JP7444155B2 - 治具及びプレート付き形鋼の製造方法 - Google Patents

治具及びプレート付き形鋼の製造方法 Download PDF

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本発明は、一対のフランジ及びウェブを有する形鋼に対してプレートを位置決めする治具に関する。
特許文献1は、被溶接板をH形鋼に溶接する際に使用される溶接治具を開示する。H形鋼は、一対のフランジ及びウェブを有する。被溶接板は、一対のフランジの内面間の距離と同じ幅を有する矩形板状であって、一対のフランジ及びウェブに直交する向きに配置されて、一対のフランジ及びウェブに溶接される。詳しく説明すると、H形鋼は、一対のフランジの各一端面(下端面)をそれぞれ接地させて載置される。溶接治具は、一対のフランジの他端面(上端面)に載置される載せ板と、載せ板から下向きに突出し、一方のフランジの外面に当接するガイド板と、当て板と、を備える。当て板は、一対のフランジの間に位置し、フランジ及びウェブに直交する向き(下向き)に延びる板状である。作業者は、載せ板をフランジの上端面に載せた後、一対のフランジが対向する幅方向に溶接治具を動かしてガイド板をフランジの外側面に当接させ、幅方向において溶接治具を位置決めする。また、作業者は、H鋼が延びる方向である長手方向に溶接治具を動かし、ガイド板の端面を、フランジの外側面に記された罫書き線に合わせ、長手方向において溶接治具を位置決めする。そして、作業者は、被溶接板を当て板に当接させることにより、被溶接板をウェブ及びフランジと直交する向きに配置する。作業者は、この状態で被溶接板をH形鋼に溶接する。
特許第4644750号公報
特許文献1に開示された溶接治具では、形鋼に罫書き線を記す手間ががかる。また、特許文献1に開示された溶接治具では、当接治具を形鋼に押さえ付け、かつ被溶接板を当て板に押さえ付けながら溶接しなければならないため、溶接作業が容易でない。また、被溶接板の幅が一対のフランジ間の距離よりも狭い場合、特許文献1に開示された溶接治具では、幅方向において被溶接板を位置決めすることはできない。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレート(被溶接板)を所定の溶接位置に位置決めして溶接作業を容易にすることができる治具及びプレート付き形鋼の製造方法を提供することである。
(1) 本発明に係る治具は、一対のフランジ及びウェブを有する形鋼の長手方向の端面から突出しており、突出部分に2つの孔を有するプレートを位置決めする治具であって、上記プレートを上記ウェブとの間に挟み込む本体と、上記本体の第1方向の両端それぞれから当該第1方向に沿って離れる外向きにスライドして一対の上記フランジの側面にそれぞれ当接する一対のスライド体と、一対の上記スライド体のスライドを連動する連動機構と、上記本体の上記第1方向と直交し且つ上記長手方向に沿った第2方向の端部から、上記第1方向及び上記第2方向と直交する第3方向に沿って突出しており、上記第1方向に沿って間隔を空けて並ぶ一対の第1ピンと、を備える。一対の上記第1ピンは上記プレートの上記孔にそれぞれ挿通可能である。
作業者は、治具の第1ピンをプレートの孔に挿通してプレートを治具に取り付けた後、治具を形鋼のウェブに載置する。治具の本体は、形鋼のウェブとともにプレートを上下に挟む。これにより、第3方向において、治具を通じてプレートが形鋼に位置決めされる。次に、作業者は、連動機構を通じて一対のスライド体を張り出させる。張り出された一対のスライド体は、一対のフランジの側面にそれぞれ当接する。これにより、第1方向において、本体を通じてプレートが形鋼に位置決めされる。作業者は、位置決めされたプレートを形鋼に溶接する。
(2) 一対の上記スライド体は、上記第1方向の端面から突出する第2ピンをそれぞれ有しており、一対の上記第2ピンは、上記フランジの貫通孔にそれぞれ挿通可能であってもよい。
一対の第2ピンが一対のフランジの貫通孔にそれぞれ挿通されることにより、第2方向において、治具を通じてプレートが形鋼に位置決めされる。
(3) 本発明に係る治具は、上記一対のスライド体を上記外向きに付勢する弾性部材をさらに備えていてもよい。
スライド体は、弾性部材によって外向きに付勢されて形鋼のフランジに押圧されるから、第1方向における治具及びプレートの位置ずれが防止される。
(4) 本発明に係る治具は、上記連動機構を操作するための操作部をさらに備えていてもよい。
作業者は、操作部を操作して、弾性部材の付勢力に抗してスライド体を内向きに移動させて治具を形鋼にセットした後、操作部から手を離す。スライド体は、弾性部材の付勢力によって外向きに移動して、形鋼のフランジの側面に当接する。
(5) 上記第1ピンは、上記第1方向において一対の上記スライド体の各端面の中心に対して対称に位置していてもよい。
この構成によれば、第1方向における形鋼の中央にプレートを位置決めすることができる。
(6) 本発明に係るプレート付き形鋼の製造方法は、2つの孔を有するプレートを、当該孔を有する部分を形鋼の長手方向の端面から突出させた状態で溶接するプレート付き形鋼の製造方法であって、上記孔を有する部分を上記形鋼の端面から突出させて、上記形鋼のウェブに上記プレートを載置し、治具の本体から突出する一対の第1ピンを上記孔に挿通させ、当該治具の本体と上記形鋼との間に上記プレートを挟み込む工程と、上記本体の第1方向の両端それぞれから当該第1方向に沿って離れる外向きに上記治具のスライド体をスライドして上記形鋼の一対のフランジの側面に当接することにより、上記プレートを位置決めする工程と、位置決めされた上記プレートを上記形鋼に仮溶接する工程と、上記治具を上記形鋼及び上記プレートから取り外して、上記プレートを上記形鋼に溶接する工程と、を備える。
本発明は、プレート付き形鋼の製造方法として捉えることもできる。
本発明に係る治具は、プレートを所定の溶接位置に位置決めして溶接作業を容易にすることができる。
図1は、プレート30、プレート30が溶接される形鋼20、及び形鋼20と連結される鋼材40を説明する説明図である。 図2は、スライド体81,82が格納位置にある治具10の斜視図である。 図3は、スライド体81,82が張出位置にある治具10の斜視図である。 図4は、スライド体81,82が格納位置にある治具10の水平断面図である。 図5は、スライド体81,82が張出位置にある治具10の水平断面図である。 図6は、治具10の垂直断面図である。 図7は、治具10を形鋼20にセットする手順を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
本実施形態では、図2に示される治具10を説明する。治具10は、図1に示されるプレート30が形鋼20に溶接される際に使用される。治具10は、形鋼20においてプレート30を位置決めする。
形鋼20は、いわゆるH形鋼やI形鋼やC形鋼など、一対のフランジ21,22及びウェブ23を備える鋼材である。本実施形態では、形鋼20が、住宅の柱や梁として使用されるH形鋼である例が説明される。ただし、形鋼20は、I形鋼やC形鋼などであってもよいし、柱や梁以外に使用されてもよい。また、本実施形態では、一対のフランジ21,22が対向する方向が幅方向27と称され、形鋼20が延びる方向が長手方向28と称され、幅方向27及び長手方向28に直交する方向が高さ方向29と称される。一対のフランジ21,22の対向する内面は、幅方向27において距離L2だけ離れている。
形鋼20は、貫通孔24,25を有する。貫通孔24は、幅方向27に沿って延びてフランジ21を貫通している。貫通孔25は、幅方向27に沿って延びてフランジ22を貫通している。貫通孔24及び貫通孔25の長手方向28及び高さ方向29における位置は同じである。貫通孔24及び貫通孔25は共に円形であり、同一の軸線上にある。
貫通孔24,25には、例えば不図示のボルトが挿通される。ボルト及びナットは、形鋼20と他の鋼材等とを結合するために用いられる。他の鋼材は、例えば住宅の梁や柱となる部材である。形鋼20と鋼材との結合の正確性を確保するため、貫通孔24,25は、仕様書や設計図面等に基づいた位置にある。本実施形態では、貫通孔24,25の中心は、フランジ21,22の各端面から長手方向28に沿って距離Aだけ離れており、ウェブ23の主面から高さ方向29に沿って距離Bだけ離れている。
プレート30は、長方形の平板である。プレート30の幅方向27に沿った寸法は長さL1であり、一対のフランジ21,22の内面間の距離L2よりも短い。長さL1は、プレート30の外形である長方形の長辺に相当する。したがって、プレート30は、形鋼20において、一対のフランジ21,22間に収まる。また、プレート30の厚み(高さ方向29の寸法)は、一対のフランジ21,22がウェブ23から高さ方向29に突出する寸法よりも十分に短い。プレート30の長手方向28の寸法は、距離Aよりも長い。したがって、プレート30の長手方向28の一端が、長手方向28において貫通孔24,25の中心付近に位置されると、プレート30の長手方向28の他端は、ウェブ23の端面から突出する。
プレート30は、2つの孔31,32を有する。孔31,32は、プレート30の隅に位置しており、プレート30の厚み方向(高さ方向29)に沿って延びてプレート30を貫通している。孔31,32は、プレート30の長手方向28における位置が同じである。孔31,32の各中心は、幅方向27において距離Cだけ離れている。孔31,32には、プレート30と他の鋼材40などとを連結するために、ボルトが挿通される。
鋼材40は、例えば形鋼20と同形状のH形鋼である。鋼材40は、一対のフランジ41、42及びウェブ43を備える。ウェブ43は、一対の貫通孔44、45を有している。貫通孔44、45は、円形であり、ウェブ43の厚み方向(高さ方向29)に沿って延びてウェブ43を貫通している。
貫通孔44、45は、仕様書や設計図面等に基づいた位置にある。貫通孔44及び貫通孔45の各中心は、鋼材40における長手方向28の位置が同じであり、鋼材40のウェブ43の端面から長手方向28に沿って距離Dだけ離れている。貫通孔44、45の各中心は、幅方向27において離間距離Cだけ離れている。貫通孔44、45の各中心の幅方向27における中間点Fは、鋼材40のウェブ43の幅方向27における中心線46と合致する。換言すれば、貫通孔44と貫通孔45とは、中心線46に対して線対称となる位置にある。
プレート30は、治具10によって位置決めされて、溶接によって形鋼20に固着される。以下、プレート30が溶接される位置が溶接位置と称される。
溶接位置のプレート30において、孔31,32の各中心は、ウェブ23の端面から長手方向28に距離Dだけ離れている。孔31,32の各中心の幅方向27の中間点Eは、幅方向27における形鋼20の中心線26上にある。プレート30の孔31,32と、鋼材40の貫通孔44、45とがそれぞれ合致されて。孔31及び貫通孔44にボルト51が挿通され、また、孔32及び貫通孔44にボルト52が挿通される。ボルト51、52にそれぞれナット53、54が螺合されて、プレート30を介して、形鋼20と鋼材40とが連結される。
以下、治具10の構成が説明される。図2から図6に示されるように、治具10は、本体60と、本体60に支持された一対のスライド体81,82と、一対のスライド体81,82を連動してスライドさせる連動機構90と、操作ハンドル96と、スライド体81,82を付勢する一対のコイルスプリング101,102と、を備える。
本体60は、内部空間にスライド体81,82、連動機構90、コイルスプリング101,102などが収容される筐体である。本体60は、外形が直方体状の本体部61と、本体部61の側面から突出する突出部62とを備える。以下では、本体部61の長尺方向が第1方向7と称され、本体部61から突出部62が突出する方向が第2方向8と称される。第1方向7と第2方向8とは直交する。また、第1方向7及び第2方向8に直交する方向が第3方向9と称される。本体部61の外面のうち、第3方向9と直交する一対の外面の一方が上面71と称され、他方が下面72と称される。治具10は、上面71を上にして使用される。
本体部61において第1方向7と直交する両側面には、第1凹部63,64が形成されている。第1凹部63,64には、スライド体81,82がそれぞれ収容される。第1凹部63,64は、直方体形状の空間であり、本体部61の上記両側面に開口している。
第1凹部63,64を区画する各壁面65は、第1方向7に沿って延びている。各壁面65は、スライド体81,82の第1方向7に沿ったスライドを案内する。すなわち、第1凹部63,64は、スライド体81,82を第1方向7に沿ってスライド可能に支持している。
スライド体81,82は、第1凹部63,64に格納された格納位置(図2及び図4)と、開口から突出した張出位置(図3及び図5)との間でスライドする。
本体部61は、一対の第2凹部67,68を有している。第2凹部67,68は、第1凹部63,64の各終面66から第1方向7に沿ってそれぞれ凹んだ空間である。第2凹部67,68には、コイルスプリング101,102が収容される。第2凹部67,68の各終面69は、コイルスプリング101,102の一端が当接するバネ座として機能する。
本体部61は、第3凹部73,74を有している。第3凹部73,74には、ラックギア93、94が収容される。第3凹部73,74は、第1凹部63,64の各終面66から第1方向7に沿って延びている。図4に示されるように、第3凹部73と第3凹部74とは、第2方向8において並んでいる。
図4から図6に示されるように、本体部61は、円柱形状の軸孔70を有している。軸孔70は、本体部61の上面71に開口している。軸孔70は、第1方向7において第2凹部67,68の間に位置しており、また、第2方向8において第3凹部73,74の間に位置している。軸孔70には、後述される軸部材91が挿入される。
図3に示されるように、突出部62は、本体部61から第2方向8に沿って突出している。突出部62の外形は、直方体である。第1方向7における突出部62の長さL3は、幅方向27におけるプレート30の長さL1(図1参照)よりも短い。
図2に示されるように、一対の第1ピン75,76が、突出部62の第3方向9の下面から下向きに突出している。第1ピン75と第1ピン76とは、第1方向7に離れて位置しており、第2方向8における位置が同じである。
第1ピン75,76の外形は、外径が二段に異なる円柱形状である。第1ピン75,76は、基端側に大径部77を有しており、先端側に小径部78を有している。図6に示されるように、大径部77の直径は、プレート30の孔31,32の直径よりも大きい。小径部78の直径は、プレート30の孔31,32の直径よりも僅かに小さい。したがって、小径部78は孔31,32に挿通できるが、大径部77は孔31,32に挿通できない。
図2に示されるように、第1ピン75の中心と第1ピン76の中心との第1方向7に沿った距離は、プレート30の孔31の中心と孔32の中心との幅方向7に沿った距離と同じく距離C(図1参照)である。したがって、図6に示されるように、第1ピン75,76の小径部78は、プレート30の孔31,32にそれぞれ挿通できる。また、第1ピン75の中心と第1ピン76の中心との第1方向7における中間点は、中心線55(図5参照)上にある。
図6に示されるように、第3方向9において、大径部77の先端面79の位置は、本体部61の下面72の位置と同じである。したがって、小径部78に挿通されたプレート30の主面(上面)は、大径部77の先端面79及び本体部61の下面72に当接する。
図4に示されるように、スライド体81,82は、スライド本体83及び第2ピン84をそれぞれ備える。
スライド本体83は、第1凹部63,64に嵌る直方体である。第2ピン84は、スライド本体83の第1方向7の端面から第1方向7に沿って突出している。第2ピン84の外形は、第1方向7を軸線とする円柱形状である。第2ピン84の直径は、形鋼20の貫通孔24,25(図1参照)の直径よりも僅かに小さい。図3に示されるように、本体部61の下面72から第2ピン84の軸線までの第3方向9に沿った高さHは、形鋼20のウェブ23の主面から貫通孔24,25の中心までの高さ方向29に沿った距離B(図1参照)からプレート30の厚みを減じた長さと同じである。図5に示されるように、スライド本体83の端面85から第2ピン84の先端までの第1方向7に沿った距離である第2ピン84の突出長Tは、形鋼20のフランジ21,22の厚みUよりも長い。
連動機構90は、軸部材91と、軸部材91に取り付けられたピニオンギア92と、ピニオンギア92と噛合する一対のラックギア93、94と、を備える。
図6に示されるように、軸部材91の外形は、第3方向9に沿って延びる円柱形状である。軸部材91の下端部は、本体部61の軸孔70に挿入されている。軸部材91を回転可能に保持するベアリングなどの保持部材95が軸孔70に取り付けられている。軸部材91は、第3方向9に沿った軸線周りに回転可能に本体60に保持されている。
操作ハンドル96が、軸部材91の上端に取り付けられている。操作ハンドル96は、軸部材91の軸線が延びる第3方向9と直交する方向に延びる棒形状である。操作ハンドル96は、長手方向の中央部において軸部材91の上端と連結されている。操作ハンドル96が作業者によって回転されると、軸部材91が軸線周りに回転する。操作ハンドル96は、操作部の一例である。なお、操作ハンドル96は、棒状でなくてもよく、円環形状やドアノブ形状などの他の形状であってもよい。
各図には示されていないが、軸部材91の回転を第1回転位置と第2回転位置との間に制限する回転制限機構(いわゆる回り止め)が設けられている。回転制限機構は、例えば、軸部材91の周面から突出する凸片と、軸部材91の回転よって回転する凸片の軌跡上に配置された第1当接部及び第2当接部とで構成される。第1当接部及び第2当接部は、例えば、本体60の軸孔70を区画する壁面から突出して設けられる。第1当接部は、第1回転位置において凸片と当接して第1回転位置を超えた軸部材91の回転を制限する。第2当接部は、第2回転位置において凸片と当接して第2回転位置を超えた軸部材91の回転を制限する。第1回転位置は、操作ハンドル96が第2方向8に沿う位置であり(図2参照)、第2回転位置は、操作ハンドル96が第1方向7に沿う位置である(図3参照)。すなわち、操作ハンドル96及び軸部材91の回転範囲は、90度の範囲内で制限されている。ただし、操作ハンドル96及び軸部材91の回転範囲は、90度以外の角度の範囲で制限されていてもよいし、制限されていなくてもよい。
図6に示されるように、ピニオンギア92は、軸部材91の下端部に取り付けられて本体部61の軸孔70に位置しており、軸部材91と一体に回転する。
図4及び図6に示されるように、ラックギア93は、第1方向7に沿って延びる円柱形状の部材である。第1方向7におけるラックギア93の一端(図4における右端)は、スライド体81のスライド本体83と連結している。ラックギア93は、ピニオンギア92と噛合している。ピニオンギア92が回転すると、スライド体81は、ラックギア93と一体に第1方向7に沿ってスライドする。
ラックギア94は、第1方向7に沿って延びる円柱形状の部材である。第1方向7におけるラックギア94の一端(図4における左端)は、スライド体82のスライド本体83と連結している。ラックギア94は、ピニオンギア92と噛合している。ピニオンギア92が回転すると、スライド体82は、ラックギア94と一体に第1方向7に沿ってスライドする。
スライド体81とスライド体82とは、連動機構90により、連動してスライドする。図5に示されるように、スライド体81のスライド本体83と、スライド体82のスライド本体83とは、張出位置において、同一の張出長Sで本体部61の端面97から第1方向7の外方へ張り出す。
コイルスプリング101は、第2凹部67に配置されている。コイルスプリング101の一端は、第2凹部67の終面69と当接しており、他端は、スライド体81のスライド本体83の端面86と当接している。コイルスプリング101は、自然長よりも縮小した状態で第2凹部67に配置されており、本体60に対してスライド体81を第1方向7に沿った外向きに付勢している。
コイルスプリング102は、第2凹部68に配置されている。コイルスプリング102の一端は、第2凹部68の終面69と当接しており、他端は、スライド体82のスライド本体83の端面86と当接している。コイルスプリング102は、自然長よりも縮小した状態で第2凹部68に配置されており、本体60に対してスライド体82を第1方向7に沿った外向きに付勢している。コイルスプリング101,102は、弾性部材の一例である。なお、コイルスプリング101,102に代えて、板ばねやゴム部材など、他の弾性部材が用いられてもよい。
操作ハンドル96が操作されない場合、スライド体81,82は、コイルスプリング101,102の付勢力により、本体開口から突出した張出位置(図3及び図5)に位置する。このとき、操作ハンドル96は第2回転位置にある。操作ハンドル96が操作されて第1回転位置となると、スライド体81,82は、コイルスプリング101,102の付勢力に抗して、図4に示されるように、本体部61の端面97の開口に収まる格納位置にスライドする。
次に、治具10の使用方法及びプレート30が溶接された形鋼20(プレート付き形鋼)の製造方法を図7を参照して説明する。
図7(A)に示されるように、作業者は、治具10の第1ピン75,76をプレート30の孔31,32に挿通して、プレート30を治具10に取り付ける。この状態において、プレート30の孔31と孔32との中間点E(図1参照)は、治具10の中心線55(図5参照)上に位置する。
図7(B)に示されるように、作業者は、第2回転位置の操作ハンドル96を第1回転位置に回転させ、コイルスプリング101,102の付勢力に抗して、張出位置にあるスライド体81,82を格納位置までスライドさせる。
図7(C)に示されるように、作業者は、操作ハンドル96を第2回転位置に保持したまま、形鋼20のウェブ23の上にプレート30及び治具10を載置する。この状態において、治具10の第1方向7は形鋼20の幅方向27に一致し、治具10の第2方向8は形鋼20の長手方向28に一致し、治具10の第3方向9は形鋼20の高さ方向29に一致する。
図6に示されるように、形鋼20のウェブ23の上にプレート30及び治具10が載置されると、プレート30は、治具10の下面72及び第1ピン75,76の大径部77の先端面79と、形鋼20のウェブ23とに挟まれて、第3方向9(高さ方向29)において位置決めされる。治具10の第2ピン84は、形鋼20の貫通孔24,25と同じ高さ位置である。
作業者は、図7(C)に示す状態から、第2方向8に沿って治具10及びプレート30をウェブ23上で滑らせて、治具10の第2ピン84と形鋼20の貫通孔24,25との位置合わせを行った後、第1回転位置の操作ハンドル96を第2回転位置に回転する。作業者が操作ハンドル96を保持している力を緩めると、一対のスライド体81,82は、コイルスプリング101,102の付勢力により、格納位置から張出位置へ外向きにスライドする。スライド体81,82が張出位置へスライドすることにより、スライド体81,82の第2ピン84が形鋼20の貫通孔24,25に挿通される(図7(D))。第2ピン84が貫通孔24,25に挿通されることにより、治具10及びプレート30は、第2方向8及び第3方向9(長手方向28及び高さ方向29)において位置決めされる。
また、一対のスライド体81,82の各スライド本体83の端面85が、フランジ21,22の内側面にそれぞれ当接する。これにより、第1方向7(幅方向27)において治具10及びプレート30が位置決めされる。すなわち、プレート30は、第1方向7、第2方向8、及び第3方向9(幅方向27、長手方向28、及び高さ方向29)において、形鋼20に対して位置決めされる。
上述したように、一対のスライド体81,82は、連動機構90によって同一の張出長Sで張り出すから、治具10は、その中心線55が形鋼20の中心線26(図1参照)と重なる位置となる。また、プレート30の孔31と孔32との中間点E(図1参照)は、治具10の中心線55上に位置する。したがって、プレート30は、孔31と孔32との中間点E(図1参照)が形鋼20の中心線26(図1参照)上となるように位置決めされる。すなわち、プレート30の孔31と孔32とは、形鋼20の中心線26に対して線対称の位置となる。
なお、形鋼20と連結される鋼材40(図1参照)の貫通孔44と貫通孔45とは、鋼材40の中心線46に対して線対称な位置にある。したがって、形鋼20の端面と鋼材40の端面とを突き合せた場合、第1方向7におけるプレート30の孔31,32の位置と、第1方向7における鋼材40の貫通孔44、45の位置とが一致する。治具10は、鋼材40の端面から孔31,32までの長手方向28に沿った距離が距離D(図1参照)となるように、第2方向8における第1ピン75,76と第2ピン84との距離が決められている。したがって、形鋼20の端面と鋼材40の端面とを突き合せた場合、第2方向8におけるプレート30の孔31,32の位置と、第2方向8における鋼材40の貫通孔44、45の位置とが一致する。すなわち、形鋼20の端面と鋼材40の端面とを突き合せた場合、プレート30の孔31,32と、鋼材40の貫通孔44、45とは、第3方向9において重なる。
図7(D)に示されるように、作業者は、プレート30を形鋼20のウェブ23に仮溶接する。例えば、作業者は、第1方向7(幅方向27)におけるプレート30の端部であって、治具10の突出部62によって覆われていない端部を、スポット溶接などによってウェブ23に仮溶接する。
次に、作業者は、第2回転位置の操作ハンドル96を第1回転位置に回転させて、スライド体81,82を張出位置から格納位置へスライドさせた後、治具10を第1方向7(上方)へ持ち上げて、図7(E)に示されるように、プレート30及び形鋼20から治具10を取り外す。その後、作業者は、プレート30の端面とウェブ23とを、隅肉溶接などによって固着し、プレート付き形鋼の製造を終了する。
[実施形態の作用効果]
プレート30が治具10に位置決めされて取り付けられ、治具10が形鋼20に位置決めされて取り付けられるから、プレート30は、治具10により、形鋼20における所定の溶接位置に位置決めされる。
治具10は、スライド体81,82の各スライド本体83の端面85がフランジ21,22の内側面に当接することにより形鋼20に固定されるから、作業者は、治具10やプレート30を手で押さえなくても、プレート30を形鋼20に仮溶接することができる。その結果、プレート30を形鋼20に溶接する作業が容易になる。
治具10及びプレート30は、スライド体81,82の各第2ピン84が形鋼20の貫通孔24,25にそれぞれ挿通されることにより、第2方向8及び第3方向9に加え、第1方向7においても位置決めされる。その結果、プレート30は、所定の溶接位置にさらに正確に位置決めされる。
一対のコイルスプリング101,102によってスライド体81,82を外向きへ付勢しているから、作業者が操作ハンドル96から手を離すだけで、治具10が形鋼20に固定される。その結果、プレート30を形鋼20に溶接する作業がさらに容易になる。
連動機構90を操作する操作ハンドル96が治具10に設けられているから、スライド体81,82を格納位置にスライドさせる作業が容易になる。
プレート30の孔31,32に挿通される第1ピン75,76は、スライド体81,82の各端面85の中心線55に対して線対称となる位置に設けられているから、プレート30を第1方向7における形鋼20の中央に位置決めすることができる。
[変形例]
上述の実施形態では、プレート30の孔31,32が第1方向7において並ぶ例を説明した。しかしながら、孔31,32は、第2方向8に並んでいてもよいし、他の方向に並んでいてもよい。また、3つ以上の孔がプレート30に設けられていてもよい。治具10には、プレート30の孔の位置及び数に応じた位置及び数の第1ピンが設けられる。また、孔31,32や貫通孔24,25の形状、第1ピン75,76及び第2ピン84の形状なども適宜変更されてもよい。
上述の実施形態では、連動機構90が軸部材91、ピニオンギア92、及び一対のラックギア93、94を備え、ギアの噛合によって一対のスライド体81,82を連動してスライドさせる例を説明した。しかしながら、連動機構90は、一対のスライド体81,82を連動してスライド可能であれば、カムなど他の機構で構成されていてもよい。
10・・・治具
20・・・形鋼
21,22・・・フランジ
23・・・ウェブ
24,25・・・貫通孔
26・・・中心線
30・・・プレート
31,32・・・孔
55・・・中心線
60・・・本体
75,76・・・第1ピン
81,82・・・スライド体
84・・・第2ピン
85・・・端面
90・・・連動機構
96・・・操作ハンドル
101,102・・・コイルスプリング

Claims (6)

  1. 一対のフランジ及びウェブを有する形鋼の長手方向の端面から突出しており、突出部分に2つの孔を有するプレートを位置決めする治具であって、
    上記プレートを上記ウェブとの間に挟み込む本体と、
    上記本体の第1方向の両端それぞれから当該第1方向に沿って離れる外向きにスライドして一対の上記フランジの側面にそれぞれ当接する一対のスライド体と、
    一対の上記スライド体のスライドを連動する連動機構と、
    上記本体の上記第1方向と直交し且つ上記長手方向に沿った第2方向の端部から、上記第1方向及び上記第2方向と直交する第3方向に沿って突出しており、上記第1方向に沿って間隔を空けて並ぶ一対の第1ピンと、を備えており、
    一対の上記第1ピンは上記プレートの上記孔にそれぞれ挿通可能である治具。
  2. 一対の上記スライド体は、上記第1方向の端面から突出する第2ピンをそれぞれ有しており、
    一対の上記第2ピンは、一対の上記フランジの貫通孔にそれぞれ挿通可能である請求項1に記載の治具。
  3. 上記一対のスライド体を上記外向きに付勢する弾性部材をさらに備える請求項1または2に記載の治具。
  4. 上記連動機構を操作するための操作部をさらに備えた請求項3に記載の治具。
  5. 上記第1ピンは、
    上記第1方向において一対の上記スライド体の各端面の中心に対して対称に位置する請求項1から4のいずれかに記載の治具。
  6. 2つの孔を有するプレートを、当該孔を有する部分を形鋼の長手方向の端面から突出させた状態で溶接するプレート付き形鋼の製造方法であって、
    上記孔を有する部分を上記形鋼の端面から突出させて、上記形鋼のウェブに上記プレートを載置し、治具の本体から突出する一対の第1ピンを上記孔に挿通させ、当該治具の本体と上記形鋼との間に上記プレートを挟み込む工程と、
    上記本体の第1方向の両端それぞれから当該第1方向に沿って離れる外向きに上記治具のスライド体をスライドして上記形鋼の一対のフランジの側面に当接することにより、上記プレートを位置決めする工程と、
    位置決めされた上記プレートを上記形鋼に仮溶接する工程と、
    上記治具を上記形鋼及び上記プレートから取り外して、上記プレートを上記形鋼に溶接する工程と、を備えるプレート付き形鋼の製造方法。
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