位の変化情報に基づいて、入浴者の体格を認識する。水位センサ32は、湯張りや追い焚きの際に浴槽の湯が流通する風呂循環路33に設けられている。
水位センサ32から得られる浴槽31の水位情報は、給湯器3の風呂制御部34が備える水位検出部35に入力されて風呂給湯運転に関する制御に用いられる。体格認識部30は、この水位センサ32から得られる水位の変化情報を利用する。よって、本参考例のように既存の水位センサ32及び水位検出部35を用いることで、水位の変化情報を得るための部品の追加が不要となりコストを抑えることができる。
体格認識部30が採取した入浴者の体格情報は、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。
第2参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図6Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図6Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP3-1でペアリング待ちになると、STEP3-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP3-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP3-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶し、ペアリングを完了させる。
更に、STEP3-5へ進むと、風呂リモコン1は、入浴者の有無における浴槽31の水位変化を体格認識部30によって採取し、体格認識情報とする。
続いて、STEP3-6へ進み、STEP3-4で記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報に、更に体格認識情報を紐づけして記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP3-7で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図6Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図6Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP3-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP3-11へ進む。そして、STEP3-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。STEP3-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP3-12へ進む。STEP3-12で当該情報端末2の所有者が浴槽31に入ると、体格認識部30が体格認識情報(浴槽31の水位の変化情報)を採取する。そして、STEP3-13へ進んで、端末特定部7が、採取された体格認識情報とペアリング情報に紐づけされた体格認識情報とが一致するか否かを判断する。
STEP3-13で体格認識部30の体格認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた体格認識情報に一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP3-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第2参考例のリモコンシステムは、体格認識部30を備えることにより、現在浴槽31に入っている者の体積(浴槽31の水位変化)を取得して端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、かなりの正確さをもって、入浴者の所有する情報端末2を特定することができる。しかも、浴槽31の水位変化を自動で得ることにより、入浴者の所有する情報端末2を自動で風呂リモコン1に接続することができる。よって、入浴者の所有する情報端末2を容易に接続することができる。
次に、本発明に関連する第3参考例について図7及び図8を参照して説明する。図7に示すように、第3参考例のリモコンシステムにおける風呂リモコン1は、入浴者(情報端末2の所有者)の身体的特徴の1つである指紋を認識する指紋認識部40(指紋認識装置)を備えている。指紋認識部40は入浴者の指紋を採取するための指紋センサ41を備えている。指紋認識部40は、本発明における、入浴者の身体的特徴を採取する採取部に相当する。
指紋センサ41から取り入れた入浴者の指紋情報は、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。指紋センサ41が風呂リモコン1に設けられていることにより、浴室に居る入浴者の指紋を採取して指紋認識部40で情報化することができる。なお、指紋センサ41は、風呂リモコン1でなく、例えば台所リモコン4に設けてもよく、また、風呂リモコン1と台所リモコン4との両方に設けてもよい。
ここで、第3参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図8Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図8Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP4-1でペアリング待ちになると、STEP4-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP4-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP4-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶し、ペアリングを完了させる。
更に、STEP4-5へ進むと、風呂リモコン1は、指紋センサ41によって採取した当該情報端末2の所有者の指紋データを指紋認識部40によって指紋認識情報として取得する。或いは、情報端末2が有している所有者の指紋認証データを指紋認識部40に取り入れて指紋認識情報として取得する。
続いて、STEP4-6へ進み、STEP4-4で記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報に指紋認識情報を紐づけし、記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP4-7で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図8Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図8Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP4-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP4-11へ進む。そして、STEP4-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。
STEP4-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP4-12へ進み、入浴者に対して指紋センサ41に指をあてるよう促すなどして、指紋認識部40が入浴者の指紋認識情報を採取する。
続いて、STEP4-13へ進み、端末特定部7によって、指紋認識部40が採取した入浴者の指紋認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた指紋認識情報に一致するか否かを判断する。STEP4-13で指紋認識部40が取り入れた入浴者の指紋認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた指紋認識情報に一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP4-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第3参考例のリモコンシステムは、指紋認識部40を備えることにより、入浴者の指紋データを採取して端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、入浴者の所有する情報端末2を確実且つ容易に特定することができる。
次に、本発明に関連する第4参考例について図9及び図10を参照して説明する。図9に示すように、第4参考例のリモコンシステムにおける風呂リモコン1は、入浴者(情報端末2の所有者)の身体的特徴の1つである声を認識する音声認識部50(音声認識装置)を備えている。音声認識部50は入浴者の声(声紋等)を採取するための音声入力部であるマイク51を備えている。音声認識部50は、本発明における、入浴者の身体的特徴を採取する採取部に相当する。
マイク51から取り入れた入浴者の音声情報は、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。マイク51が風呂リモコン1に設けられていることにより、浴室に居る入浴者の声を採取して音声認識部50で情報化することができる。なお、マイク51は、風呂リモコン1でなく、例えば台所リモコン4に設けてもよく、また、風呂リモコン1と台所リモコン4との両方に設けてもよい。
ここで、第4参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図10Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図10Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP5-1でペアリング待ちになると、STEP5-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP5-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP5-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶し、ペアリングを完了させる。
更に、STEP5-5へ進み、風呂リモコン1は、マイク51から採取した当該情報端末2の所有者の音声データ(指紋データ等)を音声認識部50によって音声認識情報として取得する。或いは、情報端末2が有している所有者の音声認証データを音声認識部50に取り入れて音声認識情報として取得する。
続いて、STEP5-6へ進み、STEP5-4で記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報に音声認識情報を紐づけし、記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP5-7で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図10Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図10Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP5-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP5-11へ進む。そして、STEP5-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。
STEP5-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP5-12へ進み、音声認識部50がマイク51から入力される入浴者の音声認識情報を採取する。
続いて、STEP5-13へ進み、端末特定部7によって、音声認識部50が採取した入浴者の音声認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた音声認識情報に一致するか否かを判断する。STEP5-13で音声認識部50が取り入れた入浴者の音声認識情報が、ペアリング情報に紐づけされた音声認識情報に一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP5-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第4参考例のリモコンシステムは、音声認識部50を備えることにより、入浴者の音声を採取して端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、入浴者の所有する情報端末2を確実且つ容易に特定することができる。
次に、本発明に関連する第5参考例について図11及び図12を参照して説明する。第5参考例は、図11に示すように、入浴者が所有する情報端末2が、ブルートゥース(登録商標)通信が可能であるだけでなく、NFC(Near Field Communication)通信機能を備えている場合に採用可能となるものである。
第5参考例における風呂リモコン1には、入浴者が所有する情報端末2のかざし操作(近接操作)或いはタッチ操作(接触操作)により、その情報端末2とNFC通信を行って識別情報の1つであるID情報を読み取るNFC送受信部61を備えるNFC端末62がリード線63を介して接続されている。
更に、風呂リモコン1は、NFC端末62が受けた信号から情報端末2のID情報を認識するID情報認識部64を備えている。ID情報認識部64は、本発明における読取部に相当する。
NFC端末62は、風呂リモコン1に内蔵されていてもよいが、本参考例のように風呂リモコン1にリード線63を介して接続することにより、例えば、浴室ドアの近傍に取り付けて、入浴者が入浴直前に情報端末2のかざし操作やタッチ操作が行える。また、NFC端末62は、例えば、図示しないが、クレードルのように、情報端末2を保持する保持部を備えていてもよい。
これによれば、入浴者が保持部に情報端末2を保持させてから入浴することができる。また、NFC端末62は、複数設けてもよく、例えば、風呂リモコン1と台所リモコン4との夫々に内蔵しておいてもよい。
ID情報認識部64が取得したID情報は、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。
ここで、第5参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図12Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図12Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP6-1でペアリング待ちになると、STEP6-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP6-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP6-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶し、ペアリングを完了させる。
更に、STEP6-5で、NFC端末62が情報端末2のID情報を読み取り、STEP6-6で、NFC端末62から風呂リモコン1へID情報が送信されると、風呂リモコン1は、STEP6-7へ進み、STEP6-4で記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報にID情報を紐づけし、記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP6-8で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図12Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図12Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP6-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP6-11へ進む。そして、STEP6-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。
STEP6-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP6-12へ進み、入浴者のNFC端末62への情報端末2のかざし操作(近接操作)或いはタッチ操作(接触操作)によりID情報認識部64がID情報を読み取る。
続いて、STEP6-13へ進み、端末特定部7によって、ID情報認識部64が取得した入浴者の情報端末2のID情報が、ペアリング情報に紐づけされたID情報に一致するか否かを判断する。STEP6-13でID情報認識部64が取得した入浴者の情報端末2のID情報が、ペアリング情報に紐づけされたID情報に一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP6-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第5参考例のリモコンシステムは、NFC端末62への入浴者のかざし操作やタッチ操作によりID情報を読み取って端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、入浴者の所有する情報端末2を確実且つ容易に特定することができる。
なお、第5参考例においては、NFC端末62以外の読取部として、図示しないが、情報端末2の画面に表示させたID情報に関するバーコードを読み取るバーコードリーダー部を設けてもよい。
次に、第2実施形態について図13及び図14を参照して説明する。図13に示すように、第2実施形態のリモコンシステムは、情報端末2と台所リモコン4とはWi-Fiにより無線ルータ70を介してネットワーク接続されている。給湯器3は、台所リモコン4の操作によって入浴に関する指示(湯張り、追い焚き、足し湯等の指示)が行えるようになっている。そして、情報端末2と台所リモコン4とがネットワーク接続されていることにより、情報端末2から台所リモコン4を操作して入浴に関する指示(湯張りや追い焚き等の指示)が行えるようになっている。
また、風呂リモコン1は、入浴者の情報端末2によって行われる操作のなかから入浴意思を示す操作(湯張りや追い焚きを指示する操作)を検出する端末操作検出部71を備えている。端末操作検出部71は、情報端末2から台所リモコン4が操作されたときに、情報端末2による入浴意思を示す操作を台所リモコン4から検出して入浴操作情報とする。風呂リモコン1は、端末操作検出部71が検出した入浴操作情報を、情報端末2とのペアリングの際に当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶する。
第2実施形態のリモコンシステムの作動を説明する。図14Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図14Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP7-1でペアリング待ちになると、STEP7-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP7-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP7-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶し、ペアリングを完了させる。
そして、風呂リモコン1はSTEP7-5で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図14Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図14Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP7-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP7-11へ進む。そして、STEP7-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。STEP7-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP7-12へ進む。
STEP7-12へ進むと、情報端末2によって入浴意思を示す操作が行われたことを、台所リモコン4を介して端末操作検出部71が検出したか否かを判断する。STEP7-12で端末操作検出部71が情報端末2による入浴意思を示す操作を検出すると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP7-13へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第2実施形態のリモコンシステムは、端末操作検出部71を備えることにより、入浴意思を示す操作を台所リモコン4から検出して端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、入浴者の所有する情報端末2を容易に接続することができる。
なお、端末操作検出部71によって検出する入浴意思を示す操作として、第2実施形態においては、湯張りや追い焚きを指示する操作を例に挙げたが、これ以外に、例えば、情報端末2に対する振る、或いは、回す等の動作による操作を予め入浴意思を示す操作として設定しておき、入浴者が入浴直前に行う情報端末2に対する振る、或いは、回す等の動作を端末操作検出部71によって検出するようにしてもよい。
次に、本発明に関連する第6参考例について図15及び図16を参照して説明する。図15に示すように、第6参考例のリモコンシステムにおける風呂リモコン1は、風呂給湯運転のON/OFF操作を行う運転スイッチ80と、湯の温度設定に用いる温度アップスイッチ81と、温度ダウンスイッチ82とを備えている。更に、風呂リモコン1は、運転スイッチ80、温度アップスイッチ81、温度ダウンスイッチ82の操作順及び操作回数を操作パターンとして採取する操作パターン採取部83を備えている。
風呂リモコン1は、操作パターン採取部83が機能するパターン設定モードとパターン採取モードにおいては、運転スイッチ80、温度アップスイッチ81、及び温度ダウンスイッチ82は、本来の機能として用いず、情報端末2と風呂リモコン1とのブルートゥース(登録商標)通信のための操作パターンを作成するために用いられる。操作パターンは、例えば、運転スイッチ80を1回操作し、温度ダウンスイッチ82を1回操作し、温度アップスイッチ81を1回操作し、温度ダウンスイッチ82を1回操作するといった任意のスイッチの組み合わせで構成される。
パターン設定モードで作成された操作パターンは、情報端末2とのペアリングの際に操作パターン採取部83に採取され、当該情報端末2の識別情報の1つとして記憶部6に記憶される。情報端末2との接続の際には、パターン採取モードとして操作パターン採取部83が採取した操作パターンに基づいて、端末特定部7が情報端末2の特定を行う。
ここで、第6参考例のリモコンシステムの作動を説明する。図16Aは風呂リモコン1における情報端末2とのペアリング動作を示している。図16Aに示すように、風呂リモコン1は、STEP8-1でペアリング待ちになると、STEP8-2へ進んで周囲の情報端末2にペアリング信号を送信する。続いて、STEP8-3で周囲の情報端末2からペアリング信号を受信すると、STEP8-4へ進んで記憶部6に当該情報端末2のペアリング情報を記憶して、ペアリングを完了させる。
更に、STEP8-5へ進むと、パターン設定モードとなって操作パターンの受付待ちとなり、情報端末2の所有者による操作パターンが入力されると、STEP8-6で、操作パターンを取得する。次いで、STEP8-7へ進んで、STEP8-4において記憶部6に記憶した当該情報端末2のペアリング情報に操作パターンを紐づけして記憶部6に記憶する。
そして風呂リモコン1はSTEP8-8で通信部5により当該情報端末2との接続を確立させ、ペアリング動作を終了する。一度ペアリングが完了した情報端末2は、その後、ペアリング動作が省略され、互いの要求に応じて接続可能となる。
図16Bは風呂リモコン1におけるペアリング済みの情報端末2との接続動作を示している。図16Bに示すように、風呂リモコン1は、STEP8-10で周囲の情報端末2から接続要求信号を受信するとSTEP8-11へ進む。そして、STEP8-11で記憶部6を参照し、当該情報端末2のペアリング情報が一致するか否かを判断する。
STEP8-11において当該情報端末2のペアリング情報が一致した場合には、STEP8-12へ進んでパターン採取モードとなり、入浴者による操作パターンが入力されて操作パターン採取部83が操作パターンを採取すると、STEP8-13へ進む。
STEP8-13へ進むと、操作パターン採取部83が採取した操作パターンがペアリング情報に紐づけされた操作パターンと一致するか否かを端末特定部7によって判断する。STEP8-13で操作パターン採取部83が採取した操作パターンが、ペアリング情報に紐づけされた操作パターンに一致すると判断されると、端末特定部7は、当該情報端末2が入浴者の所有しているものであると特定する。そして、風呂リモコン1は、STEP8-14へ進み、通信部5により当該情報端末2との接続を確立させて、接続動作を終了させる。
以上のように、第6参考例のリモコンシステムは、操作パターン採取部83を備えることにより、入浴者が操作する操作パターンを用いて端末特定部7による情報端末2の特定が行われるので、入浴者の所有する情報端末2を正確に特定することができ、風呂リモコン1に容易に接続することができる。
しかも、入浴者が所有する情報端末2の識別情報と異なる操作パターンが入力されても、風呂リモコン1との接続が確立することがないので、情報端末2の不正利用が防止でき、情報の機密性を保持することができる。
なお、リモコンシステムは、以上の各実施形態や各参考例で示した機能を全て備えていてもよく、また各実施形態及び各参考例の何れか複数を適宜組み合わせて備えてもよい。これによれば、端末特定部7によって情報端末2を特定する精度が向上する。