JP7429836B2 - コモンモードノイズフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用される小形で薄型のコモンモードノイズフィルタに関するものである。
近年、スマートフォンによる無線通信機能が向上し、差動デジタルデータラインからのコモンモードノイズを抑制し、機器内部でのノイズ干渉による無線通信機能の受信能力を劣化させないようにするために、コモンモードノイズフィルタが多く使われている。
例えば、セルラー通信で広く使われている800MHz帯の周波数帯や、GPS帯で使われる1.6GHz帯の周波数帯に重畳するような差動デジタルデータラインから発生するコモンモードノイズを抑制することがコモンモードノイズフィルタには望まれている。
今後、無線通信速度の向上を目論み5G通信サービスが始まり、3.7GHz帯などのあらたな周波数帯での通信サービスが検討されている。空中で減衰しやすい高い周波数帯を使うため、安定的な受信性能を確保するためにスマートフォンなどに代表されるモバイル端末には、従来のセルラーよりも多いアンテナが搭載される。
スマートフォンなどのように小さな筐体の場合、レイアウト上、アンテナと差動デジタルデータラインの距離が近くなってしまい、差動デジタルデータラインからのノイズが、無線通信の受信性能に影響することが懸念されている。従来課題視されていたコモンモードノイズに加え、差動デジタルデータラインの近傍では、差動デジタル信号の漏洩ノイズが主体となる差動モード、つまりディファレンシャルモードのノイズの影響も考慮する必要がある。
従来のこの種のコモンモードノイズフィルタは、図5に示すように、積層された複数の絶縁体層1a~1gに形成された第1のコイル2と第2のコイル3とを有し、第1のコイル2は渦巻状の第1、第2のコイル導体4a、4bを接続して構成され、第2のコイル3は渦巻状の第3、第4のコイル導体5a、5bを接続して構成されていた。
さらに、第1のコイル2を構成する第1、第2のコイル導体4a、4bと、第2のコイル3を構成する第3、第4のコイル導体5a、5bとが交互に配置されていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2013-138146号公報
上記した従来のコモンモードノイズフィルタにおいては、セルラー通信800MHz周波数帯やGPS帯周波数1.6GHzのノイズを除去するようなコモンモードノイズ減衰周波数特性を有しており、5G通信周波数帯、例えば3.7GHzのコモンモードノイズ減衰特性はあまり良くない。また、ディファレンシャルモード成分に対して損失が小さいため、ディファレンシャルモードノイズをほとんど除去できないという課題を有していた
本発明は上記従来の課題を解決するもので、従来のセルラーやGPS無線帯の高いコモンモードノイズ減衰特性を維持し、5G通信で使用する高い周波数帯のコモンモードノイズも減衰させることができ、かつ、5G通信で使用する高い周波数帯のディファレンシャルモードノイズを除去することができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とする。
第1の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、積層体と、前記積層体の内部に第1のコイル、第2のコイル、その一端部が前記第1のコイルと電気的に接続されかつその他端部が開放されている第1のオープンコイルを備え、前記第1のコイルは積層方向に互いに配置された第1の内部導体と第2の内部導体で構成され、前記第2のコイルは積層方向に互いに配置された第3の内部導体と第4の内部導体で構成され、前記第1のコイルを形成する前記第1の内部導体と前記第2のコイルを形成する前記第3の内部導体が磁気結合して第1のコモンモードフィルタ部を形成し、前記第1のコイルを形成する前記第2の内部導体と前記第2のコイルを形成する前記第4の内部導体が磁気結合して第2のコモンモードフィルタ部を形成し、前記第1のオープンコイルは前記第2のコモンモードフィルタ部と積層方向に対向し、かつ、積層方向に接続された第1、第2のコイル状導体で構成され、さらに、少なくとも前記第1のコイル状導体の巻き数が前記第1、第2のコイルモードフィルタ部の巻き数より少なくなっている。
第2の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、第1の態様において、前記第1のコイル状導体が、前記第2のコイル状導体より前記第2のコモンモードフィルタ部に近接している。
第3の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、第1の態様において、その一端部が前記第2のコイルと電気的に接続されかつその他端部が開放されている第2のオープンコイルをさらに備え、前記第2のオープンコイルは前記第1のコモンモードフィルタ部と積層方向に対向し、かつ、積層方向に接続された第3、第4のコイル状導体で構成され、前記第4のコイル状導体が前記第3のコイル状導体より前記第1のコモンモードフィルタ部に近接し、前記第3、第4のコイル状導体の巻き数は、前記第1のコイル状導体の巻き数より多い。
第4の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、第2の態様において、前記第1のコイル状導体の端部が開放され、前記第2のコイル状導体の端部は前記第1のコイルと接続されかつ開放されていない。
第5の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、第3の態様において、前記第4のコイル状導体の端部が開放され、前記第3のコイル状導体の端部は前記第1のコイルと接続されかつ開放されていない。
以上のように本発明のコモンモードノイズフィルタは、コモンモードノイズが入ってきたときに、第1のコモンモードフィルタ部と第2のコモンモードフィルタ部が磁気結合で強め合い大きなインダクタンスを発生させコモンモードノイズを除去し、また、その自己共振周波数より更に周波数が高い周波数においては、第1のオープンコイルと第2のコモンモードフィルタ部との容量結合と磁気結合により、第1のオープンコイルと第2のコモンモードフィルタ部の並列共振により高いインピーダンスが発生し、その並列共振周波数においてコモンモードノイズを減衰させることができる。
また、ディファレンシャルモードノイズが入ってきたときには、第1のコモンモードフィルタ部と第2のコモンモードフィルタ部は低いインダクタンス値になり、第1のオープンコイルと第4の内部導体との容量結合と第1のオープンコイルによる直列共振により、あるいは第2のオープンコイルと第1の内部導体との容量結合と第2のオープンコイルによる直列共振により、ディファレンシャルモードにおけるノイズ減衰特性を実現できる。
本開示の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 同コモンモードノイズフィルタの回路模式図 同コモンモードノイズフィルタのコモンモード及びディファレンシャルモードにおける挿入損失の周波数特性を示す図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図
図1は本開示の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図、図3は同コモンモードノイズフィルタの回路模式図である。
本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタは、図1~図3に示すように、上下方向に積層された第1~第8の絶縁体層11a~11hおよび第9の絶縁体層(以下、図示せず)で構成された積層体12を備え、積層体12の内部に、積層方向に互いに対向し磁気結合する第1のコイル13、第2のコイル14と、その一端部15aが第1のコイル13と電気的に接続されかつその他端部15bが開放している第1のオープンコイル15と、その一端部16aが第2のコイル14と電気的に接続されかつその他端部16bが開放している第2のオープンコイル16とが備えられている。
また、第1のオープンコイル15は第2のコイル14と積層方向に対向し、第2のオープンコイル16は第1のコイル13と積層方向に対向し、第1のオープンコイル15は、積層方向に接続された第1、第2のコイル状導体17a、17bで構成し、第2のオープンコイル16は、積層方向に接続された第3、第4のコイル状導体18a、18bで構成している。
そして、第2、第3のコイル状導体17b、18aの巻方向を第1、第4のコイル状導体17a、18b、第1、第2のコイル13、14の巻方向と積層方向から見て逆方向になるようにしている。
また、第1のオープンコイル15を構成する第1のコイル状導体17aは、第2、第3、第4のコイル状導体17b、18a、18b、第1、第2のコイル13、14の巻き数と異なっている。
上記構成において、第1~第8の絶縁体層11a~11h、第9の絶縁体層は、下から順に積層され、磁性体ではない材料、例えばCu-Znフェライト、ガラスセラミック等の絶縁性の非磁性材料によりシート状に構成されている。第9の絶縁体層は第8の絶縁体層11hの上方に位置している。
なお、第1~第8の絶縁体層11a~11hのそれぞれの枚数は、図1に示した枚数に限定されない。さらに、第1の絶縁体層11aの下方、第9の絶縁体層の上方には、Cu-Ni-Znフェライト等の絶縁性の磁性材料によりシート状に構成された磁性体層(図
示せず)を配置してもよい。
この積層された第1~第8の絶縁体層11a~11h、第9の絶縁体層によって積層体12が設けられる。また、この積層体12の表面には、第1~第4の外部電極19a~19dが設けられている。
前記第1のコイル13は、積層体12の内部に配置され、渦巻状の第1の内部導体21および渦巻状の第2の内部導体22で構成され、前記第2のコイル14は、積層体12の内部に配置され、渦巻状の第3の内部導体23および渦巻状の第4の内部導体24で構成されている。
第1の内部導体21と渦巻状の第2の内部導体22とは第1ビア電極25aを介して接続され、第3の内部導体23と第4の内部導体24とは第2ビア電極25bを介して接続されている。
そして、前記第1~第4の内部導体21~24は、それぞれ銀等の導電材料を渦巻状にめっきまたは印刷することにより形成されている。
このとき、第1の内部導体21は第3の絶縁体層11cの上面、第2の内部導体22は第5の絶縁体層11eの上面、第3の内部導体23は第4の絶縁体層11dの上面、第4の内部導体24は第6の絶縁体層11fの上面にそれぞれ形成されている。
すなわち、第1のコイル13を構成する第1、第2の内部導体21、22と第2のコイル14を構成する第3、第4の内部導体23、24とを交互に配置するように積層している。
さらに、第1のコイル13は、その両端部、すなわち第1の内部導体21の一端部、第2の内部導体22の一端部がそれぞれ第1、第2の外部電極19a、19bと接続されている。第2のコイル14は、その両端部、すなわち第3の内部導体23の一端部、第4の内部導体24の一端部がそれぞれ第3、第4の外部電極19c、19dと接続されている。
ここで、上面視にて第1の内部導体21と第3の内部導体23の一部を略同じ位置に配置し、巻き方向も同一方向とすることによって磁気結合させ第1のコモンモードフィルタ部26が構成され、同様に、上面視にて第2の内部導体22と第4の内部導体24の一部を略同じ位置に配置し、巻き方向も同一方向とすることによって磁気結合させ第2のコモンモードフィルタ部27が構成され、これにより、第1のコイル13と第2のコイル14とを積層方向に対向させて、互いに磁気結合させている。
前記第1のオープンコイル15は、積層方向に接続された渦巻き状の第1、第2のコイル状導体17a、17bで構成されている。第1のコイル状導体17aと第2のコイル状導体17bとは第3ビア電極25cを介して接続されている。
第1のコイル状導体17aは第7の絶縁体層11gの上面、第2のコイル状導体17bは第8の絶縁体層11hの上面に形成されている。
すなわち、第1のオープンコイル15は第2のコモンモードフィルタ部27と積層方向に対向し、第1のコイル状導体17aが、第2のコイル状導体17bより第2のコモンモードフィルタ部27に近接している。
また、第1のオープンコイル15の一端部15a、すなわち第1のコイル状導体17aの端部が、第2の外部電極19bを共通端子として第1のコイル13を構成する第2の内部導体22と電気的に接続され、さらに、第1のオープンコイル15の他端部15b、すなわち第2のコイル状導体17bされている(他の部分と電気的に接続されていない)。
そして、第2のコイル状導体17bの巻方向を第1のコイル状導体17a、第1、第2のコイル13、14の巻方向と積層方向から見て逆方向になっている。また、第1のコイル状導体17aは、他の第2のコイル状導体17b、第1、第2のコイル13、14と巻き数(ターン数)が異なっている(少なくなっている)。
第1のオープンコイル15の一部であり巻き数が他より少ない第1のコイル状導体17aが、第2のコイル14(第4の内部導体24)と積層方向に隣接して対向している。
前記第2のオープンコイル16は、積層方向に接続された渦巻き状の第3、第4のコイル状導体18a、18bで構成されている。第3のコイル状導体18aと第4のコイル状導体18bとは第4ビア電極25dを介して接続されている。
第3のコイル状導体18aは第1の絶縁体層11aの上面、第4のコイル状導体18bは第2の絶縁体層11bの上面に形成されている。すなわち、第2のオープンコイル16の一部である第4のコイル状導体18bは、第1のコイル13(第1の内部導体22)と積層方向に隣接して対向している。
すなわち、第2のオープンコイル16は第1のコモンモードフィルタ部26と積層方向に対向し、第4のコイル状導体18bが、第3のコイル状導体18aより第1のコモンモードフィルタ部26に近接している。
第3、第4のコイル状導体18a、18bの巻き数は、第1のコイル状導体17aの巻き数より多い。
また、第2のオープンコイル16の一端部16a、すなわち第4のコイル状導体18bの端部が、第3の外部電極19cを共通端子として第2のコイル14を構成する第3の内部導体23と電気的に接続され、さらに、第2のオープンコイル16の他端部16b、すなわち第3のコイル状導体18aの端部が開放されている(電気的に接続されていない)。
そして、第2のコイル状導体17bの巻方向を第1、第4のコイル状導体17a、18b、第1、第2のコイル13、14の巻方向と積層方向から見て逆方向になっている。
第3のコイル状導体18aの巻方向を第1、第4のコイル状導体17a、18b、第1、第2のコイル13、14の巻方向と積層方向から見て逆方向になっている。
また、第1のコイル状導体17aは、他の第2、第3、第4のコイル状導体17b、18a、18b、第1、第2のコイル13、14と巻き数(ターン数)が異なっている(少なくなっている)。
第1~第4のコイル状導体17a、17b、18a、18bはそれぞれ複数層で構成してもよい。
第2のオープンコイル16の一部で巻方向が他と異なる第4のコイル状導体18bが、第1のコイル13(第1の内部導体21)と積層方向に隣接して対向している。
第1、第2のオープンコイル15、16は、第1、第2のコイル13、14に対して積層方向で外側に位置している。
さらに、積層方向から見て、第1ビア電極25aと第3ビア電極25cとが離れ、第2ビア電極25bと第4ビア電極25dとが離れて配置されているため、積層時の応力を緩和できる。
第1のオープンコイル15は、第2のオープンコイル16より巻き数が少ないため第2のコモンモードフィルタ部27と弱く容量結合及び磁気結合をしている一方、第2のオープンコイル16は、第2のオープンコイル16は巻き数が多く第1のコモンモードフィルタ部26と強く容量結合及び磁気結合をしている。
図4は、本開示のコモンモードノイズフィルタのコモンモード及びディファレンシャルモードにおける挿入損失の周波数特性を示す図である。
上記したように本開示の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、コモンモードにおける挿入損失の周波数依存としては、第1のオープンコイル15の第1のコイル状導体17aと第2のコモンモードフィルタ部27との容量結合と磁気結合が弱いことにより、第1のコモンモードフィルタ部26と第2のコモンモードフィルタ部27が主体となり磁気結合で強め合い大きなインダクタンスを発生させコモンモードノイズを除去する。
とりわけ、インダクタンスが大きくなり第1のコモンモードフィルタ部26と第2のコモンモードフィルタ部27の周辺浮遊容量と強く容量結合している第2のオープンコイル16により自己共振が発生する周波数においては、コモンモードノイズの挿入損失量は最大になる。
また、前述の自己共振周波数より更に周波数が高い周波数においては、第1のオープンコイル15の第1のコイル状導体17aと第2のコモンモードフィルタ部27との容量結合と磁気結合を介して、第1のオープンコイル15のインダクタンスとその浮遊容量と、自己共振周波数を越えた周波数帯で容量性になっている第2のコモンモードフィルタ部27との並列共振が発生し高いインピーダンスが発生する。
その並列共振周波数においては、コモンモードインピーダンスが最大となり、コモンモードノイズを減衰させることができる。
上記図4のコモンモードの挿入損失特性において、第1のコモンモードフィルタ部26と第2のコモンモードフィルタ部27の自己共振周波数は1.6GHz金近傍にあり、第1のオープンコイル15と第2のコモンモードフィルタ部27で発生する並列共振周波数は3.7GHz近傍となっており、コモンモードノイズの減衰極を2つ形成することができている。
また、ディファレンシャルモードノイズが入ってきたときには、第1のコモンモードフィルタ部26と第2のコモンモードフィルタ部27は低いインダクタンス値になり、第1のオープンコイル15と第4の内部導体24との容量結合と第1のオープンコイル15による直列共振、および第2のオープンコイル16と第1の内部導体21との容量結合と第2のオープンコイル16による直列共振によって、差動データラインの2線間が低インピーダンスになり、ディファレンシャルモードにおけるノイズ減衰特性を実現できる。
第1のコイル状導体17aは、他の第2、第3、第4のコイル状導体17b、18a、18bより巻き数が少ないため、第1のオープンコイル15と第2のオープンコイル16とは長さが異なる。
これにより、第1のオープンコイル15と第4の内部導体24との容量結合と第1のオープンコイル15による直列共振による衰極特性と、第2のオープンコイル16と第1の内部導体21との容量結合と第2のオープンコイル16による直列共振による減衰特性が異なるため、ディファレンシャルモードで異なる減衰極を作ることができる。
そして、上記の図4のように、コモンモード、ディファレンシャルモードのいずれも、複数の周波数で減衰極を作ることができる。
したがって、例えば、コモンモードノイズ、ディファレンシャルモードノイズの両方において、3.7GHzと4.5GHzの2つの周波数で減衰極を作ることができる。
なお、第2の外部電極19bを共通端子として第2の内部導体22と直接接続されるのを、第2のコイル状導体17bとし、第1のコイル状導体17aの端部を開放してもよい。このとき、第1のコイル状導体17aと第2のコイル状導体17bとの巻き方向が、上述した方向と逆になる。
また、第3の外部電極19cを共通端子として第3の内部導体23と直接接続されるのを、第3のコイル状導体18aとし、第4のコイル状導体18bの端部を開放してもよい。このとき、第3のコイル状導体18aと第4のコイル状導体18bとの巻き方向が、上述した方向と逆になる。
このような構成にすると、第2のコモンモードフィルタ部27と第1のオープンコイル15との結合度合い、第1のコモンモードフィルタ部26と第2のオープンコイル16との結合度合いが変わるため、減衰極となる周波数の調整をすることができる。
さらに、第1、第2のオープンコイル15、16を第2、第3の外部電極19b、19cに接続するだけで、より高い周波数帯に新たなコモンモードノイズ減衰極を形成し、ディファレンシャルモードノイズ減衰も得られるため、積層体12の内部に積層方向の導体を繋ぐビアを追加することなく構成され、これにより、内部構造が簡素化され、コモンモードノイズフィルタの小型化が容易になる。
そしてさらに、積層方向に互いに対向する第1のコイル13、第2のコイル14に対して積層方向に、第1のオープンコイル15、第2のオープンコイル16を配置しているため、省スペース化を実現できる。
なお、上記では、第1、第2のコイル13、14、第1、第2のオープンコイル15、16をそれぞれ1つ設けたものについて説明したが、それぞれ複数設けたアレイタイプとしてもよい。
本発明に係るコモンモードノイズフィルタは、ディファレンシャルモードノイズを除去することができるという効果を有するものであり、特にデジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器のノイズ対策として使用される小形で薄型のコモンモードノイズフィルタ等において有用となる。
11a~11h 第1~第8の絶縁体層
12 積層体
13 第1のコイル
14 第2のコイル
15 第1のオープンコイル
16 第2のオープンコイル
17a、17b、18a、18b 第1~第4のコイル状導体
26 第1のコモンモードフィルタ部
27 第2のコモンモードフィルタ部

Claims (1)

  1. 積層体と、前記積層体の内部に第1のコイル、第2のコイル、その一端部が前記第1のコイルと電気的に接続されかつその他端部が開放されている第1のオープンコイルと、その一端部が前記第2のコイルと電気的に接続されかつその他端部が開放されている第2のオープンコイルとをさらに備え、前記第1のコイルは積層方向に互いに配置された第1の内部導体と第2の内部導体で構成され、前記第2のコイルは積層方向に互いに配置された第3の内部導体と第4の内部導体で構成され、前記第1のコイルを形成する前記第1の内部導体と前記第2のコイルを形成する前記第3の内部導体が磁気結合して第1のコモンモードフィルタ部を形成し、前記第1のコイルを形成する前記第2の内部導体と前記第2のコイルを形成する前記第4の内部導体が磁気結合して第2のコモンモードフィルタ部を形成し、前記第1のオープンコイルは前記第2のコモンモードフィルタ部と積層方向に対向し、かつ、積層方向に接続された第1、第2のコイル状導体で構成され、
    さらに、少なくとも前記第1のコイル状導体の巻き数が前記第1、第2のコモンモードフィルタ部の巻き数より少なくなっているとともに、前記第2のオープンコイルは前記第1のコモンモードフィルタ部と積層方向に対向し、かつ、積層方向に接続された第3、第4のコイル状導体で構成され、前記第3、第4のコイル状導体の巻き数は、前記第1のコイル状導体の巻き数より多いコモンモードノイズフィルタ。
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