JP7435385B2 - 減速機における偏心ウエアリングの設計方法 - Google Patents

減速機における偏心ウエアリングの設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、減速機における偏心ウエアリングの設計方法に関するものである。
従来、減速機においては、歯車が寿命に達した場合、ケーシングが小さいものであれば、それをそっくりそのまま取り換えるが、とくに圧延機用の主減速機として使用されるものにあっては、ケーシングのサイズが大きいため、ケーシングをそのまま流用して歯車、軸受、偏心ウエアリングを交換する場合が多い。その際に問題となるのがケーシングの摩耗や歪等による更新後の歯車の軸心調整である。
歯車の軸心調整が適切に行われなければ、良好な歯当たりを確保することができないことから、歯車の寿命に大きな影響を与えるばかりか、騒音や振動の原因にもなる。
減速機における歯車間の軸心調整に係わる先行技術としては、減速機の歯車の回転軸を支承する滑り軸受を、内径の軸心を外径の軸心に対して偏心させた滑り軸受とする、例えば、特許文献1に開示された技術が知られており、かかる技術によれば、軸受を回転させるだけで軸心調整することが可能であり、その調整作業が容易になるとされていた。
ところで、特許文献1においては、更新前に測定した軸心位置から偏心量を求めているものの偏心量の具体的な求め方は明記されておらず、とくに、軸受の外側に偏心ウエアリングが配置され、該偏心ウエアリングを軸受の周りに適宜回動させることにより軸心調整を行う形式の減速機においては、既存のケーシングをそのまま流用して歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングを新規なものに更新する場合に、特許文献1に開示された技術では対応不能であり、偏心ウエアリングの新たな設計手法の開発が望まれていた。
特開2000-230545号公報
本発明の課題は、既存のケーシングをそのまま流用して歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングを新規なものに更新するに当たり、良好な歯当たりを確保するのに必要な偏心量を求め、その偏心量に設定された偏心ウエアリングを設計するのに有用な、減速機における偏心ウエアリングの設計方法を提案するところにある。
本発明は、入力側、出力側に配置された転がり軸受を介して回転可能に支持され、駆動源からの駆動力を入力するとともに、入力された駆動力を、回転速度を減じながら圧延機側へと出力する少なくとも2つの歯車と、該歯車を支持する転がり軸受を内側に保持し、該転がり軸受の周りに適宜回動させることにより該歯車の軸心を偏心させてその軸心位置の調整を行う偏心ウエアリングと、該歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングをそれぞれ据え付ける内部空間を有し上下の割面を合わせることによって該内部空間を密閉する上下2つ割りのケーシングとを備えた減速機につき、該減速機の該歯車、該転がり軸受、該偏心ウエアリングを、該ケーシングをそのまま流用して新規な歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングに更新するに当たり、
更新前における歯車の軸心位置を、転がり軸受が配置された入力側、出力側の少なくとも2箇所において測定するとともに、各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量、ケーシングの摩耗量をそれぞれ測定し、その測定された各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量がゼロとなる軸心位置を更新後の推定軸心位置として求め、その求められた推定軸心位置に基づいて新規な偏心ウエアリングの偏心量を決定することを特徴とする減速機における偏心ウエアリングの設計方法である。
上記の構成からなる方法において、前記推定軸心位置は、新規な歯車を新規な転がり軸受にて支持するとともに該新規な転がり軸受を同心ウエアリングにて保持することにより求め、前記新規な偏心ウエアリングの偏心量は、新規な転がり軸受、同心ウエアリングの組付け公差を考慮に入れて決定するのが望ましい。
偏心ウエアリングに必要な偏心量は、前記ケーシングの割面に平行で、かつ、前記駆動源の回転軸の軸心に直交する直線を横軸とし、該横軸と直交する直線を縦軸とし、該横軸と該縦軸とが交差し、かつ、前記駆動源の回転軸の軸心と一致する点を原点とする平面座標系において入力側、出力側の推定軸心位置を求め、その求められた入力側、出力側の推定軸心位置を中心とする円を描いてその相互間において交点が形成される円の半径を各偏心ウエアリングの偏心量とすることが好ましい。
本発明は、推定軸心位置を基にして偏心量を決定し、その決定された偏心量となるように偏心ウエアリングの設計を行うものであって、これによれば、既存のケーシングを流用したままであっても、軸心位置の調整が容易であり、良好な歯当たりを確保することができる。
圧延機の駆動用減速機の設置状況を模式的に示した図である。 図1のA-A断面を拡大して示した図である。 推定軸心位置を求める要領を示した図である。 更新前の軸心位置と、推定軸心位置を入力側Ds、出力側Fsについて示した図である。 2軸の推定軸心位置と、偏心量を与え、組付け公差を考慮した更新後の軸心位置を、入力側Ds、出力側Fsについて示した図である。 転がり軸受、偏心ウエアリングの組付け公差を中央値として偏心ウエアリングの偏心量を求めた図である。 図6において転がり軸受、偏心ウエアリングの組付け公差を最小値とした場合の各歯車の軸心位置を示した図である。 図6において転がり軸受、偏心ウエアリングの組付け公差を最大値とした場合の各歯車の軸心位置を示した図である。 偏心ウエアリングを回動させたときの軸心位置の変位状況を示した図である。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は、圧延機の駆動用減速機の設置状況を模式的に示した図であり、図2は、図1のA-A断面を拡大して示した図である。
図1、2における符号1は、圧延機のワークロール、2は、ピニオンスタンド、3は、主減速機、4は、モータ等で構成された駆動源、5は、ワークロール1とピニオンスタンド2とをつなぐスピンドル、6は、ピニオンスタンド2と主減速機3とをつなぐリーディングスピンドル、7は、駆動源4と主減速機3とをつなぐギアカップリング、8は、主減速機3とリーディングスピンドル6とをつなぐギアカップリング、9は、リーディングスピンドル6とピニオンスタンド2とをつなぐギアカップリングである。
駆動源4からの駆動力は、主減速機3、リーディングスピンドル6、ピニオンスタンド2、スピンドル5を通じてワークロール1へと出力される。
主減速機3は、入力側Ds、出力側Fsに配置された転がり軸受3a、3bを介して回転可能に支持され、駆動源4からの駆動力を入力する小歯車(1軸)3cと、入力側Ds、出力側Fsに配置された転がり軸受3d、3eを介して回転可能に支持され、小歯車3cにおいて入力された駆動力を、回転速度を減じながら圧延機側へと出力する大歯車(2軸)3fと、転がり軸受3a、3b、3d、3eを内側に保持する偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jと、小歯車3c、大歯車3f、転がり軸受3a、3b、3d、3e、偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jをそれぞれ据え付ける内部空間を有し上下の割面(水平な面)Mを合わせることによって該内部空間を密閉する上下2つ割りのケーシング3kを備えたもので構成されている。
偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jは、ケーシング3kへの組付け状態で、それそのものを回動させ、小歯車3c、大歯車3fの軸心3c1、3f1を、偏心量を半径とする円形軌道に沿って移動させるものであって、これにより歯当たりの調整を可能としている。
本発明は、上記の構成からなる主減速機3において、ケーシング3kをそのまま流用し、小歯車3c、大歯車3f、転がり軸受3a、3b、3d、3e、偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jを新規な小歯車3c、大歯車3f、転がり軸受3a、3b、3d、3e、偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jに更新するに当たり、該偏心ウエアリング3g、3h、3i、3jの必要最小量の偏心量を以下の要領にしたがい決定することにより新規な偏心ウエアリングの設計を行うとするものである。なお、更新範囲としては、ギアカップリング7、8の取り換えも含まれる。
更新後の偏心ウエアリング3g~3jの偏心量は、ケーシング3kの割面Mに平行で、駆動源4の回転軸の軸心4aに直交する直線をX軸(横軸)とし、ケーシング3kの割面Mに平行で、かつ、駆動源4の回転軸の軸心4aに平行な直線をY軸とし、X-Y面と直交する直線をZ軸(縦軸)とした座標系において、小歯車3cの軸心3c1、大歯車3fの軸心3f1がケーシング3kの据え付け面に対して平行でかつ、軸心間距離Lが許容誤差(減速機の製造メーカが与える許容誤差等)の範囲に収まるように設定する。
具体的には、
1)ギアカップリング7、8を縁切りし、更新前における各歯車の軸心位置を、転がり軸受3a、3b、3d、3eが配置された入力側Ds、出力側Fsの少なくとも2箇所においてレーザートラッカー等の位置測定器を用いて測定する。
2)転がり軸受3a、3b、3d、3e、偏心ウエアリング3g~3j、ケーシング3kの摩耗量を測定する。
3)上記の1)で測定された軸心位置に、上記2)で測定された摩耗量を足すとともに、各歯車を、偏心させることなしに更新した場合の軸心位置(測定された各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量がゼロとなる軸心位置)を、更新後の推定軸心位置としてX-Z座標上で求める(図4参照)。
4)上記3)で求められた各軸の入力側Ds、出力側Fsの軸心位置の相対関係から、転がり軸受3a、3b、3d、3e、同心ウエアリングの組付け公差を考慮し、各軸の軸心3c1、3f1が入力側Ds、出力側Fsで最大限遠ざかる場合の軸心位置をX―Z座標上で求める(図5参照)。
5)上記4)で求められた軸心位置を中心とし、かつ、入力側Ds、出力側Fsの軸心周りで交点が形成される円を描き、その円の半径から偏心ウエアリング3g~3jの最小偏心量を求める(図5参照)。
6)上記5)で求められた小歯車3c、大歯車3fの偏心ウエアリング3g~3jの最小偏心量に対して、その軸心3c1、3f1がX―Z座標において同じ距離でかつ、X-Y座標において予め設定される許容誤差の範囲内に収まる軸心間距離Lとなる偏心量(必要最少量の偏心量)を求め(図6参照)、その偏心量となるように、偏心ウエアリング3g~3jを設計する。
なお、測定された各歯車の軸心位置を求めるに当たっては、X軸、Y軸、Z軸が交差する原点を、駆動源4の回転軸の軸心4aと一致させ、該軸心4aを基準として各歯車の軸心位置を換算表示するのが好ましい。また、推定軸心位置を求めるに当たっては、図3に示すように、更新する新規な転がり軸受3a、3b、3d、3eと同心ウエアリング10を用い、これらを既存のケーシング3kに組付けて測定するのが好ましく、これにより推定軸心位置をより正確に把握することができる。
図4は、上記1)~3)にしたがって求められた更新前の軸心位置と、推定軸心位置を入力側Ds、出力側Fsについて示した図である。なお、図4において小歯車3cは、1軸と表示し、大歯車3fは2軸と表示している。
また、図5は、駆動源4の回転軸の軸心4aからの誤差が小歯車3cと比較して小さい大歯車3fの軸心位置につき、上記4)で求められた軸心位置に対して上記5)によって求められた軸心位置、すなわち、偏心量dmmを与え、組付け公差を考慮した更新後の軸心位置を入力側Ds、出力側Fsについて示した図である。ここに、偏心量dは、設計指針で定められる値を用いることができ、1軸についても同様の値が与えられる。
上掲図5の結果を踏まえ、小歯車3c、大歯車3fの軸心3c1、3f1がX-Z座標系において全て一致する場合の偏心ウエアリング3g~3jの偏心量を、最小値dmm以上という条件で求めたもの、すなわち、入力側Ds、出力側Fsの軸心位置(偏心無の軸心位置)を中心とする円を描き、その相互間において形成される交点から円の中心に至るまでの半径d1~d4(d≦d4<d3<d1=d2)を偏心ウエアリング3g~3jの偏心量としたものが図6である。なお、図6は、転がり軸受3a、3b、3d、3e、同心ウエアリング10(または、新規な偏心ウエアリング3g~3j)の組付け公差を中央値とした場合を示している。
偏心ウエアリング3g~3jに、d1~d4となる偏心量を与えた場合にあっては、小歯車3の入力側Ds、出力側Fsの軸心3c1、大歯車3fの入力側Ds、出力側Fsの軸心3f1をそれぞれY軸に対してほぼ平行にすることが可能(軸心間距離の誤差が小さい)であり、軸心調整により良好な歯当たりを確保することができる。
図7は、図6に示したものにおいて、転がり軸受3a、3b、3d、3e、同心ウエアリング10(偏心ウエアリング3g~3j)の組付け公差を最小値とした場合の軸心位置を示した図であり、図8は、図6に示したものにおいて、転がり軸受3a、3b、3d、3e、同心ウエアリング10の組付け公差を最大値とした場合の軸心位置を示した図である。
組付け公差を最小値とした場合、最大値とした場合においては、図7、8から明らかなように、軸心間距離の誤差ΔLが大きくなる傾向にあるが、その誤差が予め設定されている規定の範囲(減速機メーカで決められている値等)内にあることが確認されれば、d1~d4を偏心ウエアリング3g~3jの偏心量とすることができ、これに基づいて偏心ウエアリング3g~3jを設計すればよい。
偏心ウエアリング3g~3jの偏心量は、設計指針として予め最小値、最大値が決められている場合、その範囲内で上記の要領に従い、必要な偏心量に設定するのが好ましい。
図9は、偏心ウエアリング3g~3jをケーシング3kに組付けた状態を模式的に示した図である。偏心ウエアリング3g~3jには、それを転がり軸受3a、3b、3d、3eの周りで回動させて小歯車3c、大歯車3fの軸心位置を適宜変更、調整するための位置調整穴が複数設けられる(図示せず)。偏心ウエアリング3g~3jを1穴回動させた場合の軸心位置の変位量は、設計指針にしたがって設定するのが望ましい。なお、1穴当たりの変位量は、(X軸方向の変位量+Z軸方向の変位量0.5で求めることができる。
以上、本発明では、2軸式の減速機を対象として偏心ウエアリングを設計する場合について説明したが、本発明は、3軸以上の減速機への適用も可能であり、2軸式の減速機を対象としたものに限定されるものではない。
本発明によれば、既存のケーシングをそのまま流用して歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングを新規なものに更新するに当たり、軸心位置の簡便な調整を可能として良好な歯当たりを確保し得る減速機における偏心ウエアリングの設計方法を提供することができる。
1 ワークロール
2 ピニオンスタンド
3 主減速機
3a、3b 転がり軸受
3c 小歯車
3c1 軸心
3d、3e 転がり軸受
3f 大歯車
3f1 軸心
3g~3j 偏心ウエアリング
3k ケーシング
4 駆動源
5 スピンドル
6 リーディングスピンドル
7 ギアカップリング
8 ギアカップリング
9 ギアカップリング
10 同心ウエアリング
Ds 入力側
Fs 出力側
M 割面

Claims (2)

  1. 入力側、出力側に配置された転がり軸受を介して回転可能に支持され、駆動源からの駆動力を入力するとともに、入力された駆動力を、回転速度を減じながら圧延機側へと出力する少なくとも2つの歯車と、該歯車を支持する転がり軸受を内側に保持し、該転がり軸受の周りに適宜回動させることにより該歯車の軸心を偏心させてその軸心位置の調整を行う偏心ウエアリングと、該歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングをそれぞれ据え付ける内部空間を有し上下の割面を合わせることによって該内部空間を密閉する上下2つ割りのケーシングとを備えた減速機につき、該減速機の該歯車、該転がり軸受、該偏心ウエアリングを、該ケーシングをそのまま流用して新規な歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングに更新するに当たり、
    更新後の各歯車の偏心ウエアリングの偏心量を下記1~5の手順にしたがって決定することを特徴とする減速機における偏心ウエアリングの設計方法。

    前記ケーシングの割面に平行で、かつ、前記駆動源の回転軸の軸心に直交する直線をX軸(横軸)、ケーシングの割面に平行で、駆動源の回転軸の軸心に平行な直線をY軸、X-Y面と直交する直線をZ軸(縦軸)とする座標系において、
    1.更新前における各歯車の軸心位置を、転がり軸受が配置された入力側、出力側の少なくとも2箇所において測定するとともに、各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量、ケーシングの摩耗量をそれぞれ測定し、その測定された各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量、ケーシングの摩耗量を、測定された軸心位置に加えて測定された各偏心ウエアリングの偏心量および摩耗量、各転がり軸受の摩耗量がゼロとなる軸心位置を更新後の推定軸心位置としてX-Z座標上で求める。
    ただし、測定された各歯車の軸心位置は、X軸、Y軸、Z軸が交差する原点を、駆動源の回転軸の軸心に一致させ、該駆動源の回転軸の軸心を基準として各歯車の軸心位置を、予め設定した各歯車の軸心間距離を考慮してX-Z座標上で換算表示したものとする。
    2.上記1において求められた各歯車の軸の入力側、出力側の推定軸心位置の相対関係から、新規な転がり軸受、同心ウエアリングの組付け公差を利用してその組付け公差の範囲内で各歯車の軸の軸心が入力側、出力側で最大限遠ざかる場合の軸心位置を、X-Z座標上で求める。
    3.上記2において求められた軸心位置を中心とし、かつ、各歯車の軸の入力側、出力側の軸心周りで点が形成される同一半径の円を描き、その円の半径を偏心ウエアリングの最小偏心量とする。
    4.上記3で求められた各歯車の偏心ウエアリングの最小偏心量に対して、該最小偏心量以上で、かつ、各歯車の軸心がX-Z座標上において全て一致するように各歯車の偏心無の軸心を中心に円を描き、その円の相互間において形成される交点から各円の中心に至るまでの半径を偏心ウエアリングの偏心量とする。ここで、各歯車の軸心および偏心量は転がり軸受、同心ウエアリングおよび偏心ウエアリングの組付け公差を中央値としている。
    5.上記4で得られた偏心量を用いて算出した、新規な転がり軸受、同心ウエアリングの組付け公差の最小値および最大値の場合の軸心間距離の誤差が、予め設定されている軸心間距離の許容誤差の範囲に収まるかどうかを、確認し、許容誤差の範囲に収まる軸心間距離の誤差であると確認されたならば上記4で得られた偏心量を更新後の各歯車の偏心ウエアリングの偏心量とする。
  2. 入力側、出力側に配置された転がり軸受を介して回転可能に支持され、駆動源からの駆動力を入力するとともに、入力された駆動力を、回転速度を減じながら圧延機側へと出力する少なくとも2つの歯車と、該歯車を支持する転がり軸受を内側に保持し、該転がり軸受の周りに適宜回動させることにより該歯車の軸心を偏心させてその軸心位置の調整を行う偏心ウエアリングと、該歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングをそれぞれ据え付ける内部空間を有し上下の割面を合わせることによって該内部空間を密閉する上下2つ割りのケーシングとを備えた減速機につき、該減速機の該歯車、該転がり軸受、該偏心ウエアリングを、該ケーシングをそのまま流用して新規な歯車、転がり軸受、偏心ウエアリングに更新するに当たり、
    更新後の各歯車の偏心ウエアリングの偏心量を下記1~5の手順にしたがって決定することを特徴とする減速機における偏心ウエアリングの設計方法。

    前記ケーシングの割面に平行で、かつ、前記駆動源の回転軸の軸心に直交する直線をX軸(横軸)、ケーシングの割面に平行で、駆動源の回転軸の軸心に平行な直線をY軸、X-Y面と直交する直線をZ軸(縦軸)とする座標系において、
    1.新規な歯車を新規な転がり軸受にて支持するとともに該新規な転がり軸受を同心ウエアリングに保持して前記流用するケーシングに組付け、各歯車の軸心位置を、転がり軸受が配置された入力側、出力側の少なくとも2箇所において測定し、その測定された各歯車の軸心位置を更新後の推定軸心位置としてX-Z軸座標上で求める。
    ただし、測定された各歯車の軸心位置は、X軸、Y軸、Z軸が交差する原点を、駆動源の回転軸の軸心に一致させ、該駆動源の回転軸の軸心を基準として各歯車の軸心位置を、予め設定した各歯車の軸心間距離を考慮してX-Z座標上で換算表示したものとする。
    2.上記1において求められた各歯車の軸の入力側、出力側の推定軸心位置の相対関係から、新規な転がり軸受、同心ウエアリングの組付け公差の範囲内で各歯車の軸の軸心が入力側、出力側で最大限遠ざかる場合の軸心位置を、X-Z座標上で求める。
    3.上記2において求められた軸心位置を中心とし、かつ、各歯車の軸の入力側、出力側の軸心周りで点が形成される同一半径の円を描き、その円の半径を偏心ウエアリングの最小偏心量とする。
    4.上記3で求められた各歯車の偏心ウエアリングの最小偏心量に対して、該最小偏心量以上で、かつ、各歯車の軸心がX-Z座標上において全て一致するように各歯車の偏心無の軸心を中心に円を描き、その円の相互間において形成される交点から各円の中心に至るまでの半径を偏心ウエアリングの偏心量とする。ここで、各歯車の軸心および偏心量は転がり軸受、同心ウエアリングおよび偏心ウエアリングの組付け公差を中央値としている。
    5.上記4で得られた偏心量を用いて算出した、新規な転がり軸受、同心ウエアリングの組付け公差の最小値および最大値の場合の軸心間距離の誤差が、予め設定されている軸心間距離の許容誤差の範囲に収まるかどうかを、確認し、許容誤差の範囲に収まる軸心間距離の誤差であると確認されたならば上記4で得られた偏心量を更新後の各歯車の偏心ウエアリングの偏心量とする。
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