JP7435187B2 - 定量液供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を一定流量で連続的に供給することのできる定量液供給装置に関する。
一定の流量で液体を供給する定量液供給装置は、例えば、部分めっき装置などで有用となることがある。従来、電子部品などにおいて、必要な一部の箇所のみにめっきを施す場合がある。例えば、電極端子部品などでは、接点となる箇所のみにAuの部分めっきを施すことで、めっきに使用するAu量を減らしてコスト削減に寄与することができる。
このような部分めっき装置では、電解液供給手段によって所定量の電解液を被めっき物のめっき領域に供給するものがある。このとき、電解液供給手段による供給量(電解液の流量)に変動が生じると、めっき領域の範囲が安定せず、所望のめっき領域のみに高精度に部分めっきを施すことが困難になる。
特開2013-146221号公報
液体供給をポンプによって行う場合、流量センサなどで流量を監視しながらフィードバック制御でポンプ回転数などを調整し、流量を一定にする制御を行うことが考えられる。しかしながら、ポンプのフィードバック制御では、フィードバック制御の応答遅れによって流量変動が起きやすいといった問題がある。また、ポンプから供給される液体において、ポンプの脈動による液圧変動が生じるといった問題もある。このような流量変動や液圧変動は、高機能なポンプや制御システムを用いることで低減できるとも考えられるが、その場合は、当然ながらコスト上昇の問題が発生する。
定量液供給装置としては、めっき用のものではないが、水耕栽培システムにおける養液供給用の定量液供給装置が、特許文献1に開示されている。特許文献1における定量液供給装置は、センサによって所定量の養液を検出したときに、送液に用いるエアポンプの駆動を停止するものである。すなわち、特許文献1における定量液供給装置は、エアポンプの駆動および停止制御によって養液の供給量を制御するものであるため、エアポンプの駆動および停止に伴って流量変動が生じることは避けられない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、流量変動の無い定量液供給装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の定量液供給装置は、液体を一定流量で連続的に供給する定量液供給装置であって、液流入口を介して外部から流入する液体が流れ込むと共に、底部に液供給口を有する第1室と、平面視で前記第1室と隣接するように配置され、底部に液排出口を有する第2室とを有し、前記第1室と前記第2室との間には流量制御用隔壁が設けられ、かつ、前記第1室および前記第2室の上部は空間で連通していることを特徴としている。
上記の構成によれば、ポンプなどによって外部から流入する液体は、液流入口を介して第1室に流れ込み、第1室の液供給口から他装置などに供給することができる。このとき、第1室に流れ込む液体の流量が所定流量以上であれば、第1室における液面は流量制御用隔壁の高さに到達し、過剰な液体は流量制御用隔壁を越えて第2室側へオーバーフローする。これにより、第1室においては、液面高さおよび液供給口の流路面積を固定した状態で、液供給口からの流量変動の無い液供給を行うことができる。
また、上記定量液供給装置は、平面視で前記第1室と隣接するように配置され、前記液流入口を有する第3室を有し、前記第1室と前記第3室との間には補助隔壁が設けられ、かつ、前記第1室および前記第3室の上部は空間で連通している構成とすることができる。
上記の構成によれば、液流入口から流入する液体は、直接第1室には流れこまず、第3室から補助隔壁を越えて第1室へ流れ込む。これにより、液流入口への液供給にポンプを用いる場合、液供給口から外部に供給される液体において、ポンプの脈動による液圧変動などが発生することを防止できる。
また、上記定量液供給装置は、前記流量制御用隔壁の高さを調整可能である構成とすることができる。
上記の構成によれば、流量制御用隔壁の高さを調整することで、液供給口の流量を調整することができる。
また、上記定量液供給装置は、前記液供給口における流路面積を調整可能である構成とすることができる。
上記の構成によれば、液供給口における流路面積を調整することで、液供給口の流量を調整することができる。
本発明の定量液供給装置は、第1室から第2室へのオーバーフローを発生させることにより、第1室においては、液面高さおよび液供給口の流路面積を固定した状態で、液供給口からの流量変動の無い液供給を行うことができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態を示すものであり、めっきシステムの主要部となる電解液供給装置および部分めっき装置の外観を示す正面図である。 電解液供給装置の縦断面図である。 電解液供給装置の変形例を示す部分縦断面図である。 電解液供給装置の他の変形例を示す部分縦断面図である。 部分めっき装置の斜視図である。 部分めっき装置の縦断面図である。 部分めっき装置における被めっき物の搬送形態を示す斜視図である。 被めっき物の形状例を示すものであり、被めっき物の拡大斜視図である。 部分めっき装置におけるめっき実施箇所の拡大斜視図である。 部分めっき装置におけるめっき実施箇所の拡大断面図である。 電解液吸引装置として使用されるエジェクタの縦断面図である。 めっきシステムの一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、本発明に係る定量液供給装置を、部分めっきを行うめっきシステムの電解液供給装置として使用する場合を例示する。但し、本発明に係る定量液供給装置は、めっきシステムの電解液供給装置に限定されるものではなく、他の用途にも使用できる。すなわち、液体を一定流量で連続的に供給し、かつ、流量変動の発生を抑えたい場合には、本発明の定量液供給装置が好適に使用できる。
まずは、本発明が適用されるめっきシステム10(詳細は後述)における主要部の構成を説明する。図1は、めっきシステム10の主要部となる電解液供給装置(定量液供給装置)20および部分めっき装置30の外観を示す正面図である。
めっきシステム10は、電解液供給装置20および部分めっき装置30を備えている。電解液供給装置20は、部分めっき装置30に対して、一定量の電解液を連続的に供給する装置である。部分めっき装置30は、電解液循環機能および被めっき物搬送機能を有している。すなわち、部分めっき装置30は、電解液供給装置20から供給された電解液を所定の電解液循環路に沿って循環させる。さらに、部分めっき装置30は、被めっき物P(図8参照)の一部(めっき領域)を電解液循環路に露出させながら搬送することで、被めっき物Pに対して部分めっきを施す。以下、電解液供給装置20および部分めっき装置30のそれぞれについて、詳細に説明する。
〔電解液供給装置20〕
図2は、電解液供給装置20の縦断面図である。電解液供給装置20は、それぞれが鉛直方向に延設された流入室(第3室)21、供給室(第1室)22および排出室(第2室)23を有している。
流入室21は、ポンプ50(図12参照)と接続される液流入口211を有している。すなわち、流入室21には、ポンプ50によって送られてくる電解液が液流入口211から流入する。尚、図2では、液流入口211は流入室21の底面に設けられているが、液流入口211は流入室21の側面に設けられていてもよい。
供給室22は、平面視で流入室21および排出室23と隣接するように配置されており、供給室22と流入室21との間には第1隔壁(補助隔壁)24が設けられ、供給室22および流入室21の上部は空間で連通している。また、供給室22と排出室23との間には第2隔壁(流量制御用隔壁)25が設けられ、供給室22および排出室23の上部は空間で連通している。供給室22の底面には、部分めっき装置30へ電解液を供給するための液供給口221が設けられている。但し、液供給口221は、供給室22の底面ではなく、供給室22の底部付近の側面において(例えば、液供給口221の下端が供給室22の底面と同じ高さになるように)設けられていてもよい。排出室23の底面には、電解液供給装置20に対して過剰に供給された電解液を排出するための液排出口231が設けられている。また、電解液供給装置20の上面には、電解液の蒸発を防ぐための蓋26が被せられる。
電解液供給装置20において、ポンプ50によって流入室21へ送られてくる電解液は、第1隔壁24を越えて供給室22へ流れ込む。このとき、ポンプ50によって流入室21へ送られてくる電解液の流量が所定流量以上であれば、供給室22における液面は第2隔壁25の高さに到達し、過剰な電解液は第2隔壁25を越えて排出室23側へオーバーフローする。そして、電解液供給装置20は、供給室22における液面が第2隔壁25の高さに維持されている限り、液供給口221から一定量の電解液を連続的に供給することができる。すなわち、供給室22における液面高さをh(m)、液供給口221における流路面積をA(m2)とするとき、液供給口221から供給される電解液の流量Q(m3/s)は、以下の(1)式で表される。尚、(1)式において、gは重力加速度(9.8m/s2)であり、Cは、電解液の密度や粘度などによって決定される流量係数である。
Figure 0007435187000001
電解液供給装置20では、ポンプ50による電解液の供給流量が、供給室22における液面が第2隔壁25の高さに維持されている状態での流量Qよりも大きければ、流量Qを一定量に維持することができる。このとき、ポンプ50供給における過剰な電解液は、供給室22から第2隔壁25を越えて排出室23側へオーバーフローするため、供給室22における液面高さは第2隔壁25の高さに維持される。排出室23側へオーバーフローした電解液は、液排出口231から電解液供給装置20の外部に排出される。液排出口231から排出された電解液は、例えば管理槽52(図12参照)に送られ、管理槽52からポンプ50によって再び流入室21へ送られるように循環させることができる。
尚、電解液供給装置20において、流入室21の底面位置は、供給室22の底面位置に比べて十分に高い位置とされていることが好ましい。これは、流入室21の容積を小さくし、電解液供給装置20において電解液が過剰に溜められないようにするためである。また、図2において、排出室23の底面位置は供給室22の底面位置と同じ高さとされているが、これらは同じ高さでなくともよい。
上述したように、電解液供給装置20では、供給室22における液面高さh、および液供給口221の流路面積Aを固定することで、流量Qを一定に制御することができる。また、液面高さh、または流路面積Aを可変とすることで、流量Qを調整することも可能である。流路面積Aについては、例えば、液供給口221に流量調整弁を取り付け、流量調整弁の開度を変更することで容易に調整できる。
液面高さhについては、第2隔壁25の高さを変更することで調整することができる。第2隔壁25の高さの変更は、例えば、第2隔壁25を電解液供給装置20に対して着脱可能とし、電解液供給装置20に装着する第2隔壁25の交換によって高さを変更する構成とすることができる。
あるいは、図3に示すように、第2隔壁25を、複数の隔壁板251を高さ方向に積み重ねて構成するものとし、使用する隔壁板251の枚数を変更することで、第2隔壁25の高さを変更する構成とすることができる。この場合、液面高さhの変更範囲を大きくすることが容易となる。
あるいは、図4に示すように、第2隔壁25の一部を、高さ方向にスライド可能な可動壁252とし、この可動壁252をスライド移動させることで、第2隔壁25の高さを変更する構成とすることができる。この場合、液面高さhを無段階で変更することもできる(液面高さhの微調整が行える)。
電解液供給装置20による電解液の流量制御は、流量センサなどを用いてのフィードバック制御を必要としない。このため、フィードバック制御による応答遅れは発生せず、流量Qの流量変動を無くすことができる。また、ポンプ50によって供給される電解液は、流入室21から第1隔壁24を越えて供給室22へ流れ込んだ後、供給室22の液供給口221から供給される。このため、液供給口221から供給される電解液において、ポンプ50による液圧の脈動などが発生することも防止できる。
〔部分めっき装置30〕
図5は、部分めっき装置30の斜視図である。図6は、部分めっき装置30の縦断面図である。
部分めっき装置30は、大略的には、電解液循環構造体31と、被めっき物搬送構造体32とを備えて構成されている。図6では、電解液循環構造体31を右上がり斜線のハッチングで示し、被めっき物搬送構造体32を右下がり斜線のハッチングで示している。
電解液循環構造体31は、電解液流入口311および電解液流出口312を有していると共に、電解液流入口311と電解液流出口312との間を繋ぐ電解液循環路をその内部に有している。この電解液循環路は、電解液導入路313、電解液拡散路314、電解液収縮路315、および電解液排出路316によって構成されている。
電解液流入口311は、部分めっき装置30の上面に設けられており、電解液供給装置20の液供給口221と接続される。これにより、部分めっき装置30は、電解液供給装置20から一定量の電解液を連続的に供給されるようになっている。電解液流出口312は、部分めっき装置30の下部に設けられており、電解液循環路を循環した後の電解液は、電解液流出口312から部分めっき装置30の外部に排出される。
電解液循環構造体31は平面視で略円形形状であり、電解液導入路313は、電解液循環構造体31の中心部において鉛直方向に沿って設けられている。電解液拡散路314は、電解液導入路313の下端部から、水平方向に沿って放射状に拡がるように形成されている。すなわち、電解液拡散路314は、平面視では、電解液循環構造体31の中心から外周縁に向かって中心角が約180度の扇形状に拡がるように形成されている。
電解液収縮路315は、電解液拡散路314で放射状に拡げられた電解液循環路を、電解液循環構造体31の外周縁から中心に向かって収縮させる。すなわち、電解液収縮路315は、平面視において、電解液拡散路314と重なるように中心角が約180度の扇形状に形成されている。尚、図6では、図の右側領域において、電解液拡散路314および電解液収縮路315が設けられている。電解液排出路316は、電解液収縮路315の下流側端部(電解液循環構造体31の中心側端部)と接続されており、鉛直方向に沿って延びた後、水平方向に折れ、電解液循環構造体31の側面に電解液流出口312を設けている。
また、電解液拡散路314と電解液収縮路315とは、電解液循環構造体31の外周縁付近で、水平方向から見てU字形状に電解液循環路を反転させるようにして接続されている。すなわち、電解液循環路は、電解液循環構造体31の外周縁付近で円弧状に形成されている。そして、電解液循環路の反転箇所(円弧状箇所)においては、円周方向に沿って延び、電解液循環構造体31の外部に開放されるスリット状の窓部317が、電解液循環路の外周側に形成されている。詳細は後述するが、部分めっき装置30における被めっき物Pは、窓部317を介して部分的に電解液と接触し、部分めっきが施されるようになっている。
被めっき物搬送構造体32は、電解液循環構造体31の上部(詳細には、電解液拡散路314および電解液収縮路315の上部)に重ねて配置され、電解液循環構造体31の中心軸を回転軸として回転できるようになっている。被めっき物搬送構造体32は、その回転によって、部分めっき装置30における被めっき物Pを、電解液循環構造体31の窓部317に沿って搬送することができる。すなわち、被めっき物Pは、窓部317に沿って搬送される間に部分めっきが施される。
より具体的には、図7に示すように、部分めっき装置30においては、電解液循環構造体31の窓部317の周囲において、連続配置された(多数の個片が搬送方向に連続的に繋がった)被めっき物Pが搬送されてくる。被めっき物搬送構造体32は、その回転により連続配置された被めっき物Pに搬送力を与えることで、被めっき物Pを搬送する。連続配置された被めっき物Pは、めっきが施された後に各個片に分離される。尚、連続配置された被めっき物Pへの搬送力は、連続配置された被めっき物Pに直接搬送力を与えてもよく、あるいは、搬送ベルトなどを介して被めっき物Pに搬送力を与えてもよい。
続いて、部分めっき装置30による被めっき物Pのめっき方法について、図8ないし図10を参照して詳細に説明する。図8は、被めっき物Pの形状例を示すものであり、被めっき物Pの拡大斜視図である。図9は、部分めっき装置30におけるめっき実施箇所の拡大斜視図である。図10は、部分めっき装置30におけるめっき実施箇所の拡大断面図である。尚、説明の便宜上、図9および図10では搬送ベルト40については図示を省略しており、図9では1つの被めっき物Pのみを例示して図示している。
被めっき物Pでは、図8中に示す領域a1が、部分めっきの施されるめっき領域となる。ここでは、被めっき物Pにおいて、領域a1のある面を被めっき物Pの表面として、領域a1のある面と反対側の面を被めっき物Pの裏面とする。被めっき物Pは、図9に示すように、部分めっき装置30のめっき実施箇所に配置されるとき、被めっき物Pの表面が部分めっき装置30側に向けられ、領域a1が電解液循環構造体31の窓部317に対向する。このとき、被めっき物Pの領域a1(表面)は窓部317を介して電解液と接触するが、領域a1の裏面、および表面と裏面とを繋ぐ側面は電解液に接触しない。このため、部分めっき装置30は、被めっき物Pの表面となる1面のみにめっきを施すことができる。
めっき実施箇所に配置される被めっき物Pでは、領域a1だけでなく、図8中に示す領域a2も窓部317に対向する。但し、被めっき物Pの領域a2は、領域a1に比べ、電解液循環路に対して半径方向に離れて配置される。そのため、部分めっき装置30による電解液の流量などが適切に制御されていれば、領域a2に電解液が触れることを抑制でき、領域a1のみに部分めっきを施すことが可能となる。また、被めっき物Pの表面において、領域a1および領域a2以外の領域は、電解液循環構造体31の外側面に接触し、窓部317には対向していないため、電解液に接触することはなく、めっきが施されることもない。
部分めっき装置30におけるめっき実施箇所では、図10の上部図面に示すように、電解液循環路を挟んで窓部317と対向する部材に+(プラス)電位が与えられ、アノード電極とされている。一方、被めっき物Pには-(マイナス)電位が与えられ、被めっき物Pはカソード電極とされている。これにより、被めっき物Pは、電解めっき法によって短時間で効率的にめっきが施される。また、被めっき物Pが窓部317に沿って搬送されている間、アノード・カソード間の距離は一定であり、被めっき物Pに対して安定した膜厚のめっき膜を形成することができる。
さらに、図10の下部図面に示すように、窓部317における上側エッジ(電解液の流れ方向における上流側のエッジ)では、電解液循環路と接する側の面(被めっき物Pとの接触面に対し反対側の面)における角部318が、角R(コーナーアール)を有するように形成されている。このように、角部318に角Rを設けることにより、窓部317付近を流れる電解液が、角部318の角Rで発生するコアンダ効果(粘性流体の噴流が近くの壁に引き寄せられる効果)によって被めっき物P側に引き込まれ、被めっき物Pに対して確実にめっきを施す(電解液を確実に被めっき物Pに接触させる)ことができるようになる。言い換えれば、角部318に角Rが設けられていなければ、電解液を確実に被めっき物Pに接触させることができず、被めっき物Pの領域a1にめっきが施されない場合が起こり得る。
また、被めっき物Pに対して良好な部分めっきを施すためには、電解液を被めっき物Pの領域a1のみに接触させ、他の部分には接触させないようにすることが重要である。例えば、電解液が窓部317を介して被めっき物Pの領域a2に接触したり、電解液が被めっき物Pの領域a1から被めっき物Pの側面や裏面に回り込んだりした場合には、被めっき物Pに対して不要なめっきが発生する。被めっき物Pに対して不要なめっきが多く発生すると、被めっき物Pにおけるめっき金属(例えばAu)の使用量が増加し、部分めっきによるコスト削減の効果が低下する。
部分めっき装置30では、電解液循環路の一部に円弧状箇所を有しており、窓部317は円弧状箇所の外周側に設けられている。このため、窓部317を通過した後の電解液は、被めっき物Pの表面から法線方向において離れるように流れることになり、電解液が被めっき物Pの領域a1から被めっき物Pの側面や裏面に回り込みにくくなる。これにより、被めっき物Pに対する不要なめっきを抑制することができる。
さらに、被めっき物Pに対する不要なめっきを抑制するには、窓部317の下流側(すなわち電解液収縮路315)において、電解液の吸引力を発生させることが有効である。電解液収縮路315に電解液の吸引力を発生させれば、電解液が被めっき物Pの領域a2に接触したり、電解液が被めっき物Pの側面や裏面に回り込むことを、より効果的に抑制することができる。
電解液収縮路315に電解液の吸引力を発生させるためには、電解液循環構造体31の電解液流出口312に電解液吸引装置33を接続する構成が考えられる。無論、電解液吸引装置33については、部分めっき装置30の一部と見なすことも可能である。電解液吸引装置33には、例えば図11に示すような、汎用型のエジェクタが使用可能である。図11のエジェクタを電解液吸引装置33に使用する場合、エジェクタのポートPo2を電解液流出口312に接続し、ポートPo1からポートPo3に電解液を流すことで、ポートPo2に負圧が発生し、電解液排出路316を介して電解液収縮路315に吸引力を与えることができる。この吸引力は、ポートPo1-Po3に流す電解液の流量を変更することで調節可能である(A-C流量を増加させると、吸引力も増加する)。また、図10の上部図面に示すように、窓部317と対向してアノード電極となる部材は、水平方向から見て円弧状(U字形状)に形成されているため、この部分でも窓部317を通過した電解液にコアンダ効果を発生させ、電解液収縮路315における電解液の吸引を補助することができる。
部分めっき装置30では、供給される電解液の流量、および電解液吸引装置33による吸引力を適切に調整することで、被めっき物Pに対して良好な部分めっきを施すことが可能となる。尚、電解液の流量が少なかったり、吸引力が強すぎたりする場合には、電解液が被めっき物Pの領域a1に接触せず、必要な部分めっきの施されない被めっき物Pが発生しやすくなる。また、電解液の流量が多かったり、吸引力が弱すぎたりする場合には、電解液が被めっき物Pの不要な領域にまで接触し(場合によっては、電解液が窓部317から噴出し)、不要な部分めっきの施された被めっき物Pが発生しやすくなる。
〔めっきシステム10〕
図12は、本実施の形態に係るめっきシステム10の一例を示す概略図である。めっきシステム10は、上述した電解液供給装置20、部分めっき装置30、および電解液吸引装置33以外に、ポンプ50,51および管理槽52を備えている。
図12に示すように、電解液供給装置20の液流入口211は、ポンプ50を介して管理槽52と接続されている。これにより、液流入口211には、ポンプ50によって管理槽52から電解液が供給される。電解液供給装置20の液排出口231は管理槽52と接続されており、液排出口231から排出された電解液は管理槽52に戻される。
電解液吸引装置33は、ポートPo2が電解液流出口312に接続され、ポートPo1およびポートPo3が管理槽52に接続される。また、ポンプ51は、管理槽52とポートPo1との間(もしくは管理槽52とポートPo3との間)に配置され、ポートPo1からポートPo3に電解液を流すことができる。すなわち、電解液吸引装置33では、ポートPo1およびポートPo2から流入する電解液が、共にポートPo3から流出し、管理槽52に戻される。
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
10 めっきシステム
20 電解液供給装置(定量液供給装置)
21 流入室(第3室)
211 液流入口
22 供給室(第1室)
221 液供給口
23 排出室(第2室)
231 液排出口
24 第1隔壁(補助隔壁)
25 第2隔壁(流量制御用隔壁)
251 隔壁板
252 可動壁
30 部分めっき装置
31 電解液循環構造体
311 電解液流入口
312 電解液流出口
313 電解液導入路
314 電解液拡散路
315 電解液収縮路
316 電解液排出路
317 窓部
318 角部
32 被めっき物搬送構造体
33 電解液吸引装置
40 搬送ベルト
50,51 ポンプ
52 管理槽
P 被めっき物

Claims (4)

  1. 液体を一定流量で連続的に供給する定量液供給装置であって、
    液流入口を介して外部から流入する液体が流れ込むと共に、底部に液供給口を有する第1室と、
    平面視で前記第1室と隣接するように配置され、底部に液排出口を有する第2室とを有し、
    前記第1室と前記第2室との間には流量制御用隔壁が設けられ、かつ、前記第1室および前記第2室の上部連通しており、
    前記流量制御用隔壁は複数の隔壁板を高さ方向に積み重ねて構成されており、前記隔壁板の枚数を変更することで前記流量制御用隔壁の高さを調整可能である
    ことを特徴とする定量液供給装置。
  2. 液体を一定流量で連続的に供給する定量液供給装置であって、
    液流入口を介して外部から流入する液体が流れ込むと共に、底部に液供給口を有する第1室と、
    平面視で前記第1室と隣接するように配置され、底部に液排出口を有する第2室とを有し、
    前記第1室と前記第2室との間には流量制御用隔壁が設けられ、かつ、前記第1室および前記第2室の上部が連通しており、
    前記流量制御用隔壁の一部が高さ方向にスライド可能な可動壁とされており、前記可動壁をスライド移動させることで前記流量制御用隔壁の高さを調整可能であることを特徴とする定量液供給装置。
  3. 請求項1または2に記載の定量液供給装置であって、
    平面視で前記第1室と隣接するように配置され、前記液流入口を有する第3室を有し、
    前記第1室と前記第3室との間には補助隔壁が設けられ、かつ、前記第1室および前記第3室の上部連通していることを特徴とする定量液供給装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の定量液供給装置であって、
    前記液供給口における流路面積を調整可能であることを特徴とする定量液供給装置。
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