JP7418733B2 - 気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法 - Google Patents

気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、二酸化炭素などの気体を電解質溶液に供給するための気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法に関するものである。
従来、いわゆる人工光合成に代表される二酸化炭素(以下、単にCOということがある。)還元、炭素固定の技術において、COの触媒(触媒電極)への効率的な還元反応を促す供給方法が課題となっている(例えば、特許文献1、2を参照)。
これについて、図3を参照しながら説明する。図3(1)は従来の電気化学的CO還元反応装置の一例であり、(2)は溶液中の電位分布(左軸)と、CO濃度分布(右軸)のグラフである。この反応装置1は、電解質溶液が入れられた液槽2と、液槽2を仕切る電解質膜などの仕切り膜3と、液槽2の一方に設けられた作用極4(陰極:Cu電極)と、液槽2の他方に設けられた対極5(陽極:Pt電極)とを備える。作用極4と対極5は、定電流供給装置6を通じて互いに電気的に接続しており、正負の電圧がそれぞれ印加される。この反応装置1において、外部のCOタンク7から供給管8を通じてCOを電解質溶液層に供給し、溶存させた場合、作用極4と電解液の界面近傍の電気二重層9で電解質溶液に含まれるCOが還元されて、有用性の高い物質が生成される。
しかし、溶存したCOの99%以上はバルク層2Aに存在し、還元反応には一切寄与しない。このような反応装置1では還元効率が低くなる。
一方、陽極と洗浄対象物を保持する陰極とを電解洗浄液中に浸漬し、陽極および陰極間に電流を流して洗浄対象物を電解洗浄する装置が知られている(例えば、特許文献3を参照)。また、マイクロナノバブルを液相中に供給する気液反応装置が知られている(例えば、特許文献4を参照)。
特開2019-056136号公報 特開2019-011491号公報 特開2009-242930号公報 特開2017-213519号公報
上述したように、COなどの気体の触媒(触媒電極)への効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことのできる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことのできる気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る気体供給装置は、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段とを備え、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体供給装置は、上述した発明において、供給手段は、生成した微小気泡を電極の表面の延在方向に沿って供給することを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体供給装置は、上述した発明において、気体は二酸化炭素であることを特徴とする。
また、本発明に係る電気化学反応装置は、上述した気体供給装置を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の電気化学反応装置は、電気化学反応の作用極である電極と、この電極に接する電解質溶液を貯える液槽とを備える電気化学反応装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段と、液槽から排出された電解質溶液を微小気泡生成手段に還流する還流手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る気体供給方法は、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための方法であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成ステップと、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給ステップとを有し、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであることを特徴とする。
本発明に係る気体供給装置によれば、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段とを備え、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであるので、電解質溶液に対する気体の溶解度が向上して電極に接触する気体の量が増え、気体の効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気体供給装置によれば、供給手段は、生成した微小気泡を電極の表面の延在方向に沿って供給するので、反応効率を向上することができることに加え、微小気泡の表面洗浄作用により、電気化学反応で電極の表面に発生する気泡等を効率的に除去することができる。このため、電解質溶液を撹拌する等の工程を行わなくても、反応効率を持続させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の気体供給装置によれば、気体は二酸化炭素であるので、二酸化炭素の効率的な還元反応を促すことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る電気化学反応装置によれば、上述した気体供給装置を備えるので、反応効率に優れた電気化学反応装置を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の電気化学反応装置によれば、電気化学反応の作用極である電極と、この電極に接する電解質溶液を貯える液槽とを備える電気化学反応装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段と、液槽から排出された電解質溶液を微小気泡生成手段に還流する還流手段とをさらに備えるので、気体を有効利用することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る気体供給方法によれば、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための方法であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成ステップと、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給ステップとを有し、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであるので、電解質溶液に対する気体の溶解度が向上して電極に接触する気体の量が増え、気体の効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る気体供給装置および電気化学反応装置の実施の形態を示す図である。 図2は、超微小気泡の溶解効率上昇測定例を示す図である(出典:(株)オーラテック ホームページ)。 図3(1)は、従来の電気化学的CO還元反応装置の一例を示す図であり、(2)は液槽内のCO濃度分布、電位分布を示す図である。
以下に、本発明に係る気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る電気化学反応装置10は、電解質溶液Sが入れられた液槽12と、液槽12を左右に仕切る電解質膜などからなる仕切り膜14と、仕切り膜14を挟んで液槽12の右側に設けられた作用極16(陰極)と、液槽12の左側に設けられた対極18(陽極)と、電解質溶液Sに向けてCO(気体)を供給する気体供給装置20とを備えており、例えば人工光合成などに用いられる。
作用極16と対極18は、定電流供給装置22を通じて互いに電気的に接続しており、正負の電圧がそれぞれ印加される。本実施の形態では、作用極16は銅(Cu)で、対極18は白金(Pt)で構成される場合を例にとり説明するが、本発明はこれに限るものではない。なお、作用極16、対極18を多孔質電極などの通気性電極で構成してもよい。このようにしても、電気化学反応のファラデー効率は下がらない。
気体供給装置20は、COを蓄えるCOタンク24と、COから微小気泡を生成する微小気泡生成装置26(微小気泡生成手段)と、生成した微小気泡を電解質溶液Sに向けて供給する供給管28(供給手段)と、電解質溶液Sを微小気泡生成装置26に還流する還流管30とを備えている。
微小気泡生成装置26は、電解質溶液SとCOを混合撹拌する渦流攪拌ポンプ32と、電解質溶液SにCOを溶解させる溶解タンク34と、溶解されないCOを分離する分離タンク36とを含んで構成されている。この微小気泡生成装置26は、渦流攪拌ポンプ32および溶解タンク34で電解質溶液SにCOを溶解させ、分離タンク36により溶解されない余剰のCOを分離した後に、供給管28から液槽12に排出して微小気泡を発生させる構成となっている。具体的には、液槽12に連結する還流管30(還流手段)から供給される液槽12内の電解質溶液Sと、COタンク24に連通する配管38から供給されるCOとを渦流攪拌ポンプ32で混合し、溶解タンク34で溶解させてから供給管28で液槽12に還流させることにより、液槽12内に微小気泡を発生させる構成となっている。分離タンク36により分離された余剰のCOは逆止弁40を有する配管42から配管38に戻されて渦流攪拌ポンプ32で再利用される。すなわち、本実施の形態では、液槽12に対してCOを循環供給する。これにより、COを有効利用することができる。配管38には、逆止弁44と仕切り弁46、48が設けられている。
供給管28は、液槽12の左右の底壁から液槽12の内部に突出して連通している。供給管28には、逆止弁50および仕切り弁52が設けられており、この逆止弁50で微小気泡を含有する液の逆流を規制する一方、仕切り弁52で分離タンク36に貯留された微小気泡を含有する液の送液を制御している。
還流管30は、液槽12の左右の底壁に接続して液槽12に連通している。還流管30には、逆止弁54および仕切り弁56が設けられており、この逆止弁54で電解質溶液Sの逆流を規制する一方、仕切り弁56で液槽12に貯留された電解質溶液Sの送液を制御している。
上記の構成の動作および作用について説明する。
微小気泡生成装置26でCOの微小気泡を生成し、生成した微小気泡を供給管28から液槽12内の電解質溶液Sに向けて供給する。こうすることで、電解質溶液Sに対するCOの溶解度が向上する。作用極16に接触するCOの量が増え、COの効率的な還元反応を促すことができる。
酸化還元反応の一例を以下に示す。なお、本発明の酸化還元反応はこれに限るものではない。
(アノード電極) 2HO→4H+O+4e
(カソード電極) CO+2H+2e→CO+H
2H+2e →H
また、微小気泡の特徴として表面洗浄作用があり、電気化学反応により作用極16、対極18の表面に発生する気泡等を効率的に除去することができる。このため、液槽12内の電解質溶液Sを撹拌する等の工程を行わなくても、反応効率を持続させることができる。このため、本実施の形態は、連続運転系に好適である。
上記の実施の形態において、供給管28の排出口を作用極16、対極18の表面に向けて配置し、この排出口から微小気泡を作用極16、対極18の表面に向けて供給してもよい。このようにすれば、反応効率をさらに高めることができる。微小気泡の表面洗浄作用によって、電気化学反応で作用極16、対極18の表面に発生する気泡等をより効率的に除去することができる。なお、作用極16、対極18が長尺の柱形状をしている場合は、この長さ方向に沿って均等に微小気泡があたっていることが好ましいため、微小気泡は作用極16、対極18の表面の長さ方向(延在方向)に沿って供給することが望ましい。
本実施の形態では、微小気泡は、国際標準規格のISO/TC281に規定されるファインバブル(マイクロバブルまたはウルトラファインバブル)として供給される。
ファインバブルは、気泡径(直径)が10-4m以下のものである。ファインバブルのうち、気泡径(直径)が10-6m~10-4mのものをマイクロバブル(MB)、気泡径(直径)が10-6m以下のものをウルトラファインバブル(UFB)という。
ファインバブルより大きいバブルは、気泡の直径がミリオーダー以上となり、浮力の影響を強く受け、容易に水面へ上昇し、消滅する。
気泡の直径が10-6m~10-4mのマイクロバブルは、ゆっくりと遅い速度で上昇するが、自己加圧効果が顕著となるため、徐々にサイズが収縮し、ウルトラファインバブルとなるか、消滅、溶解する。
気泡の直径が10-6m以下のウルトラファインバブルでは、浮力よりも粘性力の効果が大きくなるため、殆ど上昇せず、ブラウン運動により作用電極及び対極のまわりに長期に残存する。ウルトラファインバブルは、マイクロバブルと異なり、互いに融合せず、長期に渡って、電解質溶液中に浮遊し滞在する。
これらのことは、以下の数式からも説明される。
液体中での気泡上昇速度Vは次式で与えられる。
V=(ρf-ρb)/6πμr×(4πr/3)×g
(r:気泡半径、g:重力加速度、μ:液体粘度、ρf:液体密度、ρb:気泡内気体密度)
この式から、気泡の半径rが大きい気泡ほど上昇速度Vが大きくなり、水面に素早く上昇することがわかる。
また、気泡内の圧力pbは、以下の式にて表される。
pb=pf+2σ/r
(r:気泡半径、pf:液体圧力、σ:界面張力係数)
この式から、気泡内の圧力の上昇は、気泡の半径に反比例することがわかる。
マイクロバブル、ウルトラファインバブルは、加圧溶解式(GaLF式)、旋回流式・せん段式、散気式などによって製造し、供給されてよい。
微小気泡の気泡径が細かいほど電解質溶液Sに対するCOの溶解度を高めることができる。図2は、超微小気泡の溶解効率上昇測定例である(出典元:下記の先行文献1を参照)。図中のナノバブルは、気泡径が1μm以下のウルトラファインバブルに相当する。この図2に示すように、供給するCOの気泡が小さいほど溶解度が上がり、電極に接触する、すなわち還元反応を受けるCOの量が増えることがわかる。
[先行文献1] (株)オーラテックのホームページ、「マイクロバブルとナノバブルの溶解効率確認実験」、[online]、[平成31年5月7日検索]、インターネット<URL:http://aura-tec.com/mnb/page3.html>
微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであることのメリットをまとめると、次の(1)、(2)のようになる。
(1)上述のとおり、マイクロバブルは、ゆっくりと遅い速度で上昇するが、自己加圧効果により徐々にサイズが収縮し、ウルトラファインバブルとなるか、消滅、溶解する。ウルトラファインバブルは、浮力よりも粘性力の効果が大きくなるため、殆ど上昇せず、ブラウン運動により作用電極のまわりに長期に残存する。融合せず、長期に渡って、電解質溶液中に浮遊し滞在する。そこで、上昇または消滅しやすいマイクロバブルを、本発明の装置/方法によって、電気化学反応の作用極の近傍に強制配置することで、供給された気体の多くが酸化還元反応に供することとなり、気体の効率的な電気化学反応を促すことができる。また、ブラウン運動によりその場に留まる性質をもつウルトラファインバブルを、本発明の装置/方法によって、電気化学反応の作用極の近傍に強制配置することで、供給された気体の多くが酸化還元反応に供することとなり、気体の効率的な電気化学反応を促すことができる。
(2)マイクロバブルまたはウルトラファインバブルは、マイナスに帯電しており、バブリング等により電解質溶液中に供給しても、マイナスに帯電した作用極の近傍に配置することは大変難しく、多くがバルク層となってしまう。そこで、マイナス帯電のマイクロバブルを、本発明の装置/方法によって、電気化学反応の作用極の近傍に強制配置することで、供給された気体の多くが酸化還元反応に供することとなり、気体の効率的な電気化学反応を促すことができる。また、マイナス帯電のウルトラファインバブルを、本発明の装置/方法によって、電気化学反応の作用極の近傍に強制配置することで、供給された気体の多くが酸化還元反応に供することとなり、気体の効率的な電気化学反応を促すことができる。
本発明は、DAC(Direct Air Capture:CO直接空気回収装置)などで分離回収される気中のCOを還元し、有用化成品原材料物質を作り出す人工光合成技術の促進に寄与することができる。また、排出抑制だけでは解決しないとされる温室効果ガスCO濃度の削減のみならず、OECDの予測で2050年には5倍程度の価格となる石油に依存する化学工業の代替技術となり得る。例えば、COを炭素源とした樹脂製造技術に有用である。このため、本発明は、将来的には石油に代わるエネルギー源として期待できる人工光合成の基本技術として有望である。
上記の実施の形態では、作用極16が銅(Cu)で、対極18が白金(Pt)で構成される場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではない。作用極16、対極18の材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zu)、鉄(Fe)、カドミウム(Cd)、パラジウム(Pd)、ガリウム(Ga)などの単体、これらを含む合金、または複合体(バイメタルなど)を用いてもよい。
以上説明したように、本発明に係る気体供給装置によれば、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段とを備え、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであるので、電解質溶液に対する気体の溶解度が向上して電極に接触する気体の量が増え、気体の効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことができる。
本発明において、供給される気体が、マイクロバブルである場合、微小気泡生成手段から供給されたマイクロナノバブルは、電気化学反応の作用極に向けて供給されるため、上昇、消滅する前に、触媒電極である作用極にて効率的に還元反応に供される。
また、供給される気体がウルトラファインバブルである場合、微小気泡生成手段から供給されたウルトラファインバブルは、電気化学反応の作用極に向けて供給されると、ブラウン運動によってその場にとどまり、触媒電極である作用極にて効率的に還元反応に供される。
また、本発明に係る他の気体供給装置によれば、供給手段は、生成した微小気泡を電極の表面の延在方向に沿って供給するので、反応効率を向上することができることに加え、微小気泡の表面洗浄作用により、電気化学反応で電極の表面に発生する気泡等を効率的に除去することができる。このため、電解質溶液を撹拌する等の工程を行わなくても、反応効率を持続させることができる。
また、本発明に係る他の気体供給装置によれば、気体は二酸化炭素であるので、二酸化炭素の効率的な還元反応を促すことができる。
また、本発明に係る電気化学反応装置によれば、上述した気体供給装置を備えるので、反応効率に優れた電気化学反応装置を提供することができる。
また、本発明に係る他の電気化学反応装置によれば、電気化学反応の作用極である電極と、この電極に接する電解質溶液を貯える液槽とを備える電気化学反応装置であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給手段と、液槽から排出された電解質溶液を微小気泡生成手段に還流する還流手段とをさらに備えるので、気体を有効利用することができる。
また、本発明に係る気体供給方法によれば、電気化学反応の作用極である電極に接する電解質溶液に気体を供給するための方法であって、気体から微小気泡を生成する微小気泡生成ステップと、生成した微小気泡を電極の表面に向けて供給する供給ステップとを有し、微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであるので、電解質溶液に対する気体の溶解度が向上して電極に接触する気体の量が増え、気体の効率的な電気化学反応(酸化・還元反応)を促すことができる。
以上のように、本発明に係る気体供給装置、電気化学反応装置および気体供給方法は、DACなどから有用化成品原材料物質を作り出す人工光合成技術に有用であり、特に、二酸化炭素などの気体の効率的な還元反応を促すのに適している。
10 電気化学反応装置
12 液槽
14 仕切り膜
16 作用極
18 対極
20 気体供給装置
22 定電流供給装置
24 COタンク
26 微小気泡生成装置(微小気泡生成手段)
28 供給管(供給手段)
30 還流管(還流手段)
32 渦流攪拌ポンプ
34 溶解タンク
36 分離タンク
38,42 配管
40,44,50,54 逆止弁
46,48,52,56 仕切り弁
S 電解質溶液

Claims (6)

  1. 電気化学反応の作用極および対極に接する電解質溶液に気体を供給するための装置であって、
    気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した前記微小気泡を前記作用極および前記対極の表面に向けて供給する供給手段とを備え、
    前記微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであることを特徴とする気体供給装置。
  2. 前記供給手段は、生成した前記微小気泡を前記作用極および前記対極の表面の延在方向に沿って供給することを特徴とする請求項1に記載の気体供給装置。
  3. 前記気体は二酸化炭素であることを特徴とする請求項1または2に記載の気体供給装置。
  4. 請求項1~3のいずれか一つに記載の気体供給装置を備えることを特徴とする電気化学反応装置。
  5. 電気化学反応の作用極および対極と、前記作用極および前記対極に接する電解質溶液を貯える液槽とを備える電気化学反応装置であって、
    気体から微小気泡を生成する微小気泡生成手段と、生成した前記微小気泡を前記作用極および前記対極の表面に向けて供給する供給手段と、前記液槽から排出された前記電解質溶液を前記微小気泡生成手段に還流する還流手段とをさらに備えることを特徴とする電気化学反応装置。
  6. 電気化学反応の作用極および対極に接する電解質溶液に気体を供給するための方法であって、
    気体から微小気泡を生成する微小気泡生成ステップと、生成した前記微小気泡を前記作用極および前記対極の表面に向けて供給する供給ステップとを有し、
    前記微小気泡がマイクロバブルまたはウルトラファインバブルであることを特徴とする気体供給方法。
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