JP7420563B2 - 資産情報照合支援システム - Google Patents

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本発明は、金融資産の管理技術に関し、特に、資産運用会社における資産保管会社との間の顧客の金融資産に係る情報の照合業務を支援する資産情報照合支援システムに適用して有効な技術に関するものである。
例えば、多額の運用資産を有する民間の企業年金等では、資産運用の業務を行う資産運用会社に対して顧客として運用を委託している。一方で、顧客が保有する金融商品等の資産は、信託銀行等の資産保管会社にて保管される。そして、月次等の所定のタイミングで定期的に、資産運用会社からは定期運用報告データが顧客に提出され、また、資産保管会社からは信託レポートが提出される。
資産運用の内容について顧客に提出される情報の整合性を確保することに関連する技術として、例えば、特開2005-216228号公報(特許文献1)には、信託銀行等の資産保管会社が資産運用会社に対して開示する資産の運用に関する取引データの整合性を整合条件に基づいて確認し、不整合の場合には警告を行うことが記載されている。これにより、資産保管会社において所定の整合条件に合致した適切な取引データを顧客や資産運用会社に開示することができるとされる。また、不整合な取引データに対して警告を行うことにより、いずれの取引データが不整合となっているかを容易に識別することができるとされる。
特開2005-216228号公報
従来技術によれば、資産保管会社において、顧客や資産運用会社に提出する資産運用に関する取引データの整合性を確保することが可能となり得る。これに加えて、資産運用に係る業務では一般的に、資産運用会社の方でも、当局による検査に対応するためとして、当該資産運用会社自身が認識している顧客の資産の情報と、資産保管会社が認識している資産の情報とを照合する業務が行われる。
上記のような整合性の有無を適切に判断するには、資産運用会社の定期運用報告書や、資産保管会社の信託レポートに含まれる各銘柄の属性情報(例えば、経過利息)が適切に入力されていることが前提となる。
ところで、資産運用会社の定期運用報告書や、資産保管会社の信託レポートに含まれる各銘柄の属性情報(例えば、経過利息)は、それぞれの会社のユーザの操作により入力されることが一般的である。経過利息の算出方法は、複雑であるため、誤入力される可能性がある。
慣習的に、各銘柄の経過利息に関する情報を資産保管会社が保持している情報に合せた上で、定期運用報告書と信託レポートとの照合を行うため、資産運用会社および資産保管会社の何れかで経過利息が誤入力されても、誤入力された状態で照合が行われてしまうという問題がある。
そこで本発明の目的は、資産運用会社の定期運用報告データと、資産保管会社の信託レポートとの照合において、銘柄の経過利息が適切に入力されているか否かを適切に判断し得る情報を提供する資産情報照合支援システムを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による資産情報照合支援システムは、資産運用会社における、顧客の口座の金融資産について作成された定期運用報告書と、資産保管会社により作成された信託レポートとの間の照合業務を支援する資産情報照合支援システムであって、以下の特徴を有する。
すなわち、資産情報照合支援システムは、資産運用会社における、顧客の口座の金融資産について作成された定期運用報告データと、資産保管会社により作成された信託レポートとの間の照合業務を支援する資産情報照合支援システムであって、定期運用報告データおよび前記信託レポートは、銘柄毎の経過利息を含み、定期運用報告データおよび信託レポートのデータの入力を受け付けてレポート記録部に記録するレポート入力部と、定期運用報告データの銘柄毎の経過利息と、信託レポートの銘柄毎の経過利息とを照合して、照合結果を照合結果記録部に記録する照合処理部と、照合処理部により記録された照合結果を出力する照合状況管理部と、を有する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、資産運用会社の定期運用報告データと、資産保管会社の信託レポートとの照合において、銘柄の経過利息が適切に入力されているか否かを適切に判断し得る情報を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態である資産情報照合支援システムの構成例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における照合処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における定期運用報告書と信託レポートとの間で一次チェックとしての照合を行う項目の対応関係の例を示した表である。 本発明の一実施の形態における照合結果を管理するチェックリストの例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における照合結果を管理する銘柄の照合例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における照合結果を管理する銘柄の照合の詳細結果の例について概要を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。一方で、ある図において符号を付して説明した部位について、他の図の説明の際に再度の図示はしないが同一の符号を付して言及する場合がある。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施の形態である資産情報照合支援システムの構成例について概要を示した図である。資産情報照合支援システム1は、資産運用会社である運用会社2に対して、定期運用報告書19(実際には定期運用報告データ21)と、資産保管会社である信託銀行3から提出された信託レポート31との照合業務を支援するサービスを提供するサーバシステムである。
資産情報照合支援システム1は、例えば、サーバ機器やクラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバ等により構成される。そして、図示しないCPU(Central Processing Unit)により、HDD(Hard Disk Drive)等の記録装置からメモリ上に展開したOS(Operating System)やDBMS(DataBase Management System)、Webサーバプログラム等のミドルウェアや、その上で稼働するソフトウェアを実行することで、照合業務に係る後述する各種機能を実現する。
なお、上記のように、本実施の形態では資産情報照合支援システム1を独立したサーバシステムとして構成しているが、これに限られない。例えば、PC(Personal Computer)等の情報処理装置により構成されていてもよいし、運用会社2が利用するバックオフィスシステムの一部として構成されていてもよい。
資産情報照合支援システム1は、例えば、ソフトウェアとして実装されたレポート入力部11、照合処理部12、照合方法管理部13、および照合状況管理部14等の各部を有する。また、データベースやファイルテーブルとして実装されたレポートデータ15(レポート記録部)、照合方法データ16、および照合結果データ17(照合結果記録部)等の各データストアを有する。
レポート入力部11は、照合業務の対象となる報告書(報告データ)やレポートの入力を受け付けてレポートデータ15に記録する機能を有する。すなわち、運用会社2において、顧客の口座の金融資産について作成された定期運用報告書19の基礎となる定期運用報告データ21、および信託銀行3において作成され、運用会社2に対して提出された信託レポート31のデータの入力を受け付けて、レポートデータ15に記録する。
報告書やレポートの入力方法については特に限定されない。例えば、図示しない情報処理端末を使用して担当者がレポート入力部11にアクセスし、報告書やレポートのファイルをアップロードしてもよいし、図示しないネットワークを介して運用会社2や信託銀行3から報告書やレポートのファイルを受信してもよい。また、データのフォーマットについても特に限定されず、表計算ソフトのデータフォーマットやCSV(Comma-Separated Values)等のフォーマットを適宜取り扱えるものとする。なお、定期運用報告データ21および信託レポート31は、各銘柄の経過利息も含む。このように、レポート入力部11は、定期運用報告データおよび信託レポートのデータの入力を受け付けてレポートデータ15に記録する。
照合処理部12は、レポートデータ15に記録された定期運用報告データ21と信託レポート31のデータとを、照合方法データ16に設定された照合方法に基づいて照合し、照合結果を照合結果データ17に記録する機能を有する。照合処理の詳細については後述するが、一次チェックとして、自動的な照合が可能な項目については、照合を自動で行なって照合結果を照合結果データ17に記録する。また、手動で行われた一次チェックについての照合結果18の登録を受け付けて照合結果データ17に記録するようにしてもよい。そして、照合結果データ17に記録された一次チェックの結果に基づいて、所定の項目の照合がされているか否かを確認する二次チェックを自動的に行い、結果を照合結果データ17に記録する。
なお、照合処理部12は、定期運用報告データ21の銘柄毎の経過利息と、信託レポート31の銘柄毎の経過利息とを照合して、照合結果を照合結果データ17に記録する。また、照合処理部12は、照合方法データ16に設定された情報に基づいて照合して、照合結果を照合結果データ17に記録するようにしてもよい。当該照合方法データ16に設定された情報は、定期運用報告データ21の銘柄毎の経過利息と、信託レポート31の銘柄毎の経過利息との乖離の許容情報である。
照合方法管理部13は、照合の対象や方法に係る設定情報の登録を受け付けて、照合方法データ16に記録する機能を有する。設定情報の登録方法については特に限定されない。例えば、図示しない情報処理端末上のWebブラウザを使用して、担当者が照合方法管理部13にアクセスし、登録用の画面を介して入力するようにしてもよいし、設定情報が記録されたファイルをアップロードし、その内容に基づいて照合方法管理部13が照合方法データ16に登録するようにしてもよい。
設定情報には、例えば、照合対象となる口座を特定する条件の情報や、定期運用報告データ21および信託レポート31それぞれにおける一次チェックでの照合項目を特定する情報、各照合項目における照合方法に係る情報、二次チェック(すなわち、一次チェックにおいて照合されている項目の確認)の対象となる項目を特定する情報等が含まれる。なお、照合方法に係る情報には、例えば、照合がOKとなる条件として、各項目の値が完全に一致している必要があるのか、乖離があっても所定の範囲内であればOKであるのか等の情報が含まれる。また、乖離を許容する所定の範囲を特定するための値(例えば、上記許容情報等)も含まれ得る。
照合状況管理部14は、照合結果データ17に記録された照合結果に基づいて、各口座についての照合・チェック状況を管理する機能を有する。照合状況管理部14は、例えば、定期運用報告データ21の銘柄毎の経過利息と、信託レポート31の銘柄毎の経過利息とを照合した結果を管理する機能を有する。
また、照合状況管理部14は、定期運用報告データ21に対して、必要に応じて照合結果を反映させて所定の編集や加工等を行ない、所定のフォーマットの定期運用報告書19として出力する機能を有する。照合状況の管理においては、例えば、後述するような口座毎に照合・チェックの状況を一覧する表(チェックリスト)を、表計算ソフトのファイルやWebブラウザ上に表示される画面として出力し、担当者が内容を確認できるようにする。
また、照合状況管理部14は、上記口座の詳細情報として、定期運用報告データ21の銘柄毎の経過利息と、信託レポート31の銘柄毎の経過利息とを照合した結果を、Webブラウザ上等の画面として出力するようにしてもよい。
<処理の流れ>
図2は、本実施の形態における照合処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。まず、運用会社2の担当者が、必要に応じて照合方法の設定もしくは更新を行う(S01)。既に設定されている照合方法から変更がない場合は特に処理を行う必要はない。その後、月次等の所定のタイミングで運用会社2および信託銀行3でそれぞれ作成された定期運用報告データ21および信託レポート31のデータが入力される(S02)。
定期運用報告データ21および信託レポート31の双方のデータが入力されたことをトリガーとして、もしくは双方のデータが入力されていることを条件として、照合方法データ16に設定された所定の項目、すなわち、自動的な照合が可能な項目については、照合処理部12により、照合方法データ16に設定された照合方法に従って自動的に一次チェックとしての照合を行う(S03)。照合結果は照合結果データ17に記録する。さらに、自動的な照合ができない項目がある場合には、担当者により一次チェックとしての手動での照合を行い、結果の入力を受け付けて、照合結果データ17に記録する(S04)。
その後、照合の対象の各項目について、一次チェックとしての照合が全て完了しているか否かを判定する(S05)。照合が全て完了していない場合、すなわち、照合が行われていない項目がある場合、もしくは照合の結果が不一致の項目がある場合(S05:No)は、必要に応じて各項目の値の確認や修正等の措置をとった上で(S06)、ステップS04に戻ってさらに一次チェックとしての照合処理を継続する。
一次チェックとしての照合が全て完了している場合(S05:Yes)は、照合結果データ17に記録された各口座の一次チェックの照合結果に基づいて、照合処理部12により自動的に二次チェックとしての照合を行う(S07)。すなわち、照合方法データ16に登録されている二次チェックの対象項目について、一次チェックが正常に行われているか否かを確認し、正常に行われている場合には当該項目についての二次チェックが行われたものとする。照合結果は照合結果データ17に記録する。さらに、二次チェックの対象項目以外の項目について、上席者等により二次チェックとしての手動での照合を行った場合は、結果の入力を受け付けて、照合結果データ17に記録する(S08)。
その後、二次チェックの対象の各項目について、二次チェックが全て完了しているか否かを判定する(S09)。二次チェックが全て完了していない場合、すなわち、二次チェックが行われていない項目がある場合、もしくは二次チェックの結果がNGの項目がある場合(S09:No)は、必要に応じて各項目の値の確認や修正等の措置をとった上で(S10)、ステップS07に戻ってさらに二次チェックを継続する。
二次チェックの対象の各項目について二次チェックが全て完了している場合(S09:Yes)は、チェック後の定期運用報告データ21に基づいて、所定のフォーマットで定期運用報告書19を出力し(S11)、処理を終了する。
<照合方法>
定期運用報告データ21と信託レポート31のデータの照合は、照合方法データ16に登録された設定情報に基づいて行われる。設定情報には、例えば、それぞれのデータにおける照合項目を特定する情報も含まれる。これらの照合項目は、例えば、「この項目が合っていれば問題がない」といえる重要性の高い項目をピックアップして設定することができる。
図3は、定期運用報告書(定期運用報告データ21)と信託レポート31との間で一次チェックとしての照合を行う項目の対応関係の例を示した表である。運用会社2と信託銀行3との間では、定期運用報告書(定期運用報告データ21)と信託レポート31において照合の対象となる同じ項目であっても名称が異なるものも多い。これに対し、本実施の形態では、図示するように、照合を行う項目の対応関係を照合方法データ16に保持しているため、名称の相違に関わらず、対応する項目間で適切な照合を自動的に行うことが可能である。
上述したように、これらの項目間の照合においてOK/NGを判断する基準としては、例えば、各項目の値が完全に一致している必要があるのか、乖離があっても所定の範囲内であればOKであるのか等を個別に設定することができる。
このように照合における属人性を排して精度を向上させつつ、自動での迅速な照合を実現することができる。照合対象の項目によっては、照合方法として、経験則として蓄積されたノウハウに基づいた特殊かつ固有の手法を用いることもできる。
例えば、定期運用報告データ21と信託レポート31との照合においては、通常、簿価主義のもと、運用会社2で把握する簿価と、信託銀行3で把握する簿価とを照合することが行われる。しかし、簿価や損金等の金額は、所定のルールや基準に基づく評価や処理を含んで算出されるものであり、同じ資産でも会社毎に異なる金額となる場合がある。したがって、このような項目の値について、数千から数万個にも及ぶ口座について乖離が妥当なものか否かを評価して照合を行うことは著しく大きな負荷を要する困難な処理となる。
一方で、ある簿価を有する資産を実際に売却したときの売却額は、評価ではなく事実であり、運用会社2と信託銀行3との間でも原則として乖離することはない。このとき、運用会社2と信託銀行3との間での簿価の相違は、売却額と簿価との差である実現損益として現れることになる。例えば、簡略化すると、運用会社2での簿価が100円、信託銀行3での簿価が98円と評価されている資産(乖離は+2円)について、実際の売却額が200円であった場合、運用会社2での実現損益は簿価100円との差額の100円となる一方、信託銀行3での実現損益は簿価98円との差額の102円となる(乖離は-2円)。すなわち、運用会社2と信託銀行3との間の簿価と実現損益のそれぞれの乖離は、売却額を基準としてトレードオフの関係にある。
したがって、簿価の照合の際に、簿価の乖離に対して実現損益の乖離についても合わせて評価することで、実質的には売却額という事実を基準とした自動的な照合を行うことが可能となる。このような手法は、簿価の照合に限らず、事実として確定する値を基準にトレードオフの関係にある値をとる他の項目の照合にも適宜用いることができる。なお、実現損益は、決算を越えると元本に組み込まれてしまい、個別に取り扱うことが困難となるため、例えば、運用会社2において「今期の実現損益」というような形でデータベース等に個別に保持・管理しておくのが望ましい。
図4は、本実施の形態における照合結果を管理するチェックリストの例について概要を示した図である。チェックリストは、例えば、照合結果データ17に記録された情報に基づいて出力され、図示するように、管理する全ての口座について、顧客の口座番号毎に、属性情報や管理情報に加えて、照合状況に係る情報が一覧できるよう出力される。
属性情報や管理情報には、例えば、図示するように、「約/受」、「顧客名」、「信託番号」等の項目が含まれ得る。「約/受」の項目は、対象の口座に係る資産における約定もしくは注文受付状態の数を示している。「顧客名」の項目は、対象の口座に係る顧客を特定する名称等の情報を示している。「信託番号」の項目は、対象の口座に係る資産を保管する信託銀行3において付与された管理番号等の情報を示している。
照合状況に係る情報では、例えば、口座毎に全体としての照合状況(進捗状況)を示すとともに、図3に示したような定期運用報告データ21と信託レポート31との各照合項目についてのそれぞれの照合状況についても示している。図4の例では、説明の便宜上、照合項目として「元本残」や「簿価/実現損益差額」、「時価総額」について記載しているが、実際には他の各照合項目についても記載されている。そして、照合項目毎に、照合のOK/NGを判定するための乖離の基準値(上限/下限)と、一次チェックとして担当者が目検で行った照合結果18の情報、一次チェックとして照合処理部12により自動で行われた照合の結果の情報、および照合結果としての乖離率の情報が示されている。
各照合項目において、乖離率が基準値以下である場合には、照合結果は自動的にOKとなる(図中では■で示される)。一方、乖離率が基準値より大きい場合には、照合結果は自動的にNGとなる(図中では「口座番号」が「00XXX4」の口座の「時価総額」の項目)。
チェックリストには、さらに、「サンプル抽出」および「二次チェック」の項目も有している。「二次チェック」の項目は、対象の口座が二次チェックの対象となった口座であるか否か、および二次チェックの結果として、所定の項目について一次チェックが全て正常に行われたか否かを自動的にチェックした結果の情報を示している。
一方、「サンプル抽出」の項目は、対象の口座が、照合結果の品質管理として行う検品の対象となった口座であるか否かの情報を示している。本実施の形態では、二次チェックについても基本的にはシステム的に行うものとしており、従来と同様の紙媒体での目検によるダブルチェックを排除することが可能であるが、品質管理の観点から、このようなダブルチェックを行うようにすることも可能である。この場合、全ての口座について実施するのは非効率であるため、所定の基準・条件に基づいてサンプル抽出した口座を対象に検品として実施するのが望ましい。本実施の形態では、サンプル抽出する口座を特定するための所定の基準・条件を担当者が適宜設定して照合方法データ16に記録しておき、この基準等に基づいて、例えば、照合処理部12によりサンプル抽出する口座を自動的に特定することが可能である。
サンプル抽出する口座を特定するための基準等は、口座の特性・属性や、照合処理の体制等に基づいて適宜設定することができる。具体的には、例えば、顧客がダブルチェックを要望する口座として指定したものについては必ず抽出の対象とした上で、他の口座については、信託別、保有資産別等の所定の条件でグルーピングし、グループ毎に所定の方法によりサンプル抽出する口座を特定する。
また、図4に示す口座の詳細情報の表示要求を受け付けると、照合状況管理部14は、図5に示すように銘柄毎の照合結果を出力する。図5に示す照合状況に係る情報では、説明の便宜上、照合項目として「額面」や「簿価」、「経過利息」について記載しているが、実際には他の各照合項目についても記載されている。そして、照合項目毎に、照合のOK/NGを判定するための乖離の基準値(上限/下限)と、一次チェックとして担当者が目検で行った照合結果18の情報、一次チェックとして照合処理部12により自動で行われた照合の結果の情報、および照合結果としての乖離率の情報が示されている。
また、図6に示すように、各銘柄の経過利息に着目した詳細の照合結果を出力するようにしてもよい。図6に示す詳細情報は、各銘柄の経過利息の詳細照合結果として、運用会社側の経過利息と、信託銀行側の経過利息と、差額と、乖離率と、許容値と、判定結果とを含む。図6の例では、銘柄「A」について、定期運用報告データ21では経過利息が1100であり、信託銀行の信託レポート31では経過利息が1000であることを示している。また、許容情報として、許容値1%と設定されていることを示している。
上記の例の場合、差額が100であり、信託銀行の信託レポート31を基準とした乖離率が10%である。上記許容値が1%であるので、判定結果が「NG」と示されている。
このように、照合結果として、許容率を考慮した照合結果を記録・出力するので、本来の算出方法に問題が無いものの、所定の差があることにより、NGと判断してしまうことを回避することができる。
上述の実施形態では、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを照合する場合について述べたが、当該照合結果、判定結果が「NG」である場合、運用会社2および信託銀行3とは異なる外部機関から発行された銘柄毎の経過利息を用いた照合結果を生成するようにしてもよい。
例えば、資産情報照合支援システム1が、当該外部機関から発行された銘柄毎の経過利息を予め取得して、記憶しておく(すなわち、資産情報照合支援システム1が、取得部を有する)。
照合処理部12は、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを照合した結果、判定結果がNGである場合、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と外部機関の経過利息とを比較すると共に、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息と外部機関の経過利息とを比較する。照合処理部12は、比較した結果、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息との内、外部機関の経過利息と近い値ではない方を誤っている可能性がある旨の情報を出力する。このように、照合処理部12は、外部機関の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを比較した結果(比較結果)と、外部機関の経過利息と信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息とを比較した結果とに基づいて照合結果を出力する。
この場合、資産情報照合支援システム1は、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを照合した結果、判定結果がNGである場合、誤っている可能性がある情報を特定し得る情報を提供することができる。
例えば、信託銀行の信託レポート31の銘柄と、定期運用報告データ21の銘柄とが異なる場合、すなわち、信託銀行の信託レポート31の作成者または定期運用報告データ21の作成者が、銘柄選択を誤った場合、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とが一致しない。
そこで、照合処理部12は、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを照合した結果、判定結果がNGである場合、銘柄が対応していない旨の情報を照合結果として出力するようにしてもよい。
この場合、資産情報照合支援システム1は、銘柄選択が適切であるか検討するために有益な情報を出力することができる。
以上に説明したように、本発明の一実施の形態である資産情報照合支援システム1によれば、信託銀行の信託レポート31の銘柄の経過利息と、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息とを照合することで、資産運用会社の定期運用報告書と、資産保管会社の信託レポートとの照合において、銘柄の経過利息が適切に入力されているか否かを適切に判断することができる。
一般的に、経過利息は、経過日数等を用いて算出することができる。具体的に、以下の式が成り立つ。経過利息=額面×利息×経過日数/年間日数・・・(式1)
例えば、外国債券の場合、国によって経過日数の基準が異なったり、そもそも算出方法が債券によって異なったりするため、入力者が正確に経過利息を入力することが困難である。すなわち、経過利息が誤入力されている可能性がある。
また、別観点で、経過利息は、前払い金と未収収益とを加算することにより算出できる。具体的に、以下の式が成り立つ。経過利息=前払い経過利息+未収利息・・・(式2)
ここで、上記(式1)で算出されるべき計算を慣習的に、資産運用会社が月末の前払い経過利息の残高と未収利息の残高とを信託銀行等の資産保管会社の数値と合せたいがために置き換えて照合して一致していると確認した場合、上記の(式2)の関係式から経過利息も正しいと判断することになるが、万が一資産運用会社の元の計算が誤っていた場合は、月末以外の日々については誤ったままであり、誤った状態をいつまでも検知できないことになってしまう。この結果、資産運用会社の運用している資産の時価総額を誤った値で取得し続けることになってしまう。
すなわち、上述のように、慣習的に、資産保管会社で入力された値に合せた上で、定期運用報告データ21と信託銀行の信託レポート31とを照合した場合、上記のような誤入力を検出することが困難である。
一方、資産情報照合支援システム1では、定期運用報告データ21の銘柄の経過利息を信託レポートの経過利息に合せることなく、照合するので、経過利息の誤入力の有無を適切に判断し得る情報を出力することができる。
また、資産情報照合支援システム1において、資産運用会社が計算した実現損益における売却額と引き落とし簿価との関係と、債券の利金の益金における利払い額と引き落としの前払い経過利息との関係とを同一にみなすことにより、その合算の額の資産運用会社と資産保管会社との差額のそれぞれの項目の一致によって資産運用会社の計算を確かめるようにしてもよい。
例えば、資産運用会社が計算した実現損益における売却額と引き落とし簿価との関係と、債券の利金の益金における利払い額と引き落としの前払い経過利息との関係とを同一とみなして、照合処理部12が、簿価・実現損益の照合結果(例えば、「簿価/実現損益差額」)がOKであることを示している場合、前払い経過利息が正しいとみなすようにしてもよい。
未収利息は、上記式2を変形した次式が成り立つことが明らかである。未収利息=経過利息-前払い経過利息・・・(式3)
(式3)に示すように、経過利息及び前払い経過利息のそれぞれの照合結果が、正しければ、未収利息が正しいとみなすことができる。
このように、資産情報照合支援システム1は、慣習的な前払い経過利息と未収利息とを資産保管会社の数字に合せるという確認から各段に飛躍し、債券属性の確からしさと未収利息の資産運用会社の計算の確からしさを高めるものであり、資産運用会社の資産保管会社に対する顧客資産の保護の観点における牽制効果を発揮し得る。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明は、資産運用会社における資産保管会社との間の顧客の金融資産に係る情報の照合業務を支援する資産情報照合支援システムに利用可能である。
1…資産情報照合支援システム、2…運用会社、3…信託銀行、
11…レポート入力部、12…照合処理部、13…照合方法管理部、14…照合状況管理部、15…レポートデータ、16…照合方法データ、17…照合結果データ、18…照合結果、19…定期運用報告書、
21…定期運用報告データ、
31…信託レポート

Claims (4)

  1. 資産運用会社における、顧客の口座の金融資産について作成された定期運用報告データと、資産保管会社により作成された信託レポートとの間の照合業務を支援する資産情報照合支援システムであって、
    前記定期運用報告データおよび前記信託レポートは、銘柄毎の経過利息を含み、
    前記定期運用報告データおよび前記信託レポートのデータの入力を受け付けてレポート記録部に記録するレポート入力部と、
    前記定期運用報告データの銘柄毎の経過利息と、前記信託レポートの銘柄毎の経過利息とを照合して、照合結果を照合結果記録部に記録する照合処理部と、
    前記照合処理部により記録された照合結果を出力する照合状況管理部と、
    を有する、資産情報照合支援システム。
  2. 請求項1に記載の資産情報照合支援システムにおいて、
    前記定期運用報告データの銘柄毎の経過利息と、前記信託レポートの銘柄毎の経過利息との乖離の許容情報を予め記憶しており、
    前記照合処理部は、前記許容情報に基づいた照合結果を記録する、資産情報照合支援システム。
  3. 請求項1または2に記載の資産情報照合支援システムにおいて、
    前記資産運用会社および前記資産保管会社とは異なる外部から発行された銘柄毎の経過利息を取得する取得部をさらに備え、
    前記照合処理部は、前記取得部により取得された各銘柄の経過利息と、前記定期運用報告データの銘柄毎の経過利息との比較結果と、前記取得部により取得された各銘柄の経過利息と、前記信託レポートのデータの銘柄毎の経過利息との比較結果とにさらに基づいて、前記照合結果を生成し、前記照合結果記録部に記録する、資産情報照合支援システム。
  4. 請求項1に記載の資産情報照合支援システムにおいて、
    前記照合状況管理部は、前記定期運用報告データの銘柄毎の経過利息と、前記信託レポートの銘柄毎の経過利息とを照合した結果、適切でない場合、銘柄が対応していない旨の情報を前記照合結果として出力する、資産情報照合支援システム。
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