JP4522488B2 - 回転トルク発生装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ピストンの往復回動運動を利用した回転トルク発生装置に関し、往復回動運動をするピストンを少なくとも2つ備え、これらを互いに反対方向にかつ略同一な速度で往復回動運動させることで出力シャフトに一定方向のトルクを連続的に発生させることができ、かつ、ピストンの往復回動運動により生じる振動及び騒音を低減し、しかも、ピストンの往復回動運動により生じる回転力(トルク)を出力シャフトに直接伝えることで大きなトルクを容易に発生させることのできる回転トルク発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ピストン運動をする内燃機関を用いてトルクを発生させようとする場合、ピストンの往復運動に伴って振動や騒音が発生したり、この振動により装置が損傷し易くなるという課題があった。
その一方で、電力によりモーターを駆動してトルクを発生させる場合、大きなトルクを発生させるためには、一旦モーターの回転速度を上げてから、ギヤ等を用いて回転速度を低下させる必要があり、この方法では多くの電力を消費してしまい不効率であった。
また、通常、動力発生装置とポンプは同じ構成を有し、このような動力発生装置/ポンプにおいてシャフトを外力により駆動してピストンを作動させた場合にはポンプとして機能し、上記動力発生装置/ポンプにおいてピストンを外力により駆動してシャフトを作動させる場合には動力発生装置として機能するものである。
このため、従来のポンプに関する発明は回転トルク発生装置としても利用できる可能性がある。
【0003】
特許文献1には「容積変換器」という名称で、シリンダ内に配置されたピストンがその軸線まわりを所定方向に回転しながら往復運動する容積変換器に関する発明が開示されている。
特許文献1記載の発明は、シリンダ内にその軸線方向に伸びる回転軸を回転可能に設け、この回転軸を挿通したピストンがその軸線の周りを回転軸とともに所定の方向に回転しながら往復運動するように構成したものを複数台回転軸上に直列に配置したものである。
上記構成の特許文献1に係る「容積変換器」は、回転軸上に設けられる複数のピストンを、例えば、このピストンを収容するシリンダにコンプレッサー等を用いて圧縮空気を送って作動させ、かつ、個々のピストンが往復運動する際の位相をずらすことによれば、回転軸を駆動させることができるとも考えられ、この結果、ピストンの往復運動を利用して振動の発生を抑制しながらトルクを発生させることができる可能性があった。
【0004】
また、特許文献2には「往復回転式ピストンシステム及びこれを利用した圧力ポンプと内燃機関」という名称の発明が開示されている。
特許文献2に記載の発明に係る往復回転式内燃機関は、内部に空間部を形成し環形状をなすシリンダーと、 上記シリンダー内部の同一円周上に互いに交代に配置された第1及び第2組ピストンから構成され、各組は互いに反対方向に同一な速度で一定な円弧を往復運動する多数のピストンと、上記隣接の2ピストンが相互会う地点のシリンダー部品毎に配置されて外部から内部に流入される流体の流れを調節するための多数の吸入バルブと、上記隣接の2ピストンが、相互会う地点のシリンダー部分毎に配置されて内部から外部に排出される流体の流れを調節するための多数の排気バルブと、上記多数のピストンの往復運動によって形成される多数のチェンバーに各々設けられ、上記多数のピストンが上死点または下死点に到達するたび毎に上記吸入バルブを通じて各チェンバーに吸入された燃料と、空気の混合気を点火させるための多数の点火手段と、 多数のチェンバーにおいて順次的に混合気の吸入行程、混合気の圧縮行程、混合気の点火による燃焼ガスの膨張行程及び燃焼ガスの排気行程が行われるように上記多数の吸入バルブ、排気バルブ及び点火手段を制御するための制御手段と、上記燃焼ガスの膨張行程により互いに反対方向に同一な速度で上記シリンダー内の一定な円弧を往復運動する第1及び第2ピストンに各々接続されて上記往復運動を回転運動に変換するための第1及び第2クランク手段と、 上記第1及び第2クランク手段の反対方向回転力を統合して、一つの回転動力を発生するための第1及び第2クランクギアから構成され、 上記第1又は第2クランクギアの回転軸から回転動力を得ることを特徴とするものである。
上記構成の発明によれば、隣接するピストンが互いに反対方向の同一な速度で回転及び逆回転させることで、これらの合力をゼロにすることができるという効果を有する。この結果、トルクを発生させる際に、ピストン運動による振動が互いに相殺されて、振動と騒音及び、これによる片摩耗を減らして、機械の寿命を延長することができるという効果を有する。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−177478号公報
【特許文献2】
特開2002−531744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1に係る「容積変換装置」は、シリンダ内においてピストンを用いて気体を圧縮するための装置であり、本願発明に係る回転トルク発生装置とは本来技術的な思想として全く異なるものである。
すなわち、シリンダ内のピストンは、中央に配置される回転軸によって回転し、その回転力をもってシリンダ内側に設けられる溝をボールカムに案内されながら移動するため、ピストンが往復運動する際のシリンダ内壁との摩擦が大きくなっている。この大きな摩擦力に抗しながらピストンが移動するもので、そもそもピストンを移動させることで回転軸を回転させるという技術的思想ではない。
このため、シリンダ内にコンプレッサー等を用いて圧縮空気を送り込んだ場合に、ピストンをスムースに動かすことが難しく、一定方向のトルクを連続的に効率よく発生させることができない可能性が高かった。
【0007】
また、上述の特許文献2に記載の発明においては、振動と騒音を防止しながら一定方向のトルクを発生させることができると考えられるものの、特許文献2に係る往復回転式内燃機関により大きなトルクを発生させるためには、シリンダの数を増やして出力を上げる必要があった。
このことは、高い出力を実現するためには多くの燃料を消費する必要があることを意味しており、必ずしも効率のよいトルクの発生手段とは言えなかった。
また、特許文献2に係る往復回転式内燃機関から一定方向に回転するトルクを継続的に取り出すためには、ピストンの往復運動を回転力に変換するクランク手段やクランクギアを設ける必要があるのであるが、出力シャフトに力が伝達されるまでの機構が複雑になるほど出力シャフトへの出力が低下し易くなり、この点からも、上述の特許文献2に記載の発明は大きいトルクを発生させる必要がある場合に効率のよい手段とは言い難かった。
[0008]
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、往復回動運動をするピストンを少なくとも2つ備え、これらを互いに反対方向にかつ略同一な速度で往復回動運動させることで出力シャフトに一定方向のトルクを連続的に発生させることができ、かつ、ピストンの往復回動運動により生じる振動及び騒音を低減し、しかも、ピストンの往復回動運動により生じる回転力(トルク)を出力シャフトに直接伝えることで大きなトルクを容易に発生させることのできる回転トルク発生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0009]
請求の範囲1項に記載の発明である回転トルク発生装置は、棒状の出力シャフトと、この出力シャフト上に直列に配置される第1の回転機及び第2の回転機とを有し、第1の回転機及び第2の回転機は、それぞれ、出力シャフトを内包する円筒状の羽受シャフトと、この羽受シャフトの外側面に突設される回動羽と、この回動羽及びそれを作動させる液体を収容する収容空間と、この収容空間を形成するケーシングと、収容空間が回動羽により間仕切られて形成される第1の室内に液体を圧入及び排出するための第1の圧入排出管と、収容空間が回動羽により間仕切られて形成され,かつ,回動羽を挟んで第1の室内と対向する位置に形成される第2の室内に液体を圧入及び排出するための第2の圧入排出管とを備え、第1の室内に液体を圧入・排出すると同時に第2の室内に液体を排出・圧入することで回動羽が往復回動運動され、第2の回転機における回動羽は、第1の回転機の回動羽と位相の異なる往復回動運動をし、第1の回転機及び第2の回転機の回動羽が往復回動運動する際に、その往回動又は復回動のいずれかにおいてのみ出力シャフトと羽受シャフトとが連動し、回動羽は、ケーシングの内側面と対向する面に形成される溝部と、溝部に収容されながらケーシングの内側面と回動羽との隙間を埋める嵌合部材と、回動羽の被押圧面に形成される液体の流入口と溝部の底に形成される液体の導出口とを連通する少なくとも1つの孔を備えることを特徴とするものである。
上記構成の回転トルク発生装置において、出力シャフトは第1の回転機又は第2の回転機において生じた特定方向の回転力(トルク)を出力するという作用を有する。
より具体的には、第1,第2の回転機において、ケーシングは収容空間を形成させるという作用を有する。そして収容空間は、回転羽と液体とを収容するという作用を有する。さらに、回転羽は収容空間を間仕切って、第1の室内及び第2の室内を形成させるという作用を有する。
そして、第1,第2の回転機において、第1の室内に液体が圧入され、これと同時に、第2の室内から液体が排出されることで第1の回転機に係る回動羽を順回動させるという作用を有する。また、第1,第2の回転機において、第1の室内から液体が排出され、これと同時に、第2の室内に液体が圧入されることで第1,第2の回転機に係る回動羽を逆回動させるという作用を有する。
この時、第1,第2の室内に圧入される液体は、その静圧により回動羽の被押圧面を押圧して回動羽を作動(回動)させるという作用を有する。
そして、上述の動作を繰り返すことで、第1,第2の回転機に係るそれぞれの回動羽を往復回動運動させるという作用を有する。
この結果、羽受シャフトに一定時間ごとに時計回り方向のトルクと反時計回り方向のトルクを交互に発生させるという作用を有する。
さらに、第1の回転機及び第2の回転機の回動羽が往復回動運動する際に、その往回動又は復回動のいずれかにおいてのみ出力シャフトと羽受シャフトとを連動させることで出力シャフトに、一定方向のトルクのみを出力させるという作用を有する。
また、第1の回転機又は第2の回転機において、第1及び第2の圧入排出管は、第1の室内又は第2の室内に液体を圧入・排出させるという作用を有する。
そして、第2の回転機における回動羽に、第1の回転機の回動羽と位相の異なる往復回動運動をさせることで、出力シャフトに、一定方向のトルクを連続的に発生させるという作用を有する。
また、請求の範囲1項に記載の発明において、嵌合部材は、回動羽とケーシングの内側面との間の隙間を埋めて、一方の室内に圧入された液体が他の室内に漏出するのを妨げるという作用を有する。
また、回動羽に形成される溝部は、その内部に嵌合部材を収容するとともに、嵌合部材を、ケーシングの内側面と回動羽のケーシングの内側面と対向する面との間のスライド移動を可能にするという作用を有する。
さらに、回動羽に形成される孔は、圧入された液体の一部を、被押圧面に形成される液体の流入口から取り込んで、溝部の底に形成される導出口に導出するという作用を有する。そして、導出口から溝部の底部に導出される液体は、溝部に収容される嵌合部材をケーシングの内側面側へと押し出すという作用を有する。
[0010]
請求の範囲2項に記載の発明である回転トルク発生装置は、請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置であって、羽受シャフトと出力シャフトは、出力シャフトの逆転を防止する軸受を介して接続されることを特徴とするものである。
上記構成の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項に記載の発明と同様の作用を有する。
また、出力シャフトの逆転を防止する軸受は、回動羽が特定の方向と反対方向に回動している場合に、羽受シャフトと出力シャフトとが連動するのを妨げるという作用を有する。
この結果、出力シャフトに特定方向のみのトルクを確実に供給させるという作用を有する。
【0011】
請求の範囲3項に記載の発明である回転トルク発生装置は、請求の範囲1項又は請求の範囲2項に記載の回転トルク発生装置であって、第1の回転機と第2の回転機の回動羽は互いに逆動することを特徴とするものである。
上記構成の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項又は請求の範囲2項に記載の発明と同じ作用に加えて、第1の回転機と第2の回転機は、交互に出力シャフトに一定方向のトルクを出力するという作用を有する。
この結果、請求の範囲3項に記載の発明において、出力シャフトに対して一定方向に連続してトルクを出力するために必要な回転機の台数を最少2台にするという作用を有する。
【0012】
請求の範囲4項に記載の発明である回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲3項のいずれか1項に記載の回転トルク発生装置であって、第1の回転機及び第2の回転機のそれぞれにおいて、第1の圧入排出管及び第2の圧入排出管は、回動羽の始点及び終点を形成する前記ケーシングの内側面において、前記回動羽の前記羽受シャフトに軸支されない側の端部寄りに設けられることを特徴とするものである。
上記構成の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲3項のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加えて、第1の回転機及び第2の回転機のそれぞれにおける第1の圧入排出管及び第2の圧入排出管を、回動羽の始点及び終点を形成するケーシングの内側面において回動羽の羽受シャフトに軸支されない側の端部寄りに設けることで、第1の回転機及び第2の回転機に係るそれぞれの回転羽を、液体の静圧に加え、液体の運動エネルギーによっても作動させるという作用を有する。
また、第1の回転機及び第2の回転機のそれぞれにおいて、第1の圧入排出管及び第2の圧入排出管が出力シャフトの近傍に配置されないので、ケーシング内における回動羽が回動往復運動する際の1ストロークあたりの道程を長くするという作用を有する。
[0014]
請求の範囲5項に記載の発明である回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の回転トルク発生装置であって、孔の被押圧面に形成される流入口は、回動羽において出力シャフトと羽受シャフトとを連動させる回転トルクを発生させる回動の際の被押圧面側に形成されることを特徴とするものである。
上記構成の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のそれぞれに記載の発明と同じ作用に加え、特に回動羽において出力シャフトと羽受シャフトとを連動させる回転トルクを発生させる回動の際に一方の室内に圧入された液体が他の室内に漏出するのを妨げるという作用を有する。
【0015】
請求の範囲7項に記載の発明である回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲6項記載のそれぞれの発明と同じ作用に加え、第1の回転機の収容空間を形成するケーシングと、第2の回転機の収容空間を形成するケーシングを一体に形成することで、請求の範囲7項記載の回転トルク発生装置をコンパクトな形態にするという作用を有する。
【発明の効果】
【0016】
一般に、液体の静圧を物体の運動エネルギーに変換する場合のエネルギー変換効率は極めて高い。
このため、本発明の請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置によれば、第1の回動機及び第2の回動機に係る回動羽を、それぞれ液体の静圧により往復回動運動させることで、消費エネルギーを小さくしながら羽受シャフトに大きなトルクを発生させることができるという効果を有する。
この結果、請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置によれば、電動モーターや液体燃料を用いた内燃機関に比べて、少ないエネルギー消費量で大きなトルクを発生させることができるという効果を有する。
また、出力シャフト上に第1の回転機及び第2の回転機を備え、それぞれの回転機の回転羽を位相の異なる往復回動運動させた場合、出力シャフトに連続的に一定方向のトルクを出力することができるという効果を有する。
また、羽受シャフトに生じたトルクを、ギア等を介すことなく直接出力シャフトに伝達することができるので、請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置において発生したトルクの出力がその伝達工程において低下するのを最小限度にすることができるという効果を有する。
従って、請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置によれば、シンプルな構造で容易に一定方向の大きなトルクを連続的に発生させることができるという効果を有する。
つまり、請求の範囲1項記載の発明によれば、一旦回転速度を高めてた後、減速して大きなトルクを得るのではなく、回転速度が小さいまま大きなトルクを直接取り出すことができるので、大きなトルクを発生させる際のエネルギーのロスを少なくすることができるという効果を有する。
さらに、請求の範囲1項記載の発明においては、回転羽に溝部を形成し、この溝部に嵌合部材を収容しておき、さらに、回動羽に形成される孔から液体を溝部の底に送給することで、溝部に収容される嵌合部材をケーシングの内側面に向って押し出すことができるという効果を有する。
この結果、回動羽においてケーシングの内側面と対向する面と、ケーシングの内側面との間に形成される隙間が埋まってシールドされ、回動羽によって仕切られる2つの室内の一方から他方へ液体が漏出するのを防止することができるという効果を有する。
よって、ケーシング内に圧入される液体の静圧を高効率でトルクに変換することができるという効果を有する。
従って、このような溝部や嵌合部、並びに、孔を備えない場合に比べて、大きなトルクを出力シャフトに伝達することができるという効果を有する。
このため、従来の発電機、エンジン、減速器等に代わる、大きなトルクを必要とする動力発生源を提供することができるという効果を有する。
[0017]
本発明の請求の範囲2項に記載の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項に記載の発明において、第1の回転機及び第2の回転機の回動羽が往復回動運動する際に、その往回動又は復回動のいずれかにおいてのみ出力シャフトと羽受シャフトとが連動するよう、出力シャフトの逆転を防止する軸受を設けたものであり、請求の範囲1項に記載の発明と同じ効果を有する。
[0018]
本発明の請求の範囲3項に記載の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項又は請求の範囲2項に記載の発明と同じ効果に加え、最低2台の回転機を備えることで、それぞれの回転機から交互に一定方向のトルクを出力シャフトに伝達させることができるという効果を有する。
従って、請求の範囲3項に記載の回転トルク発生装置は、最低2台の回転機を備えることで、出力シャフトに一定方向のトルクを連続的に出力することができるという効果を有する。
よって、第1の回転機及び第2の回転機を作動させるための制御機構をシンプルにすることできるので、請求の範囲3項に記載の回転トルク発生装置を容易に制御することができるという効果を有する。
また、請求の範囲3項に記載の回転トルク発生装置によれば、第1の回転機で発生する振動を第2の回転機で発生する振動で相殺することができるので、装置の駆動に伴う振動や騒音を低減することができると同時に、装置の片磨耗を防止することができるという効果を有する。
従って、請求の範囲3項に記載の回転トルク発生装置の耐久性を向上させることができるという効果を有する。
[0019]
本発明の請求の範囲4項に記載の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲3項に記載のそれぞれの発明と同じ作用に加えて、第1の回転機及び第2の回転機に係る回動羽を、液体の静圧だけでなく動圧によっても作動させることができるという効果を有する。この結果、液体による回動羽の作動効率を高めることができるという効果を有する。
また、請求の範囲4項に記載の回転トルク発生装置によれば、第1の回転機及び第2の回転機のそれぞれにおいて、回動羽が回動往復運動する際の1ストロークあたりの道程を長くすることができるので、一定量のトルクを発生させるために必要な第1の回転機及び第2の回転機の駆動回数を低減することができるという効果を有する。
この結果、請求の範囲4項に記載の回転トルク発生装置において一層効率良く大きなトルクを出力することができるという効果を有する。
[0021]
本発明の請求の範囲5項に記載の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のそれぞれに記載の発明と同じ効果に加え、液体の流入口を、回動羽において出力シャフトと羽受シャフトとを連動させる回転トルクを発生させる回動の際の被押圧面側に形成することで、特に、出力シャフトにトルクが伝達される際に、液体の静圧からトルクへのエネルギーの変換効率を向上させることができるという効果を有する。
[0022]
本発明の請求の範囲6項に記載の回転トルク発生装置は、請求の範囲1項乃至請求の範囲5項に記載のそれぞれの発明の効果に加え、回転トルク発生装置をコンパクトな形態にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1に係る回転トルク発生装置の概念図である。
【図2】(a)は図1中のA−A線矢視断面図であり、(b)は図1中のB−B線矢視断面図である。
【図4】(a)は実施例2に係る回転機において回動羽が順回動する際の液体の流れを示す概念図であり、(b)は回動羽が逆回動する際の液体の流れを示す概念図である。
【図5】(a)は実施例3に係る回転機において回動羽が順回動する際の液体の流れを示す概念図であり、(b)は回動羽が逆回動する際の液体の流れを示す概念図である。
【図6】実施例4に係る回転トルク発生装置において回動羽とケーシングの間のシールド構造を示す概念図である。
【図7】実施例4に係る回転トルク発生装置において回動羽に嵌合部材を装着した状態を示す概念図である。
【図8】実施例4に係る回転トルク発生装置において嵌合部材が液体の漏出を防止する様子を示す断面図である。
【図9】(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す側面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す側面図である。
【図10】(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す平面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す平面図である。
【図11】(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す側面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0024】
1a, 1b…回転トルク発生装置
2…出力シャフト
3a,3b…回転機
4,4a,4b…羽受シャフト
5,5a,5b…圧入排出管
6,6a,6b…圧入排出管
7,7a,7b…ケーシング
8a,8b…逆転防止軸受
9,9a,9b…回動羽
10,10a,10b…ストッパー
11,11a,11b…ストッパー
12,12a,12b…端部
13〜16…液体
16a〜16d…配管
17〜20…弁
20a,20b…窪部
21…コンプレッサー
21a…流入口
21b…排出口
22a, 22a,22b, 22b…圧力液体収容空間
23,24…三方弁
25…溝部
26…連通孔
26a…流入口
26b…導出口
27…嵌合部材
27a〜27e…パーツ
28…嵌合構造(ホゾ)
29…回転トルク発生装置
30,31…液体
32…側面
33a,33b…被押圧面
34…回転機
35…端面
36a,36b…圧力液体収容空間
37, 37a,37b…収容空間
38…ケーシング
39…胴部
40a,40b…側壁
41a, 41b…カバー
42a,42b…ボルト
43a,43b…ワッシャー
44…貫通孔
45…ナット
46a,46b…弾性体(パッキン)
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に本発明の最良の実施の形態に係る回転トルク発生装置について実施例1乃至実施例3を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0026】
本発明の実施例1に係る回転トルク発生装置について図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。(特に請求の範囲1項乃至請求の範囲4項に対応。)
図1は本発明の実施例1に係る回転トルク発生装置1aの概念図である。
図1に示すように、実施例1に係る回転トルク発生装置1aは、棒状の出力シャフト2を内包しながら、例えば2台の回転機3a及び回転機3bが直列に配置されたものであり、回転機3a,3bに係るケーシング7a,7b内に収容される羽受シャフト4a,4bに生じる回転力(トルク)が直接出力シャフト2に伝達されるよう構成されるものである。
また、回転機3aは、ケーシング7aに設けられる圧入排出管5a,5bから例えば水や粘性オイルから成る液体を圧入・排出することで、ケーシング7aの内部に収容される、図示しない回動羽を出力シャフト2を基軸に往復回動運動させて羽受シャフト4aにトルクを生じさせている。
さらに、羽受シャフト4aは逆転防止軸受8aに連結されており、羽受シャフト4aに生じたトルクのうち、特定方向のトルクのみが出力シャフト2に出力される仕組みになっている。なお、回転機3bも同様の構成を有している。
また、実施例1においては、回転トルク発生装置1aの出力シャフト2に2台の回転機3a,3bを設けた場合を例に挙げて説明しているが、回転機を2台以上設けてもよい。
なお、圧入排出管5a,5bは、出力シャフト2に垂直方向に引き回されているが、ケーシング7a,7bにおいて出力シャフト2が挿通されている面に挿通させ、すなわち出力シャフト2と平行に引き回してもよいことは言うまでもない。
【0027】
ここで、実施例1に係る回転機の内部構造について図2を参照しながらさらに詳細に説明する。
図2(a)は図1中のA−A線矢視断面図であり、(b)は図1中のB−B線矢視断面図である。なお、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図2(a)に示すように、実施例1に係る回転機3aは、内部に収容空間37aが形成された円筒状のケーシング7aの中心軸上に円筒状の羽受シャフト4aが挿通され、この羽受シャフト4aの中空部に出力シャフト2がケーシング7aを貫通しながら挿通されたものである。
また、羽受シャフト4aの外側面上には回動羽9aが突設され、回動羽9aの羽受シャフト4aに固設されない側の端部12aはケーシング7aの内側面上を摺動するよう構成されている。
つまり、ケーシング7aにより形成される収容空間37aが、回動羽9aにより間仕切られて圧力液体収容空間22a, 22aが形成されているのである。
さらに、ケーシング7aの外側面には、その内部に挿通される羽受シャフト4aの外側面に向って断面略V字形の窪部20aが形成されており、この断面略V字形の窪部20aを形成する2つの面はそれぞれ出力シャフト2を基軸に往復回動運動する回動羽9aの始点及び終点を構成するストッパー10a,11aとして機能している。
そして、このストッパー10a,11aには、それぞれの面を貫通する貫通孔が穿設されており、圧力液体収容空間22a, 22aのそれぞれに液体13,14を圧入し、その後圧力液体収容空間22a, 22aから液体13,14を排出させるための圧入排出管5a,6aが接続されている。
【0028】
上記構成の実施例1に係る回転機3aにおいては、圧入排出管5aから液体13が、ケーシング7a内の収容空間37aが回動羽9aにより間仕切られて形成される圧力液体収容空間22aに、より具体的には、ケーシング7aの内側面と回動羽9a及びストッパー10aにより形成される圧力液体収容空間22aに、圧入されると同時に、ケーシング7aの内側面と回動羽9a及びストッパー11aにより形成される圧力液体収容空間22aに収容される液体14が圧入排出管6aから排出されることで、回動羽9aをストッパー10aからストッパー11aに向って順回動させることができるという効果を有する。そして、この動作が完了した後に、圧力液体収容空間22aに収容される液体13が圧入排出管5aから排出されると同時に、圧力液体収容空間22aに圧入排出管6aから液体14が圧入されることで、回動羽9aをストッパー11aからストッパー10aに向って逆回動させることができるという効果を有する。
よって、上記の動作を繰り返すことでケーシング7a内において回動羽9aを往復回動運動させることができるという効果を有する。
この結果、羽受シャフト4aにトルクを発生させることができるという効果を有する。
【0029】
一般に動力源として静圧を用いた場合、静圧を付加する液体の漏洩を抑制することで圧力伝達を完全に行い動力のロスを無くすことができれば、そのエネルギーの変換効率は極めて高くなる。
このため、回転機3aに係る回動羽9aを作動させるための動力源として圧力液体を用いることによれば、すなわち圧力液体収容空間22a,22aに液体13,14を圧入することで、液体13,14に作用する静圧を効率よくトルクに変換することができるという効果を有する。
この結果、出力シャフト2に大きなトルク出力することができるという効果を有する。
なお、液体13,14は、非圧縮性流体である水や粘性オイルであることが望ましく、特に、液体13,14として水を用いた場合には、高いエネルギーの変換効率を期待できるという効果を有する。また、液体13,14として粘性オイルを用いた場合には、粘性が高いことから回転機3aやこれに接続される配管から液体13,14が漏洩し難く、液体13,14の取扱いを容易にすることができるという効果を有する。
従来、大きなトルクを得るためには、内燃機関等を利用して一旦回転体の回転速度を上げておき、その後、ギアやカムを介して回転速度を遅くすることで、大きなトルクを得ていた。しかしながら、この方法では大きなエネルギー損失がおこり不経済であった。
しかしながら、実施例1に係るトルク発生装置1aによれば、トルク発生装置1aから直接的に大きなトルクを発生させることができるので、例えば、発電機、エンジン、減速器等に代わる、回転力を利用する動力発生源を提供することができるという効果を有する。
【0030】
さらに、回転機3aに係る圧入排出管5a,6aを、ストッパー10a,11aにおけるケーシング7aの円筒体側に、すなわち、圧入排出管5a,6aを回動羽9aがストッパー10a,11aに接触した場合の端部12寄りに設けても良い。
この場合、ケーシング7a内に収容される回動羽9aを、液体13,14の静圧だけでなくその動圧(運動エネルギー)による付勢を得て作動させることができるという効果を有する。
この結果、回動羽9aをスムースかつ効率的に往復回動運動させることができるという効果を有する。
なお、回転機3bに係る回動羽9bにおいても同様である。
【0031】
回転機3bは回転機3aと同一の構造を有するものであり、上述の回転機3aに関する説明において、ケーシング7aはケーシング7bに、収容空間37aは収容空間37bに、羽受シャフト4aは羽受シャフト4bに、その端部12aは端部12bに、回動羽9aは回動羽9bに、ストッパー10a,11aはストッパー10b,11bに、圧力液体収容空間22a, 22aは圧力液体収容空間22b, 22bに、液体13,14は液体15,16にそれぞれ置き換えられる。
このような実施例1に係る回転機3bにおいては、圧入排出管5bから液体15がケーシング7bの内側面と回動羽9b及びストッパー10bにより形成される圧力液体収容空間22bに圧入されると同時に、ケーシング7bの内側面と回動羽9b及びストッパー11bにより形成される圧力液体収容空間22bに収容される液体16が圧入排出管6bから排出されることで、回動羽9bをストッパー10bからストッパー11bに向って順回動させることができるという効果を有する。
また、この動作が完了した後に、圧力液体収容空間22bに収容される液体15を圧入排出管5bから排出すると同時に、圧力液体収容空間22bに圧入排出管6bから液体16を圧入することで、回動羽9bをストッパー11bからストッパー10bに向って逆回動させることができるという効果を有する。
よって、上記の動作を繰り返すことでケーシング7b内において回動羽9bを往復回動運動させることができるという効果を有する。
この結果、羽受シャフト4bにトルクを発生させることができるという効果を有する。
【0032】
そして、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて、回転機3a及び回転機3bは、図1に示す逆転防止軸受8a,8bを備えることで、羽受シャフト4a,4bの順回動(往回動)又は逆回動(復回動)のいずれかにおいてのみ出力シャフト2と羽受シャフト4a,4bとを連動させることができるという効果を有する。
この結果、出力シャフト2には、回転機3a,3bにより特定方向のトルクのみが出力されるのである。
また、このような逆転防止軸受8a,8bには、例えばラチェット機構を用いることが可能である。もちろん、出力シャフト2の逆転を防止して一定方向にのみ回転可能にするものであればラチェット機構に限定するものではなく、それ以外の逆転防止機構を用いてもよい。
すなわち、回動羽9a,9bが往復回動運動する回転機3a,3bのそれぞれから、特定方向のトルクのみを取り出すことができるよう構成されるものであればその機構は問題としない。
【0033】
さらに、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて、回転機3aに設けられる回動羽9aと、回転機3bに設けられる回動羽9bとは位相の異なる往復回動運動をしている。
本実施の形態に係る回転トルク発生装置1aでは、前述のとおり羽受シャフト4a,4bが回転防止軸受8a,8bを介して出力シャフト2に接続されるので、羽受シャフト4a,4bがいずれの方向に回動しても、順回動かあるいは逆回動の一方向(特定方向)にのみ回転する。従って、連続的に出力シャフト2を回転させようとすると、逆転回転防止軸受8a,8bの機能を介してもなお、いずれかの羽受シャフト4a,4bが常に出力シャフト2にトルクを発生させるように動作する必要がある。
そこで、羽受シャフトに設けられる一の回動羽と他の羽受シャフトに設けられる他の回動羽が位相の異なる往復回動運動を行う必要がある。同位相で回動すると、両方の回動羽が出力シャフト2にトルクを発生できないような回動をしなければならない状態があるためである。
もちろん、回動羽(羽受シャフト)が2基のみである場合には、位相が異なるだけでは足りず、逆動、すなわち、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて、回転機3aに設けられる回動羽9aと、回転機3bに設けられる回動羽9bは、互いに反対方向に同一な速度で往復回動運動している。
実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて、回転機3a及び回転機3bのそれぞれは、逆転防止軸受8a,8bを備えているため、回動羽9a,9bが往復回動運動する際に、その順回動又は逆回動のいずれかの場合にしか羽受シャフト4a,4bと出力シャフト2とが連動しない。
このため、回転機3a及び回転機3bに係る回動羽9a,9bを同じ位相で往復回動運動をさせた場合、出力シャフト2に出力されるトルクが不連続になってしまう。
そこで、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいては、回転機3aに設けられる回動羽9aと、回転機3bに設けられる回動羽9bとを位相の異なる往復回動運動をさせることで、すなわち、回動羽9aと回動羽9bの往復回動運動の位相差を270°とすることで、回転機3aと回転機3bとが出力シャフト2に交互に特定方向のトルクを出力することになり、結果的として、出力シャフト2に連続した一定方向のトルクを出力することができるという効果を有するのである。この位相差が270°とは、ストッパー10a,10bの位置を0°(540°)とし、ストッパー11a,11bの位置を順方向の270°とした場合において、回動羽9aがストッパー10aに存在している場合に、回動羽9bがストッパー11bに存在していること、あるいは、回動羽9aがストッパー11aに存在している場合に、回動羽9bがストッパー10bに存在していることを意味する。すなわち、本願明細書では、回動範囲を角度で表現して、それを位相と呼び、回動羽の位置をその位相で表現しているのである。また、本実施例1では、図2(a),(b)に示されるとおり、回動範囲が四分の三円となっているので、この位相差270°の場合が、上述の「逆動」の意味となる。
本実施例1では、回動羽を2基設けているが、3基あるいは4基となった場合では、3基の場合に位相を180°、360°、540°としたり、4基の場合に、位相を135°、270°、405°、540°としてもよいし、2基ずつを一対として逆動させてもよい。このようにすることで、連続して出力シャフト2にトルクを発生させることができる。
本願明細書においては、位相の異なる往復回動運動とは、羽受シャフトが逆転防止軸受など、逆転防止装置を介して出力シャフトに接続されたとしても、出力シャフトに連続してトルクを発生可能なように、常に、逆転防止装置の順方向(止められない方向)側に少なくとも1つの羽受シャフトが回動途中であるような位相を備えている状態を意味している。
【0034】
ここで回転機3a及び回転機3bにより特定方向のトルクが出力シャフト2に連続的に出力される仕組みについて図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は実施例1に係るトルク発生装置の作動の様子を示す表である。
いま、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて回転機3a及び回転機3に設けられる回動羽9a,9bはいずれも、時間tをかけてケーシング7a,7bのストッパー10a,10bからストッパー11a,11bまでを移動している。
このとき、図2(a),(b)に示す回転機3a,3bの断面図において、回動羽9a,9bが時計回りに回動する場合を順回動(順)、回動羽9a,9bが時計回りと反対方向に回動する場合を逆回動(逆)とする。
また、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて、逆転防止軸受8a,8bは、回動羽9a,9bに連動する羽受シャフト4a,4bが順回動している場合にのみトルクを出力シャフト2に出力するよう構成されているとする。
そして、羽受シャフト4a,4bと出力シャフト2とが連動している場合を逆転防止機構「ON」と表記し、羽受シャフト4a,4bと出力シャフト2とが連動していない場合を逆転防止機構「OFF」と表記する。
上述のような条件下において、時間t(n=1,2,3,...)ごとの回転機3a,3bにおける回動羽9a,9bの回動方向及びこれらに設けられる逆転防止機構の作動の様子は、図3に示すとおりである。
【0035】
図3に示すように、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいて回転機3a及び回転機3bを駆動すると、回動羽9a,9bが順回動をしたときのみ出力シャフト2にトルクが出力される。
このため、回動羽9a,9bを互いに反対方向に同一な速度で往復回動運動させた場合、出力シャフト2には時間tごとに回転機3a又は回転機3bのいずれか一方から特定方向のトルクが出力される。この結果、出力シャフト2には一定方向のトルクが連続的に出力されるのである。
【0036】
このように、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいては、互いに反対方向に同一な速度で往復回動運動する回動羽9a,9bを備えた回転機3a,3bを有することで出力シャフト2に一定方向の大きなトルクを連続的に出力することができるのである。
また、この時、回転機3a,3bの回動羽9a,9bが互いに反対方向に同一な速度で往復回動運動することで、回転機3a,3bから生じる振動を相殺することができるという効果を有する。この結果、実施例1に係る回転トルク発生装置1aから生じる振動や騒音を低減することができ、回転トルク発生装置1aの片磨耗を防止して装置の耐久性を向上させることができるという効果を有する。
なお、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいては、出力シャフト2に互いに反対方向に同一な速度で往復回動運動する回動羽9a,9bを備える回転機を2台設けた場合を例に挙げて説明しているが、回転機を出力シャフト2に2台以上設けても良い。例えば、出力シャフト2に回転機3aを複数台設け、これと同じ台数の回転機3bを設けても良い。また、回動羽9a,9bの可動範囲は、図2に示されるように略270°としなくともよく、順方向の回動と逆方向の回動の両方に回動し得る回動羽が、少なくとも1組存在するのであれば、270°よりも小さくとも大きくともよい。但し、なるべく回動羽の可動範囲の角度が大きい方が順・逆回動の切換回数が少ない状態で一定方向にトルクを取り出すことができるので望ましいが、圧入排出管5a,5b,6a,6bの引き回しなどのレイアウトの観点からは、可動範囲の角度の取り方は小さい方が望ましいとも考えられる。
このように回転機3a,3bをそれぞれ2台以上設けた場合、実施例1に係る回転トルク発生装置1aから出力されるトルクを増大させることができるという効果を有する。
【実施例2】
【0037】
実施例2に係る回転トルク発生装置について図4を参照しながら詳細に説明する。
実施例2に係る回転トルク発生装置は、上述の実施例1に係る回転トルク発生装置1aの回転機3a及び回転機3bに、液体13〜16を圧入したり排出させるためのコンプレッサー及び配管を設けたものである。
また、実施例2に係る回転トルク発生装置において、回転機3aと回転機3bに設けられる配管構造は同一であるため、ここでは特に回転機3aに設けられる配管構造を例に挙げて説明する。
図4(a)は実施例2に係る回転機において回動羽が順回動する際の液体の流れを示す概念図であり、(b)は回動羽が逆回動する際の液体の流れを示す概念図である。なお、図1又は図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4(a),(b)に示すように回転機3aとコンプレッサー21の間には、回転機3aの圧入排出管5aとコンプレッサー21の流入口21aを結ぶ配管16aが設けられ、また、回転機3aの圧入排出管6aとコンプレッサー21の排出口21bの間にはこれらを結ぶ配管16cが設けられている。配管16aには弁17が、配管16cには弁20が設けられている。
また、これらの配管16a,16cの間には、それぞれの配管16a,16cから分岐して、それぞれの配管16c,16aに接続される配管16b,16dが設けられており、それぞれ弁18,19を備えている。
【0038】
上述のような実施例2に係る回転機3aにおいて回動羽9aを順回動させるには、すなわち、図2(a)に示す回転機3aの断面図において、回動羽9aをストッパー10aからストッパー11aに向かって時計回りに回動させるには、図4(a)に示すような配管構造において、弁18及び弁19を開放すると同時に、弁17及び弁20を閉鎖した状態でコンプレッサー21を駆動すればよい。
この場合、コンプレッサー21において加圧された液体は排出口21bから排出され、弁19を通過して圧入排出管5aから圧力液体収容空間22aに液体13として圧入される。また、これと同時に、圧力液体収容空間22aに収容される液体14は圧入排出管6aから排出されて弁18を通過して流入口21aへと送給される。
そして、回動羽9aの順回動と同時に羽受シャフト4aに時計回りのトルクが発生し、出力シャフト2aに出力されるのである。
【0039】
他方、実施例2に係る回転機3aの回動羽9aを逆回動させるには、すなわち、図2(a)に示す回転機3aの断面図において、回動羽9aをストッパー11aからストッパー10aに向かって時計回りと反対に回動させるには、図4(b)に示すように弁17及び弁20を開放すると同時に、弁18及び弁19を閉鎖してコンプレッサー21を駆動すればよい。
この場合、コンプレッサー21において加圧された液体は排出口21bから排出され、弁20を通過して圧入排出管6aから圧力液体収容空間22aに液体14として圧入される。また、これと同時に、圧力液体収容空間22aに収容される液体13は圧入排出管5aから排出されて弁17を通過して流入口21aへと送給される。
そして、回動羽9aが逆回動する場合、羽受シャフト4aには時計回りと反対方向のトルクが発生するのであるが、逆転防止軸受8aの作用により出力シャフト2aは羽受シャフト4aと連動しないため、出力シャフト2aへのトルクの出力を伴わない回動羽9aの回動運動のみが起こる。
【0040】
なお、実施例2に係る回転機3aにおいては、図4(a),(b)に示すコンプレッサー21に代えてポンプを用いることも可能である。また、弁17〜20には、迅速な弁体駆動が可能な電磁弁やエア駆動弁が適している。
さらに、コンプレッサー21や弁17〜20は、図示しない制御部に電気的に接続されており、この制御部によりコンプレッサー21の駆動と停止、並びに、弁17〜20の開閉が自動制御されている。また、回転機3bにおいても同様である。
【0041】
この制御部による弁17〜20の開閉動作は、例えば、図2に記載される圧力液体収容空間22a及び圧力液体収容空間22bの容量であって、回動羽9a,9bがそれぞれストッパー11a,11bに到達する場合の容量を予め設定しておき、これらの空間に注入される液体13の量を圧入排出管5a,5b,6a,6b又は配管16a,16cなどに設けた流量計(図示せず)によって測定し、その容量となった場合に、その流量計からの流量信号を制御部で受けて、弁17〜20の開閉動作を行わせるようにする。従って、この流量計では積分流量が測定可能である必要がある。
【0042】
具体的には、図2(a)及び図4(a)に示される場合は、圧入排出管5aから液体13を注入している状態を示しており、回動羽9aが図2(a)において平面視して右側に回動し、圧力液体収容空間22aに先の容量分注入されると、回動羽9aがストッパー11aに到達するので、その容量を積分流量として流量計が測定すると、その流量計から流量信号が制御部に向けて発信される。この流量信号を受信した制御部は、閉状態の弁17及び弁20に対しては開動作させるための開信号を発信し、開状態の弁18及び弁19に対しては閉動作させるための閉信号を発信するようにする。流量計は常に積分流量に関する信号を発信させてもよいし、先の容量と積分流量が一致した場合に信号を発信するようにしてもよい。また、制御部は、流量計が常に積分流量に関する信号を発信する場合には、その積分流量が先の容量と一致した場合に弁を開動作させるための信号あるいは閉動作させるための信号を発信するように構成され、また、流量計からの信号が先の容量と積分流量が一致した場合に発信される場合には、その信号を受信した際に、弁に対して開閉信号を発信させるようにしておけばよい。
【0043】
なお、回動羽9aがストッパー11aに到達する場合の容量を設定すると、制御の時間遅れが生ずる可能性が高いので、回動羽9aがストッパー11aに到達する前の容量を制御のための容量としての設定値とするとよい。いずれの容量を設定値として用いるかは、制御回路の特性などを踏まえた上で、回転装置に不具合が発生しないように適宜定めるとよい。
以上のことは、回転機3aの逆方向における回動や回転機3bにおいても共通の事項である。
【0044】
次に、逆に、図2(b)や図4(b)に示されるような場合では、圧力液体収容空間22a及び圧力液体収容空間22bの容量であって、回動羽9a,9bがそれぞれストッパー10a,10bに到達する場合の容量を予め設定しておき、これらの空間に注入される液体13の量を圧入排出管5a,5b,6a,6b又は配管16a,16cなどに設けた流量計によって測定し、その容量となった場合に、その流量計からの流量信号を制御部で受けて、制御部から開状態の弁17及び弁20に対しては閉動作させるための閉信号を発信し、閉状態の弁18及び弁19に対しては開動作させるための開信号を発信するようにする。
【0045】
また、これらの流量計は、流量(積分流量)に加えてその流れ方向を検出できるものであれば、流量(積分流量)とその流れ方向に応じて、制御部にその流量信号及び方向信号を送信し、制御部は、それらの信号に応じて、それぞれの弁に対して開信号あるいは閉信号を発信することが可能であるので、1箇所に設けることで足りる。しかしながら、流量(積分流量)のみを測定可能であれば、流量計は、図4(a)に示される場合のように、弁17,20を閉状態から開状態に、弁18,19を開状態から閉状態にするために流量を測定する流量計と、図4(b)に示される場合のように、弁18,19を閉状態から開状態に、弁17,20を開状態から閉状態にするために流量を測定する流量計の2個が必要となる。なお、流量計の設置箇所としては、図4(a)及び(b)のいずれの場合においても流量が発生している配管(場所)が望ましい。従って、例えば、配管16bなどは流れていない場合(図4(b))が存在することから、望ましくない。
【0046】
一方、例えばコンプレッサー21の流入口21a(近傍も含む)あるいは排出口21b(近傍も含む)に流量計を設けることによれば、常に同じ方向へ液体13が流出しているので、1つの流量計から信号を制御部へ送信し、制御部からそれぞれの弁17〜20へ開閉信号を発信することによって弁17〜20の開閉自動制御を行うことが可能である。
なお、圧力液体収容空間22a(圧力液体収容空間22a)及び圧力液体収容空間22b(圧力液体収容空間22b)の容量であって、回動羽9a,9bがそれぞれストッパー11a,11b(ストッパー10a,10b)に到達する場合の容量は、それぞれ同じ容量と考えられるが、例えば可動範囲をストッパーまでとせずに、それまでの途中の位置で止めて容量としてもよいことは前述のとおりである。
このような自動制御は、後ほど説明する図5に示される三方弁23,24を採用した場合も同様に可能である。
【0047】
さらに、自動制御の他の方法として、ケーシング7a,7bの表面に超音波センサーを設けることで、回動羽9a,9bの位置を測定して、これによって弁17〜20の開閉を制御することも可能である。
具体的には、回転機3aであれば、ケーシング7aの表面であって、ストッパー10a,11aの近傍にそれぞれ超音波センサー(図示せず)を設置しておく。この超音波センサーはその端面から超音波を発信し、その反射波を探知することで、超音波が伝達した距離を測定可能なものである。従って、図2(a)において回動羽9aがストッパー11aに近づいた際に、ケーシング7aの表面であってストッパー11a近傍に設置された超音波センサーが、圧力液体収容空間22aの方向へ向かって超音波を発信させると、最初はケーシング7aの厚みのみを測定しているものの、回動羽9aがケーシング7aの内側に到達した場合には回動羽9aの厚みも測定するため、超音波センサーで測定される厚みが増加する。従って、超音波センサーによって測定される厚みの変化を検知することで、弁17〜20の開閉動作を自動制御することが可能である。回動羽9aがケーシング7aのストッパー11a近傍に到達した場合には、そのストッパー11a近傍に設置される超音波センサーによって計測される厚みが変化するので、その際に超音波センサーから制御部へ信号を発信させ、制御部はその信号を受信した場合に、弁17,20に対しては開動作させるための信号を発信し、弁18,19に対しては閉動作させるための信号を発信する。超音波センサーを用いた制御においても、その設置位置は、制御の時間遅れなどの特性を考慮しながらケーシング7a表面のいずれの箇所にするか適宜決定するとよい。
【0048】
以上、回転機3aについて述べたが、回転機3bについても同様に制御が可能である。もちろん、制御部は回転機3aと回転機3bを、位相を異ならせて同期させて制御を実行する必要があることは言うまでもない。
以上説明したとおり、同一の構成を有する回転機3bの回動羽9bが、回転機3aの回動羽9aと位相の異なる往復回動運動をすることで、回転機3a及び回転機3bにより出力シャフト2aに一定方向のトルクが連続的に出力されるのである。
【実施例3】
【0049】
実施例3に係る回転トルク発生装置について図5を参照しながら詳細に説明する。
実施例3に係る回転トルク発生装置は、実施例2に係る回転トルク発生装置とほぼ同じ構成を有するものであるが、2台の回転機の配管構造において通常の弁に代えて三方弁を配管16aと配管16bの接続点及び配管16cと配管16dの接続点に備える点が異なっている。また、実施例3に係る回転トルク発生装置において、回転機3a,3bに設けられる配管構造は同一であるため、ここでは回転機3aの配管構造を例に挙げて説明する。
図5(a)は実施例3に係る回転機において回動羽が順回動する際の液体の流れを示す概念図であり、(b)は回動羽が逆回動する際の液体の流れを示す概念図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5(a),(b)に示すように回転機3aとコンプレッサー21の間には、回転機3aの圧入排出管5aとコンプレッサー21の流入口21aを結ぶ配管16aが設けられ、また、回転機3aの圧入排出管6aとコンプレッサー21の排出口21bの間にはこれらを結ぶ配管16cが設けられている。これらの配管16a,16cの間には、それぞれの配管16a,16cから分岐して、それぞれの配管16c,16aに接続される配管16b,16dが設けられている。さらに、配管16aと配管16bの接続点及び配管16cと配管16dの接続点にそれぞれ三方弁24,23が設けられている。
【0050】
上述のような実施例3に係る回転機3aの回動羽9aを順回動させるには、すなわち、図2(a)に示す回転機3aの断面図において、回動羽9aをストッパー10aからストッパー11aに向かって時計回りに回動させるには、図5(a)に示すような配管構造において、三方弁23のコンプレッサー21の排出口21bから圧入排出管5aに向かう流路側の弁体を開放し、すなわち、圧入排出管6aからコンプレッサー21の排出口21bに向かう流路側の弁体を閉鎖すると同時に、三方弁24において圧入排出管6aからコンプレッサー21の流入口21aに向かう流路側の弁体を開放し、すなわち、圧入排出管5aからコンプレッサー21の流入口21aに向かう流路側の弁体を閉鎖した状態でコンプレッサー21を駆動すればよい。
この場合、コンプレッサー21において加圧された液体が排出口21bから排出され、三方弁23を介して配管16dに送給され圧入排出管5aから圧力液体収容空間22aに液体13として圧入される。また、これと同時に、圧力液体収容空間22aに収容される液体14は圧入排出管6aから排出されて配管16bに送給され三方弁24を介して流入口21aへと送給される。
そして、回動羽9aの順回動と同時に羽受シャフト4aに時計回りのトルクが発生し、出力シャフト2aに出力されるのである。
【0051】
他方、実施例3に係る回転機3aの回動羽9aを逆回動させるには、すなわち、図2(a)に示す回転機3aの断面図において、回動羽9aをストッパー11aからストッパー10aに向かって時計回りと反対に回動させるには、図5(b)に示すように、三方弁23においてコンプレッサー21の排出口21bから圧入排出管6aに向かう流路側の弁体を開放し、すなわち、圧入排出管5aからコンプレッサー21の排出口21bに向かう流路側の弁体を閉鎖すると同時に、三方弁24において圧入排出管5aからコンプレッサー21の流入口21aに向かう流路側の弁体を開放し、すなわち、圧入排出管6aからコンプレッサー21の流入口21aに向かう流路側の弁体を閉鎖した状態でコンプレッサー21を駆動すればよい。
この場合、コンプレッサー21において加圧された液体が排出口21bから排出され、三方弁23を介して配管16cに送給され圧入排出管6aから圧力液体収容空間22aに液体14として圧入される。また、これと同時に、圧力液体収容空間22aに収容される液体13は圧入排出管5aから排出されて配管16aに流入し、三方弁24を介してコンプレッサー21の流入口21aへと送給される。
そして、回動羽9aが逆回動する場合、羽受シャフト4aには時計回りと反対方向のトルクが発生するのであるが、逆転防止軸受8aの作用により出力シャフト2aは羽受シャフト4aと連動しないため、出力シャフト2aへのトルクの出力を伴わない回動羽9aの回動運動のみが起こる。
【0052】
なお、実施例3に係る回転機3aにおいては、液体の加圧手段として図5(a),(b)に示すコンプレッサー21に代えてポンプを用いることも可能である。また、三方弁23,24には、迅速な弁体駆動が可能な電磁弁やエア駆動弁が適している。
さらに、コンプレッサー21や三方弁23,24は、図示しない制御部に電気的に接続されており、この制御部によりコンプレッサー21の駆動と停止、並びに、三方弁23,24の開閉が自動制御されている。なお、回転機3bにおいても同様である。
従って、同一の構成を有する回転機3bの回動羽9bが、回転機3aの回動羽9aと180°位相の異なる往復回動をすることで、回転機3a及び回転機3bにより出力シャフト2aに一定方向のトルクが連続的に出力されるのである。
【0053】
なお、実施例2や実施例3においては、前述のとおり、回転機3a,3bにそれぞれ超音波センサーなどのセンサーを設けておき、ストッパー10a,10bやストッパー11a,11bへの回動羽9a,9bの接触又は接近を検知して、コンプレッサー21やポンプの作動、及び、弁17〜20や三方弁23,24の切替を制御しても良いし、センサーを用いることなく一定のタイミングでこれらが切り替わるよう設定しておいてもよい。
センサーや流量計を用いない場合に一定タイミングによって弁17〜20の開閉の制御方法を具体的に説明すると、例えば、回転機3a,3bの回転特性が一定の場合には、回動羽9a,9bの往復回動運動は、一定のタイミングによって繰り返されることになる。従って、そのタイミングを予め計算しておき、そのタイミングを制御部に記憶させておき、そのタイミングで弁17,20の開閉動作及び弁18,19の開閉動作を制御することで可能となる。もちろん、三方弁23,24の切り替えも同様に可能である。
さらに、実施例2や実施例3においては、コンプレッサー21やポンプ、と、弁17〜20や三方弁23,24とを別々に設ける場合を例に挙げて説明しているが、コンプレッサー21やポンプ、と、弁17〜20や三方弁23,24とが一体に設けられたものを用いてもよい。
この場合、実施例2や実施例3に係る回転トルク発生装置1aの構造を一層単純化することができるという効果を有する。
【実施例4】
【0054】
実施例4に係る回転トルク発生装置について図6乃至図11を参照しながら詳細に説明する。(特に、請求の範囲5項及び請求の範囲6項に対応。)
実施例4に係る回転トルク発生装置は、個々の回転機において、ケーシングの内側面と回動羽の隙間にシールド構造を有することを特徴とするものである。
図6は実施例4に係る回転トルク発生装置において回動羽とケーシングの間に設けられるシールド構造を示す概念図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、実施例4に係る回転トルク発生装置においてシールド構造は全ての回転機に設けられるのであるが、ここでは複数ある回転機のうちの一つを例に挙げて説明する。以下に示す図7乃至図11においても同様である。
実施例4に係る回転トルク発生装置29の回転機34は、回動羽9の側面32に、すなわち、回動羽9において図示しないケーシングの内側面と対向する面に、断面凹状の溝部25が形成され、この溝部25内に着脱可能に嵌設される嵌合部材27を備えるものである。
また、回動羽9には、回動羽9の被押圧面33aと溝部25の底とを結ぶ連通孔26が複数形成されており、図示しないケーシング内に形成される収容空間に、嵌合部材27を備えた回動羽9を収容し、回動羽9により収容空間が間仕切られて形成される圧力液体収容空間を図示しない液体で満たした際に、流入口26aは、被押圧面33aに接触する液体の一部を回動羽9の内部に形成される連通孔26に取り込んで、溝部25の底面に形成される導出口26bから導出させるという作用を有する。
【0055】
他方、溝部25に嵌設される嵌合部材27は、ブロック状の複数のパーツ27a〜27eにより構成されるものであり、パーツ27a〜27eは、溝部25の直線部分に嵌合する角柱状のパーツ27a,27c,27eと、溝部25の屈曲部(角部)に嵌合する略三角柱状のパーツ27b,27dの2種類で構成されている。
さらに、それぞれのパーツ27a〜27eの接合部分には嵌合構造28(ホゾ)が形成されており、パーツ27a〜27eのそれぞれは嵌合構造28が互いに噛み合った状態で連結されている。
【0056】
そして、上述のような嵌合部材27を図6中の符号Dで示す方向にスライドさせて回動羽9の側面32に形成される溝部25に収容すると、図7に示すような状態となる。
図7は、実施例4に係る回転トルク発生装置において回動羽に嵌合部材を装着した状態を示す概念図である。
図7に示すように、実施例4に係る回転機34においては、嵌合部材27の端面35と、回動羽9の側面32とが同一平面上に配置されるよう嵌合部材27の大きさを設定しているが、嵌合部材27の端面35は必ずしも回動羽9の側面32と同一平面上に配置されなくともよい。つまり、嵌合部材27の端面35は、側面32から突出していても、落ち窪んでいてもよい。
これは、嵌合部材27は図示しないケーシング7の内側面と回動羽9の側面32との間に形成される隙間を埋めるためのものであり、嵌合部材27が溝部25からケーシングの内側面に向って押し出された際に、嵌合部材27の端面35がケーシングの内側面に接触して隣り合う圧力液体収容空間において、相互に液体漏出を防止することができるよう構成されるのであれば、回動羽9の側面32と同一平面上に嵌合部材27の端面35が配置されなくともよい。
【0057】
続いて、上述のような嵌合部材27によりケーシング7の内側面と回動羽9の側面32との間がシールドされる仕組みについて図8及び図9を参照しながら詳細に説明する。
図8は実施例4に係る回転トルク発生装置において嵌合部材が液体の漏出を防止する様子を示す断面図である。なお、図1乃至図7に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、図8に示す回転機34においては、回動羽9が時計回りに回転する場合にのみ出力シャフト2にトルクが伝達されるものとする。
図8に示すように、嵌合部材27を備えた回動羽9をケーシング7に収容し、ケーシング7の内側面とストッパー11と回動羽9により形成される圧力液体収容空間36bを液体31で満たし、ケーシング7の内側面とストッパー10と回動羽9により形成される圧力液体収容空間36aを液体30を満たしておき、この状態のまま圧入排出管6を通じて圧力液体収容空間36bから液体31を排出すると同時に、圧入排出管5から液体30を圧力液体収容空間36aに送給して回動羽9をストッパー10からストッパー11に向かって回動させる際に、回動羽9の被押圧面33aに形成される流入口26aから液体30の一部が連通孔26に流入する。
そして、流入口26aから連通孔26に流入した液体30は、導出口26bから溝部25の底に導出され、溝部25に収容される嵌合部材27の溝部25の底との接触部分を押圧して嵌合部材27をケーシング7の内側面に向って、すなわち、図8中の符号Eで示す方向に押し出すという作用を有する。
【0058】
この結果、嵌合部材27の端面35がケーシング7の内側面に押し当てられて接触することで、圧力液体収容空間36aと圧力液体収容空間36bの相互で液体30,31が漏出するのを防止することができるという効果を有する。
従って、回動羽9が時計回りに回動させる際に、回動羽9の被押圧面33aに作用する液体30の静圧を高効率でトルクに変換することができるという効果を有する。
よって、出力シャフト2にトルクを出力させる際のエネルギーの変換効率を高めることができるという効果を有する。
【0059】
なお、図8においては、回動羽9の被押圧面33aに液体30の流入口26aを有する連通孔26を形成した場合を例に挙げて説明している。
これは、実施例4に係る回転機34においては、回動羽9が時計回りに回動する場合(図8中の符号Fで示す方向に回動する場合)にのみ出力シャフト2に伝達されるので、この場合のみ液体30の静圧が効率よくトルクに変換されればよいからである。
もちろん、図8に示す連通孔26と連続することがないよう配慮しながら回動羽9の被押圧面33bに液体30の流入口26aを有する連通孔26を別途形成してもよい。
この場合、出力シャフト2にトルクを出力することなく回動羽9を回動させる際にも、つまり、時計回りと逆向きに回動羽9が回動する際にも、圧力液体収容空間36bから圧力液体収容空間36aに液体31が漏出するのを防止することができるという効果を有する。
この場合、単位時間当たりの圧入排出管5から送給する液体30の流入量と、圧入排出管6から排出する液体31の排出量を一定にした際に、回動羽9がストッパー10からストッパー11に回動するのに要する時間と、ストッパー11からストッパー10に回動するのに要する時間を略同一にすることができるという効果を有する。
従って、2台の回転機34を用い、それぞれの回動羽9を互いに逆動させながら連続的に出力シャフト2から一定方向の回転トルクを出力させる際の液体30,31の送排出にかかる制御機構をシンプルにすることができるという効果を有する。
【0060】
ここで図9乃至図11を参照しながら回転機34において嵌合部材27を構成するパーツ27a〜27eの作動前後の状態について説明する。
図9(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す側面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す側面図である。また、図10(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す平面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す平面図である。さらに、図11(a)は実施例4に係る回転機において嵌合部材が作動する前の状態を示す側面図であり、(b)は嵌合部材が作動した後の状態を示す側面図である。なお、図1乃至図8に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図9(a),(b)は、実施例4に係る回転機34のケーシング7内に収容される回動羽9を、図7中の符号Gで示す方向から視た矢視図であり、(a)は嵌合部材27の作動前の状態を、(b)は嵌合部材27の作動後の状態を示している。なお、図9(a)においては、嵌合部材27と回動羽9の位置関係が理解され易いように、嵌合部材27の端面35が回動羽9の側面32から浮き上がった状態で溝部25に収容される場合を例に挙げて説明している。
【0061】
実施例4に係る回転機34において、圧力液体収容空間36aに圧入排出管5から液体30が送給されると、その一部が回動羽9の被押圧面33aに形成される流入口26aから連通孔26に流入して、図示しない導出口26bから溝部25の底部に導出され、嵌合部材27を構成するパーツ27a〜27eを押し出す。
このとき、図9(a)に示すように、パーツ27a,27c,27eのそれぞれは、回動羽9の側面32と平行に図示しないケーシング7の内側面に向ってスライド移動する。また、嵌合部材27において角部を形成するパーツ27b,27dのそれぞれは、回動羽9の角に向ってスライド移動する。
そして、図9(b)に示すように、回動羽9の側面32が嵌合部材27により隙間なく囲われることで、圧力液体収容空間36aと圧力液体収容空間36bとの間がシールドされるのである。
【0062】
また、図10(a),(b)はいずれも図7中の符号Hで示す方向から視た矢視図であり、図11(a),(b)はいずれも図7中の符号Iで示す方向から視た矢視図である。
図10(a), 図11(a)に示すように、実施例4に係る回動羽9において、嵌合部材27の作動前の状態では、パーツ27a〜27eのそれぞれは、嵌合構造28が隙間なく噛み合った状態で溝部25に収容されている。
そして、溝部25の底に形成される図示しない導出口26bから、例えば、液体30が導出されてパーツ27a〜27eのそれぞれに押圧力が作用すると、図10(b), 図11(b)に示すように、嵌合構造28の噛み合わせが外れながら溝部25からパーツ27a〜27eのそれぞれが押し出されるのである。
この時、嵌合構造28は、被押圧面33aから被押圧面33bに向う方向に対しては重なり部分を有しているため、圧力液体収容空間36aから圧力液体収容空間36bへの液体30の漏出を、あるいは、圧力液体収容空間36bから圧力液体収容空間36aへの液体31の漏出を防止することができるという効果を有する。
この結果、実施例4に係る回転トルク発生装置29において、静圧のトルクへの変換効率を高めることができるという効果を有する。
【実施例5】
【0063】
本発明の実施例5に係る回転トルク発生装置について、図12乃至図14を参照しながら詳細に説明する。
図12は本発明の実施例5に係る回転トルク発生装置の概念図である。また、図13は図12中のC−C線矢視断面図である。さらに、図14は、図12中のC−C線矢視断面図であり、ハウジング内に形成される収容空間が回転羽で間仕切られた状態を示している。なお、図1乃至図12に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例5に係る回転トルク発生装置1bは、先に述べた実施例1に係る回転トルク発生装置1aの回転機3aのケーシング7aと、回転機3bのケーシング7bとが一体に形成されたケーシング38を有するものである。
より具体的には、実施例5に係るトルク発生装置1bは、図12,図13に示すように、回転機3aの収容空間37aと、回転機3bの収容空間37bとが、出力シャフト2と平行で、かつ、直列に並ぶようにくり抜き形成された胴部39の両端に、胴部39を挟むように側壁40a,40bを配置し、さらに、胴部39と側壁40a,40bとを貫通する貫通孔44を形成して、そこにボルト42aを挿通し、ワッシャー43a及びナット45により収容空間37a,37bの水密状態が維持されるようにこれらを一体に固定したものである。
このように、実施例5に係る回転トルク発生装置1bにおいては、先に述べた実施例1に記載の回転トルク発生装置1aと同じ作用・効果に加えて、回転機3a及び回転機3bのケーシングを一体に構成することで、回転トルク発生装置1bをコンパクトな形態にすることができるという効果を有する。
この結果、実施例5に係る回転トルク発生装置1bの運搬や設置を容易にすることができるという効果を有する。
【0064】
また、実施例1に係る回転トルク発生装置1aにおいては、逆転防止軸受8a,8bをケーシング7a,7bの外に配置していたが、実施例5に係る回転トルク発生装置1bにおいては、出力シャフト2の逆転を防止する逆転防止軸受8a,8bを、胴部39の内部及び側壁40a,40bの厚み部分に収容している。
さらに、ケーシング38の外に収容空間37a,37bに収容される図示しない液体が、逆転防止軸受8a,8bを介して漏出することがないよう、側壁40a,40bにおける逆転防止軸受8a,8bの裸出部分に、カバー41a,41bを覆設し、側壁40a,40bにボルト42b及びワッシャー43bにより固定している。
このように、逆転防止軸受8a,8bについてもケーシング38内に収容することで、実施例5に係る回転トルク発生装置1bを一層コンパクトにすることができるという効果を有する。
なお、胴部39と側壁40a,40bの接合部分に弾性体46aを、及び、カバー41a,41bと出力シャフト2の接合部分に弾性体46bをそれぞれ介設しておくことで、実施例5に係る回転トルク発生装置1bの水密性を一層高めることができるという効果を有する。
【0065】
また、図14においては、実施例5に係る回転機3a,3bに設けられる回動羽9に嵌合部材27を備える場合を示しているが、回動羽9は図2に示すような平板状のものでもよい。
図14に示すように、回動羽9は、収容空間37aや収容空間37bを間仕切るという作用を有し、特に、回動羽9が嵌合部材27を備えることで、回動羽9を中心に対向するように形成される2つの圧力液体収容空間の間で、液体の行き来をほぼ確実に妨げることができるという効果を有する。
この結果、実施例5に係る回転トルク発生装置1bにおいては、装置の外形をシンプルにしながら、液体の静圧をトルクに高効率で変換させることができるという効果を有する。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上説明したように、本発明は往復回動運動をするピストンを少なくとも2つ備え、これらを互いに反対方向にかつ略同一な速度で往復回動運動させることで出力シャフトに一定方向のトルクを連続的に発生させることができ、かつ、ピストンの往復回動運動により生じる振動及び騒音を低減し、しかも、ピストンの往復回動運動により生じる回転力(トルク)を出力シャフトに直接伝えることで大きなトルク容易に発生させることのできる回転トルク発生装置に関するものであり、動力発生装置の分野において利用可能である。

Claims (6)

  1. 棒状の出力シャフト(2)と、この出力シャフト(2)上に直列に配置される第1の回転機(3a)及び第2の回転機(3b)とを有し、
    前記第1の回転機(3a)及び第2の回転機(3b)は、それぞれ、前記出力シャフト(2)を内包する円筒状の羽受シャフト(4a,4b)と、この羽受シャフト(4a,4b)の外側面に突設される回動羽(9a,9b)と、この回動羽(9a,9b)及びそれを作動させる液体(13〜16)を収容する収容空間と、この収容空間を形成するケーシング(7a,7b)と、前記収容空間が前記回動羽(9a,9b)により間仕切られて形成される第1の室内(22a,22b)に液体(13,15)を圧入及び排出するための第1の圧入排出管(5a,5b)と、前記収容空間が前記回動羽(9a,9b)により間仕切られて形成され,かつ,前記回動羽(9a,9b)を挟んで第1の室内(22a,22b)と対向する位置に形成される第2の室内(22a,22b)に液体(14,16)を圧入及び排出するための第2の圧入排出管(6a,6b)とを備え、
    前記第1の室内(22a,22b)に液体(13,15)を圧入・排出すると同時に前記第2の室内(22a,22b)に液体(14,16)を排出・圧入することで前記回動羽(9a,9b)が往復回動運動され、
    前記第2の回転機(3b)における回動羽(9b)は、前記第1の回転機(3a)の回動羽(9a)と位相の異なる往復回動運動をし、
    前記第1の回転機(3a)及び第2の回転機(3b)の回動羽(9a,9b)が往復回動運動する際に、その往回動又は復回動のいずれかにおいてのみ前記出力シャフト(2)と前記羽受シャフト(4a,4b)とが連動し、
    前記回動羽(9a,9b)は、前記ケーシング(7a,7b)の内側面と対向する面に形成される溝部(25)と、前記溝部(25)に収容されながら前記ケーシング(7a,7b)の内側面と前記回動羽(9a,9b)との隙間を埋める嵌合部材(27)と、前記回動羽(9a,9b)の被押圧面に形成される前記液体(13,15)の流入口(26a)と前記溝部(25)の底に形成される前記液体(13,15)の導出口(26b)とを連通する少なくとも1つの孔(26)を備えることを特徴とする回転トルク発生装置(29)。
  2. 前記羽受シャフト(4a,4b)と前記出力シャフト(2)は、前記出力シャフト(2)の逆転を防止する軸受(8a,8b)を介して接続されることを特徴とする請求の範囲1項に記載の回転トルク発生装置(1a)。
  3. 前記第1の回転機(3a)と前記第2の回転機(3b)の回動羽(9a,9b)は互いに逆動することを特徴とする請求の範囲1項又は請求の範囲2項に記載の回転トルク発生装置(1a)。
  4. 前記第1の回転機(3a)及び第2の回転機(3b)のそれぞれにおいて、前記第1の圧入排出管(5a,5b)及び第2の圧入排出管(6a,6b)は、前記回動羽(9a,9b)の始点及び終点を形成する前記ケーシングの内側面(10a,10b,11a,11b)において、前記回動羽(9a,9b)の前記羽受シャフト(4a,4b)に軸支されない側の端部寄りに設けられることを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲3項のいずれか1項に記載の回転トルク発生装置(1a)。
  5. 前記孔(26)の前記被押圧面に形成される流入口(26a)は、前記回動羽(9a,9b)において前記出力シャフト(2)と前記羽受シャフト(4a,4b)とを連動させる回転トルクを発生させる回動の際の被押圧面側に形成されることを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲4項のいずれか1項に記載の回転トルク発生装置(1a)。
  6. 前記第1の回転機(3a)における前記収容空間を形成するケーシング(7)と、前記第2の回転機(3a)における前記収容空間を形成するケーシング(7)とが一体に形成されることを特徴とする請求の範囲1項乃至請求の範囲5項のいずれか1項に記載の回転トルク発生装置(1a)。
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