JP7444480B2 - 捕虫器 - Google Patents

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Description

本発明は、農園において害虫による栽培作物の食害を減らすために、これを駆除する捕虫器に関する。
農園における害虫防除としては第1に殺虫剤散布があるが、虫が殺虫剤抵抗性を備えるようになっており、その効果は近年著しく低下し、殺虫剤一辺倒の害虫の防除体系を改める必要がある。
そこで、光でこれらの害虫を誘引し捕獲して防除する方法も、害虫防除対策の一つとして最近注目されるようになってきた。本願発明者は、特許文献1(特開2020-89327号公報)において、外虫を誘引する光源として、放射波長が560nm付近又は565nm付近に最大放射ピークを有するものを用いた捕虫器の提案を行っている。
特開2020-89327号公報
従来の前記捕虫器は、トマト黄化葉巻病ウィルスの媒介虫として近年問題となっているコナジラミ類の捕虫に特に好適に用い得ることができる。しかしながら、一方で、捕虫器に用いられる光源は、遠方にいるハスモンヨトウなどの夜蛾類、チャバネアオカメムシなどのカメムシ類を誘引し、農場に飛来させてしまうことがあった。1mm程度の体長のコナジラミ類に比べて体長が格段に大きい夜蛾類やカメムシ類は、捕虫器で捕虫することが難しい。遠方より飛来させてしまった夜蛾類やカメムシ類は捕獲されることがないと、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動が起こり、農作物の生産に悪影響を及ぼしてしまう、という課題であった。
本発明は、上記のような課題を解決するために、コナジラミ類に対しては誘引光として働き、夜蛾類やカメムシ類に対しては忌避光として働くような光源を用いた捕虫器を提供するものである。
このために、本発明に係る捕虫器は、虫に対して走光性を生じさせる光を放射する光源を有する捕虫器であって、前記光源は放射波長として、波長が短い方から順に、第1放射ピークと、第2放射ピークと、第3放射ピークと、を有し、前記第1放射ピークと、前記第2放射ピークの平均値が565nmであり、前記第3放射ピークが612nmであることを特徴とする。
また、本発明に係る捕虫器は、前記光源は、塗膜を施した蛍光灯からなることを特徴とする。
また、本発明に係る捕虫器は、前記光源の鉛直下方に配され、前記光源から発せられた光を鉛直上方に反射するすり鉢状反射部と、前記すり鉢状反射部の鉛直下方に配され、前記すり鉢状反射部から延在する円筒部と、前記すり鉢状反射部から前記円筒部内に吸引する気流を発生させるファンと、前記ファンの鉛直下方に配され、虫を捕獲するネットと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る捕虫器は、前記すり鉢状反射部はマンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の塗膜を有することを特徴とする。
また、本発明に係る捕虫器は、前記すり鉢状反射部における虫の吸引空間には、目合いが5mm未満のメッシュが配されることを特徴とする。
本発明に係る捕虫器の光源は、分光特性として、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間に放射ピークを少なくとも有するので、夜蛾類やカメムシ類を遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができる。
また、本発明に係る捕虫器の光源は、分光特性として、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類、ハエ類などの対象害虫を誘引する545nm付近の第1放射ピークと、585nm付近の第2放射ピークとを有すると共に、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間の第3放射ピークを有している。このような本発明に係る捕虫器によれば、コナジラミ類などの対象害虫は誘引し捕虫可能となると共に、夜蛾類やカメムシ類は遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る捕虫器100の概要を説明する図である。 すり鉢状反射部160と円錐状部150の間の吸引空間に配されるメッシュ140を抜き出して示す図である。 本発明の実施形態に捕虫器100に用いる係る光源200の分光特性図である。 本発明の実施形態に係る光源200の効果を検証するための構成を説明する図である。 チャバネアオカメムシの誘虫性の波長依存性を示す図である。 チャバネアオカメムシの網膜電位の測定結果を示す図である。 誘虫性の波長依存性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る捕虫器100の概要を説明する図である。
本発明に係る光源200は、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類、ハエ類などの対象害虫に対して、基本的に正の走光性を生じさせることで、誘引することを想定している。一方で、当該光源200は、夜蛾類、カメムシ類に対しては、負の走光性を生じさせるような分光特性を有している。
光源200を用いた捕虫器100は、例えば、吊下線110によりこれを吊り下げることで利用することが想定されるものである。捕虫器100の主要構成は、吊下線110が通る仮想軸OO’を中心として、略対称な構成となっている。例えば、光源200は略ドーナツ状の形態をなすものである。
吊下線110は、円錐状部150を吊り下げるようになっている。円錐状部150の周面の上側3箇所からは、固定金具151が該周面から延出するように設けられており、3つの固定金具151により光源200が支持されるようになっている。
なお、円錐状部150の周面に設ける固定金具151の数は、上記のように3つに限定されるものではない。
上記の光源200は、不図示の安定器により発光する蛍光管の管表面に塗膜が形成されたものである。ここで、光源200に用いる蛍光管には、昼光色(色温度が6500~6700K)、昼白色(色温度が4900~5100K)、電球色(色温度が2800~3000K)のいずれかが好適である。光源200は発光すると、対象害虫(コナジラミ類等)を誘引する光源として機能する。一方、当該光源200は、夜蛾類、カメムシ類に対しては、忌避光として機能する分光特性を有している。なお、本実施形態においては、光源200として環状の蛍光灯を用いたが、直管、ツイン蛍光灯なども用いることもできる。
蛍光管の管表面の塗膜は光学フィルタとして機能し、500nm付近より短波長の放射光を遮断し、それより長波長域の放射光を効率よく透過するようにしている。水酸基含有アクリル樹脂とベンズイミダゾロンの混合物、エポキシ樹脂、クリヤー、硬化剤(イソシアネート化合物)、シンナーの混合物が、蛍光管に塗布されることで、このような塗膜が形成される。
図3に上記のような構成の光源200の分光特性を示す。図3において、蛍光管の表面に上記塗膜が形成されているために500nm付近より短い波長の光はカットされる。光源200は放射波長で545nm付近の第1放射ピークと、585nm付近の第2放射ピークと、を有することで、コナジラミ類等の対象害虫を誘引する。ここで、これらの放射ピークの平均値が565nmであることが、コナジラミ類等の対象害虫の誘引光として有効に機能するものと考えられる。
このような対象害虫の誘引効果を検証したので、これについて説明する。図4は本発明の実施形態に係る光源200の効果を検証するための構成を説明する図である。図4に示す検証では、各種波長のLED素子によりオンシツコナジラミの誘引効果を調査した。
平板に12個のLED素子223を固定し、その上に粘着スプレーを吹き付けた透明なラップを取り付ける。LED素子223に誘引されて、当該ラップに粘着し捕獲されたオンシツコナジラミの捕虫数を調べた。
LED素子223から3mの距離で上方1mの場所にオンシツコナジラミの成虫を200匹入れた容器を設置した。当該容器の一面には、虫が自由に出入りすることができるメッシュ材が配された。オンシツコナジラミは予め飼育されたものが用いられた。
当該一面は光源側に向いており、オンシツコナジラミは光源側のみから飛翔できるようにされている。
光源側に飛来したオンシツコナジラミは、前記の粘着スプレー由来の粘着材にトラップされる。前記の容器及び光源を設置してから4時間後の捕虫数を調べた。実験は25℃の暗室で行った。この結果を表1に示す。
Figure 0007444480000001
表1に示すように光源200のピーク波長が565nmであるときに、捕虫数が最も高かった。このときの捕虫数を1として規格化を行っている。
本発明に係る光源200としては、表1の結果が示すように、光源200のピーク波長が565nmであるものを用いたときが最善の実施形態となるが、本実施形態では、第1放射ピーク(545nm付近)と、第2放射ピーク(585nm付近)との平均値で、この565nmの効果を得るようにしている。
なお、本明細書の説明で、例えば、光源200のピーク波長を、ピンポイント的に565nmとして言及する場合は、その波長の±5nm程度のずれも含まれるものとする。すなわち、表1によれば、光源200としては、放射波長が565nm付近(565nm±5nm)に最大放射ピークを有するときに、捕虫数が最も高かったものと言い換えることもできる。本明細書では、上記のように、波長の範囲を、指定した波長とその波長の±5nmの範囲で規定しているが、このように範囲をもって波長を規定する理由は、同じ種類の虫であっても、地域等による多様性があり、光源の波長に対する補虫効果には例えば地域差が発生するからである。
また、本実施形態では、第1放射ピーク(545nm付近)と、第2放射ピーク(585nm付近)との平均値で、先の565nm付近のコナジラミの誘引効果を得ているが、これに限定されるものではない。例えば、波長α[nm] 付近、及び、波長β[nm]付近の2つに局所的な放射ピークを有する分光特性の光源において、(α+β)/2=565を満たすようにα、βが選択されるようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る捕虫器100の光源200は、分光特性として、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類、ハエ類などの対象害虫を誘引する545nm付近の第1放射ピークと、585nm付近の第2放射ピークとを有しており、これにより、効率的に対象害虫の捕虫を行うことが可能である。
さて、図3に戻り、本発明に係る光源200としては、600nm以上660nm以下の間の第3放射ピーク(本実施形態では、612nm)によって、夜蛾類、カメムシ類に対する忌避光としての効果を得るようにしている。
このように本発明に係る捕虫器100の光源200は、分光特性として、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間に放射ピークを少なくとも有するので、夜蛾類やカメムシ類は遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができる。
600nm以上660nm以下にピークを有する分光特性の光が、夜蛾類、カメムシ類に対する忌避光として機能することを検証したので、以下、説明する。図5はチャバネアオカメムシの誘虫性の波長依存性を示す図である。
図5に係るデータは、複数のチャバネアオカメムシをシャーレ上に準備しておき、波長を種々変えた光によりシャーレ上に所定の照射領域を形成し、この照射領域にチャバネアオカメムシがどの程度集まってくるかにより取得したものである。図5における縦軸の誘虫性の指標は、600nmで規格化したものである。また、図5の横軸は波長を示している。この結果によれば、のチャバネアオカメムシは、約550nm以下の波長域で強く誘引され、それ以上の波長となると誘引性が弱くなっていることがわかる。
上記のようなチャバネアオカメムシの誘虫性の波長依存性の結果に基づいて、本発明に係る光源200の第3放射ピークの波長の下限として600nmが設定されている。
次に、チャバネアオカメムシが感知する波長域を調べるために、チャバネアオカメムシの網膜電位を測定した。この測定においては、チャバネアオカメムシの眼に電極をセットして、種々の波長の光を照射し、電極の電位が計測された。図6はチャバネアオカメムシの網膜電位の測定結果を示す図である。測定の結果、520nmで網膜電位のピークが得られたので、520nmの値で規格化したデータが図6に示されている。
この網膜電位の測定結果によれば、チャバネアオカメムシは660nm以上の波長の光は、ピークの時の1/4以下しか見えていないことがわかる。そこで、このような網膜電位の測定結果に基づいて、本発明に係る光源200の第3放射ピークの波長の上限として660nmを設定している。
次に、異なる最大放射ピークを持つ蛍光ランプを種々用いて、シロイチモンヨトウ、ハスモンヨトウ、オオタバコガ、アワノメイガの誘虫性について実験を行った。この結果を図7に示す。なお、本データは370nmに最大放射ピークを持つ蛍光ランプを用いたときの結果に基づいて、規格化されている。
図7において、一点鎖線はシロイチモンヨトウ、ハスモンヨトウの誘虫性の傾向を示しており、オオタバコガ、アワノメイガの誘虫性の傾向を示している。この結果によれば、波長が600nm以上の光では、誘引性はほとんどなく、夜蛾類にとって600nm以上の光は忌避光として機能することが考えられる。このような結果によっても、本発明に係る光源200の第3放射ピークの波長の下限として600nmが設定されている。
以上のように、本発明に係る捕虫器100の光源200は、分光特性として、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間の第3放射ピークを有している。このような光源200を有する本発明に係る捕虫器100によれば、夜蛾類やカメムシ類を遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができる。
捕虫器100において、円錐状部150の底部における3箇所からは、不図示の支持棹が延出しており、これらの支持棹ですり鉢状反射部160と円錐状部150が連結されるようになっている。また、すり鉢状反射部160の底部からは鉛直下方に円筒部170が延在している。
円錐状部150の底部とすり鉢状反射部160との間における、支持棹以外の空間(吸引空間)は間隙となっており、この間隙から害虫を吸引したり、光源200からの光が下方側に進入したりすることができるようになっている。
すり鉢状反射部160と円錐状部150との間の隙間である吸引空間には、目合いが5mm未満の格子状部材が配されている。このような格子状部材として、本実施形態では、円錐状部150の外周縁に沿った穴部145が形成されたメッシュ140が用いられる。図2はすり鉢状反射部160と円錐状部150の間の吸引空間に配されるメッシュ140を抜き出して示す図である。
作物の交配にミツバチやマルハナバチが用いられる場合、仮にメッシュ140が設けられていないと、ミツバチやマルハナバチが吸引空間から捕獲ネット310で捕獲されてしまうこととなり、作物の交配に影響を及ぼしてしまう可能性がある。本発明に係る捕虫器100では、吸引空間にメッシュ140を配し、かつ、その目合いは5mm未満とすることで、対象害虫より体長が大きいハチが吸引空間を通過し、捕獲ネット310で捕獲されることを防ぐようにしている。すなわち、当該メッシュ140をハチの保護用網として機能する。
すり鉢状反射部160、円錐状部150、円筒部17などは鉄やステンレスなどの材料を用いて構成する。さらに、これらの各部材には耐候性を有する塗料を塗膜することが好ましい。
また、メッシュ140も、マンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の発色を有するものが好ましい。
特に、すり鉢状反射部160、円錐状部150には、マンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の塗膜を施すことが好ましい。マンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色は、感覚的にはオレンジ・黄色の中間色~黄色に相当するものである。
本発明に係る捕虫器100においては、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類、ハエ類などの対象害虫を、545nm付近の第1放射ピークと、585nm付近の第2放射ピークとの、2つの局所的な放射ピークを有する光源200で誘引し、捕虫する。さらに、本発明に係る捕虫器100は、マンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の塗膜を有するすり鉢状反射部160、円錐状部150を備えており、光源200との相乗効果により、対象害虫を効率的に誘引することで、対象害虫の捕獲・駆除確率を向上し、農作物の生産量を増大させる。
円筒部170内においては、不図示のモーターにより回転駆動するファン190が設けられている。上記のファン190が回転することで、円錐状部150とすり鉢状反射部160と間のメッシュ140の箇所において、すり鉢状反射部160内の鉛直下方に吸引する気流を発生させる。
ファン190によって発生される、すり鉢状反射部160の開口から円筒部170内に吸引する気流によって、光源200で誘引された害虫は、円筒部170を介して捕獲ネット310へと導かれる。
光源200が発光することで、光源200の鉛直下方に配されている円錐状部150の斜線部が反射面として機能することによって、反射光r1が形成されるようになっている。
また、光源200が発光することで、光源200の鉛直下方に配されているすり鉢状反射部160の内面部が反射面として機能することによって、反射光r2が形成されるようになっている。
また、光源200が発光することで、円筒部170の下方からの照射光tが形成されるようになっている。照射光tによりすり鉢状反射部160の下方のエリアにいる害虫も誘引光源によって誘引され、ファン190で発生する気流により吸引され捕獲される。
また、光源200の発光と共に、すり鉢状反射部160、円錐状部150におけるマンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の塗膜により、相乗効果で対象害虫を効率的に誘引することできる。
このように、本発明に係る捕虫器100によれば、透明長尺円筒部180を介して下方側のエリアにも、光源200からの光が到達するので、当該エリアにいる害虫が光源200によって誘引されて、捕獲・駆除されるので、害虫の駆除確率をより高めることが可能となり、害虫による果樹、野菜、作物への被害を抑制することができるようになる。
また、照射光tは日照時間の増加と同様の作用を作物に与えるために、作物の生産量増加にも寄与し得るものである。
なお、本実施形態においては、光源200は略ドーナツ状の形態をなすものとして説明しているが、本発明に係る捕虫器100においては、光源の形状がこれに限定されるものではない。
本発明に係る捕虫器100においては、捕獲ネット310の網目(の目合い)が0.1mm~0.3mm程度のものを用いるのがよい。或いは、捕獲ネット310の網目(の目合い)が異なるものを二重にして用いるようにすることもできる。
なお、アザミウマ類を、捕獲する捕獲ネット310の網目(の目合い)は0.13mmとすることが好ましい。また、アザミウマ類以外の虫には、捕獲ネット310の網目(の目合い)は0.2mm×0.4mm程度とすることが好ましい。
例えば、捕獲ネット310としては、網目(の目合い)が0.1mm~0.3mm程度のものと、網目(の目合い)が5mm程度のものを二重にすることも好適な実施形態である。比較的大型の昆虫が捕獲されてしまったような場合でも、目が粗い箇所が当該昆虫に食い破られ穴ができことはないので、捕獲した害虫が前記ネットから逃げてしまうことがなく、害虫の駆除確率をより高めることが可能となり、害虫による果樹、野菜、作物への被害を抑制することができる。
本実施形態においては、捕虫器100を吊下線110により吊り下げて、仮想軸OO’が鉛直方向と平行となる設置形態で説明したが、果樹、野菜、作物の種類によっては、捕虫器100の仮想軸OO’が水平と平行となるように、捕虫器100を設置する形態で利用することもできる。
以上、本発明に係る捕虫器100の光源200は、分光特性として、コナジラミ類、アザミウマ類、アブラムシ類(有翅)、ハモグリバエ類、ハエ類などの対象害虫を誘引する545nm付近の第1放射ピークと、585nm付近の第2放射ピークとを有すると共に、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間の第3放射ピークを有している。このような本発明に係る捕虫器100によれば、コナジラミ類などの対象害虫は誘引し捕虫可能となると共に、夜蛾類やカメムシ類は遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができる。
産業上の利用性
従来の捕虫器に用いられる光源は、遠方にいるハスモンヨトウなどの夜蛾類、チャバネアオカメムシなどのカメムシ類を誘引し、農場に飛来させてしまう一方で、捕虫器でこれらの捕虫をすることが難しく、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動が起こり、農作物の生産に悪影響を及ぼしてしまう、という課題であった。
そこで、本発明においては、捕虫器の光源に、分光特性として、夜蛾類やカメムシ類が忌避する600nm以上660nm以下の間に放射ピークを少なくとも有する光源を用いるようにした。これにより、夜蛾類やカメムシ類を遠方から誘引する可能性を避けることができ、夜蛾類やカメムシ類による農作物への加害活動を抑制することができ、農作物の生産性を上げることが可能となるので、産業上の利用性が非常に大きい。
100・・・捕虫器
110・・・吊下線
140・・・メッシュ
145・・・穴部
150・・・円錐状部
151・・・固定金具
160・・・すり鉢状反射部
170・・・円筒部
190・・・ファン
200・・・光源
223・・・LED素子
310・・・捕獲ネット

Claims (5)

  1. 虫に対して走光性を生じさせる光を放射する光源を有する捕虫器であって、
    前記光源は放射波長として、波長が短い方から順に、第1放射ピークと、第2放射ピークと、第3放射ピークと、を有し、
    前記第1放射ピークと、前記第2放射ピークの平均値が565nmであり、
    前記第3放射ピークが612nmであることを特徴とする捕虫器。
  2. 前記光源は、塗膜を施した蛍光灯からなることを特徴とする請求項1に記載の捕虫器。
  3. 前記光源の鉛直下方に配され、前記光源から発せられた光を鉛直上方に反射するすり鉢状反射部と、
    前記すり鉢状反射部の鉛直下方に配され、前記すり鉢状反射部から延在する円筒部と、
    前記すり鉢状反射部から前記円筒部内に吸引する気流を発生させるファンと、
    前記ファンの鉛直下方に配され、虫を捕獲するネットと、を有する請求項1又は請求項2に記載の捕虫器。
  4. 前記すり鉢状反射部はマンセル表色系で色相が10YR~10Yの範囲内の同系色の塗膜を有することを特徴とする請求項3に記載の捕虫器。
  5. 前記すり鉢状反射部における虫の吸引空間には、目合いが5mm未満のメッシュが配されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の捕虫器。
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