JP7443103B2 - セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法、セラミックグリーンシート積層体の作製方法、およびセラミックグリーンシート積層体 - Google Patents

セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法、セラミックグリーンシート積層体の作製方法、およびセラミックグリーンシート積層体 Download PDF

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Description

本発明は、セラミックグリーンシート積層体の層間における導通に関する。
複数のセラミックグリーンシートを積層接着してなる積層体を焼成することにより製造されるセラミックデバイスにおける、厚み方向の導通経路(例えば、層間の導通や、表裏面間の導通など)の形成手法として、焼成前のグリーンシート積層体にスルーホールを設け、該スルーホールの壁面に導体(例えば導電性ペースト)を付着させたり内部に導体を充填したりする手法が、広く知られている(例えば、特許文献1ないし特許文献5参照)。
特許文献1ないし特許文献5に開示されたガスセンサのセンサ素子においては、スルーホールに導電性ペーストが付着させられたグリーンシート積層体が焼成されることで、酸素イオン伝導性の固体電解質セラミックスからなる素子の内部においてヒータに接続されたヒータリードと、素子外面に設けられた端子電極とが、スルーホール内の導体にて導通されている。
特開2016-136144号公報 特許第4413362号公報 特許第4421756号公報 特許第4936136号公報 特許第4217621号公報
セラミックデバイスの製造に上述の手法が適用される場合、グリーンシート同士は、一方に接着剤を塗布したうえで積層され、さらに所定の温度および圧力にて加温・加圧されることで、接着される。そして、これにより得られる積層体の所定位置に導通のためのスルーホールが形成され、該スルーホールに導電性ペーストを付着あるいは充填することによって導通部が形成される。あるいは、導通部の形成に先立ってスルーホールの壁面に絶縁層が形成され、係る絶縁層が形成されたスルーホールに導通部が形成されるという場合もある。こうした態様は、例えば特許文献1ないし特許文献5に開示されているセンサ素子の製造にも、適用可能なものである。
積層体内の接着剤には積層接着時に加えられた圧力に起因した内在応力が存在するが、スルーホールの形成箇所においては係る内在応力が局所的に開放あるいは緩和される。すると、スルーホールの壁面において接着剤がシート間からはみ出してしまうことがある。
係るはみ出しの状態のまま、絶縁層や導通部を形成しようとすると、はみ出した接着剤が絶縁層や導通部と接触したり、さらには、絶縁層や導通部を突き抜けてしまうことがある。
それらは、最終的に得られるセラミックデバイスにおいて導通部に断線を生じさせたり、リークを生じさせたりする要因となるため、好ましくない。
また、セラミックデバイスの製造プロセスの異なる態様として、あらかじめ上述のような手順にてスルーホールさらには導通部を設けた中間積層体を作製したうえで、該中間積層体にセラミックグリーンシート(以下、追加積層グリーンシート)を積層接着し、より厚みの大きな積層体を形成する、という態様がある。例えば、中間積層体にのみスルーホールを用いた導通が必要であり、他の部分については、そのような導通が不要な場合が、これに該当する。
係るプロセスが採用される場合、追加積層グリーンシートを中間積層体に積層し接着させる際に、中間積層体が所定の温度および圧力に加温・加圧されることになる。たとえ中間積層体の作製時には接着剤のはみ出しが生じていなかったとしても、この追加積層グリーンシートの接着時の加圧が原因となって、中間積層体のシート間から接着剤がスルーホールにむけてはみ出し、導通部と接触したり、さらには、導通部を突き抜けてしまうことがある。これらについてもやはり、最終的に得られるセラミックデバイスにおいて導通部に断線を生じさせたり、リークを生じさせたりする要因となるため、好ましくない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、セラミックグリーンシート積層体においてスルーホールを用いた導通の確実性を確保する技術、および、係る導通の確実性が確保されてなるセラミックグリーンシート積層体を実現することを、目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、セラミックグリーンシート積層体の層間に導通部を形成する方法であって、平面視で同一の形状を有し、かつ、あらかじめ同一の位置にスルーホール形成予定領域が定められてなる、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとを用意する準備工程と、前記第1のグリーンシートの表面のあらかじめ定められた塗布対象領域に、粘度が10Pa・s~30Pa・sである接着剤を塗布する第1の塗布工程と、前記第1のグリーンシートの前記表面であって前記接着剤の前記塗布対象領域に囲繞された塞止剤塗布対象領域に、前記接着剤の粘度の1.5倍~5倍の粘度の塞止剤を塗布する、第2の塗布工程と、前記接着剤と前記塞止剤とが塗布された前記第1のグリーンシートの前記表面に、それぞれの前記スルーホール形成予定領域が上下方向において一致するように前記第2のグリーンシートを重ね合わせ、所定の温度および所定の圧力のもとで接着積層させる、接着積層工程と、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートの前記スルーホール形成予定領域を貫通するスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、前記スルーホールの壁面に絶縁体層を形成する絶縁体層形成工程と、前記絶縁体層の上に導通材層を形成する導通材層形成工程と、を備えることを特徴とする。


本発明の第2の態様は、第1の態様に係るセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、前記第2の塗布工程においては、前記塞止剤が0.1mm~0.6mmの幅を有するように、前記スルーホール形成予定領域の外周に塗布される、ことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に係るセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、前記接着剤および前記塞止剤が、前記第1のグリーンシートおよび前記第2のグリーンシートと同じセラミック成分を含有する、ことを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1ないし第3の態様のいずれかに係るセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、前記接着積層工程における前記所定の温度が60℃~120℃であり、前記所定の圧力が40kgf/cm~140kgf/cmである、ことを特徴とする。
本発明の第5の態様は、セラミックグリーンシート積層体の作製方法であって、第1ないし第4の態様のいずれかに係る層間導通部形成方法によって前記導通材層が形成されてなる前記セラミックグリーンシート積層体に対しさらにセラミックグリーンシートを接着積層させる追加積層工程、を備えることを特徴とする。
本発明の第6の態様は、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートが接着積層されてなるセラミックグリーンシート積層体であって、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを貫通するスルーホールと、前記スルーホールの壁面に形成されてなる絶縁体層と、前記絶縁体層の上に形成されてなる導通材層と、を備え、前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートの間においては、前記スルーホールの外周位置に塞止剤が介在し、前記スルーホールと前記塞止剤を除く領域に接着剤が介在し、前記接着剤の粘度が10Pa・s~30Pa・sであり、前記塞止剤の粘度が前記接着剤の粘度の1.5倍~5倍である、ことを特徴とする。
本発明の第7の態様は、第6の態様に係るセラミックグリーンシート積層体であって、前記塞止剤が0.1mm~0.6mmの幅にて、前記スルーホールの外周に位置する、ことを特徴とする。
本発明の第8の態様は、第6または第7の態様に係るセラミックグリーンシート積層体であって、前記接着剤および前記塞止剤が、前記第1のグリーンシートおよび前記第2のグリーンシートと同じセラミック成分を含有する、ことを特徴とする。
本発明の第9の態様は、セラミックグリーンシート積層体であって、第6ないし第8の態様のいずれかに係るセラミックグリーンシート積層体に対しさらにセラミックグリーンシートが接着積層されてなる、ことを特徴とする。
本発明の第1ないし第9の態様によれば、スルーホール形成後さらには絶縁体層や導通材層を形成後のグリーンシート積層体における、接着剤のスルーホール壁面からの突出が、好適に抑止される。これにより、当該グリーンシート積層体を用いて作製されるセラミックデバイスにおいて、係る突出に起因した断線やリークが生じることが、好適に抑制される。
特に、第5および第9の態様によれば、追加積層の際に再び加熱および加圧がされる場合であっても、接着剤のスルーホール壁面からの突出が、好適に抑止される。
セラミックグリーンシート積層体の作製および当該積層体における表裏面間の導通確保のための処理手順を示す図である。 第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2の平面図および断面図である。 第1のグリーンシート1に接着剤3が塗布された後の様子を示す平面図およびA1-A2断面図である。 第1のグリーンシート1に塞止剤4が塗布された後の様子を示す平面図およびA1-A2断面図である。 第1のグリーンシート1の上に、第2のグリーンシート2を重ねようとする際の様子を示す断面図である。 加熱加圧積層の様子を示す断面図である。 スルーホール形成後のグリーンシート積層体10の様子を示す断面図である。 絶縁体層5と導通材層6とが形成された後の様子を示す断面図である。 表裏面間における導通が確保されたグリーンシート積層体10に対してさらに、グリーンシート追加積層される場合の様子を示す断面図である。 塞止剤4の塗布を行うことなく作製したグリーンシート積層体10αの断面図である。 グリーンシート積層体10αの部分E1の拡大図である。 突出部3pが形成された状態のスルーホールTH1に絶縁体層5が形成されたときの様子を例示する拡大図である。 図12に示した絶縁体層5の上に導通材層6が形成されたときの様子を例示する拡大図である。 図10に示したグリーンシート積層体10αのうえに、さらにグリーンシートが追加積層される場合の様子を示す断面図である。 追加積層の際のグリーンシート積層体10αの部分E2の拡大図である。 ガスセンサ素子100の構成を概略的に示す図である。
<グリーンシート積層体の作製およびスルーホールによる導通確保の手順>
図1は、本実施の形態において行う、セラミックグリーンシート積層体の作製および当該積層体における表裏面間の導通確保のための処理手順を示す図である。
本実施の形態において、セラミックグリーンシートとは、セラミックスの粉末をバインダー、溶剤、可塑剤などの所定の有機材料と混合したスラリーを、例えばドクターブレードなどの公知のシート成形手法にて、所定の厚みのシート状に成形し、適宜乾燥させたものである。具体的な成分や組成比については、セラミックグリーンシート積層体に対しさらに所定の後工程を施すことで最終的に得られるセラミックデバイスの機能や用途に応じて、あるいは後工程における処理内容などに応じて、適宜に選択され定められてよい。
また、セラミックグリーンシート積層体とは、複数枚のセラミックグリーンシートを接着積層したものである。
なお、本実施の形態においては、セラミックグリーンシートを単にグリーンシートあるいはシートと称し、セラミックグリーンシート積層体を、グリーンシート積層体や、シート積層体、あるいは単に積層体などとも称することがある。
また、図1に示す手順においては、説明の簡単のため、2枚のグリーンシートにて積層体を構成する場合を対象とする。
まず、積層対象である第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2が用意される(ステップS1)。図2は、第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2の平面図(表面図)および断面図(より詳細には前者のA1-A2断面図および後者のB1-B2断面図)である。
第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2は、同一の材料にて平面視同一の形状(図2においては矩形状)をなすように作製されてなるものである。なお、図2においては両シートの厚みが略同一であるように図示がなされているが、両シートの厚みについては相異なっていてもよい。
第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2には、それぞれに、2箇所のスルーホール形成予定領域が定められてなる。スルーホール形成予定領域は、将来的に打ち抜かれてスルーホールとなる領域であり、平面視円形状でかつ厚み方向に反対面にまで延在している。スルーホール形成予定領域の直径(つまりはスルーホールの直径)は、0.3mm~0.7mm程度であればよいが、具体的な値は、最終的に形成される導通部に求められる導通能(例えば抵抗、最大電流密度など)や強度などを勘案して適宜に定められてよい。なお、予定領域の数(つまりは、最終的に得られる積層体におけるスルーホールの数)はあくまで例示である。
より詳細には、第1のグリーンシート1にはスルーホール予定領域TH1a、TH1bが設定されており、第2のグリーンシート2にはスルーホール形成予定領域TH2a、TH2bが設定されている。第1のグリーンシート1の面内におけるスルーホール形成予定領域TH1aの設定位置と、第2のグリーンシート2の面内におけるスルーホール形成予定領域TH2aの設定位置とは相対的に同じであり、同様に、第1のグリーンシート1の面内におけるスルーホール形成予定領域TH1bの設定位置と、第2のグリーンシート2の面内におけるスルーホール形成予定領域TH2bの設定位置も相対的に同じである。
また、第1のグリーンシート1の表面においては、スルーホール形成予定領域TH1a、TH1bのそれぞれの外周に隣接する環状の塞止領域REa、REbが設定されてなる。塞止領域REa、REbは、0.1mm~0.6mmの幅を有するように設定される。
2枚のグリーンシートが用意されると、第1のグリーンシート1の表面の塗布対象領域に、接着剤3が塗布される(ステップS2)。図3は、第1のグリーンシート1に接着剤3が塗布された後の様子を示す平面図およびA1-A2断面図である。
第1のグリーンシート1における接着剤3の塗布対象領域は、スルーホール形成予定領域TH1a、TH1bと塞止領域REa、REbを除く表面の略全面である。接着剤3は、5μm~20μm程度の厚みに塗布される。係る接着剤3の塗布には、スクリーン印刷などの公知の手法を適宜に適用可能である。
接着剤3は、第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2の構成材料と同じセラミック粉末と、所定の有機材料とを混合し、ペースト状としたものである。接着剤3は、10Pa・s~30Pa・sの粘度を有するのが好適である。接着剤3は、グリーンシート積層体の形成に際しグリーンシート同士を接着させる機能を果たすが、これに加えて、後工程においてグリーンシート積層体が焼成される際には、有機材料成分が揮発する一方でグリーンシート内のセラミック粉末と接着剤3内のセラミック粉末との焼結が進行し、最終的に一のセラミックス焼結体が得られる。
接着剤3の塗布がなされると、続いて、塞止剤4の塗布対象領域である第1のグリーンシート1の表面のスルーホール形成予定領域TH1a、TH1bと塞止領域REa、REbとに、塞止剤4が塗布される(ステップS3)。図4は、第1のグリーンシート1に塞止剤4が塗布された後の様子を示す平面図およびA1-A2断面図である。なお、塗布対象領域に対する塞止剤4の塗布は、換言すれば、接着剤3の塗布対象領域にて囲繞されている円形の領域に塞止剤4を塗布するということでもある。
塞止剤4は、接着剤3と同様、第1のグリーンシート1および第2のグリーンシート2の構成材料と同じセラミック粉末と、所定の有機材料とを混合し、ペースト状としたものである。それゆえ、塞止剤4も接着剤3と同様、接着効果を有する。接着剤3のセラミック粉末がジルコニアなどの固体電解質の粉末である場合には、アルミナ等の絶縁性の材料が混合されていてもよい。ただし、塞止剤4は、セラミック粉末と有機材料との量比を調整することで、接着剤3の1.5倍~5倍の粘度を有するように作製されてなる。
塞止剤4の塗布も、接着剤3と同様、スクリーン印刷などの公知の適宜の手法にて行える。また、その塗布厚も、接着剤3の塗布厚と同程度とされる。なお、接着剤3の塗布と塞止剤4の塗布の順序は、入れ替わっていてもよい。
以上のように第1のグリーンシート1に接着剤3および塞止剤4が塗布されると、続いて、第1のグリーンシート1の上に、第2のグリーンシート2が重ねられ、所定の温度にて加熱しつつ所定の圧力を印加することで両者を接着積層する、加熱加圧積層が行われる(ステップS4)。図5は、第1のグリーンシート1の上に、第2のグリーンシート2を重ねようとする際の様子を示す断面図であり、図6は、加熱加圧積層の様子を示す断面図である。
具体的にはまず、第2のグリーンシート2が、図5において矢印AR1にて示すように、第1のグリーンシート1の接着剤3および塞止剤4が形成された面上に重ねられる。その際には、第1のグリーンシート1のスルーホール形成予定領域TH1a、TH1bがそれぞれ、第2のグリーンシート2のスルーホール形成予定領域TH2a、TH2bと上下方向において一致するように、両グリーンシートが配置される。そして、図6に示すように、両者が重ねられることで、第1のグリーンシート1上に塗布されてなる接着剤3および塞止剤4が第2のグリーンシート2の裏面に接触した状態が得られると、両グリーンシートは60℃~120℃程度の所定の温度に加熱されつつ、矢印AR2にて示すように、上下から40kgf/cm~140kgf/cm程度の所定の圧力にて加圧される。これにより、グリーンシート積層体10が得られる。加熱加圧積層後の接着剤3および塞止剤4の厚みは7μm~17μm程度である。加熱加圧積層には、油圧プレスなどの公知の手法が適用可能である。
また、実際のデバイス作製に際しては、あらかじめ第1のグリーンシート1や第2のグリーンシート2の表裏面に、所定の電極パターンや配線パターン、ヒータパターンなどが印刷等によって形成されてなることがある。
グリーンシート積層体10が得られると、続いて、スルーホールが形成される(ステップS5)。図7は、スルーホール形成後のグリーンシート積層体10の様子を示す断面図である。具体的には、図7に示す場合においては、スルーホール形成予定領域TH1a、TH2aの位置にスルーホールTH1が形成され、スルーホール形成予定領域TH1b、TH2bの位置にスルーホールTH2が形成されている。
これらスルーホールTH1、TH2の形成は、公知の打ち抜き(パンチング)装置を用いて行うことが出来る。
なお、あらかじめ第1のグリーンシート1と第2のグリーンシート2のそれぞれのスルーホール形成予定領域を打ち抜いた後に、両者を接着積層する態様であってもよい。ただし、その場合、内向き部分の位置ずれが生じないよう、両グリーンシートが正確に位置決めされる必要がある。
本実施の形態においては上述のように、スルーホールTH1、TH2の形成に先立って、第1のグリーンシート1の表面の、スルーホール形成予定領域TH1a、TH1b、TH2a、およびTH2bの外周に設定された塞止領域REa、REbに、塞止剤4が塗布されていることから、形成されたスルーホールTH1、TH2のそれぞれの壁面W1、W2においては、塞止剤4が第1のグリーンシート1と第2のグリーンシート2の間にわずかな幅で露出することはあるものの、接着剤3は露出しないようになっている。換言すれば、接着剤3は塞止剤4によってスルーホールTH1、TH2との間で塞き止められている。
また、グリーンシート積層体10を得るための第1のグリーンシート1と第2のグリーンシート2との接着積層は、両者の間に接着剤3および塞止剤4を介在させた状態で加熱加圧積層を行うことによりなされることから、グリーンシート積層体10においては接着剤3および塞止剤4に内在応力が作用した状態となっている。スルーホールTH1、TH2が形成されることで係る応力が解放されるが、塞止剤4は粘度が高いので、壁面W1、W2にてわずかに露出していたとしても、応力解放に伴いスルーホールTH1、TH2内にはみ出すようなことは事実上起こらない。
スルーホールTH1、TH2が形成されると、続いて、スルーホールの壁面W1、W2に、絶縁体層5が形成される(ステップS6)。続いて、係る絶縁体層5の上に、導通材層(導通部)6が形成される(ステップS7)。図8は、これら絶縁体層5と導通材層6とが形成された後の様子を示す断面図である。
より詳細には、図8に示すように、絶縁体層5は、グリーンシート積層体10の表裏面(より具体的には、第2のグリーンシート2の表面と第1のグリーンシート1の裏面)の、スルーホール近傍の所定範囲にまで延在させて形成される。そして、導通材層6も、係る絶縁体層5の延在部分の上にまで形成される。
絶縁体層5は、絶縁性のセラミック粉末(例えばアルミナ)と有機材料からなる絶縁体ペーストを壁面W1、W2に付着させることによって形成されるのが好適な一例である。係る絶縁体ペーストの付着は例えば、当該ペーストをスルーホールTH1、TH2に充填した後、真空引きにより不要なペーストを除去し、乾燥させること等により実現可能である。
また、導通材層6は、導体金属の粉末(例えば、Pt、Au、Ag、Cuなど)と有機材料とからなる導通材ペースト(導体ペースト)を、絶縁体層5を形成後のスルーホールTH1、TH2に充填した後、真空引きにより不要なペーストを除去し、乾燥させること等により実現可能である。
なお、図8においては導通材層6の形成後もスルーホールTH1、TH2は貫通しているが、最終的に得られるセラミックデバイスにおいて求められる導通性能によっては、導通材層6はスルーホールTH1、TH2に充填されたままの状態とされていてもよい。
以上の手順により、グリーンシート積層体10の作製と、その表裏面間における導通の確保とが実現される。
図9は、このようにして表裏面間における導通が確保されたグリーンシート積層体10に対してさらに、グリーンシートが接着積層(追加積層)される場合の様子を示す断面図である。
セラミックデバイスの種類によっては、その一部についてのみスルーホールの形成が必要とされることがある。そのような場合、図9において矢印AR3にて示すように、上述した手順にて作製されたグリーンシート積層体10に対してさらに、接着剤ADを塗布したグリーンシートGSが接着積層される。
係る接着積層も、加熱加圧積層によりなされるため、すでに接着積層済みの先行積層体であるグリーンシート積層体10に対しても再び圧力が作用し得るが、その際に塞止剤4がスルーホールTH1、TH2内にはみ出すようなこともない。
<塞止剤塗布の作用効果>
次に、グリーンシート積層体10の作製に際し、スルーホール形成予定領域の外周に設定した塞止領域に塞止剤4を塗布することの効果について、より具体的に説明する。
図10は、図8に示したグリーンシート積層体10との比較のために示す、塞止剤4の塗布を行うことなく作製したグリーンシート積層体10αの断面図である。また、図11は、係るグリーンシート積層体10αの部分E1の拡大図である。
グリーンシート積層体10αは、その作製に用いた第1のグリーンシート1に塞止領域REa、REbを設定せず、当該領域の範囲にまで接着剤3を塗布して、第2のグリーンシート2との接着積層を行うようにしたほかは、グリーンシート積層体10と同様の手順にて、導通材層6の形成を行ったものである。
接着剤3は塞止剤4に比して粘度が低いこと、および、塞止剤4による塞き止め効果が得られないことから、グリーンシート積層体10αにスルーホールTH1、TH2を形成した場合、接着剤3は、第1のグリーンシート1と第2のグリーンシート2の間にて露出するに留まらず、スルーホール形成に伴う内在応力の解放の結果として、図11において矢印AR4にて示すように、壁面W1から突出し、突出部3pを形成することがある。なお、以降においては、壁面W1のみを説明の対象とするが、同様の事象は壁面W2においても起こり得る。
図12は、突出部3pが形成された状態のスルーホールTH1に絶縁体層5が形成されたときの様子を例示する拡大図である。さらに、図13は、図12に示した絶縁体層5の上に導通材層6が形成されたときの様子を例示する拡大図である。
図12(a)に示す場合のように、突出部3pの壁面W1からの突出の程度が相対的に軽微な場合、絶縁体層5は突出部3pに倣うように形成され、絶縁体層5のうち突出部3pを覆う部分が、突出部5pとなることがある。そして、このような形態にて絶縁体層5が形成されてなる状況で、導通材層6の形成プロセスが実行された場合、図13(a)に示すように、突出部5pのところに導通材層6が形成されず、導通材層6が部分6aと部分6bとに分断されてしまうようなことが起こり得る。
一方、図12(b)に示す場合のように、突出部3pの壁面W1からの突出の程度が相対的に顕著な場合には、絶縁体層5が突出部3pのところにおいて形成されず、絶縁体層5が部分5aと部分5bとに分断され、その間から突出部3pが絶縁体層5から露出してしまうことがある。このような形態にて絶縁体層5が形成されてなる状況で、導通材層6の形成プロセスが実行された場合、図13(b)に示すように、導通材層6が接着剤3の突出部3pと直接に接触する態様にて形成されることが起こり得る。
図13に示したような状況が生じたグリーンシート積層体10αがセラミックデバイスの作製に供された場合、セラミックデバイスにおいて、電流経路における断線やリークが生じるおそれがある。
これに対し、本実施の形態においては上述のように、グリーンシート積層体10の作製に際し、スルーホール形成予定領域の外周に設けた塞止領域REa、REbに接着剤よりも高粘度の塞止剤4を塗布することにより、接着剤3を塞止剤4にて塞き止め、スルーホールTH1、TH2の壁面W1、W2に粘度の低い接着剤3が露出しないようにしているので、絶縁体層5や導通材層6の形成に先立ち壁面W1、W2から接着剤3さらには塞止剤4自体の突出が生じることはない。それゆえ、グリーンシート積層体10を用いて最終的に作製されるセラミックデバイスにおいては、係る突出に起因にした断線やリークが生じることが、好適に抑制されてなる。
また、図14は、図9の場合と同様、図10に示したグリーンシート積層体10αのうえに、さらにグリーンシートが接着積層(追加積層)される場合の様子を示す断面図である。さらに、図15は、係る追加積層の際のグリーンシート積層体10αの部分E2の拡大図である。
図9の場合と同様、矢印AR5にて示すそのようなグリーンシートGSの追加積層も加熱加圧積層によりなされるため、すでに接着積層済みの先行積層体であるグリーンシート積層体10αに対しても再び圧力が作用し得る。この場合、たとえグリーンシート積層体10αにおけるスルーホールTH1、TH2の形成時に接着剤3の壁面W1、W2からの突出が生じていなかったとしても、図15に示すように、追加積層時の圧力印加に伴い、接着剤3がすでに形成されてなる絶縁体層5やさらには導通材層6に向けて突出することがある。
接着剤3の突出の程度が相対的に軽微な場合、突出部3pは絶縁体層5の形成範囲に留まるが、場合によっては、図15(a)において矢印AR6にて示すように、導通材層6と接触する程度にまで突出部3pが突出することも起こり得る。
一方、接着剤3の突出の程度が相対的に顕著な場合、突出部3pは導通材層6の形成範囲にまで到達することもあり得る。場合によっては、図15(b)において矢印AR7にて示すように、導通材層6を貫通する程度にまで突出部3pが突出することも起こり得る。
これに対し、本実施の形態においては上述のように、接着剤3よりも粘度の高い塞止剤4にて接着剤3を塞き止めているので、追加積層がなされる場合であっても、接着剤3の突出が好適に抑止されてなる。また、塞止剤4自体が突出することもない。これにより、追加積層後の積層体を用いて最終的に得られるセラミックデバイスにおいて、接着剤の突出に起因にした断線やリークが生じることが、好適に抑制される。
以上、説明したように、本実施の形態においては、スルーホールによる導通確保を伴うグリーンシート積層体を作製するべく、グリーンシート同士を接着するに際して、接着剤の塗布対象とされるグリーンシートの表面におけるスルーホール形成予定領域の外周に塞止領域を設定し、該塞止領域に接着剤よりも粘度の高い塞止剤を配置することにより、スルーホール形成後さらには絶縁体層や導通材層を形成後のグリーンシート積層体における、接着剤のスルーホール壁面からの突出を、係る塞止剤にて好適に抑止することが出来る。これにより、当該グリーンシート積層体を用いて作製されるセラミックデバイスにおいて、係る突出に起因した断線やリークが生じることが、好適に抑制される。
<適用例>
上述した塞止剤の塗布による接着剤の突出の抑止という手法は、スルーホールによる導通経路の形成を伴う種々のグリーンシート積層体に適用できるものである。換言すれば、グリーンシート積層体を用いて作製され、かつ、スルーホールを備える様々なセラミックデバイスの製造プロセスに、適用が可能である。
図16は、そのようなセラミックデバイスの一例である、ガスセンサ素子100の構成を概略的に示す図である。より具体的には、ガスセンサ素子100の長手方向に沿った垂直断面図である。ガスセンサ素子100は、NOxの濃度を測定する限界電流型のガスセンサにおいて、NOxの検知を担う、センサ素子である。
ガスセンサ素子100は、それぞれが酸素イオン伝導性固体電解質であるジルコニア(ZrO)からなる(例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などからなる)、第1基板層101と、第2基板層102と、第3基板層103と、第1固体電解質層104と、スペーサ層105と、第2固体電解質層106、第3固体電解質層7との7つの固体電解質層が、図面視で下側からこの順に積層された構造を有する、平板状の(長尺板状の)素子である。また、これら7つの層を形成する固体電解質は緻密な気密のものである。なお、以降においては、図16におけるこれら7つの層のそれぞれの上側の面を単に上面、下側の面を単に下面と称することがある。
ガスセンサ素子100の一先端部であって、第2固体電解質層106の下面と第1固体電解質層104の上面との間には、ガス導入口110と、第1拡散律速部111と、緩衝空間112と、第2拡散律速部113と、第1内部空所120と、第3拡散律速部130と、第2内部空所140と、第4拡散律速部145と、第3内部空所160とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
第1拡散律速部111と、第2拡散律速部113と、第3拡散律速部130と、第4拡散律速部145とはいずれも、1本もしくは2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、ガス導入口110から第3内部空所160に至る部位をガス流通部とも称する。
ガス導入口110と、緩衝空間112と、第1内部空所120と、第2内部空所140と、第3内部空所160とはそれぞれ、スペーサ層105内に設けられた内部空間である。なお、緩衝空間112は、排気圧の脈動がガスセンサ素子100における測定に影響を与えないようにするために設けられてなる。
第1内部空所120には内側ポンプ電極122(122a、122b)が面している。内側ポンプ電極122aは第2固体電解質層106の下面に形成されており、内側ポンプ電極122bは第1固体電解質層104の上面に形成されている。また、第2固体電解質層106の上面(ガスセンサ素子100の一方主面)であって、第2固体電解質層106を挟んで内側ポンプ電極122と対向する位置には、外部空間に露出する態様にて外側(空所外)ポンプ電極123が設けられてなる。
第2内部空所140は、第3拡散律速部130を通じて導入された被測定ガスの酸素濃度(酸素分圧)をさらに調整するための空間として設けられている。
第2内部空所140には、あらかじめ第1内部空所120において酸素濃度(酸素分圧)が調整された被測定ガスが、第3拡散律速部130を通じて導入される。
第2内部空所140には補助ポンプ電極151(151a、151b)が面している。補助ポンプ電極151aは第2固体電解質層106の下面に形成されており、補助ポンプ電極151bは第1固体電解質層104の上面に形成されている。
第2内部空所140において酸素濃度(酸素分圧)が調整された被測定ガスは、第4拡散律速部145を通じて第3内部空所160に導入される。
第3内部空所160には測定電極144が面している。測定電極144は、第3内部空所160内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。
さらに、第3基板層103の上面と第1固体電解質層104の下面との間には基準電極142が設けられており、その周囲には、大気導入層148が設けられている。
大気導入層148は、多孔質アルミナからなる層であって、基準電極142を被覆しており、かつ、素子後端部(ガス導入口110とは反対側の端部)にまで延設されてなる。大気導入層148には、基準ガスたる大気が導入される。
ガスセンサ素子100は、さらに、基体部を構成する固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、ガスセンサ素子100を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部170を備えている。
ヒータ部170においては、第1基板層101の下面に端子電極171が設けられている。また、第2基板層102と第3基板層103との間には、ヒータエレメント(抵抗発熱体)172およびこれに接続されたヒータリード172aが設けられている。さらに、ヒータリード172aは、第1基板層101と第2基板層102とを貫通するスルーホール173内に形成されたスルーホール導通部176にて、端子電極171と接続されている。なお、ヒータエレメント172およびヒータリード172aは、絶縁体層174にて被覆されており、スルーホール導通部176と、第1基板層101および第2基板層102との間にも、絶縁体層175が設けられてなる。
係るヒータ部170においては、ガスセンサ素子100の外部に備わるヒータ電源から、通電経路である端子電極171、スルーホール導通部176、およびヒータリード172aを通じて給電することより、ヒータエレメント172を発熱させることで、ガスセンサ素子100の各部を所定の温度に加熱、保温することができるようになっている。
以上に加えて、ガス導入口110が備わるガスセンサ素子100の一先端部側の所定範囲には、当該ガスセンサ素子100以上する多孔質の先端保護層180が備わっている。先端保護層180は、ガスセンサ素子100を被毒物質の付着や被水から守る役割を果たす。
以上のような構成を有するガスセンサ素子100は、ヒータ部170にて所定の素子駆動温度に加熱された状態で使用される。まず、ガス導入口110を通じて外部空間から取り込まれた被測定ガスが、第1拡散律速部111、第2拡散律速部113、第3拡散律速部130、および、第4拡散律速部145により適宜に拡散抵抗を付与されつつ、第1内部空所120、第2内部空所140、さらには第3内部空所160へと順次に導入される。
その際には、外側ポンプ電極123と内側ポンプ電極122および補助ポンプ電極151との間に所定の電圧が印加されることによって被測定ガスに含まれる酸素が汲み出され、酸素分圧がNOxの測定に実質的に影響がない程度(例えば0.0001ppm~1ppm)にまで十分に低められた被測定ガスが、最終的に測定電極144に到達する。測定電極144においては、到達した被測定ガス中のNOxが還元されることによって、酸素が発生する。係る酸素は、外側ポンプ電極123と測定電極144との間に所定の電圧が印加されることで汲み出されるが、係る汲み出しの際に流れる電流は、被測定ガス中のNOxの濃度と一定の関数関係を有しているので、係る関数関係を利用して、NOx濃度を求めることが可能となっている。なお、各部からの酸素の汲み出しは、基準電極142と内側ポンプ電極122、補助ポンプ電極151または測定電極144との電位差に応じて行われる。
上述した構成を有するガスセンサ素子100は概略、各層に対応する、ジルコニア粉末を含んだセラミックグリーンシートに、所定の加工および回路パターンの印刷などを行ったうえで、それらを接着積層(加熱加圧積層)し、さらに、焼成して一体化させることによって作製することが可能である。
そしてその際、スルーホール173が貫通してなる第1基板層101と第2基板層102とに対応したグリーンシートの積層と、スルーホール173さらには絶縁体層175およびスルーホール導通部176の形成に、図1に示した手順を適用することが出来る。これにより、ガスセンサ素子100においても、スルーホールに対する接着剤の突出に起因した断線やリークの発生が、好適に抑制される。
なお、最終的にヒータエレメント172やヒータリード172aや絶縁体層174となるパターンの形成は、当該手順の適用により得られたグリーンシート積層体に対し、行うことが出来る。
また、その他の層を構成するグリーンシートの接着積層についても、各電極等のパターンを形成したうえで、図9に示したような態様にて、行うことが可能である。
1 第1のグリーンシート
2 第2のグリーンシート
3、AD 接着剤
3p (接着剤の)突出部
4 塞止剤
5 絶縁体層
5p (絶縁体層の)突出部
6 導通材層
10、10α グリーンシート積層体
100 ガスセンサ素子
170 ヒータ部
171 端子電極
172 ヒータエレメント
172a ヒータリード
173 スルーホール
174 絶縁体層
175 絶縁体層
176 スルーホール導通部
GS グリーンシート
REa、REb 塞止領域
TH1、TH2 スルーホール
TH1a、TH1b、TH2a、TH2b スルーホール形成予定領域
W1、W2 (スルーホールの)壁面

Claims (9)

  1. セラミックグリーンシート積層体の層間に導通部を形成する方法であって、
    平面視で同一の形状を有し、かつ、あらかじめ同一の位置にスルーホール形成予定領域が定められてなる、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとを用意する準備工程と、
    前記第1のグリーンシートの表面のあらかじめ定められた塗布対象領域に、粘度が10Pa・s~30Pa・sである接着剤を塗布する第1の塗布工程と、
    前記第1のグリーンシートの前記表面であって前記接着剤の前記塗布対象領域に囲繞された塞止剤塗布対象領域に、前記接着剤の粘度の1.5倍~5倍の粘度の塞止剤を塗布する、第2の塗布工程と、
    前記接着剤と前記塞止剤とが塗布された前記第1のグリーンシートの前記表面に、それぞれの前記スルーホール形成予定領域が上下方向において一致するように前記第2のグリーンシートを重ね合わせ、所定の温度および所定の圧力のもとで接着積層させる、接着積層工程と、
    前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートの前記スルーホール形成予定領域を貫通するスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
    前記スルーホールの壁面に絶縁体層を形成する絶縁体層形成工程と、
    前記絶縁体層の上に導通材層を形成する導通材層形成工程と、
    を備えることを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法。
  2. 請求項1に記載のセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、
    前記第2の塗布工程においては、前記塞止剤が0.1mm~0.6mmの幅を有するように、前記スルーホール形成予定領域の外周に塗布される、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、
    前記接着剤および前記塞止剤が、前記第1のグリーンシートおよび前記第2のグリーンシートと同じセラミック成分を含有する、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法であって、
    前記接着積層工程における前記所定の温度が60℃~120℃であり、前記所定の圧力が40kgf/cm~140kgf/cmである、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体における層間導通部形成方法。
  5. セラミックグリーンシート積層体の作製方法であって、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の層間導通部形成方法によって前記導通材層が形成されてなる前記セラミックグリーンシート積層体に対しさらにセラミックグリーンシートを接着積層させる追加積層工程、
    を備えることを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体の作製方法。
  6. 第1のグリーンシートと第2のグリーンシートが接着積層されてなるセラミックグリーンシート積層体であって、
    前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートとを貫通するスルーホールと、
    前記スルーホールの壁面に形成されてなる絶縁体層と、
    前記絶縁体層の上に形成されてなる導通材層と、
    を備え、
    前記第1のグリーンシートと前記第2のグリーンシートの間においては、前記スルーホールの外周位置に塞止剤が介在し、前記スルーホールと前記塞止剤を除く領域に接着剤が介在し、
    前記接着剤の粘度が10Pa・s~30Pa・sであり、
    前記塞止剤の粘度が前記接着剤の粘度の1.5倍~5倍である、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体。
  7. 請求項6に記載のセラミックグリーンシート積層体であって、
    前記塞止剤が0.1mm~0.6mmの幅にて、前記スルーホールの外周に位置する、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体。
  8. 請求項6または請求項7に記載のセラミックグリーンシート積層体であって、
    前記接着剤および前記塞止剤が、前記第1のグリーンシートおよび前記第2のグリーンシートと同じセラミック成分を含有する、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体。
  9. セラミックグリーンシート積層体であって、
    請求項6ないし請求項8のいずれかに記載のセラミックグリーンシート積層体に対しさらにセラミックグリーンシートが接着積層されてなる、
    ことを特徴とする、セラミックグリーンシート積層体。
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