JP7430698B2 - 電気化学反応単セル、および、電気化学反応セルスタック - Google Patents

電気化学反応単セル、および、電気化学反応セルスタック Download PDF

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Description

本明細書に開示される技術は、電気化学反応単セルに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電を行う燃料電池の種類の1つとして、固体酸化物を含む電解質層を備える固体酸化物形の燃料電池(以下、「SOFC」という)が知られている。SOFCは、一般に、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に並べられた複数の燃料電池単セル(以下、単に「単セル」という)を備える燃料電池スタックの形態で利用される。従来から、例えば固体電解質に酸化チタンを固溶させた単セルが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平6-103993号公報
従来の単セルにおいて、各部材間の熱膨張差に起因する応力や周囲の部材(例えば、インターコネクタ)からの押圧力による応力等を原因として単セルを構成する電解質層にクラックが発生するおそれがある。電解質層へのクラックの発生は、例えば単セルの性能に悪影響を及ぼす。
なお、このような課題は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形の電解セル(以下、「SOEC」という。)の構成単位である電解セル単位を複数備える電解セルスタックにも共通の問題である。また、このような課題は、SOFCやSOECに限らず、他のタイプの電気化学反応セルスタックにも共通の課題である。なお、本明細書では、燃料電池単セルと電解単セルとをまとめて電気化学反応単セルと呼び、発電単位と電解セル単位とをまとめて電気化学反応単位と呼び、燃料電池スタックと電解セルスタックとをまとめて電気化学反応セルスタックと呼ぶ。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
(1)本明細書に開示される電気化学反応単セルは、固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、前記電解質層の内部には、M(Mは、MnとFeとの少なくとも一方を含む)の組成式で表されるスピネル型酸化物が析出している。本電気化学反応単セルでは、電解質層の内部に析出しているスピネル型酸化物が、電気化学反応単セルの運転時に還元されて体積膨張することによって、電解質層の圧縮応力が高まる。スピネル型酸化物の体積膨張によって電解質層の圧縮応力が高くなると、スピネル型酸化物が電解質層の内部に存在しない構成に比べて、同一の引っ張り条件下において、電解質層に生じる引っ張り応力が、電解質層にクラックが発生する引っ張り応力の限界値に対して大きく下回ることになり、還元後においても電解質層に生じる引っ張り応力が電解質層にクラックが生じる引っ張り応力の限界値に達しにくくなる。そのため、本電気化学反応単セルによれば、電解質層のクラックの発生を抑制することができる。
(2)上記電気化学反応単セルにおいて、前記電解質層の内部には、さらに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が前記電解質層を構成する電解質材料に固溶する固溶体が存在する構成としてもよい。本電気化学反応単セルでは、電解質層の内部に存在する固溶体が、例えば電気化学反応単セルの運転停止時に酸化されることによってスピネル型酸化物として析出し、電解質層の圧縮応力がさらに高まる。そのため、本電気化学反応単セルによれば、電解質層のクラックの発生をより効果的に抑制することができる。
(3)上記電気化学反応単セルにおいて、前記電解質層における前記第1の方向の中心よりも前記燃料極側の領域に前記固溶体として存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度(mass%)は、前記電解質層における前記第1の方向の中心よりも前記空気極側の領域に前記固溶体として存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度よりも高い構成としてもよい。本電気化学反応単セルによれば、電気化学反応単セルの運転時における変形量が特に大きい燃料極側において、スピネル型酸化物に加えて固溶体に基づく体積膨張によって電解質層のクラックの発生をより効果的に抑制することができる。
(4)上記電気化学反応単セルにおいて、前記電解質層における前記Mとして含まれる元素の合計濃度は、3mass%以下である構成としてもよい。本電気化学反応単セルによれば、電解質層に存在するMとして含まれる元素に起因して電解質層のイオン導電性が過度に低下することを抑制することができる。
(5)上記電気化学反応単セルにおいて、前記電解質層は、蛍石型酸化物を含んでいる構成としてもよい。本電気化学反応単セルによれば、電解質層が蛍石型酸化物を含まない構成に比べて、電解質層におけるスピネル型酸化物以外の部分とスピネル型酸化物との密着性が高いため、電解質層の強度を向上させることができる。
(6)上記電気化学反応セルスタックにおいて、前記第1の方向に並べて配列された複数の電気化学反応単セルを備える電気化学反応セルスタックにおいて、前記複数の電気化学反応単セルの少なくとも1つは、上記(1)から(5)までのいずれか一つの電気化学反応単セルである構成としてもよい。本電気化学反応セルスタックによれば、電解質層のクラックの発生を抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、電気化学反応セルスタック(燃料電池スタックまたは電解セルスタック)、電気化学反応セルスタックを備える電気化学反応システム(燃料電池システムまたは電解セルシステム)、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 図1のII-IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図である。 図1のIII-IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。 図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図である。 図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。 電解質層112の内部構成の一例を模式的に示す説明図である。 電解質層112の内部構成の一例を模式的に示す説明図である。 性能評価結果を示す説明図である。 電解質層112のラマンシフトを示す説明図である。 電解質層112中におけるMnのK吸収端の吸収スペクトルの測定結果を示す説明図である。 電解質層112のマッピング画像の一例を模式的に示す説明図である。
A.実施形態:
A-1.構成:
(燃料電池スタック100の構成)
図1は、本実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図であり、図2は、図1のII-IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図であり、図3は、図1のIII-IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を「上方向」といい、Z軸負方向を「下方向」というものとするが、燃料電池スタック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図4以降についても同様である。なお、上下方向(Z軸方向)は、特許請求の範囲における第1の方向の一例である。燃料電池スタック100は、特許請求の範囲における電気化学反応セルスタックの一例である。
燃料電池スタック100は、複数の(本実施形態では7つの)発電単位102と、一対のエンドプレート104,106とを備える。7つの発電単位102は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向)に並べて配置されている。一対のエンドプレート104,106は、7つの発電単位102から構成される集合体を上下から挟むように配置されている。
燃料電池スタック100を構成する各層(発電単位102、エンドプレート104,106)のZ軸方向回りの周縁部には、上下方向に貫通する複数の(本実施形態では8つの)孔が形成されており、各層に形成され互いに対応する孔同士が上下方向に連通して、一方のエンドプレート104から他方のエンドプレート106にわたって上下方向に延びる連通孔108を構成している。以下の説明では、連通孔108を構成するために燃料電池スタック100の各層に形成された孔も、「連通孔108」という。
各連通孔108には上下方向に延びるボルト22が挿入されており、ボルト22とボルト22の両側に嵌められたナット24とによって、燃料電池スタック100は締結されている。なお、図2および図3に示すように、ボルト22の一方の側(上側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の上端を構成するエンドプレート104の上側表面との間、および、ボルト22の他方の側(下側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の下端を構成するエンドプレート106の下側表面との間には、絶縁シート26が介在している。ただし、後述のガス通路部材27が設けられた箇所では、ナット24とエンドプレート106の表面との間に、ガス通路部材27とガス通路部材27の上側および下側のそれぞれに配置された絶縁シート26とが介在している。絶縁シート26は、例えばマイカシートや、セラミック繊維シート、セラミック圧粉シート、ガラスシート、ガラスセラミック複合剤等により構成される。
各ボルト22の軸部の外径は各連通孔108の内径より小さい。そのため、各ボルト22の軸部の外周面と各連通孔108の内周面との間には、空間が確保されている。図1および図2に示すように、燃料電池スタック100のZ軸方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22A)と、そのボルト22Aが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から酸化剤ガスOGが導入され、その酸化剤ガスOGを各発電単位102に供給するガス流路である酸化剤ガス供給マニホールド161として機能し、該辺の反対側の辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22B)と、そのボルト22Bが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の空気室166から排出されたガスである酸化剤オフガスOOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する酸化剤ガス排出マニホールド162として機能する。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして、例えば空気が使用される。
また、図1および図3に示すように、燃料電池スタック100のZ軸方向回りの外周における1つの辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22D)と、そのボルト22Dが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から燃料ガスFGが導入され、その燃料ガスFGを各発電単位102に供給する燃料ガス供給マニホールド171として機能し、該辺の反対側の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22E)と、そのボルト22Eが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の燃料室176から排出されたガスである燃料オフガスFOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する燃料ガス排出マニホールド172として機能する。なお、本実施形態では、燃料ガスFGとして、例えば都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
燃料電池スタック100には、4つのガス通路部材27が設けられている。各ガス通路部材27は、中空筒状の本体部28と、本体部28の側面から分岐した中空筒状の分岐部29とを有している。分岐部29の孔は本体部28の孔と連通している。各ガス通路部材27の分岐部29には、ガス配管(図示せず)が接続される。また、図2に示すように、酸化剤ガス供給マニホールド161を形成するボルト22Aの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス供給マニホールド161に連通しており、酸化剤ガス排出マニホールド162を形成するボルト22Bの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス排出マニホールド162に連通している。また、図3に示すように、燃料ガス供給マニホールド171を形成するボルト22Dの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス供給マニホールド171に連通しており、燃料ガス排出マニホールド172を形成するボルト22Eの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス排出マニホールド172に連通している。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図4は、図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図であり、図5は、図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。
図4および図5に示すように、発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側フレーム130と、空気極側集電体134と、燃料極側フレーム140と、燃料極側集電体144と、スペーサー149と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備えている。セパレータ120、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、インターコネクタ150におけるZ方向回りの周縁部には、上述したボルト22が挿通される連通孔108に対応する孔が形成されている。単セル110は、特許請求の範囲における電気化学反応単セルの一例である。
インターコネクタ150は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、Mn(マンガン)やCr(クロム)等を含む金属材料(例えばフェライト系ステンレス)により形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、本実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合、1つのインターコネクタ150は、隣接する2つの発電単位102に共有されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えておらず、最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていない(図2および図3参照)。
単セル110は、電解質層112と、電解質層112を挟んで上下方向(発電単位102が並ぶ配列方向)に互いに対向する空気極(カソード)114および燃料極(アノード)116とを備える。すなわち、空気極114および燃料極116は、電解質層112を挟んで上下方向に互いに対向している。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で電解質層112および空気極114を支持する燃料極支持形の単セルである。
電解質層112は、上下方向視で略矩形の平板形状部材であり、緻密な(気孔率が低い)層である。ここでいう上下方向視は、「上下方向に平行な方向から見たとき」を意味する(以下における「上下方向視」も同様)。電解質層112は、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト型酸化物等の固体酸化物により形成されている。空気極114は、上下方向視で電解質層112より小さい略矩形の平板形状部材であり、多孔質な(電解質層112より気孔率が高い)層である。空気極114は、例えば、Mnを含まないペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄酸化物))により形成されてもよいし、Mnを含むLSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)により形成されていてもよい。燃料極116は、上下方向視で電解質層112と略同一の大きさの略矩形の平板形状部材であり、多孔質な(電解質層112より気孔率が高い)層である。燃料極116の厚さは、例えば200μm以上、1000μm以下である。燃料極116における燃料極側集電体144の付近の部分の平均気孔率は、例えば25vol%以上、60vol%以下であり、当該部分の平均気孔径は、例えば0.5μm以上、4μm以下である。このような構成である本実施形態の単セル110(発電単位102)は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
セパレータ120は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。セパレータ120における孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたろう材(例えばAgろう)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、空気極114に面する空気室166と燃料極116に面する燃料室176とが区画され、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。
空気極側フレーム130は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカ等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130の孔131は、空気極114に面する空気室166を構成する。空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、空気極側フレーム130によって、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス供給マニホールド161と空気室166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、空気室166と酸化剤ガス排出マニホールド162とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。
燃料極側フレーム140は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140の孔141は、燃料極116に面する燃料室176を構成する。燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス供給マニホールド171と燃料室176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料室176と燃料ガス排出マニホールド172とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。
空気極側集電体134は、空気室166内に配置されている。空気極側集電体134は、複数の略四角柱状の集電体要素から構成されており、例えば、フェライト系ステンレスにより形成されている。空気極側集電体134は、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面とに接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102における空気極側集電体134は、上側のエンドプレート104に接触している。空気極側集電体134は、このような構成であるため、空気極114とインターコネクタ150(またはエンドプレート104)とを電気的に接続する。なお、本実施形態では、空気極側集電体134とインターコネクタ150とは一体の部材として形成されている。すなわち、該一体の部材の内の、上下方向(Z軸方向)に直交する平板形の部分がインターコネクタ150として機能し、該平板形の部分から空気極114に向けて突出するように形成された複数の凸部である集電体要素が空気極側集電体134として機能する。また、空気極側集電体134とインターコネクタ150との一体部材の空気極114側の表面は、導電性のコートによって覆われていてもよく、空気極114と空気極側集電体134との間には、両者を接合する導電性の接合層が介在していてもよい。
燃料極側集電体144は、燃料室176内に配置されている。燃料極側集電体144は、インターコネクタ接続部146と、電極接続部145と、電極接続部145のX軸正方向側とインターコネクタ接続部146のX軸正方向側とをつなぐ連接部147とを備えている。電極接続部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に電気的に接続されている。本明細書において「A部材とB部材とが電気的に接続されている」とは、A部材とB部材とが互いに直接に接触している構成に限らず、A部材とB部材との間に他の導電性部材が介在している構成も含まれる。本実施形態では、電極接続部145は、燃料極116の上記表面に接触している。インターコネクタ接続部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に電気的に接続されている。すなわち、インターコネクタ接続部146は、発電単位102に備えられた一対のインターコネクタ150の内、単セル110に対して下方(上下方向の一方)の側に配置されているインターコネクタ150の表面に電気的に接続されている。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102におけるインターコネクタ接続部146は、下側のエンドプレート106に電気的に接続されている。
本実施形態では、燃料極側集電体144は、例えばニッケルやニッケル合金、コバルトやコバルト合金等により形成される金属箔(例えば、厚さが10μm以上、800μm以下)により形成されている。なお、燃料極側集電体144は、略矩形の金属箔に曲げ加工を施すことにより製造される。
燃料極側集電体144は、このような構成であるため、燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)とを電気的に接続する。なお、本実施形態では、燃料極側集電体144のインターコネクタ接続部146と電極接続部145と連接部147とは一体の部材により構成されている。
電極接続部145とインターコネクタ接続部146との間には、例えばマイカ等により形成されたスペーサー149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)との電気的接続が良好に維持される。なお、スペーサー149の板厚は、例えば0.5mm以上、3mm以下である。
A-2.燃料電池スタック100の動作:
図2および図4に示すように、酸化剤ガス供給マニホールド161の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して酸化剤ガス供給マニホールド161に供給され、酸化剤ガス供給マニホールド161から各発電単位102の酸化剤ガス供給連通孔132を介して、空気室166に供給される。また、図3および図5に示すように、燃料ガス供給マニホールド171の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料ガスFGが供給されると、燃料ガスFGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して燃料ガス供給マニホールド171に供給され、燃料ガス供給マニホールド171から各発電単位102の燃料ガス供給連通孔142を介して、燃料室176に供給される。
各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給され、燃料室176に燃料ガスFGが供給されると、単セル110において酸化剤ガスOGに含まれる酸素と燃料ガスFGに含まれる水素との電気化学反応による発電が行われる。この発電反応は発熱反応である。各発電単位102において、単セル110の空気極114は空気極側集電体134を介して一方のインターコネクタ150に電気的に接続され、燃料極116は燃料極側集電体144を介して他方のインターコネクタ150に電気的に接続されている。また、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102は、電気的に直列に接続されている。そのため、燃料電池スタック100の出力端子として機能するエンドプレート104,106から、各発電単位102において生成された電気エネルギーが取り出される。なお、SOFCは、比較的高温(例えば700℃以上、1000℃以下)で発電が行われることから、起動後、発電により発生する熱で高温が維持できる状態になるまで、燃料電池スタック100が加熱器(図示せず)により加熱されてもよい。
各発電単位102の空気室166から排出された酸化剤オフガスOOGは、図2および図4に示すように、酸化剤ガス排出連通孔133を介して酸化剤ガス排出マニホールド162に排出され、さらに酸化剤ガス排出マニホールド162の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。また、各発電単位102の燃料室176から排出された燃料オフガスFOGは、図3および図5に示すように、燃料ガス排出連通孔143を介して燃料ガス排出マニホールド172に排出され、さらに燃料ガス排出マニホールド172の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示しない)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。
A-3.単セル110における電解質層112の内部構成:
図6は、電解質層112の内部構成の一例を模式的に示す説明図である。図6には、電解質層112を挟んで空気極114の一部と燃料極116の一部とが含まれる領域(図4の領域X1)における単セル110のXZ断面構成が示されている。図6(A)には、燃料電池スタック100の運転前(例えば単セル110の作製時または出荷時)における電解質層112の内部構成が示されており、図6(B)には、燃料電池スタック100の運転中における電解質層112の内部構成が示されている。なお、本明細書において、電解質層112の内部とは、電解質層112のうち、電解質層112と隣接する他の層(空気極114、燃料極116)から上下方向に離間した部分であり、電解質層112と他の層との境界を含まない。
図6に示すように、電解質層112は、次の第1の条件を満たしている。
<第1の条件>:
電解質層112の内部には、M(Mは、MnとFeとの少なくとも一方を含む)の組成式で表されるスピネル型酸化物SPが析出している。
MnとFeとは、いずれも、価数が変化する元素であって、還元により体積膨張する元素である。電解質層112の内部に析出するスピネル型酸化物SPにおけるMnまたはFeは、例えば、2.67価のMnまたは2.67価のFeである。このスピネル型酸化物SPの例は、Mn、Fe、MnFe、FeMn、(Co,Mn)、(Fe,Ni)である。なお、これらのスピネル型酸化物SPの組成式中のM(Aサイト、Bサイト)に不純物レベルで、主要元素(Mn、Fe、Co、Ni)以外の元素が含まれていてもよい。例えば、Mにおける主要元素の割合は、スピネル型酸化物SP全体の70%以上でもよく、好ましくは90%以上である。
図7は、電解質層112の内部構成の一例を模式的に示す説明図である。図7には、電解質層112を挟んで空気極114の一部と燃料極116の一部とが含まれる領域(図4の領域X1)における単セル110のXZ断面構成が示されている。図7(A)には、燃料電池スタック100の運転前(例えば単セル110の作製時または出荷時)における電解質層112の内部構成が示されており、図7(B)には、燃料電池スタック100の運転中における電解質層112の内部構成が示されている。
図7に示すように、電解質層112は、さらに、次の第2の条件を満たしていることが好ましい。
<第2の条件>:
電解質層112の内部には、さらに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が電解質層112を構成する電解質材料に固溶する固溶体SSが存在している。
電解質層112を構成する電解質材料は、例えば、後述の蛍石型酸化物(Ce(セリウム)系酸化物や、Zr(ジルコニウム)系酸化物)である。固溶体SSの例は、Ce系酸化物のCeサイトに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が入り込んだ組成物や、Zr系酸化物のZrサイトに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が入り込んだ組成物である。
電解質層112は、さらに、次の第3の条件を満たしていることが好ましい。
<第3の条件>:
電解質層112における上下方向(Z軸方向)の中心よりも燃料極116側の領域に固溶体SSとして存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度(mass%)は、電解質層112における上下方向の中心よりも空気極114側の領域に固溶体SSとして存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度よりも高い。
電解質層112は、さらに、次の第4の条件を満たしていることが好ましい。
<第4の条件>:
電解質層112におけるMとして含まれる元素の合計濃度は、3mass%以下である。
電解質層112は、さらに、次の第5の条件を満たしていることが好ましい。
<第5の条件>:
電解質層112は、蛍石型酸化物を含んでいる。
蛍石型酸化物の例は、Ce(セリウム)系酸化物(例えばSDC、GDC)や、Zr(ジルコニウム)系酸化物(YSZ、ScSZ)である。
さらに、電解質層112のうち、スピネル型酸化物SPが存在する領域(電解質層112と燃料極116との両方から上下方向に離間した領域)の上下方向の厚さは、電解質層112の厚さに対して、10%以上であり、90%以下であることが好ましく、30%以上であり、60%以下であることが、より好ましい。これにより、スピネル型酸化物SPの体積膨張に起因して電解質層112と空気極114や燃料極116との剥離の発生等を抑制することができる。また、電解質層112のうち、特に上下方向視で中央部にスピネル型酸化物SPが多く存在していることが好ましい。電解質層112の中央部は、燃料電池スタック100の運転時において特に高温となりクラックが発生しやすいからである。
A-4.性能評価:
以下、複数の単セル110のサンプルを用いて行った性能評価について説明する。図8は、性能評価結果を示す説明図である。本評価では、電解質層112におけるMは、Mnであるものとする。図8に示すように、各サンプル(S1~S5)は、電解質層112中におけるMn濃度(mass%)が互いに異なっている。
A-4-1.単セル110の製造方法:
以下の製造方法に従い、単セル110の各サンプルを製造した。
(電解質層112と燃料極116との積層体の形成)
YSZ粉末に対して、ブチラール樹脂と、可塑剤であるジオクチルフタレート(DOP)と、分散剤と、トルエンとエタノールとの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調製する。このとき、単セル110のサンプルS1~S4については、YSZ粉末に対して、さらに、スピネル型酸化物としてのMnを添加して混合してスラリーを調製する。得られたスラリーをドクターブレード法により薄膜化して、例えば厚さ約10μmの電解質層用グリーンシートを得る。また、NiOの粉末をNi重量に換算して55質量部となるように秤量し、YSZの粉末45質量部と混合して混合粉末を得る。この混合粉末に対して、ブチラール樹脂と、可塑剤であるDOPと、分散剤と、トルエンとエタノールとの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調製する。得られたスラリーをドクターブレード法により薄膜化して、例えば厚さ270μmの燃料極用グリーンシートを得る。電解質層用グリーンシートと燃料極用グリーンシートとを貼り付けて、乾燥させる。その後、例えば1400℃にて焼成を行うことによって、電解質層112と燃料極116との積層体を得る。なお、上記第3の条件を満たす電解質層112を製造する場合には、例えば、互いにMnの添加量が異なる2つの電解質層用グリーンシートを準備し、Mnの添加量が相対的に少ない電解質層用グリーンシートを空気極114側に配置し、Mnの添加量が相対的に多い電解質層用グリーンシートを燃料極116側に配置すればよい。
(空気極114の形成)
LSCF粉末と、GDC粉末と、アルミナ粉末と、有機バインダとしてのポリビニルアルコールと、有機溶媒としてのブチルカルビトールとを混合し、粘度を調整して、空気極活性層用ペーストを調製する。得られた空気極活性層用ペーストを、上述した電解質層112と燃料極116との積層体における電解質層112の表面にスクリーン印刷によって塗布し、乾燥させる。また、LSCF粉末と、アルミナ粉末と、有機バインダとしてのポリビニルアルコールと、有機溶媒としてのブチルカルビトールとを混合し、粘度を調整して、空気極集電層用ペーストを調製する。得られた空気極集電層用ペーストを、上述した空気極活性層ペーストの上にスクリーン印刷によって塗布し、乾燥させ、その後、例えば1100℃~1200℃で焼成を行う。焼成により、内部にスピネル型酸化物SPが析出している電解質層112が形成される(図6参照)。以上の工程により、上述した構成の単セル110が製造される。なお、例えば電解質層用グリーンシートにおけるMnの添加量が所定値以上である場合には、内部にスピネル型酸化物SPが析出するとともに固溶体SSが存在している電解質層112が形成される(図7参照)。
A-4-2.各種の性能評価:
<スピネル型酸化物(Mn)の析出の有無の確認>
単セル110の各サンプルについて、電解質層112中におけるスピネル型酸化物(Mn)の析出の有無を確認した。具体的には、単セル110の各サンプルを所定の長さに切断し、エポキシ樹脂に埋め込んで固化した後、各層の積層方向に略平行な断面(電解質層112のXZ断面の全体を含む)が観察できるように切断して、鏡面状に研磨した。その後、サンプルの研磨面(観察面)を顕微レーザーラマン分光により測定し、電解質層112中のスピネル型酸化物(Mn)のピーク検出の有無を確認した。なお、測定には、例えば堀場製作所社製のHR-800を使用し、測定試料に照射するレーザー光の波長は514.53nm、レーザー光の出力は100mW、分析径は1μmとし、波数100~680cm-1の範囲を測定する。分析対象の単セル110の各サンプルは、還元前のものでも還元後のものでもよい。
図9は、電解質層112のラマンシフトを示す説明図である。660~670cm-1、370~380cm-1、320~330cm-1のそれぞれにスピネル型酸化物(Mn)に起因するピークが見られたことから、スピネル型酸化物(Mn)の析出物が電解質層112中に存在することを確認した。
<Mnの価数>
単セル110の各サンプルの電解質層112中に存在するMnの価数を測定し、その測定結果から、電解質層112の内部におけるスピネル型酸化物(Mn)および固溶体(Mn2+)の存在の有無を確認した。具体的には、還元後の単セル110の各サンプルについて、空気極114を削り取って電解質層112の空気極114側の表面を露出させた。そして、電解質層112中におけるMnのXAFS(X-ray Absorption Fine Structure X線吸収微細構造)を測定した。すなわち、露出した電解質層112の表面に対して、蛍光収集法により、Mnについて、K吸収端の吸収スペクトルを測定した。電解質層112の表面に対するX線の入射角を変えることにより、電解質層112の厚さ方向(上下方向)の各位置におけるMnのK吸収端の吸収スペクトルを測定することができる。
図10は、電解質層112中におけるMnのK吸収端の吸収スペクトルの測定結果を示す説明図である。図10中のグラフG1は、2価のMn(MnO)のK吸収端の吸収スペクトルを示す参照用データであり、グラフG2は、2.67価のMn(Mn)のK吸収端の吸収スペクトルを示す参照用データである。グラフH1は、サンプルS1について、電解質層112の空気極114側の表面に対して入射角45degでX線を入射させたときのMnのK吸収端の吸収スペクトルを示す測定データであり、電解質層112全体の平均Mn価数を示している。グラフH1とグラフG1とグラフG2との比較から、電解質層112全体に2価のMnと2.67価のMnとの両方が存在していることが分かる。グラフH2は、サンプルS1について、電解質層112の燃料極116側の表面に対して入射角10degでX線を入射させたときのMnのK吸収端の吸収スペクトルを示す測定データであり、第1の方向の中心よりも空気極114側の領域に存在する電解質層112の平均Mn価数を示している。グラフH2と、グラフG1、グラフG2との比較から、第1の方向の中心よりも空気極114側の領域に存在する電解質層112に2価のMnと2.67価のMnとの両方が存在しているが、グラフH1よりも2価のMnの割合が低いことが分かる。これらの測定データから、サンプルS1では、電解質層112の内部の空気極114側と燃料極116側との両方に、2.67価のMnを含むスピネル型酸化物SPが析出するとともに、2価のMnが電解質材料(Zr系酸化物やCe系酸化物)に固溶した固溶体SSが存在することが分かる。さらに、2価のMnは電解質層112の内部の燃料極116側に特に多く存在する。サンプルS2~S4についても同様に、電解質層112の内部の空気極114側と燃料極116側との両方に、スピネル型酸化物SPが析出するとともに固溶体SSが存在することが確認できた。サンプルS5については、電解質層112の内部にスピネル型酸化物SPや固溶体SSの存在は確認できなかった。
<電解質層112中におけるMn濃度>
単セル110の各サンプルについて、電解質層112中におけるMn濃度(mass%)を測定した。具体的には、単セル110の各サンプルを所定の長さに切断し、エポキシ樹脂に埋め込んで固化した後、各層の積層方向に略平行な断面(電解質層112のXZ断面の全体を含む)が観察できるように切断して、鏡面状に研磨した。その後、研磨面(観察面)にカーボン蒸着を行った後、EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)により、電解質層112についての画像取得と、Mnについて元素マッピング分析を行い、電解質層112中におけるMn濃度(Mnの平均濃度)を算出した。なお、測定には、例えばJEOL社製のFE-EPMA JXA-8500Fを使用し、測定試料に照射する電子線は15kVで加速し、照射電流20nA、マッピングエリア□20μm、256pixel×256pixelの条件下で測定する。画素でのX線の計測時間は30ミリ秒とする。また、MnのX線の分光には、分光結晶としてPETHを使用する。分析対象の単セル110の各サンプルは、還元前のものでも還元後のものでもよい。
図11は、サンプルS1の電解質層112のマッピング画像の一例を模式的に示す説明図である。図11には、Mnのマッピング画像を二値化した画像が示されている。画像中の濃い部分がMnである。このマッピング画像から分かるように、複数のMn元素が、上下方向に直交する方向(X方向およびY方向)に広がるように互いに間隔を開けて点在していることが分かる。これにより、例えば、多くのMn元素が電解質層112の特定箇所に固まって偏在している構成に比べて、Mn元素の存在に起因して酸素イオン伝導性が低下することを抑制することができる。
図8に示すように、サンプルS1~S4では、Mn濃度は0mass%より高く、サンプルS1~S3では、Mn濃度は3mass%以下であり、サンプルS4では、Mn濃度は3mass%より高かった。サンプルS5では、Mn濃度は0mass%であった。
<IR抵抗>
単セル110の各サンプルの初期評価として、IR抵抗(Ω・cm)を測定した。具体的には、作製した単セル110の各サンプルについて、温度:700℃、雰囲気:水素320ml、露点温度30℃の条件で、0.55A/cmの電流密度でIR抵抗を測定した。IR抵抗が低いほど、電解質層112の酸素イオン伝導性が高いことを意味する。
図8によれば、Mn濃度が3mass%以下であるサンプルS1~S3では、IR抵抗が、Mn濃度が0mass%であるサンプルS5と同等レベルであった。一方、Mn濃度が3mass%より高いサンプルS4では、IR抵抗が、Mn濃度が0mass%であるサンプルS5よりも高くなった。このことは、電解質層112の内部におけるMnの存在に起因して電解質層112の酸素イオン伝導性が大きく低下することを抑制するためには、電解質層112中におけるMn濃度を3mass%以下にすることが好ましいことを意味する。
<レドックス耐性>
単セル110の各サンプルのレドックス耐性(酸化還元に対する耐久性能)を測定した。具体的には、上記初期評価後の単セル110の各サンプルに対して、1.0Vの電圧と-0.1Vの電圧とを10秒間隔で交互に印加することにより、電気化学的に酸化と還元とを繰り返させる。この過程で、1.0Vの電圧と-0.1Vの電圧との印加を1セットとして、1セットの実施回数をカウントしつつ、単セル110のIR抵抗を定期的に測定し、その測定結果が、初期評価時のIR抵抗の3倍の値を超えた時点で試験終了し、試験終了時の実施回数を記録した。実施回数が多いほど、単セル110のレドックス耐性が高いことを意味する。このレドックス耐性の試験において、単セル110のIR抵抗の増加の主な要因は、電解質層112に生じるクラックであると想定される。
図8によれば、電解質層112の内部にMnが存在するサンプルS1~S4のレドックス耐性は、電解質層112の内部にMnが存在しないサンプルS5のレドックス耐性よりも高いことが分かる。このことは、サンプルS1~S4では、電解質層112の内部にスピネル型酸化物SPが存在することにより、電解質層112のクラックの発生が抑制されたことを意味する。また、サンプルS1~S4では、スピネル型酸化物SPや固溶体SSを構成するMnのMn濃度が高いほど、単セル110のレドックス耐性が向上することが分かる。近年、燃料電池スタック100の急速起動停止、急速負荷変動が求められており、耐レドックス特性を向上させることが課題となっている。本実施形態では、電解質層112のイオン導電性を低下させることなくクラックが発生しにくい、さらにレドックス耐性にも優れた単セル110を実現することができる。
なお、上述したように、各サンプルについて、電解質層112のうち、スピネル型酸化物SPが存在する領域の厚さは、電解質層112の厚さに対して、10%以上であり、90%以下であることが好ましく、30%以上であり、60%以下であることが、より好ましい。
ここで、電解質層112の厚さD1とスピネル型酸化物SPが存在する領域の厚さD2との決定方法は、次の通りである。単セル110の各サンプルを所定の長さに切断し、エポキシ樹脂に埋め込んで固化した後、各層の積層方向に略平行な断面(電解質層112のXZ断面の全体を含む 図11参照)が観察できるように切断して、鏡面状に研磨した。その後、研磨面(観察面)にカーボン蒸着を行った後、EPMAにより、電解質層112についての画像取得と、Mnについて元素マッピング分析とを行った。なお、この測定では、例えばJEOL社製のFE-EPMA JXA-8500Fを使用し、測定試料に照射する電子線を15kVで加速し、照射電流20nA、マッピングエリア□20μm、256pixel×256pixelの条件下で測定した。画素でのX線の計測時間は30ミリ秒とする。また、MnのX線の分光には、分光結晶としてPETHを使用する。分析対象の単セル110の各サンプルは、還元前のものでも還元後のものでもよい。
このように取得した画像から任意で3点選び、電解質層112の厚さを測定して平均化することで電解質層112の厚さD1を決定した。また、図11に示すように、電解質層112のMnの元素マッピングデータを、各層の積層方向に略平行に1μm単位で分割し、Mnが存在する分割領域の厚みを測定することで、スピネル型酸化物SPが存在する領域の厚さD2を決定した。
A-5.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態における燃料電池スタック100では、電解質層112の内部には、M(Mは、MnとFeとの少なくとも一方を含む)の組成式で表されるスピネル型酸化物SPが析出している(第1の条件 図6(A)参照)。電解質層112の内部に析出しているスピネル型酸化物SPが、単セル110の運転時に還元されて体積膨張することによって(図6(B)のスピネル型酸化物SP1参照)、電解質層112(電解質材料部分)の圧縮応力が高まる。スピネル型酸化物SPの体積膨張によって電解質層112の圧縮応力が高くなると、スピネル型酸化物SPが電解質層112の内部に存在しない構成に比べて、同一の引っ張り条件下において、電解質層112に生じる引っ張り応力が、電解質層112にクラックが発生する引っ張り応力の限界値THに対して大きく下回ることになり、還元後においても電解質層112に生じる引っ張り応力が限界値THに達しにくくなる。そのため、本実施形態によれば、電解質層112のクラックの発生を抑制することができる。
具体的には、単セル110では、電解質層112の熱膨張率は、空気極114や燃料極116の熱膨張率よりも低い。このため、単セル110の運転開始により温度が上昇すると、電解質層112と空気極114や燃料極116との熱膨張差に起因して電解質層112に対して上下方向に直交する方向に引っ張り応力が付与されて電解質層112に生じる引っ張り応力が増大する。さらに、例えば、燃料電池スタック100の運転停止時に燃料極116が酸化されて膨張すると、電解質層112に生じる引っ張り応力が増大して限界値THに達するため、電解質層112にクラックが発生する。ここで、図6(B)のL2に示すように、例えば、スピネル型酸化物SPが電解質層112の内部に存在しない比較例では、単セル110の運転停止時に電解質層112に生じる引っ張り応力がσ3からσ4に増大し、限界値THを超えたとする。これに対して、図6(B)のL1に示すように、スピネル型酸化物SPが電解質層112の内部に存在する本実施形態では、単セル110の運転開始によりスピネル型酸化物SPが還元されて体積膨張するため、電解質層112の圧縮応力が高くなる。このため、本実施形態では、比較例と同等の引っ張り応力を受けた場合、電解質層112に生じる引っ張り応力が、比較例よりも小さいσ1からσ2まで増大することとなり、限界値THに達しにくくなる。
特に、近年、単セル110の更なる性能向上のために電解質層112を薄膜化して抵抗を低減する取り組みがなされている。電解質層112が薄くなると、電解質層112の強度が低下し、上述したように、燃料電池スタック100の起動停止時や負荷変動時に、単セル110の各層の熱膨張係数差などから固体電解質層に引張応力がかかり、クラックが発生しやすくなる。本実施形態では、このような薄い電解質層112でも、その電解質層112の内部に、還元することにより体積膨張するスピネル型酸化物SPを存在させることにより、クラックの発生を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、電解質層112の内部には、さらに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が電解質層112を構成する電解質材料に固溶する固溶体SSが存在している(第2の条件 図7(A)および図10)。例えば単セル110の運転停止時に燃料極116が酸化されて膨張したときにも電解質層112に引っ張り応力が付与される。しかし、燃料極116の酸化に伴い、電解質層112のうち、特に燃料極116側に存在する固溶体SSが酸化雰囲気において酸化されてスピネル型酸化物SP2として析出し(図7(B)参照)、電解質層112の圧縮応力がさらに高まる。そのため、本実施形態によれば、電解質層112のクラックの発生をより効果的に抑制することができる。また、単セル110のレドックス耐性がさらに向上する。
本実施形態では、電解質層112における燃料極116側の領域に固溶体SSとして存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度(mass%)は、電解質層112における空気極114側の領域に固溶体SSとして存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度よりも高い(第3の条件)。本実施形態によれば、単セル110の運転時における変形量が特に大きい燃料極116側において、スピネル型酸化物SPに加えて固溶体SSに基づく体積膨張によって電解質層112のクラックの発生をより効果的に抑制することができる。
本実施形態では、電解質層112におけるMとして含まれる元素の合計濃度は、3mass%以下である(第4の条件)。本実施形態によれば、電解質層112の内部に存在するMとして含まれる元素(Mn)に起因して電解質層112の酸素イオン導電性が過度に低下することを抑制することができる。
本実施形態では、電解質層112は、蛍石型酸化物を含んでいる(第5の条件)。本実施形態によれば、電解質層112が蛍石型酸化物を含まない構成に比べて、電解質層112におけるスピネル型酸化物SP以外の電解質材料部分とスピネル型酸化物SPとの密着性が高いため、電解質層112の強度を向上させることができる。また、電解質層112が蛍石型酸化物を含むことにより、電解質層112の酸素イオン伝導性を向上させることができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、燃料電池スタック100に含まれる全ての単セル110について、電解質層112が第1の条件を満たす構成であったが、少なくとも条件1つの単セル110について、電解質層112が第1の条件を満たす構成であれば、その条件1つの単セル110のクラックの発生が抑制されるため、燃料電池スタック100の性能低下を抑制することができる。上記実施形態において、電解質層112は、上記第2の条件から第5の条件までの少なくとも1つを満たさなくてもよい。
上記実施形態における各部材を構成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により構成されていてもよい。
上記実施形態では、燃料ガスに含まれる水素と酸化剤ガスに含まれる酸素との電気化学反応を利用して発電を行うSOFCを対象としているが、本発明は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形の電解セル(SOEC)の最小単位である電解セル単位や、複数の電解セル単位を備える電解セルスタックにも同様に適用可能である。なお、電解セルスタックの構成は、例えば特開2016-81813号に記載されているように公知であるためここでは詳述しないが、概略的には上述した実施形態における燃料電池スタック100と同様の構成である。すなわち、上述した実施形態における燃料電池スタック100を電解セルスタックと読み替え、発電単位102を電解セル単位と読み替えればよい。
本発明は、金属支持型(メタルサポート型)の単セルを備える複合体や電気化学反応セルスタックにも適用可能である。金属支持型の単セルは、燃料極と空気極との一方に対して電解質層とは反対側に配置された金属支持体を備え、金属支持体によって単セルにおける他の部分(空気極、固体電解質、燃料極など)を支持する。金属支持型の単セルの適用例は、概略的には上述した実施形態における燃料電池スタック100と同様の構成である。すなわち、上述した実施形態におけるインターコネクタ150を金属支持体と読み替えればよい。
24:ナット 26:絶縁シート 27:ガス通路部材 28:本体部 29:分岐部 100:燃料電池スタック 102:発電単位 104,106:エンドプレート 108:連通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 124:接合部 130:空気極側フレーム 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 140:燃料極側フレーム 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極接続部 146:インターコネクタ接続部 147:連接部 149:スペーサー 150:インターコネクタ 161:酸化剤ガス供給マニホールド 162:酸化剤ガス排出マニホールド 166:空気室 171:燃料ガス供給マニホールド 172:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料室 FG:燃料ガス FOG:燃料オフガス OG:酸化剤ガス OOG:酸化剤オフガス SP,SP1,SP2:スピネル型酸化物 SS:固溶体

Claims (6)

  1. 固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、
    前記電解質層の内部には、M(Mは、MnとFeとの少なくとも一方を含む)の組成式で表されるスピネル型酸化物が析出していることを特徴とする、電気化学反応単セル。
  2. 請求項1に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記電解質層の内部には、さらに、2価のMnと2価のFeとの少なくとも一方が前記電解質層を構成する電解質材料に固溶する固溶体が存在することを特徴とする、電気化学反応単セル。
  3. 請求項2に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記電解質層における前記第1の方向の中心よりも前記燃料極側の領域に前記固溶体として存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度(mass%)は、前記電解質層における前記第1の方向の中心よりも前記空気極側の領域に前記固溶体として存在する2価のMnと2価のFeとを合計した濃度よりも高いことを特徴とする、電気化学反応単セル。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記電解質層における前記Mとして含まれる元素の合計濃度は、3mass%以下であることを特徴とする、電気化学反応単セル。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記電解質層は、蛍石型酸化物を含んでいることを特徴とする、電気化学反応単セル。
  6. 前記第1の方向に並べて配列された複数の電気化学反応単セルを備える電気化学反応セルスタックにおいて、
    前記複数の電気化学反応単セルの少なくとも1つは、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電気化学反応単セルであることを特徴とする、電気化学反応セルスタック。
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