JP7421392B2 - 粉体塗料を用いた塗装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉体塗料を用いた塗装方法に関する。
上下水などの流体を流すために、たとえばダクタイル鋳鉄管などの管体が用いられる。管体の内面は、その内面を保護するために、粉体塗料を用いて塗装が施される。管体は、効率的に塗装が施されることはもちろんのこと、内面をより確実に保護するために、塗膜が均一に形成されることが求められる。
たとえば、ダクタイル鋳鉄管は、他のダクタイル鋳鉄管を受け入れ可能な受口と、受口と連通する直管部とを備えている。ダクタイル鋳鉄管は、受口で他のダクタイル鋳鉄管を受け入れることで、他のダクタイル鋳鉄管に連結される。ダクタイル鋳鉄管の受口の内面には、連結部分での流体の漏出や他のダクタイル鋳鉄管の抜け出しを抑制するために、ゴム輪やロックリングなどが設けられるが、そのゴム輪やロックリングなどを設けるための凹凸が形成されている。したがって、ダクタイル鋳鉄管は、受口の内面の凹凸が直管部の内面の凹凸よりも大きくなるように形成されている。
上述したようなダクタイル鋳鉄管において、粉体塗料を吹き付けることにより内面を塗装する場合、凹凸の大きい受口の内面において、塗膜を均一の厚さで形成することが難しいという問題がある。特に、受口は、他のダクタイル鋳鉄管を受け入れるために、施される塗膜の厚さの寸法公差も厳しく制限される。したがって、たとえば特許文献1に開示されるように、粉体塗料の噴射形状を工夫することにより、凹凸の大きな受口の内面に均一な塗膜を形成することが試みられている。
特開2003-53220号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、装置自体の改良が必要であり、また、塗装条件を最適化するなど、煩雑な作業が必要となる。したがって、現実的には、受口の内面の塗装は、粉体塗料による塗装ではなく、作業員が液体塗料を手塗りすることにより行なわれている。
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する2つの部位を備える管体において、より簡単な方法で、効率よく、また均一に内面を塗装することが可能な、粉体塗料を用いた塗装方法を提供することを目的とする。
本発明の塗装方法は、管体の内面を粉体塗料で塗装する塗装方法であって、前記管体が、管軸方向の一端に設けられた受口と、管軸方向の他端に設けられた挿口と、前記受口と前記挿口との間で管軸方向に沿って延びる直管部とを備え、前記受口の内面が、前記挿口の内面および前記直管部の内面と比べて相対的に大きな凹凸を有し、前記方法が、前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程と、前記挿口の内面および前記直管部の内面を第2の粉体塗料により塗装する工程とを含み、前記第1の粉体塗料の平均粒径が、前記第2の粉体塗料の平均粒径よりも小さいことを特徴とする。
また、前記第1の粉体塗料の平均粒径が、20~50μmであり、前記第2の粉体塗料の平均粒径が、70~80μmであることが好ましい。
また、前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程が、前記第1の粉体塗料を帯電させて、前記受口の内面を静電塗装することを含むことが好ましい。
また、前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程が、前記受口の内面に形成される塗膜の厚さが150~250μmとなるように塗装することを含み、前記挿口の内面および前記直管部の内面を第2の粉体塗料により塗装する工程が、前記挿口の内面および前記直管部の内面に形成される塗膜の厚さが300μm以上となるように塗装することを含むことが好ましい。
また、前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程が、前記第1の粉体塗料を吐出する吐出部を、前記管軸方向に沿って前記受口から前記挿口に向かう第1の方向に、前記受口の内面に対して相対移動させながら、前記吐出部から前記第1の粉体塗料を前記第1の方向に対して第1の吐出角度で吐出することと、前記第1の粉体塗料を吐出する吐出部を、前記管軸方向に沿って前記挿口から前記受口に向かう第2の方向に、前記受口の内面に対して相対移動させながら、前記吐出部から前記第1の粉体塗料を前記第2の方向に対して第2の吐出角度で吐出することを含み、前記第1の吐出角度および第2の吐出角度の両方が、鋭角であることが好ましい。
また、前記第1の吐出角度が、前記第2の吐出角度よりも大きいことが好ましい。
また、前記第1の粉体塗料の170℃におけるゲルタイムが90~250秒であることが好ましい。
本発明によれば、相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する2つの部位を備える管体において、より簡単な方法で、効率よく、また均一に内面を塗装することが可能な、粉体塗料を用いた塗装方法を提供することができる。
本実施形態の塗装方法が適用される例示的な管体の断面図である。 本実施形態の塗装方法で使用される例示的な塗装装置を示す模式図である。 本実施形態の塗装方法で使用される例示的な塗装装置において第1の吐出部から粉体塗料が吐出される状態を模式的に示す図であり、(a)は、第1の吐出部が第1の方向に相対移動しながら粉体塗料を吐出している状態を示し、(b)は、第1の吐出部が第2の方向に相対移動しながら粉体塗料を吐出している状態を示す。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る粉体塗料を用いた塗装方法を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまで一例にすぎず、本発明の粉体塗料を用いた塗装方法は、以下の実施形態に限定されることはない。
本実施形態の塗装方法は、管体の内面を粉体塗料で塗装する塗装方法である。本実施形態の塗装方法が適用可能な管体としては、公知のダクタイル鋳鉄管などの鋳鉄管が例示される。しかし、本実施形態の塗装方法が適用可能な管体は、以下で説明する管体Pの構造を有するものであれば、特に限定されることはなく、他の材料で形成された管体であっても構わない。
管体Pは、図1に示されるように、管軸X方向の両端が開口した筒状に形成され、その内部を上下水などの流体が流れる流路として機能する。管体Pは、他の管体Pと連結されることで、より長い流路を形成する。管体Pは、図示された例では、管軸Xが略直線状に延びる略円筒状に形成されている。しかし、管体Pは、その内部を流体が流れることができれば、その形状は特に限定されることはなく、管軸Xが湾曲していてもよいし、略角筒状など他の形の筒状に形成されていてもよい。
管体Pは、図1に示されるように、第1の管部Aおよび第2の管部Bを備えている。以下で詳しく述べるように、第1の管部Aの内面は、第2の管部Bの内面と比べて相対的に大きな凹凸を有している。本実施形態の塗装方法は、このように相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する少なくとも2つの部位を備える管体Pに対して好適に適用することができる。図示された管体Pについて詳しく説明すると、管体Pは、管軸X方向の一端に設けられた受口1と、管軸X方向の他端に設けられた挿口2と、受口1と挿口2との間で管軸X方向に沿って延びる直管部3とを備えている。図示された例では、受口1が、第1の管部Aを構成し、挿口2および直管部3が、第2の管部Bを構成している。
受口1は、筒状に形成され、その内部に他の管体Pの挿口2を受容する部位である。管体Pの受口1が他の管体Pの挿口2を受容することで、管体Pと他の管体Pとが連結される。受口1は、他の管体Pの挿口2を受容するために、挿口2の外形よりも大きな内部空間を有するように形成されている。図示された例では、受口1は、管軸X方向に沿って延びる略円筒状に形成され、挿口2の外径よりも大きな内径を有している。受口1の管軸X方向の一端には、他の管体Pの挿口2が挿入される開口部1bが設けられ、受口1の管軸X方向の他端には、直管部3との境界を画定する段部1cが設けられている。受口1の他端に段部1cが設けられることで、他の管体Pの挿口2が受口1の内部に受容されているときに、挿口2が段部1cを越えて直管部3内に侵入することが規制される。
受口1の内面1aは、図1に示されるように、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aと比べて相対的に大きな凹凸を有している。ここで、相対的に凹凸が大きいとは、たとえば、比較対象と比べて、凸部分と凹部分との高さの差が大きいことをいう。図示された例では、受口1の内面1aには、管体P、P同士の連結部分において流体が外部に漏出するのを抑制するゴム輪(図示せず)や、管体Pから他の管体Pが抜け出ることを抑制するロックリング(図示せず)を設けるために、内面1aの周方向に連続して、内面1aから管軸Xに向かって突出した複数の凸部1dと、複数の凸部1dの間に形成された複数の凹部1eとが設けられている。ゴム輪やロックリングは、凹部1eに嵌合することで、受口1の内面1aに取り付けられる。受口1は、内面1aに設けられるゴム輪およびロックリングを介して、他の管体Pの挿口2と嵌合する。ただし、受口1は、少なくとも、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aと比べて相対的に大きな凹凸の内面1aを有していればよく、図示された例に限定されることはない。
挿口2は、他の管体Pの受口1の内部に受容される部位である。管体Pの挿口2が他の管体Pの受口1に受容されることで、管体Pと他の管体Pとが連結される。挿口2は、筒状に形成され、その内部が直管部3の内部と連通している。図示された例では、挿口2は、管軸X方向に沿って延びる略円筒状に形成され、直管部3の内径と略同一の内径を有し、受口1の内径よりも小さな内径を有している。挿口2は、受口1の内面1aと比べて相対的に小さな凹凸の内面2aを有している。図示された例では、挿口2の内面2aは、直管部3の内面3aとほぼ同程度の平滑度を有し、受口1の内面1aと比べて平滑に形成されている。
挿口2の一端側は、直管部3と連通し、挿口2の他端側には、開口部2bが設けられている。挿口2の外面には、管体Pが他の管体Pから抜け出すのを抑制する突起2cが設けられている。挿口2の突起2cは、管体Pと他の管体Pとが連結されているときに、他の管体Pから管体Pが抜け出そうとすると他の管体Pの受口1の内面1aに設けられたロックリング(図示せず)に当接して、管体Pが他の管体Pから抜け出すのを抑制する。
直管部3は、管体Pの本体部分を構成し、受口1と挿口2との間でその内部を流体が流れるように構成される。直管部3は、図1に示されるように、筒状に形成され、一端側で受口1と連通し、他端側で挿口2と連通している。図示された例では、直管部3は、管軸X方向に沿って延びる略円筒状に形成され、挿口2の内径と略同一の内径を有し、受口1の内径よりも小さな内径を有している。直管部3は、受口1の内面1aと比べて相対的に小さな凹凸の内面3aを有している。図示された例では、直管部3の内面3aは、挿口2の内面2aとほぼ同程度の平滑度を有し、受口1の内面1aと比べて平滑に形成されている。
つぎに、図2を参照して、本実施形態の塗装方法に用いられる塗装装置10を説明する。ただし、以下の塗装装置10は一例であり、本実施形態の塗装方法は、塗装装置10以外の公知の塗装装置を用いて実施されてもよい。
塗装装置10は、図2に示されるように、管体Pを相対回転させる回転装置11と、粉体塗料を吐出する吐出装置12とを備えている。塗装装置10は、回転装置11により管体Pを相対回転させながら、吐出装置12により管体Pの内面に向けて粉体塗料を吐出することにより、管体Pの内面を塗装する。なお、塗装装置10は、管体Pの内面に付着した粉体塗料をその内面上で硬化させるように、管体Pを予め加熱するためのガス炉や電気炉などの加熱装置(図示せず)を備えていてもよい。
回転装置11は、管体Pを支持するとともに、管体Pを管軸X周りに相対回転させる。回転装置11は、図2に示されるように、管体Pを管軸X周りに相対回転させるための回転ローラ11aと、回転ローラ11aを回転可能に支持する支持台11bと、回転ローラ11aを回転させるモーターなどの駆動装置(図示せず)とを備えている。回転装置11は、吐出装置12により管体Pの内面に向けて粉体塗料を吐出する間、管体Pを管軸X周りで所定範囲(たとえば全周)に亘って回転させる。それによって、塗装装置10では、管体Pの内面を内周面に沿った所定範囲(たとえば全長)に亘って粉体塗料により塗装することができる。回転装置11により管体Pを回転させる速度は、特に限定されることはなく、必要とする塗装膜厚などに応じて適宜設定することができる。
なお、本実施形態では、塗装装置10は、回転装置11により管体Pを管軸X周りに回転させることにより、管体Pの内周面に沿って粉体塗料で塗装するように構成されている。しかし、塗装装置10は、必ずしも回転装置11を備えていなくてもよく、管体Pの内周面に沿って粉体塗料で塗装するという目的のために、たとえば、後述する吐出装置12の吐出部が管軸X周りに回転するように構成されていてもよいし、吐出部が管体Pの内面の周方向の所定範囲に粉体塗料を吐出するように構成されていてもよい。
吐出装置12は、管体Pの内面を塗装するために、管体Pの内側から管体Pの内面に向かって粉体塗料を吐出する。吐出装置12は、図2に示されるように、互いに異なる粉体塗料を吐出する第1の吐出装置13および第2の吐出装置14を備えている。第1の吐出装置13および第2の吐出装置14はそれぞれ、第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pを吐出するように構成されている。ただし、吐出装置12は、必ずしも2つの吐出装置を備えていなくてもよく、たとえば1つの吐出装置で第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pを交替で吐出するように構成されていてもよいし、1つまたは複数の吐出装置で同じ粉体塗料を吐出するように構成されていてもよい。
第1の吐出装置13は、管体Pの受口1の内面1a(第1の管部Aの内面)を第1の粉体塗料13pにより塗装するために用いられる。その目的のために、第1の吐出装置13は、管体Pの受口1の内側から受口1の内面1aに向けて第1の粉体塗料13pを吐出するように構成される。第1の吐出装置13は、図2に示されるように、受口1の内面1aに向けて第1の粉体塗料13pを吐出するノズルなどの第1の吐出部13aと、第1の吐出部13aに第1の粉体塗料13pを供給するランスなどの第1の粉体塗料供給管13bと、管軸X方向に沿って第1の吐出部13aを受口1の管軸X方向の所定範囲(たとえば開口部1bから段部1cまでの全長)に亘って相対移動させる第1の駆動装置13cと、第1の粉体塗料13pを収容し、第1の粉体塗料13pを第1の粉体塗料供給管13bおよび第1の吐出部13aに供給する第1の粉体塗料供給装置13dとを備えている。第1の吐出装置13は、第1の駆動装置13cによって第1の吐出部13aが受口1の管軸X方向の所定範囲に亘って相対移動させられることにより、受口1の内面1aを管軸X方向の所定範囲に亘って第1の粉体塗料13pにより塗装することができる。
第1の吐出装置13は、図3(a)、(b)に示されるように、第1の粉体塗料13pを吐出する第1の吐出部13aを、管軸X方向に沿って受口1から挿口2に向かう第1の方向X1(図3(a)、たとえば「往路」ともいう)と、管軸X方向に沿って挿口2から受口1に向かう第2の方向X2(図3(b)、たとえば「復路」ともいう)との両方に、受口1の内面1aに対して相対移動させるように構成されていてもよい。この場合、第1の吐出装置13は、第1の吐出部13aを第1の方向X1に相対移動させながら、第1の吐出部13aから第1の方向X1に対して第1の吐出角度θ1で第1の粉体塗料13pを吐出するように構成され得る。また、第1の吐出装置13は、第1の吐出部13aを第2の方向X2に相対移動させながら、第1の吐出部13aから第2の方向X2に対して第2の吐出角度θ2で第1の粉体塗料13pを吐出するように構成され得る。第1の吐出装置13は、往路と復路で同一場所を塗装してもよいし(往復塗装)、往路と復路で別の場所を塗装してもよい(往路塗装、復路塗装)。
第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2は、少なくとも第1の粉体塗料13pが受口1の内面1aに向かって進むように設定されていればよく、特に限定されることはないが、その両方が鋭角であることが好ましい。第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2の両方が鋭角であることにより、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aを均一に塗装することができる。これは、たとえば第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2を鈍角とすると(第1の吐出部13aの進行方向に対して反対側に吐出すると)、第1の粉体塗料13pの吐出速度から第1の吐出部13aの移動速度が差し引かれて、第1の粉体塗料13pの吹き付け角度が受口1の内面1aに垂直な方向に近くなってしまうが、第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2の両方を鋭角とすることで、より確実に、受口1の内面1aに垂直な方向から傾斜した方向に沿って第1の粉体塗料13pを吹き付けることができるので、受口1の内面1aの凹凸の角部に第1の粉体塗料13pが容易に入り込むことができることによるものと考えられる。
第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2は、受口1の内面1aを均一に塗装するために鋭角であればよく、特に限定されることはないが、第1の吐出角度θ1が第2の吐出角度θ2よりも大きくなるように角度が設定されることが好ましい。第1の吐出角度θ1が第2の吐出角度θ2よりも大きいことにより、受口1の内面1aをより均一に塗装することができる。これは、受口1の内面1aに存在する凹部1eの第1の方向X1側の側壁と第2の方向X2側の側壁とで傾斜に違いがあり、この傾斜の違いに吐出角度θ1、θ2の違いが対応するようになり、第1の粉体塗料13pが凹凸の角部に入り込むことができることによるものと考えられる。
第1の吐出角度θ1は、受口1の内面1aをより均一に塗装するために第2の吐出角度θ2よりも大きくなるように設定されていればよく、特に限定されることはないが、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、60~70°の範囲内であることが好ましく、60~65°の範囲内であることがより好ましい。また、第1の粉体塗料13pは、第1の吐出角度θ1を中心として第1の広がり角度α1で広がるように、第1の吐出部13aから吐出されてもよい。第1の広がり角度α1は、特に限定されることはないが、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、後述する第2の広がり角度α2よりも小さいことが好ましく、10~30°の範囲内であることがより好ましく、15~25°の範囲内であることがよりさらに好ましい。
第2の吐出角度θ2は、受口1の内面1aをより均一に塗装するために第1の吐出角度θ1よりも小さくなるように設定されていればよく、特に限定されることはないが、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、45~60°の範囲内であることが好ましく、50~55°の範囲内であることがより好ましい。また、第1の粉体塗料13pは、第2の吐出角度θ2を中心として第2の広がり角度α2で広がるように、第1の吐出部13aから吐出されてもよい。第2の広がり角度α2は、特に限定されることはないが、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、第1の広がり角度α1よりも大きいことが好ましく、30~50°の範囲内であることがより好ましく、40~50°の範囲内であることがよりさらに好ましい。
第1の吐出装置13は、図3(a)、(b)に示された例では、1つの第1の吐出部13aで吐出角度や広がり角度を変更することができるように示されているが、吐出角度および広がり角度の異なる2つの吐出部を備え、2つの吐出部を進行方向X1、X2に応じて使い分けてもよい。
なお、本実施形態では、第1の吐出装置13は、第1の駆動装置13cにより第1の吐出部13aを管軸X方向に沿って相対移動させることで、受口1の内面1aの管軸X方向の所定範囲に亘って第1の粉体塗料13pを吐出するように構成されている。しかし、第1の吐出装置13は、必ずしも第1の吐出部13aを管軸X方向に沿って移動させるように構成されていなくてもよく、管軸X方向の所定範囲に亘って第1の粉体塗料13pを吐出するという目的のために、たとえば、第1の吐出部13aの管軸X方向の位置を固定しておいて管体Pを管軸X方向に沿って移動させてもよいし、管軸X方向の所定範囲に亘って延びるように吐出部が設けられていてもよい。
第1の吐出装置13は、第1の粉体塗料13pを帯電させて、受口1の内面1aを静電粉体塗装するために、たとえば摩擦帯電塗装装置などの公知の静電塗装装置(図示せず)が設けられていてもよい。静電塗装装置は、たとえば、第1の粉体塗料13pを帯電させるための帯電装置(たとえば塗装ガン)を備える。第1の粉体塗料13pは、帯電装置によって帯電されて、静電力によって受口1の内面1aに付着される。第1の吐出装置13は、第1の粉体塗料13pにより静電粉体塗装を行なうことで、受口1の内面1aをより効率よく、また、より均一に塗装することができる。
第2の吐出装置14は、管体Pの挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a(第2の管部Bの内面)を第2の粉体塗料14pにより塗装するために用いられる。その目的のために、第2の吐出装置14は、管体Pの挿口2および直管部3の内側から挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向けて第2の粉体塗料14pを吐出するように構成される。第2の吐出装置14は、図2に示されるように、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向けて第2の粉体塗料14pを吐出するノズルなどの第2の吐出部14aと、第2の吐出部14aに第2の粉体塗料14pを供給するランスなどの第2の粉体塗料供給管14bと、管軸X方向に沿って第2の吐出部14aを挿口2および直管部3の管軸X方向の所定範囲(たとえば開口部2bから段部1cまでの全長)に亘って相対移動させる第2の駆動装置14cと、第2の粉体塗料14pを収容し、第2の粉体塗料14pを第2の粉体塗料供給管14bおよび第2の吐出部14aに供給する第2の粉体塗料供給装置14dとを備えている。第2の吐出装置14は、第2の駆動装置14cによって第2の吐出部14aが挿口2および直管部3の管軸X方向の所定範囲に亘って相対移動させられることにより、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを管軸X方向の所定範囲に亘って第2の粉体塗料14pにより塗装することができる。
第2の吐出装置14は、第1の吐出装置13と同様に、第2の粉体塗料14pを吐出する第2の吐出部14aを、管軸X方向に沿って受口1から挿口2に向かう第1の方向X1(図2を参照)と、管軸X方向に沿って挿口2から受口1に向かう第2の方向X2(図2を参照)との両方のそれぞれに、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに対して相対移動させるように構成されていてもよい。この場合、第2の吐出装置14は、第2の吐出部14aを第1の方向X1および第2の方向X2のそれぞれに相対移動させながら、第2の吐出部14aから第2の粉体塗料14pを吐出するように構成され得る。第2の吐出装置14は、往路(第1の方向X1)と復路(第2の方向X2)で同一場所を塗装してもよいし(往復塗装)、往路と復路で別の場所を塗装してもよい(往路塗装、復路塗装)。第2の吐出部14aから第2の粉体塗料14pを吐出する吐出角度や広がり角度は、第2の粉体塗料14pによって挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを塗装することができれば、特に限定されることはなく、第1の吐出装置13における吐出角度や広がり角度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、本実施形態では、第2の吐出装置14は、第2の駆動装置14cにより第2の吐出部14aを管軸X方向に沿って移動させることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの管軸X方向の所定範囲に亘って第2の粉体塗料14pを吐出するように構成されている。しかし、第2の吐出装置14は、必ずしも第2の吐出部14aを管軸X方向に沿って移動させるように構成されていなくてもよく、管軸X方向の所定範囲に亘って第2の粉体塗料14pを吐出するという目的のために、たとえば、第2の吐出部14aの管軸X方向の位置を固定しておいて管体Pを管軸X方向に沿って移動させてもよいし、管軸X方向の所定範囲に亘って延びるように吐出部が設けられていてもよい。
ここで、粉体塗料とは、粉末状の塗料のことを意味し、より具体的には、塗料中に有機溶剤や水を含まず、塗膜形成成分のみからなる粉末状の塗料を意味する。本実施形態の塗装方法で使用される第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pとしては、特に限定されることはなく、たとえば、管体Pの内面に付着したあとに、熱により硬化する性質を有する公知のエポキシ樹脂粉体塗料を用いることができる。第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pは、後に詳しく述べるように、第1の粉体塗料13pの平均粒径が第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さければ、特に限定されることはなく、互いに同じ材料により形成されていてもよいし、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
たとえば、エポキシ樹脂粉体塗料は、常温で固形のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用の硬化剤、さらに必要に応じて各種顔料、添加剤などを含有する。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型樹脂、複素環式エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂などが挙げられる。その中でも、安全性の観点から、ビスフェノールFとエピクロロヒドリンから合成されるビスフェノールF型エポキシ樹脂が好適に採用される。
硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化させる性質を有していれば、特に限定されることはないが、アミン系化合物、アミド系化合物、イミダゾール系化合物、イミダゾリン系化合物、ヒドラジド系化合物、酸無水物、フェノール樹脂およびその誘導体などが挙げられる。その中でも、塗膜の防食性、可撓性、密着性および強度の観点から、アニリンを主体とした変性芳香族アミンアダクト、エチレンジアミンとベンゾニトリルを主体としたイミダゾール・イミダゾリン化合物、ヒドラジンと二塩基を主体としたヒドラジド、トリメリット酸とエチレングリコールを主体とした酸無水物が好適に採用される。
顔料のうち着色顔料としては、たとえばカーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、黄色酸化鉄などが挙げられる。顔料のうち体質顔料としては、たとえば硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pは、第1の粉体塗料13pの平均粒径が第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さくなるように調製される。すなわち、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1a(第1の管部Aの内面)を塗装するために、相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pが用いられ、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a(第2の管部Bの内面)を塗装するために、相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pが用いられる。相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aの塗装に相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pを用いることで、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aを均一に塗装することができる。これは、相対的に小さな第1の粉体塗料13pが吐出装置から吐出されたときに、第1の粉体塗料13pが比較的均一に分散されて、凹凸の角部まで入り込み易くなることによるものと考えられる。それに対して、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの塗装に相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pを用いることで、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを効率よく塗装することができる。これは、相対的に大きな第2の粉体塗料14pが吐出装置から吐出されたときに、第2の粉体塗料14pが比較的まっすぐに挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向かうため、管体Pの内部で浮遊したり、管体Pの両側の開口部1b、2bに向かって流れ出たりすることなどが抑制されて、歩留まり良く挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに付着することによるものと考えられる。
なお、粉体塗料の「粒径」との用語は、通常用いられる用語の意味で用いられるが、たとえば、粉体塗料を構成する粒子をその粒子と同じ体積を有する球体と仮定したときの球体の直径を意味する。粉体塗料の平均粒径は、公知の粒子径測定装置により測定することができる。
第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pの大きさは、第1の粉体塗料13pの平均粒径が第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さければ、特に限定されることはなく、塗装する管体Pの内面の凹凸の大きさに応じて適宜選択することができる。その中で、たとえば、第1の粉体塗料13pの平均粒径は、20~50μmであることが好ましい。第1の粉体塗料13pの平均粒径を20μm以上とすることで、受口1の内面1aをより効率よく塗装することができる。また、第1の粉体塗料13pの平均粒径を50μm以下とすることで、受口1の内面1aをより均一に塗装することができる。また、たとえば、第2の粉体塗料14pの平均粒径は、70~80μmであることが好ましい。第2の粉体塗料14pの平均粒径を70μm以上とすることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aをより効率よく塗装することができる。また、第2の粉体塗料14pの平均粒径を80μm以下とすることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aをより均一に塗装することができる。
第1の粉体塗料13pは、管体Pの内面に付着したあとに、熱により硬化する性質を有していればよく、特に限定されることはないが、170℃におけるゲルタイムが90~250秒の範囲内になるように調製されることが好ましい。第1の粉体塗料13pのゲルタイムが90秒以上であることにより、受口1の内面1aを均一に塗装することができる。これは、第1の粉体塗料13pが硬化するまでの時間が長くなることで、第1の粉体塗料13pが硬化するまでの間に第1の粉体塗料13pが受口1の内面1aの凹凸の角部に入り込み易くなることによるものと考えられる。同様の観点から、第1の粉体塗料13pのゲルタイムは、135秒以上であることがより好ましく、180秒以上であることがよりさらに好ましい。また、第1の粉体塗料13pのゲルタイムが250秒以下であることにより、塗装効率が上がるとともに、塗膜の均一性が向上する。同様の観点から、第1の粉体塗料13pのゲルタイムは、235秒以下であることがより好ましく、220秒以下であることがよりさらに好ましい。
第2の粉体塗料14pは、管体Pの内面に付着したあとに、熱により硬化する性質を有していればよく、特に限定されることはないが、170℃におけるゲルタイムが50~250秒の範囲内になるように調製されることが好ましい。第2の粉体塗料14pのゲルタイムが50~250秒の範囲内であることにより、塗装効率が上がるとともに、塗膜の均一性が向上する。同様の観点から、第2の粉体塗料14pのゲルタイムは、70~235秒以下であることがより好ましく、90~220秒以下であることがよりさらに好ましい。
なお、ゲルタイムとは、一般的には、指定用量の粉体塗料が溶融後、指定条件の下で変形できなくなるまでの時間を意味する。ゲルタイムは、たとえば、170℃に加温したホットプレートに、粉体塗料を2gのせて溶融させ、このとき金属棒を使用して塗料の一部を10cm引き上げ、糸引き状態を確認し、塗料が糸を引かず10cm以下で切れるようになった時間とすることができる。また、ゲルタイムは、硬化剤の種類、量、エポキシ樹脂の重合度などによって制御することができる。
以上に示したように、本実施形態の塗装装置10では、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aの塗装に相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pを用い、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの塗装に相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pを用いることで、管体Pの内面を効率よく、また均一に内面を塗装することができる。さらに、上述のように粉体塗料の吐出角度を調整することによって、および/または、上述のように粉体塗料のゲルタイムを調整することによって、管体Pの内面をより効率よく、より均一に内面を塗装することができる。なお、管体Pの内面を効率よく、また均一に内面を塗装するという目的のためには、第1の粉体塗料13pの平均粒径を第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さくするということだけではなく、たとえば第1の粉体塗料13pおよび第2の粉体塗料14pの平均粒径の異同に関係なく、上述のように粉体塗料の吐出角度を調整することによって、および/または、上述のように粉体塗料のゲルタイムを調整することによって、管体Pの内面を効率よく、また均一に内面を塗装することができる。
つぎに、本実施形態の粉体塗料を用いた塗装方法について説明する。以下では、上述した塗装装置10を用いて管体Pの内面を塗装する方法を例に挙げて本実施形態の塗装方法を説明するが、本発明の塗装方法は、以下に示す効果と同様の効果を奏することが可能であれば、他の構造を有する塗装装置を用いて実施しても構わない。また、以下では複数の工程や手順の説明を行うが、説明の順とは異なる順で工程や手順が実施されてもよく、いくつかの工程や手順が同時に実施されてもよい。
本実施形態の塗装方法は、図2に示されるように、受口1の内面1a(第1の管部Aの内面)を第1の粉体塗料13pにより塗装する工程と、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a(第2の管部Bの内面)を第2の粉体塗料14pにより塗装する工程とを含んでいる。
受口1の内面1aを第1の粉体塗料13pにより塗装する工程では、まず、管体Pが所定温度に加熱される。管体Pの加熱温度は、第1の粉体塗料13pが受口1の内面1aに接触または付着した際に、伝達される熱を通じて、第1の粉体塗料13pが硬化する温度(たとえば、150℃以上)に設定される。本実施形態では、加熱装置により予め加熱された管体Pが回転装置11に搭載される。ただし、管体Pは、少なくとも第1の粉体塗料13pが受口1の内面1aに接触または付着した際に加熱されていればよく、たとえば管体Pが回転装置11に搭載された後に加熱されてもよい。また、本工程における管体Pを加熱するタイミングは、後に詳しく述べる挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを第2の粉体塗料14pにより塗装する工程における管体Pを加熱するタイミングと同じであってもよい。
つぎに、第1の粉体塗料13pが、管体Pの受口1の内面1aの周方向の所定範囲(たとえば全長)および管軸X方向の所定範囲(たとえば開口部1bから段部1cまでの全長)に向けて吹き付けられる。本実施形態では、第1の粉体塗料13pは、第1の吐出装置13により受口1の内側から受口1の内面1aに向けて吐出されることで、受口1の内面1aに吹き付けられる。このとき管体Pは、予め所定の温度に加熱されているので、受口1の内面1aに接触または付着した第1の粉体塗料13pは、伝達される熱を通じて受口1の内面1a上で硬化し、受口1の内面1a上に堆積される。第1の吐出装置13により第1の粉体塗料13pが吐出される際に、回転装置11により管体Pが管軸X周りに相対回転させられることで、第1の粉体塗料13pは、受口1の内面1aの周方向の所定範囲に亘って堆積される。また、第1の吐出装置13の第1の吐出部13aが受口1の管軸X方向に沿って相対移動させられることで、第1の粉体塗料13pは、受口1の内面1aの管軸X方向の所定範囲に亘って堆積される。
管体Pの受口1の内面1aに向けて吐出する第1の粉体塗料13pの吐出速度や吐出量は、特に限定されることはなく、必要な塗膜の厚さに応じて適宜設定することができる。管体Pの相対回転速度および第1の吐出装置13の第1の吐出部13aの相対移動速度もまた、特に限定されることはなく、必要な膜厚に応じて適宜設定することができる。
受口1の内面1aを第1の粉体塗料13pにより塗装する工程は、図3(a)、(b)に示されるように、第1の粉体塗料13pを吐出する第1の吐出部13aを、管軸X方向に沿って受口1から挿口2に向かう第1の方向X1に、受口1の内面1aに対して相対移動させながら、第1の吐出部13aから第1の粉体塗料13pを第1の方向X1に対して第1の吐出角度θ1で吐出することと、第1の粉体塗料13pを吐出する第1の吐出部13aを、管軸X方向に沿って挿口2から受口1に向かう第2の方向X2に、受口1の内面1aに対して相対移動させながら、第1の吐出部13aから第1の粉体塗料13pを第2の方向X2に対して第2の吐出角度θ2で吐出することとを含んでいてもよい。このとき、往路(第1の方向X1)と復路(第2の方向X2)で同一場所を塗装してもよいし(往復塗装)、往路と復路で別の場所を塗装してもよい(往路塗装、復路塗装)。
第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2は、上述したように、その両方が鋭角であることが好ましい。第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2の両方が鋭角であることにより、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aをより均一に塗装することができる。そして、第1の吐出角度θ1および第2の吐出角度θ2は、第1の吐出角度θ1が第2の吐出角度θ2よりも大きくなるように角度が設定されることが好ましい。第1の吐出角度θ1が第2の吐出角度θ2よりも大きいことにより、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aをより均一に塗装することができる。
第1の吐出角度θ1は、上述したように、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、60~70°の範囲内であることが好ましく、60~65°の範囲内であることがより好ましい。また、第1の粉体塗料13pを吐出するときの、第1の吐出角度θ1を中心とした第1の広がり角度α1は、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、第2の広がり角度α2よりも小さいことが好ましく、10~30°の範囲内であることがより好ましく、15~25°の範囲内であることがよりさらに好ましい。
第2の吐出角度θ2は、上述したように、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、45~60°の範囲内であることが好ましく、50~55°の範囲内であることがより好ましい。また、第1の粉体塗料13pを吐出するときの、第2の吐出角度θ2を中心とした第2の広がり角度α2は、受口1の内面1aをよりさらに均一に塗装するという観点から、第1の広がり角度α1よりも大きいことが好ましく、30~50°の範囲内であることがより好ましく、40~50°の範囲内であることがよりさらに好ましい。
なお、本実施形態では、管体Pを管軸X周りに回転し、第1の吐出装置13の第1の吐出部13aを管軸X方向に沿って移動させることにより、第1の粉体塗料13pが、受口1の内面1aの周方向および管軸X方向の所定範囲に亘って堆積される。しかし、本実施形態に限定されることはなく、第1の吐出装置13の第1の吐出部13aを管軸X周りに回転し、管体Pを管軸X方向に沿って移動させるなどの他の方法により、受口1の内面1aの周方向および管軸X方向の所定範囲に亘って第1の粉体塗料13pが堆積されてもよい。また、第1の粉体塗料13pは、受口1の内面1aの少なくとも一部に堆積されればよく、たとえば、第1の粉体塗料13pが堆積される部分以外の部分において、第1の粉体塗料13pとは異なる他の粉体塗料が堆積されてもよい。
最後に、管体Pが自然冷却などにより冷却されて、受口1の内面1aの塗装が完了する。なお、本工程における管体Pを冷却するタイミングは、後に詳しく述べる挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを第2の粉体塗料14pにより塗装する工程における管体Pを冷却するタイミングと同じであってもよい。
ここで、上述したように、第1の粉体塗料13pの平均粒径は、第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さい。すなわち、本実施形態の塗装方法では、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1a(第1の管部Aの内面)を塗装するために、相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pが用いられる。相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aの塗装に相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pを用いることで、相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pを用いる場合と比べて、相対的に凹凸の大きな受口1の内面1aを均一の厚さで塗装することができる。これは、相対的に小さな第1の粉体塗料13pが第1の吐出装置13から吐出されたときに、第1の粉体塗料13pが比較的均一に分散されて、凹凸の角部まで入り込み易くなることによるものと考えられる。受口1の内面1aが第1の粉体塗料13pにより塗装されることで、形成される塗膜の厚さが均一となり、受口1の内面1aを有効に保護することができる。また、受口1は、別の管体Pの挿口2と嵌合するために、挿口2に対して受口1の内径に高い寸法精度が求められる。受口1の内面1aに形成される塗膜の厚さを均一とすることで、要求される高い寸法精度を満たすことができる。
第1の粉体塗料13pの大きさは、第1の粉体塗料13pの平均粒径が第2の粉体塗料14pの平均粒径よりも小さければ、特に限定されることはなく、受口1の内面1aの凹凸の大きさに応じて適宜選択することができる。その中で、たとえば、第1の粉体塗料13pの平均粒径は、20~50μmであることが好ましい。第1の粉体塗料13pの平均粒径を20μm以上とすることで、受口1の内面1aをより効率よく塗装することができる。そのような観点から、第1の粉体塗料13pの平均粒径は、34μm以上がより好ましく、38μm以上がよりさらに好ましい。また、第1の粉体塗料13pの平均粒径を50μm以下とすることで、受口1の内面1aをより均一に塗装することができる。そのような観点から、第1の粉体塗料13pの平均粒径は、46μm以下がより好ましく、42μm以下がよりさらに好ましい。
第1の粉体塗料13pは、上述したように、特に限定されることはないが、170℃におけるゲルタイムが90~250秒の範囲内になるように調製されることが好ましい。第1の粉体塗料13pのゲルタイムが90秒以上であることにより、受口1の内面1aを均一に塗装することができる。同様の観点から、第1の粉体塗料13pのゲルタイムは、135秒以上であることがより好ましく、180秒以上であることがよりさらに好ましい。また、第1の粉体塗料13pのゲルタイムが250秒以下であることにより、塗装効率が上がるとともに、塗膜の均一性が向上する。同様の観点から、第1の粉体塗料13pのゲルタイムは、235秒以下であることがより好ましく、220秒以下であることがよりさらに好ましい。
受口1の内面1aを第1の粉体塗料13pにより塗装する工程により形成される塗膜の厚さは、受口1の内面1aを保護することができる厚さであればよく、特に限定されることはない。その中でも、塗膜の厚さを150μm以上とすることで、受口1の内面1aをより確実に保護することができる。
受口1の内面1aを第1の粉体塗料13pにより塗装する工程は、第1の粉体塗料13pを帯電させて、受口1の内面1aを静電塗装することを含んでもよい。本実施形態では、第1の粉体塗料13pは、静電塗装装置の帯電装置が生成する高電圧(たとえば4万~8万ボルト)によってマイナスに帯電されて、静電力によって受口1の内面1aに付着される。受口1の内面1aの塗装に際して静電塗装を利用することにより、受口1の内面1aをより効率よく、また、より均一に塗装することができる。
挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを第2の粉体塗料14pにより塗装する工程では、まず、管体Pが所定温度に加熱される。管体Pの加熱温度は、第2の粉体塗料14pが挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに接触または付着した際に、伝達される熱を通じて、第2の粉体塗料14pが硬化する温度(たとえば、150℃以上)に設定される。本実施形態では、加熱装置により予め加熱された管体Pが回転装置11に搭載される。ただし、管体Pは、少なくとも第2の粉体塗料14pが挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに接触または付着した際に加熱されていればよく、たとえば管体Pが回転装置11に搭載された後に加熱されてもよい。
つぎに、第2の粉体塗料14pが、管体Pの挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの周方向の所定範囲(たとえば全長)および管軸X方向の所定範囲(たとえば開口部2bから段部1cまでの全長)に向けて吹き付けられる。本実施形態では、第2の粉体塗料14pは、第2の吐出装置14により挿口2および直管部3の内側から挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向けて吐出されることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに吹き付けられる。このとき管体Pは、予め所定の温度に加熱されているので、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに接触または付着した第2の粉体塗料14pは、伝達される熱を通じて挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a上で硬化し、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a上に堆積される。第2の吐出装置14により第2の粉体塗料14pが吐出される際に、回転装置11により管体Pが管軸X周りに相対回転させられることで、第2の粉体塗料14pは、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの周方向の所定範囲に亘って堆積される。また、第2の吐出装置14の第2の吐出部14aが挿口2および直管部3の管軸X方向に沿って相対移動させられることで、第1の粉体塗料13pは、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの管軸X方向の所定範囲に亘って堆積される。
管体Pの挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向けて吐出する第2の粉体塗料14pの吐出速度や吐出量は、特に限定されることはなく、必要な塗膜の厚さに応じて適宜設定することができる。管体Pの相対回転速度および第2の吐出装置14の第2の吐出部14aの相対移動速度もまた、特に限定されることはなく、必要な膜厚に応じて適宜設定することができる。
挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを第2の粉体塗料14pにより塗装する工程は、受口1の内面1aを第1の粉体塗料13pにより塗装する工程と同様に、第2の吐出部14aを第1の方向X1および第2の方向X2のそれぞれに相対移動させながら、第2の吐出部14aから第2の粉体塗料14pを吐出することを含んでいてもよい。このとき、往路(第1の方向X1)と復路(第2の方向X2)で同一場所を塗装してもよいし(往復塗装)、往路と復路で別の場所を塗装してもよい(往路塗装、復路塗装)。また、第2の吐出部14aから第2の粉体塗料14pを吐出する吐出角度や広がり角度は、特に限定されることはなく、第1の吐出部13aから第1の粉体塗料13pを吐出する際における吐出角度や広がり角度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、本実施形態では、管体Pを管軸X周りに回転し、第2の吐出装置14の第2の吐出部14aを管軸X方向に沿って移動させることにより、第2の粉体塗料14pが、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの周方向および管軸X方向の所定範囲に亘って堆積される。しかし、本実施形態に限定されることはなく、第2の吐出装置14の第2の吐出部14aを管軸X周りに回転し、管体Pを管軸X方向に沿って移動させるなどの他の方法により、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの周方向および管軸X方向の所定範囲に亘って第2の粉体塗料14pが堆積されてもよい。また、第2の粉体塗料14pは、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの少なくとも一部に堆積されればよく、たとえば、第2の粉体塗料14pが堆積される部分以外の部分において、第2の粉体塗料14pとは異なる他の粉体塗料が堆積されてもよい。
最後に、管体Pが自然冷却などにより冷却されて、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの塗装が完了する。
ここで、上述したように、第2の粉体塗料14pの平均粒径は、第1の粉体塗料13pの平均粒径よりも大きい。すなわち、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a(第2の管部Bの内面)を塗装するために、相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pが用いられる。相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの塗装に相対的に大きな平均粒径の第2の粉体塗料14pを用いることで、相対的に小さな平均粒径の第1の粉体塗料13pを用いる場合と比べて、相対的に凹凸の小さな挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを効率よく塗装することができる。これは、相対的に大きな第2の粉体塗料14pが第2の吐出装置14から吐出されたときに、第2の粉体塗料14pが比較的まっすぐに挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに向かうため、管体Pの内部で浮遊したり、管体Pの両側の開口部1b、2bに向かって流れ出たりすることなどが抑制されて、歩留まり良く挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aに付着することによるものと考えられる。
第2の粉体塗料14pの大きさは、第2の粉体塗料14pの平均粒径が第1の粉体塗料13pの平均粒径よりも大きければ、特に限定されることはなく、塗装する挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aの凹凸の大きさに応じて適宜選択することができる。その中で、たとえば、第2の粉体塗料14pの平均粒径は、70~80μmであることが好ましい。第2の粉体塗料14pの平均粒径を70μm以上とすることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aをより効率よく塗装することができる。そのような観点から、第2の粉体塗料14pの平均粒径は、72μm以上がより好ましく、74μm以上がよりさらに好ましい。また、第2の粉体塗料14pの平均粒径を80μm以下とすることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aをより均一に塗装することができる。そのような観点から、第2の粉体塗料14pの平均粒径は、78μm以下がより好ましく、76μm以下がよりさらに好ましい。
挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを第2の粉体塗料14pにより塗装する工程により形成される塗膜の厚さは、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aを保護することができる厚さであればよく、特に限定されることはない。その中でも、塗膜の厚さを300μm以上とすることで、挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3aをより確実に保護することができる。
第2の粉体塗料14pは、上述したように、特に限定されることはないが、170℃におけるゲルタイムが50~250秒の範囲内になるように調製されることが好ましい。第2の粉体塗料14pのゲルタイムが50~250秒の範囲内であることにより、塗装効率が上がるとともに、塗膜の均一性が向上する。同様の観点から、第2の粉体塗料14pのゲルタイムは、70~235秒以下であることがより好ましく、90~220秒以下であることがよりさらに好ましい。
以上に述べてきたように、本実施形態の塗装方法は、相対的に大きな凹凸を有する内面(受口1の内面1a)を相対的に小さな平均粒子径の第1の粉体塗料13pにより塗装する工程と、相対的に小さな凹凸を有する内面(挿口2の内面2aおよび直管部3の内面3a)を相対的に大きな平均粒子径の第2の粉体塗料14pにより塗装する工程とを含んでいる。これにより、相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する2つの部位を備える管体Pにおいて、より簡単な方法で、効率よく、また均一に内面を塗装することができる。
また、本実施形態の塗装方法では、付加的に、または代替的に、相対的に大きな凹凸を有する内面(受口1の内面1a)を塗装する工程が、粉体塗料を吐出する吐出部を第1の方向X1に相対移動させながら、吐出部から粉体塗料を第1の方向X1に対して鋭角に吐出することと、粉体塗料を吐出する吐出部を第2の方向X2に相対移動させながら、吐出部から粉体塗料を第2の方向X2に対して鋭角に吐出することとを含んでいてもよい。これにより、相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する2つの部位を備える管体Pにおいて、より簡単な方法で、効率よく、また均一に内面を塗装することができる。
また、本実施形態の塗装方法では、付加的に、または代替的に、相対的に大きな凹凸を有する内面(受口1の内面1a)を塗装するための粉体塗料が、170℃におけるゲルタイムが90~250秒の範囲内になるように調製されてもよい。これにより、相対的に凹凸の大きさの異なる内面を有する2つの部位を備える管体Pにおいて、より簡単な方法で、効率よく、また均一に内面を塗装することができる。
1 受口
1a 受口の内面
1b 開口部
1c 段部
1d 凸部
1e 凹部
2 挿口
2a 挿口の内面
2b 開口部
2c 突起
3 直管部
3a 直管部の内面
10 塗装装置
11 回転装置
11a 回転ローラ
11b 支持台
12 吐出装置
13 第1の吐出装置
13a 第1の吐出部
13b 第1の粉体塗料供給管
13c 第1の駆動装置
13d 第1の粉体塗料供給装置
13p 第1の粉体塗料
14 第2の吐出装置
14a 第2の吐出部
14b 第2の粉体塗料供給管
14c 第2の駆動装置
14d 第2の粉体塗料供給装置
14p 第2の粉体塗料
A 第1の管部
B 第2の管部
P 管体
X 管軸
X1 第1の方向
X2 第2の方向
α1 第1の広がり角度
α2 第2の広がり角度
θ1 第1の吐出角度
θ2 第2の吐出角度

Claims (6)

  1. 管体の内面を粉体塗料で塗装する塗装方法であって、
    前記管体が、管軸方向の一端に設けられた受口と、管軸方向の他端に設けられた挿口と、前記受口と前記挿口との間で管軸方向に沿って延びる直管部とを備え、
    前記受口の内面が、前記挿口の内面および前記直管部の内面と比べて相対的に大きな凹凸を有し、
    前記方法が、
    前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程と、
    前記挿口の内面および前記直管部の内面を第2の粉体塗料により塗装する工程と
    を含み、
    前記第1の粉体塗料の平均粒径が、前記第2の粉体塗料の平均粒径よりも小さい、
    塗装方法。
  2. 前記第1の粉体塗料の平均粒径が、20~50μmであり、
    前記第2の粉体塗料の平均粒径が、70~80μmである、
    請求項1記載の塗装方法。
  3. 前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程が、前記第1の粉体塗料を帯電させて、前記受口の内面を静電塗装することを含む、
    請求項1または2記載の塗装方法。
  4. 前記受口の内面を第1の粉体塗料により塗装する工程が、
    前記第1の粉体塗料を吐出する吐出部を、前記管軸方向に沿って前記受口から前記挿口に向かう第1の方向に、前記受口の内面に対して相対移動させながら、前記吐出部から前記第1の粉体塗料を前記第1の方向に対して第1の吐出角度で吐出することと、
    前記第1の粉体塗料を吐出する吐出部を、前記管軸方向に沿って前記挿口から前記受口に向かう第2の方向に、前記受口の内面に対して相対移動させながら、前記吐出部から前記第1の粉体塗料を前記第2の方向に対して第2の吐出角度で吐出することを含み、
    前記第1の吐出角度および第2の吐出角度の両方が、鋭角である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の塗装方法。
  5. 前記第1の吐出角度が、前記第2の吐出角度よりも大きい、
    請求項4記載の塗装方法。
  6. 前記第1の粉体塗料の170℃におけるゲルタイムが90~250秒である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の塗装方法。
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