JP7424753B2 - 液体霧化装置及び液体の霧化方法 - Google Patents

液体霧化装置及び液体の霧化方法 Download PDF

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Description

本発明は、水などの液体を霧化して放出する液体霧化装置及び液体の霧化方法に関する。
加湿器などの空調装置、美顔器やサウナなどの美容健康促進装置、農薬散布具など薬剤の散布装置、薬液吸入器などの医療装置、ミスト状の塗料を塗布するコーティング装置,半導体ウェハなどの洗浄装置など、液体を霧化して用いる装置が多数用いられている。
液体を霧化する手法としては、例えば、ノズルから加圧した液体を噴射させて霧化する手法や、回転体を用いて、この回転体に接した水を遠心力で飛散させる手法(特許文献1参照)、超音波振動子によって液中にキャビテーションを生じさせて液体を霧化する手法などが知られている。
特許第5032389号公報
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、回転体を回転させる機構など装置が複雑にならざるを得ない。また、超音波振動子を用いた手法も、超音波振動子を駆動する電気回路などを要する。ノズルを用いる場合には、霧化した液滴の粒径にばらつきが生じ易い。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で、連続して液体のミストが得られる液体霧化装置、及び、連続して液体のミストを得ることができる液体の霧化方法を提供する。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、三次元網目状に連結した微細気孔を有する多孔質体からなる霧化本体部材であって、表面の一部が気体圧入面であり、上記表面の他の一部が気体放出面であり、上記表面の更に他の一部が液体被供給面である、霧化本体部材と、上記微細気孔内に染み込ませる液体を上記霧化本体部材の上記液体被供給面に連続的に供給する液体供給部と、上記霧化本体部材の上記気体圧入面に気体を供給して、上記微細気孔内に上記気体を圧入し、上記気体放出面から、圧入された上記気体と共に、上記微細気孔内に染み込ませた上記液体のミストを連続的に放出させる気体供給部と、を備え、上記液体供給部は、上記液体に接して上記液体を取り入れる取入部、上記取入部で取り入れた上記液体を移送する移送部、及び、上記液体被供給面に近在または接して、移送された上記液体を上記液体被供給面に連続的に供給する供給部を含む液移送体を有する液体霧化装置である。
本発明の液体霧化装置では、液体供給部から、多孔質体からなる霧化本体部材の液体被供給面に液体を連続的に供給して微細気孔内に連続的に染み込ませる。その一方、気体供給部から、霧化本体部材の気体圧入面に気体を供給することで、気体放出面から気体と共に、液体のミストを連続的に放出させることができる。かくして、液体のミストを簡易にかつ連続して得ることができる。
しかもこの液体霧化装置では、液移送体を用い、その取入部で取り入れた液体を、移送部で供給部まで移送するので、液体を霧化本体部材の液体被供給面に容易に連続的に供給して、液体のミストを連続的に得ることができる。
なお、霧化本体部材をなす多孔質体の材質としては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ムライト、シリカなどの酸化物セラミックスや、窒化ケイ素などの窒化物セラミックス、炭化ケイ素などの炭化物セラミックスなどからなる多孔質セラミック、多孔質ガラスが挙げられる。また、ステンレス、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金、アルミニウムなどからなる多孔質金属、PTFEなどのフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂からなる多孔質樹脂も挙げられる。
霧化本体部材は、その表面のうち、一部が気体圧入面であり、他の一部が気体放出面であり、更に他の一部が液体被供給面である。この霧化本体部材の形態としては、例えば、板状(平板状、凹板状、凸板状、半球殻状、球殻状)の霧化本体部材の表面のうち、一方の主面を気体圧入面とし、この一方の主面(気体圧入面)と厚み方向に対向する他方の主面の一部を気体放出面とし、この他方の主面の他の一部を液体被供給面とする形態が挙げられる。また、筒状(角筒状、円筒状)や、一方の端部が多孔質体あるいは緻密質の部材で閉じられた有底筒状(有底角筒状、有底円筒状)の形態の霧化本体部材も挙げられる。このような筒状、有底筒状の霧化本体部材では、例えば、内表面を気体圧入面とし、外表面の一部を気体放出面とし、外表面の他の一部を液体被供給面としても良い。また、逆に、外表面を気体圧入面とし、内表面の一部を気体放出面とし、内表面の他の一部を液体被供給面としても良い。
霧化本体部材の表面のうち、どこを液体被供給面として選択するかについては、気体圧入面から気体放出面まで、微細気孔を気体が流通する経路を考慮し、その経路中に、液体被供給面から染み込んで微細気孔内を拡がった液体が介在し、上述の経路を気体が移動すると共に液体が移動して気体放出面に届くように、液体被供給面とする部位を選択すると良い。例えば、霧化本体部材の表面のうち、気体放出面に隣接する部位や、気体圧入面に隣接する部位、あるいは、気体放出面と気体圧入面との間を結ぶ表面(上下面を結ぶ側面)などを、液体被供給面として選択することができる。
また、霧化本体部材の液体被供給面に液体を供給する液体供給部としては、例えば、液体を貯留する液体容器と、ガーゼや不織布などで構成し、貯留した液体に一端部を浸漬して液体を取り入れる一方、霧化本体部材の液体被供給面を他端部で覆い、一端部を他端部との間を結ぶ中間部では毛細管現象により、一端部から他端部まで液体を移送して、他端部から霧化本体部材の液体被供給面に液体を連続的に供給する移送体とからなるものが挙げられる。また、液体の貯留タンクや送液管(送水管など)の吐出口から、一定流量の液体を柱状にして霧化本体部材の液体被供給面に向けて落下させて、霧化本体部材の液体被供給面に液体を連続的に供給するものも挙げられる。あるいは、霧化本体部材の液体被供給面に近在して配置した吐出口から一定流量の液体を、液体被供給面に連続的に供給するものとしても良い。
液体霧化装置で霧化させる液体としては、例えば、水(飲料水、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水など)のほか、メタノール、エタノール、IPAなどのアルコールが挙げられる。また、メタノールなどのアルコール、塩酸、酢酸などの酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、アンモニアなどのアルカリ、香料、各種の水溶成分を含む水溶液、各種の培養液なども挙げられる。また、トルエン、キシレンなどの有機溶媒や、ガソリン、灯油などの油類なども挙げられる。
気体圧入面から霧化本体部材に圧入する気体としては、例えば、空気、水素、窒素、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、メタン、プロパン、窒素と酸素の混合ガスなど各種の気体が挙げられる。
さらに上述の液体霧化装置であって、前記液移送体の前記移送部は、前記取入部から前記供給部まで、毛細管現象によって前記液体を移送する毛細管移送部である液体霧化装置とすると良い。
この液体霧化装置では、液体供給部の液移送体の移送部における液体の移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、液体を霧化本体部材の液体被供給面に容易に連続的に供給して、液体のミストを連続的に得ることができる。
なお、毛細管現象を用いて液体を移送する液移送体の毛細管移送部としては、例えば、液体に濡れる性質を有する(液体が水の場合には親水性の)、繊維(綿糸、ポリエステル繊維など)や樹脂(PVA,セルロースなど)からなる、ガーゼ、不織布、フェルト、タオルなどの織布、繊維束、撚糸、スポンジなどを用いることができる。また、毛細管移送部のみならず、取入部をも、また、供給部をも、さらにはこれらを含む液移送体全体を、毛細管現象が生じるガーゼ、不織布等で構成しても良い。
さらに前述のいずれかに記載の液体霧化装置であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~10μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部は、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.7Pc-4.9[kPa]~ 2.2Pc+41.0[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体霧化装置とすると良い。
この液体霧化装置では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~10μmの微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が6.0μm以下で、D10が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
なお、多孔質体の臨界圧力Pcとは、多孔質体からなる霧化本体部材において、微細気孔内に染み込んだ液体を、圧入した気体の圧力で押し出すことができる最低の圧力(気圧)を指す。臨界圧力Pcは、Pc=4γcosθ/ADで与えられる。ここで、γは液体の表面張力、θは液体の接触角、ADは霧化本体部材をなす多孔質体の平均細孔径である。
あるいは前述のいずれかに記載の液体霧化装置であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~3.4μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部は、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.8Pc-5.2[kPa]~ 2.2Pc+24.3[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体霧化装置とすると良い。
この液体霧化装置では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~3.4μmの、より小さな微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が2.0μm以下で、D10が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
あるいは前述のいずれかに記載の液体霧化装置であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~1.3μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部は、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.8Pc-29.9[kPa]~ 2.0Pc+65.8[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体霧化装置とすると良い。
この液体霧化装置では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~1.3μmの、さらに小さな微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
他の解決手段は、三次元網目状に連結した微細気孔を有する多孔質体からなり、表面の一部が気体圧入面であり、上記表面の他の一部が気体放出面であり、上記表面の更に他の一部が液体被供給面である、霧化本体部材の上記液体被供給面に、液体供給部から液体を連続的に供給して、上記微細気孔内に上記液体を染み込ませ、気体供給部から上記霧化本体部材の上記気体圧入面に気体を供給して、上記微細気孔内に上記気体を圧入し、上記気体放出面から、圧入された上記気体と共に、上記微細気孔内に染み込ませた上記液体のミストを放出させる液体の霧化方法であって、上記液体供給部は、上記液体に接して上記液体を取り入れる取入部、上記取入部で取り入れた上記液体を移送する移送部、及び、上記液体被供給面に近在または接して、移送された上記液体を上記液体被供給面に連続的に供給する供給部を含む液移送体を有する液体の霧化方法である。
この霧化方法によれば、多孔質体からなる霧化本体部材の液体被供給面に液体を連続的に供給し、霧化本体部材の気体圧入面に気体を供給することで、気体放出面から、気体と共に微細気孔内に染み込ませた液体のミストを連続的に放出させることができる。かくして、液体のミストを簡易にかつ連続して得ることができる。
しかもこの液体の霧化方法では、液移送体を用い、その取入部で取り入れた液体を、移送部で供給部まで移送するので、液体を霧化本体部材の液体被供給面に容易に連続的に供給することができる。
さらに上述の液体の霧化方法であって、前記液移送体の前記移送部は、前記取入部から前記供給部まで、毛細管現象によって前記液体を移送する毛細管移送部である液体の霧化方法とすると良い。
この液体の霧化方法では、液体供給部の液移送体の移送部における液体の移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、液体を霧化本体部材の液体被供給面に容易に連続的に供給することができる。
上述のいずれか1項に記載の液体の霧化方法であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~10μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部から、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.7Pc-4.9[kPa]~ 2.2Pc+41.0[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体の霧化方法とすると良い。
この液体の霧化方法では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~10μmの微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が6.0μm以下で、D10が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
あるいは前述のいずれか1項に記載の液体の霧化方法であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~3.4μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部から、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.8Pc-5.2[kPa]~ 2.2Pc+24.3[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体の霧化方法である。
この液体の霧化方法では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~3.4μmの、より小さな微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が2.0μm以下で、D10が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
あるいは前述のいずれか1項に記載の液体の霧化方法であって、前記液体は、水であり、前記霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~1.3μmの前記多孔質体からなり、前記気体供給部から、上記多孔質体の臨界圧力をPcとしたとき、1.8Pc-29.9[kPa]~ 2.0Pc+65.8[kPa]の圧力範囲内の気圧を有する前記気体を、前記気体圧入面に供給する液体の霧化方法である。
この液体の霧化方法では、霧化本体部材は、平均細孔径が0.5~1.3μmの、さらに小さな微細気孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面からD50が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
実施形態1に係る液体霧化装置の構成を示す説明図である。 実施形態1に係る液体霧化装置の構成を示す説明図であり、図1のA-A矢視断面図である。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=10μm、臨界圧力Pc=20kPaの多孔質体からなる実施例1の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成されたミストにおけるφ1μm以下のミストの割合R(1μm)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=10μm、臨界圧力Pc=20kPaの多孔質体からなる実施例1の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成された平均体積ミスト径D50〔μm〕及び10%体積ミスト径D10〔μm〕との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=3.4μm、臨界圧力Pc=60kPaの多孔質体からなる実施例2の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成されたミストにおけるφ1μm以下のミストの割合R(1μm)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=3.4μm、臨界圧力Pc=60kPaの多孔質体からなる実施例2の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成された平均体積ミスト径D50〔μm〕及び10%体積ミスト径D10〔μm〕との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=1.3μm、臨界圧力Pc=160kPaの多孔質体からなる実施例3の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成されたミストにおけるφ1μm以下のミストの割合R(1μm)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=1.3μm、臨界圧力Pc=160kPaの多孔質体からなる実施例3の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成された平均体積ミスト径D50〔μm〕及び10%体積ミスト径D10〔μm〕との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=0.8μm、臨界圧力Pc=280kPaの多孔質体からなる実施例4の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成されたミストにおけるφ1μm以下のミストの割合R(1μm)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=0.8μm、臨界圧力Pc=280kPaの多孔質体からなる実施例4の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成された平均体積ミスト径D50〔μm〕及び10%体積ミスト径D10〔μm〕との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=0.5μm、臨界圧力Pc=370kPaの多孔質体からなる実施例5の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成されたミストにおけるφ1μm以下のミストの割合R(1μm)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、平均細孔径AD=0.5μm、臨界圧力Pc=370kPaの多孔質体からなる実施例5の霧化本体部材を用いた場合の、印加ガス圧Pと生成された平均体積ミスト径D50〔μm〕及び10%体積ミスト径D10〔μm〕との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、霧化本体部材の臨界圧力Pcと、ミストがD50=6.0μm以下かつD10=1.0μm以下となる印加ガス圧Pの範囲を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、霧化本体部材の臨界圧力Pcと、ミストがD50=2.0μm以下かつD10=1.0μm以下となる印加ガス圧Pの範囲を示すグラフである。 実施形態1に係る液体霧化装置において、霧化本体部材の臨界圧力Pcと、ミストがD50=1.0μm以下となる印加ガス圧Pの範囲を示すグラフである。 実施形態2に係る液体霧化装置の構成を示す説明図であり、図17のB-B矢視断面図である。 実施形態2に係る液体霧化装置の構成を示す説明図である。 (a),(b)は、実施形態2,3に係る液体霧化装置に用いる不織布帯体の形態例を示す説明図である。 実施形態3に係る液体霧化装置の構成を示す説明図である。 参考形態に係る液体霧化装置の構成を示す説明図である。
(実施形態1)
第1の実施形態に掛かる液体霧化装置1を、図1~図15を参照して説明する。図1のうち(a)は、本実施形態1に係る液体霧化装置1の構成を模式的に示す説明図であり、(b)は(a)におけるA-A矢視断面図である。
本実施形態1の液体霧化装置1は、液体LQのミストLQMを発生する霧化部10と、霧化部10に気体ARを供給する気体供給部20と、霧化部10の霧化本体部材11に液体LQを供給する液体供給部30とを備える。
このうち、霧化部10は、円筒状の霧化本体部材11と、この霧化本体部材11を保持する保持部材12とからなる。霧化本体部材11は、三次元網目状に連結した微細気孔11Pを有するアルミナ系セラミックの多孔質体からなる。円筒状の霧化本体部材11の表面11sのうち、内側面11s1を気体圧入面11bとする。一方、この気体圧入面11bと径方向に対向する外側面11s2のうち、上方UDの半円筒面を気体放出面11aとし、下方DDの半円筒面を液体被供給面11cとする。この霧化本体部材11は、内径9mm、外径12mm、肉厚1.5mmで、長さ50mm(ミスト有効発生長40mm)の寸法である。
一方、保持部材12は、一対の第1保持部材12A及び第2保持部材12Bからなる。このうち、第1保持部材12Aは、円筒状の霧化本体部材11の一方側(図1右側)の端部11Fを収容する保持孔12AHを有し、霧化本体部材11と連通する筒形状であり、気体ARを霧化本体部材11内に導入する気体導入部12Iが設けられている。また、第2保持部材12Bは、霧化本体部材11の他方側(図1左側)の端部11Gを収容する保持孔12BHを有し、霧化本体部材11の端部11Gを閉塞している。また、本実施形態1では、霧化部10は、霧化本体部材11が水平方向(図1において左右方向)に延びる形態に保持される。
気体供給部20から気体導入部12Iを通じて、霧化本体部材11内に導入された気体ARは、図1において矢印で示すように、霧化本体部材11の気体圧入面11bと気体放出面11aとの間に加えられる印加ガス圧P(気体放出面11aが大気に接している場合にはゲージ圧)により、霧化本体部材11の気体圧入面11bから、霧化本体部材11の微細気孔11Pに圧入され、この微細気孔11Pを通じて、気体放出面11aから径方向外側に放出される。
なお、この霧化本体部材11において、微細気孔11P内にしみこんだ液体LQを気体ARの印加ガス圧Pで押し出す臨界圧力Pc(気圧差)は、Pc=4γcosθ/ADで与えられる。ここで、γは液体LQの表面張力、θは液体LQの接触角、ADは多孔質体の平均細孔径である。例えば、本実施形態1のうち後述する実施例3では、平均細孔径AD=1.3μmの多孔質体を用いており、臨界圧力Pc=160kPaであった。本実施形態1では、液体LQとして水を用いている。
気体供給部20は、霧化部10の気体導入部12Iに向けて気体ARを供給するものであり、気体ARを貯留するボンベ21と、ボンベ21から気体ARを配送する気体配管22と、気体ARの流通を開閉するバルブ23と、バルブ23の下流側に位置して霧化部10に供給される気体ARの圧力(印加ガス圧P)を検知する圧力計24を有する。なお、バルブ23は、手動でも良いが、電磁バルブなど電気的に制御可能なバルブを用いても良い。また、本実施形態1では、気体ARとして圧縮空気を用いている。従って、ボンベ21に代えて、コンプレッサ等によって圧縮空気を生成して、気体配管22に送るようにしても良い。
液体供給部30は、霧化部10の霧化本体部材11(液体被供給面11c)に液体LQを供給するものであり、スポンジ体32と、霧化本体部材11の下方DDに配置され、スポンジ体32の下部(取入部32a)及び収容液体LQS(液体LQ)を収容する液体容器31と、を有する。スポンジ体32は、吸水性が良好なPVAからなり、概略直方体形状のスポンジで構成されており、下部の取入部32aは、液体容器31内で、収容液体LQSに浸漬されている。このため、取入部32aの上部に位置する毛細管移送部32bを通じて、上端部分の供給部32cまで、毛細管現象によって、液体LQを吸い上げることができる。さらに供給部32cは半円柱溝状の形態とされており、霧化本体部材11の下方DDの半円筒状の液体被供給面11cに密着している。このため、供給部32cまで吸い上げられた液体LQは、この供給部32cを通じて、霧化本体部材11の液体被供給面11cに連続的に供給され、霧化本体部材11の微細気孔11P内に染み込む。
即ち、本実施形態1の液体霧化装置1では、液体容器31からスポンジ体32を通じて、霧化本体部材11の液体被供給面11cに液体LQを供給する。すると、液体LQは液体被供給面11cから霧化本体部材11の微細気孔11P内に染み込む。この状態で、気体供給部20のバルブ23を開放して、圧力計24の示す印加ガス圧Pが前述の臨界圧力Pc以上(P≧Pc)である気体ARを霧化部10に供給し、霧化本体部材11の気体放出面11aから気体ARが放出させる。
すると、微細気孔11P内に染み込んだ液体LQは、図1に破線の矢印で示す気体ARと共に、ミストLQMとして気体放出面11aから放出される。従って、液体容器31からスポンジ体32を通じて、霧化本体部材11の液体被供給面11cに連続的に液体LQを供給することで、連続的に液体LQのミストLQMを発生させることができる。即ち、この液体霧化装置1では、多孔質体からなる霧化本体部材11の液体被供給面11cを通じて霧化本体部材(多孔質体)11の微細気孔11P内に連続的に染み込ませる。その一方、霧化本体部材11の気体圧入面11bから気体ARを圧入し、気体放出面11aから気体ARを放出させると共に、液体LQのミストLQMを連続して放出させる。かくして、連続して液体LQのミストLQMが得られる。
なお、図1には示していないが、ミストLQMの発生により収容液体LQSの量が減少しても、液体容器31に収容した収容液体LQSの液面高さ(収容量)が一定になるように、別途、液体容器31への液体LQの供給を制御すると良い。
この液体霧化装置1では、スポンジ体32を用い、その取入部32aで取り入れた液体LQを、毛細管移送部32bで供給部32cまで移送する。このため、霧化本体部材11の液体被供給面11cに、容易に連続的に液体LQを供給することができる。
しかも、この液体霧化装置1では、液体供給部30のスポンジ体32の毛細管移送部32bにおける液体LQの移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、霧化本体部材11の液体被供給面11cに、液体LQを容易に供給することができる。
また本実施形態1の霧化方法によれば、多孔質体からなる霧化本体部材11の液体被供給面1cに液体LQを連続的に供給し、霧化本体部材11の気体圧入面11bに気体ARを供給することで、気体放出面11aから、気体ARと共に微細気孔11P内に染み込ませた液体LQのミストLQMを連続的に放出させることができる。かくして、液体LQのミストLQMを簡易にかつ連続して得ることができる。
しかも、液移送体としてスポンジ体32を用い、その取入部32aで取り入れた液体LQを、毛細管移送部32bで供給部32cまで移送するので、液体LQを霧化本体部材11の液体被供給面11cに容易に連続的に供給することができる。
特に本実施形態1では、スポンジ体32の毛細管移送部32bにおける液体LQの移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、液体LQを霧化本体部材11の液体被供給面11cに容易に連続的に供給することができる。
(実施例1~5)
次いで、実施形態1の液体霧化装置1のうち、霧化本体部材11をなす多孔質体の平均細孔径AD[μm]の大きさを変化させた場合(実施例1~5)において、圧力計24で測定される霧化本体部材11に加える気体ARの印加ガス圧P[kPa]と、生成されるミストLQMの粒径との関係を調査した。即ち、平均細孔径ADが10μm,3.4μm,1.3μm,0.8μm,0.5μmである実施例1~5の霧化本体部材11を作製し、実施形態1の液体霧化装置1を製造した。そして、霧化本体部材11に加える気体ARの印加ガス圧P[kPa]を変化させ、各印加ガス圧Pにおいて生成されたミストLQMについて、φ1μm以下のミストの割合R(1μm)[%]、及び、平均体積ミスト径(50%体積ミスト径)D50[μm]及び10%体積ミスト径D10〔μm〕を測定した。
なお、本実施例1~5では、気体ARとして空気を、液体LQとして水(水道水)を用いた。霧化本体部材11の平均細孔径ADは、水銀ポロシメーター(マイクロメトリックス製AutoPore IV 9500)を用いた水銀圧入法によって測定した。
さらに、霧化本体部材11の臨界圧力Pcは、以下の測定方法で測定した。まず、円筒状の多孔質体である霧化本体部材11のうち、一方の端部をステンレス製の治具で封止し、他方の端部には霧化本体部材11内にガスを流通(吹き込み)可能とするノズル付きのステンレス製治具を取り付ける。この状態で液体LQ中(例えば、水中)に浸漬して、霧化本体部材11(多孔質体)の微細気孔11P内が液体LQで満たされるまで(例えば10分間)放置する。他方側のステンレス製治具のノズルに気体供給配管を取り付け、霧化本体部材11の内側に気体ARを供給できるようにする。気体ARの印加ガス圧Pを徐々に上昇させ、霧化本体部材11の外側面から気体ARの気泡が放出されるのが観察された最低圧力を臨界圧力Pcとした。各実施例においては、臨界圧力Pcが異なるので、印加ガス圧Pの範囲は、互いに異なった範囲となっている。
また、ミストLQMの粒径やその分布を、マルバーン製レーザー回折式粒度分布測定装置スプレーテックにより測定した(測定範囲:φ0.117~1000μm)。解析条件としては、使用検出器として、低角度側に検出器「10」を、高角度側に検出器「Last」を用いた。検出閾値は4とした(照明等の外光によるノイズの影響緩和のため)。測定サンプリング数は20個(測定間隔1秒毎)とし、各実施例等では、20個の測定値の平均値を記載した。
(実施例1)
平均細孔径AD=10μmの多孔質体からなる霧化本体部材11を製造した。なお、この平均細孔径AD=10μmの霧化本体部材11の臨界圧力Pcは、Pc=20kPaであった。この霧化本体部材11を用いた実施形態1の液体霧化装置1について、印加ガス圧P=30~300kPaの範囲で印加ガス圧Pを変化させてミストLQMを発生させ、各印加ガス圧P[kPa]と生成されたミストLQMのうちφ1μm以下のミストの割合R(1μm)[%]との関係、及び、各印加ガス圧P[kPa]と「平均体積ミスト径D50」及び「10%体積ミスト径D10」との関係を調査した。それらの結果を、図3及び図4のグラフに示す。
図3及び図4から判るように、平均細孔径AD=10μmの霧化本体部材11を用いた本実施例1の液体霧化装置1では、臨界圧力Pc=20kPaを越えた印加ガス圧P=30~300kPaの全範囲で、ミストLQMを発生させることができる。その上、印加ガス圧P=30~260kPaの範囲では、φ1μm以下の大きさのミスト(以下、「ナノミスト」と呼ぶ)を生成できることが判る。
なお、本実施例1では、印加ガス圧P=100kPa付近で、「ナノミスト」の割合を最も高く(約21%に)できる。また、印加ガス圧P=40~200kPaの範囲で、φ1μm以下のミストの割合Rを10%以上にできる。即ち、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下にできる。一方、印加ガス圧Pを40kPa以上で高くするほど、「平均体積ミスト径D50」が増加すること、つまり、径の大きいミストLQMが増加することが判る。
また、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とするには、印加ガス圧P=30~70kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=40~70kPaの範囲とする必要があることになる。
但し、本実施例1の平均細孔径AD=10μmの多孔質体(霧化本体部材11)では、印加ガス圧Pを変化させても、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下、さらには、1.0μm以下とすることはできないことも判る。
(実施例2)
次いで、平均細孔径AD=3.4μmの多孔質体からなる霧化本体部材11を製造した。なお、この平均細孔径AD=3.4μmの霧化本体部材11の臨界圧力PcはPc=60kPaであった。この霧化本体部材11を用いた実施形態1の液体霧化装置1について、印加ガス圧P=80~240kPaの範囲で印加ガス圧Pを変化させてミストLQMを発生させ、実施例1と同様、各印加ガス圧Pと「φ1μm以下のミストの割合R(1μm)」との関係、及び、各印加ガス圧Pと「平均体積ミスト径D50」及び「10%体積ミスト径D10」との関係を調査した。それらの結果を、図5及び図6のグラフに示す。
図5及び図6から判るように、平均細孔径AD=3.4μmの霧化本体部材11を用いた本実施例2の液体霧化装置1では、臨界圧力Pc=60kPaを越えた印加ガス圧P=80~240kPaの全範囲で、ミストLQMを発生させることができる。中でも、印加ガス圧P=80~190kPaの範囲では、「ナノミスト」を生成できることも判る。
なお、本実施例2では、印加ガス圧P=140kPa付近で、「ナノミスト」の割合を最も高く(約34%に)できる。また、印加ガス圧P=90~190kPaの範囲で、φ1μm以下のミストの割合Rを10%以上にできる。即ち、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下にできる。一方、印加ガス圧P=200kPa以上(200~240kPa)の範囲では、「ナノミスト」が発生されず、径の大きいミストLQMが発生していることが判る。一方、印加ガス圧Pを130kPa以上で高くするほど、「平均体積ミスト径D50」が増加すること、つまり、径の大きいミストLQMが増加することが判る。
また、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とするには、印加ガス圧P=80~180kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=90~180kPaの範囲とする必要があることになる。
加えて、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とするには、印加ガス圧P=100~140kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=100~140kPaの範囲とする必要があることになる。
但し、本実施例2の平均細孔径AD=3.4μmの多孔質体(霧化本体部材11)では、印加ガス圧Pを変化させても、「平均体積ミスト径D50」を1.0μm以下とすることはできないことも判る。
(実施例3)
次いで、平均細孔径AD=1.3μmの多孔質体からなる霧化本体部材11を製造した。なお、この平均細孔径AD=1.3μmの霧化本体部材11の臨界圧力PcはPc=160kPaであった。この霧化本体部材11を用いた実施形態1の液体霧化装置1について、印加ガス圧P=210~430kPaの範囲で印加ガス圧Pを変化させてミストLQMを発生させ、実施例1,2と同様、各印加ガス圧Pと「φ1μm以下のミストの割合R(1μm)」との関係、及び、各印加ガス圧Pと「平均体積ミスト径D50」及び「10%体積ミスト径D10」との関係を調査した。それらの結果を、図7及び図8のグラフに示す。
図7及び図8から判るように、平均細孔径AD=1.3μmの霧化本体部材11を用いた本実施例3の液体霧化装置1では、臨界圧力Pc=160kPaを越えた印加ガス圧P=210~430kPaの全範囲で、ミストLQMを発生させることができる。中でも、印加ガス圧P=240~430kPaの範囲では、「ナノミスト」を生成できることが判る。
なお、本実施例3では、印加ガス圧P=350kPa付近で、「ナノミスト」の割合を最も高く(約60%に)できる。また、印加ガス圧P=270~410kPaの範囲で、φ1μm以下のミストの割合Rを10%以上にできる。即ち、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下にできる。一方、印加ガス圧P=230kPa以下(200~230kPa)の範囲では、「ナノミスト」が発生されず、径の大きいミストLQMが発生していることが判る。一方、印加ガス圧Pを380kPa以上で高くするほど、「平均体積ミスト径D50」が増加すること、つまり、径の大きいミストLQMが増加することが判る。
また、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とするには、印加ガス圧P=210~400kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=270~400kPaの範囲とする必要があることになる。
加えて、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とするには、印加ガス圧P=280~400kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=280~400kPaの範囲とする必要があることになる。
さらに、「平均体積ミスト径D50」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=310~390kPaの範囲とする必要があることが判る。
(実施例4)
次いで、平均細孔径AD=0.8μmの多孔質体からなる霧化本体部材11を製造した。なお、この平均細孔径AD=0.8μmの霧化本体部材11の臨界圧力PcはPc=280kPaであった。この霧化本体部材11を用いた実施形態1の液体霧化装置1について、印加ガス圧P=310~700kPaの範囲で印加ガス圧Pを変化させてミストLQMを発生させ、実施例1~3と同様、各印加ガス圧Pと「φ1μm以下のミストの割合R(1μm)」との関係、及び、各印加ガス圧Pと「平均体積ミスト径D50」及び「10%体積ミスト径D10」との関係を調査した。それらの結果を、図9及び図10のグラフに示す。
図9及び図10から判るように、平均細孔径AD=0.8μmの霧化本体部材11を用いた本実施例4の液体霧化装置1では、臨界圧力Pc=280kPaを越えた印加ガス圧P=310~700kPaの全範囲で、ミストLQMを発生させることができる。中でも、印加ガス圧P=430~690kPa以上の範囲では、「ナノミスト」を生成できることも判る。
なお、本実施例4では、印加ガス圧P=580kPa付近で、「ナノミスト」の割合を最も高く(約58%に)できる。また、印加ガス圧P=490~660kPaの範囲で、φ1μm以下のミストの割合Rを10%以上にできる。即ち、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下にできる。一方、印加ガス圧P=420kPa以下(310~420kPa)及び700kPa以上の範囲では、「ナノミスト」が発生されず、径の大きいミストLQMが発生していることが判る。また、印加ガス圧Pを600kPa以上で高くするほど、「平均体積ミスト径D50」が増加すること、つまり、径の大きいミストLQMが増加することが判る。
また、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とするには、印加ガス圧P=310~640kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=490~640kPaの範囲とする必要があることになる。
加えて、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とするには、印加ガス圧P=500~630kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=500~630kPaの範囲とする必要があることになる。
さらに、「平均体積ミスト径D50」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=530~610kPaの範囲とする必要があることが判る。
(実施例5)
次いで、平均細孔径AD=0.5μmの多孔質体からなる霧化本体部材11を製造した。なお、この平均細孔径AD=0.5μmの霧化本体部材11の臨界圧力PcはPc=370kPaであった。この霧化本体部材11を用いた実施形態1の液体霧化装置1について、印加ガス圧P=440~950kPaの範囲で印加ガス圧Pを変化させてミストLQMを発生させ、実施例1~4と同様、各印加ガス圧Pと「φ1μm以下のミストの割合R(1μm)」との関係、及び、各印加ガス圧Pと「平均体積ミスト径D50」及び「10%体積ミスト径D10」との関係を調査した。それらの結果を、図11及び図12のグラフに示す。
図11及び図12から判るように、平均細孔径AD=0.5μmの霧化本体部材11を用いた本実施例5の液体霧化装置1では、臨界圧力Pc=370kPaを越えた印加ガス圧P=440~950kPaの全範囲で、ミストLQMを発生させることができる。中でも、印加ガス圧P=500kPa以上の範囲では、「ナノミスト」を生成できることも判る。特に、印加ガス圧P=520~910kPaの範囲では、「ナノミスト」を生成できることも判る。
なお、本実施例5では、印加ガス圧P=730kPa付近で、「ナノミスト」の割合を最も高く(約63%に)できる。また、印加ガス圧P=640~890kPaの範囲で、φ1μm以下のミストの割合Rを10%以上にできる。即ち、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下にできる。一方、印加ガス圧P=510kPa以下(440~510kPa)及び920kPa以上(920~950kPa)の範囲では、「ナノミスト」が発生されず、径の大きいミストLQMが発生していることが判る。一方、印加ガス圧Pを800kPa以上で高くするほど、「平均体積ミスト径D50」が増加すること、つまり、径の大きいミストLQMが増加することが判る。
また、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とするには、印加ガス圧P=440~840kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=640~840kPaの範囲とする必要があることになる。
加えて、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とするには、印加ガス圧P=650~830kPaの範囲とする必要があることが判る。従って、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=650~830kPaの範囲とする必要があることになる。
さらに、「平均体積ミスト径D50」を1.0μm以下とするには、印加ガス圧P=680~810kPaの範囲とする必要があることが判る。
(実施例1~5の検討)
以上のように、多孔質体からなる霧化本体部材11を用いたので、印加ガス圧Pの気体AR(各実施例では空気)を気体圧入面11bから圧入することで、気体放出面11aから気体ARを放出させると共に、液体LQ(各実施例では水)のミストLQMを生成することができる。
更に、実施例1~5の結果から、多孔質体からなる霧化本体部材11の臨界圧力Pcと、「平均体積ミスト径D50」を6.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下となる、印加ガス圧Pの範囲との関係を検討すると、極めて高い相関を示し、図13に示す結果となる。即ち、霧化本体部材11をなす多孔質体の微細気孔11Pの平均細孔径ADが、AD=0.5~10μmの範囲において、気体供給部20から供給される気体ARの印加ガス圧Pを、下限を示すP=1.7Pc-4.9[kPa]の直線と、上限を示す2.2Pc+41.0[kPa]の直線で挟まれた圧力範囲内とすることで、「平均体積ミスト径D50」が6.0μm以下で、かつ、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。即ち、ミストLQMの半数以上がφ6.0μm以下の粒径であり、しかも、ミストLQMの10%以上が、φ1.0μm以下の「ナノミスト」である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。
従って、この液体LQとして水を用い本実施形態の液体霧化装置(水霧化装置)1では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~10μmの微細気孔11Pを有する多孔質体からなり、気体供給部20は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給することにより、気体放出面11aから「平均体積ミスト径D50」が6.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
また本実施形態の水の霧化方法では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~10μmの微細気孔11Pな細孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面から「平均体積ミスト径D50」が6.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
また、多孔質体からなる霧化本体部材11の臨界圧力Pcと、「平均体積ミスト径D50」を2.0μm以下とし、かつ、「10%体積ミスト径D10」を1.0μm以下となる、印加ガス圧Pの範囲との関係を検討した場合にも、極めて高い相関を示し、図14に示す結果となる。即ち、霧化本体部材11をなす多孔質体の微細気孔11Pの平均細孔径ADが、AD=0.5~3.4μmの範囲において、気体供給部20から供給される気体ARの印加ガス圧Pを、下限を示すP=1.8Pc-5.2[kPa]の直線と、上限を示す2.2Pc+24.3[kPa]の直線で挟まれた圧力範囲内とすることで、「平均体積ミスト径D50」が2.0μm以下で、かつ、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。即ち、ミストLQMの半数以上がφ2.0μm以下の粒径であり、しかも、ミストLQMの10%以上が、φ1.0μm以下の「ナノミスト」である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。
かくして、この液体LQとして水を用い本実施形態の液体霧化装置(水霧化装置)1では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~3.4μmのより小さな微細気孔11Pを有する多孔質体からなり、気体供給部20は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給することにより、気体放出面11aから「平均体積ミスト径D50」が2.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
また本実施形態の水の霧化方法では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~3.4μmのより小さな微細気孔11Pな細孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面から「平均体積ミスト径D50」が2.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。
さらに、多孔質体からなる霧化本体部材11の臨界圧力Pcと、「平均体積ミスト径D50」を1.0μm以下となる、印加ガス圧Pの範囲との関係を検討した場合にも、極めて高い相関を示し、図15に示す結果となる。即ち、霧化本体部材11をなす多孔質体の微細気孔11Pの平均細孔径ADが、AD=0.5~1.3μmの範囲において、気体供給部20から供給される気体ARの印加ガス圧Pを、下限を示すP=1.8Pc-29.9[kPa]の直線と、上限を示す2.0Pc+65.8[kPa]の直線で挟まれた圧力範囲内とすることで、「平均体積ミスト径D50」が1.0μm以下である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。即ち、ミストLQMの半数以上がφ1.0μm以下の「ナノミスト」である水(液体)LQのミストLQMを発生させ得ることが判る。
このように、この液体LQとして水を用い本実施形態の液体霧化装置(水霧化装置)1では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~13μmのさらに小さな微細気孔11Pを有する多孔質体からなり、気体供給部20は、臨界圧力Pcの大きさに応じた、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給することにより、気体放出面11aから「平均体積ミスト径D50」が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
また本実施形態の水の霧化方法では、霧化本体部材11は、平均細孔径ADが0.5~10μmのさらに小さな微細気孔11Pな細孔を有する多孔質体からなり、気体供給部は、上述の圧力範囲内の気圧を有する気体を供給する。これにより、気体放出面から「平均体積ミスト径D50」が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることができる。
(実施形態2)
第2の実施形態に掛かる液体霧化装置101を、図16~図18を参照して説明する。図16及び図17は、本実施形態2に係る液体霧化装置101の構成を模式的に示す説明図である。図18(a),(b)は、それぞれ、液体霧化装置101に用いる不織布帯体132の形態例を示す。前述の実施形態1の液体霧化装置1では、円筒状の霧化本体部材11の下方DDの半円筒状の液体被供給面11cに、スポンジからなるスポンジ体32(液移送体)を用いて、液体LQを供給した。これに対し、本実施形態2の液体霧化装置101では、円筒状の霧化本体部材111の液体被供給面111cに不織布からなる不織布帯体132を用いて、液体LQを供給する点で異なる。そこで以下では、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、同一の符号を付すほか、説明を省略あるいは簡略化する。
本実施形態2の液体霧化装置101は、液体LQのミストLQMを発生する霧化部110と、霧化部110に気体ARを供給する気体供給部120と、霧化部110の霧化本体部材111に液体LQを供給する液体供給部130とを備える。なお、気体供給部20は実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
このうち、霧化部110は、円筒状の霧化本体部材111と、この霧化本体部材111を保持する保持部材112とからなる。霧化本体部材111は、実施形態1の霧化本体部材11と同じく、三次元網目状に連結した微細気孔111Pを有するアルミナ系セラミックの多孔質体からなる。円筒状の霧化本体部材111の表面111sのうち、内側面111s1を気体圧入面111bとする。一方、この気体圧入面111bと径方向に対向する外側面111s2のうち、次述する不織布帯体132の供給部132cに覆われる部位を液体被供給面111cとし、供給部132cに覆われない部位を気体放出面111aとする。この霧化本体部材111も実施形態1と同じく、内径9mm、外径12mm、肉厚1.5mmで、長さ50mm(ミスト有効発生長40mm)の寸法である。
一方、保持部材112は、実施形態1の保持部材12と同様、一対の第1保持部材112A及び第2保持部材112Bからなる。このうち、第1保持部材112Aは、円筒状の霧化本体部材111の一方側(図17の右側)の端部111Fを収容する保持孔112AHを有し、霧化本体部材111と連通する円筒形状であり、気体ARを導入する気体導入部112Iが設けられている。また、第2保持部材112Bは、霧化本体部材111の他方側(図17の左側)の端部111Gを収容する保持孔112BHを有し、霧化本体部材111を他方側から閉塞している。また、本実施形態2でも、霧化部110は、霧化本体部材111が水平(図17において左右)に延びる形態に保持される。
気体供給部20から気体導入部112Iを通じて、霧化本体部材111内に導入された気体ARは、図16において破線の矢印で示すように、霧化本体部材111の気体圧入面111bと気体放出面111aとの間の気圧差により、霧化本体部材111の気体圧入面111bから、霧化本体部材111の微細気孔111Pに圧入される。そして、この微細気孔111Pを通じて、気体放出面111aから径方向外側に放出される。この霧化本体部材111においても、霧化本体部材111内に導入される気体ARの印加ガス圧P(気圧差)を、臨界圧力Pc以上とすることで、微細気孔111P内にしみこんだ液体LQを気体ARの圧力で押し出すことができる。
液体供給部130は、霧化部110の霧化本体部材111(液体被供給面111c)に液体LQ(本実施形態2では水)を供給するものであり、不織布帯体132と、霧化本体部材111の下方DDに位置し、不織布帯体132の一方の端部(取入部132a)及び収容液体LQS(液体LQ)を収容する液体容器131と、を有する。不織布帯体132(図18(a)参照)は、その全体が、親水性の繊維(ポリエステル繊維)からなる概略帯状の不織布で構成されている。この不織布帯体132のうち、一方の端部(図18(a)の下端部)は取入部132aであり、他方の端部(図18(a)の上端部)は重ね部132dである。また、これらの間のうち、取入部132a側が毛細管移送部132bであり、重ね部132d側が供給部132cである。不織布帯体132のうち、供給部132cを除く部位(取入部132a,毛細管移送部132b,重ね部132d)は帯状の不織布そのままで構成されている。一方、供給部132cは、千鳥状に並んだ多数の矩形状の孔部132hを設けた形態とされている。
なお、不織布帯体132としては、上述した図18(a)に示すパターンのほか、供給部132cを構成する孔部132hの形態を他の形態とすることもできる。例えば、供給部132cに設ける多数の孔部132hの形状を、図18(b)に示すように、それぞれ円形状とすることもできる。また、供給部132cを構成する多数の孔部132hを、他の形態とすることもできる。
本実施形態2において、不織布帯体132のうち、供給部132cは、円筒状の霧化本体部材111に一周弱に亘り巻き付けられ、霧化本体部材111の下方DDで、他方の端部である重ね部132dが毛細管移送部132bに重ねられている。このため、霧化本体部材111の外側面111s2には、不織布帯体132の供給部132cが接する液体被供給面111cと、矩形状の孔部132hに重なって供給部132cに接しないで外部に露出している多数の気体放出面111aとが存在することとなる。また、一方の端部である取入部132aは、液体容器131内で、収容液体LQSに浸漬されている。
このため、取入部132aに接した液体LQは、毛細管現象によって、取入部132aの上方UDに位置する毛細管移送部132bを通じて、霧化本体部材111に巻き付けられた供給部132cまで吸い上げられる。なお、毛細管移送部132bの途中からは、毛細管移送部132bに重なる重ね部132dを経由しても、供給部132cにまで液体LQが届けられる。供給部132cまで吸い上げられた液体LQは、この供給部132cを通じて、霧化本体部材111の液体被供給面111cに連続的に供給され、霧化本体部材111の微細気孔111P内に染み込む。
微細気孔111P内に染み込んだ液体LQは、図16,図17に破線の矢印で示す気体ARと共に、ミストLQMとして気体放出面111aから放出される。従って、液体容器131から不織布帯体132を通じて、霧化本体部材111の液体被供給面111cに連続的に液体LQを供給することで、連続的に液体LQのミストLQMを発生させることができる。即ち、この液体霧化装置101でも、多孔質体からなる霧化本体部材111の液体被供給面111cに液体LQを連続的に供給して霧化本体部材(多孔質体)111の微細気孔111P内に連続的に染み込ませる。その一方、気体供給部20から、霧化本体部材111の気体圧入面111bに気体ARを供給することで、気体放出面111aから気体ARをと共に、液体LQのミストLQMを連続的に放出させることができる。かくして、液体LQのミストLQMを簡易にかつ連続的に得ることができる。
また、本実施形態2の霧化方法としても、液体被供給面111cに液体LQを連続的に供給し、気体圧入面111bに気体ARを供給することで、気体放出面111aから、気体ARと共に微細気孔111P内に染み込ませた液体LQのミストLQMを連続的に放出させることができる。かくして、液体LQのミストLQMを簡易にかつ連続して得ることができる。
この液体霧化装置101では、不織布帯体132を用い、その取入部132aで取り入れた液体LQを、毛細管移送部132bで供給部132cまで移送する。このため、霧化本体部材111の液体被供給面111cに、容易に連続的に液体LQを供給して、液体LQのミストLQMを連続して得ることができる。
しかも、この液体霧化装置101でも、液体供給部130の不織布帯体132の毛細管移送部132bにおける液体LQの移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、霧化本体部材111の液体被供給面111cに、液体LQを容易に連続的に供給することができる。
また、本実施形態2の液体の霧化方法としても、不織布帯体132を用い、その取入部132aで取り入れた液体LQを、毛細管移送部132bで供給部132cまで移送するので、液体LQを液体被供給面111cに容易に連続的に供給することができる。しかも、毛細管移送部132bにおける液体LQの移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、液体LQを液体被供給面111cに容易に連続的に供給することができる。
また、実施形態1の液体霧化装置1と同様、実施形態2の液体霧化装置101でも、平均細孔径ADの大きさが異なる霧化本体部材111を用いる場合に、それぞれの臨界圧力Pc以上の印加ガス圧Pを霧化本体部材111に導入することで、液体LQのミストLQMを得ることができる。
(実施形態3)
次いで、第3の実施形態に掛かる液体霧化装置201を、図19を参照して説明する。図19は、実施形態2に係る液体霧化装置101の構成を模式的に示す説明図である。
前述の実施形態2の液体霧化装置101では、円筒状の霧化本体部材111の外側面111s2に、供給部132cを巻き付けた不織布からなる不織布帯体132(液移送体)を用いて、液体被供給面111cに液体LQを供給した。これに対し、本実施形態3の液体霧化装置201では、実施形態2と近似した形態の不織布帯体232を用いるが、平板状の霧化本体部材211の外側面211s2に液体LQを供給する点で異なる。そこで以下では、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、同一の符号を付すほか、説明を省略あるいは簡略化する。
本実施形態3の液体霧化装置201は、液体LQのミストLQMを発生する霧化部210と、霧化部210に気体ARを供給する気体供給部220と、霧化部210の霧化本体部材211に液体LQを供給する液体供給部230とを備える。なお、気体供給部20は実施形態1,2と同様であるので、説明を省略する。また、本実施形態2に用いる不織布帯体232は、図18(a),(b)に破線で示すように、本実施形態1で用いた不織布帯体132のうち、重ね部132dを無くしたものであり、不織布帯体132の取入部132a、毛細管移送部132b、供給部132cと同様の、取入部232a、毛細管移送部232b、供給部232cを有する。
液体霧化装置201のうち、霧化部210は、矩形平板状の霧化本体部材211と、この霧化本体部材211を囲んで保持する保持部材212とからなる。霧化本体部材211も、実施形態1の霧化本体部材11と同じく、三次元網目状に連結した微細気孔211Pを有するアルミナ系セラミックの多孔質体からなり、肉厚(板厚)1.5mmである。矩形平板状の霧化本体部材211の表面211sのうち、下方DDの主面である内側面211s1を気体圧入面211bとする。一方、この気体圧入面211bと厚み方向に対向し、上方UDの主面である外側面211s2のうち、不織布帯体232の供給部232cに覆われる部位は液体被供給面211cとなり、供給部232cに覆われない部位は気体放出面211aとなる。
一方、保持部材212は、角柱状の凹部212Hを有する上方UDが開口した有底角筒形状であり、この凹部212Hの上部に位置する保持開口212Mで霧化本体部材211の表面211sのうち側面211eを保持している。また、保持部材212の側部には、気体ARを導入する気体導入部212Iが設けられている。本実施形態3では、霧化部210は、霧化本体部材211の外側面211s2が水平になる形態に保持される。
気体ARは、気体供給部20から気体導入部212Iを通じて、霧化本体部材211と保持部材212の凹部212Hに囲まれた包囲空間210Sに導入される。そして、図19において破線の矢印で示すように、霧化本体部材211の気体圧入面211bと気体放出面211aとの間の気圧差により、霧化本体部材211の気体圧入面211bから、霧化本体部材211の微細気孔211Pに圧入され、この微細気孔211Pを通じて、気体放出面211aから外側(上方UD)に放出される。この霧化本体部材211においても、霧化本体部材211内に導入される気体ARの印加ガス圧P(気圧差)を、臨界圧力Pc以上とすることで、微細気孔211P内にしみこんだ液体LQを気体ARの圧力で押し出すことができる。
液体供給部230は、霧化部210の霧化本体部材211(液体被供給面211c)に液体LQ(本実施形態3でも水道水)を供給するものであり、実施形態2と同様の不織布帯体232と、霧化本体部材211の下方DDに位置し、不織布帯体232の一方の端部(取入部232a)及び収容液体LQS(液体LQ)を収容する液体容器231と、を有する。不織布帯体232(図18(a)(b)参照)は、実施形態2と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態3では、不織布帯体232のうち供給部232cは、矩形平板状の霧化本体部材211の外側面211s2を覆うように重ねられる。このため、霧化本体部材211の外側面211s2には、不織布帯体232の供給部232cが接する液体被供給面211cと、矩形状の孔部232hが重なるために供給部232cに接しないで外部に露出している多数の気体放出面211aとが存在することとなる。一方、図19において供給部232cの左下方には、毛細管移送部232bが延びており、一方の端部である取入部232aは、液体容器231内で、収容液体LQSに浸漬されている。
このため、取入部232aに接した液体LQは、毛細管現象によって毛細管移送部232bを通じて、霧化本体部材211上に重ねられた供給部232cまで吸い上げられる。供給部232cまで吸い上げられた液体LQは、この供給部232cを通じて、霧化本体部材211の液体被供給面211cに連続的に供給され、霧化本体部材211の微細気孔211P内に染み込む。
微細気孔211P内に染み込んだ液体LQは、図19に破線の矢印で示す気体ARと共に、ミストLQMとして気体放出面211aから放出される。即ち、この液体霧化装置201でも、多孔質体からなる霧化本体部材211の気体圧入面211bから気体ARを圧入し、気体放出面211aから気体ARを放出させると共に、液体供給部230から液体被供給面211cを通じて霧化本体部材(多孔質体)211の微細気孔211P内に連続的に染み込ませた液体LQのミストLQMを放出させることにより、液体LQのミストLQMを簡易にかつ連続的に得ることができる。
また、本実施形態3の霧化方法としても、液体被供給面211cに液体LQを連続的に供給し、気体圧入面211bに気体を供給することで、気体放出面211aから、気体ARと共に微細気孔211P内に染み込ませた液体LQのミストLQMを簡易にかつ連続的に放出させることができる。
この液体霧化装置201でも、不織布帯体232を用い、その取入部232aで取り入れた液体LQを、毛細管移送部232bで供給部232cまで移送するため、霧化本体部材211の液体被供給面211cに、液体LQを容易に連続的に供給することができる。
しかも、この液体霧化装置201では、液体供給部230の不織布帯体232の毛細管移送部232bにおける液体LQの移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、霧化本体部材211の液体被供給面211cに、液体LQを容易に供給することができる。
また、本実施形態3の液体の霧化方法としても、不織布帯体232を用いるので、液体LQを液体被供給面111cに容易に連続的に供給することができる。しかも、毛細管移送部332bにおける液体の移送に毛細管現象を用いるので、ポンプなどの動力を用いること無く、省エネルギーかつ簡単な構造で、液体LQを液体被供給面211cに容易に連続的に供給することができる。
また、実施形態1,2の液体霧化装置1と同様、実施形態3の液体霧化装置201において平均細孔径ADの大きさが異なる霧化本体部材211を用いる場合でも、それぞれの臨界圧力Pc以上の印加ガス圧Pを霧化本体部材211に導入することで、液体LQのミストLQMを得ることができる。
(参考形態
次いで参考形態に掛かる液体霧化装置301を、図20を参照して説明する。図20は、本参考形態に係る液体霧化装置301の構成を模式的に示す説明図である。
実施形態1~3の液体霧化装置1,101,201では、スポンジ体32あるいは不織布帯体132,232の液移送体を用いて、液体LQを霧化本体部材11等の液体被供給面11c等に供給した。これに対し、本参考形態の液体霧化装置301では、平板状の霧化本体部材311を斜めに保持し、表面311sのうち液体被供給面311cに向けて、一定流量の液体LQを柱状の液柱LQCとして落下させ、この液体被供給面311cに液体LQが拡がった液膜LQFを形成すると共に、霧化本体部材311内に液体LQを染み込ませる点で異なる。そこで以下では、異なる部分を中心に説明し、同様の部分は、同一の符号を付すほか、説明を省略あるいは簡略化する。
参考形態の液体霧化装置301は、液体LQのミストLQMを発生する霧化部310と、霧化部310に気体ARを供給する気体供給部20と、霧化部310の霧化本体部材311に液体LQを供給する液体供給部330とを備える。なお、気体供給部20は実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
液体霧化装置301の霧化部310は、矩形平板状の霧化本体部材311と、この霧化本体部材311を保持する保持部材312とからなる。霧化本体部材311は、実施形態1の霧化本体部材11と同じく、三次元網目状に連結した微細気孔311Pを有するアルミナ系セラミックの多孔質体からなる。矩形平板状の霧化本体部材311の表面311sのうち、内側(図中、斜め右下方向)を向く内側面311s1を気体圧入面311bとする。一方、外側(図中、斜め左上方向)を向く外側面311s2は、中央部分に略楕円形状に拡がる液体被供給面311cと、この液体被供給面311cの周囲に位置する気体放出面311aとからなる。
一方、保持部材312は、断面三角形状の凹部312Hを包囲する断面L字状であり、この凹部312Hの図中斜め左上側に位置する保持開口312Mで霧化本体部材311の表面311sのうち側面311eを保持している。また、保持部材312の側部には、気体供給部20からの気体ARを導入する気体導入部312Iが設けられている。本参考形態では、霧化部310は、霧化本体部材311の外側面311s2が図中、斜め左上向きになる形態に保持される。
実施形態1~3と同じく、本参考形態の霧化部310でも、気体ARは、気体供給部20から気体導入部312Iを通じて、霧化本体部材311と保持部材312の凹部312Hに囲まれた包囲空間310Sに導入される。そして、図20において矢印で示すように、霧化本体部材311の気体圧入面311b(内側面311s1)と気体放出面311a(外側面311s2)との間の気圧差(印加ガス圧P)により、霧化本体部材311の気体圧入面311bから、霧化本体部材311の微細気孔311Pに圧入され、三次元網目状の微細気孔311Pを通じて、気体放出面311aから外側に放出される。
液体供給部330は、霧化部310の霧化本体部材311に液体LQを供給するものであり、収容液体LQS(液体LQ)を収容する液体容器331と、液体LQを配送する液配管332のほか、霧化本体部材311の液体被供給面311cの上方UDに配置され、この霧化本体部材311の液体被供給面311cに向けて、一定流量の液体LQを吐出し液柱LQCの形態として落下させる液柱生成部333(吐出口)と、を有する。
なお、本参考形態でも、液体LQとして水道水を用いている。
気体供給部20のバルブ23を開放し、圧力計24における気圧(印加ガス圧)Pの気体ARを霧化部310に供給し、霧化本体部材311の気体放出面311aから気体ARが放出されている状態で、液柱生成部333から霧化本体部材311の液体被供給面311cに向けて、適切な一定流量の液体LQを、液柱LQCの形態として供給する。すると、液体LQは液体被供給面311c上で一旦は液膜LQFとなって、この液体被供給面311c上に拡がり、その後、霧化本体部材311の微細気孔311P内に染み込む。これと共に、液体被供給面311cの周囲の気体放出面311aからは気体ARと共に、液体LQのミストLQMが放出される。
なお、本参考形態では、特に外側面311s2が、従って、液体被供給面311cが、図中、斜め左上方向を向いている。具体的には、液体被供給面311cの法線311cnが、45度以下の仰角θg、本参考形態では30度仰角(θg=30度)をなす、急傾斜の形態に、霧化本体部材311が配置されている。このため、気体放出面311aに液柱LQCとして供給された液体LQは、液体被供給面311c上で下方に延びる楕円形状の液膜LQFとなって、液体被供給面を水平にした場合に比して、速やかに且つ広い範囲(液体被供給面311c)に流れ拡がる。このため、本参考形態では、霧化本体部材311の広い面積に亘って、微細気孔311P内に液体LQを染み込ませることができる。
液柱生成部333から液体被供給面311cに向けて供給する液体LQの単位時間当たりの供給量(流量)としては、供給した液体LQがミストLQMとして気体放出面311aから放出できる量とバランスする量を選択すると良い。これにより、供給された液体LQの一部が、霧化本体部材311の微細気孔311P内に染み込むことができずに、霧化本体部材311外にこぼれ落ちるのを防止できる。
参考形態の液体霧化装置301でも、多孔質体からなる霧化本体部材311の気体圧入面311bから気体ARを圧入して、気体放出面311aから気体ARを放出させると共に、霧化本体部材311内に染み込ませた液体LQのミストLQMを放出させることにより、液体LQを霧化することができる。即ち、簡単な構成で、気体AR中に液体LQを連続的に霧化させることができる。
また、本参考形態の霧化方法としても、液体被供給面311cに液体LQを連続的に供給し、気体圧入面311bに気体ARを供給することで、気体放出面311aから、気体ARと共に微細気孔311P内に染み込ませた液体LQのミストLQMを、簡易にかつ連続的に放出させることができる。
しかも、本参考形態の液体霧化装置301では、液体供給部330(液柱生成部333)で、液体被供給面311cに液体LQを供給する。つまり、霧化する液体LQを、霧化本体部材311のうち、斜め上方を向く気体放出面311aに流れ落としているだけであり、特に簡単な構造の液体霧化装置301となる。
参考形態の液体霧化装置301では、気体放出面311a及び液体被供給面311cをなす外側面311s2が、上向き斜面をなしている。このため、外側面311s2を水平面にした場合に比して、供給された液体LQの液膜LQFが液体被供給面311c上を速やかに且つ広い範囲に拡がり、この液体被供給面311cから、霧化本体部材311の微細気孔311P内に液体LQを速やかに染み込ませることができる。かくして、液体LQが液体被供給面311c上に溜まったり、外側面311s2から霧化本体部材311外に流れ落ちて液体LQが無駄になることを抑制し、適切に液体LQのミストLQMを発生させることができる。
特にこの液体霧化装置301では、上向き斜面である液体被供給面311cの法線311cnが45度以下の仰角θg、具体的には仰角θg=30度をなしている。即ち、液体被供給面311cが急勾配の斜面をなしている。このため、液体供給部30により供給された液体LQが、特に広い液体被供給面311cに流れ拡がるので、この液体被供給面311cから、霧化本体部材311の微細気孔311P内に液体LQを速やかに染み込ませることができ、確実に液体LQをミスト化することができる。
以上において、本発明を実施形態1~に即して説明したが、本発明は上記実施形態1~に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる
ことはいうまでもない。
実施形態2,3の液体霧化装置101,201においても、実施形態1(実施例1~5)の液体霧化装置1と同様、霧化本体部材をなす多孔質体の平均細孔径AD(臨界圧力Pc)に応じた印加ガス圧Pを選択することにより、気体放出面から、「平均体積ミスト径D50」が6.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。あるいは、「平均体積ミスト径D50」が2.0μm以下で、「10%体積ミスト径D10」が1.0μm以下の小粒径の水のミストを放出させることができる。さらには、「平均体積ミスト径D50」が1.0μm以下のさらに小粒径の水のミストを放出させることもできる。
また、液移送体として、実施形態1では、スポンジからなるスポンジ体32を用い、実施形態2,3では、不織布からなる不織布帯体132,232を用いた。しかし、液移送体としては、ガーゼや繊維束など、水などの液体LQを毛細管現象などを用いて、取入部から供給部まで移送できるものを用いても良い。
また、参考形態では、不織布等からなる液移送体を用いず、霧化本体部材311とは離間した液柱生成部333から液体LQ(水)を液柱状に流下させて、直接、霧化本体部材311の液体被供給面311cに供給した例を示した。しかし、液柱生成部333を霧化本体部材311に十分近づけ、この液柱生成部333から液体LQ(水)を霧化本体部材311の液体被供給面311cに直接供給しても良い。
1,101,201,301 液体霧化装置
10,110,210,310 霧化部
11,111,211,311 霧化本体部材
11s,111s,211s,311s (霧化本体部材の)表面
11s1,111s1,211s1,311s1 内側面
11s2,111s2,211s2,311s2 外側面
11a,111a,211a,311a 気体放出面
11b,111b,211b,311b 気体圧入面
11c,111c,211c,311c 液体被供給面
311cn (液体被供給面の)法線
θg (液体被供給面の法線がなす)仰角
211e,311e (霧化本体部材の)側面
11F,11G,111F,111G (霧化本体部材の)端部
11P,111P,211P,311P 微細気孔
20 気体供給部
30,130,230,330 液体供給部
31,131,231,331 液体容器
32 スポンジ体(液移送体)
132,232 不織布帯体(液移送体)
32a,132a,232a 取入部
32b,132b,232b 毛細管移送部(移送部)
32c,132c,232c 供給部
132d 重ね部
132h,232h 孔部
332 液配管
333 液柱生成部
UD 上方
DD 下方
AR 気体
LQ 液体
LQC 液柱
LQM (液体の)ミスト
AD 平均細孔径
Pc 臨界圧力
P 印加ガス圧(気圧)
R(1μm) ミストにおけるφ1um以下のミストの割合
D50 平均体積ミスト径
D10 10%体積ミスト径

Claims (4)

  1. 三次元網目状に連結した微細気孔を有する多孔質体からなる霧化本体部材であって、表面の一部が気体圧入面であり、上記表面の他の一部が気体放出面であり、上記表面の更に他の一部が液体被供給面である、霧化本体部材と、
    上記微細気孔内に染み込ませる液体を上記霧化本体部材の上記液体被供給面に連続的に供給する液体供給部と、
    上記霧化本体部材の上記気体圧入面に気体を供給して、上記微細気孔内に上記気体を圧入し、上記気体放出面から、圧入された上記気体と共に、上記微細気孔内に染み込ませた上記液体のミストを連続的に放出させる気体供給部と、を備え
    上記液体供給部は、上記液体に接して上記液体を取り入れる取入部、上記取入部で取り入れた上記液体を移送する移送部、及び、上記液体被供給面に近在または接して、移送された上記液体を上記液体被供給面に連続的に供給する供給部を含む液移送体を有す
    液体霧化装置。
  2. 請求項1に記載の液体霧化装置であって、
    前記液移送体の前記移送部は、前記取入部から前記供給部まで、毛細管現象によって前記液体を移送する毛細管移送部である
    液体霧化装置。
  3. 三次元網目状に連結した微細気孔を有する多孔質体からなり、
    表面の一部が気体圧入面であり、上記表面の他の一部が気体放出面であり、上記表面の更に他の一部が液体被供給面である、霧化本体部材の上記液体被供給面に、液体供給部から液体を連続的に供給して、上記微細気孔内に上記液体を染み込ませ、 気体供給部から上記霧化本体部材の上記気体圧入面に気体を供給して、上記微細気孔内に上記気体を圧入し、上記気体放出面から、圧入された上記気体と共に、上記微細気孔内に染み込ませた上記液体のミストを放出させる
    液体の霧化方法であって、
    上記液体供給部は、上記液体に接して上記液体を取り入れる取入部、上記取入部で取り入れた上記液体を移送する移送部、及び、上記液体被供給面に近在または接して、移送された上記液体を上記液体被供給面に連続的に供給する供給部を含む液移送体を有する
    液体の霧化方法。
  4. 請求項3に記載の液体の霧化方法であって、
    前記液移送体の前記移送部は、前記取入部から前記供給部まで、毛細管現象によって前記液体を移送する毛細管移送部である
    液体の霧化方法。
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