JP7431371B1 - 無線通信機及び無線通信ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
Description
自動チャネル選択モードが設定されると、送信側の無線通信機では、受信復調部でキャリアセンスを実行して送信不可であった場合に、チャネル番号等に従ってチャネルを1つ移動させてキャリアセンスを実行するという手順を送信可になるまで繰り返して、送信可となったチャネルで送信モードとなり、一方、受信側の無線通信機は、受信復調部で常時全チャネルの走査を実行し、グループコードが一致した信号を受信した時点で走査を停止させて音声再生回路を開き、受信が終了すれば走査を再開させる。
なお、送信側の無線通信機では、全チャネルの走査が開始された後も、PTTスイッチが押されると、キャリアセンスによる送信不可が発生しない限りは、前回と同一のチャネルで送信を開始する。
この提案は、使用チャネルに混信が発生した場合のチャネル選択基準に係るものであり、ネットワークの運用中に混信が生じたときに、ネットワーク全体の使用チャネルを如何にして変更するかの具体的手順については触れていない。
また、時間軸上でみた混信の発生状態はネットワーク自体のロケーションによって様々に異なり、空きチャネル頻度を求めるための遡及期間の設定の仕方によっては、その空きチャネル頻度の高さが必ずしも現在時点でのチャネル選択に適応したものとは言えない場合も発生する。
この提案は、上記自動チャネル選択機能を補足する技術であり、現在使用中で混信が発生しているチャネルにおいて、不要電波のレベルが交信可能なレベルにまで低下することが条件になっているが、一度混信が発生した後、必ずその条件が成立するとは限らず、混信状態が長時間継続した場合にはそのまま待機せざるを得ないことになるため、常に空きチャネルへの切換えが可能である保証はない。
この提案は、親局をアクセスポイントとするインフラストラクチャモードのネットワークに相当し、安定してより最適化された運用を可能にするが、親局と各子局で無線通信機のソフトウェアシステムが異なっており、親局と各子局の無線通信機は常にセットで運用されなければならない。
また、定期的に子局の送信動作が停止せしめられるため、通話の継続性が妨げられる可能性がある。
ところで、業務用無線通信機のネットワークでは、殆どの場合に複数の空きチャネルが見込めるが、空きチャネルについても当然にその空き状態にも質的な相違がある。
この無線通信機(A1)では、SN比に関連する事項である受信信号強度の大小や、空き状態の安定性に関連する事項である遡及する一定期間における空きチャネルとしての判定回数の大小において、質的優位性の順序付けを行っておく(データ作成手順)。すなわち、前者の場合は受信信号強度の昇順が、後者の場合は空きチャネルとしての判定回数の降順が質的優位性の順序となる。
データ作成手順による作成データはチャネル選択順位データという意義を有しており、前記全チャネル走査の度に記憶手段に逐次更新記録される(データ更新記録手順)。
送信モード以外の状態(受信・待受モードの状態)でのもう一つの重要な手順として、混信チャネルについての取り扱いがある。
混信チャネルは受信信号強度が一定以上の何等かの信号が含まれているチャネルであるが、グループネットワーク内の他の無線通信機からの使用チャネル変更に係る送信電波(後述)を受信している可能性があるため、その受信信号に当該グループのグループ識別コードとチャネル変更コマンドが含まれているか否かを分析・確認して(混信チャネル分析手順)、もし含まれていれば送受信部の変調送信部と第1の受信復調部をその混信チャネルに設定する(チャネル設定手順)。
一方、送受信部の送信モードへの移行に際しては、現状設定チャネルで混信がないのであれば、そのままチャネルを維持すればよいが、現状設定チャネルでのキャリアセンスで混信が確認されると、受信・待受モードで記憶手段に更新記録されてきたチャネル選択順位データを利用する(送信制御手順)。
すなわち、チャネル選択順位データの最上位チャネルでキャリアセンスを行って混信が無ければ同チャネルを送受信チャネルとして設定するが、混信が有った場合には次の順位のチャネルで同様に試行して、所定順位のチャネルに至るまでで最先で混信の無かったチャネルを送受信チャネルとして設定する(送信制御手順)。
送受信部を受信・待受モードから送信モードに切り替えた場合、現状設定チャネルでのキャリアセンスの時間を見込んでも、混信した場合のキャリアセンスは僅か数秒前の全チャネル走査で得られたチャネル選択順位データに基づくものであるため、殆どの場合では最上位チャネルで混信無しの結果が得られるであろうが、様々な条件で空きチャネルは変遷するため、第2順位以下、所定順位まで選択可能としておくことが望ましい。
そして、選択されたチャネルが送受信部の送受信チャネルとして設定され、変調送信部からグループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドを送信することになるが(送信制御手順)、この送信電波はグループ内の他の無線通信機においてチャネル走査制御手順とデータ作成手順を実行する中で混信チャネルとして扱われるものであり、混信チャネル分析手順とチャネル設定手順により、前記グループ内の他の無線通信機における送受信部には前記選択チャネルが設定される。
すなわち、グループの全ての無線通信機の送受信部の設定チャネルが前記選択チャネルとなり、グループネットワークの使用チャネルが合理的に変更されることになる。
なお、この無線通信機(A1)の前記データ作成手順による空きチャネルのチャネル選択順位データの作成方法については、前記受信信号強度の昇順とするか、又は現在から遡及する一定時間における空きチャネルとしての判定回数の降順とするか、いずれか一つの方法を適用することになるが、いずれを適用するかを選択できるようにしておいてもよい。
前者の受信信号強度の昇順とする場合はSN比の高い空きチャネルを優先的に選択させる傾向があり、後者の空きチャネルとしての判定回数の降順とする場合は空きチャネルとしての継続時間が安定している空きチャネルを優先的に選択させる傾向があることから、ネットワークのノイズ環境等を考慮して選択すればよい。
現状設定チャネルで混信している場合、実際にはそれが一時的なものであることが少なくなく、直ちに且つ自動的に送信制御手順が実行されるようにするよりも、一旦時間を設けて対応した方が運用面で上手くゆくことがある。
その場合、キャリアセンスから第1の所定操作キーがオン操作されるまでの時間を制限することになるが、操作されるまでの時間、また操作されない場合には前記制限時間まで現状設定チャネルでのキャリアセンスを繰り返し実行させるようにしてもよい。
これは、前記のように送受信部の送信モードへの移行に際して送信制御手順を実行するだけでなく、受信モードや待受モードにおいてグループネットワークの現状設定チャネルに明らかな混信状態がある場合に、現状設定チャネルでのキャリアセンスを行わずに直接チャネル変更を行えるようにするものである。
なお、以下においては「何れかの構成端末が、“前記記憶手段のチャネル選択順位データの最上位チャネルから・・・(中略)・・・、前記構成端末以外の各構成端末が、・・・(中略)・・・前記混信状態と判定されたチャネルに変更設定する”手順」(ただし、クオーテーションマーク間は前文を部分引用)を「ネットワークチャネル変更手順」という。
前記無線通信ネットワークシステム(B1)のように送信モードで現状使用チャネルに混信が有ることが確認された条件だけで自動的に前記ネットワークチャネル変更手順が実行されるのではなく、一旦端末ユーザの状況判断を介在させて、所定操作キーにより前記ネットワークチャネル変更手順を実行させる。
送信モードにある端末だけでなく、現状設定チャネルで明らかな混信が認められる場合等に、必要に応じてネットワークの各構成端末の送受信チャネルを変更させることを可能にする。
先ず、図1は本発明の実施形態に係る業務用無線通信機(特定小電力無線局相当)のブロック図であり、この無線通信機は図9から図19のネットワークの簡略構成図においてはグループネットワークの構成端末となる。
受信復調部RX1は設定された受信チャネルに対応する受信信号だけを取り込み、その受信信号に係る変調波信号を復調して増幅器12へ出力し、増幅器12で増幅された復調信号がスピーカ(又はイヤホン)13で音声再生される。また、送信に際してはキャリアセンスを行うために、受信復調部RX1での復調信号はシステム制御部10へも出力されている。
受信復調部RX2も設定された受信チャネルに対応する受信信号だけを取り込んで復調することは受信復調部RX1と同様であるが、この受信復調部RX2はチャネル走査用に設けられたものであり、その復調後の信号は音声再生系へは出力されず、システム制御部10へ出力されて分析される。
この送信に係る送信チャネルの設定制御もシステム制御部10によって行われる。
なお、この実施形態に係る無線通信機では前記表に掲載されている全てのチャネルが使用可能な条件で説明しているが、必ずしも全てのチャネルを使用する必要はなく、いくつかのチャネルに限定して使用する設定であってもよい。
この実施形態では、通信フレームフォーマットのデータペイロードには自機IDや送信CH情報がセットされていると共に、グループ識別コードとCH変更コマンド等が適応的にセットされるようになっている。
図4はグループ通信モードの全体的制御手順を示し、先ず操作部18からグループ識別コードを入力してグループ通信モードを設定する(S0)。
以降、グループ通信モードが設定されていると、受信モード又は待受モード(以下、「受信・待受モード」)という)の状態(S2-N,S12-N)ではステップS3~S11の手順を実行し、一方、操作部18のPTTボタンで送信モードが設定されると、ステップS20(送信手順)へ移行して、具体的には図5又は図6に示される手順(ステップ21~S40)を実行することになる。
また、付加するかどうかは選択的ではあるが、受信・待受モードの状態で操作部18に設けたCHシフトキーをオン操作すると(S12)、ステップS50(ネットワークチャネル変更手順)へ移行して、図7に示される手順(ステップS51~S58)を実行する。
この受信・待受モードでは、変調送信部TX1がオフ状態、受信復調部RX1,RX2がオン状態とされ、受信復調部RX1は既設定のチャネルのままであるが、受信復調部RX2の受信チャネルについては図2のIDXが1~20のチャネルを順次繰り返して走査するように制御される。
そして、IDX=nのチャネルについてRSSIが所定閾値より小さく、混信が無いと判断された場合には、そのチャネル番号とRSSIのレベル値をメモリ20にセーブする(S5,S6)。
そして、受信・待受モードにおいてはIDXが1~20のチャネルに対する前記走査が繰り返し実行されており(S1~S9→S1)、メモリ20には前回の走査で得られているチャネル選択順位データがセーブされているが、その前回のデータは今回のデータで書き替えられ(S9)、常に最新のチャネル選択順位データがメモリ20に記録されていることになる。
なお、20チャネル分の走査に要する時間は1チャネル当たりに約100msec程度を要するので約2sec程度となるが、使用チャネルを限定した場合には当然にその時間は短縮される。
そこで、混信があると判断した場合には、その混信に係る復調信号を分析し、通信フレームフォーマット(図3)を確認してそのデータペイロードで当該グループネットワークのグループ識別コードとCH変更コマンドが検出された場合には、送受信部である変調送信部TX1と受信復調部RX1を当該混信があると判断したチャネルに設定する(S5→S10,S11)。
なお、グループ識別コードとCH変更コマンドが検出されなかった場合は、前記チャネル走査とチャネル選択順位データの作成・更新を継続して実行する(S10→S6,S7,S8→S2~S5)。
PTTボタンをオン操作して、現状設定チャネル、すなわち図4のグループ通信モードの設定段階(ステップS0)における初期設定チャネル又はステップS11での設定チャネルでキャリアセンスを実行することになるが、それらのチャネルで混信があるかどうかによって実行手順が分かれる(S21,S22)。
その場合、受信・待受モードから送信モードへ移行したが、メモリ20のチャネル選択順位データは受信・待受モードにおいて短時間のサイクル(本実施形態では約2sec程度)で更新されているのであるから、通常はこのキャリアセンスで殆どが混信無しの結果になるが、電波の状態が頻繁に変化する環境下では混信有りとなる場合もあり得る。
この実施形態では、前記チャネル選択順位データにおいて最上位のチャネルのキャリアセンスで混信有りとなった場合は、第2順位にあるチャネルで、更にそれでも混信となった場合には第3順位にあるチャネルまでキャリアセンスを実行できるようにし(S30~S34)、ほぼ確実に空きチャネルが適用できる条件を整えている。
その結果、図4のステップS5→ステップS10,S11で説明したように、この無線通信機と同機能を備えているグループ内の他の無線通信機においては、受信・待受モードにおける受信復調部RX2によるチャネル走査過程で混信のあるチャネルの受信信号であって、且つグループ識別コードとCH変更コマンドが検出されることになり、それに基づいて自機の送受信部である変調送信部TX1と受信復調部RX1にそれらのコードとコマンドを検出したチャネルと同一のチャネルを設定する(S37)。
なお、前記送信条件が整うまでには若干の時間が見込まれるため、送信(通話)の開始タイミングを指示通知するための手段(電子音やインジケータ点灯)を設けてもよい。
これは、混信状態が一時的である場合もあり、自動的に手順を進行させるよりも、混信状態の様子を一定時間みた上でチャネルを変更させた方がよい場合があることを考慮したものである。
前記送信モードでは、同モードを設定した際に、一旦既設定のチャネルでキャリアセンスを実行し(図5及び図6のS21,S22)、混信が有った場合にネットワークチャネル変更手順を実行するようになっている(図5及び図6のS22→S30~S37)。
ところで、受信・待受モードで明らかにグループ以外の通話音が聞こえているような現状設定チャネルの混信状態においても、次に送信モードになって通話を行おうとする無線通信機は、当然に混信結果となるにも拘わらず現状設定チャネルでキャリアセンスを行った後にチャネル選択順位データの最上位チャネルからキャリアセンスを行ってチャネル変更を行うことになる。
したがって、そのように受信・待受モードにおいてグループネットワークの各無線通信機で混信状態が明らかになっているような場合には、むしろ受信・待受モードで先んじて空きチャネルへ変更させておいた方がよい場合もある。
図7のネットワークチャネル変更手順(S51~S58)は送信モードにおける図5及び図6のステップS30~S37とほぼ同様であるため、その具体的な説明は省略する。
相違している点としては、送信モード(図5及び図6)での最終手順がチャネル変更の如何によらず同モードを解除して受信・待受モードに戻るのに対して(S35/S40/S28→図4のS1)、この受信・待受モードでのネットワークチャネル変更手順ではそのままモードを維持して終了する点にあるに過ぎない(S56又は58→図4のS1)。
尤も、区別した方が分かり易いのであれば、それぞれを別の操作キーに割り当てるか、同一操作キーの長押しと短押しで判別させるようにすればよい。
また、前記実施形態では、受信復調部RX2のチャネル走査による各チャネルでの復調信号のRSSIのレベル値と閾値とを比較して空きチャネルか否かを判定し、空きチャネルについては更にRSSIのレベル値を昇順に順位付けしてチャネル選択順位データを作成しているが、その順位付けの方法については、過去一定期間での空きチャネルとしての判定回数の降順で行ったものであってもよい。
これを模式的に表にまとめると図8のようになり、「*」部分には各チャネルについての混信無し(空きチャネル)の結果である“1”と混信有り(非空きチャネル)の結果である“0”が入り、各チャネルの空き回数Nが求められて、その降順に並べてチャネル選択順位としている。
なお、2700回分はチャネル走査1回の所要時間を2secとして約1.5時間に相当する。
なお、上記の2つのチャネル選択順位データの作成方法を単一の無線通信機にソフトウエアとして搭載させ、グループネットワークが運用される場所の電波環境などに対応させて、操作部18のキー操作で選択できるようにしてもよい。
上記では、主に無線通信機自体の観点から、単信方式で無線通信を行うグループネットワークの構成端末として、ネットワークでの現状設定チャネルに混信が生じた場合に、自機及びネットワークに属する他の無線通信機の送受信チャネルを他の空きチャネルへ移行させる手順について説明したが、以下では、ネットワークシステムの観点からみた各端末の通信状態の変遷について図9から図19を用いて説明する。
また、各端末51~55の下側には、受信・待受モードにおいて受信復調部RX2のチャネル走査に基づいて作成されたチャネル選択順位データが順位表として付記されている。
ここに、各端末51~55で作成・更新されているチャネル選択順位データは必ずしも同一ではなく、それぞれのロケーションの相違により微妙に異なったチャネル選択順位になっている。
なお、端末51は、変調送信部TX1-CH21が送信状態になったことで、受信復調部RX1-CH21と受信復調部RX2-SCANはOFF状態とされ、端末52~55の受信復調部RX2-SCANは継続して全チャネル走査を実行してチャネル選択順位データの作成・更新を行っている。
その場合、端末55はCH21でのキャリアセンスで混信が無いため、変調送信部TX1-CH21から音声信号による変調波の電波を送信する一方、端末51~54は受信モードとなり受信復調部RX1-CH21において前記電波を受信・復調して音声再生している。
なお、端末55は、変調送信部TX1-CH21が送信状態になったことで、受信復調部RX1-CH21と受信復調部RX2-SCANはOFF状態とされ、また、端末51~54の受信復調部RX2-SCANは全チャネル走査を実行してチャネル選択順位データの作成・更新を行っている。
そして、各端末51~55では、送信モード以外の期間、すなわち待受モード又は受信モードにおいて、常に受信復調部RX2-SCANに全チャネル走査を繰り返し実行させてチャネル選択順位データの作成・更新を行っており、各端末51~55はそれぞれのロケーションにおける最新の空きチャネルの選択順位情報をセーブしている。
端末53は送信モードでの受信復調部RX1-CH21によるキャリアセンスに際しては変調送信部TX1-CH21と受信復調部RX2-SCANをオフ状態とし、他の端末51,52,54,55は待受状態であり変調送信部TX1-CH21をオフ状態としているが、受信復調部RX1-CH21と受信復調部RX2-SCANはオン状態にあり、受信復調部RX2-SCANによる全チャネル走査は継続されている。
したがって、端末53の変調送信部TX1-CH28と受信復調部RX2-SCANのオフ状態は継続され、他の端末51,52,54,55は現状設定チャネルCH21のままで待受状態にあり、変調送信部TX1-CH21をオフ状態としているが、受信復調部RX1-CH21と受信復調部RX2-SCANはオン状態にあって、受信復調部RX2-SCANによる全チャネル走査は継続されている。
この場合、端末53は変調送信部TX1-CH28をオン状態とするため受信復調部RX1-CH28と受信復調部RX2-SCANはオフ状態としており、一方、他の端末51,52,54,55は現状設定チャネルCH21の設定状態のまま待受状態にあり、変調送信部TX1-CH21をオフ状態としているが、受信復調部RX1-CH21と受信復調部RX2-SCANはオン状態にあって、受信復調部RX2-SCANによる全チャネル走査を継続させているため、その過程におけるCH28の走査中に端末53が送信したグループ識別コードとCH変更コマンドを受信・検出することができる。
この場合、端末53は送信モードで変調送信部TX1-CH28がオン状態、受信復調部RX1-CH28と受信復調部RX2-SCANがオフ状態であり、一方、端末51,52,54,55は待受モードで変調送信部TX1-CH28がオフ状態、受信復調部RX1-CH28と受信復調部RX2-SCANがオン状態であることから、端末53からそのまま引き続いて音声メッセージを送信でき、端末51,52,54,55はそれを受信することで受信モードとなって音声再生を行う。
なお、端末51,52,54,55は受信・待受モードであるから受信復調部RX2-SCANでのチャネル走査とチャネル選択順位データの作成・更新を継続的に実行している。
図9の状態に対して、各端末51~55の変調送信部TX1と受信復調部RX1の設定チャネルがCH28に変更されただけで、受信復調部RX2-SCANが全チャネル走査を実行してチャネル選択順位データの作成・更新を行っていることも変わりない。
端末53の送受信部に対するチャネル設定がCH28とCH30とで異なるだけで、図13は図17に、図14は図18に、図15は図19に対応している。
一方、図9から図19までのネットワークの簡略構成図において、受信・待受モードにある端末(送信モード以外の端末)では常に受信復調部RX1が現状設定チャネルの受信信号を取り込んで復調して音声再生を行っているため、その端末ユーザは自機が属するグループネットワークでの通話音声以外の他の無線通信機間の通話や近隣の電波発生源からのノイズ等の再生音から現状設定チャネルの混信度合いをリアルタイムに確認できる。
この場合、図9における端末53のチャネル選択順位データでの順位1~3のチャネルはCH28,CH30,CH32の順になっており、順位1のCH28がキャリアセンスで空きチャネルであることが確認されれば、端末53の送受信部のチャネルがCH28に設定される。
ネットワークチャネル変更手順のステップS57では自機のチャネルを変更設定すると共に、その変更設定されたチャネルCH28でキャリアセンスを実行後、グループコードとCH変更コマンドを送信する。
そして、その状態はネットワークの簡略構成図における図13及び図14に相当する。
その結果、グループネットワークの全端末51~55の送受信チャネルがCH28に変更されたことになり、端末53が待受モードへ戻ると、前記ネットワークの簡略構成図における図16に示されるような全端末51~55の待受モード状態となる。
Claims (6)
- 変調送信部と第1の受信復調部からなる送受信部と共に、チャネル走査用の第2の受信復調部を備え、同一構成の他の無線通信機とグループネットワークを構成して単信方式による無線通信を行う無線通信機であって、
前記送受信部が受信・待受モードの状態においては、
前記第2の受信復調部により前記グループネットワークで使用可能な全チャネルを繰り返し走査させるチャネル走査制御手順と、
前記第2の受信復調部が全チャネルを一回走査する度に、各チャネルで得られる受信信号強度に基づいて空きチャネルか否かを判定し、空きチャネルについて前記受信信号強度の昇順に、又は現在から遡及する一定期間における空きチャネルとしての判定回数の降順に順位付けしたチャネル選択順位データを作成するデータ作成手順と、
前記データ作成手順でチャネル選択順位データが作成される度に、記憶手段に対して新たに作成されたチャネル選択順位データを更新記録するデータ更新記録手順と、
前記第2の受信復調部による全チャネルの走査過程で混信状態と判定されたチャネルにおける前記第2の受信復調部の受信信号に前記グループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドが含まれているか否かを確認する混信チャネル分析手順と、
前記混信チャネル分析手順において混信チャネルでの受信信号にグループ識別コードとチャネル変更コマンドが含まれていた場合に、前記送受信部の変調送信部と第1の受信復調部をその混信チャネルに設定するチャネル設定手順とを実行し、
前記送受信部の送信モードへの移行に際しては、
前記送受信部の第1の受信復調部による現状設定チャネルでのキャリアセンスで混信が無い場合には、その現状設定チャネルをそのまま送受信チャネルとした送信モードへ移行させ、前記キャリアセンスで混信がある場合には、前記記憶手段のチャネル選択順位データの最上位チャネルから所定順位のチャネルまで順次キャリアセンスを行う中で最先に検出された混信の無いチャネルを送受信チャネルとして設定し、前記変調送信部から前記グループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドを送信した後、通話信号の送信へ移行させる送信制御手順を実行する
ことを特徴とする無線通信機。 - 前記送信制御手順において、現状設定チャネルでのキャリアセンスで混信が有る場合には、それ以降の手順を所定操作キーのオン操作信号を待って実行させることとした請求項1に記載の無線通信機。
- 前記送受信部が受信モード又は待受モードの状態において前記所定操作キー又は別の所定操作キーのオン操作信号があった場合に、前記記憶手段のチャネル選択順位データの最上位チャネルから所定順位のチャネルまで順次キャリアセンスを行う中で最先に検出された混信の無いチャネルを送受信チャネルとして設定し、前記変調送信部から前記グループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドを送信する手順を実行することとした請求項1又は2に記載の無線通信機。
- 前記請求項1に記載の無線通信機をグループ無線通信のネットワークの各構成端末とした無線通信ネットワークシステムであって、
何れかの構成端末が、
送信モードへ移行して、キャリアセンスにより現状使用チャネルに混信がある場合に、前記記憶手段のチャネル選択順位データの最上位チャネルから所定順位のチャネルまで順次キャリアセンスを行う中で最先に検出された混信の無いチャネルを送受信チャネルとして設定すると共に、前記グループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドを送信する一方、
前記構成端末以外の各構成端末が、
受信・待受モードの状態にあって前記グループネットワークで使用可能な全チャネルを繰り返し走査している過程において、混信状態と判定されたチャネルから前記グループネットワークのグループ識別コードとチャネル変更コマンドを受信・検出した場合に、送受信チャネルを前記混信状態と判定されたチャネルに変更設定する
ことを特徴とする無線通信ネットワークシステム。 - 前記請求項2に記載の無線通信機をグループ無線通信のネットワークの各構成端末とした無線通信ネットワークシステムであって、
何れかの構成端末が、送信モードへ移行して、キャリアセンスにより現状使用チャネルに混信があり、且つ所定操作キーのオン操作信号があった場合に、
前記何れかの構成端末とそれ以外の各構成端末が前記請求項4に記載の手順と同一の手順を実行することとした無線通信ネットワークシステム。 - 前記請求項3に記載の無線通信機をグループ無線通信のネットワークの各構成端末とした無線通信ネットワークシステムであって、
何れかの構成端末が、送信モードへ移行して、キャリアセンスにより現状使用チャネルに混信があった場合若しくは前記混信があった場合で且つ所定操作キーのオン操作信号があった場合又は受信モード又は待受モードの状態で前記所定操作キー又は別の所定操作キーのオン操作信号があった場合に、
前記何れかの構成端末とそれ以外の各構成端末が前記請求項4に記載の手順と同一の手順を実行することとした無線通信ネットワークシステム。
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- 2023-04-28 JP JP2023074015A patent/JP7431371B1/ja active Active
Patent Citations (2)
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WO2010067773A1 (ja) | 2008-12-08 | 2010-06-17 | 株式会社トヨタIt開発センター | コグニティブ無線システムにおける利用周波数帯調整方法および無線通信装置 |
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