JP7443703B2 - イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂 - Google Patents

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本発明は、新規なイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂に関するものであり、特にホットメルト型粘着性組成物に色調が良好でかつ、適度のタック(初期粘着性)、粘着力、保持性(保持力、凝集力)のバランスに優れた粘着性を付与することが可能となる特定組成を有するイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂及びそれを含んでなる粘着特性に優れる樹脂組成物に関するものである。
粘着剤は、水、溶剤、熱などを用いることなく、常温で短時間わずかな圧力を加えるだけで粘(接)着することを可能とする。一般的な粘着剤は、プラスチックフィルム、セロハン、紙、布などに塗布し、各種粘着テープ、粘着ラベル、粘着シートとして多様な粘着製品に加工され、使用されている。
これら粘着剤は、各種の高分子エラストマーをベースに必要に応じて粘着付与剤、架橋剤、安定剤、可塑剤などを配合して構成される。そして、現在は溶剤回収・乾燥が不要、火災の心配がない、大気や作業環境の汚染がない等の理由から、ホットメルト型粘着剤が普及している。
ホットメルト型粘着剤は、一般的にスチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体をベースポリマーとして、石油樹脂などの粘着付与剤、必要に応じてナフテン系オイルやパラフィン系オイルなどの軟化剤を配合し構成される粘着性組成物が知られている。
そして、この際の石油樹脂とは、石油類の分解、精製の際に得られる不飽和炭化水含有留分を重合して得られるものであり、その製造方法としては、不飽和炭化水素含有留分を原料として、フリーデルクラフツ型触媒の存在下に重合する方法が良く知られている。その炭化水素含有留分としては、沸点範囲が20~110℃(C5留分と称する場合もある。)、沸点範囲が140~280℃(C9留分と称する場合もある。)の2種類が一般的であり、C5留分から得られる石油樹脂を脂肪族石油樹脂、C9留分から得られる石油樹脂を芳香族石油樹脂、C5留分とC9留分とを共重合して得られる石油樹脂を脂肪族-芳香族共重合石油樹脂として分類している。また、ジシクロペンタジエン(DCPDと称する場合もある。)類を熱重合することで得られるジジクロペンタジエン重合体を脂環族石油樹脂と称する場合もある。
その中で脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂およびそれらを共重合する脂肪族-芳香族共重合石油樹脂、また芳香族-脂環族共重合石油樹脂などがスチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体を含む粘着性組成物の粘着付与剤として使用されることが知られている(例えば特許文献1~3参照)。また、芳香族化合物で変性した脂肪族炭化水素樹脂に(ジ)シクロジオレフィンを含む原料を使用する石油樹脂が使用されている(例えば特許文献4参照)。また、ヒンダードアミン化合物を配合する脂肪族-脂環族共重合石油樹脂組成物は重合や保存時にゲル状物質の生成がなく、貯蔵安定性に優れる(例えば特許文献5参照)ことが提案されている。
特開平07-011220号公報 特公平02-028624号公報 特開平08-041436号公報 特許第4430816号公報 特許第5262344号公報
しかし、特許文献1~5に記載の石油樹脂を粘着付与剤として用い粘着剤とした場合、得られる粘着剤には色調、粘着物性のバランスの改良に余地を有するものであった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、熱可塑性エラストマー等をベースポリマーとするホットメルト型粘着性組成物として配合した際に、色調が良好でかつ、適度のタック、粘着力、保持性のバランスに優れる粘着性を付与する新規のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するため、鋭意検討を行った結果、石油精製の際の留分であるC5留分に含まれるイソプレン、ジシクロペンタジエンの共重合組成の比率が特定の範囲にある新規なイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂が粘着付与剤として優れた性能を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、プロトン核磁気共鳴スペクトル測定装置(以下、プロトンNMRと記す場合もある。)により測定したイソプレン成分/DCPD成分比率(モル比)が10/90~80/20であることを特徴とするイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、イソプレン、ジシクロペンタジエンを共重合してなる樹脂であり、共重合組成の比率として、イソプレン成分/ジシクロペンタジエン成分比率(モル比)が10/90~80/20であるものである。ここで、イソプレン成分が80/20を越えるものである場合、得られる樹脂を粘着性組成物とした際にタック、粘着力、保持性のバランスに劣るものとなる。一方、イソプレン成分が10/90より少ないものである場合、色相に劣るものとなる。なお、本発明における共重合樹脂の共重合組成の測定方法としては、プロトンNMRによる測定を行い、その測定パターンより算出する方法を挙げることが出来る。また、別法としては、例えばJIS K-0114(2000年)に準拠したガスクロマトグラフ法により、共重合反応後の反応系を測定し、イソプレン、ジシクロペンタジエンの転化率から算出し、該転化率より算出する方法、赤外吸光測定装置(IR)等により測定し、その測定パターンより算出する方法、等を挙げることが出来る。
本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、イソプレン、ジシクロペンタジエン以外の成分として、ブテン、ブタジエン、イソブテン等の炭素数4の脂肪族化合物;2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、ピペリレン等の炭素数5の鎖状脂肪族化合物;1-ヘキセン、2-ヘキセン、3-ヘキセン、2-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、2-メチル-2-ペンテン、3-メチル-2-ペンテン、4-メチル-2-ペンテン、2-エチル-1-ブテン、2,3-ジメチル-1-ブテン等の炭素数6の鎖状脂肪族化合物;メチルシクロペンタジエン等の炭素数6の環状脂肪族化合物;1-へプテン、2-へプテン、3-へプテン、2-メチル-3-ヘキセン、4-メチル-2-ヘキセン、3,4-ジメチル-2-ペンテン等の炭素数7の鎖状脂肪族化合物;メチルジシクロペンタジエン等の炭素数11の環状脂肪族化合物;ジメチルジシクロペンタジエン等の炭素数12の環状脂肪族化合物、等を成分として共重合するものであってもよい。なお、これら共重合可能成分は、イソプレン、ジシクロペンタジエン同様に石油精製の際の留分から得られるものであってもよい。
また、本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、特に粘着付与剤として優れた特性を付与することから、JIS K-2531(1960)(環球法)に準拠し、測定した軟化点が60~140℃であることが好ましい。本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、粘着性組成物とした際に外観の優れるものとなることから、50重量%トルエン溶液として、ASTM D-1544-63Tに準拠し測定した色相(ガードナー色相)が1~5であることが好ましい。
本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、粘着性組成物とする際の混合性(相溶性)に優れ、粘着性に優れるものを効率良く提供することから可能となることから、標準ポリスチレンを標準物質とし、JIS K-0124(1994年)に準拠し、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(以下、GPCと記すこともある。)により測定した重量平均分子量(以下、Mwと記すこともある。)、数平均分子量(以下、Mnと記すことある。)との比として表される分子量分布(以下、Mw/Mnと記すこともある。)が2.0~5.0のものであることが好ましい。また、粘着性組成物とした際に加工性に優れる粘着性組成物となることから、Mwは、2000~5000のものであることが好ましい。
本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂の製造方法としては、イソプレン成分/ジシクロペンタジエン成分比率(モル比)が10/90~80/20の範囲を有するイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂の製造が可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えば、イソプレン、ジシクロペンタジエン、更に場合によってはその他共重合成分、石油精製により得られるC5留分,C9留分を原料油とし、溶媒として、n-ペンタン等のC5留分およびC9留分中の飽和炭化水素を用い、重合触媒により重合反応を行う方法を挙げることができる。この際の重合触媒としては、特に限定はなく、例えば三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素あるいはその錯体等、中でも触媒活性に優れることから、三フッ化ホウ素のブタノール錯体が好ましい。また、原料油としては、特に軟化点、色相に優れるイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂が得られることから、イソプレン10~70重量%、ジシクロペンタジエン90~30重量%を混合配合してなる原料油であることが好ましい。更に、重合温度としては、特に制限はなく、重合活性が高く生産性に優れるものとなることから、20~80℃が好ましく、特に30~60℃であることが好ましい。また、重合触媒量、重合時間等は、温度や原料油中の水分濃度により適宜選択可能であり、通常、例えば、原料油に対して重合触媒0.1~2.0重量%、重合時間0.1~10時間が好ましい。反応圧力も特に制限はなく、大気圧~1MPaが好ましい。雰囲気も特に制限はなく、中でも窒素雰囲気が好ましい。
本発明のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、粘着性組成物に色調が良好でかつ、タック、粘着力、保持性のバランスに優れた粘着性を付与する粘着付与剤として適したものであり、熱可塑性エラストマー、プロセスオイル等と配合することによりタック、粘着力、保持性のバランスに優れた粘着性組成物とすることができる。
その際の熱可塑性エラストマーとしては、特に制限はなく、例えばスチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレン型ブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン型ブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー;エチレン-酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマー;ウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可塑性エラストマー等が挙げられ、その中でもスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましく、特にスチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体が好ましい。
また、プロセスオイルとしては、特に制限はなく、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が挙げられる。
該粘着性組成物の構成割合としては、特に制限はなく、中でも、特にタック、粘着力、保持性のバランスに優れた粘着性組成物となることから、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂20~200重量部、特に好ましくは60~140重量部、プロセスオイル5~150重量部、特に好ましくは20~70重量部、を配合してなるものであること好ましい。
また、該粘着性組成物は、熱耐久性を付与したものとなることから、酸化防止剤を配合することが好ましい。配合量としては熱可塑性エラストマー100重量部に対して、2重量部以下が好ましく、特に好ましくは1重量部以下である。具体的な酸化防止剤としては、粘着剤の分野で酸化防止剤として一般に使用されているものであれば特に限定はなく、例えば(商品名)イルガノックス1010が挙げられる。
該粘着性組成物の製造方法としては、該粘着剤組成物が得られる限り特に制限はなく、例えば混練のための適当な形状を持つブレードを備えたブレードミキサーに各配合成分を投入して加熱混練し製造する方法;一軸または二軸のスクリューを備えた押出機型混練機を用いて連続的に製造する方法等が挙げられる。また各配合成分をトルエンなどの溶剤の存在下に攪拌混合して粘着剤溶液とすることができ、さらにゴムラテックスに予めエマルジョン化した炭化水素樹脂を攪拌混合して粘着剤エマルジョンとすることもできる。
該粘着性組成物は、良好なタック、粘着力、保持力を有すると共に、それらのバランスにも優れるものであり、具体的にはJIS Z-0237に準拠し測定したタックが、8ボールNo以上を有するものであることが好ましく、特に11ボールNo以上を有するものであることが好ましい。また、JIS Z-0237に準拠し測定した粘着力は、11N/25mm以上であるものが好ましく、特に14N/25mm以上であるものが好ましい。さらに、JIS Z-0237に準拠し測定した保持力は、150分以上のものであるが好ましく、特に200分以上のものであることが好ましい。
該粘着性組成物は、通常、塗布機を用いて所望の基材に塗布され、各種の粘着テープあるいは粘着ラベル製品等とすることができる。
本発明によれば、新規なイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂を提供し、該イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、色調が良好でかつ、タック、粘着力、保持性のバランスに優れた粘着性組成物を提供することができ、工業的にも非常に有用である。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限を受けるものではない。
1.イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂の原料
イソプレン;和光純薬製試薬。
ジシクロペンタジエン;和光純薬製試薬。
n-ペンタン;和光純薬製試薬。
重合触媒;三フッ化ホウ素ブタノール錯体(ステラケミファ製)。
2.分析方法
イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂の分析方法を下記に示す。
~プロトンNMR(核磁気共鳴スペクトル)測定~
イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂をクロロホルム-d(和光純薬工業(株))に溶解させ、通常のNMR測定法で測定した。得られたスペクトルについて、下記の計算式に基づき面積比率を求めた。
イソプレン成分比率(モル%)=(イソプレン二重結合性水素ピーク面積)/(イソプレン、ジシクロペンタジエンの二重結合性水素ピーク面積の合計)×100
ジシクロペンタジエン成分比率(モル%)=(ジシクロペンタジエン二重結合性水素ピーク面積)/(イソプレン、ジシクロペンタジエンの二重結合性水素ピーク面積の合計)×100
なお、各ピークは次の通りである。
イソプレン二重結合性水素ピーク:5.0~5.2ppm。
DCPD類二重結合性水素ピーク:5.3~6.3ppm。
~軟化点~
JIS K-2531(1960)(環球法)に準拠した方法で測定した。
~色相~
50重量%トルエン溶液として、ASTM D-1544-63Tに従って測定した。
~Mn、Mwの測定~
標準ポリスチレンを標準物質とし、JIS K-0124(1994年)に準拠してGPCにより測定した。
粘着性組成物の粘着物性の評価方法、評価基準を下記に示す。
~タック~
JIS Z-0237に準じ、23℃において傾斜角30度のガラス板上の斜面に長さ10cmの粘着面を上にして貼り付け、直径3/32インチから1インチまでの30種類の大きさの鋼球を斜面の上方10cmの位置より初速度0で転がして粘着テープ上で停止する最大径の球の大きさ(単位:ボールNo(=×1/32インチ))で表示した。
~粘着力~
JIS Z-0237に準じ、ダンボールに幅25mm×長さ100mmとした粘着テープを貼り付け、23℃において300mm/分の速度で180度の方向に剥離して剥離力(単位:N/25mm)を測定した。
~保持力~
JIS Z-0237に準じ、ダンボールに25mm×25mmの面積が接するように粘着テープを貼り付け、50℃において1kgの荷重を加えて粘着テープがダンボールより脱落するのに要する時間(単位:分)を測定した。
~粘着剤組成物の色調~
目視で観察し、無色透明または白色であるものを○、暗色を呈しているものを×で示す。
実施例1
内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、イソプレン68g、DCPD132g(イソプレン;DCPD=34重量%;66重量%)、溶媒として、n-ペンタン300gを仕込んだ。次に、窒素雰囲気下で30℃に調節した後、フリーデルクラフツ型触媒として三フッ化ホウ素ブタノール錯体(ステラケミファ製)を3g(原料油100重量部に対して、0.6重量部に相当)を加えて2時間重合した。その後、苛性ソーダ水溶液で触媒を除去し、油相の未反応油を蒸留してイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂(以下、樹脂Aと称する場合もある。)を得た。評価結果を表1に示す。
そして、スチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体((商品名)D-1161、クレイトン社製;以下SISと記す。)100重量部に対して、得られた樹脂A100重量部、ナフテン系プロセスオイル((商品名)ダイアナ プロセスオイル NS-100、出光興産社製)50重量部、酸化防止剤((商品名)イルガノックス 1010、チバスペシャルティケミカルズ社製)2重量部を160℃、窒素置換した攪拌翼型混練器に投入し、粘着性組成物を得た。この粘着剤組成物の色調を観察し、その結果を表2に示す。
約20分攪拌後、ホットメルトアプリケーターを用いて、得られた粘着性組成物をホットプレート上160℃の厚さ25μmのポリエステルフィルムに塗工し、厚さ35μmの粘着シートを作成し、そのシートのタック(初期接着力)、粘着力および保持力を測定した。その結果を表2に示す。
得られた粘着性組成物は色調が良好でかつ、バランスの優れたタック、粘着力及び保持力を示した。
実施例2~5
イソプレン及びDCPDの配合量(配合割合)を表1に示す通りとした以外は、実施例1と同様の方法により、イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂(以下、樹脂B~Eと称する場合もある。)を得た。評価結果を表1に示す。
そして、樹脂Aの代わりに、樹脂B~Eを用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着性組成物を調製し、評価を行った。その結果を表2に示す。
得られた粘着性組成物は色調が良好でかつ、バランスの優れたタック、粘着力及び保持力を示した。
比較例1
イソプレン68g、DCPD132g(イソプレン;DCPD=34重量%;66重量%)の代わりに、イソプレン23g、DCPD224g(イソプレン;DCPD=9重量%;91重量%)とした以外は、実施例1と同様の方法により、イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂(以下、樹脂Fと称する場合もある。)を得た。評価結果を表1に示す。
そして、樹脂Aの代わりに、樹脂Fを用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着性組成物を調製し、評価を行った。その結果を表3に示す。
得られた組成物は、DCPD成分の比率が多い樹脂Fを用いたため、暗色を呈しており、タックに劣るものであった。
比較例2
イソプレン68g、DCPD132g(イソプレン;DCPD=34重量%;66重量%)の代わりに、イソプレン163g、DCPD66g(イソプレン;DCPD=71重量%;29重量%)とした以外は、実施例1と同様の方法により、イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂(以下、樹脂Gと称する場合もある。)を得た。評価結果を表1に示す。
そして、樹脂Aの代わりに、樹脂Gを用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着性組成物を調製し、評価を行った。その結果を表3に示す。
得られた組成物は、イソプレン成分割合が多い樹脂Gを用いたため、保持力に劣るものであった。
本発明によれば、新規なイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂を提供し、該イソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂は、色調が良好でかつタック、粘着力、保持性のバランスに優れた粘着性組成物を提供するものであり、産業上にも非常に有用である。

Claims (6)

  1. プロトン核磁気共鳴スペクトル測定装置により測定したイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂のイソプレン成分/ジシクロペンタジエン成分比率(モル比)が10/90~80/20の範囲であり、標準ポリスチレンを標準物質とし、JIS K-0124(1994年)に準拠し、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフにより測定した分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が2.0~5.0、重量平均分子量が2000~5000のイソプレンとジシクロペンタジエンの二元共重合体であることを特徴とするイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂。
  2. JIS K-2531(1960)(環球法)に準拠し測定した軟化点が60~140℃であることを特徴とする請求項1に記載のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂。
  3. 50重量%トルエン溶液として、ASTM D-1544-63Tに準拠し測定したガードナー色相が1~5であることを特徴とする請求項1又は2に記載のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂。
  4. 20~80℃の重合温度で、重合触媒として三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、その錯体からなる群より選択される重合触媒の存在下、イソプレン及びジシクロペンタジエンの重合を行うことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂の製造方法。
  5. 請求項1~に記載のイソプレン-ジシクロペンタジエン共重合樹脂、熱可塑性エラストマー及びプロセスオイルを含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
  6. 熱可塑性エラストマーが、スチレン-イソプレン-スチレン型ブロック共重合体であり、粘着性樹脂組成物であることを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物。
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