JP7429535B2 - 構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体及びその製造方法に関する。
外部からの衝撃を緩和する目的で、耐衝撃性を有するガードを各種機器に取り付けることがある。また、そのようなガードは、機器のほうに送風ファン及びプロペラ等のような動作部が設けられている場合にも、その動作部が外部に接触することを防ぐ目的でも用いられる。
特許文献1には、ドローンを上方から覆う屋根枠と、横方向から全体的に包囲する壁枠を備えるドローン(小型無人航空機)用の飛行安全フレームが記載されている。特許文献2には、ドローンを横方向から全体的に包囲する包囲枠を備えるドローン(小型無人航空機)用の飛行安全フレームが記載されている。
特開2018-199394号公報 特開2019-99087号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示されたフレームは、直管材、曲管材及び管継手といった複数の構成要素を継手しており、例えば管継手によって継手している部分において強度が十分でない虞がある。
そこで、本発明の一態様は、構成要素同士が交差している部分の強度に優れた構造体及びその製造方法を実現することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る構造体は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体であって、前記交差部は、前記第一部材及び前記第二部材の一方が、前記第一部材及び前記第二部材の他方を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化または固化されて形成されている。
また、前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る構造体の製造方法は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、硬化前または固化前の前記第一部材を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、前記第一の工程の後に、硬化または固化前の前記第一部材及び第二部材を、加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む。
また、前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る構造体の製造方法は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、硬化または固化前の前記第一部材または硬化または固化後の前記第一部材のいずれか一方を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、前記第一の工程の後に、硬化前の前記第一部材及び第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む。
本発明の一態様によれば、構成要素同士が交差している部分(交差部)の強度に優れた構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る構造体を、無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用プロペラガードとして用いた態様の全体構成を示す斜視図である。 図1に示す構造体(無人航空機用プロペラガード)の斜視図である。 図1に示す構造体の製造に用いる型の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る構造体の製造方法について説明する図である。
(無人航空機用プロペラガード1)
以下、本発明の一実施形態の構造体について、図1から図4を用いて説明する。
本実施形態では、本発明の一態様に係る構造体を、無人航空機用プロペラガード(無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用ガード)として適用させた態様について説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、無人航空機のプロペラ以外の部分のガードでもよく、無人航空機以外の各種電子機器を含むあらゆる物体に対して、当該物体を外部衝撃から防護し、かつ当該物体が外部に接触することを防ぐためのガードとして適用することができる。特に、当該構造体は、後述するように比較的軽量でありながら、第一部材及び第二部材が交差する交差部の強度に優れている。そのため、重量が考慮されるべきドローンと称される小型無人航空機のガードとして好適である。
図1は本発明の一実施形態に係る構造体である無人航空機用プロペラガード1が、無人航空機の少なくとも一部を包囲している様子であり、無人航空機用プロペラガード1の全体構成を示す斜視図である。プロペラ500は、ドローンのプロペラである。プロペラ500は、駆動部501、翼502を備える。翼502は、駆動部501に連結されている。なお、プロペラ500及び当該プロペラ500を備える無人航空機は、いかなる種類、大きさ、重さのものであっても構わない。
図1に示す無人航空機用プロペラガード1は、プロペラ500の翼502の360°の旋回範囲の半分の範囲(180°分)を囲む三次元構造をとっている。すなわち、本実施形態の無人航空機用プロペラガード1は、平面視において凡そ半円形状を有し、この半円形状のものを一つとして構成されている。そのため、プロペラ500に実際に適用する場合には、図1の紙面奥側にも無人航空機用プロペラガード1を配設し、翼502の旋回範囲(360°)の全周を覆う構成とすればよい。
なお、以下では、説明の便宜上、仮想の円柱体に基づいて、各部材の配置位置や配設方向を述べる。仮想の円柱体は、側面が凡そ翼502の先端の旋回軌道に合致し、上面がプロペラ500の上部、下面がプロペラ500の下部に相当する。また、以下において用いている「高さ」とは、当該下面から当該上面までの間の位置を示している。
無人航空機用プロペラガード1は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材10及び第二部材20が交差する交差部30を含み、交差部30は、第二部材20が、第一部材10を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化または固化されて形成されている。
第一部材10は、仮想の円柱体の側面に沿って円周の半分に相当する曲部11を有する。更に、第一部材10は、仮想の円柱体の上面または下面から見た平面視において曲部11の両端位置にそれぞれ連結し、仮想の円柱体の直径に相当する直部12を仮想の円柱体の上面に有している。第一部材10は、2本あり、各々の曲部11は、仮想の円柱体の側面に、高さを異ならせて平行に配されている。一方、2本の第一部材10の各々の直部12は、一体になっている(積層部)。
曲部11は、概ね、翼502の旋回軌道と同心円であって当該旋回起動を囲うように延設されている。そのため、翼502の旋回軌道内への物体の侵入を防ぎ、当該物体と翼502との衝突を防ぐ。また、直部12は、翼502の上方に配設されるため、翼502の上方からの物体の侵入を防ぎ、当該物体と翼502との衝突を防ぐ。
第二部材20は、2本の第一部材10のそれぞれの曲部11の長手方向の中間点において交差している。具体的には、仮想の円柱体の上面において、直部12の中間位置近傍を起点として半径に沿って延びた放射部21と、仮想の円柱体の側面に沿って高さ方向に延びる側部22とを有する。すなわち、第二部材20の側部22は、2本の第一部材10の曲部11とそれぞれ交差している。この交差している箇所がそれぞれ、交差部30である。
放射部21は、翼502の上方に配設されるため、翼502の上方からの物体の侵入を防ぎ、当該物体と翼502との衝突を防ぐ。側部22は、翼502の旋回軌道上に延設されている。そのため、翼502の旋回軌道内への物体の侵入を防ぎ、当該物体と翼502との衝突を防ぐ。
無人航空機用プロペラガード1は、基部40をさらに備える。基部40は、直部12の中間位置に連結しているとともに、放射部21が連結している。基部40と、直部12と、放射部21とは、凡そ同じ高さに位置している。基部40も、第一部材10及び第二部材20と同一材料から構成してもよいが、異なる熱硬化性の樹脂から形成することも可能である。なお、直部12と放射部21とは、基部40において一連に繋がっていてもよい。
無人航空機用プロペラガード1は、基部40をプロペラ500の駆動部501の上面に取り付けることによって、プロペラ500に搭載することができる。なお、本実施形態では、プロペラ500の下部に翼が装備されている態様に適合した無人航空機用プロペラガード1である。しかしながら、無人航空機用プロペラガード1を天地反転させれば、上部に翼が装備されたプロペラにも、無人航空機用プロペラガード1を搭載することができる。この場合には、プロペラの下部の駆動部(モータ)の下面に、基部40を取り付ける。
以下、第一部材10及び第二部材20の詳細を説明する。第一部材10及び第二部材20の形態は共に、細幅である。細幅とは、一般に厳密な定義はないが、本発明では、基布状の形態ではなく、1mm以上6mm以下の幅を有し、且つ1mm以上6mm以下の厚さを有する態様を示し、好ましくは3mm程度の幅及び厚さの形態を示すものとする。なお、断面は、四角形状であっても円形であっても、あるいはその他の形状であってもよい。要するに、無人航空機用プロペラガード1は、複数の方向に延びる細幅が繋がってなる構造物である。細幅の第一部材10及び第二部材20は、厚さが異なる。ここでいう「厚さ」とは、長手方向に垂直な方向における直径の平均値に相当する。以下、図2を用いて、厚さについて説明する。
図2は、図1と同じ斜視図であるが、プロペラ500を図1から除いた図である。図2には、無人航空機用プロペラガード1の各箇所の厚さを相対的な値で示している。ここで、第一部材10と、第二部材20とは、後述するように1本分の厚さが異なっており、第一部材10の厚さが第二部材20の厚さの約2倍となっている。図2では、無人航空機用プロペラガード1の各箇所の厚さを、第一部材10の1本分の厚さを基準の厚さ[1]として示している。すなわち、一本分で比較すれば、第二部材20の厚さは、[0.5]である。
無人航空機用プロペラガード1の各所の厚さを説明すると、曲部11は、1本分の第一部材10から構成されているため、厚さは[1]である。一方、直部12は、2本の第一部材10の直部12が一体となっているため、厚さは[2]である。
一方、第二部材20に構成される放射部21及び側部22については、側部22のうち、高い位置にあるほうの曲部11と交差する交差部30と、低い位置にあるほうの曲部と交差する交差部30との間は、厚さは[1]である。これは、1本の第二部材20が、放射部21から延びて、低い位置にあるほうの曲部11と交差する交差部30において曲部11を挟み込むように折りたたんで折り返し、放射部21に再び延びている。すなわち、2つの交差部30の間の厚さは、2本分の第二部材20の厚さである。また、高い位置にあるほうの曲部11において設けられた交差部30においても、別の1本の第二部材20が、放射部21から延びて、当該交差部30において、高い位置にあるほうの曲部11を挟み込むように折りたたんで折り返し、放射部21に再び延びている。これにより、放射部21、及び側部22における放射部21から高い位置にあるほうの曲部11において設けられた交差部30までの間には、計4本の第二部材20が積層しており、厚さは[2]である。このように積層していることにより、剛性を高めることができる。なお、積層しているという観点では、直部12も同じく2本分の第一部材10からなり、厚さ[2]であるため、剛性を高めていると言える。
(第一部材10及び第二部材20)
第一部材10及び第二部材20は、長手方向に配向する繊維を有し、かつ繊維強化複合材料の硬化物で構成されている。具体的には、第一部材10及び第二部材20は、強化繊維基材にマトリックス樹脂組成物を含浸した、中間基材であるシート状のプリプレグを細幅に切り出した後、複数枚積層し、加熱加圧又は加熱減圧して成形されたものである。例えば、炭素繊維強化複合材料(熱硬化性炭素繊維強化樹脂(CFRP)または熱可塑性炭素繊維強化樹脂(CFRTP))等を採用できる。CFRTPの場合は、中間基材として、コミングルヤーンを用いても良い。炭素繊維強化複合材料を採用することにより、軽量であり、かつ、剛性の優れる無人航空機用プロペラガード1を実現することができ、飛行中に空気抵抗でガードが撓まず、また、壁に接触した際にもプロペラを保護することができる。
一例としては、第一部材10及び第二部材20は、幅2mmで、厚さ200μmの一方向性プリプレグを複数枚積層してなる。先述の厚さ[1](第一部材10の一本分の厚さ)は、幅2mmで厚さ200μmの一方向性プリプレグを9枚重ねにしたもの構成することができ、第一部材10の半分の厚さである第二部材20は、幅2mmで厚さ200μmの一方向性プリプレグを4~5枚重ねにしたものから構成することができる。一方向性プリプレグは、一方向に繊維が配向している。そのため、その配向方向に沿って長尺なプリプレグを積層してなる第一部材10及び第二部材20は、長手方向に配向する繊維を有している。
マトリックス樹脂組成物を含浸させた強化繊維基材の形態としては、多数の長尺の強化繊維を一方向に引き揃えた先述のUD(Uni Direction)シート(一方向性シート)以外にも、強化繊維を製織して織物としたクロス材、強化繊維からなる不織布、複数の繊維が撚られた撚りひも、複数の繊維が編まれた編ひも、及び、組みひも等が挙げられる。すなわち、強化繊維基材の形態としては、強化繊維を一方向に引きそろえた形態、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、及び、複数の繊維が編まれた編ひも、組みひものいずれか1以上であってよい。撚りひも、編ひもまたは組みひもを採用すれば、第一部材10又は第二部材20の積層している部分を特定することが容易となる。
強化繊維基材に用いられる強化繊維としては、特に限定されないが、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、及びガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、強化繊維として、比強度、比弾性率に優れる点から、炭素繊維を用いることが好ましい。また、強化繊維は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
強化繊維基材の目付としては、特に限定されず、必要な剛性及び重量から決めればよいが、マトリックス樹脂組成物の含浸性を良好とする観点、及び、外観をより良好にする観点から、70g/m以上がより好ましく、さらに安価に表面平滑な複合材料成形体を得ることができる観点から150g/m以上がさらに好ましい。また、強化繊維基材の目付としては、マトリックス樹脂組成物の含浸性を良好とする観点、及び、より安価に表面平滑な複合材料成形体を得る観点から、800g/m以下が好ましく、250g/m以下がより好ましい。
プリプレグの樹脂含有率は、25wt%以上が好ましく、33%付近がより好ましい。上記下限値以上であることで、空隙ができにくくなる。また、プリプレグの樹脂含有率は、60wt%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。上記下限値以上であることで、強度剛性を維持し軽量化が可能である。
マトリックス樹脂組成物は、マトリックス樹脂と、その他成分を含む。マトリックス樹脂としては、特に制限はなく、熱可塑性樹脂及び/または熱硬化性樹脂を用いることができる。
以下、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用いたマトリックス樹脂組成物を熱可塑性樹脂組成物、マトリックス樹脂として熱硬化性樹脂を用いたマトリックス樹脂組成物を熱硬化性樹脂組成物とも言う。熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、その他成分として硬化剤を含む。硬化剤は公知のいずれのものを用いても良い。
熱可塑性樹脂は、加熱により粘度の高い液体状態になって、外力により自由に変形でき、冷却して外力を除去すると、固体状態でその形状を保つ。また、この過程を繰り返し行える。熱可塑性樹脂としては、特に制限は無く、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6樹脂、ナイロン6,6樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、芳香族ポリアミド樹脂等を用いることができる。中でも、物性や価格の観点で、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂のいずれかであることが好ましい。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂は、熱または触媒の作用を受けて、分子間架橋による硬化反応が進行し、不溶不融の三次元網目構造をとる反応性ポリマーである。熱硬化性樹脂としても特に制限は無く、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱硬化性マトリックス樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、これらの中から一種以上を適宜選択して使用することができるが、中でも硬化後の交差部の強度を高くできる傾向にあることから、エポキシ樹脂が好ましい。
マトリックス樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、非繊維状フィラー、導電性フィラー、離型剤、又は界面活性剤等の添加剤を配合してもよい。また、前記の添加剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、第一部材10及び第二部材20は、同一材料であってもよいし、互いに異なる材料から構成してもよい。
図1及び図2に示す交差部30は、第二部材20が、第一部材10を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化されて形成されている。後述するように、これは、無人航空機用プロペラガード1を製造する際に、細幅の第二部材20を細幅の第一部材10の曲部11の下を通してからU字型に折り返して上に積層してから形状を平坦にして、この状態で硬化させることによって実現される。なお、その状態で硬化したものであるか否かは、製造後の無人航空機用プロペラガード1を目視することによって確認することは困難である場合がある。しかしながら、交差部30において、第二部材20の長手方向に沿って切断した断面を顕微鏡等で観察することにより、第二部材20の繊維が第一部材10の断面の周囲に沿って配向していることを確認すればよい。
以上のような本実施形態の無人航空機用プロペラガード1によれば、繊維強化複合材料の硬化物で一体成形されたものから構成され、交差部30が、第二部材20が、第一部材10を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化されて形成されている。そのため、複数の構成部材からなり、且つ継手によって連結させる従前の態様に比べて、交差部における強度に優れた信頼性の高い無人航空機用プロペラガードを提供することができる。また、形状を細く設計できるため、空気抵抗が小さく、さらには軽量化できるため、飛行時間や移動速度において有利になる。
(無人航空機用プロペラガード1の製造方法)
本実施形態の無人航空機用プロペラガード1の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、硬化前または固化前の第一部材を、硬化前または固化前の第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、第一の工程の後に、硬化前または固化前の第一部材及び第二部材を、加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む。
第一の工程では、硬化前または硬化後の繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する型に沿って硬化前の第一部材及び第二部材(以下、硬化前の第一部材及び第二部材を、「第一強化繊維基材」及び「第二強化繊維基材」という。)を配置する。これについて、図3及び図4を用いて詳述する。図3は、第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材を配置する当該型の外観を示す斜視図である。
図3に示すように、型100は、略半円形状の上面と下面を有する略半円柱である。より具体的には、型100は、半円柱と四角柱とを合わせたような形状を有している。型100には、円弧状の側面に、円弧方向に延設された2本の曲部用溝101と、これに対して垂直方向に延設された1本の側部用溝102とが設けられている。また、型100の上面には、中央部に凹部103と、凹部103から当該上面の円弧状の端辺の中間位置に向かって延設され、側部用溝102に繋がった放射部用溝104とが設けられている。更に、型100の上面には、凹部103から当該上面の直線状の端辺に沿って当該端辺の両端部まで延設された直部用溝105が設けられている。型100には、更に、円弧状の側面に高さ方向に沿って、曲部用溝101と直部用溝105とを繋ぐ連結用溝106が設けられている。
型100を構成する、繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する材料としては、エポキシ系のケミカルウッドもしくは硬質ウレタンのケミカルウッドや金属材等を用いることができ、特に耐久性という理由から、アルミなどの金属材料を用いることが好ましい。このような材料を用いることにより、硬化または固化にあたっては、型100が繊維強化複合材料よりも大きく膨張するため、第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材がたるむことなく所望の形状で硬化または固化させることができる。さらに、硬化または固化後においては、第一部材及び第二部材よりも型100が結果として小さくなっているため、型100から容易に脱型させることができる。これについては、後述する。
第一の工程では、各溝101,102、104、105、106に、第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材を這わせるとともに、型100の凹部103に基部40(図1及び図2)を載置する。これら強化繊維基材は、先述したシート状のプリプレグを細幅に切り出してから予め積層しておいた、細幅の態様であり、第一強化繊維基材の厚さが第二強化繊維基材の厚さの2倍ある。なお、先述のように長手方向に配向する強化繊維基材の形態として、複数の繊維が撚られた撚りひも、及び、複数の繊維が編まれた編ひも、組みひものいずれか一以上を用いることにより、型100に配置する際の第一強化繊維基材、第二強化繊維基材の取り扱いがより容易となり、作業性の向上を図ることができる。
型への設置順は特に制限はなく、這わせる順序も特に制限はない。一例としては、所定の長さを有する1本の細幅の第一強化繊維基材の一方の端部を先ず凹部103に載置することから始める。そして、凹部103に隣接した直部用溝105の一方、当該直部用溝105に繋がった連結用溝106、高い位置にあるほうの曲部用溝101、直部用溝105の他方に繋がった連結用溝106、及び直部用溝105の他方に這わせる。そして最後に、他方の端部を凹部103に載置する。次に、別の所定の長さを有する1本の細幅の第一強化繊維基材の一方の端部を凹部103に載置することから始める。そして、凹部103に隣接した直部用溝105の一方、当該直部用溝105に繋がった連結用溝106、低い位置にあるほうの曲部用溝101、直部用溝105の他方に繋がった連結用溝106、及び直部用溝105の他方に這わせる。そして最後に、他方の端部を凹部103に載置する。
次に、所定の長さを有する1本の細幅の第二強化繊維基材の一方の端部を凹部103に載置するところから第二強化繊維基材の設置を始める。そして、放射部用溝104、及び、側部用溝102における高い位置にあるほうの曲部用溝101に接する箇所まで這わせる。続けて、第二強化繊維基材を、高い位置にあるほうの曲部用溝101に這わせている第一強化繊維基材の下にくぐらせてから表に出して、第一強化繊維基材を挟み込みつつU字型に折りたたんでから平坦化して、折り返すようにして再び側部用溝102及び放射部用溝104に這わせる。そして最後に、他方の端部を凹部103に載置する。次に、別の所定の長さを有する1本の細幅の第二強化繊維基材の一方の端部を凹部103に載置して、既に這わせている第二強化繊維基材の上に積層するように、放射部用溝104、及び、側部用溝102に這わせ、低い位置にあるほうの曲部用溝101に接する箇所まで這わせる。続けて、当該第二強化繊維基材を、低い位置にあるほうの曲部用溝101に這わせている第一強化繊維基材の下にくぐらせて第一強化繊維基材を挟み込みつつU字型に折りたたんでから平坦化し、折り返すようにして再び側部用溝102及び放射部用溝104に這わせて、他方の端部を凹部103に載置する。
ここで、第一強化繊維基材を挟み込みつつ第二強化繊維基材を折りたたむ。これを図4に示す。図4には、高い位置にあるほうの曲部用溝101に這わせている第一強化繊維基材10a(より具体的には、図1及び図2に示す曲部11の強化繊維基材)にくぐらせた状態の第二強化繊維基材20aを示している。このとき、図4に示すように第二強化繊維基材20aが僅かに弛んだ状態となっていても、加熱硬化時に、型100が熱膨張することにともなって、弛みが解消する。なお、第一強化繊維基材を這わせる際にも、各溝に対して弛んでいても、加熱硬化時に、型100が熱膨張することにともなって、弛みが解消する。このように加熱硬化時に弛みが解消して、熱膨張した型100に沿うように第一部材10及び第二部材20が成形されると、硬化または固化後に冷却によって型100が収縮することにともなって、第一部材10及び第二部材20(無人航空機用プロペラガード1)を型100から容易に脱型させることができる。
型100に、基部40、第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材を配置すると、第二の工程を開始する。第二の工程では、型100に配置された基部40、第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材を、加熱する。加熱においては、減圧雰囲気中において加熱する方法をとっても良い。具体的には、オーブンでの加熱を行う方法や、減圧雰囲気中において加熱する方法である真空バッグ成形法や、型100を、減圧雰囲気中において加熱加圧する方法であるオートクレーブ法を採用することができる。
第二の工程後には、型100に配置された基部40、硬化後または軟化後の第一強化繊維基材及び第二強化繊維基材を冷却し、第一部材10、第二部材20及び基部40を備える無人航空機用プロペラガード1を、型100から脱型する。これにより、無人航空機用プロペラガード1が完成する。
なお、第一部材を硬化または固化してから、第二部材を設置する方法をとっても良い。
(その他)
以上、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳述したが、本実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。とりわけ、基材を細幅に限る必要はない。また、本発明の一形態は本実施形態によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
(まとめ)
本発明の態様1に係る構造体は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体であって、前記交差部は、前記第一部材及び前記第二部材の一方が、前記第一部材及び前記第二部材の他方を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化または固化されて形成されている。
前記態様1の構成によれば、交差部において強度に優れた構造体を提供することができる。具体的には、前記交差部が、前記第一部材及び前記第二部材の一方が、前記第一部材及び前記第二部材の他方を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化されて形成されている。そのため、別体の連結具を用いて第一部材と第二部材とを連結させる必要がなく、部品点数を少なくすることができる。また、仮に連結具を用いた連結では連結具が破損するなどして連結に不具合が生じて強度低下を招く虞がある。しかしながら、前記態様1の構成によれば、そのような連結具を必要とせず、交差部において強度に優れた構造体を提供することができる。また、第一部材及び第二部材が繊維強化複合材料で構成されるため、交差部における強度に優れた構造体を提供することができる。
本発明の態様2に係る構造体は、前記態様1の構成において、前記第一部材同士及び前記第二部材同士が重ねられている積層部をさらに含んでもよい。
前記態様2の構成によれば、積層部において厚さが増すため、構造体の剛性をより高めることができる。
本発明の態様3に係る構造体は、前記態様1又は2の構成において、前記第一部材及び/または前記第二部材の形態は、繊維が一方向に配向している細幅の基材、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、複数の繊維が編まれた編ひも、及び、組みひものうちから選ばれる1以上であってもよい。
繊維が一方向に配向している細幅の基材、撚りひも、編ひも、または組みひもを採用することにより、第一部材又は第二部材の積層している部分を特定することが容易となる。
本発明の態様4に係る構造体は、前記態様1から3の構成において、無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用ガードであってもよい。
前記態様4の構成によれば、軽量かつ強度が優れた無人航空機用ガードを提供することができる。
本発明の態様5に係る構造体の製造方法は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、硬化前または固化前の前記第一部材を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、前記第一の工程の後に、硬化前または固化前の前記第一部材及び第二部材を、加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む。
前記態様5の構成によれば、交差部において強度に優れた構造体を提供することができる。具体的には、前記交差部が、前記第一部材及び前記第二部材の一方が、前記第一部材及び前記第二部材の他方を挟み込むように折りたたまれた状態で硬化されて形成される。そのため、別体の連結具を用いて第一部材と第二部材とを連結させる必要がなく、部品点数を少なくすることができる。また、仮に連結具を用いた連結では連結具が破損するなどして連結に不具合が生じて強度低下を招く虞がある。しかしながら、前記態様5の構成によれば、そのような連結具を必要とせず、交差部において強度に優れた構造体を提供することができる。また、第一部材及び第二部材が繊維強化複合材料で構成されるため、交差部における強度に優れた構造体を提供することができる。
本発明の態様6に係る構造体の製造方法は、繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、硬化または固化前の前記第一部材または硬化または固化後の前記第一部材のいずれか一方を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、前記第一の工程の後に、硬化前の前記第一部材及び第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む。
前記態様6の構成によっても、態様5の構造体の製造方法と同様に、交差部において強度に優れた構造体を提供することができる。
本発明の態様7に係る構造体の製造方法は、前記態様5または6において、前記第一の工程において、前記繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する型に沿って硬化前の前記第一部材及び第二部材を配置し、前記第二の工程において、前記型に配置した硬化前の前記第一部材及び第二部材を加熱して硬化させてもよい。
前記態様7の構成によれば、第一部材及び第二部材を所望の形状で熱硬化させることができるとともに、熱硬化後に、第一部材及び第二部材を、型から容易に脱型させることができる。
本発明の態様8に係る構造体の製造方法は、前記態様5から7の構成において、硬化または固化前の第一部材及び/または第二部材の形態は、繊維が一方向に配向している細幅の基材、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、複数の繊維が編まれた編ひも、または組みひものいずれか一以上を用いてもよい。
前記態様8の構成によれば、型に配置する際の第一強化繊維基材(硬化または固化前の第一部材)、第二強化繊維基材(硬化または固化前の第二部材)の取り扱いがより容易となり、作業性の向上を図ることができる。
本発明の態様9に係る構造体の製造方法は、前記態様5から8において、前記構造体は、無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用ガードであってよい。
前記態様9の構成によれば、軽量かつ強度が優れた無人航空機用ガードを提供することができる。
1 無人航空機用プロペラガード(無人航空機用ガイド)
10 第一部材
10a 第一強化繊維基材
11 曲部
12 直部
20 第二部材
20a 第二強化繊維基材
21 放射部
22 側部
30 交差部
40 基部
101 曲部用溝
102 側部用溝
103 凹部
104 放射部用溝
105 直部用溝
106 連結用溝
500 プロペラ

Claims (11)

  1. 繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体であって、
    前記第一部材及び前記第二部材はそれぞれ、1mm以上6mm以下の幅を有し、
    前記交差部は、前記第一部材及び前記第二部材の一方が、前記第一部材及び前記第二部材の他方を挟み込むように折りたたんで折り返された状態で硬化または固化されて形成されており、
    前記第一部材及び前記第二部材の前記一方は、或る位置から前記第一部材及び前記第二部材の前記他方が配されている箇所まで延びている部分の上に、前記折り返された部分が積層されていて、前記折り返された部分は、前記箇所から前記或る位置まで再び延びている、構造体。
  2. 前記第一部材同士及び前記第二部材同士が重ねられている積層部を更に含み、
    前記或る位置には、前記第一部材及び前記第二部材のそれぞれが連結する基部が設けられており、
    前記構造体は、平面視において半円形状を有し、
    前記第一部材は、仮想の円柱体の側面に沿って円周の半分に相当する曲部を有し、
    前記第一部材は、前記仮想の円柱体の上面または下面から見た平面視において前記曲部の両端位置にそれぞれ連結し、前記仮想の円柱体の直径に相当する直部を、前記仮想の円柱体の上面に有し、
    前記第一部材は、2本あり、各々の前記曲部は、前記仮想の円柱体の前記側面に、高さを異ならせて平行に配されており、
    前記2本の第一部材の各々の前記直部は、一体になっていて前記積層部を構成しており、
    前記第二部材は、前記2本の第一部材のそれぞれの前記曲部の長手方向の中間点において交差しており、前記仮想の円柱体の上面において、前記直部の中間位置近傍を起点として半径に沿って延びた放射部と、前記仮想の円柱体の前記側面に沿って高さ方向に延びる側部とを有し、
    前記側部は、前記2本の第一部材の曲部とそれぞれ交差しており、交差している箇所がそれぞれ、前記交差部であり、
    前記放射部及び前記側部はそれぞれ、前記積層部を構成している、請求項1に記載の構造体。
  3. 前記第一部材及び/または前記第二部材の形態は、繊維が一方向に配向している細幅の基材、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、複数の繊維が編まれた編ひも、及び、組みひものうちから選ばれる1以上である、請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用プロペラガードである、請求項1~3のいずれか一項に記載の構造体。
  5. 繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、
    前記第一部材及び前記第二部材はそれぞれ、1mm以上6mm以下の幅を有し、
    硬化前または固化前の前記第二部材を、或る位置から、硬化前または固化前の前記第一部材が配されている箇所まで這わせ、当該箇所において当該第一部材を挟み込みつつ折りたたんで折り返して、折り返した部分を、先に当該箇所まで這わせた部分の上に積層して前記或る位置まで再び這わせて、前記第一部材と前記第二部材とを交差させる第一の工程と、
    前記第一の工程の後に、硬化前または固化前の前記第一部材及び第二部材を、加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む、構造体の製造方法。
  6. 繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、
    前記第一部材及び前記第二部材はそれぞれ、1mm以上6mm以下の幅を有し、
    硬化前または固化前の前記第二部材を、或る位置から、硬化または固化前の前記第一部材または硬化または固化後の前記第一部材のいずれか一方が配されている箇所まで這わせ、当該箇所において当該第一部材を挟み込みつつ折りたたんで折り返して、折り返した部分を、先に当該箇所まで這わせた部分の上に積層して前記或る位置まで再び這わせて、前記第一部材と前記第二部材とを交差させる第一の工程と、
    前記第一の工程の後に、硬化前の前記第一部材及び第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含む、構造体の製造方法。
  7. 前記第一の工程において、前記繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する型に沿って硬化前の前記第一部材及び第二部材を配置し、
    前記第二の工程において、前記型に配置した硬化または固化前の前記第一部材及び/または第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる、請求項5または6に記載の構造体の製造方法。
  8. 前記硬化または固化前の第一部材及び/または第二部材の形態は、繊維が一方向に配向している細幅の基材、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、複数の繊維が編まれた編ひも、または組みひものいずれか1以上を用いる、請求項5~7のいずれか一項に記載の構造体の製造方法。
  9. 前記構造体は、無人航空機の少なくとも一部を包囲する無人航空機用プロペラガードである、請求項5~8のいずれか一項に記載の構造体の製造方法。
  10. 繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、
    硬化前または固化前の前記第一部材を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、
    前記第一の工程の後に、硬化前または固化前の前記第一部材及び第二部材を、加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含み、
    前記第一の工程において、前記繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する型に沿って硬化前の前記第一部材及び第二部材を配置し、
    前記第二の工程において、前記型に配置した硬化または固化前の前記第一部材及び/または第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる、構造体の製造方法。
  11. 繊維強化複合材料で構成されている第一部材及び第二部材が交差する交差部を含む構造体の製造方法であって、
    硬化または固化前の前記第一部材または硬化または固化後の前記第一部材のいずれか一方を、硬化前または固化前の前記第二部材で挟み込みつつ折りたたんで交差させる第一の工程と、
    前記第一の工程の後に、硬化前の前記第一部材及び第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる第二の工程と、を含み、
    前記第一の工程において、前記繊維強化複合材料よりも高い熱膨張率を有する型に沿って硬化前の前記第一部材及び第二部材を配置し、
    前記第二の工程において、前記型に配置した硬化または固化前の前記第一部材及び/または第二部材を加熱して硬化または加熱後に冷却して固化させる、構造体の製造方法。
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