JP7417294B2 - クロスフローろ過装置 - Google Patents

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Description

本発明は、培養細胞、血液成分、オルガネラ、微生物、各種合成微粒子、環境微粒子、リポソーム、ベシクルなどの微粒子を分離精製する上で好適なクロスフローろ過装置に関する。
ポリマーや無機材料からなる各種合成粒子、あるはリポソームなどやベシクルなどの微粒子は、精密機械工学、機能性材料、分離プロセス、薬剤送達などの分野において幅広く利用されている。クロマトグラフィー用分離担体、液晶スペーサーや電子ペーパー用微粒子、ドラッグデリバリー用キャリアなど、様々な種類の合成微粒子の調製において、特にそのサイズを均一にすることは不可欠である。そのため、微粒子の混合物中に存在する特定の微粒子を効率的に分離精製する技術は必須である。
またたとえば、血液中に存在する特定の細胞や生体微粒子を分離精製し、それら微粒子の機能や存在割合を解析することによって、様々な疾患の診断が可能となる。たとえば、血液中に存在する循環がん細胞を定量評価することによって、がんの早期診断やがん治療法の効能の検証が可能となる。また、妊婦の血液中に存在する胎児由来有核赤血球を単離し解析することによって、染色体異常の確定診断が可能になる。さらに近年では、血液中に存在する直径50~1000ナノメートル程度の微小なベシクルやエクソソームを解析することによって、各種疾患の診断が可能になると期待されている。
またたとえば、iPS細胞に代表される幹細胞の分化において、特定の分化状態にある細胞のみを選抜することは、再生医療や薬剤評価モデル開発においても不可欠である。このほかにも、血液中に存在する単球や、各種間葉系幹細胞は、神経の再生医療、がん免疫療法、末梢血管の再生などにおいて有用であるため、それら特定の細胞を効率的に分離精製する技術は重要である。
複雑な微粒子集団から、特定の性質(例としてサイズ)を有する微粒子を分離・選抜するための技術として、これまでに様々な手法が提案されてきた。たとえば、遠心分離、沈降分離、フィルトレーション、マイクロ流体デバイスによる分離手法、などが代表例として挙げられ、また細胞などの生体粒子の分離・選抜に特化した手法として、フローサイトメーターなどの技術も頻繁に用いられている。しかしながら、既存の方法には、「分離の精度」、「操作の簡単さ」、「分離装置やシステムのコスト」、「分離速度」などの観点で、一長一短があり、これらをすべて満たす技術は未だ発展の途上にある。また、通常のフィルトレーション技術のように、「一定サイズよりも小さい対象は回収できるが、大きい対象を回収できない」という課題を有するものもある。さらに、診断医療を目的として特定の細胞や生体粒子を分離する場合、サンプル間のコンタミネーションを防ぎ、また再現性を担保するためにも、分離装置自体が使い捨てにできることが望ましく、そのためには分離装置を簡便かつ効率的に作製できることが必要となる。加えて、マイクロ流体デバイスを用いた手法では一般的に、「目詰まりしやすい」という問題も避けがたい。さらにまた、「100ナノメートル~1マイクロメートル程度の微小な対象も分離できる」手法であることも望ましい。以下、上記した既存の分離手法とその課題について、それぞれ概説する。
遠心分離や沈降分離は、簡便な手法によって、比較的大量の粒子分離を可能とするため、汎用的に利用されている手法である。しかしながら、精度の高い分離を行うためには、長時間かつ多段階の分離操作が必要となる場合がある。特に、通常のバッチ式の遠心分離によって、医療診断を目的として細胞などの生体粒子を分離する場合、専門的なスキルを有する検査技師による、煩雑で時間のかかる分離操作が必要となる、といった欠点があり、さらにまた、分離の精度が操作者の技術に依存するという課題もある。
フィルトレーションは、簡便な分離操作を実現できる方法である。一例として、JP2006-000848Aには、多段階の分離ユニットを連結した、生物薬剤の精製システムが示されている。このようなシステムや、一般的なシリンジ装着型のフィルターシステムは、簡便な操作で、使い捨てでき、処理量も高い、という利点がある。しかしながら、フィルターを透過しなかったサイズの大きい成分を回収することは困難であり、たとえば、血液中に存在するサイズの大きな細胞を分離精製する上では極めて不利である。
JP2005-205387Aには、マイクロ流体デバイスを用いた微粒子の分離手法の例が示されている。この手法では、分岐を有する流路構造に粒子懸濁液とシース液を導入し、細い流路部分において粒子を押し付け、その後、流路幅を大きくすることで、流れが粒子に与える力の方向が異なることを利用し、サイズによる粒子の分離を行う。この手法では、簡便な手法で精密な分離が可能であり、装置自体を使い捨てとすることもできる。また分離対象となる粒子群を大きなものと小さなものに分離し、別々に回収することもできる。しかしながら、処理量が十分でなく、直径数マイクロメートルの対象を分離する際に、微粒子懸濁液の処理量が毎分数マイクロリットル程度である、という欠点がある。また、微粒子径の数倍~10倍程度の、細い流路構造を用いねばならず、目詰まりの問題が起きやすいという課題もある。
JP6403190Bには、JP2005-205387Aとは異なる原理による、マイクロ流路を用いた微粒子の分離手法が示されている。この手法では、傾斜を有する主流路と、主流路と交差するように並設された枝流路を組み合わせ、格子状の流路構造を形成し、サイズによる微粒子の分離を行う。JP2005-205387Aの手法が持つ利点に加え、処理量の向上や、目詰まりの影響の軽減、などの効果があるが、やはりサブマイクロメートルサイズの微粒子分離を達成できていないという課題があり、さらに、粒子を含まない溶液の導入が必要であるため操作が煩雑になる、という課題もある。
「ネイチャープロトコルズ(Nature Protocols)」、2016(11)、134-148.には、主に細胞を分離対象とした、螺旋状のマイクロ流路を用いた手法が示されている。この手法では、直径数100マイクロメートルの構造を用いるため、目詰まりの問題が起こりにくく、また高い分離の処理量が達成される。さらに使い捨ての流路を用いて、簡便な操作によって分離できる、という利点もある。しかしながら、JP2005-205387AおよびJP6403190Bに示した手法と同様に、サブマイクロメートルサイズの微粒子分離に適用できない、という課題がある。
さらに、連続的な濾過分離を可能とする、クロスフローろ過システムも広く利用されてきた。JP2018-023926Aには、クロスフローろ過システムの一例を示している。この手法に限らず、人工透析用の分離装置なども含めた様々なクロスフローろ過システムが開発されてきた。クロスフローろ過システムは一般的に、通常のフィルトレーションと比較して精密な分離を可能とし、目詰まりの影響も低減でき、さらに高い処理量を達成できる場合が多い。しかしながら、使い捨てのシステムが想定されていない場合も多く、さらにまた、細胞などの生体粒子を分離対象として精製し回収することを想定していない場合が多い。特に、医療診断に適用可能な、細胞や生体粒子の精密な分離を想定したクロスフローろ過分離手法は、これまでにほとんど実用化されていない。
上述のように、これまでに様々な微粒子の分離精製装置が提案されてきたが、「簡単な操作によって」、「高い精度で」、「少なくとも毎分0.1mL程度以上の分離処理量を達成でき」、「一定サイズよりも大きい対象も回収でき」、「目詰まりの影響をうけにくく」、「サブマイクロメートル程度の微小な対象にも適用可能であり」、さらに「分離装置やシステムを比較的簡便かつ低コストに作製でき」、「使い捨てのシステムにできる」、微粒子の分離・選抜装置は、ほとんど開発されていない。
本発明は、従来の技術の有する上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、「簡単な操作によって」、「高い精度で」、「少なくとも毎分0.1mL程度以上の分離処理量を達成でき」、「一定サイズよりも大きい対象も回収でき」、「目詰まりの影響をうけにくく」、「サブマイクロメートル~数10マイクロメートル程度の対象に適用可能である」、生体粒子の新規分離装置を提供しようとするものである。さらに、その装置自体が「比較的簡便かつ低コストに作製でき」、「使い捨てのシステムにできる」ように構成されるような装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するための、本発明の一観点に係る発明は、それぞれ平板状の基板Aおよび基板Bを接合することによって構成されており、基板Aは内部に連通した細孔が形成された領域Cを部分的に備えており、領域Cは基板Aと基板Bの接合面Sに少なくとも部分的に接しており、接合面Sにおいてそれぞれ少なくとも部分的に領域Cに接触しておりかつ少なくとも部分的に同一平面に存在する導入流路Eおよび回収流路Fが形成されており、導入流路Eおよび回収流路Fは互いに直接的に接触しないように配置されており、導入流路Eは液体を導入できる少なくとも1つの入口Iおよび液体を排出できる少なくとも1つの出口Jを有しており、回収流路Fは液体を排出できる少なくとも1つの出口Kを有しており、基板Bに接した領域Cにおいてろ過を行うクロスフローろ過装置である。このようにすることで、入口Iから微粒子懸濁液を連続的あるいは瞬間的に導入すると、多孔性の領域Cを通過できるような小さい微粒子は、導入流路Eから回収流路Fへと導入され、出口Kより分離回収されるが、領域Cを通過できない大きい微粒子は、導入流路Eをそのまま通過して、出口Jより回収されるため、簡便な操作によって分離が可能となる。さらに、導入流路Eおよび回収流路Fを同一平面に形成することができるため、装置自体を比較的簡単に低コストで作製することも可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、基板Aは、内部に連通した細孔が形成されておらず、接合面Sに少なくとも部分的に接する領域Dを備えており、導入流路Eは、接合面Sに接し、かつ領域Cとおよび出口Jの間に存在する領域Dに存在する流路部分Gを備えていることが望ましい。このようにすることで、出口Jに接続する流路部分Gにおいて流れの抵抗が生じるため、より効率的に液体を回収流路Fに導出させることができ、より高効率な分離を行うことができる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、導入流路Eおよび回収流路Fは、少なくとも部分的に、互いに平行ならせん形状に配置されていても良い。このようにすることで、比較的高い密度で導入流路Eおよび回収流路Fを配置することができ、装置自体をコンパクトにできるため、装置作製のコストを低下させることができるほか、導入流路Eと回収流路Fの間隔を制御することで、より精度の高い分離を行うことが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、導入流路Eは、液体を導入できる少なくとも2つの入口Iおよび入口I’を備えていても良い。このようにすることで、入口Iから微粒子懸濁液、入口I’から微粒子を含まない溶液をそれぞれ連続的に導入すれば、より精度の高い分離が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、導入流路Eの直径、幅、あるいは深さの値は、少なくとも部分的に500マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることで、サブマイクロメートル~数10マイクロメートル程度の小さな微粒子を対象とした分離が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、導入流路Eおよび回収流路Fの距離は、最も短い部分においても200マイクロメートル以上であることが望ましい。このようにすることで、短い流路構造であってもより効率的な分離を行うことができ、処理量を向上させることができるほか、サブマイクロメートル~数10マイクロメートル程度の小さな微粒子を対象とした分離を効率的に行うことができるようになる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、領域Cは、ゴム状の樹脂材料に対して、その重合前あるいはその溶融状態において、水に溶解可能な微粒子を混合し、前記樹脂材料を重合あるいは固化した後に、前記微粒子を溶解することによって形成されていても良い。このようにすることで、装置自体の作製コストを低減することができるほか、水に溶解可能な微粒子として、たとえば塩化ナトリウム粒子などを用い、その粒径や形状を制御することで、より精密、高処理量、かつ高精度な分離を行うことが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、領域Cは、ゴム状の樹脂材料に対して、その重合前あるいはその溶融状態において、前記樹脂材料を溶解しない有機溶媒に溶解可能な微粒子を混合し、前記樹脂材料を重合あるいは固化した後に、前記微粒子を溶解することによって形成されていてもよい。このようにすることで、装置自体の作製コストを低減することができるほか、有機溶媒に溶解可能な微粒子として、たとえばポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリスチレン(PS)などからなる粒子を用い、その粒径や形状を制御することで、より精密、高処理量、かつ高精度な分離を行うことが可能となる。
本発明は、以上に述べられたように構成されているため、どちらか一方に流路構造を形成した、多孔性の基板と非多孔性の基板を接合するだけで、簡便かつ再現性良くクロスフローろ過装置を作製することが可能になる。そのため、使い捨て出来る汎用的な微粒子分離装置として幅広く利用可能となる。
また本発明は、以上に述べられたように構成されているため、「簡単な操作によって」、「高い精度で」、「少なくとも毎分0.1mL程度の分離処理量を達成でき」、「一定サイズよりも大きい対象も回収でき」、「目詰まりの影響をうけにくく」、「サブマイクロメートル~数10マイクロメートル程度の対象に適用可能である」、微粒子の新規分離装置を提供することが可能となる。
実施形態に係る、クロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板A上面の図1cにおけるZ矢視図である。 実施形態に係る、クロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板B下面の図1cにおけるZ矢視図である。 実施形態に係る、クロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板Aと基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図1aおよび図1bにおけるX-X’線における断面図である。 実施形態に係る、図1a~図1cに示したクロスフローろ過装置における流路構造と類似した流路構造を形成したクロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、図2b、図2c、および図2dに共通する流路構造を示した図、かつ、図2b、図2c、および図2dにおけるZ矢視図である。 実施形態に係る、図1a~図1cに示したクロスフローろ過装置における流路構造と類似した流路構造を形成したクロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板Aの全体が領域Cによって構成され、かつ流路構造が基板Bの下面に形成されたクロスフローろ過装置の、図2aにおけるX-X’線における断面図である。 実施形態に係る、図1a~図1cに示したクロスフローろ過装置における流路構造と類似した流路構造を形成したクロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板Aの下面に存在する領域Cに流路構造が形成されたクロスフローろ過装置の、図2aにおけるX-X’線における断面図である。 実施形態に係る、図1a~図1cに示したクロスフローろ過装置における流路構造と類似した流路構造を形成したクロスフローろ過装置の例を示した概略図であり、基板Aの全体が領域Cによって構成され、かつ流路構造が基板Aの下面に形成されたクロスフローろ過装置の、図2aにおけるX-X’線における断面図である。 実施形態に係るクロスフローろ過装置における、接合面Sに形成した流路構造を模式的に示した概略図であり、直線的な導入流路Eと直線的な回収流路Fを1本ずつ有するクロスフローろ過装置を示している。 実施形態に係るクロスフローろ過装置における、接合面Sに形成した流路構造を模式的に示した概略図であり、直線的な1本の導入流路Eと直線的な2本の回収流路Fを有するクロスフローろ過装置を示している。 実施形態に係るクロスフローろ過装置における、接合面Sに形成した流路構造を模式的に示した概略図であり、流路部分Gを有する1本の導入流路Eと直線的な2本の回収流路Fを有するクロスフローろ過装置を示している。 実施形態に係る、導入流路Eと回収流路Fが互いに平行ならせん形状に配置されたクロスフローろ過装置について、基板Aの上面に形成した流路構造を示した概略図であり、円形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Aの上面を示している。 実施形態に係る、導入流路Eと回収流路Fが互いに平行ならせん形状に配置されたクロスフローろ過装置について、基板Bの下面に形成した流路構造を示した概略図であり、円形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Bの下面を示している。 実施形態に係る、導入流路Eと回収流路Fが互いに平行ならせん形状に配置されたクロスフローろ過装置について、基板Aの上面に形成した流路構造を示した概略図であり、矩形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Aの上面を示している。 実施形態に係る、導入流路Eと回収流路Fが互いに平行ならせん形状に配置されたクロスフローろ過装置について、基板Bの下面に形成した流路構造を示した概略図であり、矩形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Bの下面を示している。 実施形態に係る、2つの入口IおよびI’を備えた導入流路Eを形成したクロスフローろ過装置の概略図であり、基板Aの上面を示している。 実施形態に係る、2つの入口IおよびI’を備えた導入流路Eを形成したクロスフローろ過装置の概略図であり、導入流路Eおよび回収流路Fを形成した基板Bの下面を示している。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、基板A上面の図6cにおけるZ矢視図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、基板B下面の図6cにおけるZ矢視図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、基板Aと基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図6aおよび図6bにおけるX-X’線における断面図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、図6bにおける領域dの拡大図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、図6bにおける領域eの拡大図である。 実施例において、シリコーン樹脂および塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像であり、粒子径30-60マイクロメートルおよび粒子径90-140マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cの断面の走査電子顕微鏡像である。 実施例において、シリコーン樹脂および塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像であり、粒子径30-60マイクロメートルおよび粒子径90-140マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cの断面の走査電子顕微鏡像である。 実施例において、シリコーン樹脂および塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像であり、粒子径30-60マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cの表面の走査電子顕微鏡像である。 実施例において、シリコーン樹脂および平均直径約5マイクロメートルのポリメチルメタクリレート微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像であり、領域Cの断面の走査電子顕微鏡像である。 実施例において、シリコーン樹脂および平均直径約5マイクロメートルのポリメチルメタクリレート微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像であり、領域Cの表面の走査電子顕微鏡像である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、3枚の基板からなるクロスフローろ過装置の他の形態を示した概略図であり、最上部に位置する基板下面の図9dにおけるZ矢視図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、3枚の基板からなるクロスフローろ過装置の他の形態を示した概略図であり、基板A下面の図9dにおけるZ矢視図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、3枚の基板からなるクロスフローろ過装置の他の形態を示した概略図であり、基板B上面の図9dにおけるZ矢視図である。 実施例において、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、3枚の基板からなるクロスフローろ過装置の他の形態を示した概略図であり、最上部に位置する基板、基板A、および基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図9a、図9b、および図9cにおけるX-X’線における断面図である。 実施例において、図9に示されるクロスフローろ過装置を用いた微粒子分離挙動を示したグラフであり、直径30-60マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cを有するクロスフローろ過装置に対し、出口J-2および出口K-2を塞いだ状態で、入口Iから、平均直径0.29~3.2マイクロメートル標準ポリスチレン微粒子を含む懸濁液を導入し、出口J-1および出口K-1から回収された溶液に含まれる各微粒子の個数割合を示したグラフである。
以下、本発明に係るクロスフローろ過装置に関する最良の形態を詳細に説明するものとする。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の例示にのみ限定されるものではない。
図1a~図1cには、クロスフローろ過装置の例を示した概略図が示されており、図1aは基板A上面の図1cにおけるZ矢視図であり、図1bは基板B下面の図1cにおけるZ矢視図であり、図1cは、基板Aと基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図1aおよび図1bにおけるX-X’線における断面図である。
図1a~図1cに示されるクロスフローろ過装置において、基板Aは、連通孔を有する多孔性の領域Cおよび非多孔性の領域Dによって構成されている。また、領域Cは、基板Aの上面に露出するように形成されており、この面が接合面Sに相当する。
図1a~図1cに示される基板Aおよび基板Bは、冶具や粘着テープ等を用いた物理的な固定、酸素プラズマ・UVオゾン・シランカップリング剤等による化学的な直接接合、接着剤塗布による接合、熱圧着による接合、陽極接合、また、これらの任意の組み合わせ、などの手法を利用することによって接合することができる。
導入流路Eおよび回収流路Fの断面は、幅が均一な矩形である。ただし、矩形以外の形状として、四角形以外の多角形、台形、半円形、円形など、様々な断面形状を有する流路構造であっても構わない。ただし、矩形の形状を有する流路構造は、作製が容易であることや、流路間の間隔を厳密に制御しやすいという意味において、好適である。
図1a~図1cに示されるクロスフローろ過装置において、回収流路Fは、導入流路Eを挟むように等間隔に2本形成されており、それぞれが出口Kを有するため、合計2個の出口Kが存在する。
導入流路Eは、部分的に、連通する細孔を有する領域Cに接するように配置されており、導入流路Eにおける流路部分Gは、非多孔性の領域Dに接するように配置されている。
導入流路Eの直径、幅、あるいは深さの値は、直径数マイクロメートル程度あるいはそれ以下のサイズの微粒子を分離できるサイズであれば、どのような値をとっても構わない。ただし、精密な分離を行うという観点から、これらの値は、少なくとも部分的に500マイクロメートル以下であることが好ましく、特に矩形の断面を有する流路構造の場合には200マイクロメートル以下であることがより好ましい。
入口Iから導入した懸濁液に含まれる微粒子を、領域Cに存在する連通孔を用いて分離するという観点から、導入流路Eおよび回収流路Fは、それぞれ独立し、接触せずに存在することが必要となる。この場合、導入流路Eおよび回収流路Fは、領域Cに存在する連通孔によって、間接的に連結されていることになる。
導入流路Eおよび回収流路Fの間隔は、分離対象となる微粒子の分離が可能であれば、どのような値をとることもできる。ただし、領域Cに形成した連通孔のサイズ分布を一定にし、また水力学的な分離を達成するという観点から、その値は、最も小さい場合でも、200マイクロメートル以上となることが好ましい。
導入流路Eおよび回収流路Fは、微細加工技術を用いて作製されたマイクロ流路構造によって構成されていても良い。このようにすることで、サイズや形状が任意かつ正確に制御された流路構造を用いることができるため、微粒子分離の挙動や効率を任意に制御することが可能となる。なお、そのような微細加工技術としては、インジェクションモールディング、レプリカモールディング、切削による直接機械加工、レーザー加工、電子線直接描画、立体造形、3次元光造形、ウェットエッチング、ドライエッチング、エンボシング、インプリンティング、などの各種手法を用いることができる。
微細加工技術を用いて導入流路Eおよび回収流路Fを作製する場合、図1a~図1cに示した基板Bを構成する基材としては、様々な材質を用いることができる。その例として、PDMS(ポリジメチルシロキサン)を始めとするシリコーン樹脂、熱可塑性エラストマー、アクリル等の各種ポリマー材料、ガラスを含むセラミクス材料、ステンレスなどの各種金属素材、などが適用でき、また、これらの材料のうちの任意の複数種類の基板を組み合わせて用いることも可能である。さらに、流路表面への微粒子吸着を防ぐために、これらの基材に対し、ポリエチレングリコール、リン脂質極性基を有するポリマー、ポリメトキシエチルアクリレートなどによって表面改質を行うことも可能であり、また、これらのポリマーを混合した樹脂基材や、これらのポリマーを化学的に結合させた樹脂を混合した基材などを用いることも可能である。なお、使い捨てのクロスフローろ過システムとするためには、比較的安価なポリマー材料を用いることが好適である。
図1a~図1cに示すクロスフローろ過装置において、基板Bが多孔性材料によって形成されていても良い。ただし、基板Bに細孔が形成されていたとしても、その効果は限定的であるため、必ずしも多孔性材料によって形成されている必要はない。
基板Aの材質としては、基板Bと同様の、多種多様な材料を用いることができる。なお、領域Cおよび領域Dが異なる材質によって構成されていても良く、また、同じ材料によって構成されていても良い。さらにまた、基板Aおよび基板Bをそれぞれ構成する材料が同じであっても、部分的に異なっても、あるいは全体として異なっていても良い。
領域Cについては、導入流路Eおよび回収流路Fが効率的に接することができれば、どのような形状およびサイズであっても良い。ただし、平板を接合させるという観点から、少なくとも部分的に平面的に構成されていることが好ましい。また、領域Cについて、接合面Sと接触している部分以外が領域Dによって取り囲まれるようにすることで、入口Iから導入された溶液が出口Kおよび出口Jからのみ流出するようにできるため、そのようにすることが好ましい。
多孔性の領域Cの作製において、ゴム状の樹脂材料に対して、その重合前あるいはその溶融状態において、溶解可能な微粒子を混合し、樹脂材料を重合あるいは固化した後に、微粒子を溶解する、という手法を用いることも可能である。そのようにすることによって、連通した細孔を有する領域Cのマトリックスを、安価、簡便、かつ再現性良く作製することができる。ゴム状の樹脂材料としては、シリコーン樹脂や熱可塑性エラストマーが適している。また、樹脂材料に混入する微粒子の体積割合については、連通する細孔を形成できさえすれば、どのような値でも構わないが、一般的には30~60%の範囲であることが好ましい。
特に、基板Aおよび基板Bがシリコーン樹脂によって形成されている場合、これらを酸素プラズマ等によって化学的に活性化することで、容易かつ強固に接合することができるという利点があるため、これらの基板の材質として、シリコーン樹脂を用いることは好ましい。
領域Cにおいて連通孔を形成するために、水にあるいは有機溶媒に溶解可能な様々な微粒子を用いることができる。たとえば水に可溶な粒子としては、塩化ナトリウム粒子、塩化カリウム粒子、リン酸塩粒子、ショ糖粒子、グルコース粒子など、どのようなものを用いても良い。さらに有機溶媒に溶解可能な微粒子としては、ポリメチルメタクリレート粒子、ポリスチレン粒子など、様々な微粒子を用いることができる。またこれら微粒子の径を制御することによって、分離対象となる微粒子の分離挙動を制御することができる。溶解させる微粒子の大きさは、平均直径に換算して、0.1マイクロメートルから1ミリメートル程度の範囲とすることが想定されるが、サブマイクロメートル~数マイクロメートルの対象を分離する上では、10マイクロメートル~500マイクロメートル程度の微粒子を選択することが好ましい。このような微粒子を用いることで、その径に応じたサイズの連通孔を形成することができる。なお、有機溶媒に溶解可能な微粒子を用いる場合の有機溶媒としては、領域Cを溶解しない有機溶媒を選択する、あるいは当該有機溶媒によって溶解しない材料を用いて領域Cを形成することが好ましい。
領域Cを平面的に形成した場合、その厚みは、分離目的が達成される条件であれば、どのような値であっても良い。ただし、溶解させる微粒子の径よりも厚みが薄い場合には、連通孔を形成することが困難となるため、溶解させる微粒子の径の3倍程度の厚みを持たせることが好ましい。一般的には、0.1~5ミリメートル程度の範囲にあることが好ましい。
図2a~図2dには、図1a~図1cに示したクロスフローろ過装置における流路構造と類似した流路構造を形成した3種類のクロスフローろ過装置の例を示した概略図が示されており、図2aは、図2b、図2c、および図2dに共通する流路構造を示した図であり、かつ、図2b、図2c、および図2dにおけるZ矢視図である。図2bは、基板Aの全体が領域Cによって構成され、かつ流路構造が基板Bの下面に形成されたクロスフローろ過装置、図2cは、基板Aの下面に存在する領域Cに流路構造が形成されたクロスフローろ過装置、図2dは、基板Aの全体が領域Cによって構成され、かつ流路構造が基板Aの下面に形成されたクロスフローろ過装置の、それぞれ図2aにおけるX-X’線における断面図である。
図2a~図2dに示されるように、領域Cを含む基板A、基板B、および流路構造の位置関係としては、様々なパターンが想定されうる。導入流路Eおよび回収流路Fが、基板A側に形成されていても良く、基板B側に形成されていても良く、また、基板Aおよび基板Bの両方に形成されていても良い。また、基板Aが領域Dを有せず、領域Cによって構成されていても良く、また、基板Bの少なくとも一部分が多孔性の材料によって形成されていても良い。
図3a~図3cには、3種類のクロスフローろ過装置における、接合面Sに形成した流路構造を模式的に示した概略図が示されており、図3aは直線的な導入流路Eと直線的な回収流路Fを1本ずつ有するクロスフローろ過装置、図3bは直線的な1本の導入流路Eと直線的な2本の回収流路Fを有するクロスフローろ過装置、図3cは流路部分Gを有する1本の導入流路Eと直線的な2本の回収流路Fを有するクロスフローろ過装置、をそれぞれ示している。
図3a~図3cに示すように、導入流路Eと回収流路Fの構造としては、様々なパターンが想定されうる。このように、導入流路Eに入口Iと出口Jがそれぞれ少なくとも1つずつ、回収流路Fに出口Kが少なくとも1つ存在しさえすれば、導入流路Eと回収流路Fは複数本存在していても構わない。また、導入流路Eの両側に回収流路Fが存在する場合、それらの流路は必ずしも等間隔に配置されていなくとも良いが、導入流路Eの両側において、それぞれ等しい位置に回収流路Fが存在することが、分離の精度を制御しやすいという観点において、好ましい。
流路部分Gは、形成されていてもされていなくても構わない。だたし、流路部分Gが存在することによって、出口Jへの流れの抵抗が増大するため、出口Kへの相対的な流量を増加させることができ、より効率的な分離が可能となる。そのため、流路部分Gが形成されていることが好ましい場合もある。なお、流路部分の長さ、幅、深さを適切に調整することによって、微粒子分離の挙動を制御することが可能となる。
図4a~図4dには、導入流路Eと回収流路Fが互いに平行ならせん形状に配置された、2種類のクロスフローろ過装置について、それぞれ基板Aの上面および基板Bの下面に形成した流路構造を示した概略図が示されており、図4aは円形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Aの上面を示しており、図4bは円形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Bの下面を示しており、図4cは矩形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Aの上面を示しており、図4dは矩形のらせん形状に配置された流路構造を有するクロスフローろ過装置における基板Bの下面を示している。
図4a~図4dに示すように、中心から外側に広がるように、導入流路Eと回収流路Fを交互に配置することによって、これらの流路をそれぞれ1本ずつのみの配置としながらも、効率的な分離が可能となる。また、このようにすることによって、限られたスペースに流路構造を高密度かつコンパクトに配置することができるため、装置自体の小型化を達成することができ、好ましい。
なお、図4a~図4dに示すように、この場合の「らせん形状」という文言は、円形だけでなく、矩形、多角形など、様々な形態をとりうる。ただし、円形あるいは矩形のらせん形状に流路構造を配置することで、流路の設計をよりスムーズに行うことが可能となる。
また、図4a~図4dに示す流路構造とは異なり、入口Iが外側に存在し、出口Jおよび出口Kが中心側に存在するらせん形状の配置となっていても良い。
図1a乃至図4dに示した流路構造に対して、入口Iから微粒子の懸濁液を連続的に導入すると、サイズあるいは変形能の違いによって、これらの微粒子は連続的に分離され、別々の出口から回収される。
微粒子の懸濁液を連続的に導入する際には、様々な手段を利用することができる。最も簡単な手法は、シリンジ等を入口Iに接続し、手動あるいはポンプを用いて加圧することで、連続的に微粒子の懸濁液を導入することであるが、そのほかにも、多種多様なポンプシステムを使用することもできる。また、出口Jおよび出口Kより溶液を吸引することで、流路内に微粒子の懸濁液を連続的に導入しても良い。
分離対象となる微粒子としては、各種合成微粒子、培養細胞、血液中に存在する細胞あるいは生体粒子、環境微粒子、リポソームやベシクル、などが想定される。溶液としては、これらの微粒子を安定的に分散できるものを用いることが好ましく、特に細胞あるいは生体粒子の分離を行う場合には、緩衝作用のある水溶液を用いることが好ましい。
これらの分離対象を懸濁させた溶液を入口Iから導入すると、一定のサイズより小さな微粒子、あるいは、変形能の高い微粒子は、多孔性の領域Cを通過し、回収流路Fへと導入され、最終的に出口Kより排出される。一方で、ある一定のサイズより大きい微粒子、あるいは変形能の低い微粒子は、導入流路Eを下流へと流れ、最終的に出口Jより排出される。この際、一定のサイズより小さい微粒子も、その一定割合が、大きい微粒子と同時に出口Jより排出される。
また、領域Cに形成された細孔のサイズが小さく、導入流路Eと回収流路Fの距離が長く、導入流路Eの深さの値が小さく、また、出口Jに分配される流量割合が多く、なればなるほど、分離のカットオフサイズが小さくなり、つまり、より小さい微粒子のみを分離することが可能となる。
図5a及び図5bには、2つの入口IおよびI’を備えた導入流路Eを形成したクロスフローろ過装置の概略図が示されており、図5aは基板Aの上面を示しており、図5bは導入流路Eおよび回収流路Fを形成した基板Bの下面を示している。
図5a及び図5bに示した導入流路Eに対し、入口Iから微粒子懸濁液を、入口I’から微粒子を含まない溶液を、それぞれ連続的に導入することで、入口を1つだけ有する導入流路Eと比較して、より高精度な分離が達成される。ここでの高精度とは、出口Jから回収される溶液中に混入する、小さい微粒子の割合が減少する、ということを意味している。
上記実施形態に係るクロスフローろ過システムを実際に作製し、微粒子の分離実験を行うことで、本発明の効果を確認した。以下説明する。
図6a~図6eは、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、クロスフローろ過装置の形態を示した概略図であり、図6aは基板A上面の図6cにおけるZ矢視図であり、図6bは基板B下面の図6cにおけるZ矢視図であり、図6cは、基板Aと基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図6aおよび図6bにおけるX-X’線における断面図であり、図6dおよび図6eはそれぞれ、図6bにおける領域dおよび領域eの拡大図である。
図6a~図6eに示した基板B下面における流路構造は、ソフトリソグラフィーによってネガティブフォトレジスト製の鋳型を作製し、その鋳型に対して、シリコーン樹脂の一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)プレポリマーをキャストし、重合させることによって形成したものである。入口I、出口J、および出口Kは、パンチによって穴をあけることによって形成したものである。なお、基板Bの厚みは3ミリメートル程度であった。
図6a~図6eに示した基板Aは、PDMSに塩化ナトリウム微粒子を体積割合50%で混合し、平板状にキャストして重合させた後、その周囲に塩化ナトリウム微粒子を含まないPDMSをキャストして重合させ、さらにその後、形成した基材を蒸留水に浸漬することによって塩化ナトリウム微粒子を溶解させて、領域Cに相当する部分に連通する微細孔を形成することによって作製したものである。塩化ナトリウム微粒子としては、粒子径が30-60マイクロメートルの範囲にあるもの、および、90-140マイクロメートルの範囲にあるものを用いた。領域Cの厚みは1ミリメートル、基板A全体の厚みは2ミリメートル程度であった。
図6a~図6eに示したクロスフローろ過システムは、これら基板Aおよび基板Bを、酸素プラズマ処理によって活性化し、接合することによって形成した。
図6a~図6eに示した流路構造は、導入流路Eおよび回収流路Fのいずれも、その深さが約60マイクロメートルであり、流路部分G以外の導入流路E、導入流路Eにおける流路部分G、回収流路F、の幅はそれぞれ、100マイクロメートル、50マイクロメートル、200マイクロメートルであった。また、導入流路Eと回収流路Fは矩形のらせん形状に配置されており、これらの流路の間の距離は350マイクロメートルであった。さらに、流路部分G以外の導入流路Eの長さは10センチメートルであり、流路部分Gの長さは10あるいは30センチメートルであった。流路部分Gについても、らせん形状にコンパクトに折りたたまれるような配置とした。
図7a~図7cには、PDMSおよび塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像が示されており、図7aおよび図7bはそれぞれ、粒子径30-60マイクロメートルおよび粒子径90-140マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cの断面の走査電子顕微鏡像であり、図7cは粒子径30-60マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cの表面の走査電子顕微鏡像である。
図7a~図7cに示すように、これらサイズの異なる2種類の塩化ナトリウム微粒子を用いた場合、塩化ナトリウム微粒子が溶解することで細孔が形成され、さらに細孔同士が部分的に接触し、連通孔が形成される様子が観察された。さらに、多孔性の領域Cの表面には、多数の微細孔が形成されている様子が観察された。
図8a及び図8bには、シリコーン樹脂および平均直径約5マイクロメートルのポリメチルメタクリレート微粒子を用いて形成した、多孔性の領域Cの走査電子顕微鏡像が示されており、図8aはそれぞれ、領域Cの断面の走査電子顕微鏡像であり、図8bは領域Cの表面の走査電子顕微鏡像である。
図8a及び図8bに示すように、有機溶媒を用いてポリメチルメタクリレート微粒子を除去および溶解することで、細孔が形成され、さらに細孔同士が部分的に接触し、連通孔が形成される様子が観察された。さらに、多孔性の領域Cの表面には、多数の微細孔が形成されている様子が観察された。
図9a~図9dには、直径数マイクロメートルの微粒子を分離するために使用した、3枚の基板からなるクロスフローろ過装置の他の形態を示した概略図が示されており、図9aは最上部に位置する基板下面の図9dにおけるZ矢視図であり、図9bは基板A下面の図9dにおけるZ矢視図であり、図9cは基板B上面の図9dにおけるZ矢視図であり、図9dは最上部に位置する基板、基板A、および基板Bを接合して形成したクロスフローろ過装置の図9a、図9b、および図9cにおけるX-X’線における断面図である。
図9a~図9dに示したクロスフローろ過装置は、図6a~図6eに示したクロスフローろ過装置と同様に作製されたものである。図9a~図9dに示したクロスフローろ過装置における流路構造は、3枚の基板を接合することによって形成されており、基板Aの下面に存在する導入流路Eは、途中で8本に分岐しており、その分岐が最終的に最上部に位置する基板下面において合流し、出口J-1あるいは出口J-2に接続されている。また基板Aの下面において、8本に分岐した各導入流路の両側にそれぞれ回収流路が形成されており、それらは基板Aの下面において合流し、流路部分Gをへて、出口K-1あるいはK-2に接続されている。
この流路において、出口Jおよび出口Kがそれぞれ2個ずつ設けられているが、これらのうちそれぞれいずれか片方を用いることによって、出口の流量を調節することができ、分離サイズを制御できるものと期待される。
基板Aの下面において分岐した導入流路の幅は100マイクロメートル、回収流路の幅は200マイクロメートルであり、それらの深さはいずれも約50マイクロメートルであった。
図9a~図9dに示したクロスフローろ過装置に対して、ポリスチレンの標準蛍光微粒子を、18%スクロースおよび0.5%Tween20を含む水溶液に懸濁させ、シリンジポンプを用いて、その懸濁液を毎分100マイクロリットルの流速で、入口Iから連続的に導入した。
図10は、図9a~図9dに示されるクロスフローろ過装置を用いた微粒子分離挙動を示したグラフであり、直径30-60マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cを有するクロスフローろ過装置に対し、出口J-2および出口K-2を塞いだ状態で、入口Iから、平均直径0.29~3.2マイクロメートル標準ポリスチレン微粒子を含む懸濁液を導入し、出口J-1および出口K-1から回収された溶液に含まれる各微粒子の個数割合を示したグラフである。このグラフは、各出口から回収された各微粒子の個数を、回収液中の「微粒子濃度」×「液の体積」によって算出し、2つの出口から回収された粒子の合計を100%として表示しているものである。
図10に示すように直径30-60マイクロメートルの塩化ナトリウム微粒子を用いて形成した領域Cを有するクロスフローろ過装置を用いた場合、3.2マイクロメートルの粒子は、そのほとんどが出口Jから回収された。この際、出口Kから流出した溶液量は、全体の50~60%程度であった。導入する粒子径が小さくなるほど、回収流路に導入され、出口K-1から回収される粒子の割合は増加し、0.29マイクロメートルの粒子の場合には、ほぼ流量の分配に従って2つの出口より回収されることが確認された。つまり、この装置は、マイクロメートルからサブマイクロメートルサイズの微粒子分離に適用可能であることを示している。
なお、3.2マイクロメートルの微粒子はそのほとんどが出口J-1から回収された。領域Cの表面に形成された孔のサイズが5マイクロメートル程度であったが、この3.2マイクロメートルの微粒子が多孔性部を通過しなかったことから、本発明におけるクロスフローろ過装置は、連通孔の物理的な孔径だけではなく、流れの分配などを含む水力学的な作用が、分離される微粒子のサイズを決定することが示唆された。このことは、本発明におけるクロスフローろ過装置が、目詰まりの影響を受けにくい分離装置であることを示唆している。
本発明は、以上に述べられたように構成されているため、「微粒子懸濁液を導入する、という簡単な操作によって」、「高い精度で」、「少なくとも毎分0.1mL程度以上の分離処理量を達成でき」、「一定サイズよりも大きい対象も回収でき」、「目詰まりの影響をうけにくく」、「サブマイクロメートル程度の微小な対象にも適用可能である」、連続的分離装置として極めて有用である。そのため、各種合成微粒子の調製、抗体生産などのバイプロセスにおける微粒子状の不純物の除去、各種細胞の分離、疾病診断のための血液等の体液サンプルの前処理、など、様々な産業上の応用が期待される。
また本発明は、以上に述べられたように構成されているため、「分離装置やシステムを比較的簡便かつ低コストに作製でき」、「使い捨てのシステムにできる」、という優れた効果を発揮する。そのため、シリンジフィルターと同様の使い勝手で使用できる、安価かつ汎用的な使い捨てのフィルター装置として、生化学研究や環境分析など、様々な研究開発分野において有用な新規装置としての利用が期待できる。

Claims (5)

  1. それぞれ平板状の基板Aおよび基板Bを接合することによって構成されており、
    基板Aは内部に連通した細孔が形成された領域Cを備えており、
    領域Cは基板Aと基板Bの接合面Sに対して少なくとも部分的に接しており、
    それぞれ少なくとも部分的に接合面Sにおいて領域Cに接しておりかつ少なくとも部分的に同一平面に存在する導入流路Eおよび回収流路Fが形成されており、
    導入流路Eおよび回収流路Fは互いに直接的に接触しないように配置されており、
    導入流路Eは液体を導入できる少なくとも1つの入口Iおよび液体を排出できる少なくとも1つの出口Jを有しており、
    回収流路Fは液体を排出できる少なくとも1つの出口Kを有しており、
    基板Aは、内部に連通した細孔が形成されておらず、接合面Sに少なくとも部分的に接する領域Dを備えており、
    導入流路Eは、接合面Sに接し、かつ領域Cと出口Jの間において領域Dに接する流路部分Gを備えており、
    基板Bに接した領域Cにおいてろ過を行う、
    クロスフローろ過装置。
  2. 導入流路Eおよび回収流路Fは、少なくとも部分的に、互いに平行ならせん形状に配置されている、
    請求項1に記載のクロスフローろ過装置。
  3. 導入流路Eは、液体を導入できる少なくとも2つの入口Iおよび入口I’を備えている、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載のクロスフローろ過装置。
  4. 導入流路Eの直径、幅、あるいは深さの値は、少なくとも部分的に500マイクロメートル以下である、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載のクロスフローろ過装置。
  5. 導入流路Eと回収流路Fの間の距離は、最も短い部分においても200マイクロメートル以上である、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載のクロスフローろ過装置。
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