JP7436650B2 - 並列駆動されるスイッチの故障を検出する故障検出装置及びモータ駆動装置 - Google Patents
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Description
本発明は、並列駆動されるスイッチの故障を検出する故障検出装置及びモータ駆動装置に関する。
電流経路上において導通(「クローズ」または「オン」とも称する。)と非導通(「オープン」または「オフ」とも称する。)とを選択的に切り替えるスイッチとして、リレー、半導体スイッチング素子、及び、電磁接触器などが用いられる。定格電流の小さなスイッチを用いて大電流が流れる電流経路の導通と非導通との切替えを実現しようとする場合、複数のスイッチを並列接続してこれら複数のスイッチを並列駆動させることが行われる。このような並列駆動においては、並列接続された複数のスイッチを、同時にクローズすることで大電流を各スイッチに分散させて流し、同時にオープンすることで大電流を遮断する。
例えば、交流電源の交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、この順変換器の直流電圧を平滑する平滑コンデンサを有する直流中間回路と、前記直流中間回路の平滑コンデンサへの充電電流を抑制する限流回路と、前記直流中間回路の電圧を検出する電圧検出回路と、前記順変換器の直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器と、前記限流回路の抵抗に並列に接続されたn個のリレーの接点部に対する端子が接続される回路基板に配置された前記n個のリレーのそれぞれの温度を検出するn個の温度検出素子と、前記各温度検出素子の検出結果に基づいて前記n個のリレーの何れかが異常であることを検出する制御部と、を備えることを可能であることを特徴とする可変電圧可変周波数の交流電力を出力する電力変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
並列接続された複数のスイッチの並列駆動により電流経路上の導通(クローズ)と非導通(オープン)とを切り替える回路において、全てのスイッチに対してクローズ指令を行ったにもかかわらず、少なくとも1つのスイッチがクローズせずにオープンのままとなる故障(以下、「オープン故障」と称する。)が発生すると、クローズ指令に従い正常にクローズしたスイッチに電流が集中して流れ、異常過熱が発生してしまう。オープン故障を起因とする異常過熱により、本来正常であったスイッチ、このスイッチが設けられた基板、及びこのスイッチ近傍にある各種電子部品などが破損することがある。したがって、並列接続された複数のスイッチが電流経路上に設けられこれら複数のスイッチが並列駆動する回路において、スイッチの故障を検出して異常過熱を防止することが望まれている。
本開示の一態様によれば、電流経路上における導通と非導通とが選択的に切り替えられるスイッチの故障を検出する故障検出装置は、温度変化に応じて端子間の抵抗値が変化する温度センサであって、互いに並列接続された少なくとも2つのスイッチの近傍に設けられ、互いに電気的に直列接続された少なくとも2つの温度センサと、少なくとも2つの温度センサの合成抵抗値を検出する検出部と、合成抵抗値に基づき、少なくとも2つのスイッチのうち少なくとも1つが故障したと判定する判定部と、を備える。
また、本開示の一態様によれば、モータ駆動装置は、上述の故障検出装置と、交流電源から入力された交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータ回路と、コンバータ回路の直流出力側であるDCリンクに設けられるDCリンクコンデンサと、DCリンクにおける直流電力を、モータ駆動のための交流電力に変換して出力するインバータ回路と、スイッチとスイッチに並列接続された予備充電抵抗とを有しDCリンクコンデンサの予備充電時における突入電流を防止するための予備充電回路と、を備える。
本開示の一態様によれば、並列接続された複数のスイッチが電流経路上に設けられこれら複数のスイッチが並列駆動する回路におけるスイッチの故障を検出して異常過熱を防止する故障検出装置及びこれを備えるモータ駆動装置を実現することができる。
以下図面を参照して、並列駆動されるスイッチの故障を検出する故障検出装置及びモータ駆動装置について説明する。理解を容易にするために、これらの図面は縮尺を適宜変更している。図面に示される形態は実施をするための一つの例であり、図示された実施形態に限定されるものではない。
図1は、本開示の一実施形態による故障検出装置を示す図である。
本開示の一実施形態による故障検出装置1は、並列接続された複数のスイッチ21-1~21-nが電流経路50上に設けられこれら複数のスイッチ21-1~21-n(ただし、nは2以上の整数)が並列駆動する回路において、複数のスイッチ21-1~21-nのうちの少なくとも1つについて故障が発生したことを検出する。
故障検出装置1の故障検出対象であるスイッチ21-1~21-nは、電流経路50上における導通と非導通とを選択的に切り替えるものである。スイッチ21-1~21-nの個々については定格電流が小さいものであっても、これらスイッチ21-1~21-nを互いに並列接続して並列駆動させることによって、導通(クローズ)と非導通(オープン)との選択的切替えを、大電流が流れる電流経路50において実現することができる。すなわち、並列接続された複数のスイッチを、同時にクローズすることで大電流を各スイッチに分散させて流すことができ、同時にオープンすることで大電流を遮断することができる。なお、図1においては、スイッチ21-1~21-nに対してクローズ及びオンを指令する制御部については図示を省略している。
故障検出装置1の故障検出対象であるスイッチ21-1~21-nの例としては、リレー、半導体スイッチング素子、及び、電磁接触器などがある。半導体スイッチング素子の例としては、FET、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがある。
また、故障検出装置1の故障検出対象であるスイッチ21-1~21-nを有する回路の例としては、モータ駆動装置に設けられる予備充電回路がある。詳細については後述するが、予備充電回路は、モータ駆動装置におけるコンバータ回路の直流出力側とインバータ回路の直流入力側との間に設けられるDCリンクコンデンサを予備充電する際に発生し得る突入電流を防止するものである。予備充電回路は、スイッチとこのスイッチに並列接続された予備充電抵抗とを有する。予備充電完了後にスイッチはクローズして大電流が流れることから、複数のスイッチを並列接続して並列駆動する対応がとられることがある。本開示の一実施形態による故障検出装置1は、このような並列駆動される複数のスイッチを有する予備充電回路内の当該複数のスイッチの故障検出に用いることができる。またあるいは、故障検出装置1は、ダイナミックブレーキ回路、コンバータ回路もしくはインバータ回路に設けられた複数のスイッチの故障検出に用いられてもよい。
本開示の一実施形態による故障検出装置1は、少なくとも2つの温度センサ11-1~11-m(ただし、mは2以上の整数)と、検出部12と、判定部13と、を備える。
温度センサ11-1~11-mは、温度変化に応じて端子間の抵抗値が変化する素子である。温度センサ11-1~11-mの例としては、温度上昇に伴い抵抗値が増加するPTCサーミスタ、及び、温度上昇に伴い抵抗値が減少するNTCサーミスタなどがある。
温度センサ11-1~11-mは、互いに並列接続された少なくとも2つのスイッチ21-1~21-nが実装された基板上の、これらスイッチ21-1~21-nの近傍に設けられる。温度センサ11-1~11-mの個数mは、スイッチ21-1~21-nの個数nと同数かそれ以下の値である。温度センサ11-1~11-mは、互いに電気的に直列接続される。したがって、スイッチ21-1~21-nの近傍やこれらスイッチ21-1~21-nが実装された基板の温度変化に応じて、互いに直列接続された温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値も変化する。
検出部12は、温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値を検出する。例えば、第1の温度センサ11-1、・・・、第mの温度センサ11-m(ただし、mは2以上の整数)の順に、m個の温度センサが互いに電気的に直列接続される場合、第1の温度センサ11-1の2つの端子のうち第2の温度センサが接続されない側の端子と第mの温度センサ11-mの2つの端子のうち第m-1の温度センサ11-m+1が接続されない側の端子との間の抵抗値の合計が、合成抵抗値となる。
温度センサ11-1~11-mの各々の抵抗値をR1~Rmとしたとき、検出部12は、例えば式1に従って合成抵抗値RAを算出する。
判定部13は、検出部12が検出した合成抵抗値に基づき、スイッチのうち少なくとも1つが故障したと判定する。判定部13による判定処理の詳細については後述する。
検出部12及び判定部13は、アナログ回路と演算処理装置との組み合わせで構成されてもよく、あるいは、アナログ回路のみで構成されてもよく、あるいは演算処理装置のみで構成されてもよい。演算処理装置には、例えばIC、LSI、CPU、MPU、DSPなどの概念が含まれる。例えば、演算処理装置は、検出部12及び/または判定部13の機能を実現するソフトウェアプログラムに従って動作するようにしてもよい。また例えば、検出部12をコンパレータにて構成し、判定部13をLSIにて構成してもよい。また例えば、検出部12と判定部13とをまとめて1つのLSIにて構成してもよい。
図2Aは、本開示の一実施形態において、並列接続された複数のスイッチが電流経路上に設けられた回路における電流の流れを例示する図であって、クローズ指令に対して全てのスイッチが正常にクローズ動作した場合を示す。図2Bは、本開示の一実施形態において、並列接続された複数のスイッチが電流経路上に設けられた回路における電流の流れを例示する図であって、クローズ指令にもかかわらず1つのスイッチにオープン故障が発生した場合を示す。
図2Aに示すように、全てのスイッチ21-1~21-nが正常である場合は、スイッチ21-1~21-nは、クローズ指令に対して全てクローズ(導通)する。この結果、電流経路50を流れる電流は、スイッチ21-1~21-nに分散して流れるので、スイッチ21-1~21-nの近傍やこれらスイッチ21-1~21-nが実装された基板の温度変化は少ない。したがって、温度センサ11-1~11-mの各々の抵抗値の変化も少なく、このため、検出部12が検出する合成抵抗値の変化も少ない。
図2Bに示すように、全てのスイッチ21-1~21-nに対してクローズ指令を行ったにもかかわらず、例えばスイッチ21-2がクローズせずにオープンのままとなるオープン故障が発生した場合、スイッチ21-2は電流が流れない非導通状態となるので、スイッチ21-2以外の正常なスイッチ(すなわち導通状態にあるスイッチ)に電流の流れが集中する。この結果、スイッチ21-2以外の正常なスイッチの近傍やこの正常なスイッチが実装された基板の周囲の温度変化は大きくなる。したがって、温度センサ11-1~11-mのうち正常なスイッチの近傍に設けられた温度センサの各々の抵抗値の変化は大きくなり、このため、検出部12が検出する合成抵抗値の変化も大きくなる。図2Bでは、一例として1つのスイッチ21-2にオープン故障が発生するとしたが、複数のスイッチについてオープン故障が発生すると、それ以外の正常なスイッチに電流の流れがより一層集中するので、正常なスイッチの近傍の温度変化はさらに大きなものとなり、正常なスイッチの近傍に設けられた温度センサの各々の抵抗値の変化も大きなものとなり、これに伴い検出部12が検出する合成抵抗値の変化もさらに大きくなる。
このように、複数のスイッチ21-1~21-nのうちのいくつかのスイッチにオープン故障が発生すると、検出部12が検出する合成抵抗値は、正常時の値から大きく変化する。そこで、判定部13は、検出部12が検出する合成抵抗値と予め規定された閾値とを比較し、この比較結果に基づいて、複数のスイッチ21-1~21-nのうち少なくとも1つに故障が発生したか否かを判定する。
温度センサ11-1~11-mがPTCサーミスタにより構成されるかNTCサーミスタにより構成されるかによって、判定部13による判定処理は異なる。続いて、判定部13による判定処理の詳細について、温度センサ11-1~11-mの各々がPTCサーミスタである第1の形態と温度センサ11-1~11-mの各々がNTCサーミスタである第2の形態とに分けて説明する。
まず、本開示の一実施形態による故障検出装置1における温度センサ11-1~11-mの各々にPTCサーミスタを用いる第1の形態について説明する。
図3は、PTCサーミスタの抵抗温度特性を例示する図である。
PTCサーミスタは、キュリー温度TQより低い温度では抵抗値はほぼ一定であり、キュリー温度TQを超えると抵抗値が急激に増加する素子である。複数のPTCサーミスタを電気的に直列接続した場合、少なくとも1つのPTCサーミスタについてその近傍の温度がキュリー温度TQを超えただけで、直列接続されたPTCサーミスタの合成抵抗値は急激に増加する。よって、図3に示した抵抗温度特性は、PTCサーミスタ単体の温度と抵抗値との関係を示すものであるとともに、直列接続された複数のPTCサーミスタの温度と合成抵抗値との関係を示すものであると捉えることができる。
本開示の一実施形態による故障検出装置1における温度センサ11-1~11-mの各々にPTCサーミスタを用いる第1の形態においては、判定部13による判定処理において温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値と比較される閾値は、次のように設定すればよい。以下、第1の形態における判定部13の判定処理で用いられる閾値を、「第1の閾値」と称する。
第1の形態において、温度センサ11-1~11-mとしてのPTCサーミスタについては、故障発生と判定するときの温度(すなわち異常過熱時の温度)以下のキュリー温度TQを有するものを選定する。温度センサ11-1~11-mの各々は、同一の温度抵抗値特性を有するPTCサーミスタからなるのが好ましい。「故障発生と判定するときの温度」は、例えばスイッチ21-1~21-nの耐熱温度、スイッチ21-1~21-nが実装される基板の耐熱温度、スイッチ21-1~21-nの近傍に配置される各種部品の耐熱温度、及び、スイッチ21-1~21-n及び各種部品が実装される基板の耐熱温度などなどを考慮して選定すればよい。上述したように、オープン故障に係るスイッチ以外の正常なスイッチの近傍やこの正常なスイッチが実装された基板の周囲の温度変化は大きくなるので、正常なスイッチ近傍に配置されたPTCサーミスタの抵抗値が急激に増加する。正常なスイッチ近傍のPTCサーミスタの抵抗値が急激に増加すると、当然のことながら、直列接続されたPTCサーミスタの合成抵抗値も急激に増加する。第1の形態では、1つのPTCサーミスタのキュリー温度TQに対応する抵抗値に、安全性を考慮して多少のマージンを上乗せして得られる抵抗値を、第1の閾値Rth1として設定する。判定部13は、第1の閾値Rth1と検出部12が検出した合成抵抗値との比較結果に基づいて、オープン故障の発生の有無を判別する。すなわち、判定部13は、直列接続されたPTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回った場合、PTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値の急激な増加の原因となったオープン故障が発生したと判定する。なお、第1の閾値Rth1については、書き換え可能な記憶部(図示せず)に記憶されて外部機器によって書き換え可能であってもよく、これにより、第1の閾値Rth1を一旦設定した後であっても、必要に応じて適切な値に変更することができる。
図4は、温度センサにPTCサーミスタを用いた第1の形態による故障検出装置の動作フローを示すフローチャートである。
図1に示した並列接続された複数のスイッチ21-1~21-nが電流経路50上に設けられこれら複数のスイッチ21-1~21-nが並列駆動する回路において、ステップS101では、検出部12は、各々がPTCサーミスタからなる温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値を検出する。検出部12により検出された合成抵抗値に関するデータは、判定部13へ送られる。
ステップS102において、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値と第1の閾値Rth1とを比較し、合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったか否かを判定する。ステップS102において、合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったと判定された場合はステップS103へ進み、合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったと判定されなかった場合はステップS101へ戻る。ステップS101及びS102の処理は、所定の周期にて繰り返し実行される。
ステップS102において合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったと判定された場合は、ステップS103において、判定部13は、スイッチ21-1~21-nのうち少なくとも1つが故障したと判定する。
続いて、本開示の一実施形態による故障検出装置1における温度センサ11-1~11-mの各々にNTCサーミスタを用いる第2の形態について説明する。
図5は、NTCサーミスタの抵抗温度特性を例示する図である。
NTCサーミスタは、温度上昇に伴い抵抗値が低下する素子である。複数のNTCサーミスタを電気的に直列接続した場合、少なくとも1つのNTCサーミスタについてその近傍の温度が上昇すると、直列接続されたNTCサーミスタの合成抵抗値は低下する。図5に示した抵抗温度特性は、直列接続された複数のNTCサーミスタの温度と合成抵抗値との関係を示す。
本開示の一実施形態による故障検出装置1における温度センサ11-1~11-mの各々にNTCサーミスタを用いる第2の形態においては、判定部13による判定処理において温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値と比較される閾値は、次のように設定すればよい。以下、第2の形態における判定部13の判定処理で用いられる閾値を、「第2の閾値」と称する。
NTCサーミスタからなる温度センサ11-1~11-mにて本開示の一実施形態による故障検出装置1を実現するためには、複数のスイッチ21-1~21-nのうちの少なくとも1つのスイッチにオープン故障が発生したときにおける直列接続された複数のNTCサーミスタの合成抵抗値が、複数のスイッチ21-1~21-nの全てが正常であるときにおける直列接続された複数のNTCサーミスタの合成抵抗値未満となるような、NTCサーミスタを選定することが必要である。例えば、温度センサ11-1~11-mの各々を、同一の温度抵抗値特性を有するNTCサーミスタにて構成すれば、上述のオープン故障時の合成抵抗値と正常時における合成抵抗値との関係を満たす故障検出装置1の実現が容易となる。
故障発生と判定するときの温度(すなわち異常過熱時の温度)に達したNTCサーミスタの個数が多いほど、直列接続されたNTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値は小さくなる。第2の形態においては、例えばスイッチ21-1~21-nの耐熱温度、スイッチ21-1~21-nが実装される基板の耐熱温度、スイッチ21-1~21-nの近傍に配置される各種部品の耐熱温度、及び、スイッチ21-1~21-n及び各種部品が実装される基板の耐熱温度などなどを考慮して、例えば1つのNTCサーミスタが「故障発生と判定するときの温度」に達したときにおける直列接続されたNTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値に、安全性を考慮して多少のマージンを上乗せして得られる抵抗値を、第2の閾値Rth2として設定する。判定部13は、第2の閾値Rth2と検出部12が検出した合成抵抗値との比較結果に基づいて、オープン故障の発生の有無を判別する。すなわち、判定部13は、直列接続されたNTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回った場合、少なくともNTCサーミスタ(温度センサ11-1~11-m)の合成抵抗値の低下の原因となったオープン故障が発生したと判定する。なお、第2の閾値Rth2については、書き換え可能な記憶部(図示せず)に記憶されて外部機器によって書き換え可能であってもよく、これにより、第2の閾値Rth2を一旦設定した後であっても、必要に応じて適切な値に変更することができる。
図6は、温度センサにNTCサーミスタを用いた第2の形態による故障検出装置の動作フローを示すフローチャートである。
図1に示した並列接続された複数のスイッチ21-1~21-nが電流経路50上に設けられこれら複数のスイッチ21-1~21-nが並列駆動する回路において、ステップS201では、検出部12は、各々がNTCサーミスタからなる温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値を検出する。検出部12により検出された合成抵抗値に関するデータは、判定部13へ送られる。
ステップS202において、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値と第2の閾値Rth2とを比較し、合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったか否かを判定する。ステップS202において、合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったと判定された場合はステップS203へ進み、合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったと判定されなかった場合はステップS201へ戻る。ステップS201及びS202の処理は、所定の周期にて繰り返し実行される。
ステップS202において合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったと判定された場合は、ステップS203において、判定部13は、スイッチ21-1~21-nのうち少なくとも1つが故障したと判定する。
上述した第1の形態及び第2の形態のいずれにおいても、判定部13による故障判定結果を、例えば表示部に表示させてもよい。表示部の例としては、単体のディスプレイ装置、並びに、パソコン及び携帯端末に付属のディスプレイ装置などがある。またあるいは、判定部13による故障判定結果を、例えば音声、スピーカ、ブザー、チャイムなどのような音を発する音響機器にて出力させてもよい。これにより、作業者は、スイッチ21-1~21-nのうち少なくとも1つが故障したことを把握することができる。よって、作業者は、例えばスイッチ21-1~21-n全体の交換もしくは修理、あるいは基板や各種部品の交換もしくは修理といった対応をとることができる。
また、上述した第1の形態及び第2の形態のいずれにおいても、判定部13による故障判定結果に基づいて、図1に示した並列接続された複数のスイッチ21-1~21-nが設けられた回路を有する機械を、緊急停止させたり異常回避動作させたりしてもよい。また、判定部13による判定結果を記憶装置に記録し、その後に判定結果を利用できるようにしてもよい。
なお、上述した実施形態では、温度センサ11-1~11-mは互いに電気的に直列接続され、検出部12はこれら直列接続された温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値を検出し、判定部13はこの合成抵抗値に基づいてオープン故障発生を検出していた。この変形例として、温度センサ11-1~11-mを各々の端子を介して互いに並列接続され、検出部12はこれら並列接続された温度センサ11-1~11-mの合成抵抗値を検出するようにしてもよい。並列接続された温度センサ11-1~11-mの各々の抵抗値をR1~Rmとしたとき、検出部12は、例えば式2に従って合成抵抗値RBを算出する。判定部13は合成抵抗値RBに基づいてオープン故障発生を検出するようにしてもよい。
続いて、本開示の一実施形態による故障検出装置における温度センサの設置例について、予備充電回路を例にとり説明する。
図7は、本開示の一実施形態による故障検出装置における温度センサが設けられた予備充電回路を例示する斜視図である。また、図8は、本開示の一実施形態による故障検出装置における温度センサが設けられた予備充電回路を例示する回路図である。図7及び図8では、一例として、予備充電回路5に設けられるスイッチが2個の場合について説明する。
モータ駆動装置に設けられる予備充電回路5は、モータ駆動装置におけるコンバータ回路の直流出力側とインバータ回路の直流入力側との間に設けられるDCリンクコンデンサを予備充電する際に発生し得る突入電流を防止するものである。予備充電回路は、コンバータ回路の直流出力側または交流入力側に設けられる。
図8に示すように、予備充電回路5は、スイッチ21-1及び21-2とこのスイッチ21-1及び21-2に並列接続された予備充電抵抗22とを有する。スイッチ21-1及び21-2の例としては、リレー、及び半導体スイッチング素子などがある。予備充電完了後にスイッチ21はクローズして大電流が流れることから、スイッチ21を、並列接続された複数のスイッチ21-1及び21-2にて構成する。並列接続された複数のスイッチ21-1及び21-2を、同時にクローズすることで大電流を各スイッチ21-1及び21-2に分散させて流すことができ、同時にオープンすることで大電流を遮断することができる。
図7に示すように、予備充電回路5のスイッチ21-1及び21-2並びに予備充電抵抗22は、基板20上に実装される。基板20には、さらに各種部品23が設けられる。各種部品23の例としては、例えば熱に弱いコンデンサなどがある。スイッチ21-1及び21-2の各々の近傍には、温度センサ11-1及び11-2が設けられる。この変形例として、温度センサ11-1及び11-2を、熱に弱いコンデンサの近傍に設けてもよい。
続いて、本開示の一実施形態による故障検出装置を備えるモータ駆動装置について説明する。
図9は、本開示の一実施形態による故障検出装置を備えるモータ駆動装置を例示する図である。
一例として、交流電源200に接続されたモータ駆動装置100により、モータ300を制御する例について示す。本実施形態においては、モータ300の種類は特に限定されず、例えば誘導モータであっても同期モータであってもよい。また、交流電源200及びモータ300の相数は本実施形態を特に限定するものではなく、例えば三相であっても単相であってもよい。図示の例では、交流電源200及びモータ300をそれぞれ三相としている。交流電源200の一例を挙げると、三相交流400V電源、三相交流200V電源、三相交流600V電源、単相交流100V電源などがある。モータ300が設けられる機械には、例えば工作機械、ロボット、鍛圧機械、射出成形機、産業機械などが含まれる。
モータ駆動装置100は、故障検出装置1と、コンバータ回路2と、DCリンクコンデンサ3と、インバータ回路4と、予備充電回路5とを備える。また、モータ駆動装置100と交流電源200との間には、電磁接触器6が設けられる。
故障検出装置1については、図1~図8を参照して説明した通りである。
コンバータ回路2は、交流電源200から入力された交流電力を直流電力に変換して直流出力側であるDCリンクへ出力する。「DCリンク」は、「DCリンク部」、「直流リンク」、「直流リンク部」または「直流中間回路」などとも別称されることもある。コンバータ回路2は、交流電源200から三相交流電力が供給される場合は三相ブリッジ回路で構成され、交流電源200から単相交流電力が供給される場合は単相ブリッジ回路で構成される。図示の例では、交流電源200を三相交流電源としたので、コンバータ回路2は三相ブリッジ回路で構成される。コンバータ回路2の例としては、ダイオード整流器、120度通電方式整流器、及びPWMスイッチング制御方式整流器などがある。例えば、コンバータ回路2が120度通電方式整流器及びPWMスイッチング制御方式整流器である場合は、半導体スイッチング素子及びこれに逆並列に接続されたダイオードのブリッジ回路からなり、上位制御装置(図示せず)から受信した駆動指令に応じて各スイッチング素子がオンオフ制御されて交直双方向に電力変換を行う。この場合、スイッチング素子の例としては、FET、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがあるが、その他の半導体スイッチング素子であってもよい。
コンバータ回路2の交流入力側には、電磁接触器6が設けられる。電磁接触器6は、交流電源200からコンバータ回路2への交流入力電流の電流経路を開閉する。交流電源200からコンバータ回路2への交流入力電流の電流経路を形成する閉動作は、電磁接触器6の接点が閉成することにより実現され、交流電源200からコンバータ回路2への交流入力電流の電流経路を遮断する開動作は、電磁接触器6の接点が開離することにより実現される。なお、コンバータ回路2の交流入力側には、電磁接触器6以外にも、交流リアクトルやACラインフィルタなどが設けられることがあるが、ここでは図示を省略している。
コンバータ回路2の直流出力側とインバータ回路4の直流入力側とを接続するDCリンクには、DCリンクコンデンサ3が設けられる。DCリンクコンデンサ3は、インバータ回路4が交流電力を生成するために用いられる直流電力を蓄積する機能及びコンバータ回路2の直流出力の脈動分を抑える機能を有する。DCリンクコンデンサ3の例としては、例えば電解コンデンサやフィルムコンデンサなどがある。
インバータ回路4は、DCリンクを介してコンバータ回路2に接続され、DCリンクにおける直流電力を、モータ駆動のための交流電力に変換して出力する。インバータ回路4の例としては、整流素子及びこれに逆並列に接続された半導体スイッチング素子のブリッジ回路からなるPWM制御方式インバータなどがある。半導体スイッチング素子の例としては、FET、IGBT、サイリスタ、GTO、トランジスタなどがあるが、その他の半導体素子であってもよい。インバータ回路4は、モータ300が三相交流モータである場合は三相のブリッジ回路として構成され、モータ300が単相交流モータである場合は単相ブリッジ回路で構成される。図示の例では、モータ300を三相交流モータとしたので、インバータ回路4は三相ブリッジ回路で構成される。インバータ回路4は、上位制御装置(図示せず)の指令に基づき内部の半導体スイッチング素子のオンオフ動作がPWM制御されることで、DCリンクにおける直流電力をモータ駆動のための交流電力に変換して出力する。モータ300は、インバータ回路4から供給される交流電力に基づいて、速度、トルクまたは回転子の位置が制御される。なお、インバータ回路4は、スイッチング素子のオンオフ動作が適切にPWM制御されることにより、モータ300で回生された交流電力を直流電力に変換して直流側のDCリンクへ戻すこともできる。
モータ駆動装置100によるモータ300の駆動開始前までに行われるDCリンクコンデンサ3の予備充電(初期充電)の際に発生し得る突入電流を防止するために、予備充電回路(初期充電回路)5が設けられる。予備充電回路5は、コンバータ回路2の直流出力側または交流入力側に設けられるが、図9に示す例では、一例としてコンバータ回路2の直流出力側に予備充電回路5が設けられる。
予備充電回路5は、スイッチ21-1及び21-2とこれらスイッチ21-1及び21-2に並列接続された予備充電抵抗22とを有する。スイッチ21-1及び21-2の例としては、リレー、及び半導体スイッチング素子などがある。図示の例では、一例として2つのスイッチ21-1及び21-2が並列接続されるが、3つ以上のスイッチが並列接続されてもよい。並列接続された複数のスイッチ21-1及び21-2を、同時にクローズすることで大電流を各スイッチ21-1及び21-2に分散させて流すことができ、同時にオープンすることで大電流を遮断することができる。
モータ駆動装置100の起動直後(電源投入直後)からモータ300の駆動開始前までの予備充電期間中、スイッチ21-1及び21-2は、上位制御装置(図示せず)から受信したオープン指令に従って同時にオープン(オフ)する。予備充電期間中は、スイッチ21-1及び21-2は開状態を維持するので、コンバータ回路2から出力される電流は予備充電抵抗22を介して充電電流としてDCリンクコンデンサ3へ流れ込み、DCリンクコンデンサ3は充電(予備充電)される。このように、予備充電期間中は、コンバータ回路2から出力される電流は予備充電抵抗22を流れるので、突入電流の発生を防ぐことができる。DCリンクコンデンサが所定の充電電圧に達して予備充電が完了すると、スイッチ21-1及び21-2は、上位制御装置(図示せず)から受信したクローズ指令に従って同時にクローズ(オン)する。予備充電完了後、モータ300の駆動が開始され、コンバータ回路2から出力される電流は、クローズしたスイッチ21-1及び21-2を通じて、インバータ回路4及びDCリンクコンデンサ3へ向けて流れる。
スイッチ21-1及び21-2が実装された基板上の、スイッチ21-1及び21-2の各々の近傍には、温度センサ11-1及び11-2が設けられる。故障検出装置1は、予備充電回路5内の複数のスイッチ21-1及び21-2に、オープン故障が発生したスイッチが存在するか否かを判定する。
予備充電期間中は、スイッチ21-1及び21-2はオープン(オフ)しているので、スイッチ21-1及び21-2には電流は流れない。したがって、スイッチ21-1~21-nの近傍やこれらスイッチ21-1~21-nが実装された基板の温度変化は少なく、故障検出装置1内の検出部12により検出される合成抵抗値の変化はほぼ無い。検出部12は、温度センサ11-1及び11-2の合成抵抗値を検出し、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値に基づいて故障判定処理を実行する。図3及び図4を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がPTCサーミスタからなる場合は、第1の閾値Rth1は全てのスイッチ21-1及び21-2が正常である場合における合成抵抗値よりも大きな値に設定されるので、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったとは判定せず、したがってオープン故障発生とは判定しない。図5及び図6を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がNTCサーミスタからなる場合は、第2の閾値Rth2は全てのスイッチ21-1及び21-2が正常である場合における合成抵抗値よりも小さな値に設定されるので、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったとは判定せず、したがってオープン故障発生とは判定しない。
予備充電完了後、上位制御装置(図示せず)は、スイッチ21-1及び21-2に対してクローズ指令を出力する。
クローズ指令に従ってスイッチ21-1及び21-2のいずれについても正常にクローズした場合は、コンバータ回路2から出力された電流は、クローズしたスイッチ21-1及び21-2に分散して流れる。したがって、スイッチ21-1~21-nの近傍やこれらスイッチ21-1~21-nが実装された基板の温度変化は少なく、故障検出装置1内の検出部12により検出される合成抵抗値の変化はほぼ無い。図3及び図4を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がPTCサーミスタからなる場合は、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったとは判定せず、したがってオープン故障発生とは判定しない。図5及び図6を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がNTCサーミスタからなる場合は、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったとは判定せず、したがってオープン故障発生とは判定しない。
一方、スイッチ21-1及び21-2の全てに対してクローズ指令を行ったにもかかわらず、スイッチ21-1及び21-2のうち少なくとも1つのスイッチがクローズせずにオープンのままとなるオープン故障が発生した場合は、クローズ指令に従い正常にクローズしたスイッチに電流が集中して流れて、異常過熱が発生する。これにより、異常過熱したスイッチの近傍に設けられた温度センサの抵抗値が大きく変化する。図3及び図4を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がPTCサーミスタからなる場合は、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第1の閾値Rth1を上回ったと判定し、したがってオープン故障発生と判定する。図5及び図6を参照して説明したように温度センサ11-1及び11-2がNTCサーミスタからなる場合は、判定部13は、検出部12により検出された合成抵抗値が第2の閾値Rth2を下回ったとは判定し、したがってオープン故障発生と判定する。
このように、故障検出装置1は、並列駆動される複数のスイッチ21-1及び21-2を有する予備充電回路5において、少なくとも1つについてオープン故障が発生したことを検出することができる。
故障検出装置1内の判定部13による故障判定結果は、例えば表示部に表示させてもよく、あるいは、例えば音声、スピーカ、ブザー、チャイムなどのような音を発する音響機器にて出力させてもよい。また、故障検出装置1内の判定部13による故障判定結果に基づいて、モータ駆動装置100を緊急停止させたり、モータ駆動装置100が設けられた機械に異常回避動作を行わせるようにしてもよい。
なお、故障検出装置1は、上述したような予備充電回路5に限らず、並列駆動される複数のスイッチを有する回路のオープン故障発生を検出することができる。
例えば、図9に示すように交流電源200が三相である場合は、これに対応して電磁接触器6も三相分の接点回路を有し、これら接点回路は並列駆動される。接点回路の三相の各々の近傍に温度センサを設け、これら温度センサを互いに電気的に直列接続し、さらに上述した検出部12及び判定部13を構成することで、電磁接触器6内の接点間のオープン故障発生を検知することができる故障検出装置1を構成することができる。
また例えば、図9に示すモータ駆動装置100内に、モータ300を停止させるためのダイナミックブレーキ回路(図示せず)が設けられることがある。ダイナミックブレーキ回路は、モータ300の入力端子間に設けられるリレーと、これに直列に接続されたダイナミックブレーキ抵抗とからなる。ダイナミックブレーキをかける際には、モータ300への駆動電力の供給を遮断した上で、リレーを閉成してモータ300の入力端子間(モータ巻線の相間)を短絡する。モータ300は電源から電気的に切り離されても界磁磁束が存在し、惰性により回転しているモータ300は発電機として働くため、これにより発生した電流は閉成されたリレーを介してダイナミックブレーキ抵抗に流れ込み、モータ300に減速トルクが発生する。ダイナミックブレーキ回路内のリレーの各々の近傍に温度センサを設け、これら温度センサを互いに電気的に直列接続し、さらに上述した検出部12及び判定部13を構成することで、ダイナミックブレーキ回路内のスイッチのオープン故障発生を検知することができる故障検出装置1を構成することができる。
また例えば、図9に示すモータ駆動装置100内のインバータ回路4には複数の半導体スイッチング素子が設けられる。また、コンバータ回路2が120度通電方式整流器及びPWMスイッチング制御方式整流器である場合は、コンバータ回路2内にも複数の半導体スイッチング素子が設けられる。これら半導体スイッチング素子の各々の近傍に温度センサを設け、これら温度センサを互いに電気的に直列接続し、さらに上述した検出部12及び判定部13を構成することで、インバータ回路4内やコンバータ回路2内の半導体スイッチング素子のオープン故障発生を検知することができる故障検出装置1を構成することができる。
1 故障検出装置
2 コンバータ回路
3 DCリンクコンデンサ
4 インバータ回路
5 予備充電回路
6 電磁接触器
11、11-1~11-m 温度センサ
12 検出部
13 判定部
20 基板
21、21-1~21-n スイッチ
22 予備充電抵抗
23 各種部品
100 モータ駆動装置
200 交流電源
300 モータ
2 コンバータ回路
3 DCリンクコンデンサ
4 インバータ回路
5 予備充電回路
6 電磁接触器
11、11-1~11-m 温度センサ
12 検出部
13 判定部
20 基板
21、21-1~21-n スイッチ
22 予備充電抵抗
23 各種部品
100 モータ駆動装置
200 交流電源
300 モータ
Claims (7)
- 電流経路上における導通と非導通とが選択的に切り替えられるスイッチの故障を検出する故障検出装置であって、
温度変化に応じて端子間の抵抗値が変化する温度センサであって、互いに並列接続された少なくとも2つの前記スイッチの近傍に設けられ、互いに電気的に直列接続された少なくとも2つの温度センサと、
前記少なくとも2つの温度センサの合成抵抗値を検出する検出部と、
前記合成抵抗値に基づき、前記スイッチのうち少なくとも1つが故障したと判定する判定部と、
を備える、故障検出装置。 - 前記少なくとも2つの温度センサの各々は、温度上昇に伴い抵抗値が増加するPTCサーミスタであり、
前記判定部は、前記合成抵抗値が予め規定された第1の閾値を上回った場合、前記スイッチのうち少なくとも1つが故障したと判定する、請求項1に記載の故障検出装置。 - 前記少なくとも2つの温度センサの各々は、温度上昇に伴い抵抗値が低下するNTCサーミスタであり、
前記判定部は、前記合成抵抗値が予め規定された第2の閾値を下回った場合、前記スイッチのうち少なくとも1つが故障したと判定する、請求項1に記載の故障検出装置。 - 前記スイッチは、リレーである、請求項1~3のいずれか一項に記載の故障検出装置。
- 前記スイッチは、半導体スイッチング素子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の故障検出装置。
- 前記スイッチは、電磁接触器である、請求項1~3のいずれか一項に記載の故障検出装置。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載の故障検出装置と、
交流電源から入力された交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータ回路と、
前記コンバータ回路の直流出力側であるDCリンクに設けられるDCリンクコンデンサと、
前記DCリンクにおける直流電力を、モータ駆動のための交流電力に変換して出力するインバータ回路と、
前記スイッチと前記スイッチに並列接続された予備充電抵抗とを有し前記DCリンクコンデンサの予備充電時における突入電流を防止するための予備充電回路と、
を備える、モータ駆動装置。
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