JP7438023B2 - 空気調和システム、無人飛行体および空調機器 - Google Patents

空気調和システム、無人飛行体および空調機器 Download PDF

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本開示は、空調対象空間の空気を調和する空気調和システム、無人飛行体および空調機器に関する。
空気調和機は、部屋などの空調対象空間の空気を調和することで、部屋に居る人に快適な環境を提供する。しかし、空調対象空間となる部屋の平面の形が矩形ではない場合、または部屋に熱源がある場合、温度が場所によって設定温度より高くなるまたは低くなるなどの温度ムラが発生してしまう。そのため、部屋の温度が均一にならない。
この問題に対して、部屋の温度分布を検出する赤外線センサが設けられた室内機を有する空気調和機が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された空気調和機の室内機は、赤外線センサによって検出された温度分布に対応して空調制御を行う。
特開2018-119783号公報
しかしながら、特許文献1に開示された空気調和機は、室内機と部屋に居る人との間に家具などの障害物があると、障害物の背面側が赤外線センサで温度を検出できない死角となる。そのため、障害物の背面側に人が居る場合、人の体感温度に対応づけた空調制御を行うことが困難であり、部屋に居る人の快適性を向上させることができない。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、空調対象空間に居る人の快適性を向上させる空気調和システム、無人飛行体および空調機器を得るものである。
本開示に係る空気調和システムは、空調対象空間における位置を検出する位置検出手段と、前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する撮像手段とを備え、前記位置検出手段の検出値に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報と前記撮像手段によって撮影された前記被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成する無人飛行体と、前記空調対象空間から空気を吸い込んで前記空調対象空間に送出する送風機と、前記送風機を制御する空気調和コントローラとを備えた空調機器と、を有し、前記空気調和コントローラは、前記被写体情報を前記無人飛行体から取得する通信手段と、前記被写体情報に基づいて前記位置情報が示す位置の環境状態を推測する推測手段と、前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記環境状態とに対応して前記空調対象空間を空気調和する空気調和制御手段と、を有するものである。
本開示に係る無人飛行体は、空調機器と通信する通信部と、前記空調機器の空調対象空間における位置を検出する位置検出手段と、前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する撮像手段と、前記位置検出手段の検出値に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報と前記撮像手段によって撮影された前記被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成して前記通信部を介して前記空調機器に送信する飛行体コントローラと、を有するものである。
本開示に係る空調機器は、無人飛行体と通信する空調機器であって、空調対象空間から空気を吸い込んで前記空調対象空間に送出する送風機と、前記送風機を制御する空気調和コントローラと、を有し、前記空気調和コントローラは、前記無人飛行体に設けられた撮像手段によって撮影され、前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを示す被写体の画像の情報である撮像情報と、前記無人飛行体に設けられた位置検出手段よって検出される位置に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報とを組み合わせた被写体情報を、前記無人飛行体から取得する通信手段と、前記被写体情報に基づいて前記位置情報が示す位置の環境状態を推測する推測手段と、前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記環境状態とに対応して前記空調対象空間を空気調和する空気調和制御手段と、を有するものである。
本開示は、空調対象空間において無人飛行体が検出した位置の情報および無人飛行体が人の空気環境を反映したものとして撮影した被写体の画像の情報を用いて、人の環境状態を推測し、推測した環境状態に対応して空気調和を行う。そのため、室内機と人との間に家具などの障害物があっても、暑いまたは寒いなどの体感温度を含む環境状態に対応して、空調対象空間に居る人の快適性の向上を図ることができる。
実施の形態1に係る空気調和システムの一構成例を示す外観図である。 図1に示した無人飛行体の一構成例を示す外観模式図である。 図2に示した無人飛行体の一構成例を示すブロック図である。 図1に示した室内機が設置された部屋の内部の一例を示すレイアウト図である。 図3に示した位置検出手段の検出値に基づいて被写体の位置情報を求める方法を説明するための模式図である。 図3に示した飛行体コントローラが被写体を認識する方法を説明するための模式図である。 図1に示した室内機の一構成例を示す外観斜視図である。 図1に示した空気調和機の一構成例を示す冷媒回路図である。 図7に示した室内機の一構成例を示す側面模式図である。 図9に示した第1フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。 図9に示した第2フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。 図7に示した制御ユニットに設けられる空気調和コントローラの一構成例を示す機能ブロック図である。 図12に示した推測手段が実行する画像認識処理の手順を説明するための図である。 図13を参照して説明した画像認識処理を別の情報処理装置に実行させる場合の構成例を示すブロック図である。 図12に示した空気調和コントローラのハードウェア構成例を示す図である。 実施の形態1に係る空気調和システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。 実施の形態2に係る空気調和システムを含む通信システムの一構成例を示すブロック図である。 図17に示した情報処理装置が複数設置された部屋の一例を示す模式図である。
実施の形態1.
本実施の形態1の空気調和システムの構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る空気調和システムの一構成例を示す外観図である。図1に示すように、空気調和システム100は、空気調和機50と、無人飛行体30とを有する。空気調和機50は、空調対象空間から吸い込んだ空気を調和して空調対象空間に送出する室内機10と、室内機10と冷媒回路を介して接続される室外機20とを有する。室内機10は、空気調和機50の空調対象空間となる部屋RSに設置されている。図1は、無人飛行体30は、室内機10から受電している状態を示す。室内機10にはリモートコントローラ80が接続されている。
リモートコントローラ80は、例えば、図1に示すように、部屋RSの壁に設けられている。リモートコントローラ80は、ユーザが壁から外したり、壁に取り付けたりすることを自由にできる構成である。リモートコントローラ80は、ユーザが空気調和機50に運転モードおよび設定温度などの指示を入力するための機器である。運転モードは、例えば、冷房運転および暖房運転である。リモートコントローラ80は、ユーザによる指示を受け付ける入力部(図示せず)と、室内機10と通信する通信部(図示せず)と、入力部が受け付けた指示内容に応じた信号を、通信部を介して室内機10に送信する制御部(図示せず)とを有する。リモートコントローラ80と室内機10とは、無線で通信接続されてもよく、有線によって通信接続されてもよい。
図1に示した無人飛行体30の構成を説明する。図2は、図1に示した無人飛行体の一構成例を示す外観模式図である。図3は、図2に示した無人飛行体の一構成例を示すブロック図である。無人飛行体30は、電源受給部31と、センサ部32と、撮像手段39と、通信部34と、モータ35と、飛行体コントローラ33とを有する。モータ35にはプロペラ36が接続されている。センサ部32は、位置検出手段37と、赤外線センサ38とを有する。
通信部34は、室内機10と無線で通信する。通信部34は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格にしたがって、室内機10と無線で通信する。電源受給部31は、受電用コイル31aと、充電池31bとを有する。電源受給部31は、受電用コイル31aを介して室内機10から受電した電力を充電池31bに蓄える。無人飛行体30に給電する室内機10の構成は後で説明する。
モータ35は、充電池31bから供給される電力によって駆動する。モータ35の駆動は飛行体コントローラ33によって制御される。プロペラ36は、モータ35の回転動作にしたがって回転する。
位置検出手段37は、無人飛行体30の飛行中および停止中に、無人飛行体30の部屋RS内における位置を検出し、検出した位置の情報を飛行体コントローラ33に出力する。位置検出手段37は、例えば、無人飛行体30の姿勢および水平面における回転角度を検出するジャイロセンサ(図示せず)と、無人飛行体30から対象物までの距離を計測する距離センサ(図示せず)とを有する。距離センサ(図示せず)は、例えば、超音波センサまたはレーザセンサである。距離センサとして赤外線センサ38を用いてもよい。一定の周期Tsで、ジャイロセンサが無人飛行体30の飛行方向を検出し、距離センサが無人飛行体30の飛行方向に対向する壁までの距離を計測する。周期Tsは、例えば、0.1[ms]~10[ms]である。無人飛行体30が待機する位置を基準位置とすると、基準位置から周期Ts毎に位置検出手段37によって検出される飛行方向と壁までの距離との情報は、部屋RS内における無人飛行体30の位置を示す情報となる。
撮像手段39は、無人飛行体30の飛行中および停止中に、部屋RSの内部を撮影し、撮影した被写体の画像を飛行体コントローラ33に出力する。撮像手段39は、例えば、レンズ(図示せず)と、撮像素子(図示せず)とを有する。撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。レンズ(図示せず)は、被写体で反射した光を撮像手段(図示せず)に集光する。撮像手段(図示せず)は、複数の受光素子によって検出される光の強度を電気信号に変換し、変換した複数の電気信号で構成される画像情報を飛行体コントローラ33に出力する。撮像手段39が飛行体コントローラ33に出力する画像情報は、1枚のフレームの画像である静止画の情報であってもよく、一定時間撮影することで取得される動画の情報であってもよい。動画は、連続する複数のフレームの静止画で構成される。
赤外線センサ38は、部屋RSの空間の温度分布を検出し、温度分布の情報を飛行体コントローラ33に出力する。また、赤外線センサ38は部屋RS内の被写体までの距離を計測する。
飛行体コントローラ33は、例えば、マイクロコンピュータである。飛行体コントローラ33は、マイクロコンピュータなどの演算装置がソフトウェアを実行することにより各種機能が実現される。また、飛行体コントローラ33は、各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアで構成されてもよい。
飛行体コントローラ33は、室内機10の位置を基準位置として、周期Tsに位置検出手段37から受信する位置の情報を用いて、部屋RSを2次元座標で表すマップデータを生成する。マップデータは、部屋RS内における無人飛行体30の位置を飛行体コントローラ33が把握するためのものである。マップデータの生成は、空気調和システム100が設置されたときに行われてもよく、空気調和システム100の運用開始後に行われてもよい。飛行体コントローラ33は、マップデータを空気調和機50と共有するために、通信部34を介してマップデータを室内機10に送信する。
飛行体コントローラ33は、マップデータを生成する際、生成途中のマップデータと撮像手段39から入力される画像情報とを照合し、マップデータを更新してもよい。例えば、部屋RS内に家具が設置されている場合、飛行体コントローラ33は、画像情報で認識される家具と位置検出手段37から入力される位置の情報とを照合し、マップデータに家具を追加する。マップデータの一例を後で説明する。
飛行体コントローラ33は、赤外線センサ38によって検出する温度分布の画像から被写体となる人を認識し、位置検出手段37から入力される検出値を用いて被写体の位置の情報である位置情報を求める。被写体の位置情報の算出方法は後で説明する。飛行体コントローラ33は、位置検出手段37の検出値に基づく被写体の位置情報と撮像手段39によって撮影された被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成する。そして、飛行体コントローラ33は、生成した被写体情報を空気調和機50の室内機10に送信する。
ここで、飛行体コントローラ33がマップデータを生成する動作を、図4を参照して説明する。図4は、図1に示した室内機が設置された部屋の内部の一例を示すレイアウト図である。図4は、図1に示した部屋RSを上から見た場合を示す。
図4に示す部屋RSは、リビングルームとダイニングルームとが一体になった構成である。リビングルームには、ソファ201、テーブル202およびテレビ203が設置されている。ソファ201とテレビ203との間に、テーブル202が配置されている。また、ダイニングルームには、ダイニングテーブル205が設置されている。ダイニングテーブル205の周囲に、4つの椅子206が配置されている。ソファ201とダイニングテーブル205との間に、飾り棚204が設置されている。図4は、ユーザMAがソファ201に座っており、ユーザMBが4つの椅子206のうち、1つの椅子206に座っている状態を示す。
部屋RS内の位置は、X軸座標とY軸座標の組み合わせを(X,Y)と表記すると、部屋RS内の位置は2次元座標(X,Y)で表される。図4に示す2次元座標がマップデータに相当する。基準位置は室内機10が設置された座標(8,16)である。ユーザMAの位置は座標(3,13)で表され、ユーザMBの位置は座標(2,4)で表される。
図5は、図3に示した位置検出手段の検出値に基づいて被写体の位置情報を求める方法を説明するための模式図である。図5において、無人飛行体30から被写体となるユーザMAに伸びる光軸をOaxとし、無人飛行体30からユーザMAまでの距離をLとする。赤外線センサ38の垂直画角をθwとし、無人飛行体30から垂直下方(Z軸矢印の反対方向)に伸びる線から光軸Oaxまでの角度をθdとする。無人飛行体30からユーザMAまでの水平方向の距離Dは、D=Lsinθdによって算出される。飛行体コントローラ33は、図4に示したマップデータを参照し、無人飛行体30が現在位置する場所の2次元座標と、算出した距離Dとに基づいて、ユーザMAの位置情報として2次元座標を求めることができる。
図6は、図3に示した飛行体コントローラが被写体を認識する方法を説明するための模式図である。図6は、図3に示した赤外線センサ38によって検出された温度分布の一例を示す画像Imgである。図6に示す画像Imgにおいて、ドット模様の密度の違いは温度が異なることを意味する。
図6の画像Imgに示すように、テレビ203の画面の温度とユーザMAの人体表面の温度とが異なるため、飛行体コントローラ33は、ユーザMAの人体の形状を識別できる。飛行体コントローラ33は、赤外線センサ38によって検出された温度分布の画像Imgから識別した人体の形状の特徴点と予め決められた人型形状の特徴点とを比較する。そして、比較の結果、一致する特徴点の数が予め決められた閾値以上あると、飛行体コントローラ33は、画像Imgの人体の形状を人と判定する。飛行体コントローラ33は、画像Imgの人体の形状を人と判定すると、撮像手段39から画像情報を取得し、位置検出手段37から入力される位置の情報に基づいて、図5を参照して説明したように、人の位置情報を求める。
なお、無人飛行体30は、航空法の規制対象外とするため、機体重量が200[g]未満のものを使用するとよい。本実施の形態1では、距離センサとして赤外線センサ38の場合を説明したが、撮像手段39の自動焦点機能を用いて距離を計測してもよい。この場合、赤外線センサ38が設けられていなくてもよい。赤外線センサ38は、温度分布の検出および距離の計測の他に、人の形をしたロボットまたはマネキン人形と、人とを識別する役目も果たす。また、飛行体コントローラ33は、撮像手段39から入力される画像情報から被写体が人であるか否かを判定してもよい。
次に、図1に示した空気調和機50の構成を説明する。図7は、図1に示した室内機の一構成例を示す外観斜視図である。
室内機10は、直方体状の筐体10Aを有する。筐体10Aには、室内機10が部屋RSから空気を吸い込むための吸込口11と、室内機10が空気調和した後の空気を部屋RSに送出するための吹出口12とが形成されている。吸込口11には、空気中の埃などを除去するフィルタ11aが設けられている。筐体10Aの上面には、無人飛行体30が室内機10から受電するために無人飛行体30が待機する給電ベース部15が設けられている。
図8は、図1に示した空気調和機の一構成例を示す冷媒回路図である。室外機20は、圧縮機119と、四方弁118と、熱源側熱交換器116と、減圧装置117と、室外送風機114とを有する。室内機10は、負荷側熱交換器115と、室内送風機113と、風向調整部105と、制御ユニット40とを有する。圧縮機119、熱源側熱交換器116、減圧装置117、および負荷側熱交換器115が冷媒配管60を介して接続され、冷媒が循環する冷媒回路61が構成される。図1は、保温性を有するパイプカバー等によって冷媒配管60が覆われた状態を示す。
圧縮機119は、冷媒を吸入して圧縮することで冷媒を高温高圧の状態にして吐出する。熱源側熱交換器116は、外気と冷媒との間で熱交換させる。減圧装置117は冷媒を減圧して膨張させる。減圧装置117は、例えば、電子膨張弁である。四方弁118は、冷媒回路61を循環する冷媒の流通方向を切り替える。室外送風機114は、外気を熱源側熱交換器116に供給する。
負荷側熱交換器115は、室内の空気と冷媒との間で熱交換させる。室内送風機113は、室内から空気を吸い込んで負荷側熱交換器115に供給する。室内送風機113は、負荷側熱交換器115によって調和された後の空気を室内に送出する。風向調整部105は、室内送風機113によって室内に送出される空気の送出方向である風向を調整する。熱源側熱交換器116および負荷側熱交換器115は、例えば、フィンアンドチューブ型熱交換器である。
室内機10には、部屋RSの空気の温度を検出する室温センサ120が設けられている。室温センサ120は、例えば、サーミスタである。本実施の形態1において、室温センサ120は、図6に示した吸込口11の近傍に設けられており、吸込口11から吸い込まれる空気の温度を検出する。
図9は、図7に示した室内機の一構成例を示す側面模式図である。本実施の形態1において、室内機10は、図1に示したように、壁面に取りつけられている。室内送風機113が回転すると、室内機10において、破線矢印に示す方向に空気が流通する気流が形成され、吹出口12を介して空気が室内に吹き出される。吹出口12には、風向調整部105が設けられている。風向調整部105は、第1フラップ4および第2フラップ5を有する。第2フラップ5は、前方羽根5aおよび後方羽根5bを有する。
図10は、図9に示した第1フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。図10に示すように、第1フラップ4は羽根4a~4dを有する。図10においては、説明のために、室内機10を上から見下ろしたとき、透視される羽根4a~4dを示している。第1フラップ4の羽根4a~4dの角度をθhと表し、室内機10の正面方向(Y軸矢印の反対方向)を水平基準θh0=0°とする。図10では、水平方向の角度θh1のときの空気の吹き出し方向ad1を破線の矢印で示し、水平方向の角度θh2のときの空気の吹き出し方向ad2を実線の矢印で示している。
図11は、図9に示した第2フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。図11においては、説明のために、図9に示した第2フラップ5のうち、後方羽根5bを拡大して示し、前方羽根5aを示すことを省略している。室内機10の下方向(Z軸矢印の反対方向)を垂直基準Vaxとして、後方羽根5bの角度をθvと表す。図11は、垂直方向の角度θv1のときの空気の吹き出し方向ad3を実線の矢印で示し、垂直方向の角度θv2のときの空気の吹き出し方向ad4を破線の矢印で示している。
次に、図7に示した制御ユニット40の構成を説明する。図12は、図7に示した制御ユニットに設けられる空気調和コントローラの一構成例を示す機能ブロック図である。制御ユニット40は、空気調和コントローラ141と、電源供給部142とを有する。電源供給部142は給電用コイル143を有する。
空気調和コントローラ141は、電源供給部142、圧縮機119、四方弁118、減圧装置117、室外送風機114、室内送風機113、風向調整部105およびリモートコントローラ80のそれぞれと図に示さない信号線で接続される。空気調和コントローラ141は室温センサ120と図に示さない信号線で接続される。空気調和コントローラ141は、通信手段41と、推測手段42と、空気調和制御手段43と、給電管理手段44とを有する。給電管理手段44は電源供給部142を制御する。
通信手段41は、無人飛行体30の通信部34と無線で通信する。本実施の形態1においては、通信手段41は、近距離無線通信規格にしたがって通信部34と通信する。通信手段41は、無人飛行体30の飛行中および停止中に被写体情報を無人飛行体30から取得すると、被写体情報を推測手段42に転送する。
推測手段42は、通信手段41から被写体情報を受信すると、被写体情報に基づいて位置情報が示す位置の環境状態を推測する。具体的には、推測手段42は、予め作成された画像認識モデルを用いて、画像情報に対して画像認識処理を行って特徴量を抽出し、人の身振りの種類を判定する。例えば、推測手段42は、畳み込みニューラルネットワークを用いて、画像情報が示す画像に含まれる身振りを判定する。推測手段42は、複数種の身振りに対応して、体感温度の情報を記憶している。推測手段42は、判定した身振りに対応する体感温度を特定し、特定した体感温度の情報を環境状態として空気調和制御手段43に送信する。人の身振りは、人の空気環境を反映したものの一例である。
人の空気環境を反映したものとは、暑いまたは寒いなどの体感温度、または人の密集度によって異なる空気の品質を含むものである。例えば、人の密集度の違いによって、空気の清浄度という点で品質が異なる。密集度とは、単位面積当たりの人数である。密集度が大きいと、空気が滞留して、その場所の空気の品質が低下する。密集度が小さいと、空気が流れ易くなり、その場所の空気の品質が低下する。
身振りの種類は、例えば、5種類である。体感温度が暑いと推測される身振りとして、人が手または下敷きなど平たいもので扇ぐ動作、人が服をつまんで引っ張ったり、戻したりする動作、および人が手で額をぬぐう動作の3種類がある。体感温度が寒いと推測される身振りとして、身体が小刻みに震える動作、および人が襟元を塞ぐ動作の2種類がある。
空気調和制御手段43は、冷媒回路61を循環する冷媒の冷凍サイクルを制御する。具体的には、空気調和制御手段43は、ユーザによって指示された運転モードに対応して四方弁118を制御する。また、空気調和制御手段43は、室温センサ120によって検出される温度が設定温度と一致するように、圧縮機119、室外送風機114および室内送風機113の回転数を制御し、減圧装置117の開度を制御する。
また、空気調和制御手段43は、無人飛行体30から受信するマップデータを記憶する。空気調和制御手段43は、推測手段42によって推測された環境状態に対応して室内を空気調和する。例えば、空気調和制御手段43は、位置情報と環境状態とに対応して風向調整部105を制御する。室内機10の冷房運転中に、推測手段42によって推測された環境情報がユーザMBの体感温度が暑い状態を示す場合、空気調和制御手段43は、吹出口12から吹き出される空気の風向がユーザMBの方向になるように風向調整部105を制御する。さらに、空気調和制御手段43は、室内送風機113の回転数を高くしてもよい。
また、空気調和制御手段43は、位置情報と環境状態とに対応して圧縮機119を制御してもよい。室内機10の暖房運転中に、推測手段42によって推測された環境情報がユーザMAおよびMBの体感温度が寒い状態を示す場合、空気調和制御手段43は、圧縮機119の回転数を高くする。
ここで、推測手段42が実行する画像認識処理の具体例を説明する。図13は、図12に示した推測手段が実行する画像認識処理の手順を説明するための図である。推測手段42は、撮像情報に含まれる画像情報に対して、畳み込み処理、プーリング処理、結合処理および出力処理を行う。
畳み込み処理は、画像情報にフィルタをかけて特徴マップを生成する処理である。例えば、推測手段42は、画像情報の各画素におけるRGBの3つの成分の明るさのレベルに対して特徴マップを生成する。プーリング処理は、畳み込み処理によって生成された特徴マップのサイズを縮小する処理である。さらに、推測手段42は、プーリング処理によって縮小された特徴マップに対して畳み込み処理を行う。続いて、推測手段42は、畳み込み処理によって生成された特徴マップのサイズをさらに縮小する。
結合処理は、複数の2次元の特徴マップを1次元の特徴マップに変換し、人の身振りの種類毎に特徴量の総和Skを求める。身振りの種類が5種類である場合、kを0~4のいずれかの整数とする。出力処理は、5種類の身振りの特徴量の総和Skの合計値Sumを分母とし、身振りの種類毎の特徴量の総和Skを分子として、身振りの種類毎の検出確率を算出する処理である。推測手段42は、算出した各身振りの検出確率のうち、最も大きい値を示す検出確率に対応する身振りの種類を出力する。
なお、図13は、畳み込み処理およびプーリング処理の組み合わせ処理が2回の場合を示しているが、この組み合わせ処理の回数は2回に限らない。組み合わせ処理の回数は1回でもよく、3回以上であってもよい。また、推測手段42は、画像情報に対して画像認識処理を行って、人の顔色を判定し、判定結果から体感温度を推測してもよい。顔色が青白い場合は体感温度が寒い状態を示し、顔色が赤みを帯びている場合は体感温度が暑い状態を示す。さらに、推測手段42は、画像情報に対して画像認識処理を行って、人の額または顔に流れる汗を判定し、判定結果から体感温度を推測してもよい。人の額または顔に汗が流れる場合も体感温度が暑い状態を示す。
また、推測手段42は、画像情報から人の身振りを判定する画像認識処理を他の情報処理装置に実行させてもよい。図14は、図13を参照して説明した画像認識処理を別の情報処理装置に実行させる場合の構成例を示すブロック図である。
推測手段42は、通信手段41から受信する撮像情報を、ネットワーク150を介してサーバ151に送信する。ネットワーク150は、例えば、インターネットである。サーバ151は、記憶装置153と、制御装置152とを有する。記憶装置153は、画像認識モデルと、複数種の身振りの情報とを記憶する。
制御装置152は、推測手段42から撮像情報を受信すると、撮像情報に含まれる画像情報に対して画像認識処理を行って、身振りを判定する。制御装置152は、判定した身振りの情報を推測手段42に送信する。推測手段42は、サーバ151から受信した身振りの情報に対応する体感温度の情報を特定し、環境状態を推測する。この場合、推測手段42の演算処理の負荷が軽減する。
また、図14に示す構成例において、サーバ151が機械学習を行うことで画像認識モデルを作成し、作成した画像認識モデルを推測手段42に提供してもよい。例えば、記憶装置153が教師データとして複数のデータセットを記憶し、制御装置152が複数のデータセットを用いて、画像認識モデルを作成する。この場合、推測手段42が機械学習を行って画像認識モデルを作成する必要がない。
ここで、図12に示した空気調和コントローラのハードウェア構成の一例を説明する。図15は、図12に示した空気調和コントローラのハードウェア構成例を示す図である。空気調和コントローラ141の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図12に示した空気調和コントローラ141は、図15に示すように、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ81と、メモリ82とで構成される。通信手段41、推測手段42、空気調和制御手段43および給電管理手段44の各機能は、プロセッサ81およびメモリ82により実現される。図15は、プロセッサ81およびメモリ82が互いにバス83を介して通信可能に接続されることを示している。
各機能がソフトウェアで実行される場合、通信手段41、推測手段42、空気調和制御手段43および給電管理手段44の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ82に格納される。プロセッサ81は、メモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各手段の機能を実現する。
メモリ82として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)およびEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリが用いられる。また、メモリ82として、RAM(Random Access Memory)の揮発性の半導体メモリが用いられてもよい。さらに、メモリ82として、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
なお、通信手段41は専用の通信回路で構成されてもよい。また、空気調和コントローラ141は、電源供給部142、圧縮機119、四方弁118、減圧装置117、室外送風機114、室内送風機113、風向調整部105、リモートコントローラ80および室温センサ120のそれぞれと無線で接続されてもよい。また、本実施の形態1では、無人飛行体30が空気調和コントローラ141にマップデータを提供する場合で説明したが、マップデータが飛行体コントローラ33および空気調和コントローラ141に予め登録されていてもよい。
また、本実施の形態1では、室内機10の通信手段41と無人飛行体30の通信部34との無線通信が近距離無線通信規格にしたがって行う場合で説明したが、無線通信方法はこの方法に限らない。例えば、部屋RSに無線LAN(Local Area Network)の基地局が設置されている場合、通信手段41および通信部34は、無線LANの基地局を介して通信してもよい。この場合、位置検出手段37は、予め決められた位置に設置された無線LANの基地局から受信する電波の強度に基づいて部屋RS内における無人飛行体30の位置を算出してもよい。さらに、部屋RSが、例えば、収容人数30人以上の大きな会議室であり、かつ屋内GPS(Global Positioning System)が部屋RSに設置されている場合、無人飛行体30の位置検出に屋内GPSを利用してもよい。屋内GPSとして、IMES(Indoor MEssaging System)が知られている。この場合、位置検出手段は、屋内GPS用のアンテナを有する。
次に、本実施の形態1の空気調和システム100の動作を説明する。図16は、実施の形態1に係る空気調和システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。ここでは、無人飛行体30が飛行中に被写体情報を生成して空気調和機50に送信する場合で説明するが、飛行していないときに被写体情報を生成してもよい。
無人飛行体30は室内機10の給電ベース部15から離れて部屋RS内を飛行する。位置検出手段37は、部屋RSにおける無人飛行体30の位置を検出する(ステップS101)。撮像手段39は、人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する(ステップS102)。ここでは、被写体が人の身振りであるものとする。飛行体コントローラ33は、位置検出手段37の検出値である無人飛行体30の位置を基に、被写体の位置情報を算出する。そして、飛行体コントローラ33は、被写体の位置情報と撮像手段39によって撮影された被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成する。飛行体コントローラ33は、通信部34を介して、被写体情報を空気調和機50に送信する(ステップS103)。
空気調和機50の通信手段41は、無人飛行体30の飛行中に生成された被写体情報を無人飛行体から受信する(ステップS104)。推測手段42は、被写体情報に基づいて位置情報が示す位置の環境状態を推測する(ステップS105)。空気調和制御手段43は、位置情報と推測手段42によって推測された環境状態とに対応して空調対象空間を空気調和する(ステップS106)。以下に、ステップS105およびS106の処理の具体例を説明する。
冷房運転中のステップS105において、人の身振りが手または下敷き等の平たいもので扇ぐ動作である場合、推測手段42は、人が暑がっていると推測する。ステップS106において、空気調和制御手段43は、吹出口12から吹き出される空気の風向が暑がっていると推測された人の方向になるように風向調整部105を制御する。このようにして、暑がっている人の環境を改善することができる。
ステップS105において、人の身振りが目をつぶった状態で顔が上下に揺れている場合、推測手段42は、人が眠っていると判定してもよい。部屋RSが会議室である場合、ステップS106において、空気調和制御手段43は、吹出口12から吹き出される空気の風向が眠っていると判定した人の方向になるように風向調整部105を制御する。このようにして、会議中に眠っている人を起こすことができる。なお、ここで説明した状況は、種々のケースが考えられるため、判定される身振りと空調制御内容とを組にした複数の組の情報を予め空気調和コントローラ141に記憶させ、適用可能な組をユーザが設定していてもよい。例えば、リモートコントローラ80が表示装置(図示せず)を備えている場合、表示装置が表示する複数の組から適用する組をユーザが選択する。
冷房運転中のステップS105において、推測手段42は、人の額および顔に汗が付着していると判定すると、人が暑がっていると推測する。ステップS106において、空気調和制御手段43は、吹出口12から吹き出される空気の風向が暑がっていると推測された人の方向になるように風向調整部105を制御する。このようにして、暑がっている人の環境を改善することができる。
また、ステップS105において、推測手段42は、撮像情報に含まれる画像の情報から被写体として複数の人がいると判定すると、複数の人の単位面積当たりの人数である密集度を算出する。推測手段42は、算出した密集度が予め決められた閾値より大きいか否かを判定し、判定結果を空気調和制御手段43に送信する。空気調和制御手段43は、推測手段42による判定の結果、密集度が閾値より大きい場合、ステップS106において、位置情報が示す位置に風向が向くように風向調整部105を制御する。
多くの人が密集していると、空気の流れが悪くなり、人が密集した場所の空気の流れが悪くなり、空気が滞留する。このような場所は、たとえ温度または湿度が適切な値であっても、匂いがこもり、二酸化炭素の濃度が高くなる。このような場所は、IQ(インドア クオリティ)の評価値が低い悪環境エリアとよばれている。このような悪環境エリアに対して、上述したように、風を送ることで、IQの評価値を改善することができる。この場合、さらに空気調和制御手段43は、室内送風機113の回転数を高くする制御をおこなってもよい。多くの人が密集している場所の空気をより拡散させることができる。
なお、本実施の形態1においては、空調対象空間の空気を調和する空調機器が、冷媒回路61を備えた空気調和機50の場合で説明したが、空調機器は空気調和機50に限らない。空調機器は、例えば、扇風機(図示せず)またはファンヒータ(図示せず)であってもよい。扇風機(図示せず)およびファンヒータ(図示せず)のそれぞれの空調機器も、室内機10と同様に、室内送風機113および風向調整部105を有する。
空調機器が扇風機(図示せず)である場合、風向調整部105は、第1フラップ4および第2フラップ5の代わりに、室内送風機113のモータを支持する軸であるモータ支持軸(図示せず)の角度を調節する機構を有していればよい。モータ支持軸(図示せず)は図1に示す部屋RSにおいて、Z軸矢印方向に平行な軸である。また、モータ支持軸(図示せず)の角度は、例えば、図1に示すXY平面において、予め決められた方向を基準として水平面に平行な面で回転する角度である。空気調和制御手段43は、位置情報と推測手段42によって推測された前記環境状態とに対応して、室内送風機113の回転数および風向調整部105の角度のうち、一方または両方を制御する。
本実施の形態1の空気調和システム100は、無人飛行体30と、空調機器とを有する。空調機器は、例えば、空気調和機50である。無人飛行体30は、空調対象空間における位置を検出する位置検出手段37と、空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する撮像手段39とを有する。無人飛行体30は、位置検出手段37の検出値に基づく被写体の位置の情報である位置情報と撮像手段39によって撮影された被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成する。空気調和機50は、空調対象空間から空気を吸い込んで空調対象空間に送出する室内送風機113と、室内送風機113を制御する空気調和コントローラ141とを有する。空気調和コントローラ141は、通信手段41と、推測手段42と、空気調和制御手段43とを有する。通信手段41は、被写体情報を無人飛行体30から取得する。推測手段42は、被写体情報に基づいて位置情報が示す位置の環境状態を推測する。空気調和制御手段43は、位置情報と推測手段42によって推測された環境状態とに対応して空調対象空間を空気調和する。
本実施の形態1では、部屋RSにおいて無人飛行体30が検出した位置の情報および無人飛行体30が人の空気環境を反映したものとして撮影した被写体の画像の情報を用いて、人の環境状態を推測し、推測した環境状態に対応して空気調和を行う。そのため、室内機と人との間に家具などの障害物があっても、暑いまたは寒いなどの体感温度を含む環境状態に対応して、部屋RSに居る人の快適性の向上を図ることができる。
図4を参照すると、室内機10から見てユーザMBは飾り棚204の後側にいるため、室内機10に赤外線センサが設けられていたとしても、ユーザMBの位置は飾り棚204の死角になってしまう。これに対して、本実施の形態1では、無人飛行体30が飛行してユーザMBを認識すると、ユーザMBを被写体として撮影する。空気調和機50は、例えば、無人飛行体30から取得する情報からユーザMBが暑がっていると推測すると、ユーザMBの方向に風を送る。これにより、ユーザMBが快適と感じられるようにユーザMBの環境を改善することができる。本実施の形態1によれば、室内機から見た家具の死角に居る人の体感温度も考慮して空気調和することができる。
赤外線センサは、人体の表面の温度を検出するが、暑い寒いという体感温度を実際に測定しているとは限らず、検出される温度が体感温度とは異なる場合がある。これに対して、本実施の形態1によれば、人の身振りまたは顔の表面に流れる汗などから、人の体感温度を推測するため、実際に人が感じている温度に近づけることができる。
また、本実施の形態1において、無人飛行体30が飛行していないときに位置検出手段37が位置を検出し、撮像手段39が被写体を撮影し、通信手段41は、無人飛行体30が飛行していないときに生成された被写体情報を無人飛行体30から取得してもよい。無人飛行体30は電池駆動であるため、飛行している時間よりも飛行していない時間が占める割合が長い。無人飛行体30が飛行していないときも、空気調和コントローラ141が無人飛行体30から受信する被写体情報を環境状態の推測に使用することで、無人飛行体30が飛行をしていないときも空調対象空間の空気調和を行うことができる。
実施の形態2.
人の空気環境を反映した被写体が、実施の形態1では人の身振りの場合で説明した。これに対して、本実施の形態2は、人の空気環境を反映した被写体が表示装置に表示されるマークの場合である。本実施の形態2では、実施の形態1で説明した構成と同一の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、本実施の形態2では、実施の形態1で説明した構成および動作と異なる点について詳しく説明し、実施の形態1と同様な構成および動作についての詳細な説明を省略する。
本実施の形態2の空気調和システム100を含む通信システムの構成を説明する。図17は、実施の形態2に係る空気調和システムを含む通信システムの一構成例を示すブロック図である。図18は、図17に示した情報処理装置が複数設置された部屋の一例を示す模式図である。図18は、複数のパーソナルコンピュータ(PC)が設置されたPCルームの一例である。
ネットワーク150に空気調和機50、情報処理装置170およびサーバ160が接続される。サーバ160は、体感温度表示プログラムを情報処理装置170に提供する。情報処理装置170は、体感温度表示プログラムを使用するユーザが操作する情報処理端末である。情報処理端末は、例えば、PCまたはスマートフォンである。体感温度表示プログラムは、暑いおよび寒い等の体感温度に対応する複数種のマーク250からユーザが1つのマーク250を選択することで、ユーザの体感温度を示すマーク250を表示装置172に表示させるものである。マーク250は、体感温度の情報が登録されたネットワークアドレスを示す1次元コードまたは2次元コードである。
本実施の形態2の空気調和システム100の動作を、図16~図18を参照して説明する。図16に示した処理と同様な処理の説明を省略する。
ユーザが情報処理装置170を起動すると、制御装置171は体感温度表示プログラムを実行する。制御装置171は、複数種のマーク250を表示装置172に表示させる。ユーザは、情報処理装置170を操作して、自分の体感温度に対応するマーク250を選択する。制御装置171は、選択されたマーク250を表示装置172に表示する。
図16に示したステップS106において、撮像手段39は、被写体として、位置検出手段37によって検出される位置にいる人が操作する表示装置172に表示されるマーク250を撮影する。ステップS105において、推測手段42は、位置情報が示す位置にいる人の体感温度を撮像情報の静止画が示すマーク250に基づいて推測する。ここでは、推測手段42は、マーク250からネットワークアドレスを読み出し、ネットワークアドレスに登録された体感温度の情報を取得する。
なお、本実施の形態2では、マーク250にネットワークアドレスが書き込まれている場合で説明したが、この場合に限らない。例えば、推測手段42は、複数種のマーク毎にマークと人の体感温度の情報との組が複数記述されたテーブルを記憶する。この場合、推測手段42は、位置情報が示す位置にいる人の体感温度として、撮像情報の静止画が示すマークに対応する人の体感温度の情報をテーブルから取得すればよい。マークは、赤色、青色および黄色など、体感温度を色で表現したものであってもよい。例えば、赤色は暑いこと、青色は寒いこと、黄色は適温であることを示す。
本実施の形態2によれば、PCルームなど、情報処理装置170の表示装置172またはスマートフォンの表示装置(図示せず)を無人飛行体30が確認できる空間においても、実施の形態1と同様な効果が得られる。ユーザは、暑いおよび寒いなどの体感温度を示すマーク250に変換するプログラムを情報処理端末に予めインストールしておく。そして、ユーザは情報処理端末を操作して作業するとき、自分の体感温度を示すマーク250を表示装置に表示させる。これにより、無人飛行体30がマーク250を撮影し、撮影したマーク250が示す情報が空気調和機50に送信される。空気調和機50は、マーク250が撮影された位置の情報とマーク250が示す体感温度の情報とに対応して、実施の形態1と同様に、空気調和する。そのため、ユーザの周囲の環境が改善される。
4 第1フラップ、4a~4d 羽根、5 第2フラップ、5a 前方羽根、5b 後方羽根、10 室内機、10A 筐体、11 吸込口、11a フィルタ、12 吹出口、15 給電ベース部、20 室外機、30 無人飛行体、31 電源受給部、31a 受電用コイル、31b 充電池、32 センサ部、33 飛行体コントローラ、34 通信部、35 モータ、36 プロペラ、37 位置検出手段、38 赤外線センサ、39 撮像手段、40 制御ユニット、41 通信手段、42 推測手段、43 空気調和制御手段、44 給電管理手段、50 空気調和機、60 冷媒配管、61 冷媒回路、80 リモートコントローラ、81 プロセッサ、82 メモリ、83 バス、100 空気調和システム、105 風向調整部、113 室内送風機、114 室外送風機、115 負荷側熱交換器、116 熱源側熱交換器、117 減圧装置、118 四方弁、119 圧縮機、120 室温センサ、141 空気調和コントローラ、142 電源供給部、143 給電用コイル、150 ネットワーク、151 サーバ、152 制御装置、153 記憶装置、160 サーバ、170 情報処理装置、171 制御装置、172 表示装置、201 ソファ、202 テーブル、203 テレビ、204 飾り棚、205 ダイニングテーブル、206 椅子、250 マーク、Img 画像。

Claims (12)

  1. 空調対象空間における位置を検出する位置検出手段と、前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する撮像手段とを備え、前記位置検出手段の検出値に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報と前記撮像手段によって撮影された前記被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成する無人飛行体と、
    前記空調対象空間から空気を吸い込んで前記空調対象空間に送出する送風機と、前記送風機を制御する空気調和コントローラとを備えた空調機器と、を有し、
    前記空気調和コントローラは、
    前記被写体情報を前記無人飛行体から取得する通信手段と、
    前記被写体情報に基づいて前記位置情報が示す位置の環境状態を推測する推測手段と、
    前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記環境状態とに対応して前記空調対象空間を空気調和する空気調和制御手段と、
    を有する空気調和システム。
  2. 前記無人飛行体が飛行していないときに、前記位置検出手段は前記位置を検出し、前記撮像手段は前記被写体を撮影し、
    前記通信手段は、
    前記無人飛行体が飛行していないときに生成された前記被写体情報を前記無人飛行体から取得する、
    請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記空調機器は、前記送風機によって前記空調対象空間に送出される空気の送出方向である風向を調整する風向調整部を有し、
    前記空気調和制御手段は、前記位置情報と前記環境状態とに対応して前記風向調整部を制御する、
    請求項1または2に記載の空気調和システム。
  4. 前記撮像手段は、
    前記被写体として、人の身振りを一定時間撮影し、
    前記推測手段は、
    前記撮像情報に含まれる画像の情報が人の身振りを示す複数の静止画で構成される動画である場合、前記動画から前記位置情報が示す位置にいる人の体感温度を推測し、
    前記空気調和制御手段は、
    前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記体感温度の情報とに対応して、前記風向調整部を制御する、
    請求項3に記載の空気調和システム。
  5. 前記撮像手段は、
    前記被写体として、前記位置検出手段によって検出される位置にいる人が操作する表示装置に表示されるマークを撮影し、
    前記推測手段は、
    前記位置情報が示す位置にいる人の体感温度を前記撮像情報の静止画が示すマークに基づいて推測し、
    前記空気調和制御手段は、
    前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記体感温度の情報とに対応して、前記風向調整部を制御する、
    請求項3に記載の空気調和システム。
  6. 前記マークは、前記体感温度の情報が登録されたネットワークアドレスを示す1次元コードまたは2次元コードである、
    請求項5に記載の空気調和システム。
  7. 前記推測手段は、
    複数種の前記マーク毎に前記マークと前記人の体感温度の情報との組が複数記述されたテーブルを記憶し、
    前記位置情報が示す位置にいる人の体感温度として、前記撮像情報の静止画が示すマークに対応する前記人の体感温度の情報を前記テーブルから取得する、
    請求項5に記載の空気調和システム。
  8. 前記推測手段は、
    前記撮像情報に含まれる画像の情報から前記被写体として複数の人がいると判定すると、前記複数の人の単位面積当たりの人数である密集度を算出し、算出した密集度が予め決められた閾値より大きいか否かを判定し、
    前記空気調和制御手段は、
    前記推測手段による判定の結果、前記密集度が前記閾値より大きい場合、前記位置情報が示す位置に前記風向が向くように前記風向調整部を制御する、
    請求項3に記載の空気調和システム。
  9. 前記空気調和制御手段は、
    前記推測手段による判定の結果、前記密集度が前記閾値より大きい場合、前記送風機の回転数を大きくする、
    請求項8に記載の空気調和システム。
  10. 前記空調機器は、
    前記空調対象空間から吸い込んだ空気を調和して前記空調対象空間に送出する室内機と、
    前記室内機と冷媒回路を介して接続される室外機と、
    を有する空気調和機である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  11. 空調機器と通信する通信部と、
    前記空調機器の空調対象空間における位置を検出する位置検出手段と、
    前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを被写体として撮影する撮像手段と、
    前記位置検出手段の検出値に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報と前記撮像手段によって撮影された前記被写体の画像の情報である撮像情報とを組み合わせた被写体情報を生成して前記通信部を介して前記空調機器に送信する飛行体コントローラと、
    を有する無人飛行体。
  12. 無人飛行体と通信する空調機器であって、
    空調対象空間から空気を吸い込んで前記空調対象空間に送出する送風機と、
    前記送風機を制御する空気調和コントローラと、を有し、
    前記空気調和コントローラは、
    前記無人飛行体に設けられた撮像手段によって撮影され、前記空調対象空間内に居る人の空気環境を反映したものを示す被写体の画像の情報である撮像情報と、前記無人飛行体に設けられた位置検出手段よって検出される位置に基づく前記被写体の位置の情報である位置情報とを組み合わせた被写体情報を、前記無人飛行体から取得する通信手段と、
    前記被写体情報に基づいて前記位置情報が示す位置の環境状態を推測する推測手段と、
    前記位置情報と前記推測手段によって推測された前記環境状態とに対応して前記空調対象空間を空気調和する空気調和制御手段と、
    を有する空調機器。
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