JP7430027B2 - 電磁クラッチ - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンやモータ等の回転動力源から車両用空調装置用の圧縮機に伝達される回転力を断続するために用いられる電磁クラッチに関し、特にフロント側がカバーで覆われたものに関する。
車両用空調装置用の圧縮機に用いられる一般的な電磁クラッチは、例えば特許文献1に示されるように、駆動軸を支持するハウジングの円筒部の外周にベアリングを介して回転自在に外嵌されると共に、エンジンやモータ等の回転動力源からの回転力を受けて回転するロータと、駆動軸に対して回転不能に連結され、駆動軸と共に回転するハブと、このハブに連結され、ロータの側端面に僅かなギャップを隔てて対向配置されたアーマチュアプレートと、ロータの環状空間内部に収容された励磁コイルとを備えている。
そして、車両の種類や目的によっては、コンプレッサの設置場所が、例えばバスのリア側エンジンルームのエンジンの脇でしかも電磁クラッチが車外側を向いているために水を被りやすい等、電磁クラッチに対し過酷な被水環境となる場合がある。このように、電磁クラッチが被水することで、ロータを円滑に回転させるためのベアリング内に水が浸入したりすることにより、ベアリング内が錆びるおそれがある。しかも、バスでは、リア側エンジンルーム内を高圧洗浄機により高圧水で洗浄することがあり、この場合には、電磁クラッチのベアリング内に水がより浸入しやすくなるので、ベアリング内の錆つききも進行しやすくなる。このため、特許文献1に示されるように、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面全体をカバーで覆うことで、電磁クラッチの防水を図ることがある。
一方で、電磁クラッチは、ロータとアーマチュアプレートとを摩擦係合させるために、ロータとアーマチュアプレートとの摩擦面から摩耗粉が生じてしまう。この摩耗粉が電磁クラッチ内に溜ってクラッチ作動に対する不具合が生ずるのを防止するため、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面全体をカバーで覆った場合には、摩耗粉を電磁クラッチ内から外部に排出させる構成を設ける必要がある。このため、特許文献1では、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面全体を覆うカバーに、電磁クラッチ内で発生した摩耗粉等の異物を外部に排出するための異物排出開口を設ける構成を示している。
特開2009-281579号公報
しかしながら、特許文献1に示されるカバーの構成では、当該特許文献1の図3A、図3B及び図4に示されるように、異物排出用開口よりも電磁クラッチの外周に向けて円板部の外縁部位が延びている。このため、上記のように例えばバスのエンジンルームを高圧洗浄機で洗浄する場合には、高圧水がカバーの円板部の異物排出用開口よりも外周の外縁部位の面に当たって、カバーの異物排出用開口から電磁クラッチ内に浸入するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、アーマチュアプレートのフロント側端面を覆うカバーを取り付けるにあたって、摩耗粉等の異物を外部に排出するための異物排出部をカバーに設けても、この異物排出部から水が電磁クラッチ内に浸入するのを防止することが可能な電磁クラッチを提供することを目的としている。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の電磁クラッチは、圧縮機のハウジングに回転自在に支持されて、回転動力源から回転力を受けて回転するロータと、前記圧縮機の駆動軸に対して相対回転不能に連結されると共に、前記駆動軸と共に回転するハブと、前記ハブに連結され、前記ロータの摩擦壁に対してギャップを隔てて対向配置されたリア側端面を有するアーマチュアプレートと、前記圧縮機のハウジングに支持されるとともに、前記ロータの内部に収容され、前記アーマチュアプレートと前記ロータとの間に電磁吸引力を発生させる励磁コイルと、を備えた電磁クラッチにおいて、前記ロータに取り付けられて、前記アーマチュアプレートのリア側端面とは反対側となるフロント側端面と対向配置された頂面部と前記頂面部から延びる筒状部とで前記アーマチュアプレートのフロント側端面を覆うカバーを有し、前記カバーの筒状部に、前記カバー内の異物を前記カバーの外側で且つ前記圧縮機のリア側に向けて排出する異物排出部を形成したことを特徴としている。回転動力源は、例えば自動車のエンジンやモータである。異物は、例えば、ロータとアーマチュアプレートとが摩擦係合することで生ずる摩耗粉である。
これにより、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面を覆うカバーは、異物排出部を、フロントからの水を被りやすい頂面部ではなく、筒状部に形成したので、電磁クラッチのフロント側からの水が異物排出部よりカバー内、ひいては電磁クラッチ内に浸入するのを防止することができる。
請求項2に記載の電磁クラッチにあっては、前記カバーの異物排出部は、前記筒状部から外側に突出形成され、前記アーマチュアプレートの側周面側に向いた第1の開口と、前記圧縮機のリア側に向いた第2の開口と、前記第1及び第2の開口部とそれぞれ連通する内部空間とを備えていることを特徴としている。
これにより、電磁クラッチのカバー内の異物は、異物排出部の内部空間に第1の開口から入った後、第2の開口から電磁クラッチ外に排出される一方で、このようにカバーの異物排出部の異物が出入りする2つの開口は、アーマチュアプレートの側周面側と圧縮機のリア側とにそれぞれ向いているので、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面側から水を被っても、水が異物排出部よりカバー内、ひいては電磁クラッチ内に浸入するのを防止することができる。
請求項3に記載の電磁クラッチにあっては、前記ロータは、リング状の複数の構成部材を有して構成され、前記複数の構成部材の隣り合う構成部材同士は、非磁性体で成るリング状の磁気遮断部を介して連接されていることを特徴としている。リング状の複数の構成部材は、例えばアーマチュアプレートの摩擦面と対峙する摩擦面を有する摩擦壁構成部材、この摩擦壁構成部材よりも外側に位置する外周壁構成部材、及び前記摩擦壁構成部材よりも内側に位置する内周壁構成部材である。これにより、ロータとアーマチュアプレートとの摩擦係合により生じた摩耗粉が、ロータとコイルケースの間に入り込むのを防止することができる。
以上に述べたように、本発明によれば、電磁クラッチのアーマチュアプレートのフロント側端面を覆うカバーの異物排出部は、筒状部の側周面に形成されている。更に、カバーの異物排出部の2つの開口部は、アーマチュアプレートの側周面側と圧縮機のリア側とにそれぞれ向いている。このため、電磁クラッチのフロント側から水を被っても、異物排出部をカバーの頂面部に形成する場合のように、水が異物排出部よりカバー内、ひいては電磁クラッチ内に浸入し、ベアリングを錆びつかせるのを防止することができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、ロータとアーマチュアプレートとの摩擦係合により生じた摩耗粉が、ロータとコイルケースの間の空間に入り込むのを防止することができる。
本発明が適用される電磁クラッチが装着された圧縮機の一例について、電磁クラッチに本発明のカバーが取り付けられた構成の外観を示す側面図である。 電磁クラッチに本発明のカバーが取り付けられた構成を斜め前方から見た断面図である。 電磁クラッチに本発明のカバーが取り付けられた構成を側方から見た断面図である。 電磁クラッチに用いられる本発明のロータの構成の概略を示した説明図であり、(a)は、前記ロータの正面図、(b)は、図4(a)のI-I線断面図である。 電磁クラッチに用いられるアーマチュアプレートの構成の概略を示した説明図であり、(a)は、前記アーマチュアプレートの正面図、(b)は、図5(a)のII-II線断面図である。 (a)は、本発明のカバーの正面図であり、(b)は、本発明のカバーの背面図である。 (a)は、本発明のカバーを斜め前方から見たカバーの斜視図であり、(b)は、本発明のカバーを斜め後方から見たカバーの斜視図である。
以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1に示される圧縮機100は、バスやトラック等の大型車両の空調装置用の冷媒圧縮機である。もっとも、この発明が適用される圧縮機の種類は、このような大型車両の空調装置用の冷媒圧縮機に限定されず、図示しないが、例えば乗用車の空調装置の冷凍サイクルを構成する圧縮機にもこの発明を適用することが可能である。なお、図1において、図の左側をフロント側(前側)とし、図の右側をリア側(後側)とする。
図1に示される圧縮機100を、この発明が適用される電磁クラッチ1が装着される圧縮機の一例として説明すると、シリンダブロック101と、シリンダブロック101のフロント側にバルブプレートを介して組み付けられたフロントヘッド102と、シリンダブロック101のリア側にバルブプレートを介して組み付けられたリアヘッド103とを有して構成されている。これらのシリンダブロック101、フロントヘッド102、リアヘッド103を、締結ボルト104(頭部のみ図示)によりその軸方向に沿って締結することで、圧縮機100のハウジング105が構成される。
ハウジング105のシリンダブロック101内には、複数のシリンダボアとクランク室(図示せず)が画成される。そして、クランク室を貫通する駆動軸106(図5に破線で図示。)をシリンダブロック101に回転自在に支承することで、駆動軸106の回転によりクランク室内に配された斜板(図示せず)を回転させて双頭ピストン(図示せず)をシリンダボア内で往復動させている。駆動軸106の一端には、図3 に示されるように電磁クラッチ1が取り付けられている。
図2及び図3に示される電磁クラッチ1は、エンジンやモータ等の回転動力源(図示せず)から前記圧縮機100に伝達される回転力を断続するために用いられるものである。なお、図2、図3においても、図の左側をフロント側(前側)とし、図の右側をリア側(後側)とする。
電磁クラッチ1は、図2及び図3に示されるように、圧縮機100の駆動軸106を中心としてフロントヘッド102の端部から突設した円筒部102a(図3に図示)に例えばボールベアリング等であるベアリング2を介して回転可能に支持されたロータ3と、圧縮機100の駆動軸106に相対回転不能に連結され、駆動軸106と共に回転するハブ8と、前記ロータ3に対して軸方向で僅かなギャップを隔てて対向配置され、ハブ8に固定されたアーマチュアプレート4と、圧縮機100の前記ハウジング105に支持されるとともに、前記ロータ3の内部に収容され、アーマチュアプレート4とロータ3間に電磁吸引力を発生させる励磁コイル7と、を有している。この実施形態では、励磁コイル7が通電していない時にアーマチュアプレート4とロータ3とが接触しないようにするための機構として、アーマチュアプレート4をロータ3から離隔する方向に付勢する板バネ機構11がハブ8とアーマチュアプレート4との間に用いられている。
図4に単体で示されるロータ3は、下記する非磁性体34、35以外は磁性体であり、内周に前記ベアリング2が設けられ、このベアリング2を介して圧縮機100のフロントヘッド102から駆動軸106を挿通させるように延設された円筒部102aの外周に回転自在に外装されている。ロータ3は、圧縮機100に対して反対側(フロント側)に摩擦壁3aを有し、この摩擦壁3aのフロント側端面は、ロータ3の軸心に対して略垂直となる平坦状に形成され、アーマチュアプレート4と対向する摩擦面を有する。
そして、ロータ3は、この実施形態では、図2から図4(特に図4)に示されるように、前記摩擦壁3aを備えたリング状の摩擦壁構成部材31、摩擦壁構成部材31よりも外周側に配置されて、リア側に向けて側方(駆動軸106の軸方向)に延出した外周壁3bを備えたリング状の外周壁構成部材32、および、摩擦壁構成部材31よりも内周側に配置されて、リア側に向けて側方(駆動軸106の軸方向)に延出した内周壁3cを備えたリング状の内周壁構成部材33、摩擦壁構成部材31と外周壁構成部材32を連接させるリング状の外側非磁性体34、および、摩擦壁構成部材31と内周壁構成部材33を連接させるリング状の外側非磁性体35、とからなる。構成部材31、32、33は、鉄系の磁性材料により構成されている。非磁性体34、35は、例えば銅等の非磁性金属により構成される。
非磁性体34、35は、非磁性体34が外側、非磁性体35が内側となるように、ロータ3の中心軸を中心として所定の間隔をあけて配置された同心円状に形成されている。外側非磁性体34のフロント側には、薄板のリング状の摩擦材36が配置されている。摩擦材36のフロント側端面は、平坦状であり、摩擦壁3aの摩擦面と同一平面上に位置している。内側非磁性体35のフロント側端面は、摩擦壁3aの摩擦面及び外周壁構成部材32のフロント側端面よりも窪んだ位置とすることで、ロータ3の摩擦壁構成部材31と外周壁構成部材32との間に段差部が形成されている。
そして、ロータ3を構成する内周壁構成部材33の内周壁3cの内周側に前記ベアリング2が固定されている。また、外周壁構成部材32の外周壁3bと内周壁構成部材33の内周壁3cとの間には、リア側が開口した環状空間5が形成されており、この環状空間5内には、励磁コイル7を収容したコイルケース12が、所定のクリアランスを介して収容されている。これにより、ロータ3は、コイルケース12と摺接することなく、励磁コイル7(コイルケース12)に沿って回転可能となっている。更に、外周壁構成部材32の外周壁3bの外周側には、回転動力源からの回転力を伝達するベルト(図示せず)を巻き掛けするための複数のV字状の溝からなるベルト溝9が形成されている。
図5に単体で示されるアーマチュアプレート4は、円盤状に形成されていると共に、前記板バネ機構11と連結されており、ロータ3の摩擦壁3aの摩擦面と僅かなギャップを隔てて対向配置されたリア側端面4aを有している。リア側端面4aは、ロータ3の軸心に対して略垂直となる平坦状に形成され、ロータ3の前記摩擦壁3aの摩擦面などと対峙する摩擦面を構成している。そして、アーマチュアプレート4は、下記する励磁コイル7への通電によって発生する磁気を遮断するための磁気遮断部として、円弧状のスリット孔41が複数形成されている。これらのスリット孔41は、アーマチュアプレート4を駆動軸106の軸方向に貫通しているもので、アーマチュアプレート4の中心軸を中心とした円の円周に沿って配置されている。
励磁コイル7は、コイルケース12に収容されている。コイルケース12は、環状の鉄製容器によって構成されており、一端が開放された環状溝12aを備え、この環状溝12a内に励磁コイル7を収容している。そして、環状溝12a内にはエポキシ樹脂材13が充填されて、励磁コイル7を固定している。コイルケース12は、圧縮機100のフロントヘッド102に取り付けられている。
ところで、本実施形態では、ロータ3は、電磁クラッチ1がフロント側から被水することによりベアリング2が錆びるのを防止するために、外周壁構成部材32に、外周壁3bよりも更に外周側に突出したフランジ状の突出壁3dを設け、この突出壁3dのフロント側に主に防水用のカバー20が取り付けられるようになっている。すなわち、ロータ3の突出壁3dには、下記する螺子等の固定具23が挿通する螺子孔37(図4に示す)が複数(この実施形態では6つ)形成されている。
ロータ3に取り付けられるカバー20は、図1から図3、図6、図7に示されるように、内周面がアーマチュアプレート4及びハブ8の側端面と対峙する頂面部20aと、この頂面部20aの周縁からリア側に向けて延出した筒状部20bと、筒状部20bの延出方向端から外側に向けて突出したフランジ20cとで基本的に構成されて、アーマチュアプレート4のフロント側端面4b全体と側周面とを覆うようになっている。
カバー20の頂面部20aの内側面とアーマチュアプレート4及びハブ8の側端面との間、及び、カバー20の筒状部20bの内周面とアーマチュアプレート4の外周面との間には、カバー20がロータ3と同期して回転する際に、アーマチュアプレート4やハブ8と接触しないように、所定の幅の間隔が形成されている。
カバー20の頂面部20aには、当該頂面20aの端面からフロント側に向けて略長円状に膨出した複数(この実施形態では5つ)の膨出部21が形成されている。膨出部21は、カバー20の頂面部20aの中心から外周に向けて放射状に延びており、各膨出部21間の間隔は均等になっている。このように、カバー20の頂面部20aに膨出部21を形成することで、頂面部20aの剛性を向上させて、頂面部20aから異音が発生するのを防止している。フランジ20cには、前記固定具23が挿通する複数(この実施形態では6つ)の通孔22がロータ3の螺子孔37と同軸線上となる位置で且つ膨出部21の延出方向となる位置に形成されている。
そして、本発明に係る電磁クラッチにおいては、アーマチュアプレート4とロータ3との摩擦結合により生ずる摩耗粉を電磁クラッチ1の外部に排出する構成として、カバー20に複数(この実施形態では6つ)の異物排出部25が形成されている。異物排出部25は、カバー20の形成の容易化等の観点から、この実施例では、隣接する膨出部21間に形成されている。
カバー20の筒状部20bに形成された異物排出部25の配置及び数は、この実施形態では、図6(a)に示されるように、6つ等間隔に配置されているが、必ずしもこの数に限定されない。これらの異物排出部25は、カバー20がロータ3と共に回転するときのバランスを考慮して、3つ以上等間隔に配置されることが好ましい。
それぞれの異物排出部25は、カバー20の筒状部20bから外側に突出形成されており、アーマチュアプレート4の側端面よりもフロント側にてアーマチュアプレート4側に開口する開口25aと、リア側に向いた開口25bと、開口25aと開口25bとの双方に連通する内部空間25cとを有して構成されている。異物排出部25の開口25bとカバー20のフランジ20cとの間は、摩耗粉が開口25bから円滑に排出可能なように十分な間隔が取られている。このように開口25a、25bを有する内部空間25cを形成するために、この実施形態では、薄肉の壁部を、筒状部20bに形成された開口25aの周縁からフロント側を塞ぐと共にリア側を開放するU字状に立設した後、リア側に向けて開口25aを覆うかたちで延ばして、ひさしとしての機能を与えている。すなわち、異物排出部25の外形状は、内部が空洞の略1/4球形状となっている。
ロータ3に当接した状態のカバー20の通孔22に、固定具23をフロント側から挿入する際に、異物排出部25が障害となるのを防止するため、図6(a)に示されるように、異物排出部25と通孔22とはカバー20の周方向にずれて配置されている。
このような異物排出部25をカバー20の筒状部20bに形成したことにより、摩耗粉を異物排出部25の開口25aから内部空間25c内に取り込んで開口25bから排出することができる。
また、異物排出部25の内部空間25cを囲む壁部が内部空間25cのフロント側を塞ぐ(開口25bのフロント側を囲む)ひさしとして機能するので、フロント側から水を被っても、水が異物排出部25からカバー20内、ひいては電磁クラッチ1内に浸入するのを防止することができる。
さらに、ロータ3の磁気遮断部をリング状の非磁性体で構成したので、磨耗紛等の異物が、ロータ3とコイルケース12の間の空間に浸入することを防ぐことができる。ロータ3とカバー20の間の空間が囲まれることとなるが、カバー20に異物排出部25が形成されているので、カバー20の内部に異物が滞留する恐れがない。
加えて、ロータ3の磁気遮断部をリング状に形成することができるので、ロータ3の磁気遮断部を貫通孔状のスリット孔によって形成した場合と比較して、そのスリット孔間に配置されたブリッジによる磁気漏れが生ずるという不具合をなくすことも可能である。
なお、図4に単体として示されるロータ3の磁気遮断部が非磁性体34、35により形成されるとして説明してきたが、この構成に限定されない。アーマチュアプレート4の磁気遮断部のように、ロータ3の磁気遮断部がスリット孔(図示せず)により形成された場合でも、カバー20がアーマチュアプレート4のフロント側端面4bを覆う構造であれば、この発明の異物排出部25をカバー20に適用することで、異物排出部25から水が電磁クラッチ1内に浸入するのを防止しつつ、摩擦粉をカバー20の異物排出部25から排出し、摩耗粉がカバーの内側に滞留するのを防止することができる。
1 電磁クラッチ
3 ロータ
3a 摩擦壁
31 摩擦壁構成部材(構成部材)
32 外周壁構成部材(構成部材)
33 内周壁構成部材(構成部材)
34 外側非磁性体(非磁性体)
35 内側非磁性体(非磁性体)
4 アーマチュアプレート
4a リア側端面
4b フロント側端面
7 励磁コイル
8 ハブ
20 カバー
20a 頂面部
20b 筒状部
25 異物排除部
25a 開口(第1の開口)
25b 開口(第2の開口)
25c 内部空間
100 圧縮機
105 ハウジング
106 駆動軸

Claims (3)

  1. 圧縮機のハウジングに回転自在に支持されて、回転動力源から回転力を受けて回転するロータと、前記圧縮機の駆動軸に対して相対回転不能に連結されると共に、前記駆動軸と共に回転するハブと、前記ハブに連結され、前記ロータの摩擦壁に対してギャップを隔てて対向配置されたリア側端面を有するアーマチュアプレートと、前記圧縮機のハウジングに支持されるとともに、前記ロータの内部に収容され、前記アーマチュアプレートと前記ロータとの間に電磁吸引力を発生させる励磁コイルと、を備えた電磁クラッチにおいて、
    前記ロータに取り付けられて、前記アーマチュアプレートのリア側端面とは反対側となるフロント側端面と対向配置された頂面部と前記頂面部から延びる筒状部とで前記アーマチュアプレートのフロント側端面を覆うカバーを有し、
    前記カバーの筒状部に、前記カバー内の異物を前記カバーの外側で且つ前記圧縮機のリア側に向けて排出する異物排出部を形成したことを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 前記カバーの異物排出部は、前記筒状部から外側に突出形成され、前記アーマチュアプレートの側周面側に向いた第1の開口と、前記圧縮機のリア側に向いた第2の開口と、前記第1及び第2の開口部とそれぞれ連通する内部空間とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 前記ロータは、リング状の複数の構成部材を有して構成され、前記複数の構成部材の隣り合う構成部材同士は、非磁性体で成るリング状の磁気遮断部を介して連接されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁クラッチ。
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