以下に、実施の形態にかかる卓上型送風装置および空気調和システムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100を上方から見た斜視図である。図2は、図1に示す卓上型送風装置100を下方から見た斜視図である。図3は、図1に示す卓上型送風装置100から短辺側側面を取り外した場合に見える卓上型送風装置100の構成を示す模式図である。図3における細線矢印は、本体ケース1の内部における気流21の流れを示している。図3における白抜き矢印は、卓上型送風装置100から上方に吹き出される気流22の流れを示している。図4は、図1に示す卓上型送風装置100から長辺側側面を取り外した場合に見える卓上型送風装置100の構成を示す模式図である。
本実施の形態1にかかる卓上型送風装置100は、机およびテーブルといった卓の上に設置されて用いられる卓上仕様の送風装置である。また、卓上型送風装置100は、複数の人が対面する卓における複数の人の間に設置されて使用される。卓上型送風装置100は、錐台形状を有し、より具体的には四角錐台形状を有する。卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の筐体を構成する本体ケース1と、本体ケース1における側面に配置された電源部14と、電源部14の側面に配置されたセンサ部15と、を備える。
本体ケース1は、上面1aと、下面1bと、上面1aの長辺側に配置されて上面1aの長辺に沿って延びる第1長辺側側面1cと、上面1aの長辺側に配置されて上面1aの長辺に沿って延びる第2長辺側側面1dと、上面1aの短辺側に配置されて上面1aの短辺に沿って延びる第1短辺側側面1eと、上面1aの短辺側に配置されて上面1aの短辺に沿って延びる第2短辺側側面1fと、により構成されている。本体ケース1は、左右方向に横長形状とされた四角錐台形状を有する。
なお、本実施の形態1においては、上面1aに垂直な方向を上下方向とし、上面1aの長辺に沿った方向を左右方向とし、上面1aの短辺に沿った方向を前後方向とする。上下方向は、図におけるZ軸方向に対応する。左右方向は、図におけるX軸方向に対応する。前後方向は、図におけるY軸方向に対応する。左右方向を第1方向とすると、前後方向は、上面1aの面内方向において第1方向に直行する第2方向である。上面1aの面内方向は、水平方向に平行な方向である。また、左右方向である第1方向は、卓上型送風装置100および本体ケース1の長手方向と換言できる。また、前後方向である第2方向は、卓上型送風装置100および本体ケース1の短手方向と換言できる。
上面1aと下面1bとは、長方形状を有し、平行な状態に配置されている。第1長辺側側面1cと第2長辺側側面1dとは、同じ大きさおよび同じ形状の台形形状を有し、対向した状態に配置されている。第1短辺側側面1eと第2短辺側側面1fとは、同じ大きさおよび同じ形状の台形形状を有し、対向した状態に配置されている。卓上型送風装置100は、卓の上に設置されるため、上面1aと下面1bとが水平面に平行な状態で設置される。
上面1aの長辺方向と、下面1bの長辺方向と、第1長辺側側面1cの長辺方向と、第2長辺側側面1dの長辺方向とは、互いに平行な同じ方向であり、左右方向と同じ方向である。したがって、上面1aの長手方向と、下面1bの長手方向と、第1長辺側側面1cの長手方向と、第2長辺側側面1dの長手方向とは、互いに平行な同じ方向であり、卓上型送風装置100の長手方向と同じ方向である。
また、上面1aの短辺方向と、下面1bの短辺方向とは、互いに平行な同じ方向であり、前後方向と同じ方向である。したがって、上面1aの短手方向と、下面1bの短手方向とは、互いに平行な同じ方向であり、卓上型送風装置100の短手方向と同じ方向である。
本体ケース1には、本体ケース1の周辺の空気を吸い込む吸込口2と、本体ケース1の内部に吸い込まれた空気を本体ケース1の外部に吹き出す吹出口3とが形成されている。
上面1aを挟んで対向する2つの長辺側側面である第1長辺側側面1cと第2長辺側側面1dとのそれぞれには、本体ケース1の内部と本体ケース1の外部とを連通する吸込口2が形成されている。吸込口2は、第1長辺側側面1cと第2長辺側側面1dとのそれぞれにおける下端側、すなわち下面1b側に、上面1aの長手方向に沿って線状に形成されている。すなわち、吸込口2は、高さ方向において吹出口3よりも低い位置に形成されている。また、吸込口2は、長辺側側面を厚さ方向に貫通して、長辺側側面の長辺方向における全幅にわたって形成されている。すなわち、吸込口2は、前後方向において開口して形成されている。
吸込口2は、吹出口3と平行に左右方向に延在し、卓上型送風装置100が卓の上に設置された場合に水平方向と平行となる。吸込口2の開口形状は、高さ方向の寸法よりも左右方向の寸法が大きくされている。また、吸込口2の左右方向の寸法は、吹出口3の左右方向の寸法と同じ程度とされている。また、吸込口2は、左右方向に連続した1つのスリット状に形成されている。ただし、吸込口2は、必ずしも上面1aの全幅にわたって形成されていなくてもよい。
本体ケース1の内部には、吸込口2を本体ケース1の内部側から覆うフィルター部11が設けられている。フィルター部11は、吸込口2を介して本体ケース1の内部に吸い込まれた空気を浄化する。人が呼吸、会話、咳およびくしゃみといった動作を行うと、細かい水滴である飛沫が人の口から飛び散る。フィルター部11は、卓上型送風装置100の周辺に居る人の口から飛び散る飛沫を捕集することにより、飛沫に含まれるウイルスを捕集することができる。すなわち、フィルター部11は、卓上型送風装置100に対面している人の口から飛び散る飛沫を捕集することにより、飛沫に含まれるウイルスを捕集することができる。
フィルター部11には、一般的に送風機に用いられるエアーフィルターを用いることができる。また、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)をフィルター部11に用いることにより、卓上型送風装置100の空気浄化能力を高めることが可能である。また、電気集塵器といった集塵装置をフィルター部11に用いることにより、卓上型送風装置100の空気浄化能力を高めることが可能である。
本体ケース1の上面1aには、本体ケース1の内部と本体ケース1の外部とを連通する吹出口3が形成されている。吹出口3は、後述する送風機12が動作することによって本体ケース1の内部に発生する気流が、上面1aから上方へ吹き出される。吹出口3は、上面1aの短辺方向における中央部に、上面1aの長手方向に沿って線状に形成されている。吹出口3は、上面1aを厚さ方向に貫通して、上面1aの長辺方向における全幅にわたって形成されている。ただし、吹出口3は、必ずしも上面1aの全幅にわたって形成されていなくてもよい。
本体ケース1の下面1bには、前後方向、すなわち下面1bの短手方向に沿って第1長辺側側面1cから第2長辺側側面1dまで切り欠かれて延在する切欠部4が形成されている。切欠部4は、前後方向において対向する2つの長辺側側面の間にわたって形成されて対向する2つの長辺側側面を繋ぐ、上面1a側に凹状態とされた凹部と換言できる。高さ方向における切欠部4の下面4aの位置は、吸込口2よりも低い位置とされている。切欠部4は、本体ケース1の下面1bの一部が上面1a側に凹状態とされており、本体ケース1の内部において空気が流れる風路とは独立している。
切欠部4は、例えば、第1長辺側側面1cに向かい合って座っている人と、第2長辺側側面1dに向かい合って座っている人とが卓上型送風装置100を挟んで食事をしているときなどに、スプーン、フォークおよび領収書などの物を、切欠部4を通して渡すことができる。このため、卓上型送風装置100を挟んで座っている2人は、気流を気にせずに相手側に物を渡すことが可能である。
また、本体ケース1の内部には、吸込口2から本体ケース1の内部に流入して吹出口3から流出する気流を形成する送風部である送風機12が収納されている。送風機12は、吸込口2から本体ケース1の内部に流入して吹出口3から流出する気流を形成するファン12a、およびファン12aを回転駆動するモータ12bを有する。
また、図3および図4に示すように、本体ケース1の内部には、送風機12によって発生する気流を誘導するためのダクト部13が収納されている。ダクト部13は、送風機12から送風される気流を吹出口3に向けて誘導する形状に設けられている。
図4に示すように、本体ケース1の内部には2台の送風機12が並列配置されている。各送風機12は、それぞれダクト部13を備える。なお、本体ケース1の長手方向の寸法を伸ばし、本体ケース1の内部に収納する送風機12の数を増やすことで、長手方向にさらに伸長させた卓上型送風装置100を構成することが可能である。
短辺側側面である第1短辺側側面1eには、送風機12を一括動作させるための電源部14が設けられている。電源部14は、送風機12が動作するために必要な電力を送風機12に供給する。電源部14は、不図示の外部電源に接続されて、外部電源から電力が供給される。電源部14の筐体を構成する電源ケース14aの外面には、送風機12の動作を操作して卓上型送風装置100の動作を操作するための不図示の操作部が設けられている。なお、電源部14には、不図示の外部電源から供給される電力によって充電可能なバッテリーを用いることも可能である。
電源部14の電源ケース14aの側面には、センサ部15が設けられている。センサ部15は、卓上型送風装置100の周囲における各種の状態を検知する。すなわち、センサ部15は、本体ケース1の周囲における各種の状態を検知する。センサ部15には、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人を検知する在人センサ、卓上型送風装置100の周囲の空気における二酸化炭素(CO2)の濃度を検知するCO2センサ、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の発声を検知する発声センサ、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の姿勢を検知する姿勢センサ、などの各種のセンサを用いることができる。
つぎに、卓上型送風装置100の動作について説明する。卓上型送風装置100の電源がオンにされると、電源部14から送風機12に電力が供給されて送風機12が動作する。送風機12が動作することにより、前後方向において対向する2つの吸込口2から本体ケース1の内部に流入して吹出口3から流出する気流が形成される。これにより、前後方向において対向する2つの吸込口2の周辺の空気が本体ケース1の内部に吸い込まれる。そして、本体ケース1の内部に吸い込まれた空気が、吹出口3から上方に向けて本体ケース1の外部に吹き出される。
すなわち、送風機12が動作することにより、本体ケース1の内部において送風機12の下方から送風機12の上方に向かう気流が形成される。これにより、本体ケース1の第1長辺側側面1cの周辺の空気と、第2長辺側側面1dの周辺の空気とが吸込口2を介して本体ケース1の内部に流入する。そして、本体ケース1の内部に吸い込まれた空気が、吹出口3から上方に向けて本体ケース1の外部に流出する。
吹出口3から吹き出される空気は、上方に向かう気流となる。上方に向かう気流は、前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する人の間を遮断するエアーカーテンを形成する。すなわち、本体ケース1の第1長辺側側面1c側に居る人と、本体ケース1の第2長辺側側面1d側に居る人との間を遮断するエアーカーテンが形成される。
これにより、卓上型送風装置100では、前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する人から生じる飛沫を含んだ空気がフィルター部11において浄化され、浄化された空気によってエアーカーテンが形成される。これにより、飛沫を含んだ空気が前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する相手に飛び散ることが防止され、飛沫が相手に及ぼされ難くなる。これにより、前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する人の一方の人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、相手のウイルス感染のリスクを低減することができる。
そして、卓上型送風装置100は、前後方向における卓上型送風装置100の両側から、吸込口2を介して空気を本体ケース1の内部に吸い込むため、前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する人から生じる飛沫が滞留して周囲に拡散することを抑制することができる。これにより、卓上型送風装置100を挟んで対面する人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、卓上型送風装置100の周囲にいる人のウイルス感染のリスクを低減することができる。
図5は、図1に示す卓上型送風装置100における吸込口2および吹出口3の変形例を示す斜視図である。図5に示す変形例では、吸込口2である吸込口2aは、同じ高さ位置において、左右方向において複数に分割されて、上面1aの長手方向に沿って線状に形成されている。すなわち、複数の吸込口2aは、左右方向において断続的に並んで線状に形成されている。複数の吸込口2aの全体の左右方向の寸法は、長辺側側面の左右方向の寸法よりも少し短い。そして、複数の吸込口2aの全体の左右方向の寸法は、吹出口3aの左右方向の寸法と同じ程度とされている。
また、図5に示す変形例では、吹出口3である吹出口3aは、左右方向の寸法が上面1aの左右方向の寸法よりも少し短い。
卓上型送風装置100の吸込口2に、空気の吸込方向を調整することを目的とした吸込方向変更部を設けることで、空気を吸い込みやすくすることも可能である。図6は、図1に示す卓上型送風装置100の吸込口2に設けられる導風板16の例を示す図である。図7は、図1に示す卓上型送風装置100の吸込口2に設けられる導風板16の他の例を示す図である。卓上型送風装置100の吸込口2には、吸込口2からの空気の吸込方向を変更することを目的とした導風板16が設けられてもよい。
導風板16は、吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込まれる空気を案内する。導風板16の角度を調整することにより、吸込口2からの空気の吸込方向を調整でき、吸込口2から空気を吸い込みやすくすることができ、効率良く空気を吸い込むことができる。すなわち、卓上型送風装置100は、導風板16を備えることにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を含む空気を吸込口2から吸い込みやすくなる。
図6では、導風板16として、吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込まれる空気の鉛直方向における風向きを変更する第1ルーバー16aが吸込口2の下端部に設けられている。図7では、導風板16として、第1ルーバー16aが吸込口2の下端部に設けられ、吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込まれる空気の水平方向における風向きを変更する第2ルーバー16bが吸込口2の内部に設けられている。第1ルーバー16aおよび第2ルーバー16bは、手動で向きを変更することが可能とされている。また、第1ルーバー16aおよび第2ルーバー16bは、電動式とされて自動で向きを変更することが可能とされてもよい。
また、導風板16として、向きが固定されたガイドが吸込口2の下端部に設けられてもよい。卓上型送風装置100は、ガイドを備えることにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を含む空気を吸込口2から吸い込みやすくなる。
また、空気の吸込方向を調整することを目的として、吸込口2の内壁の角度を調整してもよい。図8は、図1に示す卓上型送風装置100の吸込口2の内壁2bの角度を示す断面図である。図8において、第1長辺側側面1cおよび第2長辺側側面1dの左側が、本体ケース1の内側である。第1長辺側側面1cおよび第2長辺側側面1dの右側が、本体ケース1の外側である。図8においては、吸込口2の上下方向の内壁2bは、第1長辺側側面1cの内側から外側に向かって、斜め上方方向に向かって傾斜して設けられている。すなわち、吸込口2の上下方向の内壁2bは、本体ケース1の内部側から本体ケース1の外部側に向かって斜め上方方向に向かう傾斜を有して設けられている。これにより、卓上型送風装置100では、吸込口2から本体ケース1の内部に空気を吸い込みやすくなり、効率良く空気を吸い込むことができる。
また、空気の吹き出し幅を広げることを目的として、吹出口3の左右方向における端部の内壁の角度を調整してもよい。図9は、図1に示す卓上型送風装置100の吹出口3の内壁3bの角度を示す断面図である。図9においては、吹出口3の左右方向における端部の内壁3bは、左右方向における内側から左右方向における外側に向かって、斜め上方方向に向かって傾斜して設けられている。すなわち、吹出口3の左右方向における端部の内壁3bは、左右方向における本体ケース1の外側に向かって斜め上方方向に向かう傾斜を有して設けられている。これにより、卓上型送風装置100では、吹出口3から上方に吹き出される空気の吹き出し幅を広げることができ、エアーカーテンの幅を広げることができる。
図10は、図1に示す卓上型送風装置100を2台連結して運転する場合の卓上型送風装置100のレイアウト図である。図10においては、テーブル201の天板201aの上に、2台の卓上型送風装置100である第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bとが配置されている。テーブル201の天板201aは、天板201aの面内方向における外形形状が長方形状とされている。第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bとは、第1卓上型送風装置100aの長手方向と第2卓上型送風装置100bの長手方向とが平行とされた状態で、仮想の直線上に配置されている。すなわち、第1卓上型送風装置100aの長手方向および第2卓上型送風装置100bの長手方向と、天板201aの長手方向とは、同じ方向である。また、第1卓上型送風装置100aの短手方向および第2卓上型送風装置100bの短手方向と、天板201aの短手方向とは、同じ方向である。
第1卓上型送風装置100aの電源部14と第2卓上型送風装置100bの電源部14とは、ケーブル31を介して電気的に連結接続されている。第1卓上型送風装置100aの電源部14は、不図示の外部電源に接続されており、送風機12を動作させるために必要な電力が外部電源から供給される。そして、第1卓上型送風装置100aの電源部14から第2卓上型送風装置100bの電源部14に、電力が供給される。第1卓上型送風装置100aの電源部14は、外部電源から供給される電力の一部を第2卓上型送風装置100bの電源部14に供給する。
この場合、第1卓上型送風装置100aの電源部14は、第2卓上型送風装置100bの電源部14に電力を供給する不図示の連結電源部を内蔵して備える。連結電源部は、外部電源から供給された電力を他の卓上型送風装置100の電源部14に供給する機能を有する。これにより、第1卓上型送風装置100aの電源部14は、外部電源から供給された電力を第2卓上型送風装置100bの電源部14に供給することが可能となり、複数台の卓上型送風装置100を連結した状態で複数台の卓上型送風装置100を同時に運転させる連結運転を実施することが可能である。なお、連結運転できる卓上型送風装置100の台数は、2台に限定されない。
図10においては、テーブル201を挟んで、4つの椅子202が配置されている。4つの椅子202のうち、2つの椅子202である椅子202aと椅子202bとは、天板201aの短手方向において、テーブル201を挟んだ一方側に、テーブル201の長手方向に沿って配置されている。4つの椅子202のうち、他の2つの椅子202である椅子202cと椅子202dとは、天板201aの短手方向において、テーブル201を挟んだ他方側に、テーブル201の長手方向に沿って配置されている。
図10に示すように第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bとが配置された状態において、椅子202aと椅子202bと椅子202cと椅子202dとに人が座った場合、第1卓上型送風装置100aが動作することにより、第1卓上型送風装置100aを挟んで対面する人の間を遮断するエアーカーテンが形成される。すなわち、第1卓上型送風装置100aが動作することにより、椅子202aに座った人と椅子202cに座った人との間を遮断するエアーカーテンが形成される。
これにより、第1卓上型送風装置100aを挟んで対面する人の間で、第1卓上型送風装置100aを挟んで対面する人の一方の人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、相手のウイルス感染のリスクを低減する効果が得られる。また、第1卓上型送風装置100aを挟んで対面する人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、第1卓上型送風装置100aの周囲にいる人のウイルス感染のリスクを低減する効果が得られる。
また、第2卓上型送風装置100bが動作することにより、第2卓上型送風装置100bを挟んで対面する人の間を遮断するエアーカーテンが形成される。すなわち、第2卓上型送風装置100bが動作することにより、椅子202bに座った人と椅子202dに座った人との間を遮断するエアーカーテンが形成される。
これにより、第2卓上型送風装置100bを挟んで対面する人の間で、第2卓上型送風装置100bを挟んで対面する人の一方の人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、相手のウイルス感染のリスクを低減する効果が得られる。また、第2卓上型送風装置100bを挟んで対面する人から生じる飛沫に含まれるウイルスに起因した、第2卓上型送風装置100bの周囲にいる人のウイルス感染のリスクを低減する効果が得られる。
図11は、図1に示す卓上型送風装置100を3台連結して運転する場合の卓上型送風装置100のレイアウト図である。図11においては、テーブル203の天板203aの上に、3台の卓上型送風装置100である第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bと第3卓上型送風装置100cとが配置されている。第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bと第3卓上型送風装置100cとは、連結運転を実施することが可能である。テーブル203の天板203aは、天板203aの面内方向における外形形状がL形状とされている。
第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bとは、天板203aの面内方向において、第1卓上型送風装置100aの長手方向と第2卓上型送風装置100bの長手方向とが45度の角度を有した状態で配置されている。第3卓上型送風装置100cは、天板203aの面内方向において、第2卓上型送風装置100bの長手方向と45度の角度を有した状態で、且つ第1卓上型送風装置100aの長手方向と90度の角度を有した状態で配置されている。
第1卓上型送風装置100aの電源部14と第2卓上型送風装置100bの電源部14とは、ケーブル31を介して電気的に連結接続されている。第1卓上型送風装置100aの電源部14は、不図示の外部電源に接続されており、送風機12を動作させるために必要な電力が外部電源から供給される。そして、第1卓上型送風装置100aの電源部14から第2卓上型送風装置100bの電源部14に、電力が供給される。第1卓上型送風装置100aの電源部14は、外部電源から供給される電力の一部を第2卓上型送風装置100bの電源部14に供給する。
また、第2卓上型送風装置100bの電源部14と第3卓上型送風装置100cの電源部14とは、ケーブル31を介して電気的に連結接続されている。そして、第2卓上型送風装置100bの電源部14から第3卓上型送風装置100cの電源部14に、電力が供給される。第2卓上型送風装置100bの電源部14は、第1卓上型送風装置100aの電源部14から供給される電力の一部を第3卓上型送風装置100cの電源部14に供給する。
この場合、第1卓上型送風装置100aの電源部14は、第2卓上型送風装置100bの電源部14に電力を供給する不図示の連結電源部を内蔵して備える。また、第2卓上型送風装置100bの電源部14は、第3卓上型送風装置100cの電源部14に電力を供給する不図示の連結電源部を内蔵して備える。
図11においては、テーブル203を挟んで、5つの椅子202が配置されている。5つの椅子202のうち、1つの椅子202である椅子202aは、テーブル203のL形状の内側に配置されている。5つの椅子202のうち、他の4つの椅子202である椅子202bと椅子202cと椅子202dと椅子202eとは、テーブル203のL形状の外側に配置されている。
第1卓上型送風装置100aと第2卓上型送風装置100bと第3卓上型送風装置100cとが連結運転を実施することにより、図10のレイアウトの場合と同様の効果が得られる。
図10および図11に示すように、卓上型送風装置100は、電源部14がケーブル31によって連結された複数の卓上型送風装置100をテーブル201およびテーブル203の形状に対応させて、任意のレイアウトで設置することができる。これにより、卓上型送風装置100が設置されるテーブルの形状に対応させて複数の卓上型送風装置100の連結運転を実施することができる。
つぎに、卓上型送風装置100を用いた空気調和システム300について説明する。図12は、実施の形態1にかかる空気調和システム300を示す模式図である。図12においては、実施の形態1にかかる空気調和システム300が換気対象空間である室内331に設置された環境で2人の人が食事を取っている状態を示している。図12において、テーブル201の上には、卓上型送風装置100が設置されている。2人の人は、テーブル201を挟んで食事を取っており、テーブル201の上に配置された卓上型送風装置100を挟んで食事を取っている。
図13は、実施の形態1にかかる空気調和システム300の機能構成を示す図である。空気調和システム300は、卓上型送風装置100と、換気装置310と、を備える。
卓上型送風装置100は、表示部111と、送風部112と、記憶部113と、電源部114と、センサ部115と、通信部116と、制御部117と、を備える。
表示部111は、卓上型送風装置100内の各種情報を表示する。表示部111は、卓上型送風装置100の運転状態およびセンサ部115における検知結果などの情報を表示できる。
送風部112は、上述した送風機12に対応し、吸込口2から本体ケース1の内部に流入して吹出口3から流出する気流を形成するファン12a、およびファン12aを回転駆動するモータ12bを有する。
記憶部113は、卓上型送風装置100の運転に用いられる各種情報およびセンサ部115における検知結果などの各種情報を記憶する。
電源部114は、上述した電源部14に対応し、送風部112が動作するために必要な電力を送風部112に供給する。電源部114は、不図示の外部電源に接続されて、外部電源から電力が供給される。
センサ部115は、上述したセンサ部15に対応し、卓上型送風装置100の周囲における各種の状態を検知する。センサ部115は、予め決められた周期で検知を行い、検知結果を制御部117に送信する。センサ部115には、在人センサ部151、発声センサ部152、姿勢センサ部153およびCO2センサ部154などの各種のセンサ部を用いることができる。センサ部15は、在人センサ部151を基本構成として有する。センサ部115は、CO2センサ部154、発声センサ部152、姿勢センサ部153などの各種のセンサ部のうち、1つを有していてもよく、また複数を併せ持っていてもよい。
通信部116は、換気装置310およびその他の機器と無線通信を行う。換気装置310およびその他の機器と卓上型送風装置100との間の無線通信方式は、Bluetooth(登録商標)、赤外線方式などが例示されるが、これらに限定されるものではない。また、換気装置310およびその他の機器と卓上型送風装置100との間の通信は、有線通信であってもよい。
制御部117は、卓上型送風装置100の各構成部の制御を含む、卓上型送風装置100の制御を行う。上述した卓上型送風装置100の各構成部は、互いに情報の送受信が可能である。制御部117は、センサ部115の検知結果に基づいて、運転モードを変更することが可能である。すなわち、卓上型送風装置100は、センサ部115の検知結果に基づいて、自動で運転を制御することが可能である。なお、卓上型送風装置100は、電源部114に設けられた不図示の操作部を用いて手動で運転モードを変更することが可能である。
換気装置310は、ダクト320を介して給排気することにより換気対象空間である室内331の換気を行う換気設備である。換気装置310は、一面が室内331に面するとともに室内331の天井裏332に隠蔽された状態で設置されている。また、不図示のリモートコントローラが、室内331に設置されている。
換気装置310は、換気部311と、換気通信部312と、換気記憶部313と、換気制御部314と、を備える。
換気部311は、換気対象空間である室内331の換気を行う。換気部311は、室内331の換気を行うための気流を発生させる送風機を有する。
換気通信部312は、卓上型送風装置100およびその他の機器と無線通信を行う。
換気記憶部313は、換気装置310の運転に用いられる各種の情報を記憶する。
換気制御部314は、換気装置310の運転を制御する。換気制御部314は、換気対象空間において換気通信部312との無線通信が接続されている卓上型送風装置100と連携して換気部311の動作を制御することができる。すなわち、換気制御部314は、卓上型送風装置100が動作した場合に換気部311を動作させることができる。換気部311と換気通信部312と換気記憶部313と換気制御部314とは、互いに情報の送受信が可能である。
空気調和システム300において、卓上型送風装置100は、上述したように上方に向けて気流22を吹き出すことによって、卓上型送風装置100を挟んで食事を取っている2人の間にエアーカーテンを発生させる。室内331の上部の天井裏332に設置された換気装置310は、卓上型送風装置100の運転に連携して、運転開始、停止および風量の変更といった動作を制御する。換気装置310は、卓上型送風装置100と通信を行うことにより、卓上型送風装置100の運転状況の情報を取得する。換気装置310は、取得した卓上型送風装置100の運転状況の情報に基づいて、卓上型送風装置100が運転している場合に、卓上型送風装置100の運転に連携して動作の制御を行う。
卓上型送風装置100で処理できない汚染空気333は、換気装置310が卓上型送風装置100と連携して運転することにより、換気装置310によりダクト320を通して排気334として室外に排気処理される。これにより、卓上型送風装置100で処理できない汚染空気333が室内331において滞留することを防ぐことができる。汚染空気333は、卓上型送風装置100を挟んで食事を取っている人の飛沫を含んだ空気である。
換気装置310が卓上型送風装置100の運転状況の情報を取得する方法は、特に限定されず、換気装置310が無線通信により直接通信する方法を用いることができる。また、卓上型送風装置100は、例えば通信用に電源部114に設けられたIT(Information Technology)端子を用いてインターネットへ接続してサーバ等の外部機器と通信を行うように構成できる。これにより、換気装置310は、例えばクラウドサービスを用いてサーバ等の外部機器を介して卓上型送風装置100と通信を行い、卓上型送風装置100の運転状況の情報を取得することができる。
つぎに、卓上型送風装置100のセンサ部115が在人センサ部151を備える場合の卓上型送風装置100の動作について説明する。在人センサ部151は、公知の技術を用いることにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人を検知することができ、例えば赤外線を利用した人感センサを備える。卓上型送風装置100は、在人センサ部151における検知結果に基づいて動作を制御することができ、在人センサ部151において人が検知された時に、自動で運転を開始することが可能である。
図14は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が在人センサ部151を備える場合の動作の手順を説明するフローチャートである。卓上型送風装置100は、電源部14における前後方向の両側面のそれぞれに在人センサ部151を備えることで、テーブル201を挟んで対面して座った2人の人の両者を検知することができる。すなわち、在人センサ部151は、電源部14の電源ケース14aにおいて、前後方向における吹出口3を挟んだ両側に設けられている。
電源部14における第1長辺側側面1c側の側面に設けられた在人センサ部151は、卓上型送風装置100を挟んで第1長辺側側面1c側において、卓上型送風装置100に向かって座っている人を検知できる。電源部14における第2長辺側側面1d側の側面に設けられた在人センサ部151は、卓上型送風装置100を挟んで第2長辺側側面1d側において、卓上型送風装置100に向かって座っている人を検知できる。
ステップS110において、制御部117は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置のうち少なくとも一方に人が居るか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの在人センサ部151から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置のうち少なくとも一方に、卓上型送風装置100に向かって座っている人が居るか否かを判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151のうち少なくとも一方において人が検知されている場合に、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置のうち少なくとも一方に人が居ると判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151の両方において人が検知されていない場合に、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に人が居ないと判定する。
前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置のうち少なくとも一方に人が居ると判定された場合は、ステップS110においてYesとなり、ステップS120に進む。前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に人が居ないと判定された場合は、ステップS110においてNoとなり、ステップS110を繰り返す。
ステップS120において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後の両側に人が居るか否か、すなわち前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置の両側に人が居るか否かを判定する。前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置は、前後方向における本体ケース1を挟んだ位置と換言できる。具体的に、制御部117は、2つの在人センサ部151から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100の前後の両側に、卓上型送風装置100に向かって座っている人が居るか否かを判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151の両方において人が検知されている場合に、卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151のうち一方のみにおいて人が検知されている場合に、卓上型送風装置100の前後のうち一方のみに人が居ると判定する。
卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定された場合は、ステップS120においてYesとなり、ステップS130に進む。卓上型送風装置100の前後のうち一方のみに人が居ると判定された場合は、ステップS120においてNoとなり、ステップS150に進む。
ステップS130において、制御部117は、送風部112に対して、相対的に風量が多い強風量での運転である強風量運転を実施する制御を行う。ステップS130の後、ステップS140に進む。
ステップS140において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後から1人が居なくなったか否か、すなわち前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置の一方から人が居なくなったか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの在人センサ部151から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100の前後から、卓上型送風装置100に向かって座っている人が1人居なくなったか否かを判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151の両方において人が検知されている場合に、卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定する。制御部117は、2つの在人センサ部151のうち一方のみにおいて人が検知されている場合に、卓上型送風装置100の前後から1人が居なくなったと判定する。
卓上型送風装置100の前後から1人が居なくなったと判定された場合は、ステップS140においてYesとなり、ステップS150に進む。卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定された場合は、ステップS140においてNoとなり、ステップS140を繰り返す。
ステップS150において、制御部117は、送風部112に対して、相対的に風量が少ない弱風量での運転である弱風量運転を実施する制御を行う。ステップS150の後、ステップS160に進む。
ステップS160において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後のうち少なくとも一方に人が居るか否かを判定する。卓上型送風装置100の前後のうち少なくとも一方に人が居ると判定された場合は、ステップS160においてYesとなり、ステップS160を繰り返す。卓上型送風装置100の前後に人が居ないと判定された場合は、ステップS160においてNoとなり、ステップS170に進む。
ステップS170において、制御部117は、送風部112に対して、運転を停止する制御を行う。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、在人センサ部151における検知結果に基づいて動作を制御して、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を浄化できる。また、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後における人の有無、および卓上型送風装置100の前後に居る人の人数に対応して送風部112の風量を変更することができる。これにより、卓上型送風装置100は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるとともに、省エネルギー運転が可能となる。
図15は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が在人センサ部151を備える場合の他の動作の手順を説明するフローチャートである。図15に示すフローチャートが図14に示すフローチャートと異なる点は、ステップS140の後にステップS180が追加されている点である。
ステップS180において、制御部117は、ステップS140において卓上型送風装置100の前後から1人が居なくなったと判定された後に、予め決められた閾値時間が経過したか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が強風量運転の状態から送風部112を停止させるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。制御部117は、時計機能を有しており、時計機能を用いて時間の経過を判定する。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
予め決められた閾値時間が経過したと判定された場合は、ステップS180においてYesとなり、ステップS170に進む。予め決められた閾値時間が経過していないと判定された場合は、ステップS180においてNoとなり、ステップS180を繰り返す。
卓上型送風装置100は、上述した運転制御を実施することにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を浄化できるとともに、卓上型送風装置100の前後に居る人の人数に対応して運転を停止できるため、省エネルギー運転が可能となる。
また、制御部117は、予め決められた閾値時間が経過したと判定された場合は、ステップS150に進んで強風量運転から弱風量運転に運転を切り替える制御を実施してもよい。これにより、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後に居る人の人数に対応して強風量運転と弱風量運転とを切り替えて制御できるため、省エネルギー運転が可能となる。
なお、制御部117は、卓上型送風装置100の前後における両方において卓上型送風装置100に向かって座っている人がいる場合には卓上型送風装置100を運転させ、卓上型送風装置100の前後における一方のみに卓上型送風装置100に向かって座っている人がいる場合には卓上型送風装置100の運転を停止させる制御を行ってもよい。これにより、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後に居る人の人数に対応して運転と停止とを切り替えて制御できるため、卓上型送風装置100の前後における両方に居る人の口から飛び散る飛沫を浄化できるとともに、省エネルギー運転が可能となる。
また、卓上型送風装置100のセンサ部115は、在人センサ部151の他に、発声センサ部152を備えてもよい。発声センサ部152は、公知の技術を用いることにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の発声を検知する。発声センサ部152は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置の音のうち、人の発声に対応する周波数の音を検知する。発声センサ部152には、例えば集音マイクを用いることができる。発声センサ部152は、予め決められた周期で検知を行い、検知結果を制御部117に送信する。
卓上型送風装置100は、電源部14における前後方向の両側面のそれぞれに発声センサ部152を備えることで、テーブル201を挟んで対面して座った2人の人の発声を検知することができる。なお、発声センサ部152は、テーブル201を挟んで対面して座った2人の人の発声を検知できれば、卓上型送風装置100における任意の位置に設けられてもよい。
制御部117は、卓上型送風装置100が弱風量運転している通常時に、卓上型送風装置100の前後に居る人がしゃべった時のみ、強風量運転に切り替えることも可能である。
また、制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の大きさが予め決められた音声閾値より大きい場合には送風部112の風量を多くし、発声センサ部152で検知された発声の大きさが予め決められた音声閾値未満である場合には送風部112の風量を少なくする制御を行うことができる。
また、制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の音圧が予め決められた音声閾値より強い場合には送風部112の風量を多くし、発声センサ部152で検知された発声の音圧が予め決められた音声閾値未満である場合には送風部112の風量を少なくする制御を行うことができる。
発声センサ部152で検知された発声の大きさが予め決められた音声閾値より大きい場合および発声センサ部152で検知された発声の音圧が予め決められた音声閾値より強い場合は、人の口から飛び散る飛沫の量が相対的に多い状態である。この場合は、卓上型送風装置100は、送風部112の風量を多くすることにより、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を、より確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるようになる。
発声センサ部152で検知された発声の大きさが予め決められた音声閾値未満である場合および発声センサ部152で検知された発声の音圧が予め決められた音声閾値未満である場合は、人の口から飛び散る飛沫の量が相対的に少ない状態である。この場合には、送風部112の風量を少なくしても、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込める。
すなわち、制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の大きさまたは音圧と、音声閾値とを比較することにより、送風部112の風量を変更できる。また、制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の音圧に正比例して送風部112の風量をゼロから徐々に増加させるようにしてもよい。
また、制御部117は、送風部112の風量が大きい制御状態において、予め決められた閾値時間内に人の発声を検知しなかった場合には、送風部112の風量を少なくする制御を行うことができる。
また、電源部14は、報知部を備えてもよい。制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の大きさが、予め決められた音声閾値より大きい場合には、発声が大きい旨の注意喚起の報知を報知部により行う制御を行ってもよい。報知は、例えばブザーまたは警告音声によって行われる。また、制御部117は、発声センサ部152で検知された発声の音圧が、予め決められた音声閾値より強い場合に、声が大きい旨の注意喚起の報知を報知部により行う制御を行ってもよい。
図16は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が発声センサ部152を備える場合の動作の手順を説明するフローチャートである。図16に示す手順は、在人センサ部151の検知結果に基づいて、前後方向における本体ケース1を挟んだ両側に人が居ると判定されて卓上型送風装置100が運転している場合に実施される。
ステップS210において、制御部117は、送風部112に対して、弱風量運転を実施する制御を行う。ここでは、弱風量運転における送風部112の風量を基準風量とする。
ステップS220において、制御部117は、人の発声が検知された否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの発声センサ部152から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、人の発声を検知したか否かを判定する。制御部117は、前後方向における本体ケース1を挟んだ両側のうち少なくとも一方において人の発声が検知された場合に、人の発声が検知されたと判定する。
人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS220においてYesとなり、ステップS230に進む。人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS220においてNoとなり、ステップS210に戻る。
ステップS230において、制御部117は、送風部112に対して、強風量運転を実施する制御を行う。ステップS230の後、ステップS240に進む。
ステップS240において、制御部117は、予め決められた閾値時間内に人の発声が検知されたか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が強風量運転から弱風量運転に切り替えるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
閾値時間内に人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS240においてYesとなり、ステップS230に戻る。閾値時間内に人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS240においてNoとなり、ステップS210に戻る。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後に居る人の発声の有無に対応して送風部112の風量を変更することができる。これにより、卓上型送風装置100は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるとともに、省エネルギー運転が可能となる。
図17は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が発声センサ部152を備える場合の他の動作の手順を説明するフローチャートである。図17に示す手順は、在人センサ部151の検知結果に基づいて前後方向における本体ケース1を挟んだ両側に人が居ると判定されて卓上型送風装置100が運転している場合に実施される。
ステップS310において、制御部117は、送風部112に対して、弱風量運転を実施する制御を行う。ここでは、弱風量運転における送風部112の風量を基準風量とする。
ステップS320において、制御部117は、人の発声が検知されたか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの発声センサ部152から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、人の発声が検知されたか否かを判定する。
人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS320においてYesとなり、ステップS330に進む。人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS320においてNoとなり、ステップS310に戻る。
ステップS330において、制御部117は、検知された人の発声が予め決められた音声閾値より大きいか否かを判定する。ここでの音声閾値は、制御部117が弱風量運転から強風量運転に切り替えるか否かを判定するための発声の大きさの基準であり、予め制御部117に記憶されている。なお、音声閾値は、記憶部113に記憶されてもよい。
検知された人の発声が予め決められた音声閾値より大きいと判定された場合は、ステップS330においてYesとなり、ステップS340に進む。検知された人の発声が予め決められた音声閾値未満であると判定された場合は、ステップS330においてNoとなり、ステップS310に戻る。
ステップS340において、制御部117は、送風部112に対して、強風量運転を実施する制御を行う。ステップS340の後、ステップS350に進む。
ステップS350において、制御部117は、発声が大きい旨の注意喚起の報知を報知部により行う制御を行う。ステップS350の後、ステップS360に進む。
ステップS360において、制御部117は、予め決められた閾値時間内に人の発声が検知されたか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が強風量運転から弱風量運転に切り替えるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
閾値時間内に人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS360においてYesとなり、ステップS370に進む。閾値時間内に人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS360においてNoとなり、ステップS310に戻る。
ステップS370において、制御部117は、検知された人の発声が予め決められた音声閾値より大きいか否かを判定する。ここでの音声閾値は、制御部117が強風量運転から弱風量運転に切り替えるか否かを判定するための発声の大きさの基準であり、予め制御部117に記憶されている。なお、音声閾値は、記憶部113に記憶されてもよい。
検知された人の発声が予め決められた音声閾値より大きいと判定された場合は、ステップS370においてYesとなり、ステップS340に戻る。検知された人の発声が予め決められた音声閾値未満であると判定された場合は、ステップS370においてNoとなり、ステップS310に戻る。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後に居る人の発声の有無および卓上型送風装置100の前後に居る人の発声の大きさに対応して送風部112の風量を変更することができる。これにより、卓上型送風装置100は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるとともに、省エネルギー運転が可能となる。
また、卓上型送風装置100のセンサ部115は、在人センサ部151の他に、姿勢センサ部153を備えてもよい。姿勢センサ部153は、公知の技術を用いることにより、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢を検出する。姿勢センサ部153は、例えば画像認識を用いて人の姿勢を判定することができる。姿勢センサ部153は、予め決められた周期で検知を行い、検知結果を制御部117に送信する。
卓上型送風装置100は、電源部14における前後方向の両側面のそれぞれに姿勢センサ部153を備えることで、テーブル201を挟んで対面して座った2人の人の姿勢を検知することができる。なお、姿勢センサ部153は、テーブル201を挟んで対面して座った2人の姿勢を検知できれば、第1長辺側側面1cおよび第2長辺側側面1dなどの卓上型送風装置100における任意の位置に設けられてもよい。
制御部117は、姿勢センサ部153において、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きである姿勢および上向きである姿勢のうちの一方であることが検知された場合には、送風部112の風量を多くする制御を行うことができる。前向きである姿勢は、顔面が水平方向且つ卓上型送風装置100を向いている姿勢である。上向きである姿勢は、顔面が、卓上型送風装置100を向いて且つ水平方向よりも上を向いている姿勢である。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きである姿勢および上向きである姿勢のうちの一方である場合は、人の口から飛び散る飛沫が卓上型送風装置100側または上方に飛び散る。この場合は、卓上型送風装置100は、送風部112の風量を多くすることにより、卓上型送風装置100側または上方に飛び散る飛沫を、より確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるようになる。
また、制御部117は、姿勢センサ部153において、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きである姿勢である状態が、予め決められた閾値時間以上継続されたことが検知された場合には、送風部112の風量を少なくする制御を行うことができる。下向きである姿勢は、顔面が、卓上型送風装置100を向いて且つ水平方向よりも下を向いている姿勢である。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きである姿勢である場合は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫が吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込まれ易い状態である。この場合には、送風部112の風量を少なくしても、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居る人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込める。
図18は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が姿勢センサ部153を備える場合の動作の手順を説明するフローチャートである。図18に示す手順は、在人センサ部151の検知結果に基づいて前後方向における本体ケース1を挟んだ両側に人が居ると判定されて卓上型送風装置100が運転している場合に実施される。
ステップS410において、制御部117は、送風部112に対して、弱風量運転を実施する制御を行う。ここでは、弱風量運転における送風部112の風量を基準風量とする。
ステップS420において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きおよび上向きのうちの一方であるか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの姿勢センサ部153から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きおよび上向きのうちの一方であるか否かを判定する。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きのうちの一方であると判定された場合は、ステップS420においてYesとなり、ステップS430に進む。卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きでないと判定された場合は、ステップS420においてNoとなり、ステップS410に戻る。制御部117は、ステップS420においてNoの場合は、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きであると判定する。
ステップS430において、制御部117は、送風部112に対して、強風量運転を実施する制御を行う。ステップS430の後、ステップS440に進む。
ステップS440において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きおよび上向きのうちの一方であるか否かを判定する。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きのうちの一方であると判定された場合は、ステップS440においてYesとなり、ステップS430に戻る。卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きでないと判定された場合は、ステップS440においてNoとなり、ステップS450に進む。制御部117は、ステップS440においてNoの場合は、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きであると判定する。
ステップS450において、制御部117は、卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が予め決められた閾値時間以上にわたって継続されたか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が強風量運転から弱風量運転に切り替えるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が閾値時間以上にわたって継続されたと判定された場合は、ステップS450においてYesとなり、ステップS410に戻る。卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が閾値時間以上にわたって継続されていないと判定された場合は、ステップS450においてNoとなり、ステップS430に戻る。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢に対応して送風部112の風量を変更することができる。これにより、卓上型送風装置100は、前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置に居るの人の口から飛び散る飛沫を確実に吸込口2から本体ケース1の内部に吸い込めるとともに、省エネルギー運転が可能となる。
また、制御部117は、在人センサ部151の検知結果に基づいて卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定した後に、発声センサ部152の検知結果に基づいて送風部112の運転開始または停止を制御することができる。図19は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が発声センサ部152を備える場合の他の動作の手順を説明するフローチャートである。図19に示す手順は、卓上型送風装置100が停止している場合に実施される。
ステップS510において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後の両側に人が居るか否か、すなわち前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置の両側に人が居るか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの在人センサ部151から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100の前後の両側に、卓上型送風装置100に向かって座っている人が居るか否かを判定する。
卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定された場合は、ステップS510においてYesとなり、ステップS520に進む。卓上型送風装置100の前後のうち一方のみに人が居る、または卓上型送風装置100の前後に人が居ないと判定された場合は、ステップS510においてNoとなり、ステップS510を繰り返す。
ステップS520において、制御部117は、人の発声が検知されたか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの発声センサ部152から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、人の発声が検知されたか否かを判定する。
人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS520においてYesとなり、ステップS530に進む。人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS520においてNoとなり、ステップS520を繰り返す。
ステップS530において、制御部117は、送風部112に対して、運転を開始させる制御を行う。ステップS530の後、ステップS540に進む。
ステップS540において、制御部117は、予め決められた閾値時間内に人の発声が検知されたか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が送風部112の運転を停止させるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
閾値時間内に人の発声が検知されたと判定された場合は、ステップS540においてYesとなり、ステップS540を繰り返す。閾値時間内に人の発声が検知されていないと判定された場合は、ステップS540においてNoとなり、ステップS550に進む。
ステップS550において、制御部117は、送風部112に対して、運転を停止する制御を行う。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、自動で送風部112の運転開始または停止を制御することができる。
また、制御部117は、在人センサ部151の検知結果に基づいて卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定した後に、姿勢センサ部153の検知結果に基づいて送風部112の運転開始または停止を制御することができる。図20は、実施の形態1にかかる卓上型送風装置100が姿勢センサ部153を備える場合の他の動作の手順を説明するフローチャートである。図20に示す手順は、卓上型送風装置100が停止している場合に実施される。
ステップS610において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後の両側に人が居るか否か、すなわち前後方向において卓上型送風装置100に対向する位置の両側に人が居るか否かを判定する。
卓上型送風装置100の前後の両側に人が居ると判定された場合は、ステップS610においてYesとなり、ステップS620に進む。卓上型送風装置100の前後のうち一方のみに人が居る、または卓上型送風装置100の前後に人が居ないと判定された場合は、ステップS610においてNoとなり、ステップS610を繰り返す。
ステップS620において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きおよび上向きのうちの一方であるか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの姿勢センサ部153から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、前向きおよび上向きのうちの一方であるか否かを判定する。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きのうちの一方であると判定された場合は、ステップS620においてYesとなり、ステップS630に進む。卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が前向きおよび上向きでないと判定された場合は、ステップS620においてNoとなり、ステップS620を繰り返す。制御部117は、ステップS620においてNoの場合は、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きであると判定する。
ステップS630において、制御部117は、送風部112に対して、運転を開始させる制御を行う。ステップS630の後、ステップS640に進む。
ステップS640において、制御部117は、卓上型送風装置100の前後において卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、下向きであるか否かを判定する。具体的に、制御部117は、2つの姿勢センサ部153から予め決められた周期で送信される検知結果に基づいて、卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が、下向きであるか否かを判定する。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きであると判定された場合は、ステップS640においてYesとなり、ステップS650に進む。卓上型送風装置100に向かって座っている人の姿勢が下向きでないと判定された場合は、ステップS640においてNoとなり、ステップS640を繰り返す。
ステップS650において、制御部117は、卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が予め決められた閾値時間以上にわたって継続されたか否かを判定する。ここでの閾値時間は、制御部117が送風部112の運転を停止させるか否かを判定するための基準時間であり、予め制御部117に記憶されている。なお、閾値時間は、記憶部113に記憶されてもよい。
卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が閾値時間以上にわたって継続されたと判定された場合は、ステップS650においてYesとなり、ステップS660に進む。卓上型送風装置100に向かって座っている人の下向きの姿勢の状態が閾値時間以上にわたって継続されていないと判定された場合は、ステップS650においてNoとなり、ステップS640に戻る。
ステップS660において、制御部117は、送風部112に対して、運転を停止する制御を行う。
上述した運転制御を実施することにより、卓上型送風装置100は、自動で送風部112の運転開始または停止を制御することができる。
また、卓上型送風装置100のセンサ部115は、在人センサ部151の他に、CO2センサ部154を備えてもよい。CO2センサ部154は、例えば電源部114における左側の側面、すなわち左右方向において第1短辺側側面1eと反対側を向く側面に設けられる。CO2センサ部154は、室内331のCO2濃度を検知する。室内331のCO2濃度は、室内331にいる人の密具合を判定することを目的として検知される。CO2センサ部154は、予め決められた周期で検知を行い、検知結果を制御部117に送信する。
そして、制御部117は、検知された室内331のCO2濃度が予め決められた濃度閾値を超えた場合に、送風部112に対して強風量運転を実施する制御を行う。制御部117は、検知された室内331のCO2濃度が予め決められた濃度閾値未満である場合に、送風部112に対して弱風量運転を実施する制御を行う。濃度閾値は、例えば1,000ppmである。
これにより、卓上型送風装置100は、室内331のCO2濃度に対応して送風部112の風量を変更することができる。これにより、卓上型送風装置100は、省エネルギー運転が可能となる。
上述した発声センサ部152の検知結果に基づいた卓上型送風装置100の運転制御と、姿勢センサ部153の検知結果に基づいた卓上型送風装置100の運転制御と、CO2センサ部154の検知結果に基づいた卓上型送風装置100の運転制御とは、在人センサ部151の検知結果に基づいた卓上型送風装置100の運転制御に対して、任意の組み合わせで組み合わせて実施することが可能である。
つぎに、換気装置310が卓上型送風装置100の運転に連携して動作の制御を行う処理について説明する。図21は、実施の形態1にかかる換気装置310が卓上型送風装置100の運転状態に基づいて換気動作を制御する場合の動作の手順を説明するフローチャートである。図21に示す手順は、換気装置310および卓上型送風装置100が停止している状態において行われる。
ステップS710において、換気制御部314は、卓上型送風装置100が運転を開始したか否かを判定する。具体的に、換気制御部314は、卓上型送風装置100の運転状況の情報を、換気通信部312を介して卓上型送風装置100から取得する。換気制御部314は、取得した卓上型送風装置100の運転状況の情報に基づいて卓上型送風装置100が運転を開始したか否かを判定する。
卓上型送風装置100が運転を開始したと判定された場合は、ステップS710においてYesとなり、ステップS720に進む。卓上型送風装置100が運転を開始していないと判定された場合は、ステップS710においてNoとなり、ステップS710を繰り返す。
ステップS720において、換気制御部314は、換気部311に対して、換気運転を開始する制御を行う。
上述した運転制御を実施することにより、換気装置310は、卓上型送風装置100の運転に連携して換気運転を開始することができる。
図22は、実施の形態1にかかる換気装置310が卓上型送風装置100の運転状態に基づいて換気動作を制御する場合の他の動作の手順を説明するフローチャートである。図22に示す手順は、換気装置310が既に換気運転を行っており、卓上型送風装置100が停止している状態において行われる。
ステップS810において、換気制御部314は、卓上型送風装置100が運転を開始したか否かを判定する。具体的に、換気制御部314は、卓上型送風装置100の運転状況の情報を、換気通信部312を介して卓上型送風装置100から取得する。換気制御部314は、取得した卓上型送風装置100の運転状況の情報に基づいて卓上型送風装置100が運転を開始したか否かを判定する。
卓上型送風装置100が運転を開始したと判定された場合は、ステップS810においてYesとなり、ステップS820に進む。卓上型送風装置100が運転を開始していないと判定された場合は、ステップS810においてNoとなり、ステップS810を繰り返す。
ステップS820において、換気制御部314は、換気部311に対して、風量を増加させる制御、すなわち換気風量を増加させる制御を行う。
上述した運転制御を実施することにより、換気装置310は、卓上型送風装置100の運転に連携して換気風量を制御することができる。
なお、換気装置310だけでなく、エアーコンディショナ340および空気清浄機350といった外部機器が、卓上型送風装置100の運転に連携して、運転開始、停止および風量の変更といった動作を制御してもよい。換気装置310、エアーコンディショナ340および空気清浄機350は、換気機能および空気清浄機能のうちの一方の機能を有する外部機器である。外部機器は、換気対象空間である室内331の空気調和を行う空気調和装置と換言できる。すなわち、外部機器は、卓上型送風装置100の運転状態に基づいて、外部機器の換気動作および外部機器の空気清浄動作のうちの一方を制御することができる。
エアーコンディショナ340および空気清浄機350は、空気清浄機能を有し、卓上型送風装置100から上方に吹き出された卓上型送風装置100で処理できない汚染空気333を浄化することにより、エアーコンディショナ340から室内331に送風される気流によって室内331に拡散されることを防止できる。
エアーコンディショナ340は、空気清浄を行う空気清浄部と、卓上型送風装置100と通信を行う通信部と、エアーコンディショナ340の全体の制御を行う制御部と、を備える。エアーコンディショナ340の制御部は、図20および図21に示したフローチャートと同様の手順で、卓上型送風装置100の運転状態に基づいて空気清浄部の動作を制御する。
空気清浄機350は、空気清浄を行う空気清浄部と、卓上型送風装置100と通信を行う通信部と、空気清浄機350の全体の制御を行う制御部と、を備える。空気清浄機350の制御部は、図20および図21に示したフローチャートと同様の手順で、卓上型送風装置100の運転状態に基づいて空気清浄部の動作を制御する。
エアーコンディショナ340の制御部は、換気対象空間である室内331における卓上型送風装置100の位置情報を取得してもよい。エアーコンディショナ340の制御部は、卓上型送風装置100が運転を開始した場合に、エアーコンディショナ340から室内331に送風される気流が卓上型送風装置100から吹き出される気流に当たらないように送風を行うように制御を行う。すなわち、エアーコンディショナ340の制御部は、動作した卓上型送風装置100の方向への送風を禁止する、または、動作した卓上型送風装置100の方向以外の方向に送風方向を変更する制御を行う。これにより、卓上型送風装置100から上方に吹き出された卓上型送風装置100で処理できない汚染空気333が、エアーコンディショナ340から室内331に送風される気流によって室内331に拡散されることを防止できる。
また、卓上型送風装置100の制御部117、換気装置310の換気制御部314、エアーコンディショナ340の制御部および空気清浄機350の制御部の各々は、例えば、図23に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図23は、実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。卓上型送風装置100の制御部117、換気装置310の換気制御部314、エアーコンディショナ340の制御部および空気清浄機350の制御部の各々が図23に示す処理回路により実現される場合、卓上型送風装置100の制御部117、換気装置310の換気制御部314、エアーコンディショナ340の制御部および空気清浄機350の制御部の各々は、例えば、図23に示すメモリ402に記憶されたプログラムをプロセッサ401が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、卓上型送風装置100の制御部117、換気装置310の換気制御部314、エアーコンディショナ340の制御部および空気清浄機350の制御部の各々の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ401およびメモリ402を用いて実現するようにしてもよい。
また、同様にメモリ402に記憶されたプログラムをプロセッサ401が実行することにより、卓上型送風装置100の通信部116、換気装置310の換気通信部312、エアーコンディショナ340の通信部および空気清浄機350の通信部の各々が実現されるように構成してもよい。また、卓上型送風装置100の通信部116、換気装置310の換気通信部312、エアーコンディショナ340の通信部および空気清浄機350の通信部の各々を実現するためのプロセッサおよびメモリは、卓上型送風装置100の通信部116、換気装置310の換気通信部312、エアーコンディショナ340の通信部および空気清浄機350の通信部の各々を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
上述したように、本実施の形態1にかかる卓上型送風装置100は、前後方向における卓上型送風装置100の両側から吸込口2を介して空気を本体ケース1の内部に吸い込まれる飛沫を含んだ空気がフィルター部11において浄化され、浄化された空気によってエアーカーテンが形成される。したがって、卓上型送風装置100によれば、飛沫を含んだ空気が前後方向において卓上型送風装置100を挟んで対面する相手に飛び散ることが防止され、また飛沫を含んだ空気が滞留して周囲に拡散することを抑制することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。