JP7415300B2 - 潤滑油供給装置および潤滑油供給方法 - Google Patents

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本発明は、ゴム練りミキサーのローターと、ダストシールとの摩擦部分へ潤滑油を供給する潤滑油供給装置および潤滑油供給方法に関する。
空気入りタイヤのゴム材料は、一般に、ゴム練りミキサーを用いて混練りされている。
ゴム練りミキサーには、一般的に、回転するローターの軸方向の両端部側面と、その周りの回転しないチャンバーとの間に隙間が形成されているが、この隙間に練られたゴムが入り込むと、入り込んだゴムがゴム練りミキサーの外部へはみ出してくる恐れがある。
そこで、このような隙間からのゴムのはみ出しを防止するために、この隙間には、ダストシール(漏れ防止機構)が設けられている。
このダストシールは、回転しないシールリングを回転するローターの軸方向の両端部側面に押し付けることにより、隙間を無くすようにされている。しかし、このダストシールは、混練り中、常にローターの軸方向の両端部側面に押し付けられており、ダストシールとローターとは互いに摺動して摩擦されるため、ダストシールとローターとの間に潤滑が必要となり、モーター駆動式の潤滑油供給装置を設けて、この摩擦部分(以下、摺動部とも言う)へ潤滑油を供給している(例えば、特許文献1)。
このとき、潤滑油の購入費用や、ミキサー内の潤滑油による汚染の発生を考慮すると、潤滑油の供給量は、できる限り、少なくすることが望ましいが、少な過ぎる場合には、摺動部で油切れが発生して、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招く恐れがある。
そこで、潤滑油の供給量を、ゴム練り中のローターの回転数に基づいて調整、具体的には、ローターの回転数が高い場合には、ダストシールとローターとの間の摩擦が大きくなるため、潤滑油の供給量を多くし、一方、ローターの回転数が低い場合には、摩擦が大きくないため、潤滑油の供給量を少なくすることが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2009-234077号公報 特開2016-155260号公報
しかしながら、練りゴムの配合によっては、上記のように、ローターの回転数に基づいて潤滑油の供給量を調整しているにも拘らず、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招く場合があり、さらなる改善が望まれていた。また、潤滑油の使用量の低減も未だ十分とは言えなかった。
そこで、本発明は、練りゴムの配合に拘わらず、適切に潤滑油の供給量を制御して、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招くことがなく、また、潤滑油の使用量を十分に低減させることができる潤滑油供給技術を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討を行い、以下に記載する発明により上記課題を解決できることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
ゴム練りミキサーのローターと、チャンバーに設けられたダストシールとの摩擦部分へ潤滑油を供給する潤滑油供給装置であって、
ゴム練り中における前記ダストシールの温度を測定する温度センサと、
前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御する供給量制御部とを備えており、
前記供給量制御部が、
測定された温度が高い場合には、潤滑油の供給量を増量させ、
測定された温度が低い場合には、潤滑油の供給量を減量させる供給量制御部であり、
さらに、ゴム練り中における前記ローターの回転数に基づいて、潤滑油の供給量を制御し、
前記供給量制御部における潤滑油の供給量の制御が、
前記ダストシールの温度および前記ローターの回転数のそれぞれを複数の範囲に分割して組み合わせることにより、複数のゾーンを形成し、
形成された各ゾーンに対応して、潤滑油の供給量を制御するように構成されていることを特徴とする記載の潤滑油供給装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記供給量制御部が、前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度が、予め設定されている温度区分のいずれに属するかを判定し、判定された区分に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油供給装置である。
請求項に記載の発明は、
前記潤滑油が、モーターの回転により供給され、
前記モーターが、インバーターによって回転数が変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の潤滑油供給装置である。
請求項に記載の発明は、
ゴム練りミキサーのローターと、チャンバーに設けられたダストシールとの摩擦部分へ潤滑油を供給する潤滑油供給方法であって、
請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の潤滑油供給装置を用いて、
前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度、および、前記ローターの回転数に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御することを特徴とする潤滑油供給方法である。
本発明によれば、練りゴムの配合に拘わらず、適切に潤滑油の供給量を制御して、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招くことなく、潤滑油の使用量を十分に低減させることができる潤滑油供給技術を提供することができる。
ゴム練りミキサーの構造を示す模式断面図である。 図1の(a)A-A断面図、および、(b)その一部拡大図である。 潤滑油供給装置を説明する概念図である。 本発明に係る潤滑油供給装置における供給量の制御を、温度範囲によって行う一例を説明する図である。 本発明に係る潤滑油供給装置における供給量の制御を、温度範囲と回転数によって行う一例を説明する図である。
以下、実施の形態に基づき、本発明を具体的に説明する。
[1]ゴム練りミキサー
最初に、本実施の形態に係る潤滑油供給装置が設けられるゴム練りミキサーについて説明する。
1.基本的な構成
本実施の形態において、ゴム練りミキサーは、従来のゴム練りミキサーと、基本的な構成は同様である。
図1は、ゴム練りミキサーの構造を示す模式断面図であり、図2は、図1の(a)A-A断面図、および、(b)その一部拡大図である。また、図3は、ゴム練りミキサーに設けられた潤滑油供給装置を説明する概念図である。図1および図2において、20はゴム練りミキサー、22はチャンバー、24、25は一対で構成された混練用のローター、Gは練りゴムである。そして、図3において、10は潤滑油供給装置、12はモーター、14はモーター12の回転数を制御するインバーター、16は潤滑油貯槽部、18a~18dは潤滑油貯槽部16から潤滑油を送り出す潤滑油供給管、40はダストシールとして設けられたシールリングである。
図1に示すように、ゴム練りミキサー20は、チャンバー22内に一対のローター24、25を備えて構成されている。ローター24、25は、それぞれが、ローター軸24a、25a、およびらせん状に形成された翼24b、25bを有しており、ローター24、25が互いに逆方向へ回転することにより、チャンバー22内に投入された各種ゴム材料が翼24b、25bによってローター軸24a、25aの隙間に噛み込まれ、徐々に混練りが行われることにより、練りゴムG(図2参照)が作製される。
ローター24、25は、図2(a)に示すように、ローター24、25の回転軸C1、C2と同じ回転軸を有する支軸30~33に支持されており、支軸30~33を回転させることにより、ローター24、25が回転する。
回転するローター24、25の軸方向の両端部側面とそれに対向するチャンバー22の壁面との間には隙間が設けられて、チャンバー22の壁面に触れることなく、ローター24、25が回転するように構成されている。そして、この隙間には、混練り中の練りゴムGが入り込んでも、入り込んだゴムがゴム練りミキサー20の外部へはみ出さないように、シールリング40が設けられている。シールリング40は、図2(a)および図2(b)に示すように、ローター24、25の支軸30~33の軸受け部を囲むように挿通されて、チャンバー22を貫通して取り付けられており、内側の端面がローター24、25の軸方向の端部側面に押し付けられている。
2.潤滑油供給装置
(1)ゴム練りミキサーへの潤滑油供給装置の取付け
上記のような構造のゴム練りミキサー20を用いてゴムの混練りを行うと、シールリング40とローター24、25とが摺動されて摩擦が生じる。そこで、従来より、ゴム練りミキサー20に潤滑油供給装置10(図3参照)を取り付けて、摺動部であるシールリング40とローター24、25との界面に潤滑油を供給することにより、この摩擦を緩和することが図られている。
具体的には、図2、図3に示すように、潤滑油供給装置10の潤滑油貯槽部16から潤滑油供給管18a~18dを介して、摺動部であるシールリング40とローター24、25との界面に潤滑油が供給される。
潤滑油供給管18a~18dのそれぞれの先端部は、図2(b)に示すように、シールリング40の内部を貫通して摺動部の近傍に配置されている。これにより、摺動部、即ち、シールリング40とローター24、25との界面に潤滑油が供給されるため、シールリング40とローター24、25との間に生じる摩擦を緩和することができる。
(2)従来の潤滑油供給装置における潤滑油の供給量の制御
上記した潤滑油の供給に際して、従来は、ローター24、25の回転数が高い場合にはモーター12の回転数を高くして潤滑油の供給量を多くし、ローター24、25の回転数が低い場合にはモーター12の回転数を低くして潤滑油の供給量を少なくさせるという制御を行っていた。
しかしながら、前記したように、このようなローターの回転数に基づいた制御を行って潤滑油の供給量を調整しているにも拘らず、練りゴムの配合によっては、摺動部で油切れが発生して、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招く場合があり、また、潤滑油の使用量の低減も未だ十分とは言えず、さらなる改善が求められていた。
(3)改善の検討経過
本発明者は、潤滑油の供給量制御についての改善のために、種々の実験と検討を行った。その結果、上記のような事態の発生を確実に防止するためには、従来の潤滑油供給装置における制御、即ち、練りゴムの配合に関係なく、一律にローターの回転数に基づいて、潤滑油の供給量を制御するのではなく、練りゴムの配合によって変化するゴム練り時のダストシール(シールリング)の温度に基づいて、潤滑油の供給量を制御する必要があることが分かり、本発明の完成に至った。
即ち、練りゴムの配合には、ゴム練り中に摺動面で大きく発熱する配合や、さほど大きく発熱しない配合など、様々な配合がある。このため、ローターの回転数が同じでも、練りゴムの配合が異なると、摺動部に生じる摩擦熱も異なり、ダストシールの温度が異なっている。
このため、発熱の可能性が低い配合の練りゴムを基準として、ローターの回転数に基づいた供給量の設定がなされていると、発熱の可能性が高い配合の練りゴムでは、ダストシールの温度が上昇し過ぎて、異常発熱や異常摩耗の発生を招いてしまう恐れがある。また、逆に、発熱の可能性が高い配合の練りゴムを基準として、ローターの回転数に基づいた供給量の設定がなされていると、発熱の可能性が低い配合の練りゴムでは、ダストシールの温度がさほど上昇しないため、供給された潤滑油が過剰となり、余剰となった潤滑油がチャンバー内を汚染する恐れがある。
(4)具体的な改善(本実施の形態の特徴部)
そこで、本実施の形態に係る潤滑油供給装置においては、図2(b)に示すように、ダストシールとして設けられたシールリング40の端部に温度センサ50を取り付けて、ゴム練り中に変化するシールリング40の温度を測定するようにしている。そして、温度センサ50によって測定されたシールリング40の温度に基づいて、潤滑油の供給量を制御、具体的には、測定された温度が高い場合には潤滑油の供給量を増量させ、測定された温度が低い場合には潤滑油の供給量を減量させる供給量制御部(図示せず)が設けられている。
このような供給量制御部を設けて、温度センサ50によって測定されたシールリング40の温度に基づいて、上記のように潤滑油の供給量を制御することにより、ゴム練りの状況に合わせて、適切な量の潤滑油を供給することができるため、練りゴムの配合に拘わらず、摺動部に油切れを発生させることがなく、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招くことがない。また、必要以上の潤滑油が供給されることがないため、余剰な潤滑油によってチャンバー内が潤滑油で汚染されることがなく、また、供給に無駄が発生せず、潤滑油の使用量を十分に低減させることができる。
また、ゴム練り中、常時、シールリング40の温度を測定することにより、異常発熱などの問題の発生を事前に察知することができるため、これを予鈴などの伝達手段によって作業者に知らせるように構成すると、故障発生の予防保全を行うことができ好ましい。
(5)好ましい態様
(a)ローターの回転数を加味した制御
本実施の形態において、供給量制御部は、上記したダストシール(シールリング)の温度に基づいて潤滑油の供給量を制御する制御機能に加えて、従来と同じ、ゴム練り中におけるローターの回転数に基づいて潤滑油の供給量を制御する制御機能も併せ持たせることが好ましい。このように、ダストシールの温度に加えて、ローターの回転数も加味して、潤滑油の供給量を制御、調整することにより、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生をより低減して、安定したゴム練りを行うことができる。
(b)ゾーン分けによる制御
本実施の形態における潤滑油の供給量制御は、温度センサによる測定結果に基づいて、連続的に行うことが好ましいが、小さな温度変化にも対応して、頻繁に供給量を制御することは、ゴム練りミキサーの安定的な運転を維持する面からは、好ましいこととは言えない。
そこで、本発明者が、検討を行ったところ、段階的に温度範囲を設定して潤滑油の供給量を調整するように制御しても、実用上は問題ないことが分かった。
具体的には、例えば、図4に示すように、ダストシールの温度範囲を3段階で分け、ダストシールの温度が常温から55℃以下の場合には潤滑油の供給量を60%、55℃を超えて85℃未満の場合には潤滑油の供給量を80%に調整し、85℃以上の場合には潤滑油の供給量を100%とする制御を行っても、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生はなく、潤滑油の使用量も十分に低減でき、実用上は問題ないことが分かった。
また、ローターの回転数についても、段階的に範囲を設定して、その範囲に基づいて潤滑油の供給量を変化させる制御を行っても、実用上は問題ないことが分かった。
そして、このダストシールの温度範囲とローターの回転数の範囲を組み合わせることにより、複数のゾーンを形成して、ゾーン毎に潤滑油の供給量を制御するようにした場合、より細かな制御ができ好ましいことが分かった。具体的な一例として、図5に示すように、ダストシールの温度範囲を3段階、ローターの回転数の範囲を3段階として、3×3の9個のゾーン、即ち、ゾーン1~ゾーン9に分割し、ゾーン毎に潤滑油の供給量を制御する。
具体的には、ダストシールの温度が高くなるにつれて潤滑油の供給量を増量し、また、ローターの回転数が多くなるにつれて潤滑油の供給量を増量する必要があるため、ゾーン3からゾーン7にかけて、順に、潤滑油の供給量が多くなるように設定する。
なお、上記した各区分、ゾーンの設定は一例であり、より細分化してもよく、また、区分については、等分でなく、任意の幅で設定することができる。
(c)制御内容の供給量制御部への記憶
上記した各区分やゾーン、および、対応した潤滑油の供給量については、種々の配合の練りゴムをテスト練りするなどして、予め、設定しておき、そのデータを練りゴムの配合と対応させる形で、供給量制御部に記憶させておくことが好ましい。これにより、ゴム練りミキサーの操作盤上にタッチパネルを配置した場合、練りゴムの配合を入力するだけで、適切な潤滑油の供給量の制御がタッチパネル上に示されて、確認することができる。そして、制御を自動で行わせることができ、必要に応じて、手動で、設定を変更するなどして、制御することもできる。
(d)その他
なお、本実施の形態において、潤滑油を供給するモーターとしては、インバーターによって回転数が変更できるように構成されているモーターが好ましく使用される。
即ち、インバーターによるモーター制御は、モーターの回転速度を連続的に変化させて、所望する任意の速度で回転させることができるため、供給量制御部からの情報に従って、直ちに、モーターの回転速度を変化させて、潤滑油の供給量を高い精度で調整することができる。
[2]潤滑油供給方法
本実施の形態に係る潤滑油供給方法は、上記した潤滑油供給装置を用いて、ゴム練り中に、ゴム練りミキサーのローターと、チャンバーに設けられたダストシール(シールリング)との摩擦部分へ、適切な量の潤滑油を供給するものである。
具体的には、ゴム練り中におけるダストシールの温度を温度センサで測定し、その結果を、供給量制御部へと送る。供給量制御部では、送られてきた温度データに基づいて、必要な潤滑油の供給量を求め、そのデータをモーター回転制御部(例えば、インバーター)へと送る。モーター回転制御部では、送られてきた潤滑油の供給量のデータに基づいて、モーターの回転数を調整する。
即ち、ダストシールの温度が高い場合には潤滑油の供給量を増量させるように、モーターの回転数を上げ、一方、ダストシールの温度が低い場合には潤滑油の供給量を減量させるように、モーターの回転数を下げる。
このとき、前記したように、ローターの回転速度を加味して、潤滑油の供給量を制御することが好ましい。
本実施の形態によれば、練りゴムの配合に拘わらず、適切に潤滑油の供給量を制御して、異常発熱や異常摩耗などのトラブルの発生を招くことがなく、また、潤滑油の使用量を十分に低減させることができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
ここでは、タイヤ用の練りゴムを作製するに際して、従来と同様にローターの回転数に基づいて潤滑油の供給を制御、調整する従来と同様の潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いた場合(比較例)における潤滑油の使用量と、ダストシール(シールリング)の温度を加味して潤滑油の供給を制御、調整する本実施の形態の潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いた場合(実施例)における潤滑油の使用量との差が、作製された練りゴムに差異をもたらすか否かを確認した。
1.実施例
事前の検討により設定した潤滑油の供給量の制御内容、具体的には、ローターの回転数について、30rpm以下、30rpmを超え45rpm以下、45rpmを超え65rpm以下の3区分とする一方、ダストシールの温度について、55℃以下、55℃を超え85℃未満、85℃以上の3区分として、図5に示すゾーン1~ゾーン9を形成し、表1に示す各ゾーンにおける潤滑油の供給量を、予め供給量制御部に記憶させた潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いて、ゴム練りを行った。なお、表1では、ゾーン7における供給量を100%として、各ゾーンにおける供給量を相対的に示している。
なお、上記した潤滑油の供給量の制御、調整は、インバーターによって、表2に示すように、モーターの回転数を変更させることにより行った。
Figure 0007415300000001
Figure 0007415300000002
2.比較例
表3に示すように、事前の検討により設定した潤滑油の供給量の制御内容、具体的には、ローターの回転数が45rpmを超え65rpm以下の場合の潤滑油の供給量を100%として、45rpm以下の場合には潤滑油の供給量を80%にすることを、予め供給量制御部に記憶させた潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いて、ゴム練りを行った。なお、表3では、表1と対比できるように、同じゾーン区分で示している。また、潤滑油の供給量100%は実施例における潤滑油の供給量100%と同じ供給量であり、実施例と同様に、インバーターによってモーターの回転数を変更させることにより、供給量を変化させた。
Figure 0007415300000003

3.評価
実施例、比較例のそれぞれから得られた練りゴムには、相違が見られず、実施例の潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いて、ゴム練りを行った場合、潤滑油の供給量を少なくしても、従来と相違ない練りゴムが得られることが確認できた。
そして、例えば、ローターの回転数が40rpmで、ダストシールの温度が60℃の場合(ゾーン5)には、80%供給(比較例)から、66%供給へと減量しても差し支えないことが確認できた。
そして、この結果より、これらの練りゴムの作製に際して、実施例の潤滑油供給装置が取り付けられたゴム練りミキサーを用いることにより、従来に比べて、約20%の低減が可能であると予測される。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
10 潤滑油供給装置
12 モーター
14 インバーター
16 潤滑油貯槽部
18a~18d 潤滑油供給管
20 ゴム練りミキサー
22 チャンバー
24、25 ローター
24a、25a ローター軸
24b、25b 翼
30~33 支軸
40 シールリング
50 温度センサ
C1、C2 ローターの回転軸
G 練りゴム

Claims (4)

  1. ゴム練りミキサーのローターと、チャンバーに設けられたダストシールとの摩擦部分へ潤滑油を供給する潤滑油供給装置であって、
    ゴム練り中における前記ダストシールの温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御する供給量制御部とを備えており、
    前記供給量制御部が、
    測定された温度が高い場合には、潤滑油の供給量を増量させ、
    測定された温度が低い場合には、潤滑油の供給量を減量させる供給量制御部であり、
    さらに、ゴム練り中における前記ローターの回転数に基づいて、潤滑油の供給量を制御し、
    前記供給量制御部における潤滑油の供給量の制御が、
    前記ダストシールの温度および前記ローターの回転数のそれぞれを複数の範囲に分割して組み合わせることにより、複数のゾーンを形成し、
    形成された各ゾーンに対応して、潤滑油の供給量を制御するように構成されていることを特徴とする記載の潤滑油供給装置。
  2. 前記供給量制御部が、前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度が、予め設定されている温度区分のいずれに属するかを判定し、判定された区分に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油供給装置。
  3. 前記潤滑油が、モーターの回転により供給され、
    前記モーターが、インバーターによって回転数が変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の潤滑油供給装置。
  4. ゴム練りミキサーのローターと、チャンバーに設けられたダストシールとの摩擦部分へ潤滑油を供給する潤滑油供給方法であって、
    請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の潤滑油供給装置を用いて、
    前記温度センサによって測定された前記ダストシールの温度、および、前記ローターの回転数に基づいて、前記潤滑油の供給量を制御することを特徴とする潤滑油供給方法。
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