JP7431146B2 - 毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 - Google Patents
毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7431146B2 JP7431146B2 JP2020195295A JP2020195295A JP7431146B2 JP 7431146 B2 JP7431146 B2 JP 7431146B2 JP 2020195295 A JP2020195295 A JP 2020195295A JP 2020195295 A JP2020195295 A JP 2020195295A JP 7431146 B2 JP7431146 B2 JP 7431146B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hair
- sheet member
- tube
- cuts
- hair fastener
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 19
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 18
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 35
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 35
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 claims description 14
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 claims description 14
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims description 3
- 238000005553 drilling Methods 0.000 claims description 2
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 30
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 20
- 229920000915 polyvinyl chloride Polymers 0.000 description 18
- 239000004800 polyvinyl chloride Substances 0.000 description 18
- 239000012790 adhesive layer Substances 0.000 description 9
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 239000000463 material Substances 0.000 description 7
- 210000003128 head Anatomy 0.000 description 5
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 3
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000001066 destructive effect Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 3
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 3
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000001154 acute effect Effects 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 2
- 238000009658 destructive testing Methods 0.000 description 2
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 description 2
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 2
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 2
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 2
- 238000009864 tensile test Methods 0.000 description 2
- 229910000570 Cupronickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- YOCUPQPZWBBYIX-UHFFFAOYSA-N copper nickel Chemical compound [Ni].[Cu] YOCUPQPZWBBYIX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000806 elastomer Substances 0.000 description 1
- 239000004615 ingredient Substances 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 210000004761 scalp Anatomy 0.000 description 1
- 238000009958 sewing Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Hair Curling (AREA)
Description
この場合、管体及びシート部材以外に、紐のような両者を繋げる固定専用部材が必要となる。更に、紐を用いて小さな管体をシート部材に取り付ける作業は、非常に煩雑で多くの作業時間を要するため、製造コストが上昇する。
弾性を有するシート部材と、
前記シート部材に取り付けられた圧潰可能な管体と、
前記管体の内面に形成された滑り止め層と、を備え、
前記シート部材の外縁から離間した領域に、前記管体の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、前記シート部材の両面を貫通した2本の第1の切り込みが形成されており、
外面、内面及び両端面で囲まれた前記管体の外殻部が2本の前記第1の切り込みに挿通され、前記シート部材の2本の前記第1の切り込みの間の切込間領域が前記管体の中に位置しており、
前記滑り止め層が前記管体の内面に装着されたPVCチューブから形成されている。
上記の毛髪用止着具が両面テープにより取り付けられている。
上記の毛髪用止着具が両面テープにより取り付けられている。
上記の毛髪用止着具の前記管体の中に被装着者の自毛を挿入し、該自毛が挿入された状態で、前記管体を潰して塑性変形させて前記毛髪用止着具を該自毛に固定する。
圧潰可能な管体と、弾性を有するシート部材とを準備する第1の工程と、
前記シート部材の外縁から離間した領域において、前記管体の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、前記シート部材の両面を貫通する2本の第1の切り込みを設けて、2本の前記第1の切り込みの間の切込間領域を形成し、
2本の前記第1の切り込みの対向する一方の端部から、それぞれ離間する方向に延びて前記シート部材の外縁まで達する、前記シート部材の両面を貫通する第2の切り込みを設けて、前記第1の切り込み及び前記第2の切り込みで分離され、前記切込間領域で繋がった2つの端部領域を形成し、
2つの前記端部領域のうちの少なくとも一方の領域に所定の間隔をあけて2つの貫通穴を開ける第2の工程と、
針金状の治具を1つの前記端部領域に設けられた前記2つの貫通穴に通すとともに、前記治具を前記管体の中に挿入する第3の工程と、
前記管体及び前記シート部材を前記治具に沿って相対的に動かしながら、前記貫通穴に前記治具が差し込まれた前記端部領域が前記管体の中を通過するようにして、前記切込間領域が前記管体の中に位置する状態を形成する第4の工程と、
を含む。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態や実施例に分けて示す場合があるが、異なる実施形態や実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。
はじめに、図1を参照しながら、本発明に係る毛髪用止着具で用いる管体の一例の説明を行う。図1は、管体を示す斜視図であって、(a)は、一体的に形成された金属管を備えた場合を示し、(b)は、金属製の板状部材を湾曲させて形成された略O形または略C形の断面形状を有する場合を示す。
図1の(a)に示す管体10は、一体的に形成された金属管12と、金属管12の内面に設けられた滑り止め層14を有する。
ただし、管体10の材質として金属に限られるものではなく、圧潰可能なものであれば、樹脂をはじめとするその他の任意の材料を採用することができる。管体10の肉厚として0.2~0.3mm程度を例示することができ、管体10の内径DPとして2~5mm程度を例示することができ、管体10の全長LPとして2~5mm程度を例示することができる。図面では、円形の断面を有する場合を示すが、楕円形、角が丸まった多角形等の断面を有する場合もあり得る。
ただし、滑り止め層14としてPVC(ポリ塩化ビニル)を用いる場合に限られず、ウレタン、ゴム、エラストマ、その他の弾性を有する樹脂材料等を用いることもできる。また、金属管12の内面に滑り止め材料からなるチューブを挿入する場合だけでなく、コーティング等により、金属管12の内面に滑り止め層14を設けることもできる。
次に、図2A、図2B及び図5を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る毛髪用止着具の説明を行う。図2Aは、本発明の第1の実施形態に係る毛髪用止着具に用いるシート部材を示す斜視図である。図2Bは、本発明の第1の実施形態に係る毛髪用止着具を示す斜視図である。図5は、図2Bの断面E-Eを示す断面図である。
第1の切り込み22A、22Bは、距離Aだけ互いに離間して並んで形成されている。この距離Aについては、追って詳細に説明する。第1の切り込み22A、22Bは、略平行に配置されているのが好ましいが、若干斜めに配置されている場合もあり得る。これにより、シート部材20は、2本の第1の切り込み22A、22Bの間に切込間領域Q1を有する。
これにより、図2B、図5に示すように、外面10a、内面10b及び両端面10cで囲まれた管体10の外殻部が2本の第1の切り込み22A、22Bに挿通され、シート部材20の2本の第1の切り込み22A、22Bの間の切込間領域Q1が管体10の中に位置する状態が形成される。この場合、2本の第1の切り込み22A、22Bの外側を囲むシート部材20により、管体10の位置が拘束される。
次に、図3A、図3B、図4及び図5を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る毛髪用止着具の説明を行う。図3Aは、本発明の第2の実施形態に係る毛髪用止着具に用いるシート部材を示す斜視図である。図3Bは、本発明の第2の実施形態に係る毛髪用止着具を示す斜視図である。図4は、2本の第1の切り込みの間の切込間領域、第1の切り込み及び第2の切り込みで互いに分離され、切込間領域で繋がった2つの端部領域を示すシート部材の平面図である。図5は、図3Bの断面E-Eを示す断面図である。
本実施形態では、更に、第1の切り込み22Aの一方の端部Sからシート部材20の外縁20aまで、第2の切り込み24Aが形成されている。同様に、第1の切り込み22Bの端部Sと対向する一方の端部S’からシート部材20の外縁20cまで、第2の切り込み24Bが形成されている。2本の第2の切り込み24A、24Bは、それぞれ離間する方向に延びている。第2の切り込み24A、24Bも、シート部材20の一方の面から他方の面まで貫通するように形成されている。
なお、本実施形態でも、切込間領域Q1を囲むシート部材20により、管体10の位置が拘束される。本実施形態では、図1の(a)に示すような一体的に形成された金属管を有する管体10を用いることもできるし、(b)に示すような略O形または略C形の断面形状を有する管体10を用いることもできる。
次に、図6及び図7を参照しながら、本発明の第3の実施形態に係る毛髪用止着具の説明を行う。図6は、管体が平坦部を有し、更に両面テープが貼り付けられた本発明の第3の実施形態に係る毛髪用止着具を示す斜視図である。図7は、図6の断面F-Fを示す断面図である。
両面テープ30は、本体部32と、本体部32の一方の面に設けられた一方の粘着層34A及び、本体部32の他方の面に設けられた他方の粘着層34Bと、粘着層34A、34Bを覆うカバーシート36で構成される。図7では、一方の粘着層34Aを覆うカバーシート36が取り外されて、一方の粘着層34Aの粘着面が、シート部材20の平坦部16側の面20A及び平坦部16の面に接触した状態を示す。
本実施形態に係る毛髪用止着具2において、他方の粘着層34Bを覆うカバーシート36を取り外して、他方の粘着層34Bの粘着面により、毛髪用止着具2を容易に確実にヘアエクステンションやかつらベースに取り付けることができる。
次に、図8を参照しながら、本発明に係る毛髪用止着具の製造方法の説明を行う。図8は、本発明に係る毛髪用止着具の製造方法の一例を模式的に示す図である。
(1) 第1の工程
まず、圧潰可能な管体10と、弾性を有するシート部材20とを準備する。
(2)第2の工程
次に、図8の(a)に示すように、シート部材20の外縁20a~20dから離間した領域において、管体10の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、シート部材20の両面を貫通する2本の第1の切り込み22A、22Bを設けて、2本の第1の切り込み22A、22Bの間の切込間領域Q1を形成し、
2本の第1の切り込み22A,22Bの対向する一方の端部S,S’から、それぞれ離間する方向に延びてシート部材20の外縁20a、20cまで達する、シート部材20の両面を貫通する第2の切り込み24A、24Bを設けて、第1の切り込み22A、22B及び第2の切り込み24A、24Bで分離され、切込間領域Q1で繋がった2つの端部領域Q2、Q3を形成し、
2つの端部領域Q2、Q2のうちの少なくとも一方の領域Q2に所定の間隔をあけて2つの貫通穴26を開ける(図8では、Q2に開けた場合を示す)。
なお、第1の切り込み22A、22B、第2の切り込み24A、24B、及び2つの貫通穴26は、任意の順番で形成することができる。
次に、図8の(b)に示すように、針金状の治具Tを2つの貫通穴26に通すとともに、治具Tを管体10の中に通す。
(4)第4の工程
そして、管体またはシート部材20を治具Tに沿って相対的に動かしながら、貫通穴26に治具Tが差し込まれた端部領域Q2が管体10の中を通過するようにして、シート部材20の2本の第1の切り込み22A、22Bの間の切込間領域Q1が管体10の中に位置する状態を形成する。
例えば、治具Tの折り返し部で管体10の位置を保持した状態で、シート部材20を治具Tに沿って押し込んで、端部領域Q2が管体10の中を通過するようにすることができる。また、逆に、治具Tの折り返し部でシート部材20の位置を固定して、管体10を治具Tに沿って動かして、端部領域Q2が管体10の中を通過するようにすることもできる。
(6)第5の工程
そして、シート部材20の平坦部16が配置された側の面20Aに、平坦部16も覆うように両面テープ30の一方の粘着面を貼り付ける。
これにより、図6、図7に示すような、第3の実施形態に係る毛髪用止着具を製造できる。これにより、従来に比べ、より容易にかつ低コストで毛髪用止着具2を製造することができる。
次に、図9を参照しながら、本発明に係る毛髪用止着具の自毛への装着方法の説明を行う。図9は、本発明に係る毛髪用止着具の自毛への装着方法の一例を模式的に示す図である。
ここでは、シート部材20に取り付けられた両面テープ30により、毛髪用止着具2がかつらベースに取り付けらており、このかつらベースを被装着者の頭部に載置し、被装着者の自毛に固定する場合を示す。
はじめに、図9の(a)に示すように、毛髪用止着具2の管体10の中に、被装着者の自毛を挿入する。次に、図9の(b)に示すように、自毛が挿入された状態で、プライヤー等を用いて、管体10を潰して塑性変形させる。これにより、管体10の内面に設けられた滑り止め層14の効果もあり、確実に毛髪用止着具2を自毛に固定することができる。これにより、かつらベースを確実に被装着者の頭部に固定できる。
次に、毛髪用止着具2を実際に試作して試験を行った実施例について説明する。
(実施例1)
はじめに、図10から図14を参照しながら、複数の毛髪用止着具2を試作して試験を行った実施例1の説明を行う。実施例1では、2本の第1の切り込み22A、22Bの間の最適な距離A、及び2本の第1の切り込み22A、22Bの最適な長さBを試験に基づき検討を行った。
図10は、実施例に用いたシート部材の寸法、第1の切り込みの間の距離A、及び第1の切り込みの長さを示すシート部材の平面図である。図11は、実施例に用いた管体の潰す前及び潰した後の外径、内径を示す毛髪用止着具の側面図である。図12は、実施例に用いた管体の長さを示す毛髪用止着具の平面図である。図13は、実施例1における試作したサンプルの試験の様子を示す写真である。図14は、実施例1の試験結果を示す表である。
以上のようにして行った実施例1の試験結果を、図14に示す。各サンプルを、第1の切込み22A、2Bの間の距離Aの順に横に並べ、第1の切込み22A、2Bの長さBの順に縦に並べて、各サンプルの試験結果をマトリックス状に示してある。判定として、「大変良い」、「良い」、「普通」、「悪い」の4つに区分けして判定した。
「シート部材20のそり」については、第1の切込み22A、22Bの間の距離Aが大きくなるとそりが生じやすい傾向が示された。また、シート部材20の長さBが長くなると、若干そりが生じやすい傾向も示された。
「破壊試験による破損個所」について、切込みの上部に生じるか、切込みの下部に生じるかについて、顕著な傾向は示されなかった。
「引張強度」については、第1の切込み22A、22Bの間の距離Aが短いと、引張強度に問題が生じることが判明した。また、シート部材20の長さBが長くなると、引張強度がやや低下する傾向が示された。
なお、「シート部材20のそり」を考慮すると、第1の切込み22A、22Bの間の距離Aは、3.5mmより小さく、3mmより大きい値、例えば、中間の3.25mm程度が最も好ましい値と考えられる。
第1の切込み22A、22Bの長さBも、下限値で3.5mmと3mmの中間の3.25mm、上限値で3.5mmと4mmの中間の3.75mmぐらいまで好ましい範囲と考えられる。
これを数式で表せば、潰す前の管体10の内径をDP1とし、潰した後の内径をDP2とすると、距離Aは、
A=DP1+K*(DP2-DP1):K=40~70%
とするのが好ましいことが判明した。
よって、第1の切込み22A、22Bの長さBは、管体10の全長より30~50%程度長い値とするのが好ましいことが判明した。
次に、図10、図15及び図16を参照しながら、複数の毛髪用止着具2を試作して試験を行った実施例2の説明を行う。実施例2では、シート部材20に設けた2つの貫通穴26のシート部材20の外縁20a~cからの最適な距離について検討を行った。
図10は、試作したシート部材の寸法及び2つの貫通穴のシート部材の外縁からの距離C、Dを示すシート部材の平面図である。図15は、実施例2における試作したサンプルの試験の様子を示す写真である。図16は、実施例2の試験結果を示す表である。
これらの5つのサンプルについて、制作時の「作業性」及び「強度」について試験を行った。図15の(a)では強度試験前の状態を示し、図15の(b)では、管体10を引っ張った強度試験の後の状態を示す。
以上のように行った実施例2の試験結果を図16に示す。各サンプルを外縁20bからの距離Cの順に横に並べ、外縁20aからの距離Dの順に列に並べて、各サンプルの試験結果をマトリックス状に示してある。
第1の切り込み22A、第2の切り込み24A及びシート部材20の外縁20a、20bで囲まれた図10の領域X、及び第1の切り込み22B、第2の切り込み24B及びシート部材20の外縁20b、20cで囲まれた図10の領域Y(図4の一点鎖線で囲まれた領域参照)が管体10の中を通過するようにする「作業性」について、全体的に入れ易いと判定されたのは、距離C=5mm、D=2mmのサンプル、及び距離C、Dともに3.5mmのサンプルであった。また、引張試験後の「強度」について、変形が実用上許容されるのは、距離C、Dともに3.5mmのサンプルだけであった。
次に、図17から図19を参照しながら、複数の毛髪用止着具2を試作して試験を行った実施例3の説明を行う。実施例3では、第1の切り込み22A、22Bの一方の端部S、S’からシート部材20の外縁20a、20cまで延びた第2の切り込み24A、24Bの最適な延存方向について検討を行った。
図17は、実施例3で用いた第2の切り込みの延存方向が異なる3つのサンプルを模式的に示すシート部材の平面図である。図18は、実施例3における試作したサンプルの試験の様子を示す写真である。図19は、実施例3の試験結果を示す表である。
これらの3つのサンプルについて、「作業性」、「破壊試験による破損個所」及び「引張強度」の3項目の試験を行った。
試験の結果、第2の切込み24A、24Bが、第1の切込み22A、22Bに対して鋭角をなす場合には、「作業性」は良好であるが、「引張強度」に問題が生じた。第1の切込み22A、22Bに対して鈍角をなす場合には、「引張強度」に関しては良好な結果が得られたが、「作業性」に問題が生じた。「作業性」及び「引張強度」ともに良好な結果が得られたのでは、第2の切込み24A、24Bが、第1の切込み22A、22Bに対して略垂直に延びた場合だけであった。
以上のように、良好な作業性及び十分な引張強度を得るには、第2の切込み24A、24Bが第1の切込み22A、22Bに対して略垂直に延びるのが好ましいことが判明した。
弾性を有するシート部材20と、
シート部材20に取り付けられた圧潰可能な管体10と、
を備え、
シート部材20の外縁20a~20dから離間した領域に、管体10の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、シート部材20の両面を貫通した2本の第1の切り込み22A、22Bが形成されており、
外面10a、内面10b及び両端面10cで囲まれた管体10の外殻部が2本の第1の切り込み22A、22Bに挿通され、シート部材20の2本の第1の切り込み22A、22Bの間の切込間領域Q1が管体10の中に位置している。
2本の第1の切り込み22A、22Bの対向する一方の端部S、S’から、それぞれ離間する方向に延びてシート部材20の外縁20a、20cまで達する、シート部材20の両面を貫通した第2の切り込み24A、24Bが形成されており、
第1の切り込み22A、22B及び第2の切り込み24A、24Bにより分離され、切込間領域Q1で繋がった2つの領域であって、一方が管体10の中を通過することにより、切込間領域Q1が管体10の中に位置する状態が形成される2つの端部領域Q2、Q3を有するようになっている。
潰す前の管体10の内径をDP1とし、潰した後の内径をDP2とすると、距離Aは、
A=DP1+ K*(DP2-DP1):K=50~70%
とするのが好ましい。
次に、図20及び図21を参照しながら、毛髪用止着具のバリエーションとして、シート部材を用いず、管体からなる本発明の第4の実施形態に係る毛髪用止着具50の説明を行う。
図20は、管体からなる本発明の第4の実施形態に係る毛髪用止着具の概要を示す模式図である。図21は、管体からなる本発明の第4の実施形態に係る毛髪用止着具を用いて装身具を被装着者の自毛に固定する方法を示す図(写真)である。
10 管体
10a 外面
10b 内面
10c 端面
12 金属管
14 滑り止め層
16 平坦部
20 シート部材
20A 面
20a~d 外縁
22A、22B 第1の切り込み
24A、24B 第2の切り込み
26 貫通穴
30 両面テープ
32 本体部
34A、34B 粘着層
36 カバーシート
50 毛髪用止着具
60 ヘアエクステンション(Uワイヤ)
Q1 切込間領域
Q2、Q3 端部領域
S、S’ 端部
X、Y 領域
G 擬毛
J 自毛
Claims (10)
- 弾性を有するシート部材と、
前記シート部材に取り付けられた圧潰可能な管体と、
前記管体の内面に形成された滑り止め層と、を備え、
前記シート部材の外縁から離間した領域に、前記管体の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、前記シート部材の両面を貫通した2本の第1の切り込みが形成されており、
外面、内面及び両端面で囲まれた前記管体の外殻部が2本の前記第1の切り込みに挿通され、前記シート部材の2本の前記第1の切り込みの間の切込間領域が前記管体の中に位置しており、
前記滑り止め層が前記管体の内面に装着されたPVCチューブから形成されていることを特徴とする毛髪用止着具。 - 2本の前記第1の切り込みの対向する一方の端部から、それぞれ離間する方向に延びて前記シート部材の外縁まで達する、前記シート部材の両面を貫通した第2の切り込みが形成されており、
前記第1の切り込み及び前記第2の切り込みにより分離され、前記切込間領域で繋がった2つの領域であって、一方が前記管体の中を通過することにより、前記切込間領域が前記管体の中に位置する状態が形成される2つの端部領域を有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪用止着具。 - 前記管体が金属管から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪用止着具。
- 前記管体が板状部材を湾曲させて形成された略O形または略C形の断面形状を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の毛髪用止着具。
- 前記管体が前記シート部材に沿うように配置された平坦部を有し、
前記シート部材の前記平坦部が配置された側の面に、前記平坦部も覆うように両面テープの一方の粘着面が貼り付けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の毛髪用止着具。 - 請求項5に記載の毛髪用止着具が、前記両面テープの他方の粘着面により取り付けられたことを特徴とするヘアエクステンション。
- 請求項5に記載の毛髪用止着具が、前記両面テープの他方の粘着面により取り付けられたことを特徴とするかつらベース。
- 請求項1から7の何れか1項に記載の毛髪用止着具の前記管体の中に被装着者の自毛を挿入し、該自毛が挿入された状態で、前記管体を潰して塑性変形させて前記毛髪用止着具を該自毛に固定することを特徴とする毛髪用止着具の装着方法。
- 圧潰可能な管体と、弾性を有するシート部材とを準備する第1の工程と、
前記シート部材の外縁から離間した領域において、前記管体の全長以上の長さを有し、所定の距離だけ離間して並んだ、前記シート部材の両面を貫通する2本の第1の切り込みを設けて、2本の前記第1の切り込みの間の切込間領域を形成し、
2本の前記第1の切り込みの対向する一方の端部から、それぞれ離間する方向に延びて前記シート部材の外縁まで達する、前記シート部材の両面を貫通する第2の切り込みを設けて、前記第1の切り込み及び前記第2の切り込みで分離され、前記切込間領域で繋がった2つの端部領域を形成し、
2つの前記端部領域のうちの少なくとも一方の領域に所定の間隔をあけて2つの貫通穴を開ける第2の工程と、
針金状の治具を1つの前記端部領域に設けられた2つの前記貫通穴に通すとともに、前記治具を前記管体の中に挿入する第3の工程と、
前記管体及び前記シート部材を前記治具に沿って相対的に動かしながら、前記貫通穴に前記治具が差し込まれた前記端部領域が前記管体の中を通過するようにして、前記切込間領域が前記管体の中に位置する状態を形成する第4の工程と、
を含むことを特徴とする毛髪用止着具の製造方法。 - 前記管体の一部に平坦部を有し、
前記平坦部を前記シート部材に沿うように配置し、前記シート部材の前記平坦部が配置された側の面に、前記平坦部も覆うように両面テープの一方の粘着面を貼り付ける第5の工程と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の毛髪用止着具の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020195295A JP7431146B2 (ja) | 2020-11-25 | 2020-11-25 | 毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020195295A JP7431146B2 (ja) | 2020-11-25 | 2020-11-25 | 毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022083771A JP2022083771A (ja) | 2022-06-06 |
JP7431146B2 true JP7431146B2 (ja) | 2024-02-14 |
Family
ID=81855434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020195295A Active JP7431146B2 (ja) | 2020-11-25 | 2020-11-25 | 毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7431146B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005200802A (ja) | 2004-01-19 | 2005-07-28 | Kazuki Kawaguchi | 毛髪連結具および毛髪連結方法 |
JP2006063502A (ja) | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Aderans Co Ltd | 毛髪用止着具、この止着具を用いたかつら及びその装着方法 |
WO2008149697A1 (ja) | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Aderans Holdings Co., Ltd. | かつら固定用部材とこのかつら固定用部材を用いたかつらの固定方法 |
-
2020
- 2020-11-25 JP JP2020195295A patent/JP7431146B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005200802A (ja) | 2004-01-19 | 2005-07-28 | Kazuki Kawaguchi | 毛髪連結具および毛髪連結方法 |
JP2006063502A (ja) | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Aderans Co Ltd | 毛髪用止着具、この止着具を用いたかつら及びその装着方法 |
WO2008149697A1 (ja) | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Aderans Holdings Co., Ltd. | かつら固定用部材とこのかつら固定用部材を用いたかつらの固定方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022083771A (ja) | 2022-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8602461B2 (en) | Knot tying device and method | |
US5201100A (en) | Adjustable device for hook and loop fastener | |
KR20010080677A (ko) | 파스너 스트랩 | |
JPS6335110A (ja) | 取付け組立体 | |
JP4726765B2 (ja) | スライドファスナー用下止 | |
JP7431146B2 (ja) | 毛髪用止着具、毛髪用止着具を備えたヘアエクステンション、毛髪用止着具を備えたかつらベース、毛髪用止着具の装着方法及び毛髪用止着具の製造方法 | |
KR100571971B1 (ko) | 슬라이드 파스너의 정지부 및 이러한 정지부를 갖는슬라이드 파스너 | |
EP0897685B1 (en) | Picture hanger | |
US20230320445A1 (en) | Customizable Hair Extension Systems and Methods for Making and Using Same | |
US3999483A (en) | Removing coatings from pipe | |
KR101564081B1 (ko) | 굴양식용 압착형 패각걸이 | |
KR20240071646A (ko) | 수저 케이스 | |
JP3198863B2 (ja) | 壁材の取付構造 | |
JP2008213931A (ja) | 簡易結束具 | |
JP3085654B2 (ja) | パイプ | |
JP6538997B1 (ja) | 取り付けユニット | |
KR200221876Y1 (ko) | 파일용 패스너 | |
JP3014220B2 (ja) | 防護用ネット,シートの連結具 | |
JP2632247B2 (ja) | 通糸連装身具のワイヤ接続具 | |
JPH053610U (ja) | 線材の連結治具 | |
JPH0327411Y2 (ja) | ||
KR20240071645A (ko) | 수저 케이스 제조용 금형 및 수저 케이스 제조 방법 | |
JPH11182050A (ja) | シート連結固定具およびその使用方法 | |
TWI233784B (en) | Fabricating method for zipper | |
US20090152334A1 (en) | Self-pierce rivets and an adjustable strap handle |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230526 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20240112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7431146 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |