JP7423589B2 - 可変性透湿気密シート - Google Patents

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Description

本発明は、透湿性、気密性、及び機械的強度、並びに透光性を兼ね備えた可変性透湿気密シートに関する。
木造軸組構造建築物の充填断熱外壁における内部結露(いわゆる冬型結露)が顕在化したことを受け、断熱材への水蒸気侵入を抑える目的で、壁構造の室内側表面に、ポリエチレンシート等の防湿層が施工される。更に、壁構造内に侵入した水分を速やかに屋外に排出させる等の目的で、壁構造内に、通気層及び透湿防水性シートを設置する通気工法が標準的な工法となった。
その一方で、住宅における冷房設備の普及に伴い、蒸暑地域では、夏期に、通気層を介して屋外側から断熱材内部に侵入した湿気が、冷房された室内側で凝結する内部結露(いわゆる夏型結露)の問題が発生するようになった。これを解決しようとして、従来の透湿抵抗値の高い透湿防水性シートを防湿層に使用した工法によると、依然として、蒸暑地で梅雨期から夏季の高温高湿時には、壁構造内に結露が生じる。
そのような中、積極的に内部結露を予防することを目的として、環境湿度に応じて透湿性能が変化する機能性シートが開発された。特許文献1では、透湿抵抗値が低い無孔樹脂フィルムと、その無孔樹脂フィルムの透湿抵抗値よりもはるかに低い透湿抵抗値及び優れた機械的強度を有する補強材シートとを積層して得られる透湿気密シートが提案されており、この透湿防水性シートを用いることにより、室内と屋外との湿度差が徐々に平衡になるように、室内から屋外へと壁構造内で水蒸気圧を徐々に下げて湿度勾配を形成できると説明されている。
また、高い親水性を持つポリビニルアルコールフィルムと、フラッシュスパン法にて製造される長繊維不織布から成る基材層とを積層して得られる透湿気密シートが知られている。
特開2002―172739号公報
しかしながら、特許文献1の技術によると、夏季の高温高湿時には透湿抵抗が低く湿度透過が良好であるが、透湿気密シートとしての透湿抵抗は不十分であった。
また、フラッシュスパン法長繊維不織布から成る基材層を用いる技術によると、充分に高い湿度抵抗が発揮されるが、シートが不透明であるため、施工時に、壁構造体の内部の断熱材施工状況を確認することができず、施工性に問題があった。
したがって、透湿性及び機械的強度を兼ね備えているとともに、透光性が高く、施工性に問題が生じない、透湿気密シートが強く望まれている。
本発明の課題は、気密性を保ちつつ、空気中の水分量に応じて湿度透過を調整し、壁構造内の結露の発生を防止することができ、かつ、透光性が高く、施工時に壁構造内部の下地の断熱材施工状態を良好に確認することができる、透湿気密シートを提供することにある。
上記の目的を達成する本発明は、以下のとおりに要約される。
《態様1》目付が20~100g/mのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる基材層と、前記基材層の少なくとも片面上の透湿性樹脂層とを有する、透湿気密シートであって、
前記熱可塑性長繊維不織布の圧着面積率が、前記熱可塑性長繊維不織布の面積の6~40%であり、
前記透湿性樹脂層が、エチレン・ビニルアルコール系共重合を含む、
透湿気密シート。
《態様2》前記スパンボンド法熱可塑性長繊維不織布を構成する熱可塑性長繊維の平均単糸繊度が0.7dtex以上5dtex以下である、態様1に記載の透湿気密シート。
《態様3》JIS-A-1324に準拠して測定された、23℃、50%RHの環境下の低湿時透湿抵抗値が10m・s・Pa/μg以上300m・s・Pa/μg未満であり、JIS-L-1099 A-1に準拠して測定された、40℃、90%RHの環境下の高湿時透湿抵抗値が3m・s・Pa/μg以上30m・s・Pa/μg未満である、態様1又は2に記載の透湿気密シート。
《態様4》前記透湿気密シートについて、JIS-K-7361-1に準拠して測定された全光透過率が40%以上75%以下である、態様1~3のいずれか一項に記載の透湿気密シート。
本発明の透湿気密シートは、気密性を保ちつつ、空気中の水分量に応じて湿度透過が調整される可変性を有するので、壁構造内の結露の発生を防止することができる。また、本発明の透湿気密シートは透光性が高いので、本発明の透湿気密シートを用いると、施工時に壁構造内部の下地の断熱材施工状態を良好に確認することができる。
《透湿気密シート》
本発明の透湿気密シートは、目付が20~100g/mのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる基材層と、前記基材層の少なくとも片面上の透湿性樹脂層とを有する、透湿気密シートであって、
前記熱可塑性長繊維不織布と、前記透湿性樹脂層との圧着面積率が、前記熱可塑性長繊維不織布の面積の6~40%であり、
前記透湿性樹脂層が、エチレン・ビニルアルコール系共重合を含む、
前記透湿気密シートである。
〈基材層〉
本発明の透湿気密シートにおける基材層は、目付が20~100g/mのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる。
本発明における基材層として用いられるスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布は、熱可塑性樹脂を用いてスパンボンド法により製造された長繊維不織布であり、スパンボンド法により製造される際の機械的強度を向上させる部分熱圧着部を有する。
本発明に用いる長繊維不織布の構成繊維としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル等から選ばれるポリエステル系繊維;
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等から選ばれるポリオレフィン系繊維;
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612等から選ばれるポリアミド系繊維;
ポリベンズアゾール繊維(PBO)、ポリフエニレンサルフアイド繊維(PPS)、ポリイミド繊維(PI)、ふっ素繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維(PEEK)等から選ばれる耐熱性繊維;
等が挙げられる他、2成分からなる複合繊維を用いてもよい。
上記の複合繊維としては、例えば、芯鞘構造の複合繊維、サイドバイサイドの複合繊維等が挙げられる。鞘新構造の複合繊維としては、例えば、芯が高融点、鞘が低融点の複合繊維が挙げられる。具体的には、例えば、芯がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等の高融点樹脂からなり、鞘が低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン共重合ポリエチレン、共重合ポリプロピレン、共重合ポリエステル、脂肪族ポリエステル等の低融点樹脂からなる、複合繊維が挙げられる。
本発明の透湿気密シートにおける基材層として用いられるスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布の素材としては、特に限定するものではないが、ポリオレフィン系長繊維が好適に使用される。ポリオレフィン系長繊維としては、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等が挙げられる他、エチレン及び/又はプロピレンと、他のα-オレフィンとの共重合体等の樹脂から成る繊維が挙げられる。
これらのなかでも、強度が強く、使用時に破断し難く、かつ生産時の寸法安定性に優れることから、ポリプロピレン系繊維であることが好ましい。ポリプロピレンは、一般的なチーグラナッタ触媒により合成されたポリマーでもよいし、メタロセンに代表されるシングルサイト活性触媒により合成されたポリマーであってもよい。また、エチレンランダム共重合ポリプロピレンも使用できる。エチレンランダム共重合ポリプロピレンにおけるエチレン含有量は、強度の観点から、2モル%未満が好ましく、1モル%未満であることが好ましい。
エチレン及び/又はプロピレンと、他のα-オレフィンとの共重合体における他のα-オレフィンとしては、炭素数4~10のα-オレフィンが挙げられる。炭素数4~10のα-オレフィンとして、具体的には、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキサン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン等が挙げられる。これらは1種類単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性長繊維不織布の素材は、ポリオレフィン系樹脂部分とポリオレフィン系樹脂以外の部分とからなる繊維、例えばポリオレフィン系樹脂を表面層とする芯鞘繊維等も使用できる。長繊維不織布層が含有し得る、ポリオレフィン系長繊維以外の繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、共重合ポリエステル繊維等のポリエステル系繊維;ナイロン-6繊維、ナイロン-66繊維、共重合ナイロン繊維等のポリアミド系繊維;ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等の生分解性樹脂からなる繊維;等が挙げられる。
本発明に用いられるスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布の目付けは、20~100g/mが好ましく、更に好ましくは30~70g/m、特に好ましくは40~70g/mである。目付けが20g/m未満の場合は、透湿気密シートとしての強力が低下して、破断し易くなる。一方、目付けが100g/mを超えると、高い強力は得られるが、柔軟性が低下し、かつ、光の透過性が低下して、施工性が損なわれる。
本発明の基材層として用いられる熱可塑性長繊維不織布を構成する繊維は、繊維径が0.1~30μmであることが好ましく、より好しくは0.1~25μm、更に好ましくは1~20μm、特に好ましくは1.5~20μm、最も好ましくは2~20μmである。
熱可塑性長繊維不織布を構成する繊維の平均単糸繊度は、0.7dtex以上5dtex以下であることが好ましい。
熱可塑性長繊維不織布の繊維構成としては、同一の繊維径の繊維から構成される不織布、極細繊維及び太い繊維等の異なる繊維径の繊維の混繊である不織布、積層不織布等から選択できる。積層不織布の場合は、繊維径が0.1~7μmの極細繊維(M)と繊維径が10~30μmの合成繊維(S)とが、例えば、SM、SMS、SMMS、SSMMSS等の2~8層の多層の積層不織布であってよい。不織布を多層構成にすると、繊維同士の接合が強固にできること、繊維構成が均等化されて繊維の分散性が向上すること、隠蔽性が向上すること等の特徴を有する。
熱可塑性長繊維不織布の圧着面積率は、接着剤層の介在を要さずに、基材層と透湿性樹脂層とが積層一体化して、透湿気密シートとしての充分な強度及び機能を発揮するために重要な要件である。
本発明の透湿気密シートにおいて、透湿性樹脂層は、基材層を構成する熱可塑性長繊維不織布の、部分圧着されていない繊維の空隙に含侵され、アンカー効果を発揮する。このことにより、本発明の透湿気密シートは、積層界面に浮き、及び部分剥離を生じることなく、シートとして良好に一体化されている。
熱可塑性長繊維不織布の圧着面積率が、熱可塑性長繊維不織布の面積の6%未満であると、透湿性樹脂層と基材層との積層界面における樹脂の含侵性はよく、透湿性樹脂層と基材層との間に剥離は生じ難い。しかしながら、この場合、基材層を構成する熱可塑性長繊維同士が充分に熱融着されていない。そのため、基材層側の耐摩耗性に劣り、かつ、シートとして使用する際に必要となるつづり針保持強さも低いものとなる。
一方、圧着面積率が、熱可塑性長繊維不織布の面積の40%を超えると、基材層の表面の耐摩擦性、及びつづり針保持強さは向上するものの、基材層を構成する熱可塑性長繊維が過度に熱溶融されて、基材層表面の繊維間に隙間がなくなる。そのため、基材層と透湿性樹脂層との積層時に、樹脂が基材層に含侵し難くなり、積層界面において、浮き、及び部分剥離状態が生じる。
以上の観点から、熱可塑性長繊維不織布の面積当たりの圧着面積率は、6~40%が好ましく、更に好ましくは10~30%であり、特に15~25%が好ましい。
次に、本発明の透湿気密シートにおける基材層として用いられるスパンボンド法長繊維不織布の製造方法の代表例を説明する。
スパンボンド法熱可塑性長繊維不織布は、例えば、加熱溶融した熱可塑性樹脂を、スパンボンド法にて紡糸口金から吐出させ、得られた紡出糸条を、延伸、冷却、及び開繊して、コンベアネット上に捕集して繊維ウェブを形成し、一対のロール間で熱圧着することによって、得ることができる。
ここで、一対のロールとして、所定のエンボスパターンを有するエンボスロールと、平滑ロールとの組を用いることにより、熱可塑性長繊維のウェブが部分的に熱融着されて接合され、所定の圧着面積率を有し、所定の機械的強力を示す、熱可塑性長繊維不織布が得られる。
エンボスロールのエンボス形状としては、例えば、円状、菱形状、四角状、楕円状等を挙げることができ、これらから選択される形状の突起又は凹欠を、エンボスロールのロール面全体に、例えば、千鳥状等に均等配置することができる。エンボスロールの突起又は凹欠1個当たりの面積は、10mm以下が好ましく、更に好ましくは0.2~6mmであり、比較的小さい接合部を均等に多数形成することが好ましい。
熱圧着の条件としては、ロール温度を、用いられる熱可塑性繊維の融点より30~130℃低い温度に設定し、好ましくは10~1000N/cm、より好ましくは20~700N/cmの圧力範囲が推奨される。
《透湿性樹脂層》
本発明の透湿気密シートにおける透湿性樹脂層は、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂を含有し、任意的に、グリコール・ビニルアルコール共重合樹脂を更に含有していてもよい。
エチレン・ビニルアルコール系共重合体は、エチレン単量体とビニルアルコール単量体とが含まれる共重合体であってよく、これらの他に、他の単量体が更に共重合された共重合体であってもよい。
他の単量体を例示するならば、例えば、プロピレン、イソブテン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン等のα-オレフィン;3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、3-ブテン-1、2-ジオール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン;前記ヒドロキシ基含有α-オレフィンのエステル化物、アシル化物等の、ヒドロキシ基含有α-オレフィン誘導体;不飽和カルボン酸又はその塩;不飽和多価カルボン酸の部分アルキルエステル;不飽和多価カルボン酸の完全アルキルエステル;不飽和カルボン酸ニトリル;不飽和カルボン酸アミド;不飽和カルボン酸無水物;不飽和スルホン酸又はその塩;等の他、ビニルシラン化合物、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、一酸化炭素、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる。
また、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂としては、1,2-グリコール結合を部分構造として有するエチレン・ビニルアルコール系共重合体;ブチルアルデヒド等の水酸基と反応しうる化合物により、部分的に修飾されたエチレン・ビニルアルコール系共重合体;ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の後変性がなされたエチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂;酸無水物等の官能基で修飾されたエチレン・ビニルアルコール系共重合体変性物を用いてもよい。
透湿性樹脂層に含有されるエチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂としては、上記に列挙されたものの中から選択された1種のみを単独で用いてもよいし、必要に応じて、エチレン含有率、けん化度、粘度等の異なる2種以上のエチレン・ビニルアルコール系共重合体をブレンドして用いてもよい
前記エチレン・ビニルアルコール系共重合体のエチレン含有比率は、20mol%以上50mol%以下が好ましく、22mol%以上45mol%以下がより好ましく、24mol%以上40mol%以下が更に好ましい。また、前記エチレン・ビニルアルコール系共重合体のビニルアルコール含有比率は、50mol%以上80mol%以下が好ましく、55mol%以上78mol%以下がより好ましく、60mol%以上76mol%以下が更に好ましい。
前記エチレン・ビニルアルコール系共重合体のエチレン含有比率が、20mol%以上50mol%以下の場合、成形性とガスバリア性とのバランスに優れ好ましい。
前記エチレン・ビニルアルコール系共重合体のメルトフローレート(MFR)は、特に制限されるものではないが、温度210℃、荷重2.16kgにおけるMFRが、0.03~60g/10分であることが好ましく、0.3~30g/10分であることがより好ましい。MFRが上記範囲であれば、成形加工時に押出機の背圧が高くなりすぎることがなく、生産性に優れる。
前記エチレン・ビニルアルコール系共重合体の融点は、構成される単量体比率に応じて決定され得るものであるが、150℃以上が好ましく、155℃以上がより好ましく、160℃以上が更に好ましい。
エチレン・ビニルアルコール系共重合体としては、例えば、商品名「エバール」(株式会社クラレ製)、「ソアノール」(三菱ケミカル株式会社製)等、市販されている商品を使用できる。
透湿性樹脂層に、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂とともに、任意的に含有されるグリコール・ビニルアルコール共重合体は、グリコール単量体と、ビニルアルコール単量体とが含まれる共重合体であってよい。ここで、グリコールは、炭素数2以上の脂肪族炭化水素又は炭素数3以上の脂環式炭化水素中の2つの炭素原子がそれぞれ1つずつの水酸基を有する単量体である。グリコールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブテンジオール、ジエチレングリコール、1,2-シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
グリコール・ビニルアルコール共重合体としては、市販品を使用してもよく、具体的には、例えば、三菱ケミカル株式会社製のニチゴーGポリマー(けん化度99.5mol%以上、平均重合度300以上、融点185℃以上、MFR3.0g/10min以上)等が挙げられる。
透湿性樹脂層におけるグリコール・ビニルアルコール共重合体の含有割合は、透湿性樹脂層に対する質量割合として、95質量%以下が好ましく、80質量%がより好ましく、60質量%以下が更に好ましく、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、又は5質量%以下であってもよい。
透湿性樹脂層が、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂とともに、グリコール・ビニルアルコール共重合体・樹脂を含有する場合、両者の相溶性を向上させるために、透湿性樹脂層は、オレフィン系の樹脂を更に含有していてもよい。このことにより、更に均一な透湿性樹脂層を形成することができる。
透湿性樹脂層が、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂とともに、グリコール・ビニルアルコール共重合体樹脂を含有する場合、両樹脂の混合方法としては、透湿性樹脂層を形成する際に、樹脂チップをドライブレンドして用いてもよいし、予め両樹脂を混合したマスターバッチを調製しておき、これを用いてもよい。
また、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂及びグリコール・ビニルアルコール共重合体樹脂を溶融混錬する際に、ポリオレフィン系樹脂を添加してもよい。のポリオレフィン系樹脂を添加すると、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂とグリコール・ビニルアルコール共重合体樹脂との相溶化剤が向上して、透湿性樹脂層の均一性が向上する。
《透湿気密シートの製造方法》
本発明の透湿気密シートは、スパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる基材層と、透湿性樹脂層から構成される。本発明においては、透湿抵抗特性を損なわずに、基材層と透湿性樹脂層とを積層して一体化することが重要である。積層方法としては、基材層上に、透湿性樹脂層を構成する樹脂を、Tダイ等の公知の方法によって、直接押出しラミネートして接合一体化する方法が好ましい。
ここで、透湿性樹脂層にポリオレフィン系樹脂が添加されていると、直接押出しラミネートによって接合一体化したときの、熱可塑性長繊維不織布からなる基材層と、透湿性樹脂層との間の接着性が向上する。
基材層と透湿性樹脂層とを接合一体化した後に、カレンダー加工を行って、更に熱圧着してもよい。カレンダー加工を行うと、基材層と透湿性樹脂層との間の接着性が更に向上し、両層間の層間剥離強力が増大する。カレンダー加工は、樹脂ロール又はペーパーロールと、加熱金属ロールとからなる一対のロールセットによって行われてよい。
《透湿気密シートの物性》
本発明の透湿気密シートの透湿性は、JIS-A-1324に準拠して測定された、23℃、50%RHの条件下の低湿時透湿抵抗値が10m・s・Pa/μg以上300m・s・Pa/μg未満であって、JIS-L-1099 A-1に準拠して測定された、40℃、90%RHの環境下の高湿時透湿抵抗値が3m・s・Pa/μg以上30m・s・Pa/μg未満である。すなわち、本発明の透湿気密シートは、低湿度のときには高い透湿性を示し、高湿度のときには低い透湿性を示す。
低湿時透湿抵抗値及び高湿時透湿抵抗値が、上記の範囲から外れると、本発明の透湿気密シートを壁構造の防湿層として利用した場合に、室内から屋外へと湿度勾配を形成することができない。そうすると、湿度が徐々に平衡になるように水蒸気圧を下げることができなくなり、特に、蒸し暑い夏季には、壁構造内で結露が生じてしまう場合がある。
また透湿抵抗値が低すぎると、充分な可変の透湿性能を発揮することができない場合がある。
本発明の透湿気密シートの耐水度は、特に制限されないが、直接雨に曝されるような用途に使用する場合には、耐水度試験JIS L-1092A法(低水圧法)に準拠して測定される耐水度が、2,000mmHO以上であることが好ましい。
本発明の透湿気密シートは、その使用目的に応じて適当な強度を有することが必要である。外壁構造に使用する場合には、JIS-A-6930に準拠して測定されるつづり針保持強さが、30N以上であることが好ましい。
本発明の透湿気密シートは、JIS-K-7361-1に準拠して測定される全光透過率が、40%以上75%以下であることができる。全光透過率が75%を超えると、透湿気密シートとして十分な防湿性及び強度を達成することができない場合がある。また全光透過率が40%未満であると、施工時に壁構造内部の下地が充分に透けて見えず、施工性に支障をきたす場合がある。
本発明の透湿気密シートは、これによって隔てられた、温度及び湿度の異なる内側と外側との間で湿度勾配を形成し、湿度が高い側から低い側へと湿度が徐々に平衡するように、水蒸気圧を下げることができる。したがって、本発明の透湿気密シートは、壁構造に好適に使用できるとともに、壁構造に限られず、このような機能を必要とする構造物、例えば、屋根構造等においても使用することができる。
本発明につき、以下に実施例を挙げて更に具体的に説明する。しかし、本発明は、本実施例にのみ限定されるものではない。
以下の例において使用された樹脂、不織布基材層、及び透湿気密シートの物性の測定方法は、それぞれ、次のとおりである。
A.圧着面積率
圧着面積率は、キーエンス社製の走査型電子顕微鏡「VE-8800」を用いて測定した。積層体の基材側から撮影した倍率30倍のSEM画像から求めた、視野内の基材の全面積に対する熱圧着部分の面積の割合を、圧着面積率とした。
B.全光透過率
全光線透過率は、JIS-K-7361-1に準拠して、日本電色工業株式会社製ヘーズメータ NDH5000を用いて測定した。
C.透湿抵抗値
23℃、50%RHの低湿環境条件下の透湿抵抗値は、JIS A-6930に準拠して測定し、40℃、90%RHの高湿環境条件下の透湿抵抗値は、JIS-L-1099 A-1に準拠して測定した。
D.つづり針保持強さ
つづり針保持強さは、JIS A-6930に準拠して測定した。
積層部の浮き、及び部分剥離状態については、目視観察により下記の基準で評価した。
AA:基材層と樹脂層とが一体化されており、積層界面の浮き及び部分的剥離が見られない。積層体を手で伸張しても、積層部の浮き及び剥離が発生しない。
A:基材層と樹脂層とが一体化されており、積層界面の浮き及び部分的剥離が見られない。手で強く伸張すると、積層部に浮きが見られるが、剥離は発生しない。
B:基材層と樹脂層とが一体化されており、積層界面の浮き及び部分的剥離が見られない。手で強く伸張すると、積層部に浮きがみられ、部分的な剥離が発生する。
C:基材層と樹脂層とが一体化されており、積層界面の浮き及び部分的剥離が見られない。手で伸張すると、積層部に浮きがみられ、部分的な剥離が発生する。
D:基材層と樹脂層との積層部に、部分的な浮き及び剥離が発生しており、基材層と樹脂層との接着が不十分である。
表面耐摩耗性の評価は、JIS P8136に準拠して行った。
積層体の不織布面を、摩擦子にカナキン3号を装着し、荷重500gfの条件で200回摩耗した際の表面毛羽状態を目視で観察して、以下の基準により判定した。
AA:摩擦による毛羽が観察されず、表面摩擦によって損傷が確認されない。
A:摩擦による表面形状変化は僅かに確認されるが、毛羽は確認されない。
B:摩擦による毛羽が観察され、剥離した繊維端が11本以上49本以下確認される。
C:摩擦により、毛羽発生が多く、剥離した繊維端が50本以上確認される。
以下の実施例及び比較例で用いた材料は、それぞれ、以下のとおりである。
エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂:三菱ケミカル株式会社製、「ソアノール」
ブテンジオール・ビニルアルコール系共重合樹脂:三菱ケミカル株式会社製、「ニチゴーGポリマー」
ポリビニルアルコール系樹脂:三菱ケミカル株式会社製、「ゴーセノール」
(実施例1)
ポリプロピレンのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布は、エクストルーダーで加熱溶融され、押し出されたポリプロピレンの長繊維ウェブを、エンボスロールと平滑ロールとを使用して、部分熱圧着することにより、製造した。部分熱圧着は、ロール温度135℃、圧力400kPaの条件下で行った。エンボスロールとしては、高さ(高低差)0.3mm、縦及び横のピッチが2.0mmの織目柄パターンを有するエンボスロールを使用して、圧着面積率15%の不織布(目付45g/m)を得た。この不織布を構成する
得られたスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる基材層上に、押出しラミネート設備を用いて、透湿性樹脂層のダイレクトラミネートを実施することにより、積層体(透湿気密シート)を製造し、各種の評価を行った。結果を表1に示す。
透湿性樹脂層の組成は、表1に記載のとおりとした。
(実施例2~13及び比較例1~3)
基材層として用いたスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布の目付及び圧着面積率、並びに透湿性樹脂層の組成を、表1に記載のとおりに変更した他は、実施例1と同様にして、それぞれ積層体(透湿気密シート)を製造し、評価した。結果を表1に示す。
熱可塑性長繊維不織布の圧着面積率は、所定の圧着面積率の値に応じて、エンボスロールのパターン及び熱圧着条件を、それぞれ、表2に記載のとおりに変更することにより、調節した。
なお、比較例2では、スパンボンド法熱可塑性長繊維不織布の製造において、織目柄パターンを有するエンボスロールを用いる部分熱圧着処理の後、平滑ロールを用いるカレンダー処理を行って、圧着面積率を調節した。
(比較例4)
基材層として、2つの平滑ロールを用いて製造された、圧着面積率を100%(全面圧着)のポリエチレンのフラッシュ紡糸不織布を用いた他は、実施例3と同様にして、積層体(透湿気密シート)を製造し、評価した。結果を表1に示す。
上記の実施例及び比較例で得られた透湿気密シートの物性を、表1に示す。
表1に記載の略称は、それぞれ、以下の意味である。
SBNW:ポリプロピレンのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布
FSNW:ポリエチレンのフラッシュ紡糸法熱不織布
EVA:エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂
BVA:ブテンジオール・ビニルアルコール共重合樹脂
PVA:ポリビニルアルコール
(実使用評価)
実施例4で得られた透湿気密シートを防湿層として用い、内装材、防湿層、100mm厚のグラスウール断熱材、約25mm幅の通気層、防風紙、及び外装材の順に組み合わせて、壁構造を形成した。ここで、防湿層(透湿気密シート)は、透湿性樹脂層側の面を、グラスウール断熱材側に向けて配置した。
形成された壁構造を、木造住宅に使用し、北海道地方において、夏型結露および冬型結露の発生を観察した。その結果、いずれの結露も全く起こらないことが確認された。

Claims (3)

  1. 目付が20~100g/mのスパンボンド法熱可塑性長繊維不織布からなる基材層と、前記基材層の少なくとも片面上の透湿性樹脂層とを有する、透湿気密シートであって、
    前記熱可塑性長繊維不織布の圧着面積率が、前記熱可塑性長繊維不織布の面積の6~40%であり、
    前記透湿性樹脂層が、エチレン・ビニルアルコール系共重合を含
    JIS-A-1324に準拠して測定された、23℃、50%RHの環境下の低湿時透湿抵抗値が10m ・s・Pa/μg以上300m ・s・Pa/μg未満であり、JIS-L-1099 A-1に準拠して測定された、40℃、90%RHの環境下の高湿時透湿抵抗値が3m ・s・Pa/μg以上30m ・s・Pa/μg未満である、
    透湿気密シート。
  2. 前記スパンボンド法熱可塑性長繊維不織布を構成する熱可塑性長繊維の平均単糸繊度が0.7dtex以上5dtex以下である、請求項1に記載の透湿気密シート。
  3. 前記透湿気密シートについて、JIS-K-7361-1に準拠して測定された全光透過率が40%以上75%以下である、請求項1又は2に記載の透湿気密シート。
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