JP7432172B2 - 車両用付着物除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用付着物除去装置に関する。
建設現場で車両のタイヤや車体下部に付着した泥等を、建設現場から車両が一般道路へ出る前に洗浄する車両用付着物除去装置として、地面を掘り下げて形成された洗浄槽内を車両が通過する際に、車両の自重により作動するポンプ手段により洗浄液の圧力を高め、洗浄液を車両へ向けて噴射するものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1の車両用付着物除去装置における車両の自重により作動するポンプ手段11は、容積式であり、洗浄液を収容する作動室17を有し、踏板16、作動室形成部材18、付勢手段19、及び逆止弁20等を備える。特許文献1の車両用付着物除去装置の実施形態では、左右一対のポンプ手段11を前後方向に10個並べており、合計20個のポンプ手段11を備えている(特許文献1の図1-2)。
踏板16の後端部は左右方向の枢支軸13に回動自在に枢支され、踏板16は、前方上がりの傾斜状の初期姿勢と略水平な噴射完了姿勢との間で回動自在であり、外周面洗浄用噴射孔14及び側面洗浄用噴射孔15を有する。作動室形成部材18は、踏板16の下側に作動室17を形成する。付勢手段19は、踏板16を前記初期姿勢へ常時付勢する。逆止弁20は、洗浄槽2から作動室17への洗浄液の流入を許容し、作動室17から洗浄槽2への洗浄液の流出を防止する。
外周面洗浄用噴射孔14は、略直交方向に踏板16を貫通し、踏板16の前後左右に設けられる。側面洗浄用噴射孔15は、左右方向内方を向くように傾斜状に踏板16を貫通し、踏板16の左右方向の端部に設けられる。車両のタイヤTがポンプ手段11の踏板16に乗り上がり、踏板16が前記初期姿勢から前記噴射完了姿勢になるまでの作動室17の容積が減少する間に、作動室17内の洗浄液を加圧して圧力エネルギーを与える。それにより、外周面洗浄用噴射孔14及び側面洗浄用噴射孔15からタイヤTへ向けて洗浄液を噴射する(特許文献1の洗浄液噴射構造)ので、タイヤTが洗浄される。
作動室形成部材18は、前後1対の作動室形成板35を備える。前側の作動室形成板35の前面の上端部には、左右方向に延びる金属棒からなる閉塞ロッド40が全長にわたって固定される。枢支軸13まわりに回動する踏板16の前端部に固定された円弧状の前部閉塞板41の後面が前記閉塞ロッド40の前端部を摺動する(特許文献1の洗浄液漏出防止構造)ことで、前部閉塞板41と閉塞ロッド40との間から洗浄液が漏れないようにしている。
特許文献2の車両用付着物除去装置における車両の自重により作動するポンプ手段17は、容積式であり、洗浄液を収容する作動室25を有し、踏板23、突出部49、巻バネ27、噴射孔13d及び噴射管部29、並びに逆止弁31等を備える。特許文献2の車両用付着物除去装置の実施形態では、左右一対のポンプ手段17を前後方向に11個並べており、合計22個のポンプ手段17を備えている(特許文献2の図1-2)。
踏板23の前端部は左右方向の枢支軸21に回動自在に枢支され、踏板23は、略水平の初期状態としての初期姿勢と前方上がりの傾斜状の加圧姿勢との間で回動自在である。突出部49は、踏板23の前部の上面に固定された左右方向に延びる1本の金属棒である。巻バネ27は、踏板23を上方へ付勢する付勢部材である。噴射孔13d及び噴射管部29は、洗浄液を車両へ向けて噴射する。逆止弁31は、洗浄槽2から作動室25への洗浄液の流入を許容し、作動室25から洗浄槽2への洗浄液の流出を防止する。
噴射孔13dは、踏板23とは別体の、踏板23の前後に位置する第2フレーム部材13の上側フランジ部13bの後部に、左右方向に並ぶように設けられる。噴射管部29は、踏板23とは別体の、左右の側壁43の天板部45に設けられた管状の部材であり、入口端が作動室25内に位置し、入口端から上方に延びた後に、出口側の端部が天板部45の上方で左右方向内側に向かうにつれて上方に傾斜するように曲げられている。車両のタイヤTがポンプ手段17の踏板23の前部に設けられた突出部49に乗り上がり、踏板16が前記初期姿勢から前記加圧姿勢になるまでの作動室25の容積が減少する間に、作動室25内の洗浄液を加圧して圧力エネルギーを与える。それにより、噴射孔13d及び噴射管部29からタイヤTへ向けて洗浄液を噴射する(特許文献2の洗浄液噴射構造)ので、タイヤTが洗浄される。
踏板23の下面には、長方形の板状の可撓性部材53が固定されている。踏板23の後端部から後方側へ突出した可撓性部材53の後端部が、ポンプ手段17の後側の壁面を構成する、作動室25の壁面としての後壁41を摺動する(特許文献2の洗浄液漏出防止構造)ことで、可撓性部材5と後壁41との間から洗浄液が漏れないようにしている。
特許第5741750号公報 特許第6342055号公報
特許文献1及び2のような従来の車両用付着物除去装置におけるポンプ手段は、車両の自重により作動するので、前記ポンプ手段を駆動するための電動機等の駆動装置、及び前記駆動装置の動力源である電力や圧縮空気等を備える必要がない。したがって、前記車両用付着物除去装置は、省エネであり、製造コスト及びランニングコストを低減できるという特長がある。
また、前記従来の車両用付着物除去装置は、多数のポンプ手段を備えていること(例えば、特許文献1の前記実施形態では20個、特許文献2の前記実施形態では22個)から、故障が僅少であることとも相俟って、故障時の洗浄機能分散効果により、一部のポンプ手段が機能喪失を起こしても洗浄機能は喪失しないという特徴がある。
しかしながら、前記従来の車両用付着物除去装置では、容積式である前記ポンプ手段の前記作動室の容積が減少する際に、前記作動室からの洗浄液の漏出を防止するために、前記特許文献1の洗浄液漏出防止構造、又は前記特許文献2の洗浄液漏出防止構造を採用している。これらの洗浄液漏出防止構造には摺動する部品があり、長期間の使用により前記部品の摩耗が進行する。前記部品の摩耗が進行した状態で使用を続けると、車両の自重により前記作動室内の洗浄液が加圧される際に、摩耗した前記部品の箇所から洗浄液が漏出する。
摩耗した前記部品の箇所から洗浄液が漏出すると、前記特許文献1の洗浄液噴射構造、又は前記特許文献2の洗浄液噴射構造で噴射する洗浄液の圧力が低下して洗浄能力が大幅に低下してしまう。したがって、前記従来の車両用付着物除去装置は、前記特長を有するものであるが、長期間にわたって洗浄能力の低下を抑制するという観点で見ると改良の余地がある。
前記特許文献1の洗浄液噴射構造では、踏板16を貫通する外周面洗浄用噴射孔14と踏板16に乗り上がったタイヤTの外周面との距離が近いことから、外周面洗浄用噴射孔14から噴射される洗浄液で洗浄できるタイヤTの外周面の洗浄処理範囲が狭くなる。したがって、洗浄能力を向上するという観点で見ると改良の余地がある。
前記特許文献2の洗浄液噴射構造では、踏板23と別体の第2フレーム部材13に噴射孔13dと設けていることから、突出部49に乗り上がって前進するタイヤTに対して噴射孔13dから噴射される洗浄液の噴射方向が変わらないので、洗浄処理範囲が限定される。したがって、洗浄能力を向上するという観点で見ると改良の余地がある。
本発明は、車両の自重により作動するポンプ手段により洗浄液の圧力を高め、洗浄液を車両へ向けて噴射する車両用付着物除去装置において、長期間にわたって洗浄能力の低下を抑制すること、及び洗浄能力を向上することを目的とする。
本発明の第1観点に係る車両用付着物除去装置は、車両の自重により作動する容積式のポンプ手段を備えた車両用付着物除去装置である。前記ポンプ手段は、洗浄液を収容する作動室を有し、前記作動室の可動上壁部は、基端部及び遊端部を有する。前記基端部は、左右方向の支軸により支持され、前記遊端部は、前記車両の通過に伴って上下方向へ揺動する。前記作動室を形成する固定壁部と前記可動上壁部との間にシール体を有する。前記シール体は、前記可動上壁部に設けた支持部により支持されて前記固定壁部へ向かって進退可能であり、前記可動上壁部が下方へ揺動して前記作動室の容積が減少する際における前記作動室内の前記洗浄液の加圧力で、前記固定壁部へ向かって進出して前記固定壁部の壁面を摺動し、前記可動上壁部が上方へ揺動して前記作動室の容積が増大する際における前記作動室内の前記洗浄液の負圧力で前記壁面から離間するように後退する、
本発明の第1観点に係る車両用付着物除去装置によれば、洗浄液を収容する作動室を形成する可動上壁部に設けたシール体は、前記作動室を形成する固定壁部へ向かって進退可能である。車両が通過する際に前記可動上壁部が下方へ揺動して前記作動室内の洗浄液が加圧されると、前記シール体は前記洗浄液の加圧力で前記固定壁部へ向かって進出して前記固定壁部の壁面を摺動する。すなわち、長期間の使用により前記シール体の先端部が摩耗したとしても、前記作動室内の洗浄液が加圧された際には、前記シール体は前記洗浄液の加圧力で必ず前記固定壁部へ向かって進出して前記固定壁部の壁面に接触した状態が保持され、その状態で前記シール体の先端部が前記固定壁部を摺動する。したがって、長期間使用しても、前記シール体のシール機能が低下することがなく、前記シール体の先端部と前記固定壁部の壁面との間からの洗浄液の漏出を抑制できるので、長期間にわたって洗浄能力の低下を抑制できる。
また、本発明の第1観点に係る車両用付着物除去装置によれば、前記可動上壁部が上方へ揺動して前記作動室の容積が増大する際には、前記作動室内の洗浄液の負圧力で、前記シール体が前記固定壁部の壁面から離間するように後退する。したがって、前記可動上壁部が上方へ揺動する際には前記シール体が摩耗しない。その上、前記可動上壁部が上方へ揺動して前記作動室の容積が増大する際に、前記固定壁部の壁面と前記シール体との間に生じた隙間からも前記作動室内へ洗浄液が流入する。したがって、洗浄水を前記作動室内へ充填する時間が短縮される。
本発明の第2観点に係る車両用付着物除去装置は、第1観点に係る車両用付着物除去装置において、前記シール体は、矩形板状のシール板であり、前記支持部は、前記可動上壁部の下面と平行な、前記可動上壁部との間に前記シール板を支持する横支持板と、前記シール板に対して前記固定壁部の反対側に位置する縦支持板とからなる。前記縦支持板には、前記シール板の端面へ向かう通孔がある。
本発明の第2観点に係る車両用付着物除去装置によれば、矩形板状のシール板を前記固定壁部へ向かって進退可能に支持する支持部が、前記横支持板と前記縦支持板とからなり、縦支持板に設けた、洗浄液を収容する前記作動室に連通する通孔から前記作動室内の洗浄液の圧力が前記シール板に作用する。したがって、前記作動室内の洗浄液で前記シール板を進退させる構造が簡単になる。
本発明の第3観点に係る車両用付着物除去装置は、第1観点に係る車両用付着物除去装置又は第2観点に係る車両用付着物除去装置において、前記可動上壁部は、略水平である初期姿勢と、前記遊端部が下方へ最も揺動した噴射完了姿勢との間で、前記支軸まわりに揺動し、前記可動上壁部の上方に位置し、前記可動上壁部と一体となって揺動するタイヤ乗上体及び洗浄液噴射体を有する。前記タイヤ乗上体は、前記車両のタイヤが乗り上がることで前記可動上壁部を下方へ揺動させる。前記洗浄液噴射体は、前記作動室に連通する通孔を有するとともに、前記タイヤ乗上体に乗り上げた前記タイヤの外周面から前記タイヤの径方向へ30mm以上離間した位置にある噴射孔を有する。
本発明の第3観点に係る車両用付着物除去装置によれば、基端部を支軸により支持されて揺動する可動上壁部と一体となって揺動する洗浄液噴射体に噴射孔が設けられているとともに、前記噴射孔は、タイヤ乗上体に乗り上げたタイヤの外周面からタイヤの径方向へ30mm以上離間した位置にある。したがって、前記噴射孔から噴射される洗浄液で洗浄できる前記タイヤの外周面の洗浄処理範囲が大きくなるので、洗浄能力を向上できる。
本発明の第4観点に係る車両用付着物除去装置は、第3観点に係る車両用付着物除去装置において、前記洗浄液噴射体は、前記初期姿勢で、前後方向及び上下方向を含む平面内にある、略鉛直方向の上噴射孔、鉛直方向から前方へ角度を振った前傾斜噴射孔、及び鉛直方向から後方へ角度を振った後傾斜噴射孔を有する。
本発明の第4観点に係る車両用付着物除去装置によれば、可動上壁部が略水平である初期姿勢で、洗浄液噴射体は、前記上噴射孔、前記前傾斜噴射孔、及び前記後傾斜噴射孔を有する。したがって、前記噴射孔から噴射される洗浄液で洗浄できる前記タイヤの外周面の洗浄処理範囲がより一層大きくなるので、洗浄能力をより一層向上できる。
本発明の第5観点に係る車両用付着物除去装置は、第3観点に係る車両用付着物除去装置において、前記タイヤ乗上体は、前記初期姿勢で、左右方向から見て上に凸の略円弧状の上面を有するとともに、前記上面の前記可動上壁部の遊端部側の面に、略水平方向へ突出する突出部を設ける。前記車両は、前記ポンプ手段に対して前後両方向から通行し、前記突出部がある側から前記タイヤ乗上体に近づく方向へ前記車両が通行する際には、前記車両のタイヤは、前記タイヤ乗上体に乗り上げる前に前記突出部の上面に乗り上げて前記可動上壁部を下方へ揺動させる。
本発明の第5観点に係る車両用付着物除去装置によれば、可動上壁部が略水平である初期姿勢で、タイヤ乗上体の上に凸の略円弧状の上面の可動上壁部の遊端部側の面に略水平方向へ突出する突出部を設けている。前記突出部がある側からタイヤ乗上体に近づく方向へ車両が通行する際には、前記車両のタイヤは、前記タイヤ乗上体に乗り上げる前に前記突出部に乗り上げて可動上壁部を下方へ揺動させる。前記突出部を設けることにより、前記突出部がない場合よりも、前記支軸から見た前記タイヤが当接する位置の仰角が大幅に小さくなるので、前記突出部を設けない場合のような非常に大きな横荷重が前記支軸に作用しなくなる。
それにより、タイヤ乗上体に対して突出部がない側からタイヤ乗上体に近づく方向(前記初期姿勢で可動上壁部の基端部から遊端部へ向かう方向)と、タイヤ乗上体に対して突出部がある側からタイヤ乗上体に近づく方向(前記初期姿勢で可動上壁部の遊端部から基端部へ向かう方向)の両方向(往復方向)へ、車両が前進しながら車両用付着物除去装置を通行できる。したがって、道路から建設現場への通路等、出入り口の狭い場所に車両用付着物除去装置を設置して活用できる。
本発明に係る車両用付着物除去装置によれば、長期間の使用によりシール体の先端部が摩耗したとしても、固定壁部へ向かって進退可能な、可動上壁部に設けたシール体が、車両が通過する際に可動上壁部が下方へ揺動することで加圧された作動室内の洗浄液により固定壁部へ向かって進出する。それにより、シール体の先端部が固定壁部の壁面に接触した状態が保持され、その状態でシール体の先端部が固定壁部を摺動する。したがって、長期間使用してもシール体のシール機能が低下することがなく、シール体の先端部と固定壁部の壁面との間からの洗浄液の漏出を抑制できるので、長期間にわたって洗浄能力の低下を抑制できる。
また、可動上壁部が、略水平である初期姿勢と、可動上壁部の遊端部が下方へ揺動した噴射完了姿勢との間で、可動上壁部の基端部を支持する支軸まわりに揺動し、可動上壁部の上方に位置し、可動上壁部と一体となって揺動するタイヤ乗上体及び洗浄液噴射体を備え、前記タイヤ乗上体は、車両のタイヤが乗り上がることで可動上壁部を下方へ揺動させ、前記洗浄液噴射体は、作動室に連通する通孔を有するとともに、前記タイヤ乗上体に乗り上げたタイヤの外周面からタイヤの径方向へ30mm以上離間した位置にある噴射孔を有する構造を採用した車両用付着物除去装置においては、前記噴射孔から噴射される洗浄液で洗浄できるタイヤの外周面の洗浄処理範囲が大きくなるので、洗浄能力を向上できる。
本発明の実施形態に係る車両用付着物除去装置であるタイヤ洗浄装置の平面図である。 前記タイヤ洗浄装置の縦断面右側面図である。 前記タイヤ洗浄装置の部分断面斜視図である。 ポンプ手段である右ポンプユニットの斜視図である。 前記右ポンプユニットの分解斜視図である。 ポンプ手段の動作説明用要部拡大縦断面右側面図であり、可動上壁部が略水平である初期姿勢を示している。 ポンプ手段の動作説明用要部拡大縦断面右側面図であり、可動上壁部が下方へ揺動した状態を示している。 ポンプ手段の動作説明用要部拡大縦断面右側面図であり、図7の状態から可動上壁部がさらに下方へ揺動した状態を示している。 ポンプ手段の部分横断面平面図及び要部拡大断面図である。 ポンプ手段の動作説明用要部拡大縦断面右側面図であり、可動上壁部の遊端部が下方へ最も揺動した噴射完了姿勢を示している。 ポンプ手段の動作説明用要部拡大縦断面右側面図であり、復帰ばねにより可動上壁部が前記初期姿勢に戻る途中の状態を示している。 側部洗浄液噴射体の動作説明用縦断面概略正面図である。 前記タイヤ洗浄装置への車両の進入方向を逆方向にした場合を示す要部拡大縦断面右側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施形態に係る車両用付着物除去装置は、車両のタイヤから泥等を洗浄して除去するタイヤ洗浄装置1である。
タイヤ洗浄装置1において、図1及び図2中の矢印Fの方向を「前」、その反対方向を「後」(図1及び図2中の矢印B参照)とする。前方へ向かって「左」(図1中の矢印L参照)及び「右」(図1中の矢印R参照)を定義する。前方からタイヤ洗浄装置1を見た図を正面図とする。
<タイヤ洗浄装置>
図1の平面図、及び図2の縦断面右側面図に示すタイヤ洗浄装置1を、車両が、例えば4ないし5km/h程度の速度で通過することで、前記車両のタイヤ等が洗浄される。車両は、タイヤ洗浄装置1に対して、タイヤ洗浄装置1の前方(矢印Fの方向)へ前進するように進入するか、あるいは、タイヤ洗浄装置1の後方(矢印Bの方向)へ前進するように進入する。すなわち、本実施形態のタイヤ洗浄装置1は、同じタイヤ洗浄装置1上を往復方向に車両が通過できるので、例えば道路から建設現場への通路にタイヤ洗浄装置1を設置して好適に使用できる。
図1及び図2に示すように、タイヤ洗浄装置1は、設置場所の地面GLを掘り下げて設置した左右の本体フレーム3により形成される左右の洗浄槽2を備えるとともに、車両の自重により作動する容積式のポンプ手段Pを複数備える。本実施形態では、左側の本体フレーム3上に、ポンプ手段Pである左ポンプユニット4Lを12個、右側の本体フレーム3上に、ポンプ手段Pである右ポンプユニット4Rを12個、前後方向に並設している。
図3の部分断面斜視図、及び図4の斜視図に示すように、各ポンプ手段Pは、ユニット化されている。したがって、各ポンプ手段Pは、その左右端部に位置する取付孔4aにボルト20を挿通し、ボルト20を本体フレーム3の左右端部に位置する螺孔3aに螺合することにより、本体フレーム3に容易に取り付けることができる。ポンプ手段Pを本体フレーム3に取り付けた状態では、本体フレーム3に対するポンプ手段Pの前後方向及び左右方向の位置決めが完了している。
各ポンプ手段Pがユニット化されていることから、ポンプ手段Pの交換作業も容易である。すなわち、一つのポンプ手段Pを交換する際には、ボルト20を緩めることで当該ポンプ手段Pを取り外した後、その箇所に、ボルト20を用いて新規のポンプ手段Pを取り付けることができる。
<洗浄槽内の洗浄液>
例えば図6ないし図8、並びに図10及び図11の要部拡大縦断面右側面図に示す洗浄槽2内における洗浄液Wの液面レベルWLは、洗浄槽2内を車両が通過するときに、車両のタイヤTの下端部よりも下方になるように設定しており、液面レベルWLは常時一定にするのが好ましい。しかし、洗浄槽2内の洗浄液Wは、タイヤTの洗浄時に洗浄槽2外へ飛散したり、タイヤTに付着して洗浄槽2外へ持ち出されたりするので、洗浄回数が増えるにしたがって徐々に少なくなる。そこで、洗浄液Wの液面レベルWLが常時適正に設定されるように、例えばフロート弁などを設けて、洗浄槽2内へ必要量だけ洗浄液Wを供給するように構成することが好ましい。また、降雨時には、洗浄槽2内の洗浄液Wが溢れて周辺環境を汚染しないように、余剰の洗浄液Wを浄化する浄化槽を設けることも好ましい。
洗浄槽2に充填する洗浄液Wとしては、水道水を好適に利用できるが、河川や湖沼や貯水池などの水を用いることもできる。また、これらの水に洗剤を添加したり、これらの水に代えて、鳥インフルエンザウィルスなどを消毒する消毒液を用いたりすることも好ましい。
<ポンプ手段>
(作動室)
図5の分解斜視図、図6ないし図8の要部拡大縦断面右側面図、並びに、図9の部分横断面平面図及び要部拡大断面図に示すように、ポンプ手段Pは、洗浄液Wを収容する作動室Aを有する。作動室Aは、可動上壁部5、前壁6、後壁7、側壁8,9、及び逆止弁14等により形成される。可動上壁部5は、左右方向の支軸Jまわりに上下方向へ揺動可能である。前壁6、後壁7、側壁8,9は、固定壁部Cである。前壁6は、左右方向から見て円弧状であり、前壁6の後面である壁面Dは、左右方向の支軸Jまわりに揺動する可動上壁部5の先端に沿う。
可動上壁部5は、基端部5A及び遊端部5Bを有する。基端部5Aは、左右方向の支軸Jにより支持され、遊端部5Bは、車両の通過に伴って上下方向へ揺動する。左右方向の支軸Jは、その両端部を、図5の分解斜視図、及び図12の縦断面概略正面図に示す側壁8の通孔8A及び側壁9の通孔9Aに挿通した状態で側壁8,9に固定される。
(復帰ばね)
図6ないし図8の要部拡大縦断面右側面図、並びに図9の部分横断面平面図に示すように、ポンプ手段Pは、左右方向の支軸Jの両端部に、復帰ばねとしてのねじりコイルばねXを有する。ねじりコイルばねXは、可動上壁部5を上方へ向けて付勢する。図6に示す初期姿勢P1の状態では、ねじりコイルばねXの付勢力により、可動上壁部5は略水平になる。図7のように車両のタイヤTで可動上壁部5が下方へ揺動する際には、ねじりコイルばねXの付勢力に抗してねじりコイルばねXを弾性変形させながら可動上壁部5が揺動する
(シール体)
図4の斜視図、図5の分解斜視図、並びに図9の部分横断面平面図及び要部拡大断面図に示すように、ポンプ手段Pは、作動室Aを形成する固定壁部Cと可動上壁部5との間にシール体Sを有する。シール体Sは、可動上壁部5に設けた支持部Eにより支持されて固定壁部Cへ向かって進退可能である。シール体Sは、ゴム材料からなり、例えば、耐候性、耐オゾン性、耐熱性及び耐寒性等に優れ、屋外での使用に好適なクロロプレンゴム(CR)からなるのが好ましい実施態様である。
図9の部分横断面平面図及び要部拡大断面図に示すように、シール体Sは、矩形板状の前部シール板10A及び側部シール板10B,10Cである。シール板10A,10B,10Cを支持する支持部Eは、横支持板H及び縦支持板Gからなる。横支持板Hは、可動上壁部5の下面と平行であり、横支持板Hと可動上壁部5との間にシール板10A,10B,10Cが支持される。縦支持板Gは、シール板10A,10B,10Cに対して固定壁部Cの反対側に位置し、縦支持板Gには、シール板10A,10B,10Cの端面へ向かう通孔Kがある。縦支持板Gに設けた通孔Kから作動室A内の洗浄液Wの圧力がシール板10A,10B,10Cに作用する。
図9の要部拡大断面図に示すように、前部シール板10Aは、固定壁部Cである前壁6へ向かって進退し、側部シール板10Bは、固定壁部Cである側壁8へ向かって進退し、側部シール板10Cは、固定壁部Cである側壁9へ向かって進退する。
シール体Sは、図6の要部拡大縦断面右側面図に示す初期姿勢P1から、図7及び図8の要部拡大縦断面右側面図を経て、図10の要部拡大縦断面右側面図に示す噴射完了姿勢P2まで、すなわち可動上壁部5が下方へ揺動して作動室Aの容積が減少する際には、作動室A内の洗浄液Wの加圧(正圧)力で、固定壁部Cへ向かって進出して固定壁部Cの壁面Dを摺動する。
シール体Sは、図10の要部拡大縦断面右側面図に示す噴射完了姿勢P2から、図11の要部拡大縦断面右側面図を経て、図6の要部拡大縦断面右側面図に示す初期姿勢P1まで、すなわち可動上壁部5が上方へ揺動して作動室Aの容積が増大する際には、作動室A内の洗浄液Wの負圧力で、固定壁部Cの壁面Dから離間するように後退する。
長期間の使用によりシール体Sの先端部が摩耗したとしても、作動室A内の洗浄液Wが加圧された際には、シール体Sは作動室A内の洗浄液Wの加圧力で必ず固定壁部Cへ向かって進出して固定壁部Cの壁面Dに接触した状態が保持され、その状態でシール体Sの先端部が固定壁部Cを摺動する。したがって、長期間使用しても、シール体Sのシール機能が低下することがなく、シール体Sの先端部と固定壁部Cの壁面Dとの間からの洗浄液Wの漏出を抑制できるので、長期間にわたって洗浄能力の低下を抑制できる。
可動上壁部5が上方へ揺動して作動室Aの容積が増大する際には、作動室A内の洗浄液Wの負圧力で、シール体Sが固定壁部Cの壁面Dから離間するように後退する。したがって、可動上壁部5が上方へ揺動する際にはシール体Sが摩耗しない。その上、可動上壁部5が上方へ揺動して作動室Aの容積が増大する際に、固定壁部Cの壁面Dとシール体Sとの間に生じた隙間からも作動室A内へ洗浄液Wが流入する。したがって、洗浄水Wを作動室A内へ充填する時間が短縮される。
その上、支持部Eを、横支持板H及び縦支持板Gにより構成し、縦支持板Gに、洗浄液Wを収容する作動室Aに連通する通孔Kを設けて作動室A内の洗浄液Wの圧力を矩形板状のシール板10A,10B,10Cに作用させているので、シール板10A,10B,10Cを固定壁部Cへ向かって進退させる構造が簡単になる。
(タイヤ乗上体)
図4の斜視図、並びに、図7、図8、及び図10の要部拡大縦断面右側面図に示すように、ポンプ手段Pは、可動上壁部5の上方に位置し、可動上壁部5と一体となって揺動するタイヤ乗上体11を有する。タイヤ乗上体11は、図6に示す初期姿勢P1で、左右方向から見て上に凸の略円弧状の上面11Aを有するとともに、車両のタイヤTを滑り止めする機能を有する凸部Uを有する。
図7、図8、及び図10は、タイヤ洗浄装置1に対して、車両がタイヤ洗浄装置1の前方(矢印Fの方向)へ前進する場合を示している。すなわち、車両のタイヤTは、矢印Fの方向へ前進回転しながら進んでいる。図7、図8、及び図10のようにタイヤTが前方(矢印Fの方向)へ移動し、タイヤ乗上体11に車両のタイヤTが乗り上がると、可動上壁部5は下方へ揺動する。
(洗浄液噴射体)
図4の斜視図、並びに、図7及び図8の要部拡大縦断面右側面図に示すように、ポンプ手段Pは、可動上壁部5の上方に位置し、可動上壁部5と一体となって揺動する洗浄液噴射体12を有する。洗浄液噴射体12は、タイヤ乗上体11よりも下方に位置し、可動上壁部5の通孔5C(図5の分解斜視図も参照)を介して作動室Aに連通する通孔12Dを有するとともに、噴射孔Iを有する。噴射孔Iは、タイヤ乗上体11に乗り上げたタイヤTの外周面OからタイヤTの径方向へ30mm以上離間している。
図7及び図8のようにタイヤ乗上体11にタイヤTが乗り上げて可動上壁部5が下方へ揺動して作動室Aの容積が減少すると、作動室A内の洗浄液Wが加圧される。それにより、噴射孔IからタイヤTの外周面Oに向かって洗浄液Wが噴射されるので、タイヤTの外周面Oが洗浄される。タイヤTから除去された泥等は、矢印Z1のように洗浄槽2の下部まで流下する。
車両のタイヤTが、矢印Fの方向へ前進回転しながら進むのにしたがって、可動上壁部5、タイヤ乗上体11、及び洗浄液噴射体12は、図6の初期姿勢P1から、図7、図8の姿勢を経て、図10の噴射完了姿勢P2まで揺動する。また、噴射孔Iは、タイヤ乗上体11に乗り上げたタイヤTの外周面OからタイヤTの径方向へ30mm以上離間した位置にある。したがって、噴射孔Iから噴射される洗浄液Wで洗浄できるタイヤTの外周面Oの洗浄処理範囲が大きくなるので、洗浄能力を向上できる。
噴射孔IがタイヤTの外周面OからタイヤTの径方向へ離間する距離は、タイヤTの外周面Oの洗浄処理範囲をより大きくするために、40mm以上であるのがより好ましく、50mm以上であるのがより一層好ましい。
洗浄液噴射体12の噴射孔Iは、図6に示す初期姿勢P1で、前後方向及び上下方向を含む平面内にある、略鉛直方向の上噴射孔12A、鉛直方向から前方へ角度を振った前傾斜噴射孔12B、及び鉛直方向から後方へ角度を振った後傾斜噴射孔12Cを有する。したがって、噴射孔12A,12B,12Cから噴射される洗浄液Wで洗浄できるタイヤTの外周面Oの洗浄処理範囲がより一層大きくなるので、洗浄能力をより一層向上できる。
(側部洗浄液噴射体)
図4の斜視図、図5の分解斜視図、及び図12の縦断面概略正面図に示すように、ポンプ手段Pは、その右端部及び左端部の上部に、側部洗浄液噴射体16,17を有する。側部洗浄液噴射体16は噴射孔16Aを有し、側部洗浄液噴射体17は噴射孔17Aを有する。
側部洗浄液噴射体16の内部空間は、カバー体18により閉塞された空間が側壁8の通孔8Cを介して作動室Aと連通している。また、側部洗浄液噴射体17の内部空間は、カバー体19により閉塞された空間が側壁9の通孔9Cを介して作動室Aと連通している。したがって、作動室A内の洗浄液Wが加圧されると、図12の網掛け太矢印のように洗浄液Wが側部洗浄液噴射体16,17内に入り、噴射孔16A,17AからタイヤTの側面に向かって洗浄液Wが噴射されるので、タイヤTの側面が洗浄される。タイヤTから除去された泥等は、図7及び図8の矢印Z1のように洗浄槽2の下部まで流下する。
(逆止弁)
図5の分解斜視図、図6ないし図8、並びに、図10及び図11の要部拡大縦断面右側面図に示すように、ポンプ手段Pは、作動室Aの下部に位置する逆止弁14を有する。図5に示すように、逆止弁14の軸部14Aは、その両端部を、側壁8の通孔8B及び側壁9の通孔9Bに挿通した状態で側壁8,9に固定される。逆止弁14は、軸部14Aまわりに揺動する弁体14B及びストッパ14Dを有し、例えば図6に示す最下位置と図11に示す最上位置との間で揺動可能である。
逆止弁14は、図6の可動上壁部5の初期姿勢P1から、図10の可動上壁部5の噴射完了姿勢P2までの、可動上壁部5が下方へ揺動して作動室Aの容積が減少する際には、作動室A内の洗浄液Wの加圧(正圧)力で押され、前記最下位置に位置する。それにより、作動室Aから洗浄槽2への洗浄液Wの流出が抑制される。
また、作動室Aの容積が減少する際における作動室A内の洗浄液Wの加圧(正圧)力で、図5、図7及び図8に示す逆止弁14の孔部14Cから、斜め下後方へ洗浄液Wが噴出する。それにより、洗浄槽2に溜まった泥等は、汚泥水として、汚泥水隔離板15の下側を矢印Z2のように後方へ送られ、図2に示す排泥部Mに集められる。排泥部Mに集められた泥等は、図2に一部を示す排泥用コンベアNにより排出される。なお、排泥用コンベアNは無くてもよい。
逆止弁14は、図10の可動上壁部5の噴射完了姿勢P2から、図11のように可動上壁部5が上方へ揺動して作動室Aの容積が増大する際には、作動室A内の洗浄液Wの負圧力及び逆止弁14の重量バランスにより、図11のように前記最上位置まで弁体14Bが揺動する。それにより、洗浄槽2から、汚泥水隔離板15よりも上側の洗浄液Wが、矢印Z3のように導入孔Qを通して作動室Aへ流入する。
(突出部)
図6及び図13の要部拡大縦断面右側面図に示す初期姿勢P1で、ポンプ手段Pは、タイヤ乗上体11の上に凸の略円弧状の上面11Aの前側の面、すなわち可動上壁部5の遊端部5B側の面に設けた、略水平方向へ突出する突出部13を有する。突出部13の上面は、初期姿勢P1で略水平であり、車両のタイヤTを滑り止めする機能を有する凸部Vを有する。
突出部13は、タイヤ洗浄装置1に対して、車両がタイヤ洗浄装置1の後方(矢印Bの方向)へ前進する場合に機能する。すなわち、図13に示すように、車両が後方(矢印Bの方向)へ移動する場合には、車両のタイヤTは、タイヤ乗上体11に乗り上げる前に突出部13の上面に乗り上げて、可動上壁部5を左右方向の支軸Jまわりに下方へ揺動させる。
車両が、タイヤ乗上体11に対して可動上壁部5の遊動部5B側から近づいて、図13のように後方(矢印Bの方向)へ移動する場合、突出部13がないと、タイヤTはタイヤ乗上体11の頂部に当接して可動上壁部5を下方へ揺動させる。その場合には、左右方向の支軸Jを押す方向の非常に大きな横荷重が作用する。
支軸Jに作用する前記横荷重は、支軸Jから見たタイヤTが当接する位置の仰角が大きいほど大きくなる。可動上壁部5の遊端部5B側の面に前記突出部13を設けることにより、支軸Jから見たタイヤTが当接する位置の仰角を大幅に小さくすることができるので、支軸Jに作用する前記横荷重が大幅に小さくなる。それにより、タイヤ乗上体11に対して突出部13がない側からタイヤ乗上体11に近づく方向(矢印Fの方向)と、タイヤ乗上体11に対して突出部13がある側からタイヤ乗上体11に近づく方向(矢印Bの方向)の両方向(往復方向)へ、車両が前進しながらタイヤ洗浄装置1を通行できる。したがって、タイヤ洗浄装置1を通路としても使用できるので、前記のとおり、道路から建設現場への通路等、出入り口の狭い場所にタイヤ洗浄装置1を設置して活用できる。
以上の実施形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 タイヤ洗浄装置(車両用付着物除去装置)
2 洗浄槽 3 本体フレーム
3a 螺孔 4L 左ポンプユニット
4R 右ポンプユニット 4a 取付孔
5 可動上壁部 5A 基端部
5B 遊端部 5C 通孔
6 前壁 7 後壁
8,9 側壁
8A,8B,8C,9A,9B,9C 通孔
10A 前部シール板 10B,10C 側部シール板
11 タイヤ乗上体 11A 上面
12 洗浄液噴射体 12A 上噴射孔
12B 前傾斜噴射孔 12C 後傾斜噴射孔
12D 通孔 13 突出部
14 逆止弁 14A 軸部
14B 弁体 14C 孔部
14D ストッパ 15 汚泥水隔離板
16,17 側部洗浄液噴射体 16A,17A 噴射孔
18,19 カバー体 20 ボルト
A 作動室 B 後
C 固定壁部 D 壁面
E 支持部 F 前
G 縦支持板 GL 地面
H 横支持板 I 噴射孔
J 支軸 K 通孔
L 左 M 排泥部
N 排泥用コンベア O 外周面
P ポンプ手段 P1 初期姿勢
P2 噴射完了姿勢 Q 導入孔
R 右 S シール体
T タイヤ U,V 凸部
W 洗浄液 WL 液面レベル
X ねじりコイルばね(復帰ばね)

Claims (5)

  1. 車両の自重により作動する容積式のポンプ手段を備えた車両用付着物除去装置であって、
    前記ポンプ手段は、洗浄液を収容する作動室を有し、
    前記作動室の可動上壁部は、基端部及び遊端部を有し、
    前記基端部は、左右方向の支軸により支持され、
    前記遊端部は、前記車両の通過に伴って上下方向へ揺動し、
    前記作動室を形成する固定壁部と前記可動上壁部との間にシール体を有し、
    前記シール体は、
    前記可動上壁部に設けた支持部により支持されて前記固定壁部へ向かって進退可能であり、
    前記可動上壁部が下方へ揺動して前記作動室の容積が減少する際における前記作動室内の前記洗浄液の加圧力で、前記固定壁部へ向かって進出して前記固定壁部の壁面を摺動し、
    前記可動上壁部が上方へ揺動して前記作動室の容積が増大する際における前記作動室内の前記洗浄液の負圧力で前記壁面から離間するように後退する、
    車両用付着物除去装置。
  2. 前記シール体は、矩形板状のシール板であり、
    前記支持部は、
    前記可動上壁部の下面と平行な、前記可動上壁部との間に前記シール板を支持する横支持板と、
    前記シール板に対して前記固定壁部の反対側に位置する縦支持板と
    からなり、
    前記縦支持板には、前記シール板の端面へ向かう通孔がある、
    請求項1に記載の車両用付着物除去装置。
  3. 前記可動上壁部は、略水平である初期姿勢と、前記遊端部が下方へ最も揺動した噴射完了姿勢との間で、前記支軸まわりに揺動し、
    前記可動上壁部の上方に位置し、前記可動上壁部と一体となって揺動するタイヤ乗上体及び洗浄液噴射体を有し、
    前記タイヤ乗上体は、前記車両のタイヤが乗り上がることで前記可動上壁部を下方へ揺動させ、
    前記洗浄液噴射体は、前記作動室に連通する通孔を有するとともに、前記タイヤ乗上体に乗り上げた前記タイヤの外周面から前記タイヤの径方向へ30mm以上離間した位置にある噴射孔を有する、
    請求項1又は2に記載の車両用付着物除去装置。
  4. 前記洗浄液噴射体は、前記初期姿勢で、前後方向及び上下方向を含む平面内にある、略鉛直方向の上噴射孔、鉛直方向から前方へ角度を振った前傾斜噴射孔、及び鉛直方向から後方へ角度を振った後傾斜噴射孔を有する、
    請求項3に記載の車両用付着物除去装置。
  5. 前記タイヤ乗上体は、前記初期姿勢で、左右方向から見て上に凸の略円弧状の上面を有するとともに、前記上面の前記可動上壁部の遊端部側の面に、略水平方向へ突出する突出部を設け、
    前記車両は、前記ポンプ手段に対して前後両方向から通行し、
    前記突出部がある側から前記タイヤ乗上体に近づく方向へ前記車両が通行する際には、前記車両のタイヤは、前記タイヤ乗上体に乗り上げる前に前記突出部の上面に乗り上げて前記可動上壁部を下方へ揺動させる、
    請求項3に記載の車両用付着物除去装置。
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