JP7431720B2 - 可動部品固定用接着剤組成物、光学部品、電子部品、及び、電子モジュール - Google Patents

可動部品固定用接着剤組成物、光学部品、電子部品、及び、電子モジュール Download PDF

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Description

本発明は、金属と非金属との両方に対する接着性に優れ、低温で硬化させることができ、かつ、可動部品の位置ずれを防止することができる可動部品固定用接着剤組成物に関する。また、本発明は、該可動部品固定用接着剤組成物を用いてなる光学部品、電子部品、及び、電子モジュールに関する。
CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)等を撮像素子としたカメラモジュール等における可動部品の固定には、光照射及び/又は加熱により硬化する接着剤組成物が用いられている。
このような接着剤組成物として、例えば、特許文献1には、特定のシリコーン系化合物を組み合わせたシリコーン組成物が開示されており、特許文献2には、アミノグリシジルエーテル、アルケニル基を有するフェノール系硬化剤及びトリアジン骨格を有するチオール化合物を組み合わせた液状エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、従来の接着剤組成物は、衝撃や振動等により剥離し易かったり、可動部品が可動した際に位置ずれを生じさせたりするという問題があった。
近年、ポリアミド等の非金属材料が用いられた可動部品の開発が進んでおり、接着剤組成物としては、金属と非金属との両方に対して高い接着力を有するものが求められていた。また、光学部品や電子部品に対するダメージを低減するため、接着剤組成物には低温での加熱により充分に硬化させることができるものが求められていた。
特開2011-057755号公報 特開2014-031461号公報
本発明は、金属と非金属との両方に対する接着性に優れ、低温で硬化させることができ、かつ、可動部品の位置ずれを防止することができる可動部品固定用接着剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該可動部品固定用接着剤組成物を用いてなる光学部品、電子部品、及び、電子モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、ポリビニルアセタール樹脂と、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、重合性硬化剤とを含有し、上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有し、硬化物の25℃における貯蔵弾性率が1.0GPa以上3.0GPa未満である可動部品固定用接着剤組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、ポリビニルアセタール樹脂と、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、重合性硬化剤とを組み合わせて用い、かつ、硬化物の25℃における貯蔵弾性率を1.0GPa以上となるようにすることを検討した。その結果、金属と非金属との両方に対する接着性に優れ、低温で硬化させることができ、かつ、可動部品の位置ずれを防止することができる可動部品固定用接着剤組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
なお、本明細書において上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、硬化物の25℃における貯蔵弾性率の下限が1.0GPaである。上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率が1.0GPa以上であることにより、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、可動部品の位置ずれを防止することができ、かつ、耐湿性にも優れるものとなる。上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率の好ましい下限は1.5GPa、より好ましい下限は2.0GPaである。また、上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率の上限は特にないが、実質的な上限は8.0GPaである。
なお、上記貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いて、試験片幅5mm、厚み0.35mm、掴み幅25mm、昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で測定することができる。
また、貯蔵弾性率を測定する硬化物としては、可動部品固定用接着剤組成物に100mW/cmの紫外線を30秒照射した後、80℃で1時間加熱して硬化させたものが用いられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物において、硬化物の25℃における貯蔵弾性率を1.0GPa以上とする方法としては、後述するポリビニルアセタール樹脂、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物、重合性硬化剤等の各構成成分の種類や含有割合を調整する方法が好適である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、ポリビニルアセタール樹脂を含有する。
上記ポリビニルアセタール樹脂を含有することにより、金属と非金属との両方に対する接着性、及び、可動部品の位置ずれを防止する効果に優れるものとなる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、下記式(1-1)で表されるアセタール基を有する構成単位、下記式(1-2)で表される水酸基を有する構成単位、及び、下記式(1-3)で表されるアセチル基を有する構成単位を有する。
Figure 0007431720000001
上記式(1-1)中、Rは水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を表す。
上記Rとしては、水素原子、又は、炭素数1~12のアルキル基が好ましい。
上記炭素数1~20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
また、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、式(1-1)中、Rがプロピル基である構成単位を有するポリビニルブチラール樹脂を含有することがより好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセタール基を有する構成単位の含有量(以下、「アセタール基量」ともいう)の好ましい下限が60モル%、好ましい上限が90モル%である。上記アセタール基量が60モル%以上であることにより、沈殿法による合成工程においてポリビニルアセタール樹脂を充分に析出させることができる。また、アセタール基量が90モル%以下であることにより、エポキシ化合物との相溶性を良好なものとすることができる。上記アセタール基量のより好ましい下限は65モル%、より好ましい上限は85モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記水酸基を有する構成単位の含有量(以下、「水酸基量」ともいう)の好ましい下限が15モル%、好ましい上限が35モル%である。上記水酸基量が15モル%以上であることにより、ポリビニルアセタール樹脂の強靱性を充分に高めることができ、得られる架橋体の強度が良好なものとなる。また、上記水酸基量が35モル%以下であることにより、ポリビニルアセタール樹脂の極性が高くなりすぎることがなく、得られる架橋体のひび割れ等の不具合を抑制して、剥離性を良好なものとすることができる。上記水酸基量のより好ましい下限は17モル%、より好ましい上限は30モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセチル基を有する構成単位の含有量(以下、「アセチル基量」ともいう)の好ましい下限が0.0001モル%、好ましい上限が15モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂の数平均分子量(Mn)の好ましい下限は5000、好ましい上限は20万である。上記ポリビニルアセタール樹脂の数平均分子量(Mn)が5000以上であることにより、充分な粘度を有する接着剤組成物を得ることができる。上記ポリビニルアセタール樹脂の数平均分子量(Mn)が20万以下であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物の塗工性を良好なものとしてハンドリングを向上させることができ、かつ、接着力をより向上させることができる。上記ポリビニルアセタール樹脂の数平均分子量(Mn)のより好ましい下限は1万、より好ましい上限は10万である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、イミン構造を有する構成単位及び/又は酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を含有することが好ましい。
このような変性ポリビニルアセタール樹脂を含有することで、後述するエポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物との間で架橋構造を形成することができる。このため、得られる可動部品固定用接着剤組成物の硬化物が高い機械的強度を有するものとなる。更に、硬化収縮を緩やかにして、異種材料の接着に用いた際、それぞれの材料の収縮率の差に起因する反りや接着部分の剥離を抑制することができる。
なお、本明細書において、上記「イミン構造」とは、C=N結合を有する構造を意味する。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂において、上記イミン構造又は上記酸変性基は、変性ポリビニルアセタール樹脂の主鎖を構成する炭素に直接結合していてもよいし、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
また、上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記イミン構造を有する構成単位及び/又は酸変性基を有する構成単位を側鎖に有することが好ましい。
上記イミン構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(2)で表される構成単位等が挙げられる。
Figure 0007431720000002
式(2)中、Rは、単結合、又は、アルキレン基を表し、Rは、イミン構造を有する基を表す。
上記式(2)中、Rがアルキレン基である場合、該アルキレン基の炭素数の好ましい下限は1、好ましい上限は12である。上記アルキレン基の炭素数が12を超えると、最適な強度が得られないことがある。上記Rがアルキレン基である場合、上記アルキレン基の炭素数のより好ましい上限は5である。
上記式(2)中、Rがアルキレン基である場合、該アルキレン基は、直鎖状アルキレン基であってもよいし、分岐鎖状アルキレン基であってもよいし、環状アルキレン基であってもよい。
上記直鎖状アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基、n-ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、例えば、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
なかでも、直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基、n-ブチレン基がより好ましく、メチレン基、エチレン基が更に好ましい。
上記式(2)中、Rとしては、下記式(3)で表される官能基等が挙げられる。
Figure 0007431720000003
式(3)中、Rは水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基を表し、Rは炭素数1~18の炭化水素基を表す。
上記R及び上記Rで表される炭化水素基としては、例えば、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族系炭化水素基等が挙げられる。
なお、上記炭化水素基は、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族系炭化水素基のみからなるものであってもよいし、これらが2種以上組み合わされてなるものであってもよい。
上記飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基が好ましい。
上記芳香族系炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、t-ブチルフェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂において、上記イミン構造を有する構成単位としては、上記式(2)におけるRが単結合であり、上記式(3)におけるRが水素原子、メチル基、又は、エチル基であり、上記式(3)におけるRがメチル基又はエチル基である構造単位が好ましい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、イミン構造を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.1モル%、好ましい上限が20.0モル%である。
上記イミン構造を有する構成単位の含有量が0.1モル%以上であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物の経時粘度安定性が良好なものとなる。上記イミン構造を有する構成単位の含有量が20.0モル%以下であることにより、アセタール化を充分に進行させることができる。上記イミン構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は1.0モル%、より好ましい上限は15.0モル%である。
なお、上記イミン構造を有する構成単位の含有量は、例えば、H-NMR及び13C-NMRにより測定することができる。
上記酸変性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、マレイン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、及び、それらの塩等が挙げられる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂が上記酸変性基を有する構成単位を有することにより、後述するエポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物との相溶性を向上させて、高い機械的強度を実現することができる。
上記カルボキシル基を有する構成単位としては、例えば、下記式(4-1)で表される構成単位、下記式(4-2)で表される構成単位、下記式(4-3)で表される構成単位等が挙げられる。
Figure 0007431720000004
上記式(4-1)中、Rは、単結合又は炭素数1~10のアルキレン基、Xは水素原子、金属原子、又は、メチル基を表す。
上記Rとしては、単結合、又は、炭素数1~5のアルキレン基であることが好ましく、単結合、又は、炭素数1~3のアルキレン基であることがより好ましい。
上記炭素数1~10のアルキレン基としては、例えば、直鎖状アルキレン基、分岐鎖状アルキレン基、環状アルキレン基等が挙げられる。
上記直鎖状アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、例えば、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
なかでも、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基がより好ましい。
上記金属原子としては、ナトリウム原子、リチウム原子、カリウム原子等が挙げられる。なかでも、ナトリウム原子が好ましい。
上記式(4-2)中、R及びRは、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1~10のアルキレン基を表し、X及びXは、それぞれ独立して、水素原子、金属原子、又は、メチル基を表す。
上記炭素数1~10のアルキレン基としては、上記式(4-1)中のRと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(4-1)中のXと同様のものが挙げられる。
上記式(4-3)中、R及びR10は、それぞれ独立して、単結合又は炭素数1~10のアルキレン基を表し、X及びXは、それぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1~10のアルキレン基としては、上記式(4-1)中のRと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(4-1)中のXと同様のものが挙げられる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.01モル%、好ましい上限が5.0モル%である。上記酸変性基を有する構成単位の含有量が0.01モル%以上であることにより、後述するエポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物との反応性に優れたものとすることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量が5.0モル%以下であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限は3.0モル%である。上記酸変性基を有する構成単位の含有量は、例えば、H-NMR及び13C-NMRにより測定することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、更に、アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するものであってもよい。上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位を有することで、後述するエポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物との架橋構造の形成が更に容易となる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記アミノ基又は上記アミド構造を側鎖に有することが好ましい。また、上記アミノ基又は上記アミド構造は、変性ポリビニルアセタール樹脂の主鎖を構成する炭素に直接結合してもよいし、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。更に、上記アミノ基の由来となるアミンは、第一級アミンであってもよいし、第二級アミンであってもよい。特に、上記アミノ基は、-NHであることが好ましい。なかでも、上記アミノ基を有する構成単位は、下記式(5)に示す構造であることが好ましい。
また、上記アミド構造を有する構成単位は、下記式(6)に示す構造であることが好ましい。
なお、本発明において、アミド構造とは、-C(=O)-NH-を有する構造をいう。
また、上記アミノ基又は上記アミド構造を側鎖に有するとは、上記アミノ基又は上記アミド構造を変性ポリビニルアセタール樹脂のグラフト鎖に有することを意味する。
Figure 0007431720000005
Figure 0007431720000006
式(6)中、R11は水素原子又は炭素数1~10の炭化水素基を表す。
上記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等が挙げられる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.1モル%、好ましい上限が20モル%である。上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位の含有量が0.1モル%以上であることにより、付加特性を充分なものとすることができる。上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位の含有量が20モル%以下であることにより、溶解性が上がりすぎることがなく、沈殿法による変性ポリビニルアセタール樹脂粉末の取り出しが容易となる。上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は0.5モル%、より好ましい上限は10モル%である。
なお、上記アミノ基又はアミド構造を有する構成単位の含有量は、H-NMR及び13C-NMRにより測定することができる。
また、上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位と、上記イミン構造を有する構成単位とを合計した含有量の好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は20モル%である。上記アミノ基又は上記アミド構造を有する構成単位と、上記イミン構造を有する構成単位とを合計した含有量のより好ましい下限は0.5モル%、より好ましい上限は10モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、ポリビニルアルコールをアセタール化する方法等が挙げられる。
上記アセタール化は、公知の方法を用いることができ、水溶媒中、水と水との相溶性のある有機溶媒との混合溶媒中、又は、有機溶媒中で行うことが好ましい。
上記水との相溶性のある有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶媒等が挙げられる。
上記有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶媒、芳香族有機溶媒、脂肪族エステル系溶媒、ケトン系溶媒、低級パラフィン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、アミン系溶媒等が挙げられる。
上記アルコール系有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族有機溶媒としては、例えば、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、安息香酸メチル等が挙げられる。
上記脂肪族エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記低級パラフィン系溶媒としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、オクタン、シクロヘキサン、デカン等が挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
上記アミド系溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルテセトアミド、N-メチルピロリドン、アセトアニリド等が挙げられる。
上記アミン系溶媒としては、例えば、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n-ブチルアミン、ジn-ブチルアミン、トリn-ブチルアミン、アニリン、N-メチルアニリン、N,N-ジメチルアニリン、ピリジン等が挙げられる。
これらは、単体で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合して用いることもできる。なかでも、樹脂に対する溶解性及び精製時の簡易性の観点から、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが好ましい。
上記アセタール化に用いられるアルデヒドとしては、例えば、炭素数1~10の鎖状脂肪族基又は環状脂肪族基を有する脂肪族アルデヒドや、芳香族アルデヒド等が挙げられる。
上記脂肪族アルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n-バレルアルデヒド、n-ヘキシルアルデヒド、2-エチルブチルアルデヒド、2-エチルヘキシルアルデヒド、n-ヘプチルアルデヒド、n-オクテルアルデヒド、n-ノニルアルデヒド、n-デシルアルデヒド、アミルアルデヒド等が挙げられる。
上記芳香族アルデヒドとしては、例えば、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、2-メチルベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、m-ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、β-フェニルプロピオンアルデヒド等が挙げられる。
これらのアルデヒドは、1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なかでも、アセタール化反応性に優れ、生成する樹脂に充分な内部可塑効果をもたらし、結果として良好な柔軟性を付与することができることから、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、2-エチルヘキシルアルデヒド、n-ノニルアルデヒドが好ましく、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドがより好ましい。
上記アルデヒドの添加量としては、目的とする変性ポリビニルアセタール樹脂のアセタール基量にあわせて適宜設定することができる。特に、ポリビニルアルコール100モル%に対して、60~95モル%、好ましくは65~90モル%とすると、アセタール化反応が効率よく行われ、未反応のアルデヒドも除去し易くなる。
上記アセタール化は、酸触媒の存在下において行うことが好ましい。
上記酸触媒としては、例えば、鉱酸、カルボン酸、スルホン酸等が挙げられる。
上記鉱酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。
上記カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等が挙げられる。
上記スルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられる。
これらの酸触媒は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。なかでも、塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
上記酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、酸変性基を有する単量体と酢酸ビニルとを共重合させてポリ酢酸ビニルを得た後、該ポリ酢酸ビニルをケン化してポリビニルアルコールを作製し、該ポリビニルアルコールを従来公知の方法によりアセタール化する方法等が挙げられる。また、未変性のポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化して得られたポリビニルアセタール樹脂を作製し、得られたポリビニルアセタール樹脂を後変性させることで酸変性基を導入してもよい。
即ち、上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有するポリビニルアルコールのアセタール化物であってもよいし、未変性のポリビニルアルコールのアセタール化物に酸変性基を導入したものであってもよい。
上記酸変性基を有する単量体としては、例えば、モノカルボン酸、ジカルボン酸、カルボン酸無水物、及び、これらの金属塩等が挙げられる。
上記モノカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、オレイン酸等が挙げられる。
上記ジカルボン酸としては、例えば、メチレンマロン酸、イタコン酸、2-メチレングルタル酸、2-メチレンアジピン酸、2-メチレンセバシン酸等が挙げられる。
上記カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸等が挙げられる。
上記イミン構造を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、上記イミン構造を有する単量体と、酢酸ビニルとを共重合させてポリ酢酸ビニルを得た後、該ポリ酢酸ビニルをケン化してポリビニルアルコールを作製し、該ポリビニルアルコールを従来公知の方法によりアセタール化する方法等が挙げられる。また、アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するポリビニルアルコールを従来公知の方法によりアセタール化することでイミン構造を導入する方法を用いてもよい。更に、アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するポリビニルアルコールを後変性してイミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを作製し、得られた変性ポリビニルアルコールを従来公知の方法によりアセタール化する方法を用いてもよい。加えて、未変性のポリビニルアセタール樹脂を後変性させることでイミン構造を導入してもよい。
即ち、上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、アミノ基又はアミド構造を有するポリビニルアルコールのアセタール化物であってもよい。
なかでも、アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するポリビニルアルコールを従来公知の方法によりアセタール化することでイミン構造を導入する方法が好ましい。このような方法を用いる場合、アセタール化に使用するアルデヒド及び酸触媒を過剰に添加することでイミン構造を得ることが出来る。例えば、酸触媒を全体の1.0重量%以上添加することが好ましい。
なお、アミノ基又はアミド構造を有する構成単位及びイミン構造を有する構成単位を確認する方法としては、例えば、FT-IRを用いて、アミノ基のスペクトル(1600cm-1付近)を確認する方法や、13C-NMRを用いてイミン構造のスペクトル(160~170ppm)を確認する方法等が挙げられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量の好ましい下限は4.5重量%、好ましい上限は50重量%である。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量が4.5重量%以上であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物が高い強靭性を発揮することができる。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量が50重量%以下であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物が高い接着性を発揮することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量のより好ましい下限は9重量%、更に好ましい下限は13重量%であり、より好ましい上限は40重量%、更に好ましい上限は30重量%である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有する。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有することで、加熱等によりエネルギーを印加することで架橋させることが可能となり、高い接着性を実現することができる。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、ビスフェノール骨格を有することが好ましい。上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物がビスフェノール骨格を有することにより、得られる可動部品を用いてなる電子モジュール等が高温試験及び/又は高温高湿試験等を行った際の信頼性に優れるものとなる。なかでも、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、又は、ビスフェノールE骨格が好ましく、ビスフェノールA骨格又はビスフェノールF骨格がより好ましく、ビスフェノールA骨格が更に好ましい。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物を導電ペースト等に用いる場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、エポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」ともいう)を含有することが好ましい。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物のうち、上記エポキシ化合物は、単官能エポキシ化合物であってもよいし、多官能エポキシ化合物であってもよく、単官能エポキシ化合物及び2官能エポキシ化合物を含むことが好ましい。
上記単官能エポキシ化合物としては、脂肪族系エポキシ樹脂、芳香族系エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記脂肪族系エポキシ樹脂としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル等の脂肪族アルコールのグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記芳香族系エポキシ樹脂としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、4-t-ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
なかでも、芳香族系エポキシ樹脂が好ましい。
上記多官能エポキシ化合物のうち、2官能エポキシ化合物としては、例えば、2官能の芳香族系エポキシ樹脂、2官能の脂環式エポキシ樹脂、(ポリ)アルキレングリコールジグリシジルエーテル、2官能のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、2官能のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、2官能の複素環式エポキシ樹脂、2官能のジアリールスルホン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、2官能のグリシジル基含有ヒダントイン化合物、2官能のグリシジル基含有シロキサン、及び、これらの変性物等が挙げられる。
上記2官能の芳香族系エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、2官能のナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記2官能の脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエンジメタノールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記(ポリ)アルキレングリコールジグリシジルエーテルとしては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記2官能のグリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、例えば、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ダイマー酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
上記2官能のグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えば、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン等が挙げられる。
上記ヒドロキノン型エポキシ樹脂としては、例えば、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記2官能のグリシジル基含有ヒダントイン化合物としては、例えば、1,3-ジグリシジル-5,5-ジアルキルヒダントイン、1-グリシジル-3-(グリシドキシアルキル)-5,5-ジアルキルヒダントイン等が挙げられる。
上記2官能のグリシジル基含有シロキサンとしては、例えば、1,3-ビス(3-グリシドキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、α,β-ビス(3-グリシドキシプロピル)ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なかでも、反応性及び作業性の点から、2官能の脂環式エポキシ樹脂、(ポリ)アルキレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
上記多官能エポキシ化合物のうち、3官能以上のエポキシ化合物としては、例えば、3官能以上の芳香族系エポキシ樹脂、3官能以上の脂環式エポキシ樹脂、3官能以上のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、3官能以上のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、3官能以上の複素環式エポキシ樹脂、3官能以上のジアリールスルホン型エポキシ樹脂、3官能以上のアルキレングリシジルエーテル系化合物、3官能以上のグリシジル基含有ヒダントイン化合物、3官能以上のグリシジル基含有シロキサン、及び、これらの変性物等が挙げられる。
上記3官能以上の芳香族系エポキシ樹脂としては、例えば、3官能以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記3官能以上のグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル-p-アミノフェニルメタン、トリグリシジル-m-アミノフェニルメタン、テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン等が挙げられる。
上記3官能以上のアルキレングリシジルエーテル系化合物としては、例えば、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記エポキシ化合物が2官能の芳香族系エポキシ樹脂及び/又は3官能以上の芳香族系エポキシ樹脂(以下、「多官能芳香族系エポキシ樹脂」ともいう)を含有する場合、上記エポキシ化合物中の上記多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量の好ましい上限は40重量%である。上記多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量が40重量%以下であることにより、ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ化合物との相溶性を充分に向上させて、可動部品固定用接着剤組成物がゲル化することを抑制して、接着性を充分に向上させることができる。上記多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量のより好ましい上限は20重量%である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が多官能芳香族系エポキシ樹脂を含有する場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物中の多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量の好ましい上限は25重量%である。
上記多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量が25重量%以下であることにより、ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ化合物との相溶性を充分に向上させて、可動部品固定用接着剤組成物がゲル化することを抑制して、接着性を充分に向上させることができる。上記多官能芳香族系エポキシ樹脂の含有量のより好ましい上限は5重量%である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が単官能エポキシ化合物を含有する場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物における上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量と上記単官能エポキシ化合物の含有量との比(ポリビニルアセタール樹脂の含有量/単官能エポキシ化合物の含有量)の好ましい下限は1/5、好ましい上限は1/1である。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量/単官能エポキシ化合物の含有量のより好ましい下限は1/4、より好ましい上限は1/2である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が単官能エポキシ化合物を含有する場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物中の上記単官能エポキシ化合物の含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は70重量%である。上記単官能エポキシ化合物の含有量がこの範囲であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物を硬化させた際の引張破断歪み及び上降伏点応力を好適な範囲に調整し易くなる。上記単官能エポキシ化合物の含有量のより好ましい下限は50重量%、より好ましい上限は60重量%である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が単官能エポキシ化合物及び2官能エポキシ化合物を含有する場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物中の上記単官能エポキシ化合物の含有量と上記2官能エポキシ化合物の含有量との比(単官能エポキシ化合物の含有量/2官能エポキシ化合物の含有量)の好ましい下限は1/8.5、好ましい上限は7/1である。上記単官能エポキシ化合物の含有量/2官能エポキシ化合物の含有量のより好ましい下限は1/4、より好ましい上限は5/1である。
上記エポキシ化合物は、エポキシ当量(エポキシ基1つ当たりの分子量)の好ましい下限が100、好ましい上限が600である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が単官能エポキシ化合物及び2官能エポキシ化合物を含有する場合、上記単官能エポキシ化合物のエポキシ当量と上記2官能エポキシ化合物のエポキシ当量との比(単官能エポキシ化合物のエポキシ当量/2官能エポキシ化合物のエポキシ当量)の好ましい下限は1/7、好ましい上限は5/1である。
上記エポキシ化合物の分子量は、好ましい下限が100、好ましい上限が600である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物が単官能エポキシ化合物及び2官能エポキシ化合物を含有する場合、上記単官能エポキシ化合物の分子量と上記2官能エポキシ化合物の分子量との比(単官能エポキシ化合物の分子量/2官能エポキシ化合物の分子量)の好ましい下限は1/6、好ましい上限は2/1である。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物のうち、(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールE型エポキシ(メタ)アクリレート、及び、これらのカプロラクトン変性体等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物を位置合わせ工程が必要になる部位に用いる場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物としてエポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有することが好ましい。上記「位置合わせ工程」としては、例えば、カメラモジュールにおいては、アクティブアライメント工程等が挙げられる。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物のうち、上記エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物」は、1分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物を意味する。
上記グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物としては、例えば、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ化合物、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ化合物、部分(メタ)アクリル変性ビスフェノールE型エポキシ化合物等が挙げられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物中、上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の含有量の好ましい下限は50重量%、好ましい上限は95重量%である。上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の含有量のより好ましい下限は75重量%、より好ましい上限は85重量%である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量と上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の含有量との比(ポリビニルアセタール樹脂の含有量/エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の含有量)の好ましい下限は1/19、好ましい上限は1/1である。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量/エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の含有量のより好ましい下限は3/17、より好ましい上限は1/3である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、重合性硬化剤を含有する。
上記重合性硬化剤は、融点が100℃以下であることが好ましい。上記重合性硬化剤の融点が100℃以下であることにより、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、低温での加熱による硬化性により優れるものとなる。上記重合性硬化剤の融点は、80℃以下であることがより好ましい。
上記重合性硬化剤は、イミダゾール系硬化剤及び/又は3級アミン系重合触媒を含むことが好ましい。
上記イミダゾール系硬化剤としては、例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール等が挙げられる。
上記3級アミン系重合触媒としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルピペラジ、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)-ウンデセン-7、1,5-ジアザビシクロ(4.3.0)-ノネン-5等が挙げられる。
また、上記重合性硬化剤は、マイクロカプセルに包含された状態で用いられてもよい。
上記重合性硬化剤がマイクロカプセルに包含された状態で用いられる場合、該マイクロカプセルのシェルを構成する材料の溶解温度の好ましい上限は100℃、より好ましい上限は80℃である。
上記重合性硬化剤の含有量は、上記ポリビニルアセタール樹脂及び上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合計100重量部に対して、好ましい下限が5重量部、好ましい上限が30重量部である。上記重合性硬化剤の含有量がこの範囲であることにより、硬化後の樹脂組成物の引張破断歪み及び上降伏点応力を好適な範囲とすることができる。上記重合性硬化剤の含有量のより好ましい下限は7重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物中における上記重合性硬化剤の含有量の好ましい下限は3重量%、好ましい上限は30重量%である。上記重合性硬化剤の含有量のより好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は10重量%である。
上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物として上記(メタ)アクリロイル基を有する化合物や、上記エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有する場合、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤、加熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、オキシムエステル化合物、ベンゾインエーテル化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2-(ジメチルアミノ)-2-((4-メチルフェニル)メチル)-1-(4-(4-モルホリニル)フェニル)-1-ブタノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-(4-(フェニルチオ)フェニル)-1,2-オクタンジオン2-(O-ベンゾイルオキシム)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、アゾ化合物からなる開始剤(以下、「アゾ開始剤」ともいう)が好ましい。
上記アゾ化合物としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は、上記ポリビニルアセタール樹脂及び上記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合計100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20.0重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物が優れた保存安定性を維持しつつ、硬化性により優れるものとなる。上記ラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は10.0重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、粘度の向上、応力分散効果による接着性の更なる向上、線膨張率の改善等を目的として充填剤を含有してもよい。
上記充填剤としては、無機充填剤や有機充填剤を用いることができる。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物100重量部中における上記充填剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は70重量部である。上記充填剤の含有量がこの範囲であることにより、塗布性等の悪化を抑制しつつ、接着性の向上等の効果をより発揮することができる。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は5.0重量部、より好ましい上限は50重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、接着性を更に向上させること等を目的として、シランカップリング剤を含有してもよい。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物100重量部中における上記シランカップリング剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は5.0重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、得られるブリードアウト等を抑制しつつ、接着性を向上させる効果をより発揮することができる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は3.0重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、被着体への短時間での塗れ性と形状保持性とを向上させる等の目的で粘度調整剤を含有してもよい。
上記粘度調整剤としては、例えば、ヒュームドシリカや層状ケイ酸塩等が挙げられる。
上記粘度調整剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物100重量部中における上記粘度調整剤の含有量の好ましい下限は0.5重量部、好ましい上限は20重量部である。上記粘度調整剤の含有量がこの範囲であることにより、被着体への短時間での塗れ性と形状保持性とを向上させる等の効果により優れるものとなる。上記粘度調整剤の含有量のより好ましい下限は1.0重量部、より好ましい上限は10重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、導電性粒子を含有することが好ましい。上記導電性粒子を含有することにより、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、導電ペースト等に好適に用いることができる。
上記導電性微粒子としては、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物100重量部中における上記導電性微粒子の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は20重量部である。上記導電性微粒子の含有量がこの範囲であることにより、塗布性等の悪化を抑制しつつ、導電性の向上等の効果をより発揮することができる。上記導電性粒子の含有量のより好ましい下限は1.0重量部、より好ましい上限は15.0重量部である。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、更に、架橋剤、有機溶剤、可塑剤、分散剤等を含んでいてもよい。
上記架橋剤としては、例えば、ハロヒドリン化合物、ハロゲン化合物、イソシアネート化合物、ビスアクリルアミド化合物、尿素化合物、グアニジン化合物、ジカルボン酸化合物、不飽和カルボン酸化合物、不飽和カルボン酸エステル化合物、アルデヒド化合物等が挙げられる。
上記ハロヒドリン化合物としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
上記ハロゲン化合物としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,3-ジクロロプロパン等が挙げられる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ビスアクリルアミド化合物としては、例えば、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、N,N’-エチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
上記尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
上記グアニジン化合物としては、例えば、グアニジン、ジグアニド等が挙げられる。
上記ジカルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸エステル化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記アルデヒド化合物としては、例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジピンアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。また、これらの架橋剤は、必要であれば、水やアルコールなどの有機溶媒に溶かして使用することもできる。
上記有機溶剤としては、例えば、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素類、エステル類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、ブチルセルソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオールアセテート、ジヒドロテルピネオールアセテート等が挙げられる。
上記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
上記エステル類としては、例えば、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メチル、ブタン酸エチル、ブタン酸ブチル、ペンタン酸メチル、ペンタン酸エチル、ペンタン酸ブチル、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸ブチル、酢酸2-エチルヘキシル、酪酸2-エチルヘキシル等が挙げられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は上記有機溶剤を含有しないことが好ましいが、上記有機溶剤を含有する場合、上記有機溶剤の含有量の好ましい上限は10.0重量%である。上記有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であることにより、硬化阻害を起こし難くすることができる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物を製造する方法としては、例えば、混合機を用いて、ポリビニルアセタール樹脂と、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、重合性硬化剤と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等とを混合する方法等が挙げられる。
上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、可動部品の金属部の固定に用いられてもよいし、可動部品の非金属部の固定に用いられてもよい。
上記金属部を構成する金属としては、例えば、銅、ニッケル等が挙げられる。
上記非金属部を構成する非金属としては、例えば、ポリアミド、LCP(液晶ポリマー)、セラミックス等が挙げられる。
また、本発明の可動部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する光学部品、及び、本発明の可動部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する電子部品もまた、それぞれ本発明の1つである。
更に、本発明の光学部品又は本発明の電子部品を有する電子モジュールもまた、本発明の1つである。
本発明によれば、金属と非金属との両方に対する接着性に優れ、低温で硬化させることができ、かつ、可動部品の位置ずれを防止することができる可動部品固定用接着剤組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該可動部品固定用接着剤組成物を用いてなる光学部品、電子部品、及び、電子モジュールを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(参考例1~19、22、実施例20、21、23~30、比較例1~15)
表1~5に記載された配合比に従い、各材料を、混合機にて混合して参考例1~19、22、実施例20、21、23~30、比較例1~15の可動部品固定用接着剤組成物を得た。混合機としては、ARE-310(シンキー社製)を用いた。
得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、メタルハライドランプを用いて100mW/cmの紫外線(波長365nm)を30秒照射した後、80℃で1時間加熱することにより硬化物を得た。
得られた硬化物について、動的粘弾性測定装置を用いて、試験片幅5.0mm、厚み0.35mm、掴み幅25mm、昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で25℃における貯蔵弾性率を測定した。結果を表1~5に示した。
Figure 0007431720000007
Figure 0007431720000008
Figure 0007431720000009
Figure 0007431720000010
Figure 0007431720000011
<評価>
参考例、実施例及び比較例で得られた可動部品固定用接着剤組成物について以下の評価を行った。結果を表6~10に示した。
(保存安定性)
参考例、実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、製造直後の初期粘度と、25℃で48時間保管したときの粘度とを測定し、(25℃、48時間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率として導出した。
粘度変化率が1.1以下であったものを「◎」、1.1を超え1.2以下であったものを「○」、1.2を超え1.5以下であったものを「△」、1.5を超えたものを「×」として保存安定性を評価した。
なお、シール剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV-III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
(反応性)
参考例、実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、メタルハライドランプを用いて100mW/cmの紫外線(波長365nm)を30秒照射した後、80℃で1時間加熱することにより硬化物を得た。
硬化前の可動部品固定用接着剤組成物及び得られた硬化物について、赤外分光装置を用い、エポキシ基由来ピーク及び(メタ)アクリロイル基由来ピークの合計ピーク面積を測定し、硬化前後での該合計ピーク面積の変化量(減少率)を導出した。赤外分光装置としては、FTS3000(BIORAD社製)を用いた。
合計ピーク面積の減少率が80%以上であった場合を「○」、80%未満であった場合を「×」として反応性を評価した。
(接着性)
表6~10に記載した各基材(長さ100mm、幅25mm、厚さ2.0mm)に参考例、実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物を塗布し、シリコンウェハー基板(長さ2mm、幅2mm、厚さ0.7mm)を重ねた。次いで、100℃で1時間又は80℃で1時間加熱することにより可動部品固定用接着剤組成物を硬化させ、試験片を得た。得られた試験片について、ダイシェアテスターを用いて、300μm/sの速度で25℃におけるダイシェア強度を測定した。ダイシェアテスターとしては、ボンドテスターDAGE4000(NORDSON DAGE社製)を用いた。
ダイシェア強度が45N以上であった場合を「◎」、40N以上45N未満であった場合を「○」、20N以上40N未満であった場合を「△」、20N未満であった場合を「×」として接着性を評価した。また、ダイシェア強度の測定ができなかったものについては「-」とした。
Figure 0007431720000012
Figure 0007431720000013
Figure 0007431720000014
Figure 0007431720000015
Figure 0007431720000016
本発明によれば、金属と非金属との両方に対する接着性に優れ、低温で硬化させることができ、かつ、可動部品の位置ずれを防止することができる可動部品固定用接着剤組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該可動部品固定用接着剤組成物を用いてなる光学部品、電子部品、及び、電子モジュールを提供することができる。

Claims (10)

  1. ポリビニルアセタール樹脂と、エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、重合性硬化剤とを含有し、
    前記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有し、
    硬化物の25℃における貯蔵弾性率が1.0GPa以上3.0GPa未満である
    ことを特徴とする可動部品固定用接着剤組成物。
  2. 前記ポリビニルアセタール樹脂の数平均分子量が5000以上20万以下である請求項1記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  3. 前記エポキシ基及び/又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、ビスフェノール骨格を有する請求項1又は2記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  4. 前記重合性硬化剤は、イミダゾール系硬化剤及び/又は3級アミン系重合触媒を含む請求項1、2又は3記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  5. 導電性粒子を含有する請求項1、2、3又は4記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  6. 可動部品の金属部の固定に用いられる請求項1、2、3、4又は5記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  7. 可動部品の非金属部の固定に用いられる請求項1、2、3、4、5又は6記載の可動部品固定用接着剤組成物。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の可動部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する光学部品。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の可動部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する電子部品。
  10. 請求項8記載の光学部品又は請求項9記載の電子部品を有する電子モジュール。
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