JP7441084B2 - ボイラ - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラに関する。
従来、工業用や商業用を含め様々な用途にボイラが広く利用されている。ボイラにおいては加熱を行うための発熱手段が設けられるが、この発熱手段の一形態として、容器内部に発熱体を設けたものが挙げられる。
また、このような発熱手段の具体的形態は種々挙げられるが、その一例として、水素吸蔵金属または水素吸蔵合金からなる複数の金属ナノ粒子が表面に形成された反応体(発熱体)を容器内部に設けたものが、発熱システムとして特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、この発熱システムにおいて、発熱に寄与する水素系ガスが容器内に供給されることで金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され、過剰熱を発することが記載されている。
なお特許文献1においても説明されているとおり、パラジウムで作製した発熱体を容器内部に設け、この容器内部に重水素ガスを供給しつつ、容器内部を加熱することによって発熱反応が生じた旨の発表がなされている。また、水素吸蔵金属または水素吸蔵合金を利用して過剰熱(入力エンタルピーより高い出力エンタルピー)を発生させる発熱現象に関し、過剰熱を発するメカニズムの詳細については各国の研究者の間で議論されており、発熱現象が発生したことが報告されている。
特許第6448074号公報 米国特許第9,182,365号明細書
容器内部に発熱体を設けた発熱手段により加熱を行うボイラにおいては、発熱体から加熱対象へ効率良く熱を伝えるためには、輻射だけではなく対流を有効に利用することが重要である。特に、発熱体の温度が低い状況下では、発熱体からの輻射熱が十分に得られない場合もあり、対流によって発熱体の熱を効率良く加熱対象へ伝えることが非常に重要となる。
本発明は上記課題に鑑み、容器内部に発熱体を設けた発熱手段により加熱を行うものであって、対流によって発熱体の熱を効率良く加熱対象へ伝えることが可能となるボイラの提供を目的とする。
本発明に係るボイラは、伝熱管と、発熱体と、内部に前記伝熱管および前記発熱体が設けられる容器と、を備えるボイラであって、前記容器は、空気よりも比熱の高いガスが外部から流通する第1空間と、前記伝熱管が設けられ前記発熱体を通過した前記ガスが流通する第2空間を有し、前記容器に前記ガスが充満された状態において前記発熱体から熱を発生させる構成とする。本構成によれば、容器内部に発熱体を設けた発熱手段により加熱を行うものであって、対流によって発熱体の熱を効率良く加熱対象へ伝えることが可能となる。
また上記構成としてより具体的には、前記容器内を一部として含む経路を前記ガスが循環する循環経路を備え、前記循環経路は、前記第1空間へ前記ガスを送入する送入経路と、前記第2空間から前記容器の外部へ前記ガスを送出させる送出経路とを備える構成としても良い。また上記構成としてより具体的には、前記発熱体は、前記伝熱管を取り囲んで配置される構成としても良い。
また上記構成としてより具体的には、前記発熱体は、多数の孔を有する筒状に形成され、前記伝熱管は、前記発熱体の軸方向へ隙間を設けて螺旋状に延びるように形成される構成としても良い。
また上記構成としてより具体的には、前記伝熱管の断面形状は、前記軸方向と直交する方向の寸法が当該軸方向の寸法よりも大きい形状である構成としても良い。なおここでの「伝熱管の断面形状」とは、伝熱管の延びる方向に直交する断面の形状を指す。
また上記構成としてより具体的には、前記ガスは水素系ガスであり、前記発熱体は、水素吸蔵金属類からなる金属ナノ粒子が表面に設けられており、前記水素系ガスが前記容器内に供給された状況下において、前記金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され過剰熱を発生させる反応体である構成としても良い。なお本願における水素系ガスは、重水素ガス、軽水素ガス、或いはこれらの混合ガスのことである。また本願での「水素吸蔵金属類」は、Pd,Ni,Pt,Ti等の水素吸蔵金属、或いはこれらを1種以上含む水素吸蔵合金を意味する。
また上記構成としてより具体的には、前記循環経路に設けられるガスポンプと、前記ガスを前記循環経路において循環させながら前記発熱体の発熱量を制御するコントローラと、を備えた構成としても良い。
本発明に係るボイラによれば、容器内部に発熱体を設けた発熱手段により加熱を行うものであって、対流によって発熱体の熱を効率良く加熱対象へ伝えることが可能となる。
第1実施形態に係るボイラ1の概略的な構成図である。 図1に示すA-A断面の概略的な矢視図である。 伝熱管の一部の近傍におけるガスの流れに関する説明図である。 第2実施形態に係るボイラ2の概略的な構成図である。
本発明の各実施形態に係るボイラについて、各図面を参照しながら以下に説明する。
1.第1実施形態
まず本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係るボイラ1の概略的な構成図である。また図2は、図1に示すA-A断面の概略的な矢視図である。これらの図に示すようにボイラ1は、容器11、反応体12、ヒータ13、ガス経路14、ガス受入部15、ガスポンプ16、ガスフィルタ17、セパレータ21、水経路22、水受入部23、および水ポンプ24を備えている。
なお、図1(後述する図4も同様)における容器11およびその内部の様子は、容器11を概ね二分する平面で切断した場合の概略的な断面図として表されており、上下左右の方向(上下方向は鉛直方向に一致する)は本図に示すとおりである。また、図1(図4も同様)に示す一点鎖線は、伝熱管22aの配置を概略的に示している。
容器11は、全体的に見て上下方向を軸方向とする上下両端に底を有する円筒状に形成されており、内部に気体を密閉させ得るように形成されている。より具体的に説明すると、容器11は、円筒状の側壁11aを有するとともに、側壁11aの上側は上底部11bにより閉じられており、側壁11aの下側は下底部11cにより閉じられている。なお本実施形態では一例として、容器11の側壁11aを円筒状としているが、その他の筒状に形成されても構わない。また、側壁11aの外周に缶体カバーを設置してもよく、側壁11aと当該缶体カバーの間には断熱材を設けるようにしてもよい。
反応体12は、全体が細かい網目状に形成されている担持体の表面に、多数の金属ナノ粒子を設けて構成されている。この担持体は、素材として水素吸蔵合金類(水素吸蔵金属、或いは水素吸蔵合金)が適用されており、上下を軸方向とする円筒状に形成されている。なお、上記の担持体は網目状に形成されているため、反応体12は、ガスを透過させ得る多数の孔(本実施形態の例では網目状の隙間)を有している。反応体12は容器11の内部に設けられており、上端は上底部11bの下面に固定され、下端は下底部11cの上面に固定されている。
ヒータ13は、円筒形状に形成された反応体12の外側面に螺旋状に巻かれており、供給される電力を用いて発熱するように形成されている。ヒータ13としては、例えばセラミックヒータが採用され得る。ヒータ13が発熱することにより反応体12を加熱し、後述する過剰熱を発生させるための反応が生じ易い所定の反応温度まで、反応体12の温度を上昇させることができる。なおヒータ13の温度は、ヒータ13への供給電力を制御することにより調節可能である。
ガス経路14は、容器11の外部に設けられたガスの経路であり、容器11の内部を一部として含むガスの循環経路を形成する。ガス経路14は、上流側の端部14aは上底部11bにおいて容器11の内部に繋がっており、下流側の端部14bは下底部11cにおいて容器11の内部に繋がっている。ガス経路14の上流側の端部14aと下流側の端部14bの間には、上流側から順に、ガス受入部15、ガスポンプ16、およびガスフィルタ17が設けられている。
ガス受入部15は、外部の供給元から水素系ガス(重水素ガス、軽水素ガス、或いはこれらの混合ガス)の供給を受けるようになっており、供給された水素系ガスをガス経路14内へ流入させる。例えば、水素系ガスを予め貯留したタンクからガス受入部15へ水素系ガスが供給される場合、このタンクが水素系ガスの供給元となる。
ガスポンプ16は、例えばインバータ制御により回転数が制御され、この回転数に応じた流量で、ガス経路14内のガスが上流側から下流側へ(すなわち、図1に実線矢印で示す方向へ)流れるようにする。なお、ガス経路14を含む循環経路でのガスの循環量は、ガスポンプ16の回転数を制御することにより調節可能である。
ガスフィルタ17は、ガス経路14内のガスに含まれる不純物(特に、反応体12における過剰熱を発生させる反応の阻害要因となるもの)を除去する。セパレータ21は、伝熱管22aを通る際に水が加熱されて生じた蒸気を受け入れ、この蒸気に対して気水分離(当該蒸気に含まれるドレンの分離)がなされるようにする。セパレータ21において気水分離された蒸気は、ボイラ1の外部へ供給することが可能である。
水経路22は、水受入部23からセパレータ21まで繋がる水の経路である。水経路22の一部は、先述した側壁11aを形成する伝熱管22aとなっている。また水経路22の途中には、水受入部23の下流側直近の位置において水ポンプ24が配置されている。なお水経路22のうち、伝熱管22aよりも上流側の経路では、水受入部23から供給された液体の水が流れ、伝熱管22aよりも下流側の経路(容器11とセパレータ21の間)では、伝熱管22aで加熱されて気化した水(蒸気)が流れることになる。
水受入部23は、外部から蒸気の元となる水の供給を適宜受けるようになっており、供給された水を水経路22内へ流入させる。水ポンプ24は、水経路22内の水を上流側から下流側へ向けて(すなわち、図1に点線矢印で示す方向へ)流すようにする。水経路22aは、水ポンプ24の後段側において下底部11cを貫通して容器11の内部を通り、更に容器11の内部から上底部11bを貫通して容器11の外側を通って、セパレータ21に繋がっている。
水経路22aのうちの容器11の内部に配置された部分は、円筒状である反応体12の内側において、上下方向へ隙間を設けて螺旋状に延びるように形成された伝熱管22aとなっている。なお図1および図2に示すように、伝熱管22aの螺旋状の中心軸および反応体12の円筒状の中心軸は、側壁11aの円筒状の中心軸Xと一致しており、容器11の内部では当該中心軸Xから径方向外向きに見て、伝熱管22aの内部空間、伝熱管22a、伝熱管22aと反応体12の間の空間、反応体12、および反応体12と側壁11aの間の空間が、順に配置されている。
また、ガス経路14の上流側の端部14aは、伝熱管22aの内部空間に開口している一方、ガス経路14の下流側の端部14bは、反応体12と側壁11aの間の空間に開口している。本実施形態では一例として、図2に示すように、ガス経路14の下流寄りの部分は4方向に分岐しており、下流側の端部14bは当該分岐先それぞれに対応して、等間隔に(90度ずれるように)離れた4箇所に配置されている。
次に、ボイラ1の動作について説明する。ボイラ1では、外部の供給元からガス受入部15へ水素系ガスが供給され、容器11の内部とガス経路14を含むガスの循環経路に水素系ガスが充満される。充満された水素系ガスはガスポンプ16の作用により、この循環経路において図1に実線矢印で示す方向へ循環する。
このとき容器11の内部においては、ガス経路14の下流側の端部14bから容器11の内部に流入した水素系ガスが、反応体12と伝熱管22aに順に接して、ガス経路14の上流側の端部14aからガス経路14(容器11の外部)へ送出される。すなわち図1の実線矢印で示すように、容器11の内部に流入した水素系ガスは、反応体12が有する多数の孔と伝熱管22aの螺旋状の隙間を順に通って容器11の外部へ送出される。このときに水素系ガスは、主に当該孔を通る際に反応体12に接し、主に当該隙間を通る際に伝熱管22aに接する。なお本実施形態では、容器11内の空間のうち、反応体12の位置よりも径方向外側の空間が本発明に係る第1空間に相当し、反応体12の位置よりも径方向内側の空間が本発明に係る第2空間に相当する。
またこれと同時に、ヒータ13の作用によって反応体12が加熱されるようになっている。このように、水素系ガスを容器11の内部に供給された状態でヒータ13により反応体12を加熱すると、反応体12に設けた金属ナノ粒子に水素原子が吸蔵され、反応体12はヒータ13による加熱温度以上の過剰熱を発生させる。このように反応体12は、過剰熱を発生させる反応が行われることにより、発熱体として機能する。この過剰熱を発生させる反応の原理は、例えば特許文献1に開示された過剰熱を発生させる反応の原理と同様である。
容器11内部を含む循環経路内の水素系ガスは、ガスフィルタ17を通る際に不純物が除去される。そのため、不純物が除去された純度の高い水素系ガスが、容器11内部へ継続的に供給される。これにより、純度の高い水素系ガスを反応体12へ安定的に与え、過剰熱の出力を誘発し易い状態を維持して、反応体12を効果的に発熱させることが可能となっている。
また、上記の反応体12を発熱させる動作と並行して、外部から水受入部23へ水が供給される。この供給された水は、水ポンプ24の作用により、水経路22内を図1に点線矢印で示す方向へ流される。
水経路22内を流れる水は、螺旋状に延びる伝熱管22aを通る際に、反応体12が発する熱によって加熱される。すなわち反応体12の発する熱は、容器11内の水素系ガスによる対流(熱伝達)、熱伝導および輻射によって伝熱管22aへ伝わり、これにより高温となった伝熱管22aによってその内部を流れる水が加熱される。
特に本実施形態では、対流によって反応体12の発する熱が伝熱管22aへ効率良く伝わるように配慮されている。すなわちボイラ1においては、水素系ガスの循環によってガス経路14から容器11の内部に流入した水素系ガスは、反応体12の孔を通った後に伝熱管22aの隙間を通るように流れる。そのため、反応体12の孔を通る際にその熱を効率良く受けた水素系ガスが伝熱管22aの隙間を通ることになり、反応体12から伝熱管22aへの対流による熱の移動が非常に効果的に行われる。
また図3は、伝熱管22aの一部の近傍における水素系ガスの流れを模式的に示している。本図に実線矢印で示すように、水素系ガスは、伝熱管22aの螺旋状の隙間を径方向内向きへ流れるようになっている。更に、伝熱管22aの断面形状(伝熱管22aの延びる方向に直交する断面の形状)は、径方向(軸方向と直交する方向)の寸法L1が上下方向(軸方向)の寸法L2よりも大きい扁平した形状となっている。
このように伝熱管22aの断面形状は、当該断面形状が円形である場合に比べて、水素系ガスの流れに沿う方向(径方向)において相対的に大きくなっている。そのため、水素系ガスが伝熱管22aの表面に沿って流れる際、伝熱管22aにおける水素系ガスから熱を受ける領域(図3に白抜き矢印で示す熱移動がなされる領域)がより多く確保され、伝熱管22aに水素系ガスの熱をより効果的に回収させることが可能である。
水経路22を流れる水は伝熱管22aを通る際に加熱されて温度が上昇し、最終的には蒸気となる。この蒸気はセパレータ21に送り込まれ、気水分離により乾き度が高められた後、ボイラ1の外部へ供給されることになる。
セパレータ21から外部へ供給する蒸気の量は、外部からの蒸気の要求量(蒸気負荷)等に応じて調整可能としても良い。このような調整は、外部へ供給する蒸気の量が適正量より少ないときは、反応体12の発熱量を増大させて蒸気の発生量を増やし、適正量より多いときは、反応体12の発熱量を減少させて蒸気の発生量を減らすことで実現可能である。
反応体12の発熱量は、ヒータ13の温度または先述したガスの循環量の調節により制御可能であり、ヒータ13の温度を上げるほど、或いは当該循環量を増やすほど、反応体12の発熱量を増大させることができる。なおボイラ1の動作に関する制御は不図示のコントローラによって行われ、当該コントローラは、水素系ガスを循環経路において循環させながら反応体12の発熱量を制御する役割も果たす。またボイラ1においては、外部へ蒸気を供給した分だけ、つまり水が減少した分だけ水受入部23へ逐次水が供給されるようになっており、継続的に蒸気を発生させて外部へ供給することが可能である。
また反応体12および伝熱管22aの具体的形態等については、本発明の趣旨を逸脱しない限り、特に限定されるものではない。一例としては、板状に形成された反応体12によって容器11内の空間が第1空間と第2空間に区分けされ、第2空間においては、鉛直方向(上下方向)に延びる複数の伝熱管22aが、上方視で千鳥状に配置されるようにしても良い。
この例では、ガス経路14の一端を第1空間に、他端を第2空間にそれぞれ連接しておき、循環経路内の水素系ガスが、ガス経路14の一端から第1空間へ流入して反応体12に接し、更に第2空間へ流入して複数の伝熱管22aに接した後、ガス経路14の他端へ送出されるようにすれば良い。この例においても、対流によって反応体12(発熱体)の熱を効率良く水へ伝えることが可能である。
2.第2実施形態
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお第2実施形態は、発熱体の形態およびこれに関する点を除き、基本的に第1実施形態と同様である。以下の説明では第1実施形態と異なる事項の説明に重点をおき、第1実施形態と共通する事項については説明を省略することがある。
図4は、第2実施形態におけるボイラ2の概略的な構成図である。第1実施形態のボイラ1では発熱体として反応体12が採用されていたが、第2実施形態ではその代わりに、一般的な発熱素子12aが採用されている。なおここでの発熱素子12aは、一例として、電力が供給されることにより発熱するハロゲンヒータであるとする。当該ヒータの具体的形態は特に限定されないが、本実施形態の例では、複数の当該ヒータが伝熱管22aを囲うように(例えば、上下方向に長い形状の複数のヒータが、中心軸Xを中心とした円周方向へ並ぶように)設置されている。発熱体として発熱素子12aを適用する場合は、第1実施形態のように過剰熱を発生させる必要は無く、ヒータ13に相当するものは不要であるため設置が省略されている。
ボイラ2では、反応体12の代わりに発熱素子12aから発せられる熱により伝熱管22aが加熱され、伝熱管22aを通る水は、伝熱管22a(容器の側壁11a)からの熱が伝わり温度が上昇することになる。またこの形態では、先述した過剰熱を発生させるための反応は不要であり、電力制御によって発熱素子12aの温度を直接的に制御することにより、適度に水を加熱して蒸気を発生させることができる。
またボイラ2においては、発熱素子12aへの供給電力を調節することにより、発熱素子12a(発熱体)の発熱量を制御することが可能である。発熱素子12aの発熱量を増大させるほど、伝熱管22aを通る水が強く加熱され、ボイラ2における蒸気の発生量を増やすことが可能である。
3.その他
以上に説明した各実施形態のボイラ1,2は、発熱体と、内部にこの発熱体が設けられた容器11とを備え、供給された水(流体の一例)を加熱して蒸気を発生させるものである。更に各ボイラ1,2では、空気よりも比熱の高いガス(本実施形態の例では水素系ガス)が容器11の内部に充満した環境下において、前記発熱体が発する熱により加熱される伝熱管22a、を備えており、伝熱管22aを通る水(蒸気の元となる水)が加熱されるようになっている。なお例えば200℃で1atmの条件下において、空気の比熱が約1,026J/Kg℃であるのに対し、水素の比熱は約14,528J/Kg℃となっており、空気の比熱よりも非常に高くなっている。また発熱体として、ボイラ1では反応体12が採用され、ボイラ2では発熱素子12aが採用されている。
各ボイラ1,2によれば、容器11内部に発熱体を設けた発熱手段により水を加熱して蒸気を発生させるものでありながら、当該発熱体が発する熱を効率良く当該水に伝えることが可能である。
更に、容器11の内部に空気より比熱の高いガスが充満されるため、一般的な空気が充満される場合と比較して熱伝達が良好になされ、発熱体が発する熱を蒸気の元となる水へ効率良く伝えることができる。また、比熱が高いためガスの温度が変動し難く、当該水へより安定的に熱を伝えることが可能である。
また各ボイラ1,2では、容器11内を一部として含む循環経路において、前記ガスを循環させるようになっている。これにより、容器11内のガスの動きを活発化させて、当該ガスから側壁11aへの熱伝達がより効果的になされる効果が期待される。特に第1実施形態のボイラ1では、反応体12における過剰熱を発生させる反応を促進させるためにも、当該ガスを循環させることが重要である。なお、第2実施形態のボイラ2においては過剰熱を発生させる反応を要しないため、上述した空気よりも比熱の高いガスとして、水素系ガス以外のガスを採用しても良い。
また各ボイラ1,2においては、供給された水を通す伝熱管22aが容器11の内部に設けられ、容器11の内部に流入したガス(循環経路を循環するガス)が、発熱体と伝熱管22aに順に接して容器11の外部へ送出される。そのため当該ガスの流れにより、発熱体から伝熱管22aへの対流による熱の移動が非常に効果的に行われる。
なお各ボイラ1,2では、容器11内において螺旋状の伝熱管22aが筒状の発熱体の内側に設けられており、発熱体の外部から伝熱管22aの内側に向けて(つまり概ね径方向内向きに)ガスが流れる。このように、当該発熱体は伝熱管22aを取り囲んで配置されている。但しその代わりに、螺旋状の伝熱管22aの径方向寸法を筒状の発熱体よりも大きくし、発熱体を伝熱管22aの内側に設けるようにしても良い。
この場合は容器11内において、発熱体の内部から伝熱管22aの外側に向けて(つまり概ね径方向外向きに)ガスが流れるようにすれば良い。但し、発熱体の大きさを十分に確保して必要な発熱量がより確実に得られるようにする観点からは、上記の各実施形態のように、筒状の発熱体を螺旋状の伝熱管22aの外側に設ける方が好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限られず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。例えば、本発明に係るボイラは、上記実施形態のような蒸気を発生させるボイラの他、温水ボイラや、伝熱管に熱媒体を流通させる熱媒ボイラ等にも適用可能である。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、各種用途のボイラに利用可能である。
1、2 ボイラ
11 容器
11a 側壁
11b 上底部
11c 下底部
12 反応体
12a 発熱素子
13 ヒータ
14 ガス経路
15 ガス受入部
16 ガスポンプ
17 ガスフィルタ
21 セパレータ
22 水経路
22a 伝熱管
23 水受入部
24 水ポンプ

Claims (5)

  1. 伝熱管と、
    発熱体と、
    内部に前記伝熱管および前記発熱体が設けられる容器と、を備えるボイラであって、
    前記容器は、空気よりも比熱の高いガスが外部から流通する第1空間と、
    前記伝熱管が設けられ前記発熱体を通過した前記ガスが流通する第2空間と、
    前記容器内を一部として含む経路を前記ガスが循環する循環経路と、を備え、
    前記容器に前記ガスが充満された状態において前記発熱体から熱を発生させるボイラであって、
    前記発熱体は、第1空間と第2空間を区分けするように配置されており、
    前記伝熱管は、第2空間を、当該伝熱管に囲まれた内部空間と、当該伝熱管と前記発熱体の間の外部空間と、に区分けするように配置されており、
    前記循環経路は、
    前記容器の外部から内部に送入させたガスを、第1空間、前記外部空間、および前記内部空間の順に通して、当該内部空間から前記容器の外部へ送出させる経路であることを特徴とするボイラ。
  2. 前記発熱体は、多数の孔を有する筒状に形成され、
    前記伝熱管は、前記発熱体の軸方向へ隙間を設けて螺旋状に延びるように形成され、
    前記循環経路は、
    前記容器の前記軸方向の一端側において、前記ガスを前記容器の外部から第1空間へ送入させるとともに、前記容器の前記軸方向の他端側において、前記ガスを前記内部空間から前記容器の外部へ送出させる経路であることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記伝熱管の断面形状は、前記軸方向と直交する方向の寸法が当該軸方向の寸法よりも大きい形状であることを特徴とする請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記ガスは水素系ガスであり、
    前記発熱体は、
    水素吸蔵金属類からなる金属ナノ粒子が表面に設けられており、
    前記水素系ガスが前記容器内に供給された状況下において、前記金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され過剰熱を発生させる反応体であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のボイラ。
  5. 前記循環経路に設けられるガスポンプと、
    前記ガスを前記循環経路において循環させながら前記発熱体の発熱量を制御するコントローラと、を備えた請求項1から請求項4の何れかに記載のボイラ。
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