JP7436835B2 - 角形のビレットの検査装置及び検査方法、並びに、角形のビレットから鋼材を製造する方法 - Google Patents

角形のビレットの検査装置及び検査方法、並びに、角形のビレットから鋼材を製造する方法 Download PDF

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Description

本願は、角形のビレットの検査装置及び検査方法、並びに、角形のビレットから鋼材を製造する方法に関する。
鋼材(例えば、棒鋼又は線材等)の製造工程において、超音波探傷法を用いてビレットの内部欠陥を検出するための様々な方法が知られている。例えば、特許文献1は、角鋼片のコーナー部に存在する内部欠陥を検出する方法を開示している。この方法では、検査対象のコーナー部から離れた面に、対象のコーナー部に向けて超音波を送信するように送信用探触子が配置される。また、対象のコーナー部付近において、送信用探触子が配置された面とは対向しない面に受信用探触子が配置される。このような構成によって、コーナー部に存在する欠陥からの散乱超音波を大きく低下させずに、かつ、コーナー部からの散乱超音波を大きく低下させ、コーナー部における不感帯を減少させている。
特開昭62-118252号公報
特許文献1の方法では、角鋼片の1つのコーナー部を検査するために、受信用探触子及び送信用探触子を別々の側面に配置する必要がある。また、1つの側面の両側のコーナー部の各々に対して、受信用探触子及び送信用探触子を配置する必要がある。したがって、検査に多くのスペースが必要となる。
本開示は、上記のような課題を考慮して、1つのコーナー部を単一の側面から検査することができる、角形のビレットの検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。また、本開示は、このような検査方法を含む、角形のビレットから鋼材を製造する方法にも関連する。
本開示の一態様は、長手軸に沿って延在しかつ長手軸に垂直な正方形又は長方形の断面を有する角形のビレットの検査装置であって、超音波の送受信を行う複数の振動子を含み、長手軸に沿って延在するビレットの第1の側面に、複数の振動子が断面に平行になるように配置される、アレイ型の超音波探触子と、振動子を制御するための制御装置と、を備え、制御装置は、第1の側面と反対側の第2の側面と、第2の側面に垂直な第3の側面と、を接続するビレットのコーナー部に向けて、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく振動子の全個数より小さい所定の第1の数の範囲内にある振動子を用いて超音波を送信し、複数の振動子の一部又は全部によって反射超音波を受信するように、振動子を制御し、かつ、受信された反射超音波に基づいて、開口合成像を作成するように、構成されている、検査装置である。
本開示の一態様の検査装置によれば、検査対象のコーナー部領域に隣接する第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて所定の第1の数の範囲内にある振動子のみが、このコーナー部領域の検査に使用される。すなわち、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子のみが、このコーナー部領域の検査に使用される。本発明者は、鋭意研究の結果、アレイ型の超音波探触子を用いてビレットを検査する場合に、検査対象のコーナー部領域に対して反対側の面(第1の側面)に超音波探触子を配置し、かつ、このコーナー部に近い位置に配置された振動子からのみ超音波を送信することによって、1つのコーナー部領域を単一の側面(第1の側面)から検査することができることを見出した。具体的には、ビレットからの反射超音波は、(i)内部欠陥からの欠陥エコー、(ii)底面(第2の側面)からの底面エコー、及び、(iii)コーナー部からのコーナーエコーを含み得る。欠陥エコーの受信時刻と、底面エコーの受信時刻と、の間の差を増大させることによって、欠陥エコーの識別性を向上することができる。この点に関して、本発明者は、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子から超音波が発せられる場合、振動子と内部欠陥との間の超音波の伝搬経路と、振動子と底面との間の超音波の伝搬経路との差は大きくなる一方で、検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子から超音波が発せられる場合、上記の差は小さくなることに着目した。したがって、本発明者は、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子のみをコーナー部領域の検査に使用し、検査対象のコーナー部領域から離れた振動子をコーナー部領域の検査から除外することによって、コーナー部における欠陥エコーの識別性を向上することができることを見出した。よって、上記の構成のように、アレイ型の超音波探触子の振動子のうち、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて所定の第1の数の範囲内にある振動子(すなわち、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子)のみをコーナー部領域の検査に使用することによって、1つのコーナー部を単一の側面から検査することができる。
制御装置は、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて第1の数の範囲内にある振動子の全部から超音波を送信するように、超音波探触子を制御するように構成されていてもよい。この場合、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子の全部が検査に使用されるため、欠陥エコーの識別性をさらに向上することができる。
制御装置は、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく振動子の全個数より小さい所定の第2の数の範囲内にある振動子の一部又は全部によってのみ反射超音波を受信するように、超音波探触子を制御するように構成されていてもよい。第3の側面から離れた位置に配置された振動子(すなわち、検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子)は、検査対象のコーナー部領域からのコーナーエコーを受信する。したがって、検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子を使用せずに、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子のみで反射超音波を受信することによって、上記のようなコーナーエコーを受信せずに、欠陥エコーの識別性を向上することができる。
制御装置は、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて第2の数の範囲内にある振動子の全部によって反射超音波を受信するように、超音波探触子を制御するように構成されていてもよい。この場合、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子の全部が検査に使用されるため、欠陥エコーの識別性がさらに向上され得る。
制御装置は、ビレットのコーナー部以外の領域を検査するように、超音波探触子を制御するように構成されていてもよい。第1の側面に配置された上記の超音波探触子は、ビレットのコーナー部以外の領域を一般的な検査手法によって検査することができる。したがって、同一の超音波探触子を用いて、コーナー部及びコーナー部以外の領域の双方を検査することができる。
本開示の他の態様は、上記のような角形のビレットの検査方法であって、超音波の送受信を行う複数の振動子を含むアレイ型の超音波探触子を、長手軸に沿って延在するビレットの第1の側面に、複数の振動子が断面に平行になるように配置するステップと、第1の側面と反対側の第2の側面と、第2の側面に垂直な第3の側面と、を接続するビレットのコーナー部に向けて、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく振動子の全個数より小さい所定の第1の数の範囲内にある振動子の一部又は全部からのみ超音波を送信するステップと、複数の振動子の一部又は全部によって反射超音波を受信するステップと、受信された反射超音波に基づいて、開口合成像を作成するステップと、を備える、検査方法である。
本開示のさらに他の態様は、上記のような角形のビレットから鋼材を製造する方法であって、ビレットを製造するステップと、上記のような検査方法と、開口合成像をもとにビレットに欠陥が存在しないと判定された場合に、ビレットを圧延するステップと、を備える、製造方法である。
上記の検査方法及び製造方法によれば、上記の検査装置と同様に、アレイ型の超音波探触子の振動子のうち、第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて所定の第1の数の範囲内にある振動子(すなわち、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子)のみをコーナー部領域の検査に使用することによって、1つのコーナー部領域を単一の側面から検査することができる。したがって、検査に必要なスペースを低減することができ、鋼材の製造に必要なスペースを低減することができる。
本開示によれば、角形のビレットの1つのコーナー部を単一の側面から検査することができる。
実施形態に係る鋼材の製造システムを示す概略図である。 実施形態に係る検査装置を示す概略図である。 図2中の概略的なIII-III矢視断面図である。 送信に用いられる振動子(送信素子)の数を決定するための方法の一例を示す概略的な断面図である。 受信に用いられる振動子(受信素子)の数を決定するための方法の一例を示す概略的な断面図である。 使用する送信素子の数を決定するための他の一例を示す概略的な断面図である。 実施形態に係る鋼材の製造方法を示すフローチャートである。 ビレットの検査領域の一例を示す概略的な断面図である。 実施形態に係るビレットのコーナー部領域の検査方法を示すフローチャートである。 図9(a)は実施例の開口合成像を示す。図9(b)は比較例の開口合成像を示す。 図10(a)は実施例のAスコープ波形を示す。図10(b)は比較例のAスコープ波形を示す。 検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子が受信した各反射源からの反射超音波の伝搬経路を示す図である。 検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子が受信した各反射源からの反射超音波の伝搬経路を示す図である。 側面に向かって伝搬するコーナーエコーを示す概念図である。 図12(a)は他の実施形態に係る検査装置を示す概略的な斜視図である。図12(b)は他の実施形態に係る検査装置を示す概略的な側面図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る角形のビレットの検査方法及び検査装置、並びに、角形のビレットから鋼材を製造する方法を説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺は変更されている場合がある。
図1は、実施形態に係る鋼材の製造システム100を示す概略図である。製造システム100では、例えば鋳造、圧延及びホットスカーフ等の工程によって、ブルームが得られる。続いて、ブルームから圧延によってビレットが製造される。続いて、ビレットは、超音波探傷及び磁粉探傷によって、欠陥を含むか否かを検査される。ビレットの内部欠陥が超音波探傷によって検出され、超音波探傷で検査できない領域(不感帯)にあるビレットの表層付近の欠陥が磁粉探傷によって検出される。欠陥を含むビレットは、製造ラインから排除される。欠陥を含まないビレットは、加熱され、さらに圧延によって線材又は棒鋼等の鋼材へと加工される。
図2は、実施形態に係る検査装置10を示す概略図であり、検査装置10は、図1に示す超音波探傷を実施するために使用される。図3は、図2中の概略的なIII-III矢視断面図である。なお、図3では、理解を容易にするために、図2の超音波探触子1a~1dのうちの超音波探触子1aのみが示されている。
図2を参照して、検査装置10によって検査されるビレット50は、長手軸xに沿って延在しており、長手軸xに垂直な正方形の断面を有している。正方形の1辺の長さは、例えば160mm~180mm程度である。ビレット50のサイズはこれに限定されず、様々な寸法であることができる。ビレット50は、長手軸xに沿って延在する第1~4の側面s1~s4と、長手軸xに垂直な第1及び第2の端面s5,s6と、を有している。第1の側面s1及び第2の側面s2は、互いに反対側にあり、第3の側面s3及び第4の側面s4は、互いに反対側にある。ビレット50は、超音波探傷の間、その長手軸xに沿って搬送される。図3を参照して、ビレット50の断面の4つのコーナー部r1~r4は、丸められている。コーナー部r1~r4は、同様な曲率を有している。点A,Cは、コーナー部r1の端点である。すなわち、点Aは、コーナー部r1と第3の側面s3の直線部との間の交点であり、点Cは、コーナー部r1と第2の側面s2の直線部との間の交点である。点Aから延びる第3の側面s3の垂線と、点Cから延びる第2の側面s2の垂線と、コーナー部r1と、によって囲まれる領域が、コーナー部r1の「コーナー部領域Ar11」として定義される。同様にして、コーナー部r2,r3,r4に対しても「コーナー部領域Ar12、Ar13,Ar14」が定義される。
図2を参照して、このようなビレット50を検査するための検査装置10は、複数の超音波探触子1a~1dと、制御装置2と、を備えており、ビレット50の開口合成像を作成するように構成されている。本実施形態では、4つの超音波探触子1a~1dが、それぞれビレット50の第1~第4の側面s1~s4に対して配置されている。図2の実施形態では、長手軸xに平行な方向において、超音波探触子1a~1dは同じ位置に配置されている。他の実施形態では、超音波探触子1a~1dは、長手軸xに沿って互いに異なる位置に配置されていてもよい。例えば、互いに対向する超音波探触子1a,1bが長手軸xに沿った第1の位置に配置されていてもよく、互いに対向する超音波探触子1c,1dが長手軸xに沿って第1の位置から離れた第2の位置に配置されていてもよい。また、さらに他の実施形態では、超音波探触子1a~1dが、長手軸x軸に沿って互いに異なる位置に配置されていてもよい。
図3を参照して、超音波探触子1aは、アレイ型であり、直線状に配置された複数の振動子11と、振動子11を収容するケース13と、を含んでいる。超音波探触子1aは、各振動子11の励振のタイミングを制御することによって各振動子11から送信される超音波を合成し、所定の方向に向かって所定の幅の超音波ビームを送信する機能(送信機能)および、送信された超音波ビームの反射超音波である反射超音波ビームを受信するように各振動子11を制御する機能(受信機能)を有する。なお、本実施形態において、超音波探触子1aの振動子11のうち、超音波探触子1aが超音波ビームを送信する際に用いられる振動子11を送信素子11aと言い、超音波探触子1aの振動子11のうち、超音波探触子1aが反射超音波ビームを受信する際に用いられる振動子11を受信素子11aと言う。超音波探触子1aは、振動子11が、図3に示される断面に平行(すなわち、長手軸xに垂直)になるように、第1の側面s1に対して配置される。振動子11の数は、例えば、ビレット50の反対側の半分の領域を検査可能なように調整される。例えば、振動子11の数及びピッチは、第1の側面s1の直線部分(コーナー部r2、r4を除く部分)の幅(長手軸xに垂直な方向における距離)を略カバーするように設定されることができる。超音波探触子1b~1dは、超音波探触子1aと同様な構成を有することができる。
図3の実施形態では、検査装置10は、超音波探触子1aと第1の側面s1との間にシュー14を備えている。シュー14によって、超音波探触子1aと第1の側面s1との間の反射超音波の影響を容易に除去することができる。シュー14は、例えば、合成樹脂(例えば、アクリル樹脂等)であることができ、平板形状を有することができる。シュー14の厚さは、例えば、80mm程度であることができる。シュー14のサイズはこれに限定されず、様々な寸法であることができる。ビレット50とシュー14との間には、水又は油の層(不図示)が形成されてもよい。同様に、シュー14と超音波探触子1aとの間には、水又は油の層(不図示)が形成されてもよい。他の実施形態では、検査装置10は、シュー14を備えていなくてもよい。
図2を参照して、制御装置2は、超音波探触子1a,1b,1c,1dと有線で又は無線で通信可能に接続されており、これらを制御するように構成されている。制御装置2は、例えば、プロセッサ2a、記憶装置2b及びインターフェース2cを有している。制御装置2は、その他の構成要素(例えば、マウス、キーボード及び/若しくはタッチパネル等の入力装置、並びに/又は、液晶ディスプレイ及び/若しくはタッチパネル等の出力装置等)を有してもよい。制御装置2の構成要素は、バス等を介して互いに接続されることができる。例えば、制御装置2は、PLC、PC、サーバー、又は、タブレット等を含むことができる。プロセッサ2aは、例えば、1つ又は複数のCPU(Central Processing unit)を含むことができる。代替的に又は付加的に、プロセッサ2aは、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、及び/又は、ファームウェアを含んでもよい。プロセッサ2aは、例えば、記憶装置2bに記憶されたプログラムにしたがって、以下に示される動作を実行するように構成されていてもよい。記憶装置2bは、例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、及び、ハードディスクドライブ等の記憶装置を含むことができる。記憶装置2bは、プロセッサによって実行される様々なプログラムを記憶している。記憶装置2bは、その他の様々なデータを記憶することができる(詳しくは後述)。インターフェース2cは、例えば、I/Oポートであることができる。
続いて、ビレット50のコーナー部r1,r2,r3,r4近傍のコーナー部領域を検査する際に使用する振動子11の数(送信素子11aの数n及び受信素子11bの数m)を決定する方法について説明する。
以下、コーナー部r1近傍のコーナー部領域Ar11を検査する場合について説明する。図11aは、コーナー部r1近傍のコーナー部領域Ar11を検査する場合において、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子が受信した各反射源からの反射超音波の伝搬経路を示す図である。具体的には、U1は、コーナー部領域Ar11に近い位置に配置された振動子が受信した欠陥エコー(内部欠陥60にて反射した反射超音波)の伝搬経路を示す。また、U2は、コーナー部領域Ar11に近い位置に配置された振動子が受信した底面エコー(底面S2にて反射した反射超音波)の伝搬経路を示す。図11bは、コーナー部r1近傍のコーナー部領域Ar11を検査する場合において、検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子が受信した各反射源からの反射超音波の伝搬経路を示す図である。具体的には、U3は、コーナー部領域Ar11から離れた位置に配置された振動子が受信した欠陥エコー(内部欠陥60にて反射した反射超音波)の伝搬経路を示す。また、U4は、コーナー部領域Ar11から離れた位置に配置された振動子が受信した底面エコー(底面S2にて反射した反射超音波)の伝搬経路を示す。本発明者は、図11a及び図11bに示されるように、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された振動子が受信した欠陥エコーの伝搬距離と、底面エコーの伝搬距離との差分は、検査対象のコーナー部領域から離れた位置に配置された振動子が受信した欠陥エコーの伝搬距離と、底面エコーの伝搬距離との差分よりも大きくなることに着目した。そして、検査対象のコーナー部領域に近い位置に配置された複数の振動子のみを用いてコーナー部領域を検査することで、底面エコーと欠陥エコーとの識別性を向上させることができることを見出した。その結果、本発明者は、超音波探触子1aを用いてビレット50を検査する場合に、コーナー部領域に対して反対側の第1の側面s1に超音波探触子1aを配置し、かつ、コーナー部r1に近い位置に配置された振動子11からのみ超音波を送信することに思い至った。このようにすることによって、底面エコーと欠陥エコーの識別性を向上させることができる。
図11cは、側面S4に向かって伝搬するコーナーエコーを示す概念図である。図11c中の破線Rtは、コーナーエコーの伝搬経路を示す。図11c中の実線Swは、コーナーエコーの音波を示す概念図である。
また、本発明者は、図11cに示されるように、コーナーエコーは側面S4に向かって伝搬するため、コーナー部r1から離れた位置に配置された振動子は、コーナー部r1に近い位置に配置された振動子よりも、コーナーエコーを強く受信することとなることに着目した。そして、本発明者は、コーナー部r1と近い位置に配置された複数の振動子のみを受信素子として用いてコーナー部領域を検査することで、受信素子はコーナーエコーをほとんど受信することなく、欠陥エコーと底面エコーとを受信することが可能となることを見出した。その結果、本発明者は、超音波探触子1aを用いてビレット50を検査する場合に、コーナー部領域に対して反対側の第1の側面s1に超音波探触子1aを配置し、かつ、コーナー部r1に近い位置に配置された振動子11からのみ超音波を送信し、かつ、コーナー部r1に近い位置に配置された振動子11のみが反射超音波を受信することを思い到った。このようにすることによって、コーナーエコーをほとんど受信することなく、欠陥エコーと底面エコーとを受信することができるため、底面エコーと欠陥エコーの識別性を一層向上させることができる。
図4a及び図4bは、振動子11のうち送信素子11aとして使用する振動子11の個数n(送信素子11aの個数n)及び受信素子11bとして使用する振動子11の個数m(受信素子11bの個数m)を決定するための方法の一例を示す概略的な断面図である。また、図4の例をもとに、コーナー部領域Ar11を検査する際に使用する送信素子11a及び受信素子11bの数を決定する場合について説明する。しかしながら、他のコーナー部r2,r3,r4近傍のコーナー部領域Ar12、Ar13、Ar14を検査する際に使用する送信素子11a及び受信素子11bの数も、同様に決定することができる。また、ビレット50が正方形の断面を有しかつ全てのコーナー部r1~r4が同じ曲率を有する場合には、同じ送信素子11aの数及び同じ受信素子11bの数を使用することできる。また、図4の例では、理解を容易にするために、シュー14は示されていない。しかしながら、シュー14を含む場合にも、以下に示す計算をシュー14からビレット50への超音波への入射点を基準に実施することによって、送信素子11a及び受信素子11bの数を同様に決定することができる。
まず、送信素子11aの数n(第1の数n)を決定する方法について説明する。送信素子11aの数n(第1の数n)は、1より大きく、振動子11の全個数より小さく決定する。好ましくは、送信素子11aの数n(第1の数n)は、振動子11の全個数の半分以下となるように決定する。より好ましくは、図4aに示すように、コーナー部r1の幅(線分ACの長さ)Lと超音波ビームの幅Rとが一致するように、送信素子11aの数n(第1の数n)を決定する。このようにして決定されたn個の送信素子11aを用いることで、コーナー部r1(コーナー部領域Ar11)を探傷するのに十分な超音波エネルギーを有する超音波をコーナー部r1に向かって送信することができる。なお、決定されたn個の送信素子11aからの超音波は、コーナー部r1(コーナー部領域Ar11)に向かうが、その一部はコーナー部r1の外側(コーナー部領域Ar11の外側)に到達してもよい。
点Eは、第3の側面s3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も近い位置に配置された送信素子11aからの超音波のビレット50への入射点である。線分EAは、第1の側面s1の垂線に対して、角度θ1を規定する。点Fは、点Cから延びる線分EAに平行な直線と、第1の側面s1との間の交点である。点Bは、点Aを通る線分EAの垂線と、線分FCとの間の交点である。点Iは、点Eを通る線分EAの垂線と、線分FCとの間の交点である。図4では、線分ACの長さLに相当する幅を有する超音波ビームは、線分EFの領域内の送信素子11aから送信することができる。
線分EFの長さ(開口幅)Dは、振動子11の中心と隣接する振動子11の中心とのピッチをaとし、線分EF内に含まれる送信素子11aの数(第1の数)をn(個)とすると、
D=na・・・(1)
で示される。入射点での超音波のビーム幅D’は、線分EIの長さに相当する。したがって、入射点でのビーム幅D’は、
D’=EI=Dcosθ1・・・(2)
で示される。
ここで、f(j)を超音波ビーム幅の距離依存特性を示す関数として定義する。jは図中の点Eを始点とした直線EA方向を正とする距離である。この時、j=EAとして、AB=D’f(EA)と示される。ゆえに、R=AB/cos(θ2-θ1)=D’f(EA)/cos(θ2-θ1)と表され、コーナー部r1における超音波のビーム幅Rを線分ACの長さLに一致させるので、
L=R
=D’f(EA)/cos(θ2-θ1)
=Df(EA)cosθ1/cos(θ2-θ1)
=naf(EA)cosθ1/cos(θ2-θ1)・・・(3)
で示される。θ2は、第2の側面s2と線分ACとの間の角度である。
上記(3)式を変形することによって、送信素子11aの数nが算出される。
n=Lcos(θ2-θ1)/af(EA)cosθ1・・・(4)
nは整数であるため、算出されたLcos(θ2-θ1)/af(EA)cosθ1に近い整数値をnに用いることができる。また、シュー14が存在する場合もシュー14内での超音波伝搬距離を考慮して超音波の入射点E、入射点Fを求めたのちに、同様の手法で送信に使用する振動子数nを導出することができる。
図5は、使用する送信素子11aの数を決定するための他の一例を示す概略的な断面図である。この例では、コーナー部領域Ar11を検査する際に使用する送信素子11aの数を、超音波伝搬を模擬したシミュレーションを用いて決定する。例えば、図5は、図3の超音波探触子1a、シュー14、及び、ビレット50をモデリングして、64個の振動子11のうち16個の振動子11を送信素子11aとして用いてビレット50へ屈折角θ1(図4a参照)で超音波を送信した場合の、反射超音波の音圧レベル(dB)を示している。なお、図5では、超音波探触子1a及びシュー14は示されていない。例えば、図5では、コーナー部r1の端点A,Cを結ぶ線分AC上において、最大音圧に対して所定の割合の値(例えば、最大音圧の半値)を示す2点の幅を、上記の式(3)におけるビーム幅Rとして決定してもよい。このRが線分ACの長さLに等しくなるように、送信素子11aの数nを算出してもよい。
上記のように算出されたn個の送信素子11aの全部が検査に使用されてもよく、又は、検査に十分な超音波を発信することができる限りにおいて、n個の送信素子11aのうちの一部が検査に使用されてもよい。また、送信素子11aの数nを決定するための上記の方法は単なる例示に過ぎず、送信素子11aの数nは上記以外の方法によって決定されてもよい(例えば、実験等)。
続いて、受信素子11bの数(第2の数m)を決定する方法について説明する。受信素子11bの数(第2の数m)は、1より大きく、振動子11の全個数より小さくなるように決定する。好ましくは、受信素子11bの数(第2の数m)は、受信素子11bの全個数の半分以下となるように決定する。さらに好ましくは、後述するようにコーナー部r1から反射したコーナーエコーの影響に基づいて、受信素子11bの数(第2の数m)を決定することとしてもよい。このようにして受信素子11bの数mを決定することによって、受信素子11bは、コーナー部r1からの反射超音波の影響をほとんど受けることなく、底面s2からの反射超音波(底面エコー)および内部欠陥60からの反射超音波(欠陥エコー)を受信することができる。
コーナー部r1からのコーナーエコーの影響に基づいて、受信素子11bの数(第2の数m)を決定する方法について、図4bに基づいて説明する。図4bに示されるように、上記のように選択された送信素子11aから発せられる超音波は、コーナー部r1において反射し、例えば、点Gと点Hとの間の領域に大きく影響を及ぼす。したがって、第3の側面s3と点Gとの間にある受信素子11bは、コーナー部r1からの反射超音波の影響が小さい。よって、例えば、第3の側面s3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も近い位置に配置された受信素子11bから数えて点Gまで至らないm個(第2の数)の範囲内にある受信素子11bを、コーナー部r1の検査に使用することができる。このように算出されたm個の受信素子11bの全部が検査に使用されてもよく、又は、検査に十分な反射超音波を受信することができる限りにおいて、m個の受信素子11bのうちの一部が検査に使用されてもよい。コーナー部r1からの反射超音波(コーナーエコー)の影響が小さい領域(又は、コーナー部r1からの反射超音波(コーナーエコー)の影響が大きい領域)は、例えば、計算によって求められてもよいし、又は、シミュレーションによっても求められてもよい。受信素子11bの数mを決定するためのこれらの方法は単なる例示に過ぎず、受信素子11bの数mはこれら以外の方法によって決定されてもよい(例えば、実験等)。
続いて、実施形態に係る検査方法及び製造方法について説明する。
図6は、実施形態に係る鋼材の製造方法を示すフローチャートである。図6を参照して、まず、ビレット50を製造する(ステップS100)。上記のように、ビレット50は、例えば、鋳造、圧延及びホットスカーフ等の工程を通ったブルームから、圧延によって製造することができる。続いて、ビレット50に対して、超音波探触子1a~1dを配置する(ステップS102)。具体的には、図3を参照して、複数の振動子11がビレット50の断面に平行になるように、ビレット50の第1の側面s1に対して、超音波探触子1aを配置する。図2を参照して、同様にして、ビレット50の第2の側面s2、第3の側面s3及び第4の側面s4に対して、それぞれ、超音波探触子1b,1c,1dを配置する。
図6を参照して、続いて、制御装置2は、第1の側面s1に対して配置された超音波探触子1aを制御して、ビレット50の第2の側面s2側の半分の領域の開口合成像を作成する(ステップS104)。
図7は、ビレット50の検査領域の一例を示す概略的な断面図である。制御装置2は、第1の側面s1に対して配置された超音波探触子1aを制御して、領域Ar5,Ar6,Ar7,Ar8,Ar11,Ar12を含む、第2の側面s2側の半分の領域の開口合成像を作成する。この開口合成像は、超音波探傷において一般的な超音波送信方式である、リニアスキャン又はセクタースキャンによって得ることができる。
図6を参照して、続いて、制御装置2は、一方のコーナー部r1のコーナー部領域Ar11の開口合成像を作成する(ステップS106)。ステップS106については、後で詳しく説明する。続いて、制御装置2は、他方のコーナー部r3のコーナー部領域Ar12の開口合成像を作成する(ステップS108)。ステップS108は、ステップS106と同様に実施することができる。なお、超音波探触子1aを用いて、ステップS106と、ステップS108とを同時に実行する場合について説明したがこれに限られない。例えば、超音波探触子1aを用いてステップS106を実行し、他の超音波探触子を用いて、ステップS108を実行することとしてもよい。
続いて、制御装置2は、ステップS104で作成された開口合成像内のコーナー部領域Ar11及びコーナー部領域Ar12の開口合成像を、それぞれ、ステップS106で作成されたコーナー部領域Ar11の開口合成像、及び、ステップS108で作成されたコーナー部領域Ar12の開口合成像と置換する(ステップS110)。
続いて、制御装置2は、全ての超音波探触子1a,1b,1c,1dを用いて、ステップS104~S110が実行されたか否かを判定する(ステップS112)。具体的には、図7を参照して、制御装置2は、第2の側面s2に対して配置された超音波探触子1bを用いて、領域Ar1,Ar2,Ar3,Ar4,Ar9,Ar10を含む、第1の側面s1側の半分の領域に対して、ステップS104~S110が実行されたか否かを判定する。また、制御装置2は、第3の側面s3に対して配置された超音波探触子1cを用いて、領域Ar2,Ar1,Ar8,Ar7,Ar9,Ar12を含む、第4の側面s4側の半分の領域に対して、ステップS104~S110が実行されたか否かを判定する。また、制御装置2は、第4の側面s4に対して配置された超音波探触子1dを用いて、領域Ar3,Ar4,Ar5,Ar6,Ar10,Ar11を含む、第3の側面s3側の半分の領域に対して、ステップS104~S110が実行されたか否かを判定する。
図6を参照して、ステップS112において、全ての超音波探触子1a,1b,1c,1dを用いてステップS104~S110が実行されていないと判定された場合には、制御装置2は、使用されていない超音波探触子を用いてステップS104~S110を繰り返す。
ステップS112において、全ての超音波探触子1a,1b,1c,1dを用いてステップS104~S110が実行されたと判定された場合には、制御装置2は、超音波探触子1a,1b,1c,1dによって得られた4つの開口合成像の間で重なる領域については、より大きい振幅値を有するデータ(欠陥像を表示するデータ)を採用することによって、ビレット50の全断面の開口合成像を作成する(ステップS114)。
続いて、制御装置2は、開口合成像に基づいて内部欠陥がビレット50に存在するか否かを判定する(ステップS116)。具体的には、制御装置2は、閾値より大きい値を示す欠陥信号が開口合成像に存在するか否かを判定する。例えば、この閾値は、記憶装置2bに保存されている。なお、ステップS116は、制御装置2に代えて、オペレータが、開口合成像(又は、Aスコープ波形)に基づいて実施してもよい。ステップS116において内部欠陥がビレット50に存在しないと判定された場合には、磁粉探傷によって表層欠陥がビレット50に存在するか否かを判定する(ステップS118)。
ステップS118において表層欠陥がビレット50に存在しないと判定された場合には、加熱及び圧延等の工程を経て、線材及び棒鋼等の鋼材を製造し(ステップS120)、一連の作業は終了する。製造された鋼材は、熱処理及び検査等のさらなる工程に搬送されてもよい。
ステップS116において内部欠陥がビレット50に存在すると判定された場合、及び、ステップS118において表層欠陥がビレット50に存在すると判定された場合には、ビレット50は、製造ラインから排除される(ステップS122)。
続いて、コーナー部領域の開口合成像の作成(ステップS106,S108)について説明する。
図8は、実施形態に係るビレット50のコーナー部領域の検査方法を示すフローチャートである。以下では、超音波探触子1aによって検査されるコーナー部r1,r3のうち、一方のコーナー部r1のコーナー部領域Ar11の開口合成像の作成について説明する。他方のコーナー部r3のコーナー部領域Ar12の開口合成像についても、同様に作成することができる。まず、検査の前に、上記の方法(又は、同様な他の方法)にしたがって、検査に使用する振動子11の数(送信素子11aの数n及び受信素子11bの数m)を決定する(ステップS200)。ビレット50が正方形の断面を有しかつ全てのコーナー部r1~r4が同じ曲率を有する場合には、ステップS200で決定された数n,mは、他のコーナー部にも適用可能である。したがって、このような場合に数n,mが既に決定されているときには、ステップS200は省略されてもよい。決定された送信素子11aの数n及び受信素子11bの数mは、記憶装置2bに保存される。
続いて、制御装置2は、上記のように選択されたn個の振動子11を制御して、超音波を送信する(ステップS202)。具体的には、図4aを参照して、制御装置2は、各振動子11のうち、側面S3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も近い位置に配置された振動子11から側面S3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も遠い位置に配置された振動子11に向かうにしたがって、各振動子11の励振のタイミングを徐々に早めるように制御している。このような制御によって、超音波探触子1aは、角度θ1の超音波ビームを送信することができる。
図8を参照して、制御装置2は、上記のように選択されたm個の振動子11を制御して、受信素子11bは反射超音波を受信する(ステップS204)。制御装置2は、送信パターン及び受信素子11bの組み合わせの各々のAスコープ波形を取得する(ステップS206)。続いて、制御装置2は、取得されたAスコープ波形において、事前に設定されたゲート内からコーナーエコー位置(振幅が最大となる点)を検出する(ステップS208)。例えば、ゲートの位置は、記憶装置2bに保存される。続いて、制御装置2は、Aスコープ波形からコーナーエコーをカットする(ステップS210)。制御装置2は、Aスコープ波形において、不感帯の幅に対応する時間長だけコーナーエコー位置よりも前の点を求め、この点よりも後の波形をAスコープ波形からカットする。続いて、制御装置2は、ステップS210で得られたAスコープ波形に基づいて、コーナー部領域Ar11の開口合成像を作成し(ステップS212)、一連の動作を終了する。なお、コーナーエコーのカット(S210)は、開口合成像の作成(S212)の後に実施されてもよい。
上記のようなビレット50の検査装置10及び検査方法、並びに、ビレット50から鋼材を製造する方法では、コーナー部r1に隣接する第3の側面s3に最も近い位置に配置された振動子11から数えてn個の範囲内にある振動子11が送信素子11aとして、コーナー部r1の検査に使用される。このように、コーナー部r1に近い位置に配置された送信素子11aのみをコーナー部領域Ar11の検査に使用し、コーナー部r1から離れた位置に配置された振動子11をコーナー部領域Ar11の検査から除外することによって、欠陥エコーの識別性を向上することができる。したがって、アレイ型の超音波探触子1aの振動子11のうち、上記の振動子11のみを送信素子11aとしてコーナー部領域Ar11の検査に使用することによって、1つのコーナー部領域Ar11を単一の側面s1から検査することができる。したがって、検査に必要なスペースを低減することができ、鋼材の製造に必要なスペースを低減することができる。
また、制御装置2は、第3の側面s3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も近い位置に配置された振動子11から数えてn個の範囲内にある振動子11の全部を送信素子11aとして用いて、超音波を送信するように、超音波探触子1aを制御するように構成されている。したがって、コーナー部r1(コーナー部領域Ar11)に近い位置に配置された振動子11の全部が送信素子11aとして検査に使用されるため、欠陥エコーの識別性をさらに向上することができる。
また、制御装置2は、第3の側面s3に最も近い位置に配置された受信素子11bから数えてm個の範囲内にある振動子11によってのみ反射超音波を受信するように、超音波探触子1aを制御するように構成されている。第3の側面s3から離れた位置に配置された振動子11(すなわち、検査対象のコーナー部r1から離れた位置に配置された振動子11)を受信素子11bとして用いて、コーナー部r1からのコーナーエコーを受信する。したがって、コーナー部r1から離れた位置に配置された振動子11を使用せずに、コーナー部r1に近い位置に配置された振動子11のみで反射超音波を受信することによって、コーナーエコーの影響を受けることなく、欠陥エコーおよび底面エコーを受信することができ、欠陥エコーおよび底面エコーとコーナーエコーとの識別性を向上することができる。
また、制御装置2は、第3の側面s3(コーナー部r1、コーナー部領域Ar11)に最も近い位置に配置された受信素子11bから数えてm個の範囲内にある受信素子11bの全部によって反射超音波を受信するように、超音波探触子1aを制御するように構成されている。したがって、検査対象のコーナー部領域Ar11に近い位置に配置されたすべての振動子11が受信素子11bとして検査に使用されるため、欠陥エコーの識別性をさらに向上することができる。
また、制御装置2は、ビレット50のコーナー部領域Ar11、Ar12以外の領域Ar5,Ar6,Ar7,Ar8を検査するように、超音波探触子1aを制御するように構成されている。上記のように、第1の側面s1に配置された超音波探触子1aは、ビレット50のコーナー部領域Ar11、Ar12以外の領域Ar5,Ar6,Ar7,Ar8を、一般的な検査手法によって検査することができる。したがって、同一の超音波探触子1aを用いて、コーナー部領域Ar11、Ar12及びコーナー部領域Ar11、Ar12以外の領域Ar5,Ar6,Ar7,Ar8の双方を検査することができる。
角形のビレットの検査方法及び検査装置、並びに、角形のビレットから鋼材を製造する方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。
例えば、上記の実施形態では、ビレット50は、正方形の断面を有している。他の実施形態では、ビレット50は、長方形の断面を有していてもよい。
また、図12(a)は、他の実施形態に係る検査装置を示す概略的な斜視図であり、図12(b)は、他の実施形態に係る検査装置を示す概略的な側面図である。なお、図12(a)(b)では、理解を促進するために、ビレット50及び1つの超音波探触子1aのみが示されており、制御装置2及び他の超音波探触子は省略されている。上記の実施形態では、超音波探触子が一振動子型探触子である場合(一つの振動子11が、超音波を送信する送信素子、及び、反射超音波を受信する受信素子の双方として機能する場合)について説明したが、これに限られない。たとえば、図12(a)(b)に示されるように、超音波探触子は二振動子型振動子であってもよい。この場合、「超音波を送受信する複数の振動子」とは、送信素子12aとして機能する振動子11と、受信素子12bとして機能する振動子11との組み合わせが相当する。複数の送信素子12a及び複数の受信素子12bは、長手軸xに垂直な方向に配列されている。送信素子12aの列及び受信素子12bの列は、長手軸xに沿って並べられている。送信素子12a及び受信素子12bは、1つのケース13に収容されてもよい。このような実施形態においても、上記と同様な効果が奏される。
また、上述の実施形態では、超音波探触子1aは、n個の振動子11を制御して、超音波を送信し、m個の振動子11を制御して反射超音波を受信し、受信した全ての反射超音波を用いてAスコープ波形を取得する場合について説明した。しかしながら、これに限られない。たとえば、超音波探触子1aは、n個の振動子11を制御して超音波を送信し、全ての振動子11を制御して反射超音波を受信し、m個の振動子11が受信した反射超音波(受信した一部の反射超音波)を用いてAスコープ波形を取得することとしてもよい。この場合、Aスコープ波形を取得する際に用いられた反射超音波を受信した振動子11が受信素子11bに相当することとなる。
上記のような検査装置を用いて、ビレットの開口合成像を作成した。具体的には、160mmの辺を含む正方形の断面を有するビレットを使用した。ビレットには、コーナー部に欠陥が予め形成されていた。64個の振動子を有する超音波探触子を使用した(超音波の周波数:5MHz)。各振動子の幅は1.4mmであり、振動子の間のピッチは0.1mmであった。超音波探触子とビレットとの間にアクリル樹脂のシューを配置した。
実施例:
[コーナー部領域以外の領域]
コーナー部領域以外の領域の開口合成像を作成する際に、64個の振動子の全てを超音波の送信及び反射超音波の受信に使用した。セクタースキャン(-40度~+40度の間を5度のピッチで17回超音波を送信)による受信波形に基づいて、コーナー部以外の領域の開口合成像を作成する。
[コーナー部]
コーナー部領域の開口合成像を作成する際、64個の振動子のうち、検査対象のコーナー部領域に近い16個の振動子から超音波を送信した。また、64個の振動子の全てを使用して反射超音波を受信した。セクタースキャン(7.5度、10度、12.5度で3回超音波を送信)による受信波形に基づいて、コーナー部領域の開口合成像を作成する。実施例のコーナー部領域の開口合成像を図9(a)に示し、Aスコープ波形を図10(a)に示す。なお、理解を促進するために、図9(a)(b)及び図10(a)(b)では、コーナーエコーはカットされていない。
比較例:
[全領域]
全領域の開口合成像に対して、64個の振動子の全てを超音波の送信及び反射超音波の受信に使用した。セクタースキャン(-40度~+40度の間を5度のピッチで17回超音波を送信)による受信波形に基づいて、ビレットの全領域の開口合成像を作成した。比較例の開口合成像を図9(b)に示し、Aスコープ波形を図10(b)に示す。
図9(b)の比較例の開口合成像では、欠陥模様とコーナー模様とが連続して示されている一方で、図9(a)の実施例の開口合成像では、欠陥模様とコーナー模様とがわずかに分離されている。制御装置は、欠陥模様とコーナー模様とがわずかにでも分離されていれば、内部欠陥を識別することができる。したがって、図9(a)のように欠陥模様とコーナー模様とが分離されていれば、制御装置は内部欠陥を識別することができる。
また、図10(b)の比較例のAスコープ波形では、コーナーエコー及び欠陥エコーが分離されていない一方で、図10(a)の実施例のAスコープ波形では、コーナーエコー及び欠陥エコーが分離されている。このようなAスコープ波形からコーナーエコーをカットする場合、図10(a)(b)に示されるように、事前に設定されたゲート(所定の時間t1、t2の間でかつ所定の振幅Am以上の範囲)内からコーナーエコー位置(振幅が最大となる点)を検出する。ゲートは、コーナーエコーが存在すると予め予測される範囲に設定されることができる。続いて、検出されたコーナーエコー位置から、不感帯の幅に対応する時間長だけ前の点を求め、この点よりも後の波形をAスコープ波形からカットする。この場合、図10(b)の比較例のAスコープ波形では、欠陥エコーまでカットされてしまっている一方で、図10(a)の実施例のAスコープ波形では、欠陥エコーのみが明確に抽出されている。
1a~1d 超音波探触子
2 制御装置
10 検査装置
11 振動子
11a 送信素子
11b 受信素子
12a 送信素子
12b 受信素子
50 ビレット
60 欠陥
Ar1~Ar8 コーナー部以外の領域
m 第2の数
n 第1の数
r1~r4 コーナー部
s1~s4 第1~第4の側面
x 長手軸

Claims (7)

  1. 長手軸に沿って延在しかつ前記長手軸に垂直な正方形又は長方形の断面を有する角形のビレットの検査装置であって、
    超音波の送受信を行う複数の振動子を含み、前記長手軸に沿って延在する前記ビレットの第1の側面に、前記複数の振動子が前記断面に平行になるように配置される、アレイ型の超音波探触子と、
    前記振動子を制御するための制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1の側面と反対側の第2の側面と、前記第2の側面に垂直な第3の側面と、を接続する前記ビレットのコーナー部に向けて、前記第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく前記振動子の全個数より小さく、以下の式(1)で決定される第1の数の範囲内にある振動子を用いて超音波を送信し、
    前記複数の振動子の一部又は全部によって反射超音波を受信するように、
    前記振動子を制御し
    信された前記反射超音波に基づいて、開口合成像を作成するように、
    構成されている、検査装置。
    n=Lcos(θ2-θ1)/af(EA)cosθ1 ・・・式(1)
    ただし、
    Lは前記コーナー部の幅であって、前記コーナー部と前記第3の側面の直線部との交点Aと、前記コーナー部と前記第2の側面の直線部との交点Cを結んだ線分ACの長さであり、
    θ1は、前記第3の側面に最も近い位置に配置された前記振動子から送信された超音波の前記ビレットへの入射点Eと前記交点Aとを結んだ線分EAと、前記第1の側面の垂線との間の角度であり、
    θ2は、前記第2の側面と前記線分ACとの間の角度であり、
    aは前記振動子のピッチであって、前記振動子の中心と隣接する振動子の中心との距離であり、
    f(EA)は超音波ビーム幅の距離依存特性を示す関数であり、前記入射点Eと前記交点Aを結ぶ線分EAにおいて、前記入射点Eを始点として前記交点A方向を正とする距離の関数である。
  2. 前記制御装置は、前記第3の側面に最も近い振動子から数えて前記第1の数の範囲内にある振動子の全部から超音波を送信するように、前記振動子を制御するように構成されている、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記制御装置は、前記第3の側面に最も近い振動子から数えて、1より大きく前記振動子の全個数より小さい所定の第2の数の範囲内にある振動子の一部又は全部によってのみ反射超音波を受信するように、前記振動子を制御するように構成され
    前記第2の数は前記コーナー部から反射したコーナーエコーの影響に基づいて決定される、請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記制御装置は、前記第3の側面に最も近い振動子から数えて前記第2の数の範囲内にある振動子の全部によって反射超音波を受信するように、前記振動子を制御するように構成されている、請求項3に記載の検査装置。
  5. 前記制御装置は、前記ビレットのコーナー部以外の領域を検査するように、前記振動子を制御するように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の検査装置。
  6. 長手軸に沿って延在しかつ前記長手軸に垂直な正方形又は長方形の断面を有する角形のビレットの検査方法であって、
    超音波の送受信を行う複数の振動子を含むアレイ型の超音波探触子を、前記長手軸に沿って延在する前記ビレットの第1の側面に、前記複数の振動子が前記断面に平行になるように配置するステップと、
    前記第1の側面と反対側の第2の側面と、前記第2の側面に垂直な第3の側面と、を接続する前記ビレットのコーナー部に向けて、前記第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく前記振動子の全個数より小さく、以下の式(1)で決定される第1の数の範囲内にある振動子を用いて超音波を送信するステップと、
    前記複数の振動子の一部又は全部によって反射超音波を受信するステップと、
    受信された前記反射超音波に基づいて、開口合成像を作成するステップと、
    を備える、検査方法。
    n=Lcos(θ2-θ1)/af(EA)cosθ1 ・・・式(1)
    ただし、
    Lは前記コーナー部の幅であって、前記コーナー部と前記第3の側面の直線部との交点Aと、前記コーナー部と前記第2の側面の直線部との交点Cを結んだ線分ACの長さであり、
    θ1は、前記第3の側面に最も近い位置に配置された前記振動子から送信された超音波の前記ビレットへの入射点Eと前記交点Aとを結んだ線分EAと、前記第1の側面の垂線との間の角度であり、
    θ2は、前記第2の側面と前記線分ACとの間の角度であり、
    aは前記振動子のピッチであって、前記振動子の中心と隣接する振動子の中心との距離であり、
    f(EA)は超音波ビーム幅の距離依存特性を示す関数であり、前記入射点Eと前記交点Aを結ぶ線分EAにおいて、前記入射点Eを始点として前記交点A方向を正とする距離の関数である。
  7. 長手軸に沿って延在しかつ前記長手軸に垂直な正方形又は長方形の断面を有する角形のビレットから鋼材を製造する方法であって、
    前記ビレットを製造するステップと、
    超音波の送受信を行う複数の振動子と、を含むアレイ型の超音波探触子を、前記長手軸に沿って延在する前記ビレットの第1の側面に、前記複数の振動子が前記断面に平行になるように配置するステップと、
    前記第1の側面と反対側の第2の側面と、前記第2の側面に垂直な第3の側面と、を接続する前記ビレットのコーナー部に向けて、前記第3の側面に最も近い位置に配置された振動子から数えて、1より大きく前記振動子の全個数より小さく、以下の式(1)で決定される第1の数の範囲内にある振動子を用いて超音波を送信するステップと、
    前記複数の振動子の一部又は全部によって反射超音波を受信するステップと、
    受信された前記反射超音波に基づいて、開口合成像を作成するステップと、
    前記開口合成像をもとに前記ビレットに欠陥が存在しないと判定された場合に、前記ビレットを圧延するステップと、
    を備える、製造方法。
    n=Lcos(θ2-θ1)/af(EA)cosθ1 ・・・式(1)
    ただし、
    Lは前記コーナー部の幅であって、前記コーナー部と前記第3の側面の直線部との交点Aと、前記コーナー部と前記第2の側面の直線部との交点Cを結んだ線分ACの長さであり、
    θ1は、前記第3の側面に最も近い位置に配置された前記振動子から送信された超音波の前記ビレットへの入射点Eと前記交点Aとを結んだ線分EAと、前記第1の側面の垂線との間の角度であり、
    θ2は、前記第2の側面と前記線分ACとの間の角度であり、
    aは前記振動子のピッチであって、前記振動子の中心と隣接する振動子の中心との距離であり、
    f(EA)は超音波ビーム幅の距離依存特性を示す関数であり、前記入射点Eと前記交点Aを結ぶ線分EAにおいて、前記入射点Eを始点として前記交点A方向を正とする距離の関数である。
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