JP7426684B2 - 歯科治療ユニット - Google Patents
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Description
このアシスタントユニットの下端には、ハンガー支柱が回動自在に取り付けられている。
そして、このハンガー支柱の他端には、アシスタントが使用する器具を懸架するハンガー部が、ハンガー支柱に対して水平面内に回動自在に設けられている。
すなわち、従来の歯科ユニットでは、治療室における歯科ユニットの配置に制約が課されていた。
なお、以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。
まず、図1乃至図7を用いて本発明の一実施形態である歯科治療ユニット100について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る歯科治療ユニットの斜視図であり、図2は本発明の一実施形態に係る歯科治療ユニットの右側面図であり、図3は本発明の一実施形態に係る歯科治療ユニットの平面図であり、図4は本発明の一実施形態に係るアシスタントアーム周辺の拡大平面図であり、図5は図2のV-V断面図であり、図6は図4のVI-VI断面図であり、図7は本発明の一実施形態に係る第1アームと第2アームとの連結構造を示す斜視分解図である。
下台110には、床下の給排水管と接続されており、圧縮空気源を内蔵している。
また、この下台110は、歯科治療用椅子120に接続される昇降アーム111(図2参照)および昇降アーム111を動かす駆動機構(図示せず)を備えている。
これにより、歯科治療用椅子120は、上下に昇降自在となっている。
歯科治療用椅子120は、患者の臀部を支持するコンターシート121と、このコンターシート121に連結され患者の背中を支持するバックレスト122と、このバックレスト122に連結され患者の頭部を支持するヘッドレスト123とを有している。
このアーム受け121bの周側面の左側には第1位置規制ピン121b1が設けられており、アーム受け121bの周側面の右側には第2位置規制ピン121b2が設けられている。
そして、この後方カバー121cの背面側には、図7に示すように、背面視で逆L字状の切り欠き121c1が形成されている。
また、バックレスト122の上部には、ヘッドレスト123を収容可能な凹部122aが形成されている。
スピットン130は、コンターシート121の底部121aと一端が接続されるスピットンアーム131と、このスピットンアーム131の他端が接続される共に内部に給排水機構を備えた給排水機構部132と、給排水機構部132の上部に設けられ患者がうがいした水を受けるスピットン本体133と、給排水機構部132の上部に設けられる吐水部134とを有している。
また、スピットン130は、図2に示すように、下台110から距離Hだけ離間している。
また、スピットンアーム131と歯科治療用椅子120との間には、スピットンアーム131の回動範囲を制限するスピットンアーム回動範囲規制手段(図示せず)が設けられている。
これにより、スピットンアーム131は、図3に示すように、θaで示す範囲(スピットンアーム回動範囲)を回動自在になっている。
このスピットンアーム回動抵抗付与手段により、歯科治療用椅子120に対してスピットンアーム131を回動しにくくすることができる。
加えて、スピットンアーム131と歯科治療用椅子120との間には、スピットンアーム131の回動をロックするスピットンアーム回動ロック手段(図示せず)が設けられている。
このスピットンアーム回動ロック手段により、歯科治療用椅子120に対するスピットンアーム131の位置を所定位置に固定することができる。
また、給排水機構部132の内部には、電磁弁等が設けられている。
この電磁弁は、前述の給水管および吐水部134と連結されており、吐水部134への吐水を制御している。
給排水機構部132の頂部には、患者がうがいのために使用するコップを載置するコップ受け皿132aが設けられている。
また、給排水機構部132とスピットンアーム131との間には、給排水機構部132の回動範囲を制限するスピットン回動範囲規制手段(図示せず)が設けられている。
これにより、給排水機構部132は、図3に示すように、θbで示す範囲(給排水機構部回動範囲)を回動自在になっている。
このスピットン回動抵抗付与手段により、スピットンアーム131に対して給排水機構部132を回動しにくくすることができる。
さらに、給排水機構部132とスピットンアーム131との間には、給排水機構部132の回動をロックするスピットン回動ロック手段(図示せず)が設けられている。
このスピットン回動ロック手段により、スピットンアーム131に対する給排水機構部132の位置を所定位置に固定することができる。
アシスタントホルダー150は、図3及び図4に示すように、平面視で矩形状である。
アシスタントホルダー150は、口腔内を吸引するバキュームや、水や空気を噴出するシリンジといった器具Tを複数保持している。
また、アシスタントホルダー150は、スピットン130の給排水機構部132の電磁弁を開閉する吐水ボタン151を有している。
この吐水ボタン151を押すことで、吐水部134から吐水が開始される。
アシスタントホルダー150の回転中心Phは、アシスタントホルダー150の前後方向および左右方向の中心となっている。
なお、ここでいう「中心」とは、アシスタントホルダー150の前後方向および左右方向の概ね中心という程度の意味である。
接続部材170は、例えば電気配線やホースであり、一端が歯科治療用椅子120内の端子や継手に接続されている。
そして、この接続部材170は、アシスタントアーム160の内部を通って器具Tと接続されるのではなく、アシスタントアーム160から露出して器具Tと接続されている。
すなわち、接続部材170は、アシスタントアーム160の外部に配置されている。
アシスタントアーム160は、図2に示すように、前端が歯科治療用椅子120に連結され、歯科治療用椅子120に対して回動する第1アーム161と、この第1アーム161に対して回動する第2アーム162とを有している。
第1アーム161は、図2および図5等に示すように、水平方向に伸びる部材であり、図6に示すように、前端側には第1回動軸161aが取り付けられている。
第1回動軸161aの下端側には雄ネジが形成されている。
さらに、第1アーム161の前端側の下面には、図6等に示すように、ピン161bが設けられている。
第1アーム161の開口161cの外側には、さらに、平面視で円弧状の回動範囲規制溝161dが形成されている。
第2アーム162は、図2に示すように、第1アーム161の後端に前端が連結されると共にアシスタントホルダー150に後端が連結されている。
そして、第2アーム162は、第1アーム161と接続される水平腕部162aと、アシスタントホルダー150と接続される鉛直腕部162bと、水平腕部162aと鉛直腕部162bとを滑らかに接続する屈曲腕部162cとを有している。
アシスタントホルダー150は、鉛直腕部162bに対して回動自在になっている。
歯科治療用椅子120のバックレスト122を倒した状態において、鉛直腕部162bと歯科治療用椅子120との間には水平方向に間隙Dhが形成されている。
第1アーム161は、第1回動軸161aを介して、コンターシート121のアーム受け121bと連結されている。
これにより、第1アーム161はアーム受け121bに対して回動自在となり、第1アーム161は歯科治療用椅子120に対して回動する。
そして、第1アーム締結ナットN1の締め付け具合を調整することで第1回動軸161aが回動しにくくなる。
すなわち、第1アーム締結ナットN1は、第1アーム161と歯科治療用椅子120との間に回動抵抗を付与する第1アーム161に回動抵抗を付与する第1アーム回動抵抗付与手段(回動抵抗付与手段)として機能する。
したがって、第1アーム161の回動範囲はθ1に限定され、第1アーム161は図5に示すように切り欠き121c1内を回動自在となっている。
すなわち、第1アーム161は歯科治療用椅子120の左側および右側の両側方に向けて回動自在になっている。
図6および図7に示すように、第1アーム161と第2アーム162とを連結するには、第2回動軸162a1を第1アーム161の開口161cに挿入する。
そして、ボルトBを回動範囲規制溝161d、第2回動軸162a1の順に挿通する。
この状態でボルトBを水平腕部162aに螺合させ、最後に第2アーム締結ナットN2を第2回動軸162a1に向かって螺入させる。
第2回動軸162a1は、雌ネジが形成された第2アーム締結ナットN2を第2回動軸162a1に向かって螺入することで、第2回動軸162a1が第1アーム161から抜けなくなる。
これにより、第2アーム162は第1アーム161に対して回動自在となり、第2アーム162は第1アーム161に対して回動する。
すなわち、第2アーム締結ナットN2は、第1アーム161と第2アーム162との間に回動抵抗を付与する第2アーム回動抵抗付与手段として機能する。
すなわち、回動範囲規制溝161dは、第2アーム162の回動範囲を制限するに回動範囲規制手段として機能する。
すなわち、第2アーム162とアシスタントホルダー150との間の回動抵抗は、第1アーム161と第2アーム162との間の回動抵抗より小さい。
以上のように第1アーム161の回動範囲θ1、第2アーム162の回動範囲θ2が定められていることにより、アシスタントアーム160の可動範囲θAは、図3に示すような範囲となり、歯科治療用椅子120の後背側で任意の位置を取ることがほぼ可能となっている。
加えて、前述のように、アシスタントホルダー150がアシスタントアーム160に対して360度回動自在であるため、アシスタントホルダー150は歯科治療用椅子120の後背側をほぼ移動自在となる。
すなわち、スピットン130は、アシスタントホルダー150の可動範囲の外に配置されている。
このように構成され動作する歯科治療ユニット100は、第1アーム161が、歯科治療用椅子120の両側方に向けて回動自在であり、第2アーム162が、第1アーム161に対して回動自在であることにより、アシスタントホルダー150が歯科治療用椅子120の後方を移動自在となるため、患者の導入位置に制約がなくなり、治療室における歯科治療ユニットの配置自由度を向上させることができる。
さらに、処置者が複数人で患者を治療する際に、処置者の立ち位置や作業環境を十分に確保可能となるため、処置者の作業性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。
この場合、下台110は、歯科治療ユニット100の外部に設けられた圧縮空気源と接続される。
110 … 下台
111 … 昇降アーム
120 … 歯科治療用椅子
121 … コンターシート
121a … 底部
121b … アーム受け
121b1 … 第1位置規制ピン
121b2 … 第2位置規制ピン
121c … 後方カバー
121c1 … 切り欠き
122 … バックレスト
123 … ヘッドレスト
130 … スピットン
131 … スピットンアーム
132 … 給排水機構部
133 … スピットン本体
134 … 吐水部
140 … 無影灯
150 … アシスタントホルダー
151 … 吐水ボタン
160 … アシスタントアーム
161 … 第1アーム
161a … 第1回動軸
161b … ピン
161c … 開口
161d … 回動範囲規制溝(回動範囲規制手段)
161e … ケーブルホルダー
162 … 第2アーム
162a … 水平腕部
162a1 … 第2回動軸
162b … 鉛直腕部
162c … 屈曲腕部
170 … 接続部材
T … 器具
N1 … 第1アーム締結ナット(回動抵抗付与手段)
N2 … 第2アーム締結ナット
B … ボルト
Dh … 間隙
Dv … 間隙
Ph … アシスタントホルダーの回転中心
θ1 … 第1アームの回動範囲
θ2 … 第2アームの回動範囲
θA … アシスタントアームの可動範囲
θa … スピットンアーム回動範囲
θb … 給排水機構部回動範囲
θs … スピットンの回動範囲
Claims (7)
- 患者が着座する歯科治療用椅子と、処置者が使用する器具を保持するアシスタントホルダーと、前記歯科治療用椅子と前記アシスタントホルダーとを接続するアシスタントアームとを備えた歯科治療ユニットであって、
前記歯科治療用椅子が、コンターシートと該コンターシートに対する起立角度を調整自在なバックレストとを有し、
前記アシスタントアームが、前記コンターシートの底部の後方に前端を連結した第1アームと、該第1アームの後端に一端を連結して前記アシスタントホルダーに他端を連結した第2アームとを有して前記歯科治療用椅子と共に昇降自在であり、
前記第1アームが、前記バックレストを水平に倒した状態で前記バックレストの下方に位置して前記歯科治療用椅子の両側方に向けて回動自在であり、
前記第1アームの後端が、前記バックレストを水平に倒した状態で前記バックレストの下方に位置し、
前記第2アームが、前記第1アームと接続して水平方向に延びる水平腕部と、前記アシスタントホルダーと接続して鉛直方向に延びる鉛直腕部と、前記水平腕部と前記鉛直腕部とを接続した屈曲腕部とを有して前記バックレストの下方に位置する第1アームに対して回動自在であり、
前記アシスタントホルダーが、前記歯科治療用椅子のバックレストを水平に倒した状態で前記歯科治療用椅子の後方を移動自在であり、
前記歯科治療用椅子のバックレストを水平に倒した状態において、前記歯科治療用椅子と前記鉛直腕部および前記水平腕部との間に間隙が形成されていることを特徴とする歯科治療ユニット。 - 前記第1アームと前記歯科治療用椅子との間に回動抵抗を付与する回動抵抗付与手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の歯科治療ユニット。
- 前記第2アームの回動範囲を制限する回動範囲規制手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯科治療ユニット。
- 前記アシスタントホルダーに保持された器具と前記歯科治療用椅子と接続する接続部材を備え、
前記接続部材が、前記アシスタントアームの外部に配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の歯科治療ユニット。 - 前記歯科治療用椅子の側方にスピットンを備え、
前記スピットンが、前記アシスタントホルダーの可動範囲の外に配置されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の歯科治療ユニット。 - 前記アシスタントアームの第2アームが、前記アシスタントホルダーの中心で前記アシスタントホルダーと連結していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の歯科治療ユニット。
- 前記第2アームと前記アシスタントホルダーとの間の回動抵抗が、前記第1アームと前記第2アームとの間の回動抵抗より小さいことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の歯科治療ユニット。
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