JP7413934B2 - ウォレットサーバ、ウォレットシステム、およびプログラム - Google Patents

Description

本開示は、ウォレットサーバ、ウォレットシステム、およびプログラムに関する。

特許文献１には、奢り主のカード会員が他のカード会員に奢る際の条件を予め定め、奢り主のユーザ端末から奢り先のカード会員のユーザ端末に、奢りを申し出る通知を送信する技術が開示されている。

特開２０１４－１７８７５６号公報

複数のユーザから構成されるグループにおいて、グループの１人がユーザ端末を用いてグループに提供された商品やサービスの代金を代表して支払ったりすることで、グループの他のユーザの代金を立て替えたり奢ったりする場合がある。この場合、どのユーザからどのユーザに対して立て替えたり奢ったりしたかについては、ユーザ自身の記憶等に頼らざるを得なかった。そのため、ユーザが立て替えたり奢ったりした金額や、他のユーザに立て替えてもらったり奢られたりした金額を明確に把握して、まとめて支払った場合の支払い状態を把握できる技術が求められていた。

本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザがまとめて支払った金額や支払ってもらった金額を明確に把握して、まとめて支払った場合の支払い状態を把握できるウォレットサーバ、ウォレットシステム、およびプログラムを提供することにある。

本開示に係るウォレットサーバは、ハードウェアを有するプロセッサを備え、プロセッサは、店舗に設けられた決済処理を実行する店舗端末から出力された複数のユーザ端末のユーザ情報を取得し、複数のユーザ端末のうちの所定のユーザ端末によって決済処理が行われた場合に、所定のユーザ端末および他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報と、グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた消費情報とから、グループ消費情報を生成し、グループ消費情報に基づいて、所定のユーザ端末から対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成する。

本開示に係るウォレットシステムは、店舗に設置されたハードウェアを有する第１のプロセッサであって、ユーザが所持するユーザ端末を用いて決済処理を実行して、決済に関する内容を含む決済情報を出力する第１のプロセッサを有する第１の装置と、ハードウェアを有する第２のプロセッサであって、第１の装置から出力された、複数のユーザ端末のユーザ情報を取得し、複数のユーザ端末のうちの所定のユーザ端末によって決済処理が行われた場合に、所定のユーザ端末および他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報と、グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた消費情報とから、グループ消費情報を生成し、グループ消費情報に基づいて、所定のユーザ端末から対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成する第２のプロセッサを有する第２の装置と、を備える。

本開示に係るプログラムは、ハードウェアを有するプロセッサに、店舗に設けられた決済処理を実行する店舗端末から出力された複数のユーザ端末のユーザ情報を取得し、複数のユーザ端末のうちの所定のユーザ端末によって決済処理が行われた場合に、所定のユーザ端末および他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報と、グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた消費情報とから、グループ消費情報を生成し、グループ消費情報に基づいて、所定のユーザ端末から対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成することを実行させる。

本開示によれば、ユーザがまとめて支払った金額や支払ってもらった金額を明確に把握して、まとめて支払った場合の支払い状態を把握することが可能となる。

図１は、実施形態によるウォレットシステムの構成を概略的に示す図である。 図２は、実施形態によるウォレットサーバの構成を概略的に示すブロック図である。 図３は、実施形態による決済事業者サーバの構成を概略的に示すブロック図である。 図４は、実施形態によるユーザ端末の構成を概略的に示すブロック図である。 図５は、実施形態による店舗端末の構成を概略的に示すブロック図である。 図６は、実施形態のウォレットシステムによる処理方法の一例を示すフローチャートである。 図７は、実施形態のウォレットサーバによるグループ消費情報および奢り情報の生成方法の一例を示すフローチャートである。 図８は、実施形態のウォレットサーバにより生成されたグループ情報および消費情報の一例を示す図である。 図９は、実施形態のウォレットサーバにより生成された奢り情報の一例を示す図である。 図１０は、実施形態のウォレットサーバを介したギフトの贈与方法の一例を示す図である。 図１１は、実施形態のウォレットサーバにより生成された、商品の進呈を受けたユーザの奢り情報の一例を示す図である。

以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本開示は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、または実質的に同一のものも含まれる。

（ウォレットシステム）
本実施形態によるウォレットシステムの構成について説明する。図１に示すように、ウォレットシステム１は、ウォレットサーバ１０、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０を有する。

ウォレットサーバ１０、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０は、ネットワークＮＷを通じて相互に通信可能に構成される。ネットワークＮＷは、例えばインターネット回線網や携帯電話回線網等から構成される。ネットワークＮＷは、例えば、ＷＡＮ（Wide Area Network）や、携帯電話等の電話通信網や、ＷｉＦｉ（登録商標）等の無線通信網等といったその他の通信網を含んでもよい。

（ウォレットサーバ）
ウォレットサーバを含む第２の装置としてのウォレットサーバ１０は、本実施形態によるウォレットシステムを統括的に管理するためのサーバであり、ウォレットシステムの管理者が管理している。図２に示すように、ウォレットサーバ１０は、第２のプロセッサとしての制御部１１、通信部１２、および記憶部１３を備える。

制御部１１は、具体的に、ハードウェアを有するＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＤＳＰ（Digital Signal Processor）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）等のプロセッサ、およびＲＡＭ（Random Access Memory）やＲＯＭ（Read Only Memory）等の主記憶部を備える。記憶部１３は、ＥＰＲＯＭ（Erasable Programmable ROM）、ハードディスクドライブ（ＨＤＤ、Hard Disk Drive）、およびリムーバブルメディア等から選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）メモリ、または、ＣＤ（Compact Disc）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）、またはＢＤ（Blu-ray（登録商標） Disc）のようなディスク記録媒体が挙げられる。記憶部１３には、オペレーティングシステム（Operating System：ＯＳ）、各種プログラム、各種テーブル、各種データベース等が格納可能である。

制御部１１は、記憶部１３に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等を制御する。なお、プログラムは、機械学習等によって生成された学習済みモデルであってもよい。学習済みモデルは、所定の入力パラメータと出力パラメータとの入出力データセットを教師データとして、例えばニューラルネットワークを用いた深層学習（ディープラーニング）等の機械学習により生成できる。これにより、制御部１１は、ユーザ特定部１１１、グループ情報生成部１１２、消費情報生成部１１３、および奢り情報生成部１１４の機能を実現できる。なお、ユーザ特定部１１１、グループ情報生成部１１２、消費情報生成部１１３、および奢り情報生成部１１４の機能の詳細については後述する。

情報取得部としての通信部１２は、例えば、ＬＡＮ（Local Area Network）インターフェースボードや、無線通信のための無線通信回路等から構成される。ＬＡＮインターフェースボードや無線通信回路は、公衆通信網であるインターネット等のネットワークＮＷに接続される。通信部１２は、ネットワークＮＷに接続して、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０との間で通信を行う。

記憶部１３は、ＥＰＲＯＭ（Erasable Programmable ROM）、ハードディスクドライブ（Hard Disk Drive：ＨＤＤ）、およびリムーバブルメディア等の記録媒体から構成される。リムーバブルメディアとしては、例えばＵＳＢ（Universal Serial Bus）メモリ、ＣＤ（Compact Disc）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）、ＢＤ（Blu-ray（登録商標） Disc）のようなディスク記録媒体が挙げられる。記憶部１３には、オペレーティングシステム（Operating System：ＯＳ）、各種プログラム、各種テーブル、各種データベース等が格納可能である。本実施形態による記憶部１３には、ウォレットシステム１のユーザごとの、ユーザ情報１３１、ウォレット情報１３２、決済情報１３３が格納されている。また、記憶部１３には、店舗情報１３４、グループ消費情報１３５、および奢り情報１３６が格納されている。

ユーザ情報１３１は、ウォレットシステム１を利用するユーザに関する情報である。ユーザ情報１３１としては、例えばウォレットシステムの利用登録を行ったユーザのユーザＩＤ、パスワード、ユーザの氏名、ユーザの連絡先（例えば住所、電話番号、メールアドレス等）、利用登録履歴、入金手段として登録された支払い手段に関する情報、決済手段として登録された支払い手段の情報、決済時の暗証番号等が挙げられる。なお、ユーザ情報１３１のうちのユーザＩＤおよびパスワードは、ウォレットサーバ１０へのログイン等の認証処理に用いられる。

ウォレット情報１３２は、ウォレットシステム１のウォレットに関する情報である。ウォレットとは、電子マネーの仮想的な入出金口座を示している。ウォレット情報１３２としては、例えばユーザＩＤ、電子マネーの残高、電子マネーの入金履歴、電子マネーの使用履歴等が挙げられる。

決済情報１３３は、ウォレットシステムの決済に関する情報である。決済情報１３３としては、ユーザＩＤ、決済で利用した決済手段（例えば電子マネー支払い（非接触決済）、スキャン支払い、コード支払い等）、決済が行われた日時を含む日時情報、および決済履歴等が挙げられる。

店舗情報１３４は、ウォレットシステム１を利用する店舗の施設や端末に関する店舗の各種情報である。店舗情報１３４としては、例えば、食品やサービスを提供する種々のレストランや食堂等の店舗の施設の位置情報、取り扱っている食品やメニューやサービスの情報、営業日時の情報、およびクーポンやキャンペーンの情報等が挙げられる。

グループ消費情報１３５は、店舗を利用した複数のユーザから構成されるグループの情報と、グループに関連付けされたユーザごとの消費の情報とを含む。すなわち、グループ消費情報１３５は、グループとしてまとまっている複数のユーザを区別可能なユーザ情報を含むグループ情報を含む。グループ消費情報１３５は、それぞれのユーザが消費した商品や金額の消費情報を含む。

支払情報としての奢り情報１３６は、ユーザごとに、ユーザＩＤ、奢ったり奢られたりした日付や日時の情報を含む。奢り情報１３６はさらに、ユーザＩＤや日付に関連付けされて、奢り対象のユーザとしての奢った他のユーザや奢られた他のユーザのユーザＩＤ（対象ユーザＩＤ）、負担額としての奢った金額（奢り額）や奢られた金額（奢られ額）、対象ユーザＩＤ別の奢り総額、ユーザＩＤごとの奢り総額等の情報を含む。奢り情報１３６は、さらに使用した店舗の店舗情報を含んでもよい。

（決済事業者サーバ）
決済事業者サーバ２０（２０Ａ，２０Ｂ）は、ユーザの口座やクレジットカードを管理するためのサーバである。決済事業者サーバ２０は、例えば銀行、信用金庫、信用組合、または労働金庫等の金融機関や、クレジットカード会社に設けられる。図３に示すように、決済事業者サーバ２０は、制御部２１、通信部２２、および記憶部２３を備える。制御部２１、通信部２２、および記憶部２３はそれぞれ、機能的には制御部１１、通信部１２、および記憶部１３と同様である。また、図１および図３においては、２つの決済事業者サーバ２０Ａ，２０Ｂが設けられているが、必ずしも２つの決済事業者サーバに限定されない。

記憶部２３には、ウォレットシステム１のユーザごとの、口座情報２３１、クレジットカード情報２３２、および決済情報２３３が格納されている。口座情報２３１としては、例えばユーザの氏名、口座番号、口座残高、入出金履歴等が挙げられる。また、クレジットカード情報２３２としては、例えばユーザの氏名、クレジットカード番号、クレジットカードの有効期限、利用限度額、カード利用履歴等が挙げられる。決済情報２３３としては、ユーザＩＤ、決済手段、および決済履歴等が挙げられる。記憶部２３にはさらに、決済事業者が開催するポイントの還元等のポイント情報や各種キャンペーンの情報であるキャンペーン情報が格納されていてもよい。ポイント情報としては、例えばユーザの氏名や固有のユーザＩＤ、口座情報またはクレジットカード情報に紐付けされたポイント数等が挙げられる。キャンペーン情報としては、所定の決済方法を使用した場合のポイントの還元率の情報や、キャンペーンを実施するエリアの情報や、ユーザに提供するクーポンの情報等が挙げられる。

（ユーザ端末）
ユーザ端末３０（３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ）は、ユーザが操作するコンピュータ端末である。ユーザ端末３０としては、例えばユーザが所有するスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ウェアラブルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両に搭載されたカーナビ等が挙げられる。ユーザ端末３０は、ウォレットサーバ１０との間で情報の送受信が可能であれば、いかなる端末であってもよい。

図４に示すように、第３の装置としてのユーザ端末３０は、制御部３１、通信部３２、記憶部３３、近距離無線通信部３４、操作表示部３５、および測位部３６を備える。制御部３１、通信部３２、および記憶部３３はそれぞれ、機能的には図２に示すウォレットサーバ１０における制御部１１、通信部１２、および記憶部１３と同様である。図４に示すように、第３のプロセッサとしての制御部３１は、プログラムの実行を通じて、表示制御部３１１、入金手段登録部３１２、決済手段登録部３１３、入金処理部３１４、および決済処理部３１５として機能する。また、図１および図４においては、３つのユーザ端末３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃが設けられているが、必ずしも３つのユーザ端末に限定されない。

表示制御部３１１は、ディスプレイを含む操作表示部３５における表示内容を制御する。表示制御部３１１は、ユーザによるタッチ操作やフリック操作等のユーザの操作に基づいて、操作表示部３５に、ユーザが会員登録を行う際の会員登録画面、ウォレットシステム１にログインする際のログイン画面、ウォレットの電子マネーへの入金を行う際の入金画面、決済を行う際の決済画面等を表示する。表示制御部３１１は、ユーザの操作に基づいて、各画面を遷移させる。

入金手段登録部３１２は、電子マネーを入金するための入金手段を登録する。入金手段登録部３１２は、電子マネーへの入金手段として複数の事業者が運営する複数の異なる決済方法を登録するための入金手段登録要求を、ウォレットサーバ１０に対して送信する。複数の事業者が運営する複数の異なる決済方法は、具体的に例えば、銀行口座やクレジットカード等である。入金手段登録部３１２から入金手段登録要求を受信したウォレットサーバ１０の制御部１１は、入金手段登録要求に含まれる決済方法を、ユーザ情報１３１として記憶部１３に格納し、入金手段として登録する。

決済手段登録部３１３は、各種決済手段を登録する。決済手段登録部３１３は、決済手段を登録させるための決済手段登録要求を、ウォレットサーバ１０に送信する。決済手段登録部３１３から決済手段登録要求を受信したウォレットサーバ１０の制御部１１は、決済手段登録要求に含まれる決済方法を、ユーザ情報１３１として記憶部１３に格納することにより、決済手段として登録する。なお、決済手段の代わりに、決済方法を登録するようにしてもよい。

入金処理部３１４は、ウォレットの電子マネーに入金する。入金処理部３１４は、具体的には、入金手段として登録された決済手段によって、電子マネーに入金させるための入金要求をウォレットサーバ１０に送信する。入金処理部３１４から入金要求を受信したウォレットサーバ１０の制御部１１は、入金要求に含まれる入金額情報に基づいて、ウォレット内の電子マネーの残高を増額させる。すなわち、制御部１１は、ウォレット内の電子マネーの残高の増額分に応じて、記憶部１３に格納されたウォレット情報１３２を更新する。

決済処理部３１５は、ユーザにより選択された決済方法により決済する。具体的に決済処理部３１５は、決済手段として、近距離無線通信部３４を通じて、決済要求を店舗端末４０に送信する。決済処理部３１５は、決済手段として、店舗端末４０に表示されるバーコード等の１次元コード（１次元シンボルとも言う）、またはＱＲコード（登録商標）等の２次元コード（２次元シンボルとも言う）（以下、ＩＳＯ／ＩＥＣ規格に基づいて、バーコードシンボルと総称）をユーザ端末３０のカメラ等で読み込むことにより、決済要求を店舗端末４０に送信してもよい。決済処理部３１５は、決済手段として、ユーザ端末３０に表示されるコードを店舗端末４０のコードリーダー等に読み込ませることにより、決済要求を店舗端末４０に送信してもよい。なお、決済処理部３１５から店舗端末４０に送信される決済要求には、決済額を示す情報（決済額情報）が含まれていても、含まれていなくてもよい。

決済処理部３１５は、銀行口座またはクレジットカードによる決済の場合、いずれかの決済手段を利用して決済させるための決済要求を、ウォレットサーバ１０に送信する。決済処理部３１５から決済要求を受信したウォレットサーバ１０の制御部１１は、決済要求に含まれる決済額情報を、決済事業者サーバ２０に送信する。

また、決済処理部３１５は、電子マネーによる決済の場合、後述する店舗端末４０の制御部４１は、決済額情報を含む決済要求を、ネットワークＮＷを介してウォレットサーバ１０に送信する。店舗端末４０から決済要求を受信したウォレットサーバ１０の制御部１１は、決済要求に含まれる決済額の情報に基づいて、ウォレット内の電子マネーの残高を減額させる。すなわち、制御部１１は、ウォレット内の電子マネーの残高の減額分に応じて、記憶部１３に格納されたウォレット情報１３２および決済情報１３３を更新する。

記憶部３３には、表示制御部３１１が操作表示部３５に表示させる各種画面のデータが格納されている。また、記憶部３３には、必要に応じて、ユーザ情報１３１、ウォレット情報１３２、および決済情報１３３や、ポイント情報２３４等が一時的に格納される。記憶部３３には、ユーザがユーザ端末３０を用いて他のユーザに奢ったり他のユーザから奢られたりした際の各種情報を含む奢り情報３３１が含まれる。

近距離無線通信部３４は、例えばＮＦＣ（Near field radio communication）、ＢＬＥ（Bluetooth（登録商標） Low Energy）、ＩｒＤＡ（Infrared Data Association）等の規格に準拠した通信機能を有している。ユーザ端末３０は、例えば電子マネーによる決済を行う際に、近距離無線通信部３４を通じて、店舗端末４０と近距離無線通信を行う。

操作表示部３５は、例えばタッチパネルディスプレイ等により構成され、ユーザの指またはペン等による操作を受け付ける入力機能と、表示制御部３１１の制御に基づいて各種情報を表示する表示機能と、を有する。

測位部３６は、ＧＰＳ（Global Positioning System）衛星からの電波を受信して、ユーザ端末３０の位置情報を検知する。制御部３１は、ユーザ端末３０の位置情報を、ネットワークＮＷを通じて、ウォレットサーバ１０、決済事業者サーバ２０、または店舗端末４０に送信する。

（店舗端末）
第１の装置としての店舗端末４０は、例えばウォレットシステム１を利用可能な加盟店である店舗２に設けられている。店舗端末４０は、インターネット上に開設されている仮想的な店舗、いわゆるＥＣ（Electronic Commerce）サイトとしても機能するサーバでもよい。

図５に示すように、店舗端末４０は、制御部４１、通信部４２、記憶部４３、近距離無線通信部４４、および表示部４５を備える。第１のプロセッサとしての制御部４１、通信部４２、記憶部４３、および近距離無線通信部４４はそれぞれ、機能的には制御部１１、通信部１２、記憶部１３、および近距離無線通信部３４と同様である。表示部４５は、例えば液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、有機ＥＬディスプレイ（ＯＬＥＤ）等から構成され、制御部４１の制御に基づいて情報を表示する。

店舗端末４０を備えた店舗２には、無線標識通信部４６が設けられていてもよい。無線標識通信部４６は、例えば、赤外線を利用した無線標識技術による赤外線ビーコン（ＩＲビーコン）や、対象となるユーザ端末３０から信号を受信してユーザ端末３０を特定可能な近接通知機能を有するＢＬＥ等の規格に準拠した通信機能を有する。

（ウォレットサーバによる奢り情報の生成方法）
次に、本実施形態によるウォレットサーバ１０を含むウォレットシステム１による奢り情報の生成方法について説明する。以下の説明において、情報の送受信はネットワークＮＷを介して行われるが、この点についての都度の説明は省略する。また、ウォレットサーバ１０、それぞれの決済事業者サーバ２０（２０Ａ，２０Ｂ）、それぞれのユーザ端末３０（３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ）、およびそれぞれの店舗端末４０の間で情報を送受信する場合、送受信する情報に、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０のそれぞれを個々に特定するための識別情報も関連付けて送受信されるが、この点についての都度の説明も省略する。

図６に示すように、まず、ステップＳＴ１においてユーザ端末３０Ａ～３０Ｃは、ウォレットサーバ１０に対して位置情報を定期的または適時送信する。ステップＳＴ２において、ウォレットサーバ１０の制御部１１は、受信したユーザ端末３０Ａ～３０Ｃの位置情報をユーザ情報１３１として記憶部１３に格納する。以下の説明において、ユーザ端末３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃはそれぞれ、ユーザＵａ，Ｕｂ，Ｕｃが所持するユーザ端末であって、ユーザＵｂ，Ｕｃは、ユーザ端末３０Ａを所持するユーザＵａとともにグループで店舗２を利用しているものとする。なお、ユーザ端末３０を所持するユーザによって構成されるグループの人数は必ずしも３名に限定されるものではなく、２名であっても４名以上であってもよい。

ステップＳＴ３，ＳＴ４において店舗端末４０は、来店したユーザＵａ～Ｕｃがそれぞれ所持するユーザ端末３０Ａ～３０Ｃから、それぞれのユーザ端末３０Ａ～３０Ｃを特定可能なユーザ情報４３２を取得する。店舗端末４０が取得したユーザ情報４３２は、記憶部４３に格納される。ユーザ情報４３２の取得方法は、以下の種々の方法を採用できる。

例えば、ステップＳＴ３において、ユーザＵａ～Ｕｃが所持するユーザ端末３０Ａ～３０Ｃと店舗２に備えられた無線標識通信部４６との通信を行う。これによって、ステップＳＴ４において、無線標識通信部４６からユーザ情報が店舗端末４０に出力され、店舗端末４０は、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃに関連するユーザ固有情報としてのユーザＩＤなどを含むユーザ情報４３２を取得できる。ユーザＵａ～Ｕｃがグループである場合、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃと無線標識通信部４６との通信は連続して行われるため、通信時刻等が近い時間になる。そのため、店舗端末４０の制御部４１は、通信時刻等に基づいて、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃから取得したユーザ情報４３２を、相互に関連付けることができる。

例えば、ステップＳＴ３において、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃに表示されるクーポン等のバーコードシンボルを、店舗端末４０のコードリーダー等に読み込ませることによって、ステップＳＴ４においてユーザ情報４３２を取得できる。ユーザＵａ，Ｕｂ，Ｕｃがグループである場合、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃには、相互に関連したバーコードシンボルや共通したバーコードシンボルを表示させるようにする。バーコードシンボルを相互に関連付ける場合、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃの近距離無線通信部３４を相互に通信させたりすることで実現できる。これにより、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃから取得したユーザ情報４３２を、相互に関連付けることができる。

例えば、ステップＳＴ３において、店舗端末４０の表示部４５に、表示が切り替わるごとに異なるバーコードシンボルを表示させ、同一のバーコードシンボルをグループに含まれるユーザ端末３０Ａ～３０Ｃのカメラ等で読み込ませることにより、ステップＳＴ４においてユーザ情報４３２を取得できる。ユーザＵａ～Ｕｃがグループである場合、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃが読み込んだバーコードシンボルは、同じワンタイムバーコードシンボルになるため、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃから取得したユーザ情報４３２を、相互に関連付けることができる。

他方、店舗端末４０を備えた店舗２に入店したユーザＵａ～Ｕｃは、食事をしたり、店員から所定のサービスの提供を受けたり、店員に商品を渡したりする。ステップＳＴ５において店員は、ユーザ端末３０のユーザＵに対して店舗端末４０を用いた代金の支払いを促す。ユーザＵａは、ユーザＵａ～Ｕｃがそれぞれ支払う代金の合計を代表して支払うこととする。制御部４１は、店舗端末４０の表示部４５に金額を表示させる。店舗端末４０は、代金の金額情報および店舗情報をウォレットサーバ１０に送信する。

ステップＳＴ６においてユーザ端末３０の決済処理部３１５は、ウォレットに入金された電子マネーや、所定のコード等の表示によって、ステップＳＴ５で決定された決済金額を決済するための決済要求を、店舗端末４０に出力する。この際、ユーザ端末３０の決済処理部３１５は、店舗端末４０に対してユーザ情報を出力してもよい。

続いて、ステップＳＴ７において制御部４１は、ユーザ端末３０から取得した決済要求を、ウォレットサーバ１０および決済事業者サーバ２０に出力する。この際、制御部４１は、ユーザ端末３０から取得したユーザ情報を、ウォレットサーバ１０および決済事業者サーバ２０に出力してもよい。なお、決済要求は、ウォレットサーバ１０と決済事業者サーバ２０とのいずれか一方に送信するようにしてもよい。また、ユーザ情報は、ウォレットサーバ１０からの送信要求に応じて、店舗端末４０からウォレットサーバ１０に送信するようにしてもよい。

ステップＳＴ８においてウォレットサーバ１０の制御部１１は、決済金額に応じて、記憶部１３に格納されたウォレット情報１３２を更新する。制御部１１は、ユーザ情報を受信した場合には、ユーザ情報１３１を更新してもよい。制御部１１は、更新したウォレット情報１３２をユーザ端末３０に送信する。

一方で、ステップＳＴ９において決済事業者サーバ２０の制御部２１は、決済金額によって記憶部２３に格納された決済情報２３３を更新する。決済事業者サーバ２０は、更新した決済情報２３３をウォレットサーバ１０に送信する。

ステップＳＴ１０においてウォレットサーバ１０の制御部１１は、受信した決済情報２３３によって記憶部２３の決済情報１３３を更新する。制御部１１は、更新した決済情報１３３をユーザ端末３０に送信する。

続いて、ステップＳＴ１１において決済事業者サーバ２０の制御部２１は、決済処理が完了した内容を含む決済完了情報を、ウォレットサーバ１０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０に送信する。なお、ステップＳＴ８～ＳＴ１１は、ウォレットサーバ１０の制御部１１が全て実行してもよい。また、ステップＳＴ８～ＳＴ１１は、決済事業者サーバ２０の制御部２１が全て実行してもよい。

ステップＳＴ１２において店舗端末４０の制御部４１は、購買情報４３１を生成する。すなわち、制御部４１は、決済完了情報を受信した後に、ユーザＵａがユーザ端末３０を用いて決済を行った対象となる商品やサービスの情報や決済金額などを含む購買情報４３１を生成する。例えば、ユーザＵａ～Ｕｃが店舗２において食事をしてユーザＵａが代表して決済を行った場合、制御部４１は、ユーザＵａ～Ｕｃが食した食事のメニュー内容の情報や、それぞれのメニューの金額の情報など含む購買情報４３１を生成する。制御部４１は、生成した購買情報４３１と、ステップＳＴ４において取得したユーザ情報４３２とを関連付けして、ウォレットサーバ１０に送信する。ウォレットサーバ１０の制御部１１は、受信した購買情報４３１を店舗情報１３４に含めて記憶部１３に格納し、受信したユーザ情報４３２をユーザ情報１３１として記憶部１３に格納する。

ステップＳＴ１３において、ウォレットサーバ１０の制御部１１は、グループ消費情報１３５および奢り情報１３６の生成を行う。具体的に、図７に示すように、まず、ステップＳＴ２１において制御部１１のユーザ特定部１１１は、記憶部１３から、複数のユーザ端末３０において、ユーザＵａ～Ｕｃが所持するユーザ端末３０Ａ～３０Ｃにおけるユーザ情報１３１を取得する。これにより、ユーザ特定部１１１は、店舗端末４０から受信したユーザ情報４３２を取得できる。また、ステップＳＴ２２においてユーザ特定部１１１は、記憶部１３から、店舗端末４０から受信した購買情報４３１を読み出して取得する。

次に、ステップＳＴ２３において制御部１１のグループ情報生成部１１２は、取得したユーザ情報４３２から、店舗２において決済を行ったユーザＵａのユーザ端末３０Ａのユーザ情報１３１を、購買情報４３１に基づいて選択する。次に、グループ情報生成部１１２は、取得したユーザ情報４３２に含まれる情報に基づいて、ユーザＵａのユーザ端末３０Ａとグループとして設定可能な他のユーザ端末、ここではユーザＵｂ，Ｕｃのユーザ端末３０Ｂ，３０Ｂをユーザ情報１３１から索出する。ユーザ情報４３２に含まれる情報とは、例えば、店舗２の利用時刻におけるユーザＵａ～Ｕｃの位置情報や、店舗２でのユーザ端末３０Ａ～３０Ｃによるバーコードシンボルの読み込み情報や、ユーザ端末３０Ａ～３０Ｃがそれぞれ表示して、店舗端末４０によって読み込まれたバーコードシンボルの読み込み情報等である。これにより、グループ情報生成部１１２は、店舗２をグループで利用した個々のユーザＵａ～Ｕｃを特定して、グループ消費情報１３５におけるグループ情報を生成する。

図８に示すように、グループ情報は、決済が行われた店舗２の店舗ＩＤ、グループが利用した日付を含んでいる。グループ情報は、グループを区別するための番号であるグループナンバー等が付加されて、それぞれのユーザＵａ～Ｕｃのユーザ情報１３１に含まれるユーザＩＤを含んでいる。グループナンバー等は、グループ情報においてグループを相互に区別可能であれば、他の記号等を用いてもよい。

次に、図７に示すステップＳＴ２４において、ウォレットサーバ１０の消費情報生成部１１３は、決済情報１３３と取得した店舗情報１３４に含まれる購買情報４３１とに基づいて、グループ消費情報１３５における、それぞれのユーザＵａ～Ｕｃの消費情報を生成する。その後、ステップＳＴ２５において、制御部１１の消費情報生成部１１３は、決済情報１３３や購買情報４３１に関連付けされたユーザ情報１３１に基づいて、以上のように生成したグループ情報および消費情報を関連付けして、グループ消費情報１３５を生成し、記憶部１３に格納する。

ここで、グループ情報に関連付けされた消費情報を含むグループ消費情報１３５の具体例を、図８を用いて説明する。図８に示すように、具体的に、グループナンバー（グループＮｏ．）が「１０１」のグループを例にすると、当該グループにおいては、２０１９年１１月２５日に、店舗ＩＤが「ＣＣＣ」の店舗２において、ユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）が４０００円で決済を行っている。さらに、ユーザＵｃ（例えば、ユーザＩＤ：「ＪＫＬＭ０６」）が、単独で２０００円で決済を行っている。消費情報生成部１１３は、ユーザＵａ，Ｕｃが行った決済処理の決済額に基づいて、他のユーザＵｂ（ユーザＩＤ：「ＡＦＵＭ０２」）が支払うべき金額を算定額として算出する。

次に、図７に示すステップＳＴ２６において、制御部１１の奢り情報生成部１１４は、記憶部１３から、グループ消費情報１３５を読み込んで取得する。その後、ステップＳＴ２７において、奢り情報生成部１１４は、グループ消費情報１３５に基づいて、奢り情報１３６に含める奢り額または奢られ額、すなわち負担額を算出する。続いて、ステップＳＴ２８において奢り情報生成部１１４は、ステップＳＴ２７において算出した奢り額および奢られ額を、ユーザ端末３０のユーザＩＤに関連付けて、記憶部１３に奢り情報１３６として格納する。以上により、奢り情報生成部１１４による奢り情報の生成処理が終了する。

ここで、ステップＳＴ２６～ＳＴ２８の具体例を、図８および図９を用いて説明する。すなわち、図８に示すグループ消費情報の例においてグループナンバーが「１０１」のグループを例にする。当該グループにおいては、ユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）が４０００円で決済を行い、ユーザＵｂ（ユーザＩＤ：「ＡＦＵＭ０２」）の算定額は、１５００円と算出される。ユーザＵａが、ユーザ端末３０Ａを用いて、今回の決済が奢りである内容の設定をユーザ情報に入力すると、ユーザＵｂの算定額である１５００円が、ユーザＵａからユーザＵｂへの奢り額とされる。換言すると、ユーザＵｂの算定額である１５００円は、ユーザＵｂのユーザＵａからの奢られ額とされる。これらの奢り額および奢られ額は、奢り情報１３６に含まれて記憶部１３に格納される。具体的に、図９に示すように、ユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）からユーザＵｂ（ユーザＩＤ：「ＡＦＵＭ０２」）への奢り額が、１５００円として記憶される。

また、図８に示すように、具体的に、グループナンバーが「１０２」のグループを例にすると、当該グループにおいては、２０２０年３月１０日に、店舗ＩＤが「ＡＡＡ」の店舗２において、１人のユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）が１２０００円で決済を行っている。その後、奢り情報生成部１１４は、グループを構成する４人のユーザにおいて支払うべき負担額を計算して、図８においては、それぞれのユーザが（１２０００÷４＝）３０００円ずつ均等に算出している。なお、これらの算出額については、決済を行ったユーザが適宜変更することも可能である。このように、購買情報４３１に含まれる店舗２での購入商品が、例えば「宴会Ａコース」のような、グループ全体で消費するような商品の場合、算定額をユーザで略均等や略平等になるように算出してもよい。その後、決済を行ったユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）がユーザ端末３０Ａを用いて、ユーザ情報に今回の決済が奢りである内容の設定を入力すると、他の３人のユーザ（ユーザＩＤ：「ＡＢＣＤ０５」、「ＡＦＵＭ０２」、「ＩＫＡＩ０３」）の算定額が、ユーザＵａから各ユーザへの奢り額となる。ユーザＵａの奢り額、および他の３人のユーザの奢られ額は、奢り情報１３６として記憶部１３に格納される。

また、グループナンバーが「１０４」のグループの場合、１人のユーザ（ユーザＩＤ：「ＡＢＣＤ０５」）が１５０００円で決済を行い、もう１人のユーザ（ユーザＩＤ：「ＡＦＵＭ０２」）が１２０００円で決済を行っている。この場合、決済を行った２人のユーザが設定した奢る相手の選択に基づいて、消費情報が生成される。図８の例では、ユーザＩＤが「ＡＢＣＤ０５」のユーザが、２人のユーザ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」、「ＦＧＨＩ０７」）が受けたサービスの代金を併せて支払っている。同様に、ユーザＩＤが「ＡＦＵＭ０２」のユーザが、１人のユーザ（ユーザＩＤ：「ＱＲＳＴ０８」）が受けたサービスの代金を併せて支払っている。この場合、奢り情報生成部１１４は、これらのグループ消費情報に基づいて、ユーザＩＤが「ＡＢＣＤ０５」のユーザが、ユーザＩＤが「ＴＳＵＫ０１」および「ＦＧＨＩ０７」のユーザにそれぞれ、３０００円および５０００円を奢っている情報を奢り情報１３６として生成する。同様に、奢り情報生成部１１４は、ユーザＩＤが「ＡＦＵＭ０２」のユーザが、ユーザＩＤが「ＱＲＳＴ０８」のユーザに、５０００円を奢っている情報を奢り情報１３６として生成する。このように、グループを構成するユーザがそれぞれ、奢る相手を設定して奢ることも可能である。生成された奢り情報１３６は、記憶部１３に格納される。

次に、所定のユーザが、奢られた御礼に奢ってくれたユーザに商品等を進呈する場合の進呈処理について説明する。以下の説明においては、ユーザ端末３０Ａを所持するユーザＵａから、ユーザ端末３０Ｂを所持するユーザＵｂに、商品等を進呈する場合を例に説明する。

図１０に示すように、ステップＳＴ３１において、ウォレットサーバ１０は、所定のユーザＵａのユーザ端末３０Ａに、奢り情報を送信する。ここで、ウォレットサーバ１０からユーザ端末３０Ａに送信される奢り情報１３６は、ユーザＵａに関連付けされた奢り情報１３６である。具体的に例えば、ユーザＵａ（例えば、ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）のユーザ端末３０Ａに送信される奢り情報１３６は、ユーザＩＤが「ＴＳＵＫ０１」の奢り情報１３６である。また、ユーザＵｂのユーザ端末３０Ｂに対しても同様に、ウォレットサーバ１０は、ユーザＵｂ（ユーザＩＤ：「ＡＢＳＤ０５」）に関連付けされた奢り情報を送信する。

ステップＳＴ３２，ＳＴ３３においてそれぞれのユーザ端末３０Ａ，３０Ｂは、取得した奢り情報１３６に基づいて、記憶部３３の奢り情報３３１を更新する。これにより、ユーザ端末３０Ａ，３０Ｂにおける奢り情報３３１は、ウォレットサーバ１０の奢り情報１３６と同期される。

一方、ステップＳＴ３４においてウォレットサーバ１０の制御部１１は、ユーザ端末３０Ａに報知する店舗情報１３４を記憶部１３から検索する。続いて、ステップＳＴ３５において制御部１１は、ユーザ端末３０Ａに商品の購入を促すことができる報知情報を生成する。制御部１１は、生成した報知情報をユーザ端末３０Ａに送信する。報知情報を受信したユーザ端末３０Ａにおいては、ユーザＵａがユーザ端末３０Ａを用いて、報知情報に含まれる商品を選択して、決済処理を実行する。ユーザ端末３０Ａは、商品と、ユーザＵｂのユーザ端末３０Ｂに送信可能な情報、またはユーザＵｂが受け取り可能な場所まで送付可能な情報とを含む注文情報、および決済要求を店舗端末４０に送信する。なお、決済処理は、図６に示すステップＳＴ６～ＳＴ１１と同様の処理である。

注文情報および決済要求を受信した店舗端末４０（例えば、店舗ＩＤ：「ＸＹＺ」）は、ステップＳＴ３７において注文された商品の決済処理を行う。店舗端末４０の制御部４１は、ユーザ端末３０Ａを用いて選択された商品に関連付けされた商品取得情報を生成して、ユーザ端末３０Ａ，３０Ｂに送信する。商品取得情報は、ユーザ端末３０ＢのユーザＵｂが、例えば有体物等の有形の商品や、ポイントやＷＥＢマネー等の無形の商品を受けとるための情報である。なお、ユーザ端末３０Ａが商品取得情報を取得して、ユーザ端末３０Ａからユーザ端末３０Ｂに商品取得情報を送信してもよい。

ステップＳＴ３８において、商品取得情報を取得したユーザ端末３０Ｂは、商品取得情報に基づいた所定の方法により商品を取得する。商品を取得したユーザＵｂのユーザ端末３０Ｂは、取得完了情報をウォレットサーバ１０に送信する。なお、取得完了情報をユーザ端末３０Ａに送信するようにしてもよい。

ステップＳＴ３９において、取得完了情報を取得したウォレットサーバ１０は、ユーザＵａ（ユーザＩＤ：「ＴＳＵＫ０１」）からユーザＵｂ（ユーザＩＤ：「ＡＢＣＤ０５」）に進呈した商品の金額分だけ奢り額を追加して、ユーザＩＤが「ＴＳＵＫ０１」の奢り情報１３６を更新する。図１１は、ユーザＩＤが「ＴＳＵＫ０１」の、更新された奢り情報１３６の例を示す。図１１に示す例では、対象ユーザＩＤが「ＡＢＣＤ０５」（ユーザＵｂ）に対して、１０００円の商品を進呈したことによって、奢り額が１０００円増加して奢り情報１３６が更新されている。ウォレットサーバ１０は、更新した奢り情報１３６のうち、ユーザＩＤが「ＴＳＵＫ０１」に関連付けられた奢り情報１３６を、ユーザ端末３０Ａに送信する（ステップＳＴ４０）。なお、ユーザ端末３０Ｂにも、ユーザＩＤが「ＡＢＣＤ０５」に関連付けされた奢り情報１３６を送信してもよい。以上により、所定のユーザから他のユーザに商品を進呈する進呈処理が終了する。

従来、奢られた人が奢った人に御礼をする機会などを逸する場合があったが、ウォレットサーバ１０による進呈処理を実行することにより、奢られた人が御礼をする機会を得ることができるので、ユーザの消費のモチベーションを上げることができる。

複数のユーザから構成されるグループの１人のユーザＵが、ユーザ端末３０を用いてグループに提供された商品やサービスの代金を支払って他のユーザに奢る場合において、どのユーザがどのユーザに奢ったかについて、ユーザ自身の不確かな記憶等に頼らざるを得なかった。これに対し、以上説明した本開示の一実施形態によれば、グループ内において所定のユーザが他のユーザに奢った場合であっても、ウォレットサーバ１０において、それぞれのユーザの奢り額や奢られ額を奢り情報１３６として生成できるので、所定のユーザが、他のユーザに奢った金額や他のユーザから奢られた金額を明確に把握することができ、支払い状態を把握することが可能になる。

以上、本開示の一実施形態について具体的に説明したが、本開示は、一実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。本開示による各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本開示に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本開示のより広範な態様は、一実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、一実施形態において挙げた評価画面はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる評価画面を用いてもよく、本開示は、本実施形態による本開示の一部をなす記述および図面により限定されることはない。

例えば、所定のユーザから他のユーザへの商品の進呈については、商品に限定されず、電子マネー等の進呈も可能である。具体的には、ウォレットサーバ１０において、決済事業者サーバ２０Ａにおいて使用する電子マネーを、決済事業者サーバ２０Ｂにおいて使用する電子マネーに変換可能に構成する。その上で、ユーザ端末３０Ａからユーザ端末３０Ｂに電子マネーを送信する際に、ウォレットサーバ１０を経由する。これによって、ユーザ端末３０Ａが使用する決済事業者サーバ２０Ａの電子マネーを、ユーザ端末３０Ｂが使用する決済事業者サーバ２０Ｂの電子マネーと等価または所定の手数料を減額して交換可能にできる。そのため、ユーザ端末３０ＡのユーザＵａからユーザ端末３０ＢのユーザＵｂに商品を進呈する代わりに、決済に利用可能な電子マネーを進呈することが可能となり、奢られたユーザが奢ったユーザに奢られた分などを進呈できる。

（記録媒体）
一実施形態において、ウォレットサーバ１０、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０による処理方法を実行可能なプログラムを、コンピュータその他の機械や装置（以下、コンピュータ等、という）が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、当該コンピュータ等がウォレットサーバ１０やユーザ端末３０の制御部として機能する。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる非一時的な記録媒体をいう。このような記録媒体のうちのコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＣＤ－Ｒ／Ｗ、ＤＶＤ（Digital Versatile Disk）、ＢＤ、ＤＡＴ、磁気テープ、フラッシュメモリ等のメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ＲＯＭ等がある。さらに、ＳＳＤは、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータ等に固定された記録媒体としても利用可能である。

（情報処理システム）
他の実施形態として、ユーザ特定部１１１、グループ情報生成部１１２、および消費情報生成部１１３のそれぞれの機能を分割して、互いにネットワークＮＷを介して通信可能な複数の装置によって実行させることも可能である。

（その他の実施形態）
また、一実施形態に係るウォレットサーバ１０、決済事業者サーバ２０、ユーザ端末３０、および店舗端末４０において「部」は、「回路」等に読み替えることができる。例えば、通信部は、通信回路に読み替えることができる。

また、一実施形態に係るウォレットサーバ１０や、決済事業者サーバ２０や、ユーザ端末３０や、店舗端末４０に実行させるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。

なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」等の表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本実施の形態を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。すなわち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。

さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。本開示のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付のクレームおよびその均等物によって定義される総括的な開示の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。

１ ウォレットシステム
２ 店舗
１０ ウォレットサーバ
１１，２１，３１，４１ 制御部
１２，２２，３２，４２ 通信部
１３，２３，３３，４３ 記憶部
２０，２０Ａ，２０Ｂ 決済事業者サーバ
３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ ユーザ端末
３４ 近距離無線通信部
３５ 操作表示部
３６ 測位部
４０ 店舗端末
４４ 近距離無線通信部
４５ 表示部
４６ 無線標識通信部
１１１ ユーザ特定部
１１２ グループ情報生成部
１１３ 消費情報生成部
１１４ 奢り情報生成部
１３１ ユーザ情報
１３２ ウォレット情報
１３３，２３３ 決済情報
１３４ 店舗情報
１３５ グループ消費情報
１３６，３３１ 奢り情報
２３１ 口座情報
２３２ クレジットカード情報
２３４ ポイント情報
３１１ 表示制御部
３１２ 入金手段登録部
３１３ 決済手段登録部
３１４ 入金処理部
３１５ 決済処理部
４３１ 購買情報
４３２ ユーザ情報
ＮＷ ネットワーク
Ｕ，Ｕａ，Ｕｂ，Ｕｃ ユーザ

Claims (14)

1. ハードウェアを有するプロセッサを備え、
   前記プロセッサは、
   店舗に設けられた決済処理を実行する店舗端末から出力された複数のユーザ端末のユーザ情報と、前記決済処理における決済金額の情報および前記複数のユーザ端末をそれぞれ所持するユーザに提供された商品またはサービスの情報を含む購買情報とを取得し、
   前記複数のユーザ端末のうちの所定のユーザ端末によって前記決済処理が行われた場合に、前記複数のユーザ端末のユーザ情報から、前記所定のユーザ端末とグループを構成する他のユーザ端末を選択して前記所定のユーザ端末および他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報を生成し、
   前記ユーザ情報、前記決済金額の情報、および前記購買情報に基づいて、前記決済処理における決済金額の一部を、前記グループを構成する前記他のユーザ端末のうちの対象のユーザ端末に関連付けて割り当てる金額を算出して前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額とし、前記負担額を前記グループを構成する各ユーザ端末に関連付けて消費情報を生成し、
   前記グループ情報と前記グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた前記消費情報とから、グループ消費情報を生成し、
   前記グループ消費情報に基づいて、前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成する
   ウォレットサーバ。
2. 前記プロセッサは、
   前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末から取得した位置情報に基づいて、前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択して、前記グループ情報を生成する
   請求項１に記載のウォレットサーバ。
3. 前記プロセッサは、
   前記店舗に備えられ、前記店舗端末と情報を送受信可能かつ前記ユーザ端末と通信可能な無線標識通信部と、前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末との通信に基づいて、前記店舗端末が前記無線標識通信部を通じて前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末に関連する前記ユーザ情報を取得し、
   前記店舗端末が取得した前記ユーザ情報を前記店舗端末から取得して前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択して、前記グループ情報を生成する
   請求項１または２に記載のウォレットサーバ。
4. 前記プロセッサは、
   前記店舗端末が、前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末に表示されたバーコードシンボルを読み込むことによって取得した前記ユーザ情報を、前記店舗端末から取得して、前記取得したユーザ情報に基づいて、前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択して、前記グループ情報を生成する
   請求項１～３のいずれか１項に記載のウォレットサーバ。
5. 前記プロセッサは、
   前記所定のユーザ端末または前記対象のユーザ端末における支払情報に基づいて、前記対象のユーザ端末から前記所定のユーザ端末に商品の進呈に関するデータを送信した場合に、前記商品に相当する金額を前記対象のユーザ端末の支払情報における負担額に加算する
   請求項１～４のいずれか１項に記載のウォレットサーバ。
6. 前記支払情報は、前記所定のユーザ端末のユーザＩＤ、前記他のユーザ端末のユーザＩＤ、および前記負担額の情報を含む
   請求項１～５のいずれか１項に記載のウォレットサーバ。
7. 店舗に設置されたハードウェアを有する第１のプロセッサであって、
   前記店舗を利用した複数のユーザが所持する複数のユーザ端末のユーザ情報と、前記複数のユーザのうちの所定のユーザが所持する所定のユーザ端末を用いて決済処理が実行された場合に、前記決済処理における決済金額の情報および前記複数のユーザ端末をそれぞれ所持するユーザに提供された商品またはサービスの情報を含む購買情報とを出力する第１のプロセッサを有する第１の装置と、
   ハードウェアを有する第２のプロセッサであって、
   前記第１の装置から出力された、前記複数のユーザ端末のユーザ情報と、前記決済処理における決済金額の情報および前記複数のユーザ端末をそれぞれ所持するユーザに提供された商品またはサービスの情報を含む購買情報とを取得し、
   前記複数のユーザ端末のユーザ情報から、前記所定のユーザ端末とグループを構成する他のユーザ端末を選択して前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報を生成し、
   前記ユーザ情報、前記決済金額の情報、および前記購買情報に基づいて、前記決済処理における決済金額の一部を、前記グループを構成する前記他のユーザ端末のうちの対象のユーザ端末に関連付けて割り当てる金額を算出して前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額とし、前記負担額を前記グループを構成する各ユーザ端末に関連付けて消費情報を生成し、
   前記グループ情報と前記グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた前記消費情報とから、グループ消費情報を生成し、
   前記グループ消費情報に基づいて、前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成する第２のプロセッサを有する第２の装置と、を備える
   ウォレットシステム。
8. 前記第２のプロセッサは、
   前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末から取得した位置情報に基づいて、前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択する
   請求項７に記載のウォレットシステム。
9. 前記第２のプロセッサは、
   前記店舗に設けられ、前記第１の装置と情報を送受信可能かつ前記ユーザ端末と通信可能な無線標識通信部と、前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末との通信に基づいて、前記第１の装置が前記無線標識通信部を通じて前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末に関連する前記ユーザ情報を取得し、前記第１の装置が取得した前記ユーザ情報を前記第１の装置から取得して前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択して、前記グループ情報を生成する
   請求項７または８に記載のウォレットシステム。
10. 前記第２のプロセッサは、
    前記第１の装置が前記所定のユーザ端末および前記他のユーザ端末に表示されたバーコードシンボルを読み込むことによって取得した前記ユーザ情報を、前記第１の装置から取得して、前記取得したユーザ情報に基づいて、前記グループを構成する前記他のユーザ端末を選択する
    請求項７～９のいずれか１項に記載のウォレットシステム。
11. 前記第２のプロセッサは、
    前記所定のユーザ端末または前記対象のユーザ端末における支払情報に基づいて、前記所定のユーザから前記他のユーザ端末に商品を進呈した場合に、前記商品に相当する金額を前記所定のユーザ端末の支払情報における負担額に加算する
    請求項７～１０のいずれか１項に記載のウォレットシステム。
12. 前記支払情報は、前記所定のユーザ端末のユーザＩＤ、前記他のユーザ端末のユーザＩＤ、および前記負担額の情報を含む
    請求項７～１１のいずれか１項に記載のウォレットシステム。
13. ハードウェアを有するプロセッサに、
    店舗に設けられた決済処理を実行する店舗端末から出力された複数のユーザ端末のユーザ情報と、前記決済処理における決済金額の情報および前記複数のユーザ端末をそれぞれ所持するユーザに提供された商品またはサービスの情報を含む購買情報とを取得し、
    前記複数のユーザ端末のうちの所定のユーザ端末によって前記決済処理が行われた場合に、前記複数のユーザ端末のユーザ情報から、前記所定のユーザ端末とグループを構成する他のユーザ端末を選択して前記所定のユーザ端末および他のユーザ端末のユーザ情報を含むグループ情報を生成し、
    前記ユーザ情報、前記決済金額の情報、および前記購買情報に基づいて、前記決済処理における決済金額の一部を、前記グループを構成する前記他のユーザ端末のうちの対象のユーザ端末に関連付けて割り当てる金額を算出して前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額とし、前記負担額を前記グループを構成する各ユーザ端末に関連付けて消費情報を生成し、
    前記グループ情報と前記グループ情報に含まれる各ユーザ端末に関連付けされた消費情報とから、グループ消費情報を生成し、
    前記グループ消費情報に基づいて、前記所定のユーザ端末から前記対象のユーザ端末に対する負担額を含む支払情報を生成する
    ことを実行させるプログラム。
14. 前記支払情報は、前記所定のユーザ端末のユーザＩＤ、前記他のユーザ端末のユーザＩＤ、および前記負担額の情報を含む
    請求項１３に記載のプログラム。

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