JP7444213B2 - アンクル、ムーブメントおよび時計 - Google Patents
アンクル、ムーブメントおよび時計 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7444213B2 JP7444213B2 JP2022144619A JP2022144619A JP7444213B2 JP 7444213 B2 JP7444213 B2 JP 7444213B2 JP 2022144619 A JP2022144619 A JP 2022144619A JP 2022144619 A JP2022144619 A JP 2022144619A JP 7444213 B2 JP7444213 B2 JP 7444213B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ankle
- recess
- pallet
- stem
- silicon substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 210000003423 ankle Anatomy 0.000 title claims description 105
- 238000003780 insertion Methods 0.000 claims description 15
- 230000037431 insertion Effects 0.000 claims description 15
- 229920001296 polysiloxane Polymers 0.000 claims description 3
- XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N Silicon Chemical compound [Si] XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 62
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 description 62
- 239000010703 silicon Substances 0.000 description 62
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 61
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 37
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 14
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 13
- 238000000034 method Methods 0.000 description 13
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 11
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 239000000112 cooling gas Substances 0.000 description 8
- 230000004308 accommodation Effects 0.000 description 7
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 6
- 238000009623 Bosch process Methods 0.000 description 4
- 230000008021 deposition Effects 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 4
- 238000000206 photolithography Methods 0.000 description 4
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 4
- 239000004575 stone Substances 0.000 description 3
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 3
- BOTDANWDWHJENH-UHFFFAOYSA-N Tetraethyl orthosilicate Chemical compound CCO[Si](OCC)(OCC)OCC BOTDANWDWHJENH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- -1 but in recent years Substances 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 238000000708 deep reactive-ion etching Methods 0.000 description 2
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 239000001307 helium Substances 0.000 description 2
- 229910052734 helium Inorganic materials 0.000 description 2
- SWQJXJOGLNCZEY-UHFFFAOYSA-N helium atom Chemical compound [He] SWQJXJOGLNCZEY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 2
- 229910021421 monocrystalline silicon Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- GRYLNZFGIOXLOG-UHFFFAOYSA-N Nitric acid Chemical compound O[N+]([O-])=O GRYLNZFGIOXLOG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000004380 ashing Methods 0.000 description 1
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 210000002683 foot Anatomy 0.000 description 1
- 210000004247 hand Anatomy 0.000 description 1
- 238000009616 inductively coupled plasma Methods 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 239000003960 organic solvent Substances 0.000 description 1
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 1
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920002120 photoresistant polymer Polymers 0.000 description 1
- 229910021420 polycrystalline silicon Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920006267 polyester film Polymers 0.000 description 1
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 238000007514 turning Methods 0.000 description 1
- 238000001039 wet etching Methods 0.000 description 1
- 210000000707 wrist Anatomy 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G04—HOROLOGY
- G04D—APPARATUS OR TOOLS SPECIALLY DESIGNED FOR MAKING OR MAINTAINING CLOCKS OR WATCHES
- G04D3/00—Watchmakers' or watch-repairers' machines or tools for working materials
- G04D3/0069—Watchmakers' or watch-repairers' machines or tools for working materials for working with non-mechanical means, e.g. chemical, electrochemical, metallising, vapourising; with electron beams, laser beams
-
- G—PHYSICS
- G04—HOROLOGY
- G04B—MECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
- G04B15/00—Escapements
- G04B15/14—Component parts or constructional details, e.g. construction of the lever or the escape wheel
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Micromachines (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の時計1を示す正面図であり、図2は、ムーブメント100を裏蓋側から見た図である。
また、ムーブメント100には、ぜんまいを巻き上げる巻上げ機構90として、巻真91、つづみ車92、きち車93、丸穴車94、第1中間車95、第2中間車96が設けられている。これにより、りゅうず7の回転操作による回転を角穴車18に伝達し、図示略の香箱真を回転して、ぜんまいを巻き上げることができる。これらは一般的な機械式ムーブメントと同じであるため、説明を省略する。
次に、アンクル10の構成について、図3から図5を用いて説明する。
図3は、アンクル10の概略を示す斜視図であり、図4は、アンクル10の概略を示す分解斜視図であり、図5は、図3のV-V線に沿った断面図であり、図6は、図5のVI-VIに沿った断面図である。
図3から図6に示すように、アンクル10は、アンクル真11と、アンクル本体12と、固定部材13とを有する。なお、アンクル10は、本発明の時計用部品の一例である。
アンクル真11は、金属製の軸部材であり、軸真111と、軸真111の軸方向と交差する方向、具体的には、軸方向と直交する方向に突出して形成されたフランジ部112とを有する。軸真111には両端部にほぞ部が形成されており、当該ほぞ部が、図2に示す地板110および図示しないアンクル受けに回転可能に支持されている。
図7は、アンクル本体12の概略を示す正面図であり、図8は、アンクル本体12の概略を示す背面図である。なお、アンクル本体12は、本発明の本体部の一例である。
図3から図8に示すように、アンクル本体12は、単結晶のシリコン製の部品であり、第1面120と、第2面121と、第1面120および第2面121と交差する側面122とを有する。本実施形態では、アンクル本体12の厚さ寸法tは最大の箇所で約430μmとされている。
アンクル腕1231,1232の先端には、それぞれ爪石部124が一体に形成されている。また、アンクル竿1233の先端には剣先125が一体に形成されている。
第1凹部126は、平面視において、三角形の底面に半円が結合されたような形状となっており、3つのアンクルビーム123が交わる箇所に形成されている。
また、第2凹部127は、第1凹部126の底面部に形成されている。そのため、平面視において、第1凹部126と第2凹部127とが重なる位置には、アンクル本体12の第1面120側と第2面121側とを貫通する挿通孔128が形成されている。この挿通孔128は、第2凹部127を構成する壁面のうち、所定の角度で交差する2つの壁面1271,1272と、後述する2つの保持部129との内側に形成され、アンクル真11の軸真111が挿通可能な形状とされている。
固定部材13は、円環状に形成された金属製の部材である。固定部材13の内径は、アンクル真11の軸真111の外径よりもわずかに小さく構成される。そして、軸真111に対して、アンクル本体12を挟んでフランジ部112とは反対側に圧入されて取り付けられる。これにより、アンクル本体12は、フランジ部112と固定部材13とで挟み込まれるので、軸真111の軸方向に対して固定される。
さらに、アンクル本体12が、フランジ部112と固定部材13とで挟み込まれることにより、前述した保持部129の弾性変形が抑制される。これにより、アンクル本体12は、軸真111の軸方向と直交する方向に対しても固定される。
そして、アンクル本体12がアンクル真11に固定された状態において、フランジ部112は、アンクル本体12の第1凹部126に収容される。つまり、第1凹部126は、本発明の収容凹部の一例である。本実施形態では、第1凹部126の深さ寸法は、フランジ部112の厚さ寸法よりも大きく形成されている。これにより、フランジ部112は、軸真111の軸方向に対して、第1凹部126に完全に収容される。
次に、本実施形態のアンクル本体の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図9A~図9Gは、アンクルの製造工程を示す断面図である。
本実施形態では、図9Aに示すような厚さ寸法t1のシリコン基板20を母材とし、当該シリコン基板20の一方の面部21側と、一方の面部21とは反対側の面である他方の面部22側との両側をエッチングすることにより、アンクル10を製造する。本実施形態では、例えば、厚さ寸法t1が約430μmのシリコン基板20を母材としてアンクル10を製造する。なお、シリコン基板20の厚さ寸法t1はこれに限られるものではなく、製造する時計用部品の仕様によって適宜選択できる。
図10に示すエッチング装置200は、真空チャンバー201と、ステージ202と、コイル203とを有する。
真空チャンバー201は、エッチングが行われる反応室であり、その内部にステージ202およびコイル203を収容している。
続いて、例えば、SF6等のエッチングガスを真空チャンバー201内に導入し、コイル203に高周波数の大電流を流すことによって、エッチングガスによるプラズマを発生させる。そして、ステージ202にバイアスをかけることにより、エッチングガスによるプラズマの粒子が第1レジストパターンR1の開口部O1からシリコン基板20の一方の面部21に引き込まれる。これにより、シリコン基板20が一方の面部21側から第1レジストパターンR1に沿って厚さ方向に略垂直にエッチングされ、凹部が形成される。
次に、例えば、C4F8等のデポジションガスを真空チャンバー201内に導入し、コイル203に高周波数の大電流を流すことによって、デポジションガスによるプラズマを発生させる。そして、ステージ202にバイアスをかけることにより、デポジションガスによるプラズマの粒子が第1レジストパターンR1の開口部O1からシリコン基板20の一方の面部21に引き込まれる。これにより、上記エッチングにより形成された凹部の側壁に保護膜が形成される。つまり、凹部の側壁がデポジションされる。
そして、上記のようなエッチングとデポジションとを繰り返し実施する、いわゆるボッシュプロセスと呼ばれるサイクルエッチング処理を実施することにより、シリコン基板20の一方の面部21に深さt2の凹部を形成する(第1エッチング工程)。本実施形態では、深さt2として、例えば、約260μmの凹部が形成される。なお、第1エッチング工程で形成される凹部の深さはこれに限られるものではなく、製造する時計用部品の形状に応じて、適宜変更できる。
図11は、図9Dの状態のシリコン基板20の斜視図である。
図11に示すように、シリコン基板20は、この段階でアンクル本体12の第1面120側が形成された状態になっている。すなわち、シリコン基板20の一方の面部21は、アンクル本体12の第1面120を構成する。また、上記したように、アンクル本体12の第1面120側には、第1凹部126と、当該第1凹部126とアンクル本体12の側面122とを連通する連通溝1261とが形成されている。
さらに、アンクル本体12の側面122を切り出すための外周凹部23が形成されており、当該外周凹部23は、溝部24によりシリコン基板20の側面部25と連通している。
また、シリコン基板20を反転させ、シリコン基板20の他方の面部22に対して、例えばフォトリソグラフィー法を用いて、第2レジストパターンR2を形成する(第2レジストパターン形成工程)。第2レジストパターンR2は、開口部O2を有する。後述する第2エッチング工程において、他方の面部22の開口部O2に対応する位置がエッチングされる。
なお、図9Eでは、シリコン基板20の上下を反転させ、他方の面部22側を上側にした状態を示している。
また、一方の面部21側と他方の面部22側とでエッチングした箇所が重なる部分には、一方の面部21側から他方の面部22側までシリコン基板20を貫通する貫通孔が形成される。すなわち、図7に示す挿通孔128が形成される。
この際、第1エッチング工程と同様に、一方の面部21側は冷却ガスにより冷却されているが、当該一方の面部21側にはドライフィルムFが貼付されているので、挿通孔128を介して冷却ガスが一方の面部21側から他方の面部22側に抜けてしまうことがない。そのため、第2エッチング工程においても、シリコン基板20を効率的に冷却することができるので、温度上昇によってエッチングガスによるプラズマとシリコン基板20とが過剰に反応することを抑制できる。したがって、エッチングの垂直性が損なわれることを防ぐことができ、他方の面部22側のエッチングの加工精度を高くすることができる。
最後に、シリコン基板20からアンクル本体12を構成する部分を取り外して、アンクル本体12を製造する。
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、フランジ部112と固定部材13とで挟み込むことで、アンクル本体12をアンクル真11に固定できるので、アンクル10を容易に組み立てることができる。この際、フランジ部112は、アンクル本体12の第1凹部126に収容されるので、フランジ部112がアンクル本体12に対して、軸真111の軸方向に突出しない。すなわち、アンクル10を薄くすることができる。そのため、他の時計用部品との干渉を防ぐことができ、アンクル10の配置等において、設計の自由度を高くすることができる。
また、フランジ部112と固定部材13との軸真111の軸方向の距離を短くすることができる。これにより、軸真111に対するフランジ部112の位置を設計する際の自由度を高くすることができる。すなわち、フランジ部112を軸真111の一方の端部側に配置したり、あるいは、他方の端部側に配置したりすることができる。そのため、軸真111の軸方向に対して、アンクル本体12の位置を調整できる幅を広くすることができる。
さらに、フランジ部112と固定部材13とで挟み込んでアンクル本体12をアンクル真11に固定する。これにより、例えば、アンクル真11の軸真111をアンクル本体12に圧入することで、アンクル本体12をアンクル真11に固定する必要がない。そのため、アンクル本体12にアンクル真11が圧入されることによって、アンクル本体12が割れたり、欠けたりしてしまうことを防止できる。
ここで、仮に、第1凹部126に連通溝1261が形成されない場合、一方の面部21にドライフィルムFを貼付すると第1凹部126は密閉空間となる。そのため、真空チャンバー201内の気圧を真空圧に低下させても、第1凹部126の内部は大気圧で維持されることになる。そうすると、第1凹部126の内外において気圧差が発生するため、ドライフィルムFが損傷してしまうおそれがある。
一方、本実施形態では、上記したように、連通溝1261、外周凹部23および溝部24を介して第1凹部126内の空気が排気される。すなわち、第1凹部126の内部は真空圧になるので、第1凹部126の内外において気圧差が発生することはない。そのため、ドライフィルムFが気圧差によって損傷してしまうことを防ぐことができる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。第2実施形態のアンクル10Aは、連通溝1261が形成されてない点において、第1実施形態と相違する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
図12は、アンクル10Aの概略を示す斜視図であり、図13は、アンクル10Aの概略を示す分解斜視図である。
図12および図13に示すように、アンクル10Aは、アンクル真11と、アンクル本体12Aと、固定部材13とを有する。
アンクル本体12Aには、第1面120側に第1凹部126Aが形成されるが、上記第1実施形態と異なり、第1凹部126Aには、側面122に連通する連通溝が形成されていない。
次に、本実施形態のアンクル本体の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図14A~図14Gは、アンクルの製造工程を示す断面図である。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、図14Aに示すような厚さ寸法t1のシリコン基板20Aを母材とする。そして、シリコン基板20Aの一方の面部21A側と、一方の面部21Aとは反対側の面である他方の面部22A側との両側をエッチングすることにより、アンクル10Aを製造する。
図15は、図14Dの状態のシリコン基板20Aの斜視図である。
図15に示すように、本実施形態では、連通溝が形成されていないので、第1凹部126Aと外周凹部23Aとは連通していない。また、本実施形態では、シリコン基板20Aの側面部25Aと外周凹部23Aとを連通する溝が形成されない。
なお、本実施形態では、フィルムFAとして、TEOS(Tetraethyl orthosilicate:テトラエトキシシラン)膜や金属膜が利用できる。
この際、一方の面部21A側と他方の面部22A側とでエッチングした箇所が重なる部分には、一方の面部21A側から他方の面部22A側までシリコン基板20Aを貫通する貫通孔が形成される。
ここで、一方の面部21A側は冷却ガスにより冷却されているが、当該一方の面部21A側にはフィルムFAが形成されているので、貫通孔を介して冷却ガスが一方の面部21A側から他方の面部22A側に抜けてしまうことがない。
最後に、シリコン基板20Aからアンクル本体12Aを構成する部分を取り外して、アンクル本体12Aを製造する。
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、アンクル本体12Aにおいて、第1凹部126Aと側面122とを連通しない。そのため、アンクル本体12Aの部品強度を高くすることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。第3実施形態のアンクル10Bは、固定部材13Bが第1凹部126に収容される点において、第1、第2実施形態と相違する。なお、第3実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
図16は、アンクル10Bの概略を示す断面図である。
図16に示すように、アンクル10Bは、アンクル真11Bと、アンクル本体12と、固定部材13Bとを有する。
本実施形態では、第1、2実施形態とは異なり、第1凹部126に固定部材13Bが収容される。ここで、第1凹部126の深さ寸法は、固定部材13Bの厚さ寸法よりも大きく形成されている。これにより、固定部材13Bは、軸真111の軸方向に対して、第1凹部126に完全に収容される。
また、アンクル真11Bのフランジ部112Bは、アンクル本体12の第2面121側に配置される。これにより、アンクル本体12は、フランジ部112Bと固定部材13Bとで挟み込まれるので、軸真111Bの軸方向に対して固定される。
なお、本実施形態において、フランジ部112Bを第1凹部126に収容し、固定部材13Bを第2面121側に配置することも可能である。すなわち、図16において、アンクル真11Bの上下を反転させ、フランジ部112Bを上側に配置することで、フランジ部112Bを第1凹部126に収容させることもできる。この場合、フランジ部112B図16中上側に配置されるので、アンクル真11Bに対するアンクル本体12の位置も図16中上側に移動する。
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、固定部材13Bは、アンクル本体12の第1凹部126に収容されるので、固定部材13Bがアンクル本体12に対して、軸真111の軸方向に突出しない。すなわち、アンクル10Bを薄くすることができる。そのため、他の時計用部品との干渉を防ぐことができ、アンクル10Bの配置等において、設計の自由度を高くすることができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
図17は、他の実施形態のアンクル本体12Cの概略を示す背面図である。図17に示すように、挿通孔128内に突出し弾性変形可能な保持部129Cを1つ形成するようにしてもよい。このようにすることで、保持部129Cと2つの壁面1271,1272とで軸真111を挟持することができ、アンクル真11に対してアンクル本体12Cを位置決めすることができる。また、保持部は3つ以上形成されていてもよい。
さらに、保持部が形成されない場合も本発明に含まれる。この場合、2つの壁面1271,1272に軸真111が押さえつけられた状態で、フランジ部112と固定部材13とでアンクル本体12が挟み込まれることにより、アンクル本体12が軸真111に対して位置決めされる。
また、上記第1、第2実施形態では、フランジ部112は、アンクル本体12,12Aの第1面120側に形成される第1凹部126,126Aに収容されていたが、これに限定されない。例えば、第2面側にフランジ部を収容可能な収容凹部を設け、当該収容凹部にフランジ部が収容されていてもよい。この場合、固定部材は、第1面側に配置される。
さらに、上記第1、第2実施形態では、フランジ部112は、軸真111の軸方向に対して、第1凹部126,126Aに完全に収容されていたが、これに限定されない。例えば、第1凹部の深さ寸法がフランジ部の厚さ寸法よりも小さく形成され、フランジ部の一部が第1凹部に収容されるものも本発明に含まれる。
また、上記第3実施形態では、固定部材13Bは、軸真111の軸方向に対して、第1凹部126に完全に収容されていたが、これに限定されない。例えば、第1凹部の深さ寸法が固定部材の厚さ寸法よりも小さく形成され、固定部材の一部が第1凹部に収容されるものも本発明に含まれる。
Claims (6)
- 軸真と、前記軸真の軸方向と交差する方向に突出して形成されるフランジ部とを有する軸部材と、
第1面および前記第1面とは反対側に配置される第2面とを有し、前記軸真が挿通され、かつ、前記第1面と前記第2面とを貫通する挿通孔が設けられる本体部と、
前記本体部を挟んで前記フランジ部とは反対側で前記軸真に取り付けられる固定部材とを備え、
前記本体部は、前記第1面に開口する第1凹部と、前記第2面に開口する第2凹部とを有し、
前記第1凹部に前記フランジ部が収容され、
前記第2凹部には、前記軸真の軸方向と交差する方向に弾性変形する保持部が形成され、
前記軸真は前記保持部に付勢されて保持される
ことを特徴とするアンクル。 - 請求項1に記載のアンクルにおいて、
前記本体部はシリコン製である
ことを特徴とするアンクル。 - 請求項1または請求項2に記載のアンクルにおいて、
前記保持部はアーチ状に形成されている
ことを特徴とするアンクル。 - 請求項1に記載のアンクルにおいて、
前記本体部は、前記第1面および前記第2面と交差する側面を有し、
前記第1凹部は、前記側面と連通する
ことを特徴とするアンクル。 - 請求項1に記載のアンクルを備えることを特徴とするムーブメント。
- 請求項5に記載のムーブメントを備えることを特徴とする時計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022144619A JP7444213B2 (ja) | 2018-08-14 | 2022-09-12 | アンクル、ムーブメントおよび時計 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018152705A JP7143675B2 (ja) | 2018-08-14 | 2018-08-14 | 時計用部品、ムーブメントおよび時計 |
JP2022144619A JP7444213B2 (ja) | 2018-08-14 | 2022-09-12 | アンクル、ムーブメントおよび時計 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018152705A Division JP7143675B2 (ja) | 2018-08-14 | 2018-08-14 | 時計用部品、ムーブメントおよび時計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022168218A JP2022168218A (ja) | 2022-11-04 |
JP7444213B2 true JP7444213B2 (ja) | 2024-03-06 |
Family
ID=69523156
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018152705A Active JP7143675B2 (ja) | 2018-08-14 | 2018-08-14 | 時計用部品、ムーブメントおよび時計 |
JP2022144619A Active JP7444213B2 (ja) | 2018-08-14 | 2022-09-12 | アンクル、ムーブメントおよび時計 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018152705A Active JP7143675B2 (ja) | 2018-08-14 | 2018-08-14 | 時計用部品、ムーブメントおよび時計 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11467538B2 (ja) |
JP (2) | JP7143675B2 (ja) |
CN (1) | CN110824879B (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4283408A1 (fr) * | 2022-05-23 | 2023-11-29 | Sigatec SA | Procédé de fabrication d'un composant horloger |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005291781A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Instruments Inc | 弾性部を含む電鋳部品及びその製造方法 |
JP2009265097A (ja) | 2008-04-21 | 2009-11-12 | Rolex Sa | スピンドルに締結するための開口を有する微小機械部品 |
EP2372473A2 (fr) | 2010-04-01 | 2011-10-05 | Patek Philippe SA Genève | Ancre d'échappement montée élastiquement |
Family Cites Families (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH564219A (ja) * | 1969-07-11 | 1975-07-15 | ||
US6755566B2 (en) | 2001-02-15 | 2004-06-29 | Konrad Damasko | Clockwork |
JP5462006B2 (ja) * | 2009-02-17 | 2014-04-02 | セイコーインスツル株式会社 | 脱進調速機、機械式時計、及びアンクル体の製造方法 |
EP2317407A1 (fr) * | 2009-10-29 | 2011-05-04 | Nivarox-FAR S.A. | Système de fixation d'une pièce sans chassage ni collage |
US9298162B2 (en) * | 2010-10-01 | 2016-03-29 | Rolex Sa | Timepiece barrel with thin disks |
EP2469353A1 (fr) * | 2010-12-22 | 2012-06-27 | ETA SA Manufacture Horlogère Suisse | Assemblage d'une pièce ne comportant pas de domaine plastique |
CH704260A2 (fr) * | 2010-12-22 | 2012-06-29 | Nivarox Sa | Assemblage d'une pièce ne comportant pas de domaine plastique. |
US8690420B2 (en) * | 2011-03-22 | 2014-04-08 | Lvmh Swiss Manufactures Sa | Mechanical watch movement |
CH703573A3 (fr) * | 2011-03-22 | 2012-02-29 | Lvmh Swiss Mft Sa | Organe régulateur pour montre-bracelet mécanique et chronographe muni d'un tel organe régulateur. |
EP2557460A1 (fr) * | 2011-08-12 | 2013-02-13 | Nivarox-FAR S.A. | Ancre métallique avec cornes polymères |
EP2605080B1 (fr) * | 2011-12-16 | 2014-09-10 | ETA SA Manufacture Horlogère Suisse | Roue d'horlogerie surmoulée |
CH707341A2 (fr) * | 2012-12-11 | 2014-06-13 | Nivarox Sa | Dispositif d'assemblage par verrouillage d'un emboîtement et pièce d'horlogerie comportant un tel dispositif. |
JP6210535B2 (ja) * | 2013-07-25 | 2017-10-11 | セイコーインスツル株式会社 | 脱進機、時計用ムーブメントおよび時計 |
EP2860591A1 (fr) * | 2013-10-09 | 2015-04-15 | Nivarox-FAR S.A. | Système d'assemblage utilisant un élément de blocage élastique conique |
EP2863273B1 (fr) * | 2013-10-16 | 2016-01-13 | Montres Breguet SA | Mécanisme d'échappement pour mouvement de montre |
EP2952977A1 (fr) * | 2014-06-03 | 2015-12-09 | Nivarox-FAR S.A. | Composant horloger en matériaux soudés |
EP2952971B1 (fr) * | 2014-06-05 | 2016-10-12 | Nivarox-FAR S.A. | Ancre pour mécanisme d'échappement d'un mouvement de montre |
JP2016061775A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-25 | セイコーインスツル株式会社 | 時計用歯車、アンクル、てんぷ、時計用ムーブメント、及び機械式時計、並びに時計用歯車の製造方法 |
EP3067756B1 (fr) * | 2015-03-09 | 2017-11-22 | Nivarox-FAR S.A. | Ensemble pivotant pour une pièce d'horlogerie |
JP2017044487A (ja) | 2015-08-24 | 2017-03-02 | シチズン時計株式会社 | 機械式時計の脱進機及びその製造方法 |
EP3182211A1 (fr) * | 2015-12-17 | 2017-06-21 | Nivarox-FAR S.A. | Pièce composite avec moyens élastiques sous contrainte |
EP3258325B1 (fr) * | 2016-06-13 | 2019-10-30 | Rolex Sa | Axe horloger |
JP6891622B2 (ja) * | 2017-04-28 | 2021-06-18 | セイコーエプソン株式会社 | 機械部品及び時計 |
JP2018194381A (ja) * | 2017-05-16 | 2018-12-06 | セイコーエプソン株式会社 | 機械部品、時計、機械部品の製造方法 |
JP6891646B2 (ja) * | 2017-06-07 | 2021-06-18 | セイコーエプソン株式会社 | 機械式部品、時計 |
-
2018
- 2018-08-14 JP JP2018152705A patent/JP7143675B2/ja active Active
-
2019
- 2019-08-09 CN CN201910734082.5A patent/CN110824879B/zh active Active
- 2019-08-13 US US16/538,949 patent/US11467538B2/en active Active
-
2022
- 2022-09-12 JP JP2022144619A patent/JP7444213B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005291781A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Instruments Inc | 弾性部を含む電鋳部品及びその製造方法 |
JP2009265097A (ja) | 2008-04-21 | 2009-11-12 | Rolex Sa | スピンドルに締結するための開口を有する微小機械部品 |
EP2372473A2 (fr) | 2010-04-01 | 2011-10-05 | Patek Philippe SA Genève | Ancre d'échappement montée élastiquement |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7143675B2 (ja) | 2022-09-29 |
JP2022168218A (ja) | 2022-11-04 |
JP2020027064A (ja) | 2020-02-20 |
US20200057412A1 (en) | 2020-02-20 |
CN110824879A (zh) | 2020-02-21 |
CN110824879B (zh) | 2022-05-31 |
US11467538B2 (en) | 2022-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7444213B2 (ja) | アンクル、ムーブメントおよび時計 | |
JP7107405B2 (ja) | 機械部品及び時計 | |
JP6772790B2 (ja) | 時計部品の製造方法、及び時計の製造方法 | |
US9235193B2 (en) | Temperature compensation-type balance, timepiece movement, mechanical timepiece and manufacturing method of temperature compensation-type balance | |
JP6891646B2 (ja) | 機械式部品、時計 | |
US11829108B2 (en) | Timepiece part and timepiece | |
US10761483B2 (en) | Mechanical part, timepiece, and method of manufacturing a mechanical part | |
JP7052625B2 (ja) | 時計用部品、ムーブメント、時計および時計用部品の製造方法 | |
JP2016133494A (ja) | 時計部品の製造方法および時計部品 | |
JP6743619B2 (ja) | 機械部品の製造方法、及び時計の製造方法 | |
JP6736365B2 (ja) | 時計部品の製造方法 | |
JP7087873B2 (ja) | 時計部品の製造方法 | |
JP2018179788A (ja) | 機械部品、時計、機械部品の製造方法 | |
JP2020073926A (ja) | ひげぜんまい | |
JP2018044836A (ja) | 機械部品の製造方法、及び時計の製造方法 | |
JP2018044835A (ja) | 機械部品の製造方法、及び時計の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221006 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221006 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20231121 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20231227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7444213 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |