JP7425720B2 - カッター装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されたカッター装置は、直線状の刃部を有する固定刃と、可動刃と、を備え、可動刃の刃部が、スタブカット時に使用する第1の刃部と、フルカット時に第1の刃部との共動により用紙を切断する第2の刃部と、を有する。
この場合、切り欠き部と刃部との境界に位置する角部に回転刃が引っかかり、スタブカットされない用紙が内部につまってしまう可能性がある。
しかしながら、特許文献1には、上述した課題について何ら開示されていないし、上述した課題を解決する手段について何ら開示されていない。
図1及び図2を参照して、第1の実施形態のカッター装置10について説明する。図1及図2において、X方向は用紙5の幅方向、Y方向はX方向に対して直交する用紙5の長さ方向をそれぞれ示している。
図1において、Axは、一対の円形部26,27の中心を通過して、X方向に延びる回転刃13の軸線(以下、「軸線Ax」という)を示している。
カッター装置10は、用紙5の幅方向の一方側の端5Aから他方側の端5Bに向かう方向に用紙をスタブカットするための装置である。用紙5は、X方向に配置された切断領域5Cと、非切断領域5Dと、を有する。X方向における非切断領域5Dの長さは、切断領域5Cの長さよりも短い。
回転刃用支持体11は、土台部22と、側板23,24と、を有する。土台部22は、板状部材であり、X方向に延びている。
側板23は、X方向の他方側に位置する土台部22の端部から上方に延びている。側板24は、X方向の一方側に位置する土台部22の端部から上方に延びている。側板24は、X方向において側板23と向かい合うように配置されている。
回転刃13は、側板23と側板24との間に配置され、かつ軸線Ax周りに回動可能な状態で回転刃用支持体11に支持されている。
回転刃13は、金属製であり、一対の円形部26,27と、回転刃本体29と、を有する。
円形部27の形状は、円形部26の形状と等しくなるように構成されている。
回転刃本体29は、円形部26の一部と円形部27の一部とを接続している。回転刃本体29は、用紙5を切断後、固定刃18に接触する外周面29aを有する。
外周面29aは、一対の円形部26,27の外周面26a,27aに沿う形状とされている。
回転駆動部14は、回転刃用支持体11の他方の端部側に設けられている。回転駆動部14は、回転刃13と接続されている。回転駆動部14は、回転刃13を円形部27の周方向Dの一方側(以下、「D1方向」という)に回転させる。
このような構成とされたロータリソレノイド31のばね力は、通電によりD1方向に回転させる力と比較して弱い。即ち、ばね力により、回転刃13をD2方向に回転させる力は弱い。
支持体16は、固定刃18を支持するためのものであり、一対の側壁33,34と、天板部36と、を有する。
一対の側壁33,34の間には、固定刃18が配置されている。側壁33は、X方向の他方側に位置する固定刃18の端部と向かい合うように配置されている。側壁34は、X方向の一方側に位置する固定刃18の端部と向かい合うように配置されている。
天板部36の上面側には、X方向において間隔をあけて形成された一対の第1の開口部36Aが形成されている。一対の第1の開口部36Aは、Z方向に延びている。
ばね部15は、一対の第1の開口部36Aに対してそれぞれ設けられている。ばね部の下部は、第1の開口部36A内に収容されており、Z方向に伸縮する。
ばね部位置規制部材17は、一対のばね部15の上方に配置されている。ばね部位置規制部材17には、一対のばね部15の上部を収容可能な一対の第2の開口部(図示せず)が形成されている。第2の開口部は、Z方向において第1の開口部36Aと向かい合うように形成されている。
ばね部位置規制部材17は、土台部22に対する位置が固定された部材であり、一対のばね部15の上端の位置を規制する。
次に、図1~図3を参照して、固定刃18について説明する。図3において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
固定刃18は、X方向に延びている。固定刃18は、Z方向に対して傾斜した状態で、支持体16に固定されている。固定刃18は、金属製であり、刃部41と、切り欠き部42と、角部44と、を有する。
切り欠き部42は、刃部41のうち、X方向の他方側の端部を切り欠くことで形成されている。切り欠き部42は、非切断領域5Dを形成するための部分である。
次に、図1及び図4~図6を参照して、受け部19について説明する。図4~図6において、図1及び図3~図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
受け部19は、円形部27の径方向の外側において円形部27から離れた位置に配置されている。即ち、受け部19と円形部27の外周面27aとの間には、隙間Cが形成されている。このような構成とすることで、受け部19は、常に円形部27と接触しない状態を保つことができる。
上記構成とされた受け部19は、側壁34と一体に構成してもよいし、側壁34とは別体としてもよい。
次に、図1及び図4~図6を参照して、突起部21について説明する。
突起部21は、円形部27の外周面27aに設けられている。円形部27の径方向における突起部21の高さは、隙間Cよりも大きくなるように構成されている。
また、外面21aのうち、前端21A側に位置する部分は、例えば、曲面とすることが好ましい。
これにより、回転刃13が元の位置に戻る際、突起部21の後端21B側がストッパーとなることを抑制可能(回転刃13が元の位置に戻れなくなることを抑制可能)となるので、回転刃13を安定して、元の位置に戻すことができる。
次に、図1~図7を参照して、用紙5をスタブカットする際のカッター装置10の動作について説明する。図7において、図1、及び図3~図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
次いで、ロータリソレノイド31を用いて、回転刃13をD1方向に回動させることで、用紙5の端5A側と回転刃本体29の外周面29aとを接触させる。
そして、さらに、回転刃13をD1方向に回転させることで、端5Aから非切断領域5Dに向かう方向に回転刃本体29の外周面29aと刃部41の先端とを順次接触させ、外周面29aを刃部41の先端に接触させる。これにより、端5Aから非切断領域5Dに向かう方向に用紙5の切断領域5Cが切断される。
その後、図6に示すように、D1方向にさらに回転刃13が回動すると、突起部21により受け部19が押し上げられて、切り欠き部42側に配置された側壁34が上方に移動させられる。
このとき、側壁34とともに、幅方向の一方側に位置する固定刃18の端部も側壁34とともに上方に移動させられる。これにより、固定刃18が持ち上げられた状態で傾斜するため、回転する回転刃本体29の外周面29aから角部44を離すことが可能となる(図7参照)。
第1の実施形態のカッター装置10によれば、上述した受け部19及び突起部21を有することで、回転刃本体29の外周面29aに角部44が接触する直前において、突起部21により側壁34とともに固定刃18の切り欠き部42側を上に少し押し上げて、回転刃本体29の外周面29aと角部44との接触を抑制することが可能となる。
これにより、角部44が回転刃本体29に引っかかることを抑制可能となるので、スタブカットを安定して繰り返し行うことが可能となり、カッター装置10内において、用紙5がつまることを抑制できる。
図8を参照して、第2の実施形態のカッター装置50について説明する。図8において、図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
カッター装置50は、第1の実施形態のカッター装置10を構成する受け部19に替えて、受け部51を有すること以外は、カッター装置10と同様に構成されている。
第2の実施形態のカッター装置50によれば、回転刃13に向かう方向に突出し、突起部21の外面21aと接触する凸曲面51aを有する受け部51を備えることで、突起部21の外面21aに受け部51を容易に乗り上げさせることができるとともに、突起部21の外面21aに沿って受け部51を滑らかに移動させることができる。
図9を参照して、第3の実施形態のカッター装置60について説明する。図9において、図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
カッター装置60は、第1の実施形態のカッター装置10を構成する突起部21に替えて、突起部61を有すること以外は、カッター装置10と同様に構成されている。
第3の実施形態のカッター装置60によれば、外面61aが凸曲面とされた突起部61を有することで、突起部61の外面61aに受け部19を容易に乗り上げさせることができる。
図10を参照して、第4の実施形態のカッター装置70について説明する。図10において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
カッター装置70は、第1の実施形態のカッター装置10を構成する回転駆動部14に替えて、回転駆動部71を有すること以外は、カッター装置10と同様に構成されている。
このような構成とされたロータリソレノイド72は、D2方向に回転刃13を回転させる力がばね力を用いるロータリソレノイド31と比較して強い。
第4の実施形態のカッター装置70によれば、回転駆動部71としてロータリソレノイド72を用いることで、受け部19が高さの高い突起部(例えば、図9に示す突起部61)を乗り越えた場合でも容易に元の位置に回転刃13を戻すことができる。
このため、カッター装置70の構成から突起部21を除いたカッター装置にロータリソレノイド31を用いる場合、固定刃18の角部44と回転刃本体29の外周面29aとが接触して、角部44が回転刃本体29の外周面29aに引っかかった場合でも、強い回転力により、回転刃13を元の位置に戻すことができる。
各実施形態に記載のカッター装置は、例えば、以下のように把握される。
これにより、角部44が回転刃本体29に引っかかることを抑制可能となり、スタブカットを安定して繰り返し行うことが可能となるので、カッター装置10内において、用紙5がつまることを抑制できる。
このため、刃部41と切り欠き部42との境界に位置する角部44と回転刃本体29とが当たって角部44が回転刃本体29に引っかかると、ばね力で回転刃13を元の位置に戻すことが困難となる。
一方、上述したように、角部44を回転刃本体29から浮かすことで、角部44が回転刃本体29に引っかかることを抑制可能となるので、上記構成とされたロータリソレノイド31を用いることができる。
したがって、上記構成とされたロータリソレノイド72を用いることで、刃部41と切り欠き部42との境界に位置する角部44と回転刃13とが当たって角部44が回転刃13に引っかかった場合でも、強い力で回転刃13を周方向Dの他方側に回転させて、回転刃13を元の位置に戻すことが可能となる。
これにより、スタブカットを安定して繰り返し行うことが可能となるので、カッター装置70内において、用紙がつまることを抑制できる。
5C…切断領域
5D…非切断領域
10,50,60,70…カッター装置
11…回転刃用支持体
13…回転刃
14,71…回転駆動部
15…ばね部
16…支持体
17…ばね部位置規制部材
18…固定刃
19,51…受け部
21,61…突起部
21a,61a…外面
21A…前端
21B…後端
22…土台部
23,24…側板
26,27…円形部
26a,27a,29a…外周面
27b,34a…側面
29…回転刃本体
31,72…ロータリソレノイド
33,34…側壁
36…天板部
36A…第1の開口部
41…刃部
42…切り欠き部
44…角部
Ax…軸線
C…隙間
D…周方向
D1,D2…方向
Claims (7)
- 用紙の幅方向の一方側から他方側に向かう方向に前記用紙をスタブカットするカッター装置であって、
前記幅方向に延びるとともに、前記用紙と接触する刃部、及び前記刃部のうち、前記幅方向の他方側の端部に位置する部分を切り欠くことで形成された切り欠き部を有する固定刃と、
前記幅方向の一方側に配置され、軸線回りに回転するとともに、前記軸線の径方向に配置されたリング状の外周面を含む円形部、及び前記円形部の側面に設けられて前記幅方向の他方側に延び、前記軸線回りに回転させられた際に前記幅方向の一方側から他方側に向かう方向に対して順次前記固定刃と接触することで、前記用紙を切断する回転刃本体を有する回転刃と、
前記軸線回りの一方側に前記回転刃を回転させる回転駆動部と、
前記固定刃を支持し、前記幅方向の一方側に位置する前記固定刃の端部と向かい合うように配置された側壁を有し、前記固定刃とともに前記回転刃から離れる方向に移動可能な支持体と、
前記側壁の側面から前記幅方向の他方側に突出し、前記外周面から前記径方向の外側に離れて配置された受け部と、
前記径方向の外側に突出するように前記外周面に設けられ、かつ少なくとも前記幅方向の他方側で前記用紙を切断するときに前記受け部と接触する突起部と、
を備えるカッター装置。 - 前記回転駆動部は、前記軸線回りの一方側のみに前記回転刃を回転させるとともに、前記スタブカットが完了した後、ばね力により前記回転刃を元の位置に戻すロータリソレノイドである請求項1記載のカッター装置。
- 前記突起部は、前記受け部と接触し、前記径方向の外側に突出する凸曲面を有する請求項1または2記載のカッター装置。
- 前記突起部は、前記幅方向の他方側で前記用紙を切断するにつれて、前記径方向の長さが長くなる請求項1または2記載のカッター装置。
- 前記受け部は、前記円形部の前記外周面に向かう方向に突出し、前記突起部と接触する凸曲面を有する請求項1から4のうち、いずれか一項記載のカッター装置。
- 前記固定刃から前記回転刃に向かう方向に前記支持体を押さえつけるばね部を備える請求項1から5のうち、いずれか一項記載のカッター装置。
- 前記回転駆動部は、通電方向を変えることで、前記回転刃を前記軸線回りの一方側、及び前記軸線回りの他方側に回転させるロータリソレノイドである請求項1記載のカッター装置。
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