JP7437120B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関制御装置に関するものである。
自動車の燃費性能を向上させるためには、内燃機関の燃料消費量を低減することが重要である。燃料消費量を低減させる技術としては、ポンプ損失や冷却損失の低減手段として、燃料と空気の比率を量論混合比(理想混合比)に比べて希釈して燃焼させる希釈燃焼が知られている。また、他の技術としては、燃焼ガスの一部を吸気側に戻して燃料と空気の混合気を希釈するEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスを活用した燃焼方式がある。
また、燃料消費量を低減するためには、運転条件に応じて適切な混合気の希釈度を設定する必要がある。さらに、希釈度の大きな条件、すなわち混合気が希薄な状態での失火を避けて燃焼を実現するためには、燃料の相対的な濃度が小さくなっているため、火花点火時に点火プラグから気筒内の混合気に供給する放電エネルギ量を増加させる必要がある。
また、希釈度の大きな条件で安定的な燃焼を実現するためには、内燃機関の気筒内の混合気の乱流強度や、流速を増加させる必要がある。しかしながら、乱流強度や流速が大きくなると、点火プラグでの放電の吹き消え等の現象により失火発生の可能性が生じる。そのため、火花点火時に点火プラグから気筒内の混合気に供給する放電エネルギ量も増加させる必要がある。
そして、流速の増加による放電の吹き消えを防ぐためには、点火プラグの周囲の流速を検出し、放電エネルギや放電電流を制御することが有効である。点火プラグの周囲の流速を検出する技術としては。例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
特許文献1には、2次コイルにより生じた電圧である2次電圧を検出する2次電圧検出部と、放電期間中の2次電圧の最小値を算出する2次電圧最小値算出部を備えた技術が記載されている。そして、特許文献1に記載された技術では、2次電圧、及び2次電圧の最小値に基づいて、放電プラズマの長さを算出し、放電プラズマの長さの時間変化とクーロン力に基づいて筒内流動速度を算出している。
特開2019-007436号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、点火プラグの周囲の流速を算出するために、コイルの二次電圧を放電後に複数回計測していた。そのため、時々刻々と変化する流速を算出するためには、特許文献1に記載された技術では、多数の電圧計測処理が必要となり、計測負荷が増大する、という問題を有していた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、計測負荷を低減し、かつ点火プラグ周りの流速を算出することができる内燃機関制御装置を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、内燃機関制御装置は、シリンダの筒内に配置された点火プラグと、点火プラグに電圧を印加する点火コイルとを備えた内燃機関を制御する内燃機関制御装置である。内燃機関制御装置は、ギャップ間電圧算出部と、流速算出部と、を備えている。ギャップ間電圧算出部は、点火コイルの二次側に発生する二次電流及びシリンダの筒内の圧力である筒内圧力に基づいて、基準条件での点火プラグのギャップ間の電圧である基準ギャップ間電圧を算出する。流速算出部は、基準ギャップ間電圧に基づいて、点火プラグの周囲のガスの流速を算出する。
上記構成の内燃機関制御装置によれば、計測負荷を低減し、かつ点火プラグ周りの流速を算出することができる。
実施の形態例にかかる内燃機関制御装置が搭載された内燃機関のシステム構成を示す概略構成図である。 実施の形態例にかかる内燃機関制御装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態例にかかる点火制御部の概要を示す制御ブロック図である。 図4Aは放電路の状態を示す模式図、図4Bは放電路の伸長量と経過時間との関係を示すグラフである。 放電後の設定時間のマップデータを示す図である。 第1の実施の形態例にかかるギャップ間電圧算出部におけるギャップ間電圧の算出動作を示すフローチャートである。 筒内圧力のマップデータを示す図である。 一次側通電時間と放電後の設定時間における二次電流との関係を示す図である。 第1の実施の形態例にかかる流速算出部における流速の算出動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態例いかかる流速範囲算出の動作例を示すフローチャートである。 点火プラグの周囲の流速と目標出力との関係を示す図である。 第1の実施の形態例にかかる目標出力算出部の動作例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態例にかかる点火制御部における各種情報の算出動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態例にかかる点火制御部の概要を示す制御ブロック図である。 第2の実施の形態例にかかる流速補正部の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態例にかかる流速算出部が算出した流速算出値と、補正後の流速算出値との関係を示すマップデータである。 放電路の先端部に作用する力の関係を示すもので、図17Aは放電路が伸びた状態を示す模式図、図17Aに示す放電路のA-A’線断面から先端部分を抜き出した図である。 第3の実施の形態例にかかる点火制御部及びタンブル制御弁制御部の概要を示す制御ブロック図である。 第3の実施の形態例にかかるタンブル制御弁制御部の動作例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態例にかかるタンブル制御弁状態判定部の動作例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態例にかかる点火プラグ状態判定部の動作例を示すフローチャートである。
1.実施の形態例
以下、実施の形態例(以下、「本例」という)にかかる内燃機関制御装置について、図1~図21を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1-1.内燃機関の構成例
まず、内燃機関の構成例について説明する。
図1は、本例の内燃機関のシステム構成を示す概略構成図である。
図1に示す内燃機関100は、ガソリンからなる燃料を筒内に直接噴射する筒内噴射型の内燃機関(直噴エンジン)である。内燃機関100は、吸入行程、圧縮行程、燃焼(膨張)行程、排気行程の4行程を繰り返す4サイクルエンジンである。さらに、内燃機関100は、例えば、4つの気筒(シリンダ)を備えた多気筒エンジンである。なお、内燃機関100が有する気筒の数は、4つに限定されるものではなく、6つ又は8つ以上の気筒を有していてもよい。また、内燃機関100のサイクル数は、4サイクルに限定されるものではない、
図1に示すように、内燃機関100は、エアフローセンサ1と、電子制御スロットル弁2と、吸気圧センサ3と、コンプレッサ4aと、インタークーラ7と、シリンダ14とを備えている。エアフローセンサ1、電子制御スロットル弁2、吸気圧センサ3、コンプレッサ4a、インタークーラ7は、吸気管6におけるシリンダ14までの位置に配置されている。
また、エアフローセンサ1は、吸入空気量と、吸気温度を計測する。電子制御スロットル弁2は、不図示の駆動モータにより開閉可能に駆動する。そして、運転者のアクセル操作に基づいて、電子制御スロットル弁2の開度が調整される。これにより、吸気される空気量を調整し、吸気管6の圧力を調整する。吸気圧センサ3は、吸気管6の圧力を計測する。
コンプレッサ4aは、吸気を過給する過給機である。このコンプレッサ4aは、後述するタービン4bにより回転力が伝達される。インタークーラ7は、シリンダ14の上流側に配置され、吸気を冷却する。
吸気管6には、シリンダ14の筒内へ流入するガスの流速や流れを調整する隔壁8及びタンブル制御弁8bが設けられている。隔壁8は、吸気管6におけるシリンダ14の近傍の流路を2つい分割している。タンブル制御弁8bは、隔壁8により2つに分割された流路の片側に配置されている。そして、タンブル制御弁8bを開けた状態では、隔壁8により分割された両側の流路を吸気された吸気ガスが流れる。また、タンブル制御弁8bを閉じた状態では、隔壁8により分割された片側の流路が閉塞し、残りの片側の流路を吸気ガスが流れる。これにより、シリンダ14の筒内に流れ込む吸気ガスの流速が増加する。このタンブル制御弁8bの閉じ具合を制御することで、シリンダ14の筒内を流れるガスの流速が制御される。
また、内燃機関100は、シリンダ14の筒内に燃料を噴射するインジェクタ13と、点火エネルギを供給する点火コイル16及び点火プラグ17からなる点火装置がシリンダ14ごとに設けられている。点火コイル16は、内燃機関制御装置20の制御の下、高電圧を生成し、点火プラグ17に印加する。これにより、点火プラグ17に火花が発生する。そして、点火プラグ17に発生した火花により、筒内の混合気が燃焼し、爆発する。
また、点火コイル16には、不図示の電圧センサが取り付けられている。電圧センサは、点火コイル16の一次側電圧又は二次側電圧を計測する。そして、電圧センサが計測した電圧情報は、ECU(Engine Control Unit)である内燃機関制御装置20に送られる。
また、シリンダ14のシリンダヘッドには、可変バルブ5が設けられている。可変バルブ5は、シリンダ14の筒内に流入する混合気、または筒内から排出する排気ガスを調整する。可変バルブ5を調整することにより、全シリンダ14の吸気量及び内部EGR量が調整される。
さらに、シリンダ14の筒内には、ピストン14aが摺動可能に配置されている。ピストン14aは、シリンダ14の筒内に流入した燃料とガスの混合気を圧縮する。そして、ピストン14aは、筒内に生じた燃焼圧力によりシリンダ14の筒内を往復運動する。また、ピストン14aの位置を検出するためのクランク角度センサ19が取り付けられている。
インジェクタ13は、後述する内燃機関制御装置(ECU)20に制御されて、シリンダ14の筒内に燃料を噴射する。これにより、シリンダ14の筒内には、空気の燃料が混合された混合気が生成される。また、インジェクタ13には、不図示の高圧燃料ポンプが接続されている。高圧燃料ポンプにより圧力が高められた燃料がインジェクタ13に供給される。さらに、インジェクタ13と高圧燃料ポンプとを接続する燃料配管には、燃料噴射圧力を計測するための燃料圧力センサが設けられている。
また、シリンダ14には、温度センサ18が設けられている。温度センサ18は、シリンダ14を巡る冷却水の温度を計測する。
さらに、シリンダ14の排気ポートには、排気管15が接続されている。排気管15には、タービン4b、電子制御ウエイストゲート弁11、三元触媒10、空燃比センサ9が設けられている。タービン4bは、排気管15を通過する排気ガスにより回転し、コンプレッサ4aに回転力を伝える。電子制御ウエイストゲート弁11は、タービン4bに流れる排気流路を調整する。
三元触媒10は、酸化・還元反応により排気ガスに含まれる有害物質を浄化する。また、空燃比センサ9は、三元触媒10の上流側に配置されている。そして、空燃比センサ9は、排気管15を通る排気ガスの空燃比を検出する。
また、エアフローセンサ1、吸気圧センサ3、電圧センサ等の各センサが検出した信号は、内燃機関制御装置20に送られる。また、アクセルペダルの踏み込み量、すなわち、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ12が検出した信号も内燃機関制御装置20に送られる。
内燃機関制御装置20は、アクセル開度センサ12の主力信号に基づいて、要求トルクを演算する。すなわち、アクセル開度センサ12は、内燃機関100への要求トルクを検出する要求トルク検出センサとして用いられる。また、内燃機関制御装置20は、不図示のクランク角度センサの出力信号に基づいて、内燃機関100の回転速度を演算する。そして、内燃機関制御装置20は、各種センサの出力から得られる内燃機関100の運転状態に基づき、空気流量、燃料噴射量、点火時期、燃料圧力等の内燃機関100の主要な作動量を最適に演算する。
内燃機関制御装置20により演算した燃料噴射量は、開弁パルス信号に変換され、インジェクタ13に出力される。また、内燃機関制御装置20により演算された点火時期は、点火信号として点火プラグ17に出力される。さらに、内燃機関制御装置20により演算されたスロットル開度は、スロットル駆動信号として電子制御スロットル弁2に出力される。
1-2.内燃機関制御装置20の構成例
次に、図2を参照して内燃機関制御装置20の構成例について説明する。
図2は、内燃機関制御装置20の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、ECU(Engine Control Unit)である内燃機関制御装置20は、入力回路21と、入出力ポート22と、RAM(Random Access Memory)23cと、ROM(Read Only Memory)23bと、CPU(Central Processing Unit)23aを有する。また、内燃機関制御装置20は、点火制御部24と、タンブル制御弁制御部25を有している。
入力回路21には、エアフローセンサ1からの吸入流量、吸気圧センサ3からの吸気圧、電圧センサからのコイル一次電圧又は二次電圧が入力される。また、入力回路21には、クランク角度、スロットル開度や排気空燃比等の各種センサが計測した情報が入力される。
入力回路21は、入力された信号に対してノイズ除去等の信号処理を行って、入出力ポート22へ送る。入出力ポート22の入力ポートに入力された値はRAM23cに格納される。
ROM23bには、CPU23aにより実行される各種演算処理の内容を記述した制御プログラムや、各処理に用いられるMAPやデータテーブル等が記憶されている。RAM23cには、入出力ポート22の入力ポートに入力された値や、制御プログラムに従って演算された各アクチュエータの操作量を表す値を格納する格納領域が設けられている。また、RAM23cに格納された各アクチュエータの操作量を表す値は、入出力ポート22の出力ポートに送られる。
入出力ポート22の出力ポートにセットされた点火信号は、点火制御部24を経て、点火コイル16に送られる。点火制御部24は、点火コイル16への通電時期や通電時間を制御する。さらに、点火制御部24は、点火プラグ17での放電エネルギ制御を行う。また、入出力ポート22の出力ポートにセットされたタンブル制御弁8bの開閉量を示す駆動信号は、タンブル制御弁制御部25を経て、タンブル制御弁8bに送られる。
なお、本例では、内燃機関制御装置20に点火制御部24及びタンブル制御弁制御部25を設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、点火制御部24やタンブル制御弁制御部25の一部、あるいは点火制御部24やタンブル制御弁制御部25の全てを内燃機関制御装置20とは異なる制御装置に実装してもよい。
2.点火制御部の構成例
2-1.第1の実施の形態例
次に、点火制御部の第1の実施の形態例について図3から図12を参照して説明する。
図3は、点火制御部における放電エネルギ制御の概要を示す制御ブロック図である。
図3に示すように、点火制御部24は、ギャップ間電圧算出部31と、流速算出部32と、流速範囲算出部33と、目標出力算出部34と、操作量算出部35とを有している。ギャップ間電圧算出部31は、点火コイル16に印加される二次電圧、二次電流及び点火時期のシリンダ4の筒内の圧力である筒内圧力に基づいて、点火プラグ17の中心電極17aと接地電極17b(図4参照)の間(以下、ギャップ間という)の電圧を求める。
ギャップ間電圧算出部31は、点火プラグ17で発生させた電圧によりギャップ間に形成される放電路の長さが異なる条件の電圧を求める。ギャップ間電圧算出部31が算出するギャップ間電圧は、基準ギャップ間電圧と、放電後ギャップ間電圧である。基準ギャップ間電圧は、基準条件でのギャップ間電圧である。基準条件としては、例えば、放電直後の放電路の長さがギャップ間の距離と等しい条件、すなわち最短放電条件である。以下、基準条件として最短放電条件を用いて説明する。
放電後ギャップ間電圧は、放電を開始した後に設定時間tiが経過した後のギャップ間電圧である。ギャップ間電圧算出部31は、算出した基準ギャップ間電圧と、放電後ギャップ間電圧を流速算出部32に出力する。なお、ギャップ間電圧算出部31におけるギャップ間電圧の算出方法については、後述する。
流速算出部32は、ギャップ間電圧算出部31が算出した基準ギャップ間電圧と、放電後ギャップ間電圧に基づいて、点火プラグ17の周囲のガスの流速を算出する。そして、流速算出部32は、算出した点火プラグ17の周囲の流速算出値を流速範囲算出部33に出力する。なお、流速算出部32における流速算出値の算出方法については、後述する。
流速範囲算出部33は、所定のサイクル数Nの数だけ、流速算出部32が算出した流速算出値(以下、流速という。)を保持する。また、流速範囲算出部33は、流速最大値、流速平均値、流速範囲、及び最大値更新フラグを算出する。流速最大値は、流速範囲算出部33が保持した所定サイクル数N分の流速のうちの最大値である。また、流速平均値は、流速範囲算出部33が保持した所定サイクル数N分の流速の平均値である。
さらに、流速範囲は、流速範囲算出部33が保持した所定サイクル数N分の流速値における最小値から最大値までの値である。また、最大値更新フラグは、流速最大値の更新の有無を示すフラグである。更新有りの場合には、最大値更新フラグは、正(True)に設定される。また、更新無しの場合には、最大値更新フラグは、誤(False)に設定される。そして、流速範囲算出部33が算出した、流速最大値、流速平均値、流速範囲。最大値更新フラグは、目標出力算出部34に入力される。
目標出力算出部34は、流速範囲算出部33で算出された、流速最大値に基づいて点火コイル16で発生する電流やエネルギの目標値(目標出力)を算出する。目標出力算出部34は、算出した目標出力を操作量算出部35に出力する。
操作量算出部35は、目標出力を実現するための点火コイル16の操作量を算出する。操作量算出部35が算出する操作量としては、例えば、点火コイル16の一次側への通電時間である。
[放電路の状態の時間変化及び電極間距離]
次に、図4A及び図4Bを参照して放電路の状態の時間変化及び電極間距離について説明する。
図4Aは、放電路の状態を示す模式図、図4Bは放電路の伸長量と経過時間との関係を示すグラフである。図4Aには、(1)最短放電条件、(2)放電路が伸びた条件、(3)再放電間近の条件について示す。また、図4Bは、横軸に放電の経過時間、縦軸に放電路の伸長量を示している。
図4Aに示すように、(1)最短放電条件は、放電路の長さは、点火プラグ17の中心電極17aと接地電極17bの距離(いわゆるギャップ間距離)L[m]と同じ長さとなる。
また、放電を開始した後、点火プラグ17の周囲のガスの流れにより、放電路が移送される。ここで、中心電極17aと接地電極17bが対向する対向方向と直交する直交方向にガスが流れていると想定し、直交方向への放電路の移送量を放電路伸長量x[m]と定義する。そして、放電後から有る程度の時間範囲では、放電路の変形は、直交方向のみに生じると近似することができる。そのため、図4Aに示す(2)放電路が伸びた条件での放電路の長さLSP[m]は、下記数1により算出することができる。
[数1]
Figure 0007437120000001
また、図4Bに示すように、放電後から所定の時間範囲では、放電路伸長量xの変化の傾きが一定である。そして、さらに放電路が伸びると再放電(リストライク)が発生し、放電路が新たに形成される。その結果、放電路伸長量xが小さくなる。図4Aにおける(3)再放電間近の条件に示すように、放電路は、直交方向とは異なる方向にも伸長する。これは、ギャップ間を通過したガスの流れが対向方向に向きを変えることで、流速が対向方向の成分も含むためである。そのため、(3)再放電間近の条件では、放電路の長さを数1から推定することができない。
以上を踏まえると、傾きが一定に変化する期間における放電路伸長量x(または放電路長さ)が分かれば、算出した放電路伸長量(または放電路長さ)と、既知である(1)最短放電条件、すなわち放電直後の放電路長さ(ギャップ間距離と同じ値)から流速を算出することができる。
これにより、放電後の設定時間ti経過後の電圧計測値のみを用いて流速を算出することができる。その結果、放電後に複数回の電圧の計測処理を行うことなく、1回の電圧の計測で流速を算出することができ、流速の算出処理を容易に行うことができる。
なお、図4A及び図4Bに示す(3)再放電間近の条件では、数1を用いることが困難であるため、設定時間tiは、(3)再放電間近の状態に至る前に設定することが好ましい。
[設定時間tiの設定方法]
次に、設定時間tiの設定方法について説明する。
設定時間tiの設定方法としては、例えば、予め実験やシミュレーションにより構築して放電後の設定時間tiを示すマップを用いた設定方法や、検出した速度に基づいて設定時間tiを設定する方法がある。
図5は、放電後の設定時間tiのマップデータを示す図である。図5では縦軸に内燃機関のトルク、横軸に内燃期間の回転数を示している。
ここで、(3)再放電間近の状態に至るまでの時間は、点火プラグ17の周囲の流速や放電路の流れに対する追従性に影響を受ける。なお、放電路の流れに対する追従性とは、放電路の移動速度と点火プラグ17の周囲の流速の間に生じる相対速度の大きさに相関をもつ指標である。例えば、点火プラグ17の周囲の流速uairと放電路速度uの比C(C=u/uair)として追従性を定義することができる。
両者の比で追従性を定義する場合、追従性が1のときは、点火プラグ17の周囲の流速uairと、放電路の移動速度uが一致していることを示している。また、追従性が1未満であれば、点火プラグ17の周囲の流速uairに対して放電路の移動速度uが小さい(遅い)ことを示している。さらに、点火プラグ17の周囲の流速uairは、内燃機関100の回転速度の増加に伴って速くなる。さらに、点火時期におけるシリンダ14の筒内圧力が大きい場合、追従性が大きくなる。そのため、回転数が大きいほど、(3)再放電間近の状態に至る時間が短くなる。また、点火時期におけるシリンダ14の筒内圧力が大きいほど、(3)再放電間近の状態に至る時間が短くなる。
なお、内燃機関100のトルクが大きくなるほど、点火時期におけるシリンダ14の筒内圧力が大きくなる傾向にある。そのため、内燃機関100のトルクと回転数に基づいて、放電後の設定時間tiを設定した場合、図5に示すように、回転数が大きいほど設定時間tiは小さくなる。また、同一の回転数であれば、トルクが高いほど設定時間tiは小さくなる。これにより、運転条件に応じて変化する(3)再放電間近の状態に至る時間を考慮し、設定時間tiを設定することができる。さらに、この設定時間tiにより点火プラグ17の周囲の流速を算出することができ、流速の算出精度の向上を図ることができる。
次に、検出した流速に基づいて設定時間tiの設定方法について説明する。
まず、後述する流速の算出方法によって点火プラグ17の周囲の流速を算出する。そして、所定サイクル数N分の流速値から平均流速値uave[m/s]を算出する。なお、平均流速値uaveについては、後述する。そして、算出した平均流速値uaveと、放電路伸長量の参照値xref[m]と、下記数2から設定時間tiを算出する。放電路伸長量の参照値xrefは、予め実験やシミュレーションに基づいて設定される。
[数2]
Figure 0007437120000002
数2に示すように、流速算出部32で算出した平均流速値uaveに基づいて設定時間tiを設定することで、内燃機関100の個体ばらつきや経年変化を反映して適切な設定時間tiを設定することができる。また、最新の情報に基づいて設定時間tiを更新することができる。その結果、個体のばらつきや経年変化により生じる流速算出の誤差を軽減することができる。
[ギャップ間電圧の算出動作]
次に、ギャップ間電圧算出部31におけるギャップ間電圧の算出動作について図6及び図7を参照して説明する。
図6は、ギャップ間電圧算出部31におけるギャップ間電圧の算出動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、まずギャップ間電圧算出部31は、最短放電路でのギャップ間電圧、すなわち基準ギャップ間電圧Vg0[V]を算出する(ステップS11)。基準ギャップ間電圧Vg0は、下記数3で表されるキム・アンダーソンの式(Kim J. & Anderson R.W. (1995) Spark anemometry of bulk gas velocity at the plug gap of a firing engine (No.952459). SAE Technical Paper)を用いて算出できる。
[数3]
Figure 0007437120000003
ここで、pは点火時期の筒内圧力[Pa]、pは基準圧力(1×10)[Pa]、Iは二次電流[A]である。筒内圧力pは、内燃機関100の運転条件に応じて変化する。基準ギャップ間電圧Vg0は、数3における放電路長さLspを最短放電路条件の放電路の長さであるギャップ間距離Lを代入することで下記数4により算出される。
[数4]
Figure 0007437120000004
また、数4を用いて基準ギャップ間電圧Vg0を算出するためには、点火時期の筒内圧力pと二次電流Iが必要となる。筒内圧力pは、筒内圧力センサの計測値を用いることができる。また、筒内圧力pは、吸気圧センサ3で検出した吸気圧力と吸気弁閉じ時期の筒内容積、点火時期の筒内容積に基づいて下記数5から算出してもよい。
[数5]
Figure 0007437120000005
ここで、pintは吸気圧[Pa]であり、Vivcは吸気弁閉じ時期の筒内容積[m]である。また、Vadvは点火時期の筒内容積[m]、γは比熱比である。なお、量論混合条件では、比熱比を1.33程度とすることができる。
筒内圧力pの算出方法は、上述した例に限定されるものではなく、内燃機関の回転数とトルクを軸とするマップとした点火時期の圧力のマップデータを予め作成し、このマップデータから筒内圧力pを設定してもよい。これにより、筒内圧力センサを用いることなく、流速の算出に必要な筒内圧力pを算出することができる。
図7は、筒内圧力pのマップデータを示す図である。図7では縦軸に内燃機関のトルク、横軸に内燃期間の回転数を示している。
図7に示すように、定性的に、トルクが大きい条件や点火時期が上死点に近い条件では、点火時期の筒内圧力pが高くなる。また、トルクは、吸入空気量やスロットル開度に基づいて算出され、回転数は、クランク角度センサ19の計測値により算出される。
上記数3に含まれる二次電流Iは、放電後の設定時間tiにおける二次電流が用いられる。そして、二次電流は、例えば、点火コイル16の二次側に設置された電流センサが計測した値を適用することができる。
また、二次電流Iの設定方法は、電流センサを用いた例に限定されるものではない。例えば、点火コイル16の一次側に通電する期間(一次側通電時間)と、放電後の設定時間tiにおける二次電流の関係を予め保持し、この関係から二次電流Iを設定してもよい。
図8は、一次側通電時間と放電後の設定時間tiにおける二次電流の関係を示す図である。
図8に示すように、放電後の設定時間tiが一定であれば、一次側通電時間が大きいほど、放電後の設定時間tiにおける二次電流の値は大きくなる。また、放電後の設定時間tiの時間がt1、t2、t3(t1<t2<t3)と変化する場合、放電後の設定時間tiの時間が長いほど、放電後の設定時間tiにおける二次電流の値は小さくなる。なお、一次側通電時間は、点火装置である点火コイル16への操作量として、例えば、ROM23b等のメモリに格納される。
このように、予めマップデータを作成することで、電流センサを設けることなく流速の算出に必要な二次電流Iを設定することができ、部品点数の削減を図ることができる。
なお、基準ギャップ間電圧Vg0を算出するための数式は、数3及び数4に限定されるものでなく、設計者が構築したギャップ間電圧を算出する数式を用いてもよい。
このように、流速の算出に必要な基準ギャップ間電圧Vg0を算出により設定することで、基準条件での点火プラグ17のギャップ間電圧を計測する必要がなくなる。その結果、流速を算出する際の計測負荷の低減を図ることができる。さらに、基準ギャップ間電圧Vg0を算出するために必要な二次電流Iや筒内圧力pを予め作成したマップデータや吸気圧力に基づいて設定することで、新たにセンサを設けることなく流速を算出することができる。
基準ギャップ間電圧Vg0を算出処理が完了すると、ギャップ間電圧算出部31は、プラグ抵抗Rint[Ω]を算出する(ステップS12)。プラグ抵抗Rintは、点火コイル16の内部において二次側に接続された抵抗と点火プラグ17の抵抗の和に相当する。また、点火コイル16内部の抵抗に比べて点火プラグ17の抵抗が大きいことから、プラグ抵抗Rintは、主に点火プラグ17の抵抗で求めることができる。
なお、点火プラグ17に通電する電流範囲によっては、抵抗の最大仕様電圧を超える場合がある。このような場合では、点火プラグ17の内部抵抗の設定値や単体での計測値よりも、抵抗値が小さくなっている可能性がある。このような抵抗値が小さくなるような減少は、下記数6で表すことができる。
[数6]
Figure 0007437120000006
ここで、Rint,0は、点火プラグ17の内部抵抗の設置値または単体での計測値[Ω]である。また、rintは、電流による内部抵抗の変化率[Ω/A]であり、Is,refは、内部抵抗が設計値よりも小さくなる電流値の最小値であり、Rint,limは、内部抵抗の下限値[Ω]である。そして、内部抵抗の変化率rint、内部抵抗が設置値よりも小さくなる電流値の最小値Is,ref及び内部抵抗の下限値Rint,limは、予め実験により計測し、例えば、ROM23b等に格納される。
上述したように、電流値による内部抵抗の変化を予め考慮することで、後述する放電後の設定時間ti経過後のギャップ間電圧である放電後ギャップ間電圧を算出する際に、値が負になることを防ぐことができる。
また、放電路が大きく伸びた条件では、二次側の電圧に示す電極間電圧の割合が大きくなる。そのため、二次電圧と電極間電圧が等しいと近似することができる。これにより、プラグ抵抗Rintの値を0[Ω]と近似してもよい。このように、内部抵抗を0とすることで、電流による内部抵抗の変化を用いて放電後ギャップ間電圧を算出する際に、数6に示すような内部抵抗のモデルを構成することなく、流速を算出することが可能となる。また、流速の値が負になることを防ぐことができる。
プラグ抵抗Rintの算出処理が完了すると、ギャップ間電圧算出部31は、放電後の設定時間tiにおける計測値に基づいて、放電路が伸びた状態のギャップ間電圧、すなわち放電後ギャップ間電圧Vを算出する(ステップS13)。放電後ギャップ間電圧Vは、下記数7により求められる。
[数7]
Figure 0007437120000007
ここで、Vは二次電圧[V]である。二次電圧Vは、点火コイル16に接続された電圧センサが計測した値を用いてもよい。このように、放電後ギャップ間電圧Vを計測値に基づいて算出することで、放電路の伸びを加味した正確なギャップ間電圧の算出を行うことができ、後述する流速の算出処理における精度を向上させることができる。
なお、二次電圧Vは、一次側で計測した電圧と、点火コイル16における一次側と二次側の巻数比を用いて算出してもよい。例えば、点火コイル16の一次側電圧Vp[V]を計測した場合、二次電圧Vは下記数8から算出される。
[数8]
Figure 0007437120000008
ここで、一次側の巻線の巻数がNs、二次側の巻線の巻数がNpである。これにより、高電圧となる箇所の計測を避けることができる。
そして、放電後ギャップ間電圧Vの算出処理が完了すると、ギャップ間電圧算出部31におけるギャップ間電圧の算出動作が完了する。そして、ギャップ間電圧算出部31は、算出した基準ギャップ間電圧Vg0と放電後ギャップ間電圧Vを流速算出部32に出力する。また、ギャップ間電圧算出部31は、1サイクルごとにギャップ間電圧の算出動作を行う。
[流速の算出動作]
次に、流速算出部32における流速の算出動作について図9を参照して説明する。
図9は、流速算出部32における流速の算出動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、流速算出部32は、ギャップ間電圧算出部31から入力された基準ギャップ間電圧Vg0と放電後ギャップ間電圧Vの比rを算出する(ステップS21)。なお、以下、比rを電圧比という。電圧比r=V/Vg0により求められる。
次に、流速算出部32は、算出した電圧比rを用いて以下の数9により、放電後の設定時間tiにおける放電路長さLsp,tiを算出する。
[数9]
Figure 0007437120000009
ここで、a、bは、実験から求められた係数である。
また、上述したキム・アンダーソンの式である数3を放電路長さLspとして整理すると下記数10となる。
[数10]
Figure 0007437120000010
なお、数10により算出された放電路長さLspは、放電路の計測値に誤差が生じている。この誤差は、センサスペックによる誤差、内部抵抗の変化、シース電圧やその他の把握できない減少により引き起こされるものと考えられる。さらに、数10に示すように、放電路長さLspは、ギャップ間電圧V、点火時期の筒内圧力p、二次電流Iの関数である。これに対して、数9により算出される放電路長さLsp,tiは、説明変数(電圧比)に対する一次式で表されている。さらに、数9では、係数a、bが複数の圧力や電流条件で適応できるように、説明変数に電圧比rを用いている。
これにより、数9から放電路長さLsp,tiを算出することで、説明変数(電圧比)からは二次電流や圧力の影響を取り除くことができる。その結果、複数の圧力条件、二次電流条件において単一の関係式で精度よく放電路長さを算出することができる。
なお、電圧比rを用いることなく、数10から放電路長さLsp,tiを算出してもよい。この場合の算出式は、下記数11となる。
[数11]
Figure 0007437120000011
数10及び数11に示す既存の関係式から放電路長さLsp,tiの算出式を構成することで、数7や数9に示すような関係式を新たに定義することなく放電路長さLsp,tiを算出することができる。
次に、流速算出部32は、算出した設定時間ti後の放電路長さLsp,tiから点火プラグ17の周囲の流速u[m/s]を算出する(ステップS23)。点火プラグの周囲の流速uは、以下の数12により算出される。
[数12]
Figure 0007437120000012
これにより、流速算出部32における流速uの算出動作が完了する。また、流速算出部32は、算出した流速uを流速範囲算出部33に出力する。なお、流速算出部32は、1サイクルごとに流速uの算出動作を行う。上述したように、1点のコイル電圧の計測値、または、その他の計測可能な信号と算出値により点火プラグ17の周囲の流速uを算出することができる。さらに、計測箇所を1点に限定することで、計算負荷や各センサの負荷の軽減を図ることができる。
[流速範囲算出部の動作]
次に、流速範囲算出部33の動作例について図10を参照して説明する。
図10は、流速範囲算出部33の動作例を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず流速範囲算出部33は、RAM23cや流速範囲算出部33自身に格納されている流速の更新前の最大値(um_h)を算出する(ステップS31)。次に、流速範囲算出部33は、N回目のサイクルの流速算出値(流速)を更新する(ステップS32)。ステップS32の処理では、流速範囲算出部33は、格納されている複数の流速算出値のうち最も古いサイクルのデータ(流速算出値)を削除し、今回のサイクルで流速算出部32が算出した流速算出値を格納する。
次に、流速範囲算出部33は、ステップS32の処理で新たに格納したN回目のサイクルの流速算出値を用いて、所定のサイクル数N分の流速算出値の最大値、平均値、流速範囲を更新する(ステップS34)。
次に、流速範囲算出部33は、更新前の流速算出値の最大値と、ステップS34の処理で更新した最大値が等しいか否かを判断する(ステップS34)。ステップS34の処理において、流速範囲算出部33は、更新前最大値と更新した最大値が等しいと判断した場合(ステップS34のTrue判定)、後述するステップS35の処理に移行する。
また、ステップS34の処理において、流速範囲算出部33は、更新前最大値と更新した最大値が等しくないと判断した場合(ステップS34のFalse判定)、後述するステップS36の処理に移行する。
ステップS35の処理に移行した場合、最大値が更新されていないため、流速範囲算出部33は、最大値更新フラグをFalseに設定する。これに対して、ステップS36の処理に移行した場合、最大値が新たな値に更新されているため、流速範囲算出部33は、最大値更新フラグをTrueに設定する。これにより、流速範囲算出部33の動作が完了する。また、流速範囲算出部33は、更新又は算出した最大値、平均値、流速範囲及び更新フラグ情報を目標出力算出部34に出力する。
[目標出力算出部の動作]
次に、目標出力算出部34の動作例について図11及び図12を参照して説明する。
図11は、点火プラグ17の周囲の流速uと目標出力との関係を示す図である。
放電路が伸長できる範囲には上限がある。そのため、流速が大きい条件では、短時間に放電路の伸長できる範囲の上限に達し、再び最短経路に放電路が形成される、いわゆる再放電、リストライクが発生する。そして、再放電が発生すると、再放電前までエネルギ供給により加熱されていた混合気の加熱が止まる。その結果、再放電前までのエネルギ供給が不十分の場合、火炎が形成されずに、いわゆる失火となる。
このような失火を防ぐためには、再放電前までの混合気へのエネルギ供給を充分に行う必要がある。そのため、図11に示すように、点火プラグ17の周囲の流速が大きい条件(流速最大値)では、目標出力は大きく設定される。
図12は、目標出力算出部34の動作例を示すフローチャートである。
図12に示すように、目標出力算出部34は、流速範囲算出部33から入力された最大値更新フラグ情報の値を判定する(ステップS41)。ステップS41の処理において、最大値更新フラグがTrueであると目標出力算出部34が判定した場合、目標出力算出部34は、図11に示す流速と目標出力の関係に基づいて目標値を設定する(ステップS42)。そして、目標出力算出部34は、設定した目標値を操作量算出部35に出力する。
また、ステップS41の処理において、最大値更新フラグがFalseであると目標出力算出部34が判定した場合、目標出力算出部34は、現在設定している目標値を維持する(ステップS43)。これにより、目標出力算出部34の動作が完了する。
[算出動作のタイムチャート]
次に、点火制御部24における算出動作のタイムチャートについて図13を参照して説明する。
図13は、点火制御部24における各種情報の算出動作を示すタイムチャートである。
図13に示すタイムチャートには、実際の流速、二次電圧、点火コイル16への通電時間、放電後の設定時間ti後の二次電圧値、流速算出値、流速最大値、目標電流(目標値)、通電時間設定値の時間履歴を示している。時刻t1、t2、t3において検出値の出力と、各種算出動作が実施される。
時刻t1の時点では、直前のサイクルの二次電圧Vm1が送信され、二次電圧Vm1に基づいて流速uc0が算出される。その後、Nサイクルの流速最大値um、目標電流It1、通電時間設定値Td1が算出される。時刻t1では、二次電圧Vm1を用いて算出された流速uc1が更新前の最大値umに比べて小さいため、流速範囲算出部33は、流速最大値の更新を行わない。そのため、目標電流It1及び通電時間設定値Td1も更新されない。
また、時刻t2の時点では、二次電圧Vm2に基づいて算出された流速uc2がこれまでの流速最大値umに比べて大きい。そのため、流速最大値は、流速umから流速uc2に更新される。その結果、目標電流がIt1からIt2に更新され、通電時間設定値がTd1からTd2に更新される。その結果、次のサイクルでの点火コイル16への通電時間は、Td2に設定される。
なお、時刻t3においても、二次電圧Vm3に基づいて算出された流速uc3が、これまでの流速最大値u2に比べて大きいため、流速最大値は、流速uc3に更新される。その結果、目標電流及び通電時間設定値を流速最大値に基づいて更新される。
このように、点火コイル16の電圧の検出値に基づいて、点火時期の流速と点火コイル16への出力の目標値を設定することができる。その結果、算出した流速に基づいて点火コイル16への通電時間を制御でき、過大なエネルギの発生を抑制でき、供給エネルギの不足も抑制できる。また、過大なエネルギの発生を抑制できるため、点火プラグ17の摩耗を防ぐことができる。
2.第2の実施の形態例
次に、図14から図17を参照して第2の実施の形態例にかかる点火制御部について説明する。
図14は、第2の実施の形態例にかかる点火制御部における放電エネルギ制御の概要を示す制御ブロック図である。
図14に示すように、点火制御部24Bは、ギャップ間電圧算出部131と、流速算出部132と、流速補正部133と、流速範囲算出部134と、目標出力算出部135と、操作量算出部136と、を備えている。すなわち、第2の実施の形態例にかかる点火制御部24Bは、第1の実施の形態例にかかる点火制御部24に流速補正部133を設けたものである。そのため、ここでは流速補正部133について説明する。
流速補正部133には、エアフローセンサ1が計測した空気流量が出力される。流速補正部133は、流速算出部132が算出した流速算出値の補正する。そして、流速補正部133で補正された流速算出値は、流速範囲算出部134に出力される。
次に、図15を参照して流速補正部133の動作例について説明する。
図15は、流速補正部133の動作例を示すフローチャートである。
図15に示すように、流速補正部133は、シリンダ14の筒内ガス密度を算出する(ステップS51)。流速補正部133は、エアフローセンサ1から取得した吸入空気流量Mair[kg]と、空燃比センサ9が計測した排気空燃比AFRと、点火時期における筒内容積VADV[m]と、エンジン回転速度Nに基づいて、下記数13からシリンダ14の筒内のガス密度である筒内ガス密度ρ[kg/m]を算出する。
[数13]
Figure 0007437120000013
次に、流速補正部133は、ステップS51で算出した筒内ガス密度ρや、入力された筒内圧力に基づいて、流速算出部132で算出した流速算出値を補正する(ステップS52)。そして、流速補正部133は、補正した流速算出値を流速範囲算出部134に出力する。これにより、流速補正部133の動作が完了する。
[補正動作例]
次に、ステップS52の処理で行われる補正方法について説明する。
補正方法の一例としては、流速算出部132で算出した流速と補正後の流速算出値の関係を予め実施された実験により求めて、マップデータを作成し、ROM23b等のメモリに格納する。この作成したマップデータと、取得した流速算出値に基づいて、流速補正値を算出する。そして、流速補正部133は、算出した流速補正値に基づいて、流速算出値を補正する。
図16は、流速算出部132が算出した流速算出値と、補正後の流速算出値との関係を示すマップデータである。
図16に示すように、補正前の流速uに比べて、補正後の流速uが大きくなっていることが分かる。また、筒内圧力が大きいほど、補正前の流速uと補正後の流速uの差は小さくなっていることが分かる。図16に示すようなマップデータを用いることで、新たにセンサを追加することなく、流速の補正を行うことができる。
次に、他の補正方法について説明する。
他の補正方法では、流速算出部132で算出した流速uと、実際のガス流速の間の差はマクスウェルの応力により生じるとしている。そして、補正後の流速uは、マクスウェルの応力から導出された数14により算出される。
[数14]
Figure 0007437120000014
ここで、補正後の流速算出値u[m/s]、流速算出部132で算出した流速算出値u[m/s]、基準放電路半径rref[m]、真空の誘電率ε[F/m]、基準電極間電圧Vref[V]、基準圧力基準圧力pref[Pa],係数nである。基準放電路半径、基準電極間電圧及び係数は。数14に示す補正式が実験結果を再現するように決定される。係数nは、例えば0.5から1が推奨値であるが、その他の値にも設定してもよい。
次に、上述した数14による補正がマクスウェルの応力の効果を補正したものであることを図17A及び図17Bを参照して説明する。
図17A及び図17Bは、放電路の先端部に作用する力の関係を示す図である。図17Aには、放電路が伸びた状態を示し、図17Bは、図17Aに示す放電路のA-A’線断面から先端部分を抜き出した図である。
図17Bにおいて、qMは、マクスウェルの応力を示し、rは放電路の半径である。マクスウェルの応力は、電場に置かれた導体表面と断面に対して垂直方向に作用する応力である。そして、放電路の先端部全体を検査体積とし、この検査体積における運動量保存則を考慮すると、下記数15及び数16の等式が成立する。
[数15]
Figure 0007437120000015
[数16]
Figure 0007437120000016
数15の左辺第一項は、検査体積からの運動量の流出量を示し、左辺第二項は検査体積への運動量の流入量を示している。また、数15における右辺の項は、検査体積に作用する力である。また、数16は、マクスウェルの応力を与える式であり、Eは電界強度[V/m]である。さらに、キム・アンダーソンの式が示すギャップ間電圧が圧力のおよそ0.5乗に比例する関係を考慮する。また、電界強度をギャップ間電圧とギャップ間距離で近似できると想定した場合、電界強度の近似式として、下記数17が導出される。
[数17]
Figure 0007437120000017
また、放電路が形成される圧力に応じて、放電路の半径が変化することが知られている。これは、圧力の上昇に伴い個の拡散が抑制されるためであると考えられる。この効果を考慮することで、放電路の半径は、以下の数18から求められる。
[数18]
Figure 0007437120000018
そして、数15から数18を用いて整理すると上述した数14が得られる。以上のことから、数14は、放電路の先端部に着目し、放電路の先端部に作用するマクスウェルの応力を考慮することで算出される補正式であることが示される。これにより、流速補正部133において数14に基づく補正を行うことで、マクスウェルの応力により生じる流速算出部132で算出された流速uと、実施のガス流速の間の差を補正することができる。その結果、点火制御部24Bでの流速の測定精度を向上させることできる。
3.第3の実施の形態例
次に、図18から図21を参照して第3の実施の形態例にかかる点火制御部及びタンブル制御弁制御部について説明する。
図18は、第3の実施の形態例にかかる点火制御部及びタンブル制御弁制御部における放電エネルギ制御の概要を示す制御ブロック図である。
図18に示すように、点火制御部24Cには、タンブル制御弁制御部177、タンブル制御弁状態判定部178及び点火プラグ状態判定部179が接続されている。また、点火制御部24Cは、第2の実施の形態例にかかる点火制御部24Bと同様に、ギャップ間電圧算出部171と、流速算出部172と、流速補正部173と、流速範囲算出部174と、目標出力算出部175と、操作量算出部176と、を備えている。流速範囲算出部174は、算出した流速平均値をタンブル制御弁制御部177、タンブル制御弁状態判定部178及び点火プラグ状態判定部179に出力する。
タンブル制御弁制御部177は、流速平均値に基づいてタンブル制御弁8bの開閉度を決定する。そして、タンブル制御弁制御部177は、決定した開閉度に基づいて、タンブル制御弁8bにタンブル制御弁操作量を出力する。
また、タンブル制御弁制御部177は、タンブル制御弁8bにおける開閉度の目標値の変化量が所定値よりも大きいか否かを示す開閉弁操作量変更フラグを出力する。ここで、開閉弁操作量変更フラグは、開閉度の目標値変化量が所定値よりも大きい場合、Trueに設定される。そして、開閉度の目標値変化量が所定値に達していない場合、開閉弁操作量変更フラグは、Falseに設定される。また、タンブル制御弁制御部177は、決定した開閉弁操作量変更フラグをタンブル制御弁状態判定部178に出力する。
タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁制御部177から出力された開閉弁操作量変更フラグと、流速範囲算出部174から出力された流速平均値に基づいて、タンブル制御弁8bの故障の有無を判定する。そして、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁8bの故障状態を示すタンブル制御弁故障フラグを決定する。
タンブル制御弁8bに故障の可能性が有る場合、タンブル制御弁故障フラグは、Trueに決定される。また、タンブル制御弁8bが正常である場合、タンブル制御弁故障フラグは、Falseに決定される。そして、タンブル制御弁状態判定部178は、決定したタンブル制御弁故障フラグを点火プラグ状態判定部179に出力する。
点火プラグ状態判定部179は、タンブル制御弁状態判定部178から出力されたタンブル制御弁故障フラグと、流速範囲算出部174から出力された流速平均値に基づいて、点火プラグ17の故障の有無を判定する。また、点火プラグ状態判定部179は、点火プラグ17の故障の状態を示す抵抗低下フラグと抵抗高化フラグを決定する。
抵抗低下フラグは、抵抗値が設計値よりも低下する異常の可能性を示すフラグである。抵抗低下フラグがTrueに決定されると、点火プラグ17の抵抗値が設計値よりも低下する異常の可能性が有ることが示される。
また、抵抗高化フラグは、抵抗値が設計値よりも増加する異常の可能性を示すフラグである。抵抗高化フラグがTrueに決定されると、点火プラグ17の抵抗値が設計値おりも増加する異常の可能性が有ることが示される。
また、点火プラグ状態判定部179は、数6における点火プラグ17の内部抵抗の補正値Rint,modを設計値Rint,0に設定する。
[タンブル制御弁制御部の動作]
次に、図19を参照してタンブル制御弁制御部177の動作例について説明する。
図19は、タンブル制御弁制御部177の動作例を示すフローチャートである。
図19に示すように、タンブル制御弁制御部177は、流速範囲算出部174から取得した流速平均値が目標値(流速目標値)よりも小さいか否かを判断する(ステップS61)。ステップS61の処理で用いられる目標値は、クランク角度センサ19の出力により決まる内燃機関100の回転数と、流速目標値のマップに基づいて決定される。このマップデータは、例えば、ROM23b等のメモリに格納される。
ステップS61の処理において、タンブル制御弁制御部177は、流速平均値が目標値よりも小さいと判断した場合(ステップS61のYes判定)、タンブル制御弁制御部177は、タンブル制御弁8bをより閉じる方向に制御するように操作量を設定する。これにより、タンブル制御弁8bの閉じ量が増加する(ステップS62)。閉じ量の増加量(変化量)は、例えば、目標値と流速平均値の差と、変化量の間で比例する関係式を予め定義することで、この関係式と目標値と流速平均値の差から設定することができる。
そして、ステップS62の処理が完了すると、タンブル制御弁制御部177は、後述するステップS65の処理に移行する。
このように算出した流速算出値の複数サイクルの平均値が流速下限値を下回る場合に、目標とする流速条件を実現するように、タンブル制御弁制御部177がタンブル制御弁8bを制御する。これにより、流速が過小な条件を検出した際に、流速を増加させて、より安定し、高速な燃料状態を実現することができる。その結果、経年劣化により、タンブル制御弁8bの動作が想定からずれた場合や、個体差によるばらつきを解消し、所望の性能を実現することができる。
また、ステップS61の処理において、タンブル制御弁制御部177は、流速平均値が目標値よりも大きいと判断した場合(ステップS61のNo判定)、流速平均値が上限値よりも大きいか否かを判定する(ステップS63)。
ステップS63の処理において、タンブル制御弁制御部177は、流速平均値が上限値よりも大きいと判断した場合(ステップS63のYes判定)、タンブル制御弁8bをより開ける方向に制御するように操作量を設定する。これにより、タンブル制御弁8bの閉じ量が減少する(ステップS64)。閉じ量の減少量(変化量)は、例えば、上限値と流速平均値の差と、変化量の間で比例する関係式を予め定義することで、この関係式と上限値と流速平均値の差から設定することができる。
このように算出した流速算出値の複数サイクルの平均値が流速上限値を超える場合に、タンブル制御弁8bをより開ける方向に、タンブル制御弁制御部177がタンブル制御弁8bを制御する。これにより、流速が過大な条件を検出した際に、流速を低減させて、高流速条件下で過大なエネルギが要求されることを避けることができる。その結果、点火コイル16の高温化による劣化や、高エネルギ化により点火プラグ17の摩耗が進行することを抑制することができる。
ステップS64の処理が完了すると、ステップS65の処理に移行する。ステップS65の処理では、タンブル制御弁制御部177は、ステップS62の処理やステップS64の処理で設定した開閉度変化量(閉じ量の減少量又は閉じ量の増加量)が、所定値よりも大きいか否かを判断する。ステップS65で用いられる所定値は、流速平均値に充分に差がでると想定される値に設定される。
そして、ステップS65の処理において、タンブル制御弁制御部177は、開閉度変化量が所定値よりも大きいと判断した場合(ステップS65のYes判定)、タンブル制御弁制御部177は、開閉弁操作量変更フラグをTrueに設定する(ステップS66)。
また、ステップS63の処理において、タンブル制御弁制御部177は、流速平均値が上限値よりも小さいと判断した場合(ステップS63のNo判定)、ステップS67の処理に移行する。さらに、ステップS65の処理において、開閉度変化量が所定値よりも小さいと判断した場合(ステップS65のNo判定)、タンブル制御弁制御部177は、ステップS67の処理に移行する。
ステップS67の処理では、タンブル制御弁制御部177は、開閉弁操作量変更フラグをFalseに設定する。そして、タンブル制御弁制御部177は、ステップS66又はステップS67の所定で設定した開閉弁操作量変更フラグをタンブル制御弁状態判定部178に出力する。これにより、タンブル制御弁制御部177の動作が完了する。
[タンブル制御弁状態判定部の動作]
次に、図20を参照してタンブル制御弁状態判定部178の動作例について説明する。
図20は、タンブル制御弁状態判定部178の動作を示すフローチャートである。
図20に示すように、まず、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁制御部177から出力された開閉弁操作量変更フラグの状態を判定する(ステップS71)。ステップS71の処理において、開閉弁操作量変更フラグがTrueであるとタンブル制御弁状態判定部178が判断した場合、ステップS72の処理に移行する。また、ステップS71の処理において、開閉弁操作量変更フラグがFalseであるとタンブル制御弁状態判定部178が判断した場合、ステップS75の処理に移行する。
ステップS72の処理では、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁8bを操作する前の流速平均値を比較値として保持する。この比較値は、タンブル制御弁8bの操作前後での流速平均値に差が生じるか否かを判断するための比較用の値である。
次に、タンブル制御弁状態判定部178は、タカウンタNthの値を「0」に設定する(ステップS73)。カウンタNthは、開閉弁操作量が大きく変化、すなわち開閉弁操作量変更フラグがTrueに決定した後に、タンブル制御弁状態判定部178での一連の動作の回数をカウントする。
次に、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁故障フラグをFalseに設定する(ステップS74)。そして、タンブル制御弁状態判定部178は、設定したタンブル制御弁故障フラグを点火プラグ状態判定部179に出力する。これにより、タンブル制御弁状態判定部178における1回の動作が完了する。
また、ステップS75の処理では、カウンタNthに1をインクリメントする。これにより、タンブル制御弁8bの操作量を更新した後に、タンブル制御弁状態判定部178における一連の動作が行われた回数がカウントされる。
次に、タンブル制御弁状態判定部178は、カウンタNthの値が流速範囲算出部174で保持されるデータ数N、すなわち所定のサイクル数Nの値と同じであるか否かを判断する(ステップS76)。ステップS76の処理において、カウンタNthの値と、データ数Nの値が、等しい場合、流速範囲算出部174に保持されている流速情報は、全てタンブル制御弁8bの開閉操作が実施された後の流速情報である。
ステップS76の処理において、タンブル制御弁状態判定部178は、カウンタNthの値と、データ数Nの値が等しくないと判断した場合(ステップS76のFalse判定)、タンブル制御弁状態判定部178は、その動作を完了させる。
また、ステップS76の処理において、タンブル制御弁状態判定部178は、カウンタNthの値と、データ数Nの値が等しいと判断した場合(ステップS76のTrue判定)、流速比較値(uh)と、流速平均値(uave)との差が基準値よりも小さいか否かを判定する(ステップS77)。流速比較値は、今回の処理動作よりも前の処理動作においてステップS72の処理で保持した値である。また、ステップS77の処理では、流速に変化が生じたかを判定する。
ステップS77の処理において、流速比較値と流速平均値の差が基準値よりも小さいと判定した場合(ステップS77のTrue判定)、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁故障フラグをTrueに設定する(ステップS78)。すなわち、タンブル制御弁8bを動作させたにもかかわらず、流速が変化しないことから、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁8bが故障している可能性があると判定する。そして、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁故障フラグを点火プラグ状態判定部179に出力する。
また、ステップS77の処理において、流速比較値と流速平均値の差が基準値よりも大きいと判定した場合(ステップS77のFalse判定)、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁故障フラグをFalseに設定する(ステップS79)。すなわち、タンブル制御弁8bの動作に応じて、流速が変化していることを示しており、タンブル制御弁8bが所望の動作をしていると想定される。その結果、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁8bが正常であると判定する。また、タンブル制御弁状態判定部178は、タンブル制御弁故障フラグを点火プラグ状態判定部179に出力する。これにより、タンブル制御弁状態判定部178の動作が完了する。
上述したように、タンブル制御弁状態判定部178では、タンブル制御弁8bの開閉度が所定値よりも大きく変化した前後での、流速の平均値を比較し、流速変化の有無を判定している。そして、この結果に基づいてタンブル制御弁8bが所望の動作を実施しているか否かを判定し、タンブル制御弁8bの故障を判定することができる。
[点火プラグ状態判定部の動作]
次に、図21を参照して点火プラグ状態判定部179の動作例について説明する。
図21は、点火プラグ状態判定部179の動作を示すフローチャートである。
図21に示すように、まず、点火プラグ状態判定部179は、点火プラグ17の交換の有無を判定する(ステップS81)。ステップS81の処理において、点火プラグ状態判定部179は、点火プラグ17の交換ありと判定した場合(ステップS81のTrue)、補正値Rint,modを数6に示す点火プラグ17の内部抵抗の設計値Rint,0に設定する(ステップS82)。これにより、内部抵抗の補正値を設計値に設定しなおすことで、点火プラグ17の交換による内部抵抗の変化を流速算出に反映でき、流速算出の向上を図ることができる。また、ステップS82の処理が完了すると、点火プラグ状態判定部179は、後述するステップS86の処理に移行する。
また、ステップS81の処理において、点火プラグ状態判定部179は、点火プラグ17の交換無し、と判定した場合(ステップS81のFalse)、タンブル制御弁故障フラグを判定する(ステップS83)。ステップS83の処理において、点火プラグ状態判定部179は、タンブル制御弁故障フラグがFalseであると判定した場合(ステップS83のFalse判定)、ステップS84の処理に移行する。また、ステップS83の処理において、点火プラグ状態判定部179は、タンブル制御弁故障フラグがTrueであると判定した場合(ステップS83のTrue判定)、ステップS86の処理に移行する。
ステップS84の処理では、点火プラグ状態判定部179は、流速範囲算出部174で算出された流速平均値が抵抗低下判定用基準値よりも小さいか否かを判定する。これにより、点火プラグ17の内部抵抗の低下による異常が発生しているか否かを判断することができる。ここで、抵抗低下判定用基準値は、点火プラグ17の内部抵抗の低下による異常を判定するための流速基準値である。
また、点火プラグ17の内部抵抗が低下すると、算出または検出される二次電圧が低下する。そのため、数9における電圧比が小さくなり、流速算出部132及び流速補正部133で算出又は補正された流速算出値も小さくなる。このことから、点火プラグ17の内部抵抗の低下を判定するためには、算出される流速が想定よりも小さくなるか否かの判定を実施すればよいため、ステップS84の処理において、抵抗低下判定用基準値が用いられる。また、抵抗低下判定用基準値は、例えば、予め実施した実験やシミュレーションによって求められる。
ステップS84の処理において、点火プラグ状態判定部179は、流速平均値が抵抗低下判定用基準値以上であると判定した場合(ステップS84のFalse判定)、ステップS85の処理に移行する。また、ステップS84の処理において、点火プラグ状態判定部179は、流速平均値が抵抗低下判定用基準値よりも小さいと判定した場合(ステップS84のTrue判定)、ステップS88の処理に移行する。
上述したように、流速算出部172で算出した流速算出値の所定サイクル数Nの平均値と、基準値(抵抗低下判定用基準値)との関係から流速の状態を判定することができる。さらに、流速平均値の状態に基づいて、点火プラグ17の内部抵抗の低下による異常が発生しているか否かまで判定することができる。
ステップS85の処理では、点火プラグ状態判定部179は、流速範囲算出部174で算出された流速平均値が抵抗高化判定用基準値よりも大きいか否かを判定する。これにより、点火プラグ17の内部抵抗の高化、すなわち内部抵抗が設計値よりも増加することによる異常が発生しているか否かを判断することができる。ここで、抵抗高化判定用基準値は、点火プラグ17の内部抵抗の高化による異常を判定するための流速基準値である。
また、点火プラグ17の内部抵抗が高化すると、算出または検出される二次電圧が増加する。そのため、数9における電圧比が大きくなり、流速算出部132及び流速補正部133で算出又は補正された流速算出値も大きくなる。このことから、点火プラグ17の内部抵抗の高化を判定するためには、算出される流速が想定よりも大きくなるか否かの判定を実施すればよいため、ステップS85の処理において、抵抗高化判定用基準値が用いられる。また、抵抗高化判定用基準値は、例えば、予め実施した実験やシミュレーションによって求められる。
ステップS85の処理において、点火プラグ状態判定部179は、流速平均値が抵抗高化判定用基準値以下であると判定した場合(ステップS85のFalse判定)、ステップS86の処理に移行する。また、ステップS85の処理において、点火プラグ状態判定部179は、流速平均値が抵抗低下判定用基準値よりも大きいと判定した場合(ステップS85のTrue判定)、ステップS87の処理に移行する。
ステップS86の処理では、点火プラグ状態判定部179は、抵抗低下フラグをFalse、抵抗高化フラグをFalseに設定する。すなわち、点火プラグ状態判定部179は、点火プラグ17には、異常が発生していないと判断する。そして、点火プラグ状態判定部179の動作が完了する。
ステップS87の処理では、点火プラグ状態判定部179は、抵抗低下フラグをFalseに設定し、抵抗高化フラグをTrueに設定する。そして、点火プラグ状態判定部179は、ステップS89の処理に移行する。
また、ステップS88の処理では、点火プラグ状態判定部179は、抵抗低下フラグをTrueに設定し、抵抗高化フラグをFalseに設定する。そして、点火プラグ状態判定部179は、ステップS89の処理に移行する。
ステップS89の処理では、点火プラグ状態判定部179は、内部抵抗の算出計算式(数6)で用いられる点火プラグ17の内部抵抗の設計値Rint,0を補正する補正値Rint,modを算出する。補正値Rint,modは、例えば、現在の運転条件やタンブル制御弁操作量の条件で想定される平均流速uave_asm、流速平均値uave、内部抵抗の設計値Rint,0、数9の係数aを用いて下記数19により算出される。
[数19]
Figure 0007437120000019
ここで、現在の運転条件やタンブル制御弁操作量の条件で想定される平均流速uave_asmは、予め実施した実験によって算出し、例えば、ROM23b等のメモリに格納される。複数の運転条件や、複数のタンブル制御弁操作量ごとに平均流速uave_asmを算出し、予め格納することで、補正値Rint,modの算出動作を容易に行うことができる。
ここで、抵抗低下フラグがTrueに設定されて、内部抵抗の低下による異常が発生する場合は、流速平均値uaveが想定される平均流速uave_asmに比べて小さくなる。そのため、数19で算出される補正値Rint,modは、設計値Rint,0よりも小さくなる。
一方、抵抗高化フラグがTrueに設定されて、内部抵抗の高化による異常が発生する場合は、流速平均値uaveが想定される平均流速uave_asmに比べて大きくなる。そのため、数19で算出される補正値Rint,modは、設計値Rint,0よりも大きくなる。
そして、点火プラグ状態判定部179は、算出した補正値Rint,modをギャップ間電圧算出部171に出力する。これにより、点火プラグ状態判定部179の動作が完了する。また、ギャップ間電圧算出部171は、点火プラグ17の内部抵抗の設計値Rint,0の代わりに、点火プラグ状態判定部179により算出した補正値Rint,modを用いて、プラグ抵抗Rintを算出する。これにより、点火プラグ17の内部抵抗が損傷した場合でも、流速算出精度を担保することができる。
点火プラグ状態判定部179によって点火プラグ17の内部抵抗の状態を判定することで、点火プラグ17の内部抵抗に異常が発生しているか否かを判定することができる。
なお、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
1…エアフローセンサ、 2…電子制御スロットル弁、 3…吸気圧センサ、 4a…コンプレッサ、 4b…タービン、 5…可変バルブ、 6…吸気管、 7…インタークーラ、 8…隔壁、 8b…タンブル制御弁、 9…空燃比センサ、 10…三元触媒、 12…アクセル開度センサ、 13…インジェクタ、 14…シリンダ、 14a…ピストン、 15…排気管、 16…点火コイル、 17…点火プラグ、 17a…中心電極、 17b…接地電極、 18…温度センサ、 19…クランク角度センサ、 20…内燃機関制御装置、 21…入力回路、 22…入出力ポート、 23a…CPU、 23b…ROM、 23c…RAM、 24、24B、24C…点火制御部、 25、177…タンブル制御弁制御部、 31、131、171…ギャップ間電圧算出部、 32、132,172…流速算出部、 33、134、174…流速範囲算出部、 34、135、175…目標出力算出部、 35、136、176…操作量算出部、 100…内燃機関、 133、173…流速補正部、 178…タンブル制御弁状態判定部、 179…点火プラグ状態判定部

Claims (1)

  1. シリンダの筒内に配置された点火プラグと、前記点火プラグに電圧を印加する点火コイルとを備えた内燃機関を制御する内燃機関制御装置において、
    前記点火コイルの二次側に設置された電流センサが放電開始後に計測した二次電流及び点火時期における前記シリンダの前記筒内の圧力である筒内圧力、前記点火プラグの中心電極と接地電極の距離であるギャップ間距離に基づいて、放電直後の放電路の長さがギャップ間の距離と等しい条件、すなわち最短放電条件である基準条件での前記点火プラグの最短放電路でのギャップ間の電圧である基準ギャップ間電圧を算出するギャップ間電圧算出部と、
    前記基準ギャップ間電圧に基づいて、前記点火プラグの周囲のガスの流速を算出する流速算出部と、を備え、
    前記点火時期における前記シリンダの前記筒内圧力は、前記シリンダの筒内の圧力を計測する筒内圧力センサが計測した計測値、又は、吸気圧センサで検出した吸気圧力と吸気弁閉じ時期の筒内容積、点火時期の筒内容積に基づいて算出、或いは、予め作成された内燃機関の回転数とトルクを軸とするマップとした点火時期の圧力のマップデータから算出され、
    前記ギャップ間電圧算出部は、放電開始後の設定時間が経過した後の二次電流及び、放電開始後の設定時間が経過した後の前記点火コイルに生じた二次電圧に基づいて、前記点火コイルの二次側に接続された抵抗と前記二次電流の積と、前記二次電圧との差から放電開始後の前記設定時間が経過した後の前記点火プラグのギャップ間電圧である放電後ギャップ間電圧を算出し、
    前記流速算出部は、前記基準ギャップ間電圧と前記放電後ギャップ間電圧との電圧比を算出し、算出した前記電圧比と予め設定された係数に基づいて、放電開始後の前記設定時間での放電路長さを算出し、算出した前記放電路長さと前記ギャップ間距離に基づいて前記流速を算出し、
    前記流速算出部が算出した前記流速を、所定サイクル数保持し、保持した複数の前記流速の最大値を算出し、算出した前記流速の最大値と予め設定された流速と目標出力の関係に基づいて前記点火コイルに出力する目標出力を設定する
    内燃機関制御装置。
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